(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】エアロゾル生成構成要素及びそれを調製する方法
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20241220BHJP
A24B 15/16 20200101ALI20241220BHJP
A24B 15/32 20060101ALI20241220BHJP
A24B 15/36 20060101ALI20241220BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241220BHJP
【FI】
A24D1/20
A24B15/16
A24B15/32
A24B15/36
A24F40/20
(21)【出願番号】P 2022561463
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(86)【国際出願番号】 GB2021050985
(87)【国際公開番号】W WO2021214481
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-12-02
(32)【優先日】2020-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100206944
【氏名又は名称】吉川 絵美
(72)【発明者】
【氏名】ハリス, シャサ
(72)【発明者】
【氏名】オ’シア, オリヴィア
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/235959(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/025730(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/030277(WO,A1)
【文献】特表2016-536997(JP,A)
【文献】国際公開第2019/025777(WO,A1)
【文献】実開平3-50892(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 1/00~1/22
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの別個の部分を含み、その第1の部分及び第2の部分が、異なるエアロゾル生成材料を含み、
前記第1の部分を形成するために第1の供給原料を使用し、前記第2の部分を形成するために第2の供給原料を使用して、前記第1の部分及び前記第2の部分が互いに付着されて一体型構成要素を形成し、容易に分離することができない
ように、層の上に供給物層を積層する付加製造プロセスによって形成されている、一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項2】
前記第1の部分が、第1の香料を含み、前記第2の部分が、前記第1の香料とは異なる第2の香料を含む、請求項1に記載の一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項3】
前記第1の部分が、第1の活性物を含み、前記第2の部分が、前記第1の活性物とは異なる第2の活性物を含む、請求項1又は2に記載の一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項4】
前記第1の部分及び前記第2の部分が、異なるpHを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項5】
前記第1の部分及び前記第2の部分が、使用時に異なるエアロゾルを送達する、請求項1~4のいずれか一項に記載の一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項6】
前記第1の部分及び前記第2の部分が、異なるエアロゾル放出プロファイルを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項7】
前記第1及び第2の部分が一連に整列されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項8】
燃焼型又は非燃焼型エアロゾル供給システムにおいて使用するための、請求項1~
7のいずれか一項に記載の一体型エアロゾル生成構成要素。
【請求項9】
少なくとも2つの別個の部分を含み、その第1の部分及び第2の部分が、異なるエアロゾル生成材料を含み、かつ互いに付着されて一体型構成要素を形成し、容易に分離することができない、一体型エアロゾル生成構成要素を調製するための方法であって、付加製造プロセスを使用して
、前記第1の部分を形成するために第1の供給原料を使用し、前記第2の部分を形成するために第2の供給原料を使用することによって、前記少なくとも2つの別個の部分を形成し、層の上に供給物層を積層することによって前記別個の部分
を付着する、方法。
【請求項10】
前記一体型エアロゾル生成構成要素が、請求項1~
8のいずれか一項に記載のものである、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1及び第2の部分が、異なる供給原料を使用して、前記付加製造プロセスによって形成されている、請求項
9又は
10に記載の方法。
【請求項12】
前記付加製造プロセスにより、コンピューター支援設計(CAD)モデルを使用して、前記供給原料から3次元物体を形成する、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記付加製造プロセスが、供給原料の層の上に層を堆積する3Dプリントプロセスである、請求項
11又は
12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1~
8のいずれか一項に記載の一体型エアロゾル生成構成要素を備える送達システム。
【請求項15】
前記一体型エアロゾル生成構成要素の前記少なくとも2つの別個の部分が、順次加熱されて、エアロゾルを生成する、請求項
14に記載の送達システム。
【請求項16】
非燃焼型エアロゾル供給システムである、請求項
14又は
15に記載の送達システム。
【請求項17】
前記エアロゾル生成構成要素の前記少なくとも2つの別個の部分を順次加熱するための加熱手段を備える、請求項
16に記載の送達システム。
【請求項18】
請求項1~
8のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素を備える、消耗品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル供給システム、例えば、エアロゾル生成材料を加熱して、材料の少なくとも1種の成分を揮発させるための装置に含まれるエアロゾル生成構成要素に関する。本発明はまた、そのような構成要素を調製するための方法にも関する。
【背景】
【0002】
エアロゾル生成材料は、多種多様な活性物質及び/又は香料を含むことができ、使用者は、エアロゾル生成材料を選択して所望の使用者体験を実現する。
【概要】
【0003】
本明細書に記載される第1の態様によると、異なるエアロゾル生成材料を含む少なくとも2つの部分を含む一体型エアロゾル生成構成要素が提供される。
【0004】
一部の実施形態では、第1の部分は、第1の香料を含み、第2の部分は、第1の香料とは異なる第2の香料を含む。
【0005】
一部の実施形態では、第1の部分は、第1の活性物を含み、第2の部分は、第1の活性物とは異なる第2の活性物を含む。
【0006】
一部の実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、異なるpHを有する。
【0007】
一部の実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、使用時に異なるエアロゾルを送達する。
【0008】
一部の実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、異なるエアロゾル放出プロファイルを有する。
【0009】
一部の実施形態では、一体型エアロゾル生成構成要素は、整列され、互いに付着された2つ以上の部分を含む。
【0010】
一部の実施形態では、構成要素は、付加製造プロセスによって形成されている。
【0011】
一部の実施形態では、一体型エアロゾル生成構成要素は、燃焼型又は非燃焼型エアロゾル供給システムにおいて使用するためのものである。
【0012】
本明細書に記載される第2の態様によると、異なるエアロゾル生成材料を含む少なくとも2つの部分を含む一体型エアロゾル生成構成要素を調製するための方法であって、付加製造プロセスを使用して部分が形成される、方法が提供される。
【0013】
一部の実施形態では、一体型エアロゾル生成構成要素は、第1の態様による構成要素である。
【0014】
一部の実施形態では、少なくとも2つの部分は、異なる供給原料を使用して、付加製造プロセスによって形成されている。
【0015】
一部の実施形態では、付加製造プロセスにより、コンピューター支援設計(CAD)モデルを使用して、供給原料から3次元物体を形成する。
【0016】
一部の実施形態では、付加製造プロセスは、供給原料の層の上に層を堆積する3Dプリントプロセスである。
【0017】
本明細書に記載される第3の態様によると、第1の態様による一体型エアロゾル生成構成要素を備える送達システムが提供される。
【0018】
一部の実施形態では、一体型エアロゾル生成構成要素の2つ以上の部分は、順次加熱されて、エアロゾルを生成する。
【0019】
一部の実施形態では、送達システムは、非燃焼型エアロゾル供給システムである。一部の実施形態では、送達システムは、エアロゾル生成構成要素の部分を順次加熱する加熱手段を備える。
【0020】
本明細書に記載される第4の態様によると、第1の態様によるエアロゾル生成構成要素を備える消耗品が提供される。
【0021】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、例としてのみ記載する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本明細書に記載される種々様々な実施形態によるエアロゾル生成構成要素の模式図である。
【
図2】本明細書に記載される種々様々な実施形態によるエアロゾル生成構成要素の模式図である。
【
図3】本明細書に記載される種々様々な実施形態によるエアロゾル生成構成要素の模式図である。
【詳細な説明】
【0023】
一部の態様では、本発明は、異なるエアロゾル生成材料を含む少なくとも2つの部分を含む一体型エアロゾル生成構成要素に関する。
【0024】
そのようなエアロゾル生成構成要素を製造するための特に好都合なプロセスは、付加製造プロセスによるものである。そのようなプロセスを使用して、層の上に材料の層を堆積して異なる部分が互いに付着して一体型構成要素を形成するように、異なる供給原料から異なる部分を順次形成することができる。
【0025】
エアロゾル生成構成要素の部分は、異なるエアロゾル生成材料を含む。エアロゾル生成材料は、例えば、加熱、放射線照射又は任意の他の方法でエネルギー供給されたときにエアロゾルを生成することが可能な材料である。
【0026】
本明細書で使用される場合、エアロゾル生成構成要素は、送達システム、例えば、非燃焼型エアロゾル供給システムにおいて使用する準備ができている構成要素である。一部の実施形態では、これは、エアロゾル生成構成要素が、さらなる適合又は加工の必要なしに送達システムにおいて使用する準備ができていることを意味する。
【0027】
エアロゾル生成材料
エアロゾル生成構成要素の部分は、異なるエアロゾル生成材料を含む。一部の実施形態では、エアロゾル生成材料は、1種又は複数の活性物質及び/又は香料、1種又は複数のエアロゾル形成材料、並びに任意選択で1種又は複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0028】
本明細書で使用される場合、活性物質は、生理反応を達成するか又は強化するか又はバランスを取ることを目的とした材料である生理活性材料及び/又は機能性栄養物でありうる。一部の実施形態では、活性物質は、生理反応(すなわち、知覚効果)を達成するか又は強化するか又はバランスを取りうる。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、向精神薬、アダプトゲン及び植物性化学物質から選択されうる。活性物質は、天然に存在するものであっても、合成により得られるものであってもよい。活性物質は、地域の規則により許可されている場合、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6、B12、Cなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はそれらの構成成分、誘導体、若しくは組合せを含んでもよい。活性物質は、タバコ、大麻又は別の植物性物質の1種又は複数の構成成分、誘導体又は抽出物を含んでもよい。一部の実施形態では、活性物質は、典型的には、食事と共に供給されるもの、例えば、クレアチン及びアミノ酸、又は典型的にはヒトの身体によって生成される活性物質、例えば、ホルモン及び一部のアミノ酸であってもよい。
【0029】
一部の実施形態では、活性物質はニコチンを含む。一部の実施形態では、活性物質はカフェイン、メラトニン又はビタミンB12を含む。
【0030】
一部の実施形態では、活性物質は、1種又は複数の植物性物質又はその構成成分、誘導体、若しくは抽出物を含むか又はそれらに由来してもよい。本明細書で使用される場合、「植物性物質」という用語は、これらに限定されないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、殻、皮などを含む、植物に由来する任意の材料を含む。或いは、材料は、植物性物質中に天然に存在し、合成により得られる活性化合物を含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉末、塵、粉砕粒子、顆粒、ペレット、細断物、ストリップ、シートなどの形態であってもよい。植物性物質の例は、タバコ、ユーカリノキ、スターアニス、麻、カカオ、大麻、ウイキョウ、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、ショウガ、イチョウ(Ginkgo biloba)、ハシバミ、ハイビスカス、ローリエ、リコリス、抹茶、マテ茶、オレンジの皮、パパイヤ、バラ、セージ、緑茶又は紅茶などの茶、タイム、クローヴ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、ニワトコの花、バニラ、ウィンターグリーン、シソ、ウコン、ターメリック、サンダルウッド、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、マートル、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルヴィ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、マルベリー、チョウセンニンジン、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、又はそれらの任意の組合せである。ミントは、以下のミント品種:メンタ・アルベンティス(Mentha Arventis)、メンタ属園芸品種(Mentha c.v.)、メンタ・ニリアカ(Mentha niliaca)、メンタ・ピペリタ(Mentha piperita)、メンタ・ピペリタ園芸品種シトラタ(Mentha piperita citrata c.v.)、メンタ・ピペリタ園芸品種(Mentha piperita c.v.)、メンタ・スピカタ クリスパ(Mentha spicata crispa)、メンタ・カルディフォリア(Mentha cardifolia)、メンタ・ロンギフォリア(Mentha longifolia)、メンタ・スアベオレンス バリエガタ(Mentha suaveolens variegata)、メンタ・プレギウム(Mentha pulegium)、メンタ・スピカタ園芸品種(Mentha spicata c.v.)、及びメンタ・スアベオレンス(Mentha suaveolens)から選択されうる。
【0031】
一部の実施形態では、活性物質は、1種又は複数の植物性物質又はその構成成分、誘導体若しくは抽出物を含むか又はそれに由来し、植物性物質はタバコである。
【0032】
一部の実施形態では、活性物質は、1種又は複数の植物性物質又はその構成成分、誘導体若しくは抽出物を含むか又はそれに由来し、植物性物質は、ユーカリ、スターアニス、ココア、及び麻から選択される。
【0033】
一部の実施形態では、活性物質は、1種又は複数の植物性物質又はその構成成分、誘導体若しくは抽出物を含むか又はそれに由来し、植物性物質は、ルイボス及びウイキョウから選択される。
【0034】
一部の実施形態では、活性物質はニコチンである。これは、タバコ材料の粒子の形態の供給物及びエアロゾル生成材料、タバコ抽出物並びに/又はニコチンの精製若しくは合成形態で供給されてもよい。一部の実施形態では、活性物質は、活性ニコチン代謝産物又は誘導体、例えば、コチニンである。
【0035】
一部の実施形態では、エアロゾル生成材料は、下記の表1に列挙される活性物からなる群から選択される1種又は複数の活性物を含む。
【0036】
【0037】
一部の実施形態では、エアロゾル生成材料は、特定の生理学及び/又は心理的効果と関連している1種又は複数の活性物を含む。例えば、活性物は、注意力の改善、集中の改善、エネルギーの向上、スタミナの向上、冷静さの向上、又は睡眠の改善と関連しうる。
【0038】
多数の活性物が、そのような効果を有することが実証されている。例えば、タウリンは、筋力及び持久性、持久力運動試験、跳躍及びスポーツ特有の動作の性能の改善と関連している(Souza,D.B.ら、Acute effects of caffeine-containing energy drinks on physical performance:a systematic review and meta-analysis. Eur J Nutr 56、13~27(2017)を参照されたい)。L-テアニンは、安静状態においてある程度のリラックス効果を有することが示されており、そのような状況では標準のベンゾジアゼピン抗不安薬であるアルプラゾラムよりもさらに効果的なリラックス剤でありうる(Kristy Luら、The acute effects of L-theanine in comparison with alprazolam on anticipatory anxiety in humans.Human Psychopharmacol Clin Exp 2004;19;457~465を参照されたい)。カフェイン及びL-テアニンは、認知を必要とするタスクに対する性能を改善することが示されており、注意力、精度速度及び精度の改善を実証している(Gail N.Owenら、The combined effects of L-theanine and caffeine on cognitive performance and mood、Nutritional Neuroscience、11:4、193~198(2008)、及びT.Giesbrechtら、(2010)The combination of L-theanine and caffeine improves cognitive performance and increases subjective alertness、Nutritional Neuroscience、13:6、283~290を参照されたい)。GABA(γ-アミノ酪酸)及びL-テアニンは、睡眠の質を効果的に改善することも実証されている(Suhyeon Kimら(2019)GABA and L-theanine mixture decreases sleep latency and improves NREM sleep、Pharmaceutical Biology、57:1、64~72を参照されたい)。
【0039】
一部の実施形態では、供給物及びエアロゾル生成材料は、香料を含む。
【0040】
本明細書で使用される場合、「香料」及び「香味料」という用語は、現地の規制が許す場合、成人消費者向けの製品に所望の味、香り、又は他の体性感覚を作り出すために使用することができる材料を指す。それらは、天然に存在する香味材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成により得られる材料、又はそれらの組合せ(例えば、タバコ、大麻、リコリス、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローヴ、メープル、抹茶、メンソール、ニホンハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インディアンスパイス、アジアンスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、モモ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンティン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、マルベリー、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、カート、ナスワール(naswar)、キンマ、シーシャ、パイン、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラ、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピーマン、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、麻、メンタ属の任意の品種由来のミント油、ユーカリノキ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、ローリエ、マテ茶、オレンジの皮、バラ、緑茶又は紅茶などの茶、タイム、ジュニパー、エルダーフラワー、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シソ、クルクマ、シラントロ、マートル、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルヴィ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化剤、若しくは刺激剤、糖類及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール又はマンニトール)、並びに他の添加剤、例えば、木炭、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤を含んでもよい。それらは、模造、合成若しくは天然成分、又はそれらのブレンドであってもよい。それらは、任意の好適な形態、例えば、油などの液体、粉末などの固体又は気体であってもよい。
【0041】
一部の実施形態では、香料は、メンソール、スペアミント及び/又はペパーミントを含む。一部の実施形態では、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類果実及び/又はレッドベリーの香味成分を含む。一部の実施形態では、香料はオイゲノールを含む。一部の実施形態では、香料は、タバコから抽出された香味成分を含む。一部の実施形態では、香料は、大麻から抽出された香味成分を含む。
【0042】
一部の実施形態では、香料は、嗅覚神経又は味覚神経に加えて又はその代わりに、第5の脳神経(三叉神経)を刺激することによって通常化学的に誘起され、知覚される体性感覚を達成することを目的とした感覚剤を含んでもよく、これらは、加熱、冷却、ひりつき、麻痺効果をもたらす薬剤を含んでもよい。適切な加熱効果剤は、これらに限定されないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、好適な冷却剤は、これらに限定されないが、ユーカリプトール(eucolyptol)、WS-3であってもよい。
【0043】
一部の実施形態では、供給物及びエアロゾル生成材料は、エアロゾル形成材料を含む。エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成することが可能な1種又は複数の構成成分を含んでもよい。一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、ベンジルフェニルアセテート、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びプロピレンカルボネートのうちの1種又は複数を含んでもよい。
【0044】
一部の実施形態では、供給物及びエアロゾル生成材料は、1種又は複数の機能性材料を含む。1種又は複数の他の機能性材料は、pH調節剤、着色剤、保存剤、結合剤、充填剤、安定剤及び/又は酸化防止剤のうちの1種又は複数を含んでもよい。
【0045】
好適な結合剤としては、例えば、ペクチン、グアーガム、果実ペクチン、柑橘類ペクチン、タバコペクチン、ヒドロキシルエチルグアーガム、ヒドロキシルプロピルグアーガム、ヒドロキシルエチルローカストビーンガム、ヒドロキシルプロピルローカストビーンガム、アルギネート、デンプン、変性デンプン、誘導体化デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、タマリンドガム、デキストラン、プラロン(pullalon)、コンニャク粉又はキサンタンガムが挙げられる。
【0046】
本明細書に記載される通りのエアロゾル生成構成要素の2つ以上の異なる部分は、異なるエアロゾル生成材料を含んでもよい。一部の実施形態では、これは、部分が、異なるエアロゾルを生成することを意味する。
【0047】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分によって生成されたエアロゾルを吸入する使用者は、異なる部分によって生成されたエアロゾル間の差を知覚しないことがある。例えば、エアロゾル生成材料の差は、使用者に一定の感覚経験をもたらすように設計されうる。他の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の異なる部分は、使用者が識別することができる異なるエアロゾルを生成する。そのような実施形態では、構成要素は、使用者に、異なる部分がエアロゾルを生成するにつれて変化する経験をもたらす。
【0048】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分の2つ以上は、異なる香料を含む。
【0049】
他の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分の2つ以上は、同じであるが、量又は強度が異なる香料を含む。
【0050】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分の2つ以上は、異なる活性物を含む。
【0051】
他の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分の2つ以上は、同じであるが、量又は強度が異なる活性物を含む。
【0052】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分の2つ以上は、異なるpHを有する。
【0053】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、塩基性pHを有するエアロゾル生成材料を含む。例えば、pHは、少なくとも約7.5であってもよい。一部の実施形態では、塩基性pHを有するエアロゾル生成材料は、1種又は複数の塩基又は塩基性緩衝系を含む。
【0054】
エアロゾル生成材料のpHを調節する目的は、構成成分を化学形態で用意することであり、これは、それらが、エアロゾル生成構成要素から容易に放出されること、及び/又はそれらが、エアロゾル生成構成要素からエアロゾルを生成するために使用される送達システムによって生成されたエアロゾルに容易に移動することを意味する。
【0055】
例えば、タバコのpHを調節することにより、タバコ内の特定のクラスの化学物質に結合する酸-塩基反応の自然なバランスが変化する。例えば、天然のタバコ葉において、ニコチンは、葉に存在する有機酸と結合する傾向があり、したがって、より安定で、穏やかな加熱に曝露された場合揮発しにくい。葉のpHが上昇すると、これにより、酸とのニコチンの自然な結合が減少する。そのような未結合の「遊離」ニコチンは、より揮発しやすい。同じ原理が、タバコ内の他の化学物質平衡に当てはまる。
【0056】
一部の実施形態では、エアロゾル生成材料のpHは、少なくとも約7.5、少なくとも約8、少なくとも約8.5、少なくとも約9、少なくとも約9.5、又は少なくとも約10に調節される。一部の実施形態では、pHは、約14以下、約13.5以下、約13以下、約12.5以下、約12以下、約11.5以下、約11以下、約10.5以下、又は約10以下に調節される。一部の実施形態では、エアロゾル生成材料のpHは、約8~約10、又は約8.5~約9.5に調節される。
【0057】
一部の実施形態では、pHは、約7.5~約10、若しくは約8~約9、又は約8.5、約9、約9.5、若しくは約10に調節される。
【0058】
一部の実施形態では、pHを調節するために使用される塩基は、水酸化物又は炭酸塩である。使用される水酸化物は、一酸塩基、二酸塩基又は三酸塩基であってもよい。好適な塩基としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化銀、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウムとしても公知)、及び炭酸カリウムが挙げられる。
【0059】
塩基は、エアロゾル生成構成要素の部分が液体の形態、例えば、水性若しくは非水性溶液若しくは懸濁液の形態、又は固体の形態、例えば、粉末で、形成される供給原料に添加されてもよい。
【0060】
一部の実施形態では、pHを調節するために使用される緩衝系は、弱塩基及びその共役酸の混合物である。好適な緩衝系としては、例えば、少なくとも約7.5、少なくとも約8、少なくとも約8.5、又は少なくとも約9のpHを有するものが挙げられる。一部の実施形態では、緩衝系のpHは、約8~約10、又は約8.5~約9.5である。好適な緩衝系としては、例えば、好適な対イオンを含む、アンモニア、炭酸塩又は水酸化物に基づくものが挙げられる。特定の緩衝系の例は、アンモニア及び塩化アンモニウムの混合物である。
【0061】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分の2つ以上は、異なるエアロゾル放出プロファイルを有する。これは、エアロゾル生成構成要素が加熱、放射線照射、又は任意の他の方法でエネルギー付加された場合、エアロゾルが異なる放出プロファイルで生成されることを意味する。これは、エアロゾル及び/又はエアロゾルの1種若しくは複数の成分の放出速度及び/又は持続時間が、異なることを意味する。
【0062】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素の部分が調節されたpHを実現するための塩基又は酸を含むことが望ましい場合がある一方、エアロゾル生成材料のいくつかの構成成分は、調節されたpHに適合しないことがある。例えば、いくつかの活性物及び香料は、pH感受性である。本明細書に記載されるエアロゾル生成構成要素の別個の部分により、そのようなpH感受性構成成分を、pHを調節されたエアロゾル生成材料から分離することが可能になる。エアロゾル生成材料の他の不適合構成成分はまた、エアロゾル生成構成要素のそのような別個の部分に収容されてもよい。
【0063】
付加製造プロセス
付加製造は、コンピューター支援設計(CAD)モデルから、通常、材料を層毎に連続的に添加することによって、3次元物体を構築する。種々のプロセスを、コンピューター制御下で材料を結合又は固化させて3次元物体を作出するために使用してもよい。
【0064】
「付加製造」という用語は、本明細書において、例えば、分注ヘッドにより層毎に材料を堆積するプリントプロセス(「3Dプリント」)を含む種々の方法を指すために使用される。
【0065】
一部の実施形態では、付加製造プロセスは、エアロゾル生成構成要素を製造するために2種又は複数の異なる供給原料を使用する。第1の供給原料が、構成要素の第1の部分を形成するために使用され、第2の供給原料が、構成要素の第2の部分を形成するために使用される。付加製造プロセスは、層の上に供給物層を積層することを含み、一部の実施形態では、第2の部分の第1の層が第1の部分の上に積層され、複数の部分を含む一体型構成要素が製造される。これらの部分は互いに付着され、互いに容易には分離できない。これは、例えば、結合又は融合ステップによって、例えば、後に互いに付着される別々の部分で作製された構成要素とは対照的である。
【0066】
一部の実施形態では、付加製造プロセスを実施するための装置は、コンピュータープログラムの制御下で層の上に供給原料層を順次堆積して3次元物品を形成するために使用されうる装置である。特定の実施形態では、付加製造プロセスは、3Dプリントであり、これを実施するための好適な装置としては、供給原料の複数の層を積層して3次元物体を形成するプリントヘッドを有する3Dプリンターが挙げられる。一般に、プリントヘッドは、堆積される供給物を供給するチャンバー、及び高度に制御された方式で供給物を噴霧するノズルを含有する。
【0067】
一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素を調製するために使用される供給原料は、ペースト又はスラリーである。そのような実施形態では、付加製造プロセスは、ペースト又はスラリー押出3Dプリントプロセスである。
【0068】
一部の実施形態では、第1の供給原料の層は、第1のエアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成構成要素の第1の部分をもたらすように制御された方式で堆積され、続いて、第2の供給原料の層が、異なるエアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成構成要素の第2の部分をもたらすように制御された方式で堆積される。このプロセスは、任意選択で、所望の形状及びサイズで、エアロゾル生成材料の複数の部分を含むエアロゾル生成構成要素を製造するさらなる供給原料を用いて継続されてもよい。
【0069】
供給物の粘度及び付加製造装置の特性、例えば、ノズル口のサイズ及び/又は供給物が送達される速度は、エアロゾル生成構成要素の特徴をその目的の使用に合わせることが可能になるように最適化されうる。
【0070】
任意選択のさらなるステップでは、エアロゾル生成構成要素は、付加製造プロセスに続いて処理される。例えば、付加製造プロセスによって調製された構成要素は、その後硬化されてもよい。硬化は、一部の実施形態では、好適な熱源、例えば、熱気、赤外線、レーザー又はプラズマジェットへの曝露を含んでもよい。
【0071】
付加製造プロセスは、本明細書に開示されるエアロゾル生成構成要素の3次元形状に関して重要な柔軟性をもたらす。例えば、一部の実施形態では、構成要素に大きな表面積を付与することが望ましく、付加製造プロセスは、構成要素を、チャンネル及び/又は複雑な断面形状(例えば、Y、X又は星形の形状)で製造して、表面積を最大にする一方、構成要素の必要な強度及び安定性をなお維持するために使用することができる。
【0072】
送達システム
本明細書で使用される場合、「送達システム」という用語は、少なくとも1種の物質を使用者に送達するシステムを包含することが意図され、これには、
燃焼型エアロゾル供給システム、例えば、紙巻タバコ、シガリロ、葉巻タバコ、及びパイプ又は手巻き又は手作り紙巻タバコ用タバコ(タバコ、タバコ誘導体、膨化タバコ、再成タバコ、タバコ代替品又は他の喫煙材に基づくかに関わらず);並びに
エアロゾル生成材料を燃焼させずにエアロゾル生成材料から化合物を放出する非燃焼型エアロゾル供給システム、例えば、タバコ加熱製品、及びエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステム
が含まれる。
【0073】
本開示によると、「非燃焼型」エアロゾル供給システムは、エアロゾル供給システムの構成成分エアロゾル生成材料(又はその成分)が、使用者への少なくとも1種の物質の送達を促進するために燃焼(combust)又は燃焼(burn)されないものである。
【0074】
一部の実施形態では、送達系は、非燃焼型エアロゾル供給システム、例えば、粉末化非燃焼型エアロゾル供給システムである。
【0075】
一部の実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても公知のエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの例は、タバコ加熱システムである。
【0076】
一部の実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給システムは、そのうちの1つ又は複数が加熱されてもよいエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。エアロゾル生成材料の各々は、例えば、固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含有しても含有しなくてもよい。一部の実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルエアロゾル生成材料及び固体エアロゾル生成材料を備える。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコ又は非タバコ生成物を含んでもよい。
【0077】
典型的には、非燃焼型エアロゾル供給システムは、非燃焼型エアロゾル供給デバイス及び非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用される消耗品を備えてもよい。
【0078】
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に開示されるエアロゾル生成構成要素を備え、非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。
【0079】
一部の実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給システム、例えば、その非燃焼型エアロゾル供給デバイスは、電源及びコントローラーを備えてもよい。電源は、例えば、電力源又は発熱電源であってもよい。一部の実施形態では、発熱電源は、エアロゾル生成材料に熱の形態の電力を分布させるように通電されうる炭素基体、又は発熱電源に近接した伝熱材料を備える。
【0080】
一部の実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給システムは、消耗品を受容する領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、マウスピース、フィルター及び/又はエアロゾル変性剤を備えてもよい。
【0081】
一部の実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用される消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料保存領域、エアロゾル生成材料移動構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、巻紙、フィルター、マウスピース及び/又はエアロゾル変性剤を備えてもよい。
【0082】
消耗品は、その一部又はすべてが使用者による使用中に消費されることが意図されるエアロゾル生成材料を備えるか、又はそれからなる物品である。消耗品は、1つ又は複数の他の構成要素、例えば、エアロゾル生成材料保存領域、エアロゾル生成材料移動構成要素、エアロゾル生成領域、ハウジング、巻紙、マウスピース、フィルター及び/又はエアロゾル変性剤を備えてもよい。消耗品はまた、エアロゾル生成器、例えば、使用中にエアロゾル生成材料からエアロゾルを生成させるように熱を発生するヒーターを備えてもよい。
【0083】
エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料からのエアロゾルの生成を引き起こすように構成された装置である。一部の実施形態では、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料を熱エネルギーに供して、エアロゾル生成材料から1種又は複数の揮発物質を放出させてエアロゾルを形成するように構成されたヒーターである。一部の実施形態では、エアロゾル生成器は、加熱することなく、エアロゾル生成材料からのエアロゾルの生成を引き起こすように構成されている。例えば、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料を、振動、高圧、又は静電エネルギーのうちの1つ又は複数に供するように構成されていてもよい。
【0084】
一部の実施形態では、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成構成要素の複数の部分からエアロゾルを同時に生成させるように、エアロゾル生成構成要素に作用するように構成されている。一部の実施形態では、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成構成要素のすべての部分に同時に作用する。他の実施形態では、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成部分の異なる部分に、順次作用するように構成されている。そのような実施形態では、生成されたエアロゾルは、送達システムの使用中に変化する。
【0085】
図1は、本明細書に記載される実施形態によるエアロゾル生成構成要素の模式図である。エアロゾル生成構成要素1は、各々異なるエアロゾル生成材料を含む一連の整列された部分2a、2b、2c、2dを含む。
【0086】
図2は、本明細書に記載される実施形態による別のエアロゾル生成構成要素の模式図である。エアロゾル生成構成要素1は、一連の整列された部分を含む。第1の部分2aは、第1のエアロゾル生成材料を含み、中心の第2部分2bは、第2の異なるエアロゾル生成材料を含む。
【0087】
図3は、本明細書に記載される実施形態によるなおさらなるエアロゾル生成構成要素の模式図である。エアロゾル生成構成要素1は、第2の異なるエアロゾル生成材料を含む第2の部分2bによって取り囲まれた、第1のエアロゾル生成材料を含むディスク形状の第1の部分2aを含む。
【0088】
エアロゾル生成構成要素の2つ以上の部分の他の形状及び構成が企図される。エアロゾル生成構成要素のサイズ及び形状は、一部の実施形態では、エアロゾルを生成するために使用される送達システムによって規定される。
【0089】
本明細書に記載される様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解及び教示を補助するためにのみ示される。これらの実施形態は、実施形態の代表サンプルとしてのみ提供され、網羅的及び/又は排他的ではない。本明細書に記載される利点、実施形態、例、機能、特徴、構造及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲への制限又は特許請求の範囲の等価物への制限とは判断されないこと、並びに他の実施形態が利用されてもよく、特許請求される本発明の範囲から逸脱することなく変更がなされてもよいことが理解される。本発明の様々な実施形態は、好適には、本明細書に具体的に記載されるもの以外の本開示の要素、成分、特徴、部品、ステップ、手段などの適切な組合せを含んでもよく、それらからなってもよく、又はそれらから本質的になってもよい。さらに、本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求されうる他の発明を含んでもよい。