(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】単一ブレードの爪切り
(51)【国際特許分類】
A45D 29/02 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
A45D29/02 G
A45D29/02 J
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024090398
(22)【出願日】2024-06-04
【審査請求日】2024-07-09
(32)【優先日】2023-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524211836
【氏名又は名称】エジ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100163061
【氏名又は名称】山田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェイク・ピータース
(72)【発明者】
【氏名】チャス・バッカー
(72)【発明者】
【氏名】タッシュ・シュトライプ
(72)【発明者】
【氏名】ブレイデン・ベッカー
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0295966(US,A1)
【文献】特開2009-247738(JP,A)
【文献】特開2018-008041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部材であって、前記第1の部材の第1の端部がブレードを含む、第1の部材と、
第2の部材であって、前記第2の部材の第1の端部が、
ブレードを含まず、
前記第1の部材の前記ブレードの切刃を受けるように配置された凹部を有し、
前記第2の部材が、第1の位置と第2の位置との間で前記第2の部材に対して前記第1の部材が移動可能となるように、前記第1の部材に連結され、前記第1の部材が前記第1の位置から前記第2の位置まで移動するとき、前記第1の部材の前記ブレードが、
前記第1の部材の前記ブレードの前記切刃が前記凹部内で受けられ、
前記第1の部材の前記ブレードの前記切刃が前記第2の部材のいかなる表面にも接触することがないように、前記第2の部材の前記第1の端部の方に向かって移動する、
第2の部材と、
前記第1の部材に連結され、第3の位置と第4の位置との間で移動可能である第3の部材であって、前記第3の部材が、前記第3の位置から前記第4の位置まで前記第3の部材が移動するときに前記第1の位置から前記第2の位置まで前記第2の部材に対して前記第1の部材を移動させるように構成される、第3の部材であって、
前記第2の部材が、前記第1の部材の前記ブレードと前記第2の部材の前記第1の端部との間で切断された爪を受け取るように構成されたコンパートメントを画定し、
前記第3の部材が第5の位置まで移動可能であり、前記第5の位置では、前記第3の部材が前記第2の部材に解除可能に連結され、前記コンパートメントの上に被さる、
第3の部材と、
を備える、爪切り。
【請求項2】
人間の爪を切断する方法であって、
爪切りの第1の部材のブレードと前記爪切りの第2の部材の第1の端部との間に前記爪を配置することであって、第2の部材の前記第1の端部がブレードを含まず、前記第1の部材の前記ブレードの切刃を受けるように配置された凹部を有する、前記爪を配置することと、
前記第1の部材の前記ブレードが前記爪を切断するように、前記第1の部材の前記ブレードと前記第2の部材の前記第1の端部との間に前記爪が配置されている間において前記第2の部材の前記第1の端部の方に向かって前記第1の部材の前記ブレードを移動させることであって、前記第1の部材の前記ブレードの前記切刃が前記凹部内で受けられ、前記第1の部材の前記ブレードの前記切刃が前記第2の部材のいかなる表面にも接触しない、前記第1の部材の前記ブレードを移動させることと、
を含み、
前記第2の部材の前記第1の端部の方に向かって前記第1の部材の前記ブレードを移動させることが、前記爪切りの第3の部材を押圧することを含み、
切断される前記爪が、前記爪が切断された後で、前記第2の部材のコンパートメントで受け取られ、
前記第3の部材が、前記第3の部材が前記コンパートメントの上に被さるように、前記第2の部材に解除可能に連結される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]爪切りは、指の爪および足指の爪を切って(例えば、切り取って)形を整えるように設計された手持ち式の手入れツールである。通常、爪切りは、一対のブレードと、ブレードを互いの方に向かって動かすためのレバー機構と、から構成される。ブレードの各々は、通常、ステンレス鋼で作られ、爪を押しつぶして切る(crush through)/引き裂くように切る(tear through)ように設計される。したがって、爪がブレードの間に配置されてブレードが互いの方に向かって動かされるときに、ブレードが爪の一部分を押しつぶす/引き裂く。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
[0002]本開示は、人間の爪などの爪を切断するための新しく革新的である爪切りおよび方法を提供する。本爪切りは、ブレードなしの対向表面を有する第2の部材に対して対向する、ブレードを有する第1の部材を含む単一ブレードのデザインを有する。ブレードなしの対向表面は、爪を切断するのに必要である力の大部分を担い、それによりブレードの鈍化プロセスを遅らせる。いくつかの態様では、ブレードなしの対向表面は、仮にブレードなしの対向表面に接触するとした場合のブレードの鈍化を有意に軽減するのに十分な低さの硬さを有する材料で構築され得、それにより鈍化プロセスをさらに遅らせる。いくつかの態様では、単一ブレードのデザインは、凹部および/またはブレード止め機構を介して、ブレードなしの対向表面に対してブレードが接触するのを制限または防止し、それにより鈍化プロセスをさらに遅らせることができる。本爪切りの単一ブレードのデザインは、加えて、対向し合うブレードが互いに非常に接近するように位置合わせされるという対向し合うブレードデザインの必要条件を排除することにより、爪床の分離を防止すること、または爪をどれだけ短く切断できるかを制限することなどの、爪を支持して切断すること以外の他の機能を有するための融通性を爪切りに提供する。単一ブレードのデザインにより、爪切りの種々の構成要素の材料選定のための融通性を向上させることも可能となる。
【0003】
[0003]一例では、爪切りは第1の部材および第2の部材を含む。第1の部材の第1の端部はブレードを含む。第2の部材は、ブレードを含まず、第1の部材のブレードの切刃を受けるように配置された凹部を有する第1の端部を有し、第1の位置と第2の位置との間で第2の部材に対して第1の部材が移動可能となるように、第1の部材に連結される。第1の部材が第1の位置から第2の位置まで移動するとき、ブレードは、ブレードの切刃が凹部内で受けられるように、および、第1の位置から第2の位置までの移動中と、移動の完了時に凹部内でブレードの切刃が受けられるときの静止位置にあるときと、の両方において第2の部材のいかなる表面にも接触することがなく、第2の部材の第1の端部の方に向かって移動する。第3の部材が第1の部材に連結され、第3の位置と第4の位置との間で移動可能である。第3の部材は、第3の位置から第4の位置まで第3の部材が移動するときに第1の位置から第2の位置まで第2の部材に対して第1の部材を移動させるように構成される。
【0004】
[0004]一例では、人間の爪を切断する方法が、爪切りの第1の部材のブレードと爪切りの第2の部材の第1の端部との間に爪を配置することであって、第2の部材の第1の端部がブレードを含まない、爪を配置することと、ブレードが爪を切断するように、ブレードと第2の部材の第1の端部との間に爪が配置されている間において第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることと、を含む。
【0005】
[0005]開示される方法および装置の追加の特徴および利点が以下の詳細な説明および図で説明され、以下の詳細な説明および図から明らかとなる。本明細書で説明される特徴および利点は包括的ではなく、具体的には、図および本説明を考察することにより当業者には多くの追加の特徴および利点が明らかとなろう。さらに、本明細書で使用される言語が、主に、読みやすいことおよび説明的であることを目的として選択されており、本発明の主題の範囲を限定するためではない、ことに留意されたい。
【0006】
[0006]以下の図面を参照することにより、本開示の性質および利点をさらに理解することが実現され得る。添付図では、同様の構成要素または特徴は同じ参照符号を有することができる。さらに、同じ種類の種々の構成要素は、同様の構成要素の間での区別を行うダッシュおよび第2の符号を参照符号の後ろに付すことによって区別され得る。本明細書で第1の参照符号のみが使用される場合、その説明は、第2の参照符号に関係なく同じ第1の参照符号を有する同様の構成要素のうちのいずれか1つに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】[0007]本開示の態様による爪切りを示す斜視図である。
【
図2】[0008]本開示の態様による閉位置にある
図1の爪切りを示す側面図である。
【
図3】[0009]本開示の態様による開位置にある
図1の爪切りを示す斜視図である。
【
図4】[0010]本開示の態様による
図1の爪切りを示す分解図である。
【
図5A】[0011]
図5Aは、本開示の態様による
図1の爪切りのブレードを示す上面図である。
【
図6】[0013]本開示の態様による
図1の爪切りの下側部材を示す側面図である。
【
図7】[0014]凹部内にある爪切りのブレードの切刃を示している、本開示の態様よる
図1の爪切りを示す断面図である。
【
図8】[0015]本開示の態様による
図1の爪切りを示す拡大断面図である。
【
図9】[0016]本開示の態様による
図1の爪切りによって切断されている爪を示す概略図である。
【
図10】[0017]本開示の態様による
図1の爪切りのブレードの切断経路を示す概略図である。
【
図11】[0018]本開示の態様による爪を切断するための例示の方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0019]種々の図面の同様の参照番号および名称は同様の要素を示す。
【0009】
[0020]添付図面に関連して以下に記載される詳細な説明は多様な構成の説明であることを意図され、本開示の範囲を限定することを意図されない。むしろ、詳細な説明は、本発明の主題を徹底的に理解するのを可能にすることを目的として具体的な細部を含む。これらの具体的な細部がすべての事例において必要であるというわけではないことは当業者には明らかであろう。
【0010】
[0021]爪切りは、通常、一対の対向し合うブレードと、ブレードを互いの方に向かって動かすためのレバー機構と、から構成される。このデザインでは、対向し合うブレードは、爪クリップ動作中に対向し合う力を爪に加え、その後、爪を切り取った後で互いに接触し、それにより対向し合うブレードのうちの一方または両方の鈍化または曲げに繋がり得る。連続的な使用により対向し合うブレードがより鈍化すると、爪を完全に切断するためには対向し合うブレードのためのレバー機構により大きいエネルギー(例えば、力)が加えられなければならない。鈍化したブレードでは、このエネルギーの相当な部分が蓄積されて遠位の爪縁部を最終的に分離するときに放出され、それにより大きい力でブレードを互いに接触させて可聴の「クリック」音を発し、それにより鈍化プロセスをさらに促進する。さらに、対向し合うブレードの間で必要となる力は爪の切断される縁部をより粗くすることの原因となり、さらには切り離された爪をより高速で排出することの原因となる。
【0011】
[0022]対して、本爪切りは、ブレードなしの対向表面を有する第2の部材に対して対向する、ブレードを有する第1の部材を含む単一ブレードのデザインを有し、それにより一般的な爪切りの少なくとも上記の欠点に対処する。例えば、ブレードなしの対向表面は、ブレードの切刃よりも爪を切断するのに必要である力の大部分を担い、それによりブレードの鈍化プロセスを遅らせる。いくつかの態様では、ブレードなしの対向表面は、仮にブレードなしの対向表面に接触するとした場合のブレードの鈍化を有意に軽減するのに十分な低さの硬さを有する材料で構築され得、それにより鈍化プロセスをさらに遅らせる。いくつかの態様では、単一ブレードのデザインは、ブレードなしの対向表面に対してブレードが接触するのを制限または防止し、それにより鈍化プロセスをさらに遅らせることができる。本爪切りの単一ブレードのデザインは、加えて、対向し合うブレードが互いに非常に接近するように位置合わせされるという対向し合うブレードデザインの必要条件を排除することにより、爪床の分離を防止すること、または爪をどれだけ短く切断できるかを制限することなどの、爪を支持して切断すること以外の他の機能を有するための融通性を爪切りに提供する。単一ブレードのデザインにより、爪切りの種々の構成要素の材料選定のための融通性を向上させることも可能となる。図の以下の説明により、当業者には本爪切りのこれらの利点および他の利点が明らかとなる。
【0012】
[0023]ここで言及される欠点は単に典型的なものであり、既存の爪切りに関して本発明者らによって確認されてその改善を試みられている問題を強調するために含まれるものである。以下で説明される爪切りの態様は、これらの欠点および当技術分野で既知の他の欠点のうちの一部またはすべての欠点に対処することができる。本明細書で説明される改善される爪切りの態様は、上記および下記で説明される利益以外の他の利点を提示する可能性があり、上記および下記で説明される用途以外の他の用途でも使用され得る。
【0013】
[0024]
図1~
図4は、爪(例えば、人間の爪)を切断することができる例示の爪切り100の種々の図を示す。爪切り100は切断部材102(例えば、第1の部材)を含む。切断部材102はボディ104およびブレード108を含む。ブレード108は、切断部材102の第1の端部106のところに配設される。第1の端部106は、切断部材102の第2の端部107の反対側にある。いくつかの態様では、ブレード108はボディ104と一体となり得る。他の態様では、ブレード108は、ボディ104に連結された別個の構成要素となり得る。ブレード108は、爪を完全に切断するのに十分に鋭利である切刃109を含む。切刃109は、人間の爪に解剖学的に位置合わせされる曲率を有することができる。例えば、
図5Aに示されるように、切刃109は、xy平面に曲率(曲率半径)を有することなどにより、第1の方向において湾曲することができる。切刃109は、この例では、人間の爪の長手方向曲率(例えば、爪の先端のところの曲率)に解剖学的に位置合わせされる。長手方向曲率は、爪の成長方向における手の上面から見る(手のひらに対して垂直である)爪の曲率である。
図5Aのz軸は紙面の奥行き方向である。別の例では、
図5Bに示されるように、切刃109は、yz平面に曲率(曲率半径)を有することなどにより、第1の方向に対して垂直である第2の方向において湾曲することができる。切刃109は、この例では、人間の爪の横方向曲率(例えば、爪全体の曲率)に解剖学的に位置合わせされる。横方向曲率は、爪の成長方向に対して垂直な爪の曲率である(指の端面図)。
図5Bのx軸は紙面の奥行き方向である。いくつかの態様では、切刃109は第1の方向および第2の方向の両方において湾曲することができる。このような態様では、切刃109は、人間の爪の長手方向曲率および横方向曲率の両方に解剖学的に位置合わせされる。
【0014】
[0025]
図1~
図4に戻ると、爪切り100は、爪支持プラットフォームとなり得る対向部材110(例えば、第2の部材)をさらに含む。対向部材110は、第2の端部115の反対側にある第1の端部114を有するボディ111を含む。対向部材110はブレードを含まないが、爪支持プラットフォームとして機能する。例えば、ボディ111の第1の端部114はブレードを含まない。対向部材110は、第1の位置と第2の位置との間で対向部材110に対して切断部材102が移動可能となるように切断部材102に連結される。例えば、対向部材110は、枢動ピン112により切断部材102に連結され得る。枢動ピン112は、示されるように、切断部材102の開口部400Aおよび400Bならびに対向部材110の開口部400Eおよび400Fを通過するように配置され得る。切断部材102が第1の位置から第2の位置まで移動すると、ブレード108が対向部材110の第1の端部114の方に向かって移動する。例えば、
図1は第1の位置にある切断部材102の例を示し、第1の位置は、ブレード108と第1の端部114との間に爪を配置するのを可能にするのに十分に第1の端部114からブレード108が分離されるような任意の位置である。
図2は第2の位置にある切断部材102の例を示し、第2の位置では、ブレード108は、ブレード108が第1の位置にあるときと比較して第1の端部114により近い。例えば、ブレード108は、ブレード108が爪を完全に切断しているときまたはブレード108が爪を完全に切断した直後において、第2の位置に存在することができる。
【0015】
[0026]少なくともいくつかの態様では、対向部材110の第1の端部114は凹部116を含む。凹部116は、ブレード108の切刃109と対向部材110の任意の部分および/または表面との間のいかなる接触もおよびすべての接触を防止することができる。凹部116は、さらに、ブレード108の切刃109と、凹部116内に位置するかまたは対向部材110の上方に位置する任意の構成要素または部材の任意の部分および/または表面と、の間のいかなる接触もおよびすべての接触を防止することができる。このような態様では、凹部116は、切断部材102が第2の位置にあるときにブレード108の切刃109を受けるように成形および配置される。例えば、
図8が、凹部116内に配置された切刃109を示す。切刃109および凹部116は、凹部116内で切刃109が受けられるときに凹部116を形成する対向部材110のいかなる部分および/または表面に対しても切刃109が接触することがないように、位置合わせされ得る。例えば、凹部116は、切刃109の曲率に適合する曲率を有することができる。凹部116を介して切刃109と対向部材110との間の接触を低減または排除することは切刃109の鈍化プロセスを遅らせ、切刃109および対向部材110の両方の使用寿命を延ばす。
【0016】
[0027]対向し合うブレードを有する一般的な爪切りのデザインは、爪切りの大部分に共通の材料を利用する。したがって、共通の材料は、対向し合うブレードおよびレバー機構の両方の機能必要条件および製造必要条件を満たさなければならない。対して、対向部材110のブレードなしの性質および/または凹部116の存在により、爪切り100のために使用される材料の融通性を向上させることが可能となる。例えば、ブレード108は、対向部材110が含むものであるかまたは対向部材110の全体がそこから構築されるものである第2の材料とは異なる第1の材料を含むことができるかまたは全体として第1の材料から構築され得る。切断部材102のボディ104はブレード108と同じ材料またはブレード108とは異なる材料を含むことができるか、または全体として、ブレード108と同じ材料またはブレード108とは異なる材料で構築され得る。いくつかの態様では、ブレード108の第1の材料は、対向部材110の第2の材料よりも高い硬さを有する。例えば、爪切り100が、例えば凹部116によって、高硬度の材料が耐えるのには適さない、ブレード間の接触、および対向表面に対してのブレードの接触を排除するため、ブレード108の第1の材料は、一般的な爪切りのブレード材料よりも高い硬さを有することができる。高硬度のブレードは、爪が切断されるときに爪縁部を保持するのを改善する。
【0017】
[0028]いくつかの態様では、ブレード108の第1の材料の硬さはロックウェルCスケール硬さで少なくとも55HRCである。例えば、ブレード108の第1の材料の硬さは55HRCから65HRCの範囲内であってもよい。比較すると、一般的な対向し合うブレードデザインの爪切りは、ブレード間の接触に耐えることを目的としておよびレバーの押し下げ時に機構を湾曲させるのに十分な順応性を提供することを目的として、48HRCの硬さを有するブレードを有する。ブレード108の第1の材料は金属(例えば、鋼鉄)または他の適度に硬い材料を含むことができる。例えば、ブレード108の第1の材料は、61HRC~62HRCの範囲内にある硬さを有することができる鋼鉄を含むことができる。対向部材110は、仮にブレード108が対向部材110に接触するとした場合のブレード108の鈍化を有意に軽減するのに十分な低さの硬さを有する材料で構築され得る。種々の態様で、対向部材110の第2の材料はポリマー材料を含むことができる。一例では、ポリマー材料は樹脂となり得る。対向部材110の第1の端部114は樹脂を含むことができるかまたは全体として樹脂から構成され得る。別法として、対向部材110の第2の材料はガラス充填ナイロンを含んでもよい。
【0018】
[0029]
図1~
図4に戻ると、爪切り100はレバー120(例えば、第3の部材)をさらに含む。レバー120は第2の端部122の反対側にある第1の端部121を含み、第3の位置と第4の位置との間でレバー120を移動可能にするように切断部材102に連結される。例えば、レバー120の第2の端部122は、枢動ピン123を介して切断部材102の第2の端部107に連結され得る。枢動ピン123は、切断部材102の開口部400Cおよび400Dならびにレバー120のそれぞれの開口部を通過するように配置され得る。レバー120は、対向部材110に連結された切断部材102に連結されることにより対向部材110に連結されるともみなされ得る。
図1および
図3は、各々、第3の位置にあるレバー120の例を示し(
図1は切断位置を示し、対して
図3は開位置/空位置を示す)、対して
図2は第4の位置にあるレバー120の例を示す。本機構は、レバーの通常位置/切断位置ならびに開位置/空位置を2つの安定位置として一方の位置からもう一方の位置まで移行するのにエネルギー入力を必要とするように、調整される。これは、ばねにより作用する力を有する後方ピンのモーションを調整することによって達成される。ピンは、これらの2つのレバー位置において、これらの2つのレバー位置の間にあるときよりもより下側にある。爪切り100は、第3の位置から第4の位置までレバー120が移動させられるときに第1の位置から第2の位置まで対向部材110に対して切断部材102が移動させられるように構成される。例えば、使用者が矢印124の方向の力成分を用いてレバー120を押圧すると、レバー120が矢印126の方向において対向部材110の第1の端部114の方に向かってブレード108を強制的に移動させるポイントに達する。このポイントに達する前に、レバー120は、対向部材110の第1の端部114の方に向かって、または対向部材110の第1の端部114から離れてブレード108を移動させることなく、枢動ピン123の軸を中心として枢動することができる。
【0019】
[0030]レバー120の第3の位置は、矢印124の方向の力成分を用いてレバー120を押圧することがブレード108のモーションを引き起こさないかまたはブレード108のモーションを引き起こすようなレバー120の任意の位置となり得、但しこの間、ブレード108は第1の位置にある。例えば、レバー120は、ブレード108が爪を完全に切断する前に第3の位置に存在し得る。レバー120の第4の位置は、矢印124の方向の力成分を用いてレバー120を押圧することがブレード108を第2の位置に存在させるようなレバー120の任意の位置となり得る。例えば、レバー120は、ブレード108が爪を完全に切断しているときに、またはブレード108が爪を完全に切断した直後に、第4の位置に存在し得る。
【0020】
[0031]爪切り100は、第2の端部122よりも第1の端部121の近くで爪切断動作のための力がレバー120に対して加えられるように構成される。別の言い方をすると、レバー120の枢動ポイントは、爪切断動作のための力が加えられるところであるレバー120のポイントと比較してブレード108からさらに遠くにある。こうすることで、レバー120は、第3の位置から第4の位置までレバー120が移動する間においてレバー120の第1の端部121が対向部材110の第1の端部114の方に向かって移動するように、切断部材102に連結される。爪切断動作のために使用者がレバー120を制御する場所と切断行為が行われる場所との間の距離を制限することにより、ブレード108の位置が微調整されるようになり、正確な切断が行われるようになる。少なくともいくつかの態様では、対向部材110は少なくとも1つの支点を含み、対向部材110の第1の端部114の方に向かって第1の端部121を移動させるようにレバー120が押圧されるときにレバー120が少なくとも1つ支点で枢動する。例えば、対向部材110は支点302A、302Bを含むことができる。
図6は支点302Bの側面図を示し、支点302Bは、開口部400Eと支点302Bとの間のボディ111の部分の上方を延在する。レバー120は、レバー120と支点302A、302Bとの間の接触を絶つのを可能にするように、枢動させられ得る。このようにレバー120を枢動させることにより、後でさらに説明されるように、対向部材110によって形成されたコンパートメント300へのアクセス性を向上させるのを可能にする。
【0021】
[0032]単一ブレードのデザインの爪切り100の別の利点は、単一ブレードのデザインを与える枢動比が調整可能となることである。例えば、爪切り100は、多様な機械的特性を達成する多様な寸法を有するように製造され得る。例えば、多様な機械的特性を爪切り100が示すように以下の距離のうちのいずれかが変更され得る:ブレード108と枢動ピン112との間の距離、枢動ピン112と枢動ピン123との間の距離、枢動ピン123と支点302A、302Bとの間の距離、および、支点302A、302Bとレバー120の力を加えられる部分との間の距離。
【0022】
[0033]種々の態様で、爪切り100は、第4の位置から離れて、および第3の位置の方に向かってレバー120を付勢する付勢機構を含む。例えば、対向部材110は、金属(例えば、鋼鉄)または他の適度に硬い材料を含むことができる付勢部材304を含むことができる。別法として、付勢部材304は、樹脂などのポリマー材料を含むことができる。別法として、ポリマー材料はガラス充填ナイロンとなり得る。
図7に最良に示されるように、付勢部材304は、付勢部材304によりレバー120から離れる方向の力を枢動ピン123に加えるのを可能にするように、枢動ピン123の上に載置される。この力を枢動ピン123に加えることにより、付勢部材304が対向部材110の第2の端部115の方に向かって枢動ピン123を付勢し、それにより対向部材110の第1の端部114から離れてレバー120の第1の端部121を付勢する。このすることで、爪が切断されると、レバー120の第1の端部121が対向部材110の第1の端部114から離れて跳ねることができるようになる。レバー120が対向部材110に対して実質的に垂直に方向付けされるような例では、付勢部材304は枢動ピン123に付勢力を加えない。
【0023】
[0034]切刃109の鈍化のペースを遅らせるのを支援するために、爪切り100は、切刃109が過度に遠くまで移動して対向部材110の凹部116の少なくとも遠端部に接触するのを防止する機構を含むことができる。種々の態様で、本機構は、切刃109が凹部116のいかなる表面に接触するのも防止する。例えば、
図1~
図4は、ボディ111から外側に延在する停止部118を含む対向部材110を示す。同じ停止部または少なくとも類似の停止部が、
図1~4では可視ではない対向部材110の反対側にも配置され得る。停止部118は、ブレード108が対向部材110の第1の端部114の方に向かって移動させられるときに切刃109が凹部116に接触する前に切断部材102のボディ104が停止部118に接触するように構成される。このようにして、停止部118は切刃109が対向部材110に接触するのを防止する。
【0024】
[0035]既に述べたように、対向部材110はコンパートメント300を形成する。ブレード108の切刃109により爪が切断されるとき、切り離された爪がコンパートメント300内に収集される。少なくともいくつかの態様では、レバー120は第5の位置まで移動可能であり、第5の位置では、レバー120が対向部材110に解除可能に連結され、コンパートメント300の上に被さる。レバー120は、それによって、第5の位置では、コンパートメント300内で切り離された爪を収容するための蓋として機能する。こうすることで、レバー120は、爪切断動作を作動させるのに使用されるレバーおよび切り離された爪を保持するための蓋の両方として機能することができる。レバー120のこの説明される二重機能は部品数および設計の複雑さを低減する。
【0025】
[0036]
図9は、爪切り100によって切断されている指900の爪902の概略図を示す。単純さのために、爪切り100のブレード108および対向部材110の一部分のみが示される。種々の態様で、第1の端部114の前縁部と第1の端部114の凹部116との間の距離は、対向部材110の第1の端部114が爪902をどれだけ短く切断できるかを制限されることになるような距離となり得る。さらに、この距離および第1の端部114の前縁部の形状および/またはブレードの角度が、指900の爪床904からの爪902の分離を軽減することができる。
【0026】
[0037]いくつかの態様では、爪切り100は、ブレード108の切刃109が湾曲切断経路を用いて爪を完全に切断するように構成され得る。一般的な対向し合うブレードの爪切りデザインは、爪切断動作中に爪に対して垂直に方向付けられたブレード切刃との実質的な共線経路を移動する対向し合うブレードを含む。このようなデザインは、爪の端部のところで約90°となるあまり好ましくない切断につながる。対して、爪切り100の湾曲切断経路は、爪の縁部を90°未満であるより好ましく切断された縁部を提供する。例えば、
図10は、爪切断動作中にブレード108がそこを通って移動するところである湾曲切断経路1000の一例を示す。湾曲切断経路1000を用いる態様では、ブレード108は、切断部材102が第2の位置にあるとき、切断部材102が第1の位置にある場合と比較して対向部材110の第2の端部115からより離れたところに配設される。
【0027】
[0038]いくつかの態様では、爪切り100の機械的枢動ピン112、123は、例えば一体型の態様の爪切り100の、融通性を有するヒンジポイントを有する順応性を有する機構に取って代わられてもよく、ここでは、ブレード108に加えて、爪切り100のすべての構成要素が互いに一体である。別法として、爪切り100のすべての構成要素が互いに一体である。例えば、レバー120は第1のヒンジのところで切断部材102と一体であり、切断部材102は第2のヒンジのところで対向部材110と一体である。支点302Aは第3のヒンジのところで対向部材110と一体である。レバー120は第1のハンドルを含み、対向部材110は第2のハンドルを含む。第1のハンドルおよび第2のハンドルが互いの方に向かって動かされるとき、爪切り100は、ブレード108が凹部116の方に向かって動かされるように、3つのすべてのヒンジのところで湾曲する。一般的な爪切りのデザインと比較すると、爪切り100の順応性を有する機構の態様により、部品数を低減すること、故障モードを低減すること、順応性を有する機構の挙動の調整性を向上させること、および耐久性(例えば、機械的ヒンジ内の相対移動する部品は経時的に磨滅する)を向上させることが可能となる。
【0028】
[0039]
図11は、人間の爪を切断するための例示の方法のフローチャートを示す。例示の方法1200は
図11に示されるフローチャートを参照しながら説明されるが、方法1200に関連する処置を実施する他の方法も利用され得ることが認識されよう。例えば、付加的なブロックが追加されてもよく、説明されるブロックのうちのいくつかのブロックが省略されてもよい。方法1200は、ブロック1202において、爪切り(例えば、爪切り100)の第1の部材(例えば、切断部材102)のブレード(例えば、ブレード108)と爪切り100の第2の部材(例えば、対向部材110)の第1の端部(例えば、第1の端部114)との間に爪を配置することを含む。第2の部材の第1の端部はブレードを含まない。
【0029】
[0040]ブロック1204で、ブレードが爪を切断するように、ブレードと第2の部材の第1の端部との間に爪が配置されている間において第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードが移動させられる。いくつかの態様では、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、爪切りの第3の部材(例えば、レバー120)を押圧することを含む。例えば、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、第2の部材の第1の端部の方に向かって爪切りの第3の部材の第1の端部(例えば、第1の端部121)を押圧することを含むことができる。少なくともいくつかの態様では、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、第2の部材の第1の端部の凹部(例えば、凹部116)でブレードの切刃(例えば、切刃109)が受けられるように、実施される。少なくともいくつかの態様では、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、ブレードの切刃が第2の部材に接触することが防止されるように、実施される。切断される爪は、爪が切断された後で、第2の部材のコンパートメント(例えば、コンパートメント300)で受け取られ得る。いくつかの態様では、方法1200は、第3の部材がコンパートメントの上に被さるように第3の部材を第2の部材に解除可能に連結することを含む。
【0030】
[0041]1つまたは複数の態様では、本爪切りおよび本爪切断方法は、以下で説明されるか、または本明細書の他の箇所で説明される1つもしくは複数の他のプロセスもしくはデバイスと関連で説明される、任意の単一の態様または態様の任意の組み合わせなどの追加の態様を含むことができる。第1の態様では、爪切りが、第1の部材;第2の部材;および第3の部材を含む。第1の部材の第1の端部がブレードを含む。第2の部材は、ブレードを含まず、第1の位置と第2の位置との間で第2の部材に対して第1の部材が移動可能となるように、第1の部材に連結された第1の端部を有する。第1の部材が第1の位置から第2の位置まで移動するとき、ブレードが第2の部材の第1の端部の方に向かって移動する。第3の部材は第1の部材に連結され、第3の位置と第4の位置との間で移動可能である。第3の部材は、第3の位置から第4の位置まで第3の部材が移動するときに第1の位置から第2の位置まで第2の部材に対して第1の部材を移動させるように構成される。
【0031】
[0042]第2の態様では、第1の態様との組み合わせで、第2の部材の第1の端部が、第1の部材が第2の位置にあるときにブレードの切刃を受けるように配置された凹部を含む。
【0032】
[0043]第3の態様では、第1の態様または第2の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせで、第2の部材が、第1の部材に接触するように、および、第1の部材が第2の位置にあるときにブレードの切刃が第2の部材に接触するのを防止するように構成された停止部を備える。
【0033】
[0044]第4の態様では、第1の態様から第3の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、ブレードが第1の材料を含み;第2の部材が、第1の材料の硬さよりも低い硬さを有する第2の材料を含む。
【0034】
[0045]第5の態様では、第1の態様から第4の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第1の材料が金属を含む。
【0035】
[0046]第6の態様では、第1の態様から第5の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第2の材料がポリマー材料を含む。
【0036】
[0047]第7の態様では、第1の態様から第6の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第1の材料が金属を含み、第2の材料がポリマー材料を含む。
【0037】
[0048]第8の態様では、第1の態様から第7の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、ポリマー材料が、ポリマーマトリクスに分散した繊維を含む。
【0038】
[0049]第9の態様では、第4の態様との組み合わせで、第1の材料の硬さが少なくとも55HRCである。
【0039】
[0050]第10の態様では、第1の態様から第9の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、ブレードが第1の部材のボディと一体である。
【0040】
[0051]第11の態様では、第1の態様から第10の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、ブレードの切刃が第1の方向および第2の方向において湾曲し、第1の方向が第2の方向に対して垂直である。
【0041】
[0052]第12の態様では、第1の態様から第11の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第3の部材が、第3の位置から第4の位置まで第3の部材が移動する間において第3の部材の第1の端部が第2の部材の第1の端部の方に向かって移動するように、第1の部材に連結される。
【0042】
[0053]第13の態様では、第1の態様から第12の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第3の部材の第2の端部が第1の部材の第2の端部に枢動可能に連結され、第1の部材が、第2の部材の第1の端部と第2の部材の第2の端部との間に配置された場所で第2の部材に枢動可能に連結される。
【0043】
[0054]第14の態様では、第1の態様から第13の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、ブレードが、第1の部材が第2の位置にあるとき、第1の部材が第1の位置にあるときと比較して第2の部材の第2の端部からより離れたところに配設される。
【0044】
[0055]第15の態様では、第1の態様から第14の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第2の部材が、ブレードと第2の部材の第1の端部との間で切断された爪を受け取るように構成されたコンパートメントを画定する。
【0045】
[0056]第16の態様では、第1の態様から第15の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第3の部材が第5の位置まで移動可能であり、第5の位置では、第3の部材が第2の部材に解除可能に連結される。
【0046】
[0057]第17の態様では、第1の態様から第16の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第2の部材が、ブレードと第2の部材の第1の端部との間で切断された爪を受け取るように構成されたコンパートメントを画定し、第3の部材が第5の位置まで移動可能であり、第5の位置では、第3の部材が第2の部材に解除可能に連結され、コンパートメントの上に被さる。
【0047】
[0058]第18の態様では、第1の態様から第17の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、人間の爪を切断する方法が、爪切りの第1の部材のブレードと爪切りの第2の部材の第1の端部との間に爪を配置することであって、第2の部材の第1の端部がブレードを含まない、爪を配置することと、ブレードが爪を切断するように、ブレードと第2の部材の第1の端部との間に爪が配置されている間において第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることと、を含む。
【0048】
[0059]第19の態様では、第18の態様との組み合わせで、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、第2の部材の第1の端部内の凹部でブレードの切刃が受けられるように、実施される。
【0049】
[0060]第20の態様では、第18の態様から第19の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、ブレードの切刃が第2の部材に接触することが防止されるように、実施される。
【0050】
[0061]第21の態様では、第18の態様から第20の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、ブレードが、少なくとも55HRCである硬さを有する金属を含み、第2の部材がポリマー材料を含む。
【0051】
[0062]第22の態様では、第18の態様から第21の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、爪切りの第3の部材を押圧することを含む。
【0052】
[0063]第23の態様では、第18の態様から第22の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、切断される爪が、爪が切断された後で、第2の部材のコンパートメントで受け取られる。
【0053】
[0064]第24の態様では、第18の態様から第23の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、本方法が、第3の部材がコンパートメントの上に被さるように第3の部材を第2の部材に解除可能に連結することを含む。
【0054】
[0065]第25の態様では、第18の態様から第24の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、爪切りの第3の部材を押圧することを含む。切断される爪が、爪が切断された後で、第2の部材のコンパートメントで受け取られ、本方法が、第3の部材がコンパートメントの上に被さるように第3の部材を第2の部材に解除可能に連結することを含む。
【0055】
[0066]第26の態様では、第18の態様から第25の態様のうちの1つまたは複数の態様との組み合わせで、第2の部材の第1の端部の方に向かってブレードを移動させることが、第2の部材の第1の端部の方に向かって爪切りの第3の部材の第1の端部を押圧することを含む。
【0056】
[0067]本明細書のすべての数値範囲は、範囲の端点を含めて範囲内のすべての整数値(全体または分数)を含むものとして理解されなければならない。さらに、これらの数値範囲は、上記数値範囲の任意の数または任意の数の部分集合を対象とする請求項の支援を実現するものとして解釈されるべきである。例えば、1から10という開示は、1から8、3から7、1から9、3.6から4.6、および3.5から9.9などの範囲を支援するものとして解釈されるべきである。
【0057】
[0068]本明細書では、「または」は、他の意味で特に明記されたりまたは文脈により他の意味で支持されたりしない限り、包括的であり、排他的ではない。したがって、本明細書では、「AまたはB」は、他の意味で特に明記されたりまたは文脈により他の意味で支持されたりしない限り、「A、B、またはその両方」を意味する。さらに、「および」は、他の意味で特に明記されたりまたは文脈により他の意味で支持されたりしない限り、共同的および分割的の両方である。したがって、本明細書では、「AおよびB」は、他の意味で特に明記されたりまたは文脈により他の意味で支持されたりしない限り、「共同的または分割的にAおよびB」を意味する。
【0058】
[0069]上記明細書は、本開示の例示の実施形態の構造および使用の完全な説明を提供するものである。上記では一定程度の詳細性をもって、または1つもしくは複数の個別の実施形態を参照しながら特定の実施形態を説明してきたが、本開示の範囲は、本明細書で説明されるかまたは示される例示の実施形態に対しての、当業者には理解され得るであろうすべての変化形態、置換形態、変形形態、変更形態、および修正形態を包含する。本開示の範囲は、本明細書で説明されるかまたは示される例示の実施形態に限定されない。また、本開示は、特定の構成要素、要素、特徴、機能、動作、またはステップを含むものとして本明細書のそれぞれの実施形態を説明して示してきたが、これらの実施形態のうちのいずれかが、本明細書の任意の場所で説明されるかまたは示される構成要素、要素、特徴、機能、動作、またはステップ、のうちのいずれかの、当業者には理解され得るであろう任意の組み合わせまたは並び替えを含むことができる。さらに、添付の特許請求の範囲において、特定の機能を実施するように適合、配置構成されるか、可能であるか、構成されるか、有効にされるか、動作可能であるか、または機能する、装置もしくはシステムまたは装置もしくはシステムの構成要素への言及は、これらの装置、システム、または構成要素が、このように適合されるか、配置構成されるか、可能であるか、構成されるか、有効化されるか、動作可能であるか、または機能する限りにおいて、この特定の機能が起動、オン、またはロック解除されているか否かに関係なく、これらの装置、システム、構成要素を包含する。さらに、本開示は特定の利点を提供するものとして特定の実施形態を説明するかまたは示すが、特定の実施形態は、これらの利点のうちのいずれの利点も提供しなくてもよいか、または、これらの利点の一部またはすべてを提供してもよい。
【符号の説明】
【0059】
100 爪切り
102 切断部材
104 ボディ
106 第1の端部
107 第2の端部
108 ブレード
109 切刃
110 対向部材
111 ボディ
112 枢動ピン
114 第1の端部
115 第2の端部
116 凹部
118 停止部
120 レバー
121 第1の端部
122 第2の端部
123 枢動ピン
124 矢印
126 矢印
300 コンパートメント
302A 支点
302B 支点
304 付勢部材
400A 開口部
400B 開口部
400C 開口部
400D 開口部
400E 開口部
400F 開口部
900 指
902 爪
904 爪床
1000 湾曲切断経路
【要約】
【課題】人間の爪などの爪を切断するための新しく革新的である爪切りおよび方法を提供すること。
【解決手段】第1の部材および第2の部材を含む爪切りを提供する。第1の部材の第1の端部がブレードを含む。第2の部材の第1の端部がブレードを含まない。第1および第2の部材が、第1の位置と第2の位置との間で第2の部材に対して第1の部材が移動可能となるように、連結され、第1の部材が第1の位置から第2の位置まで移動するとき、ブレードが第2の部材の第1の端部の方に向かって移動する。第3の部材が第1の部材に連結され、第3の位置と第4の位置との間で移動可能である。第3の位置から第4の位置まで第3の部材を移動させることが、第1の位置から第2の位置まで第2の部材に対して第1の部材を移動させる。さらに、他の態様および特徴が特許請求および説明される。
【選択図】
図1