(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】仮想ゴルフシミュレーション装置及び仮想ゴルフシミュレーション方法
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20241220BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20241220BHJP
A63B 69/36 20060101ALI20241220BHJP
【FI】
A63B71/06 U
A63B69/00 A
A63B69/36 541W
(21)【出願番号】P 2022581532
(86)(22)【出願日】2021-06-16
(86)【国際出願番号】 KR2021007523
(87)【国際公開番号】W WO2022005054
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】10-2020-0078978
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】315019182
【氏名又は名称】ゴルフゾン カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】735, YEONGDONG-DAERO, GANGNAM-GU, SEOUL, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ソンイン
(72)【発明者】
【氏名】オ,チャンヒョン
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0047202(KR,A)
【文献】特開2007-301173(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1878100(KR,B1)
【文献】特開2010-082430(JP,A)
【文献】特開2017-000180(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/06
A63B 69/00
A63B 69/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想のゴルフコース上でのボールの移動をシミュレーションする仮想ゴルフシミュレーション装置であって、
使用者のゴルフショットについてのショットデータに基づいて仮想のゴルフコース上でボールの第1移動軌跡をシミュレーションする第1軌跡処理部と、
前記第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションする第2軌跡処理部と、
を含み、
前記第2軌跡処理部は、複数のゴルフショットによるショットデータを累積し、
前記第1移動軌跡のシミュレーションのためのショットデータの因子項目の少なくとも一部であって、累積されたショットデータのうち所定範囲内の値を所定の回数以上有する因子項目を選別
し、
選別された因子項目を除いた残りの因子項目に対するショットデータを変更することによって第2移動軌跡をシミュレーションする、仮想ゴルフシミュレーション装置。
【請求項2】
仮想のゴルフコース上でのボールの移動をシミュレーションする仮想ゴルフシミュレーション装置であって、
使用者のゴルフショットについてのショットデータに基づいて仮想のゴルフコース上でボールの第1移動軌跡をシミュレーションする第1軌跡処理部と、
前記第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションする第2軌跡処理部と、
を含み、
前記第2軌跡処理部は、複数のゴルフショットによるショットデータを累積し、因子項目別に累積されたショットデータの平均値を算出し、
前記第1移動軌跡のシミュレーションのためのショットデータの因子項目の少なくとも一部であって、前記平均値に基づいて因子項目を選別
し、
選別された因子項目を除いた残りの因子項目に対するショットデータを変更することによって第2移動軌跡をシミュレーションする、仮想ゴルフシミュレーション装置。
【請求項3】
前記第2軌跡処理部は、前記第1移動軌跡のシミュレーションのためのショットデータのうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションするに際して、最大飛距離を算出する第2移動軌跡をシミュレーションする、請求項1
又は2に記載の仮想ゴルフシミュレーション装置。
【請求項4】
前記第2軌跡処理部は、前記第2移動軌跡に基づいてフィードバック情報を生成する、請求項1
又は2に記載の仮想ゴルフシミュレーション装置。
【請求項5】
前記仮想ゴルフシミュレーション装置は、前記第1移動軌跡及び前記第2移動軌跡が一緒に表示されるように映像化したシミュレーション映像を映像出力装置に提供する映像出力部をさらに含む、請求項1
又は2に記載の仮想ゴルフシミュレーション装置。
【請求項6】
仮想ゴルフシミュレーション装置が、仮想のゴルフコース上でのボールの移動をシミュレーションする仮想ゴルフシミュレーション方法であって、
使用者のゴルフショットについてのショットデータを獲得する段階と、
前記ショットデータに基づいて仮想のゴルフコース上でボールの第1移動軌跡をシミュレーションするとともに、前記第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションする段階と、
を含み、
前記第2移動軌跡をシミュレーションする段階は、
前記第1移動軌跡のシミュレーションのためのショットデータの因子項目のうちの少なくとも一部を選別する段階と、
選別された因子項目を除いた残りの因子項目に対するショットデータを変更することによって第2移動軌跡をシミュレーションする段階と、
を含み、
前記ショットデータの因子項目のうちの少なくとも一部を選別する段階は、
複数のゴルフショットによるショットデータを累積する段階と、
前記累積されたショットデータのうち所定の範囲内の値を所定の回数以上有する因子項目を選別する段階と、
を含む
、仮想ゴルフシミュレーション方法。
【請求項7】
仮想ゴルフシミュレーション装置が、仮想のゴルフコース上でのボールの移動をシミュレーションする仮想ゴルフシミュレーション方法であって、
使用者のゴルフショットについてのショットデータを獲得する段階と、
前記ショットデータに基づいて仮想のゴルフコース上でボールの第1移動軌跡をシミュレーションするとともに、前記第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションする段階と、
を含み、
前記第2移動軌跡をシミュレーションする段階は、
前記第1移動軌跡のシミュレーションのためのショットデータの因子項目のうちの少なくとも一部を選別する段階と、
選別された因子項目を除いた残りの因子項目に対するショットデータを変更することによって第2移動軌跡をシミュレーションする段階と、
を含み、
前記ショットデータの因子項目のうちの少なくとも一部を選別する段階は、
複数のゴルフショットによるショットデータを累積する段階と、
因子項目別に累積されたショットデータの平均値を算出する段階と、
前記平均値に基づいて因子項目を選別する段階と、
を含む
、仮想ゴルフシミュレーション方法。
【請求項8】
前記第2移動軌跡をシミュレーションする段階は、
前記第1移動軌跡のシミュレーションのためのショットデータのうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションするに際して、最大飛距離を算出する第2移動軌跡をシミュレーションする段階をさらに含む、請求項
6又は7に記載の仮想ゴルフシミュレーション方法。
【請求項9】
前記第2移動軌跡をシミュレーションする段階は、
前記第2移動軌跡に基づいてフィードバック情報を生成する段階をさらに含む、請求項
6又は7に記載の仮想ゴルフシミュレーション方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する実施例は仮想ゴルフシミュレーション装置及び仮想ゴルフシミュレーション方法に関するものであり、より詳しくは使用者のゴルフショットによる仮想のゴルフコース上でのボールの移動シミュレーションに加えて、仮想のボールの移動をシミュレーションする装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近になってスクリーンゴルフ場に対する人気が高くなっている。ゴルフ場の利用よりは価格が安く、場所、時間などの制約なしに楽しむことができるので、誰でもスクリーンゴルフ場に訪問して容易にゴルフシミュレーションゲームを楽しむことができるようになった。
【0003】
スクリーンゴルフ場では、使用者のゴルフボール打撃によって仮想のゴルフコース上で仮想のボールが移動する様子をシミュレーションして提供する。ここで、飛距離及びボールの軌跡は使用者のゴルフショットによるショットデータに基づくものである。すなわち、使用者のゴルフボール打撃による動きを感知して、ボール速度、発射角、バックスピン、サイドスピンなどのショットデータを算出し、ショットデータをゴルフ物理に適用してボールが飛ぶ軌跡を獲得することで、キャリー及び飛距離を提供している。
【0004】
このようなスクリーンゴルフ場は、使用者がゴルフショットを行うことによってのみショットデータを獲得して飛距離を算出することができるので、正しくない姿勢で続けてゴルフショットを行うなど、自分の問題点を知っていない使用者の場合、最大飛距離を増やしにくいという問題点がある。また、使用者自分に克服しにくい身体的限界があり得る。このような限界を知っていなくて飛距離改善のための努力を不必要に傾ける場合もある。
【0005】
ちなみに、先行技術文献である韓国公開特許第10-2003-0058894号公報は場所及び年齢に関係なく限定された所で誰でもゴルフを楽しむことができるように考案されたものであり、仮想ゴルフシステム、環境設定システム、点数統計システム、通信システム、感知システムを用いたシミューレーターを使用者に提供することで、使用者が直接ゴルフ場に行かなくても、仮想で国内外の有名ゴルフ場を訪問してゴルフを楽しむ効果を得るようにする。
【0006】
前記公開特許はスクリーンゴルフシステムを具現して仮想のゴルフゲームを使用者に提供するだけで、前述した問題点を認識するか解決方法を提案することができていない。
【0007】
したがって、前述した問題点を解決するための技術が必要になった。
【0008】
一方、前述した背景技術は発明者が本発明の導出のために保有しているか本発明の導出過程で習得した技術情報であり、必ずしも本発明の出願前に一般の公衆に公開された公知技術であるとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国公開特許第10-2003-0058894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本明細書で開示する実施例は、仮想ゴルフシミュレーション装置及び仮想ゴルフシミュレーション方法を提示することに目的がある。
【0011】
また、本明細書で開示する実施例は、使用者のゴルフショットによるボールの移動軌跡の他に、ボールの追加移動軌跡を提供することができる仮想ゴルフシミュレーション装置及び方法を提示することに目的がある。
【0012】
また、本明細書で開示する実施例は、使用者のゴルフショットに対するフィードバックを提供することで、使用者のショット改善を誘導する仮想ゴルフシミュレーション装置及び方法を提示することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記技術的課題を解決するために、本明細書で開示する実施例は、使用者のゴルフショットについてのショットデータに基づいて仮想のゴルフコース上でボールの第1移動軌跡をシミュレーションし、前記第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションする。
【発明の効果】
【0014】
前述した課題解決手段のうちの一つによれば、仮想ゴルフシミュレーション装置及び仮想ゴルフシミュレーション方法を提示することができる。
【0015】
また、本明細書で開示する実施例は、使用者のゴルフショットによるボールの移動軌跡の他に、ボールの追加移動軌跡を提供することができる仮想ゴルフシミュレーション装置及び方法を提示することができる。これにより、使用者の演習方向を提示して飛距離向上に役立つことができる。
【0016】
また、本明細書で開示する実施例は、使用者のゴルフショットに対するフィードバックを提供して使用者のショットの改善を誘導する仮想ゴルフシミュレーション装置及び方法を提示することができる。特に、使用者の身体條件で、例えば発射角またはスピン量を変化させることだけでも飛距離を向上させることができるので、使用者に効率的な演習方案を提示することができる。
【0017】
開示する実施例で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載で開示する実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を具現するスクリーンゴルフシステムを示す図である。
【
図2】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を説明するための例示図である。
【
図4】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を説明するための例示図である。
【
図5】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を説明するための例示図である。
【
図6】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を説明するための例示図である。
【
図7】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を説明するための例示図である。
【
図8】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション方法を説明するためのフローチャートである。
【
図9】本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本明細書で開示する一実施例によれば、仮想のゴルフコース上でのボールの移動をシミュレーションする仮想ゴルフシミュレーション装置であって、使用者のゴルフショットについてのショットデータに基づいて仮想のゴルフコース上でボールの第1移動軌跡をシミュレーションする第1軌跡処理部と、前記第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションする第2軌跡処理部とを含むことができる。
【0020】
また、上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本明細書で開示する一実施例によれば、仮想ゴルフシミュレーション装置が、仮想のゴルフコース上でのボールの移動をシミュレーションする仮想ゴルフシミュレーション方法であって、使用者のゴルフショットについてのショットデータを獲得する段階と、前記ショットデータに基づいて仮想のゴルフコース上でボールの第1移動軌跡をシミュレーションするとともに、前記第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションする段階とを含むことができる。
【0021】
以下では添付図面に基づいて多様な実施例を詳細に説明する。以下で説明する実施例は様々な相異なる形態に変形されて実施されることもできる。実施例の特徴をより明確に説明するために、以下の実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に広く知られている事項についての詳細な説明は省略する。そして、図面で実施例の説明に関係ない部分は省略し、明細書全般にわたって類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。また、以後の説明で、同じ構成要素はたとえそれが他の図面に示されていても同じ図面符号で指示されることができる。
【0022】
明細書全般で、ある構成が他の構成と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけではなく、その中間に他の構成を挟んで連結されている場合も含む。また、ある構成が他の構成を含むというとき、特に反対の記載がない限り、さらに他の構成を除くものではなくて他の構成をさらに含むこともできることを意味する。
【0023】
以下、添付図面に基づいて実施例を詳細に説明する。
【0024】
図1は本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を具現するスクリーンゴルフシステムを示す図であり、
図2は仮想ゴルフシミュレーション装置の構成を示すブロック図であり、
図3~
図7は本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置を説明するための例示図である。
【0025】
図1に示すように、本明細書で開示する一実施例によるスクリーンゴルフシステム100は、使用者UがゴルフボールGを打撃することができる打席10と、使用者U、ゴルフボールG及びゴルフクラブの動きのうちの少なくとも一つを感知するセンシング装置20と、前面に備えられるスクリーン30に所定の映像を出力する映像出力装置40と、仮想ゴルフシミュレーションに必要なすべてのデータの保存及び処理などを遂行する仮想ゴルフシミュレーション装置200とを含む。
【0026】
本明細書で開示する実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置200は、仮想ゴルフシミュレーションに必要なすべてのデータを保存し、仮想のゴルフコースの映像、ゴルフボールの移動映像などのすべての仮想ゴルフシミュレーション関連映像を処理するように構成される。そして、仮想ゴルフシミュレーション装置200が処理した映像はスクリーン30に表示される。
【0027】
したがって、使用者Uが打席10でゴルフボールGをスクリーン30に向けて打撃すると、センシング装置20がこれをセンシングして仮想ゴルフシミュレーション装置200に伝達し、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、使用者U、ゴルフボールG及びゴルフクラブの動きのうちの少なくとも一つに基づいて仮想のゴルフコース上での仮想のボールの移動軌跡をシミュレーションすることができる。すなわち、仮想ゴルフシミュレーション装置200が実際ゴルフボールの移動特性を考慮して仮想ゴルフコース上でのボールの移動映像などのゴルフシミュレーション映像情報を構成し、これをプロジエクターなどによって具現される映像出力装置40を介してスクリーン30に投射することで、シミュレーションによるゴルフ競技が進行できるようにする。
【0028】
追加として、仮想ゴルフシミュレーション装置200は仮想ゴルフシミュレーションのための複雑な操作を全部処理することができるように動作する。例えば、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、操作命令を獲得することにより、仮想ゴルフシミュレーションのために使用者をログインさせるか、またはシミュレーション環境を操作することができる。したがって、仮想ゴルフシミュレーション装置200はトレーニングモードの設定などを使用者から受けることができる。
【0029】
一方、一実施例によるセンシング装置20は、打席10においてゴルフボールGが置かれる一定の領域であって、ゴルフクラブによって打撃される領域、すなわち打撃領域を監視しながら、前記打撃領域でゴルフボールGがゴルフクラブによって打撃されるときのイメージを取得し、そのイメージから使用者Uの動き、ゴルフボールGの動き及びゴルフクラブの動きのうちの少なくとも一つをセンシングする装置である。
【0030】
センシング装置20は打撃領域を撮影するビジョンセンサー(Vision Sensor)のようなイメージング装置(Imaging Device)によって構成されることができる。これに関連して、
図1にはセンシング装置20がスクリーンゴルフシステムの壁面に設置されたものとして示されているが、その他にも、センシング装置20はスクリーンゴルフシステムの天井に設置されたセンサー及びスクリーンゴルフシステムの側面壁に設置されたセンサーによって具現されるか、または仮想ゴルフシミュレーション装置200上に具現されることができる。例えば、センシング装置20が2個のビジョンセンサーによって具現されれば、前記二つのビジョンセンサーが打撃領域でオーバーラッピングして監視することができる。これは一例であり、必ずしもこれに限定されず、二つ以上のビジョンセンサーが設置される場合も含み、ビジョンセンサーの設置位置も天井や壁面だけでなく、スクリーンゴルフシステムのブース(Booth)内の任意の位置に設置されるすべての場合を含むことができる。
【0031】
センシング装置20は、使用者、ゴルフボール及びゴルフクラブのうちの少なくとも一つの動きを感知することにより、ゴルフボールの移動に対する運動パラメーターなどのセンシング情報を算出して仮想ゴルフシミュレーション装置200に伝達し、仮想ゴルフシミュレーション装置200はセンシング情報からショットデータを算出することができる。
【0032】
本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション装置200はスクリーンゴルフシステム100に適用されるものを説明しているが、必ずしもスクリーンゴルフシステム100に限定して適用されず、仮想のゴルフコースをシミュレーションして映像化し、よって仮想のボールが動く映像をシミュレーションするすべての形態のシステムや装置に適用可能である。
【0033】
一方、
図2に示すように、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、制御部210、データ保存部220、映像出力部230、及び映像処理部240を含むことができる。
【0034】
制御部210は仮想ゴルフシミュレーション装置200の全般的な動作を制御し、CPUなどのようなプロセッサを含むことができる。
【0035】
例えば、制御部210はデータ保存部220に保存されたプログラムを実行させるか、データ保存部220に保存されたファイルを読み取るか、または新しいファイルをデータ保存部220に保存することもできる。
【0036】
一方、データ保存部220には、ファイル、アプリケーション及びプログラムなどのような種々のデータが組み込まれるか保存されることができる。例えば、データ保存部220には仮想ゴルフシミュレーション方法を遂行するためのプログラムが組み込まれることができ、よって制御部210はデータ保存部220に保存されたプログラムを実行させて仮想ゴルフシミュレーション方法を遂行することができる。
【0037】
データ保存部220は仮想ゴルフシミュレーションの映像の具現などに必要なすべてのデータを保存し、例えばゴルフ場を映像化して具現した仮想ゴルフコースについてのデータなどを保存することができる。
【0038】
このために、データ保存部220は、ネットワークを介してサーバー(図示せず)から仮想ゴルフコースについてのさまざまなデータなどを受けて一時保存するように構成されることもできる。
【0039】
また、データ保存部220は、センシング装置20からゴルフボールの移動についての運動パラメーターなどのセンシング情報を受けて一時保存するように構成されることができる。
【0040】
一方、映像出力部230は、映像処理部240で処理されたシミュレーション映像を、映像出力装置40を介してスクリーン30に投射することで、使用者が映像を見るようにすることができる。
【0041】
ここで、映像処理部240は、データ保存部220に保存された仮想ゴルフコースについてのデータを用いて仮想ゴルフコースの映像を具現するように情報処理を遂行し、使用者が打撃したゴルフボールGの仮想のゴルフコースでの移動軌跡をシミュレーションして映像として具現することができる。
【0042】
このような映像処理部240は、第1軌跡処理部241及び第2軌跡処理部242を含むことができる。
【0043】
第1軌跡処理部241は仮想のゴルフコースでのボールの第1移動軌跡を演算することができる。ここで、「第1移動軌跡」は使用者がゴルフボールを打撃することによる仮想のゴルフコースでのボールの移動をシミュレーションした結果を示すものである。第1移動軌跡は仮想のゴルフコースでボールが移動する様子として表示されるか、仮想のゴルフコースでボールが移動した軌跡が線で連結されて表示されるか、または飛距離値を示すテキスト、イメージ、音声または映像としても表示されることができる。
【0044】
第1軌跡処理部241は、複数の因子をシミュレーションすることで、第1移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0045】
ここで、「因子」は仮想のゴルフコースでボールの移動をシミュレーションした結果に影響を及ぼす要素であり、因子項目及び前記因子項目に対応する因子値から構成されることができ、一実施例によれば、因子値はショットデータ及び環境データから構成されることができる。
【0046】
ショットデータは第1軌跡処理部241がセンシング情報から算出することができ、ショットデータとして、ボール速度、方向角、発射角、バックスピン、サイドスピン、キャリー、飛距離などがあり得る。
【0047】
第1軌跡処理部241は、ショットデータをシミュレーションして第1移動軌跡を算出することができ、仮想のゴルフコースでの環境データも一緒にシミュレーションして第1移動軌跡を算出することができる。ここで、「環境データ」は仮想のゴルフコースでのゴルフボールの移動をシミュレーションした結果に影響を及ぼす要素であるが使用者のゴルフショットによって算出できない因子値を意味する。すなわち、環境データは使用者がゴルフショットを遂行した仮想のゴルフコースの環境を示す因子値であり、例えば、仮想のゴルフコースの地形、季節、天気、温度、湿度、風速、風向などを含むことができる。
【0048】
したがって、第1軌跡処理部240は環境データによるゴルフコースの環境を映像化して提供するとともに、使用者のゴルフショットによる第1移動軌跡をシミュレーションするとき、環境データ及びショットデータを一緒にシミュレーションすることができる。そして、第1軌跡処理部240はシミュレーションした第1移動軌跡を映像化し、映像出力部230を介してスクリーン40に投射することができる。
【0049】
一方、第2軌跡処理部242は第2移動軌跡をシミュレーションして提供することができる。ここで、第2移動軌跡は仮想のゴルフコースでボールが移動する様子として表示されるか、仮想のゴルフコースでボールが移動した軌跡が線で連結されて表示されるか、または飛距離値を示すテキスト、イメージ、音声または映像としても表示されることができる。
【0050】
ちなみに、仮想ゴルフシミュレーション装置200は使用者に多様なプレイモードを支援することができる。例えば、使用者が訓練で飛距離を増やそうとする目的の「トレーニングモード」に限り、第2軌跡処理部242が第2移動軌跡をシミュレーションすることができ、よってトレーニングモードではないモードでゴルフプレイを使用者が進めるときは第2移動軌跡をシミュレーションしなくてもよい。
【0051】
一実施例によれば、第2軌跡処理部242は、第1移動軌跡をシミュレーションするのに影響を与える複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0052】
すなわち、第2軌跡処理部242は、ショットデータ及び環境データのうちショットデータにのみ基づいて第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。これにより、使用者がプレイするゴルフコースの環境が飛距離にいくら影響を及ぼすことができるかを使用者が確認することができるようにする。
【0053】
他の実施例によれば、第2軌跡処理部242は、ショットデータのうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0054】
例えば、第1移動軌跡のシミュレーションに用いられた環境データ及びショットデータのうち、環境データをそのまま用いながらショットデータのうちの一部のみを用いて第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0055】
このために、第2軌跡処理部242は、使用者のゴルフショットによるショットデータを複数回累積することができる。
【0056】
ちなみに、
図3は一使用者のショットデータを示す図であり、因子項目として、「ボール速度」、「発射角」、「バックスピン」、「サイドスピン」、「キャリー」、及び「飛距離」についてのショットデータを示す図である。
【0057】
使用者は4回のゴルフショットを行うことができ、
図3に示すように、第2軌跡処理部242は4回のゴルフショットによるショットデータを累積することができる。
【0058】
そして、第2軌跡処理部242は、累積されたショットデータに基づいて因子項目を選別し、選別された因子項目のショットデータに基づいて第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0059】
一実施例によれば、第2軌跡処理部242は、累積されたショットデータのうち所定の範囲内の値を有するショットデータを所定の回数以上有する因子項目を選別することができる。
【0060】
例えば、第2軌跡処理部242は、累積されたショットデータのうち所定の回数以上同じ値を有する因子項目を選別することができる。
図3を参照すると、第2軌跡処理部242は、総4回のうち総2回登場する「62」の「ボール速度」、「3,000」の「バックスピン」、「100」の「サイドスピン」を因子項目として選別することができる。
【0061】
他の例として、第2軌跡処理部242は、累積されたショットデータのうち任意に設定された範囲内での値を所定の回数以上有する因子項目を選別することができる。
図3を参照すると、第2軌跡処理部242は、61~63の範囲内の値を3回以上有する因子項目を選別することができ、
図3を参照すると、61~63の範囲内の値を4回有する因子項目である「バックスピン」を選別することができる。
【0062】
さらに他の例として、第2軌跡処理部242は各因子項目別に複数の他の使用者の平均値を求めることができ、平均値を基準に所定の範囲内の値を所定の回数以上有する因子項目を選別することができる。例えば、複数の他の使用者の「サイドスピン」の平均値が100であり、使用者が100を基準に1の誤差を有する値を4回以上有すると、「サイドスピン」を因子項目として選別することができる。
図3を参照すると、第2軌跡処理部242は、使用者の「サイドスピン」が全部100を基準に1の誤差を有するので、「サイドスピン」を因子項目として選別することができる。
【0063】
さらに他の実施例によれば、第2軌跡処理部242は、因子項目別にショットデータの平均値を算出し、前記平均値に基づいて因子項目を選別することができる。
【0064】
例えば、
図3を参照すると、第2軌跡処理部242は、因子項目別に平均値310を演算することができる。
【0065】
そして、第2軌跡処理部242は、ショットデータの平均値を基準に所定の範囲内に属する値を有する因子項目、またはショットデータの平均値が繰り返し現れる因子項目を選別することができる。
【0066】
そして、上述したように選別された因子項目は「固定項目」に設定することができる。そして、固定項目として選択されなかった項目であって、ゴルフショットのシミュレーションに影響を与える項目を「遊動項目」に設定することができる。
【0067】
図3に示すように、平均値310が総4回のうち2回登場する「ボール速度」及び「サイドスピン」を固定項目として選別し、残りの項目である「発射角」及び「バックスピン」を遊動項目に設定することができる。
【0068】
また、
図3に示すように、平均値310を基準に1の誤差範囲を有する「ボール速度」及び「サイドスピン」を固定項目として選別し、残りの項目である「発射角」及び「バックスピン」を遊動項目に設定することができる。
【0069】
このように、固定項目として選別されたショットデータを平均値に設定し、遊動項目に設定された因子項目についてのショットデータを複数回変更してシミュレーションすることで、第2軌跡処理部242は第2移動軌跡を複数回シミュレーションすることができる。
【0070】
ちなみに、
図4及び
図5では、
図3の固定項目である「ボール速度」及び「サイドスピン」を平均値に設定し、遊動項目である「発射角」及び「バックスピン」に多くの値を設定することによって最大飛距離を算出する。
【0071】
すなわち、
図4に示すように、第2軌跡処理部242は、遊動項目のうち「発射角」に対して多くの値を設定し、それによる第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。よって、飛距離を算出したとき、「発射角」の値が「13」であるときに最大飛距離410が算出され、最大飛距離を算出することができる「13」の値を「発射角」項目の最適値に設定することができる。
【0072】
また、
図5に示すように、第2軌跡処理部242は、遊動項目のうち「バックスピン」に対して多くの値を設定し、それによる第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。よって、「バックスピン」の値が「3,000」であるときに最大飛距離510が算出され、最大飛距離を算出することができる「3,000」の値を「バックスピン」項目の最適値に設定することができる。
【0073】
第2軌跡処理部242は、最適値を有する遊動項目及び固定項目のショットデータをシミュレーションした第2移動軌跡を映像化し、映像出力部230を介してスクリーン40上に表示することができる。
【0074】
ちなみに、
図6及び
図7は第2移動軌跡がシミュレーションされた映像をスクリーン上に表示された形状を示すものである。
図6に示すように、第2軌跡処理部242は、第1軌跡処理部241によって算出された第1移動軌跡600と一緒に第2移動軌跡610、620が表示されるように第2移動軌跡を映像化することができる。
【0075】
すなわち、第2軌跡処理部242は、
図4で「発射角」を13度に設定してシミュレーションし、映像化した第2移動軌跡610をスクリーン30上に表示することができ、また、
図5で説明したように、「バックスピン」を最適値3,000rpmに設定してシミュレーションし、映像化した第2移動軌跡620をスクリーン30上に表示することができる。
【0076】
ここで、第2軌跡処理部242は、
図6に示すように、第2移動軌跡610、620が第1移動軌跡600と一緒に表示されるように映像化して提供することができるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1移動軌跡600が表示された後に第2移動軌跡610、620が表示されるように映像化して提供することができる。
【0077】
また、第2軌跡処理部242は、第2移動軌跡を一つ以上算出し、そのうち最大飛距離ができるようにする第2移動軌跡の一つを選択して映像化して提供することができ、
図6に示すように、第2移動軌跡が複数シミュレーションされたとき、複数の第2移動軌跡のうち選択された複数の第2移動軌跡を映像化して提供することができる。
【0078】
また、第2軌跡処理部242は、フィードバック情報もシミュレーションして提供することができ、第2移動軌跡のシミュレーション過程で決定された最適値を含む「フィードバック情報」を使用者に提供することで、使用者にとってどの部分を改善させるかを知らせることができる。このようなフィードバック情報を、テキスト、イメージ、音声、及び映像のうちの少なくとも一つによって具現されて使用者に提供することができる。
【0079】
ちなみに、
図7に示すように、第2軌跡処理部242は、フィードバック情報700を生成して使用者に提供することができる。
【0080】
フィードバック情報はショットデータのうち最大飛距離を改善することができる最適値の因子項目及びその値についての情報を含んでいるので、使用者自分のショットデータと最適値とを比較分析することができる。
【0081】
よって、
図7に示すようなスクリーンを確認した使用者は、自分の発射角が8度であるが、この発射角を13度に上げて練習すれば最大飛距離を増やすことができると判断し、発射角を増やす演習をすることができる。
【0082】
一方、
図8及び
図9は一実施例による仮想ゴルフシミュレーション方法を説明するためのフローチャートである。
図8及び
図9に示した仮想ゴルフシミュレーション方法は、
図1~
図7に示した仮想ゴルフシミュレーション装置200で時系列的に処理する段階を含む。したがって、以下で省略した内容であると言っても、仮想ゴルフシミュレーション装置200について以上で記述した内容は
図8及び
図9に示した実施例による仮想ゴルフシミュレーション方法にも適用することができる。
【0083】
図8に示すように、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、ショットデータを獲得することができる(S810)。
【0084】
仮想ゴルフシミュレーション装置200は、トレーニングモードではないと判断されると(S820)、第1移動軌跡をシミュレーションして提供することができる(S830)。
【0085】
一方、トレーニングモードであると判断されると(S820)、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、第1移動軌跡をシミュレーションして提供するとともに、第2移動軌跡もシミュレーションして提供することができる(S840)。
【0086】
仮想ゴルフシミュレーション装置200は、第1移動軌跡のシミュレーションのためのショットデータのうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションするに際して、最大飛距離を算出する第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0087】
ここで、仮想ゴルフシミュレーション装置200はショットデータを複数回獲得して累積することができる。
【0088】
例えば、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、モードに関係なくショットデータを獲得して累積することができ、またはトレーニングモードで使用者にとってゴルフショットを複数回遂行するように要請することができ、それによって獲得されたショットデータを累積することができる。
【0089】
一方、
図9を参照すると、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0090】
すなわち、第1移動軌跡の算出のための複数の因子のうち環境データを除くと判断すると(S910)、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、環境データを除いたショットデータをシミュレーションした第2移動軌跡をシミュレーションし、その結果を使用者に提供することができる(S920)。これにより、使用者は環境要素が自分のショットにどの程度の影響を及ぼしたかを確認することができる。
【0091】
一方、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、第1移動軌跡のシミュレーションのための複数の因子のうち環境データを含ませ、ショットデータのうちの一部に基づいて第2移動軌跡をシミュレーションすることができる。
【0092】
このために、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、第1移動軌跡のシミュレーションのための因子項目のうちの一部の因子項目を選別し、選別された因子項目のうち前記使用者のショットデータを固定に設定することができる。
【0093】
すなわち、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、ショットデータ関連因子項目のうち固定項目を選別することができる(S930)。
【0094】
例えば、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、複数回累積された使用者のゴルフショットによるショットデータのうち所定の回数以上同じ値を有する因子項目を固定項目として選別することができる。
【0095】
もしくは、例えば、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、複数回累積された使用者のゴルフショットによるショットデータのうち所定の範囲内の値を所定の回数以上有する因子項目を固定項目として選別することができる。
【0096】
もしくは、例えば、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、複数回累積された使用者のゴルフショットによるショットデータの平均値を算出し、前記平均値に基づいて選別された因子項目を固定項目として選別することができる。例えば、平均値を基準に所定の誤差範囲内の値を有するショットデータに対する因子項目を固定項目として選別することができる。
【0097】
このように選別された固定項目には仮想ゴルフシミュレーション装置200が使用者のショットデータを設定することができ、例えば当該項目に対する使用者のショットデータ平均値を設定することができる。そして、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、遊動項目に任意の値を設定するか、遊動項目に対する使用者のショットデータ平均値を基準に所定の範囲内の値を設定することで(S940)、第2移動軌跡をシミュレーションすることができる(S950)。
【0098】
そして、仮想ゴルフシミュレーション装置200は、シミュレーション結果による第2移動軌跡を提供することができ、フィードバック情報も生成(S960)して提供することができる。
【0099】
ちなみに、前記説明では、仮想ゴルフシミュレーション装置200が最大飛距離に関連した第2移動軌跡を処理する実施例を説明したが、最大飛距離の他に使用者のゴルフ実力を向上させることができる要素に係わる第2移動軌跡を処理する実施例でも仮想ゴルフシミュレーション装置200が動作することができる。例えば、パット回数を減らすために固定項目を選別して最適のパット回数となるようにする第2移動軌跡をシミュレーションして提供する実施例としても仮想ゴルフシミュレーション装置200が動作することができる。
【0100】
使用者は内在する身体の限界などの理由で、体力鍛錬によってボール速度などを改善しにくいことがあるが、本明細書で開示する一実施例による仮想ゴルフシミュレーション方法によれば、使用者が改善することができる遊動的な値がどれであるか、かつ当該値をどのように改善させるかを提示することで、使用者にとって効率的な訓練を行うようにすることができる。
【0101】
前述した仮想ゴルフシミュレーション方法は、コンピュータによって実行可能な命令語及びデータを記憶する、コンピュータ可読の媒体の形態にも具現されることができる。ここで、命令語及びデータはプログラムコードの形態として記憶されることができ、プロセッサによって実行されたとき、所定のプログラムモジュールを生成して所定の動作を実行することができる。また、コンピュータ可読の媒体はコンピュータによってアクセス可能な任意の可用媒体であってもよく、揮発性及び非揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体のいずれも含む。また、コンピュータ可読の媒体はコンピュータ記録媒体であってもよい。コンピュータ記録媒体はコンピュータ可読の命令語、データ構造、プログラムモジュール又はその他のデータのような情報の記憶のための任意の方法又は技術によって具現された揮発性及び非揮発性、分離型及び非分離型媒体のいずれも含むことができる。例えば、コンピュータ記録媒体は、HDD及びSSDなどのマグネチック記憶媒体、CD、DVD及びブルーレイディスクなどの光学的記録媒体、又はネットワークを介して接近可能なサーバーに含まれるメモリであってもよい。
【0102】
前述した仮想ゴルフシミュレーション方法はコンピュータによって実行可能な命令語を含むコンピュータプログラム(又はコンピュータプログラム商品)で具現されることもできる。コンピュータプログラムはプロセッサによって処理されるプログラミング可能な機械命令語を含み、高レベルプログラミング言語(High-level Programming Language)、オブジェクト指向プログラミング言語(Object-oriented Programming Language)、アセンブリー言語又は機械言語などで具現されることができる。また、コンピュータプログラムは類型のコンピュータ判読可能記録媒体(例えば、メモリ、ハードディスク、磁気/光学媒体又はSSD(Solid-State Drive)など)に記録できる。
【0103】
前述した仮想ゴルフシミュレーション方法は上述したようなコンピュータプログラムがコンピューティング装置によって実行されることによって具現されることができる。コンピューティング装置は、プロセッサと、メモリと、記憶装置と、メモリ及び高速拡張ポートに接続している高速インターフェースと、低速バスと記憶装置に接続している低速インターフェースの少なくとも一部を含むことができる。このような成分のそれぞれは多様なバスを用いて互いに接続されており、共通マザーボードに搭載されるか他の適切な方式で取り付けられることができる。
【0104】
ここで、プロセッサはコンピューティング装置内で命令語を処理することができる。このような命令語としては、例えば高速インターフェースに接続されたディスプレイのように外部入力及び出力装置上にGUI(Graphic User Interface)を提供するためのグラフィック情報を表示するためにメモリ又は記憶装置に記憶された命令語を有することができる。他の実施例として、多数のプロセッサ及び/又は多数のバスが適切に多数のメモリ及びメモリ形態と一緒に用いられることができる。また、プロセッサは独立的な多数のアナログ及び/又はデジタルプロセッサを含むチップからなるチップセットトで具現されることができる。
【0105】
また、メモリはコンピューティング装置内に情報を記憶する。一例として、メモリは揮発性メモリユニット又はそれらの集合で構成されることができる。他の例として、メモリは不揮発性メモリユニット又はそれらの集合で構成されることができる。また、メモリは、例えば磁気又は光ディスクのような他の形態のコンピュータ可読の媒体であってもよい。
【0106】
そして、記憶装置はコンピューティング装置に大容量の記憶空間を提供することができる。記憶装置はコンピュータ可読の媒体であるかこのような媒体を含む構成であってもよく、例えばSAN(Storage Area Network)内の装置又は他の構成も含むことができ、フロッピーディスク装置、ハードディスク装置、光ディスク装置、又はテープ装置、フラッシュメモリー、それと類似した他の半導体メモリ装置又は装置アレイであってもよい。
【0107】
以上の実施例で使われる「~部」という用語はソフトウェア又はFPGA(field programmable gate array)又はASICのようなハードウェア構成要素を意味し、「~部」はある役割をする。しかし、「~部」はソフトウェア又はハードウェアに限定される意味ではない。「~部」はアドレス可能な記憶媒体にあるように構成されることもでき、一つ又はそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されることもできる。よって、一例として、「~部」はソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラム特許コードのセグメント、ドライバー、ファームウエア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。
【0108】
構成要素及び「~部」内で提供される機能はより小さな数の構成要素及び「~部」と結合するか追加的な構成要素及び「~部」から分離されることができる。
【0109】
それだけでなく、構成要素及び「~部」はデバイス又は保安マルチメディアカード内の一つ又はそれ以上のCPUを再生させるように具現されることもできる。上述した実施例は例示のためのものであり、上述した実施例が属する技術分野の通常の知識を有する者は上述した実施例が有する技術的思想又は必須な特徴を変更しなくて他の具体的な形態に易しく変形可能であることを理解することができるであろう。したがって、上述した実施例は全ての面で例示的なもので、限定的なものではないことを理解しなければならない。例えば、単一型として説明されている各構成要素は分散されて実施されることもでき、同様に分散されたものとして説明されている構成要素も結合された形態に実施されることができる。
【0110】
本明細書によって保護を受けようとする範囲は前記詳細な説明よりは後述する特許請求範囲によって決定され、特許請求範囲の意味及び範囲とその均等な概念から導出される全ての変更又は変形の形態を含むものに解釈されなければならない。