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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20241220BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241220BHJP
   F21Y 105/00 20160101ALN20241220BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20241220BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20241220BHJP
   F21Y 115/20 20160101ALN20241220BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20241220BHJP
【FI】
F21S2/00 443
F21Y115:10
F21Y105:00
F21Y115:30
F21Y115:15
F21Y115:20
F21Y101:00 100
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020012387
(22)【出願日】2020-01-29
(65)【公開番号】P2021118146
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-10-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西脇 彰
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-182683(JP,A)
【文献】特開2014-089864(JP,A)
【文献】国際公開第2012/111549(WO,A1)
【文献】特開2014-107248(JP,A)
【文献】国際公開第2012/002065(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21Y 115/10
F21Y 105/00
F21Y 115/30
F21Y 115/15
F21Y 115/20
F21Y 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源に対して第1方向の片側に位置して前記光源から前記第1方向の片側に投光された光が入射する端面を有し、第2方向である厚さ方向を定義できる導光板と、
前記導光板及び前記光源を統合する統合構造と、を備え、
前記統合構造が、前記第1方向の膨張及び収縮を吸収できて前記統合構造と前記導光板とに前記第1方向のクリアランスが生じることを防止する一方、前記第2方向のクリアランスが生じることを防止しない第1方向膨張収縮吸収構造を有しており、
前記統合構造と、前記第1方向膨張収縮吸収構造とが一体となっており、
前記統合構造は、前記導光板の前記第1方向の片側端部のみを保持する長尺状の部材であり、前記第2方向において前記光源の少なくとも一部を、挟み込むことを特徴とする、照明装置。
【請求項2】
光源と、
前記光源に対して第1方向の片側に位置して前記光源から前記第1方向の片側に投光された光が入射する端面を有し、第2方向である厚さ方向を定義できる導光板と、
前記導光板及び前記光源を統合する統合構造と、を備え、
前記統合構造が、前記第1方向の膨張及び収縮を吸収できて前記統合構造と前記導光板とに前記第1方向のクリアランスが生じることを防止する第1方向膨張収縮吸収構造と、前記第2方向の膨張及び収縮を吸収できて前記統合構造と前記導光板とに前記第2方向のクリアランスが生じることを防止する第2方向膨張収縮吸収構造とのうちの少なくとも一方を有し、
前記第1方向膨張収縮吸収構造を有し、
前記第1方向膨張収縮吸収構造が、前記導光板における前記第2方向の片側面から前記第2方向に突出する1以上の突出部と、前記突出部における前記第1方向の第1の側の端部に接触する接触部と、可撓性を有して前記突出部における前記第1方向の第2の側の端部を前記接触部側に押圧する第1方向押圧部とを有する、照明装置。
【請求項3】
光源と、
前記光源に対して第1方向の片側に位置して前記光源から前記第1方向の片側に投光された光が入射する端面を有し、第2方向である厚さ方向を定義できる導光板と、
前記導光板及び前記光源を統合する統合構造と、を備え、
前記統合構造が、前記第1方向の膨張及び収縮を吸収できて前記統合構造と前記導光板とに前記第1方向のクリアランスが生じることを防止する第1方向膨張収縮吸収構造と、前記第2方向の膨張及び収縮を吸収できて前記統合構造と前記導光板とに前記第2方向のクリアランスが生じることを防止する第2方向膨張収縮吸収構造とのうちの少なくとも一方を有し、
前記光源が、基板と、前記基板に実装された発光素子とを有し、
前記第1方向は、前記第2方向と直交し、
前記基板は、前記第2方向に間隔をおいて位置すると共に、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向に略延在する第1縁部及び第2縁部を有し、
前記統合構造は、前記第1縁部の端面に当接する基板当接面を有する第2部材と、前記第2縁部の端面を前記基板当接面側に押し付ける複数の突起を有すると共に前記第2部材とは異なる第1部材とを有する、照明装置。
【請求項4】
前記導光板が、前記第2方向の片側面から前記第2方向に突出する片側突出部を有し、
前記統合構造が、前記片側突出部が嵌入される嵌入孔を有することを特徴とする、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記光源、放熱板、及び前記光源と前記放熱板とを覆う外側筐体を備え、
前記放熱板が、前記外側筐体と同一か又はそれ以上の放熱性を有する、請求項1からのいずれか1つに記載の照明装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されているように、導光板を固定する固定構造に樹脂部品を用いる照明装置では、樹脂部品が熱膨張したときに樹脂部品と導光板に過大な応力が生じて樹脂部品や導光板が破損しないように、樹脂部品と導光板との間にクリアランスを設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-101092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記クリアランスにより光源からの光を効率的に導光板に入射させにくく、光の利用効率が低下し易い。また、上記クリアランスにより、部品の配置位置がばらつき易く、所望の光を出射しにくい。
【0005】
そこで、本開示の目的は、部品間のクリアランスを低減できて、光の利用効率を高くし易く、所望の光を出射し易い照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本開示に係る照明装置は、光源と、光源に対して第1方向の片側に位置して光源から第1方向の片側に投光された光が入射する端面を有し、第2方向である厚さ方向を定義できる導光板と、導光板及び光源を統合する統合構造と、を備え、統合構造が、第1方向の膨張及び収縮を吸収できて統合構造と導光板とに第1方向のクリアランスが生じることを防止する第1方向膨張収縮吸収構造と、第2方向の膨張及び収縮を吸収できて統合構造と導光板とに第2方向のクリアランスが生じることを防止する第2方向膨張収縮吸収構造とのうちの少なくとも一方を有する。
【0007】
なお、上記第1方向は、照明装置の高さ方向に一致してもよい。また、前記第2方向は、照明装置の奥行方向に一致してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る照明装置によれば、第1方向の部品間のクリアランスと、第2方向の部品間のクリアランスのうちの少なくとも一方が存在しないようにでき、光の利用効率を高くし易く、所望の光を出射し易い。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係る照明装置の主要部である光源ユニットを示す斜視図である。
図2】上記光源ユニットの分解斜視図である。
図3】上記光源ユニットを導光板の厚さ方向の片側から見たときの正面図である。
図4図3にRで示す領域の拡大正面図である。
図5】上記光源ユニットの第1部材を表側から見たときの斜視図である。
図6】上記第1部材を裏側から見たときの斜視図である。
図7図3のA-A線断面図である。
図8】上記光源ユニットを、側方から見たときの側面図である。
図9】上記光源ユニットの第2部材を第1部材側から見たときの斜視図である。
図10図8のB-B線断面図である。
図11図8のC-C線断面図である。
図12図3のD-D線断面図である。
図13図3のE-E線断面図である。
図14図3のF-F線断面図である。
図15】上記光源ユニットの組立について説明する分解斜視図である。
図16】上記光源ユニットの組立について説明する分解正面図である。
図17】上記光源ユニットの下側統合部材を、高さ方向の上側から見たときの斜視図である。
図18図8のG-G線断面図である。
図19】変形例の照明装置における高さ方向上側部分の構造を説明する図であり、当該高さ方向上側部分の一部を断面で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の実施例では、図面において同一構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、複数の図面には、模式図が含まれ、異なる図間において、各部材における、縦、横、高さ等の寸法比は、必ずしも一致しない。また、以下で説明される構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素であり、必須の構成要素ではない。また、本明細書で、「略」という文言を用いた場合、「大雑把に言って」という文言と同じ意味合いで用いており、「略~」という要件は、人がだいたい~のように見えれば満たされる。例を挙げれば、略円形という要件は、人がだいたい円形に見えれば満たされる。また、図面及び以下の説明において、X方向は、第2方向であり、以下で説明する導光板30の厚さ方向に一致し、照明装置1の奥行方向に一致する。また、Y方向は、第3方向であり、導光板30の横方向(幅方向)に一致し、照明装置1の横方向(幅方向)に一致する。また、Z方向は、第1方向であり、導光板30の高さ方向に一致し、照明装置1の高さ方向に一致する。X方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。
【0011】
図1は、本開示の一実施形態に係る照明装置1の主要部である光源ユニット5を示す斜視図である。また、図2は、光源ユニット5の分解斜視図である。光源ユニット5は、例えば、人が歩く道路や歩道や小道等の側方に位置する側壁に設けられた凹部に埋め込み固定されたり、ポールライトの発光部として用いられ、人の足元や人が歩く路面等を照らす役割を有する。側壁内やポールライトのケース内における光源ユニット5以外の箇所には、照明装置1の電源装置(図示せず)が配置される。詳述しないが、電源装置は、例えば、商用電源からの交流電力を直流電力に変換すると共に電圧を適切な電圧に降圧して光源ユニット5に供給する。
【0012】
図1に示すように、光源ユニット5は、導光板30と、統合構造45と、反射板80と、下側統合部材85とを備える。また、図2に示すように、光源ユニット5は、光源20と、棒状の弾性放熱部材90とを備える。図1に示すように、統合構造45は、第1部材50と、第2部材70とを有し、第1部材50及び第2部材70の夫々は、樹脂材料、例えば、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂、又はABS樹脂等で構成される。また、弾性放熱部材90は、放熱性が良好であると共に弾性を有する材料で構成され、例えば、シリコンゴム等のゴム材料内に熱伝導性に優れる複数の粒子(例えば、金属粒子)を混入させることで形成してもよく、又は、シリコンゴム等のゴム材料内に熱伝導性と電気絶縁性に優れる複数の粒子を混入させることで形成してもよい。この場合において、ゴム材としてシリコンゴムを使用した場合、弾性放熱部材90が、耐熱性や電気絶縁性といったシリコンゴム特有の特性を有することになるので好ましい。なお、弾性放熱部材90は、弾性を有する公知の如何なる放熱シートで構成されてもよい。また、統合構造45は、Z方向の上側において、光源20、導光板30、反射板80を一体に統合する一方、下側統合部材85は、Z方向下側において、導光板30、反射板80を一体に統合する。それらの統合構造については、後で詳細に説明する。
【0013】
図2に示すように、光源20は、基板21、図示しない複数のLED(Light Emitting Diode)、及び複数のLEDの片側の全てを封止する封止部材22を有する。基板21は、細長い板形状を有し、例えば、セラミックス基板、樹脂基板、又はメタルベース基板等で構成される。基板21には、一対の電極端子23と、所定パターンの金属配線が形成される。一対の電極端子23は、LEDを発光させるための直流電力を外部から受電するために設けられる。また、所定パターンの金属配線は、LED同士を電気的に接続するために設けられる。
【0014】
複数のLEDは、基板21の延在方向(横方向)に間隔をおいて基板21の片側に位置する実装面に一列に実装される。LEDは、例えば、単色の可視光を発するベアチップで構成される。封止部材22は、例えば、透光性樹脂で構成される。LEDが、通電されれば青色光を発する青色LEDチップで構成され、封止部材22が、蛍光体を含む構成でもよい。光源20が白色光を出射し、LEDが青色光を発光する青色LEDチップである場合、封止部材22は、例えば、シリコン樹脂に蛍光体粒子を分散させた蛍光体含有樹脂で構成され、蛍光体粒子は、例えばYAG系の黄色蛍光体で構成される。
【0015】
封止部材22は、全てのLEDを一括封止してもよく、各LEDを1つずつ個別に封止してもよい。図2に示す本実施例の構成では、封止部材22が、全てのLEDを一括封止しているので、複数のLEDから出射された光が封止部材22で線状に拡散され、光源20が、線光源のように線状の光を出射する。なお、光源は、LED以外の発光素子を含んでもよく、発光素子としての半導体レーザ素子を含んでもよく、有機EL(Electro Luminescence)素子若しくは無機EL素子等の固体発光素子等を含んでもよい。又は、光源は、白熱灯で構成されてもよい。
【0016】
統合構造45は、第1方向であるZ方向の膨張及び収縮を吸収できて統合構造45と導光板30とにZ方向のクリアランスが生じることを防止する第1方向膨張収縮吸収構造としてのZ方向膨張収縮吸収構造を有する。また、統合構造45は、第2方向であるX方向の膨張及び収縮を吸収できて統合構造45と導光板30とにX方向のクリアランスが生じることを防止する第2方向膨張収縮吸収構造としてのX方向膨張収縮吸収構造を有する。Z方向膨張収縮吸収構造により、Z方向のクリアランスを低減でき、Z方向の部品間位置のバラつきを低減できる。また、X方向膨張収縮吸収構造により、X方向のクリアランスを低減でき、X方向の部品間位置のバラつきを低減できる。また、統合構造45は、Y方向の部品間位置のバラつきを低減できるY方向位置決め構造も有する。以下これらの構造について、Z方向膨張収縮吸収構造、X方向膨張収縮吸収構造、及びY方向位置決め構造の順に説明を行う。
【0017】
(Z方向膨張収縮吸収構造)
図3は、光源ユニット5をX方向の片側から見たときの正面図であり、図4は、図3にRで示す領域の拡大正面図である。図1及び図3に示すように、第1部材50は、第1部材50をX方向に貫通する複数の第1貫通孔51を有する。第1貫通孔51は、X方向から見たときの平面視が略矩形の形状を有する。また、図4に示すように、第1貫通孔51は、一対の高さ方向延在面51a,51bと、一対の水平方向延在面51c,51dを有する。一対の高さ方向延在面51a,51bは、Y方向に間隔をおいて位置し、X方向とZ方向とを含む平面に略平行な方向に広がる。また、一対の水平方向延在面51c,51dは、Z方向に間隔をおいて位置し、X方向とY方向とを含む平面に略平行な方向に広がる。
【0018】
Z方向膨張収縮吸収構造55は、X方向から見たときに第1貫通孔51に重なる箇所に位置する。詳しくは、図4に示すように、Z方向膨張収縮吸収構造55は、第1貫通孔51の内面において第1方向の第1の側としてのZ方向の上側に位置する水平方向延在面51cを含む。水平方向延在面51cは、接触部を構成する。また、Z方向膨張収縮吸収構造55は、導光板30においてX方向の片側面からX方向に突出する複数の突出部31を有する。突出部31は、略直方体の形状を有し、Z方向に対向する一対の水平方向延在面31a,31bを有する。一対の水平方向延在面31a,31bは、X方向とY方向を含む平面に略平行な方向に広がる。
【0019】
Z方向膨張収縮吸収構造55は、更に、可撓性を有して突出部31における第2方向の第2の側としてのZ方向の下側の端部である水平方向延在面31bを水平方向延在面51c側に押圧する第1方向押圧部としてのZ方向押圧部57を有する。図5は、第1部材50を表側から見たときの斜視図であり、図6は、第1部材50を裏側から見たときの斜視図である。
【0020】
図4図6に示すように、Z方向押圧部57は、第1貫通孔51においてY方向の第1の側に位置する高さ方向延在面51aからY方向の第2の側に延在する。Z方向押圧部57は、Z方向の可撓性に優れる。詳しくは、第1部材50は、靭性に優れる樹脂材料で構成される。また、図4に示すように、Z方向押圧部57は、第1貫通孔51の一対の水平方向延在面51c,51dの両方に対してZ方向に間隔をおいて位置し、Z方向に撓むことができる。
【0021】
更には、Z方向押圧部57は、第1水平方向延在部57aと、傾斜部57bと、第2水平方向延在部57cとを含む。第1水平方向延在部57aは、高さ方向延在面51aからY方向の第2の側に延在する。また、傾斜部57bは、第1水平方向延在部57aにおける高さ方向延在面51a側とは反対側の端部からY方向の第2の側かつZ方向上側に延在し、Y方向の第2の側に行くにしたがってZ方向上側に変位する。また、第2水平方向延在部57cは、傾斜部57bにおける第1水平方向延在部57a側とは反対側の端部からY方向の第2の側に延在する。よって、Z方向押圧部57は、傾斜部57bの存在によりZ方向に撓み易い。
【0022】
図4に示すように、可撓性を有するZ方向押圧部57の第2水平方向延在部57cは、突出部31の下側端面である水平方向延在面31bを、接触部を構成する第1貫通孔51の上側内面を構成する水平方向延在面51cに押圧する。突出部31は、Z方向押圧部57と水平方向延在面51cで挟持される。Z方向押圧部57は、突出部31を押圧している状態でZ方向に僅かに撓むように設計されている。
【0023】
図3に示すように、光源ユニット5をX方向とZ方向を含んで面対称にできる平面が存在し、Z方向押圧部57は、Y方向の両側に存在する。よって、この構造により、Y方向の全域において、Z方向膨張収縮吸収構造55で第1部材50と導光板30との間のZ方向のクリアランスを吸収でき、照明装置1では、第1部材50と導光板30との間にZ方向のクリアランスが生じないようになっている。
【0024】
更には、統合構造45と光源20は、次の構造によりZ方向のクリアランスを低減できるようになっている。詳しくは、図7は、図3のA-A線断面図であり、光源ユニット5を上記平面Pで切断したときの断面図である。図7に示すように、第1部材50は、基板21の厚さと同一か、又はそれよりも僅かにZ方向寸法が小さい基板収容凹部58を有し、基板収容凹部58は、X方向の第2部材70側に開口する。また、第2部材70は、基板21の厚さと同一か、又はそれよりも僅かにZ方向寸法が小さい基板収容凹部78を有し、基板収容凹部78は、X方向の第1部材50側に開口する。
【0025】
基板収容凹部58に基板21のX方向の第2の側(光出射側)を圧入等で挿入すると共に、基板収容凹部78に基板21のX方向の第1の側(光出射側とは反対側)を圧入等で挿入する。その後、第1部材50と第2部材70を次の構造で一体化する。詳しくは、図8は、光源ユニット5を、Y方向の片側から見たときの側面図であり、図9は、第2部材70を第1部材側50から見たときの斜視図である。また、図10は、図8のB-B線断面図であり、統合構造45のZ方向下側を、X方向とY方向とを含む平面で切断したときの断面図である。
【0026】
図6に示すように、第1部材50は、X方向の第2部材70側に突出すると共に、可撓性を有する複数の係合爪62を有する。係合爪62は、Y方向の両側に位置し、各Y方向の側に関してZ方向の両側に位置する。各係合爪62は、X方向延在部63と、X方向延在部63の先端部に繋がると共にY方向の中央側に折り返された折返部64とを有する。一方、図9に示すように、第2部材70は、複数の係合凹部82を有する。係合凹部82は、Y方向の両側の側方に位置し、各Y方向の側に関してZ方向の両側に位置する。図10に示すように、係合凹部82内には、係合爪62の折返部64をX方向に係合する係合突出部84が設けられる。各係合爪62の折返部64を、スナップフィットで係合突出部84に係合する。詳しくは、各係合爪62の折返部64を、X方向延在部63をY方向の外側に歪ませることで係合突出部84を乗り越えさせた後、係合突出部84に係合させることで、第1部材50を第2部材70に対して相対移動不可に固定する。
【0027】
その後、一体に統合された第1及び第2部材50,70に形成される弾性放熱部材圧入凹部98(図7参照)に、図1に示す棒状の弾性放熱部材90を圧入し、弾性放熱部材90で基板21を下側に押圧する。図7に示すように、この弾性放熱部材90の圧入により、基板21のLED実装面の一部を第1部材50のZ方向上側の端面59に当接させると共に、基板21のLED実装面の他の一部を第2部材70のZ方向上側の端面79に当接させる。これにより、第1及び第2部材50,70に対する光源20のZ方向のクリアランスの生成を抑制している。図11は、図8のC-C線断面図であり、導光体ユニット5を導光板30のX方向の中央を通過すると共にY方向とZ方向を含む平面で切断したときの断面図である。図11にも示されているように、弾性放熱部材90が弾性放熱部材圧入凹部98(図7参照)に所定位置まで押圧されて統合構造45が構成された状態で、基板のLED実装面の一部が第2部材70のZ方向上側の端面に当接する。
【0028】
(X方向膨張収縮吸収構造)
次に、X方向のクリアランスの低減、及びX方向の部品位置のバラつきの低減について説明する。図1及び図3に示すように、第1部材50は、第1部材50をX方向に貫通する複数の第2貫通孔52を有する。第2貫通孔52は、X方向から見たときの平面視が略矩形の形状を有する。
【0029】
図5に示すように、第2貫通孔52は、一対の高さ方向延在面52a,52bと、一対の水平方向延在面52c,52dを有する。一対の高さ方向延在面52a,52bは、Y方向に間隔をおいて位置し、X方向とZ方向とを含む平面に略平行な方向に広がる。また、一対の水平方向延在面52c,52dは、Z方向に間隔をおいて位置し、X方向とY方向とを含む平面に略平行な方向に広がる。
【0030】
図3に示すように、X方向膨張収縮吸収構造65は、X方向から見たときに第2貫通孔52に重なる箇所に位置する。詳しくは、図5に示すように、X方向膨張収縮吸収構造65は、可撓性を有して導光板30のX方向の第2の側(光出射側)の面に当接する第2方向押圧部としてのX方向押圧部67を有する。図5及び図6に示すように、X方向押圧部67は、第2貫通孔52においてY方向の第1の側に位置する高さ方向延在面52aからY方向の第2の側に延在する。X方向押圧部67は、X方向の可撓性に優れる。詳しくは、第1部材50は、上述のように靭性に優れる樹脂材料で構成される。また、図5に示すように、X方向押圧部67は、第2貫通孔52の一対の水平方向延在面52c,52dの両方に対してZ方向に間隔をおいて位置し、X方向に撓むことができる。
【0031】
更には、図5及び図6に示すように、X方向押圧部67は、第1水平方向延在部67aと、傾斜部67bと、第2水平方向延在部67cとを含む。第1水平方向延在部67aは、高さ方向延在面52aからY方向の第2の側に延在する。また、傾斜部67bは、第1水平方向延在部67aにおける高さ方向延在面52a側とは反対側の端部からX方向の第1の側(光出射側とは反対側)かつY方向の第2の側に延在し、Y方向の第2の側に行くにしたがってX方向の第1の側に変位する。また、第2水平方向延在部67cは、傾斜部67bにおける第1水平方向延在部67a側とは反対側の端部からY方向の第2の側に延在する。よって、X方向押圧部67は、傾斜部67bの存在によりX方向に撓み易い。
【0032】
図12は、図3のD-D線断面図であり、光源ユニット5をX方向とY方向を含むと共にX方向押圧部67の高さ方向の略中心を通過する平面で切断したときの断面図である。図12に示すように、第1部材50と第2部材70が上述のスナップフィットで統合されて一体となった状態で、統合構造45は、導光板30のX方向の第1の側の面の一部に当接する1以上の当接面81を有し、X方向押圧部67の第2水平方向延在部67cが、導光板30のX方向の第2の側の面35を当接面81側に押圧する。
【0033】
導光板30は、X方向押圧部67の第2水平方向延在部67cと、当接面81とでX方向に挟持される。本実施例では、当接面81は、第2部材70に含まれる。X方向押圧部67は、導光板30を押圧している状態でX方向に僅かに撓むように設計されている。図3に示すように、光源ユニット5をX方向とZ方向を含んで面対称にできる平面が存在し、X方向押圧部67は、Y方向の両側に存在する。よって、この構造により、Y方向の全域において、X方向膨張収縮吸収構造65で第1部材50と導光板30との間のX方向のクリアランスを吸収でき、照明装置1では、第1部材50と導光板30との間にX方向のクリアランスが生じないようになっている。
【0034】
更には、次の構造により、統合構造45と光源20の間のX方向のクリアランスを低減できるようになっている。図13は、図3のE-E線断面図であり、X方向とY方向とを含むと共にZ方向上側に位置する係合爪62及び係合突出部84を通過する平面で光源ユニット5を切断したときの断面図である。
【0035】
図13に示すように、基板21は、X方向に間隔をおいて位置すると共に、X方向及びZ方向の両方に直交するY方向に略延在する第1縁部21a及び第2縁部21bを有する。統合構造45は、第1縁部21aの端面21cに当接する基板当接面76と、第2縁部21bの端面21dを基板当接面76側に押し付ける複数の突起56とを有する。この複数の突起56を用いた第2部材70への基板21の押し付けにより、統合構造45と光源20との間に生じるX方向のクリアランスを低減できる。
【0036】
(Y方向位置決め構造)
次に統合構造45に対する導光板30のY方向の位置決めを可能とするY方向位置決め構造75について説明する。図3に示すように、第1部材50は、第1部材50をX方向に貫通する1以上の第3貫通孔53を有する。第3貫通孔53は、嵌入孔を構成する。本実施例では、第1部材50が、1つのみの第3貫通孔53を有し、第3貫通孔53は、Y方向の中央に設けられるが、本開示の照明装置は、この構成を採用しなくてもよい。第3貫通孔53は、X方向から見たときの平面視が略矩形の形状を有する。
【0037】
図14は、図3のF-F線断面図であり、X方向とY方向を含むと共に第3貫通孔53の中心軸を通過する平面で光源ユニット5を切断したときの断面図である。図14に示すように、導光板30は、X方向の第2の側の端面(主に光を出射する面)からX方向の第2の側に突出する片側突出部39を有する。この片側突出部39は、第3貫通孔53に嵌入される。本実施例では、片側突出部39は、先端側に行くにしたがって外径が小さくなる円錐外周面39aを有する。また、円錐外周面39aの最大外径は、第3貫通孔53のY方向の寸法とZ方向の寸法の両方よりも大きくなっている。このため、片側突出部39の先端側を第3貫通孔53に圧入でき、片側突出部39を第3貫通孔53に堅固に固定できる。この第3貫通孔53に対する片側突出部39の係止により第1部材50に対する導光板30のY方向の相対移動を制限でき、本実施例の場合、第1部材50に対する導光板30のY方向の相対移動を略防止することができる。なお、第3貫通孔におけるX方向から見たときの平面視の形状は、如何なる形状でもよく、例えば、第3貫通孔は、円筒内周面を有する円筒孔でもよい。第3貫通孔(嵌入孔)が、円筒内周面を有する円筒孔である場合、円錐外周面39aの最小外径は、円筒内周面の内径よりも小さくなるが、円錐外周面39aの最大外径が、円筒内周面の内径よりも大きいと、導光板に対する統合構造のX方向の位置決めを精密に行うことができて好ましい。
【0038】
(光源ユニットの組立)
次に光源ユニット5の組立について説明する。図2に示すように、反射板80は、X方向に反射板80を貫通する複数の貫通孔83を有し、第2部材70は、X方向から見たときの平面視の形状が、その複数の貫通孔83の平面視の形状に略一致する複数の突出部74を有する。統合構造45を構成する際、各突出部74を、貫通孔83に挿入することで、反射板80が第2部材70に対して相対移動することを抑制し、反射板80を第2部材70に対して位置決めする。反射板80は、光を全反射させる性質を有する如何なる材料で構成されてもよく、例えば、アクリル樹脂、ABS樹脂、一方側面が鏡面加工されたアルミニウム、又は一方側面が鏡面加工されたステンレス等で構成されてもよい。
【0039】
図15は、光源ユニット5の組立について説明する分解斜視図であり、図16は、光源ユニット5の組立について説明する分解正面図である。先ず、図15を参照して、光源20の基板21のX方向の第1の側を、LEDがZ方向下側に光を出射する姿勢で、第2部材70に設けられた基板21差込用のY方向に延在する基板収容凹部78に最後まで押し込む。続いて、第2部材70の複数の突出部74を反射板80の複数の貫通孔83に嵌め込む。続いて、反射板80の上に導光板30を載置する。その後、図15に加えて図4図10及び図14を参照して、第1部材50を、第2部材70側に移動させて、導光板30の片側突出部39を第1部材50の第3貫通孔53に嵌め込むと共に導光板30においてY方向の両側に位置する複数の突出部31を、Z方向押圧部57と水平方向延在面51cとに挟持させ、更に、第1部材50の係合爪62を、光源20及び反射板80と一体となった第2部材70の係合凹部82の係合突出部84にスナップフィットで係合する。これにより、光源ユニット5の主要な部品がアッセンブリ化され、一体に統合される。その後、図7及び図16を参照して、一体に統合された第1及び第2部材50,70に形成される弾性放熱部材圧入凹部98(図7参照)に、弾性放熱部材90をZ方向上側から圧入することで、導体板30と光源20を統合する統合構造45を組立できる。
【0040】
次に、統合構造45に対する下側統合部材85の固定について説明する。図17は、下側統合部材85を、Z方向の上側から見たときの斜視図である。図17に示すように、下側統合部材85は、Z方向上側に開口する凹部89を有し、この凹部89のX方向寸法は、導光板30の厚さと反射板80の厚さとを足した厚さに略一致する。また、反射板80は、導光板30と略同一のY方向寸法を有するが、凹部89のY方向の寸法は、反射板80のY方向の寸法と導光板30のY方向の寸法の両方に略一致する。
【0041】
統合構造45が組み立てられると、Z方向下側の部分に関し、導光板30と反射板80とは、互いの全ての部分がZ方向から見たときに略重なるように位置する。この重なった状態の導光板30と反射板80の下側端部を下側統合部材85の凹部89に圧入して固定する。図18は、図8のG-G線断面図であり、光源ユニット5をY方向とZ方向とを含むと共に導光板30のX方向の中央を通過する平面で切断したときの断面図である。図17及び図18に示すように、下側統合部材85は、導光板30のZ方向の下側端部におけるY方向の両側を被覆する被覆部88を有し、被覆部88には、Y方向の外側に窪む凹部86が設けられる。
【0042】
一方、図18に示すように、導光板30は、Y方向の両側に位置する端面からY方向の外側に突出する突出部36を有する。X方向から見たときの平面視において、突出部36の形状は、凹部86の形状に略一致する。この突出部36を凹部86に嵌め込むことで、導光板30に対して下側統合部材85をZ方向に正確に位置決めでき、下側統合部材85を統合構造45に取り付けできる。この導光板30に対する下側統合部材85の取り付けによって、光源ユニット5の組立が完了する。
【0043】
(その他の構成)
図示しないが、導光板におけるX方向の第1の側(反射板80側)の面には、複数のプリズムが設けられる。プリズムの形状は、如何なる形状でもよく、複数のプリズムは、複数の円錐台形状の凹部で構成されるプリズムを含んでもよく、複数の円錐形状の凹部で構成されるプリズムを含んでもよく、複数のディンプル形状の凹部で構成されるプリズムを含んでもよく、複数のY方向に延在する溝形状の凹部で構成されるプリズムを含んでもよい。また、複数のプリズムは、2種類以上の異なるプリズムを含んでいてもよく、各種類のプリズムが複数存在してもよい。光源ユニット5は、使用状態において、Z方向が鉛直方向に一致すると共に、第1部材50が、下側統合部材85よりも鉛直方向上側に位置するように配置される。
【0044】
そのような配置において、図7を参照して、上側に位置する光源20のLED29から下側に投光された光は、導光板30のZ方向上側の端面38を介して導光板30内に入射する。そして、導光板30に入射した光のうちの主な光は、プリズムで反射して、導光板30の厚さ方向においてプリズムが形成されていない側の面からX方向の第2の側とZ方向の下側とを含む方向に出射する。ここで、複数のプリズムが、Y方向に延在する溝形状の凹部で構成される複数のプリズムを含んでいると、導光板30から出射される光を効果的にY方向に拡がるように下側に出射できて路面及び人の足元をY方向に広範囲に照射できて好ましい。プリズムの形状及び各形状のプリズムの形成位置としては、例えば、特開2020-4610号公報(出願人:パナソニックIPマネジメント株式会社)に記載されている各種形状や各種形成位置を採用することができる。
【0045】
なお、導光板30のX方向の第1の側の面にプリズムを形成すると共に、光源ユニット5が、その第1の側の面を覆う反射板80を備える場合について説明し、光が主に導光板30のX方向の第2の側の面から出射される場合について説明した。しかし、光源ユニットは、反射板を有さない構成でもよく、光が導光板のX方向の第2の側の面から出射されると共に、導光板のX方向の第1の側の面から出射される構成でもよい。また、複数のプリズムを、X方向の第1の側の面に形成すると共に、X方向の第2の側の面に形成してもよい。
【0046】
(照明装置の構成及び作用効果)
以上、照明装置1の構成、及び光の出射のメカニズムについて説明した。次に、本開示の照明装置1の必須の構成とその作用効果、及び採用すると好ましい構成とその作用効果について説明する。
【0047】
<必須の構成とその構成から導かれる作用効果>
照明装置1は、光源20と、光源20に対して第1方向(Z方向)の片側に位置して光源20からZ方向の片側に投光された光が入射する端面38を有して、第2方向(X方向)である厚さ方向を定義できる導光板30とを備える。また、照明装置1は、導光板30及び光源20を統合する統合構造45を備える。また、統合構造45は、Z方向の膨張及び収縮を吸収できて統合構造45と導光板30とにZ方向のクリアランスが生じることを防止するZ方向膨張収縮吸収構造(第1方向膨張収縮吸収構造)55と、X方向の膨張及び収縮を吸収できて統合構造45と導光板30とにX方向のクリアランスが生じることを防止するX方向膨張収縮吸収構造(第2方向膨張収縮吸収構造)65とのうちの少なくとも一方を有する。
【0048】
本構成によれば、統合構造45と導光板30とにZ方向のクリアランスが生じることと、統合構造45と導光板30とにX方向のクリアランスが生じることのうちの少なくとも一方を防止できる。したがって、クリアランスを低減できるので、光源20からの光を効率的に導光板30に入射させ易くなり、光の利用効率を大きくし易い。
【0049】
また、クリアランスを低減できて、光源20と導光板30との配置位置のばらつきを低減できるので、この観点からも、光の利用効率を大きくできると共に、光の精密な配光制御を行い易く、所望の光を出射し易い。
【0050】
また、Z方向膨張収縮吸収構造55でZ方向の膨張収縮を防止できるので、Z方向膨張収縮吸収構造55を有する場合、従来、Z方向の位置決めのために必要であった締結部材を省略できる。また、X方向膨張収縮吸収構造65でX方向の膨張収縮を防止できるので、X方向膨張収縮吸収構造65を有する場合、従来、X方向の位置決めのために必要であった締結部材を省略できる。しがって、部品点数を削減できて、製造コストを低減できる。また、部品点数を削減できるので、照明装置1の組立の工数も低減できて、照明装置1の組立と解体を容易に実行できるだけでなく、組立作業者のストレスも低減できる。
【0051】
更には、部品点数を削減できるので、構造の簡素化を実現できて、不良が生じることを低減できる。また、導光板30に締結部材を挿通するための貫通孔を設ける必要もないため、貫通孔を低減できることに起因する光ムラの低減も実現できる。
【0052】
<採用すると好ましい複数の構成と、その各構成から導かれる作用効果>
次に採用すると好ましい複数の構成と、その各構成から導かれる作用効果について説明する。なお、この項目で説明する各構成は、採用されなくてもよい。
【0053】
照明装置1は、Z方向膨張収縮吸収構造55を有してもよい。また、Z方向膨張収縮吸収構造55が、導光板30におけるX方向の片側面からX方向に突出する1以上の突出部31と、突出部31におけるZ方向の第1の側(上側)の端部に接触する水平方向延在面(接触部)51cと、可撓性を有して突出部31におけるZ方向の第2の側(下側)の端部を水平方向延在面51c側に押圧するZ方向押圧部57とを有してもよい。
【0054】
本構成によれば、Z方向の膨張収縮を簡素な機構で吸収できる。
【0055】
また、照明装置1は、X方向膨張収縮吸収構造65を有してもよい。また、X方向膨張収縮吸収構造65が、導光板30のX方向の第1の側の面の一部に当接する当接面81と、可撓性を有して導光板30のX方向の第2の側の面を当接面81側に押圧するX方向押圧部67とを有してもよい。
【0056】
本構成によれば、X方向の膨張収縮を簡素な機構で吸収できる。
【0057】
また、照明装置1では、光源20が、基板21と、基板21に実装されたLED(発光素子)29とを有してもよい。また、本実施例のように、第1方向であるZ方向と、第2方向であるX方向が直交してもよい。また、基板21は、X方向に間隔をおいて位置すると共に、Z方向及びX方向の両方に直交するY方向に略延在する第1縁部21a及び第2縁部21bを有してもよい。また、統合構造45は、第1縁部21aの端面21cに当接する基板当接面76と、第2縁部21bの端面21dを基板当接面76側に押し付ける複数の突起56とを有してもよい。
【0058】
本構成によれば、複数の突起56を用いた第2部材70への基板21の押し付けにより、統合構造45と光源20との間に生じるX方向のクリアランスを低減でき、結果として、光源20に対する導光板30のX方向の位置決めを精密に行うことができる。
【0059】
また、導光板30が、X方向の片側面からX方向に突出する片側突出部39を有してもよい。また、統合構造45が、片側突出部39が嵌入される第3貫通孔(嵌入孔)53を有してもよい。
【0060】
本構成によれば、第3貫通孔53に対する片側突出部39の係止により第1部材50に対する導光板30のY方向の相対移動を制限できる。したがって、統合構造45に対する導光板30のY方向の位置決めを精密に行うことができる。
【0061】
また、統合構造45が、可撓性を有する係合爪62を含む第1部材50と、係合爪62に係合する係合凹部82を有する第2部材70とを有してよい。
【0062】
本構成によれば、締結部材を用いなくても統合構造45を構成できる。したがって、部品点数を大きく削減できて、製造コストを大きく低減できる。また、部品点数を大きく削減できるので、照明装置1の組立の工数も大幅に低減できて、照明装置1の組立と解体を格段に容易に実行できるだけでなく、組立作業者のストレスも大幅に低減できる。更には、部品点数を大きく削減できるので、構造の大幅な簡素化を実現できて、不良が生じる可能性を大きく低減できる。
【0063】
なお、本開示は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
【0064】
例えば、上記実施形態では、照明装置1が放熱部材を有さない場合について説明した。しかし、次に説明するように、照明装置は、放熱部材を有する構成でもよい。図19は、変形例の照明装置101における高さ方向上側部分の構造を説明する図であり、当該高さ方向上側部分の一部を断面で示す図である。
【0065】
図19に示すように、照明装置101は、光源120と、導光板130と、統合構造145と、伝熱部材180と、放熱シート185と、放熱板190とを備える。統合構造145は、例えばスナップフィット等の手段によって互いに統合される第1部材150及び第2部材170を有する。
【0066】
光源120は、基板121と、複数のLEDを樹脂で封止した構造を有する発光部123とを有する。基板121における発光部実装側とは反対側の裏面121aは、伝熱部材180及び放熱シート185を介して放熱板190に熱接続している。放熱板190は、例えば、X方向及びY方向を含む平面に対して略平行に配置されてもよい。光源120及び放熱板190は、外側筐体140内に覆われ、外側筐体140内配置される。放熱板190、及び外側筐体140は、筐体160に含まれる。伝熱部材180及び放熱板190は、例えば、伝熱特性が良好なアルミニウム、鉄、又は銅等の金属材料で構成される。放熱板190は、外側筐体140と同一かそれ以上の放熱性を有する。
【0067】
また、放熱シート185は、公知の如何なる材料で構成されてもよく、炭素繊維タイプの放熱シートでもよく、シリコンタイプの放熱シートでもよく、アクリルタイプの放熱シートでもよく、例えば、セラミックスフィラーをシリコンに充填した高い熱伝導性(低熱抵抗)の材料で構成されてもよい。
【0068】
以上、照明装置101は、導光板130、光源120、放熱板190、及び光源120と放熱板190を覆う外側筐体140を備えてもよく、放熱板190が、外側筐体140と同一か又はそれ以上の放熱性を有してもよい。本構成によれば、光源120で生成した熱を、放熱板190を介して外部に効率的に放熱できる。よって、照明装置101を構成する部品が熱劣化することを抑制できる。
【符号の説明】
【0069】
1,101 照明装置、 5 光源ユニット、 20,120 光源、 21,121 基板、 21a 第1縁部、 21b 第2縁部、 21c 第1縁部の端面、 21d 第2縁部の端面、 29 LED、 30,130 導光板、 31 突出部、 35 導光板のX方向の第2の側の面、 36 突出部、 38 導光板30のZ方向上側の端面、 39 片側突出部、 45,145 統合構造、 50,150 第1部材、 51 第1貫通孔、 52 第2貫通孔、 53 第3貫通孔、 55 Z方向膨張収縮吸収構造、 56 突起、 57 Z方向押圧部、 62 係合爪 65 X方向膨張収縮吸収構造、 67 X方向押圧部、 70,170 第2部材、 75 Y方向位置決め構造、 76 基板当接面、 80 反射板、 81 当接面、 82 係合凹部、 83 貫通孔、 84 係合突出部、 85 下側統合部材、 90 弾性放熱部材、 140 外側筐体、 160 筐体、 180 伝熱部材、 185 放熱シート、 190 放熱板。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19