(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】ソーラーパネルに使用する消火装置
(51)【国際特許分類】
H02S 40/42 20140101AFI20241220BHJP
H02S 50/00 20140101ALI20241220BHJP
【FI】
H02S40/42
H02S50/00
(21)【出願番号】P 2022192613
(22)【出願日】2022-12-01
(62)【分割の表示】P 2022007541の分割
【原出願日】2022-01-21
【審査請求日】2022-12-01
【審判番号】
【審判請求日】2023-09-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524341993
【氏名又は名称】株式会社プラザ企画
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】木戸 勝則
【合議体】
【審判長】藤田 年彦
【審判官】後藤 孝平
【審判官】山村 浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-19471(JP,A)
【文献】特開2011-146442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S 40/42
H02S 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電に用いられるソーラーパネルに取り付けられ、冷媒が流れる流路を有する基板と、
前記ソーラーパネルの受光面を有する表面の反対側の面の裏面側に設けられ該ソーラーパネルの温度を検出するパネル温度検知手段と、
制御部と、
前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルの裏面に放出する放出手段と、を備え、
前記ソーラーパネルは、発電した電力を出力線に出力する電力出力部を裏面に有し、
前記制御部は、前記パネル温度検知手段の検知する温度に基づいて火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、該火災発生検知に基づいて、前記流路の冷媒を前記放出手段から前記ソーラーパネルの裏面に放出させる
ソーラーパネルに使用する消火装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記パネル温度検知手段の検知する温度に基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する請求項1に記載のソーラーパネルに使用する消火装置。
【請求項3】
前記パネル温度検知手段には、前記電力出力部の表面の温度を検出する電力出力部温度検知手段が含まれ、
前記制御部は、前記電力出力部温度検知手段の検知する温度に基づいて前記火災発生検知を行なう請求項1又は請求項2に記載のソーラーパネルに使用する消火装置。
【請求項4】
太陽光発電に用いられるソーラーパネルに取り付けられ、冷媒が流れる流路を有する基板と、
前記ソーラーパネルの受光面を有する表面の反対側の面の裏面側に設けられ前記流路を流れる冷媒の温度を検出する冷媒温度検知手段と、
制御部と、
前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルの裏面に放出する放出手段と、
を備え、
前記ソーラーパネルは、発電した電力を出力線に出力する電力出力部を裏面に有し、
前記制御部は、前記冷媒温度検知手段の検知する温度に基づいて火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、該火災発生検知に基づいて、前記放出手段により前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルの裏面に放出させる
ソーラーパネルに使用する消火装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記冷媒温度検知手段の検知する温度に基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する請求項4に記載のソーラーパネルに使用する消火装置。
【請求項6】
前記流路における上流を流れる冷媒の温度である上流冷媒温度を検出する上流冷媒温度検知手段と、
前記流路における下流を流れる冷媒の温度である下流冷媒温度を検出する下流冷媒温度検知手段と、を備え、
前記制御部は、前記上流冷媒温度と前記下流冷媒温度とに基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する請求項4又は請求項5に記載のソーラーパネルに使用する消火装置。
【請求項7】
前記流路における上流を流れる冷媒の温度である上流冷媒温度を検出する上流冷媒温度検知手段と、
前記流路における下流を流れる冷媒の温度である下流冷媒温度を検出する下流冷媒温度検知手段と、を備え、
前記制御部は、前記上流冷媒温度と前記下流冷媒温度とに基づいて火災発生検知を行なう請求項4又は請求項5に記載のソーラーパネルに使用する消火装置。
【請求項8】
前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断する電力切断手段と、を備え、
前記制御部は、前記火災発生検知に基づいて、前記流路の冷媒を前記放出手段から前記ソーラーパネルの裏面に放出させるとともに、前記電力切断手段によって前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断させる請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項に記載のソーラーパネルに使用する消火装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電に用いられるソーラーパネルに使用する消火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、持続可能なエネルギーを得るために、太陽光発電用のソーラーパネルに対する需要が増大している。
ソーラーパネルは、太陽光に晒される場所に設置されており、夏季の日中には表面温度が70℃を超えることもある。
【0003】
このように温度が上昇すると、ソーラーパネルの部品劣化等により火災が派生する虞がある。特に、建物の屋上にソーラーパネルが設置されている場合は、建物も燃える火災事故が発生しかねない。
また、ソーラーパネルの温度が上昇し、最も発電効率の高い25℃を大きく超えると発電量が大幅に低下し、25℃から1℃上昇するごとにソーラーパネルの出力が0.45%低下するといわれている。
【0004】
特許文献1には、ソーラーパネルと、ソーラーパネルの裏面に積層される取付板との間に冷却用水循環流通路が設けられ、ソーラーパネルに火災検知部が設けられ、ソーラーパネルに蓄積された熱を水循環流通路内の水で冷却し、水はソーラーパネルの発電効率が高い温度に制御するよう循環され、熱せられた水はエコキュートタンクに収納され、火災検知部が、検知されたパネルの温度と煙量によって火災発生と判断したとき、水循環通路内の水をソーラーパネルの表面に放水するソーラーパネル装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載のようなソーラーパネル装置は、火災発生時に自動的に消火放水することができるが、太陽光を吸収している間は発電を継続しているので、火災発生時に消火のために放水することで人間が感電する危険性がある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、既成のソーラーパネルにも取り付けることができ、低コストで、発電効率及び消火効率が良く、安全性が高いソーラーパネルに使用する消火装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、太陽光発電に用いられるソーラーパネルに取り付けられ、冷媒が流れる流路を有する基板と、前記ソーラーパネルの受光面を有する表面の反対側の面の裏面側に設けられ該ソーラーパネルの温度を検出するパネル温度検知手段と、制御部と、前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルの裏面に放出する放出手段と、を備え、前記ソーラーパネルは、発電した電力を出力線に出力する電力出力部を裏面に有し、前記制御部は、前記パネル温度検知手段の検知する温度に基づいて火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、該火災発生検知に基づいて、前記流路の冷媒を前記放出手段から前記ソーラーパネルの裏面に放出させるソーラーパネルに使用する消火装置である。
請求項2に係る発明は、前記制御部は、前記パネル温度検知手段の検知する温度に基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する請求項1に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
請求項3に係る発明は、前記パネル温度検知手段には、前記電力出力部の表面の温度を検出する電力出力部温度検知手段が含まれ、前記制御部は、前記電力出力部温度検知手段の検知する温度に基づいて前記火災発生検知を行なう請求項1又は請求項2に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
請求項4に係る発明は、太陽光発電に用いられるソーラーパネルに取り付けられ、冷媒が流れる流路を有する基板と、前記ソーラーパネルの受光面を有する表面の反対側の面の裏面側に設けられ前記流路を流れる冷媒の温度を検出する冷媒温度検知手段と、制御部と、前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルの裏面に放出する放出手段と、を備え、前記ソーラーパネルは、発電した電力を出力線に出力する電力出力部を裏面に有し、前記制御部は、前記冷媒温度検知手段の検知する温度に基づいて火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、該火災発生検知に基づいて、前記放出手段により前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルの裏面に放出させるソーラーパネルに使用する消火装置である。
請求項5に係る発明は、前記制御部は、前記冷媒温度検知手段の検知する温度に基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する請求項4に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
請求項6に係る発明は、前記流路における上流を流れる冷媒の温度である上流冷媒温度を検出する上流冷媒温度検知手段と、前記流路における下流を流れる冷媒の温度である下流冷媒温度を検出する下流冷媒温度検知手段と、を備え、前記制御部は、前記上流冷媒温度と前記下流冷媒温度とに基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する請求項4又は請求項5に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
請求項7に係る発明は、前記流路における上流を流れる冷媒の温度である上流冷媒温度を検出する上流冷媒温度検知手段と、前記流路における下流を流れる冷媒の温度である下流冷媒温度を検出する下流冷媒温度検知手段と、を備え、前記制御部は、前記上流冷媒温度と前記下流冷媒温度とに基づいて火災発生検知を行なう請求項4又は請求項5に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
請求項8に係る発明は、前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断する電力切断手段と、を備え、前記制御部は、前記火災発生検知に基づいて、前記流路の冷媒を前記放出手段から前記ソーラーパネルの裏面に放出させるとともに、前記電力切断手段によって前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断させる請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
また、別発明として以下のものでも良い。
手段1は、太陽光発電に用いられるソーラーパネルに取り付けられ、冷媒が流れる流路を有する基板と、前記ソーラーパネルの温度を検出するパネル温度検知手段と、制御部と、前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルに放出する放出手段と、前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断する電力切断手段と、を備え、前記制御部は、前記パネル温度検知手段の検知する温度に基づいて火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、該火災発生検知に基づいて、前記流路の冷媒を前記放出手段から前記ソーラーパネルに放出させるとともに、前記電力切断手段によって前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断させるソーラーパネルに使用する消火装置である。
【0009】
手段2は、前記制御部は、前記パネル温度検知手段の検知する温度に基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する手段1に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
【0010】
手段3は、前記ソーラーパネルは、発電した電力を前記出力線に出力する電力出力部を有し、前記パネル温度検知手段には、前記電力出力部の表面の温度を検出する電力出力部温度検知手段が含まれ、前記制御部は、前記電力出力部温度検知手段の検知する温度に基づいて前記火災発生検知を行なう手段1又は手段2に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
【0011】
手段4は、太陽光発電に用いられるソーラーパネルに取り付けられ、冷媒が流れる流路を有する基板と、前記流路を流れる冷媒の温度を検出する冷媒温度検知手段と、制御部と、前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルに放出する放出手段と、を備え、前記制御部は、前記冷媒温度検知手段の検知する温度に基づいて火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、該火災発生検知に基づいて、前記放出手段により前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルに放出させるソーラーパネルに使用する消火装置である。
【0012】
手段5は、前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断する電力切断手段を備え、前記制御部は、前記冷媒温度検知手段の検知する温度に基づいて火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、該火災発生検知に基づいて前記放出手段により前記流路から冷媒を前記ソーラーパネルに放出させるとともに、前記電力切断手段によって前記ソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断させる手段4に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
【0013】
手段6は、前記制御部は、前記冷媒温度検知手段の検知する温度に基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する手段4又は手段5に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
【0014】
手段7は、前記流路における上流を流れる冷媒の温度である上流冷媒温度を検出する上流冷媒温度検知手段と、前記流路における下流を流れる冷媒の温度である下流冷媒温度を検出する下流冷媒温度検知手段と、を備え、前記制御部は、前記上流冷媒温度と前記下流冷媒温度とに基づいて前記流路を流れる冷媒の流量を制御する手段4乃至手段6のいずれか1項に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
【0015】
手段8は、前記流路における上流を流れる冷媒の温度である上流冷媒温度を検出する上流冷媒温度検知手段と、前記流路における下流を流れる冷媒の温度である下流冷媒温度を検出する下流冷媒温度検知手段と、を備え、前記制御部は、前記上流冷媒温度と前記下流冷媒温度とに基づいて火災発生検知を行なう手段4乃至手段6のいずれか1項に記載のソーラーパネルに使用する消火装置である。
【発明の効果】
【0016】
ソーラーパネルの温度或いは冷媒の温度に基づいて火災発生を検知し、火災発生検知に基づいて流路から冷媒をソーラーパネルに放出させるので、火災発生時に自動的に消化することができ、重大な火災事故を防止することが可能である。
【0017】
火災発生検知に基づいて、電力切断手段によってソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断させることにより、流路から冷媒を放出した時に感電による人身事故を防ぐことができ、安全性が高い。
【0018】
冷媒が流れる流路を有する基板がソーラーパネルに取り付けられるので、既成のソーラーパネルにも簡単に消火装置を設置することができる。
【0019】
火災発生検知を行なわない場合、パネル温度検知手段の検知する温度に基づいて流路を流れる冷媒の流量を制御すれば、ソーラーパネルの温度上昇による発電効率の低下を抑制できる。
【0020】
上流冷媒温度と下流冷媒温度とに基づいて火災発生検知を行なうことにより、一か所の冷媒温度に基づく火災発生検知に比べて正確性が増す。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の正面図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の側面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の配線・配管図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るソーラーパネルの電力出力部の概略配線図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係るソーラーパネルに使用する消火装置のブロック図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係るソーラーパネルの消火過程を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の正面図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係るソーラーパネルに使用する消火装置のブロック図である。
【
図9】本発明の消火装置の配置例1を示す図である。
【
図10】本発明の消火装置の配置例2を示す図である。
【
図11】本発明の消火装置の配置例3を示す図である。
【
図12】本発明の消火装置の配置例4を示す図である。
【
図13】本発明の消火装置の配置例5を示す図である。
【
図14】本発明の第3の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置であって、(a)は基板の正面図、(b)は基板のX-X断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態につき図面を参照する等して説明する。
なお、本発明は、実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0023】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態を
図1乃至
図6と共に説明する。
【0024】
図1は、第1の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の正面図であり、
図2は、第1の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の側面図であり、
図3は、第1の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の配線・配管図であり、
図4は、第1の実施形態に係るソーラーパネルの電力出力部分の概略配線図であり、
図5は、第1の実施形態に係るソーラーパネルに使用する消火装置のブロック図であり、
図6は、第1の実施形態に係るソーラーパネルの消火過程を示すフローチャートである。
【0025】
本実施形態において
図1及び
図5に示すように、消火装置1は、太陽光発電に用いられるソーラーパネルAに使用されるものであって、基板2と、パネル温度検知手段3と、冷媒温度検知手段4と、制御部5と、放出手段6と、電力切断手段7とを備える。
【0026】
ソーラーパネルAは、略四角形であり、太陽光を吸収して電気に変換する結晶シリコン系の半導体が表面に多数設置される。
ソーラーパネルAの裏面には、電力出力部であるジャンクションボックスBが設けられ、ジャンクションボックスBから出力線Cを介して、ソーラーパネルAで発電した電力が外部へ送られる。
【0027】
基板2は、熱伝導率の高いアルミニウム合金等を素材とし、正面視において、ソーラーパネルAより一回り小さい形状の板状体であって、図示しない耐熱性粘着テープ等の固定具を用いて、
図2に示すように、ソーラーパネルAの裏面に取り付けられる。
ソーラーパネルAは、屋根や地上などに複数並べて敷設されることが多く、これらの各ソーラーパネルAにそれぞれ基板2が取り付けられる。
【0028】
図1乃至
図3に示すように、基板2の表面には、冷媒の流路となる冷媒流通管20がほぼ全面に亘り蛇行して配設されている。
冷媒には、不凍液、不燃液、水等の液体が用いられる。
【0029】
冷媒流通管20の上流側端部は、フレキシブル管20a及び手動開閉コック80を介して供給管8に連結され、冷媒流通管20の下流側端部は、フレキシブル管20b及び手動開閉コック90を介して排出管9に連結される。
【0030】
供給管8及び排出管9は敷設された複数のソーラーパネルAが共有しており、供給管8の基端部及び排出管9の末端部は熱交換タンク10に連結される。
手動開閉コック80,90は、ソーラーパネルAを交換する際に、手動で閉じて冷媒流通管20を供給管8及び排出管9から切り離すために用いられる。フレキシブル管20a、20bにより連結されるので、連結するときの位置調整が行いやすい。
【0031】
供給管8或いは排出管9の途中に循環ポンプ11が設置されている。
循環ポンプ11には、例えば電動式のポンプが採用されており、電源ACから電力が供給され、循環ポンプ11を駆動することにより、熱交換タンク10、供給管8、冷媒流通管20及び排出管9の順で冷媒が循環する。そして、循環ポンプ11の出力を変えることにより、冷媒流通管20内部の流路を流れる冷媒の流量を増減させることができる。
【0032】
熱交換タンク10により温度が低下した冷媒は、供給管8から冷媒流通管20に流入する。冷媒流通管20を通過する間にソーラーパネルAから発せられる熱が基板2を介して伝わり、冷媒の温度は上昇し、冷媒流通管20から排出管9には温度の高い冷媒が排出される。そして、冷媒は排出管9から熱交換タンク10に流入して温度が下げられる。
【0033】
冷媒流通管20から枝管60が分岐し、枝管60の先端は消火管61に連結される。枝管60は柔軟性を有する素材で構成されたものにしても良い。
冷媒流通管20と枝管60との分岐点には切換弁62が設けられる。切換弁62は電磁式の三方弁であって、冷媒流通管20の流入側及び流出側と枝管60とがそれぞれ連結され、冷媒流通管20の上流側から流入した冷媒を冷媒流通管20の下流側に流すか、枝管60に流すかを切り換えられるようになっている。
【0034】
消火管61はソーラーパネルAの裏面上端縁に沿って取り付けられ、消火管61の下側面には複数の冷媒放出口610が適宜間隔ごとに設けられている。
枝管60、消火管61及び切換弁62は、冷媒流通管20内の冷媒を冷媒放出口610からソーラーパネルAの裏面に向けて放出する放出手段6を構成する。
【0035】
ソーラーパネルAには、ソーラーパネルAの温度を検知するパネル温度検知手段3が設けられる。
パネル温度検知手段3には、ソーラーパネルAの裏面に取り付けられた基板2の温度によりパネル本体の温度を検知するパネル本体温度検知手段3aと、最も発火しやすい箇所であるジャンクションボックスBである電力出力部に設けられ、表面の温度を検出する電力出力部温度検知手段3bが含まれる。
【0036】
冷媒流通管20には、流路を流れる冷媒の温度を検出する冷媒温度検知手段4が設置される。
冷媒温度検知手段4は、上流冷媒温度検知手段4aと下流冷媒温度検知手段4bを備える。
【0037】
上流冷媒温度検知手段4aは、流路における上流を流れる冷媒の温度である上流冷媒温度を検出する。下流冷媒温度検知手段4bは、流路における下流を流れる冷媒の温度である下流冷媒温度を検出する。
上流冷媒温度検知手段4aと下流冷媒温度検知手段4bは、それぞれ冷媒流通管20の上流側端部及び下流側端部に取り付けられる。
【0038】
ソーラーパネルAが発電した電力の出力線Cには、この出力線Cを電気的に切断する電力切断手段7が設けられる(
図1、
図3、
図4)。
電力切断手段7は、例えば配線用ブレーカ、ノーヒューズブレーカ、安全ブレーカ等のサーキットブレーカが用いられている。
【0039】
消火装置1を制御する制御部5は、パネル側制御部5aと、遠隔制御部5bとを含む。
パネル側制御部5aは、各ソーラーパネルAに設置される(
図1、
図3)。
【0040】
図5に示すように、パネル側制御部5aは、そのソーラーパネルAに設けられたパネル本体温度検知手段3a、電力出力部温度検知手段3b、上流冷媒温度検知手段4a、下流冷媒温度検知手段4b、循環ポンプ11、切換弁62及び電力切断手段7が接続される。
【0041】
複数のパネル側制御部5aは遠隔制御部5bに接続され、各ソーラーパネルAのパネル側制御部5aどうしが互いに接続される。
パネル側制御部5aと遠隔制御部5bとの接続は、有線接続であっても良いし無線接続であっても良い。
【0042】
遠隔制御部5bは、循環ポンプ11に接続されるとともに、ユーザーの携帯端末12にインターネット回線等を介して接続される。携帯端末12は、スマートフォンやタブレットなどが挙げられ、消火装置1の監視、操作などができるようになっている。
循環ポンプ11には、パネル側制御部5aと遠隔制御部5bとが接続されるが、どちらか一方でも良い。
【0043】
冷媒流通管20、パネル温度検知手段3、冷媒温度検知手段4、パネル側制御部5a、放出手段6及び電力切断手段7の大半が基板2に設けられているので、基板2をソーラーパネルAに取り付けることにより、既成のソーラーパネルAにも簡単に設置することができる。
【0044】
消火装置1は、例えば、
図6に示す流れに従って作動する。
ステップS1において、パネル側制御部5aがパネル本体温度検知手段3a、電力出力部温度検知手段3b、上流冷媒温度検知手段4a、下流冷媒温度検知手段4bの検知した温度を読み込む。
【0045】
ステップS2において、パネル側制御部5aは、上流冷媒温度検知手段4aが検知した上流冷媒温度と、下流冷媒温度検知手段4bが検知した下流冷媒温度との差を求める。
【0046】
ステップS3で、上流冷媒温度と下流冷媒温度との温度差が第一所定値以上であるか否か判断する。
ここで、第一所定値は、ソーラーパネルAの発電効率が低下する温度差である。
【0047】
この温度差は、ソーラーパネルAが通常の発電状態にあるときの上流冷媒温度と下流冷媒温度との温度差より大きいが、発火時の温度差より小さい値である。
この温度差は、冷媒流通管20の長さ、季節等に応じて設定される。
【0048】
ステップS2で求めた温度差が第一所定値以上の場合は、ソーラーパネルAの温度が高くなって、発電効率が低下している恐れがあるので、ステップS4へ進み、循環ポンプ11の回転速度を上げて、冷媒流通管20を流れる冷媒の流量を増加させてソーラーパネルAを冷却するようにして、ステップS1へ戻る。
【0049】
ステップS2で求めた温度差が第一所定値未満である場合は、ステップS5へ進む。
ステップS5において、パネル側制御部5aは、パネル本体温度検知手段3aが検知した温度が75℃に達したか否かを判断する。
【0050】
ソーラーパネルAのパネル本体の温度が75℃に達すると、表面に設置された半導体の発電効率が低下するので、ステップS4へ進んで循環ポンプ11の回転速度を上げてソーラーパネルAを冷却し、ステップS1へ戻る。
【0051】
本実施形態では、循環ポンプ11の回転速度について、ステップS3からステップS4のときと、ステップS5からステップS4のときとは同じ回転速度に設定しているが、異なるようにしても良い。例えば、ステップS5からステップS4のときの回転速度を大きくするように設定するようにしても良い。
【0052】
ステップS5においてパネル本体温度が75℃未満である場合は、ステップS6に進む。
【0053】
ステップS6では、上流冷媒温度と下流冷媒温度との温度差が第二所定値以上であるか否か判断する。
第二所定値は、第一所定値よりも大きく、ソーラーパネルAの発火の恐れがある温度差であり、冷媒流通管20の長さ、季節等に応じて設定される。
【0054】
上流冷媒温度と下流冷媒温度との温度差が第二所定値以上の場合は、ステップS7において、火災が発生したことを検知する火災発生検知を行ない、さらにステップS8へ進む。
【0055】
ステップS8では、火災発生検知に基づき放出手段6を作動させ、切換弁62を切り換えて枝管60へ冷媒を流し、消火管61から冷媒をソーラーパネルAに放出させるとともに、電力切断手段7を作動させて出力線Cを切断し、終了する。
【0056】
ソーラーパネルAの一つでも火災発生検知が行われた場合は、当該ソーラーパネルAのパネル側制御部5aから遠隔制御部5bを介してその情報が他のソーラーパネルAのパネル側制御部5aに送られて、同様に当該他のソーラーパネルAの冷媒の放出と出力線Cが切断される。
【0057】
ステップS6において、上流冷媒温度と下流冷媒温度との温度差が第二所定値未満の場合は、ステップS9へ進む。
ステップS9において、電力出力部温度検知手段3bの検知温度が120℃以上であるか否か判断する。
【0058】
ステップS9において、電力出力部温度検知手段3bの検知温度が120℃以上であれば、ジャンクションボックスBから発火するおそれがあるので、上述したステップS7及びステップS8に進む。
ステップS9において、電力出力部温度検知手段3bの検知温度が120℃未満であれば、ステップS1に戻る。
【0059】
パネル側制御部5aは、パネル本体温度検知手段3a及び電力出力部温度検知手段3bの検知温度、上流冷媒温度と下流冷媒温度との温度差、火災発生検知の状況を、遠隔制御部5bを経由して携帯端末12に送信し、ユーザーは携帯端末12を見ることによって遠隔地でもソーラーパネルAの状況を知ることができる。
これにより、ソーラーパネルAごとに伝送されるデータを監視して、複数のソーラーパネルAで構成される発電設備について、各ソーラーパネルA毎の劣化・故障・異常を早期発見でき、点検を容易に行うことができる。
特に、大規模メガソーラーのような発電設備や遠隔地の発電設備の点検の場合、航空撮影やドローン赤外線探査などでは費用と時間を要するので有用である。また、薬品工場や発火物製造工場のような人力での点検に危険をともなうような太陽光発電設備にも有用である。
【0060】
また、遠隔制御部5bは、各パネル側制御部5aから送信される上流冷媒温度と下流冷媒温度との温度差を比較することにより、不具合が生じたソーラーパネルAを識別し、ユーザーに知らせることもできるようにしても良い。
【0061】
ユーザーは、携帯端末12を操作し、遠隔制御部5bに接続された循環ポンプ11の回転速度を変えたり、各パネル側制御部5aを介して放出手段6及び電力切断手段7を作動させたりすることができる。
【0062】
〔第2の実施形態〕
以下、本発明の第2の実施形態を
図7及び
図8と共に説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0063】
図7は、第2の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の正面図であり、
図8は、第2の実施形態に係るソーラーパネルに使用する消火装置のブロック図である。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、
図7及び
図8に示すようにソーラーパネルが発電した電力の出力線を電気的に切断する電力切断手段が設けられていない。
【0064】
パネル温度検知手段3又は冷媒温度検知手段4の検知する温度に基づいて火災発生検知がされた際には、冷媒を放出手段6からソーラーパネルAに放出するが、電力の出力線を切断しないものである。これは、感電の危険性が少ないことが予想される場合やコストなどが考慮される場合など適宜採用されるものである。
消火装置1の作動は、第1の実施形態と同様であるが、ステップS8においては、出力線の電気的な切断が行われない。
【0065】
〔配管の配置の例〕
ソーラーパネルAは複数配置され、様々な形態に配置されている。それらの形態に応じて、消火装置1は配置することができる。消火装置1の配置例(平面図)を
図9乃至
図13に示す。
なお、各ソーラーパネルAには、第1の実施形態や第2の実施形態と同様の消火装置を備えている。図においては基板2のみ記載して他は省略して示している。
【0066】
図9は、配置例1を示したものである。ソーラーパネルAは、上下2段に配置されている。配置例1では、上段の横方向に6枚、下段の横方向に8枚が配置されている。供給管8、排出管9は、上段と下段とにわたってそれぞれ分岐して配管される。循環ポンプ11は一台であるが、上段と下段とにそれぞれ設けるようにしても良い。
【0067】
図10は、配置例2を示したものである。ソーラーパネルAは、上下方向3段に配置されている。配置例2では、上段に1枚、中段の横方向に3枚、下段の横方向に5枚が配置されている。供給管8、排出管9は、上段と中段と下段とにわたってそれぞれ分岐して配管される。
なお、破線で示したように、下段の供給管8の端部と中段の供給管8の端部に配管しバイパスを設けるようにしても良い。また、破線で示したように、下段の排出管9の端部と中段の排出管9の端部に配管したりしてバイパスを設けるようにしても良い。
【0068】
図11は、配置例3を示したものである。ソーラーパネルAは、上下方向3段に配置されている。配置例2では、上段に1枚、中段の横方向に3枚、下段の横方向に5枚が配置されている。供給管8、排出管9は、下段までは一本で配管され、下段で左右方向と中段方向の三方に分岐されて、中段方向に分岐されたものが中段でさらに左右方向と上段方向の三方に分岐されている。
【0069】
図12は、配置例4を示したものである。ソーラーパネルAは、上下方向6段に配置されている。配置例4では、各段横方向に4枚が配置されている。供給管8は各段の横方向左側から、排出管9は各段の横方向右側からそれぞれ分岐して反対方向に向かって配管される。
【0070】
図13は、配置例5を示したものである。ソーラーパネルAは、上下方向6段に配置されている。配置例5では、各段横方向に4枚が配置されている。供給管8、排出管9は各段の下方向からそれぞれ分岐して上段方向に向かって配管される。
【0071】
〔第3の実施形態〕
以下、本発明の第3の実施形態を
図14と共に説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の部分については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0072】
図14は、第3の実施形態に係るソーラーパネルに設けられた消火装置の基板であって、
図14(a)は正面図であり、
図14(b)はX-X要部断面図である。
第3の実施形態が第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点は、基板への冷媒流通管20などの設置構造が異なる。
【0073】
第3の実施形態の基板2は、溝2aを形成してから冷媒流通管20が設けられる。本実施形態では、基板2は例えば、アルミニウム合金等であり、溝2aは冷媒流通管20の配置形状に合わせて削り出しで形成される。本実施形態では、基板2の厚さは120mm程度であり、溝2aの深さは9.5mm程度であり、
図14(b)に示すようにちょうど冷媒流通管20が嵌め込まれるように形成されている。熱交換効率を高めるために、溝2aの底面の形状が冷媒流通管20の外周面に沿うように円弧状に形成されいる。
【0074】
溝2aは、部分的に拡幅して形成されている拡幅部を備えており、それぞれ上流冷媒温度検知手段4aが設けられる拡幅部2b1、下流冷媒温度検知手段4bが設けられる拡幅部2b2、切換弁62が設けられる拡幅部2cを備えている。また、パネル側制御部5aが設けられる溝部2dを設けるようになっているが、溝にせず、埋め込まれないようにしても良い。
【0075】
〔その他の変形例〕
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば以下のようなものも含まれる。
【0076】
本実施形態では、火災発生検知と流路を流れる冷媒の流量の制御との少なくとも一方を、パネル温度検知手段の検知する温度と冷媒温度検知手段の検知する温度とに基づいて行ったが、これに限られない。パネル温度検知手段の検知する温度と冷媒温度検知手段の検知する温度とのいずれか一方に基づいて行うようにしても良い。
【0077】
別途に冷媒を貯留しておく貯留タンクを設けて、全体の循環路に補充するようにしても良い。冷媒が水であれば、水道配管を供給管に接続するようにしても良い。
これらの場合、貯留タンクにレベル水位計を設け、消火放水等によって貯留タンク内の水位が低下した時、供給管に自動給水できるようにすることが好ましい。熱交換タンクに貯留タンクの機能を持たせるようにしても良い。
また、供給管が水道配管などの補吸水管を接続するようにして、放出手段が作動した場合に、循環ポンプ11の回転速度を上げて放出量をさらに増加させるようにしても良い。
【0078】
本実施形態では、パネル側制御部が、循環ポンプと、各ソーラーパネルの放出手段及び電力切断手段を制御しているが、遠隔制御部が、直接各ソーラーパネルの放出手段及び電力切断手段を制御すると共に、循環ポンプを制御してもよい。また、いずれの制御部も各機器を制御するようにしても良い。さらに、温度の検知もいずれの制御部が行っても良い。制御部を複数に分けるのではなく一つにしても良い。
【0079】
本実施形態では、循環ポンプをまとめて一つとして設けているが、消火装置の各基板毎や複数のグループ毎にまとめて適宜の台数を設けるようにしても良い。
【0080】
本実施形態では、パネル本体温度検知手段の検知した温度が75℃に達した時、ソーラーパネルの発電効率が低下すると判断し、循環ポンプの回転速度を上げてソーラーパネルを冷却しているが、ソーラーパネルの表面に配置された半導体の種類や外気温に応じて判断基準となる温度を変更するようにしても良い。
【0081】
本実施形態では、消火管からソーラーパネルAの裏面に冷媒を放出するようにしているが、この限りではない。消火管からソーラーパネルAの表面に放出するように設けても良い。また、消火管を基板に設けるようにしても良い。この場合には、基板はソーラーパネルAの裏面上縁部付近まで届く寸法のものにしておくことが好ましい。
【0082】
本実施形態では、冷媒温度検知手段により上流冷媒温度と下流冷媒温度とを検知したが、これに限られず、冷媒温度検知手段を一つ設け冷媒温度を検知してその経時的な温度変化を検知して判断するようにしても良い。
また、上流冷媒温度検知手段と下流冷媒温度検知手段との間に冷媒温度検知手段を設置して、その部分の冷媒温度も反映して冷媒の流量の制御や火災発生検知を判断するようにしても良い。
【0083】
本実施形態では、複数のソーラーパネルのうち一つでも火災発生検知が行われた場合、他の全てのソーラーパネルへの冷媒の放出と出力線の切断が行われるようにしたが、これに限られない。火災発生検知が行われたソーラーパネルのみ、または隣接するソーラーパネルだけを含めて冷媒の放出と出力線の切断を行うようにしても良い。
【0084】
いずれの実施形態における各技術的事項を他の実施形態に適用して実施例としても良い。
【符号の説明】
【0085】
A ソーラーパネル
B ジャンクションボックス
C 出力線
1 消火装置
2 基板
20 冷媒流通管
20a,20b フレキシブル管
3 パネル温度検知手段
3a パネル本体温度検知手段
3b 電力出力部温度検知手段
4 冷媒温度検知手段
4a 上流冷媒温度検知手段
4b 下流冷媒温度検知手段
5 制御部
5a パネル側制御部
5b 遠隔制御部
6 放出手段
60 枝管
61 消火管
610 冷媒放出口
62 切換弁
7 電力切断手段
8 供給管
80 手動開閉コック
9 排出管
90 手動開閉コック
10 熱交換タンク
11 循環ポンプ
12 携帯端末