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特許7607658ステープル装置およびステープルする方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】ステープル装置およびステープルする方法
(51)【国際特許分類】
   B25C 5/16 20060101AFI20241220BHJP
【FI】
B25C5/16
【請求項の数】 52
(21)【出願番号】P 2022532866
(86)(22)【出願日】2020-10-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 US2020056670
(87)【国際公開番号】W WO2021112965
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】62/942,363
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595100646
【氏名又は名称】アベリー・デニソン・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Avery Dennison Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】クーパー,ウィリアム ジェイ
【審査官】山村 和人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05927922(US,A)
【文献】特表2010-530315(JP,A)
【文献】特開2017-196729(JP,A)
【文献】米国特許第02296493(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0258608(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25C 1/00-13/00
B27F 1/00- 7/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステープルチェーンから分離したステープルを用いて書類を一緒に留めるためのステープル装置であって、
ヘッド格納位置から、ステープルを突き刺す書類の近くにステープルヘッドが移動したヘッド拡張位置までの第1のステープル方向に移動可能なステープルヘッドと、
インデックスバイアス部材およびインデックス付け部材を含むインデックス付け装置と、を含み、
インデックス付け部材は、少なくとも部分的にインデックス付け領域内に配置され、
インデックス付け領域は、支持部材の凹部に形成され、その中でのインデックス付け部材の移動を許容し、
支持部材は、ステープルヘッドに固定され、ステープルヘッドと一緒に移動し、インデックス付け部材のストロークの長さを規定し、
インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して、インデックス付け部材がステープルヘッドから離れる方向に移動した部材拡張位置に向かってインデックスバイアス部材でバイアスされ、
インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して部材拡張位置から、インデックス付け部材がステープルヘッドに近づく方向に移動した部材格納位置までの第1のインデックス付け方向に移動可能であり、
第1のインデックス付け方向は、第1のステープル方向に移動するように構成された方向成分を含み、
インデックス付け部材は、ラング移動経路を規定し、ラング移動経路を第1のインデックス付け方向にテーパ付けするように配置されたランプ面を含むインデックス付けタブを含み、
インデックス付けタブは、ランプ面の2つの領域の間の段差として提供された肩部と、インデックス付けタブの端部に提供されたもう1つの肩部と、を含み、
ステープルチェーンは、第1のレールセグメント、第2のレールセグメント、およびレールセグメント間に延びるラングから構成され、
書類はラングの両端部によりアンカー固定される、
ステープル装置。
【請求項2】
インデックス付け装置が、インデックス付け領域を少なくとも部分的に画定するカバー部材をさらに備え、
カバー部材は、カバー部材を通過してインデックス付け領域に至るステープルチェーンスロットを含む、請求項1に記載のステープル装置。
【請求項3】
カバー部材は、第1のインデックス付け方向に延びインデックス付け領域に面する複数の溝を含み、
複数の溝は、第1の対の溝を含む、請求項2に記載のステープル装置。
【請求項4】
複数の溝が、第2の対の溝をさらに含む、請求項3に記載のステープル装置。
【請求項5】
カバー部材が、ステープルチェーンスロットにステープルチェーンの一部を供給するときにラングタブの上をステープルチェーンのラングが通過することを可能にする傾斜を含むラングタブを含み、
ラングタブは、ステープルチェーンの部分がステープルチェーンスロットから出てしまう動きを抑制するためにラングタブの上に戻るステープルチェーンのラングの通過を抑制する肩部を含む、請求項2~4のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項6】
ラングタブは、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置された複数のラングタブを含む、請求項5に記載のステープル装置。
【請求項7】
複数のラングタブは、3つのラングタブを含む、請求項6に記載のステープル装置。
【請求項8】
インデックス付けタブの一部が、インデックス付け部材の本体の開口部を通って延びる、請求項1~7のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項9】
インデックス付けタブが、ランプ面がラング移動経路をテーパ状にし、インデックス付け部材がステープルチェーンと係合する位置である係合位置から、ラング移動経路のテーパが減少する係合解除位置まで、本体に対して相対的に移動可能である、請求項8に記載のステープル装置。
【請求項10】
インデックス付け部材が、タブバイアス部材をさらに含み、インデックス付けタブが、タブバイアス部材によって係合位置に向かってバイアスされる、請求項9に記載のステープル装置。
【請求項11】
タブバイアス部材が、ねじりバネを含む、請求項10に記載のステープル装置。
【請求項12】
インデックス付けタブが、インデックス付け部材の本体に対して回転可能に取り付けられる、請求項8~11のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項13】
インデックス付けタブが、複数のインデックス付けタブを含む、請求項1~12のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項14】
複数のインデックス付けタブの第1の対が、第1のインデックス付け方向に延びる列に配置される、請求項13に記載のステープル装置。
【請求項15】
複数のインデックス付けタブの第2の対が、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置される、請求項13~14のいずれかに記載のステープル装置。
【請求項16】
インデックス付け装置が、インデックス付け部材に対して相対的に移動してインデックス付け部材の一部と係合し、部材拡張位置と部材格納位置との間のインデックス付け部材のストロークの長さを短縮するように構成された肩部を含む停止装置をさらに含む、請求項1~15のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項17】
インデックス付け部材の一部が、ストローク経路内に延びる突出部を含む、請求項16に記載のステープル装置。
【請求項18】
停止装置が、ストローク経路の有効長さを減少させ、その結果インデックス付け部材のストロークの長さを減少させるためにストローク経路に移動されるように構成された突出部を含む、請求項17に記載のステープル装置。
【請求項19】
停止装置の肩部が、インデックス付け部材の一部と係合して、インデックス付け部材が部材拡張位置に向かって延びる程度を低減するために、インデックス付け部材に対して相対的に移動するように構成される、請求項16~18のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項20】
ステープルチェーン位置決め装置をさらに含み、
ステープルチェーン位置決め装置は、ステープルヘッドがヘッド格納位置にあるときに、インデックス付け部材がインデックス付け領域に対して移動する程度を調整するためにインデックス付け部材の当接面に当接するように構成されるプッシュ部材を含む、請求項1~19のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項21】
プッシュ部材は、第1のインデックス付け方向に移動するように構成された方向成分を含む拡張方向に移動可能である、請求項20に記載のステープル装置。
【請求項22】
ステープルチェーン位置決め装置が、プッシュ部材の拡張方向と直交するスライド方向にスライドするように構成されたスライド部材をさらに含み、
スライド部材とプッシュ部材との間のインタフェースは、スライド部材のスライド方向への移動に応答して、プッシュ部材の拡張方向への移動を引き起こし、
インタフェースは、インタフェーススロット内に配置されたインタフェース突出部を含む、請求項20~21のいずれかに記載のステープル装置。
【請求項23】
プッシュ部材がインタフェース突出部を含み、スライド部材がインタフェーススロットを含む、請求項22に記載のステープル装置。
【請求項24】
ステープルチェーン位置決め装置が、スライド方向に延びるカバースロットを含むカバー部材をさらに含み、
スライド部材は、ステープルチェーン位置決め装置のカバー部材のカバースロットを通って延びる位置決め突出部を含む、請求項22~23のいずれかに記載のステープル装置。
【請求項25】
インデックスバイアス部材は、拡張バネを含む、請求項1~24のいずれか1つに記載のステープル装置。
【請求項26】
ステープルチェーンをインデックス付けするためのインデックス付け装置であって、
支持部材と、
インデックスバイアス部材と、
インデックス付け領域内に少なくとも部分的に配置されたインデックス付け部材と、を含み、
インデックス付け領域は、支持部材の凹部に形成され、その中でのインデックス付け部材の移動を許容し、
支持部材は、ステープルヘッドに固定され、ステープルヘッドと一緒に移動し、インデックス付け部材のストロークの長さを画定し、
インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して、インデックス付け部材がステープルヘッドから離れる方向に移動した部材拡張位置に向かってインデックスバイアス部材でバイアスされ、
インデックス付け装置はまた、
カバー部材を通過してインデックス付け領域に至るステープルチェーンスロットを含むカバー部材を含み、
インデックス付け領域は、支持部材とカバー部材との間に規定され、
インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して、インデックス付け部材がステープルヘッドから離れる方向に移動した部材拡張位置から、インデックス付け部材がステープルヘッドに近づく方向に移動した部材格納位置まで第1のインデックス付け方向に相対的に移動可能であり、
インデックス付け部材は、ラング移動経路を規定し、かつラング移動経路を第1のインデックス付け方向にテーパ付けするように配置されたランプ面を含むインデックス付けタブを含み、
インデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向においてランプ面の2つの領域の間の段差として提供された肩部と、インデックス付けタブの端部に提供されたもう1つの肩部と、さらに含み、
カバー部材は、第1のインデックス付け方向に延び、インデックス付け領域に面する複数の溝を含み、複数の溝は、第1の対の溝を含む、
インデックス付け装置。
【請求項27】
複数の溝は、第2の対の溝をさらに含む、請求項26に記載のインデックス付け装置。
【請求項28】
カバー部材が、ステープルチェーンの一部をステープルチェーンスロットに供給するときに、ステープルチェーンのラングがラングタブ上を通過することを可能にするための傾斜を含むラングタブを含み、
ラングタブは、ステープルチェーンの部分がステープルチェーンスロットから出てしまう動きを抑制するために、ラングタブの上に戻るステープルチェーンのラングの通過を抑制する肩部を含む、請求項26~27のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【請求項29】
ラングタブは、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置された複数のラングタブを含む、請求項28に記載のインデックス付け装置。
【請求項30】
複数のラングタブは、3つのラングタブを含む、請求項29に記載のインデックス付け装置。
【請求項31】
インデックス付けタブの一部が、インデックス付け部材の本体の開口部を通って延びる、請求項26~30のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【請求項32】
インデックス付けタブが、傾斜がラング移動経路をテーパ状にし、インデックス付け部材がステープルチェーンと係合する位置である、係合位置から、ラング移動経路のテーパが減少する係合解除位置まで、本体に対して相対的に移動可能である、請求項31のインデックス付け装置。
【請求項33】
インデックス付けタブが、タブバイアス部材によって係合位置に向かってバイアスされる、請求項32に記載のインデックス付け装置。
【請求項34】
タブバイアス部材が、ねじりバネを含む、請求項33に記載のインデックス付け装置。
【請求項35】
インデックス付けタブが、インデックス付け部材の本体に対して回転可能に取り付けられる、請求項31~34のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【請求項36】
インデックス付けタブが、複数のインデックス付けタブを含む、請求項26~35のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【請求項37】
複数のインデックス付けタブの第1の対は、第1のインデックス付け方向に延びる列に配置される、請求項36に記載のインデックス付け装置。
【請求項38】
複数のインデックス付けタブの第2の対は、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置される、請求項36~37のいずれかに記載のインデックス付け装置。
【請求項39】
インデックス付け部材に対して相対的に移動してインデックス付け部材の一部と係合し、部材拡張位置と部材格納位置との間のインデックス付け部材のストロークの長さを短縮するように構成された肩部を含む停止装置をさらに含む、請求項26~38のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【請求項40】
インデックス付け部材の部分が、ストローク経路内に延びる突出部を含む、請求項39に記載のインデックス付け装置。
【請求項41】
停止装置は、ストローク経路の有効長さを減少させ、その結果インデックス付け部材のストロークの長さを減少させるためにストローク経路に移動されるように構成された突出部を含む、請求項40に記載のインデックス付け装置。
【請求項42】
停止装置の肩部は、インデックス付け部材が部材拡張位置に向かって延びる程度を減少させるためにインデックス付け部材の部分と係合するようにインデックス付け部材に対して相対的に移動するように構成される、請求項39~41のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【請求項43】
請求項1のステープル装置を用いてステープルチェーンを供給する方法であって、
インデックスバイアス部材が、部材格納位置から部材拡張位置まで、第1のインデックス付け方向と反対の第2のインデックス付け方向にステープルヘッドに対して相対的に移動するようにインデックス付け部材をバイアスしながら、ヘッド格納位置から第1のステープル方向にステープルヘッドを移動させるステップと、
インデックス付け部材およびインデックス付けタブの肩部に係合するステープルチェーンの第1のラングが、ヘッド拡張位置に向かって第1のステープル方向にステープルヘッドと共に移動するように、第1のステープル方向にステープルヘッドを移動させ続けるステップと、を含む方法。
【請求項44】
ヘッド拡張位置からヘッド格納位置に向かって第1のステープル方向と反対の第2のステープル方向にステープルヘッドを移動させるときに、インデックス付けタブのランプ面の上を通過するステープルチェーンのラングの数を変更するためにインデックス付け部材のストローク長さを調整するステップをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
ステープルヘッドを第2のステープル方向に移動させるステップをさらに含み、
第1のラングに隣接する第2のラングが、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、請求項43~44のいずれかに記載の方法。
【請求項46】
第2のラングが、インデックス付け部材を部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向に移動させる間に、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
ステープルヘッドを第2のステープル方向に移動させるステップをさらに含み、
第2のラングに隣接する第3のラングが、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
第3のラングが、インデックス付け部材を部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向に移動させ続ける間に、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
ステープルチェーンの切断位置を調整するために部材拡張位置を調整するステップをさらに含む、請求項43~48のいずれか1つに記載の方法。
【請求項50】
ステープルヘッドを第1のステープル方向に移動させ続けることによって、ステープルチェーンの一部をステープルチェーンスロットを通して供給するステップをさらに含む、請求項43~49のいずれか1つに記載の方法。
【請求項51】
ステープルチェーンスロットを通過したステープルチェーンの部分がステープルチェーンスロットから出てしまうのを防止するステップをさらに含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
インデックス付けタブを係合解除位置に移動させ、その後、ステープルチェーンスロットからステープルチェーンを引き出すステップをさらに含む、請求項50に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の参照】
【0001】
本出願は、2019年12月2日に出願された米国仮特許出願第62/942,363号に基づく優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に、ステープル装置およびステープルする方法に関し、より詳細には、ステープルチェーンを直線的に供給するように構成されたステープル装置およびステープル装置でステープルチェーンを直線的に供給する方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
ステープル装置は、ステープルチェーンと係合する回転ホイールと、ステープル装置内でステープルチェーンを前進させる送り爪(feed pawl)およびラチェットシステムを利用することが知られている。このようなシステムは、ステープル装置でステープルチェーンを送るときに、時々、送り機構に故障が発生し得る。したがって、そのような故障の発生を低減するために、既存のシステムに対して改良が加えられる場合がある。
【発明の概要】
【0004】
以下は、詳細な説明に記載されたいくつかの実施形態の基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化された要約を示す。
【0005】
いくつかの実施形態によれば、ステープル装置は、ヘッド格納位置(retracted position)からヘッド拡張位置(extended position)までの第1のステープル方向に移動可能なステープルヘッドを含み得る。ステープル装置は、インデックスバイアス部材およびインデックス付け部材を含むインデックス付け装置をさらに含み得る。インデックス付け部材は、少なくとも部分的にインデックス付け領域内に配置され得て、インデックス付け領域に対して部材拡張位置に向かってインデックスバイアス部材でバイアスされ得る。インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して部材拡張位置から部材格納位置までの第1のインデックス付け方向に移動可能であり得る。第1のインデックス付け方向は、第1のステープル方向を含む方向成分を含み得る。インデックス付け部材は、ラング(rung:横木)移動経路を規定することができ、ラング移動経路を第1のインデックス付け方向にテーパ付けするように配置されたランプ面(ramp surface:傾斜面)を含むインデックス付けタブをさらに含み得る。インデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向においてランプ面の少なくとも一部を越えて位置決めされた肩部をさらに含み得る。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、ステープルチェーンをインデックス付けするためのインデックス付け装置は、支持部材と、インデックスバイアス部材と、インデックス付け領域内に少なくとも部分的に配置され、インデックスバイアス部材によってインデックス付け領域に対して部材拡張位置に向かってバイアスされたインデックス付け部材と、を含み得る。インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向に移動可能であり得る。インデックス付け部材は、ラング移動経路を規定することができ、ラング移動経路を第1のインデックス付け方向にテーパ付けするように配置されたランプ面を含むインデックス付けタブをさらに含み得る。インデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向においてランプ面の少なくとも一部を越えて位置決めされた肩部をさらに含み得る。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、ステープルチェーン位置決め装置は、拡張方向に移動可能なプッシュ部材と、拡張方向と直交するスライド方向にスライドするように構成されたスライド部材とを含み得る。スライド部材とプッシュ部材との間のインタフェースは、スライド部材のスライド方向への移動に応答して、プッシュ部材の拡張方向への移動を起こし得る。インタフェースは、インタフェーススロット内に配置されたインタフェース突出部を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
これらおよびその他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明を添付図面を参照して読むと、よりよく理解される。
【0009】
図1図1は、本開示の実施形態に係るステープル装置の斜視図である。
図2図2は、本開示の実施形態に係るステープル装置のアセンブリの斜視図である。
図3図3は、図2のアセンブリの部分分解斜視図である。
図4図4は、図3のアセンブリの構成部品の前方拡大分解斜視図である
図5図5は、図4のアセンブリの構成部品の後方拡大分解斜視図である
図6図6は、図2のアセンブリの一部の前方斜視図であり、アセンブリのステープルヘッドがヘッド格納位置にあり、インデックス付け装置およびステープルチェーン位置決め装置のカバー部材が省略されている。
図7図7は、図6のアセンブリの一部の前方斜視図であり、アセンブリのステープルヘッドがヘッド拡張位置にある。
図8図8は、本開示のインデックス付け装置の実施形態の前面図である。
図9図9は、図8のインデックス付け装置の実施形態の前面図であり、カバー部材が省略されている。
図10図10は、インデックス付け装置の、図8の線10-10に沿った断面図であり、ピボット部材が係合位置にある。
図11図11は、図10のインデックス付け装置の、断面図であり、ピボット部材が係合解除位置にある。
図12図12は、本開示の構成に係るインデックス付け部材のカバー部材の背面図である。
図13図13は、図12の線13-13から見た、インデックス付け部材のカバー部材の底面図である。
図14図14は、第1の幅を有するステープルチェーンが、インデックス付け装置のステープルチェーンスロット内に供給されるところを示す。
図15図15は、第2の幅を有する別のステープルチェーンが、インデックス付け装置のステープルチェーンスロット内に供給されるところを示す。
図16図16は、インデックス付け装置の実施形態を示し、インデックス付け装置のカバー部材が省略され、インデックス付け部材は格納位置にあり、インデックス付け装置はインデックス付け部材が第1のストローク長を有して構成されている。
図17図17は、図16のインデックス付け装置の実施形態を示し、インデックス付け部材が拡張位置にある。
図18図18は、インデックス付け装置の実施形態を示し、インデックス付け装置のカバー部材が省略され、インデックス付け部材は拡張位置にあり、インデックス付け装置はインデックス付け部材が第1のストローク長よりも長い第2のストローク長を有して構成されている。
図19図19は、図18のインデックス付け装置の実施形態を示し、インデックス付け部材が拡張位置にある。
図20図20は、ステープルチェーンから分離された単一ラングのステープルを示す。
図21図21は、シングルのステープルチェーンから分離されたダブルラングのステープルを示す。
図22図22は、図2のステープルチェーン位置決め装置とインデックス付け装置の実施形態の前面図を示し、インデックス付け装置のカバー部材が省略されている。
図23図23は、ステープルチェーン位置決め装置およびインデックス付け装置の、図22の線23-23に沿った断面図である。
図24図24は、ラングが、一対のレールセグメントに対して第1の位置にある、単一ラングのステープルを示す。
図25図25は、書類を留めた状態の図24の単一ラングのステープルを示す。
図26図26は、ラングが、一対のレールセグメントに対して第2の位置にある、単一ラングのステープルを示す。
図27図27は、書類を留めた状態の図26の単一ラングのステープルを示す。
図28図28は、一対のレールセグメントの実質的な中点にラングが位置した状態の、単一ラングのステープルを示す。
図29図29は、書類を留めた状態の図28の単一ラングのステープルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、実施形態を以下により完全に説明する。可能な限り、同じ参照数字は、同一または類似の部品を参照するために、図面全体にわたって使用される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化され得て、本明細書に示される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0011】
図1は、本開示の特徴を組み入れたステープル装置101を示す。ステープルチェーン103は、ステープル装置101に回転可能に取り付けられている貯蔵スプール105に巻かれ得る。ステープルチェーン103の端部107は、ステープル装置101のスロット109に供給され得、後述するように、ステープルチェーンから分離したステープルを用いて書類を一緒に留めるために、装置にインタフェースされ得る。一緒に取り付けられる書類は、ステープル装置101の受容領域115に挿入され、その後、ステープル装置101は、ステープルチェーン103からステープルを分離して書類を一緒に固定することができる。例えば、図28を参照。いくつかの実施形態において、ステープルチェーン103から分離されたステープル2801は、第1のレールセグメント2803aと第2のレールセグメント2803bとの間に延びるラング2805から構成され得る。図29に示されるように、いくつかの実施形態において、第1の書類2901は、ステープル2801によって第2の書類2903に固定され得て、ラング2805は、書類2901、2903の開口部を通って延び、レールセグメント2803a、2803bは、書類2901、2903が誤って互いに外れるのを防ぐためにラング2805の両端部をアンカー固定する。
【0012】
図1に示されるように、ステープル装置101は、ハウジング113に枢動可能に取り付けられたクロージャ111を含み得る。クロージャ111とハウジング113とによって画定される内部領域は、図2に示されるステープル装置101のアセンブリ201を含み得る。 いくつかの実施形態において、アセンブリ201の前部203の特徴は、閉鎖位置(図1に示される)から開放位置(図示せず)にクロージャ111を枢動させることによって露出され得る。本願の目的の範囲においては、ステープル装置101とは、図1に示される装置全体、または図2~19および22~23に例示されるアセンブリ201の任意の構成要素もしくは構成要素の組み合わせと考えられ得る。いくつかの実施形態において、ステープルチェーンは、ステープル装置の一部とみなされる。さらなる実施形態において、ステープルチェーンは、ステープル装置の一部とみなされない。
【0013】
図2~3および図6~7は、任意でステープル装置の一部とみなされ得るステープルヘッド205を示す。例えば、いくつかの実施形態において、ステープル装置101は、ステープルヘッド205を含むとみなされるが、ステープルヘッド205は、さらなる実施形態において、ステープル装置101の一部としてみなされない場合がある。図2~3および図6に示されるように、ステープルヘッド205は、ヘッド格納位置に位置決めされ得る。図6~7を参照すると、ステープルヘッド205は、図6に示されるヘッド格納位置から図7に示されるヘッド拡張位置までの第1のステープル方向601に移動され得る。また、ステープルヘッド205は、図7に示すヘッド拡張位置から図6に示すヘッド格納位置まで、第1のステープル方向601と反対方向の第2のステープル方向701に移動され得る。図7に示すヘッド拡張位置では、ステープルヘッド205のニードル704a、704bがステープル2801の配置のために書類2901、2903(図29を参照)に突き刺さる一方、ステープルヘッドが図6に示すヘッド格納位置に移動した後、ステープルされた書類がステープル装置101の周辺から取り去られ得る。本願の目的においては、特に断らない限り、ステープルヘッド205は、例えば、ヘッド格納位置とヘッド拡張位置との間で単一ユニットとして一緒に移動するガイドレール603、605、ニードル704a、704bおよびその他の構成要素を含む、ヘッド格納位置(図6に示す)からヘッド拡張位置(図7に示す)へ移動するアセンブリ201の全ての部分とみなされる。ステープルヘッド205は、後述するインデックス付け装置207の支持部材409を、それが設けられている場合においても含んでいない。
【0014】
いくつかの実施形態では、図2に示されるように、ステープル装置101は、インデックス付け装置207を含み得る。いくつかの実施形態において、インデックス付け装置207は、図3~5のブラケット内の分解図において下の行(row)に示される構成要素の1つまたは複数を含み得る。インデックス付け装置207は、いくつかの実施形態において、一体型部材からなるインデックス付け部材を含み得る。さらなる実施形態では、図4に示すように、インデックス付け部材403は、任意に、図4にブラケットで囲んだ構成要素の1つまたは組み合わせを含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、インデックス付け部材403は、少なくとも部分的にインデックス付け領域401内に位置決めされ得る。図4に示されるように、インデックス付け領域401は、インデックス付け装置207の支持部材409内に凹部を含み得る。支持部材409は、ステープルヘッド205と共に移動するように固定されてもよい。例えば、支持部材409の開口部411は、支持部材409をステープルヘッド205に固定的に固定するために、図2に図示されるボルト209のような締結具を受け入れてもよい。支持部材409がステープルヘッド205に固定的に取り付けられ得るので、ステープルヘッド205および支持部材409は、ステープルヘッド205の第1のステープル方向601および第2のステープル方向701に、単一ユニットとして一緒に移動し得る。図示されていないが、いくつかの実施形態において、インデックス付け領域は、ステープルヘッド205によって少なくとも部分的にまたは全体的に画定され得る。このように、インデックス付け領域401は、ステープルヘッド205と共に(例えば、ステープルヘッド205の一部として、および/またはインデックス付け装置207の一部として)移動し得る。
【0016】
図4に示すように、いくつかの実施形態では、インデックス付け装置207は、カバー部材413を含み得る。図2に示すように、カバー部材413は、支持部材409に固定され得て、カバー部材413は、インデックス付け領域401を少なくとも部分的に画定し得る。例えば、図10に示すように、インデックス付け領域401は、支持部材409とカバー部材413との間に画定され得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、インデックス付け部材403は、インデックス付け領域401に対して部材拡張位置(図7参照)から部材格納位置(図6参照)へと第1のインデックス付け方向703に移動可能であり得る。また、インデックス付け部材403は、部材格納位置(図6参照)から部材拡張位置(図7参照)へと第2のインデックス付け方向705に移動可能であり得る。図10に示すように、第1のインデックス付け方向703は、ステープルヘッド205の第1のステープル方向601を含む方向成分を含み得る。例えば、第1のインデックス付け方向703へのインデックス付け部材403の移動経路1001は、第1のステープル方向601へのステープルヘッド205の移動経路1003に対して斜めに延びることが可能である。図示されていないが、いくつかの実施形態において、結果として第1のインデックス付け方向703は、結果として第1のステープル方向601と実質的に同一であり得る。例えば、図示されていないいくつかの実施形態において、第1のインデックス付け方向703へのインデックス付け部材403の移動経路1001は、第1のステープル方向601へのステープルヘッド205の移動経路1003と平行であり得る。
【0018】
いくつかの実施形態において、インデックス付け部材403は、インデックス付け領域401に対して部材拡張位置(図7参照)に向かって、インデックスバイアス部材415でバイアスされてもよい。インデックス付け部材403に力602を加えて、インデックス付け部材403をインデックスバイアス部材415によって加えられた力に抗して第1のインデックス付け方向703に移動させ、図6に示す部材格納位置まで移動させてもよい。しかし、力602が一旦除去されると、インデックスバイアス部材415は、インデックス付け部材403を、部材格納位置(図6参照)から部材拡張位置(図7参照)まで第2のインデックス付け方向705に沿ってインデックス付け領域401内で戻るようバイアスし得る。いくつかの実施形態において、図示のように、インデックスバイアス部材415は、図示の拡張バネを含み得る。さらなる実施形態においては、インデックスバイアス部材415は、板バネ、圧縮バネ、または、ある長さの弾力性のある材料などの別のタイプのバネから構成することができる。
【0019】
図10に示すように、インデックス付け部材403は、ラング移動経路1005を画定し得る。例えば、いくつかの実施形態において、ラング移動経路1005は、インデックス付け部材403とカバー部材413の内面1007との間に画定され得る。いくつかの実施形態において、インデックス付け部材403は、インデックス付けタブをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、単一のインデックス付けタブが提供され得るが、さらなる実施形態においては、複数のインデックス付けタブが提供され得る。例えば、図4に示すように、いくつかの実施形態において、複数のインデックス付けタブ405a~d及び407a~dが提供され得るが、複数のインデックス付けタブは、さらなる実施形態において、一対のインデックス付けタブ又は3つ以上のインデックス付けタブを含み得る。
【0020】
必須ではないが、複数のインデックス付けタブは、1行又は複数行のインデックス付けタブを含み得る。いくつかの実施形態において、図16に示すように、複数のインデックス付けタブは、4つのインデックス付けタブ405a~dの図示された第1の行1603aを含み得るが、さらなる実施形態においては、第1の行に4つよりも多い又は少ないインデックス付けタブが提供され得る。いくつかの実施形態では、インデックス付けタブの第1の行1603aの複数のインデックス付けタブ405a~dの各インデックス付けタブは、複数のインデックス付けタブの他のインデックス付けタブと同一であり得るが、さらなる実施形態においては、異なるインデックス付けタブ構成が提供され得る。いくつかの実施形態において、さらに図示されているように、複数のインデックス付けタブは、4つのインデックス付けタブ407a~dの図示された第2の行1603bを含み得るが、さらなる実施形態では、4つより多いまたは少ないインデックス付けタブが第2の行に提供され得る。いくつかの実施形態において、インデックス付けタブの第2の行1603bの複数のインデックス付けタブ407a~dの各インデックス付けタブは、複数のインデックス付けタブの他のインデックス付けタブと同一であり得るが、さらなる実施形態では異なるインデックス付けタブ構成が提供され得る。いくつかの実施形態では、各行1603a、1603bは、第1のインデックス付け方向703に対して横方向に延びてもよい。いくつかの実施形態では、各行1603a、1603bは、第1のインデックス付け方向703に実質的に直交する方向に延びてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態において、図16をさらに参照すると、複数のインデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向に延びるインデックス付けタブの列(column)に配置された複数の2つ以上のインデックス付けタブを含み得る。いくつかの実施形態では、第1のインデックス付け方向703に延びるインデックス付けタブの第1の列1601aが提供され得る。インデックス付けタブの第1の列1601aは、インデックス付けタブの対応する第1の対405a、407aを含み得るが、インデックス付けタブの第1の列1601aは、さらなる実施形態において3つ以上のインデックス付けタブを含み得る。いくつかの実施形態では、複数のインデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向703に延びるインデックス付けタブの第2の列1601bを含み得る。インデックス付けタブの第2の列1601bは、インデックス付けタブの別の対応する第1の対405b、407bを含み得るが、インデックス付けタブの第2の列1601bは、さらなる実施形態において3つ以上のインデックス付けタブを含み得る。いくつかの実施形態では、複数のインデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向703に延びるインデックス付けタブの第3の列1601cを含み得る。インデックス付けタブの第3の列1601cは、インデックス付けタブの別の対応する第1の対405c、407cを含み得るが、インデックス付けタブの第3の列1601cは、さらなる実施形態において3以上のインデックス付けタブを含み得る。いくつかの実施形態では、複数のインデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向703に延びるインデックス付けタブの第4の列1601dを含み得る。インデックス付けタブの第4の列1601dは、インデックス付けタブの別の対応する第1の対405d、407dを含み得るが、インデックス付けタブの第4の列1601dは、さらなる実施形態において3つ以上のインデックス付けタブを含み得る。インデックス付けタブの4つの列が図示されているが、さらなる実施形態において、インデックス付けタブのより多くの列またはより少ない列が提供されてもよい。
【0022】
図10は、図8の線10-10に沿った断面図であり、第1のインデックス付け方向703で、後述する回転軸1009に直交する面内における断面図である。この断面図は、インデックス付けタブの第2の列1601bの対応する第1の対405b、407bの断面を示している。図示されるように、各インデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向703にラング移動経路1005をテーパするように位置付けられたランプ面1011と、第1のインデックス付け方向703にランプ面1011の少なくとも一部を過ぎて位置付けられた肩部1013とを含み得る。図8は、カバー部材413を有するインデックス付け装置207を図示する一方、図9は、分かりやすくするために、カバー部材413を有しないインデックス付け装置207を図示する。図8に示されるように、カバー部材413は、カバー部材413を通過してインデックス付け領域401に入るステープルチェーンスロット801を含み得る。ステープルチェーンスロット801は、対向するレール803a、803bの外側エッジの間に規定されるステープルチェーンの幅を受け入れるのに十分広い幅である。ステープルチェーン103のラング805は、ステープルチェーン103の長さに沿って直列に等間隔に離間され得る。各ラング805は、対向するレールの第1のレール803aに取り付けられた第1の端部と、対向するレールの第2のレール803bに取り付けられた第2の端部とを含む。図10に示されるように、ステープルチェーン103は、方向1015に沿ってステープルチェーンスロット801に供給され、その後、ラング移動経路1005を通って第1のインデックス付け方向703に供給され得る。
【0023】
インデックス付け部材403を図7に示す拡張位置から図6に示す格納位置まで第1のインデックス付け方向703に移動させると、インデックス付けタブのランプ面1011に遭遇したラング805は、ランプ面1011上を滑ってそれを通過し、次に肩部1013内に受容され得る。次に、肩部1013は、ラング805が肩部を越えてランプ面1011に戻る動きを抑制するための停止部として機能し得る。さらに、肩部1013が停止部として機能するため、インデックス付け部材403を部材拡張位置に向かって第2のインデックス付け方向705に延ばしながらステープルヘッド205を第1のステープル方向601に移動させると、ステープルチェーン103をステープルチェーンスロット801を通して供給することができる。図8および図10に示すように、インデックス付け部材がステープルチェーンスロット801を通してステープルチェーン103を押し戻すことを防止するために、カバー部材は、ラングタブ807をさらに含み得る。図10に示されるように、ラングタブ807は、ステープルチェーン103の一部をステープルチェーンスロット801に供給するときに、ラングタブ807を越えるステープルチェーン103のラング805の通過を可能にする傾斜(ramp)1017を含み得る。ラングタブ807は、ステープルチェーン103の部分をステープルチェーンスロット801から出す動きを抑制するために、ラングタブ807上に戻るステープルチェーン103のラング805の通過を抑制する肩部1019をさらに含み得る。
【0024】
インデックス付け部材403の構成は、ステープル装置101によるステープルチェーン103の安定した信頼できる供給を提供するように、ステープルチェーン103の一部と接し得る。例えば、図9に示されるように、インデックス付けタブの第1の列1601aのインデックス付けタブ405a、407aの外縁901aなどの1つ以上の外側のインデックス付けタブの外縁901aは、ステープルチェーン103の第1のレール803aの内縁903aに当接する(abut)かまたはそれに密接して延在し得る。図9にさらに示されるように、インデックス付けタブの第4の列1601dのインデックス付けタブ405d、407dの外縁901bなどの1つ以上の外側インデックス付けタブの外縁901bは、ステープルチェーン103の第2のレール803bの内縁903bに当接するかまたは密接に延在することができる。その結果、ステープルチェーン103は、外側インデックス付けタブの外面によって確実に捕捉され、ステープル装置101に供給されるステープルチェーン103の適切な横方向の位置合わせを提供することができる。さらに、2つのインデックス付けタブの列を提供することは、インデックス付け部材403と共にラング移動経路1005を通ってステープルチェーンを供給する間にインデックス付け部材403からステープルチェーン103が誤って外れることを回避するために、2つの隣接するラング805の同時把持を提供して、インデックス付け部材403とステープルチェーン103との接続部の安定性をさらに向上させ得る。さらに、インデックス付けタブの複数の列1601a~dおよび行1603a~bを提供することは、ラング移動経路1005内でのステープルチェーン103の傾きを防ぐのに役立ち得るだけでなく、特にラングが柔軟で、ラングの幅に沿って複数の場所で他に支持されない場合に変形または屈曲し得るラング805を支持して、安定性を高め得ると考えられる。
【0025】
さらなる実施例において、カバー部材413の構成は、ステープル装置101によるステープルチェーン103の安定かつ信頼できる供給をさらに強化するために、ステープルチェーン103の一部と接し得る。例えば、図12は、ステープルチェーン103を有する、図8のカバー部材413の背面図であり、説明のために、インデックス付け部材403の残りの部分が取り除かれている。図示されるように、カバー部材413の内面1007に、支持部材409の凹部と協働してインデックス付け領域401を画定し得る凹部1201が画定され得る。更に、内面1007は、第1の対の溝1203a、1203bのような複数の溝を含み得る。図10によって理解できるように、溝1203a、1203bが内面1007に形成されていることを理解した上で、溝は第1のインデックス付け方向703に延びてインデックス付け領域401に面することが理解されるであろう。溝1203a、1203bは、これに対応して、レール803a、803bの突出部を受け入れる。対応するレール803a、803bを受ける溝1203a、1203bを提供することは、レールの位置合わせを助け、レールを所定の経路に沿って維持し、それによって、ステープル装置101でステープルチェーン103を供給する際の誤動作を低減することができる。
【0026】
ステープル装置101の実施形態の構成は、異なる幅を有するステープルチェーンの確実かつ安定した供給をさらに提供し得る。例えば、いくつかの実施形態において、図8、14および15に示されるように、ラングタブ807は、第1のインデックス付け方向703に対して横方向(例えば、直角方向)に延びる列1401(図14参照)に配置された複数のラングタブ807を含み得る。いくつかの実施形態において、複数のラングタブ807は、3つのラングタブを含み得る。そのような実施形態において、幅広のステープルチェーン103のレール803a、803bは、図14に示されるように、ステープルチェーンスロット801の対向する外面と外側2つのラングタブ807の間に画定されたスロットを通過し得る。代わりに、図15に示されるように、幅がより狭いステープルチェーン103のレール803a、803bは、外側2つのラングタブ807と中間のラングタブ807との間に画定されたスロットを通過し得る。
【0027】
図12に示すように、異なる幅を有するステープルチェーンにさらに対応するために、内面1007の複数の溝は、第1のインデックス付け方向703に延び、インデックス付け領域401に面する第2の対の溝1205a、1205bなどをさらに含み得る。第2の対の溝1205a、1205bは、図15に示す幅の狭いレールのレール803a、803bの突出部分に対応して受け、レールを所定の経路に沿って整列させ、そして保持する助けとなり得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、インデックス付け装置207は、例えば、ステープルチェーンの幅を変更するために、ステープル装置101からステープルチェーン103を選択的に解放するように設計され得る。一旦ステープルチェーン103が解放されると、貯蔵スプール105(図1参照)が取り外され、所望の幅を有する別の貯蔵スプールが、ステープル装置101に装填されてもよい。図10~11の参照に移ると、いくつかの実施形態において、インデックス付けタブ405b、407bは、ランプ面1011がラング移動経路1005をテーパ付けする係合位置(図10参照)からラング移動経路1005のテーパがなくなるなどして減少する係合解除位置(図11参照)へ本体1021に対して移動可能であってよい。図11によって理解され得るように、一旦ラング移動経路1005のテーパが低減されると、ラング805は、ステープルチェーン103がステープルチェーンスロット801から引き出されるとき、インデックス付けタブ405b、407bの上を通過させられ得る。図示されていないが、いくつかの実施形態において、本体1021は、インデックス付けタブ405b、407bと一体であってもよく、ここで、混合タブは、本体1021に対して撓ませて、図11に示される係合解除位置を達成するためにインデックス付けタブ405b、407bを本体1021に対して移動できる可撓性部分を含み得る。代わりに、図4~5および図10に示すように、インデックス付けタブは、インデックス付けタブの一部(例えば、ランプ面)が本体1021内の開口部419(図4参照)を通って延びるように本体1021に対して移動可能なピボット部材417を含み得る。図示されるように、いくつかの実施形態において、本体1021は、任意に、4つの開口部419を含み得て、各開口部は、インデックス付けタブのランプ面の1つまたは一列を収容することができる。図5を参照すると、ピボット部材417は、ピボット部材417が回転軸1009(図10参照)を中心にインデックス付け部材403の本体1021に対して回転可能に取り付けられるようにピボット凹部503内に適合し得るピボット突出部を含むピボットピン501を含み得る。インデックス付け部材403は、インデックス付けタブを図10に示す係合位置に向かってバイアスするためのタブバイアス部材をさらに含み得る。図4~5に示すように、いくつかの実施形態において、タブバイアス部材は、ねじりバネ(torsion spring)421を含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、インデックス付け部材403は、単一ラングステープル2001(図20参照)またはダブルラングステープル2101(図21参照)の間の選択を可能にする構成を含み得る。図20に示すように、単一ラングステープル2001は、レールセグメント2803a、2803bの間に接続された単一ラング2805を含み得る。図21のダブルラングステープル2101は、レールセグメント2803a、2803bの間に接続された一対のラング2805を含み得る。単一ラングステープル2001とダブルラングステープル2101との間の選択は、図16図19に示されるインデックス付け装置207を最初に参照して説明され、ここでインデックス付け部材403は、説明目的のためにカバー部材413なしで図示されている。いくつかの実施形態において、インデックス付け装置207は、停止装置1600を含み得る。停止装置1600は、インデックス付け部材403に対して相対的に移動して、インデックス付け部材403の一部1701(図17参照)に係合して、部材拡張位置と部材格納位置との間のインデックス付け部材のストローク長を短くするように構成された肩部1602を含み得る。例えば、肩部1602がインデックス付け部材に対して相対的に移動してインデックス付け部材403の部分1701と係合し、支持部材409に対するインデックス付け部材403の完全な移動を妨害するので、図16に示すストローク長S1は図18に示すストローク長S2より小さい。代わりに、肩部1602をインデックス付け部材403に対して相対的に移動させて、支持部材409に対するインデックス付け部材403の完全な移動を可能にするためにインデックス付け部材403の部分1701との係合を妨げることによって、図18に示すストローク長S2を図16に示すストローク長S1より長くすることが可能である。
【0030】
いくつかの実施形態においては、図示のように、インデックス付け部材403の部分1701は、支持部材409によって画定されるストローク経路1605内に延びる図示の突出部1701を含み得る。いくつかの実施形態においては、図示のように、ストローク経路1605は、突出部1701を受け入れ、上述したストローク長に沿ってストローク経路1605全体にわたって溝内の突出部の移動を可能にし得る支持部材409内に形成された溝を含み得る。いくつかの実施形態においては、図示のように、停止装置1600が、肩部1602を含む突出部を含み得る。停止装置1600の突出部は、図16図17に示す単一ラングステープル位置においてストローク経路1605内に延びる停止装置1600の部分とみなされる。図16図17に示すように、停止装置1600の肩部1602を含む突出部は、ストローク経路1605内に移動して、インデックス付け部材403のストローク経路の有効長さを短くしてストローク長S1を短くすることが可能である。したがって、図17に示すように、停止装置1600の肩部1602は、インデックス付け部材403に対して相対的に移動して、インデックス付け部材の部分(例えば、突出部1701)を係合させて、インデックス付け部材403が支持部材409に対して部材拡張位置まで延在する範囲を縮小できる(図17を参照)。代わりに、図18図19に示すように、停止装置1600の肩部1602を含む突出部をストローク経路1605の外に移動させて、ストローク経路の有効長を増加させ、インデックス付け部材403のストローク長S2を増加させることが可能である。したがって、図19に示すように、停止装置1600の肩部1602は、インデックス付け部材403の部分(例えば、突出部1701)と係合しないようにインデックス付け部材403に対して相対移動して、インデックス付け部材403が支持部材409に対して部材拡張位置(図19参照)まで延びる範囲を大きくすることが可能である。
【0031】
図24~29は、上述した単一ラングステープル2001の様々な代替ステープル2401、2601、2801を図示している。例えば、図28~29は、レールセグメント2803a、2803bのほぼ中点に位置付けられたステープル2801のラング2805を示す。ステープル用の単一のラング2805を含む実施形態では、ラング2805をレールセグメントのほぼ中間点に位置付けることによって、図29に示されるように、一旦固定されたレールセグメントからの引き抜きを抑制するのを助けるような、強力なステープル2801を提供することができる。代替的に、単一のラング2805を含む実施形態(例えば、ステープル2401、2601を参照)は、レールセグメントの中間点からオフセットした位置で第1のレールセグメント2403a、2603aおよび第2のレールセグメント2403b、2603bに沿って位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、レールセグメントの中間点からオフセットされたラングを有するステープルを提供すること(例えば、ステープル2401、2601を参照)は、図25~27に示すように、レールセグメントをいったん固定した後に引き抜くために必要な力を低減することが可能である。分離のための力を低減することは、書類を分離するために必要な労力を低減するために望まれ得る。
【0032】
図2~5に示されるように、所望のステープル構成(例えば、2401、2601、2801)を生成するために、レールセグメントに沿ってラング2805を選択的に位置付けるために、ステープル装置101は、ステープルチェーン位置決め装置211を含み得る。ステープルチェーン位置決め装置211の実施形態の分解正面図および分解後方斜視図を、図4~5のブラケット内の上段にそれぞれ示す。図4~5に示すように、ステープルチェーン位置決め装置211は、プッシュ部材213を含み得る。図5に示されるように、いくつかの実施形態において、プッシュ部材213は、カバー部材509のチャネル507内に摺動可能に受容され得る舌部505を含み得る。チャネル507は、拡張方向2201又は格納方向2202(図22参照)に沿ったプッシュ部材213の線形移動を促進するために、舌部505からの線形ガイド経路を提供し得る。図23に示すように、拡張方向2201は、インデックス付け部材403の第1のインデックス付け方向703の方向成分を含み得る。図22図23は、インデックス付け装置207を図示しており、説明のために、インデックス付け装置のカバー部材413は省略されている。
【0033】
図23にさらに示されるように、プッシュ部材213は、ステープルヘッド205が図6に示されるヘッド格納位置にあるときに、インデックス付け部材403がインデックス付け領域401に対して格納される程度を調節するためにインデックス付け部材403の当接面(abutment surface)2303に当接することができる当接面2301をさらに含み得る。図4に示されるように、ステープルチェーン位置決め装置211は、プッシュ部材213の拡張方向2201に対して横方向(例えば、実質的に直交する方向)のスライド方向425にスライドするように構成されたスライド部材423をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、スライド部材423とプッシュ部材213との間のインタフェースは、スライド部材のスライド方向425への移動に応答して、プッシュ部材の拡張方向2201への移動を引き起こすことができる。いくつかの実施形態において、インタフェースは、インタフェーススロット内に配置された突出部を含み得る。例えば、図示しないが、いくつかの実施形態において、スライド部材423は、プッシュ部材213のインタフェーススロット内に位置決めされた突出部を含み得る。代わりに、スライド部材423はインタフェーススロット427を含み得て、プッシュ部材213は突出部511を含み得る(図5を参照)。図23に示すように、いくつかの実施形態において、プッシュ部材213の突出部511は、スライド部材423のインタフェーススロット427内に位置決めされ得る。図4に示すように、インタフェーススロット427は、スロット経路方向429に沿って延びることができる。図4及び図6に示すように、スロット経路方向429は、スライド方向425を含む第1の方向成分と、プッシュ部材213の拡張方向2201を含む第2の方向成分を含み得る。その結果、スライド部材423のインタフェーススロット427とプッシュ部材213の突出部511のインタフェースにより、スライド部材423のスライド方向425への移動は、突出部511の移動だけでなく、当接面2301の格納方向2202への移動を引き起こす。さらに、スライド部材423のインタフェーススロット427とプッシュ部材213の突出部511のインタフェースにより、スライド部材423のスライド方向425と反対の方向への移動は、突出部511の移動だけでなく、当接面2301の拡張方向2201への移動も引き起こす。
【0034】
いくつかの実施形態において、ステープルチェーン位置決め装置211のカバー部材509は、スライド方向425に延びるカバースロット433を含み得る。スライド部材423の位置決め突出部431は、カバースロット433を通って延びるように配置され得て、ユーザが位置決め突出部431に接触してスライド部材423を動かし、結果としてスライド部材423の移動に応答してプッシュ部材213を移動させることが可能となる。
【0035】
次に、ステープル装置101でステープルチェーン103を供給する方法が、図6を最初に参照しながら説明される。この方法は、インデックスバイアス部材415が、図6、16および18に示される部材格納位置から図7、17および19に示される部材拡張位置まで、第1のインデックス付け方向703と反対の第2のインデックス付け方向705にステープルヘッド205に対して移動するようにインデックス付け部材403にバイアスをかける間に、ステープルヘッド205をヘッド格納位置から第1のステープル方向601に移動するステップを含み得る。インデックス付け部材403が部材格納位置から部材拡張位置まで第2のインデックス付け方向705に移動する間、ステープルチェーン103の一部は、ラングタブ807の傾斜1017を通過し、そしてステープルチェーンスロット801に供給される。ステープルヘッド205がストローク長(図16のS1または図17のS2参照)だけ第1のステープル方向601に移動した後、図7、17および19に示すように、インデックス付け部材403は部材拡張位置にある。その後、ステープルヘッド205は、ステープルヘッドが図7に示すヘッド拡張位置を達成するまで、インデックス付け部材403が部材拡張位置にある間、インデックス付け部材403と共に第1のステープル方向601に移動し続けることが可能である。ステープルヘッドとインデックス付け部材403とが一緒に移動する間、ステープルチェーン103の第1のラング805a(図10参照)は、インデックスタブ407bの肩部1013と係合され得る。説明の目的で、第1のラング805aの係合、および第2のラング805bへの増量、ならびにいくつかの実施形態では第3のラング805cへのさらなる増量は、複数のインデックスタブが提供される場合、同一または同様の動作が他のインデックスタブで実施され得ることの理解に基づいて、インデックスタブ407bを参照して説明される。いくつかの実施形態では、図10を参照すると、インデックスタブ407bの肩部1013は、第1のラング805aとインデックスタブ407bがステープルヘッド205と共に第1のステープル方向601に図7に示すヘッド拡張位置に向かって移動している間、第1のラング805aと係合する。
【0036】
いくつかの実施形態において、方法は、ヘッド拡張位置(図7参照)からヘッド格納位置(図6参照)まで、ステープルヘッド205を第1のステープル方向と反対の第2のステープル方向701に移動させるときに、インデックス付けタブのランプ面1011を通過するステープルチェーン103のラング805の数を変更するためにインデックス付け部材のストローク長を調節することを含んでもよい。例えば、図2に示されるように、停止装置には、カバー部材413のスロット217を通って延びることができる突出部215が含まれ得る。単一ラングステープル2001(図20を参照)を提供するためにステープル装置101を調節するために、使用者は、ステープルチェーンスロット801に向かう方向に突出部215を押し付けることができる。一旦動かされると、図16図17に示すように、肩部1602を含む停止装置1600の突出部は、肩部1602が拡張位置にあるインデックス付け部材403の突出部1701と干渉するようにストローク経路1605内に移動し(図17参照)、それによって、後述するように、インデックス付け部材403のストロークS1の長さを1ラング分だけ減少させてインデックス付けすることができる。あるいは、ステープル装置101を調整してダブルラングステープル2101(図21参照)を提供するために、ユーザは、突出部215をステープルチェーンスロット801から離れる方向に押してもよい。一旦動かされると、図18~19に示されるように、肩部1602を含む停止装置1600の突出部は、ストローク経路1605の外に移動し、したがって、拡張位置にあるインデックス付け部材403の突出部1701(図19参照)に干渉せず、それによって、後述するように2ラングでインデックス付けするためのインデックス付け部材403のストロークS2の長さを増加させることができる。
【0037】
一旦ファスナが書類に適用されると(例えば、図25、27、29を参照)、ファスナヘッドは、次に、停止装置1600が、上で説明されたように、単一ラングステープル生産のために配置されているかまたはダブルラングステープル生産のために配置されているかに依存して、ステープルチェーン103上に1ラング分または2ラング分進める(increment)ために、図7に示されるヘッド拡張位置から図6に示されるヘッド格納位置に向かって戻り移動を開始することができる。停止装置1600のいずれの位置においても、ステープルヘッド205が第2のステープル方向701に移動し始めると、ステープルヘッド205およびインデックス付け部材403(インデックスバイアス部材415によって図7に示す部材拡張位置にバイアスされる)は、ステープルチェーン103と一緒に移動する。インデックス付け部材403の当接面2303がプッシュ部材213の当接面2301に接触するまで、ステープルヘッド205、インデックス付け部材403(図7に示される拡張位置に基づく)およびステープルチェーン103はヘッド格納位置に向かって一緒に移動する。次に、ヘッド格納位置に向かって第2のステープル方向701にステープルヘッド205がさらに移動すると、プッシュ部材213がインデックス付け部材403に力602(図6参照)を加えるので、インデックス付け部材403が部材拡張位置から部材格納位置に(バイアス部材415のバイアスに逆らって)格納を開始することになる。このように、インデックス付け部材403の当接面2303がプッシュ部材213の当接面2301に接触し始めると、ステープルヘッド205の第2のステープル方向701へのさらなる移動により、インデックス付け部材403が図6に示す部材格納位置に格納するため、ステープルヘッド205とインデックス付け部材403の間の相対移動が発生する。ステープルヘッド205を第2のステープル方向701に移動させながら、かつ、インデックス付け部材403が第1のインデックス付け方向703に格納に向かっている間、第1のラング805aに隣接する第2のラング805bがインデックス付けタブ407bのランプ面1011を通過する。実際、第2のラング805bは、インデックス付け部材403を部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向703に移動させる間、インデックス付けタブ407bのランプ面1011の上を通過する。停止装置160が、上で説明された単一ラングステープルを製造するために図16~17に示される位置に調節される場合、インデックス付けタブ上で1つのラング分だけ進み、第2のラング805bは、ステープルヘッド205が図6に示される完全に格納された位置に到達したときに、インデックス付けタブ407bの肩部1013に隣接する位置にあるかまたはその中に着座する。代わりに、停止装置160が、図18図19に示される位置に調節されて、上で説明されたダブルラングステープルを生成する場合、第3のラング805cが、インデックス付けタブ407bの上で進む。例えば、停止装置160が図18~19に示される位置に配置されるとき、本方法は、ステープルヘッド205を第2のステープル方向701にさらに移動させることを含み得て、ここで、第2のラング805bに隣接する第3のラング805cは、インデックス付けタブ407bのランプ面1011の上を通過する。実際、第3のラング805cは、インデックス付け部材407bを部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向703に移動させ続けながら、インデックス付けタブ407bのランプ面1011の上を通過する。従って、停止装置160が、上述した図18~19に示される位置に調節される場合、インデックス付けタブ上で2ラング分だけ進み、第3のラング805cは、ステープルヘッド205が図6に示される完全に格納された位置に達するとき、インデックス付けタブ407bの肩部1013に隣接する位置にあるかまたはその中に着座する。
【0038】
この方法は、ステープルチェーンスロット801を通過したステープルチェーン103の部分が反対方向にステープルチェーンスロット801から出るのを防ぐために、インデックス付けタブ407bのランプ面1011上に第2のラング805b、およびいくつかの実施形態では第3のラング805cを進めながらステープルチェーン103をステープルチェーンスロット801に相対的に保持することをさらに含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、ラングタブ807が提供されてもよく、ラングタブ807の肩部1019へのラングの着座が、ステープルチェーン103の供給方向と反対の方向にステープルチェーンスロット801を通って戻るステープルチェーン103の部分の通過を抑制または防止し得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、方法は、ステープルチェーンの切断位置を調整するために部材の拡張位置を調整することを含み得る。図2に示すように、刃219は、ステープル2001、2101を提供するために、第1のレール803aおよび第2のレール803bの所望の位置を切断する位置に取り付けられることができる。前述したように、レールセグメント2803a、2803b上の単一ラングステープル2001またはダブルラングステープル2101のラング2805の位置を変更したいという要望があり得る。例として、図24に図示されるように、レールの下端がレールの上端よりも長いステープル2401が現れる場合、ステープルチェーン103は、次の切断手順のために刃219に対して下に移動して、レールセグメントのほぼ中間点まで相対的に下に移動したラング2805を有するステープル2801のように見えるステープルを生成することが望まれる。ステープルチェーン103を下に移動させるために、プッシュ部材213が下向きに調整され得て、プッシュ部材は、インデックス付け部材403がインデックス付け領域401内にさらに格納に向かうとき、インデックスタブの肩部によって下に移動するためにインデックス付け部材403に取り付けられたステープルチェーン103と一緒に動くように強制するはずである。先に説明したとおり、スライド部材423のインタフェーススロット427とプッシュ部材213の突出部511とのインタフェースにより、スライド方向425と反対の方向へのスライド部材423の移動は、拡張方向2201への当接面2301と同様の突出部511の移動を引き起こし、インデックス付け部材403をインデックス付け領域401に対して第1のインデックス付け方向703に移動させることになる。例えば、ユーザは、スライド部材の位置決め突出部431に係合してスライド部材423を反対方向に移動させることにより、スライド部材423を移動させることができる。
【0040】
図26に図示されるように、レールの下端がレールの上端よりも短いステープル2601が現れる場合、ステープルチェーン103は、次の切断手順のために刃219に対して上に移動されて、レールセグメントのほぼ中点までレールセグメントに対して上に移動したラング2805でステープル2801として見えやすいステープルを生成するべきである。ステープルチェーン103を上に移動させるために、プッシュ部材213は上方に調節され得て、ステープルヘッドの次のサイクルのプッシュ部材は、インデックス付けタブの肩部によって係合されるラングが、通常の場合よりも高く位置する結果となる。先に説明したように、スライド部材423のインタフェーススロット427とプッシュ部材213の突出部511とのインタフェースにより、スライド部材423のスライド方向425への移動は、格納方向2202への当接面2301と同様に突出部511の移動を引き起こし、インデックス付け部材403をインデックス付け領域401に対して第2のインデックス付け方向705に移動させることになる。例えば、ユーザは、スライド部材の位置決め突出部431に係合してスライド部材423をスライド方向425に移動させることにより、スライド部材423を移動させることができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、方法は、インデックスタブを係合解除位置(図11参照)に移動させ、そしてステープルチェーン103をステープルチェーンスロット803から引き出すことをさらに含んでいてもよい。図4~5に示されるように、ピボット部材417は、インデックス付け装置207のカバー部材413の細長いスロット221を通過することができる係合突出部435を含んでもよい。図10に示すように、ユーザは、係合突出部435を方向1023に押して、ピボット部材417を係合位置(図10)から係合解除位置(図11)までバイアス部材421のバイアスに対して回転軸1009を中心に回転させることができる。一旦、図11に示される係合解除位置にくると、ステープルチェーン103は、ラング移動経路1005から大きく離れて枢動されたインデックスタブの肩部からの大きな妨害なしに、ステープルチェーンスロット803から引き出されるかもしれない。
【0042】
以下は、本開示の例示的な実施形態であるが、本開示に従ってさらなる例示的な実施形態が提供され得ることを理解されたい。さらに、以下で説明される実施形態のいずれも、単独で、又は以下で説明される他の実施形態のいずれかと組み合わせて使用され得る。
【0043】
実施形態1. ステープル装置は、ヘッド格納位置からヘッド拡張位置までの第1のステープル方向に移動可能なステープルヘッドを含み得る。ステープル装置は、インデックスバイアス部材およびインデックス付け部材を含むインデックス付け装置をさらに含み得る。インデックス付け部材は、少なくとも部分的にインデックス付け領域内に配置され得て、インデックス付け領域に対して部材拡張位置に向かってインデックスバイアス部材でバイアスされ得る。インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して部材拡張位置から部材格納位置までの第1のインデックス付け方向に移動可能であり得る。第1のインデックス付け方向は、第1のステープル方向を含む方向成分を含み得る。インデックス付け部材は、ラング移動経路を規定することができ、ラング移動経路を第1のインデックス付け方向にテーパ付けするように配置されたランプ面を含むインデックス付けタブをさらに含み得る。インデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向においてランプ面の少なくとも一部を越えて位置決めされた肩部をさらに含み得る。
【0044】
実施形態2. インデックス付け装置が、インデックス付け領域を少なくとも部分的に画定するカバー部材をさらに備え得る、実施形態1に記載のステープル装置。カバー部材は、カバー部材を通過してインデックス付け領域に至るステープルチェーンスロットを含み得る。
【0045】
実施形態3. カバー部材は、第1のインデックス付け方向に延び、インデックス付け領域に面する複数の溝を含み得る、実施形態2に記載のステープル装置。複数の溝は、第1の対の溝を含み得る。
【0046】
実施形態4. 複数の溝が、第2の対の溝をさらに含み得る、実施形態3に記載のステープル装置。
【0047】
実施形態5. カバー部材が、ステープルチェーンスロットにステープルチェーンの一部を供給するときに、ラングタブの上をステープルチェーンのラングが通過することを可能にする傾斜を含むラングタブをさらに含み得る、実施形態2~4のいずれか1つに記載のステープル装置。ラングタブは、ステープルチェーンの部分がステープルチェーンスロットから出てしまう動きを抑制するために、ラングタブの上に戻るステープルチェーンのラングの通過を抑制する肩部をさらに含み得る。
【0048】
実施形態6. ラングタブは、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置された複数のラングタブを含み得る、実施形態5に記載のステープル装置。
【0049】
実施形態7. 複数のラングタブは、3つのラングタブを含み得る、実施形態6に記載のステープル装置。
【0050】
実施形態8. インデックス付けタブの一部が、インデックス付け部材の本体の開口部を通って延び得る、実施形態1~7のいずれか1つに記載のステープル装置。
【0051】
実施形態9. インデックス付けタブが、ランプ面がラング移動経路をテーパ状にする係合位置から、ラング移動経路のテーパが減少する係合解除位置まで、本体に対して相対的に移動可能であり得る、実施形態8に記載のステープル装置。
【0052】
実施形態10. インデックス付け部材が、タブバイアス部材をさらに含み得て、インデックス付けタブが、タブバイアス部材によって係合位置に向かってバイアスされる、実施形態9に記載のステープル装置。
【0053】
実施形態11. タブバイアス部材が、ねじりバネを含み得る、実施形態10に記載のステープル装置。
【0054】
実施形態12. インデックス付けタブが、インデックス付け部材の本体に対して回転可能に取り付けられ得る、実施形態8~11のいずれか1つに記載のステープル装置。
【0055】
実施形態13. インデックス付けタブが、複数のインデックス付けタブを含み得る、実施形態1~12のいずれか1つに記載のステープル装置。
【0056】
実施形態14. 複数のインデックス付けタブの第1の対が、第1のインデックス付け方向に延びる列に配置され得る、実施形態13に記載のステープル装置。
【0057】
実施形態15. 複数のインデックス付けタブの第2の対が、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置され得る、実施形態13~14のいずれか1つに記載のステープル装置。
【0058】
実施形態16. インデックス付け装置が、インデックス付け部材に対して相対的に移動してインデックス付け部材の一部と係合し、部材拡張位置と部材格納位置との間のインデックス付け部材のストロークの長さを短縮するように構成された肩部を含む停止装置をさらに含み得る、実施形態1~15のいずれか1つに記載のステープル装置。
【0059】
実施形態17. インデックス付け部材の一部が、ストローク経路内に延びる突出部を含み得る、実施形態16に記載のステープル装置。
【0060】
実施形態18. 停止装置が、インデックス付け部材のストロークの長さを減少させるストローク経路の有効長さを減少させるためにストローク経路に移動されるように構成された突出部を含み得る、実施形態17に記載のステープル装置。
【0061】
実施形態19. 停止装置の肩部が、インデックス付け部材の一部と係合して、インデックス付け部材が部材拡張位置まで延びる程度を低減するために、インデックス付け部材に対して相対的に移動するように構成され得る、実施形態16~18のいずれか1つに記載のステープル装置。
【0062】
実施形態20. ステープルチェーン位置決め装置をさらに含む、実施形態1~19のいずれか1つに記載のステープル装置。ステープルチェーン位置決め装置は、ステープルヘッドがヘッド格納位置にあるときに、インデックス付け部材がインデックス付け領域に対して格納する程度を調整するために、インデックス付け部材の当接面に当接するように構成されるプッシュ部材を含み得る。
【0063】
実施形態21. プッシュ部材は、第1のインデックス付け方向を含む方向成分を含む拡張方向に移動可能であり得る、実施形態20に記載のステープル装置。
【0064】
実施形態22. ステープルチェーン位置決め装置が、拡張方向に対して横方向のスライド方向にスライドするように構成されたスライド部材をさらに含み得る、実施形態20~21のいずれか1つに記載のステープル装置。スライド部材とプッシュ部材との間のインタフェースは、スライド部材のスライド方向への移動に応答して、プッシュ部材の拡張方向への移動を引き起こすことができる。インタフェースは、インタフェーススロット内に配置されたインタフェース突出部を含み得る。
【0065】
実施形態23. プッシュ部材がインタフェース突出部を含み得て、スライド部材がインタフェーススロットを含み得る、実施形態22に記載のステープル装置。
【0066】
実施形態24. ステープルチェーン位置決め装置が、スライド方向に延びるカバースロットを含むカバー部材をさらに含み得る、実施形態22~23のいずれか1つに記載のステープル装置。スライド部材は、ステープルチェーン位置決め装置のカバー部材のカバースロットを通って延びる位置決め突出部を含み得る。
【0067】
実施形態25. インデックスバイアス部材は、拡張バネを含み得る、実施形態1~24のいずれか1つに記載のステープル装置。
【0068】
実施形態26. ステープルチェーンをインデックス付けするためのインデックス付け装置は、支持部材と、インデックスバイアス部材と、インデックス付け領域内に少なくとも部分的に配置され、インデックスバイアス部材によってインデックス付け領域に対して部材拡張位置に向かってバイアスされたインデックス付け部材と、を含み得る。インデックス付け部材は、インデックス付け領域に対して部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向に相対的に移動可能であり得る。インデックス付け部材は、ラング移動経路を規定することができ、ラング移動経路を第1のインデックス付け方向にテーパ付けするように配置されたランプ面を含むインデックス付けタブをさらに含み得る。インデックス付けタブは、第1のインデックス付け方向においてランプ面の少なくとも一部を越えて位置決めされた肩部をさらに含み得る。
【0069】
実施形態27. インデックス付け装置が、カバー部材を通過してインデックス付け領域に至るステープルチェーンスロットを含むカバー部材をさらに含み得る、実施形態26に記載のインデックス付け装置。インデックス付け領域は、支持部材とカバー部材との間に画定され得る。
【0070】
実施形態28. カバー部材は、第1のインデックス付け方向に延び、インデックス付け領域に面する複数の溝を含み得る、実施形態27に記載のインデックス付け装置。複数の溝は、第1の対の溝を含み得る。
【0071】
実施形態29. 複数の溝は、第2の対の溝をさらに含み得る、実施形態28に記載のインデックス付け装置。
【0072】
実施形態30. カバー部材が、ステープルチェーンの一部をステープルチェーンスロットに供給するときに、ステープルチェーンのラングがラングタブ上を通過することを可能にするための傾斜を含むラングタブをさらに含み得る、実施形態27~29のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。ラングタブは、ステープルチェーンの部分がステープルチェーンスロットから出てしまう動きを抑制するために、ラングタブの上に戻るステープルチェーンのラングの通過を抑制する肩部をさらに含み得る。
【0073】
実施形態31. ラングタブは、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置された複数のラングタブを含み得る、実施形態30に記載のインデックス付け装置。
【0074】
実施形態32. 複数のラングタブは、3つのラングタブを含み得る、実施形態31に記載のインデックス付け装置。
【0075】
実施形態33. インデックス付けタブの一部が、インデックス付け部材の本体の開口部を通って延びることができる、実施形態26~32のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【0076】
実施形態34. インデックス付けタブが、傾斜がラング移動経路をテーパ状にする係合位置から、ラング移動経路のテーパが減少する係合解除位置まで、本体に対して相対的に移動可能であり得る、実施形態33のインデックス付け装置。
【0077】
実施形態35. インデックス付けタブが、タブバイアス部材によって係合位置に向かってバイアスされ得る、実施形態34に記載のインデックス付け装置。
【0078】
実施形態36. タブバイアス部材が、ねじりバネを含み得る、実施形態35に記載のインデックス付け装置。
【0079】
実施形態37. インデックス付けタブが、インデックス付け部材の本体に対して回転可能に取り付けられ得る、実施形態33~36のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【0080】
実施形態38. インデックス付けタブが、複数のインデックス付けタブを含み得る、実施形態26~37のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【0081】
実施形態39. 複数のインデックス付けタブの第1の対は、第1のインデックス付け方向に延びる列に配置され得る、実施形態38に記載のインデックス付け装置。
【0082】
実施形態40. 複数のインデックス付けタブの第2の対は、第1のインデックス付け方向に対して横方向に延びる行に配置され得る、実施形態38~39のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【0083】
実施形態41. インデックス付け装置は、インデックス付け部材に対して相対的に移動してインデックス付け部材の一部と係合し、部材拡張位置と部材格納位置との間のインデックス付け部材のストロークの長さを短縮するように構成された肩部を含む停止装置をさらに含み得る、実施形態26~40のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【0084】
実施形態42. インデックス付け部材の部分が、ストローク経路内に延びる突出部を含み得る、実施形態41に記載のインデックス付け装置。
【0085】
実施形態43. 停止装置は、インデックス付け部材のストロークの長さを減少させるストローク経路の有効長さを減少させるためにストローク経路に移動されるように構成された突出部を含み得る、実施形態42に記載のインデックス付け装置。
【0086】
実施形態44. 停止装置の肩部は、インデックス付け部材が部材拡張位置まで延びる程度を減少させるためにインデックス付け部材の部分と係合するようにインデックス付け部材に対して相対的に移動するように構成され得る、実施形態41~43のいずれか1つに記載のインデックス付け装置。
【0087】
実施形態45. ステープルチェーン位置決め装置は、拡張方向に移動可能なプッシュ部材と、拡張方向と直交するスライド方向にスライドするように構成されたスライド部材とを含み得る。スライド部材とプッシュ部材との間のインタフェースは、スライド部材のスライド方向への移動に応答して、プッシュ部材の拡張方向への移動を引き起こし得る。インタフェースは、インタフェーススロット内に配置されたインタフェース突出部を含み得る。
【0088】
実施形態46. ステープルチェーン位置決め装置が、スライド方向に延びるカバースロットを含むカバー部材をさらに含み得て、スライド部材が、カバー部材のカバースロットを通って延びる位置決め突出部を含み得る、実施形態45に記載のステープルチェーン位置決め装置。
【0089】
実施形態47. 実施形態1のステープル装置を用いてステープルチェーンを供給する方法は、インデックスバイアス部材が、部材格納位置から部材拡張位置まで、第1のインデックス方向と反対の第2のインデックス方向にステープルヘッドに対して相対的に移動するようにインデックス付け部材をバイアスしながら、ヘッド格納位置から第1のステープル方向にステープルヘッドを移動させるステップを含み得る。この方法は、インデックス付け部材およびインデックス付けタブの肩部に係合するステープルチェーンの第1のラングが、ヘッド拡張位置に向かって第1のステープル方向にステープルヘッドと共に移動するように、第1のステープル方向にステープルヘッドを移動させ続けるステップをさらに含み得る。
【0090】
実施形態48. ヘッド拡張位置からヘッド格納位置に向かって第1のステープル方向と反対の第2のステープル方向にステープルヘッドを移動させるときに、インデックス付けタブのランプ面の上を通過するステープルチェーンのラングの数を変更するためにインデックス付け部材のストローク長さを調整するステップをさらに含み得る、実施形態47に記載の方法。
【0091】
実施形態49. ステープルヘッドを第2のステープル方向に移動させるステップをさらに含み、第1のラングに隣接する第2のラングが、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、実施形態47~48のいずれか1つに記載の方法。
【0092】
実施形態50. 第2のラングが、インデックス付け部材を部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向に移動させる間に、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、実施形態49に記載の方法。
【0093】
実施形態51. ステープルヘッドを第2のステープル方向に移動させるステップをさらに含み、第2のラングに隣接する第3のラングが、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、実施形態50に記載の方法。
【0094】
実施形態52. 第3のラングが、インデックス付け部材を部材拡張位置から部材格納位置まで第1のインデックス付け方向に移動させ続ける間に、インデックス付けタブのランプ面の上を通過する、実施形態51に記載の方法。
【0095】
実施形態53. ステープルチェーンの切断位置を調整するために部材拡張位置を調整するステップをさらに含み得る、実施形態47~52のいずれか1つに記載の方法。
【0096】
実施形態54. ステープルヘッドを第1のステープル方向に移動させ続けることによって、ステープルチェーンの一部をステープルチェーンスロットを通して供給するステップをさらに含み得る、実施形態47~53のいずれか1つに記載の方法。
【0097】
実施形態55. ステープルチェーンスロットを通過したステープルチェーンの部分がステープルチェーンスロットから出てしまうのを防止するステップをさらに含み得る、実施形態54に記載の方法。
【0098】
実施形態56. インデックス付けタブを係合解除位置に移動させ、その後、ステープルチェーンスロットからステープルチェーンを引き出すステップをさらに含み得る、実施形態54に記載の方法。
【0099】
様々な実施形態がその特定の例示的及び具体例に関して詳細に説明されたが、開示された特徴の多数の変更及び組み合わせが以下の請求項の範囲から逸脱することなく可能であるため、本開示はそのように限定されるとみなされるべきではないことが理解されるべきである。
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