(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】広告提供の支援装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20241220BHJP
【FI】
G06Q30/0241
(21)【出願番号】P 2024185218
(22)【出願日】2024-10-21
【審査請求日】2024-10-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524385894
【氏名又は名称】株式会社YandK
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】田村 雄治
(72)【発明者】
【氏名】南 公貴
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-161346(JP,A)
【文献】特表2018-504678(JP,A)
【文献】特開2021-162991(JP,A)
【文献】特開2024-004553(JP,A)
【文献】特開2023-102865(JP,A)
【文献】特開2022-086506(JP,A)
【文献】特開2019-075041(JP,A)
【文献】特開2018-055508(JP,A)
【文献】特開2003-030527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SNSのアカウント及び住所を含む、広告提供先に係る提供先情報を取得する提供先情報取得部と、
前記提供先情報に基づいて、紙媒体により広告を提供する紙媒体提供態様及びインターネットを介して広告を提供するオンライン提供態様を含む群から、1以上の提供態様を指定する態様指定部と、
紙媒体提供態様が指定されている広告提供先に対して、当該広告提供先に係る住所宛に紙媒体で広告を配達するよう指令する配達指令部と、
オンライン提供態様が指定されている広告提供先に対して、当該広告提供先に係るアカウント宛に、前記紙媒体と実質的に同内容の広告ページへのリンクを配信するリンク配信部と、
前記リンクを介して広告ページが閲覧された場合に、閲覧者のアカウントに特典を付与する特典付与部と、
提供態様ごとの広告実績と広告の特徴とを関連付けた実績データを管理する実績管理部と、
前記広告の広告属性に基づいて、紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から、1以上の提供態様を推薦する態様推薦部と、
を備え、
前記態様推薦部は、前記実績データを学習データとする事前学習が行われた機械学習モデルに前記広告属性を入力して提供態様ごとに見込まれる広告実績を出力させる手順を含む処理によって、前記1以上の提供態様を推薦し、
前記態様指定部は、利用者による明示の指定がない場合に、前記態様推薦部により推薦された提供態様を指定する、広告提供の支援装置。
【請求項2】
前記広告属性に基づいて、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を推定する特徴推定部をさらに備え、
前記実績管理部は、広告コンテンツの特徴をさらに関連付けた実績データを管理するよう構成され、
前記特徴推定部は、前記実績データを学習データとする事前学習が行われた機械学習モデルに前記広告属性を入力して前記特徴を出力させる手順を含む処理によって前記特徴を推定する、請求項
1に記載の広告提供の支援装置。
【請求項3】
広告に含まれるコンテンツ構成要素を、指定されたレイアウト上の特徴を備えるよう配置したレイアウト済広告データを生成するレイアウト部をさらに備え、
前記実績管理部は、広告コンテンツのレイアウト上の特徴をさらに関連付けた実績データを管理するよう構成され、
前記特徴推定部は、レイアウト上の特徴を推定するよう構成される、請求項
2に記載の広告提供の支援装置。
【請求項4】
前記実績管理部は、広告提供先の提供先属性をさらに関連付けた実績データを管理するよう構成され、
前記特徴推定部は、前記機械学習モデルに前記広告属性及び前記提供先属性を入力してレイアウト上の特徴を出力させる手順を含む処理によってレイアウト上の特徴を推定する、請求項
3に記載の広告提供の支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告提供の支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
広告情報が印刷された広告紙媒体を投函する広告が行われている。広告紙媒体は、チラシとも呼ばれる。しかしながら、チラシの配布においては、投函されたチラシがポストをいっぱいにしてしまう問題、後から投函したチラシがポストから溢れ出て床に散乱する問題、チラシにおける紙消費が環境負荷となってしまう問題等の諸問題がある。
【0003】
従来のサービス及び従来技術等における、チラシ配布により生じる諸問題の解決を目指す技術等に関し、特許文献1は、告知管理者のウェブサイトのホームページにて、パソコン、ウェブ対応型携帯電話、デジタル家電でチラシ情報を入手できる方法を通達し、告知管理者はウェブサイトのホームページにてチラシ宅配業者より依頼された特定の地域のビル、マンションの入居者にウェブサイトのホームページにてチラシ情報を公開し、告知管理者は入居者の中の希望者がメールアドレスを登録すれば、時間、又は期間限定の急を要するリアルタイムサービスの情報をメールにて送信、伝達するビジネスシステムを開示している。
【0004】
特許文献1に記載の技術は、チラシの散乱を防止し、ビル、マンション入居者に必要な
情報を公開し、チラシ配布業者に効率良く情報を発信し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1の技術は、急を要するリアルタイムサービスの情報をメールにて送信する。受信者のメールアドレスに届いたメールは、通常、メール閲覧ソフトにより、他のメールとともに一覧表示される。そのため、特許文献1の技術では、広告に関する情報が他のメールに埋もれてしまい、受信者が急を要する情報を見落としてしまうことが懸念される。
【0007】
よって、特許文献1に記載の技術は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援する点において、さらなる改良の余地がある。
【0008】
本発明の課題は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援する技術的手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、提供先情報に基づいて紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から1以上の提供態様を指定し、指定された態様で広告を提供し、オンライン提供態様で提供された広告ページへのリンクを介して広告ページが閲覧された場合に、閲覧者のアカウントに特典を付与すること等によって、上記の目的を達成できることを見いだした。そして、本発明者らは、本発明を完成させるに至った。
【0010】
本発明の一態様は、SNSのアカウント及び住所を含む、広告提供先に係る提供先情報を取得する提供先情報取得部と、前記提供先情報に基づいて、紙媒体により広告を提供する紙媒体提供態様及びインターネットを介して広告を提供するオンライン提供態様を含む群から、1以上の提供態様を指定する態様指定部と、紙媒体提供態様が指定されている広告提供先に対して、当該広告提供先に係る住所宛に紙媒体で広告を配達するよう指令する配達指令部と、オンライン提供態様が指定されている広告提供先に対して、当該広告提供先に係るアカウント宛に、前記紙媒体と実質的に同内容の広告ページへのリンクを配信するリンク配信部と、前記リンクを介して広告ページが閲覧された場合に、閲覧者のアカウントに特典を付与する特典付与部と、を備える、広告提供の支援装置を提供する。
【0011】
当該態様の支援装置は、提供先情報取得部により取得された提供先情報に基づいて、態様指定部が紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から1以上の提供態様を指定する。そして、オンライン提供態様が指定されている広告提供先のアカウント宛に、リンク配信部が広告ページへのリンクを配信する。SNSでは、受信したメッセージが送信者ごとに表示される。よって、当該態様の支援装置は、当該リンクが他のメッセージに埋もれることを防ぐ。
【0012】
また、紙媒体提供態様が指定されている広告提供先の住所宛に、配達指令部が紙媒体で広告を配達するよう指令する。当該態様の支援装置において、広告ページと紙媒体は、実質的に同内容である。そのため、広告を提供される者は、オンライン提供態様及び紙媒体提供態様から自らの意思に基づいて所望の提供態様を自由に選択し、選択された態様によらず、実質的に同内容の広告を利用できる。
【0013】
これにより、当該態様の支援装置は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す適切な態様で広告を提供できる。さらに、当該態様の支援装置は、特典付与部がリンクを介して広告ページが閲覧された場合に閲覧者のアカウントに特典を付与することにより、よりいっそう広告閲覧を促す。
【0014】
以上より、当該態様は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援する技術的手段を提供できる。
【0015】
その他、本発明は、広告属性に基づいて紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から1以上の提供態様を推薦する態様、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を機械学習モデルにより推定する態様、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツのレイアウト上の特徴を機械学習モデルにより推定する態様、提供先属性に合わせたレイアウト上の特徴を機械学習モデルにより推定する態様等によって例示される各種態様を取り得る。これらの態様は、それぞれ特有の構成を加えることによりもたらされる効果によって、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援することに寄与する。
【発明の効果】
【0016】
以上より、本発明は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援する技術的手段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本実施形態のシステムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、広告データベース131の一例である。
【
図3】
図3は、提供先データベース132の一例である。
【
図4】
図4は、実績データベース133の一例である。
【
図5】
図5は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
まず初めに、以下の開示、図表、及び/又は請求項等が、単独であるか、又は1つ以上の他の側面との組み合わせとして記述されていると説明されているものの、即時開示の主題はそのように限定されることを意図していない。つまり、即時開示、図表、及び請求項は、ここで記載されている様々な側面を、それぞれ単独であるか、又はお互いと1つ以上の組み合わせで包含することを意図する。例えば、即時開示が第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態を、第1実施形態が特に第2実施形態に関連して記述及び図示されるか、第2実施形態が第3実施形態に関連してのみ記述及び図示されるような方法で記述及び図示する場合でも、即時開示と図示はそのように限定されるものではなく、第1実施形態のみ、第2実施形態のみ、第3実施形態のみ、又は第1、第2及び/又は第3実施形態の1つ以上の組み合わせ、例えば第1実施形態と第2実施形態、第1実施形態と第3実施形態、第2実施形態と第3実施形態、又は第1、第2、及び第3実施形態が含まれることがある。
【0019】
本文中でのフレーズ「又は」の使用は、明示的に指定されていない限り、「排他的ではない」取り決めを意味するものとする。例えば、「項目xがA又はBである」という場合、次のいずれかを意味するものとする:(1)項目xがA又はBのどちらか一方のみである、(2)項目xがAとBの両方である。言い換えれば、単語「又は」は、「排他的」な取り決めを定義するために使用されない。
【0020】
また、本文中で用いられるフレーズ「少なくとも1つを含む」や「以下の少なくとも1つを含む」は、システム又は要素と組み合わせて使用される場合、そのシステム又は要素がフレーズの後に列挙された要素の1つ以上を含むことを意味する。例えば、要素が第1要素から第3要素の3種類である場合、フレーズ「少なくとも1つを含む」や「以下の少なくとも1つを含む」は、次のような構造的配置のいずれかとして解釈する:第1要素を含むデバイス、第2要素を含むデバイス、第3要素を含むデバイス、第1要素と第2要素を含むデバイス、第1要素と第3要素を含むデバイス、第2要素と第3要素を含むデバイス、又は第1要素、第2要素、第3要素を含むデバイス。
【0021】
本文中で「以下の少なくとも1つで使用されている」というフレーズが使用される場合も同様の解釈が意図されている。さらに、本文中で使用される「及び/又は」は、言語的な接続詞として用いられ、記載された要素や条件の1つ以上が含まれるか発生することを示すために使用されている。例えば、第1要素、第2要素、及び/又は第3要素を含むデバイスは、次の構造的配置のいずれかとして解釈される:第1要素を含むデバイス、第2要素を含むデバイス、第3要素を含むデバイス、第1要素と第2要素を含むデバイス、第1要素と第3要素を含むデバイス、第2要素と第3要素を含むデバイス、又は第1要素、第2要素、第3要素を含むデバイス。
【0022】
なお、本文中でのフレーズ「及び/又は」の使用が「排他的ではない」取り決めを意味することは、日本産業規格(JIS)の「規格票の様式及び作成方法 JIS Z 8301」にも規程されている。
【0023】
以下は、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明するものである。
【0024】
<システムS>
図1は、本実施形態のシステムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る広告提供の支援システム(システムS)は、広告提供の支援装置1を含んで構成される。支援装置1は、ネットワークNを介して利用者の端末Tと通信するよう構成される。ここでいう「利用者」は、広告提供先を指す。
【0025】
〔広告〕
本実施形態に係る広告は、実質的に同一の内容を、紙媒体により広告を提供する紙媒体提供態様及びインターネットを介して広告を提供するオンライン提供態様を含む群から指定された1以上の提供態様で提供する広告である。本実施形態に係る広告は、団体が利用者に知らせたい情報を伝えるものであれば、特に限定されない。当該広告は、例えば、商品又は役務について、その内容及び販売価格を知らせるチラシ、団体の活動内容を知らせる配布物(自治体の広報誌等)を含む。
【0026】
ここでいう実質的に同一の内容とは、デザイン、レイアウト、又は態様に固有の情報等を除いた記載内容が同様であることを指す。態様に固有の情報は、例えば、別の態様での表現が難しい情報、別の態様での提供を申し込む手順に係る情報等である。別の態様での表現が難しい情報は、例えば、紙媒体広告における動画、オンライン広告における透かし等である。別の態様での提供を申し込む手順に係る情報は、例えば、本実施形態の端末Tに支援装置1との協働を行わせるプログラムのダウンロード先のリンクを示す二次元コードである。
【0027】
〔支援装置1〕
支援装置1は、制御部11、記憶部13、及び通信部14等の各種ハードウェア構成要素を備える。支援装置1は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援する一連の処理を実行する。支援装置1の種類は、特に限定されず、例えば、サーバ装置、クラウドサーバ等で良い。
【0028】
[制御部11]
制御部11は、Central Processing Unit(CPU)、Random Access Memory(RAM)、及びRead Only Memory(ROM)等を備える。
【0029】
制御部11は、必要に応じて、記憶部13及び通信部14のうち、少なくともいずれか一方と協働する。そして、制御部11は、支援装置1で実行される本実施形態のプログラムのソフトウェア構成要素である、広告管理部111、提供先管理部112、提供先情報取得部113、実績管理部114、態様指定部115、態様推薦部116、配達指令部117、特徴推定部118、レイアウト部119、リンク配信部120、特典付与部121等を実現する。
【0030】
上述のソフトウェア構成要素により実現される支援処理の詳細は、後に、
図5から
図9を用いて説明される。
【0031】
[記憶部13]
記憶部13は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリカード等によってデータを非一時的に格納するストレージ部を有する。記憶部13には、マイクロコンピューターで実行されるプログラム、広告データベース131、提供先データベース132、実績データベース133等が格納されている。
【0032】
(広告データベース131)
広告データベース131には、本実施形態の支援装置1によって提供される広告のデータ(広告データ)が格納される。広告データベース131は、広告管理部111により管理される。必須の態様ではないが、広告データは、当該データを特定する情報(例えば、広告ID)と関連付けられて格納されることが好ましい。
【0033】
広告データは、例えば、広告主、紙媒体広告での提供に必要な情報、オンライン広告での提供に必要な情報、又は特典等に係る各種データを含む。紙媒体広告での提供に必要な情報は、例えば、ポスティング業者において当該紙媒体広告を識別する番号、配布エリア等である。オンライン広告での提供に必要な情報は、例えば、紙媒体と実質的に同内容の広告ページへのリンク等である。リンクは、例えば、Uniform Resource Locator(URL)により表現される。
【0034】
図2は、広告データベース131の一例である。当該例には、広告ID「A0001」「A0002」「A0003」等により特定される広告データが格納されている。
【0035】
広告ID「A0001」により特定される第1広告データは、広告主「△△不動産」、紙媒体広告での提供に必要な情報としての紙媒体番号「#2024-09-0001」、オンライン広告での提供に必要な情報としてのURL「https://foo.bar/triangle_resident」、及び特典「友だち登録で△△△△pt」等に係るデータを含む。
【0036】
広告ID「A0002」により特定される第2広告データは、広告主「△△フードデリバリー」、紙媒体広告での提供に必要な情報としての紙媒体番号「#2024-09-0002」、オンライン広告での提供に必要な情報としてのURL「https://foo.bar/triangle_deliver」、及び特典「友だち登録で△△△△pt+食パン進呈」等に係るデータを含む。
【0037】
広告ID「A0003」により特定される第3広告データは、広告主「△△スーパー」、紙媒体広告での提供に必要な情報としての紙媒体番号「#2024-09-0003」、オンライン広告での提供に必要な情報としてのURL「https://foo.bar/triangle_market」、及び特典「友だち登録で玉子1パック引換クーポン」等に係るデータを含む。
【0038】
当該例にこれらの広告データが格納されることにより、ポスティング業者は、紙媒体番号によって特定された適切な紙媒体広告を、紙媒体提供態様が指定されている広告提供先に配達できる。また、支援装置1は、オンライン提供態様が指定されている広告提供先に対して、当該広告提供先に係るアカウント宛に、広告ページへのリンク(URL)を配信できる。さらに、支援装置1は、特典に係るデータにおける条件を満たした広告提供先に、当該条件に係る特典を提供できる。
【0039】
(提供先データベース132)
提供先データベース132には、広告提供先のデータ(提供先データ)が格納される。提供先データベース132は、提供先管理部112により管理される。必須の態様ではないが、提供先データは、当該データを特定する情報(例えば、提供先ID)と関連付けられて格納されることが好ましい。
【0040】
提供先データは、広告提供先に係るソーシャルネットワークサービス(SNS)のアカウント及び広告提供先の住所に係るデータを含む。SNSは、特に限定されない。Application Programming Interface(API)が充実しており普及率も高いことから、SNSは、LINE(登録商標)であることが好ましい。
【0041】
また、提供先データは、広告提供先の姓名、広告提供に係る態様の指定に係るデータを含むことが好ましい。態様の指定に係るデータは、広告の分類ごとに態様を指定できるフォーマットであることが好ましい。
【0042】
図3は、提供先データベース132の一例である。当該例には、広告ID「D0001」「D0002」等により特定される提供先データが格納されている。
【0043】
提供先ID「D0001」により特定される第1提供先データは、当該データに係る広告提供先に関するデータとして、アカウント名「@TanakaTriangle」、姓名「田中 △△」、住所「埼玉県さいたま市・・・」を示すデータを含む。また当該データは、広告の提供態様に関する指定として、「小売店:オンライン提供、レストラン・グルメ:紙媒体提供、美容・健康:オンライン提供・・・」であることを示すデータを含む。
【0044】
提供先ID「D0002」により特定される第2提供先データは、当該データに係る広告提供先に関するデータとして、アカウント名「@SatouSankaku」、姓名「佐藤 △△」、住所「埼玉県さいたま市・・・」を示すデータを含む。また当該データは、広告の提供態様に関する指定として、「小売店:オンライン提供、レストラン・グルメ:オンライン提供、美容・健康:紙媒体提供」であることを示すデータを含む。
【0045】
当該例にこれらの提供先データが格納されることにより、支援装置1は、住所等に基づく配達をポスティング業者に指令できる。また、支援装置1は、アカウント名で示されるアカウント宛に、広告ページへのリンクを配信できる。加えて、提供態様に対する指定に係るデータが格納されることにより、支援装置1は、当該データを参照して提供態様を特定できる。
【0046】
(実績データベース133)
実績データベース133には、広告の実績に係るデータ(実績データ)が格納される。必須の態様ではないが、実績データは、当該データを特定する情報(例えば、実績ID)と関連付けられて格納されることが好ましい。
【0047】
実績データに含まれるデータは、特に限定されない。広告属性に基づいた提供態様の推薦を行えるようにするために、当該データは、提供態様ごとの広告実績と広告の特徴とを関連付けたデータを含むことが好ましい。
【0048】
このとき、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を推定できるようにするために、当該データは、広告コンテンツの特徴をさらに関連付けたデータであることが好ましい。
【0049】
より高い広告実績が見込まれるレイアウトを生成できるようにするために、当該データは、広告コンテンツのレイアウト上の特徴をさらに関連付けたデータであることが好ましい。
【0050】
このとき、提供先属性に応じたレイアウトを生成できるようにするために、当該データは、広告提供先の提供先属性をさらに関連付けたデータであることが好ましい。
【0051】
図4は、実績データベース133の一例である。当該例には、実績ID「P0001」等により特定される提供先データが格納されている。
【0052】
実績ID「P0001」により特定される第1実績データは、広告属性「食料小売店の商品リスト」である広告について、紙媒体広告の実績、紙媒体風レイアウトであるとのレイアウト上の特徴を有するオンライン広告の実績、電子広告のレイアウトであるとのレイアウト上の特徴を有するオンライン広告の実績のそれぞれに係るデータを含んでいる。
【0053】
当該データにおいて、紙媒体広告の実績に係るデータは、サンプル数△△△の若年層において概ね不評であることを示すデータ、サンプル数△△△の中年層において賛否両論であることを示すデータ、サンプル数△△△の高齢者において概ね好評であることを示すデータを含んでいる。
【0054】
当該データにおいて、紙媒体風レイアウトの実績に係るデータは、サンプル数△△△の若年層において概ね不評であることを示すデータ、サンプル数△△△の中年層において賛否両論であることを示すデータ、サンプル数△△△の高齢者において概ね好評であることを示すデータを含んでいる。
【0055】
当該データにおいて、電子広告レイアウトの実績に係るデータは、サンプル数△△△の若年層において概ね好評であることを示すデータ、サンプル数△△△の中年層において概ね好評であることを示すデータ、サンプル数△△△の高齢者において賛否両論であることを示すデータを含んでいる。
【0056】
当該例にこれらの実績データが格納されることにより、支援装置1は、実績データを参照して、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を推定できる。特に、支援装置1は、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツのレイアウト上の特徴を生成できる。このとき、支援装置1は、提供先属性(若年層、中年層、高齢者)に基づいて、それぞれに適した特徴を推定・生成できる。
【0057】
[通信部14]
通信部14は、支援装置1をネットワークNに接続して通信可能にするものであれば特に限定されない。通信部14として、例えば、イーサネット規格に対応したネットワークカード、無線LANに対応した通信機器等が挙げられる。
【0058】
〔ネットワークN〕
ネットワークNの種類は、支援装置1等を通信可能にするものであれば特に限定されない。ネットワークNの種類は、例えば、インターネット、携帯電話ネットワーク、無線LAN等である。
【0059】
〔端末T〕
端末Tは、広告提供先である利用者により利用される。端末Tの種類は、特に限定されず、例えば、パーソナルコンピューター等の据置端末、又は、タブレット端末等の携帯端末等の各種端末でよい。パーソナルコンピューター、ノートパソコン等の高価な機材を新たに導入することなく利用できるとの観点から、端末Tは、スマートフォンを含むことが好ましい。
【0060】
(プログラム)
本実施形態の端末Tは、支援装置1等から配信された本実施形態のプログラム(広告配信アプリ)を実行することによって、支援装置1と協働する。当該プログラムは、利用者の入力に係るデータを支援装置1に送信する処理、支援装置1から受信した表示に係る指令に基づいて各種表示を行う処理等を端末Tに実行させる。
【0061】
〔支援処理のメインフローチャート〕
図5は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。
図6は、
図5から続く図である。
図7は、
図6から続く図である。
図8は、
図7から続く図である。
図9は、
図8から続く図である。以下は、
図5から
図9を用いた、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の好ましい流れの一例である。
【0062】
[ステップS1:登録画面を表示するか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、提供先管理部112を実行する。そして、制御部11は、提供先管理部112により、提供先情報の登録画面を表示するか判別する処理を実行する(登録画面表示判別ステップ)。制御部11は、表示すると判別したならば処理をステップS2に移し、しなかったならば処理をステップS5に移す。
【0063】
登録画面表示判別ステップにおいて提供先管理部112は、例えば、登録画面の表示を求めるデータを端末Tから受信した場合に、提供先データの登録画面を表示すると判別する。
【0064】
[ステップS2:登録画面を表示]
制御部11は、提供先管理部112により、提供先情報の登録画面を表示する処理を実行する(登録画面表示ステップ)。制御部11は、処理をステップS3に移す。当該登録画面は、少なくとも、アカウント及び住所を登録するよう構成される。
【0065】
登録画面の表示に際して支援装置1が受信したデータに利用者のアカウントを特定する情報が含まれている場合、登録画面は、アカウントを登録する欄を備えていなくてもよい。このような場合として、例えば、LINE等のSNSのAPIを介したリクエストによって登録画面が表示された場合が挙げられる。
【0066】
[ステップS3:提供先情報の入力を取得]
制御部11は、提供先管理部112により、利用者による提供先情報の入力を取得する処理を実行する(提供先入力取得ステップ)。制御部11は、処理をステップS4に移す。提供先情報は、少なくとも、アカウント及び住所を含む。
【0067】
登録画面の表示に際して支援装置1が受信したデータに利用者のアカウントを特定する情報が含まれている場合、提供先管理部112は、提供先情報のうちアカウントに係るデータを、当該情報から取得してもよい。
【0068】
[ステップS4:提供先情報を更新]
制御部11は、提供先管理部112により、提供先入力取得ステップで取得されたデータに基づいて、提供先データベース132に格納された提供先情報を更新する処理を実行する(提供先情報更新ステップ)。制御部11は、処理をステップS5に移す。
【0069】
[ステップS5:広告を提供するか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、広告を提供するか判別する処理を実行する(広告提供判別ステップ)。制御部11は、提供すると判別したならば処理をステップS6に移し、しなかったならば処理をステップS20に移す。
【0070】
広告提供判別ステップにおいて制御部11は、例えば、広告ごとに指定された提供タイミングに達した場合に広告を提供すると判別する手順で、上述の判別を実現する。
【0071】
[ステップS6:提供先情報を取得]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、提供先情報取得部113を実行する。そして、制御部11は、提供先情報取得部113により、提供先情報を取得する処理を実行する(提供先情報取得ステップ)。制御部11は、処理をステップS7に移す。
【0072】
提供先情報取得ステップにおいて提供先情報取得部113は、例えば、広告と関連付けられた配布エリアに該当する住所を含む提供先情報を提供先データベース132から取得する。
【0073】
[ステップS7:利用者による明示の指定があるか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、態様指定部115を実行する。そして、制御部11は、態様指定部115により、利用者による明示の指定があるか判別する処理を実行する(指定有無判別ステップ)。制御部11は、あると判別したならば処理をステップS8に移し、しなかったならば処理をステップS9に移す。
【0074】
指定有無判別ステップにおいて態様指定部115は、例えば、利用者による明示の指定が記憶部13に格納されていた場合に、当該指定があると判別する。提供先データベース132の項において説明したように、広告の分類ごとに態様を指定できるフォーマットで態様の指定に係るデータが格納されている場合、態様指定部115は、広告提供判別ステップで提供すると判別された広告の分類において利用者による明示の指定があるか否かを判別することが好ましい。
【0075】
[ステップS8:利用者の指定に沿って提供態様を指定]
制御部11は、態様指定部115により、利用者の指定に沿って提供態様を指定する処理を実行する(第1態様指定ステップ)。制御部11は、処理をステップS12に移す。
【0076】
なお、本ステップにおいて指定される提供態様の数は、特に限定されない。以下は、本ステップにおける指定の例示である。利用者がいかなる提供態様でも提供しないよう指定している場合、態様指定部115は、いずれの提供態様も指定しない。利用者が紙媒体提供態様又はオンライン提供態様のいずれか一方を指定している場合、態様指定部115は、指定された提供態様を指定する。利用者が紙媒体提供態様及びオンライン提供態様の両方を指定している場合、態様指定部115は、両方の提供態様を指定する。
【0077】
[ステップS9:広告属性を取得]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、実績管理部114を実行する。そして、制御部11は、実績管理部114により、上述の広告に係る広告の広告属性を取得する処理を実行する(実績取得ステップ)。制御部11は、処理をステップS10に移す。
【0078】
[ステップS10:提供態様を推薦]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、態様推薦部116を実行する。そして、制御部11は、態様推薦部116により、上述の広告の広告属性に基づいて、紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から、1以上の提供態様を推薦する処理を実行する(態様推薦ステップ)。制御部11は、処理をステップS11に移す。
【0079】
態様推薦ステップにおいて態様推薦部116は、広告の実績データを学習データとする事前学習が行われた機械学習モデルに上述の広告属性を入力して提供態様ごとに見込まれる広告実績を出力させる手順を含む処理によって、1以上の提供態様を推薦する。これにより、AIによる適切な態様の推薦が見込まれる。
【0080】
[ステップS11:推薦に沿って提供態様を指定]
制御部11は、態様指定部115により、上述の推薦に沿って提供態様を指定する処理を実行する(第2態様指定ステップ)。制御部11は、処理をステップS12に移す。
【0081】
[ステップS12:紙媒体提供態様が指定されたか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、上述の指定において紙媒体提供態様が指定されたか判別する処理を実行する(紙媒体提供判別ステップ)。制御部11は、指定されたと判別したならば処理をステップS13に移し、しなかったならば処理をステップS14に移す。
【0082】
[ステップS13:紙媒体で広告を配達するよう指令]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、配達指令部117を実行する。そして、制御部11は、配達指令部117により、当該広告提供先に係る住所宛に紙媒体で広告を配達するよう指令する処理を実行する(配達指令ステップ)。制御部11は、処理をステップS14に移す。
【0083】
配達指令ステップにおいて配達指令部117は、例えば、ポスティング業者が利用する端末に当該指令に係るデータを送信することにより、上述の指令を実現する。当該データのフォーマットは、特に限定されない。当該フォーマットは、例えば、紙媒体広告を特定する情報と当該紙媒体広告の配達先となる住所のリストとが示された書面のメール、Portable Document Format形式(PDF形式)の当該書面等でよい。
【0084】
また、当該フォーマットは、例えば、紙媒体広告を特定する情報と当該紙媒体広告の配達エリアと当該紙媒体広告を配達しない住所のリストとが示された書面のメール、PDF形式の当該書面等でもよい。
【0085】
[ステップS14:オンライン提供態様が指定されたか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、上述の指定においてオンライン提供態様が指定されたか判別する処理を実行する(オンライン提供判別ステップ)。制御部11は、指定されたと判別したならば処理をステップS15に移し、しなかったならば処理をステップS20に移す。
【0086】
必須の態様ではないが、支援処理は、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を機械学習モデルにより推定する一連の処理を含むことが好ましい。ステップS15からステップS18は、当該処理の一例である。
【0087】
[ステップS15:特徴を推定するか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を推定するか判別する処理を実行する(特徴推定判別ステップ)。制御部11は、推定すると判別したならば処理をステップS16に移し、しなかったならば処理をステップS19に移す。
【0088】
特徴推定判別ステップにおいて制御部11は、例えば、支援装置1の管理者等による所与の指定に沿って推定するか否かを判別する手順等により、上述の判別を実現する。
【0089】
[ステップS16:特徴を推定]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、特徴推定部118を実行する。そして、制御部11は、特徴推定部118により、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を推定する処理を実行する(特徴推定ステップ)。制御部11は、処理をステップS17に移す。特徴推定ステップにおいて特徴推定部118は、実績データベース133に格納された実績データを学習データとする事前学習が行われた機械学習モデルに上述の広告属性を入力して上述の特徴を出力させる手順を含む処理によって当該特徴を推定する、
【0090】
特徴推定ステップにおいて推定される特徴は、例えば、見出しの特徴、レイアウト上の特徴等である。より高い広告実績が見込まれるレイアウトの広告コンテンツを生成するために、特徴推定部118は、レイアウト上の特徴を推定するよう構成されることが好ましい。このとき、支援処理は、推定されたレイアウト上の特徴に沿ってレイアウト済広告データを生成する一連の処理をさらに含むことが好ましい。ステップS17からステップS18は、当該処理の一例である。
【0091】
[ステップS17:レイアウト済広告データを生成するか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、広告に含まれるコンテンツ構成要素を、指定されたレイアウト上の特徴を備えるよう配置したレイアウト済広告データを生成するか判別する処理を実行する(広告生成判別ステップ)。制御部11は、生成すると判別したならば処理をステップS18に移し、しなかったならば処理をステップS19に移す。
【0092】
広告生成判別ステップにおいて制御部11は、例えば、支援装置1の管理者等による所与の指定に沿って推定するか否かを判別する手順等により、上述の判別を実現する。
【0093】
[ステップS18:レイアウト済広告データを生成]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、レイアウト部119を実行する。そして、制御部11は、レイアウト部119により、広告に含まれるコンテンツ構成要素を、指定されたレイアウト上の特徴を備えるよう配置したレイアウト済広告データを生成する処理を実行する(レイアウトステップ)。制御部11は、処理をステップS19に移す。
【0094】
レイアウトステップにおいてレイアウト部119がレイアウト済広告データを生成する手順は、特に限定されない。当該手順は、例えば、特徴ごとのテンプレートにコンテンツ構成要素を割り当てる処理等によって実現される。
【0095】
[ステップS19:広告ページへのリンクを配信]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、リンク配信部120を実行する。そして、制御部11は、リンク配信部120により、上述の広告提供先に係るアカウント宛に、上述の紙媒体と実質的に同内容の広告ページへのリンクを配信する処理を実行する(リンク配信ステップ)。制御部11は、処理をステップS20に移す。
【0096】
リンク配信ステップにおいてリンク配信部120は、例えば、上述のアカウントに係るSNSのAPIを介して上述のリンクを含むメッセージを当該アカウントに送信する処理等によって、上述の配信を実現する。
【0097】
[ステップS20:広告ページがアクセスされたか判別]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、特典付与部121を実行する。そして、制御部11は、特典付与部121により、広告ページがアクセスされたか判別する処理を実行する(アクセス判別ステップ)。制御部11は、アクセスされたと判別したならば処理をステップS21に移し、しなかったならば処理をステップS22に移す。アクセス判別ステップにおいて特典付与部121は、例えば、上述のリンクを介して広告ページが閲覧された場合にアクセスされたと判別する手順によって上述の判別を実現する。
【0098】
特徴推定ステップが実行される場合、支援処理は、実績を更新する処理を含むことが好ましい。ステップS21は、当該処理の一例である。
【0099】
[ステップS21:実績を更新]
制御部11は、記憶部13及び通信部14と協働し、実績管理部114を実行する。そして、制御部11は、実績管理部114により、上述のアクセスに基づいて実績データベース133に格納された実績を更新する処理を実行する(実績更新ステップ)。制御部11は、処理をステップS22に移す。
【0100】
[ステップS22:特典を付与するか判別]
制御部11は、特典付与部121により、特典を付与するか判別する処理を実行する(特典付与判別ステップ)。制御部11は、付与すると判別したならば処理をステップS23に移し、しなかったならば処理をステップS1に戻してステップS1からステップS23の処理を繰り返す。
【0101】
特典付与判別ステップにおいて特典付与部121は、例えば、上述のリンクを介して広告ページが閲覧された場合に閲覧者のアカウントに特典を付与すると判別する手順で上述の判別を実現する。その他、特典付与部121は、広告と関連付けられた所与の条件を満たした場合に特典を付与すると判別する手順で上述の判別を実現してもよい。
【0102】
特典付与判別ステップにおいて付与される特典は、例えば、各種電子決済サービスで利用できる特典に変換可能なポイントである。ポイント及び特典に係るデジタルギフト(保有特典)はアカウントに関連付けられる。支援装置1が広告情報配信手段及びポイント管理手段として機能することにより、利用者にとって紙媒体での広告の受取の負担が軽減され、広告閲覧のインセンティブが働く効果が得られる。
【0103】
[ステップS23:特典を付与]
制御部11は、特典付与部121により、特典を付与する処理を実行する(特典付与ステップ)。制御部11は、処理をステップS1に戻してステップS1からステップS23の処理を繰り返す。
【0104】
〔支援処理の効果〕
上述の支援処理を実行する支援装置1は、提供先情報取得部113により取得された提供先情報(ステップS6)に基づいて、態様指定部115が紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から1以上の提供態様を指定する(ステップS8)。支援装置1は、広告を提供される者がオンライン提供態様及び紙媒体提供態様から提供態様を明示的に示した場合、示された提供態様を指定する(ステップS7からステップS8)。そのため、提供される者は、オンライン提供態様又は紙媒体提供態様から自らの意思に基づいて所望の態様を自由に指定し、広告を受け取れる。そして、オンライン提供態様が指定されている広告提供先のアカウント宛に、リンク配信部が広告ページへのリンクを配信する(ステップS14からステップS19)。SNSでは、受信したメッセージが送信者ごとに表示される。よって、当該態様の支援装置は、当該リンクが他のメッセージに埋もれることを防ぐ。
【0105】
また、紙媒体提供態様が指定されている広告提供先の住所宛に、配達指令部が紙媒体で広告を配達するよう指令する(ステップS12からステップS13)。この支援装置1において、広告ページと紙媒体は、実質的に同内容である。そのため、広告を提供される者は、その態様によらず、実質的に同内容の広告を利用できる。
【0106】
これにより、支援装置1は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す適切な態様で広告を提供できる。さらに、当該態様の支援装置は、特典付与部がリンクを介して広告ページが閲覧された場合に閲覧者のアカウントに特典を付与することにより、よりいっそう広告閲覧を促す(ステップS22からステップS23)。
【0107】
以上より、本実施形態の支援装置1は、紙媒体広告及びオンライン広告で実質的に同一の内容を提供する広告において、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援する技術的手段を提供できる。
【0108】
広告属性に基づく適切な提供態様での提供を行えるように、支援処理は、広告属性に基づいて紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から1以上の提供態様を推薦する処理(ステップS9からステップS11)を実行するよう構成され得る。これにより、支援装置1は、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援できる。
【0109】
より高い広告実績が見込まれる特徴を備えた広告を提供できるように、支援処理は、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツの特徴を機械学習モデルにより推定する処理(ステップS15からステップS16)を実行するよう構成され得る。学習データとなる実績データは、ステップS20からステップS21に係る処理において収集される。これにより、支援装置1は、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援できる。
【0110】
より高い広告実績が見込まれるレイアウト上の特徴を備えた広告を提供できるように、支援処理は、より高い広告実績が見込まれる広告コンテンツのレイアウト上の特徴を機械学習モデルにより推定する処理(ステップS15からステップS16)を実行するよう構成され得る。このとき、支援処理は、提供先属性に合わせたレイアウト上の特徴を機械学習モデルにより推定する処理(ステップS17からステップS18)をさらに実行するよう構成され得る。これにより、支援装置1は、広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援できる。
【0111】
<使用例>
以下は、本実施形態の支援装置1の使用例である。
【0112】
〔SNSでの登録〕
利用者は、支援装置1のアドレスを示す二次元コードを端末Tで撮影し、当該アドレスにアクセスする。端末Tは、支援装置1に係るアカウントをSNS上で友だち登録する。支援装置1は、登録画面を端末Tに表示させる。
【0113】
図10は、端末Tにおける表示例である。当該例において端末Tには、アカウント名、姓名、及び住所(郵便番号、都道府県、市区町村、番地)を入力する欄と、「紙で受け取りたいチラシ」と題された紙媒体提供態様を希望するか否かを指定する広告の分類ごとのチェックボックスと、登録を実行するボタンとが示されている。当該例において表示されている広告の分類は、小売店、レストラン・グルメ、美容・健康、学び・学校、クルマと旅行、住まい、金融・冠婚葬祭、クーポン・お得情報、求人、自治体からのお知らせ、その他の11種類である。
【0114】
利用者は、レストラン・グルメ、クルマと旅行、住まいの3つに紙媒体提供態様を指定するチェックを入れ、登録をタッチする。端末Tは、友だち登録を行ったアカウントとともに、入力された姓名及び住所のデータを支援装置1に送信する。支援装置1は、アカウント及び住所等を登録する。
【0115】
〔紙媒体広告の提供〕
支援装置1は、各紙媒体広告の配布タイミングまでに、紙媒体広告が指定された住所を示すデータをポスティング業者に提供する。ポスティング業者は、当該データに基づいて紙媒体広告を配達する。
【0116】
〔オンライン広告の提供〕
支援装置1は、SNSのアカウント宛に広告ページへのリンクを提供する。利用者は、当該リンクを用いて広告ページを閲覧し、特典を付与される。
【0117】
〔自動レイアウト〕
支援装置1は、広告属性及び提供先属性に基づいて適切なレイアウトを推定し、コンテンツ構成要素を推定結果に沿ってレイアウトする。そして、支援装置1は、レイアウト済広告データを端末Tに配信する。
【0118】
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば各種の変更例及び修正例に想到し得るものである。よって、それら変更例及び修正例は、本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0119】
S システム
1 支援装置
11 制御部
111 広告管理部
112 提供先管理部
113 提供先情報取得部
114 実績管理部
115 態様指定部
116 態様推薦部
117 配達指令部
118 特徴推定部
119 レイアウト部
120 リンク配信部
121 特典付与部
13 記憶部
131 広告データベース
132 提供先データベース
133 実績データベース
14 通信部
N ネットワーク
T 端末
【要約】
【課題】広告閲覧を促す態様で広告を提供できるようポスティング業者を支援する技術的手段を提供すること。
【解決手段】本発明に係る広告提供の支援装置1は、SNSのアカウント及び住所を含む、広告提供先に係る提供先情報を取得する提供先情報取得部113と、提供先情報に基づいて、紙媒体提供態様及びオンライン提供態様を含む群から1以上の提供態様を指定する態様指定部115と、オンライン提供態様が指定されている広告提供先に対して、当該広告提供先に係るアカウント宛に広告ページへのリンクを配信するリンク配信部120と、紙媒体提供態様が指定されている広告提供先に対して、当該広告提供先に係る住所宛に紙媒体で広告を配達するよう指令する配達指令部117と、リンクを介して広告ページが閲覧された場合に、閲覧者のアカウントに特典を付与する特典付与部121と、を備える。
【選択図】
図1