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特許7607507点検業務支援システム、点検業務支援装置、点検業務支援方法、および点検業務支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】点検業務支援システム、点検業務支援装置、点検業務支援方法、および点検業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241220BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20241220BHJP
【FI】
G06Q10/20
G05B23/02 301T
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021075386
(22)【出願日】2021-04-27
(65)【公開番号】P2022169378
(43)【公開日】2022-11-09
【審査請求日】2023-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】矢田 進
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-066236(JP,A)
【文献】特開2020-204922(JP,A)
【文献】特開2018-124656(JP,A)
【文献】特開2017-207835(JP,A)
【文献】特開2006-325725(JP,A)
【文献】特開2020-178282(JP,A)
【文献】特開2011-048593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させる表示処理部と、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得する画像データ取得部と、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するファイル名設定部と、を備え
前記ファイル名設定部は、
前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報で示される文字列の略称を前記ファイル名に含める
ことを特徴とする点検業務支援システム。
【請求項2】
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させる表示処理部と、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得する画像データ取得部と、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するファイル名設定部と、を備え、
前記ファイル名設定部は、
前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報の一部を前記ファイル名に含め、残りを前記点検対象画像データのプロパティに含める
ことを特徴とする点検業務支援システム。
【請求項3】
前記ファイル名設定部は、
前記入力画面に入力された前記点検結果の情報を前記プロパティにさらに含める
ことを特徴とする請求項に記載の点検業務支援システム。
【請求項4】
前記点検対象に関する情報は、
点検業務名、点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名のうち少なくとも1つの情報を含む
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の点検業務支援システム。
【請求項5】
前記ファイル名設定部は、
前記撮像部による撮像日および撮像時刻のうち少なくとも1つの情報を前記ファイル名に含める
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の点検業務支援システム。
【請求項6】
前記ファイル名設定部は、
前記入力画面に入力された前記点検結果の情報を前記ファイル名にさらに含める
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の点検業務支援システム。
【請求項7】
前記ファイル名に含める情報の設定を受け付ける設定受付部を備え、
前記ファイル名設定部は、
前記設定受付部によって受け付けられた設定に基づいて、前記ファイル名を設定する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の点検業務支援システム。
【請求項8】
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させる表示処理部と、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得する画像データ取得部と、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するファイル名設定部と、を備え
前記ファイル名設定部は、
前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報で示される文字列の略称を前記ファイル名に含める
ことを特徴とする点検業務支援装置。
【請求項9】
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させる表示処理部と、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得する画像データ取得部と、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するファイル名設定部と、を備え、
前記ファイル名設定部は、
前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報の一部を前記ファイル名に含め、残りを前記点検対象画像データのプロパティに含める
ことを特徴とする点検業務支援装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する点検業務支援方法であって、
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させるステップと、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得するステップと、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するステップと、を含み、
前記ファイル名を設定するステップでは、前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報で示される文字列の略称を前記ファイル名に含める
ことを特徴とする点検業務支援方法。
【請求項11】
コンピュータが実行する点検業務支援方法であって、
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させるステップと、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得するステップと、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するステップと、を含み、
前記ファイル名を設定するステップでは、前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報の一部を前記ファイル名に含め、残りを前記点検対象画像データのプロパティに含める
ことを特徴とする点検業務支援方法。
【請求項12】
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させるステップと、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得するステップと、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するステップと、をコンピュータに実行させ
前記ファイル名を設定するステップでは、前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報で示される文字列の略称を前記ファイル名に含める
ことを特徴とする点検業務支援プログラム。
【請求項13】
点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させるステップと、
撮像部によって撮像された前記点検対象の画像データである点検対象画像データを取得するステップと、
前記点検対象に関する情報を含むファイル名を前記点検対象画像データのファイル名として設定するステップと、をコンピュータに実行させ、
前記ファイル名を設定するステップでは、前記点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、前記点検対象に関する情報の一部を前記ファイル名に含め、残りを前記点検対象画像データのプロパティに含める
ことを特徴とする点検業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、点検業務を支援する点検業務支援システム、点検業務支援装置、点検業務支援方法、および点検業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、点検業務を支援する点検業務支援システムが知られている。例えば、特許文献1には、点検業務を支援する端末装置が開示されている。特許文献1に記載の端末装置は、点検結果の入力画面を表示して点検者に点検結果を入力させると共に点検者に点検対象を撮像させ、かかる点検結果と点検対象の画像とを含む点検結果情報を管理サーバへ送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-091281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
点検時には、点検の委託者に対する報告として点検したことを示す証明画像が必要となり、さらに報告には使わないが点検業者内で認識を共有するための画像など、多くの画像が必要となる。しかしながら、従来の端末装置では、自動付与される数字列などが画像データのファイル名として付与されるため、画像データが何を撮像したデータであるのかを確認するためには、端末装置のピクチャフォルダにある画像データを1つずつ開いてみるか、またはピクチャフォルダにある画像データのサムネイル画像を目視で確認する必要がある。そのため、画像データの仕分けに多大な時間を費やしており、点検業務の効率低下の一因となっている。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、点検業務の効率を向上させることができる点検業務支援システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の点検業務支援システムは、表示処理部と、画像データ取得部と、ファイル名設定部とを備える。表示処理部は、点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を表示部に表示させる。画像データ取得部は、撮像部によって撮像された点検対象の画像データである点検対象画像データを取得する。ファイル名設定部は、点検対象に関する情報を含むファイル名を点検対象画像データのファイル名として設定する。ファイル名設定部は、点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、点検対象に関する情報で示される文字列の略称をファイル名に含める。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、点検業務の効率を向上させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1にかかる点検業務支援処理を説明するための図
図2】実施の形態1にかかる点検業務支援システムの構成の一例を示す図
図3】実施の形態1にかかるサーバの構成の一例を示す図
図4】実施の形態1にかかるサーバの記憶部に記憶される点検結果データの一例を示す図
図5】実施の形態1にかかる端末装置の構成の一例を示す図
図6】実施の形態1にかかる端末装置の表示部に表示される入力画面のうちトップ画面の一例を示す図
図7】実施の形態1にかかる端末装置の表示部に表示される入力画面のうち機器画面の一例を示す図
図8】実施の形態1にかかる端末装置の表示部に表示される入力画面のうち画像取得画面の一例を示す図
図9】実施の形態1にかかるサーバの処理部による処理の一例を示すフローチャート
図10】実施の形態1にかかる端末装置の処理部による処理の一例を示すフローチャート
図11】実施の形態1にかかる処理部のハードウェア構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、実施の形態にかかる点検業務支援システム、点検業務支援装置、点検業務支援方法、および点検業務支援プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる点検業務支援処理を説明するための図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる点検業務支援処理は、施設の点検業務を支援する処理であり、サーバ2と端末装置3とを備える点検業務支援システム1によって実行される。点検対象の施設は、例えば、ビル、浄水場、排水機場、プラント、または工場などであるが、これらに限定されない。
【0011】
サーバ2は、点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面を端末装置3に表示させる入力画面作成用データを施設毎に記憶している。図1に示す例では、サーバ2は、施設の一例であるA排水機場の点検結果を入力するための入力画面を端末装置3に表示させる入力画面作成用データを記憶している。
【0012】
端末装置3は、例えば、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、またはスマートフォンなどである。端末装置3は、点検業務支援装置の一例であり、端末装置3のユーザである点検者Uによって操作される。
【0013】
端末装置3は、点検者Uによる端末装置3における不図示の入力部への操作に基づいて、サーバ2にアクセスし、サーバ2から入力画面作成用データを取得する(ステップS1)。端末装置3は、取得した入力画面作成用データに基づいて、A排水機場の点検結果を入力するための入力画面を端末装置3における不図示の表示部に表示する(ステップS2)。
【0014】
点検者Uは、入力画面が端末装置3に表示されている状態において、端末装置3における不図示の入力部を操作することでA排水機場の点検結果を端末装置3へ入力する(ステップS3)。
【0015】
端末装置3には不図示の撮像部を有しており、点検者Uは、端末装置3における不図示の入力部を操作して、例えば、A排水機場に設けられたB装置を撮像部に撮像させる(ステップS4)。例えば、点検者Uは、端末装置3の表示部に表示されている入力画面に設けられた撮像ボタンをタッチ操作することで、A排水機場に設けられたB装置を撮像部に撮像させることができる。
【0016】
次に、端末装置3は、撮像部によって撮像された画像のデータである点検対象画像データのファイル名をA排水機場に関する情報を含むファイル名に設定する(ステップS5)。A排水機場に関する情報は、例えば、点検業務名、点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名のうち少なくとも1つの情報を含む。これにより、端末装置3は、点検対象画像データの内容が点検者Uによって容易に把握可能に点検対象画像データのファイル名を設定することができる。
【0017】
点検業務名は、点検業務の名称であり、点検対象機器保有者名は、点検対象となる機器の保有者の名称であり、点検対象施設名は、点検対象となる施設の名称であり、点検対象機器名は、点検対象となる機器の名称である。
【0018】
図1に示す点検対象画像データのファイル名には、「A排水機場」が点検対象施設名として含まれ、「B装置」が点検対象機器名として含まれる。A排水機場に関する情報は、例えば、入力画面に含まれる文字列の情報または入力画面に関連付けられた文字列の情報であり、サーバ2から端末装置3へ送信される入力画面作成用データに含まれる。
【0019】
点検者Uは、端末装置3を操作して、同一点検対象の画像を撮像部によって撮像させることができ、これによって、同一点検対象の複数の点検対象画像データが端末装置3に記憶される。端末装置3は、点検対象画像データ間でファイル名が同一になることを避けるため、撮像年月日および連番をファイル名に含める。
【0020】
図1に示す点検対象画像データのファイル名には、撮像年月日として「20210401」が含まれ、連番として「001」が含まれる。撮像部によって次に撮像されて撮像部から出力される点検対象画像データのファイル名には、連番として「002」が含まれることになる。これにより、端末装置3は、点検対象画像データのファイル名が重複することを避けることができる。
【0021】
点検者Uは、端末装置3に記憶された複数の点検対象画像データの中からサーバ2に送信する点検対象画像データを選択することができる。端末装置3では、例えば、点検者UによってA排水機場の静止画像または動画像が数多く撮像された場合であっても、点検者Uは、点検対象画像データのファイル名から例えば点検対象機器毎の点検対象画像データを容易に把握することができ、点検結果データに含める点検対象画像データを容易に決定することができる。
【0022】
端末装置3は、点検者Uによる送信操作が行われた場合、ステップS3で点検者Uによって入力された点検結果のデータとステップS5でファイル名が設定され且つ点検者Uによって選択された点検対象画像データとを含む点検結果データをサーバ2へ送信する(ステップS6)。
【0023】
サーバ2は、端末装置3から受信した点検結果データを管理する(ステップS7)。例えば、サーバ2は、点検結果データを施設毎のフォルダに格納することで、点検結果データを一元管理する。図1に示す例では、A排水機場の点検結果データとして、「A排水機場成績表.xlsx」および「A排水機場_B装置_20210401_001.jpeg」などが含まれている。
【0024】
このように、実施の形態1にかかる点検業務支援システム1では、端末装置3において、点検対象画像データのファイル名が点検対象に関する情報を含むファイル名に設定されることから、点検者Uは、点検結果データに含める点検対象画像データを容易に決定することができる。
【0025】
また、点検者Uは、端末装置3への操作によって、端末装置3からサーバ2にアクセスして、サーバ2が管理する点検結果データを編集することができる。この場合も、点検者Uは、点検対象画像データのファイル名から、点検結果データに含める点検対象画像データを容易に決定したり変更したりすることができる。
【0026】
以下、実施の形態1にかかる点検業務支援システム1の構成についてさらに具体的に説明する。図2は、実施の形態1にかかる点検業務支援システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、点検業務支援システム1は、サーバ2と、複数の端末装置3とを備え、点検者Uによる施設6~6の点検を支援する。nは、2以上の整数である。以下において、施設6~6の各々を個別に区別せずに示す場合、施設6と記載する場合がある。
【0027】
サーバ2と複数の端末装置3とはネットワーク4を介して通信可能に接続される。ネットワーク4は、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)および移動体通信網などを含む。
【0028】
サーバ2は、クラウド環境5に構築されるサーバである。クラウド環境5は、クラウドサービスプラットフォームにおいて提供されるコンピュータ資源を含む。クラウドサービスプラットフォームは、クラウドサービスプロバイダによって提供され、例えば、PaaS(Platform as a Service)などを含む。サーバ2は、クラウド環境5に構築されるため、クラウドサーバとも呼ばれることがある。
【0029】
図3は、実施の形態1にかかるサーバの構成の一例を示す図である。図3に示すように、実施の形態1にかかるサーバ2は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを備える。通信部10は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介して、複数の端末装置3の各々との間で通信を行う。
【0030】
記憶部11は、入力画面作成用データ21~21と、点検結果データ22~22とを記憶する。以下において、入力画面作成用データ21~21の各々を個別に区別せずに示す場合、入力画面作成用データ21と記載する場合がある。また、点検結果データ22~22の各々を個別に区別せずに示す場合、点検結果データ22と記載する場合がある。
【0031】
記憶部11において、入力画面作成用データ21は、施設6毎に設けられる。例えば、入力画面作成用データ21は、施設6の点検結果を入力するための入力画面を端末装置3に表示させる入力画面作成用データであり、入力画面作成用データ21は、施設6の点検結果を入力するための入力画面を端末装置3に表示させる入力画面作成用データである。
【0032】
点検結果データ22は、施設6単位の点検結果データである。例えば、点検結果データ22は、施設6の点検結果データであり、点検結果データ22は、施設6の点検結果データである。各点検結果データ22には、例えば、施設6の点検結果のデータと、点検対象画像データとが含まれる。
【0033】
図4は、実施の形態1にかかるサーバの記憶部に記憶される点検結果データの一例を示す図である。図4に示すように、記憶部11において、点検結果データ22~22は、例えば、フォルダに仕分けされて管理される。
【0034】
図4に示す点検結果データ22には、「A排水機場成績表.xlsx」および「A排水機場_B装置_20210401_001.jpeg」などが含まれている。「A排水機場成績表.xlsx」は、A排水機場の点検結果のデータであり、「A排水機場_B装置_20210401_001.jpeg」は、A排水機場におけるB装置の点検対象画像データである。
【0035】
また、図4に示す点検結果データ22には、「Yビル成績表.xlsx」および「Yビル_Z装置_部品交換_20210401_001.jpeg」などが含まれている。「Yビル成績表.xlsx」は、Yビルの点検結果のデータであり、「Yビル_Z装置_部品交換_20210401_001.jpeg」は、YビルにおけるZ装置の点検対象画像データである。
【0036】
図3に示す処理部12は、入力画面編集部31と、送信処理部32と、受信処理部33と、点検結果編集部34とを備える。入力画面編集部31は、端末装置3からの編集要求に基づいて、入力画面作成用データ21の編集を行う。入力画面作成用データ21の編集は、例えば、点検項目の変更、削除、および追加などである。
【0037】
送信処理部32は、端末装置3からの送信要求に基づいて、入力画面作成用データ21~21のうち端末装置3からの送信要求に対応する入力画面作成用データ21を端末装置3へ通信部10およびネットワーク4を介して送信する。
【0038】
受信処理部33は、端末装置3から送信される点検結果データ22をネットワーク4および通信部10を介して受信し、受信した点検結果データ22を施設6毎のフォルダに分けて記憶部11に記憶させる。
【0039】
点検結果編集部34は、端末装置3または不図示の装置からの編集要求に基づいて、記憶部11に記憶される点検結果データ22を編集する。点検結果データ22の編集は、例えば、点検結果データ22に含まれる点検対象画像データの変更、削除、および追加などである。
【0040】
図5は、実施の形態1にかかる端末装置の構成の一例を示す図である。図5に示すように、端末装置3は、通信部40と、入力部41と、表示部42と、撮像部43と、処理部44と、記憶部45とを備える。通信部40は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介して、サーバ2との間で通信を行う。
【0041】
入力部41は、例えば、マウス、キーボード、またはタッチパネルなどの入力装置である。表示部42は、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどの表示装置である。
【0042】
撮像部43は、例えば、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサといった撮像素子およびレンズを備える。撮像部43は、処理部44からの撮像要求に基づいて、端末装置3の周囲の画像を撮像し、撮像した画像のデータである画像データを処理部44へ出力する。撮像部43から出力される画像データは、静止画像のデータまたは動画像のデータである。
【0043】
静止画像のデータは、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイル、GIF(Graphics Interchange Format)ファイル、またはビットマップファイルなどである。動画像のデータは、MPEG(Motion Picture Experts Group)4、WMV(Windows(登録商標) Media Video)、またはAVI(Audio Video Interleave)などである。
【0044】
処理部44は、入力処理部50と、送信処理部51と、受信処理部52と、表示処理部53と、画像データ取得部54と、ファイル名設定部55と、設定受付部56とを備える。入力処理部50は、点検者Uによる入力部41への入力操作を受け付ける。
【0045】
送信処理部51は、入力処理部50によって受け付けられた入力操作が、入力画面作成用データ21の取得を要求する操作である場合、入力画面作成用データ21の送信要求をサーバ2へ通信部40およびネットワーク4を介して送信する。
【0046】
また、送信処理部51は、入力処理部50によって受け付けられた入力操作が、点検結果データ22の送信を要求する操作である場合、記憶部45に記憶された点検結果データ22をサーバ2へ通信部40およびネットワーク4を介して送信する。
【0047】
受信処理部52は、サーバ2からネットワーク4および通信部40を介して入力画面作成用データ21を受信し、受信した入力画面作成用データ21を記憶部45に記憶させる。
【0048】
表示処理部53は、入力処理部50によって受け付けられた入力操作が、入力画面表示操作である場合、記憶部45に記憶された入力画面作成用データ21に基づいて、表示部42に入力画面を表示させる。
【0049】
図6は、実施の形態1にかかる端末装置の表示部に表示される入力画面のうちトップ画面の一例を示す図である。図6に示すように、端末装置3の表示部42に表示される入力画面70におけるトップ画面71には、施設6に設けられた複数の機器を選択するためのボタン72,72,72,72が含まれる。
【0050】
図6に示す例では、施設6の施設名が「A排水機場」であり、施設名が「A排水機場」である施設6には、機器名が「B装置」、「C装置」、「D装置」、および「E装置」の機器が含まれる。
【0051】
ボタン72は、機器名が「B装置」の点検結果を修正するためのボタンであり、ボタン72は、機器名が「C装置」の点検結果の入力を再開するためのボタンである。また、ボタン72は、機器名が「D装置」の点検結果の入力を開始するためのボタンであり、ボタン72は、機器名が「E装置」の点検結果の入力を開始するためのボタンである。
【0052】
また、図6に示すトップ画面71では、機器名が「B装置」である機器に対する点検結果の入力が終了していることを示しており、機器名が「C装置」である機器に対する点検結果の入力が18項目中4項目終了していることを示している。
【0053】
また、図6に示すトップ画面71では、機器名が「D装置」である機器に対する点検結果の入力が10項目中0項目終了していることを示しており、機器名が「E装置」である機器に対する点検結果の入力が10項目中0項目終了していることを示している。
【0054】
また、図6に示すトップ画面71では、施設6の総点検数が251であり、そのうち完了している点検数である完了数が25であり、点検業務名が「電機設備定期点検」であり、施設保有者が「D市」であることが示されている。
【0055】
点検者Uは、入力部41への操作によってボタン72,72,72,72のうちいずれかを選択することによって、施設6に設けられた機器に対する点検の結果を入力する機器画面を表示部42に表示させることができる。以下において、ボタン72,72,72,72の各々を個別に区別せずに示す場合、ボタン72と記載する場合がある。
【0056】
図7は、実施の形態1にかかる端末装置の表示部に表示される入力画面のうち機器画面の一例を示す図である。図7に示すように、端末装置3の表示部42に表示される入力画面70における機器画面73は、入力欄74と、メモ入力枠75と、画像貼付ボタン76と、画像77,77,77と、点検完了ボタン78とを含む。図7に示す機器画面73は、B装置に対応する機器画面であり、B装置の整理番号が「XXX-02837」であることが示されている。
【0057】
入力欄74は、機器に対する点検の結果を入力するための複数の入力枠を含む。図7に示す例では、入力枠には、機器に対する点検の結果である点検結果として機器に対する特性試験の結果が入力される。点検者Uは、入力部41を操作することによって、入力欄74の入力枠への入力を行うことができる。
【0058】
入力処理部50は、入力欄74の入力枠へ入力された点検結果の情報を記憶部45に記憶されている点検結果データ22に追加する。点検結果データ22は、エクセルファイルであるが、エクセルファイル以外のファイル形式のデータであってもよい。
【0059】
メモ入力枠75は、点検者Uが点検結果データ22に追加したい情報を入力するための入力枠である。点検者Uは、入力部41を操作することによって、メモ入力枠75へのメモの入力を行うことができる。入力処理部50は、メモ入力枠75へ入力された情報を記憶部45に記憶されている点検結果データ22に追加する。
【0060】
画像貼付ボタン76は、機器の画像を機器画面73に貼り付けるためのボタンである。表示処理部53は、点検者Uによる入力部41への操作によって画像貼付ボタン76が選択された場合、後述する画像取得画面を表示部42に表示させる。画像取得画面は、機器画面73に貼り付ける画像を取得するための画面である。
【0061】
画像77,77,77は、後述する画像取得画面によって選択された画像データのサムネイルである。以下において、画像77,77,77の各々を個別に区別せずに示す場合、画像77と記載する場合がある。点検完了ボタン78は、トップ画面71に戻るためのボタンであり、表示処理部53は、点検者Uによる入力部41への操作によって点検完了ボタン78が押下された場合、トップ画面71を表示部42に表示させる。
【0062】
図8は、実施の形態1にかかる端末装置の表示部に表示される入力画面のうち画像取得画面の一例を示す図である。図8に示すように、端末装置3の表示部42に表示される入力画面70における画像取得画面80は、撮像ボタン81と、画像枠82と、画像読込ボタン83と、決定ボタン84と、メモ入力枠85とを含む。
【0063】
画像データ取得部54は、点検者Uによる入力部41への操作によって撮像ボタン81が押下された場合、撮像部43に撮像処理を実行させ、撮像部43によって撮像された画像のデータである画像データを点検対象画像データとして撮像部43から取得する。画像データ取得部54は、撮像ボタン81が押下される毎に、撮像部43から点検対象画像データを取得する。
【0064】
ファイル名設定部55は、画像データ取得部54によって点検対象画像データが取得された場合、点検対象に関する情報を含むファイル名を画像データ取得部54によって取得された点検対象画像データのファイル名として設定する。ファイル名設定部55は、点検対象に関する情報を含むファイル名を設定した点検対象画像データを点検対象画像データ23として記憶部45に記憶させる。
【0065】
ファイル名設定部55は、例えば、点検対象画像データ23が記憶部45のピクチャフォルダに記憶された後、記憶部45のピクチャフォルダに記憶された点検対象画像データ23のファイル名を変更することによって点検対象画像データ23のファイル名を設定する。ファイル名設定部55によって変更される前のファイル名は、例えば、撮像部43または画像データ取得部54によって自動付与される。撮像部43または画像データ取得部54によって付与されるファイル名は、例えば、数字列である。
【0066】
なお、ファイル名設定部55は、点検対象画像データ23が記憶部45に記憶される前に点検対象画像データ23のファイル名を設定することもできる。この場合、撮像部43または画像データ取得部54は、ファイル名を設定しなくてもよい。また、点検対象画像データ23の記憶場所は、記憶部45のピクチャフォルダに限定されず、例えば、記憶部45に施設毎のフォルダが設けられる場合、施設6毎のフォルダであってもよい。
【0067】
ここで、ファイル名設定部55によるファイル名設定処理について具体的に説明する。ファイル名設定部55は、入力画面70に表示される点検対象に関する情報を取得する。点検対象に関する情報は、点検業務名、点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名のうち少なくとも1つの情報を含む。
【0068】
図6図8に示す入力画面70では、点検業務名は、「電気設備定期点検」であり、点検対象機器保有者名は、「D市」であり、点検対象施設名は、「A排水機場」であり、点検対象機器名は、「B装置」である。
【0069】
この場合、ファイル名設定部55は、入力画面70におけるトップ画面71から点検業務名、点検対象機器保有者名、および点検対象施設名を取得する。また、ファイル名設定部55は、入力画面70における機器画面73または画像取得画面80から点検対象機器名を取得することができる。
【0070】
なお、ファイル名設定部55は、入力画面70に代えて、入力画面作成用データ21のうち入力画面70以外のデータから点検対象に関する情報を取得することもできる。この場合、ファイル名設定部55は、例えば、入力画面70における画面の切替履歴と撮像部43での撮像タイミングとに基づいて、ファイル名の設定に用いる点検対象に関する情報を取得する。
【0071】
また、ファイル名設定部55は、点検対象画像データ23間でファイル名が同一になることを避けるため、撮像年月日および連番をファイル名に含める。連番は、例えば、機器毎の連番であるが、施設毎の連番であってもよい。撮像年月日は、撮像日の一例である。なお、ファイル名設定部55は、撮像年月日に加えまたは代えて、撮像時刻をファイル名に含めることもできる。
【0072】
ファイル名設定部55は、図8に示す画像取得画面80が表示部42に表示されている状態で決定ボタン84が押下された場合、画像が画像枠82に表示されている点検対象画像データ23のファイル名として、例えば、「A排水機場_B装置_20210401_001.jpeg」を設定する。「A排水機場」は、点検対象施設名であり、「B装置」は、点検対象機器名であり、「20210401」は、撮像年月日であり、「001」は、連番である。
【0073】
また、ファイル名設定部55は、点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、点検対象に関する情報で示される文字列の略称を点検対象画像データ23のファイル名に含めることができる。予め設定された条件は、例えば、15文字以上という条件である。文字列の略称は、点検業務名、点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名のうち少なくとも1つの略称である。
【0074】
例えば、点検対象施設名が「中央東京第8ビルディング」である場合、略称は、例えば、「中東8ビル」または「中央東京第8ビル」などである。なお、略称は、英文字で示されていてもよい。点検対象に関する情報で示される文字列の略称の情報は、入力画面作成用データ21に含まれており、ファイル名設定部55は、入力画面作成用データ21から略称の情報を取得する。
【0075】
また、ファイル名設定部55は、入力画面70に入力された点検結果の情報をファイル名に含めることができる。例えば、ファイル名設定部55は、入力欄74に入力された情報およびメモ入力枠75に入力された情報のうちの少なくとも一方の情報をファイル名に含めることができる。ファイル名設定部55は、例えば、入力欄74に入力された情報のうち異常を示す点検結果の情報をファイル名に含めることができる。
【0076】
また、ファイル名設定部55は、点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、点検対象に関する情報の一部を点検対象画像データ23のファイル名に含め、残りを点検対象画像データ23のプロパティに含めることができる。予め設定された条件は、例えば、15文字以上という条件である。点検対象に関する情報は、例えば、ハッシュタグとしてのプロパティに含まれるが、かかる例に限定されない。
【0077】
また、ファイル名設定部55は、入力画面70に入力された点検結果の情報を点検対象画像データ23のプロパティにさらに含めることもできる。例えば、ファイル名設定部55は、入力欄74に入力された情報およびメモ入力枠75に入力された情報のうちの少なくとも一方の情報を点検対象画像データ23のプロパティに含めることができる。入力欄74またはメモ入力枠75に入力された情報は、例えば、ハッシュタグとしてのプロパティに含まれるが、かかる例に限定されない。
【0078】
図5に示す表示処理部53は、画像データ取得部54によって取得され記憶部45に記憶された複数の点検対象画像データ23のうち最新の点検対象画像データ23に基づいて、撮像部43によって撮像された画像を図8に示す画像取得画面80の画像枠82に表示させる。
【0079】
表示処理部53は、点検者Uによる入力部41への操作によって画像読込ボタン83が押下された場合、端末装置3の記憶部45におけるピクチャフォルダ内の点検対象画像データ23の一覧を表示部42に表示させる。点検対象画像データ23のファイル名は、ファイル名設定部55によって点検対象に関する情報が含まれていることから、点検者Uは、記憶部45に記憶された複数の点検対象画像データ23の中から所望の点検対象画像データ23を容易に選択することができる。
【0080】
表示処理部53は、点検者Uによる入力部41への操作によって点検対象画像データ23の一覧の中から選択された点検対象画像データ23を記憶部45から取得し、取得した点検対象画像データ23に基づいて、撮像部43によって撮像された画像を画像枠82に表示させる。
【0081】
入力処理部50は、点検対象画像データ23に基づく画像が画像枠82に表示されている状態で点検者Uによる入力部41への操作によって決定ボタン84が押下された場合、画像枠82に画像が表示されている点検対象画像データ23を点検結果データ22に追加する。
【0082】
また、表示処理部53は、入力処理部50によって決定ボタン84の押下が受け付けられた場合、表示部42に表示させる画面を図8に示す画像取得画面80から図7に示す機器画面73へ変更する。また、表示処理部53は、入力処理部50によって点検結果データ22に新たに追加された点検対象画像データ23のサムネイル画像を画像77として機器画面73に追加する。
【0083】
点検者Uは、入力部41への操作によってメモ入力枠85へのメモの入力を行うことができる。入力処理部50は、点検対象画像データ23に基づく画像が画像枠82に表示され且つメモ入力枠85へのメモの入力がある状態で決定ボタン84が押下された場合、点検結果データ22に追加する点検対象画像データ23のプロパティにメモ入力枠85へ入力されたメモの情報を追加する。
【0084】
メモ入力枠85へ入力されたメモの情報は、例えば、検索が容易になるように文頭にハッシュタグが追加された状態でプロパティに含まれるが、かかる例に限定されない。また、メモ入力枠85へ入力されたメモの情報は、点検対象画像データ23のプロパティに代えて、ファイル名設定部55によって点検対象画像データ23のファイル名に追加されてもよい。
【0085】
また、ファイル名設定部55は、点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、点検対象に関する情報の一部を点検対象画像データ23のファイル名に含め、残りを点検対象画像データ23のプロパティに含めることができる。予め設定された条件は、例えば、15文字以上という条件である。点検対象に関する情報は、例えば、ハッシュタグとしてのプロパティに含まれるが、かかる例に限定されない。
【0086】
また、ファイル名設定部55は、入力画面70に入力された点検結果の情報を点検対象画像データ23のプロパティにさらに含めることもできる。例えば、ファイル名設定部55は、入力欄74に入力された情報およびメモ入力枠75に入力された情報のうちの少なくとも一方の情報を点検対象画像データ23のプロパティに含めることができる。入力欄74またはメモ入力枠75に入力された情報は、例えば、検索が容易になるように文頭にハッシュタグが追加された状態でプロパティに含まれるが、かかる例に限定されない。
【0087】
設定受付部56は、ファイル名に含める情報の設定を受け付ける。例えば、設定受付部56は、点検者Uによる入力部41への操作によって点検対象画像データ23のファイル名に含める情報の設定要求がある場合、かかる設定要求を受け付ける。例えば、設定受付部56は、点検業務名、点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名などのうち点検対象画像データ23のファイル名に含める情報を特定する設定情報を含む設定要求を受け付ける。
【0088】
ファイル名設定部55は、設定受付部56によって受け付けられた設定要求で示される設定情報に基づいて、点検対象画像データ23のファイル名を設定することができる。例えば、設定情報で特定される情報が点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名である場合、点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名を含むファイル名を点検対象画像データ23のファイル名として設定する。
【0089】
なお、設定受付部56は、施設6にかかわらずファイル名に含める情報の設定を受け付けるが、施設6毎にファイル名に含める情報の設定を受け付けることもでき、機器毎にファイル名に含める情報の設定を受け付けることもできる。この場合、ファイル名設定部55は、施設6毎または機器毎に点検対象画像データ23のファイル名を設定する。
【0090】
また、ファイル名設定部55は、点検対象画像データ23を点検結果データ22に追加する際に点検対象画像データ23のファイル名およびプロパティを設定することに代えて、点検結果データ22をサーバ2へ送信するタイミングで、点検対象画像データ23のファイル名およびプロパティを設定することもできる。
【0091】
上述した例では、ファイル名設定部55は、画像データ取得部54によって取得されるすべての点検対象画像データ23に点検対象に関する情報を含むファイル名を設定したが、かかる例に限定されない。例えば、ファイル名設定部55は、点検対象画像データ23の一覧を表示部42に表示させる際に、点検対象画像データ23に点検対象に関する情報を含むファイル名を設定することもできる。
【0092】
また、ファイル名設定部55は、例えば、点検者Uによる入力部41への操作によって決定ボタン84が押下された場合に、画像枠82に画像が表示されている点検対象画像データ23に点検対象に関する情報を含むファイル名を設定することもできる。また、入力処理部50は、点検者Uの入力部41への操作に基づいて、点検対象画像データ23のファイル名を変更することもできる。
【0093】
また、ファイル名設定部55は、端末装置3に設けられた不図示の位置検出部によって検出された位置情報に基づいて、撮像部43によって撮像された対象を判定し、判定した結果に基づいて、点検対象画像データ23のファイル名を設定することもできる。
【0094】
例えば、ファイル名設定部55は、撮像部43による撮像タイミングで位置検出部によって検出された位置情報に基づいて、施設6および機器を特定し、特定した施設6および機器に基づいて、点検対象画像データ23のファイル名を設定することができる。また、ファイル名設定部55は、位置検出部によって検出された位置情報に基づいて、点検者Uの移動経路を特定し、かかる移動経路と撮像部43による撮像タイミングで位置検出部によって検出された位置情報とに基づいて、施設6および機器を特定することもできる。
【0095】
つづいて、フローチャートを用いてサーバ2の処理部12による処理を説明する。図9は、実施の形態1にかかるサーバの処理部による処理の一例を示すフローチャートである。
【0096】
図9に示すように、サーバ2の処理部12は、端末装置3から入力画面作成用データ21の送信要求があるか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、入力画面作成用データ21の送信要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、端末装置3からの送信要求に応じた入力画面作成用データ21を通信部10およびネットワーク4を介して端末装置3へ送信する(ステップS11)。
【0097】
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または入力画面作成用データ21の送信要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、端末装置3から通信部10およびネットワーク4を介して点検結果データ22を取得したか否かを判定する(ステップS12)。
【0098】
処理部12は、点検結果データ22を取得したと判定した場合(ステップS12:Yes)、取得した点検結果データ22を記憶部11に記憶させる(ステップS13)。処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または点検結果データ22を取得していないと判定した場合(ステップS12:No)、動作終了のタイミングになったか否かを判定する(ステップS14)。処理部12は、例えば、サーバ2の不図示の電源がオフされたと判定した場合またはサーバ2における不図示の入力部への動作終了の操作が行われたと判定した場合に、動作終了のタイミングになったと判定する。
【0099】
処理部12は、動作終了のタイミングになっていないと判定した場合(ステップS14:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了のタイミングになったと判定した場合(ステップS14:Yes)、図9に示す処理を終了する。
【0100】
つづいて、フローチャートを用いて端末装置3の処理部44による処理を説明する。図10は、実施の形態1にかかる端末装置の処理部による処理の一例を示すフローチャートである。
【0101】
端末装置3の処理部44は、サーバ2からネットワーク4および通信部40を介して入力画面作成用データ21を取得し(ステップS20)、取得した入力画面作成用データ21に基づいて、入力画面70におけるトップ画面71を表示部42に表示させる(ステップS21)。
【0102】
処理部44は、画面の切替操作があるか否かを判定する(ステップS22)。処理部44は、例えば、ボタン72、点検完了ボタン78、または決定ボタン84が押下された場合に、画面の切替操作があると判定する。
【0103】
処理部44は、画面の切替操作があると判定した場合(ステップS22:Yes)、表示部42に表示させる画面を切り替える(ステップS23)。処理部44は、ステップS23の処理が終了した場合、または画面の切替操作がないと判定した場合(ステップS22:No)、点検結果の入力があるか否かを判定する(ステップS24)。
【0104】
処理部44は、点検結果の入力があると判定した場合(ステップS24:Yes)、点検結果のデータを記憶部45に記憶させる(ステップS25)。処理部44は、ステップS25の処理が終了した場合、または点検結果の入力がないと判定した場合(ステップS24:No)、撮像部43によって撮像された新たな点検対象画像データ23があるか否かを判定する(ステップS26)。
【0105】
処理部44は、新たな点検対象画像データ23があると判定した場合(ステップS26:Yes)、点検対象画像データ23のファイル名を点検対象に関する情報を含むファイル名に設定する(ステップS27)。処理部44は、ファイル名を点検対象に関する情報を含むファイル名に設定した点検対象画像データ23を記憶部45に記憶させる(ステップS28)。
【0106】
処理部44は、ステップS28の処理が終了した場合、または新たな点検対象画像データ23がないと判定した場合(ステップS26:No)、動作終了のタイミングになったか否かを判定する(ステップS29)。処理部44は、例えば、端末装置3の不図示の電源がオフされたと判定した場合または端末装置3の入力部41への動作終了の操作が行われたと判定した場合に、動作終了のタイミングになったと判定する。
【0107】
処理部44は、動作終了のタイミングになっていないと判定した場合(ステップS29:No)、処理をステップS22へ移行し、動作終了のタイミングになったと判定した場合(ステップS29:Yes)、図10に示す処理を終了する。
【0108】
図11は、実施の形態1にかかる処理部のハードウェア構成の一例を示す図である。図11に示すように、処理部12,44は、プロセッサ101と、メモリ102と、バス103とを備えるコンピュータを含む。プロセッサ101およびメモリ102は、バス103によって互いに情報の送受信が可能である。
【0109】
記憶部11,45は、メモリ102によって実現される。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、処理部12,44の機能を実行する。プロセッサ101は、例えば、処理回路の一例であり、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち一つ以上を含む。
【0110】
メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のうち一つ以上を含む。また、メモリ102は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体を含む。かかる記録媒体は、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルメモリ、光ディスク、コンパクトディスク、およびDVD(Digital Versatile Disc)のうち一つ以上を含む。なお、処理部12,44は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を含んでいてもよい。
【0111】
端末装置3の機能の一部は、サーバ2で実現されてもよい。例えば、端末装置3は、ファイル名およびプロパティを点検対象に関する情報を含まない状態の点検対象画像データ23を含む点検結果データ22をサーバ2へ送信することができる。この場合、サーバ2は、端末装置3から送信された点検結果データ22を受信した後、受信した点検結果データ22に含まれる点検対象画像データ23のファイル名およびプロパティを点検対象に関する情報を含むファイル名およびプロパティに設定することもできる。なお、サーバ2は、例えば、2以上の装置で構成されてもよい。例えば、サーバ2は、処理サーバと、データサーバとで構成されてもよい。
【0112】
以上のように、実施の形態1にかかる点検業務支援システム1は、表示処理部53と、画像データ取得部54と、ファイル名設定部55とを備える。表示処理部53は、点検対象に対する点検結果を入力するための入力画面70を表示部42に表示させる。画像データ取得部54は、撮像部43によって撮像された点検対象の画像データである点検対象画像データ23を取得する。ファイル名設定部55は、点検対象に関する情報を含むファイル名を点検対象画像データ23のファイル名として設定する。これにより、点検業務支援システム1では、点検者Uが点検対象画像データ23の内容を容易に把握することができるため、点検結果データ22に含める点検対象画像データ23を容易に決定することができ、点検業務の効率を向上させることができる。
【0113】
また、点検対象に関する情報は、点検業務名、点検対象機器保有者名、点検対象施設名、および点検対象機器名のうち少なくとも1つの情報を含む。これにより、点検業務支援システム1では、点検者Uが点検対象画像データ23の内容を容易に把握することができる。
【0114】
また、ファイル名設定部55は、点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、点検対象に関する情報で示される文字列の略称をファイル名に含める。これにより、点検業務支援システム1では、点検対象画像データ23のファイル名が長くなりすぎることを抑制することができ、例えば、点検者Uが点検対象画像データ23の内容を容易に把握することができる。
【0115】
また、ファイル名設定部55は、撮像部43による撮像日および撮像時刻のうち少なくとも1つの情報を点検対象画像データ23のファイル名に含める。これにより、点検業務支援システム1では、点検者Uが点検時期を把握することができ、点検業務の効率を向上させることができる。
【0116】
また、ファイル名設定部55は、入力画面70に入力された点検結果の情報をファイル名にさらに含める。上述した入力欄74に入力された情報およびメモ入力枠75に入力された情報は、点検結果の情報の一例である。これにより、点検業務支援システム1では、点検者Uが点検対象画像データ23のファイル名から点検結果を把握することができ、点検結果データ22に含める点検対象画像データ23を容易に決定することができる。
【0117】
また、ファイル名設定部55は、点検対象に関する情報で示される文字列の文字数が予め設定された条件を満たす場合、点検対象に関する情報の一部を点検対象画像データ23のファイル名に含め、残りを点検対象画像データ23のプロパティに含める。これにより、点検業務支援システム1では、点検対象画像データ23のファイル名に加え点検対象画像データ23のプロパティから点検結果データ22に含める点検対象画像データ23を容易に決定することができる。
【0118】
また、ファイル名設定部55は、入力画面70に入力された点検結果の情報を点検対象画像データ23のプロパティにさらに含める。上述した入力欄74に入力された情報およびメモ入力枠75に入力された情報は、点検結果の情報の一例である。これにより、点検業務支援システム1では、点検対象画像データ23のファイル名に加え点検対象画像データ23のプロパティから点検結果データ22に含める点検対象画像データ23を容易に決定することができる。
【0119】
また、点検業務支援システム1は、ファイル名に含める情報の設定を受け付ける設定受付部56を備える。ファイル名設定部55は、設定受付部56によって受け付けられた設定に基づいて、点検対象画像データ23のファイル名を設定する。これにより、点検業務支援システム1では、点検者U毎に把握しやすいファイル名にすることができる。
【0120】
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0121】
1 点検業務支援システム、2 サーバ、3 端末装置、4 ネットワーク、5 クラウド環境、6,6~6 施設、10,40 通信部、11,45 記憶部、12,44 処理部、21,21~21 入力画面作成用データ、22,22~22 点検結果データ、23 点検対象画像データ、31 入力画面編集部、32,51 送信処理部、33,52 受信処理部、34 点検結果編集部、41 入力部、42 表示部、43 撮像部、50 入力処理部、53 表示処理部、54 画像データ取得部、55 ファイル名設定部、56 設定受付部、70 入力画面、71 トップ画面、72,72,72,72,72 ボタン、73 機器画面、74 入力欄、75,85 メモ入力枠、76 画像貼付ボタン、77,77,77,77 画像、78 点検完了ボタン、80 画像取得画面、81 撮像ボタン、82 画像枠、83 画像読込ボタン、84 決定ボタン、101 プロセッサ、102 メモリ、103 バス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11