(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】設定装置、プログラム、環境形成装置、及び設定方法
(51)【国際特許分類】
G01N 17/00 20060101AFI20241220BHJP
【FI】
G01N17/00
(21)【出願番号】P 2022048706
(22)【出願日】2022-03-24
【審査請求日】2024-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000108797
【氏名又は名称】エスペック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100136353
【氏名又は名称】高尾 建吾
(72)【発明者】
【氏名】松隈 修
(72)【発明者】
【氏名】門脇 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】岡澤 崇司
(72)【発明者】
【氏名】角 裕輝
(72)【発明者】
【氏名】有賀 美由紀
【審査官】外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-026992(JP,A)
【文献】特開2018-087714(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112440275(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0253194(US,A1)
【文献】特開2021-096549(JP,A)
【文献】特開2002-103258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定装置であって、
前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させる処理と、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成する処理と、を行う処理部と、
前記処理部が生成した前記運転制御情報を出力する出力部と、
を備える、設定装置。
【請求項2】
配列された前記設定パーツの幅は、当該設定パーツに対応する制御の実行時間を表す、請求項1に記載の設定装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、配列された前記設定パーツの幅を変更可能である、請求項2に記載の設定装置。
【請求項4】
二つの設定パーツを接続する接続部分の形状は、前記複数種類の制御設定項目の種類別に異なる、請求項1~3のいずれか一つに記載の設定装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、複数の設定パーツの配列の最後尾の設定パーツにおいて、前記環境形成装置の運転制御が終了した後の終了条件を設定可能である、請求項1~4のいずれか一つに記載の設定装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、少なくとも一つの設定パーツを含む設定パーツ群のコピー処理が可能である、請求項1~5のいずれか一つに記載の設定装置。
【請求項7】
前記処理部は、前記複数種類の制御設定項目の種類別に設定値の時間推移を表すグラフを作成する処理を行う、請求項1~6のいずれか一つに記載の設定装置。
【請求項8】
前記処理部は、前記取得部が取得した前記グラフの変更操作情報に基づき、前記設定値を変更可能である、請求項7に記載の設定装置。
【請求項9】
対象物を収容する収容部と、
前記収容部内の環境を制御する環境制御部と、
を備え、
請求項1~8のいずれか一つに記載の設定装置から入力される運転制御情報に基づいて、前記環境制御部が制御される環境形成装置。
【請求項10】
環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定装置に搭載されるプロセッサに、
前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成する処理ステップと、
前記処理ステップで生成した前記運転制御情報を出力する出力ステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項11】
対象物を収容する収容部と、
前記収容部内の環境を制御する環境制御部と、
表示部と、
を備える環境形成装置であって、
前記環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定部をさらに備え、
前記設定部は、
前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させる処理と、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成する処理と、を行う処理部と、
前記処理部が生成した前記運転制御情報を出力する出力部と、
を有する、環境形成装置。
【請求項12】
環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定方法であって、
情報処理装置が、
前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得し、
取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成し、
生成した前記運転制御情報を出力する、
設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定装置、プログラム、環境形成装置、及び設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術に係る設定装置が、例えば下記特許文献1に開示されている。オペレータは、操作端末の表示部に表示された設定画面へのデータ入力によって、プログラム運転の各試験ステップに関する環境条件(温度又は湿度等)を設定する。設定装置は、操作端末から取得した環境条件に基づいて、プログラム運転を制御するための運転制御情報を設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
環境試験装置では、一つの試験ステップに対して複数の環境条件が設定される場合がある。その場合、背景技術に係る設定装置のように試験ステップ別に環境条件を設定するという手法では、複数の環境条件の中の一つのみの設定値を変更する場合であっても、変更の前後で試験ステップを分割する必要がある。従って、試験ステップを細かく区切って設定しなければならないため、試験ステップ数の増大に起因してオペレータによるデータ入力作業が煩雑となり、作業効率が低下する。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、オペレータによるデータ入力作業の作業効率を向上することが可能な、設定装置、プログラム、環境形成装置、及び設定方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る設定装置は、環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定装置であって、前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させる処理と、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成する処理と、を行う処理部と、前記処理部が生成した前記運転制御情報を出力する出力部と、を備える。
【0007】
本態様によれば、処理部は、取得部が取得した操作情報に基づき、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、配列される情報に基づいて運転制御情報を生成する。従って、一つの制御設定項目の設定値のみを変更する場合に試験ステップを細かく区切って設定するという煩雑な作業が不要となるため、オペレータによるデータ入力作業の効率化を図ることができる。
【0008】
上記態様において、配列された前記設定パーツの幅は、当該設定パーツに対応する制御の実行時間を表す。
【0009】
本態様によれば、配列された設定パーツの幅が制御の実行時間を表すため、オペレータは制御の実行時間を視覚的に容易に把握することができる。
【0010】
上記態様において、前記処理部は、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、配列された前記設定パーツの幅を変更可能である。
【0011】
本態様によれば、オペレータは制御の実行時間を容易に変更することができる。
【0012】
上記態様において、二つの設定パーツを接続する接続部分の形状は、前記複数種類の制御設定項目の種類別に異なる。
【0013】
本態様によれば、オペレータは種類の異なる設定パーツ同士を接続できないため、誤った設定を予め回避することができる。
【0014】
上記態様において、前記処理部は、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、複数の設定パーツの配列の最後尾の設定パーツにおいて、前記環境形成装置の運転制御が終了した後の終了条件を設定可能である。
【0015】
本態様によれば、運転制御の終了点を視覚的に明確にできるとともに、オペレータは最後尾の設定パーツにおいて終了条件を任意に設定することができる。
【0016】
上記態様において、前記処理部は、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、少なくとも一つの設定パーツを含む設定パーツ群のコピー処理が可能である。
【0017】
本態様によれば、オペレータは繰り返しの設定を容易に行うことができる。
【0018】
上記態様において、前記処理部は、前記複数種類の制御設定項目の種類別に設定値の時間推移を表すグラフを作成する処理を行う。
【0019】
本態様によれば、作成されたグラフを表示することによって、オペレータは制御設定項目の設定値の時間推移を視覚的に容易に把握することができる。
【0020】
上記態様において、前記処理部は、前記取得部が取得した前記グラフの変更操作情報に基づき、前記設定値を変更可能である。
【0021】
本態様によれば、オペレータはグラフの変更操作によって制御設定項目の設定値を容易に変更することができる。
【0022】
本発明の一態様に係る環境形成装置は、対象物を収容する収容部と、前記収容部内の環境を制御する環境制御部と、を備え、上記態様に係る設定装置から入力される運転制御情報に基づいて、前記環境制御部が制御される。
【0023】
本態様によれば、一つの制御設定項目の設定値のみを変更する場合に試験ステップを細かく区切って設定するという煩雑な作業が不要となるため、オペレータによるデータ入力作業の効率化を図ることができる。
【0024】
本発明の一態様に係るプログラムは、環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定装置に搭載されるプロセッサに、前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成する処理ステップと、前記処理ステップで生成した前記運転制御情報を出力する出力ステップと、を実行させる。
【0025】
本態様によれば、処理ステップは、取得ステップで取得した操作情報に基づき、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、配列される情報に基づいて運転制御情報を生成する。従って、一つの制御設定項目の設定値のみを変更する場合に試験ステップを細かく区切って設定するという煩雑な作業が不要となるため、オペレータによるデータ入力作業の効率化を図ることができる。
【0026】
本発明の一態様に係る環境形成装置は、対象物を収容する収容部と、前記収容部内の環境を制御する環境制御部と、表示部と、を備える環境形成装置であって、前記環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定部をさらに備え、前記設定部は、前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させる処理と、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成する処理と、を行う処理部と、前記処理部が生成した前記運転制御情報を出力する出力部と、を有する。
【0027】
本態様によれば、処理部は、取得部が取得した操作情報に基づき、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、配列される情報に基づいて運転制御情報を生成する。従って、一つの制御設定項目の設定値のみを変更する場合に試験ステップを細かく区切って設定するという煩雑な作業が不要となるため、オペレータによるデータ入力作業の効率化を図ることができる。
【0028】
本発明の一態様に係る設定方法は、環境形成装置の運転を制御するための運転制御情報を設定する設定方法であって、情報処理装置が、前記運転制御情報の設定に関する、ユーザによる操作情報を取得し、取得した前記操作情報に基づき、前記運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、前記配列される情報に基づいて前記運転制御情報を生成し、生成した前記運転制御情報を出力する。
【0029】
本態様によれば、情報処理装置は、取得した操作情報に基づき、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類の設定パーツを設定画面上に種類別に独立して配列表示させ、配列される情報に基づいて運転制御情報を生成する。従って、一つの制御設定項目の設定値のみを変更する場合に試験ステップを細かく区切って設定するという煩雑な作業が不要となるため、オペレータによるデータ入力作業の効率化を図ることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、オペレータによるデータ入力作業の作業効率を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の実施形態に係る環境試験システムの全体構成を示す図である。
【
図3】データ処理部が実行する設定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】運転制御情報の設定画面の一例を簡略化して示す図である。
【
図5】運転制御情報の設定画面の一例を簡略化して示す図である。
【
図6】運転制御情報の設定画面の一例を簡略化して示す図である。
【
図7】運転制御情報の設定画面の一例を簡略化して示す図である。
【
図8】運転制御情報の設定画面の一例を簡略化して示す図である。
【
図9】運転制御情報の設定画面の一例を簡略化して示す図である。
【
図10】第1の変形例に係る環境試験装置の構成を示す図である。
【
図11】第2の変形例に係る環境試験装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0033】
図1は、本発明の実施形態に係る環境試験システムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、環境試験システムは、設定装置1、環境試験装置2、外部制御装置3、操作端末4、及び通信ネットワーク5を備えている。
【0034】
通信ネットワーク5は、IP等の任意の通信方式に対応した、インターネット又はイントラネット等の任意の通信網である。
【0035】
設定装置1は、通信ネットワーク5に接続されたサーバ装置等である。
【0036】
環境試験装置2は、環境形成装置の一例であり、本実施形態の例では、通信ネットワーク5に接続された温湿度試験装置である。温湿度試験装置は、対象物Wに対して温度ストレス及び湿度ストレスを印加することによって、対象物Wの性能等を評価する。但し、環境形成装置は熱処理装置等であっても良い。
【0037】
環境試験装置2は、制御部11、環境制御部12、収容部13、及び接続部19を有している。制御部11は、CPU等のプロセッサを用いて構成される。環境制御部12は、加熱装置、冷却装置、加湿装置、及び除湿装置等を用いて構成される。収容部13は、断熱性の筐体によって囲まれたチャンバであり、内部に対象物Wが収容される。接続部19は、制御部11によってオン又はオフが制御されるリレーを用いて構成される。対象物Wは、例えば、回路基板等の電子部品である。なお、接続部19は、環境試験装置2と外部制御装置3との間に配置されても良い。
【0038】
外部制御装置3は、対象物Wを外部から制御する制御装置であり、本実施形態の例では、対象物Wへ電流印加を行うための電源装置である。外部制御装置3は、接続部19が有するリレーを介して、対象物Wに外部接続される。制御部11は、リレーをオンすることによって外部制御装置3と対象物Wとを接続し(つまり導通状態とし)、リレーをオフすることによって外部制御装置3と対象物Wとの接続を解除する(つまり遮断状態とする)。
【0039】
操作端末4は、通信ネットワーク5に接続されたパーソナルコンピュータ等である。操作端末4は、キーボード、マウス、又はタッチパネル等の入力部21と、CPU等の処理部22と、液晶ディスプレイ等の表示装置を用いた表示部23とを有している。
【0040】
図2は、設定装置1の構成を示す図である。
図2に示すように、設定装置1は、バスを介して相互に接続された、データ処理部31、データ通信部32、及びデータ記憶部33を有している。データ処理部31は、CPU等のプロセッサ(情報処理装置)を用いて構成される。データ通信部32は、IP等の通信ネットワーク5の通信方式に対応した通信モジュールを用いて構成される。データ記憶部33は、HDD、SSD、又は半導体メモリ等の、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体を用いて構成される。データ記憶部33には、プログラム50が記憶されている。データ記憶部33から読み出したプログラム50をCPUが実行することによって実現される機能として、データ処理部31は、取得部41、処理部42、及び出力部43を有している。
【0041】
図3は、データ処理部31が実行する設定処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
まず、ステップSP11において、取得部41は、表示部23に表示された設定画面60(詳細は後述する)を対象とする、オペレータ等のユーザによる操作情報を取得する。オペレータは、入力部21のマウス操作等によって、設定画面60を対象とする操作を行う。これにより、オペレータによる操作内容を示す操作情報が、操作端末4に入力される。操作情報は、操作端末4から通信ネットワーク5を介して設定装置1に送信される。取得部41は、データ通信部32が操作端末4から受信した操作情報を、データ通信部32から取得する。処理部42は、取得部41が操作情報を取得する度に、設定画面60の編集処理を行う。つまり、処理部42は、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類のピース図形(設定パーツ)を設定画面60上に種類別に独立して配列表示させる表示処理を行う。
【0043】
次に、ステップSP12において、処理部42は、取得部41がステップSP11で取得した操作情報に基づいて、環境試験装置2のプログラム運転を制御するための運転制御情報を生成する。つまり、処理部42は、後述する保存ボタン71の押下という操作情報に基づいて、編集中の設定画面60の設定内容を確定させることによって運転制御情報を生成する生成処理を行う。運転制御情報には、複数種類の制御設定項目が含まれる。本実施形態の例では、制御設定項目には、収容部13の温度条件と、収容部13の湿度条件と、外部制御装置3の接続条件とが含まれる。但し、運転制御情報には二種類以上の制御設定項目が含まれていれば良く、温度条件、湿度条件、接続条件以外の制御設定項目が含まれていても良い。なお、オペレータによる全ての操作が完了した後に運転制御情報の生成を行う処理手順(ステップSP11の後にステップSP12が一度だけ実行される)に代えて、オペレータによって操作がなされる度にその操作内容を運転制御情報に逐次反映させる処理手順(ステップSP11とステップSP12とが交互に繰り返し実行される)であっても良い。
【0044】
次に、ステップSP13において、出力部43は、処理部42がステップSP12で生成した運転制御情報を出力する。出力部43から出力された運転制御情報は、データ通信部32から通信ネットワーク5を介して環境試験装置2に送信される。制御部11は、受信した運転制御情報に基づいて、環境制御部12及び上記リレーの動作を制御する。
【0045】
図4は、運転制御情報の設定画面60の一例を簡略化して示す図である。設定画面60の画像データは、設定装置1から通信ネットワーク5を介して操作端末4に送信され、設定画面60は、操作端末4の表示部23に表示される。オペレータは、入力部21のマウス操作等によって、設定画面60の編集操作を行う。
【0046】
保存ボタン71は、編集中の設定画面60の設定内容を確定する際に、クリック操作等によって押下される。
【0047】
削除ボタン72は、編集中の設定画面60の設定内容を削除する際に、クリック操作等によって押下される。
【0048】
設定画面60には、パズルのピースの形状を模した複数のアイコンが含まれる。本実施形態の例では、温度条件を設定するためのピース図形である温度ピース73と、湿度条件を設定するためのピース図形である湿度ピース74と、接続条件を設定するためのピース図形である接続ピース75とが含まれる。
【0049】
スライダ図形76は、ピース配列表示欄77及びグラフ表示欄78の時間軸のスケールを変更する際に、スライダバー上でスライダが左右方向に移動調整される。
【0050】
ピース配列表示欄77には、編集開始前の初期状態において、共通ピースPSと終了ピースPEとが表示されている。但し、共通ピースPS及び終了ピースPEの表示は省略されても良い。
【0051】
共通ピースPSは、複数種類の制御設定項目に共通する共通条件を設定するためのピース図形であり、ピース配列の先頭に位置する。共通ピースPSをオペレータがダブルクリック又は右クリック等することによって、共通ピースPSに関する詳細設定ウインドウが表示される。共通条件としては、環境試験装置2で試験を開始する開始条件、及び、保安動作を行う際の警報条件等を設定することができる。
【0052】
終了ピースPEは、環境試験装置2の運転制御が終了した後の終了条件を設定するためのピース図形であり、ピース配列の最後尾に位置する。終了ピースPEをオペレータがダブルクリック又は右クリック等することによって、終了ピースPEに関する詳細設定ウインドウが表示される。終了条件としては、例えば、環境試験装置2への駆動電源の供給を遮断する「電源オフ」、環境制御及び接続制御は終了するが駆動電源の供給は維持する「停止」、又は、任意に設定した温度値及び湿度値での運転に切り替える「定値運転」を選択することができる。
【0053】
グラフ表示欄78には、編集中の運転制御情報に関し、設定値の時間推移を表すグラフが、複数種類の制御設定項目の種類別に表示される。なお、グラフ表示欄78は省略されても良い。
【0054】
オペレータは、入力部21のマウス操作等によって、温度ピース73、湿度ピース74、及び接続ピース75を、ピース配列表示欄77の所望の箇所にドラッグアンドドロップする。
【0055】
図5は、
図4に示した初期状態から1つの温度ピース73がピース配列表示欄77にドラッグアンドドロップされた状態を示す図である。温度ピース73は、温度ピースPA1として、共通ピースPSと終了ピースPEとの間に配置される。温度ピース73の左右両辺には、二つの温度ピース73を接続する接続部分の形状として、半円形状が形成されている。また、共通ピースPSの右辺及び終了ピースPEの左辺にも、温度ピース73と同様の半円形状が形成されている。共通ピースPS及び終了ピースPEの半円形状に温度ピース73の半円形状がはめ込まれる形で、温度ピースPA1の配置位置が規定される。処理部42は、オペレータが温度ピース73をドラッグアンドドロップする際に、温度ピース73の配置を許可する領域を着色すること等によって、当該領域を強調表示する。
【0056】
配列された温度ピースPA1をオペレータがダブルクリック又は右クリック等することによって、温度ピースPA1に関する詳細設定ウインドウが表示される。オペレータは、詳細設定ウインドウにおいて、温度の設定値、温度制御の実行時間、温度勾配制御の有無、温度変化率の設定値、及びさらし時間制御の有無等の詳細内容を入力することができる。入力は、直接入力であっても良いし、プルダウンメニューによる数値選択又は項目選択等であっても良い。直接入力には、画面表示されるテンキーを用いたクリック操作での数値入力等、又は、キーボード等を用いた数値入力等が含まれる。詳細内容の入力が完了すると、入力情報は操作端末4から設定装置1に送信され、処理部42は、温度ピースPA1の詳細内容に対応する温度グラフKAを作成する。グラフKAは、グラフ表示欄78に表示される。グラフKAの横軸は時間に相当し、縦軸は設定値に相当する。また、温度ピースPA1の幅(横方向の寸法)は、温度制御の実行時間に相当する。詳細内容の設定が完了すると、処理部42は、設定内容に合わせて温度ピースPA1の幅を調整する。また、オペレータは、入力部21のマウス操作等によって温度ピースPA1の右辺を左右方向に移動させることによって、温度ピースPA1の幅を変更可能である。幅の変更情報は操作端末4から設定装置1に送信され、処理部42は、当該変更情報に基づいて、温度ピースPA1に対応する温度制御の実行時間を変更するとともに、グラフKAを修正する。
【0057】
図6は、
図5に示した状態から3つの温度ピース73がピース配列表示欄77にドラッグアンドドロップされた状態を示す図である。
図6に示した例では、温度ピースPA1によって低温期間の温度値が設定され、温度ピースPA2によって低温期間から高温期間への温度変化率が設定され、温度ピースPA3によって高温期間の温度値が設定され、温度ピースPA4によって高温期間から低温期間への温度変化率が設定される。これにより、温度サイクルの1周期に相当する制御内容が設定される。
【0058】
図7は、
図6に示した状態から温度ピースPA1~PA4がコピーされた状態を示す図である。オペレータは、入力部21のマウス操作等によって、温度ピースPA1~PA4を含む温度ピース群を選択し、当該温度ピース群をコピー先の箇所へドラッグアンドドロップする。
図7に示した例では、オペレータは、温度ピースPA4の直後の箇所へ、温度ピース群をドラッグアンドドロップする。オペレータによる操作情報は、操作端末4から設定装置1に送信される。処理部42は、受信した操作情報に基づいて温度ピース群のコピー処理を実行し、ピース配列表示欄77及びグラフ表示欄78の表示内容を更新する。
図7に示した例では、温度ピースPA1~PA4をコピーした温度ピースPA5~PA8が、温度ピースPA4と終了ピースPEとの間に追加配置されている。また、温度ピースPA5~PA8の追加に対応して、その設定内容を反映させるようにグラフKAが延長されている。なお、コピーする温度ピース73の個数は4つに限らず、1つ以上であれば良い。また、コピー操作はドラッグに限らず、右クリック等であっても良い。
【0059】
図8は、
図7に示した状態から4つの湿度ピース74及び2つの接続ピース75がピース配列表示欄77にドラッグアンドドロップされた状態を示す図である。
【0060】
湿度ピース74は、湿度ピースPB1~PB4として、共通ピースPSと終了ピースPEとの間に配置される。湿度ピース74の左右両辺には、二つの湿度ピース74を接続する接続部分の形状として、三角形状が形成されている。また、共通ピースPSの右辺及び終了ピースPEの左辺にも、湿度ピース74と同様の三角形状が形成されている。共通ピースPS及び終了ピースPEの三角形状に湿度ピース74の三角形状がはめ込まれる形で、湿度ピースPB1~PB4の配置位置が規定される。但し、湿度制御を実行しない期間に関しては湿度ピース74を配置する必要はなく、当該期間に関しては空欄のままであっても良いし、湿度制御オフを意味するピース図形を配置しても良い。処理部42は、オペレータが湿度ピース74をドラッグアンドドロップする際に、湿度ピース74の配置を許可する領域を着色すること等によって、当該領域を強調表示する。
【0061】
配列された湿度ピースPB1~PB4をオペレータがダブルクリック又は右クリック等することによって、湿度ピースPB1~PB4に関する詳細設定ウインドウが表示される。オペレータは、詳細設定ウインドウにおいて、湿度の設定値、湿度制御の実行時間、湿度勾配制御の有無、湿度変化率の設定値、及びさらし時間制御の有無等の詳細内容を、温度制御及び接続制御とは独立して入力することができる。入力は、直接入力であっても良いし、プルダウンメニューによる数値選択又は項目選択等であっても良い。直接入力には、画面表示されるテンキーを用いたクリック操作での数値入力等、又は、キーボード等を用いた数値入力等が含まれる。詳細内容の入力が完了すると、入力情報は操作端末4から設定装置1に送信され、処理部42は、湿度ピースPB1~PB4の詳細内容に対応する湿度グラフKBを作成する。グラフKBは、グラフ表示欄78に表示される。グラフKBの横軸は時間に相当し、縦軸は設定値に相当する。また、湿度ピースPB1~PB4の幅(横方向の寸法)は、湿度制御の実行時間に相当する。詳細内容の設定が完了すると、処理部42は、設定内容に合わせて湿度ピースPB1~PB4の幅を調整する。
図8の湿度ピースPB3で示されるように、例えば、一の湿度ピースを複数の温度ピース又は複数の接続ピースにまたがって配置することが可能であり、あるいは、湿度ピースの始点又は終点を温度ピース又は接続ピースの始点又は終点と一致させずに配置することも可能である。また、オペレータは、入力部21のマウス操作等によって湿度ピースPB1~PB4の右辺を左右方向に移動させることによって、湿度ピースPB1~PB4の幅を変更可能である。幅の変更情報は操作端末4から設定装置1に送信され、処理部42は、当該変更情報に基づいて、湿度ピースPB1~PB4に対応する温度制御の実行時間を変更するとともに、グラフKBを修正する。
【0062】
接続ピース75は、接続ピースPC1,PC2として、共通ピースPSと終了ピースPEとの間に配置される。接続ピース75の左右両辺には、二つの接続ピース75を接続する接続部分の形状として、四角形状が形成されている。また、共通ピースPSの右辺及び終了ピースPEの左辺にも、接続ピース75と同様の四角形状が形成されている。共通ピースPS及び終了ピースPEの四角形状に接続ピース75の四角形状がはめ込まれる形で、接続ピースPC1,PC2の配置位置が規定される。但し、接続制御を実行しない期間に関しては接続ピース75を配置する必要はなく、当該期間に関しては空欄のままであっても良いし、接続制御オフを意味するピース図形を配置しても良い。処理部42は、オペレータが接続ピース75をドラッグアンドドロップする際に、接続ピース75の配置を許可する領域を着色すること等によって、当該領域を強調表示する。
【0063】
配列された接続ピースPC1,PC2をオペレータがダブルクリック又は右クリック等することによって、接続ピースPC1,PC2に関する詳細設定ウインドウが表示される。オペレータは、詳細設定ウインドウにおいて、リレーのオン期間及びオフ期間等の詳細内容を、温度制御及び湿度制御とは独立して入力することができる。入力は、直接入力であっても良いし、プルダウンメニューによる数値選択又は項目選択等であっても良い。直接入力には、画面表示されるテンキーを用いたクリック操作での数値入力等、又は、キーボード等を用いた数値入力等が含まれる。詳細内容の入力が完了すると、入力情報は操作端末4から設定装置1に送信され、処理部42は、接続ピースPC1,PC2の詳細内容に対応する接続グラフKCを作成する。グラフKCは、グラフ表示欄78に表示される。グラフKCの横軸は時間に相当し、縦軸はリレーのオン状態又はオフ状態に相当する。また、接続ピースPC1,PC2の幅(横方向の寸法)は、接続制御の実行時間に相当する。詳細内容の設定が完了すると、処理部42は、設定内容に合わせて接続ピースPC1,PC2の幅を調整する。
図8の接続ピースPC2で示されるように、例えば、一の接続ピースを複数の温度ピース又は複数の湿度ピースにまたがって配置することが可能であり、あるいは、接続ピースの始点又は終点を温度ピース又は湿度ピースの始点又は終点と一致させずに配置することも可能である。また、オペレータは、入力部21のマウス操作等によって接続ピースPC1,PC2の右辺を左右方向に移動させることによって、接続ピースPC1,PC2の幅を変更可能である。幅の変更情報は操作端末4から設定装置1に送信され、処理部42は、当該変更情報に基づいて、接続ピースPC1,PC2に対応する接続制御の実行時間を変更するとともに、グラフKCを修正する。
【0064】
図9は、
図8に示した状態からグラフKAの変更操作が行われた状態を示す図である。オペレータは、入力部21のマウス操作等によって、グラフ表示欄78に表示されたグラフKA~KCを変更可能である。
図9に示した例では、温度ピースPA7に対応する期間において、グラフKAの変更対象箇所(グラフの線)をドラッグアンドドロップすることによって温度の設定値が下方修正されている。変更操作が完了すると、変更情報は操作端末4から設定装置1に送信され、処理部42は、変更操作に対応させてグラフKAを修正する。修正内容が反映されたグラフKAは、グラフ表示欄78に表示される。なお、
図9に示した例では、処理部42は、温度ピースPA7に対応する期間に関する設定内容の変更に付随して、その前後の期間である温度ピースPA6,PA8に対応する期間に関しても、グラフKAを修正している。但し、この付随したグラフ修正は省略されても良い。また、
図9ではグラフKAを対象とする変更操作の例を示しているが、グラフKB,KCについて同様の変更を行うこともできる。なお、設定内容の修正は、グラフの変更操作に限らず、温度ピース、湿度ピース、又は接続ピースの各々の詳細設定ウインドウ等において行うこともできる。
【0065】
図10は、第1の変形例に係る環境試験装置2の構成を示す図である。
図1に示した設定装置1の機能が、環境試験装置2に実装されている。環境試験装置2は、設定装置1と同様の機能を有する設定部14を備えている。設定部14は、
図2と同様のデータ処理部31、データ通信部32、及びデータ記憶部33を有する。データ処理部31は、
図2と同様の取得部41、処理部42、及び出力部43を有する。データ通信部32は制御部11に接続される。データ処理部31は、環境試験装置2が有する制御部11又はデータ処理部(不図示)と共通化されても良い。データ記憶部33は、環境試験装置2が有するデータ記憶部(不図示)と共通化されても良い。
【0066】
また、操作端末4の機能が、環境試験装置2に実装されている。環境試験装置2は、操作端末4の入力部21及び表示部23と同様の入力部15及び表示部16を備えている。入力部15及び表示部16は、環境試験装置2が有する入力部及び表示部(不図示)と共通化されても良い。但し、環境試験装置2への入力部15及び表示部16の実装を省略し、設定部14から通信ネットワーク5を介して操作端末4に設定画面60の画像データを送信して、操作端末4から通信ネットワーク5を介して設定部14に操作情報を送信する構成としても良い。また、制御部11は、通信ネットワーク5を介して操作端末4に接続されても良いし、接続されなくても良い。すなわち、操作端末4及び通信ネットワーク5は省略されても良い。
【0067】
図3に示したフローチャートに関し、まず、ステップSP11において、設定部14が有する取得部41は、表示部16に表示された設定画面60を対象とする、オペレータ等のユーザによる操作情報を取得する。設定画面60の画像データは設定部14から表示部16に入力され、表示部16に設定画面60が表示される。オペレータは、入力部15のタッチパネル操作等によって、設定画面60の編集操作を行う。これにより、オペレータによる操作内容を示す操作情報が、入力部15に入力される。操作情報は、入力部15から設定部14に入力される。設定部14が有する取得部41は、入力部15から入力された操作情報を取得する。
【0068】
次に、ステップSP12において、設定部14が有する処理部42は、取得部41がステップSP11で取得した操作情報に基づいて、環境試験装置2のプログラム運転を制御するための運転制御情報を生成する。
【0069】
次に、ステップSP13において、設定部14が有する出力部43は、処理部42がステップSP12で生成した運転制御情報を出力する。出力部43から出力された運転制御情報は、制御部11に入力される。制御部11は、入力された運転制御情報に基づいて、環境制御部12及び上記リレーの動作を制御する。なお、オペレータによる全ての操作が完了した後に運転制御情報の生成を行う処理手順(ステップSP11の後にステップSP12が一度だけ実行される)に代えて、オペレータによって操作がなされる度にその操作内容を運転制御情報に逐次反映させる処理手順(ステップSP11とステップSP12とが交互に繰り返し実行される)であっても良い。
【0070】
設定部14が有する取得部41は、表示部16に表示された運転制御情報の設定画面60を対象とする、ユーザによる操作情報を取得する。設定部14が有する処理部42は、当該取得部41が取得した操作情報に基づき、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類のピース図形(温度ピース73、湿度ピース74、及び接続ピース75)を、設定画面60上に種類別に独立して配列表示させる表示処理を行う。また、設定部14が有する処理部42は、配列される情報に基づいて運転制御情報を生成する生成処理を行う。設定部14が有する出力部43は、当該処理部42が生成した運転制御情報を出力する。制御部11は、出力部43から入力された運転制御情報に基づいて、環境制御部12及び上記リレーの動作を制御する。
【0071】
図11は、第2の変形例に係る環境試験装置2の構成を示す図である。
図1に示した設定装置1の機能が、操作端末4に実装されている。操作端末4は、設定装置1と同様の機能を有する設定部14を備えている。設定部14は、
図2と同様のデータ処理部31、データ通信部32、及びデータ記憶部33を有する。データ処理部31は、
図2と同様の取得部41、処理部42、及び出力部43を有する。データ処理部31は、操作端末4が有する処理部22と共通化されても良い。データ記憶部33は、操作端末4が有するデータ記憶部(不図示)と共通化されても良い。設定部14が有する取得部41は、表示部23に表示された運転制御情報の設定画面60を対象とする、ユーザによる操作情報を取得する。設定部14が有する処理部42は、当該取得部41が取得した操作情報に基づき、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類のピース図形(温度ピース73、湿度ピース74、及び接続ピース75)を、設定画面60上に種類別に独立して配列表示させる表示処理を行う。また、設定部14が有する処理部42は、配列される情報に基づいて運転制御情報を生成する生成処理を行う。設定部14が有する出力部43は、当該処理部42が生成した運転制御情報を出力する。操作端末4は、出力部43から出力された運転制御情報を、通信ネットワーク5を介して環境試験装置2に送信する。制御部11は、操作端末4から受信した運転制御情報に基づいて、環境制御部12及び上記リレーの動作を制御する。上記実施形態と同様に、オペレータによる全ての操作が完了した後に運転制御情報を生成する処理手順(
図3のステップSP11の後にステップSP12が一度だけ実行される)を行う構成を採用しても良く、これに代えて、オペレータによって操作がなされる度にその操作内容を運転制御情報に逐次反映させる処理手順(
図3のステップSP11とステップSP12とが交互に繰り返し実行される)を行う構成を採用しても良い。なお、操作端末4を通信ネットワーク5に接続するのではなく、操作端末4が有する設定部14が生成した運転制御情報をUSBメモリ等の記憶媒体に記憶させ、制御部11が当該記憶媒体から運転制御情報を読み出すようにしても良い。
【0072】
なお、上記実施形態では、温度ピース、湿度ピース、及び接続ピースが互いに異なる形状を有する例について説明したが、形状を異ならせる代わりに、ピース図形全体の色又は枠の色を異ならせる等によって、視覚的に識別可能としても良い。これにより、同じ種類のピース図形同士の接続を許容し、異なる種類のピース図形同士の接続を禁止するよう、ピース図形の配置位置を規制でき、その結果、オペレータの誤操作に起因する誤設定を予め回避することができる。
【0073】
本実施形態によれば、処理部42は、取得部41が取得した操作情報に基づき、運転制御情報に含まれる複数種類の制御設定項目に対応する複数種類のピース図形を設定画面60上に種類別に独立して配列表示させる表示処理と、当該配列される情報に基づいて運転制御情報を生成する生成処理とを行う。従って、一つの制御設定項目の設定値のみを変更する場合に試験ステップを細かく区切って設定するという煩雑な作業が不要となるため、オペレータによるデータ入力作業の効率化を図ることができる。
【0074】
また、本実施形態によれば、配列されたピース図形の幅が制御の実行時間を表すため、オペレータは制御の実行時間を視覚的に容易に把握することができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、ピース図形の幅を変更することによって、オペレータは制御の実行時間を容易に変更することができる。
【0076】
また、本実施形態によれば、ピース図形同士の接続部分の形状が制御設定項目の種類別に異なることにより、オペレータは種類の異なるピース図形同士を接続できないため、誤った設定を予め回避することができる。
【0077】
また、本実施形態によれば、配列の最後尾の終了ピースPEによって運転制御の終了点を視覚的に明確にできるとともに、オペレータは終了ピースPEにおいて終了条件を任意に設定することができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、ピース図形群の選択及びコピー処理によって、オペレータは繰り返しの設定を容易に行うことができる。
【0079】
また、本実施形態によれば、グラフKA~KCによって、オペレータは制御設定項目の設定値の時間推移を視覚的に容易に把握することができる。
【0080】
また、本実施形態によれば、オペレータはグラフKA~KCの変更操作によって制御設定項目の設定値を容易に変更することができる。
【符号の説明】
【0081】
1 設定装置
2 環境試験装置
4 操作端末
11 制御部
12 環境制御部
13 収容部
31 データ処理部
33 データ記憶部
41 取得部
42 処理部
43 出力部
50 プログラム
60 設定画面
73 温度ピース
74 湿度ピース
75 接続ピース
77 ピース配列表示欄
78 グラフ表示欄
KA~KC グラフ
W 対象物