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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】換気装置および換気装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/08 20060101AFI20241220BHJP
【FI】
F24F7/08 101G
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022057195
(22)【出願日】2022-03-30
(65)【公開番号】P2023148910
(43)【公開日】2023-10-13
【審査請求日】2024-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】平井 秀和
(72)【発明者】
【氏名】桶谷 健太
(72)【発明者】
【氏名】高津 諒
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-274765(JP,A)
【文献】特開2021-196070(JP,A)
【文献】特開2013-164198(JP,A)
【文献】特開2000-121144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
換気機能を有する換気ユニットと、付加機能を有する付加機能ユニットとが、パッキンを挟んで連結された換気装置であって、
長尺状の板体である連結固定部と、前記連結固定部から立ち上がる板体である第1ガイド部と、をそれぞれ有するL字状の第1連結部品および第2連結部品と、
長尺状の板体である固定部と、前記固定部から立ち上がる板体である第2ガイド部と、をそれぞれ有するL字状の第1連結ガイド部品および第2連結ガイド部品と、
を備え、
前記第1連結部品および前記第1連結ガイド部品は、前記第1連結部品の前記第1ガイド部と前記第1連結ガイド部品の前記第2ガイド部とが前記換気ユニットの二つの側面のうちの一方である換気側第1側面で背中合わせに当接され、前記第1連結部品の前記連結固定部が前記換気側第1側面と前記付加機能ユニットの前記換気側第1側面と同じ側の側面である付加機能側第1側面とに跨り、かつ前記第1連結ガイド部品の前記固定部が前記換気側第1側面に固定されるように、前記換気ユニットおよび前記付加機能ユニットに固定され、
前記第2連結部品および前記第2連結ガイド部品は、前記第2連結部品の前記第1ガイド部と前記第2連結ガイド部品の前記第2ガイド部とが前記付加機能側第1側面と対向する付加機能側第2側面で背中合わせに当接され、前記第2連結部品の前記連結固定部が前記換気ユニットの二つの側面のうちの他方である換気側第2側面と前記付加機能側第2側面とに跨り、かつ前記第2連結ガイド部品の前記固定部が前記付加機能側第2側面に固定されるように、前記換気ユニットおよび前記付加機能ユニットに固定される
ことを特徴とする換気装置。
【請求項2】
前記第1連結ガイド部品および前記第2連結ガイド部品は、
前記第2ガイド部の両端に、前記固定部から遠ざかる方に突出する突起部を有し、前記突起部の間に、前記第1連結部品および前記第2連結部品の前記第1ガイド部が挿入される
ことを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
【請求項3】
前記第1連結部品および前記第2連結部品は、
前記第1ガイド部の両端に、前記連結固定部から遠ざかる方に突出する突起部を有し、前記突起部の間に、前記第1連結ガイド部品および前記第2連結ガイド部品の前記第2ガイド部が挿入される
ことを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
【請求項4】
前記第1連結部品および前記第2連結部品は、前記第1ガイド部に位置決めのためのガイド穴を有し、
第1連結ガイド部品および前記第2連結ガイド部品は、前記第2ガイド部に位置決めのためのガイド穴を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
【請求項5】
前記第1連結部品および前記第2連結部品は、前記連結固定部に、長手方向に並ぶ複数の第1ネジ穴と、複数の前記第1ネジ穴と前記第1ガイド部との間に配置されて、長手方向に並ぶ複数の第2ネジ穴と、を有し、
前記第1連結部品の前記第1ネジ穴でのネジ結合によって前記第1連結部品の前記連結固定部が前記付加機能ユニットの前記付加機能側第1側面に固定され、前記第1連結部品の前記第2ネジ穴でのネジ結合によって前記第1連結部品の前記連結固定部が前記換気ユニットの前記換気側第1側面に固定され、
前記第2連結部品の前記第1ネジ穴でのネジ結合によって前記第2連結部品の前記連結固定部が前記換気ユニットの前記換気側第2側面に固定され、前記第2連結部品の前記第2ネジ穴でのネジ結合によって前記第2連結部品の前記連結固定部が前記付加機能ユニットの前記付加機能側第2側面に固定される
ことを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
【請求項6】
前記換気ユニットの前記換気側第1側面および前記付加機能ユニットの前記付加機能側第1側面は、第1連結工具によって把持するための第1凹部または第1凸部を前記第1連結ガイド部品および前記第1連結部品と干渉しない位置に有し、
前記換気ユニットの前記換気側第2側面および前記付加機能ユニットの前記付加機能側第2側面は、第2連結工具によって把持するための第2凹部または第2凸部を前記第2連結部品および前記第2連結ガイド部品と干渉しない位置に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載の換気装置の製造方法であって、
前記第2連結部品の前記連結固定部の一部および前記第1ガイド部が前記換気ユニットの連結面である第1連結面から突出するように、前記第2連結部品の前記連結固定部を前記換気ユニットの前記換気側第2側面に固定し、前記第1連結部品の前記連結固定部の一部および前記第1ガイド部が前記付加機能ユニットの連結面である第2連結面から突出するように、前記第1連結部品の前記連結固定部を前記付加機能ユニットの前記付加機能側第1側面に固定するステップと、
前記第1連結ガイド部品の前記第2ガイド部が前記第1連結面側を向くように前記第1連結ガイド部品の前記固定部を前記換気ユニットの前記換気側第1側面に固定し、前記第2連結ガイド部品の前記第2ガイド部が前記第2連結面側を向くように前記第2連結ガイド部品の前記固定部を前記付加機能ユニットの前記付加機能側第2側面に固定するステップと、
前記第1連結部品の前記第1ガイド部と前記第1連結ガイド部品の前記第2ガイド部とが当接し、前記第2連結部品の前記第1ガイド部と前記第2連結ガイド部品の前記第2ガイド部とが当接するように連結位置を決めながら、前記換気ユニットの前記第1連結面と前記付加機能ユニットの前記第2連結面前記パッキンを挟んで当接するステップと、
前記第1連結部品の前記連結固定部を前記換気ユニットの前記換気側第1側面に固定し、前記第2連結部品の前記連結固定部を前記付加機能ユニットの前記付加機能側第2側面に固定して、前記換気ユニットと前記付加機能ユニットとを連結するステップと、
を備えることを特徴とする換気装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、換気ユニットと付加機能ユニットとを連結した換気装置および換気装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、換気機能に加えて付加機能を有する換気装置には、複数のユニットを連結する構造が採用されることがあった。例えば、給気ファン、排気ファンおよび熱交換素子を備えた換気ユニットと、室内の湿度調整のために加湿を行う加湿器を備えた調湿ユニットとを連結することで、換気機能に加湿機能(調湿機能)を付加機能として付加する。
【0003】
換気ユニットと調湿ユニットとを連結する構造では、ユニット間の気密性およびユニット同士の連結強度を確保する必要がある。ユニット間の気密性およびユニット同士の連結強度を確保しつつユニット同士を連結する手法としては、平板状の連結部品を連結対象の二つのユニットをまたいでネジ止めする手法が一般的である(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-20522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
平板状の連結部品を用いてユニットを連結する特許文献1の手法では、連結部品をネジ止めする方向がユニット連結方向と直交する方向になる。このため、ユニット間の気密性を確保するためには、連結対象の二つのユニットの少なくとも一方にパッキンを圧縮する力を加え続けた状態で連結部品をネジ止めしなければならず、連結作業の難易度が高くなってしまう。また、連結作業に先立ってネジ止め可能な誤差の範囲内で予めユニット同士の位置合わせを行っておかなければならないため、重量物であるユニット同士を連結する作業は容易ではなかった。
【0006】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ユニット間の位置合わせおよび連結作業が容易であり、生産性が向上する換気装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示における換気装置は、換気機能を有する換気ユニットと、付加機能を有する付加機能ユニットとが、パッキンを挟んで連結されている。換気装置は、長尺状の板体である連結固定部と、連結固定部から立ち上がる板体である第1ガイド部と、をそれぞれ有するL字状の第1連結部品および第2連結部品と、長尺状の板体である固定部と、固定部から立ち上がる板体である第2ガイド部と、をそれぞれ有するL字状の第1連結ガイド部品および第2連結ガイド部品と、を備える。第1連結部品および第1連結ガイド部品は、第1連結部品の第1ガイド部と第1連結ガイド部品の第2ガイド部とが換気ユニットの二つの側面のうちの一方である換気側第1側面で背中合わせに当接され、第1連結部品の連結固定部が換気側第1側面と付加機能ユニットの換気側第1側面と同じ側の側面である付加機能側第1側面とに跨り、かつ第1連結ガイド部品の固定部が換気側第1側面に固定されるように、換気ユニットおよび付加機能ユニットに固定される。第2連結部品および第2連結ガイド部品は、第2連結部品の第1ガイド部と第2連結ガイド部品の第2ガイド部とが付加機能側第1側面と対向する付加機能側第2側面で背中合わせに当接され、第2連結部品の連結固定部が換気ユニットの二つの側面のうちの他方である換気側第2側面と付加機能側第2側面とに跨り、かつ第2連結ガイド部品の固定部が付加機能側第2側面に固定されるように、換気ユニットおよび付加機能ユニットに固定される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の換気装置によれば、ユニット間の位置合わせおよび連結作業が容易であり、生産性が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る換気装置の構成を示す上面図
図2】実施の形態1に係る換気装置の連結部品の構成を示す正面図
図3】実施の形態1に係る換気装置の連結ガイド部品の構成を示す正面図
図4】実施の形態1に係る換気装置の連結部品の構成を示す斜視図
図5】実施の形態1に係る換気装置の連結ガイド部品の構成を示す斜視図
図6】実施の形態1に係る換気装置の換気ユニットと調湿ユニットとが連結される前の状態を示す上面図
図7】実施の形態1に係る換気装置の換気ユニットと調湿ユニットとの連結作業時の状態を示す上面図
図8】実施の形態2に係る換気装置の換気ユニットと調湿ユニットとの連結作業時の状態を示す上面図
図9】実施の形態3に係る換気装置の構成を示す上面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、実施の形態にかかる換気装置および換気装置の製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る換気装置1の構成を示す上面図である。なお、図1では、換気装置1の天面を不図示とすることにより内部の構造を図示している。換気装置1は、換気ユニット19と、付加機能ユニットである温度湿度調整ユニット20と、を備える。以下、温度湿度調整ユニット20を調湿ユニット20と呼ぶ。換気ユニット19は、換気機能を有し、排気送風機2および給気送風機3を有する。調湿ユニット20は、温調および加湿機能を有し、給気空気を加熱または冷却する温調コイル5および加熱された給気空気を加湿させる加湿器6を有する。
【0012】
換気ユニット19および調湿ユニット20の各々の外形形状は、直方体状である。換気ユニット19は、水平方向において対向する二つの側面のうちの一方の側面である第1側面19aと、他方の側面である第2側面19bと、を有する。第1側面19aが換気側第1側面に対応し、第2側面19bが換気側第2側面に対応する。同様に、調湿ユニット20は、水平方向において対向する二つの側面のうちの一方の側面である第1側面20aと、他方の側面である第2側面20bと、を有する。第1側面20aが付加機能側第1側面に対応し、第2側面20bが付加機能側第2側面に対応する。
【0013】
換気ユニット19と調湿ユニット20との間には、パッキン14が設置されており、パッキン14によって換気ユニット19と調湿ユニット20との気密を確保する構造となっている。パッキン14は、換気ユニット19および調湿ユニット20のどちらか一方に貼付けられている。
【0014】
換気ユニット19は、室外空気OAを吸い込む給気吸込口9と、排気空気EAを室外へ排気する排気吹出口7とを有する。調湿ユニット20は、給気空気SAを室内に給気する給気吹出口10と、室内空気RAを吸い込む排気吸込口8とを有する。
【0015】
換気ユニット19は、給気吸込口9から吸い込まれた室外空気と排気吸込口8から吸い込まれた室内空気との間で熱交換を行う熱交換素子4を有する。熱交換素子4に対し、給気風路側の上流には給気側除塵フィルター11が設置され、排気風路側の上流には排気側除塵フィルター12が設置されている。換気ユニット19は、熱交換素子4を迂回して室外空気を流す風路であるバイパス風路30と、室内空気を熱交換素子4へ流すかバイパス風路30へ流すかを切換える風路切換ダンパー13とを有する。
【0016】
換気ユニット19には、制御回路を搭載した制御ボックス18が設置されている。制御回路は、換気ユニット19に搭載されている給気送風機3および排気送風機2の風量制御、風路切換ダンパー13の切換制御、調湿ユニット20に搭載されている温調コイル5の冷却および加熱制御、加湿器6への給水ON/OFF制御を実行する。制御ボックス18には操作リモコン(不図示)が接続され、操作リモコンによって運転操作を実施する。
【0017】
換気ユニット19の第1側面19aには、連結ガイド部品16が設置され、換気ユニット19の第1側面19aおよび調湿ユニット20の第1側面20aには、連結部品15が設置されている。調湿ユニット20の第2側面20bには、連結ガイド部品16が設置され、換気ユニット19の第2側面19bおよび調湿ユニット20の第2側面20bには、連結部品15が設置されている。換気装置1には、2組の連結部品15および連結ガイド部品16が設けられる。2つの連結部品15のうちの一方が第1連結部品に対応し、他方が第2連結部品に対応する。2つの連結ガイド部品16のうちの一方が第1連結ガイド部品に対応し、他方が第2連結ガイド部品に対応する。
【0018】
連結部品15は、換気ユニット19と調湿ユニット20とを跨ぐように換気ユニット19および調湿ユニット20に設けられる。連結部品15は、換気ユニット19および調湿ユニット20の各々に、固定ネジ17で固定されている。換気ユニット19と調湿ユニット20とは連結部品15によって互いに連結されている。連結ガイド部品16は、換気ユニット19と調湿ユニット20との位置決め部材として機能する。
【0019】
図2は、実施の形態1に係る換気装置1の連結部品15の構成を示す正面図である。図3は、実施の形態1に係る換気装置1の連結ガイド部品16の構成を示す正面図である。図2および図3は、連結部品15および連結ガイド部品16を図1のA方向から見た図である。図4は、実施の形態1に係る換気装置1の連結部品15の構成を示す斜視図である。図5は、実施の形態1に係る換気装置1の連結ガイド部品16の構成を示す斜視図である。
【0020】
図2および図4に示すように、連結部品15は、L字状を呈しており、長方形状の長尺状の板体である連結固定部150と、連結固定部150から垂直に立ち上がる長方形状の板体であるガイド部153とを有する。ガイド部153が第1ガイド部に対応する。連結固定部150は、ガイド部153から遠い方のネジ穴である複数の第1ネジ穴151と、ガイド部153から近い方のネジ穴である複数の第2ネジ穴152を有する。複数の第1ネジ穴151および複数の第2ネジ穴152は、連結部品15の長手方向に並んでいる。第2ネジ穴152は、第1ネジ穴151とガイド部153との間に配置されているとも言える。ガイド部153は、貫通穴であるガイド穴155を有する。
【0021】
図3および図5に示すように、連結ガイド部品16は、L字状を呈しており、長方形状の板体である固定部160と、固定部160から垂直に立ち上がる長方形状の板体であるガイド部163とを有する。ガイド部163が第2ガイド部に対応する。固定部160は、長手方向に並ぶ複数のネジ穴162を有する。ガイド部163は、貫通穴であるガイド穴165を有する。ガイド部163は、ガイド部163の両端から垂直に立ち上がる突起部164を有する。突起部164は、固定部160から遠ざかる方に突出している。突起部164は、換気ユニット19と調湿ユニット20とを連結する際の連結方向Bに対し垂直な上下方向の位置決めのための構成である。突起部164と突起部164との間に、連結部品15のガイド部153が挿入されるように、位置決めが行われる。
【0022】
なお、連結ガイド部品16の両端の突起部164を無くし、連結部品15のガイド部153の両端に、突起部164と同様の突起部を設け、ガイド部153の突起部と突起部との間に、連結ガイド部品16のガイド部163が挿入されるようにして、位置決めを行うようにしてもよい。
【0023】
図1において、換気ユニット19の第2側面19bには、連結部品15の第1ネジ穴151を介して固定ネジ17を挿入するための不図示の複数のネジ穴が形成されている。調湿ユニット20の第1側面20aには、連結部品15の第1ネジ穴151を介して固定ネジ17を挿入するための不図示の複数のネジ穴が形成されている。換気ユニット19の第1側面19aには、連結ガイド部品16のネジ穴162を介して固定ネジ17を挿入するための不図示の複数のネジ穴と、連結部品15の第2ネジ穴152を介して固定ネジ17を挿入するための不図示の複数のネジ穴が形成されている。調湿ユニット20の第2側面20bには、連結ガイド部品16のネジ穴162を介して固定ネジ17を挿入するための不図示の複数のネジ穴と、連結部品15の第2ネジ穴152を介して固定ネジ17を挿入するための不図示の複数のネジ穴が形成されている。
【0024】
連結部品15のガイド部153および連結ガイド部品16のガイド部163は、換気ユニット19と調湿ユニット20を接近させて密着させる位置決めのためのガイドとして使用される。例えば、連結時に連結部品15のガイド部153および連結ガイド部品16のガイド部163を背中合わせに当接させて連結工具でクランプすることで、換気ユニット19と調湿ユニット20の連結作業を容易とすることが可能である。また、ガイド部153とガイド部163を工具でクランプする際、連結部品15のガイド穴155と連結ガイド部品16のガイド穴165にピン形状の位置決め工具を差し込むことで、換気ユニット19と調湿ユニット20の連結時の正確な位置決めが可能となる。
【0025】
図6および図7に従って、換気ユニット19と調湿ユニット20とを連結する際の手順について説明する。図6は、実施の形態1に係る換気装置1の換気ユニット19と調湿ユニット20とが連結される前の状態を示す上面図である。図7は、実施の形態1に係る換気装置1の換気ユニット19と調湿ユニット20との連結作業時の状態を示す上面図である。図6に示すように、換気ユニット19の第2側面19bには、連結部品15の第1ネジ穴151に固定ネジ17が挿入されることで、連結部品15の連結固定部150が固定されている。換気ユニット19の第1側面19aには、連結ガイド部品16のネジ穴162に固定ネジ17が挿入されることで、連結ガイド部品16の固定部160が固定されている。また、調湿ユニット20の第1側面20aには、連結部品15の第1ネジ穴151に固定ネジ17が挿入されることで、連結部品15の連結固定部150が固定されている。調湿ユニット20の第2側面20bには、連結ガイド部品16のネジ穴162に固定ネジ17が挿入されることで、連結ガイド部品16の固定部160が固定されている。
【0026】
換気ユニット19に取付けられている連結部品15は、連結固定部150の一部およびガイド部153が換気ユニット19の連結面19cから突出するように取付けられている。調湿ユニット20に取付けられている連結部品15は、連結固定部150の一部およびガイド部153が調湿ユニット20の連結面20cから突出するように取付けられている。このため、換気ユニット19と調湿ユニット20とを連結方向Bに垂直なE方向での位置決めができ、連結作業が容易となる。連結面19cが第1連結面に対応し、連結面20cが第2連結面に対応する。
【0027】
換気ユニット19に取付けられている連結ガイド部品16は、ガイド部163が連結面19c側を向くように換気ユニット19の第1側面19aに固定される。調湿ユニット20に取付けられている連結ガイド部品16は、ガイド部163が連結面20c側を向くように調湿ユニット20の第2側面20bに固定される。
【0028】
この後、図7に示すように、換気ユニット19と調湿ユニット20とを接近させて両者を当接させた状態で、連結部品15のガイド部153と連結ガイド部品16のガイド部163とを連結工具21でクランプする。さらに、連結工具21でクランプした状態で、固定ネジ17で換気ユニット19と調湿ユニット20とを連結固定する。具体的には、連結部品15の第2ネジ穴152を介して換気ユニット19の第1側面19aに固定ネジ17を挿入して、連結部品15の連結固定部150を換気ユニット19に固定する。また、連結部品15の第2ネジ穴152を介して調湿ユニット20の第2側面20bに固定ネジ17を挿入して、連結部品15の連結固定部150を調湿ユニット20に固定する。
【0029】
連結部品15のガイド部153にはガイド穴155があり、連結ガイド部品16のガイド部163にはガイド穴165があるため、例えば、連結工具21のクランプ部の先端にピンのような突起形状(図示せず)を設け、ガイド穴155とガイド穴165にピンを通すことにより、換気ユニット19と調湿ユニット20との位置決めを行うことができる。連結工具21を使用しない代わりに、ガイド穴155とガイド穴165を利用し、ボルトなどの締結具で締め付けることで、換気ユニット19と調湿ユニット20との連結を行ってもよい。
【0030】
このように実施の形態1によれば、連結部品15に連結固定部150から立ち上がるガイド部153が設けられ、連結ガイド部品16に固定部160から立ち上がるガイド部163が設けられ、連結部品15のガイド部153が換気ユニット19および調湿ユニット20から突出され、かつ連結ガイド部品16の固定部160と対向するように、換気ユニット19および調湿ユニット20に互い違いに設けられる。このため、換気ユニット19および調湿ユニット20の正確な位置合わせおよび連結作業が容易となり、生産性を向上させることができる。また、連結部品15の取り付け位置の調整により、パッキン14の圧縮量を調整できるため、換気装置1の気密設計も容易に対応可能となる。
【0031】
また、連結部品15のガイド部153および連結ガイド部品16のガイド部163を連結工具21でクランプすることができるので、換気ユニット19と調湿ユニット20との位置決めが正確になり、連結部品15の第2ネジ穴152への固定ネジ17のネジ締め作業を容易になし得る。また、連結部品15のガイド部153にガイド穴155を設け、連結ガイド部品16のガイド部163にガイド穴165を設けているので、ピン形状の位置決め工具を差し込むことで、換気ユニット19と調湿ユニット20との連結時の正確な位置決めが可能となる。また、連結部品15のガイド部153または連結ガイド部品16のガイド部163に突起部164を設けているので、連結ガイド部品16と連結部品15との位置決めが容易となる。
【0032】
なお、実施の形態1では、付加機能ユニットとして、加湿機能を有する調湿ユニット20を換気ユニット19に連結するようにしたが、他の機能を有する付加機能ユニットを換気ユニット19に連結してもよい。
【0033】
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係る換気装置1の換気ユニット19と調湿ユニット20との連結作業時の状態を示す上面図である。換気ユニット19の第1側面19aと調湿ユニット20の第1側面20aには、第1凹部としての連結ガイド溝22が設けられている。換気ユニット19の第2側面19bと調湿ユニット20の第2側面20bには、第2凹部としての連結ガイド溝22が設けられている。
【0034】
換気ユニット19の第1側面19aの連結ガイド溝22と調湿ユニット20の第1側面20aの連結ガイド溝22に第1連結工具としての連結工具21をクランプし、換気ユニット19の第2側面19bの連結ガイド溝22と調湿ユニット20の第2側面20bの連結ガイド溝22に第2連結工具としての連結工具21をクランプすることで、換気ユニット19と調湿ユニット20とを容易に接近させて当接させることができる。この後、前述した実施の形態1の連結部品15および連結ガイド部品16を使って、換気ユニット19と調湿ユニット20とを連結することが可能となる。なお、実施の形態2では、連結部品15のみを使って換気ユニット19と調湿ユニット20とを連結してもよい。
【0035】
なお、換気ユニット19の第1側面19aと調湿ユニット20の第1側面20aに、第1凸部としての連結ガイド突起を設け、換気ユニット19の第2側面19bと調湿ユニット20の第2側面20bに、第2凸部としての連結ガイド突起を設け、これらの連結ガイド突起を連結工具21でクランプするようにしてもよい。
【0036】
実施の形態3.
図9は、実施の形態3に係る換気装置50の構成を示す上面図である。換気ユニット19の第1側面19aおよび第2側面19bには、第1連結部としての連結ガイド突起25が設置されている。調湿ユニット20の第1側面20aおよび第2側面20bには、第2連結部としての連結ガイド突起23が設置されている。
【0037】
連結ガイド突起25は、側方に突出しており、基端部25aと、先端部25bと、を有する。先端部25bは、換気ユニット19における調湿ユニット20との連結面(第1連結面)19c側が平坦であり、連結面19cの反対側が連結面19cの反対方向に突出しているフランジ形状を有する。
【0038】
連結ガイド突起23は、側方に突出しており、基端部23aと、先端部23bと、を有する。先端部23bは、調湿ユニット20における換気ユニット19との連結面(第2連結面)20c側が平坦であり、連結面20cの反対側が連結面20cの反対方向に突出しているフランジ形状を有する。
【0039】
換気ユニット19の第1側面19aに設置された連結ガイド突起25の先端部25bと、調湿ユニット20の第1側面20aに設置された連結ガイド突起23の先端部23bとが、引掛け構造を有した連結固定具24によって、覆われて把持固定される。また、換気ユニット19の第2側面19bに設置された連結ガイド突起25の先端部25bと、調湿ユニット20の第2側面20bに設置された連結ガイド突起23の先端部23bとが、引掛け構造を有した連結固定具24によって、覆われて把持固定される。このように、実施の形態3では、連結ガイド突起25および連結ガイド突起23が引掛け構造を有した連結固定具24によって把持固定されることで、換気ユニット19と調湿ユニット20とが連結固定される。
【0040】
このように、実施の形態3では、連結ガイド突起25および連結ガイド突起23を引掛け構造を有した連結固定具24によって把持固定して、換気ユニット19と調湿ユニット20とを連結固定しているので、換気ユニット19および調湿ユニット20の位置合わせおよび連結作業が容易となり、生産性を向上させることができる。
【0041】
以上の実施の形態に示した構成は、本開示の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0042】
1,50 換気装置、2 排気送風機、3 給気送風機、4 熱交換素子、5 温調コイル、6 加湿器、7 排気吹出口、8 排気吸込口、9 給気吸込口、10 給気吹出口、11 給気側除塵フィルター、12 排気側除塵フィルター、13 風路切換ダンパー、14 パッキン、15 連結部品、16 連結ガイド部品、17 固定ネジ、18 制御ボックス、19 換気ユニット、19a,20a 第1側面、19b,20b 第2側面、19c,20c 連結面、20 調湿ユニット(温度湿度調整ユニット)、21 連結工具、22 連結ガイド溝、23,25 連結ガイド突起、23a,25a 基端部、23b,25b 先端部、24 連結固定具、30 バイパス風路、150 連結固定部、151 第1ネジ穴、152 第2ネジ穴、153,163 ガイド部、155,165 ガイド穴、160 固定部、162 ネジ穴、164 突起部、B 連結方向、EA 排気空気、OA 室外空気、RA 室内空気、SA 給気空気。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9