(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】ゴルフクラブヘッド
(51)【国際特許分類】
A63B 53/04 20150101AFI20241220BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20241220BHJP
【FI】
A63B53/04 A
A63B102:32
(21)【出願番号】P 2019230580
(22)【出願日】2019-12-20
【審査請求日】2022-11-21
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】592014104
【氏名又は名称】ブリヂストンスポーツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 博
(72)【発明者】
【氏名】竹地 隆晴
【審査官】遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-119625(JP,A)
【文献】特許第4784027(JP,B2)
【文献】特開2018-93938(JP,A)
【文献】特開2009-233266(JP,A)
【文献】特開2016-214379(JP,A)
【文献】特開2015-167742(JP,A)
【文献】特開2003-180885(JP,A)
【文献】特開2002-35179(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110559627(CN,A)
【文献】特許第4460138(JP,B2)
【文献】特開2002-143352(JP,A)
【文献】特開2019-115517(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0151962(US,A1)
【文献】特開2001-129130(JP,A)
【文献】特開2010-35575(JP,A)
【文献】特開2010-252897(JP,A)
【文献】特開2003-190338(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00 - 53/14
A63B 102/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェース部、クラウン部、ソール部、サイド部及びホゼル部を備えた中空のゴルフクラブヘッドであって、
前記フェース部と、前記クラウン部の少なくとも一部を形成する第一の金属部材と、
前記ソール部と、前記サイド部と、前記ホゼル部とを形成し、前記第一の金属部材が接合される第二の金属部材と、を備え、
前記第一の金属部材は、少なくとも一つの溝部を有する鍛造部材であり、
前記第二の金属部材は、少なくとも一つの補強リブを有する鋳造部材であり、
前記少なくとも一つの補強リブは、
前記ソール部と前記フェース部との境界部内面に形成された
第一の補強リブ
と、
バック側の前記サイド部と前記クラウン部との境界部内面に形成された第二の補強リブと、
トウ側の前記サイド部とヒール側の前記サイド部との間に連続して延設されることにより、これらの間に架設された第三の補強リブと、を含む、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記第一の金属部材は、前記ホゼル部の周囲の部分を除いて前記クラウン部の全体を形成する、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
請求項2に記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記第一の金属部材と前記第二の金属部材とが、連続した一本の接合線で接合されている、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
請求項2に記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記ゴルフクラブヘッドの平面視での前記ホゼル部を除く輪郭線の70%以上の範囲において、前記第一の金属部材と前記第二の金属部材との接合線が前記輪郭線に沿っている、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記少なくとも一つの溝部は、
第一の溝部と、
前記第一の溝部よりも、フェース-バック方向でバック側に形成された第二の溝部と、を含む、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
請求項5に記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記第一の溝部は、前記クラウン部の外面に形成され、
前記第二の溝部は、前記クラウン部の内面に形成されている、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記クラウン部の肉厚が、0.3mm~0.6mmの範囲内である、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
中空のゴルフクラブヘッドを複数の部品を接合して製造する技術が提案されている。特許文献1には、フェース部、ホゼル部及びクラウン部を有する部品と、ソール部とサイド部とを有する部品とを接合したゴルフクラブヘッドが提案されている。特許文献2には、フェース部及びクラウン部を有する部品と、ソール部、ホゼル部及びサイド部を有する部品とを接合したゴルフクラブヘッドが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-205054号公報
【文献】特許第4000797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゴルフクラブヘッドの部品を製造する方法として鋳造が広く用いられている。鋳造は、部品形状の自由度が高いという利点がある反面、均質化や薄肉化では不利である。ゴルフボールの打撃時に打球の打ち上げ角が大きいと飛距離の増大を望める。打ち上げ角を大きくするために、打撃時にフェース部上部やクラウン部が撓みやすいと有利である。フェース部上部やクラウン部を撓み易くするためには、均質化や薄肉化が求められる。フェース部やクラウン部を鋳造で成型した場合、均質化や薄肉化の点で不利である。
【0005】
本発明の目的は、ゴルフボールの打撃時に打ち上げ角の増大を促進するゴルフクラブヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
フェース部、クラウン部、ソール部、サイド部及びホゼル部を備えた中空のゴルフクラブヘッドであって、
前記フェース部と、前記クラウン部の少なくとも一部を形成する第一の金属部材と、
前記ソール部と、前記サイド部と、前記ホゼル部とを形成し、前記第一の金属部材が接合される第二の金属部材と、を備え、
前記第一の金属部材は、少なくとも一つの溝部を有する鍛造部材であり、
前記第二の金属部材は、少なくとも一つの補強リブを有する鋳造部材であり、
前記少なくとも一つの補強リブは、
前記ソール部と前記フェース部との境界部内面に形成された第一の補強リブと、
バック側の前記サイド部と前記クラウン部との境界部内面に形成された第二の補強リブと、
トウ側の前記サイド部とヒール側の前記サイド部との間に連続して延設されることにより、これらの間に架設された第三の補強リブと、を含む、
ことを特徴とするゴルフクラブヘッドが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゴルフボールの打撃時に打ち上げ角の増大を促進するゴルフクラブヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態のゴルフクラブヘッドの斜視図。
【
図6】(A)は
図2のA-A線断面図、(B)はゴルフクラブヘッドの輪郭線と接合線との関係を示す図。
【
図10】フェース部の拘束構造の例を示すゴルフクラブヘッドの底面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<第一実施形態>
図1は本発明の一実施形態のゴルフクラブヘッド1の斜視図、
図2はゴルフクラブヘッド1の平面図(クラウン部12側から見た図)、
図3はゴルフクラブヘッド1の底面図(ソール部13側から見た図)である。
【0011】
ゴルフクラブヘッド1は中空体であり、その周壁が、フェース部11、クラウン部12、ソール部13、サイド部14を構成している。フェース部11は、その表面(正面)がフェース面(打撃面)を形成する。フェース面にはバルジ及びロールを形成することができる。クラウン部12はゴルフクラブヘッド1の上部を形成する。ソール部13はゴルフクラブヘッド1の底部を形成する。サイド部14はソール部13とクラウン部12との間の部分を形成する。また、ゴルフクラブヘッド1はシャフトが取付けられるホゼル部15を備える。
【0012】
各図において、矢印D1はフェース-バック方向を示し、Fはフェース部側を、Bはバック側を示している。矢印D2はトウーヒール方向を示し、Tはトウ側を、Hはヒール側を示している。フェース-バック方向は、例えば、飛球線方向(打球の目標方向)である。トウ-ヒール方向は、例えば、ソール部14のトウ側端とヒール側端とを結ぶ方向であり、飛球線方向とはおよそ直角の関係にある。
【0013】
ゴルフクラブヘッド1はドライバ用のゴルフクラブヘッドである。しかし、本発明はドライバ以外のフェアウエイウッド等も含む中空のゴルフクラブヘッドにも適用可能である。
【0014】
図2と
図6(A)を参照する。
図6(A)は
図2のA-A線に沿うクラウン部12の断面図である。クラウン部12には、周囲よりも薄肉の薄肉部として溝部21及び溝部22が形成されている。溝部21及び溝部22はいずれも、D1方向と交差する方向に延設されており、特に本実施形態の場合、D2方向に延設されている。溝部21及び溝部22を形成したことで、打撃時にクラウン部12がD1方向に撓み易くなる。これにより打撃時にフェース部11の上部がバック側に撓み易くなり、打球の打ち出し角を増大させることができる。打ち出し角の増大効果は、一つの溝部21又は溝部22でも得られる。しかし、本実施形態のように複数の溝部21及び22が形成されることで、打ち出し角の増大効果をより一層得ることができる。
【0015】
本実施形態では、溝部21はクラウン部12の外面に形成されており、溝部22はクラウン部12の内面に形成されている。溝部21はゴルフクラブヘッド1の意匠性の向上にも寄与する。溝部22はゴルフクラブヘッド1の外観上、視認することはできず、ゴルファに隠れた機能の存在をアピールすることもできる。なお、溝部21及び溝部22は双方をクラウン部12の外面に形成した態様であってもよく、双方をクラウン部12の内面に形成した態様であってもよい。
【0016】
溝部21と溝部22は、D1方向でみると溝部22が溝部21よりもバック側に形成されている。溝部21がフェース部11の近くに形成されることで、フェース部11とクラウン部12との境界部付近の撓み易さを向上できる。また、溝部21がフェース部11の近くに形成されることでゴルファがアドレスした際にゴルファの視界に溝部21が含まれやすくなり、溝部21による撓みの効果をゴルファに期待させ易くなる。溝部22がバック側に形成されていることで、クラウン部12を全体的に撓み易くすることができる。
【0017】
溝部21はそのフェース部11側の縁が、フェース部11と平行に延びる直線の縁となっている。ゴルファがアドレスした際に、溝部21を指標としてゴルファがフェース部11をターゲット方向に向け易くなる。溝部21はD2方向の両端部の方が、中央部よりも幅が広い。フェース部11のうち、トウ側及びヒール側がセンタよりもバック側に撓み易くなるため、フェース部11上の打点の位置に関わらず、より均一な飛距離性能を得ることができる。
【0018】
溝部22は、クラウン部12のD1方向中央部において、同じ幅でD2方向に帯状に延びている。打撃時にクラウン部12のD1方向中央部をより均一にD1方向に撓ませることができる。溝部22はクラウン部12をD2方向に横断して形成されていてもよい。
【0019】
クラウン部12の肉厚は、撓み易さの点で例えば、0.3~0.8mmの範囲内であり、特に、0.3~0.6mmの範囲内である。溝部21や溝部22の深さは例えばクラウン部12の肉厚の1/2~1/6である。
【0020】
本実施形態のゴルフクラブヘッド1は、複数の部材を接合して製造される。
図4及び
図5はゴルフクラブヘッド1の分解斜視図である。ゴルフクラブヘッド1は、金属部材2と金属部材3とを接合して製造される。接合方法は本実施形態の場合、溶接である。金属部材2及び3の金属材料は、例えば、チタン系金属(例えば、6Al-4V-Tiのチタン合金等)、鉄系金属、ステンレス、アルミ合金、ベリリウムカッパー等の銅合金が挙げられる。金属部材2と金属部材3は同じ金属材料であってもよいし、異種の金属材料であってもよい。
【0021】
金属部材2は、フェース部11とクラウン部12とを形成する部材であり、クラウン部12に形成されている溝部21及び22も有する。溝部21や溝部22は、金属部材2の鍛造成形時に形成されてもよいし、溝部21や溝部22の無い鍛造部材を成形したのち、機械加工やレーザ加工で溝部21や溝部22を形成してもよい。
【0022】
本実施形態の場合、金属部材2は、ホゼル部15の周囲を除きクラウン部12の全体を形成する。しかし、金属部材2がクラウン部12の一部を形成するものであってもよく、この場合、クラウン部12のうち、フェース部11の側の部分は金属部材2が形成してもよい。
【0023】
金属部材3は、ソール部13とサイド部14とホゼル部15とを形成する部材である。本実施形態の場合、金属部材3は、その内面に補強リブ31及び補強リブ32を有する。補強リブ31はソール部13に形成されており、特に、ソール部13とフェース部11との境界部にこれらを跨るようにして形成されている。補強リブ31によってフェース部11の下部が拘束され易くなり、その結果、フェース部11の剛性を確保しつつ、打撃時にフェース部11の上部を撓み易くすることができる。
【0024】
補強リブ32はバック側のサイド部14に形成されており、特に、サイド部14とクラウン部12との境界部にこれらを跨るようにして形成されている。補強リブ32によってクラウン部12のバック側の部分が拘束され易くなり、その結果、打撃時に、クラウン部12をバック側に撓み易くすることができる。
【0025】
金属部材3は、また、その内面に、トウ側のサイド部14とヒール側のサイド部14との間に架設された補強リブ41を有する。補強リブ41はゴルフクラブヘッド1のD2方向の剛性を向上する。金属部材3のホゼル部15には、シャフトの交換やシャフトに対するゴルフクラブヘッド1の向きを調整するためのデバイス16が装着されている。
【0026】
本実施形態では、金属部材2は、原材料となる金属板から鍛造により一部品として形成され、金属部材3は鋳造により一部品として一体的に成型される。鍛造は鋳造よりも部材の均質化や薄肉化の点で有利である。一方、鋳造は鍛造よりも部品形状の自由度が高いという利点がある。
【0027】
金属部材2を鍛造部材とすることで、クラウン部12をより薄く、均質に形成することができる。また、金属部材2がクラウン部12とフェース部11とを有することで、これらの境界部に溶接による接合部が無い。接合部があると部分的に剛性が増加し、打撃時の撓み性能が低下する。本実施形態では、クラウン部12とフェース部11との境界部に適度な剛性を与えることができる。金属部材3を鋳造部材とすることで複雑な造形が可能となり、補強リブ31、32、41や、ソール部13の外面の意匠形状を一体的に成型することができる。
【0028】
金属部材2がクラウン部12の略全域を形成することから、金属部材2と金属部材3とを接合すると、その接合線はクラウン部12とサイド部14との境界部に延在する。接合部があると部分的に剛性が増加することから、クラウン部12はその周縁で剛性が高く、周縁の内側で剛性が低い性質をもつことになる。この結果、打撃時にクラウン部12が更に撓み易くなる。
【0029】
図6(B)はゴルフクラブヘッド1の平面視での輪郭線L1と、金属部材2と金属部材3との接合線L2との関係を示す図である。ゴルフクラブヘッド1の平面視とは、ゴルフクラブヘッド1を規定ライ角、規定ロフト角通りに水平面に設置した場合の平面視である。輪郭線L1は実線で示されており、ホゼル部15は除かれている。接合線L2は一点鎖線で示されている。本実施形態の場合、接合線L2は、連続した一本の接合線であり、ホゼル部15の周囲を除いて輪郭線L1に沿っている。接合線L2が輪郭線L1に沿う割合が高いほど、フェース部11及びクラウン部12の包絡線上に接合部が位置することになり、その内側において接合部が存在しないことになる。つまり、フェース部11及びクラウン部12の包絡線上で接合部による剛性の向上が生じ、内側で剛性が下がる。この結果、打撃時にフェース部11の上部及びクラウン部12がバック側に撓み易くなり、打球の打ち上げ角を増大させることができる。接合線L2は、例えば、輪郭線の70%以上の範囲に沿っているとよく、90%以上の範囲に沿っていれば更によい。
【0030】
<第二実施形態>
金属部材3の補強リブ31、32、41として他の構成例を採用可能である。
図7は金属部材3により形成されるソール部13の別の構成例を示す図であり(ホゼル部15等は省略している)、ソール部13の内面に複数の補強リブ33が格子状に形成された例を示している。ソール部13の剛性を向上できる。
【0031】
補強リブは金属部材3の外面に形成されてもよい。
図8はその一例を示す。図示の例では金属部材3により形成されるソール部13のフェース部11側の端部に複数の補強リブ34がD2方向に列状に形成されている。補強リブ34によりフェース部11の下部の拘束度合いを高めて打撃時にフェース部11の上部が撓み易くすることができる。
【0032】
図9も金属部材3の外面に補強リブ35を形成した例を示す。図示の例では金属部材3により形成されるソール部13の外面に、D1方向に延びるリブ35がD2方向に複数形成されている。補強リブ35によりソール部13のD1方向の剛性を向上し、フェース部11の下部の拘束度合いを高めて打撃時にフェース部11の上部が撓み易くすることができる。
【0033】
<第三実施形態>
フェース部11の下部を拘束する別の部材を設けてもよい。
図10は本実施形態におけるゴルフクラブヘッド1の底面図であり、
図11は
図10のB-B線断面図である。ソール部13には凹部13aが設けられており、凹部13aの壁部は当接部材4の取付部である。
【0034】
当接部材4は、フェース部11の背面(内面)11aに当接する軸状の部材である。当接部材4が当接する背面11aの部位はフェース部11の下部であり、特にフェースセンタの下方である。フェース部11の下部(ソール部14側)に当接部材4が当接しているので、フェース部14の下部の変形が上部よりも拘束される。これは、打撃時に打球の打ち上げ角を増大させることに寄与する。なお、フェースセンタは、例えば、フェース部のCT値を計測する際に用いられるインパクトポイントテンプレートで特定することができる。
【0035】
当接部材4は、フェース部11の背面11aに当接する非金属製の先端部41と、凹部13aのねじ穴13bに固定される金属製のねじ軸42と、金属製の頭部40とを含む。先端部41を構成する非金属材料としては、例えば、樹脂、ゴム、FRP等を挙げることができる。頭部40及びねじ軸42を構成する金属材料としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄、タングステン等を挙げることができる。当接部材4は、ねじ穴13bに対するねじ軸42のねじ込み量により、背面11aに対する当接度合い(押圧度合い)を調整可能である。なお、当接部材4の固定構造はねじ構造に限られず、圧入、接着、溶接、かしめ等、他の固定構造であってもよい。
【0036】
以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 ゴルフクラブヘッド、2 金属部材、3 金属部材、21 溝、22 溝、31 補強リブ、32 補強リブ