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特許7607384アバター管理システム、アバター管理方法及びアバター管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】アバター管理システム、アバター管理方法及びアバター管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/131 20220101AFI20241220BHJP
   H04L 51/52 20220101ALI20241220BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241220BHJP
【FI】
H04L67/131
H04L51/52
G06Q50/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024137653
(22)【出願日】2024-08-19
【審査請求日】2024-08-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519344969
【氏名又は名称】株式会社PocketRD
(74)【代理人】
【識別番号】230112911
【弁護士】
【氏名又は名称】三和 圭二郎
(72)【発明者】
【氏名】内田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】籾倉 宏哉
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/179971(WO,A1)
【文献】特開2016-153925(JP,A)
【文献】特開2012-073766(JP,A)
【文献】国際公開第2024/048734(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00-51/58
H04L 67/00-67/75
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アバターの構成要素であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報及び前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であるアバター構成情報を管理するアバター管理システムであって、
複数の前記アバター素材情報を識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター素材記憶手段と、
アバター素材情報の選択に関する情報である素材選択情報に基づき、前記アバター素材記憶手段に記憶された複数のアバター素材情報の中からアバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出手段と、
アバター素材抽出手段によって抽出されたアバター素材情報を含む出力素材情報を外部に出力する素材情報出力手段と、
を含むアバター素材情報管理装置と、
前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であって、アバター生成に使用するアバター素材情報の識別情報を少なくとも含む前記アバター構成情報を、前記アバター構成情報に基づき生成されるアバターの識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター構成記憶手段と、
生成するアバターの識別情報に基づき、前記アバター構成記憶手段に記憶されたアバター構成情報の中から当該生成するアバターに対応するアバター構成情報を抽出するアバター構成抽出手段と、
前記アバター構成抽出手段によって抽出されたアバター構成情報を含む情報を外部に出力するアバター構成出力手段と、
前記アバター構成抽出手段によって抽出されたアバター構成情報に基づき素材選択情報を生成する素材選択情報生成手段と、
前記素材選択情報生成手段によって生成された素材選択情報を含む情報を前記アバター素材抽出手段に出力する素材選択情報出力手段と、
を含むアバター構成情報管理装置と、
を備えたことを特徴とするアバター管理システム。
【請求項2】
生成するアバターと対応関係にある非代替性トークンであるアバタートークンに対応する分散型ネットワーク上の分散型台帳に記録される、前記生成するアバターの使用権限を有する者に関する情報を含むトランザクション情報を生成するトランザクション生成手段と、
前記トランザクション情報を前記分散型ネットワークに対し出力するよう指示する出力指示手段と、
生成するアバターと対応関係にある前記アバタートークンに対応した分散型ネットワーク上に記録された情報のうち、前記生成するアバターの使用権限を有する者に関する情報である使用権限情報を取得する使用権限情報取得手段と、
特定のアバターの生成を要請した者と、前記使用権限情報取得手段によって取得した情報に含まれる前記特定のアバターに関する使用権限を有する者との間の同一性の有無を判定する同一性判定手段と、
前記同一性判定手段によって同一性があると判定されなかった場合に、前記アバター素材抽出手段及び前記アバター構成抽出手段の少なくとも一方に対し抽出処理を停止するよう指示する処理停止指示手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のアバター管理システム。
【請求項3】
前記アバター構成情報管理装置は、
前記アバター構成記憶手段に記憶させるための新たなアバター構成情報を入力する構成情報入力手段と、
前記構成情報入力手段にて入力された新たなアバター構成情報と、前記アバター構成記憶手段に記憶されている他のアバター構成情報とを比較し類否判定を行う類否判定手段と、
前記新たなアバター構成情報が前記他のアバター構成情報と同一でなく、かつ、類似しないと類否判定手段に判定された場合に、前記新たなアバター構成情報を前記アバター構成記憶手段に記憶させるよう指示する構成情報記憶処理手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載のアバター管理システム。
【請求項4】
アバターの構成要素であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報及び前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であるアバター構成情報を管理するアバター管理方法であって、
複数の前記アバター素材情報を識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター素材記憶ステップと、
アバター素材情報の選択に関する情報である素材選択情報に基づき、前記アバター素材記憶ステップにおいて記憶された複数のアバター素材情報の中からアバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出ステップと、
アバター素材抽出ステップにおいて抽出されたアバター素材情報を含む出力素材情報を外部に出力する素材情報出力ステップと、
を含むアバター素材情報管理ステップと、
前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であって、アバター生成に使用するアバター素材情報の識別情報に関する情報を少なくとも含む前記アバター構成情報を、前記アバター構成情報に基づき生成されるアバターの識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター構成記憶ステップと、
生成するアバターの識別情報に基づき、前記アバター構成記憶ステップにおいて記憶されたアバター構成情報の中から当該生成されるアバターに対応する前記アバター構成情報を抽出するアバター構成抽出ステップと、
前記アバター構成抽出ステップにおいて抽出されたアバター構成情報を含む情報を外部に出力するアバター構成出力ステップと、
前記アバター素材抽出ステップにて用いられる前記素材選択情報を、前記アバター構成抽出ステップにおいて抽出されたアバター構成情報に基づき生成する素材選択情報生成ステップと、
を含むアバター構成情報管理ステップと、
を含むことを特徴とするアバター管理方法。
【請求項5】
前記アバター素材抽出ステップ及び前記アバター構成出力ステップにおける出力先に関する情報である出力先情報を取得する出力先情報取得ステップをさらに含み、
前記アバター素材抽出ステップにおいて、前記出力先情報取得ステップにおいて取得した出力先情報に基づき、前記出力先の仕様に適合したアバター素材情報を抽出することを特徴とする請求項4記載のアバター管理方法。
【請求項6】
アバターの構成要素であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報及び前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であるアバター構成情報をコンピュータに管理させるアバター管理プログラムであって、
複数の前記アバター素材情報を識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター素材記憶機能と、
アバター素材情報の選択に関する情報である素材選択情報に基づき、前記アバター素材記憶機能において記憶された複数のアバター素材情報の中からアバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出機能と、
アバター素材抽出機能において抽出されたアバター素材情報を含む出力素材情報を外部に出力する素材情報出力機能と、
を含むアバター素材情報管理機能と、
前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であって、アバター生成に使用するアバター素材情報の識別情報に関する情報を少なくとも含む前記アバター構成情報を、前記アバター構成情報に基づき生成されるアバターの識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター構成記憶機能と、
生成するアバターの識別情報に基づき、前記アバター構成記憶機能によって記憶されたアバター構成情報の中から当該生成されるアバターに対応する前記アバター構成情報を抽出するアバター構成抽出機能と、
前記アバター構成抽出機能において抽出されたアバター構成情報を含む情報を外部に出力するアバター構成出力機能と、
前記アバター素材抽出機能にて用いられる前記素材選択情報を、前記アバター構成抽出機能において抽出されたアバター構成情報に基づき生成する素材選択情報生成機能と、
を含むアバター構成情報管理機能と、
を実行させることを特徴とするアバター管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部サービス等にて利用されるアバターについて第三者による生成・使用を抑制する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ等の電子計算機における処理能力向上等に伴い、ゲーム及びSNS(Social Networking Service)等のIT系のサービスにて2次元、3次元のコンピュータグラフィックスが多数活用されている。これらのサービスにおいては、架空のキャラクターを模したアイコン、アバター等が使用されるのみならず、利用者等の実在の人物の特徴を踏まえつつある程度抽象的に表現する等、利用者の特徴等に応じた個性的なアバター等が用いられるケースが増えている。これにより、たとえばゲームにて利用者の特徴を表現したアバターからなる主人公が敵キャラクターと対戦することで利用者のゲーム世界への没入感が向上する効果が発生し、SNSにおいて利用者を示すアイコンとして利用者本人を抽象的に表現したアバターを使用することで、仮想空間でありながら現実の世界と同じような感覚にて利用者間の交流が促進されるといった効果が発生することが期待される。
【0003】
特許文献1、2は、いずれもヘッドマウントディスプレイを使用して仮想空間を表現するコンピュータゲームにおいて、プレイヤー自身、あるいは共同プレイヤーの実際の姿をそれぞれ模したアバターを使用する技術について開示したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-012509号公報
【文献】特開2019-139673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
他方で、アバターは電子データによって構成されることからコピーが技術的に容易であり、優れたデザインのアバターについては他者による模倣リスクが問題となる。かかる問題は、デザイン保護のみならず、特定の利用者について他者によるなりすましがなされるなど人格権的な観点からも問題があるが、特許文献1、2のいずれにおいても他者による模倣を防止する技術については何ら開示されていない。
【0006】
また、現在はさまざまなゲーム、SNS等のサービスが展開されており、利用者においては、複数のサービスにてアバターを使用するケースが増えている。しかしながら、各サービス間ではアバターに関する仕様(データ形式、データサイズ、解像度等)が異なることが一般的であるため、利用者はサービスごとにアバターを用意する必要がある。このことは、たとえばアバターが利用者の特徴を反映したデザインからなり複数のサービスでデザイン共通のアバターを使用したいと考えた場合でも同様であり、利用者にとって過度の負担を強いるものとなっている。さらに、利用者の特徴を反映したデザインからなるアバターは、利用者の成長に応じた容貌の変化や髪型の変更等に合わせて事後的に修正等を行う必要があるところ、この場合にもサービスごとにそれぞれアバターの具体的構成について変更処理を行わなければならず、きわめて煩雑である。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、外部サービス等にて利用されるアバターを管理するにあたって、使用権限を有さぬ第三者によるアバターの生成・使用を効率的に抑制できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1にかかるアバター管理システムは、アバターの構成要素であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報及び前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であるアバター構成情報を管理するアバター管理システムであって、複数の前記アバター素材情報を識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター素材記憶手段と、アバター素材情報の選択に関する情報である素材選択情報に基づき、前記アバター素材記憶手段に記憶された複数のアバター素材情報の中からアバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出手段と、アバター素材抽出手段によって抽出されたアバター素材情報を含む出力素材情報を外部に出力する素材情報出力手段と、を含むアバター素材情報管理装置と、前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であって、アバター生成に使用するアバター素材情報の識別情報を少なくとも含む前記アバター構成情報を、前記アバター構成情報に基づき生成されるアバターの識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター構成記憶手段と、生成するアバターの識別情報に基づき、前記アバター構成記憶手段に記憶されたアバター構成情報の中から当該生成するアバターに対応するアバター構成情報を抽出するアバター構成抽出手段と、前記アバター構成抽出手段によって抽出されたアバター構成情報を含む情報を外部に出力するアバター構成出力手段と、前記アバター構成抽出手段によって抽出されたアバター構成情報に基づき素材選択情報を生成する素材選択情報生成手段と、前記素材選択情報生成手段によって生成された素材選択情報を含む情報を前記アバター素材抽出手段に出力する素材選択情報出力手段と、を含むアバター構成情報管理装置と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、請求項2にかかるアバター管理システムは、上記の発明において、生成するアバターと対応関係にある非代替性トークンであるアバタートークンに対応する分散型ネットワーク上の分散型台帳に記録される、前記生成するアバターの使用権限を有する者に関する情報を含むトランザクション情報を生成するトランザクション生成手段と、前記トランザクション情報を前記分散型ネットワークに対し出力するよう指示する出力指示手段と、生成するアバターと対応関係にある前記アバタートークンに対応した分散型ネットワーク上に記録された情報のうち、前記生成するアバターの使用権限を有する者に関する情報である使用権限情報を取得する使用権限情報取得手段と、特定のアバターの生成を要請した者と、前記使用権限情報取得手段によって取得した情報に含まれる前記特定のアバターに関する使用権限を有する者との間の同一性の有無を判定する同一性判定手段と、前記同一性判定手段によって同一性があると判定されなかった場合に、前記アバター素材抽出手段及び前記アバター構成抽出手段の少なくとも一方に対し抽出処理を停止するよう指示する処理停止指示手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するため、請求項3にかかるアバター管理システムは、上記の発明において、前記アバター構成情報管理装置は、前記アバター構成記憶手段に記憶させるための新たなアバター構成情報を入力する構成情報入力手段と、前記構成情報入力手段にて入力された新たなアバター構成情報と、前記アバター構成記憶手段に記憶されている他のアバター構成情報とを比較し類否判定を行う類否判定手段と、前記新たなアバター構成情報が前記他のアバター構成情報と同一でなく、かつ、類似しないと類否判定手段に判定された場合に、前記新たなアバター構成情報を前記アバター構成記憶手段に記憶させるよう指示する構成情報記憶処理手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するため、請求項4にかかるアバター管理方法は、アバターの構成要素であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報及び前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であるアバター構成情報を管理するアバター管理方法であって、複数の前記アバター素材情報を識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター素材記憶ステップと、アバター素材情報の選択に関する情報である素材選択情報に基づき、前記アバター素材記憶ステップにおいて記憶された複数のアバター素材情報の中からアバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出ステップと、アバター素材抽出ステップにおいて抽出されたアバター素材情報を含む出力素材情報を外部に出力する素材情報出力ステップとを含むアバター素材情報管理ステップと、前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であって、アバター生成に使用するアバター素材情報の識別情報に関する情報を少なくとも含む前記アバター構成情報を、前記アバター構成情報に基づき生成されるアバターの識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター構成記憶ステップと、生成するアバターの識別情報に基づき、前記アバター構成記憶ステップにおいて記憶されたアバター構成情報の中から当該生成されるアバターに対応する前記アバター構成情報を抽出するアバター構成抽出ステップと、前記アバター構成抽出ステップにおいて抽出されたアバター構成情報を含む情報を外部に出力するアバター構成出力ステップと、前記アバター素材抽出ステップにて用いられる前記素材選択情報を、前記アバター構成抽出ステップにおいて抽出されたアバター構成情報に基づき生成する素材選択情報生成ステップとを含むアバター構成情報管理ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、請求項5にかかるアバター管理方法は、上記の発明において、前記アバター素材抽出ステップ及び前記アバター構成出力ステップにおける出力先に関する情報である出力先情報を取得する出力先情報取得ステップをさらに含み、前記アバター素材抽出ステップにおいて、前記出力先情報取得ステップにおいて取得した出力先情報に基づき、前記出力先の仕様に適合したアバター素材情報を抽出することを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するため、請求項6にかかるアバター管理プログラムは、アバターの構成要素であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報及び前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であるアバター構成情報をコンピュータに管理させるアバター管理プログラムであって、複数の前記アバター素材情報を識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター素材記憶機能と、アバター素材情報の選択に関する情報である素材選択情報に基づき、前記アバター素材記憶機能において記憶された複数のアバター素材情報の中からアバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出機能と、アバター素材抽出機能において抽出されたアバター素材情報を含む出力素材情報を外部に出力する素材情報出力機能とを含むアバター素材情報管理機能と、前記アバター素材情報を用いたアバターの構成について記述した情報であって、アバター生成に使用するアバター素材情報の識別情報に関する情報を少なくとも含む前記アバター構成情報を、前記アバター構成情報に基づき生成されるアバターの識別情報と関連付けた状態で記憶するアバター構成記憶機能と、生成するアバターの識別情報に基づき、前記アバター構成記憶機能によって記憶されたアバター構成情報の中から当該生成されるアバターに対応する前記アバター構成情報を抽出するアバター構成抽出機能と、前記アバター構成抽出機能において抽出されたアバター構成情報を含む情報を外部に出力するアバター構成出力機能と、前記アバター素材抽出機能にて用いられる前記素材選択情報を、前記アバター構成抽出機能において抽出されたアバター構成情報に基づき生成する素材選択情報生成機能とを含むアバター構成情報管理機能とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、外部サービス等にて利用されるアバターを管理するにあたって、使用権限を有さぬ第三者によるアバターの生成・使用を効率的に抑制できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態1にかかるアバター管理システムの構成を示す模式図である。
図2】実施の形態2にかかるアバター管理システムの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、本発明の実施の形態として最も適切と考えられる例について記載するものであり、当然のことながら、本発明の内容を本実施の形態にて示された具体例に限定して解すべきではない。同様の作用・効果を奏する構成であれば、実施の形態にて示す具体的構成以外のものであっても、本発明の技術的範囲に含まれることは勿論である。
【0017】
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかるアバター管理システムについて説明する。図1に示すとおり、本実施の形態1にかかるアバター管理システムは、アバターを構成する素材に関する情報であるアバター素材情報の管理を行うアバター素材情報管理装置1と、個々のアバターの構成について記述した情報であるアバター構成情報の管理を行うアバター構成情報管理装置2を備える。本実施の形態1にかかるアバター管理システムにて管理されるアバターは、複数のパーツを組み合わせることで一体としてのアバターを形成する構成を採用しており、複数のパーツであるアバター素体を構成する電子データ等の情報であるアバター素材情報についてはアバター素材情報管理装置1が管理し、複数のパーツをどのように組み合わせて一体のアバターを構成するかという情報を含むアバター構成情報についてはアバター構成情報管理装置2にて管理する構成を採用する。
【0018】
アバター素材情報管理装置1は、アバター素材情報を記憶するアバター素材記憶部3と、生成されるアバターの識別情報を入力するアバター識別情報入力部4と、アバターを構成するために必要な素材の組み合わせに関する情報である素材選択情報を入力する素材選択情報入力部5と、生成されるアバターの使用者に関する情報である使用者情報を入力する使用者情報入力部6と、後述するアバタートークンと関連付けられた分散型台帳からアバターの使用権限を有する者に関する情報である使用権限情報を取得する使用権限情報取得部7と、使用者情報と使用権限情報の同一性の有無を判定する同一性判定部8と、同一性判定部8にて同一性ありと判定されなかった場合にアバター素材抽出部10(後述)及びアバター構成抽出部25(後述)の少なくとも一方における抽出処理を停止するよう指示する処理停止指示部9と、素材選択情報に基づきアバター素材記憶部3から必要なアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出部10と、アバターが使用される外部サービスに対し出力される情報であって、少なくともアバター素材抽出部10にて抽出したアバター素材情報を含む情報である出力素材情報を生成する出力素材情報生成部11と、出力素材情報を暗号化する暗号化処理部12と、暗号化処理が施された出力素材情報を、外部(たとえばアバターが使用される外部サービスに向けて出力する素材情報出力部13とを備える。
【0019】
アバター構成情報管理装置2は、アバター構成情報(修正情報が入力された場合は修正後のアバター構成情報)を記憶するアバター構成記憶部14と、アバターの識別情報を入力するアバター識別情報入力部15と、入力されたアバター識別情報に対応したアバターの構成に関する情報であるアバター構成情報を入力する構成情報入力部16と、過去に入力したアバター構成情報の内容を修正する情報である修正情報を入力する修正情報入力部17と、構成情報入力部16を介して入力されたアバター構成情報(修正情報入力後は修正後のアバター構成情報)と既にアバター構成記憶部14に記憶されている他のアバター構成情報とを比較して類否判定を行う類否判定部18と、類否判定部18の判定結果に基づき新たに入力されたアバター構成情報をアバターの識別情報と関連付けた状態にてアバター構成記憶部14に記憶させるよう指示する構成情報記憶処理部19と、構成情報記憶処理部19によって記憶させるよう指示されたアバター構成情報に関するアバターと対応関係を有し、当該アバターと対応した非代替性トークンであるアバタートークンを生成するアバタートークン生成部20と、当該アバターの使用権限を有する者に関する情報を含む情報として、アバタートークンに対応した分散型台帳内のブロックに格納されるトランザクションを生成するトランザクション生成部21と、トランザクションに含まれる情報の生成・出力がアバタートークンの保有者の意向に従ったものであることを証明するデータである電子署名を生成する電子署名部22と、トランザクション及び電子署名をアバタートークンと関連付けられた分散型ネットワークに出力する出力部23と、アバターの生成・使用を欲する者からのアバター生成指示を入力するアバター生成指示入力部24と、使用指示に対応するアバター構成情報を抽出するアバター構成抽出部25と、抽出したアバター構成情報を暗号化処理する暗号化処理部26と、外部(たとえばアバターを使用する外部サービス)に対し暗号化したアバター構成情報を出力する構成情報出力部27と、抽出したアバター構成情報からさらに素材選択情報を抽出する素材選択情報生成部28と、抽出した素材選択情報を暗号化する暗号化処理部29と、暗号化処理が施された素材選択情報をアバター素材情報管理装置1に出力する素材選択情報出力部30とを備える。
【0020】
次に、アバター素材情報管理装置1の構成要素について説明する。アバター素材記憶部3は、アバターを構成する素材であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報をその識別情報と関連付けた状態で記憶するためのものである。アバター素材とは、アバターの構成要素となる部品的な素材であって、たとえば、目、鼻、口、耳、髪型、皮膚、全身体型に関する素体(頭部、胴体、手足等を含む基本構造。好ましくは表面形状に関する情報であるスキンだけでなく内部構造に関するボーン及びウェイトに関する情報を含む。)等の身体的部位に対応した構成要素、衣服、靴、帽子、装身具等の身体付着物に対応した構成要素、アバター使用時にアバター本体と共に表示される背景、アバター本体から離れて表示される特殊アイテム、アバター表示時等に流れるBGM等の音楽データ等の構成要素を含むものとし、アバター素材情報はこれら構成要素の電子データをいう。アバター素体情報は、好ましくは各構成要素につき1以上、好ましくは複数用意されるものとする。アバター素材記憶部3は、識別情報と関連付けた状態にてアバター素材情報を記憶し、アバター素材抽出部10から示された識別情報に基づき、アバターを構成するために必要なアバター素材情報を出力する機能を有する。
【0021】
アバター識別情報入力部4は、生成しようとするアバターの識別情報であるアバター識別情報を入力するためのものである。アバター識別情報入力部4に入力されたアバター識別情報は、使用権限情報取得部7における使用権限情報の取得処理の際に対象特定のために使用される。
【0022】
素材選択情報入力部5は、アバターの構成要素として使用されるアバター素材の組み合わせに関する情報である素材選択情報を入力するためのものである。素材選択情報は、具体的には、アバターの構成要素として使用される各アバター素材情報と関連付けられた識別情報を含む情報からなるものとし、本実施の形態1ではアバター構成情報管理装置2に備わる素材選択情報出力部30から出力されたものが用いられる。入力された素材選択情報は、アバター素材抽出部10に出力されてアバター素材記憶部3からのアバター素材情報抽出処理に使用される。
【0023】
使用者情報入力部6は、生成されるアバターの使用者に関する情報である使用者情報を入力するためのものである。使用者情報入力部6にて入力された使用者情報は、アバター識別情報入力部4にて入力されたアバター識別情報及び使用権限情報取得部7にて取得される使用権限情報とあわせて、同一性判定部8における、アバターの生成を要請した者と使用権限を有する者の間の同一性を判定する材料として使用される。
【0024】
使用権限情報取得部7は、生成対象であるアバターの使用権限に関する情報である使用権限情報を取得するためのものである。具体的には、使用権限情報取得部7は、生成対象であるアバターと対応関係にあるアバタートークンと対応する分散型台帳内のブロックに記録されたトランザクションの内容を参照することにより、当該アバターに関する使用権限情報を取得する機能を有する。使用権限情報取得部7は、取得した使用権限情報を同一性判定部8に出力し、同一性判定部8は、使用者情報入力部6にて入力された使用者情報にかかる使用者と使用権限情報に含まれる使用権限を有する者が同一であるか否かの判定を行う。
【0025】
同一性判定部8は、アバター識別情報入力部4を介して入力された識別情報によって特定される特定のアバターについて、当該特定のアバターの生成を要請した者(本実施の形態1においては、使用者情報入力部6を介して入力された使用者情報によって特定される者をアバター生成を要請した者と推定するが、他の手段によってかかる者を特定してもよい。)と、当該特定のアバターについて使用権限を有する者の間における同一性の有無を判断するためのものである。具体的には、同一性判定部8は、使用権限情報にて特定される使用権者と、使用者情報入力部6を介して入力された使用者情報から推定されるアバター生成を要請した者とを比較対照し、両者の間に同一性あり/なしと判定した上で、判定結果を処理停止指示部9に対し出力する機能を有する。
【0026】
処理停止指示部9は、同一性判定部8の判定結果に応じて、アバター素材抽出部10とアバター構成抽出部25の少なくとも一方に対し、抽出処理を停止するよう指示するためのものである。処理停止指示部9から指示がなされることによって、アバター素材抽出部10はアバター素材情報の抽出処理を停止し、アバター構成抽出部25もアバター構成情報の抽出処理を停止する。同一性判定部8及び処理停止指示部9の機能により、実施の形態1にかかるアバター管理システムでは使用権限を有さない者によるアバター作・使用を防止することが可能となる。なお、処理停止指示部9による指示の出力先について、アバター素材抽出部10及びアバター構成抽出部25の双方としてもよいが、アバター素材情報とアバター構成情報のいずれか一方につき外部サービスへの出力を防止すれば外部サービスにて違法にアバター生成・使用がなされることを防止できるため、アバター素材抽出部10とアバター構成抽出部25のいずれか一方のみに対し処理停止指示を出力する構成としてもよい。
【0027】
アバター素材抽出部10は、素材選択情報入力部5にて入力された素材選択情報に基づき、アバター素材記憶部3に記憶されている情報の中から、アバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するためのものである。具体的には、アバター素材抽出部10は、素材選択情報に含まれる各アバター素材情報と関連付けられた識別情報に基づき、アバター素材記憶部3に記憶されたアバター素材情報の中から当該識別情報と一致するものを抽出する機能を有する。
【0028】
出力素材情報生成部11は、アバター素材抽出部10にて抽出したアバター素材情報を含む情報である出力素材情報を生成するためのものである。出力素材情報生成部11は、好ましくは出力素材情報及びこれに関連付けられている識別情報と、生成対象であるアバターの識別情報を含む出力素材情報を生成するものとする。アバターの識別情報を含めることにより、出力先である外部サービスにて、別途アバター構成情報管理装置2から出力される素材選択情報との突合処理を容易化することが可能となる。
【0029】
暗号化処理部12は、出力素材情報生成部11にて生成された出力素材情報に対し暗号化処理を行うためのものである。具体的には、暗号化処理部12は、たとえば秘密鍵を用いて出力素材情報を暗号化する機能を有する。なお、暗号化に用いる秘密鍵はアバター素材情報管理装置1特有のものとすることが望ましく、後述するアバター構成情報管理装置2の暗号化処理部26、29の暗号化処理に用いる秘密鍵とは別途のものとすることが好ましい。双方で異なる秘密鍵を用いて暗号化処理を行うことにより、万が一いずれかの秘密鍵が漏えいして出力素材情報・アバター構成情報のいずれかが復号されることがあっても、アバターそのものが違法に生成されることを防止することが可能となるためである。
【0030】
素材情報出力部13は、暗号化処理部12にて暗号化処理が施された出力素材情報を、アバターが生成・使用される外部サービスに向けて出力するためのものである。素材情報出力部13により出力された出力素材情報は、出力先の外部サービスにて公開鍵を用いて復号化され、別途アバター構成情報管理装置2の構成情報出力部27から出力されたアバター構成情報と組み合わせてアバター生成処理が行われ、生成されたアバターは当該外部サービス内にて使用される。
【0031】
次に、アバター構成情報管理装置2の構成要素について説明する。アバター構成記憶部14は、過去に入力され、類否判定部18により登録が認められたアバターの構成に関する情報であるアバター構成情報を保存するためのものである。アバター構成情報は、アバター素材情報を用いてアバターを構成するために必要な情報全般を指すものであり、たとえば、アバター素材記憶部3に記憶されたアバター素材情報の中からどのアバター素材情報を選択するかに関する情報である素材選択情報を少なくとも含み、これに加えてアバター構成時における各アバター素材の位置に関する情報、各アバター素材の姿勢(配置する向き、回転等)に関する情報、各アバター素材を拡大・縮小する場合には拡大・縮小に関する情報、色調を変化させるためには色に関する情報を含むことが好ましい。もっとも、たとえば目、鼻、口等に相当するアバター素材情報のようにアバター中の配置位置、姿勢(配置する向き、回転)が予め定まっているもの等に関しては素材選択情報のみとする簡易な構成にてアバター素材情報を構成することとしてもよい。具体的にはアバター構成記憶部14は、後述する構成情報入力部16を介して入力された後、類否判定部18にて他のアバター構成情報と非同一・非類似と判定されたアバター構成情報を記憶すると共に、アバター生成指示入力部24によってアバター生成指示がなされた場合に当該アバターに対応するアバター構成情報を出力する機能を有する。
【0032】
アバター識別情報入力部15は、新たにアバター構成情報を登録する際に、当該アバター構成情報によって生成されるアバターに対応する識別情報を入力するためのものである。アバター構成情報が他のアバター構成情報と非同一・非類似と判定された結果としてアバター構成記憶部14に記憶される際、当該アバター構成情報と関連付けた形式にてアバター識別情報も記憶される。アバター識別情報は、アバター素材情報管理装置1、アバター構成情報管理装置2における各処理において対象となるアバターを特定するために使用され、たとえばアバター素材情報管理装置1に備わるアバター識別情報入力部4は、アバター識別情報入力部15を介して入力され、アバター構成記憶部14にてアバター構成情報と関連付けられて記憶されたものの中から特定のアバターに対応するアバター識別情報が入力される構成を有する。
【0033】
構成情報入力部16は、新たにアバター構成情報を登録する際に、登録対象となるアバター構成情報を入力するためのものである。入力されたアバター構成情報は、類否判定部18による非同一・非類似との判定後はアバター識別情報と関連付けられた態様にてアバター構成記憶部14にて記憶される。
【0034】
修正情報入力部17は、アバター構成記憶部14に記憶されたアバター構成情報を修正する際に、修正に必要な情報である修正情報を入力するためのものである。修正情報入力部17にて入力された修正情報については、類否判定部18にて修正後のアバター構成情報につき他のアバター構成情報との同一性について判定処理が行われ、非同一・非類似と判定された場合に、アバター構成記憶部14ではそれまでのアバター構成情報に変わって修正情報に基づく修正処理がなされたアバター構成情報が記憶される。
【0035】
類否判定部18は、新たにアバター構成情報が入力された際に、当該アバター構成情報に基づき構成されるアバターの登録の可否を判定するためのものである。具体的には、類否判定部18は、入力されたアバター構成情報と、アバター構成記憶部14に記憶された全てのアバター構成情報とを比較して類否判断を行う。類否判断の結果、アバター構成記憶部14に記憶された他のアバター構成情報と完全に一致、あるいは相違点はあるものの全体として類似していると判定された場合には、その旨の判定結果が構成情報記憶処理部19に対し出力される。また、アバター構成記憶部14に記憶された他のアバター構成情報と同一でなく、かつ類似でもないと判定された場合にも、その旨の判定結果が構成情報記憶処理部19に対し出力される。
【0036】
なお、類否判定部18における類否の判定基準は任意のものを用いてよいが、たとえば、単純にアバター構成情報に含まれる各アバター素材情報間で同一のものが占める割合が所定の閾値以上となった場合に「類似」と判定する、視覚的に強い印象を与える部位(目、頭髪部分(髪型)等)に対応したアバター構成情報が複数一致した場合に「類似」と判定することとしてもよい。また、本実施の形態1にかかる類否判定部18は、好ましくは、新たにアバター構成情報が入力された場合のみならず、既に非同一・非類似と判定し記憶されたアバター構成情報に対する修正情報が入力された際にも、修正後のアバター構成情報が他のアバター構成情報と同一・類似しているか否かの判定を行い、判定結果を構成情報記憶処理部19に出力する機能を有する。
【0037】
構成情報記憶処理部19は、アバター構成記憶部14に既に記憶された他のアバター構成情報と同一でなく、かつ、類似しないと類否判定部18によって判定されたアバター構成情報について、アバター構成記憶部14に対し記憶処理を行うよう指示するためのものである。具体的には、構成情報記憶処理部19は、類否判定部18によって非同一・非類似と判定されたアバター構成情報をアバター構成記憶部14に対し出力し、当該アバター構成情報を記憶するよう指示を行う。なお、本実施の形態1における構成情報記憶処理部19は、好ましくは修正情報を適用して修正を行ったアバター構成情報について類否判定部18が非同一・非類似と判定した場合にも、修正情報の内容が反映されたアバター構成情報を生成し、修正後のアバター構成情報についてアバター構成記憶部14に出力して記憶処理を行う指示するものとする。
【0038】
類否判定部18による判定結果に基づき構成情報記憶処理部19が必要な指示を行うことにより、アバターとして互いに同一・類似となるアバター構成情報が重複登録されることが回避される。これにより、アバターのデザイン等につき先に想到した者が保護されると共に、優れたデザインからなるアバター等を第三者が不当に使用することが防止される。
【0039】
アバタートークン生成部20は、新たなアバターに関して構成情報入力部16を介して入力され、類否判定部18にて他のアバター構成情報と非同一・非類似と判定されアバター構成記憶部14に記憶されることとなったアバター構成情報について、当該アバター構成情報によって生成されるアバターと対応関係にある非代替性トークンであるアバタートークンを生成するためのものである。「非代替性トークン」とはいわゆるNFT(Non-Fungible Token)、すなわち固有のデータを備えることで他のトークンと代替不能な性質を有するトークンを意味し、たとえばEthereum(登録商標)の規格であるERC721に基づいて発行されるものである。本実施の形態1にけるアバタートークンは、ERC721またはその他の所定の規格に基づき発行されるものであり、対応するアバターの使用者に関する情報及び対応するアバターの原画像から抽出された特徴点情報等の情報がブロックチェーン上に保存される構成となっている。
【0040】
アバタートークン生成部20によって生成されるアバタートークンは、対応関係にあるアバターの使用権限を表象するものであり、対応関係にあるアバターの使用権限を有する者がアバタートークンを保有する関係にある。具体的には、アバタートークン生成部20によって生成された時点における保有者は当該アバターに対応するアバター構成情報を作成した者の保有とされて上にその旨記録され、その後使用権限が第三者に設定されるとアバタートークンが当該第三者に譲渡されアバターの保有権限が移転した旨が記録される。なお、単一のアバターにつき単一の使用権限者を設定する場合等にはアバタートークンは1個のみ生成されるが、複数の使用権限者を設定する、あるいは将来的に設定する予定である場合には、使用権限者の人数に応じて複数のアバタートークンを生成する態様が好ましい。
【0041】
「ブロックチェーン」とは、分散型ネットワークを構成する複数のコンピュータ間において暗号技術を活用しつつデータ同期を行う技術である。具体的には、合意された取引記録等のトークンに関する情報の集合体と、他のブロックと接続させるための情報(前のブロックの情報)により各ブロックが構成され、当該各ブロックが複数連結されることによってブロックチェーンが構成される。複数のコンピュータの一部でデータ改ざんが行われても他のコンピュータとの間で多数決によって正しいデータが選択されるため、データの破壊・改ざんが極めて難しいという特徴を有している。
【0042】
アバタートークンとアバターの対応関係としては、アバタートークンの識別子とアバターの識別情報(個々のアバターに識別情報を付してもよいし、アバターが対象とする人物に関する識別情報(氏名等)を用いてもよい。)とを関連付ける形式とする。なお、アバターとアバタートークンの対応関係については1対1とするのが原則であるが、たとえば使用権限を複数の者に与える場合には、一つのアバターに対し与える件数に応じた複数のアバタートークンを生成することが好ましい。
【0043】
また、本実施の形態1において、生成されたアバタートークンと対応関係にある分散型台帳を構成するブロックには、アバタートークンの保有名義の移転に関する取引記録の他、好ましくは当該アバターの使用権限の内容(使用期間、使用できるサービスの範囲等)が記録されるものとする。これらの情報については、トランザクション生成部21によって分散型ネットワークに対し出力される情報であるトランザクションに変換される。
【0044】
なお、アバタートークンの生成については、アバタートークン生成部20が自ら行う態様でもよいし、アバタートークン生成部20と直接的または間接的に接続された外部システムに対し所定の指令を行うことによって、外部システムが生成する態様としてもよい。また、アバタートークンの具体的形式についても、Ethereum(登録商標)の規格であるERC721に準拠したものに限定されず、非代替性の性質を有し、取引履歴がブロックチェーン上に保存されるものであれば任意の形式のものとしてよい。
【0045】
トランザクション生成部21は、分散型台帳内のブロックに格納されるトランザクションを生成する機能を有し、特許請求の範囲における情報生成手段の一例に相当するものである。具体的には、トランザクション生成部21は、トランザクションの内容として、アバタートークンの保有名義の変更に関する情報に加え、当該アバターの使用権限の内容(使用期間、使用できるサービスの範囲等)に関する情報を生成するものとする。
【0046】
電子署名生成部22は、トランザクションに含まれる情報の作成・出力がアバタートークンの保有者の意向に従ったものであることを証明するデータである電子署名を生成する機能を有する。具体的には、電子署名生成部22は、トランザクション生成部21によって生成されたトランザクションのハッシュ値を生成し、アバタートークンの保有者が保有する秘密鍵にて当該ハッシュ値を暗号化することにより電子署名を生成する機能を有する。なお、「ハッシュ値」とは元データに対し一定計算手順を施すことにより得られた固定長の値である。当該計算手順が不可逆なものであるため、ハッシュ値から元データを復元することは不可能とされている。また、「秘密鍵」とは暗号化処理に用いられる数列であって、対応関係にある「公開鍵」により復号することが可能な構成となっている。なお、本実施の形態1においてはトランザクション生成部21及び電子署名生成部22は、保有名義変更情報の一態様であるトランザクション及び電子署名の作成まで自ら行う構成としているがこれに限定する必要はなく、トランザクション生成部21及び電子署名生成部22が外部の所定機器に対しトランザクション及び電子署名の作成を指示するのみの機能を有することとしてもよい。
【0047】
出力部23は、トランザクション生成部21にて生成されたトランザクション及び電子署名生成部22にて生成された電子署名を、アバタートークンと関連付けられた分散型ネットワークに対し出力するよう指示するためのものである。出力部23は特許請求の範囲における出力指示手段の一態様として機能するものであり、本実施の形態では直接的にトランザクション及び電子署名を出力する構成としているが、他の構成要素(アバター管理システム外部に設けられたものを含む。)に対し出力するよう指示するのみの構成としてもよい。なお本実施の形態1において出力部23は分散型ネットワークに対し直接的または間接的に接続されており、分散型ネットワークに対し所定のデータを出力可能な態様にて構成されている。分散型ネットワークは、出力されたトランザクションのハッシュ値を生成するとともに、電子署名を公開鍵にて復号したデータ(=トランザクションのハッシュ値)と対比し、両者が異なる値となる場合は対象となる有体物の所有者によるトランザクションではないと判定して登録を拒否し、両者が一致する場合は所有者によるトランザクションと判定し、トランザクションにより構成される情報を、分散型台帳を構成するブロックに格納する。出力部23が出力するトランザクションには保有名義の変更に関する情報が含まれており、トランザクションが分散型ネットワークに対し出力されることにより、これらの情報が分散型ネットワーク上に設けられた分散型台帳を構成するブロックに格納される。
【0048】
アバター生成指示入力部24は、外部サービスにてアバターを生成し、生成したアバターの使用を欲する者によるアバター生成指示を入力するためのものである。本実施の形態1においては、好ましくはアバター生成指示入力部24への入力態様は、アバター生成指示そのものに加え、当該指示を行う者を特定するための情報をも入力させる態様とすることが望ましい。本実施の形態1では、好ましくは、指示を行う者に関する情報に基づき使用者情報が生成され、使用者情報入力部6に対し出力されるものとする。
【0049】
アバター構成抽出部25は、アバター生成指示入力部にてアバター生成指示が入力され、かつ、処理停止指示部9による停止指示がなされなかった場合に、アバター構成記憶部14に記憶されたアバター構成情報の中から、生成指示にかかるアバターに対応したアバター構成情報を抽出するためのものである。具体的には、アバター構成抽出部25は、生成指示にかかるアバターの識別情報に基づき、当該識別情報と関連付けて記憶されているアバター構成情報を抽出する機能を有する。
【0050】
暗号化処理部26は、アバター構成抽出部25にて抽出されたアバター構成情報に対し暗号化処理を行うためのものである。具体的には、暗号化処理部26は、たとえば秘密鍵を用いてアバター構成情報を暗号化処理する機能を有する。なお、暗号化に用いる秘密鍵はアバター構成情報管理装置2特有のものとすることが望ましく、暗号化処理部12にて使用する秘密鍵とは別途のものとすることが好ましい。双方で異なる秘密鍵を用いて暗号化処理を行うことにより、万が一いずれかの秘密鍵が漏えいして出力素材情報・アバター構成情報のいずれかが復号されることがあっても、アバターそのものが違法に生成されることを防止することが可能となるためである。
【0051】
構成情報出力部27は、アバター構成抽出部25にて抽出されたアバター構成情報を含む情報、具体的にはアバター構成情報を暗号化処理した情報を、アバターを生成・使用する外部サービスに向けて出力するためのものである。構成情報出力部27によって出力された情報は、出力先の外部サービスにて公開鍵を用いて復号化され、別途アバター素材情報管理装置1の素材情報出力部13から出力されたアバター素材情報(出力素材情報)と組み合わせてアバター生成処理が行われ、生成されたアバターが当該外部サービスにて使用される。
【0052】
素材選択情報生成部28は、アバター構成抽出部25にて抽出されたアバター構成情報に基づき、アバターを構成するために必要な素材の組み合わせに関する情報である素材選択情報を生成するためのものである。アバター構成情報にはアバター生成に使用されるアバター素材情報に関する情報と、好ましくはアバター中における当該アバター素材情報の配置等に関する情報が含まれるところ、素材選択情報生成部28は、これらの情報のうちアバター素材情報に関する情報を抽出し、生成対象のアバターの識別情報と関連付けた状態にて素材選択情報を生成する機能を有する。
【0053】
暗号化処理部29は、素材選択情報生成部28にて生成された素材選択情報に対し暗号処理を行うためのものである。具体的には、暗号化処理部29は、たとえば秘密鍵を用いてアバター構成情報を暗号化処理する機能を有する。暗号化処理部26と同様に、暗号化処理部29による暗号化に用いる秘密鍵はアバター構成情報管理装置2特有のものとすることが望ましく、暗号化処理部12にて使用する秘密鍵とは別途のものとすることが好ましい。
【0054】
素材選択情報出力部30は、素材選択情報生成部28にて生成された素材選択情報を含む情報、具体的には素材選択情報を暗号化処理した情報を、アバター素材情報管理装置1の素材選択情報入力部5に対し出力するためのものである。出力された情報は素材選択情報入力部5にて復号化され、素材選択情報として活用される。
【0055】
次に、本実施の形態1にかかるアバター管理システムの利点について説明する。本実施の形態1にかかるアバター管理システムは、使用するアバターそのものを管理するのではなく、アバターの構成要素に関するアバター素材情報と、アバターの構成について記述するアバター構成情報とに分けて管理する構成を採用する。いずれか一方の情報のみではアバターを生成できぬ関係にあるため、両情報を別々に管理することによって、本実施の形態1にかかるアバター管理システムは、万が一アバター素材情報とアバター構成情報の一方が漏洩しても、権限なき第三者によって不当にアバターが生成・使用されることを効率的に抑制できるという利点を有する。なお、かかる利点を確実なものとする観点からは、アバター素材情報管理装置1とアバター構成情報管理装置2は互いに物理的に分離した構成とすることが好ましいが、本発明はかかる構成に限定されるものではなく、たとえばファイアーウォール機能を設けた上で同一の計算装置(サーバー等)にて構成することとしてもよい。また、アバター素材情報管理装置1及び/又はアバター構成情報管理装置2の一部構成要素を他と分離した機器上に設けることとしてもよいし、トランザクション生成部21、出力部23、同一性判定部8及び処理停止指示部9について、全ての構成要素をアバター素材情報管理装置1又はアバター構成情報管理装置2に含める構成としてもよいし、これらの構成要素のみからなる別個の装置を新たに設けることとしてもよい。また、外部サービスでのアバターの扱いとして、外部サービスが利用されている間のみアバターに関するデータを保存し、外部サービスの利用終了後は生成されたアバターそのもののデータ、アバター素材情報及びアバター構成情報の全てを消去する構成とすることも好ましい。
【0056】
また、本実施の形態1にかかるアバター管理システムは、アバターの使用権限を有する者に関する情報を、アバタートークンに対応した分散型ネットワーク上の分散型台帳に記録する構成を採用する。使用権限の設定・譲渡に応じてアバタートークンの保有名義が移転し、当該保有名義の移転に関する情報が分散型台帳に記録される構成とすることで、ブロックチェーン技術により情報の破壊・改ざんが防止され、使用権原情報を取得する際に内容真正の情報を取得でき、権限を有さぬ者による不正な処理を効果的に停止できるという利点を有する。
【0057】
さらに、本実施の形態1にかかるアバター管理システムは、新たなアバター構成情報をアバター構成記憶部14に記憶させる際に、当該新たなアバター構成情報につき既存のアバター構成情報との間で類否判定を行い、非同一・非類似と判定された場合に限りアバター構成記憶部14に記憶させる構成を採用する。かかる構成を採用することによって、本実施の形態1では、他人のデザインを盗用した等の不当な内容のアバターに関するアバター構成情報が記憶されることを防止し、これによって、外部サービス等にて他のアバターを盗用したアバターが生成・使用されることを防止できるという利点を有する。
【0058】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかるアバター管理システムについて説明する。実施の形態2において、実施の形態1と同一名称かつ同一符号を付した構成要素に関しては、特に言及しない限り、実施の形態1における構成要素と同一の機能を発揮するものとする。
【0059】
図2は、実施の形態2にかかるアバター管理システムの構成を示す模式図である。図2に示すとおり、本実施の形態2にかかるアバター管理システムは、実施の形態1の構成に加え、アバター素材情報管理装置31が、アバター使用が想定される複数の外部サービスのそれぞれにおける仕様に対応したアバター素材情報を記憶するアバター素材記憶部32と、アバター素材情報及びアバター構成情報の出力先に関する情報である出力先情報を取得する出力先情報取得部33と、取得した出力先情報に基づき出力先(たとえばアバターが使用される外部サービス)の仕様に適合したアバター素材情報を抽出するアバター素材抽出部34とを備える。
【0060】
アバター素材記憶部32は、実施の形態1におけるアバター素材記憶部3と同様に、アバターを構成する素材であるアバター素材に関する情報であるアバター素材情報を記憶する機能を有する一方、記憶する対象としてのアバター素材情報について、アバターの使用が想定される複数の外部サービスそれぞれの仕様に対応したアバター素材情報を記憶する機能を有する。外部サービスにあわせて複数用意される一方でアバターの構成要素として同一性を有するアバター素材情報については、いずれも実施の形態1における識別情報と同一の識別情報が関連付けられると共に、当該識別情報に加えてどの外部サービスの仕様に対応したものであるかを示す情報とも関連付けられた状態で記憶される。たとえば、同一形状・色彩の「目」のデザインに関し、外部サービスA、Bの仕様に対応した2通りのアバター素材情報が記憶されている場合、当該「目」のデザインに関する識別情報(たとえば001)と外部サービスA、Bを識別する情報(それぞれたとえばA、B)を組み合わせて、前者は(001、A)という情報と関連付けられて記憶され、後者は(001、B)という情報と関連付けられて記憶される。
【0061】
出力先情報取得部33は、アバターが使用される外部サービスを特定するための情報である出力先情報を取得するためのものである。出力先情報取得部33による情報取得態様としては、たとえば、アバター生成指示入力部24にてアバター生成指示がなされる際に、あわせてアバターを使用する外部サービスを特定する情報を入力させることとし、入力された当該情報が出力先情報取得部33に転送されることによって取得する。より好ましくは、アバターを使用する者が特定の外部サービスの利用開始を検知することで、出力先情報取得部33が情報取得する構成としてもよい。外部サービスの利用開始の検知方法としては、外部サービス利用に用いられる利用者の端末から情報が送信されることとしてもよいし、外部サービスの運用主体から通知がなされることとしてもよい。
【0062】
アバター素材抽出部34は、実施の形態1におけるアバター素材抽出部10と同様に、アバター素材記憶部32からアバター生成に使用されるアバター素材情報を抽出するためのものである。本実施の形態2においてアバター素材抽出部34は、素材選択情報入力部5を介して取得した素材選択情報に加え、出力先情報取得部33にて取得した出力先情報に基づき、アバター素材情報を抽出する。本実施の形態2においては同一機能・同一形状等の同一性を有するアバター素材情報が外部サービスの仕様に応じて複数記憶されており、素材選択情報に含まれる識別情報だけではアバター素材情報を特定できないため、出力先情報をも加味してアバター素材情報を特定し、適切なアバター素材情報を抽出することとしている。
【0063】
次に、本実施の形態2にかかるアバター管理システムの利点について説明する。本実施の形態2にかかるアバター管理システムは、出力先(たとえば外部サービス)に関する情報である出力先情報に基づき、アバター素材記憶部32に記憶されているアバター素材情報の中から、出力先にて定められた仕様に適合するアバター素材情報を抽出・出力する構成を採用している。アバターが使用される外部サービスの中には他の外部サービスとは異なる仕様にてアバターを生成・使用するものが存在し、同一デザインのアバターを複数の外部サービスで使用する場合に、デザインが同一であるにもかかわらずそれぞれ異なる仕様に適合したアバターを多数用意する必要があった。これに対し、同一デザインのアバターについて、あらかじめ各仕様に対応したアバター素材情報を記憶しつつ、アバター構成情報については共通のものを使用する構成を採用することで、本実施の形態2にかかるアバター管理システムは、アバター構成情報を多数用意する必要なく、管理データの容量を増大させることなく効率的にアバター管理を行えるという利点を有する。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、外部サービス等にて利用されるアバターを管理するにあたって、使用権限を有さぬ第三者によるアバターの生成・使用を効率的に抑制する技術として利用可能である。
【符号の説明】
【0065】
1、31 アバター素材情報管理装置
2 アバター構成情報管理装置
3、32 アバター素材記憶部
4 アバター識別情報入力部
5 素材選択情報入力部
6 使用者情報入力部
7 使用権限情報取得部
8 同一性判定部
9 処理停止指示部
10、34 アバター素材抽出部
11 出力素材情報生成部
12、26、29 暗号化処理部
13 素材情報出力部
14 アバター構成記憶部
15 アバター識別情報入力部
16 構成情報入力部
17 修正情報入力部
18 類否判定部
19 構成情報記憶処理部
20 アバタートークン生成部
21 トランザクション生成部
22 電子署名生成部
23 出力部
24 アバター生成指示入力部
25 アバター構成抽出部
27 構成情報出力部
28 素材選択情報生成部
30 素材選択情報出力部
33 出力先情報取得部
【要約】
【課題】アバター素材情報管理装置1は、アバター素材情報を記憶するアバター素材記憶部3と、生成されるアバターの識別情報を入力するアバター識別情報入力部4と、アバターを構成するために必要な素材の組み合わせに関する情報である素材選択情報を入力する素材選択情報入力部5等を備える。アバター構成情報管理装置2は、アバター構成情報を記憶するアバター構成記憶部14と、アバターの識別情報を入力するアバター識別情報入力部15と、アバター識別情報に対応したアバターの構成に関する情報であるアバター構成情報を入力する構成情報入力部16と、使用指示に対応するアバター構成情報を抽出するアバター構成抽出部25と、抽出したアバター構成情報からさらに素材選択情報を抽出する素材選択情報生成部28と、素材選択情報をアバター素材情報管理装置1に出力する素材選択情報出力部30等を備える。
【選択図】図1
図1
図2