(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】学習支援装置および学習支援システム
(51)【国際特許分類】
G09B 7/02 20060101AFI20241220BHJP
G09B 19/00 20060101ALI20241220BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20241220BHJP
【FI】
G09B7/02
G09B19/00 G
G06Q50/20 300
(21)【出願番号】P 2022511925
(86)(22)【出願日】2021-03-19
(86)【国際出願番号】 JP2021011467
(87)【国際公開番号】W WO2021200284
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】P 2020066588
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】金森 克洋
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 元貴
(72)【発明者】
【氏名】松井 義徳
【審査官】佐々木 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-165760(JP,A)
【文献】特開2007-079647(JP,A)
【文献】特許第6629475(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56
17/00-19/26
G06Q50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが学習タスクを行うための学習支援装置であって、
前記ユーザを撮影する撮影手段からの情報を解析して前記ユーザの第1の集中度を推定する第1集中度推定部と、
前記ユーザが前記学習タスクを実施するにあたり、前記ユーザが能動的に入力した情報を解析して前記ユーザの第2の集中度を推定する第2集中度推定部と、
前記第1の集中度および前記第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、学習タスクの内容と前記学習タスクの提示手法とを切り替える提示切り替え部と、
前記ユーザに対して、前記ユーザが能動的に学習する第1学習タスクを提示する第1学習タスク提示部と、を備え、
前記第1学習タスク提示部が、前記ユーザに対して前記第1学習タスクを提示している間に、
前記提示切り替え部が、前記ユーザに提示する内容を、前記第1の集中度と前記第2の集中度との大小関係によって異なる難易度の前記第1学習タスクに切り替える、
学習支援装置。
【請求項2】
前記第1学習タスク提示部が、前記ユーザに対して第1学習タスクを提示している間に、
前記提示切り替え部が、前記ユーザに提示する内容を、前記第2の集中度の高低によって異なる難易度の前記ユーザが受動的に学習する第2学習タスクに切り替える、
請求項
1に記載の学習支援装置。
【請求項3】
さらに、第2学習タスクを前記ユーザに提示する第2学習タスク提示部を備え、
前記第2学習タスク提示部が、前記ユーザに対して前記第2学習タスクを提示している間であって、前記第1の集中度が第1の値よりも高い場合に、
前記提示切り替え部が、前記ユーザに提示する内容を、前記第1学習タスクに切り替える、
請求項
1または2に記載の学習支援装置。
【請求項4】
前記第1学習タスク提示部が前記ユーザに対して第1学習タスクを提示している間であって、前記第1の集中度が前記第2の集中度よりも高いとき、前記ユーザが漫然状態であると判定し、前記ユーザに休憩を促す集中度判定部をさらに備える、
請求項1~
3のいずれか1項に記載の学習支援装置。
【請求項5】
第2学習タスク提示部が、前記ユーザに対して第2学習タスクを提示している間であって、前記第1の集中度が第2の値よりも低い場合に、
前記集中度判定部が、前記ユーザに休憩を促す、
請求項
4に記載の学習支援装置。
【請求項6】
ユーザが学習タスクを行うための学習支援システムであって、
ディスプレイと、
ユーザを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段からの情報を解析して前記ユーザの第1の集中度を推定する第1集中度推定部と、
前記ユーザが前記学習タスクを実施するにあたり、前記ユーザが能動的に入力した情報を解析して前記ユーザの第2の集中度を推定する第2集中度推定部と、
前記第1の集中度および前記第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、学習タスクの内容と前記学習タスクの提示手法とを切り替える提示切り替え部と、
前記ユーザに対して、前記ユーザが能動的に学習する第1学習タスクを提示する第1学習タスク提示部と、を備え、
前記第1学習タスク提示部が、前記ユーザに対して前記第1学習タスクを提示している間に、
前記提示切り替え部が、前記ユーザに提示する内容を、前記第1の集中度と前記第2の集中度との大小関係によって異なる難易度の前記第1学習タスクに切り替える、
学習支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習支援装置および学習支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが作業を行う際のユーザの集中度を計測する装置が考案されている。特許文献1には、ユーザが能動的に行う作業であるメール作成およびウェブ閲覧等と、ユーザが受動的に行う作業である動画視聴等とに対するユーザの集中度を計測し、計測した集中度に応じて映像を再生する映像再生装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される映像再生装置等は、ユーザが能動的に行う作業とユーザが受動的に行う作業とを適切に切り替えることができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザが能動的に行う作業とユーザが受動的に行う作業とを、ユーザの集中度に合わせて適切に切り替えることができる学習支援装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る学習支援装置は、ユーザが学習タスクを行うための学習支援装置であって、前記ユーザを撮影する撮影手段からの情報を解析して前記ユーザの第1の集中度を推定する第1集中度推定部と、前記ユーザが学習タスクを実施するにあたり、前記ユーザが能動的に入力した情報を解析して前記ユーザの第2の集中度を推定する第2集中度推定部と、前記第1の集中度および前記第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、学習タスクの内容と前記学習タスクの提示手法とを切り替える提示切り替え部と、前記ユーザに対して、前記ユーザが能動的に学習する第1学習タスクを提示する第1学習タスク提示部と、を備え、前記第1学習タスク提示部が、前記ユーザに対して前記第1学習タスクを提示している間に、前記提示切り替え部が、前記ユーザに提示する内容を、前記第1の集中度と前記第2の集中度との大小関係によって異なる難易度の前記第1学習タスクに切り替える。
【0007】
本発明の一態様に係る学習支援システムは、ユーザが学習タスクを行うための学習支援システムであって、ディスプレイと、ユーザを撮影する撮影手段と、前記撮影手段からの情報を解析して前記ユーザの第1の集中度を推定する第1集中度推定部と、前記ユーザが学習タスクを実施するにあたり、前記ユーザが能動的に入力した情報を解析して前記ユーザの第2の集中度を推定する第2集中度推定部と、前記第1の集中度および前記第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、学習タスクの内容と前記学習タスクの提示手法とを切り替える提示切り替え部と、前記ユーザに対して、前記ユーザが能動的に学習する第1学習タスクを提示する第1学習タスク提示部と、を備え、前記第1学習タスク提示部が、前記ユーザに対して前記第1学習タスクを提示している間に、前記提示切り替え部が、前記ユーザに提示する内容を、前記第1の集中度と前記第2の集中度との大小関係によって異なる難易度の前記第1学習タスクに切り替える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様に係る学習支援装置等は、ユーザが能動的に行う作業とユーザが受動的に行う作業とを、ユーザの集中度に合わせて適切に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る学習支援装置のブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る学習支援装置の処理を表すフローチャートである。
【
図3A】
図3Aは、ユーザがアクティブタスクを実施している様子を表す図である。
【
図3B】
図3Bは、ユーザがパッシブタスクを実施している様子を表す図である。
【
図4A】
図4Aは、アクティブタスク実施中のユーザの集中度を計測している様子を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、パッシブタスク実施中のユーザの集中度を計測している様子を示す図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る学習支援装置が行う第1の集中度の判定処理を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る学習支援装置が第1の集中度の判定に用いる対象者の癖の例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る集中度判定部が行う第1の集中度および第2の集中度の比較のタイムスロットを示す図である。
【
図8】
図8は、実施の形態に係る学習支援装置における第1の集中度の測定の概要を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る学習支援装置における第2の集中度の測定の概要を示す図である。
【
図10】
図10は、実施の形態に係る学習支援装置におけるアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えを示す図である。
【
図11】
図11は、実施の形態に係る学習支援装置におけるアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えの詳細を示す表である。
【
図12】
図12は、実施の形態に係る学習支援装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施の形態に係る学習支援装置の処理の別の例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、実施の形態に係る学習支援装置における第1の集中度と第2の集中度との比較によるユーザの状態判定の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、実施の形態に係る学習支援装置における第1の集中度と第2の集中度との比較によるユーザの状態の誘導を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[学習支援装置の構成]
まず、学習支援装置100の構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る学習支援装置100のブロック図である。学習支援装置100は、撮影手段10、体動・ポーズ判定部12、視線・表情判定部14、第1集中度推定部16、集中度判定部18、解答入力部20、第1学習タスク提示部22、情報処理部24、第2集中度推定部26、第2学習タスク提示部28、および、提示切り替え部30を備える。
【0013】
撮影手段10は、ユーザの顔または身体を撮影する。撮影手段10は、パーソナルコンピュータに内蔵されたWebカメラ等、または、パーソナルコンピュータと接続可能なデジタルカメラ等で実現される。また、撮影手段10は、アイトラッキング機能を持つ。また、撮影手段10は、赤外線カメラ等で実現されてもよい。撮影手段10は、取得した画像データを体動・ポーズ判定部12および視線・表情判定部14に送信する。
【0014】
体動・ポーズ判定部12は、撮影手段10が取得した画像において、ユーザの体の2以上の部分のそれぞれについて位置を認識する。また、体動・ポーズ判定部12は、認識されたユーザの体の2以上の部分の位置からそれぞれの位置関係である対象位置関係を算出する処理装置である。体動・ポーズ判定部12は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。
【0015】
体動・ポーズ判定部12は、撮影手段10から受信した画像上においてユーザの体と、その他とを画像認識により識別する。また、体動・ポーズ判定部12は、識別したユーザの体を部分ごとに識別し、各部分のそれぞれについて画像上の位置を認識する。これにより、画像上において、ユーザの体の2以上の部分の位置関係である対象位置関係を算出する。ここで、2以上の部分の位置関係とは、2以上の部分どうしが成す距離によって示される。例えば、2以上の部分が「ユーザの顔の一部」および「ユーザの手」である場合、体動・ポーズ判定部12は、「顔の一部と手とが特定の距離以内」のように対象位置関係を算出する。体動・ポーズ判定部12は、算出した対象位置関係を第1集中度推定部16に送信する。
【0016】
画像は、複数取得され、そのそれぞれについて対象位置関係の算出が行われる。より詳しくは、撮影手段10において取得される画像は、画像が時系列に沿って連続的に並ぶ動画像である。したがって、体動・ポーズ判定部12は、当該動画像に含まれる1フレームごとの画像について、ユーザが集中状態であるか否かの判定を行う。つまり、体動・ポーズ判定部12では、ユーザが撮像された動画像に対応する、集中状態、または集中状態ではない非集中状態のいずれかを示す値が時系列に沿って連続的に並ぶ数値列が判定に基づいて出力される。
【0017】
視線・表情判定部14は、撮影手段10から受信した画像上においてユーザの視線または表情を画像認識により識別する。視線・表情判定部14は、近赤外LED(Light Emitting Diode)および撮影手段10から画像を取得し、画像検出、3Dアイモデルおよび視線算出アルゴリズムを含む演算処理を行う。視線・表情判定部14は、ディスプレイ等を眺めるユーザの視線を検知する。具体的には、近赤外LEDが、ユーザの角膜上に光の反射パターンを生成し、撮影手段10が当該反射パターンを取得する。そして、視線・表情判定部14は、当該反射パターンに基づいて、画像処理アルゴリズムと眼球の生理学的3Dモデルを用いて、空間中の眼球の位置と視点を推定する。なお、視線・表情判定部14は、自然光照明と可視光カラーカメラを使った構成でも可能であり、上記構成は1つの例にすぎない。
【0018】
また、視線・表情判定部14は、ディープラーニング等によりユーザの顔等を学習し、撮影したユーザの顔画像の特徴量を抽出し、学習したデータと抽出した特徴量とに基づいて、ユーザの表情を判定する。視線・表情判定部14は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。視線・表情判定部14は、推定したユーザの視点に関する情報、または、判定したユーザの表情に関する情報を第1集中度推定部16に送信する。
【0019】
第1集中度推定部16は、対象位置関係とユーザの表情とに基づいて、ユーザが集中状態であるか否かを判定する処理装置である。第1集中度推定部16は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。
【0020】
第1集中度推定部16は、体動・ポーズ判定部12から取得した対象位置関係を基に、ユーザの第1の集中度を推定する。第1集中度推定部16は、あらかじめユーザの癖を把握しており、体動・ポーズ判定部12において算出された対象位置関係が、ユーザの癖であるか否かを判定する。対象位置関係がユーザの癖と一致する場合、ユーザは、集中状態である場合にとり得る動作をとっていると判断できる。言い換えると、第1集中度推定部16は、ユーザが当該動作をとっているため、ユーザの第1の集中度が高いと判定できる。ここで、第1の集中度とは、ユーザが受動的に行うタスク(以後、パッシブタスクと呼ぶ)を遂行する際の集中度である。受動的に行うタスクとは、例えば、動画視聴等である。
【0021】
なお、本明細書中において、癖とは、人が集中状態にある場合にとり得る動作であり、人の体の2以上の部分の位置関係(つまり距離)から推定される動作である。したがって、癖は、人の体の2以上の部分の位置関係、または当該位置関係から推定される動作として規定可能である。
【0022】
第1集中度推定部16は、ユーザ1の集中度として、体動・ポーズ判定部12により出力された対象位置関係を用いて、あらかじめ設定された時間範囲に対する、ユーザが集中状態であった時間の全計測時間に対する比を算出する。例えば、5分間の動画像のうち、ユーザ1が集中状態であった時間の合計が4分間であった場合、4/5=0.8が集中度として算出される。また、例えば、第1集中度推定部16は、百分率を用いて0.8×100=80%を集中度として算出してもよい。
【0023】
また、第1集中度推定部16は、視線・表情判定部14が推定したユーザの視点に関する情報、または、判定したユーザの表情に関する情報に基づいて、ユーザの第1の集中度を推定する。例えば、第1集中度推定部16は、視線・表情判定部14が推定したユーザの視点の空間における経時的な動きが少ない場合に、ユーザの第1の集中度が高いと判定する。また、例えば、第1集中度推定部16は、集中度が高いときの表情を予め定めておき、視線・表情判定部14が当該表情であると判定したときに、ユーザの第1の集中度が高いと判定してもよい。第1集中度推定部18は、算出したユーザの第1の集中度を集中度判定部18に出力する。
【0024】
解答入力部20は、ユーザが解答を入力する端末または、ユーザに提示される解答入力用の画面等のインターフェースである。ユーザは、第1学習タスク提示部22から提示された問題に対する解答を、解答入力部20に入力する。解答入力部20は、取得した解答を情報処理部24に送信する。解答入力部20は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。解答入力部20は、タッチパネルディスプレイまたは液晶ディスプレイ等のディスプレイおよび入力ボタン若しくはキーボードを備えてもよい。
【0025】
第1学習タスク提示部22は、ユーザに対して、ユーザが能動的に学習する第1学習タスクを提示する端末または画面等のインターフェースである。第1学習タスク提示部22は、計算問題、漢字の知識に関する問題、英単語に関する問題等の知的訓練を行うための問題であり、ユーザからの解答の入力を必要とする問題等のユーザが能動的に学習する第1学習タスクを、ユーザに提示する。第1学習タスクは、アクティブタスクとも呼ばれる。第1学習タスク提示部22は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。解答入力部20は、タッチパネルディスプレイまたは液晶ディスプレイ等のディスプレイを備えていてもよい。第1学習タスク提示部22は、解答入力部20に、第1学習タスク提示部22がどのような問題を提示しているかという情報を送信する。また、第1学習タスク提示部22は、提示切り替え部30からの信号に基づいて、問題を提示する。
【0026】
情報処理部24は、解答入力部20から、ユーザが入力した解答を取得し、解答の正誤、問題の進捗速度、問題の処理量、解答スコア、および正答率等の、ユーザに提示された問題に関する指標を算出する。情報処理部24は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。
【0027】
第2集中度推定部26は、情報処理部24から、ユーザに提示された問題に関する指標を取得し、当該指標からユーザの第2の集中度を推定する。ここで、第2の集中度とは、ユーザが能動的に行うタスク(以後、アクティブタスクと呼ぶ)を遂行する際の集中度である。能動的に行うタスクとは、例えば、出題された問題に対して解答すること等である。例えば、第2集中度推定部26は、ユーザの問題に対する正答率が高いときに、ユーザの第2の集中度が高いと推定する。または、例えば、ユーザの問題の進捗速度が速いときに、ユーザの第2の集中度が高いと推定してもよい。第2集中度推定部26は、算出したユーザの第2の集中度を集中度判定部18に出力する。第2集中度推定部26は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。
【0028】
集中度判定部18は、第1集中度推定部16または第2集中度推定部26から取得した第1の集中度または第2の集中度を用いて、ユーザの集中度を判定する。具体的には、学習支援装置100がユーザに問題を提示している場合は、集中度判定部18は、第1集中度推定部16および第2集中度推定部26から第1の集中度および第2の集中度を取得し、第1の集中度および第2の集中度を正規化して比較することによって、ユーザの集中度を判定する。
【0029】
また、学習支援装置100がユーザに動画を提示している場合は、集中度判定部18は、第1集中度推定部16から取得した第1の集中度を第1の値と比較することで、ユーザの集中度を判定する。集中度判定部18は、判定したユーザの集中度に関する情報を、提示切り替え部30に出力する。集中度判定部18は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。
【0030】
提示切り替え部30は、第1の集中度および第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、動画と問題とのいずれをディスプレイに提示させるかを切り替える。集中度判定部18から取得したユーザの集中度に関する情報に基づいて、ユーザに提示する内容をどのように切り替えるかを決定する。例えば、提示切り替え部30は、学習支援装置100がユーザに動画を提示しているときに、第1の集中度が第2の集中度より高いとき、ユーザに提示する内容を、現在提示されている動画よりも難度の低い動画に切り替えると決定する。提示切り替え部30は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。提示切り替え部30は、集中度判定部18から信号を取得し、ユーザに提示する内容の切り替えに関する信号を第1学習タスク提示部22および第2学習タスク提示部28に送信する。
【0031】
第2学習タスク提示部28は、ユーザに対してユーザが受動的に学習する第2学習タスクを提示する端末または画面等のインターフェースである。第2学習タスクは、例えば、動画等である。また、第2学習タスクは、パッシブタスクとも呼ばれる。第2学習タスク提示部28は、例えば、プロセッサと記憶装置と、当該記憶装置に格納されたプログラムとによって実現される。第2学習タスク提示部28は、タッチパネルディスプレイまたは液晶ディスプレイ等のディスプレイを備えていてもよい。第2学習タスク提示部28は、提示切り替え部30からの信号に基づいて、動画を提示する。
【0032】
[学習支援装置の処理]
次に、学習支援装置100の行う処理について説明する。
図2は、実施の形態に係る学習支援装置100の処理を表すフローチャートである。
【0033】
まず、学習支援装置100は、ユーザに動画または問題を提示する(ステップS100)。学習支援装置100は、第2学習タスク提示部28で動画を提示、または、第1学習タスク提示部22で問題を提示する。
【0034】
次に、学習支援装置100は、第1の集中度または第2の集中度を推定する(ステップS101)。学習支援装置100は、第1集中度推定部16で第1の集中度を推定、または、第2集中度推定部26で第2の集中度を推定する。
【0035】
続いて、学習支援装置100は、第1の集中度と第2の集中度とを比較、または第1の集中度の値を判定する(ステップS102)。学習支援装置100は、集中度判定部18で、第1の集中度と第2の集中度との大小を比較、または第1の集中度と第1の値との大小を判定する。
【0036】
そして、学習支援装置100は、第1の集中度と第2の集中度との比較結果、または、第1の集中度の値の判定結果に応じて、ユーザに対する提示内容を切り替える(ステップS103)。学習支援装置100は、提示切り替え部30で、ユーザへの提示内容の切り替え方を決定し、決定した切り替え方を第1学習タスク提示部22または第2学習タスク提示部28に送信する。以下、
図1および
図2で説明された内容について、詳細に説明する。
【0037】
[アクティブタスクとパッシブタスク]
次に、学習支援装置100が提示するアクティブタスクとパッシブタスクについて、詳細に説明する。アクティブタスクとパッシブタスクとは、
図2で示されるステップS100で提示される動画または問題である。ここでは、
図2で示されるステップS100で提示される動画(パッシブタスク)または問題(アクティブタスク)について、説明する。
図3Aは、ユーザ1がアクティブタスクを実施している様子を表す図である。また、
図3Bは、ユーザ1がパッシブタスクを実施している様子を表す図である。
【0038】
図3Aに示されるアクティブタスクとは、ユーザ1が能動的に解答の入力等を行うタスクを指す。アクティブタスクとは、具体的には、計算問題、漢字に関する問題、英単語に関する問題、その他知識の解答を求める問題、図形問題、文章を読解する問題等である。
図3Bに示されるパッシブタスクとは、ユーザ1が受動的に、動画像の視聴等を行うタスクを指す。パッシブタスクとは、具体的には、算数、国語、英語、理科または社会等の授業の動画の視聴、音楽の演奏の視聴、絵画または視覚芸術作品の視聴、演劇の視聴および教育的な内容のビデオ等の視聴等を指す。
【0039】
図4Aは、アクティブタスク実施中のユーザ1の集中度を計測している様子を示す図である。学習支援装置100がアクティブタスクをユーザ1に提示したとき、ユーザ1は、ディスプレイ2等に表示された問題を見て、キーボードまたはタッチパネル等を通して、解答を学習支援装置100に入力する。学習支援装置100は、ユーザ1の第2の集中度を、作業情報から推定する。ここで、作業情報とは、ユーザ1が問題に回答する時のタッチパネルディスプレイへのタッチ率、問題の正答率、解答入力までの応答時間、問題の進捗速度、問題の処理量、解答スコア等である。なお、ユーザ1は、アクティブタスクに対して、マイクロフォン等を通じて、音声で解答を入力してもよい。
【0040】
また、学習支援装置100は、アクティブタスクをユーザ1に提示している間、撮影手段10からユーザ1の顔または身体の画像を取得する。学習支援装置100は、取得した画像を解析し、ユーザ1の第1の集中度を推定する。具体的には、学習支援装置100は、ユーザ1の表情、ユーザ1の視線若しくは視点に関する情報、ユーザ1のポーズ等を示す対象位置関係等を判定し、第1の集中度を推定する。
【0041】
図4Bは、パッシブタスク実施中のユーザ1の集中度を計測している様子を示す図である。学習支援装置100がパッシブタスクをユーザ1に提示したとき、ユーザ1は、ディスプレイ2等に表示された動画像を視聴する。学習支援装置100は、ユーザ1の第1の集中度を、撮影手段10で取得した画像を解析し、ユーザ1の顔画像、視線若しくは視点に関する情報、ユーザ1のポーズ等を示す対象位置関係、または、体温等の生理指標から推定する。学習支援装置100は、パッシブタスク実施中に、アクティブタスク実施中よりも高精度の解析を行ってもよい。なお、学習支援装置100は、脈拍または体温等のユーザ1の生理指標を、ウェアラブルデバイスまたはスマートフォンから取得してもよい。
【0042】
[第1の集中度の推定]
次に、学習支援装置100が行う第1の集中度の推定の処理について説明する。
図5は、実施の形態に係る学習支援装置100が行う第1の集中度の判定処理を示すフローチャートである。ここでは、
図2で示されるステップS101で行われる第1の集中度の推定について説明する。
【0043】
本実施の形態における撮影手段10は、ユーザ1が撮像された画像を受信することで当該画像を取得し、取得ステップ(S101)を実施する。撮影手段10は、また、取得した画像を体動・ポーズ判定部12へと送信する。
【0044】
続いて、体動・ポーズ判定部12は、撮影手段10から受信した画像について、画像認識により、ユーザ1の体とその他の部分とを識別し、さらに、ユーザ1の体を部分ごとに識別する。体動・ポーズ判定部12は、ユーザ1の体の部分のそれぞれに対して、画像上の位置を認識する。体動・ポーズ判定部12は、さらに、画像上におけるユーザ1の体の部分のうち2以上の部分の組み合わせについて、認識された位置からそれぞれの位置関係である対象位置関係を算出する認識ステップ(S102)を実施する。
【0045】
続いて、第1集中度推定部16は、取得した画像における対象位置関係と、当該ユーザ1の癖を規定する体の2以上の部分の位置関係とに基づいて、当該ユーザ1が集中状態であるか否かを判定する判定ステップを実施する。第1集中度推定部16は、例えば、記憶部に格納されたユーザ1の癖情報を用いてユーザ1の癖を規定する体の2以上の部分の位置関係を取得する。第1集中度推定部16は、さらに、ユーザ1の癖に該当する位置関係が、画像から算出された対象位置関係に含まれないか否かを判定することにより(S103)、ユーザ1が集中状態であるか否かの判定を実施する。
【0046】
例えば、ユーザ1の癖に該当する位置関係が、画像から算出された対象位置関係と対応する(一致するまたは同等とみなせる)場合(S103でYes)、第1集中度推定部16は、ユーザ1が集中状態であると判定する(S104)。また、例えば、ユーザ1の癖に該当する位置関係が、画像から算出された対象位置関係と対応しない場合(S103でNo)、第1集中度推定部16は、ユーザ1が集中状態ではないと判定する(S105)。
【0047】
次に、第1集中度推定部16は、撮影手段10において取得される画像1フレームごとにユーザ1が集中状態であるか否かの判定を実施する。ここで、本実施の形態における学習支援装置100は、あらかじめ設定された時間範囲においてユーザ1の集中度を算出する。つまり、あらかじめ設定された時間範囲に対応する所定の数(フレーム数)の画像について、第1集中度推定部16は、ユーザ1が集中状態か否かの判定を行う。
【0048】
第1集中度推定部16は、判定が実施された画像の数が所定の数に達したか否かの判定を行い(S106)、所定の数に達していない場合(S106でNo)、取得ステップ(S101)~ステップ(S106)を繰り返す。これにより、第1集中度推定部16は、判定が実施された画像の数が所定の数に達するまで、画像の取得および画像中のユーザ1が集中状態であるか否かの判定を行う。
【0049】
判定が実施された画像の数が所定の数に達した際に(S106でYes)、第1集中度推定部16は、所定の数の画像において判定された、ユーザ1が集中状態であるか否かの判定結果を用いて、ユーザ1の集中度を算出する算出ステップ(S107)を実施する。これにより、学習支援装置100は、ユーザ1があらかじめ設定された時間範囲内でどの程度集中していたかを数値化することができる。第1集中度推定部16は、算出したユーザ1の集中度に関する情報を出力部(図示せず)へと送信する。これにより、ユーザ1またはユーザ1を管理する管理者等は、学習支援装置100によって計測された集中度を確認することができる。
【0050】
第1集中度推定部16における、ユーザ1の集中状態であるか否かの判定について、
図6を用いてさらに詳しく説明する。
図6は、実施の形態に係る学習支援装置100が第1の集中度の判定に用いる対象者の癖の例を示す図である。
図6の(a)は、集中状態である場合におけるユーザ1が撮像された画像を示す図である。また、
図6の(b)は、集中状態でない場合におけるユーザ1が撮像された画像を示す図である。なお、ここでのユーザ1の集中時における癖は、顎(つまり顔の一部)を手で触る動作である。
【0051】
図6の(a)に示すように、体パーツ認識
部により、画像上のユーザ1は、体の一の部分である
顎と他の部分である
手との位置が画像上の座標として認識される。さらに、ユーザ1の集中時における癖である顎を手で触る動作に基づき、集中癖判定
部は、顎と手とにおける最短距離が0または0と同等とみなせる距離以内であるかを判定する。
図6の(a)では、ユーザ1は、顎と、手とにおける画像上の座標の最短距離が0である。したがって、
図6の(a)におけるユーザ1は、集中時の癖を示す集中状態であると判定される。
【0052】
一方で、
図6の(
d)に示すように、体動・ポーズ判定部12により、画像上のユーザ1は、体の一の部分である顎のみの位置が画像上の座標として認識される。手が画像中に認識されなかったため、顎と手との距離が算出されず、ユーザ1の集中時における癖である顎を手で触る動作は示されていない。したがって、
図6の(
d)におけるユーザ1は、集中時の癖を示す集中状態ではないと判定される。
【0053】
[第2の集中度の推定]
次に、学習支援装置100が行う第2の集中度の推定について説明する。ここでは、
図2で示されるステップS101で行われる第2の集中度の推定について説明する。第2の集中度は、タスクが実施された時間に対する、ユーザ1が集中していた時間の割合で表される。ユーザ1が集中していた時間は、応答時間の期待値に応答の総数を乗ずることで算出される。応答時間は、混合正規分布で表現される。具体的には、以下の式(1)~(5)で表される。
【0054】
【0055】
f(t)は、応答時間の分布を表す。flとfhとは、混合正規分布に用いられる対数正規分布である。flは、μlおよびσlで定義される。また、fhは、μhおよびσhで定義される。パラメータpは、混合係数である。また、CTは、集中時間(ユーザ1が集中していた時間)であり、Nは応答の総数である。また、CTRは、集中時間割合(タスクが実施された時間に対するユーザ1が集中していた時間の割合)であり、Ttotalは、タスク実施総時間(対象タスクが実施されていた時間の総量)である。なお、ここでは第2の集中度が、タスクが実施された時間全体に対して定義されたが、より短期間の時間期間(タイムスロット)に対して定義されてもよい。その場合、第2の集中度も第1の集中度と同様に時間的な変動を示す値となる。
【0056】
[ユーザ1の状態の判定]
次に、集中度判定部18によるユーザ1の状態の判定について説明する。ここでは、
図2で示されるステップS102で行われる処理について説明する。
図7は実施の形態に係る集中度判定部18が行う第1の集中度および第2の集中度の比較のタイムスロットを示す図である。
【0057】
集中度判定部18は、ユーザ1の状態の判定を、ユーザ1の第1の集中度および第2の集中度の比較を行うことによって実施する。また、集中度判定部18は、ユーザ1の状態の判定を、継続的に行うのではなく、断続的に行う。具体的には、集中度判定部18は、学習支援装置100が、1つのアクティブタスクまたはパッシブタスクを実施している時間毎に、その時間中に取得されたデータから推定されたユーザ1の第1の集中度または第2の集中度の平均値を算出して、当該平均値を用いて、その時間中のユーザ1の状態を判定する。
【0058】
または、集中度判定部18は、学習支援装置100が、1つのアクティブタスクまたはパッシブタスクを実施している時間に、その時間中に取得されたデータからユーザ1の第1の集中度または第2の集中度を推定し、推定した第1の集中度または第2の集中度からユーザ1の集中度を判定し、当該時間中に判定されたユーザ1の複数の集中度の平均値を、当該時間におけるユーザ1の集中度の代表値としてもよい。例えば、集中度判定部18は、第1の集中度と第2の集中度との大小を比較することで、ユーザ1の状態を判定する。
【0059】
また、集中度判定部18は、上記の処理を実施する際に、平均値の代わりに中央値を使用してもよい。学習支援装置100が、1つのアクティブタスクまたはパッシブタスクを実施している時間は、具体的には、例えば、30分である。
【0060】
また、第1の集中度と、第2の集中度とが比較されうるように、第1の集中度を示すデータと第2の集中度を示すデータとが正規化される。正規化の手法はいかなるものであってもよい。
【0061】
例えば、
図7に示されるように、学習支援装置100は、まずアクティブタスクを実施する。実施時間は、例えば、30分である。そして、集中度判定部18は、当該実施時間の間に推定された第1の集中度の代表値および第2の集中度の代表値から、当該実施時間中のユーザ1の状態を判定する。次に、学習支援装置100は、パッシブタスクを実施する。実施時間は、例えば、30分である。そして、集中度判定部18は、当該実施時間の間に推定された第1の集中度の代表値から、当該実施時間中のユーザ1の集中度を判定する。続いて、学習支援装置100は、アクティブタスクを実施する。実施時間は、例えば、30分である。そして、集中度判定部18は、当該実施時間の間に推定された第1の集中度の代表値および第2の集中度の代表値から、当該実施時間中のユーザ1の状態を判定する。このように、集中度判定部18は、継続的に逐次ユーザ1の集中度を判定するのではなく、所定の期間における第1の集中度または第2の集中度の平均値から、所定の期間におけるユーザ1の状態を判定する。なお、所定の期間とは30分の実施時間全体でもよいが、1分、3分などの短期間の時間期間(タイムスロット)でもよい。
【0062】
続いて、学習支援装置100が行う集中度の測定について具体的に説明する。
図8は、実施の形態に係る学習支援装置100における第1の集中度の測定の概要を示す図である。
【0063】
まず、ユーザ1が動画視聴(パッシブタスク)を実施している場合について考える。ユーザ1が動画視聴を行う時間は、例えば30分とする。ユーザ1が動画視聴を行っている間、学習支援装置100は、撮影手段10からユーザ1の画像データを取得する。撮影手段10で取得された画像は、体動・ポーズ判定部12および視線・表情判定部14で解析される。
【0064】
例えば、体動・ポーズ判定部12および視線・表情判定部14の解析によって、
図10に示される例では、ユーザ1が動画視聴を始めた直後は、ユーザ1が真剣な表情でメモを取るポーズが確認される。次に、ユーザ1があくびをするポーズが確認される。そして、ユーザ1が明るい表情をしていることが確認され、最後に頬杖をついて疲弊した表情をしていることが確認される。
【0065】
これらのポーズおよび表情に基づいて、第1集中度推定部16がユーザ1の集中度を推定したグラフが、
図8に示される。例えば、ユーザ1が真剣な表情でメモを取るポーズが確認された時間帯は、第1の集中度が相対的に高く推定され、ユーザ1があくびをするポーズが確認された時間帯は、第1の集中度が相対的に低く推定される。また、ユーザ1が明るい表情をしていることが確認された時間帯は、直前の時間帯よりも第1の集中度が高く推定され、最後にユーザ1が頬杖をついて疲弊した表情をしていることが確認された時間帯は、第1の集中度が相対的に低く推定される。
【0066】
集中度判定部18は、上記に示された30分間の第1の集中度の平均値等である代表値に基づいて、ユーザ1の状態を判定する。
【0067】
図9は、実施の形態に係る学習支援装置100における第2の集中度の測定の概要を示す図である。次に、ユーザ1が問題への解答(アクティブタスク)を実施している場合について考える。ユーザ1が問題への解答を行う時間は、例えば30分とする。ユーザ1が問題への解答を行っている間、学習支援装置100は、撮影手段10からユーザ1の画像データを取得する。撮影手段10で取得された画像は、体動・ポーズ判定部12および視線・表情判定部14で解析される。また、情報処理部24は、作業情報として、ユーザ1が問題に回答する時のタッチパネルディスプレイへのタッチ率、問題の正答率、解答入力までの応答時間、問題の進捗速度、問題の処理量、解答スコア等を取得する。そして、第2集中度推定部26は、作業情報に基づいて、ユーザ1の第2の集中度を推定する。
【0068】
例えば、第2集中度推定部26は、問題の正答率が高い場合に、第2の集中度が高いと推定する。また、第2集中度推定部26は、解答入力までの応答時間が短い場合に、第2の集中度が高いと推定してもよい。
図9に示されるように、学習支援装置100によってアクティブタスクが提示される30分の間に、第2の集中度が逐次推定される。
【0069】
集中度判定部18は、上記に示された30分間の第1の集中度の平均値等である代表値に基づいて、ユーザ1の状態を判定する。
【0070】
[アクティブタスクとパッシブタスクの切り替え]
つぎに、学習支援装置100が行う、ユーザ1の状態に応じたアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えについて説明する。ここでは、
図2で示されるステップS103で行われる処理について具体的に説明する。
図10は、実施の形態に係る学習支援装置100におけるアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えを示す図である。
図10に示されるように、学習支援装置100は、ユーザ1の状態に応じて、授業動画を視聴するパッシブタスクと、授業動画に関するクイズまたは演習を実施するアクティブタスクを切り替える。なお、学習支援装置100は、ユーザ1の状態に応じて、1つのパッシブタスクから、当該パッシブタスクと難易度の異なるパッシブタスクへと切り替えてもよいし、1つのアクティブタスクから、当該アクティブタスクと難易度の異なるアクティブタスクへと切り替えてもよい。
【0071】
図11は、実施の形態に係る学習支援装置100におけるアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えの詳細を示す表である。学習支援装置100がアクティブタスクを提示しているときに、第2の集中度が第1の集中度より高いとき、ユーザ1にとって、アクティブタスクの難易度が低すぎると判断される。これは、ユーザ1の問題への回答率などの作業パフォーマンスが高いにもかかわらず、見た目の表情にはそれが現れていないためである。ユーザ1にとっては、この課題に関しての学習・理解は十分に達成されたことになると考えられる。そこで、提示切り替え部30は、より難度の高いパッシブタスクに切り替える。これは、学習支援装置100が、次の1段進んだ学習段階の授業動画などへユーザ1を導入することを意味する。
【0072】
また、学習支援装置100がアクティブタスクを提示しているときに、第1の集中度が第2の集中度より高いとき、ユーザ1にとって、アクティブタスクの難易度が高すぎると判定する。これは、ユーザ1の見た目の表情では、十分に集中しているように見えるにもかかわらず、問題への回答率などの実際の作業パフォーマンスが低いためである。あるいは、学習支援装置100は、ユーザ1は、いわゆる漫然(Mind Wandering)状態に陥っていると判断する。そこで、提示切り替え部30は、難度の低いパッシブタスクに切り替える。これは例えば課題を1つ前の授業動画に戻してユーザ1に再度復習をさせることを意味する。また、この場合、提示切り替え部30は、休憩に切り替えてもよい。学習支援装置100がアクティブタスクを提示しているときに、第1の集中度が第2の集中度より高いとき、提示切り替え部30が、難度の低いパッシブタスクに切り替えるか休憩に切り替えるかは、第1の集中度または第2の集中度が第3の値より高いか否かに基づいて判断される。
【0073】
また、学習支援装置100がアクティブタスクを提示しているとき、提示切り替え部30は、第2の集中度の高低によって、異なる難易度のパッシブタスクに切り替えてもよい。例えば、学習支援装置100がアクティブタスクを提示しているときに、第2の集中度が第1の所定値より高い場合、提示切り替え部30は、難度の高いパッシブタスクに切り替えてもよい。反対に、例えば、学習支援装置100がアクティブタスクを提示しているときに、第2の集中度が第2の所定値より低い場合、提示切り替え部30は、難度の低いパッシブタスクに切り替えてもよい。
【0074】
また、学習支援装置100がパッシブタスクを提示しているときに、第1の集中度が第1の値よりも高いとき、提示切り替え部30は、ユーザ1が、十分に集中して授業動画などを視聴していると判断し、次の段階としてより難度の高いアクティブタスクに切り替える。反対に、学習支援装置100がパッシブタスクを提示しているときに、第1の集中度が第2の値よりも低いとき、提示切り替え部30は、ユーザ1が授業動画に集中できていないと判断して、休憩に切り替えるか、あるいは、比較的難度の低い問題への回答を促すようなアクティブタスクに切り替えてもよい。ここで、第2の値は、第1の値より小さいものとする。学習支援装置100がパッシブタスクを提示しているときに、第1の集中度が第1の値よりも低いとき、提示切り替え部30が、休憩に切り替えるか難度の低いアクティブタスクに切り替えるかは、第1の集中度が第3の値より高いか否かに基づいて判断される。
【0075】
次に、学習支援装置100が行うアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えの処理の概要について説明する。
図12は、実施の形態に係る学習支援装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
図12を用いて、学習支援装置100がユーザ1にパッシブタスクを提示している場合の、ユーザ1の集中度に基づいたアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えの処理について説明する。
図12で示される処理は、
図2で示される処理の具体例である。
【0076】
まず、第2学習タスク提示部28は、ユーザ1に動画を提示する(ステップS300)。
【0077】
次に、第1集中度推定部16は、ユーザ1の第1の集中度を推定する(ステップS301)。
【0078】
続いて、集中度判定部18は、第1の集中度が第1の値よりも高いか否かを判定する(ステップS302)。
【0079】
集中度判定部18が、第1の集中度が第1の値よりも高いと判定した場合(ステップS302でYes)、提示切り替え部30は、問題提示に切り替える(ステップS303)。具体的には、提示切り替え部30は、第2学習タスク提示部28に動画の出力を停止させ、かつ、第1学習タスク提示部22に問題を出力させる。ここで、提示切り替え部30は、難度の高い問題を第1学習タスク提示部22に出力させる。
【0080】
集中度判定部18が第1の集中度が第1の値よりも低いと判定した場合(ステップS302でNo)、提示切り替え部30は、休憩に切り替える(ステップS304)。具体的には、提示切り替え部30は、第2学習タスク提示部28に動画の出力を停止させ、かつ、第1学習タスク提示部22にユーザ1に休憩を促すコンテンツを出力させる。また、集中度判定部18が第1の集中度が第1の値よりも低く、第2の値よりも高いと判定した場合、提示切り替え部30は、ユーザ1に休憩を促すコンテンツの代わりに、難度の低い問題を第1学習タスク提示部22に出力させる。
【0081】
図13は、実施の形態に係る学習支援装置100の処理の別の例を示すフローチャートである。
図13を用いて、学習支援装置100がユーザ1にアクティブタスクを提示している場合の、ユーザ1の集中度に基づいたアクティブタスクとパッシブタスクの切り替えの処理について説明する。
図13で示される処理は、
図2で示される処理の具体例である。
【0082】
まず、第1学習タスク提示部22は、ユーザ1に問題を提示する(ステップS500)。
【0083】
次に、第1集中度推定部16は、ユーザ1の第1の集中度を推定する(ステップS501)。
【0084】
続いて、第2集中度推定部26は、ユーザ1の第2の集中度を推定する(ステップS502)。なお、ステップS501とステップS502は順序が逆でもよい。
【0085】
そして、集中度判定部18は、第2の集中度が第1の集中度よりも高いか否かを判定する(ステップS503)。
【0086】
集中度判定部18が、第2の集中度が第1の集中度よりも高いと判定した場合(ステップS503でYes)、提示切り替え部30は、難度の高い動画の提示に切り替える(ステップS504)。具体的には、提示切り替え部30は、第1学習タスク提示部22に問題の出力を停止させ、かつ、第2学習タスク提示部28に難度の高い動画を出力させる。
【0087】
集中度判定部18が、第2の集中度が第1の集中度よりも低いと判定した場合(ステップS503でNo)、提示切り替え部30は、難度の低い動画の提示に切り替える(ステップS505)。具体的には、提示切り替え部30は、第1学習タスク提示部22に問題の出力を停止させ、かつ、第2学習タスク提示部28に難度の低い動画を出力させる。また、集中度判定部18が、第2の集中度が第1の集中度よりも低いと判定した場合(ステップS503でNo)、提示切り替え部30は、休憩に切り替えてもよい。第1の集中度または第2の集中度が第3の値より高いか否かによって、第2学習タスク提示部28は、難度の低い動画を出力するか、ユーザ1に休憩を促す内容のコンテンツを出力するかを切り替えてもよい。
【0088】
[集中度の判定とタスクの切り替えの具体例]
次に、学習支援装置100によるユーザ1の集中度の判定と、学習支援装置100がユーザ1に提示するタスクの切り替えについて、具体的に説明する。
図14は、実施の形態に係る学習支援装置100における第1の集中度と第2の集中度との比較によるユーザ1の状態判定の一例を示す図である。また、
図15は、実施の形態に係る学習支援装置100における第1の集中度と第2の集中度との比較によるユーザ1の状態の誘導を示す図である。
【0089】
図14では、第1の集中度を縦軸とし、第2の集中度を横軸として、学習支援装置100によって、ユーザ1にアクティブタスクが提示されたときのユーザ1の集中度をプロットしたグラフが示されている。具体的には、タスクAは、第1の集中度が0.567であり、第2の集中度が0.477である点にプロットされている。また、タスクBは、第1の集中度が0.748であり、第2の集中度が0.384である点にプロットされている。集中度判定部18は、タスクAでは、第1の集中度と第2の集中度がほぼ等しく、ユーザ1の作業態度とパフォーマンスがバランスしていると解釈する。タスクAの状態のとき、提示切り替え部30は、難度の低いパッシブタスクに切り替える。
【0090】
また、集中度判定部18は、タスクBでは、第1の集中度が第2の集中度より大きく、ユーザ1の作業態度は良好であるがパフォーマンスが低下していると解釈する。すなわち、集中度判定部18は、タスクBでは、ユーザ1が漫然状態であると判定する。タスクBの状態のとき、提示切り替え部30は、休憩に切り替える。このとき、学習支援装置100は、ユーザ1をリラックスさせる効果のある映像または音楽をユーザ1に提示する。
【0091】
または、タスクBの状態のとき、提示切り替え部30は、現在提示されているアクティブタスクよりも難度の低いアクティブタスクに切り替えてもよい。または、タスクBの状態のとき、提示切り替え部30は、パッシブタスクに切り替えてもよい。このとき提示されるパッシブタスクは、例えば、直前に実施されていたアクティブタスクを復習するための動画等である。
【0092】
上記のようなタスクの切り替えを行うことによって、学習支援装置100は、
図15に示されるように、タスクBが実施されたときのユーザ1の第1の集中度を低下させるか、タスクBが実施されたときのユーザ1の第2の集中度を向上させることにより、ユーザ1の第1の集中度および第2の集中度がバランスした状態へと、ユーザ1を誘導することができる。よって、学習支援装置100は、上記のようなタスクの切り替えを行うことによって、ユーザ1をより集中した状態に誘導することができる。
【0093】
[効果等]
本実施の形態に係る学習支援装置100は、ユーザ1が学習タスクを行うための学習支援装置であって、ユーザ1を撮影する撮影手段10からの情報を解析してユーザ1の第1の集中度を推定する第1集中度推定部16と、ユーザ1が学習タスクを実施するにあたり、ユーザ1が能動的に入力した情報を解析してユーザ1の第2の集中度を推定する第2集中度推定部26と、第1の集中度および第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、学習タスクの内容と学習タスクの提示手法とを切り替える切り替え部30と、を備える。
【0094】
これにより、学習支援装置100は、ユーザ1の集中度から推定されるユーザ1の状態に応じて、ユーザ1が能動的に学習を行う第1学習タスクとユーザ1が受動的に学習を行う第2学習タスクとのうち適切なものを提示することができる。
【0095】
また、例えば、学習支援装置100は、さらに、ユーザ1に対して、ユーザ1が能動的に学習する第1学習タスクを提示する第1学習タスク提示部22を備え、第1タスク提示部22が、ユーザ1に対して前記第1学習タスクを提示している間に、切り替え部30が、ユーザ1に提示する内容を、第1の集中度と第2の集中度との大小関係によって異なる難易度の第1学習タスクに切り替える。
【0096】
これにより、学習支援装置100は、ユーザ1に第1学習タスクを提示しているとき、ユーザ1の集中度から推定されるユーザ1の状態に応じて、適切な難易度の第2学習タスクに提示を切り替えることができる。
【0097】
また、例えば、学習支援装置100において、第1学習タスク提示部22が、ユーザ1に対して第1学習タスクを提示している間に、前記切り替え部30が、ユーザ1に提示する内容を、第2の集中度の高低によって異なる難易度のユーザ1が受動的に学習する第2学習タスクに切り替える。
【0098】
これにより、学習支援装置100は、ユーザ1に第1学習タスクを提示しているとき、ユーザ1の集中度から推定されるユーザ1の状態に応じて、適切な難易度の第2学習タスクに提示を切り替えることができる。
【0099】
また、例えば、学習支援装置100は、さらに、第2学習タスクをユーザ1に提示する第2学習タスク提示部28を備え、第2学習タスク提示部28が、ユーザ1に対して第2学習タスクを提示している間であって、第1の集中度が第1の値よりも高い場合に、切り替え部30が、ユーザ1に提示する内容を、第1学習タスクに切り替える。
【0100】
これにより、学習支援装置100は、ユーザ1に第2学習タスクを提示しているとき、ユーザ1の集中度から推定されるユーザ1の状態に応じて、適切な難易度の第1学習タスクに提示を切り替えることができる。
【0101】
また、例えば、学習支援装置100において、第1学習タスク提示部22がユーザ1に対して第1学習タスクを提示している間であって、第1の集中度が第2の集中度よりも高いとき、ユーザ1が漫然状態であると判定し、ユーザ1に休憩を促す集中度判定部18をさらに備える。
【0102】
これにより、学習支援装置100は、ユーザ1に第1学習タスクを提示しているとき、ユーザ1の集中度から推定されるユーザ1の状態に応じて、ユーザ1に休憩を促し、ユーザ1の作業効率を高めることができる。
【0103】
また、例えば、学習支援装置100において、第2学習タスク提示部28が、ユーザ1に対して第2学習タスクを提示している間であって、第1の集中度が第2の値よりも低い場合に、集中度判定部18が、ユーザ1に休憩を促す。
【0104】
これにより、学習支援装置100は、ユーザ1に第2学習タスクを提示しているとき、ユーザ1の集中度から推定されるユーザ1の状態に応じて、ユーザ1に休憩を促し、ユーザ1の作業効率を高めることができる。
【0105】
また、本開示の学習支援システムは、ユーザ1が学習タスクを行うための学習支援システムであって、ディスプレイ2と、ユーザ1を撮影する撮影手段10と、ユーザ1を撮影する撮影手段10からの情報を解析してユーザ1の第1の集中度を推定する第1集中度推定部16と、ユーザ1が学習タスクを実施するにあたり、ユーザ1が能動的に入力した情報を解析してユーザ1の第2の集中度を推定する第2集中度推定部26と、第1の集中度および第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、学習タスクの内容と学習タスクの提示手法とを切り替える提示切り替え部30と、を備える。
【0106】
これにより、本開示の学習支援システムは、上記学習支援装置100と同様の効果を奏することができる。
【0107】
[その他]
以上、実施の形態について説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0108】
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0109】
また、例えば、上記実施の形態において、ユーザ1が学習タスクを行うための学習支援方法であって、ユーザ1を撮影する撮影手段10からの情報を解析してユーザ1の第1の集中度を推定する第1集中度推定ステップと、ユーザ1が学習タスクを実施するにあたり、ユーザ1が能動的に入力した情報を解析してユーザ1の第2の集中度を推定する第2集中度推定ステップと、第1の集中度および第2の集中度の少なくとも一方に基づいて、学習タスクの内容と学習タスクの提示手法とを切り替える切り替えステップと、を含む学習支援方法が実行されてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0111】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0112】
また、本開示の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、本開示の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0113】
例えば、本開示は、上記実施の形態の学習支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本開示は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0114】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本開示の学習支援装置および学習支援システムは、ユーザに効果的な学習体験を提供することができる。
【符号の説明】
【0116】
1 ユーザ
2 ディスプレイ
10 撮影手段
12 体動・ポーズ判定部
14 視線・表情判定部
16 第1集中度推定部
18 集中度判定部
20 解答入力部
22 第1学習タスク提示部
24 情報処理部
26 第2集中度推定部
28 第2学習タスク提示部
30 切り替え部
100 学習支援装置