(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】質量分析計のサンプラーコーンおよびインターフェース、ならびにそれらを互いに密封する方法
(51)【国際特許分類】
H01J 49/06 20060101AFI20241220BHJP
H01J 49/10 20060101ALI20241220BHJP
H01J 49/42 20060101ALI20241220BHJP
【FI】
H01J49/06 700
H01J49/10 500
H01J49/42 150
H01J49/42
(21)【出願番号】P 2021522983
(86)(22)【出願日】2019-10-24
(86)【国際出願番号】 IB2019059140
(87)【国際公開番号】W WO2020084570
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2022-10-21
(32)【優先日】2018-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】524317345
【氏名又は名称】パーキンエルマー サイエンティフィック カナダ アンリミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】バディエイ ハミッド
(72)【発明者】
【氏名】チャン ブライアン
【審査官】小林 幹
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-069846(JP,U)
【文献】カナダ国特許出願公開第02220577(CA,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 40/00-49/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量分析計アセンブリであって、
凸部を備える第1の表面を含む、質量分析器コーンと、
前記凸部を受け入れるように構成された凹部を備える第2の表面を含む質量分析器と、
前記第1の表面と前記第2の表面との間に配置される平坦な金属ガスケットと、を含み、
前記第1の表面および前記第2の表面は、前記質量分析器に結合された前記質量分析器コーンに基づいて前記凹部に前記平坦な金属ガスケットを圧潰することによって液密なシールを提供するように構成されている、質量分析計アセンブリ。
【請求項2】
前記質量分析器コーンは、前記質量分析器上の第2のネジ山に結合するように構成された第1のネジ山をさらに含む、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項3】
前記平坦な金属ガスケットは、0.1mm~0.5mmの厚さを含む、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項4】
前記凸部、前記凹部、および前記平坦な金属ガスケットの各々が、同じ熱膨張係数を有する材料を含む、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項5】
前記平坦な金属ガスケットは、軟質金属ガスケットをさらに含む、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項6】
前記平坦な金属ガスケットは、0.2mm~0.25mmの厚さを含み、前記凸部が、0.2mm~1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成され、前記凹部が、0.2mm~1mm未満の深さを有する三角形の凹部として構成されている、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項7】
質量分析器コーンを質量分析器インターフェースに密封する方法であって、前記方法が、
前記質量分析器コーンの第1の表面の凸部を前記質量分析器インターフェースの第2の表面の凹部に挿入し、前記質量分析器コーンの凸部と前記質量分析器インターフェースの凹部との間に平坦な金属ガスケットを圧潰することによって、前記質量分析器コーンを前記質量分析器インターフェースに結合して、前記質量分析器コーンと前記質量分析器インターフェースとの間に液密なシールを提供することを含む、方法。
【請求項8】
前記質量分析器コーンの第1のネジ山を前記質量分析器インターフェースの第2のネジ山に締め付けることにより、前記凸部と前記凹部との間の前記平坦な金属ガスケットが圧潰される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記平坦な金属ガスケットは、0.2mm~0.25mmの厚さを含み、前記凸部が、0.2mm~1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成され、前記凹部が、0.2mm~1mm未満の深さを有する三角形の凹部として構成されている、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記凸部、前記凹部、および前記平坦な金属ガスケットの各々が、同じ熱膨張係数を有する材料を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記平坦な金属ガスケットは、軟質金属ガスケットをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
質量分析計であって、
凸部を備える第1の表面を含む質量分析器コーンと、
前記凸部を受け入れる凹部を備える第2の表面を含む質量分析器インターフェースと、
前記第1の表面と前記第2の表面との間に配置される平坦な金属ガスケットと、
質量分析器と、を含み、
前記第1の表面および前記第2の表面は、前記質量分析器インターフェースに結合された前記質量分析器コーンに基づいて前記凹部に前記平坦な金属ガスケットを圧潰することによって液密なシールを提供するように構成されている、質量分析計。
【請求項13】
イオン化源に流体的に結合されたサンプル導入デバイスをさらに含み、前記イオン化源が、前記質量分析器コーンのオリフィスに流体的に結合されている、請求項12に記載の質量分析計。
【請求項14】
検出器をさらに含む、請求項13に記載の質量分析計。
【請求項15】
前記イオン化源が、誘導結合プラズマを含む、請求項14に記載の質量分析計。
【請求項16】
前記質量分析器が、少なくとも1つの四重極を含む、請求項15に記載の質量分析計。
【請求項17】
前記検出器が、電子増倍管を含む、請求項16に記載の質量分析計。
【請求項18】
前記平坦な金属ガスケットは、0.1mm~0.5mmの厚さを含む、請求項12に記載の質量分析計。
【請求項19】
キットであって、
質量分析器の第2の表面の凹部によって受け入れられるように構成された凸部を備える第1の表面を含む質量分析器コーンと、
前記第1の表面と前記第2の表面との間に載置されるようにサイズ設定および構成された平坦な金属ガスケットと、
前記第1の表面は、質量分析器に結合された前記質量分析器コーンに基づいて前記凹部に前記平坦な金属ガスケットを圧潰することによって液密なシールを提供するように構成されている、キット。
【請求項20】
前記質量分析器をさらに含む、請求項19に記載のキット。
【請求項21】
前記質量分析器コーンのネジ山を前記質量分析器のネジ山に締め付けて前記平坦な金属ガスケットを圧潰し、液密なシールを提供するためのプリセットトルクを含むツールをさらに含む、請求項20に記載のキット。
【請求項22】
質量分析計サンプラーコーンであって、
サンプルオリフィスであって、イオンを含む流体ビームを前記サンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成された、サンプルオリフィスと、
質量分析器の第2の表面の凹部により受け入れられるように構成された凸部を備える第1の表面であって、前記質量分析器に結合された前記サンプラーコーンに基づいて前記凹部に平坦な金属ガスケットを圧潰することによって液密なシールを提供するように構成されている第1の表面と、を含む、質量分析計サンプラーコーン。
【請求項23】
前記サンプラーコーンが、前記質量分析器上のネジ山に結合するように構成されたネジ山をさらに含む、請求項22に記載の質量分析計サンプラーコーン。
【請求項24】
質量分析器コーンに結合するように構成された質量分析
器インターフェースであって、前記質量分析
器インターフェースが、第1の表面を含み、前記第1の表面が、質量分析器コーンの凸部を受け入れるように構成され、
前記質量分析器
インターフェースに結合された前記質量分析器コーンに基づいて凹部に平坦な金属ガスケットを圧潰することを可能にすることによって液密なシールを提供するように構成された凹部を備えている、質量分析
器インターフェース。
【請求項25】
前記質量分析
器インターフェースが、前記質量分析器コーン上のネジ山に結合するように構成されたネジ山をさらに含む、請求項24に記載の質量分析
器インターフェース。
【請求項26】
前記凸部および前記凹部は、それぞれ三角形の断面を有する、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項27】
前記凸部および前記凹部は、それぞれ正方形の断面又は長方形の断面を有する、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項28】
前記質量分析器コーンは、サンプラーコーンを含む、請求項1に記載の質量分析計アセンブリ。
【請求項29】
前記凸部および前記凹部は、それぞれ三角形の断面を有する、請求項7に記載の質量分析器コーンを質量分析器インターフェースに密封する方法。
【請求項30】
前記凸部および前記凹部は、それぞれ正方形の断面又は長方形の断面を有する、請求項7に記載の質量分析器コーンを質量分析器インターフェースに密封する方法。
【請求項31】
前記質量分析器コーンは、サンプラーコーンを含む、請求項7に記載の質量分析器コーンを質量分析器インターフェースに密封する方法。
【請求項32】
前記凸部および前記凹部は、それぞれ三角形の断面を有する、請求項12に記載の質量分析計。
【請求項33】
前記凸部および前記凹部は、それぞれ正方形の断面又は長方形の断面を有する、請求項12に記載の質量分析計。
【請求項34】
前記質量分析器コーンは、サンプラーコーンを含む、請求項12に記載の質量分析計。
【請求項35】
前記凸部は、三角形の断面を有する、請求項19に記載のキット。
【請求項36】
前記凸部は、正方形の断面又は長方形の断面を有する、請求項19に記載のキット。
【請求項37】
前記質量分析器コーンは、サンプラーコーンを含む、請求項19に記載のキット。
【請求項38】
前記凸部は、三角形の断面を有する、請求項22に記載の質量分析計サンプラーコーン。
【請求項39】
前記凸部は、正方形の断面又は長方形の断面を有する、請求項22に記載の質量分析計サンプラーコーン。
【請求項40】
前記凹部は、三角形の断面を有する、請求項24に記載の質量分析
器インターフェース。
【請求項41】
前記凹部は、正方形の断面又は長方形の断面を有する、請求項24に記載の質量分析
器インターフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
シールを提供するために一緒に使用され得る質量分析計のサンプラーコーン、金属ガスケット、およびインターフェースの特定の構成。
【0002】
優先権出願
本出願は、2018年10月24日に提出された米国特許仮出願第62/750,114号の優先権および利益を主張し、その開示全体は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
質量分析計の分析には、大気圧よりも極めて低い圧力で動作する様々な真空ステージが必要となっている。システム内の様々な構成要素間において、リークが発生する場合があり、質量測定における不正確さおよび精度の低減につながる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、質量分析計アセンブリは、サンプラーコーン、質量分析器インターフェース、およびガスケットを含む。一部の例では、サンプラーコーンは、イオンを含む流体ビームをサンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成されたサンプルオリフィスを含み、サンプラーコーンは、サンプラーコーンの表面上の第1の表面特徴部を含む。特定の例では、質量分析器インターフェースは、サンプラーコーンに結合するように構成することができ、質量分析器インターフェースは、インターフェースの表面上の第2の表面特徴部を含む。一部の構成では、ガスケットは、第1の表面特徴部と第2の表面特徴部との間に存在し得、第1の表面特徴部は、ガスケットの第1の表面に力を与え、第2の表面特徴部は、ガスケットの第2の表面に力を与え、サンプラーコーンがインターフェースに結合されている場合に、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する。
【0005】
特定の実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凹部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、凸部を含み、凹部は、凸部と係合し、凹部と凸部との間のガスケットを圧潰して、サンプラーコーンが質量分析器インターフェースに結合されるときに、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。他の実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凸部を含み、インターフェースの第2の表面特徴部は、凹部を含み、凸部は、凹部と係合し、凹部と凸部との間のガスケットを圧潰して、サンプラーコーンが質量分析器インターフェースに結合されるときに、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。一部の例では、サンプラーコーンは、質量分析器インターフェース上のネジ山に結合するように構成されたネジ山をさらに含む。他の例では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、第1の凸部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、第2の凸部を含み、第1の凸部は、ガスケットの第1の表面に力を与えるように構成され、第2の凸部は、ガスケットの第2の表面に力を与えるように構成されて、ガスケットを圧縮して、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する。特定の実施形態では、サンプラーコーンおよび質量分析器インターフェースのうちの少なくとも1つは、追加の表面特徴部をさらに含む。他の実施形態では、ガスケットは、約0.1mm~約0.5mmの厚さを有する金属ガスケットを含む。一部の例では、第1の表面特徴部、第2の表面特徴部、およびガスケットは各々、実質的に同様の熱膨張係数を有する材料を含む。他の例では、ガスケットは多層金属ガスケットである。
【0006】
一部の実施形態では、ガスケットは、約0.2mm~約0.25mmの厚さを含み、第1の表面特徴部は、1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成され、第2の表面特徴部は、1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成されている。
【0007】
他の実施形態では、ガスケットは、約0.2mm~約0.25mmの厚さを含み、第1の表面特徴部は、1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成され、第2の表面特徴部は、1mm未満の深さを有する三角形の凹部として構成されている。
【0008】
一部の構成では、ガスケットは、約0.2mm~約0.25mmの厚さを含み、第1の表面特徴部は、1mm未満の深さを有する三角形の凹部として構成され、第2の表面特徴部は、1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成されている。
【0009】
別の態様では、サンプラーコーンを質量分析器インターフェースに密封する方法が記載されている。一部の場合では、この方法は、サンプラーコーンの第1の表面特徴部と質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部との間の金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供することにより、サンプラーコーンを質量分析器インターフェースに結合して、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供することを含む。
【0010】
一部の例では、この方法は、サンプラーコーンの第1のネジ山を質量分析器インターフェースの第2のネジ山に締め付けることにより、第1の表面特徴部と第2の表面特徴部との間の金属ガスケットを圧潰することを含む。一部の場合では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凹部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、凸部を含み、凹部は、凸部と係合し、凹部と凸部との間のガスケットを圧潰して、サンプラーコーンがインターフェースに結合されるときに、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。他の例では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凸部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、凹部を含み、凸部は、凹部と係合し、凹部と凸部との間のガスケットを圧潰して、サンプラーコーンが質量分析器インターフェースに結合されるときに、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。一部の実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、第1の凸部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、第2の凸部を含み、第1の凸部は、ガスケットの第1の表面に力を与えるように構成され、第2の凸部は、ガスケットの第2の表面に力を与えるように構成されて、ガスケットを圧縮して、実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する。
【0011】
一部の例では、ガスケットは、約0.2mm~約0.25mmの厚さを含み、第1の表面特徴部は、1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成され、第2の表面特徴部は、1mm未満の高さを有する三角形の凸部として構成されている。
【0012】
特定の例では、第1の表面特徴部、第2の表面特徴部、およびガスケットは各々、実質的に同様の(または同じ)熱膨張係数を有する材料を含む。一部の例では、ガスケットは多層金属ガスケットである。
【0013】
別の態様では、質量分析計は、イオンを含む流体ビームをサンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成されたサンプルオリフィスを含むサンプラーコーンであって、サンプラーコーンが、サンプラーコーンの表面上の第1の表面特徴部を含む、サンプラーコーンと、サンプラーコーンに結合するように構成された質量分析器インターフェースであって、質量分析器インターフェースが、質量分析器インターフェースの表面上の第2の表面特徴部を含む、質量分析器インターフェースと、第1の表面特徴部と第2の表面特徴部との間のガスケットであって、第1の表面特徴部が、ガスケットの第1の表面に力を与え、第2の表面特徴部が、ガスケットの第2の表面に力を与え、サンプラーコーンが質量分析器インターフェースに結合されている場合に、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する、ガスケットと、質量分析器と、を含む。
【0014】
特定の構成では、質量分析計は、イオン化源に流体的に結合されたサンプル導入デバイスを含み、イオン化源は、サンプラーコーンのオリフィスに流体的に結合されている。他の構成では、質量分析計は、検出器を含む。一部の例では、イオン化源は、誘導結合プラズマを含む。特定の例では、質量分析器は、少なくとも1つの四重極を含む。一部の実施形態では、検出器は、電子増倍管を含む。一部の例では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凹部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、凸部を含み、凹部は、凸部と係合し、凹部と凸部との間のガスケットを圧潰して、サンプラーコーンが質量分析器インターフェースに結合されるときに、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。他の例では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凸部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、凹部を含み、凸部は、凹部と係合し、凹部と凸部との間のガスケットを圧潰して、サンプラーコーンが質量分析器インターフェースに結合されるときに、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。他の実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、第1の凸部を含み、質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部は、第2の凸部を含み、第1の凸部は、ガスケットの第1の表面に力を与えるように構成され、第2の凸部は、ガスケットの第2の表面に力を与えるように構成されて、ガスケットを圧縮して、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する。一部の実施形態では、ガスケットは、約0.1mm~約0.5mmの厚さを含む。
【0015】
別の態様では、キットは、イオンを含む流体ビームをサンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成されたサンプルオリフィスを含むサンプラーコーンであって、サンプラーコーンが、質量分析計のインターフェース上の第2の表面特徴部と係合するように構成された第1の表面特徴部を含む、サンプラーコーンと、サンプラーコーンの第1の表面特徴部とインターフェースの第2の表面特徴部との間に載置されるようにサイズ設定および配置され、サンプラーコーンが質量分析計のインターフェースに結合されるときに、サンプラーコーンの第1の表面特徴部とインターフェースの第2の表面特徴部との間で圧潰されるように構成されている、ガスケット、例えば金属ガスケットと、サンプラーコーンおよび金属ガスケットを使用してサンプラーコーンを質量分析計のインターフェースに結合し、サンプラーコーンと質量分析計のインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するための書面または電子的インストラクションと、を含む。一部の例では、キットはインターフェースを含む。他の例では、キットは、サンプラーコーンのネジ山をインターフェースのネジ山に締め付けて金属ガスケットを圧潰し、実質的に液密なシールを提供するためのプリセットトルクを含むツールを含む。
【0016】
別の態様では、質量分析計サンプラーコーンは、サンプルオリフィスであって、イオンを含む流体ビームをサンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成された、サンプルオリフィスと、サンプラーコーンの表面上の第1の表面特徴部であって、第1の表面特徴部が、金属ガスケットの表面に力を与えて、サンプラーコーンの第1の表面特徴部と質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部との間で金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンと質量分析器との間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている、第1の表面特徴部と、を含む。
【0017】
特定の実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凹部を含む。他の実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凸部を含む。一部の例では、サンプラーコーンは、質量分析器インターフェース上のネジ山に結合するように構成されたネジ山をさらに含む。
【0018】
追加の態様では、サンプラーコーンに結合するように構成された質量分析計インターフェースは、第1の表面特徴部を含み、第1の表面特徴部が、金属ガスケットの表面に力を与えて、質量分析計インターフェースの第1の表面特徴部とサンプラーコーンの第2の表面特徴部との間で金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンと質量分析計インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。
【0019】
一部の例では、質量分析計インターフェースの第1の表面特徴部は、凹部を含む。他の例では、質量分析計インターフェースコーンの第1の表面特徴部は、凸部を含む。一部の例では、質量分析計インターフェースは、サンプラーコーン上のネジ山に結合するように構成されたネジ山をさらに含む。
【0020】
別の態様では、サンプルオリフィスおよび表面特徴部を含む質量分析計サンプラーコーンが記載されている。一部の構成では、サンプルオリフィスは、イオンを含む流体ビームをサンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成されている。特定の例では、サンプラーコーンは、サンプラーコーンの表面上の表面特徴部を含み、表面特徴部は、サンプラーコーンの表面特徴部と質量分析計のインターフェースの表面特徴部との間の金属ガスケットと係合かつ圧潰して、サンプラーコーンと質量分析器のインターフェースとの間に実質的に液密なシールを提供するように構成されている。
【0021】
特定の実施形態では、サンプラーコーンの表面特徴部は、凹部を含み、インターフェースの表面特徴部は、凸部を含み、凹部は、凸部と係合し、サンプラーコーンがインターフェースに締め付けられるときに、凹部と凸部との間の金属ガスケットを圧潰するように構成されている。他の実施形態では、サンプラーコーンの表面特徴部は、凸部を含み、インターフェースの表面特徴部は、凹部を含み、凸部は、凹部と係合し、サンプラーコーンがインターフェースに締め付けられるときに、凹部と凸部との間の金属ガスケットを圧潰するように構成されている。
【0022】
一部の例では、サンプラーコーンは、インターフェース上のネジ山に結合するように構成されたネジ山をさらに含む。
【0023】
他の例では、サンプラーコーンの表面特徴部は、円形の凹部を含み、インターフェースの表面特徴部は、円形の凸部を含み、円形の凹部は、金属ガスケットを介して円形の凸部と係合し、円形の凹部と円形の凸部との間の金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンと質量分析器のインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。一部の例では、円形の凹部は1mm未満の深さを含み、金属ガスケットは0.5mm未満の厚さを含む。
【0024】
他の例では、サンプラーコーンは、金属ガスケットと同様の材料を含む。一部の実施形態では、サンプラーコーンは、アルミニウム、ニッケル、プラチナ、またはプラチナチップを備えたニッケルベースのうちの1つ以上を含む。
【0025】
特定の実施形態では、サンプラーコーンは、サンプラーコーンの内径がサンプルオリフィスからサンプラーコーンの表面特徴部が存在するサンプラーコーンのベースまで増加する円錐形を含む。
【0026】
他の実施形態では、サンプラーコーンは、サンプラーコーン上の第2の表面特徴部を含み、第2の表面特徴部は、表面特徴部から分離されている。
【0027】
追加の態様では、質量分析計インターフェースは、サンプラーコーンの第2のネジ山に結合するように構成された第1のネジ山を含む。一部の例では、インターフェースは、サンプラーコーン上の第2の表面特徴部と係合するように構成された第1の表面特徴部をさらに含む。一部の構成では、第1の表面特徴部および第2の表面特徴部は、第1の表面特徴部と第2の表面特徴部との間に位置決めされた金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンの第2のネジ山がインターフェースの第1のネジ山に嵌合する場合に、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する。
【0028】
一部の実施形態では、インターフェースの第1の表面特徴部は、凹部を含み、サンプラーコーンの第2の表面特徴部は、凸部を含み、凹部は、凸部と係合し、サンプラーコーンがインターフェースに締め付けられるときに、凹部と凸部との間の金属ガスケットを圧潰するように構成されている。
【0029】
他の実施形態では、インターフェースの第1の表面特徴部は、凸部を含み、サンプラーコーンの第2の表面特徴部は、凹部を含み、凸部は、凹部と係合し、サンプラーコーンがインターフェースに締め付けられるときに、凹部と凸部との間の金属ガスケットを圧潰するように構成されている。
【0030】
追加の実施形態では、インターフェースの第1の表面特徴部は、円形の凹部を含み、サンプラーコーンの第2の表面特徴部は、円形の凸部を含み、円形の凹部は、円形の凸部と係合し、円形の凹部と円形の凸部との間の金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンと質量分析器のインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。一部の例では、円形の凹部は1mm未満の深さを含み、金属ガスケットは0.5mm未満の厚さを含む。
【0031】
他の例では、インターフェースの第1の表面特徴部は、円形の凸部を含み、サンプラーコーンの第2の表面特徴部は、円形の凹部を含み、円形の凸部は、円形の凹部と係合し、円形の凸部と円形の凹部との間の金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンと質量分析器のインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するように構成されている。
【0032】
一部の実施形態では、インターフェースは、金属ガスケットと同様の材料を含む。他の実施形態では、インターフェースはアルミニウムを含む。
【0033】
一部の例では、質量分析計インターフェースは、インターフェース上の第2の表面特徴部を含み、第2の表面特徴部は、表面特徴部から分離されている。
【0034】
一部の実施形態では、インターフェースは、インターフェースとサンプラーコーンとの間にゴム製のOリングを使用せずにサンプラーコーンに結合するように構成されている。
【0035】
別の態様では、質量分析計は、イオンを含む流体ビームをサンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成されたサンプルオリフィスを含むサンプラーコーンを含み、サンプラーコーンは、第1のネジ山および第1の表面特徴部を含む。質量分析計はまた、金属ガスケット、および質量分析器に結合され、サンプラーコーンの第1のネジ山に結合するように構成された第2のネジ山を含むインターフェースを含み得、インターフェースは、サンプラーコーンの第1の表面特徴部と係合するように構成された第2の表面特徴部をさらに含み、サンプラーコーンの第1のネジ山がインターフェースの第2のネジ山に嵌合される場合、金属ガスケットは、第1の表面特徴部と第2の表面特徴部との間で圧潰され、サンプラーコーンとインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する。
【0036】
特定の実施形態では、質量分析計は、サンプル導入デバイス、イオン化源、および検出器を含み、サンプル導入デバイスは、イオン化源に流体的に結合され、サンプラーコーンのサンプルオリフィスは、イオン化源に流体的に結合され、質量分析器は、検出器に流体的に結合されている。一部の実施形態では、イオン化源は、誘導結合プラズマを含む。他の例では、質量分析器は、少なくとも1つの四重極を含む。一部の実施形態では、検出器は、電子増倍管を含む。他の例では、検出器は飛行時間デバイスを含む。
【0037】
特定の実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凹部を含み、インターフェースの第2の表面特徴部は、凹部と係合するように構成された凸部を含み、金属ガスケットは、凹部と凸部との間に位置決めされ、サンプラーコーンの第1のネジ山がインターフェースの第2のネジ山に嵌合する場合に圧潰される。
【0038】
一部の例では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、凸部を含み、インターフェースの第2の表面特徴部は、凸部と係合するように構成された凹部を含み、金属ガスケットは、凸部と凹部との間に位置決めされ、サンプラーコーンの第1のネジ山がインターフェースの第2のネジ山に嵌合する場合に圧潰される。
【0039】
他の例では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、円形の凹部を含み、インターフェースの第2の表面特徴部は、円形の凹部と係合するように構成された円形の凸部を含み、金属ガスケットは、円形の凹部と円形の凸部との間に位置決めされ、サンプラーコーンの第1のネジ山がインターフェースの第2のネジ山に嵌合する場合に圧潰される。
【0040】
さらなる実施形態では、サンプラーコーンの第1の表面特徴部は、円形の凸部を含み、インターフェースの第2の表面特徴部は、円形の凸部と係合するように構成された円形の凹部を含み、金属ガスケットは、円形の凸部と円形の凹部との間に位置決めされ、サンプラーコーンの第1のネジ山がインターフェースの第2のネジ山に嵌合する場合に圧潰される。
【0041】
別の態様では、キットは、サンプラーコーン、金属ガスケット、およびサンプラーコーンならびにガスケットを使用するためのインストラクションを含む。一部の実施形態では、キットのサンプラーコーンは、イオンを含む流体ビームをサンプルオリフィスに提供するイオン化源に流体的に結合するように構成されたサンプルオリフィスを含み、サンプラーコーンは、インターフェース上の第2の表面特徴部と係合するように構成された第1の表面特徴部を含む。一部の実施形態では、金属ガスケットは、サンプラーコーンの第1の表面特徴部とインターフェースの第2の表面特徴部との間に載置されるようにサイズ設定および配置され、サンプラーコーンが質量分析器のインターフェースに結合される場合に、サンプラーコーンの第1の表面特徴部とインターフェースの第2の表面特徴部との間で圧潰されるように構成され得る。特定の例では、キットは、サンプラーコーンおよび金属ガスケットを使用してサンプラーコーンを質量分析器のインターフェースに結合し、サンプラーコーンと質量分析器のインターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するためのインストラクションを含む。
【0042】
一部の例では、キットはまた、インターフェースを含み得る。他の例では、キットは、サンプラーコーンを過剰締め付けせずに、サンプラーコーンをインターフェースに締め付けて金属ガスケットを圧潰して、実質的に液密なシール(または液密シール)を提供するためのプリセットトルクを含むツールを含み得る。
【0043】
追加の態様では、サンプラーコーンを質量分析器インターフェースに結合して、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供する方法が提供される。一部の例では、この方法は、サンプラーコーンの第1の表面特徴部と質量分析器インターフェースの第2の表面特徴部との間の金属ガスケットを圧潰して、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシール(または液密シール)を提供することを含む。他の例では、この方法は、サンプラーコーンの第1のネジ山を質量分析器インターフェースの第2のネジ山に選択されたトルク値で締め付けることにより、第1の表面特徴部と第2の表面特徴部との間の金属ガスケットを圧潰することを含む。
【0044】
追加の機能、態様、実施形態、および構成について、以下でより詳細に説明する。
【0045】
特定の実施形態および構成は、以下の添付の図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】一部の例による、サンプラーコーンおよびインターフェースの図である。
【
図2A】サンプラーコーン、金属ガスケット、およびインターフェースの分解図である。
【
図2B】特定の構成に従って、
図2Aの構成要素が互いに組み付けられていることを示す図である。
【
図2C】サンプラーコーン、金属ガスケット、およびインターフェースの分解図である。
【
図2D】特定の構成に従って、
図2Cの構成要素が互いに組み付けられていることを示す図である。
【
図3】一部の実施形態による、凸部として構成された表面特徴部を含むサンプラーコーン、および凹部として構成された表面特徴部を含むインターフェースの図である。
【
図4】一部の実施形態による、凹部として構成された表面特徴部を含むサンプラーコーン、および凹部として構成された表面特徴部を含むインターフェースの図である。
【
図5】特定の実施形態による、凸部として構成された表面特徴部を含むサンプラーコーン、および凸部として構成された表面特徴部を含むインターフェースの図である。
【
図6A】特定の例による、上面が凸部を含む金属ガスケットの図である。
【
図6B】特定の例による、上面がU字形を含む金属ガスケットの図である。
【
図6C】特定の例による、上面および下面が各々U字形を含む金属ガスケットの図である。
【
図6D】特定の例による、上面がU字形を含み、下面が凸部を含む金属ガスケットの図である。
【
図6E】一部の構成による、上面が下面とは異なる長さを有するガスケットの図である。
【
図6F】特定の例による、各表面に凹部を含むガスケットの図である。
【
図6G】一部の実施形態による、各表面でオフセットされた凹部を含むガスケットの図である。
【
図6H】一部の例による、ガスケットの表面全体に異なる材料を含むガスケットの図である。
【
図6I】一部の例による、ガスケットの表面全体に異なる厚さを含むガスケットの図である。
【
図7A】ガスケットの分断図であり、2つの構成要素が各々表面特徴部を含む。
【
図7B】一部の例による、
図7Aの構成要素の組み付け図である。
【
図8A】特定の例による、ガスケットに圧縮力を与え得る平坦面を備えた表面特徴部を各々が含む、2つの構成要素の組み付け図である。
【
図8B】一部の例による、2つの構成要素の組み付け図であり、一方の構成要素が平坦面を有する表面特徴部を含み、他方の構成要素がガスケットに圧縮力を与え得る尖鋭端部または先端部を有する表面特徴部を含む。
【
図9A】一部の例による、2つの構成要素の組み付け図であり、各構成要素がガスケットに圧縮力を与え得る2つ以上の表面特徴部を含む。
【
図9B】一部の例による、2つの構成要素の組み付け図であり、各構成要素がガスケットに圧縮力を与え得る2つ以上の表面特徴部を含み、少なくとも1つの表面特徴部がオフセットされている。
【
図10】一部の実施形態による、質量分析計の特定の構成要素の図である。
【
図11】特定の実施形態による、サンプラーコーンの嵌合面上の第1の表面特徴部および第2の表面特徴部を含むサンプラーコーンの図である。
【
図12】一部の例による、ガスケットを介してサンプラーコーンおよびインターフェースを互いに結合して、それらの間に実質的に液密なシールを提供する方法を示すフローチャートである。
【
図13】一部の構成による、サンプラーコーンの底面の周縁部に凹部またはディンプルを示すサンプラーコーンの断面図である。
【
図14】特定の実施形態による、凸部、金属ガスケット、および溝を含むインターフェースを含むサンプラーコーンの図である。
【
図15A】実質的に液密なシールを提供するために使用され得る2つの構成要素およびガスケットを示す。
【
図15B】実質的に液密なシールを提供するために使用され得る2つの構成要素およびガスケットを示す。
【0047】
本開示の利点を考慮すると、図に示される様々な構成要素が必ずしも一定の縮尺で示されていないことが当業者によって認識されるであろう。理解を深めるために、特定の特徴部が拡大されるか、または歪んでいる場合がある。例えば、ある構成要素が別の構成要素にどのように結合しているか、またはどのように力を印加しているかをより良好に示すために、ガスケットの厚さが増加している場合がある。例示的なガスケットの厚さが説明されており、特定のガスケットの厚さが、図に示されている構成要素の相対的なサイズに基づいて図に示されている例示的な構成から意図されるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0048】
高度研磨面または平坦面を必要とせずに、質量分析計インターフェースを備えたシールの形成に使用され得るサンプリングコーンの特定の構成が説明される。例えば、平坦な金属ガスケットは、サンプラーコーンの各々の表面特徴部とインターフェースとの間に位置決めされ得、表面特徴部間で圧潰して、サンプラーコーンをインターフェースに密封するのに寄与し得る。特定の例では、サンプラーコーンおよび/またはインターフェースは、平坦面と高度研磨面との間に作成されたシールに依存する必要はなく、代替として、任意選択的にサンプラーコーンの表面特徴部および/またはインターフェースの表面特徴部と組み合わせた圧潰シールアプローチを実装して、サンプラーコーンへインターフェースを密封することができる。シールは、2つの構成要素間の液密シールの生成に寄与する圧潰ワッシャまたはガスケットを用いて、サンプラーコーンをインターフェースまでトルクダウンすることによって提供することができる。サンプラーコーンをインターフェースに締め付けると、金属ガスケットの少なくとも一部が、少なくともある程度まで歪むか、または「圧潰」され、構成要素間にシールが提供される。以下でより詳細に述べるように、金属ガスケットの一部または全てを他の構成要素間に挟持するかまたは圧潰することにより、実質的に液密なシールを提供するのに寄与し得る。
【0049】
本明細書では、特定の場合において、「凸部」または「凹部」について言及されている。これらの用語は、よりユーザフレンドリな説明を提供しており、表面特徴部の存在を意味している。当該表面特徴部は、凸部の場合、表面の上に少なくともある程度位置決めされているか、または凹部の場合、表面を貫いて表面に沿って一部の開放空間が設けられている。特定の構成に関して指定されていない限り、特定の形状、幅、高さ、長さ、または構成は、これらの用語の使用によって要求されることを意図していない。また、「実質的に液密なシール」も言及されており、これは、サンプラーコーン/インターフェース表面から質量分析器の真空ステージにガスがほとんど漏出しないか、またはまったく漏出しないような、サンプラーコーンとインターフェースとの間のシールを指す。必要に応じて、サンプラーコーンとインターフェースとの間のシールは液密であり、サンプラーオリフィスを除くサンプラーコーンとインターフェースとの間の任意の空間からゼロガスを質量分析器に引き込むことができる。
【0050】
特定の実施形態では、質量分析計(MS)の特定の構成要素の一般的な概略図が
図1に示されている。サンプラーコーン110は、質量分析器のインターフェースの縁部120に結合されるものとして示されている。いずれの特定の構成に拘束されることを望むものではなく、インターフェースは、一般に、イオン化されたサンプルが質量分析器部分に導入される地点または領域である。このインターフェースにより、MSのイオン化デバイスまたはイオン生成ステージとMSの質量分析器ステージとの流体結合が可能になる。例えば、誘導結合プラズマ(ICP)がイオン化源として使用される場合、トーチからイオンが出て、トーチは、プラズマ内で生成されたイオン、光子、および他の種を含む高温流体ストリーム、例えば高温ガスストリームの形態でICPを維持する。次に、流体ストリームは、サンプラーコーン110に衝突する。多くの異なる構成が存在しているが、サンプラーコーン110は、小さなオリフィスを備えた水冷コーンとして構成されることが多く、水冷コーンを使用して、ICPからの流体ストリーム全体のごく一部のみが質量分析器ステージに入ることが可能となる。既存の流体ストリームの温度は非常に高温であることが多いが、サンプラーコーン110の下流では、圧力が低減しているため、温度は極めて低い。サンプラーコーンオリフィス全体の圧力差によって、超音速膨張が生じる。温度の低下は、超音速膨張の結果であり、熱の形態のプラズマエネルギーが自由噴射領域内で方向付けられた速度に変換される。流体の一部は、サンプラーコーン110を通過することが可能となり、流体ストリームのさらなる閉じ込め/選択のためにスキマーコーン115に供給されることが多く、質量分析器の下流の構成要素、例えば、レンズ、衝突セル、イオンガイド、イオンデフレクタ、質量フィルタなどに供給され得る。質量分析器は、粗引きポンプ130およびターボポンプ140などの1つ以上の真空ポンプを使用して、大気圧の圧力よりも極めて低い圧力に維持することができる。
【0051】
特定の例では、ポンプ130、140を使用して質量分析器の異なるステージで真空を維持するために、サンプリングコーン110とインターフェースの縁部120との間の液密シールが必要とされるため、流体は、サンプラーコーン110の小さなオリフィスを通ってのみ質量分析器に入る。
【0052】
特定の実施形態では、ゴム製のOリングを使用したサンプラーコーンのインターフェースへの結合に関連する問題を回避または低減するために、本明細書に記載の特定の構成には、有利には、インターフェースの表面上または表面内で好適な形状または表面特徴部と係合し得るか、または別様で受容し得る、サンプラーコーンの表面上または表面内の好適な形状または表面特徴部が含まれる。他の例では、サンプラーコーンは、2つ以上の構成要素間にガスケットを挟持するか、または圧潰して、実質的に液密なシールを提供するように構成され得る。例えば、薄い金属圧潰ガスケット、ワッシャ、またはシールを、サンプラーコーンの表面特徴部とインターフェースとの間に位置決めすることができるため、サンプラーコーンの表面特徴部をインターフェースの表面特徴部に係合させると、薄い金属製ガスケットが圧潰され、サンプラーコーンとインターフェースとの間にシールが提供される。代替的に、表面特徴部の互いに近接した載置によって薄い金属圧潰ガスケットが挟持または圧潰されるように、薄い金属圧潰ガスケット、ワッシャ、またはシールをサンプラーコーンの表面特徴部間に位置決めして、実質的に液密なシールを実現することができる。好適に構成されたサンプラーコーンおよび/またはインターフェースとともに金属ガスケット/シールを使用することにより、改善されたシールおよび熱伝達を実現することができる。加えて、金属ガスケット/シールを使用することで、サンプラーコーンおよびインターフェースに高度研磨嵌合面を有する必要がなくなる。例えば、表面凸部が存在するサンプラーコーンおよび/またはインターフェースの表面は、非平坦面であり得る。さらに、表面特徴部は、任意の特定の形状または配列を有する必要はなく、例えば、所与の領域で力を増幅して、ガスケットと構成要素との間の接触点(複数可)でのシールを強化するように設計することができる。
【0053】
特定の例では、
図2Aを参照して、サンプラーコーン/金属ガスケット/インターフェース縁部の側縁部の断面の分解図が示されている。サンプラーコーン210は、表面特徴部212、例えば凸部を含み、表面特徴部212は、この例では、インターフェース220上の表面特徴部222、例えば溝または凹部と係合し得る。金属ガスケット215は、構成要素210と構成要素220との間に、かつ表面特徴部212、222に隣接して位置決めすることができる。ネジ山(図示せず)を介してサンプラーコーン210をインターフェース220に締め付けると、金属ガスケット215は、凸部212が締め付けプロセスから溝222と係合するときに、溝222に圧潰される。締め付けプロセスの結果により、サンプラーコーン210とインターフェース220との間の実質的に液密なシールが得られる。金属ガスケット215は、溝222内に存在し、サンプラーコーン210およびインターフェース220の嵌合面に及ぶように示されている。特定の構成では、金属ガスケット215は、一般に、溝222に圧潰され、サンプラーコーン210および220の嵌合面の間に少なくともある程度留まるように、サイズ設定され、配置されている。かかる場合、サンプラーコーン210およびインターフェース220の表面は、サンプラーコーン210がインターフェース220に密封されているときに必ずしも接触している必要はない。
【0054】
特定の実施形態では、サンプラーコーンおよびインターフェースの特徴部の形状は、
図2Aおよび
図2Bに示される形状である必要はなく、他の多くの形状が可能である。
図2Cおよび
図2Dを参照すると、サンプラーコーン250は、表面上にディンプル、溝、または凹部252を含む表面特徴部を含み、金属ガスケット255の一部と係合するように構成されている。インターフェース260は、表面上のボスまたは凸部262を含む表面特徴部を含み、サンプラーコーン250の凹部252に挿入するように構成されている。図示していないが、サンプラーコーン250は、典型的には、インターフェース260上のネジ山に嵌合して、サンプラーコーン250をインターフェース260に結合するネジ山を含む。
図2Cの構成要素を使用する場合、金属ガスケット250は、サンプラーコーン250をインターフェース260に通す前に、サンプラーコーン250とインターフェース260との間に載置され得る。サンプラーコーン250をインターフェース260に締め付けると、サンプラーコーン250の表面特徴部252とインターフェース260の表面特徴部262との間の金属ガスケット255の圧縮/圧潰が生じる(
図2Dを参照)。金属ガスケット255は、サンプラーコーン250とインターフェース260との間の空間を密封するように作用して、サンプラーコーン250とインターフェース260との間に実質的に液密なシールを提供し、質量分析器の真空領域における減圧の実現および維持に寄与する。サンプラーコーン250およびインターフェース260に示される表面特徴部は、典型的には三次元であるため、サンプラーコーン250をインターフェース260に締め付けると、表面特徴部252、262と、表面特徴部252、262との間に挟持された金属ガスケット255が係合することになる。
【0055】
サンプラーコーンおよびインターフェースに存在するネジ山は、サンプラーコーンをインターフェースに結合するために使用されるものとして上で説明されているが、他の構成も可能である。例えば、ネジ山を含むサンプラーコーンの周囲に保持リングが存在し、サンプラーコーン上にネジ山は存在しない場合がある。別の構成では、サンプラーコーンの外周に複数のネジまたはボルト(または他の種類の外部留め具)があり、シールラインから離れている。留め具が締め付けられ、コーンがインターフェースに押圧されることにより、表面特徴部間の金属ガスケットが圧潰される。他の例では、真空マニホールド内の真空圧自体を使用して、サンプラーコーンをインターフェースに対して引き寄せ、金属ガスケットを圧潰して、いずれの外部留め具またはネジ山を使用せずにシールを提供することができる。サンプラーコーンは、多くの異なる種類の材料および典型的な材料を含み得、これらは、一般に、サンプラーコーンのサンプルオリフィスを通過するか、または別様でサンプラーコーンの表面に接触するイオンまたは他の分析物に対して不活性および非反応性である。例えば、サンプラーコーンは、アルミニウム、ニッケル、プラチナ、またはプラチナチップを備えたニッケルベースのうちの1つ以上を含んでもよい。インターフェースは、サンプラーコーンと同様の材料、例えば、アルミニウム、ニッケル、プラチナなどを含み得るが、インターフェース材料は、サンプラーコーンおよび/または存在するスキマーコーンの材料と同じである必要はない。
【0056】
一部の実施形態では、金属ガスケット215、255は各々、ほぼ平坦面の金属リングとして構成することができるか、またはサンプラーコーン上の形状を概ね反映する他の形状を有することができる。例えば、金属ガスケット215、255は各々、円形、楕円形、または他の形状を有することができる。金属ガスケット215、255は各々、単層ガスケットまたは多層ガスケットとして構成することもできる。必要に応じて、2つ以上の個別のガスケットを使用することもできる。全ての場合に必要なわけではないが、金属ガスケットは、軟質金属材料を含むことができ、軟質金属材料は、サンプラーコーンのネジ山がインターフェースのネジ山に締め付けられるときに少なくともある程度圧潰または圧縮し得る。例えば、金属ガスケット215、255は各々、アルミニウム、ニッケル、真鍮、純白金、金、銅、または他の遷移金属を独立して含むことができ、これらは、サンプラーコーンのインターフェースへの締め付けに使用される力を印加すると、少なくともある程度圧潰され得る。本明細書に記載されているように、過剰締め付けして金属ガスケットを変形または破壊し、いずれのシールも破壊しないように、プリセットトルク制限を備えたツールを使用して、サンプラーコーンを好適な程度にインターフェースに締め付けることができる。金属ガスケットはまた、必要に応じて、サンプラーコーンからインターフェースへの(またはその逆の)熱伝達を可能にし得る。金属ガスケットの厚さは、例えば、約0.1mmから約0.5mmまで変化し得るが、これらの値は単なる例示であり、必要に応じて、より薄い厚さまたはより大きな厚さを使用することができる。金属ガスケットの厚さは、典型的に、非平坦面サンプラーコーンおよび/またはインターフェースに存在する表面特徴部の深さおよび/または高さに基づいてサイズ設定される。例えば、サンプラーコーンの凹部は約0.2~1mmの深さであり、インターフェースの凸部またはボスの高さは約0.2~1mmの高さであってもよい。金属ガスケットは、インターフェースの凸部がサンプラーコーンの凹部に結合されたときに存在し得る空間の少なくとも一部を占有するようにサイズ設定され得、例えば、金属ガスケットが圧縮または圧潰された後、金属ガスケットは、サンプラーコーンおよびインターフェースの表面特徴部の実質的に全ての表面に接触し得る。以下でより詳細に説明するように、金属ガスケットは、全ての領域で同じ厚さである必要はなく、ガスケットの表面全体で同じ材料から生成される必要はない。さらに、ガスケットは、指標、窪み、または他の表面特徴部を含み得、これは、必要に応じて特定の部位または領域にガスケットを位置決めするのに寄与する。
【0057】
他の構成では、サンプラーコーンは凹部を有する必要はないが、代替として凸部またはボスを含むことができる。1つの図が
図3に示されており、サンプラーコーン310は、表面特徴部を含み、表面特徴部は、金属ガスケット320を介してインターフェース330の非平面嵌合面上の溝または凹部332に結合する非平面嵌合面上の凸部312を含む。これらの構成要素のネジ山を介してサンプラーコーン310をインターフェース330に締め付けると、表面特徴部312と表面特徴部332との間の金属ガスケット320が圧潰され、構成要素310と構成要素330との間の液密シールが促進される。上記のように、サンプラーコーンおよびインターフェースのネジ山以外の構成も使用され得る。金属ガスケット320は、ガスケット220と同様に構成することができる。例えば、金属ガスケット320は、単層ガスケットまたは多層ガスケットであり得る。金属ガスケット320は、軟質金属材料を含み得、軟質金属材料は、サンプラーコーン310がインターフェース330に締め付けられるときに、少なくともある程度まで圧潰または圧縮し得る。一部の例では、金属ガスケット320は、アルミニウム、ニッケル、真鍮、純白金、金、銅、または他の遷移金属を含み得、これらは、サンプラーコーン310のネジ山をインターフェース330のネジ山に締め付けるために使用される力を印加すると、少なくともある程度まで圧縮し得る。本明細書に記載されるように、過剰締め付けして金属ガスケット320を変形させて、いずれのシールも破壊しないように、プリセットトルク制限を備えたツールを使用して、サンプラーコーン310を好適な程度にインターフェース330に締め付けることができる。金属ガスケット320はまた、必要に応じて、サンプラーコーン310からインターフェース330への(またはその逆の)熱伝達を可能にし得る。ガスケット320の厚さは、例えば、約0.1mmから約0.5mmまで変化し得るが、これらの値は単なる例示であり、必要に応じて、より薄い厚さまたはより大きな厚さを使用することができる。ガスケットの厚さは、典型的に、サンプラーコーン310および/またはインターフェース330の非平坦面表面に存在する任意の表面特徴部の深さおよび/または高さに基づいてサイズ設定される。例えば、インターフェース330の凹部は約0.2~1mmであり得、サンプラーコーン310の凸部またはボスの高さは約0.2~1mmであり得る。金属ガスケット320は、サンプラーコーンの凸部がインターフェースの凹部に結合されたときに存在し得る空間の少なくとも一部を占有するようにサイズ設定され得、例えば、金属ガスケットが圧縮または圧潰された後、金属ガスケットは、サンプラーコーンおよびインターフェースの表面特徴部の実質的に全ての表面に接触し得る。
【0058】
特定の実施形態では、サンプラーコーンおよびインターフェースは各々、金属ガスケットに嵌合/係合するように設計された凹部または他の内向き表面特徴部を有し得る。かかる場合、ガスケットの厚さ自体が増加し得るか、またはガスケットの厚さが金属ガスケットの表面全体で変化し得るため、ガスケットが圧潰または圧縮されると、ガスケットは、サンプラーコーンおよびインターフェースの各々の凹部に押圧される。
図4に示されるように、サンプラーコーン410は、表面特徴部を含み、表面特徴部は、金属ガスケット420を介してインターフェース430の表面上の凹部432に結合する表面上の凹部412を含む。これらの構成要素のネジ山を介してサンプラーコーン410をインターフェース430に締め付けると、表面特徴部412と表面特徴部432との間の金属ガスケット420が圧縮され、構成要素410と構成要素430との間の実質的に液密なシールまたは液密シールが促進される。上記のように、サンプラーコーンおよびインターフェースのネジ山以外の構成も使用され得る。金属ガスケット420は、凹部412および432に押圧される。例えば、金属ガスケット420は、縁部よりも厚い中央本体を有するサイズにサイズ設定され得、サンプラーコーン410がインターフェース430に結合された場合にガスケット420の一部が凹部412、432を占有することが可能となる。代替的に、ガスケットの中央領域が凹部412、432の空間の少なくとも一部を占有するように、複数の異なるサイズのガスケットを積層させることができる。特定の実施形態では、金属ガスケット420は、単層ガスケットまたは多層ガスケットであり得る。金属ガスケット420は、軟質金属材料を含み得、軟質金属材料は、サンプラーコーン410がインターフェース430に締め付けられるときに、少なくともある程度まで圧縮し得る。一部の例では、金属ガスケット420は、アルミニウム、ニッケル、真鍮、純白金、金、銅、または他の遷移金属を含み得、これらは、サンプラーコーン410のネジ山をインターフェース430のネジ山に締め付けるために使用される力を印加すると、少なくともある程度まで圧潰または圧縮し得る。本明細書に記載されるように、過剰締め付けして金属ガスケット420を変形させて、いずれのシールも破壊しないように、プリセットトルク制限を備えたツールを使用して、サンプラーコーン410を好適な程度にインターフェース430に締め付けることができる。金属ガスケット420はまた、必要に応じて、サンプラーコーン410からインターフェース430への(またはその逆の)熱伝達を可能にし得る。ガスケット420の厚さは、例えば、約0.1mmから約0.5mmまで変化し得るが、これらの値は単なる例示であり、必要に応じて、より薄い厚さまたはより大きな厚さを使用することができる。ガスケットの厚さは、典型的に、サンプラーコーン410および/またはインターフェース430の表面に存在する凹部の深さに基づいてサイズ設定される。例えば、インターフェース430およびサンプラーコーン410の凹部は、各々独立して約0.2~1mmの深さであってもよい。金属ガスケット420は、インターフェースの凹部がサンプラーコーンの凹部に結合された場合に存在し得る空間の少なくとも一部を占有するようにサイズ設定され得、例えば、金属ガスケットが圧縮または圧潰された後、金属ガスケットは、サンプラーコーンおよびインターフェースの表面特徴部の実質的に全ての表面に接触し得る。凹部412、432は、平坦面の凹部面を有する必要はなく、代替として、必要に応じて多くの異なる配列および形状を採用することができ、先細の凹部形状の表面、尖鋭状の凹部形状の表面などが含まれる。
【0059】
特定の実施形態では、サンプラーコーンおよびインターフェースは各々、金属ガスケットに嵌合/係合するように設計された凸部または他の外向き表面特徴部を有することができる。
図5に示されるように、サンプラーコーン510は、表面特徴部を含み、表面特徴部は、金属ガスケット520を介してインターフェース530の表面上の凸部532に結合する表面上の凸部512を含む。これらの構成要素のネジ山を介してサンプラーコーン510をインターフェース530に締め付けると、表面特徴部512と表面特徴部532との間の金属ガスケット520が圧縮され、構成要素510と構成要素530との間の実質的に液密なシールまたは液密シールが促進される。上記のように、サンプラーコーンおよびインターフェースのネジ山以外の構成も使用され得る。金属ガスケット520は、ガスケット220、320、または420と同様に構成することができる。例えば、金属ガスケット520は、単層ガスケットまたは多層ガスケットであり得る。金属ガスケット520は、軟質金属材料を含み得、軟質金属材料は、サンプラーコーン510がインターフェース530に締め付けられるときに、少なくともある程度まで圧縮し得る。一部の例では、金属ガスケット520は、アルミニウム、ニッケル、真鍮、純白金、金、銅、または他の遷移金属を含み得、これらは、サンプラーコーン510のネジ山をインターフェース530のネジ山に締め付けるために使用される力を印加すると、少なくともある程度まで圧潰または圧縮し得る。本明細書に記載されるように、過剰締め付けして金属ガスケット520を変形させて、いずれのシールも破壊しないように、プリセットトルク制限を備えたツールを使用して、サンプラーコーン510を好適な程度にインターフェース530に締め付けることができる。金属ガスケット520はまた、必要に応じて、サンプラーコーン510からインターフェース530への(またはその逆の)熱伝達を可能にし得る。ガスケット520の厚さは、例えば、約0.1mmから約0.5mmまで変化し得るが、これらの値は単なる例示であり、必要に応じて、より薄い厚さまたはより大きな厚さを使用することができる。ガスケットの厚さは、典型的に、サンプラーコーン510および/またはインターフェース530の表面に存在する凸部の高さに基づいてサイズ設定される。例えば、インターフェース530およびサンプラーコーン510上の凸部は、各々独立して約0.2~1mmの高さであってもよい。金属ガスケット520は、サンプラーコーン510とインターフェース530との嵌合面が結合された場合に、凸部512、532の各々の幅に及ぶようにサイズ設定することができる。凸部512、532は平坦面である必要はなく、代替として、必要に応じて多くの異なる配列および形状を採用することができ、例えば、尖鋭状の凸部、先細の凸部、台形の凸部、または必ずしも平坦面ではない他の形状の凸部が含まれる。
【0060】
特定の実施形態では、本明細書に記載の金属ガスケットは平坦面である必要はない。例えば、金属ガスケットは、サンプラーコーンおよび/またはインターフェースの表面特徴部に結合するように構成されたそれ自体の形状または表面特徴部を有してもよい。ガスケット610が上面に凸部612を含む1つの図が
図6Aに示されている。別の構成が
図6Bに示されており、ガスケット620は、サンプラーコーンまたはインターフェースからの凸部と係合するように構成されたU字形の特徴部622を含む。追加の構成が
図6Cに示されており、ガスケット630は、上面および下面の各々にU字形の特徴部623、624を含む。U字形の特徴部632、634の各々は、サンプラーコーンまたはインターフェースからの凸部に係合し得る。U字形の特徴部632、634は、
図6Cに示されるように互いの下に位置決めされる必要はない。別の構成が
図6Dに示されており、ガスケット640は、上面のU字形の特徴部642および下面の凸部644を含む。追加の構成が
図6Eに示されており、ガスケット650の上面652の長さは、ガスケット650の底面654の長さよりも短い。別の構成が
図6Fに示されており、ガスケット660は、非平坦面の凹部662、664を含み、非平坦面の凹部662、664は、サンプラーコーン、インターフェース、または他の構成要素上の凸部を受容するために使用され得る。ガスケットに凹部、凸部、または他の特徴部が存在する場合、特徴部を同じ垂直軸に位置決めする必要はない。
図6Gを参照すると、オフセットされた凹部672、674を含むガスケット670が示されている。凹部をオフセットすることにより、サンプラーコーン、インターフェース、または他の構成要素の凸部(または他の形状の特徴部)を受容するように設計された領域に、ガスケットの厚さを増加させることができる。必要に応じて、他のガスケットの形状、表面特徴部、および構成も使用することができる。様々な金属ガスケット表面特徴部は、例えば、特徴部を中実の金属本体に機械加工し、次に金属ガスケットを所望の形状に成形、トリミング、切断などして、サンプラーコーンおよび/またはインターフェースに結合することによって生成することができる。
【0061】
特定の実施形態では、ガスケットの表面全体が同じ材料から生成される必要はない。例えば、ガスケットの嵌合領域の表面で使用されている材料を、コーン、インターフェース、または他の構成要素で使用されている材料と一致させ、それにより、材料の熱膨張率にほとんどまたは全く差がなく、例えば、熱膨張係数にほとんどまたは全く不一致がなく、広い温度範囲にわたって実質的に液密なシールを維持することが望ましい場合がある。
図6Hに示されるように、ガスケット680は、コーン、インターフェース、または他の構成要素と接触するように設計されたガスケット680の表面の第1の材料682と、第1の材料682とは異なり、ガスケット680の他の領域に存在する第2の材料684と、を含む。代替的に、ガスケットの嵌合面の材料は、室温から動作温度に加熱すると膨張し、ガスケットの表面とコーン、インターフェース、または他の構成要素の表面との間に存在し得る任意の隙間を充満させるように選択することができる。結合される構成要素が異なる材料を含む場合、例えば、サンプラーコーン上の表面特徴部が第1の材料を含み、インターフェース上の表面特徴部が異なる材料を含む場合、ガスケットの各表面上に好適な材料が存在する多層ガスケットを使用して、異なる材料の熱的不一致から生じ得る任意の漏出を最小限に抑えることができる。
【0062】
他の構成では、ガスケットはその表面全体にわたって同じ厚さを有する必要はない。
図6Iを参照すると、ガスケット690が示されており、ガスケット690は、領域692で、ガスケット690の他の領域よりも薄い厚さを含んでいる。本明細書に記載されるように、ガスケット全体の厚さは変動してもよく、例示的な範囲には、約0.1mm~約1mmが含まれ、例えば、約0.1mm~約0.5mm、または約0.2mm~約0.4mm、または約0.2mm~約0.3mm、もしくは約0.2mm、0.21mm、0.22mm、0.23mm、0.24mm、または0.25mmが含まれる。必要に応じて、コーン、インターフェース、または他の構成要素への嵌合が意図されていないガスケット690の領域は、領域692より厚くてもよい。代替的に、領域692は、代替として、ガスケット690の他の領域よりも厚い場合がある。
【0063】
特定の例では、ガスケットとコーン、インターフェース、または他の構成要素の表面特徴部とを一緒に構成して、構成要素間に所望の密閉力が与えられ得る。
図7Aを参照すると、表面凸部712を含む第1の構成要素710、例えばサンプラーコーンと、表面凸部722およびガスケット730を含む第2の構成要素720、例えばインターフェースと、を含む特定の構成要素の分解図または分断図が示されている。凸部712、722は、様々な構成要素上に存在し得る。例えば、一方の凸部は、サンプラーコーン上に存在し得、他方の凸部は、インターフェースまたは他の構成要素上に存在し得る。2つの構成要素710および720が互いに接合されると、構成要素710は、凸部712を介してガスケット730の上面732に力を与え得る。構成要素720は、凸部722を介してガスケット730の底面734に力を与え得る。凸部712、722の全体的な形状に応じて、凸部712、722がガスケットと接触するガスケットの特定の領域で、ガスケット730に印加される力を増幅または集束させることが可能となり得る。例えば、減少した表面積に同じ力を印加し、ガスケット730の両面に力を印加することにより、構成要素710と構成要素720との間により良好なシールを提供することが可能となる。ガスケット730の正確な厚さは、約0.1mm~約1mm、例えば、約0.2mm~約0.5mmで変化し得る。一部の例では、ガスケットの厚さは、約0.2mm、約0.25mm、または約0.2mm~約0.25mmの厚さであり得る。ガスケットの厚さは、ガスケット730の表面全体にわたって同じである必要はない。さらに、凸部712、722に示される三角形の形状は必須ではなく、例えば、正方形、長方形、六角形、八角形などを含む他の幾何学的形状を、必要に応じて使用することができる。加えて、凸部712、722の各々が、ガスケット730の表面と係合し得る尖鋭状または先端状の表面を含み得るとしても、凸部712、722の全体的な幾何学的形状は、同じである必要はない。同様に、凸部712、722の形状は、三角形である必要はなく、代替として、形状の端部または頂点がガスケット730の表面と係合し得る他の形状を採用することができる。凸部712、722の正確な寸法は変化し得、同じである必要はない。例えば、凸部712、722は、1mm未満の高さを含んでもよい。
【0064】
他の例では、ガスケットの表面に力を印加するために使用される凸部は、非平坦面である必要はない。例えば、
図8Aに示されるように、凸部810、820は、それぞれ平坦面812、822を含み得る。これらは、ガスケット830の各表面に力を与えるために使用され得る。凸部は、位置合わせされている必要はなく、同じ垂直面にある必要もなく、または同じ凸部である必要もない。
図8Bを参照すると、凸部860は、平坦面862を含み、平坦面862により、ガスケットの上面882に力が印加され得る。凸部870は、鋭利な点状部分または先端872を含み、これは、ガスケット880の底面884に力を与え得る。先端872はまた、凸部860の平坦面862の中央からわずかにオフセットされている。表面862および先端872は、ガスケット880に同じ力を与える必要はないが、望ましくは、様々な構成要素間に実質的に液密なシールを提供するのに十分な力が、表面862および先端872を通して与えられる。ガスケット880の正確な厚さは、約0.1mm~約1mm、例えば、約0.2mm~約0.5mmで変化し得る。一部の例では、ガスケットの厚さは、約0.2mm、約0.25mm、または約0.2mm~約0.25mmの厚さであり得る。ガスケットの厚さは、ガスケット880の表面全体にわたって同じである必要はない。さらに、凸部812、822および862について示される四面体形状は必須ではなく、例えば、正方形、長方形、六角形、八角形などを含む他の幾何学的形状を、必要に応じて使用することができる。同様に、凸部872の形状は、三角形である必要はなく、代替として、形状の端部または頂点がガスケット880の表面と係合し得る他の形状を採用することができる。凸部812、822、862、872の正確な寸法は変化し得、同じである必要はない。例えば、凸部812、822、862、872は、1mm未満の高さを含んでもよい。
【0065】
他の構成では、1つ以上の構成要素、例えば、サンプラーコーンおよびインターフェースのうちの1つ以上に、複数の凸部または凹部を使用することが望ましい場合がある。多くの様々な構成が可能であるが、ある構成が
図9Aに示されており、凸部912、914は、構成要素910、例えば、サンプラーコーン上に存在し、凸部922、924は、別の構成要素920、例えば、インターフェース上に存在している。ガスケット930が存在し得、ガスケット930は、第1の構成要素910と第2の構成要素920との間にシールを提供するために使用することができる。この構成では、凸部912および922は、同じ垂直軸に沿って位置合わせされ、それらの間のガスケット930の領域に力を与える。同様に、凸部914および924は、同じ垂直軸に沿って位置合わせされ、それらの間のガスケット930の領域に力を与える。しかしながら、必要に応じて、凸部の1つ以上は、
図9Bに示されるようにオフセットされてもよい。ここで、凸部926は、凸部914からオフセットされるように示されている。凸部912、914、922、924、および926は、同じ形状または配列を有する必要はない。例えば、凸部912、914、922、924、および926のうちの1つ以上は、他の凸部とは異なる形状、例えば、平坦面を含み得る。ガスケット930の正確な厚さは、約0.1mm~約1mm、例えば、約0.2mm~約0.5mmで変化し得る。一部の例では、ガスケットの厚さは、約0.2mm、約0.25mm、または約0.2mm~約0.25mmの厚さであり得る。ガスケットの厚さは、ガスケット930の表面全体にわたって同じである必要はない。構成要素910、920の各々に2つの凸部が示されているが、構成要素のうちの1つは、ガスケットと係合し得る表面特徴部として、単一の凸部または3つ以上の凸部を有してもよい。必要に応じて、構成要素910、920の各々は、ガスケットと係合し得る表面特徴部として3つ以上の凸部を含んでもよい。凸部912、922、922、924、および926の正確な寸法は変化し得、同じである必要はない。例えば、凸部912、922、922、924、および926は、1mm未満の高さを含んでもよい。
【0066】
特定の実施形態では、サンプラーコーンおよび金属ガスケット、ならびにガスケットを使用して本明細書に記載の実質的に液密なシールを提供し得る他のデバイスは、多くの異なる構成要素またはステージを含む質量分析計システムで使用することができる。質量分析計1000が、サンプル導入デバイス1010、イオン化デバイス/イオン化源1020、質量分析器1030、および検出器1040を含む1つの図が
図10に示されている。一部の場合では、サンプル導入デバイス1010は、誘導ネブライザー、非誘導ネブライザー、またはそれら2つのハイブリッド、同心型、クロスフロー型、エントレイン型、V溝型、平行経路型、強化平行経路型、フローブラー型もしくは圧電ネブライザー、スプレーチャンバー、ガスクロマトグラフィーデバイスなどのクロマトグラフィーデバイス、またはイオン化デバイス/イオン化源1020にサンプルを提供し得る他のデバイスとして構成することができる。
【0067】
一部の構成では、イオン化デバイス/イオン化源1020には、サンプル導入デバイス1010から流体を受容し、流体サンプル中の分析物をイオン化/噴霧し得る多くの異なる種類のデバイスが含まれてもよい。一部の例では、イオン化デバイス/イオン化源1020には、トーチおよび誘導デバイスを使用して生成し得る誘導結合プラズマ、容量結合プラズマ、電子イオン化デバイス、化学イオン化デバイス、電界イオン化源、例えば、高速原子衝撃、電界脱離、レーザー脱離、プラズマ脱離、熱脱離、電気流体力学的イオン化/脱離などのために構成されたそれらのソース、サーモスプレーもしくはエレクトロスプレーイオン化源または他の種類のイオン化源が含まれてもよい。多くの異なる種類のイオン化デバイス/イオン化源1020が使用され得るが、イオン化デバイス/イオン化源1020は、典型的に、サンプル中の分析物イオンをイオン化し、それらを流体ビームでサンプラーコーンの下流および質量分析器730に提供し得、そこで、イオン/原子は、異なる質量電荷比に基づいて分離/選択され得る。例えば、米国特許第10,096,457号、同第9,942,974号、同第9,848,486号、同第9,810,636号、同第9,686,849号、およびパーキンエルマー・ヘルス・サイエンス社(マサチューセッツ州ウォルサム)またはパーキンエルマー・ヘルス・サイエンス・カナダ社(ウッドブリッジ、カナダ)が所有する他の特許には、様々な種類のイオン化デバイス/イオン化源および関連する構成要素が含まれている。
【0068】
一部の例では、質量分析器1030は、一般にサンプルの性質、所望の分解能などに応じて多数の形態をとることができる。例示的な質量分析器には、例えば、四重極または他のロッドアセンブリなどの1つ以上のロッドアセンブリが含まれてもよい。質量分析器1030には、1つ以上のコーン、例えば、スキマーコーン、サンプリングコーン、インターフェース、イオンガイド、衝突セル、レンズ、およびイオン化デバイス/イオン化源1020から受信した入射ビームをサンプリングするために使用され得る他の構成要素が含まれてもよい。様々な構成要素を選択することは、干渉種を除去し、光子を除去し、別様でイオンを含む流入流体から所望のイオンを選択するのに寄与し得る。一部の例では、質量分析器1030は、飛行時間デバイスであってもよいか、またはそれを含んでもよい。一部の場合では、質量分析器1030は、それ自体の無線周波数発生器を含んでもよい。特定の例では、質量分析器1030は、走査型質量分析器、(例えば、単集束および二重集束MSデバイスで使用するための)磁気セクター分析計、四重極質量分析器、イオントラップ分析計(例えば、サイクロトロン、四重極イオントラップ)、飛行時間型分析装置(例えば、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型分析装置)、および異なる質量電荷比で種を分離し得る他の好適な質量分析器であり得る。必要に応じて、質量分析器1030は、イオン化デバイス/イオン化源1020から受容されるイオンを選択および/または識別するために、直列に配置された2つ以上の異なるデバイス、例えば、タンデムMS/MSデバイスまたはトリプル四重極デバイスを含んでもよい。質量分析器に存在し得る様々な構成要素は、例えば、米国特許第10,032,617号、同第9,916,969号、同第9,613,788号、同第9,589,780号、同第9,368,334号、同第9,190,253号など、パーキンエルマー・ヘルス・サイエンス社(マサチューセッツ州ウォルサム)またはパーキンエルマー・ヘルス・サイエンス・カナダ社(ウッドブリッジ、カナダ)が現在所有している特許に記載されている。
【0069】
一部の例では、検出器1040は、既存の質量分析計で使用され得る任意の好適な検出デバイスであってもよく、例えば、電子増倍管、ファラデーカップ、コーティングされた写真乾板、シンチレーション検出器、マルチチャネルプレートなど、および本開示の利点を考慮して当業者によって選択される他の好適なデバイスであってもよい。質量分析計で使用され得る例示的な検出器は、例えば、米国特許第9,899,202号、同第9,384,954号、同第9,355,832号、同第9,269,552号、およびパーキンエルマー・ヘルス・サイエンス社(マサチューセッツ州ウォルサム)またはパーキンエルマー・ヘルス・サイエンス・カナダ社(ウッドブリッジ、カナダ)が現在所有している他の特許に記載されている。
【0070】
特定の例では、質量分析計システムはまた、プロセッサ1050を含んでもよく、プロセッサ1050は、典型的には、マイクロプロセッサおよび/またはコンピュータ、ならびに質量分析計1000に導入されたサンプルの分析のための好適なソフトウェアの形態をとる。プロセッサ1050は、質量分析器1030および検出器1040に電気的に結合されるように示されているが、
図10に示されている他の構成要素に電気的に結合して、システム1000の様々な構成要素を一般に制御または操作することもできる。一部の実施形態では、プロセッサ1050は、例えば、コントローラ内に、またはスタンドアロンプロセッサとして存在して、システム1000を使用する様々な動作モードのために、システム1000の動作を制御および調整することができる。この目的のために、プロセッサは、システム1000の構成要素の各々、例えば、1つ以上のポンプ、1つ以上の電圧源、ロッドなど、ならびにシステム700に含まれる任意の他の電圧源に電気的に結合することができる。
【0071】
特定の構成では、プロセッサ1050は、1つ以上のコンピュータシステム、および/または例えば、マイクロプロセッサならびに/もしくはシステムを操作するため、例えば、イオン源、ポンプ、質量分析器、検出器などの電圧を制御するための好適なソフトウェアを含む一般的なハードウェア回路に存在してもよい。一部の例では、システム700の任意の1つ以上の構成要素は、それ自体のそれぞれのプロセッサ、オペレーティングシステム、およびその構成要素の操作を可能にする他の機能を含んでもよい。プロセッサは、システムに統合することができるか、またはプロセッサは、システムの構成要素に電気的に結合された1つ以上のアクセサリボード、プリント回路基板、もしくはコンピュータ上に存在してもよい。プロセッサは、典型的に、1つ以上のメモリユニットに電気的に結合されて、システムの他の構成要素からデータを受信し、必要に応じて、または所望により、様々なシステムパラメータを調整できるようにする。プロセッサは、汎用コンピュータの一部、例えば、Unix(登録商標)、Intel PENTIUM(登録商標)タイプのプロセッサ、Apple Aシリーズプロセッサ、Motorola PowerPC、Sun UltraSPARC、Hewlett-Packard PA-RISCプロセッサ、または他の種類のプロセッサをベースにしたものであってもよい。本技術の様々な実施形態によれば、任意の種類のコンピュータシステムのうちの1つ以上を使用することができる。さらに、システムは、単一のコンピュータに接続され得るか、または通信ネットワークによって接続された複数のコンピュータに分散され得る。ネットワーク通信を含む他の機能が実施され得ること、および本技術は、特定の機能または機能のセットを有することに限定されないことを理解されたい。汎用コンピュータシステムで実行される特殊なソフトウェアとして、様々な態様を実装することができる。コンピュータシステムは、ディスクドライブ、メモリ、またはデータを保存するための他のデバイスなどの1つ以上のメモリデバイスに接続されたプロセッサを含み得る。典型的に、メモリは、混合ガスを使用して様々なモードでシステムを操作している際に、プログラム、キャリブレーション、およびデータを保存するために使用される。コンピュータシステムの構成要素は、相互接続デバイスによって結合することができ、相互接続デバイスには、1つ以上のバス(例えば、同じマシン内に統合された構成要素間)および/またはネットワーク(例えば、別々の個別のマシンに存在する構成要素間)が含まれ得る。相互接続デバイスにより、システムの構成要素間で交換される通信(例えば、信号、データ、命令)が提供される。コンピュータシステムは、典型的に、処理時間内、例えば、数ミリ秒、数マイクロ秒以下でコマンドを受信および/または発行して、システム1000の迅速な制御を可能にし得る。例えば、コンピュータ制御を実装して、真空圧を制御し、質量分析器に提供される電圧を制御することができる。プロセッサは、典型的に、電源に電気的に結合されており、電源は、例えば、直流電源、交流電源、バッテリー、燃料電池もしくは他の電源、または電源の組み合わせであり得る。電源は、システムの他の構成要素と共有され得る。システムはまた、1つ以上の入力デバイス、例えば、キーボード、マウス、トラックボール、マイクロフォン、タッチスクリーン、手動スイッチ(例えば、オーバーライドスイッチ)、および1つ以上の出力デバイス、例えば、印刷デバイス、ディスプレイスクリーン、スピーカを含んでもよい。加えて、システムは、(相互接続デバイスに加えて、またはその代替として)コンピュータシステムを通信ネットワークに接続する1つ以上の通信インターフェースを含んでもよい。システムはまた、システムに存在する様々な電気機器から受信した信号を変換するための好適な回路を含んでもよい。かかる回路は、プリント回路基板上に存在し得るか、または好適なインターフェース、例えば、シリアルATAインターフェース、ISAインターフェース、PCIインターフェースなどを介して、もしくは1つ以上の無線インターフェース(Bluetooth、Wi-Fi、近距離無線通信、その他の無線プロトコルおよび/またはインターフェースなど)を介してプリント回路基板に電気的に結合された別個のボードもしくはデバイス上に存在し得る。
【0072】
特定の実施形態では、本明細書に記載のシステムで使用される記憶システムとして、典型的には、コードが保存され得るコンピュータ可読および書込可能な不揮発性記録媒体が挙げられる。これらは、プロセッサによって実行されるプログラム、またはプログラムによって処理される媒体上または媒体内に保存されている情報によって使用され得る。媒体は、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブまたはフラッシュメモリであってもよい。典型的に、プロセッサは、不揮発性記録媒体から、プロセッサによる情報へのアクセスが媒体よりも高速な別のメモリにデータを読み込ませて操作する。このメモリは、典型的に、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティックメモリ(SRAM)などの揮発性のランダムアクセスメモリである。これらは、ストレージシステム内またはメモリシステム内にあってもよい。プロセッサは。、一般的に、集積回路メモリ内のデータを操作し、処理が完了した後にデータを媒体にコピーする。媒体と集積回路メモリ要素との間のデータ移動を管理するための様々な機構が知られており、本技術はそれに限定されない。また、本技術は特定のメモリシステムまたはストレージシステムに限定されない。特定の実施形態では、システムはまた、特別にプログラミングされた、特別な目的のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含んでもよい。本技術の態様は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。さらに、かかる方法、行為、システム、システム要素、およびそれらの構成要素は、上記のシステムの一部として、または独立した構成要素として実装されてもよい。特定のシステムは、本技術の様々な態様が実践され得る1つの種類のシステムとして例として説明されているが、態様は、説明されたシステムで実装されることに限定されないことを理解されたい。異なるアーキテクチャまたは構成要素を有する1つ以上のシステム上で、様々な態様が実践されてもよい。システムには、高水準コンピュータプログラミング言語を使用してプログラム可能な汎用コンピュータシステムが含まれてもよい。システムはまた、特別にプログラミングされた特別な目的のハードウェアを使用して実装されてもよい。システムでは、プロセッサは、典型的に、市販のプロセッサ、例えば、Intel Corporationから入手可能な有名なPentium(登録商標)クラスのプロセッサである。他の多くのプロセッサも市販されている。かかるプロセッサは通常、オペレーティングシステムを実行するものであり、オペレーティングシステムは、例えば、マイクロソフトコーポレーションから入手可能な、Windows 95、Windows 98、Windows NT、Windows2000(Windows ME)、Windows XP、Windows Vista、Windows 7、Windows 8、もしくはWindows10のオペレーティングシステム、MAC OS X、例えば、Snow Leopard、Lion、Mountain Lion、またはAppleから入手可能なその他のバージョン、Sun Microsystemsから入手可能なSolarisオペレーティングシステム、または様々なのソースから入手可能なUNIX(登録商標)またはLinux(登録商標)オペレーティングシステムであってもよい。他の多くのオペレーティングシステムが使用されてもよく、特定の実施形態では、コマンドまたは命令の単純なセットがオペレーティングシステムとして機能してもよい。
【0073】
特定の例では、プロセッサおよびオペレーティングシステムは、高レベルのプログラミング言語によるアプリケーションプログラムを記述し得るためのプラットフォームを一緒に定義することができる。本技術は、特定のシステムプラットフォーム、プロセッサ、オペレーティングシステム、またはネットワークに限定されないことを理解されたい。また、本開示の利点を考慮すると、本技術が特定のプログラミング言語またはコンピュータシステムに限定されないことは、当業者には明らかである。さらに、他の適切なプログラミング言語および他の適切なシステムも使用できることを理解されたい。特定の例では、ハードウェアまたはソフトウェアは、認知アーキテクチャ、ニューラルネットワーク、または他の好適な実装形態を実装するように構成され得る。必要に応じて、コンピュータシステムの1つ以上の部分を、通信ネットワークに結合された1つ以上のコンピュータシステムに分散させてもよい。これらのコンピュータシステムはまた、汎用コンピュータシステムであってもよい。例えば、様々な態様は、1つ以上のコンピュータシステムに分散されて、1つ以上のクライアントコンピュータにサービス(例えば、サーバー)を提供し、または分散システムの一部としてタスク全体を実施するように構成されてもよい。例えば、様々な態様は、様々な実施形態による様々な機能を実施する1つ以上のサーバシステム間で分散された構成要素を含むクライアントサーバまたは多層システム上で実施されてもよい。これらの構成要素は、実行可能なコード、中間(ILなど)コード、または解釈済み(Javaなど)のコードであってもよく、これは、通信プロトコル(TCP/IPなど)を使用して通信ネットワーク(インターネットなど)を介して通信する。また、本技術は、特定のシステムまたはシステムのグループでの実行に限定されないことも理解されたい。また、本技術は特定の分散アーキテクチャ、ネットワーク、または通信プロトコルに限定されないことを理解されたい。
【0074】
一部の場合では、様々な実施形態は、例えば、SQL、SmallTalk、Basic、Java、Javascript、PHP、C++、Ada、Python、iOS/Swift、Ruby on Rails、またはC#(Cシャープ)などのオブジェクト指向プログラミング言語を使用してプログラミングすることができる。また、他のオブジェクト指向プログラミング言語が使用されてもよい。代替的に、機能的、スクリプト化、および/または論理プログラミング言語が使用されてもよい。様々な構成が、プログラミングされていない環境(例えば、ブラウザプログラムのウィンドウで表示すると、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の側面をレンダリングするか、またはその他の機能を実施するHTML、XML、またはその他の形式で作成されたドキュメント)で実装されてもよい。特定の構成は、プログラミングされた要素もしくはプログラミングされていない要素、またはそれらの任意の組み合わせとして実装されてもよい。一部の場合では、システムには、モバイルデバイス、タブレット、ラップトップコンピュータ、または有線もしくは無線インターフェースを介して通信し、必要に応じてシステムのリモート操作を可能にする他のポータブルデバイスに存在するようなリモートインターフェースが含まれてもよい。
【0075】
一部の実施形態では、サンプラーコーンまたはインターフェースのうちの一方または両方は、2つ以上の表面特徴部を含み得る。
図11を参照すると、第1の凹部1110と、第1の凹部1110から離間した第2の凹部110とを含むサンプラーコーンの一部の断面が示されている。凹部1110、1120の各々は、異なるようにサイズ設定することができ、それぞれの金属ガスケット(図示せず)および/またはインターフェースからの表面特徴部と係合し、全ての表面特徴部間で金属ガスケットを圧縮するように構成され得る。必要に応じて、単一の金属ガスケットは、両方の凹部1110、1120に及んでおり、凹部1110、820が別の構成要素のそれぞれの凸部に係合する場合に圧潰され得る。インターフェースは、2つ以上の好適な表面特徴部を含み得、これらは、金属ガスケットの各々に係合/受容するか、または別様でそれらに結合することもできる。サンプラーコーンのネジ山は、インターフェースのネジ山に結合して、凹部1110、1120内のガスケットの各々を圧縮し得る。上記のように、サンプラーコーンおよびインターフェースのネジ山以外の構成も使用され得る。サンプラーコーンおよびインターフェースの2つの表面特徴部と組み合わせて2つの金属ガスケットを使用することにより、サンプラーコーンとインターフェースとの間の密封を強化することができる。必要に応じて、3つ、4つ、またはそれ以上の別個の表面特徴部が、サンプラーコーンおよびインターフェースの各々に存在し得、各々をそれぞれの金属ガスケットと係合するように構成することができる。
【0076】
特定の実施形態では、サンプラーコーン、金属ガスケット、および/またはインターフェースは、キット内に存在し得、当該キットを使用して、既存のMSシステムを様々な構成要素で後付けすることができる。また、適切な量のトルクを使用してサンプラーコーンをインターフェースに締め付けるために、プリセットトルクを備えたツールがキットに含まれてもよい。キットは、例えば、イオン化源に流体的に結合するように構成されたサンプルオリフィスを含むサンプラーコーンを含み得、イオン化源は、イオンを含むイオン化サンプルをサンプルオリフィスに提供し、サンプラーコーンは、インターフェース上の第2の表面特徴部と係合するように構成された第1の表面特徴部を含む。キットはまた、金属ガスケットを含み、金属ガスケットは、サンプラーコーンの第1の表面特徴部とインターフェースの第2の表面特徴部との間に載置されるようにサイズ設定および配置され、サンプラーコーンが質量分析器のインターフェースに結合される場合に、サンプラーコーンの第1の表面特徴部とインターフェースの第2の表面特徴部との間で圧潰されるように構成されてもよい。キットは、サンプラーコーンおよび金属ガスケットを使用してサンプラーコーンを質量分析器のインターフェースに結合し、サンプラーコーンと質量分析器のインターフェースとの間に実質的に液密なシールを提供するためのインストラクションをさらに含んでもよい。必要に応じて、キットはインターフェースを含んでもよい。必要に応じて、キットはまた、サンプラーコーンを過剰締め付けせずに、サンプラーコーンをインターフェースに締め付けて金属ガスケットを圧潰して実質的に液密なシールを提供するためのプリセットトルクを含むツール、例えばレンチ、ドライバー、ラチェットなどを含んでもよい。他の実施形態では、キットは、2つ以上の種類のガスケット、異なる厚さのガスケット、または異なる材料を含むガスケットを含んでもよい。
【0077】
特定の実施形態では、サンプラーコーンを質量分析器インターフェースに結合して、サンプラーコーンと質量分析器インターフェースとの間に実質的に液密なシールを提供する方法を実装することができる。この方法が
図12に示されている。この方法には、サンプラーコーン1210とインターフェース1220との間にガスケット1230を組み付けまたは載置して、サンプラーコーン120の第1の表面特徴部とインターフェース1220の第2の表面特徴部との間に位置決めされたガスケット1230を備えたアセンブリ1250を提供することが含まれる。組み付けられると、サンプラーコーン1210の第1の表面特徴部と質量分析器インターフェース1230の第2の表面特徴部との間の金属ガスケット1230を圧潰する力が与えられ、サンプラーコーン1210と質量分析器インターフェース1220との間に実質的に液密なシールを提供し、サンプラーコーン1210をインターフェース1220に組み付け、アセンブリ1260を形成することができる。一部の実施形態では、また、この方法には、サンプラーコーンの第1のネジ山を質量分析器インターフェースの第2のネジ山に選択されたトルク値で締め付けることにより、第1の表面特徴部と第2の表面特徴部との間の金属ガスケットを圧潰することが含まれ得る。他の例では、この方法には、サンプラーコーン1210およびインターフェース1220のうちの一方または両方の尖鋭状の表面特徴部を使用して、約0.2~約0.25mmのガスケットを圧縮することが含まれ得る。例えば、サンプラーコーン1210およびインターフェース1220は、内ネジ、外付け留め具、または他の手段を使用して互いに結合することができる。
【0078】
特定の具体例は、本明細書に記載の技術の新規性および進歩性の一部をより良好に理解するために記載されている。
【0079】
実施例1
図13を参照すると、サンプラーコーン1300の断面が示されている。サンプラーコーン1300は、本体1305と、サンプラーコーン1300へのサンプルの進入を可能にし得るサンプルオリフィス1310と、を含む。サンプラーコーン1300のベースは、概して環状の凹部またはカット1320部を含み、これは、金属ガスケットを介してインターフェース(図示せず)上の凸部と係合し得る。サンプラーコーン1300がインターフェースにネジ付けされると、インターフェースの溝が環状の凹部に押し込まれるにつれ、金属ガスケットが溝/凹部の表面の間で圧潰され、サンプラーコーン1300とインターフェースとの間にシールが提供される。圧潰シールは、サンプラーコーンをインターフェースに結合するために使用される従来のデバイスおよび方法のように、サンプラーコーンおよびインターフェースの表面仕上げに依存することはない。
【0080】
実施例2
図14を参照すると、サンプラーコーンおよびインターフェースの図が示されている。サンプラーコーン1410は、サンプラーコーンの底面から離れて延在する凸部1412を含む。インターフェース1420は、溝1422を含み、溝1422は、サンプラーコーン1410の凸部1412と係合し得る。金属ガスケット1415は、溝1422と凸部1412との間に位置決めされ得る。サンプラーコーン1410が、インターフェース上の内ネジ1420およびサンプラーコーン1420上のネジ山(図示せず)を使用してインターフェースに締め付けられると、凸部1412が溝1422に押し込まれ、ガスケット1415を圧潰する。このガスケット1015の圧潰により、サンプラーコーン1410とインターフェース1420との間に実質的に液密なシールが提供される。
【0081】
実施例3
図15Aを参照すると、サンプラーコーン1510、インターフェース1520、およびガスケット1530の分断図が示されている。サンプラーコーン1510は、三角形の凸部として構成された表面特徴部1512を含む。インターフェース1520はまた、三角形の凸部1522として構成された表面特徴部1522を含む。コーン1510がインターフェース1520に結合されると(
図15Bを参照)、凸部1512、1522の先端は、ガスケット1530の表面に圧縮力を与えて、これらの領域でガスケット1530を圧潰する。点状部分または先端を有するように凸部1512、1522を選択することにより、ガスケットの小さな領域に選択された量の力を与えることができ、これにより、結果として形成される流体シールを強化することができる。
【0082】
本明細書に開示される実施例の要素を導入するときに、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、1つ以上の要素が存在することを意味することを意図している。「including(含む)」および「having(有する)」という用語は、オープンエンドであり、列記された要素以外の追加的な要素が存在し得ることを意味することを意図している。当業者であれば、本開示の利点を考慮して、実施例の様々な構成要素が、他の実施例において様々な構成要素と交換または置換され得ることを認識するであろう。
【0083】
特定の態様、実施例、および実施形態を上で説明したが、本開示の利益を考慮すると、開示された例示的な態様、実施例、および実施形態の追加、置換、変形、および変更が可能であることが当業者によって認識されるであろう。