(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20241219BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20241219BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20241219BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20241219BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/60
A24F40/51
A24F40/465
(21)【出願番号】P 2023571394
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(86)【国際出願番号】 KR2022018466
(87)【国際公開番号】W WO2023096298
(87)【国際公開日】2023-06-01
【審査請求日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0163726
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】リム、フン イル
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-526208(JP,A)
【文献】特表2021-509806(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0008209(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0101044(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品を収容するための収容空間を備えるハウジングと、
前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品を加熱するヒータと、
前記ハウジング上に配置されるディスプレイと、
前記収容空間に隣接して配置されるセンサと、
前記センサを通じて前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なる場合、前記ディスプレイを介して、エアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェースを表示する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記センサは、前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類に対応するインダクタンス値を検出するインダクタンスセンサを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記センサから、前記エアロゾル生成物品の種類に対応するインダクタンス値を獲得し、
前記獲得したインダクタンス値に基づいて、前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
以前に挿入されたエアロゾル生成物品に関するデータが保存されるメモリをさらに備え、
前記プロセッサは、前記以前に挿入されたエアロゾル生成物品に関するデータに基づいて、前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品の種類と異なるかどうかを検出する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記ユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、前記ヒータに供給される電力を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記ユーザ・インターフェースは、
第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体と、
前記第1エアロゾル生成物品と異なる第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体と、を備える、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記ユーザ・インターフェース上に前記第1客体を選択するユーザ入力が受信されれば、前記ヒータが第1温度プロファイルによって発熱するように、前記ヒータに第1電力を供給し、
前記ユーザ・インターフェース上に前記第2客体を選択するユーザ入力が受信されれば、前記ヒータが第2温度プロファイルによって発熱するように、前記ヒータに第2電力を供給する、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記ユーザ・インターフェースは、
選択される時、前記ユーザ・インターフェースを他のユーザ・インターフェースに転換する転換客体をさらに備え、
前記プロセッサは、
前記ユーザ・インターフェース上に前記転換客体を選択するユーザ入力が受信されれば、前記ヒータへの電力供給を中断する、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記センサを通じて前記収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品の外部方向に向かう移動を検出する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記エアロゾル生成物品が前記収容空間から外部方向に移動すれば、前記ヒータへの電力供給を中断する、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記ヒータは、
交番磁場を生成するコイルと、
前記コイルで生成された交番磁場によって発熱して、前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品を加熱するサセプタと、を備える、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
収容空間に隣接して配置されるセンサにより、前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出するステップと、
前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品の種類と異なる場合、ディスプレイを介して、エアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェースを表示するステップと、
前記ユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、ヒータに供給される電力を制御するステップと、を含む方法。
【請求項13】
前記ヒータに供給される電力を制御するステップは、
第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体を選択するユーザ入力が受信されれば、前記ヒータが第1温度プロファイルによって発熱するように、前記ヒータに第1電力を供給するステップと、
第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体を選択するユーザ入力が受信されれば、前記ヒータが第2温度プロファイルによって発熱するように、前記ヒータに第2電力を供給するステップと、を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ヒータに供給される電力を制御するステップは、
前記ユーザ・インターフェースを他のユーザ・インターフェースに転換する転換客体を選択するユーザ入力が受信されれば、前記ヒータへの電力供給を中断するステップを含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記センサを通じて前記収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品の外部方向に向かう移動が検出されれば、前記ヒータへの電力供給を中断するステップをさらに含む請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成物品の種類に基づいてユーザ・インターフェースを表示するエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための技術の需要が増加しつつある。例えば、液体状態や固体状態のエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、液体状態のエアロゾル生成物質から蒸気を生成した後、生成された蒸気を固体状態の香媒体を通過させることで、香味を持つエアロゾルを供給するなどの方法に関する研究が進められている。
【0003】
最近、シガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための方案として、エアロゾル生成物品を加熱して、エアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置が提案されていたる。例えば、エアロゾル生成装置は、ヒータにより、液体または固体状態のエアロゾル生成物質を所定の温度に加熱して、エアロゾルを生成することができる装置を意味する。
【0004】
エアロゾル生成装置を使う場合、ライターのような付加アクセサリなしでも喫煙が可能であり、ユーザの好きなだけ喫煙が可能になるなど、ユーザの喫煙便宜性が向上するため、最近、エアロゾル生成装置への研究が段々活発になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置内に挿入されるエアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成することができ、エアロゾル生成装置に挿入され得るエアロゾル生成物品の種類は多様である。
【0006】
エアロゾル生成装置に挿入されるエアロゾル生成物品の種類によって、最適の霧化性能を維持するためのヒータの温度プロファイルが相異なる。例えば、エアロゾル生成装置に内に第1エアロゾル生成物品が挿入される場合には、ヒータが第1温度プロファイルによって発熱して初めて最適の霧化性能が維持され、エアロゾル生成装置内に第2エアロゾル生成物品が挿入される場合には、ヒータが第2温度プロファイルによって発熱して初めて最適の霧化性能が維持される。
【0007】
これによって、エアロゾル生成装置に挿入されるエアロゾル生成物品の種類によって、ヒータの温度プロファイルを変更することができるエアロゾル生成装置の必要性が段々増加しつつある。
【0008】
本発明は、ユーザがエアロゾル生成物品の種類によってヒータの温度プロファイルを選択するように、エアロゾル生成物品の種類を検出し、検出結果に基づいてヒータの温度プロファイルを変更することができるユーザ・インターフェースを出力するエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供する。
【0009】
本発明の実施形態を通じて解決しようとする課題は、前述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付した図面から、実施形態の属する技術分野で通常の知識を持つ者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が挿入される収容空間を備えるハウジング、収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品を加熱するヒータ、ハウジング上に配置されるディスプレイ、収容空間に隣接して配置されるセンサ、及びセンサを通じて収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出するプロセッサを備え、プロセッサは、収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なる場合、ディスプレイを通じて、エアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェースを表示する。
【0011】
一実施形態によるエアロゾル生成装置の動作方法は、収容空間に隣接して配置されるセンサを通じて収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出するステップ、収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なる場合、ディスプレイを通じてエアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェースを表示するステップ、及びユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、ヒータに供給される電力を制御するステップを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明の多様な実施形態によるエアロゾル生成装置及びその動作方法は、ユーザをして、エアロゾル生成物品の種類によって温度プロファイルを変更可能にするユーザ・インターフェース(UI)を出力することができる。
【0013】
また、本発明の多様な実施形態によるエアロゾル生成装置及びその動作方法は、意図しないエアロゾル生成物品が挿入された場合、ユーザに知らせることができる。
【0014】
実施形態による効果は、前述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付した図面から、実施形態の属する技術分野で通常の知識を持つ者に明確に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施形態によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【
図2】一実施形態によるエアロゾル生成物品を示す図面である。
【
図3】一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に示す図面である。
【
図4A】一実施形態によって、
図3のエアロゾル生成装置にセンサが配置されている状態を示す図面である。
【
図4B】他の実施形態によって、
図3のエアロゾル生成装置にセンサが配置されている状態を示す図面である。
【
図5】一実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【
図6】一実施形態によるエアロゾル生成装置に、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるエアロゾル生成物品が挿入された場合のディスプレイの状態を示す図面である。
【
図7】一実施形態によるエアロゾル生成装置に挿入されるエアロゾル生成物品の種類に基づいて、ディスプレイ及びヒータへの電力供給を制御する方法を示すフローチャートである。
【
図8】一実施形態によるエアロゾル生成装置のユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、ヒータに供給される電力を制御する方法を示すフローチャートである。
【
図9】他の実施形態によるエアロゾル生成装置のユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、ヒータに供給される電力を制御する方法を示すフローチャートである。
【
図10】他の実施形態によるエアロゾル生成装置に第1エアロゾル生成物品が挿入されている状態を示す図面である。
【
図11】さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置のエアロゾル生成物品の移動に基づいて、ヒータに供給される電力を制御する方法を示すフローチャートである。
【
図12】さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置において、第1エアロゾル生成物品が外部方向に移動する状態を示す図面である。
【
図13】他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施形態で使われる用語としては、本発明での機能を鑑みてなるべく現在広く使われている一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新しい技術の出現などによって変わりうる。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。よって、本発明で使われる用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が持っている意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0017】
明細書の全般にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に逆の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。また、明細書に記載の「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、またはハードウェアとソフトウェアとの結合で具現される。
【0018】
本明細書で使われたように、「少なくともいずれか一つの」のような表現が、配列されている構成要素の前にある時、配列されているそれぞれの構成ではなく全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含むものと解釈せねばならない。
【0019】
一実施形態で、エアロゾル生成装置は、内部空間に収容されるシガレットを電気的に加熱して、エアロゾルを生成する装置である。
【0020】
エアロゾル生成装置は、ヒータを備える。一実施形態で、ヒータは、電気抵抗性ヒータである。例えば、ヒータは、電気伝導性トラックを含み、電気伝導性トラックに電流が流れれば、ヒータが加熱される。
【0021】
ヒータは、管型の加熱要素、板型の加熱要素、針型の加熱要素または棒型の加熱要素を含み、加熱要素の形状によって、シガレットの内部または外部を加熱する。
【0022】
シガレットは、タバコロッド及びフィルタロッドを含む。タバコロッドは、シートで製作されてもよく、ストランド(strand)で製作されてもよく、タバコシートの細かく切られてなる刻みタバコで製作されてもよい。また、タバコロッドは、熱伝導物質によって取り囲まれうる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルであり得るが、これに制限されるものではない。
【0023】
フィルタロッドは、セルロースアセテート・フィルタでもある。フィルタロッドは、少なくとも一つ以上のセグメントで構成される。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却させる第1セグメント、及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを備えうる。
【0024】
他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を持っているカートリッジを用いて、エアロゾルを生成する装置である。
【0025】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を持っているカートリッジ、及びカートリッジを支持する本体を備える。カートリッジは、本体と脱着自在に結合されるが、これに制限されるものではない。カートリッジは、本体と一体に形成されるか、組み立てられ、またはユーザによって脱着されないように固定されてもよい。カートリッジは、その内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に取り付けられる。但し、これに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合されている状態で、カートリッジの内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0026】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル状態などの多様な状態のうちいずれか一つの状態を持つエアロゾル生成物質を持つ。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含む。例えば、液状組成物は、揮発性のタバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0027】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相を気体の相に変換して、エアロゾルを発生させる機能を行える。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化した粒子及び空気が混合した状態の気体を意味する。
【0028】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレットを通過してユーザに伝達される。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0029】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、超音波振動方式を用いて、エアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。この時、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0030】
エアロゾル生成装置は、振動子を備え、振動子を通じて短い周期の振動を発生させて、エアロゾル生成物質を霧化させる。振動子で発生する振動は、超音波振動であり、超音波振動の周波数帯域は、約100kHzないし約3.5MHz周波数帯域であるが、これに制限されるものではない。
【0031】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに備える。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を取り囲むように配置されるか、または振動子の少なくとも一領域と接触するように配置される。
【0032】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/または超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/または超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達される。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/または超音波振動によって、気体の相に変換され、その結果、エアロゾルが生成される。
【0033】
例えば、振動子から発生した熱によって、芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低下し、振動子から発生した超音波振動によって、粘度が低下したエアロゾル生成物質が微細粒子化することで、エアロゾルが生成されるが、これに制限されるものではない。
【0034】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、誘導加熱(induction heating)方式で、エアロゾル生成装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することで、エアロゾルを生成する装置である。
【0035】
エアロゾル生成装置は、サセプタ及びコイルを備える。一実施形態で、コイルは、サセプタに磁場を印加する。エアロゾル生成装置からコイルに電力が供給されることで、コイルの内部には磁場が形成される。一実施形態で、サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体である。サセプタがコイルの内部に位置して、磁場が印加されることによって発熱することでエアロゾル生成物品が加熱される。また、選択的に、サセプタは、エアロゾル生成物品内に位置してもよい。
【0036】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、クレードル(cradle)をさらに備えうる。
【0037】
エアロゾル生成装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成する。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置のバッテリーを充電する。または、クレードルとエアロゾル生成装置とが結合された状態で、ヒータが加熱されてもよい。
【0038】
以下、添付した図面を参考して、本発明の実施形態について当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は、前述した多様な実施形態のエアロゾル生成装置で具現可能な形態に実施されるか、またはいろいろな異なる形態に具現されて実施されるが、ここで説明する実施形態に制限されるものではない。
【0039】
以下では、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0040】
図1は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【0041】
図1を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20が挿入されるハウジング100を備える。
【0042】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の全体的な外観を形成し、エアロゾル生成装置10の構成要素が配置される内部空間(または「配置空間」)を備える。図面上には、ハウジング100の断面が半円形状であるが、ハウジング100の形状がこれに限定されるものではない。例えば、ハウジング100は、略円柱状に形成されるか、多角形の柱状(例えば、三角柱状または四角柱状)にも形成される。
【0043】
ハウジング100の内部空間には、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20を加熱して、エアロゾルを生成するための構成要素、及びエアロゾル生成物品20の水分量を感知するための構成要素が配置されるが、これについての具体的な説明は、後述する。
【0044】
一実施形態によれば、ハウジング100は、エアロゾル生成物品20がハウジング100の内部に挿入され得る収容空間100hを備える。エアロゾル生成物品20の少なくとも一部は、収容空間100hを通じてハウジング100の内部に挿入または収容される。
【0045】
ハウジング100の内部に挿入または収容されたエアロゾル生成物品20は、ハウジング100の内部で加熱され、その結果、エアロゾル生成物品20からエアロゾルが生成される。エアロゾル生成物品20から生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品20及び/またはエアロゾル生成物品20と収容空間100hとの間の空間を通じて、エアロゾル生成装置10の外部に排出され、ユーザは、外部に排出されるエアロゾルを吸い込む。
【0046】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、視覚的情報が表示されるディスプレイDをさらに備える。
【0047】
ディスプレイDは、少なくとも一部領域がハウジング100の外側に露出されるように配置される。例えば、ディスプレイDの少なくとも一部領域は、ハウジング100のカバーガラスを通じてハウジング100の外側に露出されるが、これに限定されるものではない。
【0048】
エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを介して多様な視覚的な情報を出力するか、ディスプレイDへのユーザ入力に基づいて、エアロゾル生成装置10の構成要素の動作を制御する。
【0049】
一例示で、エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを介して、収容空間100hに挿入されたエアロゾル生成物品20の予熱時間、パフ回数などの情報を出力するが、ディスプレイDを介して出力される情報は、前述した実施形態に限定されるものではない。
【0050】
他の例示で、エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDに入力されるユーザ入力を検出し、ユーザ入力に基づいて、挿入されたエアロゾル生成物品20を加熱するヒータ(図示せず)に供給される電力を制御することができるが、これに限定されるものではない。
【0051】
図2は、一実施形態によるエアロゾル生成物品を示す図面である。
図2は、
図1のエアロゾル生成装置10に挿入されるエアロゾル生成物品の一実施形態であるエアロゾル生成物品20の構造を概略的に示す。
【0052】
図2を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成物品20は、第1部分21、第2部分22、第3部分23、及び第4部分24を備える。
【0053】
第1部分21、第2部分22、第3部分23、及び第4部分24は、それぞれエアロゾル生成要素、タバコ要素、冷却要素及びフィルタ要素を含む。例えば、第1部分21は、エアロゾル生成物質を含み、第2部分22は、タバコ物質及び保湿剤を含み、第3部分23は、前述した構成を通過するエアロゾルを冷却させ、第4部分24は、フィルタ物質を含む。
【0054】
一実施形態によれば、第1部分21、第2部分22、第3部分23及び第4部分24は、エアロゾル生成物品20の長手方向を基準として順番に整列される。本発明で「エアロゾル生成物品の長手方向」は、エアロゾル生成物品20の長さが延びる方向を意味し、エアロゾル生成物品20の長手方向は、例えば、第1部分21から第4部分24に向かう方向を意味する。
【0055】
エアロゾル生成物品20の第1部分21及び/または第2部分22は、エアロゾル生成装置(例えば、
図1のエアロゾル生成装置10)によって加熱されてエアロゾルを生成する。第1部分21、第2部分22、第3部分23及び第4部分24がエアロゾル生成物品20の長手方向に順番に整列されることにより、第1部分21及び/または第2部分22から生成されたエアロゾルは、第1部分21、第2部分22、第3部分23及び第4部分24を順番に通過して気流を形成する。これによって、ユーザは、第4部分24を口部に接触し、第4部分24から排出されるエアロゾルを吸い込む。
【0056】
第1部分21は、エアロゾル生成要素を含む。また、第1部分21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含むことができ、メントールまたは保湿剤などの加香液を含む。エアロゾル生成要素は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含む。但し、エアロゾル生成要素が前述した実施形態に限定されるものではなく、実施形態によって、第1部分21は、多様な種類のエアロゾル生成要素をさらに含む。
【0057】
第1部分21は、巻縮された(crimped)シートを含み、エアロゾル生成要素は、巻縮されたシートに含浸された状態で第1部分21に含まれる。また、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organicacid)のような他の添加物質及び加香液は、巻縮されたシートに吸収された状態で第1部分21に含まれる。
【0058】
巻縮されたシートは、例えば、紙、セルロースアセテート、リヨセル(lyocell)、ポリ乳酸(polylactic acid)のうち少なくとも一つを含む。例えば、巻縮されたシートは、高温に加熱されても、熱による異臭が発生しない紙シートであるが、これに限定されるものではない。
【0059】
第2部分22は、タバコ要素を含む。タバコ要素は、特定形態のタバコ物質である。例えば、タバコ要素は、刻みタバコ、タバコ粒子、タバコシート、タバコビード、タバコ顆粒(granule)、タバコ粉末(powder)またはタバコ抽出物の形態を持つ。また、タバコ物質は、例えば、タバコ葉、タバコ葉脈、膨化タバコ、切り刻まれた刻みタバコ、板状葉の刻みタバコ、及び/または再構成タバコを含む。
【0060】
第3部分23は、第3部分23を通過する気流を冷却させる。第3部分23は、高分子物質または生分解性高分子物質で製造され、冷却機能を持つ。例えば、第3部分23は、ポリ乳酸(PLA)繊維で製作されるが、これに限定されるものではない。または、第3部分23は、複数の孔が開いているセルロースアセテート・フィルタで製作される。しかし、第3部分23は、前述した例示に限定されるものではなく、エアロゾルが冷却される機能を行う物質は、制限なしにこれに該当する。例えば、第3部分23は、中空のチューブフィルタまたは紙管である。
【0061】
第3部分23は、中空のチューブ形態の構造物を備え、中空の内側面は、ポリ乳酸及び香味物質からなる群から選択される1種以上の物質によってコーティングされる。
【0062】
ポリ乳酸は、中空の内側面にコーティングされて、相変移作用を通じてエアロゾルをさらに効果的に冷却させる。例えば、ポリ乳酸は、熱を吸収する溶融またはガラス転移のような相変移作用を引き起こす。中空の内側面を経由するエアロゾルの熱エネルギーは、ポリ乳酸の相変移作用に使われ、これによって、エアロゾルの温度が効果的に低くなる。
【0063】
中空の内側面にコーティングされた香味物質は、中空の内側面を経由するエアロゾルに香りを加える。香味物質は、特定の香りを出す物質である。例えば、香味物質は、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、干し草、甘茶、ラベンダー、ベルガモット、レモン、オレンジ、シナモン、ジャスミン、ショウガ、バニラ、スペアミント、ペパーミント、アカシア、コーヒー、セロリ、白檀、ココアなどの植物性香料を含む。
【0064】
他の例示として、香味物質は、ムスク、アンバーグリス、シベット、カストリウムなどの動物性香料を含む。
【0065】
他の例示として、香味物質は、メントール、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノールなどのアルコール類化合物であってもよい。また、香味物質は、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒドなどのアルデヒド類化合物であってもよい。また、香味物質は、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリルなどのエステル化合物であってもよい。香味物質は、望ましくは、メントールである。
【0066】
第4部分24は、フィルタ物質を含む。例えば、第4部分24は、セルロースアセテート・フィルタである。一方、第4部分24の形状には制限がない。例えば、第4部分24は、円柱型ロッドであってもよく、中空のチューブ型ロッドであってもよい。また、第4部分24は、リセス型ロッドであってもよい。もし、第4部分24が、複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも一つが他の形状に製作されてもよい。
【0067】
第4部分24は、少なくとも一つの香味が発生するように製作されてもよい。一例として、第4部分24に液状の香味物質が噴射されてもよく、香味物質が含浸された別途の繊維が第4部分24の内部に挿入されてもよい。例えば、香味物質が含浸された繊維は、第4部分24にエアロゾル生成物品20の長手方向に配置される。香味物質が含浸された繊維は、例えば、セルロースアセテート、綿、ポリ乳酸などを用いて製造されるが、これに制限されるものではない。また、香味物質が含浸された繊維は、繊維の厚さ、繊維の数などを調節して、含浸される香味物質の量を調節する。
【0068】
また、第4部分24には、少なくとも一つのカプセルが含まれる。一例として、カプセルは香味物質を含み、カプセルが破砕されることによって漏れた香味物質によって、香味が発生する。他の例として、カプセルは、エアロゾル生成物質を含み、カプセルが破砕されることによって漏れた物質によってエアロゾルが発生する。カプセルは、香液またはエアロゾル生成物質を被膜で覆い包んだ構造である。カプセルは、球状または円筒状の形状を持つが、これに制限されるものではない。
【0069】
一実施形態によるエアロゾル生成物品20は、第1部分21ないし第4部分24のうち少なくとも一部を取り囲むラッパー25及び熱伝導性薄膜26をさらに備える。
【0070】
ラッパー25は、エアロゾル生成物品20の最外郭(outermost layer)に位置して、第1部分21ないし第4部分24のうち少なくとも一部、または第1部分21ないし第4部分24の全部を覆い包むように配置されるが、これに限定されるものではない。また、ラッパー25は、単一ラッパーであるが、実施形態によって、ラッパー25は、複数のラッパーの組み合わせであってもよい。
【0071】
熱伝導性薄膜26は、エアロゾル生成装置(例えば、
図1のエアロゾル生成装置10)に挿入される時、ヒータに対応する位置に配置されて、ヒータで発生する熱を、第1部分21及び/または第2部分22に均一に伝達する。
【0072】
一実施形態によれば、熱伝導性薄膜26は、熱伝導性に優れた材料を含み、エアロゾル生成装置のヒータによって加熱される第1部分21及び/または第2部分22を覆い包むように配置されて、ヒータで発生する熱を第1部分21及び/または第2部分22に均一に伝達する。例えば、熱伝導性薄膜26は、熱伝導性に優れたアルミニウム、白金及びルテニウムのうち少なくとも一つを含むが、これに限定されるものではない。
【0073】
一実施形態によれば、エアロゾル生成物品20の種類によって、熱伝導性薄膜26のサイズ、形状、材料などが変わり得る。これによって、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品20の熱伝導性薄膜26によるエアロゾル生成装置内部の電気的な特性変化に基づいて、エアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動を検出するが、これについての説明は後述する。
【0074】
図3は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に示す図面である。
図3は、
図1のエアロゾル生成装置10をA-A’方向に切断した断面図であり、ハウジング100の内部に配置される一部の構成要素を示す。また、
図3のエアロゾル生成装置10に挿入されるエアロゾル生成物品20は、
図2のエアロゾル生成物品20であるが、以下で重なる説明は省略する。
【0075】
図3を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10(例えば、
図1のエアロゾル生成装置10)は、ハウジング100(例えば、
図1のハウジング100)、ヒータ110、プロセッサ120、バッテリー130及びセンサ140を備える。一実施形態によるエアロゾル生成装置10の構成要素は、これに限定されるものではなく、実施形態によって、エアロゾル生成装置10に少なくとも一つの構成要素が加えられるか、少なくとも一つの構成要素が省略されてもよい。
【0076】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の構成が配置される内部空間を含む。例えば、ハウジング100の内部空間には、ヒータ110、プロセッサ120、バッテリー130及びセンサ140が配置されるが、内部空間に配置される構成が前述した実施形態に限定されるものではない。
【0077】
一実施形態によれば、ハウジング100は、エアロゾル生成物品20が挿入または収容される収容空間100h(例えば、
図1の収容空間100h)を含む。例えば、エアロゾル生成物品20の少なくとも一部は、収容空間100hを通じてハウジング100の内部に挿入または収容される。
【0078】
ヒータ110は、ハウジング100の内部空間に位置し、ハウジング100の内部に挿入または収容されるエアロゾル生成物品20を加熱してエアロゾルを生成する。例えば、ヒータ110は、バッテリー130から電力が供給されることによって熱を発生させて、エアロゾル生成物品20の少なくとも一部を加熱する。エアロゾル生成物品20が加熱されることによって蒸気化された粒子が生成される時に、エアロゾルが生成され、エアロゾルは、外部からハウジング100の内部に流れ込む空気と混合される。
【0079】
一実施形態によれば、ヒータ110は、誘導加熱式ヒータを含む。例えば、ヒータ200は、電力が供給されることによって交番磁場を生成する誘導コイル111、及び誘導コイル111で生成される交番磁場によって熱を発生させるサセプタ112を備える。
【0080】
一実施形態で、誘導コイル111は、サセプタ112の外周面を取り囲むように配置され、サセプタ112は、ハウジング100の内部に挿入または収容されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置される。例えば、サセプタ112は、エアロゾル生成物品20のエアロゾル生成物質が含まれている部分(例えば、
図2の第1部分21)及び/またはタバコ物質が含まれている部分(例えば、
図2の第2部分22)の少なくとも一部を取り囲むように配置されるが、これに限定されるものではない。
【0081】
図面上に示されていないが、他の実施形態によれば、ヒータ110は、電気抵抗性ヒータを含む。例えば、ヒータ110は、ハウジング100の内部に挿入または収容されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置されるフィルムヒータを含む。フィルムヒータは、電気伝導性トラックを含み、電気伝導性トラックに電力が供給されることによってフィルムヒータが熱を発生させて、ハウジング100に挿入されたエアロゾル生成物品20を加熱する。
【0082】
さらに他の実施形態によれば、ヒータ110は、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20の内部を加熱する針型ヒータ、棒型ヒータ及び管型ヒータのうち少なくとも一つを含む。例えば、前述したヒータは、エアロゾル生成物品20の少なくとも一領域に挿入されて、エアロゾル生成物品20の内部を加熱する。
【0083】
ヒータ110が前述した実施形態に限定されるものではなく、エアロゾル生成物品20の指定された温度まで加熱することができるならば、ヒータ110は、前述した実施形態以外の他の形態に具現される。本発明で「指定された温度」は、エアロゾル生成物品20に含まれているエアロゾル生成物質及び/またはタバコ物質が加熱されて、エアロゾル及び/またはニコチンを放出することができる温度を意味し、指定された温度は、エアロゾル生成装置10の種類、エアロゾル生成物品20の種類及び/またはユーザの操作によって可変されてもよい。
【0084】
プロセッサ120は、エアロゾル生成装置10の動作を全般的に制御する。一例示で、プロセッサ120は、ヒータ110及びバッテリー130と電気的または作動的に連結されて、バッテリー130からヒータ110に供給される電力を制御する。他の例示で、プロセッサ120は、センサ140と電気的または作動的に連結されて、センサ140を介してハウジング100の内部に挿入されるエアロゾル生成物品20の種類及び/または挿入されたエアロゾル生成物品20の移動如何を検出することができるが、これについての具体的な説明は、後述する。
【0085】
本発明で「作動的に連結される(operatively connected)」という表現は、構成要素が無線通信で信号を送受信するか、光学的信号及び/または磁気信号などを送受信するように連結された状態を意味するが、該表現は、以下でも同じ意味で使われる。
【0086】
バッテリー130は、エアロゾル生成装置10の動作に必要な電力を供給する。例えば、バッテリー130は、エアロゾル生成物品20を加熱するためにヒータ110に電力を供給する。他の例として、バッテリー130は、プロセッサ120の動作に必要な電力を供給するか、センサ140の動作に必要な電力を供給してもよい。
【0087】
センサ140は、プロセッサ120と電気的または作動的に連結され、ハウジング100の収容空間100hに隣接して配置されて、収容空間100hに挿入されるエアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の動きを検出するときに活用される。
【0088】
一例示で、プロセッサ120は、センサ140により、収容空間100hに挿入されるエアロゾル生成物品20の種類を検出する。例えば、プロセッサ120は、センサ140を通じて収容空間100h内に挿入されたエアロゾル生成物品20が、第1エアロゾル生成物品であるか、または第2エアロゾル生成物品であるかを検出する。
【0089】
エアロゾル生成物品20がその内部に熱伝導性薄膜26(例えば、
図2の熱伝導性薄膜26)を含むことにより、エアロゾル生成物品20が収容空間100hに挿入される時、収容空間100h内部の電気的特性が変化する。この時、エアロゾル生成物品20の種類によって、エアロゾル生成物品20に含まれている熱伝導性薄膜26のサイズ、形状、材料などが相異なり、その結果、収容空間100hに挿入されるエアロゾル生成物品20の種類によって、収容空間100h内部の電気的特性変化が相異なる。
【0090】
これによって、プロセッサ120は、センサ140により、収容空間100h内部の電気的特性変化を感知し、感知結果に基づいて、収容空間100hに挿入されるエアロゾル生成物品20の種類を検出する。
【0091】
他の例示で、プロセッサ120は、センサ140により、収容空間100hに挿入されたエアロゾル生成物品20の移動を検出する。例えば、プロセッサ120は、センサ140により、挿入されたエアロゾル生成物品20の収容空間100hから外部方向に向かう移動を検出する。本発明で「外部方向」は、収容空間100hからエアロゾル生成装置10の外部に向う方向(例えば、
図3の+y方向)を意味し、該表現は、以下でも同じ意味で使われる。
【0092】
エアロゾル生成物品20に含まれている熱伝導性薄膜26によって、エアロゾル生成物品20が収容空間100hの内部に入るか、収容空間100hから除去される場合、収容空間100h内部の電気的特性が変化する。
【0093】
これによって、プロセッサ120は、センサ140を通じて収容空間100h内部の電気的特性変化を感知し、感知結果に基づいて、収容空間100hに挿入されたエアロゾル生成物品20の移動またはエアロゾル生成物品20の除去如何を検出する。
【0094】
一実施形態によれば、センサ140は、収容空間100hに挿入されるエアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動に対応するインダクタンス値を検出するインダクタンスセンサを含む。例えば、センサ140は、収容空間100hに挿入されるエアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動に対応する収容空間100h内部のインダクタンス値を検出する。
【0095】
プロセッサ120は、センサ140からエアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動に対応するインダクタンス値を獲得し、獲得されたインダクタンス値に基づいて、収容空間100hに挿入されたエアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動を検出する。これについての具体的な説明は、後述する。
【0096】
但し、センサ140の種類がインダクタンスセンサに限定されるものではなく、実施形態によって、センサ140は、収容空間100h内部の電気的特性変化を感知して、挿入されるエアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動を検出することができる他のセンサ(例えば、静電容量センサ)を含む。
【0097】
一実施形態によれば、センサ140は、誘導コイル111及びサセプタ112のうち少なくとも一つから、ハウジング100の長手方向(例えば、
図3の+y方向または-y方向)に離隔されて配置される。例えば、センサ140は、誘導コイル111から生成される磁場によるセンシング感度が低下しないように、誘導コイル111及び/またはサセプタ112から、指定された距離ほど離隔されて配置される。本発明で「指定された距離」は、誘導コイル111で生成される磁場の強度が所定の値以下になる距離を意味する。これによって、センサ140が、誘導コイル111及び/またはサセプタ112の端部から指定された距離dほど離隔されて配置される場合、誘導コイル111で生成された磁場によるセンシング感度の低下が防止される。
【0098】
以下では、
図4A及び
図4Bを参照して、多様な実施形態によるセンサ140の配置構造について説明する。
【0099】
図4Aは、一実施形態によって、
図3のエアロゾル生成装置にセンサが配置されている状態を示す図面である。
図4Aは、一実施形態によるエアロゾル生成装置(例えば、
図3のエアロゾル生成装置10)で、センサ140が誘導コイル111及び/またはサセプタ112から-y方向に離隔している状態を示す。
図4Aに示されたエアロゾル生成物品20は、
図2のエアロゾル生成物品20と実質的に同一または類似しており、以下で重なる説明は省略する。
【0100】
図4Aを参照すれば、センサ140は、収容空間(例えば、
図3の収容空間100h)にエアロゾル生成物品20が挿入される時、エアロゾル生成物品20に隣接して配置される。これによって、センサ140は、エアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動によるインダクタンス値を検出する。
【0101】
一実施形態で、センサ140は、誘導コイル111及び/またはサセプタ112から、ハウジング(例えば、
図3のハウジング100)の長手方向と平行な第1方向(例えば、-y方向)に離隔されて配置される。本発明で「第1方向」は、エアロゾル生成物品20から生成されたエアロゾルの移動方向の逆方向を意味する。
【0102】
一実施形態で、エアロゾル生成物品20は、第1部分21(例えば、
図2の第1部分21)及び/または第2部分22(例えば、
図2の第2部分22)の少なくとも一領域を取り囲むように配置される熱伝導性薄膜26(例えば、
図2の熱伝導性薄膜26)を含み、センサ140は、エアロゾル生成物品20の熱伝導性薄膜26に隣接して配置される。
【0103】
例えば、誘導コイル111及び/またはサセプタ112は、エアロゾル生成物質を含む第1部分21及びタバコ物質を含む第2部分22の少なくとも一領域を取り囲むように配置される。この時、センサ140は、誘導コイル111及びサセプタ112のうち少なくとも一つから第1方向に指定された距離dほど離隔されて、第1部分21を取り囲む熱伝導性薄膜26の一領域に隣接して配置される。
【0104】
センサ140は、エアロゾル生成物品20の挿入時、第1部分21を取り囲む熱伝導性薄膜26の一領域に隣接して配置されることで、エアロゾル生成物品20の挿入によるインダクタンス値の変化及び/または挿入されたエアロゾル生成物品20の外部方向(例えば、+y方向)への移動によるインダクタンス変化を検出する。
【0105】
図4Bは、他の実施形態によって、
図3のエアロゾル生成装置にセンサが配置されている状態を示す図面である。
図4Aは、他の実施形態によるエアロゾル生成装置(例えば、
図3のエアロゾル生成装置10)で、センサ140が誘導コイル111及び/またはサセプタ112から+y方向に離隔されている状態を示す。
図4Bに示されたエアロゾル生成物品20は、
図2のエアロゾル生成物品20と実質的に同一または類似しており、以下で重なる説明は省略する。
【0106】
図4Bを参照すれば、他の実施形態によるセンサ140は、誘導コイル111及び/またはサセプタ112から、ハウジング(例えば、
図3のハウジング100)の長手方向の逆方向に向かう第2方向(例えば、+y方向)に離隔して配置される。本発明で「第2方向」は、エアロゾル生成物品20から生成されたエアロゾルの移動方向と実質的に同じ方向を意味する。
【0107】
一実施形態で、エアロゾル生成物品20は、第1部分21(例えば、
図2の第1部分21)及び/または第2部分22(例えば、
図2の第2部分22)の少なくとも一領域を取り囲むように配置される熱伝導性薄膜26(例えば、
図2の熱伝導性薄膜26)を含み、センサ140は、エアロゾル生成物品20の熱伝導性薄膜26に隣接して配置される。
【0108】
例えば、誘導コイル111及び/またはサセプタ112は、エアロゾル生成物質を含む第1部分21及びタバコ物質を含む第2部分22の少なくとも一領域を取り囲むように配置される。この時、センサ140は、誘導コイル111及びサセプタ112のうち少なくとも一つから第2方向に指定された距離dほど離隔して、第2部分22を取り囲む熱伝導性薄膜26の一領域に隣接して配置される。
【0109】
センサ140は、エアロゾル生成物品20の挿入時、第2部分22を取り囲む熱伝導性薄膜26の一領域に隣接して配置されることで、エアロゾル生成物品20の挿入によるインダクタンス値の変化及び/または挿入されたエアロゾル生成物品20の外部方向(例えば、+y方向)への移動によるインダクタンス変化を検出する。
【0110】
エアロゾル生成装置(例えば、
図3のエアロゾル生成装置10)は、センサ140から挿入されるエアロゾル生成物品20の種類及び/または挿入されたエアロゾル生成物品20の移動に対応するインダクタンス値を獲得し、獲得されたインダクタンス値に基づいて、挿入されたエアロゾル生成物品20の種類及び/またはエアロゾル生成物品20の移動が検出される。これについての具体的な説明は、後述する。
【0111】
図5は、一実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0112】
図5を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10(例えば、
図3のエアロゾル生成装置10)は、ヒータ110(例えば、
図3のヒータ110)、プロセッサ120(例えば、
図3のプロセッサ120)、センサ140(例えば、
図3のセンサ140)、メモリ150、及びディスプレイDを備える。一実施形態によるエアロゾル生成装置10の構成要素のうち少なくとも一つは、
図1及び/または
図3のエアロゾル生成装置10の構成要素のうち少なくとも一つと同一または類似しているが、以下で重なる説明は省略する。
【0113】
プロセッサ120は、ヒータ110、センサ140、メモリ150及び/またはディスプレイDと電気的または作動的に連結されて、エアロゾル生成装置10の全般的な動作を制御する。
【0114】
一実施形態によれば、センサ140は、エアロゾル生成物品(例えば、
図3のエアロゾル生成物品20)の挿入、またはエアロゾル生成装置10に挿入されたエアロゾル生成物品の移動に対応するインダクタンス値Lを検出するインダクタンスセンサである。プロセッサ120は、センサ140からインダクタンス値を獲得し、センサ140から獲得したインダクタンス値に基づいて、エアロゾル生成装置10に挿入されるエアロゾル生成物品の種類及び/または挿入されたエアロゾル生成物品の移動を検出する。
【0115】
一例示で、プロセッサ120は、センサ140から獲得したインダクタンス値、及びメモリ150に保存されているデータに基づいて、エアロゾル生成装置10に挿入されるエアロゾル生成物品が、以前に挿入されているエアロゾル生成物品と異なるかどうかを検出する。本発明で「以前に挿入されているエアロゾル生成物品」は、現在挿入されているエアロゾル生成物品以前に、最近エアロゾル生成装置10に挿入されてから除去されたエアロゾル生成物品を意味するが、該表現は、以下でも等しい意味で使われうる。
【0116】
一実施形態によれば、メモリ150には、エアロゾル生成装置10に以前に挿入されたエアロゾル生成物品に対応するインダクタンス値に関するデータが保存される。プロセッサ120は、センサ140から獲得した、挿入されるエアロゾル生成物品に対応するインダクタンス値と、メモリ150に保存されているインダクタンス値(例えば、以前に挿入されたエアロゾル生成物品に対応するインダクタンス値)とを比べて、挿入されるエアロゾル生成物品が以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるかどうかを検出する。
【0117】
他の例示で、プロセッサ120は、センサ140から獲得したインダクタンス値に基づいて、エアロゾル生成装置10に挿入されているエアロゾル生成物品の移動を検出する。例えば、プロセッサ120は、センサ140から獲得したインダクタンス値の変化量が、指定された値以上である場合、エアロゾル生成物品が外部方向に移動したと検出する。
【0118】
本発明で「指定された値」は、エアロゾル生成装置10に挿入されているエアロゾル生成物品の移動を感知するための基準になる値を意味する。例えば、センサ140から獲得したインダクタンス値の変化量が指定された値以上である場合には、エアロゾル生成物品の移動によってインダクタンス値の変化が検出されたと判断される。一方、センサ140から獲得したインダクタンス値の変化量が指定された値未満である場合には、ノイズによってインダクタンス値の変化が検出されたと判断される。
【0119】
一実施形態によれば、プロセッサ120は、センサ140を通じて、エアロゾル生成装置10に挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出し、挿入されるエアロゾル生成物品に基づいて、ディスプレイDを介してエアロゾル生成物品の種類を示すユーザ・インターフェース(UI)を出力する。例えば、プロセッサ120は、挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なる場合、ディスプレイDを介して、ユーザをしてエアロゾル生成物品の種類を選択可能にするユーザ・インターフェースを出力する。
【0120】
一実施形態によれば、ユーザ・インターフェースは、エアロゾル生成物品の種類に対応する少なくとも一つの客体を備える。例えば、ユーザ・インターフェースは、第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体、第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体、及び第3エアロゾル生成物品に対応する第3客体を含むが、これに限定されるものではない。
【0121】
プロセッサ120は、ユーザ・インターフェースの少なくとも一つの客体へのユーザ入力に基づいて、ヒータ110に供給される電力を制御する。例えば、プロセッサ120は、ユーザ・インターフェースに示す少なくとも一つの客体へのユーザ入力に基づいて、ヒータ110の誘導コイル111に供給される電力を制御する。
【0122】
本発明で「ユーザ入力」は、ユーザの身体の一部(例えば、指)とディスプレイDが接触するタッチ入力及び/またはユーザの身体の一部がディスプレイDに近付くホバリング入力(hovering input)を含むが、これに限定されるものではない。
【0123】
一例示で、プロセッサ120は、第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体にユーザ入力が入力される場合、ヒータ110のサセプタ112が第1温度プロファイルによって発熱するように、ヒータ110の誘導コイル111に第1電力を供給する。
【0124】
本発明で「第1温度プロファイル」は、第1エアロゾル生成物品の最適の霧化性能を維持可能にする、ヒータ110の経時的な温度変化を意味する。例えば、誘導コイル111に第1電力が供給される場合、サセプタ112は、第1温度プロファイルによって発熱する。
【0125】
霧化性能は、エアロゾル生成物品から生成されるエアロゾルの量、エアロゾルの香味などを意味するが、該表現は、以下でも等しい意味で使われる。
【0126】
他の例示で、プロセッサ120は、第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体に関するユーザ入力が受信される場合、ヒータ110のサセプタ112が第2温度プロファイルによって発熱するように、ヒータ110の誘導コイル111に第2電力を供給する。
【0127】
本発明で「第2温度プロファイル」は、第2エアロゾル生成物品の最適の霧化性能を維持可能にする、ヒータ110の経時的な温度変化を意味する。例えば、誘導コイル111に第2電力が供給される場合、サセプタ112は、第2温度プロファイルによって発熱する。これと類似して、本発明で「第N(但し、Nは自然数)温度プロファイル」は、第Nエアロゾル生成物品の最適の霧化性能を維持可能にする、ヒータ110の経時的な温度変化を意味し、該表現は、以下でも等しい意味で使われる。
【0128】
以下では、
図6を参照して、プロセッサ120のディスプレイDを介してユーザ・インターフェースを出力する動作について具体的に説明する。
【0129】
図6は、一実施形態によるエアロゾル生成装置に、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるエアロゾル生成物品が挿入された場合のディスプレイの状態を示す図面である。
【0130】
図6を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なる種類のエアロゾル生成物品が挿入される場合、ディスプレイDを介して、エアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェース600を出力する。
【0131】
例えば、エアロゾル生成装置10は、第1エアロゾル生成物品20aと異なる種類の第2エアロゾル生成物品20bが挿入される場合、エアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェース600を出力する。この時、ユーザは、ディスプレイDに出力されたユーザ・インターフェース600にユーザ入力を入力して、ヒータ(例えば、
図3のヒータ110)が挿入されたエアロゾル生成物品20bに好適な温度プロファイルによって加熱されるように、ヒータの温度プロファイルを選択する。
【0132】
エアロゾル生成装置10は、ユーザ・インターフェース600へのユーザ入力を検出し、ユーザ入力に基づいてヒータに供給される電力を制御する。
【0133】
一実施形態によれば、ユーザ・インターフェース600は、第1エアロゾル生成物品20aに対応する第1客体610、第1エアロゾル生成物品20aと異なる第2エアロゾル生成物品20bに対応する第2客体620、及び第1エアロゾル生成物品20a及び第2エアロゾル生成物品20bと異なる第3エアロゾル生成物品に対応する第3客体630を含む。
【0134】
例えば、エアロゾル生成装置10のプロセッサ(例えば、
図3のプロセッサ120)は、第1客体610を選択するユーザ入力が受信されれば、ヒータが第1温度プロファイルによって発熱するように、ヒータに第1電力を供給する。
【0135】
他の例示で、エアロゾル生成装置10のプロセッサは、第2客体620を選択するユーザ入力が受信されれば、ヒータが第2温度プロファイルによって発熱するように、ヒータに第2電力を供給する。
【0136】
すなわち、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、以前に挿入されたエアロゾル生成物品(例えば、第1エアロゾル生成物品20a)と異なる種類のエアロゾル生成物品(例えば、第2エアロゾル生成物品20b)が挿入される場合、ディスプレイDを介してユーザ・インターフェース600を出力することで、ユーザに、ヒータの温度プロファイルを選択する選択権を提供する。
【0137】
一実施形態によれば、ユーザ・インターフェース600は、ディスプレイDに出力されたユーザ・インターフェース600を他のユーザ・インターフェースに転換するための転換客体640をさらに備える。例えば、エアロゾル生成装置10は、転換客体640を選択するユーザ入力が受信されれば、ディスプレイDに出力されたエアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェース600を、他のユーザ・インターフェース(図示せず)に転換する。
【0138】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置10のプロセッサは、転換客体640を選択するユーザ入力が検出される場合、ユーザ・インターフェース600を他のユーザ・インターフェースに転換するだけではなく、ヒータへの電力供給を中断する。
【0139】
このように、エアロゾル生成物品が意図せず挿入された場合、ユーザは、転換客体640を選択することで、エアロゾル生成装置10が意図せず挿入されたエアロゾル生成物品を加熱することを防止する。これについての具体的な説明は、後述する。
【0140】
図7は、一実施形態によるエアロゾル生成装置に挿入されるエアロゾル生成物品の種類に基づいて、ディスプレイ及びヒータへの電力供給を制御する方法を示すフローチャートである。
図7は、
図3及び/または
図5に示されたエアロゾル生成装置10のディスプレイ及びヒータへの電力供給を制御するための動作方法を示す。
【0141】
図7を参照すれば、701ステップで、エアロゾル生成装置(例えば、
図3のエアロゾル生成装置10)のプロセッサ(例えば、
図3のプロセッサ120)は、センサ(例えば、
図3のセンサ140)により、収容空間(例えば、
図3の収容空間100h)に挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出する。
【0142】
例えば、プロセッサは、センサにより、挿入されるエアロゾル生成物品の種類に対応するインダクタンス値を獲得し、獲得したインダクタンス値に基づいて、挿入されるエアロゾル生成物品の種類を検出する。
【0143】
702ステップで、エアロゾル生成装置のプロセッサは、収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるかどうかを検出する。
【0144】
一実施形態によれば、プロセッサは、701ステップで検出された、挿入されるエアロゾル生成物品に対応するインダクタンス値と、メモリに保存されたデータに基づいて、収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるかどうかを検出する。例えば、メモリには、以前に挿入されたエアロゾル生成物品に対応するインダクタンス値に関するデータが保存され、プロセッサは、挿入されるエアロゾル生成物品に対応するインダクタンス値と、メモリに保存されたデータとを比べて、挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるかどうかを検出する。
【0145】
702ステップで挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品の種類と異なると検出される場合、703ステップで、エアロゾル生成装置のプロセッサは、ディスプレイ(例えば、
図6のディスプレイD)により、エアロゾル生成物品の多様な種類を示すユーザ・インターフェース(例えば、
図6のユーザ・インターフェース600)を出力する。
【0146】
一実施形態によれば、ユーザ・インターフェースは、エアロゾル生成物品の種類に対応する少なくとも一つの客体を備える。例えば、ユーザ・インターフェースは、第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体、第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体、及び第3エアロゾル生成物品に対応する第3客体を含む。すなわち、エアロゾル生成装置は、挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なる場合、ディスプレイを介してユーザ・インターフェースを出力することで、ユーザに、以前と異なるエアロゾル生成物品が挿入されたという情報を知らせる。
【0147】
これとは異なり、702ステップで挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と同一であると検出される場合、エアロゾル生成装置のプロセッサは、ディスプレイを介してユーザ・インターフェースを出力せず、ヒータに、以前に挿入されたエアロゾル生成物品を加熱する時と同じ電力を供給する。
【0148】
704ステップで、エアロゾル生成装置のプロセッサは、ユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、ヒータに供給される電力を制御する。
【0149】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置のプロセッサは、ユーザ・インターフェースの少なくとも一つの客体へのユーザ入力に基づいて、バッテリー(例えば、
図3のバッテリー130)からヒータに供給される電力を制御することで、ヒータの温度プロファイルを調節する。但し、これについての具体的な説明は、後述する。
【0150】
一実施形態によるエアロゾル生成装置は、前述した701ステップないし704ステップを通じて挿入されるエアロゾル生成物品の種類が、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なる場合、ユーザ・インターフェースを出力して、ユーザに、以前と異なるエアロゾル生成物品が挿入されたという情報を知らせ、ユーザに、温度プロファイルを選択する選択権を提供する。これによって、ユーザは、挿入されるエアロゾル生成物品の種類に好適な温度プロファイルを選択することで、挿入されるエアロゾル生成物品の種類が変わる場合にも喫煙感を維持することができる。
【0151】
図8は、一実施形態によるエアロゾル生成装置のユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、ヒータに供給される電力を制御する方法を示すフローチャートである。
図8は
図7の704ステップを具体的に説明するためのフローチャートである。
【0152】
一実施形態によれば、
図7の703ステップを通じて、ディスプレイ(例えば、
図6のディスプレイD)に出力されるユーザ・インターフェース(例えば、
図6のユーザ・インターフェース600)は、第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体(例えば、
図6の第1客体610)、第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体(例えば、
図6の第2客体620)、及び第3エアロゾル生成物品に対応する第3客体(例えば、
図6の第3客体630)を含む。
【0153】
図8を参照すれば、801ステップで、エアロゾル生成装置(例えば、
図3のエアロゾル生成装置10)のプロセッサ(例えば、
図3のプロセッサ120)は、ユーザ・インターフェースの第1客体へのユーザ入力が感知されたかどうかを判断する。
【0154】
801ステップで、第1客体へのユーザ入力が感知されたと判断された場合、802ステップで、エアロゾル生成装置のプロセッサは、バッテリー(例えば、
図3のバッテリー130)を通じてヒータに第1電力を供給する。例えば、プロセッサは、第1客体へのユーザ入力に基づいて、ヒータ(例えば、
図3のヒータ110)が第1温度プロファイルによって発熱するように、ヒータに第1電力を供給する。すなわち、エアロゾル生成装置に第1エアロゾル生成物品が新たに挿入されて、ユーザが、第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体にユーザ入力を入力する場合、エアロゾル生成装置は、ヒータを、第1温度プロファイルによって発熱するように制御することで、第1エアロゾル生成物品の霧化性能を最適の状態に維持する。
【0155】
これとは異なり、801ステップで、第1客体へのユーザ入力が感知されていないと判断された場合、803ステップで、エアロゾル生成装置のプロセッサは、ユーザ・インターフェースの第2客体へのユーザ入力が感知されたかどうかを判断する。図面上には、803ステップが801ステップ以後に行われる実施形態についてのみ示されているものの、本発明の実施形態が図示された実施形態に限定されるものではない。実施形態によって、801ステップと803ステップは同時に行われるか、803ステップが801ステップより先に行われてもよい。
【0156】
803ステップで、第2客体へのユーザ入力が感知されたと判断された場合、804ステップで、エアロゾル生成装置のプロセッサは、バッテリーを通じてヒータに第2電力を供給する。例えば、プロセッサは、第2客体へのユーザ入力に基づいて、ヒータが第2温度プロファイルによって発熱するように、ヒータに第2電力を供給する。すなわち、エアロゾル生成装置に第2エアロゾル生成物品が新たに挿入されて、ユーザが、第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体にユーザ入力を入力する場合、エアロゾル生成装置は、ヒータを、第2温度プロファイルによって発熱するように制御することで、第2エアロゾル生成物品の霧化性能を最適の状態に維持する。
【0157】
図面には示されていないが、803ステップで、第2客体へのユーザ入力が感知されていないと判断された場合、エアロゾル生成装置のプロセッサは、ユーザ・インターフェースの第3客体へのユーザ入力が感知されたかどうかを判断する。この時、エアロゾル生成装置のプロセッサは、第3客体へのユーザ入力が感知される場合、ヒータが第3温度プロファイルによって発熱するように、ヒータに第3電力を供給する。
【0158】
すなわち、一実施形態によるエアロゾル生成装置は、前述した801ステップないし804ステップを通じて、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるエアロゾル生成物品が新たに挿入された場合、ヒータが新たに挿入されたエアロゾル生成物品に好適な温度プロファイルによって発熱するように、電力供給を制御する。その結果、一実施形態によるエアロゾル生成装置は、挿入されるエアロゾル生成物品の種類が変わる場合にも、最適の霧化性能を維持する。
【0159】
図9は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置のユーザ・インターフェースへのユーザ入力に基づいて、ヒータに供給される電力を制御する方法を示すフローチャートであり、
図10は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置に第1エアロゾル生成物品が挿入されている状態を示す図面である。
【0160】
以下、
図9のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法を説明するに際して、
図10に示された構成を参照して説明する。
【0161】
一実施形態によれば、
図7の703ステップを通じてディスプレイDに出力されるユーザ・インターフェース600は、第1エアロゾル生成物品に対応する第1客体610、第2エアロゾル生成物品に対応する第2客体620、第3エアロゾル生成物品に対応する第3客体630、及びユーザ入力に対応してユーザ・インターフェース600を他のユーザ・インターフェースに転換する転換客体640を含む。一実施形態によるユーザ・インターフェース600は、
図6のエアロゾル生成装置10から出力されるユーザ・インターフェース600と実質的に同一または類似しているが、以下で重なる説明は省略する。
【0162】
図9及び
図10を参照すれば、901ステップで、エアロゾル生成装置10のプロセッサ(例えば、
図3のプロセッサ120)は、ユーザ・インターフェース600の転換客体640へのユーザ入力が感知されたかどうかを判断する。
【0163】
901ステップで転換客体640へのユーザ入力が感知される場合、エアロゾル生成装置10のプロセッサは、ヒータ(例えば、
図3のヒータ110)への電力供給を中断する。例えば、プロセッサは、転換客体640へのユーザ入力が感知される場合、新たに挿入された第1エアロゾル生成物品20aが、意図せず挿入されたエアロゾル生成物品であると判断し、第1エアロゾル生成物品20aが加熱されないように、ヒータへの電力供給を中断する。
【0164】
すなわち、ユーザは、意図しないエアロゾル生成物品(例えば、第1エアロゾル生成物品20a)が挿入された場合、ユーザ・インターフェース600の転換客体640にユーザ入力を入力することで、意図せず挿入されたエアロゾル生成物品が加熱されることを防止する。
【0165】
図11は、さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置のエアロゾル生成物品の移動に基づいて、ヒータに供給される電力を制御する方法を示すフローチャートであり、
図12は、さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置で、第1エアロゾル生成物品が外部方向に移動する状態を示す図面である。
【0166】
以下、
図11のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法を説明するに際して、
図12に示された構成を参照して説明する。この時、
図12は、エアロゾル生成装置10に、以前に挿入されたエアロゾル生成物品と異なるエアロゾル生成物品(例えば、第1エアロゾル生成物品20a)が挿入されて、ディスプレイDにユーザ・インターフェース600が出力された状態を示す。
【0167】
図11及び
図12を参照すれば、1101ステップで、エアロゾル生成装置10のプロセッサ(例えば、
図3のプロセッサ120)は、センサ(例えば、
図3のセンサ140)により、収容空間(例えば、
図3の収容空間100h)に挿入されたエアロゾル生成物品の移動を検出する。
【0168】
一実施形態によれば、プロセッサは、センサにより、収容空間に挿入された第1エアロゾル生成物品20aの移動に対応するインダクタンス値の変化量を獲得し、獲得したインダクタンス値の変化量に基づいて、挿入された第1エアロゾル生成物品20aの移動を検出する。例えば、プロセッサは、センサにより獲得したインダクタンス値の変化量が、指定された値以上である場合、第1エアロゾル生成物品20aの外部方向に向かう移動を検出する。本発明で「外部方向に向かう移動」は、エアロゾル生成物品が収容空間からエアロゾル生成装置10の外部に向かう方向に移動することを意味するが、該表現は、以下でも等しい意味で使われる。
【0169】
1102ステップで、エアロゾル生成装置10のプロセッサは、収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品の外部方向に向かう移動が検出されたかどうかを判断する。例えば、プロセッサは、1101ステップでの検出結果に基づいて、エアロゾル生成装置10に挿入された第1エアロゾル生成物品20aの外部方向に向かう移動が検出されたかどうかを判断する。
【0170】
1102ステップで、挿入されたエアロゾル生成物品の外部方向に向かう移動が検出された場合、1103ステップで、エアロゾル生成装置10のプロセッサは、ヒータへの電力供給を中断する。例えば、プロセッサは、エアロゾル生成装置10に挿入された第1エアロゾル生成物品20aの外部方向に向かう移動が検出された場合、第1エアロゾル生成物品20aが意図せず挿入されたエアロゾル生成物品であると判断し、第1エアロゾル生成物品20aが加熱されないように、ヒータ(例えば、
図3のヒータ110)への電力供給を中断する。
【0171】
これとは異なり、1102ステップで、挿入されたエアロゾル生成物品の外部方向に向かう移動が検出されない場合、エアロゾル生成装置10のプロセッサは、ユーザ・インターフェース600にユーザ入力が入力されるまで待機する。
【0172】
すなわち、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、前述した1101ステップないし1103ステップを通じて、意図しないエアロゾル生成物品が挿入されて、ユーザがエアロゾル生成装置からエアロゾル生成物品を外部に移動させるかまたは除去する場合、ヒータへの電力供給を中断して、意図せず挿入されたエアロゾル生成物品が加熱されることを防止する。
【0173】
図13は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0174】
エアロゾル生成装置1300は、制御部1310、センシング部1320、出力部1330、バッテリー1340、ヒータ1350、ユーザ入力部1360、メモリ1370、及び通信部1380を備える。但し、エアロゾル生成装置1300の内部構造は、
図13に示されたところに制限されるものではない。すなわち、エアロゾル生成装置1300の設計によって、
図13に示された構成のうち一部が省略されるか、新たな構成がさらに加えられ得るということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0175】
センシング部1320は、エアロゾル生成装置1300の状態またはエアロゾル生成装置1300周辺の状態を感知し、感知した情報を制御部1310に伝達する。制御部1310は、前記感知された情報に基づいて、ヒータ1350の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット、カートリッジなど)の挿入如何の判断、お知らせ表示などの多様な機能が行われるように、エアロゾル生成装置1300を制御する。
【0176】
センシング部1320は、温度センサ1322、挿入感知センサ1324及びパフセンサ1326のうち少なくとも一つを備えるが、これに制限されるものではない。
【0177】
温度センサ1322は、ヒータ1350(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置1300は、ヒータ1350の温度を感知する別途の温度センサを備えるか、ヒータ1350自体が温度センサの役目を行う。または、温度センサ1322は、バッテリー1340の温度をモニタリングするように、バッテリー1340の周りに配置されたものであってもよい。
【0178】
挿入感知センサ1324は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ1324は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも一つを含み、エアロゾル生成物品が挿入及び/または除去されることによる信号変化を感知する。
【0179】
パフセンサ1326は、気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいて、ユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサ1326は、温度変化、流量変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれか一つに基づいて、ユーザのパフを感知する。
【0180】
センシング部1320は、前述したセンサ1322ないし1326以外に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも一つをさらに備える。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるため、具体的な説明は省略する。
【0181】
出力部1330は、エアロゾル生成装置1300の状態についての情報を出力して、ユーザに提供する。出力部1330は、ディスプレイ部1332、ハプティック部1334及び音響出力部1336のうち少なくとも一つを備えるが、これに制限されるものではない。ディスプレイ部1332とタッチパッドとが層構造をなしてタッチスクリーンに構成される場合、ディスプレイ部1332は、出力装置以外に入力装置としても使われる。
【0182】
ディスプレイ部1332は、エアロゾル生成装置1300についての情報を、ユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置1300についての情報は、エアロゾル生成装置1300のバッテリー1340の充/放電状態、ヒータ1350の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態、またはエアロゾル生成装置1300の使用が制限される状態(例えば、異常物品の感知)などの多様な情報を意味し、ディスプレイ部1332は、前記情報を外部に出力する。ディスプレイ部1332は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などである。また、ディスプレイ部1332は、LED発光素子の形態であってもよい。
【0183】
ハプティック部1334は、電気的信号を機械的な刺激または電気的な刺激に変換して、エアロゾル生成装置1300についての情報をユーザに触覚的に提供する。例えば、ハプティック部1334は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を備える。
【0184】
音響出力部1336は、エアロゾル生成装置1300についての情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部1336は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力する。
【0185】
バッテリー1340は、エアロゾル生成装置1300の動作に用いられる電力を供給する。バッテリー1340は、ヒータ1350が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリー1340は、エアロゾル生成装置1300内に備えられた他の構成(例えば、センシング部1320、出力部1330、ユーザ入力部1360、メモリ1370及び通信部1380)の動作に必要な電力を供給する。バッテリー1340は、充電の可能なバッテリーであるか、使い捨てバッテリーである。例えば、バッテリー1340は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリーであるが、これに制限されるものではない。
【0186】
ヒータ1350は、バッテリー1340から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。
図13には示されていないが、エアロゾル生成装置1300は、バッテリー1340の電力を変換してヒータ1350に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに備えうる。また、エアロゾル生成装置1300が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置1300は、バッテリー1340の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに備えうる。
【0187】
制御部1310、センシング部1320、出力部1330、ユーザ入力部1360、メモリ1370、及び通信部1380は、バッテリー1340から電力を供給されて機能を行う。
図13に示されていないが、バッテリー1340の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに備える。
【0188】
一実施形態で、ヒータ1350は、任意の好適な電気抵抗性物質で形成される。例えば、好適な電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、プラチナ、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金であるが、これに制限されるものではない。また、ヒータ1350は、金属熱線、電気伝導性トラックが配置された金属熱板、セラミックス発熱体などで具現されるが、これに制限されるものではない。
【0189】
他の実施形態で、ヒータ1350は、誘導加熱方式のヒータである。例えば、ヒータ1350は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱して、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを備える。
【0190】
ユーザ入力部1360は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部1360は、キーパッド、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ゾグホイール、ゾグスイッチなどがあるが、これに制限されるものではない。また、
図13には示されていないが、エアロゾル生成装置1300は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの連結インターフェースをさらに備え、USBインターフェースなどの連結インターフェースを通じて、他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリー1340を充電する。
【0191】
メモリ1370は、エアロゾル生成装置1300内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、制御部1310で処理されたデータ及び処理されるデータを保存する。メモリ1370は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプ、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも一つのタイプの記録媒体を含む。メモリ1370は、エアロゾル生成装置1300の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも一つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンについてのデータなどを保存する。
【0192】
通信部1380は、他の電子装置との通信のための少なくとも一つの構成要素を含む。例えば、通信部1380は、近距離通信部1382及び無線通信部1384を備える。
【0193】
近距離通信部1382は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに制限されるものではない。
【0194】
無線通信部1384は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LANまたはWAN)通信部などを含むが、これに制限されるものではない。無線通信部1384は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて、通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置1300を確認及び認証してもよい。
【0195】
制御部1310は、エアロゾル生成装置1300の全般的な動作を制御する。一実施形態で、制御部1310は、少なくとも一つのプロセッサを備える。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせで具現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現されてもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0196】
制御部1310は、バッテリー1340の電力をヒータ1350に供給することを制御することで、ヒータ1350の温度を制御する。例えば、制御部1310は、バッテリー1340とヒータ1350との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで、電力供給を制御する。他の例で、制御部1310の制御命令に従って、加熱直接回路がヒータ1350への電力供給を制御してもよい。
【0197】
制御部1310は、センシング部1320によって感知された結果を分析し、以後行われる処理を制御する。例えば、制御部1310は、センシング部1320によって感知された結果に基づいて、ヒータ1350の動作が開始または終了するように、ヒータ1350に供給される電力を制御する。他の例として、制御部1310は、センシング部1320によって感知された結果に基づいて、ヒータ1350が所定の温度まで加熱されるか、適当な温度を維持するように、ヒータ1350に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御する。
【0198】
制御部1310は、センシング部1320によって感知された結果に基づいて、出力部1330を制御する。例えば、パフセンサ1326を通じてカウントされたパフ回数が既定の回数に到逹すれば、制御部1310は、ディスプレイ部1332、ハプティック部1334及び音響出力部1336のうち少なくとも一つを通じて、ユーザに、エアロゾル生成装置1300が間もなく終わるということを予告する。
【0199】
一実施形態で、制御部1310は、センシング部1320によって感知されたエアロゾル生成物品(例えば、
図1のエアロゾル生成物品20)の状態によって、ヒータ1350への電力供給時間及び/または電力供給量を制御する。例えば、エアロゾル生成物品20が過湿状態の場合に、制御部1310は、誘導コイル(例えば、
図2の誘導コイル124)への電力供給時間を制御して、エアロゾル生成物品20が一般的な状態の場合より、予熱時間を増加させる。
【0200】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどの、コンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現される。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意に利用できる媒体であり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータなどの、情報の保存のための任意の方法または技術で具現された、揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールなどの変調されたデータ信号のその他のデータ、またはその他の伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0201】
前述した実施形態についての説明は、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。よって、発明の真の保護範囲は、添付した特許請求の範囲によって定められねばならず、特許請求の範囲に記載の内容と同等な範囲にあるすべての差異は、請求の範囲によって定められる保護範囲に含まれると解釈されねばならない。