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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/04 20060101AFI20241220BHJP
   A63H 33/08 20060101ALI20241220BHJP
【FI】
A63H33/04 B
A63H33/08 A
A63H33/08 E
A63H33/08 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023203449
(22)【出願日】2023-11-30
【審査請求日】2024-01-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】内山 綾
(72)【発明者】
【氏名】島村 明日香
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 麻有
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-000949(JP,A)
【文献】特開2019-088161(JP,A)
【文献】特開2019-010137(JP,A)
【文献】特開2014-210187(JP,A)
【文献】特開2005-058432(JP,A)
【文献】特表2017-518852(JP,A)
【文献】特表2013-545580(JP,A)
【文献】特開平5-253357(JP,A)
【文献】登録実用新案第3200641(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主体部と、
前記主体部に設けられた第1連結部と、
前記主体部に設けられた第2連結部と、
を備え、
前記第1連結部は、他のパーツと連結する連結部として機能する第1連結凸部が設けられた第1連結面を有し、前記主体部の外側で当該他のパーツと当該第1連結凸部によって連結し、当該主体部に対して動作可能に構成され、
前記第2連結部は、前記他のパーツと連結する連結部として機能する第2連結凸部が設けられた第2連結面を有し、前記主体部の外側で当該他のパーツと当該第2連結凸部によって連結し、当該主体部に対して動作可能に構成され、
前記第1連結部及び前記第2連結部は、互いに連動するように構成されている、玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記第1連結部及び前記第2連結部は、異なる種別の動きで動く、玩具。
【請求項3】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部は直動し、前記第2連結部は回動する、玩具。
【請求項4】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部は往復の直動であり、前記第2連結部は往復の回動である、玩具。
【請求項5】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部は往復の直動であり、前記第2連結部は単方向への回転である、玩具。
【請求項6】
請求項1に記載の玩具であって、
前記第1連結部及び前記第2連結部は、同じ種別の動きで動く、玩具。
【請求項7】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部および前記第2連結部は回動する、玩具。
【請求項8】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部の回動量よりも、当該第1連結部の回動に連動する前記第2連結部の回動量が大きく構成されている、玩具。
【請求項9】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部の回りを前記第2連結部が回動する玩具。
【請求項10】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部と前記第2連結部の少なくとも一方に連結可能な摘み用パーツを備える、玩具。
【請求項11】
請求項に記載の玩具であって、
前記第1連結部および前記第2連結部は直動する、玩具。
【請求項12】
請求項11に記載の玩具であって、
前記第1連結部と前記第2連結部は、同じ方向に移動する、玩具。
【請求項13】
請求項に記載の玩具であって、
前記主体部に設けられた操作部を備え、
前記第1連結部および前記第2連結部は、前記操作部への操作により連動して動作する、玩具。
【請求項14】
請求項1に記載の玩具であって、
前記第1連結部の前記第1連結面と前記第2連結部の前記第2連結面とは大きさが異なる、玩具。
【請求項15】
請求項14に記載の玩具であって、
前記第1連結面に設けられた前記第1連結凸部の数は、前記第2連結面に設けられた前記第2連結凸部の数とは異なる、玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブロック玩具に関する提案として、例えば特許文献1には、下部ユニットと上部ユニットからなり、下部ユニットの凸部分に上部ユニットの孔部分を嵌め合わせて、上下両ユニットが回転できるように軸支させ、上下部ユニットを介して組み合わせるブロックの接続角度を変える組立て玩具用ブロック、の構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実公平7-36716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、接続するブロック間の角度を変えることができるものの、角度以外のブロック間の動きを行うことができない。したがって、遊び方の種類が少なく、興趣性に乏しいという課題があった。
【0005】
本発明は、興趣性の高い玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)
主体部と、
上記主体部に設けられ、所定のパーツを連結可能な第1連結部及び第2連結部と、を備え、
上記第1連結部及び上記第2連結部が上記主体部に対して動作可能に構成されている、玩具。
主体部と、
前記主体部に設けられた第1連結部と、
前記主体部に設けられた第2連結部と、
を備え、
前記第1連結部は、他のパーツと連結する連結部として機能する第1連結凸部が設けられた第1連結面を有し、前記主体部の外側で当該他のパーツと当該第1連結凸部によって連結し、当該主体部に対して動作可能に構成され、
前記第2連結部は、前記他のパーツと連結する連結部として機能する第2連結凸部が設けられた第2連結面を有し、前記主体部の外側で当該他のパーツと当該第2連結凸部によって連結し、当該主体部に対して動作可能に構成される、玩具。
主体部と、
前記主体部に設けられた第1連結部と、
前記主体部に設けられた第2連結部と、
を備え、
前記第1連結部は、他のパーツと連結する連結部として機能する第1連結凸部が設けられた第1連結面を有し、前記主体部の外側で当該他のパーツと当該第1連結凸部によって連結し、当該主体部に対して動作可能に構成され、
前記第2連結部は、前記他のパーツと連結する連結部として機能する第2連結凸部が設けられた第2連結面を有し、前記主体部の外側で当該他のパーツと当該第2連結凸部によって連結し、当該主体部に対して動作可能に構成され、
前記第1連結部及び前記第2連結部は、互いに連動するように構成されている、玩具。
【0007】
(2)
(1)に記載の玩具であって、
上記第1連結部及び上記第2連結部は、互いに連動するように構成されている、玩具。
【0008】
(3)
(1)又は(2)に記載の玩具であって、
上記第1連結部及び上記第2連結部は、異なる種別の動きで動く、玩具。
【0009】
(4)
(3)に記載の玩具であって、
上記第1連結部は直動し、上記第2連結部は回動する、玩具。
【0010】
(5)
(4)に記載の玩具であって、
上記第1連結部は往復の直動であり、上記第2連結部は往復の回動である、玩具。
【0011】
(6)
(4)に記載の玩具であって、
上記第1連結部は往復の直動であり、上記第2連結部は単方向への回転である、玩具。
【0012】
(7)
(1)又は(2)に記載の玩具であって、
上記第1連結部及び上記第2連結部は、同じ種別の動きで動く、玩具。
【0013】
(8)
(7)に記載の玩具であって、
上記第1連結部、および上記第2連結部は回動する、玩具。
【0014】
(9)
(8)に記載の玩具であって、
上記第1連結部の回動量よりも、当該第1連結部の回動に連動する上記第2連結部の回動量が大きく構成されている、玩具。
【0015】
(10)
(8)又は(9)に記載の玩具であって、
上記第1連結部の回りを上記第2連結部が回動する玩具。
【0016】
(11)
(8)から(10)の何れか1つに記載の玩具であって、
上記第1連結部と上記第2連結部の少なくとも一方に連結可能な摘み用パーツを備える、玩具。
【0017】
(12)
(7)に記載の玩具であって、
上記第1連結部、および上記第2連結部は直動する、玩具。
【0018】
(13)
(12)に記載の玩具であって、
上記第1連結部と上記第2連結部は、同じ方向に移動する、玩具。
【0019】
(14)
(2)に記載の玩具であって、
上記主体部に設けられた操作部を備え、
上記第1連結部および上記第2連結部は、上記操作部への操作により連動して動作する、玩具。
【0020】
(15)
(1)~(14)の何れか1つに記載の玩具であって、
上記第1連結部と上記第2連結部とは大きさが異なる、玩具。
(1)~(14)の何れか1つに記載の玩具であって、
前記第1連結部の前記第1連結面と前記第2連結部の前記第2連結面とは大きさが異なる、玩具。
【0021】
(16)
(1)~(15)の何れか1つに記載の玩具であって、
上記主体部は、他の部材に連結可能な第3連結部を備える、玩具。
【0022】
(17)
(16)に記載の玩具であって、
上記第3連結部の大きさは、上記第1連結部および上記第2連結部よりも大きい、玩具。
【0023】
(18)
(16)に記載の玩具であって、
上記第3連結部は、その連結面の形状及び大きさが上記第1連結部および上記第2連結部とは異なる、玩具。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、興趣性の高い玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の玩具における第1態様を示す斜視図である。
図2図1に示した玩具の要部断面図である。
図3】本発明の玩具における第2態様を示す斜視図である
図4図3に示した玩具の要部断面斜視図である。
図5】本発明の玩具における第3態様を示す斜視図である。
図6図5に示した玩具の要部断面斜視図である。
図7】本発明の玩具における第4態様を示す斜視図である。
図8図4に示した玩具の要部断面斜視図である。
図9】摘まみ用パーツの斜視図である。
図10】第1態様の玩具を使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図11】第2態様の玩具を使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図12】第3態様の玩具を使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図13】第4態様の玩具を使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図14】摘まみ用パーツを使用した玩具の遊び方の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一側面を表す一態様について、図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、前後(前後方向)、左右(左右方向)、上下(上下方向)、というように方向を示す記載を行うことがある。また、その方向については図に示す。
【0027】
(第1態様)
図1は、本発明の玩具1における第1態様を示す斜視図である。
玩具1A(1)は、図1に示すように、その本体部分である主体部20と、主体部20に設けられ、他のパーツ80,81(図10参照)を連結可能な第1連結部31、及び第2連結部32と、を備えている。第1連結部31、及び第2連結部32は、主体部20に対して、それぞれが所定の方向に動作することができるように構成されている。
【0028】
第1連結部31、第2連結部32は、共にその外面の連結面31us,32usに円筒形の凸部33を複数備えており、この凸部33が他のパーツ80,81との連結部として機能する。第1連結部31は、外部に見える部分の第1外ブロック31bが主体部20から露出し、主体部20の上端面20uに沿って前後方向(主体部の長手方向)に直線的に往復移動が可能である。一方、第2連結部32は、主体部20から露出した第2外ブロック32bが上端面20uから前端面20fに沿うように回動して往復移動が可能である。このように、第1連結部31と第2連結部32とは、主体部20の表面に沿って異なる種別(回動と直動)の動きをする。
【0029】
図2は、図1に示した玩具1Aの要部断面図である。
図2に示すように、第1連結部31は、第1外ブロック31bと、その下方側に主体部20内に収容された第1内ブロック31aと、を備えている。第1内ブロック31aは、側面視で下端側が前方に湾曲して曲がった形状を成し、上端部分が上端面20uに設けられた上端開口20iを貫通している。また、第1内ブロック31aは、上端開口20iに接近し且つ上端開口20iに沿って設けられたスライド板20cに貫通されており、これにより、前後移動がガイドされている。また、第1内ブロック31aには、下方側で且つ前方側(第2連結部側)に上下方向に略沿うように長孔31hが設けられている。そして、長孔31hには、例えば側面視で扇形のリンクアーム35に設けられた第1リンクピン35cがスライド可能に係合している。
【0030】
第2連結部32は、第2外ブロック32bと、主体部20内の第2内ブロック32aと、を備えている。第2内ブロック32aは、主体部20の上端面20uから前端面20fにかけて開口された前方開口20hを貫通している。また、第2内ブロック32aは、主体部20に設けられたブロック支軸20bに回転可能に支持されている。また、第2内ブロック32aには、後方側(第1連結部側)に、第2連結部32の回転半径方向に延びた長孔32hが設けられている。そして、この長孔32hにリンクアーム35の第2リンクピン35bがスライド可能に係合している。
【0031】
リンクアーム35は、前述のごとく扇形の形状をしており、その要部35aが主体部20に設けられたリンク支持部20aに回転可能に支持されている。このリンク支持部20aは、前掲の第1リンクピン35cと第2リンクピン35bとを結ぶ三角形の頂点に位置しており、第1リンクピン35c及び第2リンクピン35bが同時に揺動できる構成となっている。
【0032】
これにより、例えば、第1連結部31を前方にスライドさせた場合には、リンクアーム35は、第1リンクピン35cが押されて図中において時計回りの方向に回転し、第2連結部32を反時計回りの方向に回転させる。一方、第1連結部31を後方にスライドさせた場合には、リンクアーム35は、第1リンクピン35cが引っ張られて図中において反時計回りの方向に回転し第2連結部32を時計回りの方向に回転させる。このようにリンク機構によって、第1連結部31と第2連結部32とは、直線往復移動と回動往復移動が互いに連動するように連結されている。なお、第2連結部32を回動操作した場合には、第1連結部31が連動する。
【0033】
また、主体部20には、第1外ブロック31bが設けられた側とは反対の下側に、第3連結部40が設けられている。この第3連結部40は、例えば、他の部材であるベースプレート10に設けられた円筒形のベース凸部12と連結できる円筒形の連結突起42が複数設けられている。また、この第3連結部40の大きさは、主体部20の下面全体に設けられており、第1連結部31及び第2連結部32よりも大きい構造となっている。また、第3連結部40の連結面の形状及び大きさは、第1連結部31および第2連結部とは異なっている。このベースプレート10は、後述するように、板状に構成されており、主体部20を確りと保持することができる。
【0034】
また、第1連結部31と第2連結部32とは、その動き方が異なるだけでなく、第1外ブロック31bと第2外ブロック32bの連結面31us,32usの大きさが異なる。すなわち、両外ブロック31b,32bに設けられた凸部33の数が異なるように構成されている。これにより、連結できる又は連結し易いパーツ80,81のサイズが異なり、パーツ80,81の連結に際して工夫を必要とするように構成されている。
【0035】
(第2態様)
図3は、本発明の第2態様の玩具1Bを示す斜視図である。
図3に示す玩具1Bは、比較的扁平な箱形の主体部20の側面から第1連結部31が突出して設けられ、第2連結部32が第1連結部31とは90度異なる側面に設けられている。この玩具1Bにおける第2連結部32は、主体部20の外表面20usと面一になるように回転部分である筒部32dの連結面32usを備え、連結面32usに複数の凸部33が設けられている。一方、第1連結部31は、主体部20から突出した直方体形状の突出部31dと、突出部31dの一方側の側面(図中上側)に設けられた複数の凸部33と、を備え、凸部33が設けられた面が連結面31usとなっている。第1連結部31は、突出部31dが主体部20に対して往復の直動(出没)可能に移動できる。第2連結部32は、第1連結部31の往復移動に連動して回動する。第2連結部32の回動方向は、往復動ではなく単一方向の回転である。また、第3連結部40は、第2連結部32とは反対側に、図2に示した構成と同様に設けられている。
【0036】
図4は、図3に示した玩具1Bの要部断面斜視図である。
玩具1Bの第1連結部31と第2連結部32の連動構造について図4を参照して説明する。
第1連結部31は、図4に示すように、突出部31dの左右両端部に主体部20の側面に沿って延出された保持脚部31eが設けられている。この保持脚部31eには、第1連結部31を主体部20内部から外側(前方)に向かって押圧する押圧ばね20sが設けられている。また、主体部20(図4においては第3連結部40の上側)の中央には、第2連結部32の筒部32d(図3参照)と一体的に回転するラチェット歯車32gが設けられている。このラチェット歯車32gと、ラチェット歯車32gに係合するラチェット爪31gと、によってラチェット機構が構成されており、第2連結部32が一方方向のみの回転が可能である。
【0037】
ラチェット爪31gは、第1連結部31に設けられた支持軸31cにより軸支され第1連結部31と一体に移動する。そして、突出部31dを押して移動させたときに先端の爪31gtがラチェット歯車32gを押圧して回転させる。また、ラチェット歯車32gには、ラチェット爪31gとは反対側に、ラチェット歯車32gの回転を許容するように、付勢ばね38sにて付勢されラチェット歯車32gに接触する接触部材38が設けられている。この接触部材38の弾性接触は、第1連結部31を操作しないときに第2連結部32を係止し、また、第2連結部32の必要以上の回り過ぎを規制している。
【0038】
図5は、本発明の第3態様の玩具1Cを示す斜視図である。
図5に示す玩具1Cの場合は、第1連結部31と第2連結部32とが第1連結部31の大径胴部31jを介して繋がっており、両連結部31,32が一体に回転できる構成である。例えば、第1連結部31は、その大径胴部31jが回転中心軸線CLを中心にして主体部20内の内面に沿って回転可能に保持されており、また、凸部33を有する連結面31usが主体部20の側面と面一に露出している。また、第2連結部32は、主体部20の半円筒形状の上端面20uに沿って回動可能に支持されている。
【0039】
図6は、図5に示す玩具1Cの要部断面斜視図である。
図6に示すように、第1連結部31の大径胴部31jは、その外周面が主体部20の内壁面に沿って回転可能に支持されている。また、大径胴部31jは、例えば、上側に設けられた円弧状の長孔31hが主体部20のガイドピン20gにより貫通・案内されて回転位置が規制される。第2連結部32は、上端開口20iを貫通するように大径胴部31jの上端側から上方に突出する突出部31jaに接続されている。
【0040】
このように構成された玩具1Cは、第1連結部31及び第2連結部32は、第1連結部31の回りを第2連結部32が回動するように動作する。すなわち、第2連結部32は、第1連結部31の回動よりも、大きい回転半径でありその回転移動距離も大きい動きをする。
【0041】
図7は、本発明の玩具1Dの第4態様の斜視図である。
図7に示す玩具1Dは、第1連結部31及び第2連結部32が主体部20の上端面20uから同じ方向(上方)に直動するように構成されている。また、第1連結部31及び第2連結部32は、例えば、同じ大きさの直方体として構成されており、連結面31us,32usは同じ大きさに構成されている。また、上端面20uには、操作部60の一部(操作端61,62)が露出しており、この操作部60の操作により第1連結部31及び第2連結部32が、連動して交互に上下移動する。
【0042】
図8は、図7に示す玩具1Dの要部断面斜視図である。
第1連結部31及び第2連結部32を連動させる操作部60は、図8に示すように、その中央部分の回転中心部60aが主体部20に回転可能に軸支され、前後方向伸びた一対の操作端61,62を有する略蝶形状の部材である。操作端61,62には、第1連結部31の長孔31h、及び第2連結部32の長孔32hにスライド可能に係合する動作ピン60b,60cが設けられている。したがって、操作端61,62を押し込むように動作することで、操作部60の揺動に連動して、第1連結部31と第2連結部32とが交互に上下する。
【0043】
また、回転中心部60aの下側には、下方に向かって突出する凸部を挟んで上方に向かって凹んだ一対の凹み部63が設けられている。この凹み部63には、下方側からばね部材71により上方に付勢された押圧凸70進入する。この押圧凸70の係合によって、操作部60は、操作端61,62の押圧状態が維持され、且つ操作維持のクリック感が出る。
【0044】
図9は、摘まみ用パーツ50を示す斜視図であり、図9(a)は、摘まみ用パーツ50の外面側を示し、図9(b)は、摘まみ用パーツ50の内面側を示す。
図9に示す摘まみ用パーツ50は、略円筒形状の胴部51の外面の円形端面に、胴部51の直径の方向に立設された摘まみ片52を備えている。また、胴部51には、円周方向に等間隔で矩形状の切欠き53が設けられている。また、摘まみ用パーツ50の内面には、胴部51と同心状の円筒突起54が設けられている。
【0045】
このように構成された摘まみ用パーツ50は、連結面31us,32usに接続することができる。すなわち、摘まみ用パーツ50は、取り付け状態において、連結面31us,32usの4個の凸部33の内側に円筒突起54が収容され、且つ切欠き53が4個の凸部33に係合して接続される(図14参照)。
【0046】
図10は、第1態様の玩具1Aを使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図10に示す遊び方は、例えば、玩具1Aをベースプレート10に取り付ける。また、第1連結部31には、操作用のパーツ80を取り付け、第2連結部32には、動作用のパーツ81を取り付ける。また、別の移動パーツ83として、例えば、人形86を乗せた車輪のついた車両を用意する。
【0047】
先ず、第2連結部32が上を向いた状態とする。更に、移動パーツ83を第2連結部32に接近させた状態にセットする。次に、操作用のパーツ80を前方にスライドさせる。これにより、動作用のパーツ81が前方に回転して移動パーツ83の後部を押し、これにより、移動パーツ83は、前方へ行き良い良く走り出す。
【0048】
図11は、第2態様の玩具1Bを使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図11に示す遊び方は、例えば、玩具1Bをベースプレート10に取り付ける。第2連結部32には、例えば五角錐のブロックに旗がついた動作用のパーツ81を取り付ける。また、第1連結部31には、操作用のパーツ80を連結して指で押す操作を繰り返す(第1連結部31は押す力を緩めるとばね力に戻る)。この操作によって、動作用パーツ81を一方方向にぐるぐる回転する。
【0049】
図12は、第3態様の玩具1Cを使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図12に示す遊び方は、例えば、玩具1Cをベースプレート10に取り付けのときに、複数のブロック84を間に介在させて高い位置に取り付ける。第2連結部32には、例えば操作用のパーツ80を取り付ける。第1連結部31には、ブランコの横棒となる動作用のパーツ81を取り付ける。また、動作用のパーツ81には、人形86を乗せたブランコの移動パーツ83を引っ掛けてセットする。この状態で、操作用のパーツ80を左右に回転移動させることで移動パーツ83を揺動させることができる。
【0050】
図13は、第4態様の玩具1Dを使った遊び方の一例を示す斜視図である。
図13に示す遊び方は、例えば、玩具1Dをベースプレート10に取り付けるときに、例えば、2個のブロック84と3個の台形ブロック85とを適宜組み合わせて傾斜面のある滑り台を作成する。滑り台において、上側の2つの台形ブロック85は、第1連結部31及び第2連結部32に連結されて、操作部60の操作によって交互に上下移動を行うことができるようにする。
【0051】
そして、当初は、操作部60の操作端61が上がった状態において、中段の台形ブロック85が上方に突き出た状態とする(1点鎖線にて示す状態)。これにより、人形86を上段の台形ブロック85上に載せておく。次に、操作部60の操作端61を押し込むように操作すると、中段の台形ブロック85がその上下に位置する台形ブロック85と連続した傾斜面を形成し、これと同時に人形86の係止が解除されて人形86が滑り台を滑り落ちる。
【0052】
図14は、摘まみ用パーツ50を使用した玩具1Eの遊び方の一例を示す斜視図である。
図14に示した玩具1Eは、例えば、往復回動させる第1連結部31に対して上下に連動する第2連結部32を備えるものである。そして、玩具1Eをベースプレート10に取り付けた状態で、第2連結部32には、例えば、揚げ動ナッツ等を模した物品87を収容した動作用パーツ81が連結されている。また、第1連結部31には、摘まみ用パーツ50が接続されている。この摘まみ用パーツ50を回すことで、動作用パーツ81が上下動する。
【0053】
以上述べたように、本態様の玩具1は、主体部20(本体部分)に対して第1連結部31及び第2連結部32が動作可能に設けられていることで、複数の部分が動くことのできる玩具1を提供可能である。
【0054】
また、第1連結部31及び第2連結部32が互いに連動するように構成されていることで、両連結部における一方の動きによって他方が動く遊び方を楽しむことができる。更に、両連結部の動き方が異なる種別の動き方である場合には、一方の連結部の操作の例えば直線的の動きの操作に対して、例えば回動などの異なる動き方をさせる楽しみ方が可能となる。また、両連結部が同じ動き方、例えば直線的な往復移動、回転半径の異なる回転移動などをする場合、異なる部材が連動して動作するので、玩具1として興趣性を高めることができる。
【0055】
本態様においては、一方の部材が往復動作に連動して他方の部材が単一方向の回転をするように構成されている場合には、回転が連続的に動くので、例えば、回転の動力源があるような連続回転が可能である。
【0056】
また、本態様では、特に、小さい回転動作を大きい動きに変化させる楽しみ方が可能となり、大きな動きのある玩具1を提供可能である。
【0057】
本態様では、第1連結部31と第2連結部32の一方側に摘まみ用パーツ50が連結可能に構成されていることで、操作が容易になり操作性の良い玩具1を提供できる。
【0058】
更に、本態様では、第1連結部31と第2連結部32の操作において、両連結部を動作させる操作部60が設けられている場合、両部材の連動を1か所で制御している演出ができる。
【0059】
本態様においては、主体部20に他の部材と連結可能な第3連結部40が設けられていることで、主体部20を他の部材に繋げた状態で保持することが可能となる。更に、第3連結部40が他の連結部分よりも大きく構成されていることで、主体部20をより確りと固定させることができる。
【0060】
以上、本発明の一態様について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、上記態様において、第1連結部31と第2連結部32とを連動させるリンク機構は、図示の構成に何ら制限されるものではなく適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0061】
1(1A、1B、1C、1D) 玩具
20 主体部
31 第1連結部
32 第2連結部
40 第3連結部
50 摘まみ用パーツ
60 操作部
80,81 パーツ
【要約】
【課題】興趣性の高い玩具を提供する。
【解決手段】主体部20と、主体部20に設けられ、所定のパーツを連結可能な第1連結部31、及び第2連結部32と、を備えている。そして、第1連結部31、及び第2連結部32が主体部20に対して連動して動作可能に構成されている。この玩具1において、主体部20に対して第1連結部31、および第2連結部32が動作可能に設けられていることで、複数の部分が連動する種々の遊び方ができる玩具1を提供できる。
【選択図】図1
図1
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図14