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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】蓄電池の外部端子接続アタッチメント
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/569 20210101AFI20241223BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20241223BHJP
【FI】
H01M50/569
H01M50/505
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021041822
(22)【出願日】2021-03-15
(65)【公開番号】P2022141488
(43)【公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005382
【氏名又は名称】古河電池株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104204
【弁理士】
【氏名又は名称】峯岸 武司
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 翔太
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-238516(JP,A)
【文献】特開2019-096512(JP,A)
【文献】特開平11-64472(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0017753(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/36-31/396
H01M 10/48
H01M 50/569
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池の外部端子とバスバーまたは接続線端子との接続箇所を挟んで各導電面が前記接続箇所に電気的に接して対向配置され、各前記導電面の反対側に絶縁面を有する一対の締め付け片と、
一対の前記締め付け片間にわたって取り付けられ、締め付けられることで、各前記導電面と前記接続箇所との間における接触に圧力を加えて、圧力を加えた状態に保持する締結具と、
いずれか一方の前記締め付け片の前記導電面にコンタクトピンが電気的に接続され、前記絶縁面に前記コンタクトピンを保持するインシュレータが実装されて、前記外部端子に電気的に接続されるコネクタと
を備えて構成される蓄電池の外部端子接続アタッチメント。
【請求項2】
前記外部端子は、角柱状の形状をし、前記接続箇所において平板状の前記バスバーまたは接続線端子に側面から固定具によって固定され、
一対の各前記締め付け片は、前記導電面が一方の面、前記絶縁面が他方の面に形成された平板状のプリント基板またはメタルベース基板から構成され、前記接続箇所に取り付けられるときに前記固定具に位置する箇所に前記固定具の端部の外形より大きな穴を有し、
前記締結具は、前記バスバーまたは接続線端子の側周囲で前記穴を囲む複数箇所における一対の各前記締め付け片間にわたって設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電池の外部端子接続アタッチメント。
【請求項3】
蓄電池の外部端子とバスバーまたは接続線端子との接続箇所から外れた箇所の前記外部端子を間に挟んで各導電面が前記外部端子に電気的に接して対向配置され、各前記導電面の反対側に絶縁面を有し、互いの係合箇所に形成される支点の周りに一方側の各端部が開閉自在に設けられ、かつ、前記各端部に前記各端部が閉じる方向の付勢力を弾性部材から受けて前記外部端子を挟持する一対の締め付け片と、
前記外部端子を挟持した一対の前記締め付け片の前記各端部の間にわたって設けられ、締め付けられることで、各前記導電面と前記外部端子との間における接触に圧力を加えて、圧力を加えた状態に保持する締結具と、
いずれか一方の前記締め付け片の前記導電面にコンタクトピンが電気的に接続され、前記絶縁面に前記コンタクトピンを保持するインシュレータが実装されて、前記外部端子に電気的に接続されるコネクタと
を備えて構成される蓄電池の外部端子接続アタッチメント。
【請求項4】
前記外部端子は、円柱状の形状をし、前記接続箇所において平板状の前記バスバーまたは接続線端子が固定具によって上方から固定され、
一対の前記締め付け片は、前記導電面が一方の面、前記絶縁面が他方の面に形成された平板状のプリント基板またはメタルベース基板から構成され、前記接続箇所から外れた箇所の前記外部端子に設けられ、前記外部端子を囲む部分の形状が前記外部端子の円柱状外周に沿った曲面形状をしている
ことを特徴とする請求項3に記載の蓄電池の外部端子接続アタッチメント。
【請求項5】
前記コネクタは、前記コンタクトピンを2本有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の蓄電池の外部端子接続アタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池の外部端子に取り付けられてその外部端子から配線を引き出すために用いられる蓄電池の外部端子接続アタッチメントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の蓄電池の外部端子接続アタッチメントに相当するものとして、例えば、特許文献1に開示された内部抵抗計測用端子がある。この計測用端子は、電流通電端子と電圧計測端子とが環状体の周囲に突出して形成され、環状体の中央部には穴が開口している。この計測用端子の蓄電池ポストへの取り付けは、環状体の中央部に開口した穴にボルトを通して、そのボルトを蓄電池ポストに鋳込まれたナットに締結することで、行われる。
【0003】
また、従来、この種の蓄電池の外部端子接続アタッチメントに相当するものとして、例えば、特許文献2に開示された計測用端子もある。この計測用端子は、頂面部と、この頂面部の両側から垂下した一対の側面部と、この一対の側面部に形成された切り起こし突片とからなる。この計測用端子は、一対の側面部間に帯状導体が挿入されて、切り起こし片がその帯状導体に係合して、帯状導体に取り付けられる。帯状導体は、蓄電池の外部端子に接続されて、蓄電池間を接続するのに用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-195145号公報
【文献】特開2003-194848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の特許文献1に開示された内部抵抗計測用端子は、ボルトを蓄電池ポストのナットに締結させることで、ボルトとナットの間に挟まれて、蓄電池ポストに取り付けられる。計測用端子のこのような取り付け構造では、蓄電池の新規設置時におけるタイミングで、計測用端子を蓄電池ポストに予め取り付けておく必要がある。蓄電池の運用中に計測用端子を蓄電池ポストに取り付けるには、蓄電池の運用を一旦停止して、蓄電池を電源系統から切り離して行う必要がある。このため、蓄電池の運用中に蓄電池の電圧や内部抵抗等を測定するため、蓄電池の外部端子にこのような計測用端子を蓄電池の設置後に取り付けることとすると、蓄電池の運用に影響を与えてしまう。
【0006】
また、上記従来の特許文献2に開示された計測用端子では、一対の側面部間に帯状導体を挟み込む力が経年劣化で弱まってしまう。このため、計測用端子と帯状導体との間における接触抵抗が高まり、蓄電池の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
蓄電池の外部端子とバスバーまたは接続線端子との接続箇所を挟んで各導電面が前記接続箇所に電気的に接して対向配置され、各導電面の反対側に絶縁面を有する一対の締め付け片と、
一対の締め付け片間にわたって取り付けられ、締め付けられることで、各導電面と前記接続箇所との間における接触に圧力を加えて、圧力を加えた状態に保持する締結具と、
いずれか一方の締め付け片の導電面にコンタクトピンが電気的に接続され、絶縁面にコンタクトピンを保持するインシュレータが実装されて、外部端子に電気的に接続されるコネクタと
を備えて、蓄電池の外部端子接続アタッチメントを構成した。
【0008】
本構成の外部端子接続アタッチメントを使用した、蓄電池の外部端子からの配線引き出しは、蓄電池の外部端子とバスバーまたは接続線端子との接続箇所を一対の締め付け片で単に挟み、一対の締め付け片間にわたって締結具を取り付けることで行えるので、蓄電池の外部端子とバスバーまたは接続線端子とが接続された状態のまま、行うことができる。したがって、蓄電池の運用中に蓄電池の電圧や内部抵抗等を測定する際、特許文献1に開示された従来の計測用端子のように、蓄電池の運用を一旦停止して蓄電池を電源系統から切り離すことなく、蓄電池の外部端子に本接続アタッチメントを取り付けることができる。このため、蓄電池の外部端子に取り付けられた本接続アタッチメントのソケット側コネクタに、配線が接続されたプラグ側コネクタを嵌め合わせることで、蓄電池の運用に影響を与えることなく、蓄電池の外部端子に計測線等の配線を接続することができるようになる。また、本接続アタッチメントと前記接続箇所との電気的接続は、一対の締め付け片間にわたって取り付けられる締結具により、確実に安定して行える。このため、特許文献2に開示された従来の計測用端子のように、経年劣化で接触抵抗が高まり、蓄電池の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまうこともない。
【0009】
また、本発明は、
外部端子が、角柱状の形状をし、前記接続箇所において平板状のバスバーまたは接続線端子に側面から固定具によって固定され、
一対の各締め付け片は、導電面が一方の面、絶縁面が他方の面に形成された平板状のプリント基板またはメタルベース基板から構成され、前記接続箇所に取り付けられるときに固定具に位置する箇所に固定具の端部の外形より大きな穴を有し、
締結具は、バスバーまたは接続線端子の側周囲で前記穴を囲む複数箇所における一対の各締め付け片間にわたって設けられる
ことを特徴とする。
【0010】
本構成によれば、前記接続箇所の両側面における外部端子とバスバーまたは接続線端子の各平面状側面は、プリント基板またはメタルベース基板から構成される一対の締め付け片の平面状をした各導電面に挟まれる。この際、外部端子とバスバーまたは接続線端子の各側面にそれぞれ突出する固定具の端部は、一対の各締め付け片に形成された穴により、各締め付け片との干渉が回避される。したがって、一対の締め付け片の各導電面と前記接続箇所とは、各締め付け片間にわたって設けられる締結具で締め付けられることによって隙間無く当接し、安定した電気的接触が確実に得られる。
【0011】
また、本発明は、
蓄電池の外部端子とバスバーまたは接続線端子との接続箇所から外れた箇所の外部端子を間に挟んで各導電面が外部端子に電気的に接して対向配置され、各導電面の反対側に絶縁面を有し、互いの係合箇所に形成される支点の周りに一方側の各端部が開閉自在に設けられ、かつ、各端部に各端部が閉じる方向の付勢力を弾性部材から受けて外部端子を挟持する一対の締め付け片と、
外部端子を挟持した一対の締め付け片の各端部の間にわたって設けられ、締め付けられることで、各導電面と外部端子との間における接触に圧力を加えて、圧力を加えた状態に保持する締結具と、
いずれか一方の締め付け片の導電面にコンタクトピンが電気的に接続され、絶縁面にコンタクトピンを保持するインシュレータが実装されて、外部端子に電気的に接続されるコネクタと
を備えて、蓄電池の外部端子接続アタッチメントを構成した。
【0012】
本構成の外部端子接続アタッチメントを使用した、蓄電池の外部端子からの配線引き出しは、一対の締め付け片の各端部を開いて、開いた一対の締め付け片を、前記接続箇所から外れた箇所の外部端子に単に挟み、各端部間にわたって締結具を取り付けることで行えるので、蓄電池の外部端子とバスバーまたは接続線端子とが接続された状態のまま、行うことができる。したがって、蓄電池の運用中に蓄電池の電圧や内部抵抗等を測定する際、特許文献1に開示された従来の計測用端子のように、蓄電池の運用を一旦停止して蓄電池を電源系統から切り離すことなく、蓄電池の外部端子に本接続アタッチメントを取り付けることができる。このため、蓄電池の外部端子に取り付けられた本接続アタッチメントのソケット側コネクタに、配線が接続されたプラグ側コネクタを嵌め合わせることで、蓄電池の運用に影響を与えることなく、蓄電池の外部端子に計測線等の配線を接続することができるようになる。また、本接続アタッチメントと蓄電池の外部端子との電気的接続は、一対の締め付け片の各端部間にわたって取り付けられる締結具により、確実に安定して行える。このため、特許文献2に開示された従来の計測用端子のように、経年劣化で接触抵抗が高まり、蓄電池の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまうこともない。
【0013】
また、本発明は、
外部端子が、円柱状の形状をし、前記接続箇所において平板状のバスバーまたは接続線端子が固定具によって上方から固定され、
一対の締め付け片は、導電面が一方の面、絶縁面が他方の面に形成された平板状のプリント基板またはメタルベース基板から構成され、前記接続箇所から外れた箇所の外部端子に設けられ、外部端子を囲む部分の形状が外部端子の円柱状外周に沿った曲面形状をしている
ことを特徴とする。
【0014】
本構成によれば、蓄電池の外部端子と一対の締め付け片との間の電気的接続は、固定具による接続箇所から外れた箇所における外部端子の円柱状外周面と、外部端子を囲む部分の形状がその円柱状外周に沿った曲面形状をしている一対の締め付け片の各導電面とが隙間無く当接して、行われる。したがって、一対の締め付け片の各端部間が締結具によって締め付けられることで、それらの間の電気的接触が確実に安定して得られる。
【0015】
また、本発明は、コネクタが、コンタクトピンを2本有することを特徴とする。
【0016】
本構成によれば、蓄電池の正負の一対の各外部端子からそれぞれ2本の配線を引き出して、四端子計法によって蓄電池の内部抵抗を容易にかつ正確に計測することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、蓄電池の運用に影響を与えることなく、蓄電池の外部端子に配線を接続でき、しかも、経年劣化で接触抵抗が高まり、蓄電池の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまうこともない蓄電池の外部端子接続アタッチメントを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1の実施形態による外部端子接続アタッチメントが取り付けられた蓄電池が組電池に接続された状態の斜視図である。
図2図1に示す蓄電池の外部端子部分の拡大斜視図である。
図3】第1の実施形態による外部端子接続アタッチメントを構成するプリント基板の表面図および裏面図である。
図4】第1の実施形態による外部端子接続アタッチメントが蓄電池の外部端子とバスバーとの接続箇所に取り付けられる状態を示す斜視図である。
図5】第1の実施形態による外部端子接続アタッチメントが蓄電池の外部端子とバスバーとの接続箇所に取り付けられた状態を示す斜視図である。
図6】第1の実施形態の第1変形例による外部端子接続アタッチメントを説明する図である。
図7】第1の実施形態の第2変形例による外部端子接続アタッチメントが取り付けられた蓄電池が組電池に接続された状態の斜視図である。
図8】第1の実施形態の第2変形例による外部端子接続アタッチメントを説明する図である。
図9】第1の実施形態の別の変形例による外部端子接続アタッチメントを説明する図である。
図10】本発明の第2の実施形態による外部端子接続アタッチメントが取り付けられた蓄電池を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の各実施の形態による蓄電池の外部端子接続アタッチメントについて説明する。
【0020】
図1は、第1の実施形態による外部端子接続アタッチメント1が取り付けられた蓄電池2が、バスバー3によって組電池に接続された状態の斜視図である。
【0021】
各蓄電池2の上面には、図2(a)および図2(b)に示す、角柱状をした正極性および負極性の各蓄電池ポスト4a,4bが、蓄電池2の外部端子として一対突出して設けられている。各蓄電池2は、バスバー3を介して、正極性の蓄電池ポスト4aが隣接する蓄電池2の負極性の蓄電池ポスト4b、負極性の蓄電池ポスト4bが隣接する蓄電池2の正極性の蓄電池ポスト4aに接続されて、直列に接続されている。各バスバー3および各蓄電池ポスト4a,4bのそれぞれには図示しない挿通穴が開口しており、各挿通穴にはワッシャ6を介してボルト7が挿通される。各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3との接続箇所5においては、固定具を構成するこれらワッシャ6、ボルト7およびナット8により、各蓄電池ポスト4a,4bは側面から平板状のバスバー3に固定されている。
【0022】
外部端子接続アタッチメント1は、一対の締め付け片を構成する一対のプリント基板9,10と、締結具を構成する3本のネジ11、3個のナット12および6個のワッシャ13と、1つのソケット側コネクタ14とから構成される。一方のプリント基板9は図3(a)に表面、図3(b)に裏面が示され、他方のプリント基板10は図3(c)に裏面、図3(d)に表面が示される。各プリント基板9,10は、電気的絶縁性を有する樹脂等を材質とする矩形状の平板から構成される。そして、それらの表面および側周囲は同図に斜線で示す絶縁膜に覆われて、表面には絶縁面9a,10aが形成されている。また、その裏面には、導電性を有する薄膜が全面に形成されて、導電面9b,10bが形成されている。
【0023】
また、各プリント基板9,10には、ボルト7の頭部およびナット8並びにワッシャ6、つまり、固定具の端部の外径よりも大きな内径をした穴9c,10cが開口している。これら穴9c,10cは、各プリント基板9,10が接続箇所5に取り付けられるときに固定具に位置する箇所に、形成されている。また、各プリント基板9,10には、ネジ11が挿通される3箇所の角にネジ挿通孔9d,10dが開口している。また、プリント基板10には図3(c)および図3(d)に示すように2つのスルーホール10eが形成されている。
【0024】
各プリント基板9,10は、図4に示すように、各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3との接続箇所5を挟んで、各導電面9b,10bが接続箇所5に電気的に接して、対向配置される。各導電面9b,10bの反対側には絶縁面9a,10aが位置される。これら一対のプリント基板9,10間には、図5に示すように、バスバー3の側周囲で穴9c,10cを囲む各プリント基板9,10の3箇所の角において、ネジ11、ナット12およびワッシャ13から構成される締結具が設けられる。そして、これら一対のプリント基板9,10間にわたって設けられる締結具が締め付けられることで、各導電面9b,10bと接続箇所5との間における接触に圧力が加えられて、圧力が加えられた状態に保持される。
【0025】
ソケット側コネクタ14は、プリント基板10のスルーホール10eに各コンタクトピン14aが挿通され、各コンタクトピン14aを保持するインシュレータ14bが絶縁面10aに実装されて、プリント基板10に設けられる。各コンタクトピン14aは導電面10bに半田付けされて導電面10bに電気的に接続され、各蓄電池ポスト4a,4bに電気的に接続される。
【0026】
本実施形態の外部端子接続アタッチメント1を使用した、各蓄電池ポスト4a,4bからの配線引き出しは、各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3との接続箇所5を一対のプリント基板9,10で単に挟み、一対のプリント基板9,10間にわたってネジ11、ナット12およびワッシャ13から構成される締結具を取り付けることで行えるので、各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3とが接続された状態のまま、行うことができる。
【0027】
したがって、蓄電池2の運用中に蓄電池2の電圧や内部抵抗等を測定する際、従来の計測用端子のように、蓄電池2の運用を一旦停止して蓄電池2を電源系統から切り離すことなく、各蓄電池ポスト4a,4bに本接続アタッチメント1を取り付けることができる。このため、各蓄電池ポスト4a,4bに取り付けられた本接続アタッチメント1のソケット側コネクタ14に、配線が接続されたプラグ側コネクタを嵌め合わせることで、蓄電池2の運用に影響を与えることなく、各蓄電池ポスト4a,4bに計測線等の配線を接続することができるようになる。
【0028】
また、本接続アタッチメント1と接続箇所5との電気的接続は、一対のプリント基板9,10間にわたって取り付けられる締結具により、確実に安定して行える。特に、本実施形態によれば、接続箇所5の両側面における各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3の各平面状側面は、プリント基板9,10の平面状をした各導電面9b,10bに挟まれる。この際、各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3の各側面にそれぞれ突出する、ワッシャ6、ボルト7の頭部およびナット8、つまり、固定具の端部は、一対のプリント基板9,10に形成された穴9c,10cにより、各プリント基板9,10との干渉が回避される。したがって、一対のプリント基板9,10の各導電面9b,10bと接続箇所5とは、各プリント基板9,10間にわたって設けられる、ネジ11、ナット12およびワッシャ13から構成される締結具で締め付けられることによって隙間無く当接し、安定した電気的接触が確実に得られる。このため、従来の計測用端子のように、経年劣化で接触抵抗が高まり、蓄電池2の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまうこともない。
【0029】
また、本実施形態の外部端子接続アタッチメント1は、ソケット側コネクタ14がコンタクトピン14aを2本有するので、蓄電池2の正負の一対の各蓄電池ポスト4a,4bからそれぞれ2本の配線を引き出して、四端子計法によって蓄電池2の内部抵抗を容易にかつ正確に計測することができる。
【0030】
図6(a)は、第1の実施形態の第1変形例による外部端子接続アタッチメント1Aの斜視図である。この外部端子接続アタッチメント1Aは、一対の締め付け片を構成する一対のプリント基板20,21と、締結具を構成する3本のネジ11、3個のナット(図示せず)および6個のワッシャ13と、2つのソケット側コネクタ14とから構成される。なお、図6において図5と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0031】
図6(b)は、一対のプリント基板20,21のうちの一方のプリント基板20の表面、図6(c)は裏面を示す。プリント基板20には、上辺の両角の2箇所および下辺の中央の1箇所に、ネジ11が挿通されるネジ挿通孔20dが開口している。また、下辺の中央のネジ挿通孔20dの両側には、それぞれ、ソケット側コネクタ14のコンタクトピン14aが挿通される2つのスルーホール20eが形成されている。一対のプリント基板20,21のうちの他方のプリント基板21は、各スルーホール20eが形成されていない点を除いて、プリント基板20と同様な構成をしている。
【0032】
各プリント基板20,21は、電気的絶縁性を有する樹脂等を材質とする矩形状の平板から構成される。そして、それらの表面および側周囲は絶縁膜に覆われて、表面には絶縁面20a,21aが形成されている。また、その裏面には、導電性を有する薄膜が全面に形成されて、導電面20b,21bが形成されている。
【0033】
上記の第1の実施形態では、外部端子接続アタッチメント1は、各プリント基板9,10が各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3との接続箇所5を挟む構成をしていたが、第1変形例による外部端子接続アタッチメント1Aは、図6(a)に示すように、隣接する蓄電池2の外部端子間を結線するバスバー3を挟む構成をしている。2つのソケット側コネクタ14のうちの一方のコネクタ14は、隣接する蓄電池2のうちの一方の蓄電池2の外部端子からの配線引き出しに使用され、他方のコネクタ14は他方の蓄電池2の外部端子からの配線引き出しに使用される。
【0034】
この第1変形例による外部端子接続アタッチメント1Aでは、1つの蓄電池2の各蓄電池ポスト4a,4bからの配線引き出しは、その蓄電池2の両隣の各蓄電池2間を結線する各バスバー3のそれぞれを一対のプリント基板20,21で単に挟み、一対のプリント基板20,21間にわたってネジ11、ナット(図示せず)およびワッシャ13から構成される締結具を取り付けることで行えるので、各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3とが接続された状態のまま、行うことができる。
【0035】
したがって、第1変形例による外部端子接続アタッチメント1Aによっても、蓄電池2の運用中に蓄電池2の電圧や内部抵抗等を測定する際、従来の計測用端子のように、蓄電池2の運用を一旦停止して蓄電池2を電源系統から切り離すことなく、各バスバー3に本接続アタッチメント1Aを取り付けることができる。このため、各蓄電池ポスト4a,4bに接続されるそれぞれのバスバー3に取り付けられた本接続アタッチメント1Aのソケット側コネクタ14に、配線が接続されたプラグ側コネクタを嵌め合わせることで、蓄電池2の運用に影響を与えることなく、各蓄電池ポスト4a,4bに計測線等の配線を接続することができるようになる。
【0036】
また、本接続アタッチメント1Aとバスバー3との電気的接続は、一対のプリント基板20,21間にわたって取り付けられる締結具により、確実に安定して行える。このため、従来の計測用端子のように、経年劣化で接触抵抗が高まり、蓄電池2の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまうこともない。
【0037】
図7は、第1の実施形態の第2変形例による外部端子接続アタッチメント1Bが取り付けられた蓄電池2が、バスバー3によって組電池に接続された状態の斜視図である。なお、図7において図1と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。図8(a)は、外部端子接続アタッチメント1Bの拡大斜視図である。なお、図8において図6と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0038】
外部端子接続アタッチメント1Bは、一対の締め付け片を構成する一対のプリント基板30,31と、締結具を構成する2本のネジ11、2個のナット(図示せず)および4個のワッシャ13と、1つのソケット側コネクタ14と、2個のL字金具32と、2個の磁石33とから構成される。
【0039】
図8(b)は、一対のプリント基板30,31のうちの一方のプリント基板30の表面、図8(c)は裏面を示す。プリント基板30には、上辺の両角の2箇所に、ネジ11が挿通される一対のネジ挿通孔30dが開口している。一対のネジ挿通孔30dの間には、ソケット側コネクタ14のコンタクトピン14aが挿通される2つのスルーホール30eが形成されている。また、プリント基板30の表面中央には円柱状の磁石33が設けられている。また、プリント基板30の下辺には一対のパッド34が形成されている。これらパッド34には、図8(d)に斜視図を示すL字金具32の立設片32aがそれぞれ半田付けされ、2個のL字金具32の各突設片32bがプリント基板30の裏面側に突出する。
【0040】
一対のプリント基板30,31のうちの他方のプリント基板31は、スルーホール30eが形成されない点、および、2個のL字金具32が設けられない点を除いて、プリント基板30と同様な構成をしている。
【0041】
各プリント基板30,31は、電気的絶縁性を有する樹脂等を材質とする矩形状の平板から構成される。そして、それらの表面および側周囲は絶縁膜に覆われて、表面には絶縁面30a,31aが形成されている。また、その裏面には、導電性を有する薄膜が全面に形成されて、導電面30b,31bが形成されている。
【0042】
第2変形例による外部端子接続アタッチメント1Bも、図8(a)に示すようにバスバー3を挟む構成をしているが、図7に示すように、蓄電池2毎に、各蓄電池ポスト4a,4bに近接する位置の各バスバー3に設けられる。この第2変形例による外部端子接続アタッチメント1Bでは、蓄電池2の各蓄電池ポスト4a,4bからの配線引き出しは、各蓄電池ポスト4a,4bに近接する位置の各バスバー3のそれぞれを一対のプリント基板30,31で単に挟み、一対のプリント基板30,31の上辺間にわたって締結具を取り付け、プリント基板30の下辺からL字金具32の突設片32bを突出させてバスバー3の下端に位置させることで、行える。したがって、第2変形例による外部端子接続アタッチメント1Bでも、蓄電池2の各蓄電池ポスト4a,4bからの配線引き出しは、各蓄電池ポスト4a,4bとバスバー3とが接続された状態のまま、行うことができる。
【0043】
したがって、第2変形例による外部端子接続アタッチメント1Bによっても、蓄電池2の運用中に蓄電池2の電圧や内部抵抗等を測定する際、従来の計測用端子のように、蓄電池2の運用を一旦停止して蓄電池2を電源系統から切り離すことなく、各蓄電池ポスト4a,4bに近接する位置の各バスバー3に本接続アタッチメント1Bを取り付けることができる。このため、各バスバー3に取り付けられた本接続アタッチメント1Bのソケット側コネクタ14に、配線が接続されたプラグ側コネクタを嵌め合わせることで、蓄電池2の運用に影響を与えることなく、各蓄電池ポスト4a,4bに計測線等の配線を接続することができるようになる。
【0044】
また、一対のプリント基板30,31は、それぞれに設けられる磁石33が磁力で互いに引き合うことでバスバー3を固く挟持する。また、プリント基板30の下辺からL字金具32の突設片32bが突出してバスバー3の下端に位置することで、一対のプリント基板30,31は、上方に抜け出てバスバー3を挟持しなくなることがL字金具32によって防止される。したがって、本接続アタッチメント1Bとバスバー3との電気的接続は、一対のプリント基板30,31間にわたって取り付けられる締結具、磁石33およびL字金具32により、確実に安定して行える。このため、従来の計測用端子のように、経年劣化で接触抵抗が高まり、蓄電池2の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまうこともない。
【0045】
なお、上記の実施形態においては、各蓄電池2の蓄電池ポスト4a,4b間がバスバー3によって結線される場合について説明したが、接続線によって結線される場合にも、同様な作用効果が奏される。この場合、接続線と蓄電池ポスト4a,4bとは、接続箇所5において、接続線の端部に設けられる圧着端子の、ボルト挿通穴が開口した平板状部分が、接続線端子として、ワッシャ6、ボルト7およびナット8からなる固定具により、蓄電池ポスト4a,4bに固定されて、蓄電池ポスト4a,4bに電気的に接続される。
【0046】
また、上記の実施形態においては、一対のプリント基板9,10のそれぞれに穴9c,10cが設けられている場合について説明したが、穴9c,10cに代えて、例えば、図9に示すような切欠き9f,10fを設けるように構成してもよい。この場合、プリント基板9は図9(a)に表面、図9(b)に裏面が示され、プリント基板10は図9(c)に裏面、図9(d)に表面が示される。なお、図9において図3と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。各切り欠き9f,10fは、各プリント基板9,10の四隅のうちのネジ挿通孔9d,10dが形成されない隅において、穴9c,10cの形成領域を含む領域が切り欠かれて構成される。すなわち、各切り欠き9f,10fは、いずれにしても、プリント基板9,10と固定具の端部との干渉が回避される形状であればよい。
【0047】
また、上記の実施形態および各変形例においては、一対の締め付け片がプリント基板9,10、20,21、30,31から構成される場合について説明したが、メタルを母材とするメタルベース基板によって一対の締め付け片を構成するようにしてもよい。この場合にも、メタルベース基板の表面および側周囲は絶縁膜に覆われて絶縁面が形成され、蓄電池ポスト4a,4bを挟持する対向する各裏面には、導電性を有する薄膜が全面に形成されて、導電面が形成される。この場合にも、上記の実施形態および各変形例と同様な作用効果が奏される。
【0048】
図10(a)は、本発明の第2の実施形態による外部端子接続アタッチメント41が取り付けられた蓄電池2の側面図、図10(b)は、ワッシャ6、ボルト7およびバスバー3を取り外した状態の蓄電池2の平面図である。この外部端子接続アタッチメント41は、一対の締め付け片42,43と、ワイヤバネ44と、締結具を構成するネジ11、ナット12およびワッシャ13と、ソケット側コネクタ14とから構成される。なお、図10において図5と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0049】
蓄電池2の上面には、円柱状の形状をした正極性および負極性の各蓄電池ポスト45a,45bが、蓄電池2の外部端子として一対突出して設けられている。各蓄電池ポスト45a,45bはナットインサート型の外部端子であり、各蓄電池ポスト45a,45bには図示しないナットが鋳込まれている。蓄電池2は、バスバー3を介して、正極性の蓄電池ポスト45aが図示しない隣接する蓄電池2の負極性の蓄電池ポスト45b、負極性の蓄電池ポスト45bが図示しない隣接する蓄電池2の正極性の蓄電池ポスト45aに接続されて、直列に接続されたりする。各バスバー3には図示しない挿通穴が開口している。各蓄電池ポスト45a,45bは、バスバー3との各接続箇所5において、バスバー3の挿通穴にワッシャ6を介してボルト7が挿通され、ボルト7が各蓄電池ポスト45a,45bのナットに締結されることで、平板状のバスバー3が上方から固定される。ワッシャ6およびボルト7は固定具を構成する。
【0050】
一対の締め付け片42,43およびワイヤバネ44は、洗濯ばさみと同様な構成をしている。つまり、一対の締め付け片42,43は、互いの係合箇所に形成される支点46の周りに一方側の各端部42a,43aが開閉自在に設けられ、かつ、各端部42a,43aに各端部42a,43aが閉じる方向の付勢力をワイヤバネ44から受けて、各蓄電池ポスト45a,45bを挟持する。ワイヤバネ44は弾性部材を構成する。
【0051】
この一対の締め付け片42,43は、各蓄電池ポスト45a,45bとバスバー3との接続箇所5から外れた箇所の各蓄電池ポスト45a,45bを間に挟んで、各導電面42b,43bが蓄電池ポスト45a,45bに電気的に接して対向配置される。各締め付け片42,43は、蓄電池ポスト45a,45bを囲む部分の形状が蓄電池ポスト45a,45bの円柱状外周に沿った曲面形状をしており、各導電面42b,43bの反対側に絶縁面42c,43cを有する。各締め付け片42,43は、上記の第1の実施形態の各締め付け片と同様に、電気的絶縁性を有する樹脂からなるプリント基板や、メタルを母材とするメタルベース基板によって構成され、各導電面42b,43bには導電性を有する薄膜が形成されている。また、各絶縁面42c,43cおよび各締め付け片42,43の側周囲は絶縁膜に覆われている。
【0052】
蓄電池ポスト45a,45bを挟持した一対の締め付け片42,43の各端部42a,43aの間には、ネジ11、ナット12およびワッシャ13から構成される締結具が設けられる。この締結具が各端部42a,43aの間にわたって設けられ、締め付けられることで、各導電面42b,43bと蓄電池ポスト45a,45bとの間における接触に圧力が加えられて、圧力が加えらた状態に保持される。
【0053】
また、一方の締め付け片43の端部43aの側にはソケット側コネクタ14が設けられている。ソケット側コネクタ14は、導電面43bにコンタクトピン14aが電気的に接続され、絶縁面43cにコンタクトピン14aを保持するインシュレータ14bが実装されて、蓄電池ポスト45a,45bに電気的に接続される。
【0054】
本実施形態の外部端子接続アタッチメント41を使用した、蓄電池ポスト45a,45bからの配線引き出しは、一対の締め付け片42,43の一方側の各端部42a,43aを開いて、開いた一対の締め付け片42,43を、接続箇所5から外れた箇所の蓄電池ポスト45a,45bに単に挟み、各端部42a,43a間にわたって締結具を取り付けることで行えるので、蓄電池ポスト45a,45bと各バスバー3とが接続された状態のまま、行うことができる。
【0055】
したがって、蓄電池2の運用中に蓄電池2の電圧や内部抵抗等を測定する際、従来の計測用端子のように、蓄電池2の運用を一旦停止して蓄電池2を電源系統から切り離すことなく、蓄電池ポスト45a,45bに本接続アタッチメント41を取り付けることができる。このため、蓄電池ポスト45a,45bに取り付けられた本接続アタッチメント41のソケット側コネクタ14に、配線が接続されたプラグ側コネクタを嵌め合わせることで、蓄電池2の運用に影響を与えることなく、蓄電池ポスト45a,45bに計測線等の配線を接続することができるようになる。
【0056】
また、本実施形態の外部端子接続アタッチメント41によれば、蓄電池ポスト45a,45bと一対の締め付け片42,43との間の電気的接続は、ボルト7による接続箇所5から外れた箇所における蓄電池ポスト45a,45bの円柱状外周面と、蓄電池ポスト45a,45bを囲む部分の形状がその円柱状外周に沿った曲面形状をしている一対の締め付け片42,43の各導電面42b,43bとが隙間無く当接して、行われる。したがって、一対の締め付け片42,43の各端部42a,43a間が締結具によって締め付けられることで、蓄電池ポスト45a,45bと各導電面42b,43bとの間の電気的接触が確実に安定して得られる。よって、本接続アタッチメント41と蓄電池ポスト45a,45bとの電気的接続は、各端部42a,43a間にわたって取り付けられる締結具により、確実に安定して行える。このため、従来の計測用端子のように、経年劣化で接触抵抗が高まり、蓄電池2の電圧や内部抵抗等の計測に悪影響を与えてしまうこともない。
【0057】
また、本実施形態の外部端子接続アタッチメント41も、ソケット側コネクタ14がコンタクトピン14aを2本有するので、蓄電池2の正負の一対の各蓄電池ポスト45a,45bからそれぞれ2本の配線を引き出して、四端子計法によって蓄電池2の内部抵抗を容易にかつ正確に計測することができる。
【0058】
なお、上記の実施形態においても、各蓄電池2の蓄電池ポスト45a,45b間がバスバー3によって結線される場合について説明したが、接続線によって結線される場合にも、同様な作用効果が奏される。この場合、接続線と蓄電池ポスト45a,45bとは、接続箇所5において、接続線の端部に設けられる圧着端子の、ボルト挿通穴が開口した平板状部分が、接続線端子として、ワッシャ6およびボルト7からなる固定具により、蓄電池ポスト45a,45bのナットに固定されて、蓄電池ポスト45a,45bに電気的に接続される。
【0059】
また、上記の実施形態においては、蓄電池ポスト45a,45bが円柱状の形状をしている場合について説明したが、第1の実施形態における蓄電池2の蓄電池ポスト4a,4bのように角柱状の形状をしている場合にも、同様にして本発明を適用することができる。この場合、角柱状の蓄電池ポスト4a,4bが蓄電池2の上面から突出する高さを高くして、バスバー3または接続線端子と蓄電池ポスト4a,4bとの接続箇所5に必要とされる長さに加えて、外部端子接続アタッチメントを接続する長さを蓄電池ポスト4a,4bの長さに設ける。そして、この長さを持つ、接続箇所5から外れる箇所の蓄電池ポスト4a,4bに、外部端子接続アタッチメント41と同様な外部端子接続アタッチメントを挟持させる。ただし、この外部端子接続アタッチメントは、蓄電池ポスト4a,4bを囲んで挟持する部分の形状を、外部端子接続アタッチメント41の曲面形状とは異なり、蓄電池ポスト4a,4bの外形形状に合わせて平面形状とする。このような外部端子接続アタッチメントによっても、上記の第2の実施形態による外部端子接続アタッチメント41と同様な作用効果が奏される。
【符号の説明】
【0060】
1,41…外部端子接続アタッチメント、2…蓄電池、3…バスバー、4a,4b,45a,45b…蓄電池ポスト(外部端子)、5…接続箇所、6…ワッシャ、7…ボルト、8…ナット、9,10…プリント基板(一対の締め付け片)、9a,10a,42c,43c…絶縁面、9b,10b,42b,43b…導電面、9c,10c…穴、9d,10d…ネジ挿通孔、10e…スルーホール、9f,10f…切り欠き、11…ネジ、12…ナット、13…ワッシャ、14…ソケット側コネクタ、14a…コンタクトピン、14b…インシュレータ、42,43…一対の締め付け片、42a,43a…一方側の端部、44…ワイヤバネ(弾性体)、46…支点
図1
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図10