IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-密閉型電池 図1
  • 特許-密閉型電池 図2
  • 特許-密閉型電池 図3
  • 特許-密閉型電池 図4A
  • 特許-密閉型電池 図4B
  • 特許-密閉型電池 図4C
  • 特許-密閉型電池 図5
  • 特許-密閉型電池 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】密閉型電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/152 20210101AFI20241220BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20241220BHJP
【FI】
H01M50/152
H01M50/342 101
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022511613
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(86)【国際出願番号】 JP2021004884
(87)【国際公開番号】W WO2021199692
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-11-20
(31)【優先権主張番号】P 2020065600
(32)【優先日】2020-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002745
【氏名又は名称】弁理士法人河崎特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大和 賢治
(72)【発明者】
【氏名】大塚 正雄
【審査官】瀧口 博史
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0149861(KR,A)
【文献】国際公開第2015/146077(WO,A1)
【文献】特開2020-47536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/147
H01M 50/342
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する有底円筒形の電池缶と、
前記電池缶に収容される電極体と、
前記電池缶の前記開口を塞ぐ封口板と、を具備し、
前記封口板は、平板状の外周部と、内周部と、これらの間に介在する傾斜部とを備えるとともに、前記電池缶の外側を向く第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を備え、
前記傾斜部は、前記内周部を前記外周部よりも前記電池缶の外側に配置させるように傾斜するとともに、前記封口板の径方向に並ぶ薄肉部および前記薄肉部より厚いベース部を備える、密閉型電池。
【請求項2】
前記薄肉部は、前記傾斜部における前記第1主面に円弧状に配置された溝により形成されている、請求項1に記載の密閉型電池。
【請求項3】
前記外周部における前記第2主面から前記溝の底部までの高さhと、前記外周部における前記第2主面から前記内周部における前記第1主面までの高さHとは、h/H≦45%の関係を満たす、請求項2に記載の密閉型電池。
【請求項4】
前記溝の底部の幅Wbと、前記ベース部の厚みDとは、Wb/D≦50%の関係を満たす、請求項2または3に記載の密閉型電池。
【請求項5】
前記溝の中心角Cは、60°以上270°以下である、請求項2~4のいずれか一項に記載の密閉型電池。
【請求項6】
前記溝の内壁は、底部と、前記底部と前記第1主面とをそれぞれ繋ぐ第1側面部および第2側面部と、を備え、
前記第1側面部および前記第2側面部は、前記溝の幅を前記底部から前記第1主面に向かって広げるように傾斜している、請求項2~5のいずれか一項に記載の密閉型電池。
【請求項7】
前記第1側面部と前記第2側面部とが成す角度Bは、30°以上120°以下である、請求項6に記載の密閉型電池。
【請求項8】
前記外周部における前記第2主面と、前記傾斜部における前記第2主面とが成す外角の角度Aは、25°以上75°以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の密閉型電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池缶と、電池缶に収容された電極体と、電池缶の開口を塞ぐ封口板とを具備する密閉型電池に関する。
【背景技術】
【0002】
異常な充放電や火中への投下等の誤使用時、密閉型電池の内部でガスが発生して、内圧が上昇する場合がある。このときの安全装置として、密閉型電池には、通常、防爆弁が設けられている。防爆弁が開くことにより、電池の破裂や膨れが抑制される。防爆弁は、例えば、電池缶を封口する封口板の一部をプレス加工して形成される薄肉部である。
【0003】
特許文献1は、薄肉部を境にして、封口板の内周側を外周側よりも電池缶の底方向に偏位させることを教示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-177877号公報
【発明の概要】
【0005】
特許文献1のように封口板の内周側を外周側よりも電池缶の底方向に偏位させると、作動圧は高くなる。
【0006】
本発明の一局面は、開口を有する有底円筒形の電池缶と、前記電池缶に収容される電極体と、前記電池缶の前記開口を塞ぐ封口板と、を具備し、前記封口板は、平板状の外周部と、内周部と、これらの間に介在する傾斜部とを備えるとともに、前記電池缶の外側を向く第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を備え、前記傾斜部は、前記内周部を前記外周部よりも前記電池缶の外側に配置させるように傾斜するとともに、前記封口板の径方向に並ぶ薄肉部および前記薄肉部より厚いベース部を備える、密閉型電池に関する。
【0007】
本発明によれば、低い作動圧で作動するバラツキの小さい防爆機能を有する密閉型電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る密閉型電池の要部を示す断面模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る封口板を示す上面模式図である。
図3図2の封口板のX-X線における断面図である。
図4A】本発明の他の実施形態に係る封口板の要部を拡大した断面模式図である。
図4B】本発明のさらに他の実施形態に係る封口板の要部を拡大した断面模式図である。
図4C】本発明のさらに他の実施形態に係る封口板の要部を拡大した断面模式図である。
図5】本発明の一実施形態に係る電池の要部の断面模式図である。
図6】比較例2で作製された封口板の要部を拡大した断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態に係る密閉型電池(以下、単に電池と称する場合がある。)は、開口を有する有底円筒形の電池缶と、電池缶に収容される電極体と、電池缶の開口を塞ぐ封口板と、を具備する。封口板は、電池缶の外側を向く第1主面と、第1主面とは反対側の第2主面と、を有する。封口板は、さらに、平板状の外周部、内周部およびこれらの間に介在する傾斜部を備える。傾斜部は、内周部を外周部よりも電池缶の外側に配置させるように傾斜している。傾斜部は、封口板の径方向に並ぶ薄肉部と、薄肉部より厚いベース部と、を備える。
【0010】
電池の内圧が上昇すると、封口板には外方に盛り上げる方向の圧力がかかる。この圧力により薄肉部において封口板が破断して、内圧が解放される。これが、防爆機能である。防爆機能により、電池の破裂や膨れが抑制される。
【0011】
特許文献1のように封口板の内周部が凹んでいると、薄肉部にはまず圧縮応力が作用し、その後、引張応力が作用する。よって、薄肉部の破断が生じるまでの圧力(作動圧)が大きくなり易い。さらに、薄肉部は、封口板の傾斜部全体に形成されている。そのため、応力の集中が起こり難く、作動圧がばらつきやすい。
【0012】
本実施形態では、封口板に内周部を盛り上げる傾斜部を設ける。これにより、内圧上昇時、傾斜部に引張応力のみを作用させることができる。よって、防爆機能を低い内圧で作動させることができる。さらに、薄肉部は、傾斜部の一部に設けられている。そのため、引張応力はさらに薄肉部に集中し易くなる。よって、作動圧のバラツキも抑制される。
【0013】
また、外的負荷が加わる環境下においても、本実施形態の電池によれば、高い信頼性を得ることができる。例えば、特許文献1のように封口板の内周部が凹んでいると、外的負荷により薄肉部に引張応力が作用する。この引張応力が長期にわたって負荷されると、薄肉部に応力腐食割れが生じる場合がある。一方、本実施形態によれば、薄肉部に引張応力は作用しない。よって、応力腐食割れは生じ難い。
【0014】
内容物の飛散防止の観点から、防爆機能の作動圧は、5.5MPa以下が望ましく、5.3MPa以下がより望ましく、5.0MPa以下が特に望ましい。本実施形態に係る密閉型電池の作動圧は、この範囲に含まれ得る。
【0015】
(傾斜部)
傾斜部は、内周部を外周部よりも電池缶の外側に配置させるように傾斜している。傾斜部は、例えば、プレス加工により形成される。
【0016】
傾斜部の傾斜角度は特に限定されない。例えば、外周部における第2主面と、傾斜部における第2主面とが成す外角の角度A(以下、傾斜角度Aと称す場合がある。)は、0°より大きく90°以下である。内周部における第2主面と、傾斜部における第2主面とが成す外角の角度もまた、0°より大きく90°以下である。
【0017】
言い換えれば、傾斜部は、外周部における第2主面との成す角度Aが0°を越える地点から、内周部における第2主面との成す角度Aが0°を越える地点までの間の領域である。外周部における第2主面と内周部における第2主面とは、おおよそ平行である。
【0018】
薄肉部に引張応力が作用し易くなる点で、傾斜角度Aは25°以上が好ましく、30°以上がより好ましい。同様に、傾斜角度Aは、75°以下が好ましく、70°以下がより好ましく、65°以下が特に好ましい。傾斜角度Aは、例えば25°以上75°以下である。傾斜角度Aは、封口板を径方向Rに切断して得られる異なる3つの断面(以下、断面Rと称す。)を用いて測定された傾斜角度Aの平均値である。
【0019】
傾斜部の配置は特に限定されず、封口板の半径等に応じて適宜設定すればよい。封口板を内周部における第1主面の法線方向から見た投影図において、外周部の外縁から内周部の内縁までの長さを合計幅Wと称する。傾斜部は、例えば、外周部の外縁から合計幅Wの3%より内側であって、外周部の外縁から合計幅Wの90%までの領域、好ましくは外周部の外縁から合計幅Wの70%までの領域に収まるように配置される。
【0020】
傾斜部の幅は特に限定されず、封口板の半径等に応じて適宜設定すればよい。傾斜部の幅W3は、例えば、合計幅Wの5%以上90%以下であってよく、10%以上50%以下であってよく、15%以上30%以下であってよい。傾斜部の幅W3は、上記投影図に異なる3つの径方向Rに延びる直線を引いて測定された、傾斜部の外縁と内縁との間の長さの平均値である。傾斜部の幅W3は、合計幅Wから、外周部の幅W1および内周部の幅W2を差し引いて算出されてもよい。傾斜部の外縁は、外周部と傾斜部との境界と同義である。傾斜部の内縁は、傾斜部と内周部との境界と同義である。
【0021】
傾斜部は、封口板の径方向Rに並ぶ薄肉部と、薄肉部より厚いベース部と、を備える。これにより、引張応力は薄肉部に集中し易くなって、作動圧のバラつきが抑制される。
【0022】
〈薄肉部〉
薄肉部は、傾斜部における電池缶の外側を向く第1主面に円弧状に配置された溝により形成される。溝は、プレス加工あるいは切削加工等により傾斜部の一部における第1主面を凹ませて形成される。生産性の向上および作動圧のバラツキが抑制され易い点で、傾斜部における第2主面には凹みおよび凸部が形成されず、傾斜部における第2主面は平坦であることが望ましい。
【0023】
傾斜部を形成する際のプレス加工によって、外周部と傾斜部との境界、および、傾斜部と内周部との境界において強度が高くなり易い。そのため、封口板が本実施形態に係る傾斜部を備える場合、内圧上昇時、境界の内周側と外周側とで封口板の変形量の差が大きくなり、その結果、両方の境界で挟まれた領域、すなわち傾斜部に応力集中が生じる。ただし、封口板の外縁は電池缶に固定されているため、外周部自体の変形量は小さい。よって、外周部と傾斜部の境界における変形量の差は、傾斜部と内周部との境界における変形量の差より大きくなる。そのため、応力は、傾斜部の外周部側により集中する。
【0024】
上記の観点から、溝の底部が傾斜部の外周部側に配置していることが好ましい。溝の底部には引張応力が集中する。内圧上昇時、傾斜部および内周部は、溝の底部を起点として外部に向かって押し上げられる。一方、外周部自体の変形量は小さい。そのため、溝の底部において封口板は速やかに破断する。溝の底部の少なくとも一部は、傾斜部の外縁から傾斜部の幅W3の50%までの領域にあってよい。
【0025】
特に、外周部における第2主面から溝の底部までの高さhと、外周部における第2主面から内周部における第1主面までの高さHとは、h/H≦45%の関係を満たすことが好ましい。この関係を満たす場合、溝の底部は、外周部と傾斜部との境界に十分近いといえる。h/H≦40%の関係を満たすことが好ましく、h/H≦35%の関係を満たすことが好ましい。
【0026】
溝の底部とは、溝の一番深い部分である。具体的には、断面Rにおいて、第2主面までの距離が最も近い第1主面上の地点である。第2主面までの距離が最も近い第1主面上の地点が複数ある場合、最も端にある当該地点同士をつなぐ直線全体が底部である。
【0027】
高さhは、外周部における第2主面から、溝の底部までの高さである。底部が直線状である場合、高さhは、外周部における第2主面から、底部の中点までの高さである。
【0028】
高さHは、外周部における第2主面から、内周部における第1主面のうち、傾斜部に最も近い地点までの高さである。高さhおよびHは、異なる3つの断面Rを用いて測定された高さの平均値である。
【0029】
溝全体の配置は特に限定されず、傾斜部の配置等に応じて適宜設定すればよい。引張応力がより溝に集中し易くなる点で、溝全体もまた、傾斜部の外周部側にあることが好ましい。例えば、溝の少なくとも一部は、傾斜部の外縁からその幅の50%までの領域にあってよい。
【0030】
溝の断面形状は特に限定されない。断面Rにおいて、溝の内壁は、例えば、底部と、底部と第1主面とをそれぞれ繋ぐ第1側面部および第2側面部と、を備える。溝の底部の形状は、直線状であり得、円弧状であり得、点状であり得る。加工性の観点から、溝の底部の形状は直線状であってよく、円弧状であってよい。円弧状の底部の曲率半径は特に限定されず、例えば、0.01mm以上1mm以下であってよい。
【0031】
底部が直線状である場合、溝の底部の幅は、狭い方が望ましい。引張応力が溝の底部に集中し易くなるためである。例えば、溝の底部の幅Wbとベース部の厚みDとは、Wb/D≦50%の関係を満たすことが好ましい。Wb/D≦40%の関係であることが好ましく、Wb/D≦30%の関係であることが好ましい。
【0032】
溝の底部の幅Wbは、例えば、0.5mm以下であってよい。溝の底部の幅Wbは、例えば、0.01mm以上であってよく、0.03mm以上であってよい。底部の幅Wbが0.01mmである場合、底部の断面形状は点状である。
【0033】
溝の断面形状は、断面Rにおける溝の形状である。溝の底部の幅Wbは、異なる3つの断面Rを用いて測定された溝の底部における第1主面の長さの平均値である。ベース部の厚みDは、異なる3つの断面Rを用いて測定されたベース部の厚みの平均値である。
【0034】
引張応力が溝の底部により集中し易くなる点で、溝の幅は、第2主面に向かうにしたがって小さくなっていることが望ましい。言い換えれば、第1側面部および第2側面部は、溝の幅を底部から第1主面に向かって広げるように傾斜していることが好ましい。
【0035】
第1側面部と第2側面部とが成す角度B(以下、開き角度Bと称する場合がある。)は、30°以上が好ましく、45°以上がより好ましい。開き角度Bは、120°以下が好ましく、100°以下がより好ましい。開き角度Bは、例えば、30°以上120°以下である。
【0036】
開き角度Bは、断面Rにおいて、溝の内壁と第1主面との2つの交点と、溝の底部の中点とをそれぞれ結ぶ2つの直線と、が成す角度である。開き角度Bは、異なる3つの断面Rを用いて測定された開き角度Bの平均値である。
【0037】
溝の中心角C(以下、ベント角Cと称す場合がある。)は特に限定されない。ベント角Cは、60°以上であることが好ましい。これにより、封口板がより開裂し易くなって、作動圧はさらに小さくなる。そのため、内容物の飛散も抑制される。ベント角Cは、180°以上であってよい。また、ベント角Cは、360°であってよく、360°未満であってよく、270°以下であってよい。なかでも、ベント角Cは60°以上270°以下が好ましい。
【0038】
溝のベント角Cは、溝の一方の周方向における最端部を通り封口板の径方向Rに引いた直線と、溝の他方の最端部を通り封口板の径方向Rに引いた直線と、が成す角度である。
【0039】
薄肉部の厚みは特に限定されない。薄肉部の厚みdは、ベース部の厚みDの5%以上30%以下であってよい。薄肉部の厚みが上記範囲であれば、封口板の強度を維持しながら、低い作動圧で防爆機能を発揮することが容易になる。薄肉部の厚みdは、ベース部の厚みDの7%以上であってよく、10%以上であってよい。薄肉部の厚みdは、ベース部の厚みDの25%以下であってよい。
【0040】
薄肉部の厚みは、断面Rにおいて、第2主面から薄肉部に最も近い地点までの最短距離である。薄肉部の厚みdは、異なる3つの上記断面を用いて測定された薄肉部の厚みの平均値である。
【0041】
〈ベース部〉
ベース部は、薄肉部より厚い。ベース部の厚みDは特に限定されず、外周部の厚みD1および/または内周部の厚みD2と同程度であってよい。厚みDは、例えば、厚みD1および/または厚みD2の±10%程度である。
【0042】
(外周部)
外周部は、封口板のうち、傾斜部を取り囲む平板状かつドーナツ状の部分である。外周部の幅は特に限定されず、封口板の半径等に応じて適宜設定すればよい。外周部の幅は、例えば、合計幅Wの3%以上80%以下であってよい。外周部の厚みD1も特に限定されない。外周部の厚みD1は、例えば、0.2mm以上0.5mm以下である。
【0043】
(内周部)
内周部は、封口板のうち、傾斜部に囲まれたドーナツ状の部分である。内周部の幅は特に限定されず、封口板の半径等に応じて適宜設定すればよい。内周部の幅は、例えば、合計幅Wの10%以上90%以下であってよい。内周部の厚みD2も特に限定されない。内周部の厚みD2は、例えば、0.2mm以上0.5mm以下である。
【0044】
以下、本実施形態に係る密閉型電池について、図面を参照しながら説明する。ただし、本実施形態はこれに限定されるものではない。図1は、本実施形態に係る密閉型電池の要部を示す断面模式図である。以下の図示例において、同じ機能を有する部材には、同じ符号を付している。
【0045】
封口板300は、電池缶100の開口近傍に固定され、開口を塞いでいる。封口板300は、電池缶の外側を向く第1主面300Xと、第1主面300Xとは反対側の第2主面300Yと、を備え、中央に貫通孔S(図2等参照)を備えるドーナツ状である。封口板300の中央にある貫通孔には、絶縁性のガスケット310およびワッシャ320を介して、先端部分がつぶされた外部端子330が固定されている。外部端子330には、電極体を構成する正極または負極から導出された内部リード線210の端部が接続されている。以下、封口板300と、ガスケット310と、ワッシャ320と、外部端子330と、により構成された部材を封口体と称する場合がある。ただし、封口板300および封口体の形状はこれに限定されない。
【0046】
封口板300は、外周部301、内周部302およびこれらの間に介在する傾斜部303を備える。傾斜部303は、薄肉部を備える。電池の内圧が上昇すると、封口板300が外方に向けて盛り上がる方向に圧力がかかる。このとき、薄肉部に集中して引張応力がかかる。そして、薄肉部において封口板が破断することにより、防爆機能が作動して内圧が解放される。
【0047】
次に、図2および図3を参照しながら封口板を具体的に説明する。ただし、本実施形態に係る封口板はこれに限定されない。図2は、本実施形態に係る封口板を示す上面模式図である。図3は、図2の封口板のX-X線における断面図である。図2では、便宜上、傾斜部および薄肉部にそれぞれハッチングを付している。X-X線は、径方向Rに沿っている。図2および図3において、封口板のうち、電池ケースへの固定に用いられる外縁部分は省略されている。
【0048】
封口板300は、外周部301、内周部302およびこれらの間に介在する傾斜部303を備える。封口板300の中央には、貫通孔Sが形成されている。傾斜部は、合計幅Wの3%より内側であって、外周部301の外縁から合計幅Wの90%までの領域に収まるように配置されている。傾斜部の幅W3は、合計幅Wの5%以上90%以下である。ベント角Cは60°以上270°以下である。傾斜部303の傾斜角度Aは25°以上75°以下である。
【0049】
傾斜部303は、径方向Rに並ぶ薄肉部303aと、薄肉部303aより厚いベース部303bと、を備える。薄肉部303aは、傾斜部303における第1主面300Xに円弧状に配置された溝により形成されている。
【0050】
溝の内壁は、底部3031と第1側面部3032と第2側面部3033と、を備える。底部3031は、2つの側面部の交点である。底部3031の厚みdは、ベース部303bの厚みDの5%以上30%以下である。ベース部303bの厚みDは、外周部301の厚みD1および内周部302の厚みD2とほぼ同じである。第1側面部3032と第2側面部3033とが成す開き角度Bは約90°である。
【0051】
外周部301における第2主面300Yから溝の底部3031までの高さhと、外周部301における第2主面300Yから内周部302における第1主面300Xまでの高さHとは、h/H≦45%の関係を満たす。溝および溝の底部3031の少なくとも一部は、傾斜部303の外縁からその幅W3の50%までの領域にある。
【0052】
次に、図4Aから図4Cを参照しながら薄肉部を具体的に説明する。図4Aから図4Cは、本実施形態に係る他の封口板の要部を拡大した断面模式図である。図4Aから図4Cにおいて、封口板のうち、電池ケースへの固定に用いられる外縁部分は省略されている。
【0053】
図4Aに示す封口板300Aは、溝が円弧状の底部3031を有していること以外、図3に示す封口板と同様の構成を備える。底部3031の曲率半径は、0.01mm以上1mm以下である。
【0054】
図4Bに示す封口板300Bは、溝が直線状の底部3031を有していること以外、図3に示す封口板と同様の構成を備える。底部3031の幅Wbとベース部303bの厚みDとは、Wb/D≦50%の関係を満たす。
【0055】
図4Cに示す封口板300Cは、溝が開いたU字形上であること以外、図3に示す封口板と同様の構成を備える。底部3031の曲率半径は、0.01mm以上1mm以下である。第1側面部3032と第2側面部3033とが成す開き角度は30°以上120°以下である。
【0056】
図5は、密閉型電池の一例の縦断面模式図である。
【0057】
電池10は、有底円筒形の電池缶100と、電池缶100に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を塞ぐ封口板300と、を具備する。封口板300は、例えばレーザ溶接により、電池缶100の開口近傍に固定されている。封口板300は、電池缶100の開口近傍にかしめられていてもよい。
【0058】
電池缶100および封口板300の材質は特に限定されず、鉄、および/または鉄合金(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム、アルミニウム合金(マンガン、銅などの他の金属を微量含有する合金など)、などが例示できる。
【0059】
次に、リチウム一次電池を例に、電極体200の構成について例示的に説明する。
【0060】
円筒型の電極体200は捲回型であり、正極201と負極202とをセパレータ203を介して渦巻状に捲回することにより構成されている。正極201および負極202の一方(図示例では、正極201)には内部リード線210が接続されている。内部リード線210は、外部端子330に溶接等により接続される。正極201および負極202の他方(図示例では、負極202)には、別の内部リード線220が接続されている。内部リード線220は、電池缶100の内面に溶接等により接続される。
【0061】
電極体200は、電解質(図示せず)とともに、電池缶100の内部に収納されている。内部短絡防止のために、電極体200の上部および下部には、それぞれ上部絶縁板230Aおよび下部絶縁板230Bが配置されている。
【0062】
(正極)
正極は正極活物質を含み、正極活物質として二酸化マンガンを用いることができる。正極は、例えば、正極集電体と、正極集電体に付着している正極合剤層とを具備する。正極合剤層は、正極活物質の他に、フッ素樹脂などの樹脂材料を結着剤として含み得る。正極合剤層は、炭素材料などの導電性材料を導電剤として含んでもよい。正極集電体は、例えばステンレス鋼製のエキスパンドメタル、ネット、パンチングメタルなどである。
【0063】
(負極)
負極は負極活物質を含み、負極活物質として金属リチウムまたはリチウム合金を用いることができる。金属リチウムまたはリチウム合金は、例えば、長尺のシート状に押し出し成形され、負極として用いられる。リチウム合金としては、Li-Al、Li-Sn、Li-Ni-Si、Li-Pbなどの合金が用いられるが、Li-Al合金が好ましい。リチウム合金に含まれるリチウム以外の金属元素の含有量は、放電容量の確保や内部抵抗の安定化の観点から、0.1質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。
【0064】
(セパレータ)
セパレータとしては、樹脂製の微多孔膜や不織布が好ましく用いられる。セパレータの材料(樹脂)としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミドなどが好ましい。
【0065】
(電解質)
電解質にはリチウム塩を溶解させた非水溶媒を用い得る。非水溶媒は、特に限定されるものではないが、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2-ジメトキシエタン、γ-ブチロラクトンなどを使用することができる。リチウム塩としては、ホウフッ化リチウム、六フッ化リン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドなどを用いることができる。
【0066】
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0067】
《実施例1》
(1)封口体の作製
封口板(直径17mm)を作製した。
【0068】
封口板(SUS316L製)をプレス加工して、図2に示すような傾斜部と、図3に示すような断面形状を有する溝(薄肉部)とを形成した。傾斜部を、外周部の外縁から合計幅Wの33%より内側であって、外周部の外縁から合計幅Wの54%までの領域に収まるように形成した。傾斜部の幅W3は、合計幅Wの22%である。傾斜角度Aは45°である。
【0069】
溝を、高さHに対する高さhの比がh/H=31%となるように形成した。溝の底部は点状である。溝のベント角Cは270°である。溝の側面部同士が成す開き角度Bは90°である。溝の底部の幅Wbは0.01mmである。
【0070】
外周部の厚みD1、内周部の厚みD2およびベース部の厚みDは、いずれも0.2mmである。薄肉部の厚みdは0.05mmである。
【0071】
封口板の中央に、直径約3mmの貫通孔を形成した。この貫通孔に、絶縁性のガスケットおよびワッシャを介して外部端子を固定し、封口体を得た。
【0072】
(2)正極の作製
正極活物質である電解二酸化マンガン92質量部に、導電剤であるケッチェンブラック3.5質量部と、結着剤であるポリテトラフルオロエチレン4.5質量部と、適量の純水と、を加えて混錬し、湿潤状態の正極合剤を調製した。
【0073】
次に、湿潤状態の正極合剤を、ステンレス鋼製のエキスパンドメタルからなる正極集電体に塗布して、正極前駆体を作製した。その後、正極前駆体を、乾燥させ、ロールプレスにより圧延し、所定寸法に裁断し、帯状の正極を得た。
【0074】
(3)負極の作製
シート状のLi-Al合金(Al含有量:0.3質量%)を、所定寸法に裁断し、帯状の負極を得た。
【0075】
(4)電極群の作製
正極の一部から正極合剤を剥がして正極集電体を露出させ、その露出部にステンレス鋼製の正極タブリードを溶接した。負極の所定箇所にニッケル製の負極タブリードを溶接した。正極と負極とを、これらの間にセパレータを介在させて、渦巻状に捲回し、柱状の電極群を構成した。セパレータには、ポリエチレン製の微多孔膜を用いた。
【0076】
(5)電解質の調製
プロピレンカーボネート(PC)と、エチレンカーボネート(EC)と、1,2-ジメトキシエタン(DME)とを、体積比2:1:2で混合した非水溶媒に、リチウム塩としてトリフルオロメタンスルホン酸リチウムを0.5モル/リットルの濃度で溶解させ、電解質を調製した。
【0077】
(6)円筒形電池の組み立て
電極群を、その底部にリング状の下部絶縁板を配置した状態で、有底円筒形(SUS316L製)の電池缶の内部に挿入した。負極タブリードを電池缶の内底面に溶接し、リング状の上部絶縁板を電極群の上部に配置した後、正極タブリードを封口板に固定された外部端子に溶接した。次に、電解質を電池缶の内部に注液し、その後、電池缶の開口近傍に封口板をレーザ溶接した。このようにして、図4に示す構造を有する密閉型の円筒形リチウム電池を10個作製した。別途、作動圧評価用として、電極群および電解質を収容しなかったこと以外は同様にして、密閉型の評価用電池を10個作製した。
【0078】
[作動圧の評価]
評価用電池の電池缶の側面に穴を開け、そこから水を供給し、水圧によって電池内部の圧力を高めて防爆機能を作動させた。
【0079】
作動圧の平均値(n=10)、標準偏差(σ)、平均値+6σをそれぞれ算出した。結果を表1に示す。標準偏差が0.22以下、好ましくは0.20以下、より好ましくは0.15以下であり、かつ、平均値+6σが6.5MPa以下である場合、作動圧が低く、そのバラツキが小さいといえる。
【0080】
《比較例1》
封口体の作製(1)において、内周部を電池缶の内側に凹ませる傾斜部を形成するとともに、傾斜部全体に一定の厚みを有する帯状の薄肉部を形成したこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。傾斜角度は45°とした。溝の底部の幅Wb(薄肉部の幅)は0.37mmとした。
【0081】
図6は、比較例1で作製された封口板の要部を拡大した断面模式図である。薄肉部1303aは帯状に形成されている。薄肉部1303aの底部13031の幅は、傾斜部1303の幅と同じである。第1および第2側面部13032、13033は、ほぼ平行である。
【0082】
得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表1に示す。実施例1とは傾斜の方向が逆であるため、表1において、傾斜角度Aを-45°と示している。
【0083】
《比較例2》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを0°にしたこと以外は、比較例1と同様に封口板を作製した。溝の底部の幅Wb(薄肉部の幅)は0.72mmとした。
【0084】
《比較例3》
封口体の作製(1)において、傾斜の方向を実施例1と同じにしたこと以外は、比較例1と同様に封口板を作製した。傾斜角度Aは25°とした。溝の底部の幅Wb(薄肉部の幅)は0.61mmとした。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0085】
《比較例4》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを45°とし、溝の底部の幅Wb(薄肉部の幅)を0.36mmとしたこと以外は、比較例3と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
実施例1において、作動圧の平均値は5MPa以下であり、標準偏差は0.15以下であり、平均値+6σは6.5MPa以下である。よって、作動圧が低く、そのバラツキが小さい。一方、比較例1~4では作動圧の平均値、σおよび平均値+6σがいずれも高い。特に、平均値+6σが大きく、バラツキが大きいことがわかる。
【0088】
《実施例2》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを15°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0089】
《実施例3》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを25°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0090】
《実施例4》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを35°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0091】
《実施例5》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを55°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0092】
《実施例6》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを65°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0093】
《実施例7》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを75°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0094】
《実施例8》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを85°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0095】
《比較例5》
封口体の作製(1)において、傾斜角度Aを0°にしたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】
実施例1から実施例8において、作動圧の平均値は5.5MPa以下であり、標準偏差は0.20以下であり、平均値+6σは6.5MPa以下である。特に、実施例1、実施例3から実施例7における標準偏差は小さく、作動圧のバラツキが効果的に抑制されている。一方、比較例5では平均値+6σは6.5MPaを超えている。
【0098】
《実施例9》
封口体の作製(1)において、h/Hが25%になるように溝の位置を変えたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表3に示す。
【0099】
《実施例10》
封口体の作製(1)において、h/Hが44%になるように溝の位置を変えたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表3に示す。
【0100】
《実施例11》
封口体の作製(1)において、h/Hが56%になるように溝の位置を変えたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表3に示す。
【0101】
《実施例12》
封口体の作製(1)において、h/Hが69%になるように溝の位置を変えたこと以外は、実施例1と同様に封口板を作製した。得られた封口板を用いて、実施例1と同様にして円筒形リチウム電池および評価用電池をそれぞれ10個作製し、評価した。結果を表3に示す。
【0102】
【表3】
【0103】
実施例1、実施例9から実施例12において、作動圧の平均値は5.5MPa以下であり、標準偏差は0.21以下であり、平均値+6σは6.5MPa以下である。特に、実施例1、実施例9、実施例10における平均値+6σは小さく、作動圧のバラツキが効果的に抑制されている。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明に係る密閉型電池は、安定した防爆機能を発揮するため、様々な電子機器の電源に適している。
【符号の説明】
【0105】
10:電池
100:電池缶
200:電極体
201:正極
202:負極
203:セパレータ
210、220:内部リード線
230A:上部絶縁板
230B:下部絶縁板
300、300A、300B、300C:封口板
300X:第1主面
300Y:第2主面
301:外周部
302:内周部
303:傾斜部
303a:薄肉部
3031:底部
3032:第1側面部
3033:第2側面部
303b:ベース部
310:ガスケット
320:ワッシャ
330:外部端子
1303:傾斜部(薄肉部)
13031:底部
13032:第1側面部
13033:第2側面部
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6