特許7607746IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

鋼材の腐食量の予測方法、鋼材の腐食量予測システム、鋼材の腐食量予測プログラム及び鋼材の提案方法に関する。 本願は、2021年3月31日に、日本に出願された特願2021-59457号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、鋼材の腐食量の予測精度を向上させることが可能な、鋼材の腐食量の予測方法、鋼材の腐食量予測システム及び鋼材の腐食量予測プログラムを提供することを課題とする。また、本発明は、鋼材の腐食量の予測方法によって予測された鋼材の腐食量を利用した、鋼材の提案方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。 [1] 鋼材を屋外に曝した場合の腐食量を評価する指標として、観測地点Xにおける観測時刻tXi(ただしiは1~nの整数)毎の風速、風向及び降雨量の気象観測値WXから求まる鋼材の腐食性指標Q(tXi,WX)を用いる、鋼材の腐食量を予測する方法であって、 前記観測地点Xが鋼材の利用予定地点Mである気象観測値WMに基づいて、過去の観測時刻・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の鋼材の腐食量の予測方法、鋼材の腐食量予測システム及び鋼材の腐食量予測プログラムでは、鋼材の利用予定地点Mにおける過去の観測時刻tMi毎の腐食性指標QM(tMi,WM)の時系列データに対して極値統計解析を行うことで、将来の評価期間tF1~tFn内における腐食性指標の極大値Qmax(tFi)を推測する。次いで、腐食試験の結果から予め求めておいた鋼材の実測腐食量と鋼材の腐食性指標Q(tZi,WZ)との関係式に、腐食性指標の極大値Qmax(tFi)を導入する。本発明は、このようにして将来の鋼材の腐食量を推測するので、従来の年平均値に基づいて腐食量を予測する方法に比べて、腐食量の予測精度を高めることができる。
また、本発明の鋼材の腐食量の予測方法、鋼材の腐食量予測システム及び鋼材の腐食量予測プログラムは、試験地点Zにおける鋼材の腐食試験の結果に基づき、利用予定地点Mにおける鋼材の将来の腐食量を推測するものである。本発明では、試験地点Zにおける鋼材の実測腐食量と腐食性指標Q(tZi,WZ)との対応関係と、利用予定地点Mの気象観測値WMから得た腐食性指標Q(tMi,WM)の時系列データとが得られていればよい。よって、本発明は、汎用性に優れる。

また、本発明の鋼材の腐食量の予測方法、鋼材の腐食量予測システム及び鋼材の腐食量予測プログラムによれば、一次腐食性指標Q1(tXi,WX)及び二次腐食性指標Q2(tXi,WX)を順次求め、更に、二次腐食性指標Q2(tXi,WX)から腐食性指標Q(tXi,WX)を求める。ここで、一次腐食性指標Q1(tXi,WX)は、鋼材への塩分付着量の指標となるものであり、風速u(tXi)及び風向θs、θw(tXi)に基づいて算出される。また、二次腐食性指標Q2(tXi,WX)は、観測時刻tXiの直前の観測時刻である観測時刻tXi-1における二次腐食性指標Q2(tXi-1,WX)に、観測時刻tXiにおける一次腐食性指標Q1(tXi,WX)を加算し、更に腐食の主原因である塩分が降雨により洗い流されることを腐食性消失係数c(tXi)として導入するとともに、鋼材表面に結露水が発生しやすい夜間に塩分の付着が増大することを腐食性蓄積係数s(tXi)として導入することにより算出される。そして、腐食性指標Q(tXi,WX)は、夜間に付着した塩分を含む結露水が昼間の日照により乾燥されることで腐食が進展する事象を腐食性発現係数p(tXi)により数値化し、この腐食性発現係数p(tXi)を二次腐食性指標Q2(tXi,WX)に乗じることで算出される。これにより、鋼材の塩分付着量に影響を与える気象状況が反映された腐食性指標Q(tXi,WX)を得ることができ、これを用いることで、腐食量の予測精度を高めることができる。

本発明の鋼材の提案方法は、本発明の鋼材の腐食量の予測方法により、利用予定地点Mにおける将来にわたる鋼材の腐食量を予測し、得られた腐食量の予測値を、営業担当者が顧客に提示する。これにより本発明は、鋼材を長期間に渡り屋外環境下で使用した場合の将来の腐食量の予測値を知りたいという顧客の要望に応えることができる。また、本発明は、精度の高い腐食量の予測値を提供できるので、適切な鋼材を顧客に勧めることができる。

また、本発明の鋼材の提案方法によれば、本発明の鋼材の腐食量の予測方法により、利用予定地点Mにおける将来にわたる鋼材の腐食量を、複数種類の鋼材についてそれぞれ予測し、得られた鋼材毎の腐食量の予測値を、営業担当者が顧客に提示する。これにより本発明は、鋼材を長期間に渡り屋外環境下で使用した場合の将来の腐食量の予測値を知りたいという顧客の要望に応えることができる。また、本発明は、精度の高い腐食量の予測値を鋼種毎に提供できるので、適切な鋼材選択して顧客に勧めることができる。

この特許の権利範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 本発明の実施形態である鋼材の腐食量予測システムを説明する模式図。
【図2】 本発明の実施形態である鋼材の腐食量予測プログラムを説明する模式図。
【図3】 腐食性指標Q(tMi,WM)の経時変化の一例を示すグラフ。
【図4A】 観測時刻tM1~tMn間の腐食性指標Q(tMi,WM)の時系列データの一例を示すグラフ。
【図4B】 将来の評価期間tF1~tFn内における腐食性指標の極大値Qmax(tFi)を示すグラフ。
【図5】 SUS304についての最大値QRmaxの対数と実測腐食量(RN)との関係を示すグラフ。
【図6】 本実施形態の腐食量の推測方法のアウトプットの一例を示すグラフ。
【図7】 SUS304についての最大値QRmaxの対数と実測腐食量(RN)との関係を示すグラフ。
【図8】 SUS304についての温度補正後の最大値QRmaxの対数と実測腐食量(RN)との関係を示すグラフ。

代表図 図1本件の代表的な図

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