(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】撮像デバイスの画素システム、画素、および方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/4861 20200101AFI20241220BHJP
G01S 7/4865 20200101ALI20241220BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20241220BHJP
H04N 25/702 20230101ALI20241220BHJP
H04N 25/703 20230101ALI20241220BHJP
H04N 25/705 20230101ALI20241220BHJP
【FI】
G01S7/4861
G01S7/4865
H04N25/70
H04N25/702
H04N25/703
H04N25/705
(21)【出願番号】P 2021021511
(22)【出願日】2021-02-15
【審査請求日】2023-08-16
(32)【優先日】2020-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516320322
【氏名又は名称】センサーズ・アンリミテッド・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】ジョン リオビ
(72)【発明者】
【氏名】ルイ ジュ
【審査官】藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02512125(EP,A2)
【文献】特開2013-058909(JP,A)
【文献】特開2013-175936(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0054434(US,A1)
【文献】特開2000-227483(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00578150(EP,A2)
【文献】特開2016-080651(JP,A)
【文献】特開2016-092593(JP,A)
【文献】国際公開第2015/079597(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48- 7/51
G01S 17/00-17/95
G01C 3/00- 3/32
H04N 25/70-25/705
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像デバイスの画素システムであって、
1つ以上の画素であって、そのうちの少なくとも1つの画素が、2つ以上の閾値電圧においてパルスを検出するように構成されたパルストリガアセンブリを含
んだ、1つ以上の画素と、
前記1つ以上の画素の一部を形成し、及び/または前記1つ以上の画素に接続されたタイマシステムであって、前記タイマシステムは、1つ以上のトリガスイッチを含み、前記パルストリガアセンブリは、前記
2つ以上の閾値
電圧において前記パルスを検出したことに応答して、前記1つ以上のトリガスイッチを作動するように構成されている、前記タイマシステムと、
前記タイマシステムからの出力に基づいてタイムオブフライト(TOF)を判定するよう、前記1つ以上の画素及び/または前記タイマシステムに動作可能に接続されたTOFモジュールと、
を備えた、
画素システム。
【請求項2】
前記タイマシステムは、経時的に変化する少なくとも1つの電圧ランプの電圧値に基づいて、前記TOFモジュールが信号のTOFを判定することを可能にするように構成された前記少なくとも1つの電圧ランプを含む、請求項1に記載の
画素システム。
【請求項3】
前記タイマシステムは、1つ以上のアナログ-デジタル変換器(ADC)を含み、前記1つ以上のADCは、前記1つ以上のトリガスイッチが前記パルスによって作動されるとき、前記少なくとも1つの電圧ランプから電圧値を受信するように構成されている、請求項2に記載の
画素システム。
【請求項4】
前記1つ以上の画素は、前記少なくとも1つの電圧ランプに接続された電圧バッファ、前記1つ以上のADCの各々に接続された
ADCバッファ、及び前記
ADCバッファに接続されたランプキャパシタを含み、前記1つ以上のトリガスイッチは、各々の
ADCバッファと前記少なくとも1つの電圧ランプに接続された前記電圧バッファとの間に配列される、請求項3に記載の
画素システム。
【請求項5】
前記パルストリガアセンブリは、ダイオード、それから電圧を受信するよう前記ダイオードに接続された増幅器、前記増幅器に接続された1つ以上のハイパスフィルタ、前記
2つ以上の閾値電圧の各々に対する比較器、及びそれぞれの比較器を前記1つ以上のトリガスイッチの対応するトリガスイッチに接続する電圧閾値トリガラインを含む、請求項4に記載の
画素システム。
【請求項6】
前記パルストリガアセンブリは、前記1つ以上のトリガスイッチが動作することを選択的に可能にするように構成された1つ以上のTOFモードスイッチを含む、請求項5に記載の
画素システム。
【請求項7】
前記1つ以上のトリガスイッチは、第1の比較器及び第2の比較器にそれぞれ接続され、前記パルスの第1の閾値電圧及び前記パルスの第2の閾値電圧のそれぞれにおいて作動されるように構成された第1のトリガスイッチ及び第2のトリガスイッチを含む、請求項6に記載の
画素システム。
【請求項8】
前記1つ以上のTOFモードスイッチは、第1のTOFスイッチ及び第2のTOFスイッチを含み、第1のTOFモードでは、前記第1のTOFスイッチは、前記第1のトリガスイッチを作動することができるように作動され、第2のTOFモードでは、前記第2のTOFスイッチは、前記第2のトリガスイッチを作動することができるように作動される、請求項7に記載の
画素システム。
【請求項9】
前記パルストリガアセンブリは、非同期レーザパルス検出(ALPD)モードスイッチを介し
て第1の
電圧閾値トリ
ガラインに選択的に接続されたALPDシステムを含
み、
前記第1の電圧閾値トリガラインは、前記第1のトリガスイッチを前記第1の比較器に接続する前記電圧閾値トリガラインである、請求項8に記載の
画素システム。
【請求項10】
前記ALPDシステムは、前記第1の比較器と前記第1のTO
Fスイッチとの間に接続され、前記第1のTO
Fスイッチは、前記第1の比較器と前記第1のトリガスイッチとの間にある、請求項9に記載の
画素システム。
【請求項11】
前記第2のTO
Fスイッチは、前記増幅器と前記第2の比較器との間に接続される、請求項10に記載の
画素システム。
【請求項12】
前記画素は、前記ダイオードに接続されたパッシブ撮像システムを含み、前記パッシブ撮像システムは、パッシブ撮像信号がパッシブ撮像モードにおいて前記ダイオードから前記1つ以上のADCのうちの少なくとも1つに出力されることを可能にするように構成された少なくとも1つのパッシブ撮像モードスイッチを含む、請求項10に記載の
画素システム。
【請求項13】
前記画素は、前記パッシブ撮像モードを、前記第2のTOFモードではなく前記第1のTOFモードにより作動することができるように構成され
、ALPDモードを前記パッシブ撮像モードにより作動することができる、請求項12に記載の
画素システム。
【請求項14】
前記1つ以上の画素は、前記TOFモジュールが1つ以上の誤りを低減または除去することを可能にする複数閾値読み出しを第1のTOFモード及び前記第2のTOFモードがもたらすよう共に作動可能である、請求項8に記載の
画素システム。
【請求項15】
前記1つ以上のハイパスフィルタは、各々の比較器に動作可能に接続された単一のハイパスフィルタを含む、請求項13に記載の
画素システム。
【請求項16】
前記電圧ランプは、前記電圧バッファの前方で、ランプスイッチによってパッシブ撮像ラインに接続される、請求項15に記載の
画素システム。
【請求項17】
1つ以上の閾値電圧においてパルスを検出するように構成されたパルストリガアセンブリと、
前記パルストリガアセンブリに接続されたタイマシステムであって、前記タイマシステムは、1つ以上のトリガスイッチを含み、前記パルストリガアセンブリは、前記1つ以上の閾値において前記パルスを検出したことに応答して、前記1つ以上のトリガスイッチを作動するように構成されている、前記タイマシステムと、を備え、
前記タイマシステムは、
少なくとも1つの電圧ランプに接続するように構成された電圧バッファと、
1つ以上のそれぞれのアナログ-デジタル変換器(ADC)に接続するように構成された1つ以上の
ADCバッファであって、前記1つ以上のトリガスイッチは、各々の
前記ADCバッファと前記電圧バッファとの間に配置される、前記1つ以上の
ADCバッファと、
前記電圧ランプから電圧を受信するための各々の
前記ADCバッファに接続された1つ以上のランプキャパシタと、を含み、
前記パルストリガアセンブリは、
ダイオードと、
そこから電圧を受信するよう前記ダイオードに接続された増幅器と、
前記増幅器に接続された1つ以上のハイパスフィルタと、
前記1つ以上の閾値電圧の各々に対する比較器と、
それぞれの比較器を前記1つ以上のトリガスイッチの対応するトリガスイッチに接続する電圧閾値トリガラインと、
前記1つ以上のトリガスイッチが動作することを選択的に可能にするように構成された1つ以上のTOFモードスイッチであって、前記1つ以上のトリガスイッチは、第1の比較器及び第2の比較器にそれぞれ接続され、前記パルスの第1の閾値電圧及び前記パルスの第2の閾値電圧のそれぞれにおいて作動されるように構成された第1のトリガスイッチ及び第2のトリガスイッチを含む、前記1つ以上のTOFモードスイッチと、を含む、
画素。
【請求項18】
前記1つ以上のTOFモードスイッチは、第1のTOFスイッチ及び第2のTOFスイッチを含み、第1のTOFモードでは、前記第1のTOFスイッチは、前記第1のトリガスイッチを作動することができるように作動され、第2のTOFモードでは、前記第2のTOFスイッチは、前記第2のトリガスイッチを作動することができるように作動される、請求項17に記載の画素。
【請求項19】
撮像デバイスの画素システムへの信号出力のタイムオブフライト(TOF)の判定方法であって、
まず、2つ以上の閾値電圧でパルスを検出する前記画素システムの画素のパルストリガアセンブリによって、前記画素システムにおける信号のパルスを受信する単一の時間値を判定
し、
次いて、
時間とともに変化する電圧値を有する電圧ランプを使用して、前記信号が最初に送信されたときの前記電圧ランプの初期電圧と、前記パルスを受信する単一の時間値にお
ける前記電圧ランプのランプ電圧
と、を比較する
ことにより電圧差を判定し、
次いで、相関データに基づいて、前記電圧差を前記TOFと関連付けることと、 を備えた、
判定方法。
【請求項20】
TOFの複数閾値モードの動作と異なるモードの動作との間で選択することを更に備えた、請求項19に記載の
判定方法。
【請求項21】
撮像デバイスの画素システムであって、
1つ以上の画素であって、そのうちの少なくとも1つの画素が、2つ以上の閾値電圧においてパルスを検出するように構成されたパルストリガアセンブリを含んだ、1つ以上の画素と、
前記1つ以上の画素の一部を形成し、及び/または前記1つ以上の画素に接続されたタイマシステムであって、前記タイマシステムは、1つ以上のトリガスイッチを含み、前記パルストリガアセンブリは、前記2つ以上の閾値電圧において前記パルスを検出したことに応答して、前記1つ以上のトリガスイッチを作動するように構成されている、前記タイマシステムと、
前記タイマシステムからの出力に基づいてタイムオブフライト(TOF)を判定するよう、前記1つ以上の画素及び/または前記タイマシステムに動作可能に接続されたTOFモジュールと、
を備え、
前記タイマシステムは、経時的に変化する少なくとも1つの電圧ランプの電圧値に基づいて、前記TOFモジュールが信号のTOFを判定することを可能にするように構成された前記少なくとも1つの電圧ランプを含み、
前記タイマシステムは、1つ以上のアナログ-デジタル変換器(ADC)を含み、前記1つ以上のADCは、前記1つ以上のトリガスイッチが前記パルスによって作動されるとき、前記少なくとも1つの電圧ランプから電圧値を受信するように構成され、
前記1つ以上の画素は、前記少なくとも1つの電圧ランプに接続された電圧バッファ、前記1つ以上のADCの各々に接続されたADCバッファ、及び前記ADCバッファに接続されたランプキャパシタを含み、前記1つ以上のトリガスイッチは、各々のADCバッファと前記少なくとも1つの電圧ランプに接続された前記電圧バッファとの間に配列され、
前記パルストリガアセンブリは、ダイオード、それから電圧を受信するよう前記ダイオードに接続された増幅器、前記増幅器に接続された1つ以上のハイパスフィルタ、前記2つ以上の閾値電圧の各々に対する比較器、及びそれぞれの比較器を前記1つ以上のトリガスイッチの対応するトリガスイッチに接続する電圧閾値トリガラインを含み、
前記パルストリガアセンブリは、前記1つ以上のトリガスイッチが動作することを選択的に可能にするように構成された1つ以上のTOFモードスイッチを含んでおり、
前記1つ以上のトリガスイッチは、第1の比較器及び第2の比較器にそれぞれ接続され、前記パルスの第1の閾値電圧及び前記パルスの第2の閾値電圧のそれぞれにおいて作動されるように構成された第1のトリガスイッチ及び第2のトリガスイッチを含む、画素システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画素に関し、特に、画素の検出及び画素システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特定の画素設計は、パッシブ照明だけでなく、アクティブ照明、例えば、レーザパルスを検出するために行われることがある。従来の設計は、パルスが発生したことのみを検出することができるが、タイムオブフライトを適切に検出することができず、したがって、距離を正確に測定することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのような従来の方法及びシステムは概して、それらの意図した目的のために満足であると考えられてきた。しかしながら、改善された画素の検出及び画素システムに対する本分野における必要性がなおも存在する。本開示は、この必要性に対する解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも1つの態様に従って、撮像デバイス用の画素システムは、1つ以上の閾値電圧においてパルスを検出するように構成されたパルストリガアセンブリを含む1つ以上の画素と、1つ以上の画素の一部を形成し、及び/または1つ以上の画素に接続されたタイマシステムと、を含んでもよく、タイマシステムは、1つ以上のトリガスイッチを含む。パルストリガアセンブリは、1つ以上の閾値においてパルスを検出したことに応答して、1つ以上のトリガスイッチを作動するように構成されてもよい。画素システムは、タイマシステムからの出力に基づいてタイムオブフライト(TOF)を判定するよう、1つ以上の画素及び/またはタイマシステムに動作可能に接続されたTOFモジュールを含んでもよい。
【0005】
タイマシステムは、経時的に変化する少なくとも1つの電圧ランプの電圧値に基づいて、TOFモジュールが信号のTOFを判定することを可能にするように構成された少なくとも1つの電圧ランプを含んでもよい。タイマシステムは、1つ以上のアナログ-デジタル変換器(ADC)を含んでもよく、1つ以上のADCは、1つ以上のトリガスイッチがパルスによって作動されるとき、少なくとも1つの電圧ランプから電圧値を受信するように構成されている。
【0006】
1つ以上の画素は、少なくとも1つの電圧ランプに接続された電圧バッファ、1つ以上のADCの各々に接続された列バッファ、及び列バッファに接続されたランプキャパシタを含んでもよい。1つ以上のトリガスイッチは、各々の列バッファと少なくとも1つの電圧ランプに接続された電圧バッファとの間に配列されてもよい。
【0007】
パルストリガアセンブリは、ダイオード、それから電圧を受信するようダイオードに接続された増幅器、増幅器に接続された1つ以上のハイパスフィルタ、1つ以上の閾値電圧の各々に対する比較器、及びそれぞれの比較器を1つ以上のトリガスイッチのそれぞれのトリガスイッチに接続する電圧閾値トリガラインを含んでもよい。パルストリガアセンブリは、1つ以上のトリガスイッチが動作することを選択的に可能にするように構成された1つ以上のTOFモードスイッチを含んでもよい。
【0008】
1つ以上のトリガスイッチは、第1の比較器及び第2の比較器にそれぞれ接続され、パルスの第1の閾値電圧及びパルスの第2の閾値電圧のそれぞれにおいて作動されるように構成された第1のトリガスイッチ及び第2のトリガスイッチを含んでもよい。1つ以上のTOFモードスイッチは、第1のTOFスイッチ及び第2のTOFスイッチを含んでもよい。第1のTOFモードでは、第1のTOFスイッチは、第1のトリガスイッチを作動することができるように作動されてもよい。第2のTOFモードでは、第2のTOFスイッチは、第2のトリガスイッチを作動することができるように作動されてもよい。
【0009】
パルストリガアセンブリは、非同期レーザパルス検出(ALPD)モードスイッチを介して第1の閾値トリガ電圧ラインに選択的に接続されたALPDシステムを含んでもよい。ALPDシステムは、第1の比較器と第1のTOFモードスイッチとの間に接続されてもよい。第1のTOFモードスイッチは、第1の比較器と第1のトリガスイッチとの間にあってもよい。第2のTOFモードスイッチは、増幅器と第2の比較器との間に接続されてもよい。
【0010】
画素は、ダイオードに接続されたパッシブ撮像システムを含んでもよい。パッシブ撮像システムは、パッシブ撮像信号がパッシブ撮像モードにおいてダイオードから1つ以上のADCのうちの少なくとも1つに出力されることを可能にするように構成された少なくとも1つのパッシブ撮像モードスイッチを含む。画素は、パッシブ撮像モードを、第2のTOFモードではなく第1のTOFモードにより作動することができるように構成されてもよく、ALPDモードをパッシブ撮像モードにより作動することができる。
【0011】
1つ以上の画素は、TOFモジュールが1つ以上の誤りを低減または除去することを可能にする複数閾値読み出しを第1のTOFモード及び第2のTOFモードがもたらすよう共に作動可能であるように構成される。特定の実施形態では、1つ以上のハイパスフィルタは、各々の比較器に動作可能に接続された単一のハイパスフィルタを含んでもよい。電圧ランプは、電圧バッファの前方で、ランプスイッチによってパッシブ撮像ラインに接続されてもよい。
【0012】
本開示の少なくとも1つの態様に従って、画素は、本明細書で開示される(例えば、上記説明されたような)画素のいずれかの適切な実施形態を含んでもよい。例えば、画素は、1つ以上の閾値電圧においてパルスを検出するように構成されたパルストリガアセンブリと、パルストリガアセンブリに接続されたタイマシステムと、を含み、タイマシステムは、1つ以上のトリガスイッチを含む。パルストリガアセンブリは、1つ以上の閾値においてパルスを検出したことに応答して、1つ以上のトリガスイッチを作動するように構成されてもよい。タイマシステムは、少なくとも1つの電圧ランプに接続するように構成された電圧バッファと、1つ以上のそれぞれのアナログ-デジタル変換器(ADC)に接続するように構成された1つ以上の列バッファであって、1つ以上のトリガスイッチは、各々の列バッファと電圧バッファとの間に配置される、1つ以上の列バッファと、電圧ランプから電圧を受信するための各々の列バッファに接続された1つ以上のランプキャパシタと、を含んでもよい。パルストリガアセンブリは、ダイオードと、そこから電圧を受信するようダイオードに接続された増幅器と、増幅器に接続された1つ以上のハイパスフィルタと、1つ以上の閾値電圧の各々に対する比較器と、それぞれの比較器を1つ以上のトリガスイッチのそれぞれのトリガスイッチに接続する電圧閾値トリガラインと、1つ以上のトリガスイッチが動作することを選択的に可能にするように構成された1つ以上のTOFモードスイッチと、を含んでもよい。1つ以上のトリガスイッチは、第1の比較器及び第2の比較器にそれぞれ接続され、パルスの第1の閾値電圧及びパルスの第2の閾値電圧のそれぞれにおいて作動されるように構成された第1のトリガスイッチ及び第2のトリガスイッチを含んでもよい。
【0013】
本開示の少なくとも1つの態様に従って、方法は、パルスを受信する単一の時間値を判定するよう、2つ以上の閾値電圧においてパルスが画素において受信されたことを最初に判定することによって、出力信号のタイムオブフライト(TOF)を判定することを含んでもよい。方法は次いで、電圧差を判定するよう、パルスを受信する単一の時間値において初期電圧をランプ電圧と比較するために、電圧ランプを使用することと、次いで、相関データに基づいて、電圧差をTOFと関連付けることと、を含んでもよい。方法は更に、TOFの複数閾値モードの動作と異なるモードの動作との間で選択することを含んでもよい。方法は、いずれかの他の適切な方法(複数可)及び/またはそれらの部分(複数可)を含んでもよい。
【0014】
主題の開示のシステム及び方法のそれらの特徴及び他の特徴は、図面と併用して好ましい実施形態の以下の詳細な説明から、当業者にとって容易に明らかになるであろう。
【0015】
主題の開示が関連する当業者が過度な実験なしに、主題の開示のデバイス及び方法をどのように行い、及びどのように使用するかを容易に理解するように、それらの好ましい実施形態が特定の図面を参照して本明細書で詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示に従った、撮像システムの実施形態の概略図である。
【
図2】本開示に従った、システムの実施形態の概略図である。
【
図3A】同時に有効にされるパッシブ撮像モード及び非同期レーザパルス検出(ALPD)モードにより示される、
図2の実施形態の概略図である。
【
図3B】同時に有効にされる第1のタイムオブフライト(TOF)モード及びパッシブ撮像モードにより示される、
図2の実施形態の概略図である。
【
図3C】同時に有効にされる第1のTOFモード及び第2のTOFモードにより示される、
図2の実施形態の概略図であり、パッシブ撮像モード及びALPDモードが無効にされる。
【
図4】本開示に従った、システムの実施形態の概略図である。
【
図5A】有効にされるパッシブ撮像モード及びALPDモードにより示される、
図4の実施形態の概略図であり、TOFモードが無効にされる。
【
図5B】有効にされるパッシブ撮像モードにより示される、
図4の実施形態の概略図である。
【
図5C】有効にされる第1のTOFモード、第2のTOFモード、及びALPDモードにより示される、
図4の実施形態の概略図であり、パッシブ撮像モードが無効にされる。
【
図7】単一閾値TOF測定と複数閾値(例えば、2回)TOF測定との間の差を示す一連の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、図面への参照が行われ、図面では、同一の参照符号は、主題の開示の類似の構造的特徴または態様を識別する。限定ではなく、説明及び例示の目的のために、開示に従ったシステムの実施形態の例示的な図が
図1に示され、参照符号100によって全体的に指定される。本開示の他の実施形態及び/または態様が
図2~7に示される。本明細書で説明される特定の実施形態は、正確なタイムオブフライト(TOF)測定(例えば、レーザパルスに対する)をもたらすため、パルス検出、パッシブ撮像をもたらすため、及び/またはいずれかの他の適切な使用のために使用されてもよい。
【0018】
図1を参照して、システム100の実施形態は、ターゲット103にレーザパルス104を出力するよう(例えば、空中を通じて)、1つ以上の光学系103に接続された1つ以上のレーザ光源101(例えば、ガウス形状パルスをもたらす)を含んでもよく、ターゲット103は、特定の反射率及びレーザ光源101からの距離を有する。システム100は、反射されたレーザパルス106を受信するための1つ以上の光学系107に接続された撮像デバイス105を含んでもよい。特定の実施形態では、システム100は、いずれかの適切な距離において、及びいずれかの適切な解像度においてターゲットと動作するように構成されてもよい。
【0019】
本開示の少なくとも1つの態様に従って、
図2及び4を参照して、撮像デバイス(例えば、撮像デバイス105)に対する画素システム200、400は、1つ以上の閾値電圧(例えば、V
th1及び/またはV
th2)においてパルスを検出するように構成されたパルストリガアセンブリ203、403を含む1つ以上の画素201、401を含んでもよい。画素システム200、400は、1つ以上の画素201、401の一部を形成し、及び/または1つ以上の画素201、401に接続されたタイマシステム205、405を含んでもよい。タイマシステム205、405は、1つ以上のトリガスイッチ207a、207b、407a、407bを含んでもよい。パルストリガアセンブリ203、403は、1つ以上の閾値においてパルスを検出したことに応答して、1つ以上のトリガスイッチ207a、b、407a、bを作動するように構成されてもよい。
【0020】
画素システム100は、タイマシステム205、405からの出力に基づいてタイムオブフライト(TOF)を判定するよう、1つ以上の画素203、403及び/またはタイマシステム205、405に動作可能に接続されたTOFモジュール209、409を含んでもよい。TOFモジュール209、409は、任意の適切な機能(例えば、本明細書で開示されるような)を実行するように構成された任意の適切なコンピュータハードウェア及び/またはソフトウェアを含んでもよい。
【0021】
タイマシステム205、405は、経時的に変化する少なくとも1つの電圧ランプ211の電圧値に基づいて、TOFモジュール209が信号のTOFを判定することを可能にするように構成された少なくとも1つの電圧ランプ211、411を含んでもよい。タイマシステム205、405は、1つ以上のアナログ-デジタル変換器(ADC)213a、213b、413a、413bを含んでもよい。1つ以上のADC213a、b、413a、bは、1つ以上のトリガスイッチ207a、b、407a、bがパルスによって作動されるとき、少なくとも1つの電圧ランプ211から電圧値を受信するように構成されてもよい。
【0022】
例えば、特定の実施形態では、1つ以上の画素203、403は、少なくとも1つの電圧ランプ211、411に接続された電圧バッファ215、415、1つ以上のADC213a、b、413a、bの各々に接続された列バッファ217a、217b、417a、417b、及び列バッファ217a、b、417a、417bに接続されたランプキャパシタ219a、219b、419a、419bを含んでもよい。このことに関して、1つ以上のADC213a、b、413a、413bは、各々のランプキャパシタ219a、b、419a、b上の電圧を読み出すことができ、TOFモジュール209、409にランプ電圧を提供することができる。これは、経過した時間量を示す、1つ以上の電圧ランプ211、411の開始電圧とランプキャパシタ219a、b、419a、bの電圧との間の電圧の差に応じて、TOFモジュール209、409がTOFを判定することを可能にする。特定の実施形態では、専用のクロック機構が必要とされない。特定の実施形態では、システム200、400は、複数の画素203、403を含んでもよく、例えば、画素203、403の全てに共通する単一の電圧ランプ211及び/またはADC(もしくは、ADCのグループ)を利用してもよい。
【0023】
1つ以上のトリガスイッチ207a、b、407a、bは、例えば、各々の列バッファ217a、b、417a、bと少なくとも1つの電圧ランプ211、411に接続された電圧バッファ215、415との間に配置されてもよい。いずれかの他の適切な位置が本明細書で考えられる。
【0024】
パルストリガアセンブリ203、403は、それから電圧を受信する、ダイオード219、419及びダイオード219、419に接続された増幅器221、421を含んでもよい。ダイオード219、419は、当業者によって認識されるように、カソード電圧によりバイアスされてもよい。パルストリガアセンブリ203、403は、増幅器221、421に接続された1つ以上のハイパスフィルタ223a、223b、423、1つ以上の閾値電圧の各々に対する比較器225a、225b、425a、425b、及びそれぞれの比較器225a、b、425a、bを1つ以上のトリガスイッチ207a、b、407a、bのそれぞれのトリガスイッチ207a、b、407a、bに接続する電圧閾値トリガライン227a、227b、427a、427bを含んでもよい。
図2に示されるように、ハイパスフィルタ223a、bは、比較器225a、bとの共通構成要素であってもよい。特定の実施形態では、例えば、
図4に示されるように、ハイパスフィルタ423は、比較器425a、bとは別個であってもよい。構成要素のいずれかの適切な描写が本明細書で考えられる。1つ以上のトリガスイッチ207a、bは、例えば、そのゲートに印加される制御電圧によって制御されるように構成されたいずれかの適切なタイプのスイッチであってもよい。
【0025】
図2に示されるように、パルストリガアセンブリ203、403は、1つ以上のトリガスイッチ207a、bが動作することを選択的に可能にするように構成された1つ以上のTOFモードスイッチ229a、229bを含んでもよい。
図4に示されるように、1つ以上のトリガスイッチ407a、bへのランプ電圧を選択的に可能にするために、単一のTOFモードスイッチ429が使用されてもよい。
【0026】
図2及び4に示されるように、1つ以上のトリガスイッチ207a、b、407a、bは、第1の比較器225a、425a及び第2の比較器225b、425bにそれぞれ接続され、パルスの第1の閾値電圧(例えば、V
th1)及びパルスの第2の閾値電圧(例えば、V
th2)のそれぞれにおいて作動されるように構成された第1のトリガスイッチ207a、407a及び第2のトリガスイッチ207b、407bを含んでもよい。例えば、ダイオード219、419からの受信された電圧が第1の閾値、例えば、V
th1にあり、またはそれを上回るとき、第1の比較器225a、425aは、第1のトリガスイッチ207a、407aに近いライン227a、427aに信号を出力してもよい。第2のトリガスイッチ207b、407b、及び/またはいずれかの他の適切な数のトリガスイッチは、同様の方式において動作してもよい。
【0027】
図2に示されるように、1つ以上のTOFモードスイッチ229a、229bは、第1のTOFスイッチ229a及び第2のTOFスイッチ229bを含んでもよい。第1のTOFモード(例えば、
図3Bに示されるような)では、第1のTOFスイッチ229aは、第1のトリガスイッチ207aを作動することができるように作動されてもよい。第2のTOFモード(例えば、
図3Cに示されるような)では、第2のTOFスイッチ229bは、第2のトリガスイッチ207bを作動することができるように作動されてもよい。
【0028】
パルストリガアセンブリ203、403及び/または画素201、401は、例えば、
図2に示されるようなALPDモードスイッチ233を介して、または
図4に示されるようなスイッチなしに、第1の閾値トリガ電圧ライン227a、427aに選択的に接続された非同期レーザパルス検出(ALPD)システム231、431を含んでもよい。ALPDシステム231は、例えば、第1の比較器225a、425aと第1のTOFモードスイッチ229aとの間に接続されてもよい(例えば、
図2に示されるように)。
図4に示されるように、ALPDシステム231は、例えば、
図2にあるように、その間にスイッチなしに閾値トリガ電圧ライン427aと並列してもよいことが考えられる。任意の他の適切な位置が本明細書で考えられる。
【0029】
図2に示されるように、第1のTOFモードスイッチ229aは、第1の比較器225aと第1のトリガスイッチ207aとの間にあってもよい。特定の実施形態では、第2のTOFモードスイッチは、増幅器221と第2の比較器225bとの間に接続されてもよい。任意の他の適切な位置が本明細書で考えられる。特定の実施形態では、ALPDシステム231、431は、パルスが受信されたことを示す信号を制御モジュール(例えば、TOFモジュール209)に出力するが、TOFを示すデータを提供することが可能でない、適切な構成要素を含んでもよい。例えば、ALPDシステム231は、電圧V
ddがキャパシタ231bに対して動作することを可能にするよう、第1の比較器225aからの電圧によって作動されたパルススイッチ231aを含んでもよい。列バッファ231cは、キャパシタ231b内の電圧がV
ddにあるときを読み出すよう、制御モジュールに接続することができる適切なADC(図示せず)に接続されてもよい。制御モジュールは次いで、例えば、TOFを判定することなく、パルスが発生したことを判定してもよい。
【0030】
特定の実施形態では、画素201、401は、ダイオード219、419に接続されたパッシブ撮像システム233、433を含んでもよい。パッシブ撮像システム433は、パッシブ撮像モード(例えば、
図3A、5A、及び5Bに示されるような)において、パッシブ撮像信号がダイオード219、419から1つ以上のADC(例えば、第2のADC213b、413b)のうちの少なくとも1つに出力されることを可能にするように構成された少なくとも1つのパッシブ撮像モードスイッチ235、435を含んでもよい。画素201は、第2のTOFモード(例えば、
図3C及び5Cに示されるような)ではないが、第1のTOFモード(例えば、
図3Bに示されるような)によりパッシブ撮像モードを作動することができるように構成されてもよい。
図3A及び5Aに示されるように、ALPDモードは、パッシブ撮像モードにより作動されてもよく、またはパッシブ撮像モードは別個であってもよい(例えば、
図5B)。
【0031】
図3C及び5Cに示されるように、1つ以上の画素201は、TOFモジュールが1つ以上の誤りを低減または除去することを可能にする複数閾値読み出しをもたらすよう、第1のTOFモード及び第2のTOFモードが共に作動可能であるように構成されてもよい。モードの任意の他の適切な組み合わせが本明細書で考えられる。
【0032】
図2及び4の実施形態は、同様に機能するように構成されてもよい。
図4の実施形態は、例えば、
図2の実施形態と比較して、部品総数を低減させるための、異なる部品の配列を含んでもよい。例えば、特定の実施形態では、1つ以上のハイパスフィルタは、各々の比較器425a、bに動作可能に接続された単一のハイパスフィルタ423を含んでもよい。電圧ランプ411は、電圧バッファ415の前方で、ランプスイッチ(例えば、TOFモードスイッチ429)によってパッシブ撮像ライン437に接続されてもよい。特定の実施形態では、例えば、
図4に示されるように、電圧ランプは、キックバックノイズを軽減するよう画素にバッファされてもよく、バッファは、パッシブ撮像読み出し経路であるものから再使用されてもよく、パッシブモードスイッチを開放することを介して、統合キャップが切断されてもよい。特定の実施形態では、電圧ランプが切断されてもよく、統合キャップがバッファに接続されてもよく、パッシブ撮像読み出しが発生するまで、ALPD読み出しに従って有効にされたrst2、及びrst1が無効にされたままであってもよく、TOF2_outに対するADCが無効にされてもよい。
【0033】
本開示の少なくとも1つの態様に従って、画素は、本明細書で開示される(例えば、上記説明されたような)、画素のいずれかの適切な実施形態、例えば、画素201、401を含んでもよい。例えば、画素は、1つ以上の閾値電圧においてパルスを検出するように構成されたパルストリガアセンブリ、及びパルストリガアセンブリに接続されたタイマシステムを含んでもよく、タイマシステムは、1つ以上のトリガスイッチを含む。パルストリガアセンブリは、1つ以上の閾値においてパルスを検出したことに応答して、1つ以上のトリガスイッチを作動するように構成されてもよい。タイマシステムは、少なくとも1つの電圧ランプに接続するように構成された電圧バッファ、1つ以上のそれぞれのアナログ-デジタル変換器(ADC)に接続するように構成された1つ以上の列バッファ、及び電圧ランプから電圧を受信するための各々の列バッファに接続された1つ以上のランプキャパシタを含んでもよく、1つ以上のトリガスイッチは、各々の列バッファと電圧バッファとの間に配置される。パルストリガアセンブリは、ダイオード、それから電圧を受信するようダイオードに接続された増幅器、増幅器に接続された1つ以上のハイパスフィルタ、1つ以上の閾値電圧の各々に対する比較器、それぞれの比較器を1つ以上のトリガスイッチのそれぞれのトリガスイッチに接続する電圧閾値トリガライン、及び1つ以上のトリガスイッチが動作することを選択的に可能にするように構成された1つ以上のTOFモードスイッチを含んでもよい。1つ以上のトリガスイッチは、第1の比較器及び第2の比較器にそれぞれ接続され、パルスの第1の閾値電圧及びパルスの第2の閾値電圧のそれぞれにおいて作動されるように構成された第1のトリガスイッチ及び第2のトリガスイッチを含んでもよい。
【0034】
本開示の少なくとも1つの態様に従って、方法は、パルスを受信する単一の時間値を判定するよう、2つ以上の閾値電圧においてパルスが画素において受信されたことを最初に判定することによって、出力信号のタイムオブフライト(TOF)を判定することを含んでもよい。方法は次いで、電圧差を判定するよう、パルスを受信する単一の時間値において初期電圧をランプ電圧と比較するために電圧ランプを使用することと、次いで、相関データに基づいて、電圧差をTOFと相関付けることを含んでもよい。方法は更に、TOF複数閾値モードの動作と異なるモードの動作との間で選択することとを含んでもよい。
【0035】
特定の実施形態では、方法は、複数の閾値の各々に対するデータポイントを受信することと、複数のデータポイントからの単一の到着時間値を外挿することと、を含んでもよい。例えば、TOFモジュール209、409は、この機能を実行してもよい(例えば、閾値交差時間からの到着時間を線形的に外挿/推定することによって)。方法は、複数の閾値交差をそれぞれのパルス信号と相関付けることを含んでもよい。方法は、TOFを計算するために、単一の到着時間を使用することを含んでもよい。方法は、例えば、少なくとも誤差範囲内の2つの信号の間の単一の到着時間の一致を判定することによって到着した同一の到着時間の2つの信号を判定し、または同時閾値交差が2つ以上の非同時発生信号を伴ったことを判定するために、曖昧性を除去することを含んでもよい。方法は、任意の他の適切な方法(複数可)及び/またはそれらの一部(複数可)を含んでもよい。本明細書で開示される適切な方法は、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、及び/またはそうでなければ、適切なコンピュータによって実行可能であってもよい。
【0036】
本開示に従って、レーザパルスは、ダイオード(例えば、感光素子)上で光ってもよく、電圧パルスを生成してもよい。増幅器は、参照電圧(例えば、Vref)に応じてこの入力信号を増幅してもよい。増幅器からの出力は、第1の閾値(例えば、Vth1、予め定められた設定された電圧)と比較されるよう、第1のハイパスフィルタ及び/または比較器に送信されてもよい。増幅器の出力が閾値と同程度に高く、またはそれよりも高いとき、比較器は、作動する(例えば、トリガスイッチを閉鎖する)信号を出力してもよい。
【0037】
電圧ランプは、信号の飛行を時間計測するために使用されてもよい。例えば、レーザ信号が最初に伝送されるとき、電圧ランプは、固定されたレート、例えば、毎秒200ミリボルトにあるランプであってもよい。TOFモジュールは、TOFを計算するために、後に開始電圧/時間の使用をマークしてもよい。パルスが受信され、トリガスイッチが作動されるとき、ランプ電圧が読み出されてもよく、時間に相関付けられてもよく、よって、TOFを与える。
【0038】
特定の実施形態はまた、パッシブ撮像システムを含んでもよい。特定の実施形態では、パッシブキャパシタは、ダイオードに接続された電流ミラーから電圧を取得してもよい。ADCは、パッシブキャパシタ電圧を読み出してもよい。特定の実施形態では、パッシブ撮像システムは、タイミングシステムと1つ以上の構成要素(例えば、キャパシタ、バッファ、及び/またはADC)を共有してもよく、その結果、パルスが検出されるとき、パッシブモードでは、パッシブ信号を読み出すための構成要素が使用され、TOFモードでは、ランプ電圧を読み出すための構成要素が使用される。
【0039】
特定の撮像デバイスが既にオンボードであることができることを理由に、電圧ランプが有利であることができる。電圧をランプし、トリガポイントにおいて電圧を2値化するようクランプすることは、時間を記録することのまさに1つの実施形態である。加えてまたは代わりに、実施形態は、経過した時間をカウントし、デジタル信号を直接送出する1つ以上のデジタルカウンタを含んでもよい。例えば、カウンタまたはクロックが使用されてもよいが、例えば、それらは、電圧ランプを使用することよりも電力集中的であり、より多くの空間を占有することが考えられる。
【0040】
実施形態は、改善されたタイムオブフライト測定を実行するシステムを提供する。実施形態は、パルス信号を監視する複数閾値(例えば、少なくとも二重閾値)を可能にする。実施形態は、V
th1とは異なる第2の閾値(例えば、V
th2)に対する複製された第2の経路を含んでもよい。実施形態は、データの2つのポイントを可能にする複数のキャパシタに対するサンプルの独立した同時測定を可能にすることができる。
図6に示されるように、単一閾値測定が取られてもよいが、誤りをもたらし、それは、許容可能であり、または望ましいことがあるか、またはそうでないことがある。
【0041】
図7に示されるように、単一閾値測定と二重閾値測定との間の比較は、二重閾値測定を使用する利点を示す。二重閾値測定により理解することができるように(
図7の下側)、2つのデータポイントを有することは、TOFモジュール(例えば、209、409)が、信号タイプ及びタイムオブフライトの更に正確な判定を可能にするよう、データポイントをラインに外挿することを可能にする。例えば、単一閾値測定が異なる振幅の同時発生信号(例えば、同一の距離において2つの異なるマテリアルから引き出す同一の信号、
図7の左上)を2つの異なる信号として誤って見なす場合、二重閾値システムは、振幅に関わらず、同一の時間に信号が到着することを示す(単一の信号が複数の表面から反射したことを示す、例えば、
図7の左下)、時間軸に交差するラインを交差のポイントが形成することを可能にする。単一閾値測定が異なる時間に到着する複数の信号を単一の信号として誤って見なす場合(例えば、
図7の右上)、二重閾値測定は、2つの別個の信号を2つの異なる到着時間に正確に分離する。複数閾値のアプローチによって生成された時間を使用して、TOFモジュールは、より正確な到着時間を外挿することができ、TOFを計算するために(例えば、ターゲットの範囲を定めるため)、その値を使用することができる。
【0042】
実施形態は、例えば、単一のパルス内にパルスを2回検出することができ、信号振幅によって生じる時間/深度の曖昧性を低減させることができる。特定の実施形態は、例えば、最小の追加のトランジスタによるTOF検出に対して新たなモードを追加する。新たなモードは、単一のレーザパルス信号波形の2つのサンプル、同時読み出し、及び同時読み出しの適切な処理を可能にする。実施形態は、動きアーチファクトを除去または軽減することができ、ターゲットの反射率の差、後方散乱などのような、信号振幅差を生じさせる他の理由に起因した深度の曖昧性を低減させることができる。実施形態は、TOF撮像経路を介したTOF信号校正をなおもサポートすることができる。利得/バッファ構成要素の実施形態は、バイアス電流調節を介した調節可能利得及び帯域幅を有することができ、ハイパスフィルタの角周波数は、電圧が調節可能であることができ、電流ミラーの電流利得/減衰は、調節可能であることができ、特定の実施形態では、TOFモードの間、入力PMOS TXは、DIの振る舞いを維持するよう、Vddに接続されてもよく、または電圧を分離してもよい。
【0043】
例えば、特定の画素/読み出しのブロック図が本明細書で示される。本明細書で説明されず、図面に示されないいずれかの構成要素は、少なくとも本開示を考慮して、当業者によって認識されるような機能を有することを容易に理解することができる。実施形態は、アクティブパルス検出と共にパッシブ撮像による改善された忠実度及び直接タイムオブフライト(TOF)撮像を実装することができる。実施形態は、立ち上りパルス検出を取得することを可能にし、それによって、範囲/反射の曖昧性の課題を軽減することができる。
【0044】
当業者によって認識されるように、本開示の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具体化されてもよい。したがって、本開示の態様は、全体的なハードウェアの実施形態、全体的なソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアの態様及びハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形式を取ってもよく、それらの全ての考えられるものは、本明細書で「回路」、「モジュール」、または「システム」と称されてもよい。「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」は、「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」の開示された機能を共に実行することができる1つ以上の別個の物理ハードウェア及び/もしくはソフトウェア構成要素の1つ以上の部分を含んでもよく、または「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」は、単一の自立型ユニット(例えば、ハードウェア及び/もしくはソフトウェアの)であってもよい。更に、本開示の態様は、その上で具体化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)において具体化されたコンピュータプログラム製品の形式を取ってもよい。
【0045】
1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組み合わせが利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体システム、装置、もしくはデバイス、あるいは前述したもののいずれかの適切な組み合わせであってもよいが、それらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体の更に特定の例(非包括的リスト)は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または前述したもののいずれかの適切な組み合わせを含む。この明細書のコンテキストでは、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによる使用、またはそれらと関連した使用のためのプログラムを含むことができ、またはプログラムを記憶することができるいずれかの有形媒体であってもよい。
【0046】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドにおいて、または搬送波の一部として、そこで具体化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する伝播されたデータ信号を含んでもよい。そのような伝播された信号は、電気-磁気、光学、またはそれらのいずれかの適切な組み合わせを含むがそれらに限定されない、様々な形式のいずれかを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体でなく、命令実行システム、装置、またはデバイスによる使用またはそれらと関連した使用のためのプログラムを通信、伝播、または搬送することができるいずれかのコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0047】
コンピュータ可読媒体上で具体化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または前述したもののいずれかの適切な組み合わせを含むがそれらに限定されない、いずれかの適切な媒体を使用して伝送されてもよい。
【0048】
本開示の態様に対する動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、またはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの従来型の手続型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語のいずれかの組み合わせにおいて記述されてもよい。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で全体的に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で部分的に且つリモートコンピュータ上で部分的に、またはリモートコンピュータもしくはサーバ上で部分的に実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含むいずれかのタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続されてもよく、または外部コンピュータへの接続が行われてもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)。
【0049】
本開示の態様は、本開示の実施形態に従った方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャートの例示及び/またはブロック図を参照して上記説明されてもよい。いずれかのフローチャートの例示及び/またはブロック図の各々のブロック、並びにいずれかのフローチャートの例示及び/またはブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されてもよい。それらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するよう、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供されてもよく、その結果、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行される命令は、いずれかのフローチャート及び/またはブロック図のブロックまたはブロック(複数可)において指定された機能/動作を実施するための手段を生成する。
【0050】
コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、フローチャート及び/またはブロック図のブロックまたはブロック(複数可)において指定された機能/動作を実施する命令を含む製品を生成するように、特定の方式において機能するようコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスを指令することができる、それらのコンピュータプログラム命令もコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。
【0051】
コンピュータまたは他のプログラム可能装置上で実行される命令が、本明細書で指定された機能/動作を実施するための処理をもたらすように、コンピュータにより実施される処理を生成するようコンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させるコンピュータプログラム命令も、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスにロードされてもよい。
【0052】
当業者は、本明細書で開示されたいずれかの数値は、厳密な値であってもよく、または範囲内の値であってもよいことを理解するであろう。更に、本開示において使用される近似(例えば、「約(about)」、「大体(approximately)」、「およそ(around)」は、範囲内の述べられた値を意味してもよい。例えば、特定の実施形態では、範囲は、20%内(プラスもしくはマイナス)、10%内、5%内、2%内、または当業者によって認識されるようないずれかの他の適切な割合もしくは数以内(例えば、既知の許容限度もしくは誤差の範囲に対する)であってもよい。
【0053】
本明細書で使用され、添付の特許請求の範囲において使用される冠詞「a」、「an」、及び「the」は、コンテキストが明確に他を示さない限り、項目の文法上の目的語のうちの1つまたは1つよりも多いもの(すなわち、少なくとも1つ)を指すために本明細書で使用される。例として、「要素」は、1つの要素または1つよりも多い要素を意味する。
【0054】
明細書及び特許請求の範囲において使用されるフレーズ「及び/または(and/or)」は、そのように結合された要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、あるケースでは結合して存在し、他方のケースでは分離して存在する要素を意味すると理解されるべきである。「及び/または」により表記される複数の要素は、同一の方式において解釈されるべきであり、すなわち、要素のうちの「1つ以上」がそのように結合されると解釈されるべきである。「及び/または」の章によって特に識別された要素以外の他の要素は、特に識別されたそれらの要素に関連するかまたは関連しないかに関わらず、任意選択で存在してもよい。よって、非限定的な例として、「A及び/またはB」との言及は、「備える(comprising」)などの制限のない言語と共に使用されるとき、1つの実施形態では、Aのみ(任意選択で、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択で、A以外の要素を含む)、更なる別の実施形態では、A及びBの両方(任意選択で、他の要素を含む)などを指してもよい。
【0055】
明細書及び特許請求の範囲において使用されるように、「または」は、上記定義されたように「及び/または」と同一の意味を有すると理解されるべきである。例えば、リストにおいて項目を分離するとき、「または」または「及び/または」は、包含的、すなわち、少なくとも1つを含むが、1つよりも多い数またはリストの要素をも含み、任意選択で、追加の表記されていない項目も含むとして理解されるべきである。「~の1つのみ(only one of)」もしくは「~の厳密に1つ(exactly one of)」、または特許請求の範囲において使用されるとき、「~から成る(consisting of)」など、明確に反対に示される用語のみは、要素の数またはリストの厳密に1つの要素を含むことを指す。概して、本明細書で使用される用語「または」は、「いずれか(either)」、「~の1つのみ」、または「~の厳密に1つ」など、排他的な用語が前にあるとき、排他的な選択肢(すなわち、「両方ではないが、一方または他方」)としてのみ解釈されるべきである。
【0056】
いずれかの開示された実施形態及び/またはそれらのいずれかの適切な部分(複数可)のいずれかの適切な組み合わせ(複数可)は、本開示を参照した当業者によって認識されるように本明細書で考えられる。
【0057】
上記説明され、図面において示された本開示の実施形態は、それらが関連する分野における改善をもたらす。主題の開示が特定の実施形態への参照を含むと共に、当業者は、主題の開示の精神及び範囲から逸脱することなく、それらへの変更及び/または修正が行われてもよいことを容易に認識するであろう。