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特許7607830移動軌跡表示システムおよび移動軌跡表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-19
(45)【発行日】2024-12-27
(54)【発明の名称】移動軌跡表示システムおよび移動軌跡表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241220BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024517667
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(86)【国際出願番号】 JP2022018945
(87)【国際公開番号】W WO2023209822
(87)【国際公開日】2023-11-02
【審査請求日】2024-08-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 嘉人
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特許第5943173(JP,B2)
【文献】特開2017-009341(JP,A)
【文献】特開2018-147175(JP,A)
【文献】国際公開第2018/189845(WO,A1)
【文献】特開2016-006612(JP,A)
【文献】特開2010-128815(JP,A)
【文献】特開2020-129231(JP,A)
【文献】特開2022-062248(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0010028(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示する移動軌跡表示システムであって、
前記移動体の移動軌跡を表示する処理を実行する制御部と、
前記移動体の移動軌跡を示すデータを記憶する記憶部とを備え、
前記制御部は、
前記データに基づいて、前記移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成し、
前記施設内のマップに前記移動軌跡画像を重ね合わせた移動軌跡マップを生成し、
画像を表示する表示部に対して前記移動軌跡マップを出力し、
前記移動軌跡画像は、前記移動体が停止した位置における停止時間を示す停止画像と、前記移動体の移動速度を示す線の画像である速度画像とを含み、
前記停止画像の大きさは、前記移動体の停止時間に応じて異なり、
前記制御部は、前記移動体の平均移動速度に応じて前記速度画像の色を異ならせる、移動軌跡表示システム。
【請求項2】
施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示する移動軌跡表示システムであって、
前記移動体の移動軌跡を表示する処理を実行する制御部と、
前記移動体の移動軌跡を示すデータを記憶する記憶部とを備え、
前記制御部は、
前記データに基づいて、前記移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成し、
前記施設内のマップに前記移動軌跡画像を重ね合わせた移動軌跡マップを生成し、
画像を表示する表示部に対して前記移動軌跡マップを出力し、
前記移動軌跡画像は、前記移動体が停止した位置における停止時間を示す停止画像と、前記移動体の移動速度を示す線の画像である速度画像とを含み、
前記停止画像の大きさは、前記移動体の停止時間に応じて異なり、
前記制御部は、前記移動体の平均移動速度に応じて前記速度画像の線の種類を異ならせる、移動軌跡表示システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記移動体の停止時間のうち、最大停止時間および最小停止時間を抽出し、
前記最小停止時間と前記最大停止時間とに基づき、前記移動体の停止時間を所定数のグループに分類し、
分類された前記グループごとに前記停止画像の大きさを異ならせる、請求項1または請求項2に記載の移動軌跡表示システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記移動体の停止時間を第1グループと第2グループと第3グループとに分類し、
前記第1グループは、前記移動体の停止時間が前記最小停止時間以上であって第1停止時間未満となるグループであり、
前記第2グループは、前記移動体の停止時間が前記第1停止時間以上であって第2停止時間未満となるグループであり、
前記第3グループは、前記移動体の停止時間が前記第2停止時間以上であって前記最大停止時間以下となるグループであり、
前記第1停止時間は、前記最小停止時間より長く、
前記第2停止時間は、前記第1停止時間より長くかつ前記最大停止時間よりも短く、
前記停止画像は、第1停止画像と第2停止画像と第3停止画像とを含み、
前記制御部は、
前記移動体の停止時間が前記第1グループに分類される場合に、前記第1停止画像を生成し、
前記移動体の停止時間が前記第2グループに分類される場合に、前記第1停止画像よりも大きい前記第2停止画像を生成し、
前記移動体の停止時間が前記第3グループに分類される場合に前、前記第2停止画像よりも大きい前記第3停止画像を生成する、請求項3に記載の移動軌跡表示システム。
【請求項5】
前記移動軌跡画像は、所定時間ごとの前記移動体の位置を示す位置画像をさらに含み、
前記制御部は、前記移動体が特定時間以上停止した場合は、前記位置画像に代えて前記停止画像を表示する、請求項1または請求項2に記載の移動軌跡表示システム。
【請求項6】
前記位置画像は、前記移動体の移動方向を示す画像であり、
前記停止画像は、前記移動体の移動方向を示さない画像である、請求項5に記載の移動軌跡表示システム。
【請求項7】
前記移動体は、前記施設を利用する人を含み、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記人の動線を示す動線データに基づいて、前記人の動線に関する前記移動軌跡画像を生成する、請求項1または請求項2に記載の移動軌跡表示システム。
【請求項8】
コンピュータが実行する、施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示する移動軌跡表示方法であって、
前記移動体の移動軌跡を示すデータを記憶するステップと、
前記データに基づいて、前記移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成するステップと、
前記施設内のマップに前記移動軌跡画像を重ね合わせた移動軌跡マップを生成するステップと、
画像を表示する表示部に対して前記移動軌跡マップを出力するステップとを備え、
前記移動軌跡画像は、前記移動体が停止した位置における停止時間を示す停止画像と、前記移動体の移動速度を示す線の画像である速度画像とを含み、
前記停止画像の大きさは、前記移動体の停止時間に応じて異なり、
前記移動体の平均移動速度に応じて前記速度画像の色を異ならせるステップをさらに備える、移動軌跡表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示する移動軌跡表示システムおよび移動軌跡表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビル管理において、施設内の作業者または利用者の作業効率または移動効率を測定しこれを把握するための有効な手法として、移動軌跡を示す移動軌跡マップ(動線マップ)を表示させる手法が一般的に用いられている。たとえば、特開2016-85667号公報(特許文献1)には、施設内を移動する採取対象者の動線を施設のマップ上に表示する動線情報処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-85667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
施設の利用者などの移動体が施設内を移動する際、移動体ごとに移動速度が異なり、また、移動経路において一時停止することもある。こうした移動体の移動状態を直感的に把握するための、移動軌跡の表示方法については未だ改良の余地があった。
【0005】
本開示は、かかる問題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、施設内を移動する移動体の移動軌跡の表示において、移動体の移動状態を直感的に把握することができる移動軌跡表示システムおよび移動軌跡表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従う移動軌跡表示システムは、施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示するシステムである。移動軌跡表示システムは、移動体の移動軌跡を表示する処理を実行する制御部と、移動体の移動軌跡を示すデータを記憶する記憶部とを備える。制御部は、データに基づいて、移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成する。制御部は、施設内のマップに移動軌跡画像を重ね合わせた移動軌跡マップを生成する。制御部は、画像を表示する表示部に対して移動軌跡マップを出力する。移動軌跡画像は、移動体が停止した位置における停止時間を示す停止画像と、移動体の移動速度を示す速度画像とを含む。停止画像の大きさは、移動体の停止時間に応じて異なる。
【0007】
本開示に従う移動軌跡表示方法は、施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示する方法である。移動軌跡表示方法は、移動体の移動軌跡を示すデータを記憶するステップと、データに基づいて、移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成するステップと、施設内のマップに移動軌跡画像を重ね合わせた移動軌跡マップを生成するステップと、画像を表示する表示部に対して移動軌跡マップを出力するステップとを備える。移動軌跡画像は、移動体が停止した位置における停止時間を示す停止画像と、移動体の移動速度を示す速度画像とを含む。停止画像の大きさは、移動体の停止時間に応じて異なる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、施設内を移動する移動体の移動軌跡の表示において、移動体の移動状態を直感的に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施の形態に従う移動軌跡表示システムの全体構成図である。
図2】移動軌跡表示システムのハードウェア構成を示す図である。
図3】動線マップの一例を示す図である。
図4】停止時間データの一例を示す図である。
図5】停止マーク例を示す図である。
図6】動線マップ上に表示した停止マークの一例を示す図である。
図7】移動速度および停止時間を説明するための図である。
図8】移動速度および停止時間を説明するための図である。
図9】移動速度および停止時間を説明するための図である。
図10】平均速度分け図(色分け)を用いた動線マップを説明するための図である。
図11】平均速度分け図(線分け)を用いた動線マップを説明するための図である。
図12】移動軌跡表示システムが実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
図13】移動軌跡画像生成処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0011】
図1は、本開示の実施の形態に従う移動軌跡表示システム100の全体構成図である。本実施の形態に従う移動軌跡表示システム100は、施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示するシステムである。
【0012】
本実施の形態において、「移動体」は、人と物とを含む。たとえば、移動体は、歩行する人、ショッピングカートを押している人、移動型ロボット等を指す。以下では、商業施設(例えば、ショッピングモール)内の移動軌跡を表示する場合を例として、本実施の形態に従う移動軌跡表示について説明する。
【0013】
図1に示すように、移動軌跡表示システム100は、サーバ10,20と、端末装置30と、複数の無線通信機72と、複数のカメラ70とを備える。サーバ10、サーバ20および端末装置30は、通信網NW(代表的には、インターネット)を介して互いに通信可能に構成されている。なお、サーバ10,20のみで移動軌跡表示システム100を構成するようにしてもよい。
【0014】
施設内には、多数の移動体が存在する。多数の移動体には、買い物客等の施設利用者、各店舗の従業員、清掃員、警備員、および施設管理者等が含まれている。
【0015】
移動体には、移動型ロボット40が含まれる。移動型ロボット40は、例えば、自律移動型の掃除機である清掃ロボット、自律移動型の搬送ロボット、買い物客4,5からの問い合わせに対応する自律移動型の案内ロボット等である。移動型ロボット40は、バッテリを搭載しており、バッテリに蓄えられた電力を用いて施設内を移動することができる。
【0016】
移動型ロボット40には、無線通信機42が搭載されている。無線通信機42は、たとえば、BLE(Bluetooth Low Energy、「Bluetooth」が登録商標)通信規格に従う通信方式を用いて、移動型ロボット40の位置を検出するための信号を発信する。BLE通信規格に代えて、UWB(Ultra Wide Band)通信規格等に従う通信方式を用いてもよい。または、無線通信機42は、例えばLTE(Long Term Evolution)等の無線通信規格に従う通信方式を用いて、移動型ロボット40を識別するためのID(Identification)や、移動型ロボット40の運転状態を示す信号等をサーバ20へ送信する。
【0017】
買い物客4が利用するショッピングカート60には、無線通信機62が搭載されている。無線通信機62は、無線通信機42と同様に、BLE通信規格またはUWB通信規格等に従う通信方式を用いて、ショッピングカート60の位置を検出するための信号を発信する。
【0018】
複数の無線通信機72および複数のカメラ70は、例えば、施設の天井45に適当な距離をおいて設置される。複数の無線通信機72は、移動型ロボット40の無線通信機42およびショッピングカート60の無線通信機62と同じ通信規格に従う通信方式を用いて、移動型ロボット40およびショッピングカート60から発生される信号を受信するとともに、その受信強度を検知する。無線通信機72における受信強度から、ショッピングモール内における移動型ロボット40およびショッピングカート60の位置を測定することができる。無線通信機72は、移動型ロボット40およびショッピングカート60から受信した信号の受信強度をサーバ20へ出力する。
【0019】
カメラ70は、施設内を撮像し、撮像画像(動画像)をサーバ20へ出力する。撮像画像には、施設内に存在する人(買い物客、従業員等)または移動型ロボット40の画像が含まれている。なお、無線通信機72およびカメラ70は、壁に設置されてもよい。
【0020】
サーバ20は、施設内に存在する移動体を監視するサーバである。サーバ20には、天井45に設置された複数の無線通信機72およびカメラ70が通信接続されている。サーバ20は、移動型ロボット40を管理するサーバであってもよい。
【0021】
サーバ20は、無線通信機72において受信される信号の受信強度を無線通信機72から受信し、各無線通信機72における受信強度から、施設内における移動型ロボット40およびショッピングカート60の位置を測定する。また、サーバ20は、カメラ70からの撮像画像(動画像)に基づいて、人の位置を測定する。さらに、サーバ20は、ショッピングカート60の位置情報およびカメラ70からの撮像画像(動画像)に基づいて、移動軌跡情報(移動データ)を生成する。サーバ20は、移動体の移動軌跡情報を、通信網NWを経由してサーバ10へ送信する。
【0022】
サーバ10は、施設の利用者に対して、施設内の移動軌跡マップ(後述する図11図12参照)を生成して提示する機能を有する。ここで、施設の利用者は、買い物客、施設管理者等を含むものとする。サーバ10は、一例として、施設を運営する運営会社に設置されている。サーバ10は、運営会社から施設の管理を委託された管理担当者によって利用され得る。サーバ10は、生成した移動軌跡マップを、端末装置30を通じて利用者に表示する。
【0023】
なお、本実施の形態では、施設内を監視するサーバ20と移動軌跡マップを生成するサーバ10を別体として構成されているが、これに限定されず、サーバ10,20を一体に構成してもよい。
【0024】
端末装置30は、通信網NWを介して、サーバ10と通信可能に接続されている。端末装置30は、通信機能および表示機能を有する情報処理装置であり、代表的にはスマートフォンまたはタブレットである。端末装置30は、施設内の買い物客1、施設管理者3、および各店舗の従業員等によって利用され得る。なお、端末装置30は、スマートフォンまたはタブレット等の携帯端末に限定されず、施設内に設置されたPC(Personal Computer)等であってもよい。
【0025】
端末装置30は、典型的には、ウェブブラウザを有している。端末装置30は、サーバ10にアクセスし、画面データ(WEB画面)を自装置に表示する。なお、端末装置30は、画面データを表示するには、サーバ10に対してログインする必要がある。
【0026】
なお、本実施の形態では、端末装置30とサーバ10とを別体として構成されているが、これに限定されず、端末装置30とサーバ10とを一体に構成してもよい。
【0027】
図2は、移動軌跡表示システム100のハードウェア構成を示す図である。移動軌跡表示システム100は、サーバ10,20等を備えている。サーバ10,20で構成されるサーバ群は、移動軌跡表示システム100に係るプログラムやデータ等を記憶する記憶部と、移動軌跡表示システム100に係るプログラムを実行する制御部を備える。制御部は、移動体の移動軌跡を表示させるための処理等を実行する。記憶部は、移動体の移動軌跡を示す移動データ等を記憶している。
【0028】
サーバ群(サーバ10,20)は、制御部として、以下で説明するサーバ10のプロセッサ11およびサーバ20のプロセッサ21を備える。また、サーバ群(サーバ10,20)は、記憶部として、以下で説明するサーバ10のROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13およびHDD(Hard Disk Drive)14、ならびに、サーバ20のROM22、RAM23およびHDD24を備える。
【0029】
サーバ10は、主たる構成要素として、プログラムを実行するプロセッサ11と、データを不揮発的に格納するROM12と、プロセッサ11によるプログラムの実行により生成されたデータ、または、入力装置を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM13と、データを不揮発的に格納するHDD14と、通信IF(Interface)15とを含む。各構成要素は、相互にデータバス16によって接続されている。
【0030】
なお、通信IF15は、サーバ20および端末装置30とサーバ10との間で通信を行なうためのインターフェイスである。HDD14は、各種データを格納する。なお、サーバ10は、HDD14の代わりに、または、HDD14とともに他の不揮発性記憶装置を備えていてもよい。
【0031】
サーバ20は、主たる構成要素として、プロセッサ21、ROM22、RAM23、HDD24、および通信IF25を含む。各構成要素は、相互にデータバス26によって接続されている。通信IF25は、サーバ10、移動型ロボット40、無線通信機72およびカメラ70との間で通信を行なうためのインターフェイスである。HDD24は、移動型ロボット40の情報、施設の情報、ならびに、移動型ロボット40、人およびショッピングカート60の位置情報等を記憶する。また、HDD24は、移動型ロボット40を管理するための各種データベースを記憶している。
【0032】
なお、図2には、プロセッサ11,21の各々がプログラムを実行することによって必要な処理が提供される構成例を示したが、これらの提供される処理の一部または全部を、専用のハードウェア回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等を用いて実装してもよい。
【0033】
端末装置30は、主たる構成要素として、プロセッサ31、ROM32、RAM33、入力部34、ディスプレイ35、および通信IF36を含む。各構成要素は、相互にデータバス37によって接続されている。入力部34は、ユーザ(例えば、買い物客1、施設管理者3等)からの入力を受け付ける。ディスプレイ35は、プロセッサ11からの処理結果等を出力する。入力部34とディスプレイ35とを一体化したタッチパネルディスプレイを採用してもよい。通信IF36は、サーバ10との間で通信を行なうためのインターフェイスである。HDD34は、インストールされたアプリ等を記憶する。
【0034】
サーバ20は、無線通信機72において受信される信号の受信強度を無線通信機72から受信し、各無線通信機72における受信強度から施設内における移動型ロボット40の位置を測定する。そして、サーバ20は、移動型ロボット40の位置に基づいて、移動型ロボット40の移動軌跡を示す移動データを生成し、生成した移動データを、通信網NWを経由してサーバ10へ送信可能である。
【0035】
また、サーバ20は、施設内に存在する人(買い物客、従業員など)の動きを監視する。サーバ20には、天井45に設置された複数の無線通信機72およびカメラ70が通信接続されている。複数の無線通信機72およびカメラ70は、天井45に適当な距離をおいて設置され、施設内に存在する買い物客4,5の動きを検知するために用いられる。無線通信機72およびカメラ70は、壁に設置されてもよい。
【0036】
具体的には、買い物客が利用するショッピングカート60には、無線通信機62が搭載されている。無線通信機62は、無線通信機72と同様に、BLE通信規格またはUWB通信規格等に従う通信方式を用いて、ショッピングカート60の位置を検出するための信号を発信する。
【0037】
無線通信機72は、ショッピングカート60の無線通信機62と同じ通信規格に従う通信方式を用いて、ショッピングカート60から発生される信号を受信するとともに、その受信強度を検知する。無線通信機72は、ショッピングカート60から受信した信号の受信強度をサーバ20へ出力する。カメラ70は、施設内を撮像し、撮像画像(動画像)をサーバ20へ出力する。撮像画像には、施設内を通行する買い物客4,5の画像が含まれている。
【0038】
サーバ20は、無線通信機72において受信される信号の受信強度を無線通信機72から受信し、各無線通信機72における受信強度から施設内におけるショッピングカート60の位置を測定する。サーバ20は、ショッピングカート60の位置情報およびカメラ70からの撮像画像(動画像)に基づいて、施設内における人の動線を示す移動軌跡データ(動線データ)を生成する。これらの移動軌跡データは、HDD24に記憶される。サーバ20は、生成した動線データを、通信網NWを経由してサーバ10へ送信可能である。
【0039】
なお、本実施の形態においては、移動体(人または物)が移動する経路を示すものを「移動軌跡」と記載する。そのうち、人が移動する経路を示すものを「動線」と記載することがある。また、移動軌跡に基づき生成されるマップを移動軌跡マップまたは動線マップと記載する。
【0040】
人の動線データ(移動データ)は、サーバ10によって生成される。サーバ10は、予め定められたサンプリング周期で、施設内の人およびショッピングカート60の位置を測定する。人の位置は、公知の画像解析技術を用いて、複数のカメラ70による撮像画像から測定することができる。また、ショッピングカート60の位置は、複数の無線通信機72における受信強度から測定することができる。
【0041】
図3は、動線マップ(移動経路マップ)の一例を示す図である。以下の説明で示す移動経路は、人および移動型ロボットを含む移動体の移動経路を含むが、説明上は、人のみが移動しているものとして説明する場合もある。
【0042】
図3の画面91には、施設内のフロアを天井から見た平面図が模式的に示されている。図3に示すように、施設には、複数の出入口、複数の店舗、店舗倉庫、買い物客が通行するための買物客通路、従業員が通行するための従業員通路、機械室、化粧室(Toilet)、および、エレベータEV1,2が設けられている。
【0043】
図3中に示された移動軌跡(以下、「動線」とも称する)L1~L4は、人またはショッピングカート60の移動軌跡(動線)を示している。動線L1~L4は、人が通路を通って出入口、エレベータ、および店舗等の設備の間を移動する様子を表している。
【0044】
図3中に示された停止マークSA~SFは、人の移動が停止している停止位置を示す「停止マーク」である。この停止位置は、人またはショッピングカート60の位置が複数のサンプリング周期(例えば、1秒、1分)に亘って変化していないことを条件として検出される。
【0045】
上記停止マークは、停止時間に応じて表示サイズを変更してもよい。図4は、停止時間データの一例を示す図である。ここで、図3における動線L1~L4は、それぞれ動線1~4とも称し、停止マークSA~SFによる停止は、それぞれ停止A~Fとも称する。
【0046】
図4に示すように、動線1において、停止Aの停止時間は1秒であり、停止Bの停止時間は5秒である。動線2において、停止Cの停止時間は13秒であり、停止Dの停止時間は8秒である。動線3において、停止Eの停止時間は31秒であり、停止Fの停止時間は23秒である。
【0047】
この場合、次のように停止マークの幅の大きさを決定する。まず、対象となる移動軌跡L1~L4において、最大停止時間と最小停止時間を抽出する。次に、停止時間に応じて、複数のグループに分類する。そして、属する停止グループに応じて停止マークの大きさ(幅)を異ならせる。なお、停止マークの幅ではなく、停止マークの色の濃さを異ならせるようにしてもよい。
【0048】
本実施の形態においては、サーバ10は、停止A~Fを3つのグループに分類するものとする。具体的には、サーバ10は、停止データから停止A~Fの最大停止時間(停止Eの31秒)と最小停止時間(停止Aの1秒)を抽出する。サーバ10は、最小停止時間を下限値とし、最大停止時間を上限値として、時間範囲が均等になるように3つのグループを作成する。
【0049】
サーバ10は、最小停止時間(1秒)~最大停止時間(31秒)において、10秒ずつ均等に振り分けて、グループ1を「1秒以上11秒未満」、グループ2を「11秒以上~21秒未満」、グループ3を「21秒以上~31秒以下」とした3つのグループを作成する。
【0050】
これにより、停止A,B,Dは、グループ1、停止Cは、グループ2、停止E,Fは、グループ3にそれぞれ分類される。
【0051】
図5は、停止マーク例を示す図である。以上のようにして3つにグループ分けされた停止マークSA~SF(停止A~F)は、動線マップにおいて図5のように表示される。
【0052】
停止マークとして、グループ1「1秒以上11秒未満」において停止マークM3で示され、グループ2「11秒以上~21秒未満」において停止マークM2で示され、グループ3「21秒以上~31秒以下」において停止マークM1で示される。このように、停止マークは、停止時間の長い停止マークM1、停止マークM2、停止マークM3の順に大きく表示される。
【0053】
図6は、動線マップ(移動経路マップ)上に表示した停止マークの一例を示す図である。図3の画面91おける停止マークSA,SB,SDはグループ1に分類されるため、図6の画面92において停止マークM3として表示される。停止マークSCはグループ2に分類されるため、停止マークM2として表示される。停止マークSE,SFはグループ3に分類されるため、停止マークM1として表示される。
【0054】
このようにした場合、停止マークを複雑に分類することなく、実際に発生した停止時間に基づいて停止マークを3段階表示させることで、より直感的に移動体の停止時間を把握することが可能となる。
【0055】
以上、本実施の形態における動線マップ(移動経路マップ)の概略について示した。以下では、図7図9を用いて、動線マップにおける移動速度および停止時間の表示上の問題点と、本実施の形態における移動速度および停止時間の表示方法について説明する。
【0056】
図7図9は、移動速度および停止時間を説明するための図である。図7図9の説明において、経路図81~89,87a,89aは、移動軌跡(動線)における移動速度および停止速度を説明するための図である。
【0057】
従来の表示方法では、移動速度および一時停止の有無が一目で分からないという問題があった。移動速度や一時停止有無が一目で分かると、人や物の移動実態がより詳細に分かるため、数値を用いた表示を行ったり複雑な計算を行うなどすることなく、人が直感的に移動速度および一時停止の状態を把握できる。このようにすることで、たとえば、移動可能な複数の経路が選択可能である場合、いずれの経路を選択すると移動がしやすいのかを容易に判断することができる。
【0058】
図7に、動線(移動軌跡)の移動速度を表す手法の一例を示す。経路図81において、動線(移動軌跡)の移動速度を表す手法として、一定時間毎に動線の線上に印(以下、「時刻印」と称する)を付ける手法がある。
【0059】
経路図81~89,87a,89aにおいて、マークM4,M5の時刻印により、1秒毎の位置が示される。本実施の形態においては、時刻印のうち、停止時間を表現する時刻印を「停止マーク」と呼ぶこととする。以下、時刻印により表示されるマークの画像を「位置画像」、停止マークの画像を「停止画像」とも称する。
【0060】
従来型の表示方法による経路図81において、スタート地点STからゴール地点GLまでの移動軌跡(動線)C0が示されている。矢印で示された方向が進行方向である。経路図81において、移動体はスタート地点STから移動を開始し、移動軌跡C0においてマークM4によって1秒毎の移動が示されている。
【0061】
経路図81の例では、スタート地点STおよびゴール地点GL付近では、マークM4間の間隔が広い(移動体の移動速度が大きい)が、スタート地点STおよびゴール地点GLの中間地点付近ではマークM4間の間隔が狭くなっており(移動体の移動速度が小さい)、移動体の一時停止が発生している。
【0062】
ところが、経路図81での表示方法では、移動体が同じ場所に滞在し続けた場合に、線上の時刻印が重なって表示してしまい、停止時間を表現することができない(どの時刻印が一時停止を表しているのかを知ることができない)。そこで、本実施の形態においては、停止中は、時刻印(位置画像)の幅を大きくした停止マーク(停止画像)を用いる。具体的には、停止時間の長さを停止マーク自体の幅の大きさで表現することとする。
【0063】
このようにした場合、経路図81の表示は、経路図82のように表示されることになる。一時停止が発生した箇所は、停止時間が11秒以上21秒未満であるとする。経路図82においては、一時停止が発生した箇所は、図4,5を用いて説明したように、停止マークM2により表示されている。
【0064】
また、時間印を表示する時間間隔を限りなく短く設定するようにしてもよい。そうすると、時間印の境目が見えなくなり一本の線に見える。ただし、「停止」の時間印は幅が大きいため、停止した場所だけがわかるようになる(経路図82参照)。
【0065】
なお、滞在時間(停止時間)を表す方法としては、滞在時間ヒートマップを用いる方法が考えられる。滞在時間ヒートマップは、フロアマップを複数の小さな区画に分割し、各区画において移動体が滞在した時間に応じた色で各区画を表示するものである(たとえば、滞在時間が長ければ長いほど濃い赤色で表示する)。
【0066】
滞在時間ヒートマップを用いた場合、停止時間は表示できるものの、似たような経路を複数人が移動した場合、誰がどの経路を通ってどの程度停止したのか、各人の状態が把握することができなくなる。一方、経路図82のように動線に停止マークを使用した場合、該当エリアの動線と相対的な滞在時間(混雑度)を同時に表現することができる。
【0067】
次に、図8を用いて、時刻印を矢印で表示する方法について説明する。ここでは、移動体の走行方向をマークM5によって表現する。マークM5による矢印が示す方向が移動体の進行方向である。
【0068】
従来型の表示方法による経路図84は、経路図81と同様の状況を示している。ただし、経路図84では、経路図81と異なりマークM5により移動体の進行方向が示される。マークM5によって、スタート地点STからゴール地点GLの方向に向かって移動体が進行していることが示されている。
【0069】
経路図84においては、店舗のウインドウを眺めたり待ち合わせ等により人が一時停止した場合、一時停止中は矢印の向きが変化しないものとして表示される。しかしながら、一時停止中においては、後ろを向くなど、色々な方向に目を向けることがある。このため、マークM5により示される方向と実際の移動体(人)の向きとが異なる場合もある。
【0070】
このため、上記のような停止時間中の方向の不一致を避けるため、本実施の形態においては、方向を示さない停止マークを用いることとする。たとえば、停止中は矢印を使用せずに、進行方向を表現できない印(丸や四角や菱形等)を用いる。
【0071】
本例では、経路図85に示すように、停止中において、進行方向を示すマークM5を使用せずに、進行方向を示さないマークM4を用いる。この際、停止時間に応じて、停止時間を示す停止マークM1~M3を用いるようにしてもよい。
【0072】
次に、移動速度の表示方法について、図9を用いて説明する。図9の経路図86,87のように、既存の手法で複数の動線を1つのマップ上に表示した場合、経路図86,87のいずれの移動体が早く移動していたかは時刻印の数を数えないと分からない。
【0073】
経路図86において、スタート地点STからゴール地点GLまでの移動体の移動において、16個のマークM4が等間隔で表示されているため、移動体が一定速度で移動していることが分かる。経路図86において、マークM4を数えることで、移動体が16秒でスタート地点STからゴール地点GLに移動したことが把握できる。
【0074】
一方で、経路図87において、スタート地点STからゴール地点GLまでの移動において、スタート地点ST付近でのマークM4間の間隔が狭いため、移動体がスタート地点ST付近で徐々に加速していることが把握できる。
【0075】
そして、経路図87において、移動体が12秒(マークM4は12個)でスタート地点STからゴール地点GLに移動したことが把握できる。つまり、経路図87(12秒)の方が経路図86(16秒)よりも、移動体が先にゴール地点GLに到着したことが分かる。また、経路図87aの例では、移動体が徐々に減速して最終的に停止する様子が示される。
【0076】
上記のような表現方法では、時刻印を数えなければ、どちらの移動体が先にゴールしたか(いずれの平均速度が大きいか)が分からない。このため、本実施の形態においては、HDD14から取得した複数の動線(移動軌跡)の中での相対速度を、動線を色の違いで表すものとする(後述の図10も参照)。なお、相対速度を線の種類で表現してもよい(後述の図11を参照)。
【0077】
「平均速度分け図(色分け)」に示すように、取得した複数の動線のうち、移動体の平均速度が上位20%である場合、色C1で動線を表現する。移動体の平均速度が上位21~41%である場合、色C2で動線を表現する。移動体の平均速度が中位20%である場合、色C3で動線を表現する。移動体の平均速度が下位21~41%である場合、色C4で動線を表現する。移動体の平均速度が下位20%である場合、色C5で動線を表現する。つまり、平均速度は、色C1>C2>C3>C4>C5の関係にある。
【0078】
ここで、色C5は黒色であり、色C1~C4は灰色である。色C1,C2,C3,C4,C5の順に明度が高いものとし、色C1の明度が最も高く、色C5の明度が最も低い。つまり、色C1~C5による動線を見た場合、動線の色が明るければ明るいほど、平均速度が大きいことが把握できる。
【0079】
本実施の形態において、経路図86,87,87aは、それぞれ経路図88,89,89aのように表示される。経路図88,89aは、それぞれ、色C5で動線が表示されている。これに対し、経路図89は、色C5よりも明るい色C1で表示されている。
【0080】
これにより、経路図88の動線よりも、経路図89の動線の方が移動体の移動速度が大きいこと(つまり、経路図89の方が経路図88よりも先にゴール地点GLにゴールしたこと)が直感的に把握することができる。
【0081】
以下、図7図9を用いて説明した例について、図10,11を用いてより具体的に説明する。図10は、平均速度分け図(色分け)を用いた動線マップを説明するための図である。
【0082】
図10の画面93には、図3の画面91と同様、施設内のフロアを天井から見た平面図が模式的に示されている。ここでは、スタート地点STからゴール地点GLまでの移動軌跡(動線)が複数表示されている。
【0083】
画面93には、移動軌跡A1~A3,B1~B3が示されている。本例において、サーバ20は、移動軌跡A1~A3,B1~B3を取得し、サーバ10はこれらを含めた動線マップ(移動軌跡マップ)を生成したものとする。
【0084】
サーバ10は、画面中央に円形に配置された複数の店舗に対して、反時計回りに進む経路を「経路A」と分類し、時計回りに進む経路を「経路B」と分類したとする。移動軌跡A1~A3は経路Aに分類され、移動軌跡B1~B3は経路Bに分類される。
【0085】
ここでは、移動軌跡A1,A2で移動した移動体(人)の平均移動速度は、下位20%の移動速度に含まれるものとする。移動軌跡A3,B3で移動した移動体(人)の平均移動速度は、上位20%の移動速度に含まれるものとする。移動軌跡B1で移動した移動体(人)の平均移動速度は、中位20%の移動速度に含まれるものとする。移動軌跡B2で移動した移動体(人)の平均移動速度は、上位21~40%の移動速度に含まれるものとする。
【0086】
このため、図10の例においては、図9で説明したように、移動軌跡A1,A2を示す線(以下、「速度画像」とも称する)は、色C5で表示される。移動軌跡A3,B3の速度画像は、色C1で表示される。移動軌跡B1の速度画像は、色C3で表示される。移動軌跡B2の速度画像は色C2で表示される。上述のように、色C1、C2、C3、C4、C5の順に平均移動速度が大きいことを示し、明るい色で表示される。
【0087】
また、図10の例においては、図5,7で説明したように、停止時間が長くなればなるほど大きな停止マークで表示される。
【0088】
経路Aの表示内容から把握できることは、移動が速い人と遅い人とが混在している点と、停止時間が長い停止が発生している点である。移動軌跡A1,A2は、平均移動速度が最も小さい色C5で表示されているのに対し、移動軌跡A3は、平均移動速度が最も大きい色C1で表示されている。
【0089】
また、移動軌跡A1において、停止時間が長い停止マークが多く表示されている。特に、ある店舗の前において非常に長い停止時間が発生している。これは、店舗に展示された商品を見るため(ウインドウショッピングのため)に長時間立ち止まっているためである。なお、本例では、移動軌跡A2,A3ではマーク、停止マークの表示を省略しているが、移動軌跡A2においても、同様に停止時間が長い停止マークが多く表示されているものとする。
【0090】
一方、経路Bの表示内容から把握できることは、移動が速い人のグループが利用している点と、停止時間が短い点である。移動軌跡B1~B3は、平均移動速度が大きいC1~C3で表示されている。また、移動軌跡B1~B3においては、移動軌跡A1~A3と比較すると、停止時間が長い停止マークの発生頻度は低い。
【0091】
上記以外に一時停止が発生する場面としては、たとえば、トイレの前で同行者を待つために一時停止が発生する場合がある。また、待ち合わせスポットとなっている場所では、一時停止が発生しやすい。エレベータを待つためにエレベータ前に一時停止が発生することもある。
【0092】
移動体の速度の特徴としては、たとえば、ウインドウショッピングのために移動が遅くなることがある。たとえば、料金が上がらないように駐車場に早く到着したい、早くトイレに行きたいといった事情がある場合も、移動が速くなることがある。
【0093】
また、移動体の特性の違いもある。たとえば、老人や子供連れの場合は、移動が遅くなる傾向になる。一方、移動が速い若者は、移動が遅い経路を移動するとストレスを感じる。また、病人・けが人が発生するなど、緊急の場合に、救急隊や警察等が早く移動したい場合もある。このような場合、移動が遅い経路を回避した経路選択を行う必要がある。
【0094】
本実施の形態では、移動体が停止した位置において停止時間に応じた画像により停止時間を把握できるとともに、移動体の移動速度を示す速度画像により停止速度を把握できるため、移動体の停止時間および停止速度の双方を直感的に把握することができる。これにより、施設内を移動する移動体の移動軌跡の表示において、移動体の移動状態を直感的に把握することができる。このようにすることで、たとえば、先を急ぐ人は一時停止が頻繁に発生する経路を避けつつ、平均移動速度が大きい経路(図10においては経路B)を選択して移動することができる。
【0095】
なお、本実施の形態においては、進行方向を示さないマークM4により1秒毎の位置を表示するようにした(図7参照)。しかし、これに限らず、進行方向を示すマークM5により1秒毎の位置を表示するようにしてもよい(図8参照)。
【0096】
以上、図10の例においては、相対速度を移動軌跡の色の違いで表すようにしたが、以下の図11の例に示すように、相対速度を移動軌跡の線の種類で表現してもよい。
【0097】
図11は、平均速度分け図(線分け)を用いた動線マップを説明するための図である。図11の画面94には、図10と同様、移動軌跡A1~A3(経路A),B1~B3(経路B)が示されている。移動軌跡A1~A3,B1~B3の平均移動速度も、図10と同じである。
【0098】
本例では、移動体(人)の平均移動速度が下位20%の移動速度に含まれる場合、線D5で移動軌跡が表示される。移動体(人)の平均移動速度が下位21~40%の移動速度に含まれる場合、線D4で移動軌跡が表示される。移動体(人)の平均移動速度が中位20%の移動速度に含まれる場合、線D3で移動軌跡が表示される。移動体(人)の平均移動速度が上位21~40%の移動速度に含まれる場合、線D2で移動軌跡が表示される。移動体(人)の平均移動速度が上位20%の移動速度に含まれる場合、線D1で移動軌跡が表示される。
【0099】
このため、図11の例においては、移動軌跡A1,A2の移動経路は、線D5で表示される。移動軌跡A3,B3の移動経路は、線D1で表示される。移動軌跡B1の移動経路は、線D3で表示される。移動軌跡B2の移動経路は線D2で表示される。線D1、D2、D3、D4、D5の順に平均移動速度が大きく、線D1、D2、D3、D4の順に短い線を用いた破線で表示される。
【0100】
以下、図12図13を用いて、本実施の形態において移動軌跡表示システム100が実行する処理についてフローチャートを用いて説明する。図12は、移動軌跡表示システム100が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0101】
このフローチャートに示される一連の処理は、施設を利用するユーザが端末装置30を操作して施設内の移動軌跡マップ(動線マップ)を表示させるときに、端末装置30およびサーバ10,20によって実行される。
【0102】
図中、端末装置30により実行される処理を左側に示し、サーバ10により実行される処理を中央に示し、サーバ20により実行される処理を右側に示す。各ステップは、端末装置30内のプロセッサ31、サーバ10のプロセッサ11およびサーバ20のプロセッサ21によるソフトウェア処理により実現されるが、端末装置30およびサーバ10,20内に配置されたLSI(Large Scale Integration)等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0103】
ステップ(以下、単に「S」と表記する)01において、端末装置30は、移動軌跡マップ(動線マップ)を表示するための表示要求をユーザの入力によって受け付けたか否かを判定する。
【0104】
S01では、たとえば、端末装置30に予めインストールされているアプリをユーザ(図1で示した買い物客1または施設管理者3)が起動して、ディスプレイ35に表示される入力画面で、動線マップ(移動軌跡マップ)を表示するための「表示」ボタンをクリックした場合にYES判定とされ、これ以外の場合にNO判定とされる。
【0105】
その際、ユーザは、施設内における動線マップを表示したいエリア、動線の移動開始位置・移動終了位置等を指定する。また、表示させたい移動軌跡が採取された曜日や時間帯を指定するようにしてもよい。
【0106】
端末装置30が表示要求のユーザ入力を受け付けた場合(S01のYES判定時)には、S02により、端末装置30は、受け付けた表示要求をサーバ10へ送信する。
【0107】
S11において、サーバ10は、端末装置30から表示要求を受信すると(S11のYES判定時)、S12によりデータ要求をサーバ20へ送信する。
【0108】
サーバ20は、S21により、サーバ10からデータ要求を受信したか否かを判定する。データ要求を受信した場合(S21のYES判定時)には、サーバ20は、HDD24から移動体の移動軌跡を示す移動データおよびマップ画像を含むデータ(以下、「移動データ等」と記載する)を取得する。そして、サーバ20は、移動データ等をサーバ10へ送信する(S23)。
【0109】
サーバ20は、施設内のユーザが指定したエリアに該当するマップ画像をHDD24から取得する(たとえば、図11の例では、施設の3階東側エリアのマップ画像)。また、サーバ20は、ユーザが指定したエリアにおける移動データをHDD24から取得する。その際、ユーザが指定した移動開始位置および移動終了位置となる移動データをHDD24から取得する。また、ユーザが曜日・時間帯を指定した場合は、指定された曜日・時間帯に採取された移動データをHDD24から取得する。
【0110】
サーバ10は、S12にてデータ要求を送信した後、サーバ20からの移動データ等の受信を待機している。サーバ10は、S13により、サーバ20から移動データ等を受信したか否かを判定する。移動データ等を受信した場合(S13のYES判定時)には、サーバ10は、S14において、移動軌跡画像生成処理(図13参照)を実行して移動軌跡画像を生成する。
【0111】
このように、サーバ10は、HDD24に記憶された移動体(買い物客4,5、移動型ロボット40等)の移動軌跡を示す移動データに基づいて、移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成する。なお、HDD24から人の移動軌跡のみを取得するようにしてもよい。この場合、サーバ10は、HDD24に記憶された人の動線を示す動線データに基づいて、人の動線に関する移動軌跡画像を生成する。
【0112】
サーバ10は、S15において、施設内のマップ画像に移動軌跡画像を重ね合わせて移動軌跡マップ(たとえば、図11において表示される画像)を生成する。サーバ10は、S16において、生成した移動軌跡マップを端末装置30(端末装置30のディスプレイ35)に対して送信(出力)する。
【0113】
端末装置30は、S02にて表示要求をサーバ10へ送信した後、サーバ10からの移動軌跡マップの受信を待機している。端末装置30は、S03により、サーバ10から移動軌跡マップを受信したか否かを判定する。移動軌跡マップを受信した場合(S03のYES判定時)には、端末装置30は、S04により、受信した移動軌跡マップをディスプレイ35に表示させる。
【0114】
端末装置30は、例えば、図11または図12に示したような移動軌跡マップをディスプレイ35に表示させる。なお、サーバ10は端末装置30と一体の装置であってもよく、この場合、サーバ10は、移動軌跡マップを直接ディスプレイに表示させる。
【0115】
図13は、移動軌跡画像生成処理のフローチャートである。移動軌跡画像生成処理を開始すると、サーバ10は、S31において、取得した移動データにおける、移動体の停止時間のうち最大停止時間および最小停止時間を抽出する。本実施の形態で示した図4,5の例では、最大停止時間=31秒、最小停止時間=1秒が抽出される。
【0116】
サーバ10は、最小停止時間と最大停止時間とに基づき、移動体の停止時間を所定数(本実施の形態においては、3つ)のグループに分類する。具体的には、サーバ10は、S32において、移動体の停止時間をグループ1~3に分類する。
【0117】
図4,5の例では、グループ1は、移動体の停止時間が最小停止時間(1秒)以上であって時間A(11秒)未満となるグループである。第2グループは、移動体の停止時間が時間A(11秒)以上であって時間B(21秒)未満となるグループである。第3グループは、移動体の停止時間が時間B(21秒)未満以上であって最大停止時間(31秒)以下となるグループである。ここで、最小停止時間(1秒)<時間A(11秒)<時間B(21秒)<最大停止時間(31)秒の関係がある。
【0118】
サーバ10は、S33において、停止時間が属するグループに応じて停止画像を生成する。上記例では、停止画像は、停止マークM1~M3を含む。サーバ10は、分類されたグループごとに停止画像の大きさを異ならせる。
【0119】
具体的には、サーバ10は、移動体の停止時間がグループ1に分類される場合に、停止マークM3を生成する。サーバ10は、移動体の停止時間がグループ2に分類される場合に、停止マークM2を生成する。サーバ10は、移動体の停止時間がグループ3に分類される場合に、停止マークM1を生成する。停止画像の大きさは、停止マークM3<停止マークM2<停止マークM1の関係にある。このように、停止画像の大きさは、移動体の停止時間に応じて異なる。
【0120】
ここで、移動軌跡画像は、停止画像と速度画像と位置画像とを含む。停止画像は、移動体が停止した位置における停止時間を示す画像である。速度画像は、移動体の移動速度を示す画像である。位置画像は、所定時間(たとえば、1秒)ごとの移動体の位置を示す画像である。
【0121】
サーバ10は、S34において、所定時間(たとえば、1秒)ごとの位置画像を生成する。たとえば、図7で示した例において、移動軌跡C0上に、1秒ごとに時刻印として付されるマークM4を生成する。これにより、移動軌跡C0において移動体がどのような速度で移動したかを把握することができる。
【0122】
また、位置画像は、移動体の移動方向を示す画像であってもよい。この場合、図8で示した例において、移動軌跡C0上に、1秒ごとに時刻印として付される、移動方向を示すマークM5を生成する。これにより、これにより、移動軌跡C0において移動体がどのような速度で移動したかを把握することができるとともに、移動体の移動方向を直感的に把握することができる。
【0123】
サーバ10は、S35において、移動体が特定時間(たとえば、1秒)以上停止した場合は、位置画像に代えて停止画像を生成する。たとえば、図7の例において、移動軌跡C0の中間地点において、11秒以上21秒未満の停止が発生している。この場合、当該停止が発生した位置において、位置画像であるマークM4に代えて、停止画像である停止マークM2を表示させる。停止画像は、移動体の移動方向を示さない画像である。
【0124】
ここで、速度画像は、移動体の移動軌跡を示す線の画像である。サーバ10は、S36において、移動体の平均移動速度に応じて速度画像の色を異ならせて速度画像を生成する。具体的には、図9図10に示したように、色C1~C5のように移動軌跡を平均移動速度に応じて色分けして表示される。
【0125】
なお、サーバ10は、移動体の平均移動速度に応じて速度画像の線の種類を異ならせてもよい。この場合、図11に示したように、線D1~D5のように移動軌跡を平均移動速度に応じて線の種類を異ならせて表示される。
【0126】
サーバ10は、S37において、生成した位置画像(マークM4、M5等)、停止画像(停止マークM1~M3等)および速度画像(色C1~C5の移動軌跡、線D1~D5の移動軌跡)から移動軌跡画像を生成し、移動軌跡画像生成処理を終了する。これにより、図10の例において移動軌跡A1~A3,B1~B3が表示可能となり、図11の例において移動軌跡A1~A3,B1~B3が表示可能となる。
【0127】
[付記]
上述した実施形態は、以下の付記の具体例である。
【0128】
(付記1)
施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示する移動軌跡表示システムであって、
前記移動体の移動軌跡を表示する処理を実行する制御部と、
前記移動体の移動軌跡を示すデータを記憶する記憶部とを備え、
前記制御部は、
前記データに基づいて、前記移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成し、
前記施設内のマップに前記移動軌跡画像を重ね合わせた移動軌跡マップを生成し、
画像を表示する表示部に対して前記移動軌跡マップを出力し、
前記移動軌跡画像は、前記移動体が停止した位置における停止時間を示す停止画像と、前記移動体の移動速度を示す速度画像とを含み、
前記停止画像の大きさは、前記移動体の停止時間に応じて異なる、移動軌跡表示システム。
【0129】
このようにすることで、移動体が停止した位置において停止時間に応じた画像により停止時間を把握できるとともに、移動体の移動速度を示す速度画像により停止速度を把握できるため、移動体の停止時間および停止速度の双方を直感的に把握することができる。これにより、施設内を移動する移動体の移動軌跡の表示において、移動体の移動状態を直感的に把握することができる。
【0130】
(付記2)
前記制御部は、
前記移動体の停止時間のうち、最大停止時間および最小停止時間を抽出し、
前記最小停止時間と前記最大停止時間とに基づき、前記移動体の停止時間を所定数のグループに分類し、
分類された前記グループごとに前記停止画像の大きさを異ならせる、付記1に記載の移動軌跡表示システム。
【0131】
このように、最大停止時間および最小停止時間に基づいて、移動体の停止時間を停止画像の異なる所定数のグループに分類することで、より直感的に移動体の停止時間を把握することができる。
【0132】
(付記3)
前記制御部は、前記移動体の停止時間を第1グループと第2グループと第3グループとに分類し、
前記第1グループは、前記移動体の停止時間が前記最小停止時間以上であって第1停止時間未満となるグループであり、
前記第2グループは、前記移動体の停止時間が前記第1停止時間以上であって第2停止時間未満となるグループであり、
前記第3グループは、前記移動体の停止時間が前記第2停止時間以上であって前記最大停止時間以下となるグループであり、
前記第1停止時間は、前記最小停止時間より長く、
前記第2停止時間は、前記第1停止時間より長くかつ前記最大停止時間よりも短く、
前記停止画像は、第1停止画像と第2停止画像と第3停止画像とを含み、
前記制御部は、
前記移動体の停止時間が前記第1グループに分類される場合に、前記第1停止画像を生成し、
前記移動体の停止時間が前記第2グループに分類される場合に、前記第1停止画像よりも大きい前記第2停止画像を生成し、
前記移動体の停止時間が前記第3グループに分類される場合に前、前記第2停止画像よりも大きい前記第3停止画像を生成する、付記2に記載の移動軌跡表示システム。
【0133】
このように、最小停止時間~最大停止時間までの停止時間を3つのグループに分類し、停止時間が長いグループほど停止画像を大きくするようにしている。停止画像を複雑に分類することなく、実際に発生した停止時間に基づいて停止画像を3段階表示させることで、より直感的に移動体の停止時間を把握することができる。
【0134】
(付記4)
前記移動軌跡画像は、所定時間ごとの前記移動体の位置を示す位置画像をさらに含み、
前記制御部は、前記移動体が特定時間以上停止した場合は、前記位置画像に代えて前記停止画像を表示する、付記1~付記3のいずれか1項に記載の移動軌跡表示システム。
【0135】
所定時間ごとの移動体の位置を示す位置画像を表示させることで、移動体の速度の変化を直感的に把握することができるとともに、特定時間以上の停止が発生した場合に位置画像に代えて停止画像を表示させることで、一時停止が発生したことを直感的に把握することができる。
【0136】
(付記5)
前記位置画像は、前記移動体の移動方向を示す画像であり、
前記停止画像は、前記移動体の移動方向を示さない画像である、付記4に記載の移動軌跡表示システム。
【0137】
このようにすることで、移動体の移動方向を直感的に把握しやすくするとともに、移動体の向きが変化し得る一時停止中においては移動体の移動方向を示さない画像で表示するため、移動方向の表示が不正確にならない。
【0138】
(付記6)
前記速度画像は、前記移動体の移動軌跡を示す線の画像であり、
前記制御部は、前記移動体の平均移動速度に応じて前記速度画像の色を異ならせる、付記1~付記5のいずれか1つに記載の移動軌跡表示システム。
【0139】
このように、移動体の移動軌跡を示す線の画像の色を移動体の平均移動速度に応じて異ならせるため、直感的に移動体の平均速度(移動体が目的地に到達するまでに必要となる時間)を把握しやすい。
【0140】
(付記7)
前記速度画像は、前記移動体の移動軌跡を示す線の画像であり、
前記制御部は、前記移動体の平均移動速度に応じて前記速度画像の線の種類を異ならせる、付記1~付記5のいずれか1つに記載の移動軌跡表示システム。
【0141】
このように、移動体の移動軌跡を示す線の種類を移動体の平均移動速度に応じて異ならせるため、直感的に移動体の平均速度(移動体が目的地に到達するまでに必要となる時間)を把握しやすい。
【0142】
(付記8)
前記移動体は、前記施設を利用する人を含み、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記人の動線を示す動線データに基づいて、前記人の動線に関する前記移動軌跡画像を生成する、付記1~付記7のいずれか1つに記載の移動軌跡表示システム。
【0143】
このようにすることで、施設内を移動する人の動線の表示において、人の移動状態を直感的に把握することができる。
【0144】
(付記9)
施設内を移動する移動体の移動軌跡を表示する移動軌跡表示方法であって、
前記移動体の移動軌跡を示すデータを記憶するステップと、
前記データに基づいて、前記移動体の移動軌跡に関する移動軌跡画像を生成するステップと、
前記施設内のマップに前記移動軌跡画像を重ね合わせた移動軌跡マップを生成するステップと、
画像を表示する表示部に対して前記移動軌跡マップを出力するステップとを備え、
前記移動軌跡画像は、前記移動体が停止した位置における停止時間を示す停止画像と、前記移動体の移動速度を示す速度画像とを含み、
前記停止画像の大きさは、前記移動体の停止時間に応じて異なる、移動軌跡表示方法。
【0145】
このようにすることで、施設内を移動する移動体の移動軌跡の表示において、移動体の移動状態を直感的に把握することができる。
【0146】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示により示される技術的範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0147】
1,4,5 買い物客、3 施設管理者、10,20 サーバ、11,21,31 プロセッサ、15,25,36 通信IF、16,26,37 データバス、22,32 ROM、23,33 RAM、30 端末装置、34 入力部、35 ディスプレイ、40 移動型ロボット、42,62,72 無線通信機、45 天井、60 ショッピングカート、70 カメラ、81~89,87a,89a 経路図、91~94 画面、100 移動軌跡表示システム、NW 通信網。
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