(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】光学部品を処理するための装置、システム、及び、方法
(51)【国際特許分類】
G01M 11/00 20060101AFI20241220BHJP
【FI】
G01M11/00 T
(21)【出願番号】P 2022525476
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(86)【国際出願番号】 US2020059086
(87)【国際公開番号】W WO2021092156
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2023-10-26
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504466834
【氏名又は名称】ジョージア テック リサーチ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルゲーゼ,シッダールタ ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ,スティーブン イー.
【審査官】井上 徹
(56)【参考文献】
【文献】J.A. JARGON et al.,“Optical Performance Monitoring Using Artificial Neural Networks Trained With Eye-Diagram Parameters”,IEEE Photonics Technology Letters,2009年01月,Vol. 21, No. 1,PP.54-56
【文献】Xiaoxia WU et al.,“Training of neural networks to perform optical performance monitoring of a combination of accumulated signal nonlinearity, CD, PMD, and OSNR”,LEOS 2008 - 21st Annual Meeting of the IEEE Lasers and Electro-Optics Society,2008年, PP.543-544
【文献】Richard Jones et al.,“Heterogeneously Integrated InP/Silicon Photonics: Fabricating Fully Functional Transceivers”, IEEE Nanotechnology Magazine,2019年03月,Vol. 13, No. 2,PP.17-26
【文献】今井 雄大ほか,“400Gbps小型集積EML-TOSA”,三菱電機技報,2019年03月,第93巻, 第3号,PP.172-176
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 11/00-11/08
G01N 21/84-21/958
G01B 11/00-11/30
H04B 10/00-10/90
H04J 14/00-14/08
G06N 3/00
G06N 20/00-20/20
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学装置に関する光出力データを、光出力データを光学性能測定基準に変換するように構成された訓練済みニューラルネットワークに供給するステップと、
前記訓練済みニューラルネットワークを実行して、供給された前記光出力データを、前記光学装置のための光学性能測定基準に変換するステップと、を備え、
前記性能測定基準は、送信および分散アイクロージャクォータナリ(TDECQ)ペナルティ法に関する
ものであり、
前記光出力データは、
前記光学装置の出力の波形、
前記光学装置の出力の波形から生成されるアイダイアグラム、または、
前記光学装置の出力の波形から生成されるコンステレーション、を含む、方法。
【請求項2】
前記光学装置の前記光出力データを受信するステップをさらに備え、
前記光学装置は、光トランスミッタおよび光レシーバからなる群より選ばれた装置を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記性能測定基準は、さらに、前記光学装置に取り付けられた光通信システムに関する、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記アイダイアグラムを前記訓練済みニューラルネットワークに供給するステップをさらに備え、
前記光出力データは、前記光学装置の出力の波形から生成される前記アイダイアグラムを含む、請求項1から請求項
3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記光学装置の出力の波形を受信するステップと、
前記波形に前処理を行って、前記波形を前記アイダイアグラムに変換するステップと、をさらに備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
光学装置に関する光出力データを訓練済みニューラルネットワークに供給するステップと、
前記訓練済みニューラルネットワークによって、前記光出力データを前記光学装置のための1つ又は複数の光学性能測定基準に変換するステップと、を備え、
前記訓練済みニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワーク、二次元畳み込みニューラルネットワーク、および一次元畳み込みニューラルネットワークからなる群より選ばれ、
少なくとも1つの前記光学性能測定基準は、送信および分散アイクロージャクォータナリ(TDECQ)測定基準であ
り、
前記光出力データは、
前記光学装置の出力の波形、
前記光学装置の出力の波形から生成されるアイダイアグラム、または、
前記光学装置の出力の波形から生成されるコンステレーション、を含む、方法。
【請求項7】
前記訓練済みニューラルネットワークは、前記畳み込みニューラルネットワークを含み、
前記畳み込みニューラルネットワークは、畳み込みフィルタリングを行うように構成された複数の抽出層を含み、
前記光出力データは最初に第1の抽出層に供給され、
後の各抽出層の入力がそれぞれ前の各抽出層の出力を含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記訓練済みニューラルネットワークは、前記畳み込みニューラルネットワークを含み、
前記畳み込みニューラルネットワークは、
畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記光出力データが供給される入力抽出層と、
畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記入力抽出層の出力が供給される第2の抽出層と、
畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記第2の抽出層の出力が供給される第3の抽出層と、を含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記プーリング層は最大プーリング層である、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記光出力データを、検査測定装置を用いて取り込むステップをさらに含む、請求項
6から請求項
9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記検査測定装置は、リアルタイムスコープおよび等価時間スコープからなる群より選ばれた装置を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記光出力データを取り込むステップは、
前記検査測定装置からの初期アナログ信号を前記光学装置内に出力するステップと、
前記光学装置から伝送されたアナログ信号を出力するステップと、
前記光学装置から伝送された前記アナログ信号を読み出すステップと、を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
初期デジタル信号を変換して前記初期アナログ信号を生成するステップと、
伝送された前記アナログ信号を読み出されたデジタル信号に変換するステップと、をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記初期アナログ信号は、固定された初期アナログ信号および可変な初期アナログ信号からなる群から選ばれる、請求項
12または請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記光出力データを取り込むステップは、前記初期アナログ信号と伝送された前記アナログ信号とを比較するステップをさらに含む、請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
1つ又は複数の代表の装置又はシステムから、
前記光出力データを生成するステップ
をさらに含み、
前記供給するステップは、前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムからの前記光出力データを前記訓練済みニューラルネットワークに供給するステップを含み、
前記光出力データは、
前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムからの複数の光波形、
前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムからの前記複数の光波形から生成されるアイダイアグラム、または、
前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムからの前記複数の光波形から生成されるコンステレーション、を含み、
前記変換するステップは、前記複数の光波形の1つ又は複数を
、前記訓練済みニューラルネットワークを用いて評価して、前記代表の装置又はシステムの少なくとも1つの
ための前記光学性能
測定基準を判定するステップ
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記
光出力データを生成するステップは、前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムの各代表の装置またはシステムについて、
前記代表の装置またはシステムを検査機内に配置するステップと、
前記代表の装置又はシステムからの出力を、オシロスコープを用いて取り込むステップと、を含む、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記
光出力データを生成するステップは、1つ又は複数の仮想の代表の装置又はシステムに対応する合成波形を生成するステップを含む、請求項
16に記載の方法。
【請求項19】
合成波形を生成するステップは、
前記仮想の代表の装置またはシステムの1つ又は複数をモデル化するステップと、
モデル化された前記装置またはシステムに基づいて波形を生成するステップと、を含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
レーザを制御して信号を出力するステップと、
前記信号を、変調器を用いて処理するステップと、
変調された前記信号を、オシロスコープにより前記合成波形の1つの合成波形として取り込むステップと、をさらに含む、請求項
18または請求項
19に記載の方法。
【請求項21】
波形生成器の出力に基づいて前記変調器を調整するステップをさらに含む、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
前記変調器に対して電源ユニットを調節して、複数の異なる波形を生成するステップをさらに含む、請求項
20または請求項
21に記載の方法。
【請求項23】
変調された前記信号を横切ってフィルタリングするステップをさらに含む、請求項
20から請求項
22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記フィルタリングの帯域幅を調節して、複数の異なる波形を生成するステップをさらに含む、請求項
23に記載の方法。
【請求項25】
請求項1に記載の方法を実行する検査システムであって、
初期信号を搬送するように構成されている前記光学装置に前記初期信号を出力するように構成されたトランスミッタと、
前記光学装置から搬送された前記信号を受信するように構成された入力部と、
少なくとも1つのプロセッサと、
指令を格納したメモリと、を備え、
前記指令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
前記光学装置の前記光出力データを、搬送された前記信号に基づいて生成し、
前記光出力データを、前記光出力データを前記光学性能測定基準に変換するように構成された前記訓練済みニューラルネットワークに供給し、
前記訓練済みニューラルネットワークを実行して、供給された前記光出力データを、前記光学装置のための前記光学性能測定基準適格性評価に変換するように、
前記少なくとも1つのプロセッサを制御する、検査装置。
【請求項26】
前記光出力データは、前記光学装置の出力の波形から生成される
前記アイダイアグラムを含み、前記アイダイアグラムは前記訓練済みニューラルネットワークに供給される、請求項
25に記載のシステム。
【請求項27】
前記指令は、
前記光学装置の出力の波形を生成し、
前記波形に前処理を行い、前記波形を
前記アイダイアグラムに変換するように、前記少なくとも1つのプロセッサをさらに制御する、請求項
26に記載のシステム。
【請求項28】
前記訓練済みニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークを含む、請求項
25に記載のシステム。
【請求項29】
前記畳み込みニューラルネットワークは、
畳み込みフィルタリングを行うように構成された複数の抽出層を含み、前記光出力データは抽出層に供給され、後の抽出層の入力が前の抽出層の出力である、請求項
28に記載のシステム。
【請求項30】
前記畳み込みニューラルネットワークは、
畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記光出力データが供給される入力抽出層と、
畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記入力抽出層の出力が供給される第2の抽出層と、
畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記第2の抽出層の出力が供給される第3の抽出層と、を含む、請求項
28に記載のシステム。
【請求項31】
前記訓練済みニューラルネットワークは、二次元畳み込みニューラルネットワークを含む、請求項
25に記載のシステム。
【請求項32】
前記訓練済みニューラルネットワークは、一次元畳み込みニューラルネットワークを含む、請求項
25に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年11月5日付で出願された米国仮出願第62/930,681号、及び、2020年7月28日付で出願された米国仮出願第63/057,572号に基づく優先権を主張するものであり、その全体を、それが以下に完全に示されているものとして、参照により本明細書に援用する。
【0002】
(技術分野)
光学部品を処理するため、及び、光学部品の品質を評価するための装置、システム、及び、方法
【背景技術】
【0003】
光の状態を予測可能かつ所望のように制御するため、及び、その変化した状態を検出するために、光学部品を使用可能である。例えば、光学部品は、通常、信号(例えばデータ信号)を高速に生成及び送信するために使用され、また、光学信号を高速に受信及び検出するためにも使用され、これによって高速データ容量光通信システムが実現可能である。光学部品は、反射、屈折、回折、吸収等によって、光と相互作用する。
【0004】
光学部品の、高位変調フォーマットを表す複雑な光波形を生成及び検出する性能等における進歩によって、より高い処理量でのより高い容量の光学通信リンクが可能となった。これらの部品は、データセンタネットワーク、WDM光ファイバネットワーク、及び、類似のアプリケーションを成功させる鍵である。したがって、光学部品の使用が増え続けるにつれて、生成された又は検出された光波形における精工度が増え続け、部品の品質を確保する必要が増加の一途をたどっている。
【0005】
例えば、関連技術では、送信および分散アイクロージャクォータナリ(transmission and dispersion eye closure quaternary:TDECQ)ペナルティ法を使用して、光トランスミッタ(例えば、5レベルのパルス振幅変調又は「PAM-4」トランスミッタ)の適格性を評価する。PAM-4光学システムは、レシーバにおいて信号処理法を実施し得るため、TDECQは、レシーバとは無関係に、光トランスミッタ性能を評価するための統計学的手法である。これらのトランスミッタは、ファイバ光通信システム用に想定される多くのトランスミッタと同様に、十分な品質の波形を伝送して、ダイナミック信号処理を行う対応するレシーバが、特定の性能を有する通信リンクを形成可能なようにする必要がある。標準的なTDECQ法は、レファレンスフィードフォワード等化器(FFE)の形で、信号処理を数値的に行う。レファレンスフィードフォワード等化器(FFE)は、トランスミッタ、光学チャネル、及び、レファレンスレシーバに関連付けられた障害を含む、このリンク中に起こる障害を軽減するためのものである。トランスミッタは、この検査法を用いて、特定の性能基準を満たす必要がある。しかしながら、TDECQは光トランスミッタにとって有効な性能指数ではあるが、これは、演算的に集中的な反復プロセスであり、したがって、TDECQ値を算出するために膨大な時間、電力消費、及び、メモリが必要となる。したがって、光学部品の改善された処理を提供して、製造認定の取り組みを強化すると共に設置後の性能を確保する、改善された装置、システム、及び、方法が求められている。
【0006】
関連技術における第2の例は、光学直交振幅変調(QAM)トランスミッタ及びレシーバを含む。QAMトランスミッタは、多重振幅を有する波形を生成する点でPAM-4トランスミッタと類似しているが、データを符号化するために光学信号の特定の位相も使用する。したがってこれらの部品は、データを符号化するために振幅及び位相変調された光学信号を生成及び受信する。また、QAMトランスミッタ及びレシーバはいずれも、PAM-4部品に類似しているが、高品質な波形が確実に生成及び受信されるように信号処理を行うことが可能である。これは、波形を処理してトランスミッタ、光学チャネル、又は、レシーバの障害を軽減又は排除する能力を含む。これらの光学部品は、実施される高効率かつ正確な動的信号処理である方法を用いて、製造中及び使用中に独立して適格要件を満たす必要もある。したがって、QAMスタイル信号を生成及び受信するように意図された光学部品の性能測定基準(performance metrics)を提供するためにシステム及び方法を改善することが求められている。
【0007】
本開示の態様は、これら及び他の課題を解決するためのものである。本開示の幾つかの態様によれば、装置、システム、及び、方法は、光学部品を迅速かつ効果的に処理及び/又は評価するための改善された機能を、コンピュータシステムに提供し得る。
【発明の概要】
【0008】
一実施形態によれば、光学装置の光出力データを受信するステップと、前記光出力データを、光出力データを光学性能測定基準に変換するように構成された訓練済みニューラルネットワークに供給するステップと、前記訓練済みニューラルネットワークを実行して、供給された前記光出力データを、前記光学装置のための光学性能測定基準に変換するステップと、を備える方法が提供される。
【0009】
一実施形態によれば、光評価システムを作成する方法であって、1つ又は複数の代表の(representative)装置又はシステムから、複数の光波形を生成するステップと、前記複数の光波形を評価して、前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムの各性能適格性評価を判定するステップと、ニューラルネットワークを動作して、前記ニューラルネットワークを、前記複数の光波形及び各前記性能適格性評価により訓練するステップと、を含む方法が提供される。
【0010】
一実施形態によれば、検査装置であって、第1の光学装置に初期信号を出力するように構成されたトランスミッタであって、前記第1の光学装置は、前記初期信号を搬送するように構成されているトランスミッタと、前記第1の光学装置から搬送された前記信号を受信するように構成された入力部と、少なくとも1つのプロセッサと、指令を格納したメモリと、を備え、前記指令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記初期信号と、搬送された前記信号とを比較して光出力データを生成し、前記光出力データを、光出力データを光学装置性能測定基準に変換するように構成された訓練済みニューラルネットワークに供給し、前記光学装置の光出力データを、搬送された前記信号に基づいて生成し、前記光出力データを、光出力データを光学性能測定基準に変換するように構成された訓練済みニューラルネットワークに供給し、前記訓練済みニューラルネットワークを実行して、供給された前記光出力データを、前記第1の光学装置のための光学装置性能測定基準に変換するように、前記少なくとも1つのプロセッサを制御する、検査装置が提供される。
【0011】
本明細書に含まれると共にその一部を構成する添付の図面は、ここに開示される主題の複数の実施形態を示すと共に、ここに開示される主題の原理を説明するためのものである。これらの図面は、ここに開示される主題の範囲を、いかなる方法によっても制限することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本開示の態様を実装するための例としての環境を示す図である。
【
図1B】本開示の態様を実装するための例としての環境を示す図である。
【
図2A】本開示の態様を実装するための例としての環境を示す図である。
【
図2B】本開示の態様を実装するための例としての環境を示す図である。
【
図3】例としての畳み込みニューラルネットワークを示す図である。
【
図4】本開示の態様に係る光学部品評価を示すフローチャートである。
【
図5】本開示の態様に係るニューラルネットワーク訓練を示す図である。
【
図6】本開示の態様に係る合成波形生成システムを示す図である。
【
図7】本開示の態様に係る例示的なコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の特定の実施形態を詳細に説明するが、他の実施形態も想定可能であることは理解されよう。したがって、本開示の範囲は、以下の説明に記載された又は図面に描画された構造の詳細及び部品の配置に限定されることが意図されるものではない。本開示の他の実施形態が、様々な方法で実施又は実行され得る。また、実施形態を説明する際には、明確にするために、特定の用語が使用される。各用語は、当業者が理解するような、その最も広い意味を想定し、同様の目的を果たすために同様の方法で作用する全ての技術的等価物を含むことが意図される。
【0014】
なお、明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるように、単数形「1つの(a)、(an)」、及び、「その(the)」には、文脈が明らかに他のことを示していない限り、複数の参照物を含むことにも留意されたい。「1つの」構成要素を含む組成物についての参照は、指定された要素に加えて、他の構成要素を含むことが意図される。
【0015】
ここで、範囲は、「約」又は「およそ」又は「ほぼ」一つの特定の値から、及び/又は、「約」又は「およそ」又は「ほぼ」他の特定の値までとして表現され得る。このような範囲を表現する場合、他の例示的な実施形態は、一つの特定の値から及び/又は他の特定の値までを含む。
【0016】
ここで、「有している」、「有する」、「含んでいる」、又は「含む」といった用語の使用は、制約が無く、「備えている」又は「備える」といった用語と同じ意味を有することが意図され、他の構造、材料、又は、行為の存在を排除するものではない。同様に、「出来る」又は「し得る」といった用語の使用は、制約が無く、構造、材料、又は、行為が必須ではないことを反映しているが、このような用語を使用しないことが、構造、材料、又は、行為が必須であることを反映することを意図するものではない。構造、材料、又は、行為がその時に必須であると考えられる限り、これらは、そのようなものとして特定される。
【0017】
1つ又は複数の方法ステップの言及が、さらなる方法ステップ、又は、明示的に特定したステップ間に介在する方法ステップの存在を排除するものではないことも理解されよう。さらに、ここでは、使用される方法の異なる態様を暗示するために用語「ステップ」を使用するが、この用語は、個々のステップの順番が明確に求められない限り、及び、そのような場合を除き、ここに開示される様々なステップ間の任意の特定の順番を示唆するものと理解されるべきではない。
【0018】
本開示の様々な要素を構成するものとして以下に記載する部品は、説明のためのものであり、制限的なものではない。ここで記載される部品と同一又は類似の機能を実施する多くの好適な部品が、本開示の範囲に含まれることが意図される。このような、ここに記載されない他の部品は、例えば、本開示の主題の開発後に開発された類似の部品を含み得るが、これらに限定されない。
【0019】
本開示の原理及び特徴の理解を容易にするために、以下に様々な例示的な実施形態を説明する。しかしながら、本開示は、そのように限定されるものではなく、他の文脈においても適用可能である。
【0020】
上述のように、関連技術の光学部品評価は、集中的かつ反復的なプロセスを必要とする。本開示の態様は、これら及び他の課題を解決するためのものである。本開示の幾つかの態様によれば、装置、システム、及び、方法は、コンピュータシステムに、光学部品を迅速かつ効果的に処理及び/又は評価する、改善された機能を提供し得る。例えば、本発明の態様は、機械学習を利用して、アイダイアグラム画像又はリアルタイム波形を評価値に変換する。実験において、本発明者は、本開示の態様を実施することにより、速度が1000倍まで増大し、評価システムの動作が強化されることを発見した。
【0021】
以下に、本開示の態様を、図面を参照しながら説明する。
図1Aは、本開示の態様が実施され得る例としての環境100aを示す図である。環境100aは、光出力データ(例えば、アイダイアグラム又は波形)と部品性能測定基準とを関連付けるために、ニューラルネットワーク155aを訓練する訓練システムを示すブロック図である。環境100aは、レファレンストランスミッタ110a、光学リンク114、及び、較正済み光レシーバ116を、訓練環境120a内に含む。レファレンストランスミッタ110aは、データ源130の信号データチャネルに接続されている。レファレンストランスミッタ110aは、光リンク114を通って搬送される光波形を、較正済み光レシーバ116に出力する。較正済み光レシーバ116は、この光波形を受信し、それを電気波形に変換する。
【0022】
データレシーバ140は、較正済み光レシーバ116から電気波形を受信し、当該波形をデジタル化して取り込む。データレシーバ140は、アナログデジタルコンバータ(AtoD)を含んでいることが可能であり、例えば、リアルタイムスコープ又は等価時間サンプリングスコープであり得る。データレシーバ140は、光波形に対応するサンプリングされた波形を、コントローラ150に供給し、コントローラ150は、受信した特定の各波形のパラメータ値を、アルゴリズムを用いて判定する。波形は、判定されたパラメータと一対とされ、訓練されていないニューラルネットワーク155aに、訓練サンプルとして提供される。
【0023】
幾つかのケースでは、コントローラ150(例えば、コンピュータ)は、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション(constellation)、又は、他の形状に変換することが可能である。その後、コントローラ150は、変換された波形と判定されたパラメータとを一対にし、この組み合わせ対を、ニューラルネットワーク155aに、訓練サンプルとして提供可能である。同様に、データレシーバ140が、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション、又は、他の形状に変換してもよい。このような場合、変換された波形(例えば、アイダイアグラム又はコンステレーション)は、コントローラ150に提供されることが可能であり、その後、訓練されていないニューラルネットワーク155aに、訓練サンプルとして、対になった判定されたパラメータと共に提供可能である。
【0024】
コントローラ150は、検査される対象のトランスミッタの性能の範囲を表す波形が生成されるように、データ源130及び/又は訓練環境120aを構成することが可能である。例えば、コントローラ150は、レファレンストランスミッタ110aに様々なストレスによる実際の部品をエミュレートさせる波形を、データ源130に出力させることが可能である。さらに、コントローラ150は、光リンク114及び/又は較正済み光レシーバ116を制御して、通信リンク上の様々なストレス(例えば、反射、温度、分散、及び、帯域幅制限)をエミュレートさせてもよい。
【0025】
光リンク114は、レファレンストランスミッタ110aを較正済み光レシーバ116に接続する短い(例えば、わずかな)ファイバ長であり得るが、これは単に一例である。幾つかのケースでは、光リンク114は、例えば、トランスミッタとレシーバとの間の実際のファイバリンクを表す光ケーブルであり得る。幾つかのケースでは、光リンク114は、マルチモードファイバ、シングルモードファイバ、及び/又は、異なる種類のファイバを連結したものから構成されていてもよい。光リンク114は、例えば、コネクタ、スイッチ、増幅器、及び、フィルタを含む、パッシブ部品及びアクティブ部品を有していてもよい。幾つかのケースでは、光リンク114は、様々なフィルタ又は他のストレスを訓練環境120aの通信リンクの中により容易に導入するために、部分的又は全体的に人工的であってもよい。
【0026】
図1Bは、本開示の態様が実施され得る例としての環境100bを示す図である。環境100bは、検査用(被検査)トランスミッタ110bをその関連付けられた光出力データ(例えば、アイダイアグラム又は波形)に基づいて評価するための検査システムを示すブロック図である。環境100bは、検査用トランスミッタ110b、光リンク114、及び、較正済み光レシーバ116を、検査環境120b内に含む。レファレンストランスミッタ110bは、データ源130の信号データチャネルに接続されている。レファレンストランスミッタ110bは、光リンク114を介して搬送される光波形を、較正済み光レシーバ116に出力する。較正済み光レシーバ116は、光波形を受信し、それを電気波形に変換する。
【0027】
データレシーバ140は、較正済み光レシーバ116から電気波形を受信し、電気波形をデジタル化して取り込む。データレシーバ140は、アナログデジタルコンバータ(AtoD)を含んでいることが可能であり、例えば、リアルタイムスコープ又は等価時間サンプリングスコープであり得る。データレシーバ140は、サンプリングされた波形をコントローラ150に供給し、コントローラ150は、当該波形を訓練済みニューラルネットワーク155bに供給する。訓練済みニューラルネットワーク155bは、その波形を処理し、それを変形させて、検査用トランスミッタ110bのパラメータを生成する。
【0028】
幾つかのケースでは、コントローラ150(例えば、コンピュータ)は、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション、又は、他の形状に変換することが可能である。コントローラ150は、変形された波形を検査のためにニューラルネットワーク155bに供給可能であり、ニューラルネットワーク155bは、その入力を検査用トランスミッタ110bのパラメータに変換可能である。同様に、データレシーバ140が、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション、又は、他の形状に変換してもよい。このような場合、変形された波形(例えば、アイダイアグラム又はコンステレーション)は、コントローラ150に提供されることが可能であり、その後、訓練済みニューラルネットワーク155bに、処理のために提供されることが可能である。
【0029】
コントローラ150は、検査される対象のトランスミッタの性能の範囲を表す波形が生成されるように、データ源130及び/又は検査環境120bを構成することが可能である。例えば、コントローラ150は、様々な検査状況に応じて、データ源130に、ストレスを掛けた波形を検査用トランスミッタ110bに対して送信させることが可能である。さらに、コントローラ150は、光リンク114及び/又は較正済み光レシーバ116を制御して、通信リンク上の様々なストレス(例えば、反射、温度、及び、帯域幅制限)をエミュレートさせてもよい。
【0030】
光リンク114は、レファレンストランスミッタ110bを較正済み光レシーバ116に接続する短い(例えば、わずかな)ファイバ長であり得るが、これは単に一例である。幾つかのケースでは、光リンク114は、例えば、トランスミッタとレシーバとの間の実際のファイバリンクを表す長い光ケーブルであり得る。幾つかのケースでは、光リンク114は、マルチモードファイバ又はシングルモードファイバから構成されていてもよい。光リンク114は、例えば、コネクタ、スイッチ、増幅器、及び、フィルタを含むパッシブ部品及びアクティブ部品を有していてもよい。幾つかのケースでは、光リンク114は、様々なストレスを検査環境120bの通信リンクの中により容易に導入するために、部分的又は全体的に人工的であってもよい。
【0031】
図2Aは、本開示の態様が実施され得る例としての環境200aを示す図である。環境200aは、光出力データ(例えば、アイダイアグラム又は波形)と部品性能測定基準とを関連付けるために、ニューラルネットワーク155aを訓練する訓練システムを示すブロック図である。環境200aは、データ源130の信号データチャネルに接続された訓練環境220aを含む。訓練環境220aは、後で検査される部品の潜在的な動作をエミュレートする1つ又は複数の光学部品を含む通信リンクを含んでいてよい。光学部品の例は、超高速度でデータ信号を送信、受信、又は、伝送する部品又は製品、例えば、スイッチ及びルータといった高速データ通信及び電気通信ネットワーク装置や光ファイバシステムを含み得る。光ファイバシステムは、部品、リンク及び/又はチャネル、ケーブル、チップ間通信リンク、並びに、光トランスミッタ、レシーバ、及び/又はトランシーバを含む。
【0032】
データレシーバ140は、訓練環境220aから電気波形を受信し、この波形をデジタル化して取り込む。データレシーバ140は、アナログデジタルコンバータ(AtoD)を含んでいることが可能であり、例えば、リアルタイムスコープ又は等価時間サンプリングスコープであり得る。データレシーバ140は、サンプリングされた波形を、コントローラ150に供給する。コントローラ150は、受信した各特定の波形のパラメータ値を、1つ又は複数のアルゴリズムを用いて判定する。この波形は、判定されたパラメータと一対とされ、訓練されていないニューラルネットワーク155aに訓練サンプルとして提供される。
【0033】
幾つかのケースでは、コントローラ150(例えば、コンピュータ)は、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション、又は、他の形状に変換することが可能である。コントローラ150は、次に、変換された波形と判定されたパラメータとを一対にし、この組み合わせ対を、ニューラルネットワーク155aに、訓練サンプルとして提供可能である。同様に、データレシーバ140が、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション、又は、他の形状に変換してもよい。このような場合、変換された波形(例えば、アイダイアグラム又はコンステレーション)は、コントローラ150に提供されることが可能であり、その後、訓練されていないニューラルネットワーク155aに、訓練サンプルとして、対になった判定済パラメータと共に提供可能である。
【0034】
コントローラ150は、検査される対象のトランスミッタの性能の範囲を表す波形が生成されるように、データ源130及び/又は訓練環境220aを構成することが可能である。例えば、コントローラ150は、環境220aに様々なストレスによる実際の部品をエミュレートさせる波形を、データ源130に出力させることが可能である。さらに、コントローラ150は、光通信リンクの他の部分を制御して、通信リンク上の様々なストレス(例えば、反射、温度、及び、帯域幅制限)をエミュレートさせてもよい。
【0035】
図2Bは、本開示の態様が実施され得る例としての環境200bを示す図である。環境200bは、検査環境での検査用汎用光学部品220bをその関連付けられた光出力データ(例えば、アイダイアグラム又は波形)に基づいて評価するための検査システムを示すブロック図である。環境200bは、データ源130の信号データチャネルに接続された検査環境220bを含む。検査環境内検査用部品220bは、電気波形をデータレシーバ140に搬送する。本開示を考慮すれば当業者に理解されるように、検査用部品とは、光通信リンクの1つ又は複数の部分であり得る。例えば、検査用光学部品は、超高速度でデータ信号を送信、受信、又は、伝送する部品又は製品、例えば、スイッチ及びルータといった高速データ通信及び電気通信ネットワーク装置や光ファイバシステムを含み得る。光ファイバシステムは、部品、リンク及び/又はチャネル、ケーブル、チップ間通信リンク、並びに、光トランスミッタ、レシーバ、及び/又はトランシーバを含む。
【0036】
データレシーバ140は、較正済み光レシーバ116から電気波形を受信し、電気波形をデジタル化して取り込む。データレシーバ140は、アナログデジタルコンバータ(AtoD)を含んでいることが可能であり、例えば、リアルタイムスコープ又は等価時間サンプリングスコープであり得る。データレシーバ140は、サンプリングされた波形をコントローラ150に供給し、コントローラ150は、波形を訓練済みニューラルネットワーク155bに供給する。訓練済みニューラルネットワーク155bは、その波形を処理し、それを変形させて、検査用部品のパラメータを生成する。
【0037】
幾つかのケースでは、コントローラ150(例えば、コンピュータ)は、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション、又は、他の形状に変換することが可能である。コントローラ150は、変形された波形を検査のためにニューラルネットワーク155bに提供し、ニューラルネットワーク155bは、その入力を検査用部品のパラメータに変換することが可能である。同様に、データレシーバ140が、波形を前処理し、これを、波形の有効な特徴を表すアイダイアグラム、コンステレーション、又は、他の形状に変換してもよい。このような場合、変形された波形(例えば、アイダイアグラム又はコンステレーション)は、コントローラ150に提供されることが可能であり、その後、訓練済みニューラルネットワーク155bに、処理のために提供可能である。
【0038】
コントローラ150は、検査される対象のトランスミッタの性能の範囲を表す波形が生成されるように、データ源130及び/又は検査環境220bを構成することが可能である。例えば、コントローラ150は、データ源130に、ストレスを掛けた波形を、様々な検査状況に応じて検査環境220bに対して送信させることが可能である。さらに、コントローラ150は、光検査環境220bの、検査用部品以外の部分を制御して、通信リンク上の様々なストレス(例えば、反射、温度、及び、帯域幅制限)をエミュレートさせてもよい。
【0039】
図3は、本開示の態様に係る例としての畳み込みニューラルネットワーク300を示す図である。ニューラルネットワーク300は、コントローラ150によって実施されるニューラルネットワーク155であり得る。ニューラルネットワーク300は、入力として、波形又はアイダイアグラム301を受信し、この波形又はアイダイアグラムを、光学部品(例えば、光学部品110)用の性能適格性評価に変換する。ニューラルネットワーク300は、畳み込みニューラルネットワークであり得る。幾つかのケースでは、ニューラルネットワーク300は、(例えば、波形を処理するための)一次元ニューラルネットワーク又は(例えば、アイダイアグラムを処理するための)二次元ニューラルネットワークであり得る。当業者は、特定のニューラルノード構造350(例えば、全結合層)が畳み込み層の後に続くが、155を、「畳み込みニューラルネットワーク」又は「ニューラルネットワーク」として認識する。
【0040】
ニューラルネットワーク300は、特徴を抽出及び/又は強化するように構成された複数の層を含んでいてもよく、その複数の層は、データを圧縮し、これを繰り返し行ってもよい。例えば、ニューラルネットワーク300は、2つ又はそれ以上の層(例えば、特徴抽出層)310、320、330を含み得る。各抽出層310、320、330は、それぞれ、畳み込み層314、324、334、正規化線形ユニット316、326、336、及び、プーリング層318、328、338を含み得る。第1の抽出層310は、入力層310であり、入力として、波形若しくはアイダイアグラム301、又は、前処理動作の他の幾つかの出力を受信し得る。第2の畳み込み層320は、第1の層310の出力をその入力として受信し、波形又はアイダイアグラム301に二次処理を行い得る。第3の畳み込み層330は、第2の畳み込み層320からの出力を受信し、波形又はアイダイアグラム301に三次処理を行い得る。当業者であれば、「畳み込み層」が、処理層310、320、及び、330内の複数の機能及び/又は分割可能な層を指すと認識するだろう。
【0041】
第2及び第3の抽出層320及び330の畳み込み層及びプーリング層は、その前の抽出層の畳み込み層及びプーリング層よりも小さいデータセットに対して動作し得る。例えば、入力畳み込み層314は、例えば、40×30よりも大きい寸法(例えば、47×37)を有し、30個以上のフィルタを有していてよく、第2の畳み込み層324は、15×15よりも大きい寸法(例えば、17×17)を有し、10個以上のフィルタを有していてよく、第3の畳み込み層334は、5×5よりも大きい寸法(例えば、7×7)を有し、8個のフィルタを有していてよい。同様に、入力プーリング層318は、約41×31の寸法を有し、約15のストライドを有していてよく、第2のプーリング層328は、約13×13の寸法を有し、約6のストライドを有していてよく、第3のプーリング層338は、約7×7の寸法を有し、約4のストライドを有していてよい。当業者であれば理解されるように、ここに示す例は、二次元CNNに関するものであるが、あるいは、一次元CNNを実施してもよい。当業者であれば理解されるように、プーリング層は、最大プーリング層であり得る。
【0042】
最終畳み込み抽出層310、320、330からの出力は、ドロップアウト層340に伝送され、ドロップアウト層340は、訓練中にノードをランダムに振り落として、過剰適合を低減すると共に訓練済みニューラルネットワーク300内の汎化誤差を改善する。ドロップアウト層340に続いて、ニューラルノード構造350が、光学部品用の性能適格性評価を出力する。ニューラルノード構造350は、非限定の例として、前の層から情報を得て、それを性能測定基準の数値として実数値のスカラーにマップすることが可能な回帰ニューラルネットワーク、又は、前の層から情報を得て、それを、ユーザがニューラルネットワークを訓練する際に設定した複数の所定のエンティティのうちの1つにマップする分類層であり得る。
【0043】
図4は、一実施形態に係る、光学部品評価を示すフローチャート400である。本方法は、例えば、検査システムによって実施され得る。検査システムは、例えば、
図1B及び
図2Bに図示及び記載される1つ以上の部品を含む検査システム100b又は200bであるが、これは単に一例である。検査システムは、第1の光学装置(例えば、検査用トランスミッタ110b)の光出力データを受信する(410)。光学装置は、例えば、光トランスミッタであることが可能である。検査システムは、光出力データを、例えばオシロスコープを使用して取り込む(420)。
【0044】
幾つかのケースでは、出力データは、受信され(410)、検査測定装置を用いて取り込まれる(420)。検査測定装置は、初期信号を第1の光学装置に出力し得る。例えば、初期信号は、第1の光学装置によって又は第1の光学装置を通して伝送されるように意図されていてよい。その後、第1の光学装置の出力が、第1の光学装置から読み出され得る。幾つかのケースでは、初期信号は、初期アナログ信号であり、読み出された信号は、読み出されたアナログ信号である。検査測定システムは、最初に、初期デジタル信号を初期アナログ信号に変換し、この初期アナログ信号を光学装置に供給し得る。同様に、光学装置の出力は、読みだされたアナログ信号であることが可能であり、検査測定機は、光波形及び/又はアイダイアグラムを生成する前、又は、この生成工程の一部として、読み出されたアナログ信号を読み出されたデジタル信号に変換し得る。幾つかのケースでは、入力信号は、検査のために固定され得るが、これは単に一例である。幾つかのケースでは、入力信号は可変であり、検査測定システムは、例えば、この初期信号を読み出された信号と比較して、光出力データを判定することが可能である。光学装置の異なる態様又は特徴を検査するために、又は、異なる条件について光学装置を検査するために、可変入力信号を用いることが可能である。入力信号と出力信号とを比較することによって、このシステムは、検査又は状況を変化するように適合され得る。
【0045】
取り込まれた光出力データは、光波形であり得る。検査システムは、取り込まれた光出力データを訓練済みニューラルネットワークに供給する(430)。例えば、検査システムは、光波形をニューラルネットワークに直接供給してもよい(430)。しかしながら、これは単に一例である。幾つかのケースでは、検査システムは、最初に、この波形を前処理し、例えばアイダイアグラムに変換する。検査システムは、その後、このアイダイアグラムをニューラルネットワークに供給し得る(430)。
【0046】
ニューラルネットワークを実行し、供給された光出力データを、第1の光学装置のための光学装置性能適格性評価に変換する(440)。ニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークであり得る。ここで、供給された光出力データは、光波形に対応し、ニューラルネットワークは、一次元ニューラルネットワークであり得る。ここで、供給された光出力データは、アイダイアグラムに対応し、ニューラルネットワークは、二次元ニューラルネットワークであり得る。しかしながら、これらは単なる例である。
【0047】
公知のように、光学部品の性能は、接続されている又は含まれている電気部品によって影響され得る。例えば、光トランシーバは、電気増幅器及び光変調器を含む場合が多い。したがって、本開示を考慮すれば当業者に理解されるように、電気部品は、光学部品の光学部と別々に検査され得る。
【0048】
図5は、一実施形態に係る、ニューラルネットワーク訓練を示すフローチャート500である。本方法は、光学装置(例えば、代表の光学装置)から光波形を生成すること(510)を含む。光波形を生成することは、光学装置を検査機内に配置して、光学装置に、障害又は非理想の性能を表す動作範囲に対応する波形を出力させ、この装置からの出力を、オシロスコープを用いて取り込むことを含む。
【0049】
幾つかのケースでは、光波形を生成することは、1つ又は複数の仮想装置(例えば、仮想光学装置)又はシステム(例えば、光通信システム)に対応する合成波形を生成することを含んでいてよい。光通信システム又は光学通信リンクは、光トランスミッタ、光レシーバ、その間に接続された光学経路(例えば、光ファイバ経路)、及び、関連する要素を含み得る。これは、仮想光学装置をモデル化すること、及び、モデル化された装置に基づき波形を生成することを含んでいることが可能である。生成された波形は、仮想の装置性能を制御する定義された装置パラメータに対応する。しかしながら、これは単に一例である。幾つかのケースでは、合成波形は、レーザが信号を出力するように制御し、この信号を変調器で処理(例えば、変調)して、変調された信号を、オシロスコープで、合成波形として取り込むことを含んでいてよい。この変調器に接続されたデータ生成器の出力を変更することによって、複数の光波形が生成され得る。幾つかのケースでは、変調された信号を横切ってフィルタが実装されていてよい。このフィルタは、帯域幅制限をエミュレートすることが可能である。本開示を鑑みれば、当業者であれば、光学装置及びシステムの所望の性能範囲を表す波形を生成するための別の方法が存在することが認識されよう。
【0050】
この方法は、光学装置の各性能適格性評価を判定するために、光波形を評価すること(520)をさらに含む。この評価は、例えば、関連技術であるTDECQ法を用いて行うことが可能である。その後、さらなる波形が必要な場合(425:Yes)、新たな波形を生成する。光波形を生成すること(510)を合成により行う場合には、変調器に供給された電力、及び/又は、フィルタの帯域幅を調節して、異なる波形を生成してもよい。
【0051】
一旦、十分な波形及び評価が蓄積された場合(425:No)、ニューラルネットワークを動作して、ニューラルネットワークを、複数の光波形及び各性能適格性評価で訓練する(530)。幾つかのケースでは、ニューラルネットワークを訓練する前に、波形をアイダイアグラムに変換する。この場合、ニューラルネットワークを訓練して、直接波形を処理するか、又は、アイダイアグラムを処理することが可能である。幾つかのケースでは、波形は、より迅速に処理することが可能であるが、この場合、わずかに忠実性に欠ける。
【0052】
一実施形態では、他の検査を試みることで既に訓練されたニューラルネットワークを、転移学習技術を用いて再訓練して、新たな検査の試みにおける変化、例えば、特定のアナログ/デジタル変換器、ケーブル、又は、他の検査ハードウェアにおける変化を説明することが可能である。このような転移学習は、高性能を維持しつつ新たなニューラルネットワークを再訓練する時間を短縮することが可能である。
【0053】
図6は、一実施形態に係る合成波形生成システム600を示すブロック図である。合成波形生成システム600は、ニューラルネットワーク(例えば、ニューラルネットワーク155及び/又は300)を訓練するための合成波形を生成し得る。このシステム600は、波形生成器620の出力に基づき変調器630によって変調されるレーザ610を利用し得る。波形生成器620は、任意の波形生成器であり得る。さらに、このシステム600は、帯域幅制限をエミュレートするためにガウシアンフィルタを実装していてよい。したがって、システム600は、短距離シングルモードファイバの影響と同様に、検査ファイバの分散的な効果を得ることが可能である。変調器630は、電圧を駆動し、及び/又は、フィルタ帯域幅を変動させて複数の信号アイダイアグラムを得ることが可能である。アイダイアグラムは、アナログ/デジタル変換器650を用いて変換可能である。これらの信号アイダイアグラムを(例えば、関連技術のTDECQ法を利用して)評価して、評価値を算出することが可能である。これを繰り返して行うことにより、アイダイアグラムと評価値との合成訓練セットが、ニューラルネットワーク660を訓練及び検査するために、生成され得る。合成波形生成システム600を利用することによって、1つの訓練セットに通常利用可能であるものより、広い範囲の評価値及びアイダイアグラムの種類が利用され得る。したがって、幾つかのケースでは、評価システムの動作が、さらに改善され得る。
【0054】
図7は、例としての一実装態様に係るコンピュータシステムアーキテクチャ700を示すブロック図である。当業者であれば、本開示を踏まえ、コンピュータシステムアーキテクチャ700からの1つ又は複数の要素を用いて、本開示の態様を実施可能であることは理解されよう。コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、例えば、例示のためだけに提供され、ここに開示されるシステム、方法、及び、コンピュータ可読媒体の様々な実装態様の範囲を制限するものではないことは理解されよう。
【0055】
図7のコンピュータデバイスアーキテクチャ700は、コンピュータ指令を処理する中央演算処理装置(CPU)702と、通信インターフェースとして機能し、動画、グラフィックス、画像、及び、テキストを画面上に表示させるための機能を提供する表示インターフェース704と、を含む。開示される技術の例としての所定の実装態様では、表示インターフェース704は、モバイルコンピュータ装置に関連付けられたタッチスクリーンディスプレイといった、ローカルディスプレイに直接接続されていてよい。他の例としての一実装態様では、表示インターフェース704は、モバイルコンピュータ装置に必ずしも物理的に接続されていない外部/遠隔ディスプレイ750用のデータ、画像、及び、他の情報を提供するように構成されていてもよい。例えば、モバイルコンピュータ装置上に提示されるグラフィックスや他の情報を描写するために、デスクトップモニタを使用してもよい。例としての所定の実装態様では、表示インターフェース704は、例えば、Wi-Fiチャネル又は他の利用可能なネットワーク接続インターフェース712を介して、外部/遠隔ディスプレイ750と無線通信し得る。
【0056】
例としての一実装態様では、ネットワーク接続インターフェース712は、通信インターフェースとして構成されていてもよく、動画、グラフィックス、画像、テキスト、他の情報、又は、これらの任意の組み合わせを画面上に表示させる機能を提供し得る。一例では、通信インターフェースは、シリアルポート、パラレルポート、汎用入出力(GPIO)ポート、ゲームポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)、マイクロUSBポート、高精細度マルチメディア(HDMI)ポート、ビデオポート、オーディオポート、Bluetoothポート、近距離無線通信(NFC)ポート、他の同様の通信インターフェース、又は、その任意の組み合わせを含んでいてよい。一例では、表示インターフェース704は、モバイル装置に関連付けられたタッチスクリーンディスプレイといったローカルディスプレイに動作可能に結合されていてよい。他の一例では、表示インターフェース704は、モバイルコンピュータ装置に必ずしも接続されていない外部/遠隔ディスプレイ750用の動画、グラフィックス、画像、テキスト、他の情報、又は、これらの任意の組み合わせを提供するように構成されていてもよい。一例では、モバイルコンピュータ装置上に提示され得るグラフィック情報を描写又は拡張するために、デスクトップモニタを使用してもよい。他の一例では、表示インターフェース704は、例えば、Wi-Fiトランシーバといったネットワーク接続インターフェース712を介して、外部/遠隔ディスプレイ750と無線通信し得る。
【0057】
コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、キーボードに通信インターフェースを提供するキーボードインターフェース706を含んでいてよい。例としての一実装態様では、コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、プレゼンス感応型(presence-sensitive)ディスプレイ705に接続するためのプレゼンス感応型ディスプレイインターフェース708を含んでいてよい。開示される技術の例としての所定の実装態様によれば、プレゼンス感応型ディスプレイインターフェース708は、ポインティングデバイス、タッチスクリーン、深度カメラ等といった様々な装置に通信インターフェースを提供し得る。これらの装置は、ディスプレイに関連付けられていてもよいし、関連付けられていなくてもよい。
【0058】
コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、1つ又は複数の入力/出力インターフェース(例えば、キーボードインターフェース706、ディスプレイインターフェース704、プレゼンス感応型ディスプレイインターフェース708、ネットワーク接続インターフェース712、カメラインターフェース714、サウンドインターフェース716等)を介して入力装置を使用し、ユーザが情報をコンピュータデバイスアーキテクチャ700の中に取り込むことを可能にするように構成されていてもよい。入力装置は、マウス、トラックボール、十字キー、トラックパッド、タッチ認証トラックパッド、プレゼンス感応型トラックパッド、プレゼンス感応型ディスプレイ、スクロールホイール、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ、マイクロフォン、センサ、スマートカード、等を含み得る。さらに、入力装置は、コンピュータデバイスアーキテクチャ700に一体化されていてもよいし、別の装置であってもよい。例えば、入力装置は、加速度計、磁気探知機、デジタルカメラ、マイクロフォン、及び、光センサであり得る。
【0059】
コンピュータデバイスアーキテクチャ700の例としての実装態様は、アンテナに通信インターフェースを提供するアンテナインターフェース710や、ネットワークに通信インターフェースを提供するネットワーク接続インターフェース712を含んでいてよい。上述のように、表示インターフェース704は、ネットワーク接続インターフェース712と通信し、例えば、当該システムに直接接続されていない又は取り付けられていない遠隔ディスプレイ上に表示するための情報を提供し得る。例としての所定の実装態様では、通信インターフェースとして機能し、カメラからデジタル画像を取り込む機能を提供するカメラインターフェース714が設けられている。例としての所定の実装態様では、マイクロフォンを使用してサウンドを電気信号に変換すると共に、スピーカを用いて電気信号をサウンドに変換するためのサウンドインターフェース716が、通信インターフェースとして設けられている。例としての実装態様によれば、ランダムアクセスメモリ(RAM)718が設けられている。このメモリ内では、コンピュータ指令及びデータが揮発性メモリ内に格納され、CPU702によって処理される。
【0060】
例としての一実装態様によれば、コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、読み出し専用メモリ(ROM)720を含む。このメモリでは、不変の低水準システムコード、又は、入力及び出力(I/O)、スタートアップ、キーボードからのキーストロークの受信といったベーシックシステム機能用データが、不揮発性メモリ装置内に格納される。例としての一実装態様によれば、コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、記憶媒体722又は他の好適な種類のメモリ(例えば、RAM、ROM、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、取り外し可能なカートリッジ、フラッシュドライブ)を含む。このメモリには、ファイルが、オペレーティングシステム724、アプリケーションプログラム726(必要に応じて、例えば、ウェブブラウザーアプリケーション、ウィジット又はガジェットエンジン、及び/又は、他のアプリケーションを含む)を含み、データファイル728が格納されている。例としての一実装態様によれば、コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、適切な交流電流(AC)又は直流電流(DC)を電源部品に提供する電源730を含む。
【0061】
例としての一実装態様によれば、コンピュータデバイスアーキテクチャ700は、装置700がサウンドを、電話ネットワークを介して送信及び受信することを可能にする電話通信サブシステム732を含む。構成装置及びCPU702は、バス734を介して互いに通信する。
【0062】
例としての一実装態様によれば、CPU702は、コンピュータプロセッサとなる適切な構造を有している。一構成では、CPU702は、2つ以上の処理ユニットを含み得る。RAM718は、コンピュータバス734とインターフェースを取り、オペレーティングシステムアプリケーションプログラム及び装置ドライバといったソフトウェアプログラムの実行中に、迅速なRAMストレージをCPU702に提供する。より詳細に言えば、CPU702は、コンピュータで実行可能なプロセスステップを格納媒体722又は他の媒体からRAM718のフィールドの中にロードし、ソフトウェアプログラムを実行する。データをRAM718内に格納してもよい。ここで、このデータは、実行中にコンピュータCPU702によってアクセスされ得る。
【0063】
格納媒体722自体は、多数の物理的ドライブユニットを含んでいてよい。物理的ドライブユニットの例は、冗長性のある独立ディスクの配列(RAID)、フロッピーディスクドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高解像度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内部ハードディスクドライブ、Blu-Ray光ディスクドライブ、又は、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、又は、外部マイクロDIMM SDRAMである。このようなコンピュータ可読格納媒体は、コンピュータ装置が、コンピュータで実行可能なプロセスステップや、取り外し可能及び取り外し不可能なメモリ媒体に格納されたアプリケーションプログラム等にアクセスすること、当該装置からデータをアンロードすること、又は、当該装置にデータをロードすることを可能にする。コンピュータプログラム製品、例えば、通信システムを利用するコンピュータプログラム製品は、格納媒体722内で明確に実施され得る。格納媒体722は、機械可読格納媒体を含み得る。
【0064】
例としての一実装態様によれば、ここで使用されるように、コンピュータ装置という用語は、CPUであってもよいし、又は、CPU(例えば、
図7のCPU702)として概念化されていてもよい。この実装態様例では、コンピュータ装置(CPU)は、ディスプレイ等の1つ又は複数の周辺装置に連結、接続、及び/又は、通信していることが可能である。他の例としての一実装態様において、ここで使用されるように、コンピュータ装置という用語は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、又は、スマートウォッチといったモバイルコンピュータ装置を指すことが可能である。この実装態様例では、コンピュータ装置は、コンテントをそのローカルディスプレイ及び/又はスピーカに出力することが可能である。例示的な他の例としての一実装態様では、コンピュータ装置は、コンテントを、TV又は外部コンピュータシステムといった外部ディスプレイ装置に(例えば、Wi-Fiを介して)出力することが可能である。
【0065】
開示する技術の例としての実装態様では、コンピュータ装置は、幾つかの動作を促進するために実行される任意の数のハードウェア及び/又はソフトウェアアプリケーションを含んでいてよい。例としての実装態様では、1つ又は複数のI/Oインターフェースは、コンピュータ装置と1つ又は複数の入力/出力装置との間の通信を促進することが可能である。例えば、ユニバーサルシリアルバスポート、シリアルポート、ディスクドライブ、CD-ROM装置、及び/又は、1つ又は複数のユーザインターフェース装置(例えば、キーボード、キーパッド、マウス、制御パネル、タッチスクリーンディスプレイ、マイクロフォン等)が、コンピュータ装置とのユーザインターアクションを促進し得る。この1つ又は複数のI/Oインターフェースは、データ及び/又はユーザ指令を、様々な入力装置から受信又は収集するために用いられ得る。受信されたデータは、1つ又は複数のコンピュータプロセッサによって、所望のように、開示技術の様々な実装態様において処理され得る、及び/又は、1つ又は複数のメモリ装置内に格納され得る。
【0066】
1つ又は複数のネットワークインターフェースが、コンピュータ装置入力部及び出力部と、1つ又は複数の好適なネットワーク及び/又は接続部との接続を促進し得る。この接続部の例は、システムに関連付けられた任意の数のセンサとの通信を促進させる接続部である。この1つ又は複数のネットワークインターフェースは、さらに、1つ又は複数の好適なネットワークへの接続を容易にし得る。1つ又は複数の好適なネットワークの例は、外部装置及び/又はシステムと通信するための、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、インターネット、セルラーネットワーク、無線周波数ネットワーク、Bluetoothが可能なネットワーク、Wi-Fiが可能なネットワーク、衛星に基づく任意の有線ネットワーク、任意の無線ネットワーク、等である。
【0067】
本開示の一実施形態は、少なくとも以下に基づいて実施可能である。
【0068】
項1:光学装置の光出力データを受信するステップと、前記光出力データを、光出力データを光学性能測定基準に変換するように構成された訓練済みニューラルネットワークに供給するステップと、前記訓練済みニューラルネットワークを実行して、供給された前記光出力データを、前記光学装置のための光学性能測定基準に変換するステップと、を備える方法。
【0069】
項2:前記光学装置は、光トランスミッタを備える、項1に記載の方法。
【0070】
項3:前記性能測定基準は、前記光学装置に取り付けられた光通信システムに関する、項1又は2に記載の方法。
【0071】
項4:前記性能測定基準は、送信および分散アイクロージャクォータナリ(TDECQ)ペナルティ法に関する、項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【0072】
項5:前記光学装置は光レシーバである、項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【0073】
項6:前記光出力データは、前記光学装置の出力の波形を含む、項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【0074】
項7:前記光出力データは、前記光学装置の出力の波形から生成されるアイダイアグラムを含み、前記アイダイアグラムは前記訓練済みニューラルネットワークに供給される、項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【0075】
項8:前記光学装置の出力の波形を受信するステップと、前記波形に前処理を行って、前記波形をアイダイアグラムに変換するステップと、をさらに備える、項7に記載の方法。
【0076】
項9:前記訓練済みニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークを含む、項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【0077】
項10:前記畳み込みニューラルネットワークは、畳み込みフィルタリングを行うように構成された複数の抽出層を含み、前記光出力データは第1の抽出層に供給され、後の抽出層の入力が前の抽出層の出力である、項9に記載の方法。
【0078】
項11:前記畳み込みニューラルネットワークは、畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記光出力データが供給される入力抽出層と、畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記入力抽出層の出力が供給される第2の抽出層と、畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記第2の抽出層の出力が供給される第3の抽出層と、を含む、項9又は10に記載の方法。
【0079】
項12:前記プーリング層は最大プーリング層である、項11に記載の方法。
【0080】
項13:前記訓練済みニューラルネットワークは、二次元畳み込みニューラルネットワークを含む、項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【0081】
項14:前記訓練済みニューラルネットワークは、一次元畳み込みニューラルネットワークを含む、項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【0082】
項15:前記光出力データを、検査測定装置を用いて取り込むステップをさらに含む、項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【0083】
項16:前記検査測定装置は、リアルタイムスコープを含む、項15に記載の方法
【0084】
項17:前記検査測定装置は、等価時間スコープを含む、項15又は16に記載の方法。
【0085】
項18:前記光出力データを取り込む前記ステップは、前記光学装置内に初期信号を出力するステップであって、前記初期信号は前記光学装置を通って伝送されるステップと、前記光学装置から伝送された信号を読み出すステップと、を含む、項1~17のいずれか1項に記載の方法。
【0086】
項19:前記初期信号は、初期アナログ信号であり、読み出された前記信号は、読み出されたアナログ信号であり、初期デジタル信号を変換して前記初期アナログ信号を生成するステップと、前記読み出されたアナログ信号を読み出されたデジタル信号に変換するステップと、をさらに含む、項18に記載の方法。
【0087】
項20:前記初期信号は固定されている、項18又は19に記載の方法。
【0088】
項21:前記初期信号は可変である、項18又は19に記載の方法。
【0089】
項22:前記光出力データを取り込む前記ステップは、前記初期信号と前記読み出された信号とを比較するステップをさらに含む、項1~21のいずれか1項に記載の方法。
【0090】
項23:光評価システムを作成する方法であって、1つ又は複数の代表の装置又はシステムから、複数の光波形を生成するステップと、前記複数の光波形を評価して、前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムの各性能適格性評価を判定するステップと、ニューラルネットワークを動作して、前記ニューラルネットワークを、前記複数の光波形及び各前記性能適格性評価により訓練するステップと、を含む方法。
【0091】
項24:前記複数の光波形を生成する前記ステップは、前記1つ又は複数の代表の装置又はシステムの各装置について、前記代表の装置を検査機内に配置するステップと、前記代表の装置又はシステムからの出力を、オシロスコープを用いて取り込むステップと、を含む、項23に記載の方法。
【0092】
項25:複数の光波形を生成する前記ステップは、1つ又は複数の仮想の代表の装置又はシステムに対応する合成波形を生成するステップを含む、項23又は24に記載の方法。
【0093】
項26:合成波形を生成する前記ステップは、前記1つ又は複数の仮想の代表の装置をモデル化するステップと、モデル化された前記装置に基づいて複数の波形を生成するステップと、を含む、項25に記載の方法。前記複数の波形は、性能の範囲を表すことができる。
【0094】
項27:レーザを制御して信号を出力するステップと、前記信号を、変調器を用いて処理するステップと、変調された前記信号を、オシロスコープにより合成波形として取り込むステップと、をさらに含む、項25又は26に記載の方法。
【0095】
項28:前記変調器は、波形生成器の出力に基づいて調整される、項27に記載の方法。
【0096】
項29:前記変調器に対して電源ユニットを調節して、複数の異なる波形を生成するステップをさらに含む、項28に記載の方法。
【0097】
項30:前記変調された信号を横切ってフィルタを実装するステップをさらに含む、項27~29のいずれか1項に記載の方法。
【0098】
項31:前記フィルタの帯域幅を調節して、複数の異なる波形を生成するステップをさらに含む、項30に記載の方法。
【0099】
項32:検査装置であって、光学装置に初期信号を出力するように構成されたトランスミッタであって、前記光学装置は、前記初期信号を搬送するように構成されているトランスミッタと、前記光学装置から搬送された前記信号を受信するように構成された入力部と、少なくとも1つのプロセッサと、指令を格納したメモリと、を備え、前記指令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記光学装置の光出力データを、搬送された前記信号に基づいて生成し、前記光出力データを、光出力データを光学性能測定基準に変換するように構成された訓練済みニューラルネットワークに供給し、前記訓練済みニューラルネットワークを実行して、供給された前記光出力データを、前記光学装置のための光学性能測定基準に変換するように、前記少なくとも1つのプロセッサを制御する、検査装置。
【0100】
項33:前記光学装置は光トランスミッタを含む、項32に記載のシステム。
【0101】
項34:前記性能測定基準は、前記光学装置に取り付けられた光通信システムに関する、項32又は33に記載のシステム。
【0102】
項35:前記性能測定基準は、送信および分散アイクロージャクォータナリ(TDECQ)ペナルティ法に関する、項32~34のいずれか1項に記載のシステム。
【0103】
項36:前記光学装置は光レシーバである、項32~35のいずれか1項に記載のシステム。
【0104】
項37:前記光出力データは、前記光学装置の出力の波形を含む、項32~36のいずれか1項に記載のシステム。
【0105】
項38:前記光出力データは、前記光学装置の出力の波形から生成されるアイダイアグラムを含み、前記アイダイアグラムは前記訓練済みニューラルネットワークに供給される、項32~37のいずれか1項に記載のシステム。
【0106】
項39:前記指令は、前記光学装置の出力の波形を生成し、前記波形に前処理を行い、前記波形をアイダイアグラムに変換するように、前記少なくとも1つのプロセッサをさらに制御する、項32~38のいずれか1項に記載のシステム。
【0107】
項40:前記訓練済みニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークを含む、項32~39のいずれか1項に記載のシステム。
【0108】
項41:前記畳み込みニューラルネットワークは、畳み込みフィルタリングを行うように構成された複数の抽出層を含み、前記光出力データは抽出層に供給され、後の抽出層の入力が前の抽出層の出力である、項40に記載のシステム。
【0109】
項42:前記畳み込みニューラルネットワークは、畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記光出力データが供給される入力抽出層と、畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記入力抽出層の出力が供給される第2の抽出層と、畳み込みフィルタ及びプーリング層を有し、前記第2の抽出層の出力が供給される第3の抽出層と、を含む、項40又は41に記載のシステム。
【0110】
項43:前記プーリング層は最大プーリング層である、項42に記載のシステム。
【0111】
項44:前記訓練済みニューラルネットワークは、二次元畳み込みニューラルネットワークを含む、項32~43のいずれか1項に記載のシステム。
【0112】
項45:前記訓練済みニューラルネットワークは、一次元畳み込みニューラルネットワークを含む、項32~44のいずれか1項に記載のシステム。
【0113】
項46:前記入力部は、リアルタイムスコープを含む、項32~45のいずれか1項に記載のシステム。
【0114】
項47:前記入力部は、等価時間スコープを含む、項32~46のいずれか1項に記載のシステム。
【0115】
項48:前記初期信号は固定されている、項32~47のいずれか1項に記載のシステム。
【0116】
項49:前記初期信号は可変である、項32~47のいずれか1項に記載のシステム。
【0117】
項50:前記光出力データを取り込むことは、前記初期信号と前記搬送された信号とを比較することをさらに含む、項32~49のいずれか1項に記載のシステム。
【0118】
少なくとも1つのプロセッサと、指令を格納した1つ又は複数のメモリと、を備えるシステムであって、前記指令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、項1~31のいずれか1項に記載の方法を実行するように前記少なくとも1つのプロセッサを制御するシステム。
【0119】
項1~31のいずれか1項に記載の方法を実行するための指令を格納した非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0120】
本明細書及び提供される図面に加えて、本開示は、本開示に従った器具の開発の詳細を説明する添付書類を含むが、これは、単に説明のためであり、制限するためのものではない。
【0121】
本開示を、様々な図面に示され上記の明細書中で説明されるような、複数の典型的な態様に関連して説明してきたが、本開示と同じ機能をこれから逸脱することなく実施するために、他の類似の態様を使用することも、記載した態様に対して変形及び追加を行うことも可能であることは、理解されよう。例えば、本開示の様々な態様では、方法及び組成を、ここに開示される主題の態様に従って記載した。しかしながら、記載した態様と同等の他の方法又は組成も、本教示によれば想定可能である。したがって、本開示は、任意の単独の態様に限定されるべきではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲に従った幅及び範囲内で解釈されたい。