(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】案内システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241223BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021031180
(22)【出願日】2021-02-26
【審査請求日】2023-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上原 太
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-180081(JP,A)
【文献】特公昭51-024919(JP,B1)
【文献】特開2007-141158(JP,A)
【文献】特開平03-081892(JP,A)
【文献】特開2018-171327(JP,A)
【文献】特開2008-161536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面に効力情報が印刷された利用券を所定の位置に載置させる載置台と、
前記載置台を撮像するカメラと、
前記カメラにより撮像された前記利用券の前記第1面の画像データに基づいて前記効力情報を取得するとともに、前記効力情報に応じた案内情報を取得する情報処理部と、
表示装置を用いて前記案内情報を表示面に表示する表示制御部と、
を備え
、
前記載置台として、それぞれ異なる言語が割り当てられた複数の載置台を備え、
前記表示制御部は、どの載置台に前記利用券が載置されたかに応じて、前記案内情報の言語を変更する、
案内システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記表示装置を用いて前記案内情報を投影するとともに、前記載置台の周辺に前記載置台に割り当てられた言語を示す情報を投影する、
請求項
1に記載の案内システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記複数の載置台のうち一の載置台に前記利用券が載置されている状態において、前記表示装置を用いて前記案内情報を投影すると共に、前記一の載置台に比べて、前記複数の載置台のうち他の載置台の明るさを暗くする所定の画像を前記他の載置台に投影する、
請求項
2に記載の案内システム。
【請求項4】
第1面に効力情報が印刷された利用券を所定の位置に載置させる載置台と、
前記載置台を撮像するカメラと、
前記カメラにより撮像された前記利用券の前記第1面の画像データに基づいて前記効力情報を取得するとともに、前記効力情報に応じた案内情報を取得する情報処理部と、
表示装置を用いて前記案内情報を表示面に表示する表示制御部と、
を備え、
前記載置台は、第1サイズの利用券の位置を規定する第1ガイドと、前記第1サイズよりも大きい第2サイズの利用券の位置を規定する第2ガイドとが設けられている、
案内システム。
【請求項5】
第1面に効力情報が印刷された利用券を所定の位置に載置させる載置台と、
前記載置台を撮像するカメラと、
前記カメラにより撮像された前記利用券の前記第1面の画像データに基づいて前記効力情報を取得するとともに、前記効力情報に応じた案内情報を取得する情報処理部と、
表示装置を用いて前記案内情報を表示面に表示する表示制御部と、
を備え、
前記載置台は、前記利用券を支持する支持面と、前記支持面より凹んでいる凹部とを備える、
案内システム。
【請求項6】
第1面に効力情報が印刷された利用券を所定の位置に載置させる載置台と、
前記載置台を撮像するカメラと、
前記カメラにより撮像された前記利用券の前記第1面の画像データに基づいて前記効力情報を取得するとともに、前記効力情報に応じた案内情報を取得する情報処理部と、
表示装置を用いて前記案内情報を表示面に表示する表示制御部と、
を備え、
前記情報処理部は、前記効力情報の内容と前記利用券において印刷されている位置との関係性を学習させた学習済モデルを用いて、前記カメラにより撮像された画像データに基づいて前記載置台に載置されている前記利用券の前記効力情報を取得する、
案内システム。
【請求項7】
前記情報処理部は、前記学習済モデルとして、前記利用券に印刷されている乗車料金を示す情報と乗車料金が印刷されている位置との関係性を学習させた第1学習済モデルを用いて、前記載置台に載置されている前記利用券に印刷されている乗車料金を取得する、
請求項
6に記載の案内システム。
【請求項8】
前記情報処理部は、前記学習済モデルとして、前記利用券に印刷されている行き先および発車時刻を示す情報と前記行き先および前記発車時刻が印刷されている位置との関係性を学習させた第2学習済モデルを用いて、前記載置台に載置されている前記利用券に印刷されている行き先および発車時刻を取得する、
請求項
6に記載の案内システム。
【請求項9】
前記情報処理部は、前記学習済モデルとして、前記利用券に印刷されている路線を示す情報と前記路線が印刷されている位置との関係性を学習させた第3学習済モデルを用いて、前記利用券に印刷されている路線を取得する、
請求項
6に記載の案内システム。
【請求項10】
第1面に効力情報が印刷された利用券を所定の位置に載置させる載置台と、
前記載置台を撮像するカメラと、
前記カメラにより撮像された前記利用券の前記第1面の画像データに基づいて前記効力情報を取得するとともに、前記効力情報に応じた案内情報を取得する情報処理部と、
表示装置を用いて前記案内情報を表示面に表示する表示制御部と、
を備え、
前記情報処理部は、前記案内情報として、
案内システムが設置されている設置駅を入場駅とする乗車券の効力に応じた乗り方を案内する情報を取得する、
案内システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、案内システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、駅やバスなどの交通機関において、旅客が自分の乗車券で乗車可能な乗り物への乗り方がわからない場合がある。このような場合、係員が個別に乗り方を案内しているが、混雑している場合や他の業務がある場合、利用者が係員から案内を受けられない場合があった。そこで、行き方がわからない利用者を案内するために、用意された質問が利用者からあった場合、用意された回答を音声が画像で提供するものが知れている。しかしながら、乗車券など単一化されてない利用券について、適切な質問と回答を用意することは困難であり、十分に検討されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、利用者の案内をスムーズに行うことができる案内システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の案内システムは、載置台と、カメラと、情報処理部と、表示制御部とを持つ。載置台は、第1面に効力情報が印刷された利用券を所定の位置に載置させる。カメラは、前記載置台を撮像する。情報処理部は、前記カメラにより撮像された前記利用券の前記第1面の画像データに基づいて前記効力情報を取得するとともに、前記効力情報に応じた案内情報を取得する。表示制御部は、表示装置を用いて前記案内情報を表示面に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態の案内システム1の一例を示す図。
【
図2】複数の載置台110と表示面140とを上方から見た図。
【
図3】日本語用台座111の各構成の高さ関係の一例を示す図。
【
図6】乗車券の効力情報に応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図。
【
図7】乗車券の効力情報として乗車料金を取得するケース1を説明するための図。
【
図8】第1学習済モデル231の学習データの一例を説明するための図。
【
図9】乗車料金エリアの一例について説明するための図。
【
図10】乗車料金に応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図。
【
図11】英語の案内情報を表示する案内画面の一例を示す図。
【
図12】案内システム1による処理の一例を示すフローチャート。
【
図13】第2実施形態の端末装置200Aの機能構成の一例を示す図。
【
図14】第2学習済モデル232の学習データに用いられる乗車券の一例を示す図。
【
図15】行き先エリアと発車時刻エリアの一例について説明するための図。
【
図16】行き先と発車時刻との組み合わせに応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図。
【
図17】行き先と発車時刻との組み合わせに応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図。
【
図18】第3実施形態の端末装置200Bの機能構成の一例を示す図。
【
図19】乗車券の効力情報として路線を取得するケース3について説明するための図。
【
図20】第3学習済モデル233の学習データに用いられる乗車券の一例を示す図。
【
図21】路線エリアの一例について説明するための図。
【
図22】第3学習済モデル233の学習データの一例を説明するための図。
【
図23】路線に応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図。
【
図24】中国語(繁体字)の案内情報を表示する案内画面の一例を示す図。
【
図25】路線に応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図。
【
図26】路線に応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図。
【
図27】路線に応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の案内システムを、図面を参照して説明する。
【0008】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の案内システム1の一例を示す図である。案内システム1は、例えば、フロントユニット100と端末装置200とを備える。本実施形態において、案内システム1は、例えば、鉄道施設の窓口に設置され、鉄道施設の利用に関する案内情報を、乗車券を提示した顧客に提供する。案内システム1は、鉄道会社の係員により操作されてもよく、顧客により操作されてもよい。また、案内システム1は、鉄道施設に限られず、高速バスのターミナルや、大人数を収容するホールなどに設置されてもよい。また利用される券は、乗車券に限られず、割引券や何らかのチケットなどでもよい。
【0009】
フロントユニット100は、例えば、複数の載置台110と、カメラ120と、プロジェクタ130と、表示面140と、カバー150と、スピーカ160とを備える。例えば、載置台110と表示面140とは、同一平面(XY水平面)上にある。カバー150は、例えば、上面150Aと、左側面150Bと、右側面150Cと、背面150Dとを備える。カメラ120とプロジェクタ130は、カバー150の上面150Aに設置されている。具体的には、カメラ120は、複数の載置台110の全てをY軸方向の上方から撮像する位置に設置されており、プロジェクタ130は、表示面140にY軸方向の上方から画像を投影する位置に設置されている。また、カバー150は、カメラ120とプロジェクタ130を覆う上面カバー150Eを備える。スピーカ160は、例えば、カバー150の周辺に設置されているが、カメラ120やプロジェクタ130と同様に、上面カバー150E内に収容されていてもよい。
【0010】
端末装置200は、フロントユニット100のカメラ120、プロジェクタ130、およびスピーカ160とケーブルを介して有線接続されている。これに限られず、端末装置200は、カメラ120、プロジェクタ130、およびスピーカ160とBluetooth(登録商標)を介して無線接続されてもよい。なお、カメラ120とプロジェクタ130とスピーカ160は、一部が有線接続され、その他が無線接続されてもよい。
【0011】
端末装置200は、例えば、鉄道施設が管理するパーソナルコンピュータである。これに限られず、端末装置200は、タブレット端末であってもよい。端末装置200は、ネットワークNWを介して管理サーバ300と接続され、管理サーバ300から送信される各種情報を、自身の記憶部に格納する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local1 Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む。
【0012】
管理サーバ300は、例えば、パーソナルコンピュータである。管理サーバ300は、乗車券の画像データを学習データとし、乗車券の効力情報を教師データとして学習させた学習済モデルを作成し、作成した学習済モデルのデータを端末装置200に送信する。学習済モデルでは、乗車券の効力情報の内容と、効力情報が乗車券において印刷されている位置との関係性が学習させている。学習済モデルの詳細については後述する。
【0013】
図2は、複数の載置台110と表示面140とを上方から見た図である。複数の載置台110は、乗車券を所定の位置に載置させるための台である。複数の載置台110は、例えば、日本語用台座111と、英語用台座112と、中国語(繁体字)用台座113と、中国語(簡体字)用台座114とを含む。これらの台座は、同じ構成を備える。以下、日本語用台座111について説明し、その他の台座についての説明を省略する。
【0014】
日本語用台座111には、例えば、第1サイズの乗車券(以下、小型乗車券と記す)の位置を規定する小型券ガイド111Aと、第1サイズよりも大きい第2サイズの乗車券(以下、大型乗車券と記す)の位置を規定する大型券ガイド111Bとが設けられている。小型券ガイド111Aと大型券ガイド111Bとの位置関係は、例えば、Y軸方向のマイナス側の辺(以下、底辺という)が重なるように決められている。大型券ガイド111Bの領域は、大型乗車券が位置決めされるように外側よりも一段低くなっており、小型ガイド111Aの領域は、小型乗車券が位置決めされるように外側の大型ガイド111Bの領域よりも更に一段低くなっている。
【0015】
日本語用台座111には、小型券ガイド111Aに置かれた小型乗車券や大型券ガイド111Bに置かれた大型乗車券を取り出しやすくするように、さらに一段低くなっている取り出し凹部111Cを備える。取り出し凹部111Cは、小型券ガイド111Aに置かれた小型乗車券や大型券ガイド111Bに置かれた大型乗車券の一部が浮いた状態で利用者が乗車券を取りやすくするように、小型ガイド111Aおよび大型ガイド111Bの領域に重複する部分と、小型ガイド111Aおよび大型ガイド111Bよりも外側にはみ出す部分とを含む。
【0016】
図3は、日本語用台座111の各構成の高さ関係の一例を示す図である。
図3は、
図2に示すL1とL2とを結ぶ線での断面図である。高さH1は、表示面140の高さである。大型券ガイド111Bは、表示面140よりも一段低い高さH2であって、大型乗車券を支持する支持面121Bを備える。小型券ガイド111Aは、大型券ガイド111Bよりも一段低い高さH3であって、小型乗車券を支持する支持面121Aを備える。取り出し凹部111Cは、支持面121Aおよび支持面121Bよりも凹んでおり、さらに一段低い高さH4である。
【0017】
図4は、端末装置200の機能構成の一例を示す図である。端末装置200は、例えば、接続部210と、通信部220と、記憶部230と、情報処理部240と、表示制御部250と、音声制御部260とを備える。
【0018】
接続部210は、有線あるいは無線で、カメラ120、プロジェクタ130、およびスピーカ160と接続され、情報の送受信を行う。通信部220は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。通信部220は、情報処理部240による制御によって、LANなどの通信ネットワークを介し、管理サーバ300と通信を行う。
【0019】
記憶部230は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。記憶部230は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、例えば、第1学習済モデル231と、案内データ235とを格納する。
【0020】
第1学習済モデル231は、管理サーバ300により作成された学習済モデルデータである。学習済モデルデータは、学習済モデルのパラメータや接続構造、関数特性などを示すデータである。学習済モデルの詳細については、これらの学習済モデルを用いる構成要素の説明のところで適宜説明する。
【0021】
案内データ235は、乗車券の効力条件と案内情報とを対応付けた情報である。乗車券の効力条件には、乗車券の効力を示す情報であって、例えば、乗車料金で示される効力情報が含まれる。案内情報には、乗車券の効力情報を路線図のイラストで説明する情報、駅構内の乗り場(番線)を数字や文字あるいはイラストで説明する情報などが含まれる。なお、案内情報には、上述の情報を含む画像データと音声データとが含まれる。
【0022】
情報処理部240は、例えば、画像処理部241と、券種判定部242と、言語判定部243と、料金取得部244と、案内情報取得部247とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、例えば、CPUなどのプロセッサが、記憶部230に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、これらの構成要素の機能のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部:circuitryを含む)によって実現されていてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されていてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0023】
画像処理部241は、カメラ120により撮像された画像データに対して所定の画像処理を実行する。
【0024】
(手検知)
例えば、画像処理部241は、カメラ120により撮像された最新の画像と直前の画像とを比較することで、表示面140上に存在する利用者の手を認識する。対象となる画像の範囲(認識範囲)は、複数の載置台110を含む表示面140の全体である。例えば、利用者が利用していない状態において、カメラ120が撮像する背景(つまり、表示面140全体)は固定であり、利用者が乗車券を載置台110に置こうとするときに手がカメラ120により撮像されため、背景が変化する。この点を注目して、画像処理部241は、背景差分法を利用し、カメラ120により撮像される画像の変化を検出することで、手の有無を判定する。
【0025】
(券検知と券種判定)
券種判定部242は、台座ごとに乗車券の有無を判定すると共に、乗車券が検出された載置台110について載置された乗車券の券種を判定する。券種には、例えば、第1サイズの小型乗車券と、第2サイズの大型乗車券とが含まれる。また、券種判定部242は、乗車券が有ると判定された場合、複数の載置台110のうちどの台座に乗車券が有るのかを示す情報(以下、乗車券位置情報と記す)を取得する。券種判定部242は、取得した乗車券位置情報を言語判定部243に出力する。
【0026】
例えば、券種判定部242は、カメラ120により撮像された画像データに対して、画像認識の3クラス分類を行うことで、複数の載置台110に載置された乗車券を認識する。画像認識の3クラス分類とは、例えば、複数の載置台110を撮像した画像に基づいて、複数の載置台110のどこにも乗車券が置かれていない状態1、複数の載置台110のどこかに大型券が置かれている状態2、あるいは、複数の載置台110のどこかに小型券が置かれている状態3の3つの概念のいずれに該当するのかを判別することである。対象となる画像の範囲(認識範囲)は、日本語用台座111、英語用台座112、中国語(繁体字)用台座113、中国語(簡体字)用台座114のそれぞれである。
【0027】
なお、券種判定部242は、カメラ120により撮像された画像のうち乗車券が置かれた台座の画像部分について、背景差分法を利用し、背景画像の変化を検出することで、載置台110に載置された乗車券の有無や券種の判定をしてもよい。
【0028】
(言語判定)
言語判定部243は、複数の載置台110のうち乗車券が検出された位置(台座)に基づいて、利用者が選択した言語を判定する。例えば、言語判定部243は、乗車券位置情報が日本語用台座111に乗車券が有ることを示す場合、利用者が選択した言語が日本語であると判定し、乗車券位置情報が英語用台座112に乗車券が有ることを示す場合、利用者が選択した言語が英語であると判定する。言語判定部243により判定された言語の種類を示す情報を、以下、案内言語情報と記す。
【0029】
料金取得部244は、複数の載置台110のいずれかに乗せられた乗車券をカメラ120により撮像した画像データに基づいて、複数の載置台110のいずれかに載置されている乗車券の効力情報(乗車料金)を取得する。詳細については、後述する。
【0030】
案内情報取得部247は、案内情報として、案内システム1のフロントユニット100と端末装置200とが設置されている設置駅を入場駅とする乗車券の効力に応じた乗り方を案内する案内情報を取得する。例えば、案内情報取得部247は、料金取得部244によって取得された効力情報(乗車料金)に応じた案内情報を記憶部230から取得する。例えば、案内情報取得部247は、案内データ235を参照し、料金取得部244によって取得された効力情報(乗車料金)に合致する乗車券の効力条件と対応付けられている案内情報を取得する。なお、料金取得部244により乗車料金が取得されない場合や、取得された乗車料金が案内データ235の乗車券の効力条件として登録されていない場合、案内情報取得部247は、案内情報を取得することができない。
【0031】
表示制御部250は、プロジェクタ130を用いて、案内画面などの各種画像を表示面140に表示する。つまり、表示面140に表示される各種画像は、プロジェクタ130によって投影された画像である。例えば、表示制御部250は、券種判定部242によって乗車券が載置台110に載置されていないと判定された場合、初期状態の案内画面を表示面140に表示する。
【0032】
図5は、初期状態での案内画面の一例を示す図である。
図5に示す初期状態での案内画面410は、メイン画面411と、チケット画面412とを含む。メイン画面411には、利用者が希望する言語が記載されている載置台110に乗車券を置くように複数の言語で案内する情報が表示される。チケット画面412には、日本語用台座111、英語用台座112、中国語(繁体字)用台座113、中国語(簡体字)用台座114のそれぞれの上部に、日本語、English、繁体中文、簡体中文という言語の名称が表示される。これら日本語、English、繁体中文、簡体中文は、プロジェクタ130によって投影された画像である。
【0033】
表示制御部250は、複数の載置台110の乗車券を置くエリア(乗車券エリア)を、この乗車券エリアの周囲を囲むエリアに比べて、明るさを暗くする所定の画像を投影する。例えば、チケット画面412では、日本語用台座111、英語用台座112、中国語(繁体字)用台座113、および中国語(簡体字)用台座114において、大型乗車券を置く部分と、それ以外の周辺部分とで、異なる色彩となっている。なお、色彩だけでなく明るさが異なるものであってもよく、例えば、大型乗車券を置く部分方が明るく、それ以外の周辺部分が暗くなっていてもよい。
【0034】
一方、券種判定部242によって乗車券が載置台110に載置されていると判定され、且つ、この乗車券に応じた案内情報が案内情報取得部247により取得された場合、表示制御部250は、乗車券に応じた案内画面を表示面140に表示する。例えば、表示制御部250は、案内情報取得部247により取得された案内情報の画像データを表示面140に表示させる。表示制御部250は、案内情報の画像をプロジェクタ130を用いて投影するとともに、複数の載置台110の周辺に各載置台に割り当てられた言語を示す情報を投影する。
【0035】
図6は、乗車券の効力情報に応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図である。
図6に示す初期状態での案内画面420は、メイン画面421と、チケット画面422とを含む。メイン画面421には、案内情報取得部247により取得された案内情報が表示される。チケット画面422には、チケット画面412と同様に、日本語用台座111、英語用台座112、中国語(繁体字)用台座113、中国語(簡体字)用台座114のそれぞれの上部に、日本語、English、繁体中文、簡体中文という言語の名称が表示される。
【0036】
表示制御部250は、複数の載置台110のうち一の載置台に乗車券が載置されている状態において、プロジェクタ130を用いて案内情報を投影すると共に、一の載置台に比べて、複数の載置台110のうち他の載置台の明るさを暗くする所定の画像を他の載置台に投影する。例えば、チケット画面422では、乗車券が置かれている台座の方が、乗車券が置かれていない台座に比べて目立つような表示態様となっている。図示の例では、日本語用台座111にのみ乗車券が置かれている。この場合、チケット画面422では、「日本語」という文字が、その他の「English、繁体中文、簡体中文」の文字よりも明るくなっている。これらは色彩を変えることで区別されてもよい。
【0037】
また、日本語用台座111の大型乗車券を置く部分が、英語用台座112、中国語(繁体字)用台座113、中国語(簡体字)用台座114の大型乗車券を置く部分に比べて明るくなっている。これらは色彩を変えることで区別されてもよい。英語用台座112、中国語(繁体字)用台座113、中国語(簡体字)用台座114の大型乗車券を置く部分は、周りのそれ以外の部分と同じ明るさあるいは同じ色彩となっている。
【0038】
表示制御部250は、どの載置台に乗車券が載置されたかに応じて、案内情報の言語を変更する。例えば、表示制御部250は、言語判定部243により判定された言語の案内情報の画像データを記憶部230から読み出し、表示面140に表示させる。
【0039】
音声制御部260は、スピーカ160を用いて、例えば、載置台110に乗車券を置くように案内するガイド音声を出力させたり、載置台110に載置された乗車券に応じた案内情報(案内情報取得部247により取得された案内情報)の音声データを出力させたりする。音声制御部260は、言語判定部243により判定された言語に応じた案内情報の音声データを記憶部230から読み出し、スピーカ160から出力させてもよい。
【0040】
(料金判定)
料金取得部244は、第1学習済モデル231を用いて、カメラ120により撮像された画像データに基づいて、載置台110に載置された乗車券の乗車料金を判別し、判別結果を料金情報として取得する。第1学習済モデル231は、乗車券に印刷されている乗車料金を示す情報と乗車料金が印刷されている位置との関係性を学習させた学習済モデルである。例えば、料金取得部244は、乗車料金が印刷されている範囲(以下、乗車料金エリアと記す)を特定するための情報を事前に取得しておき、カメラ120により撮像された画像データから乗車料金エリアの画像データを抽出し、抽出した画像データに基づいて乗車料金を判別する。乗車料金エリアを特定するための情報は、例えば、管理サーバ300から受信して記憶部230に記憶されている。
【0041】
料金取得部244は、以下の二つの方法のうち、いずれかの方法を用いることができる。一つの目の方法は、乗車料金ごとの乗車券全種類を、画像認識でクラス分けする方法である。クラスは、乗車料金ごとに用意されている。二つ目の方法は、MNISTのような数字認識を用いて乗車料金の数字を特定する方法である。料金取得部244は、乗車料金の百の位、十の位、一の位のそれぞれを数字認識するエンジンを備えていてもよい。
【0042】
第1学習済モデル231は、例えば、乗車料金が異なる複数の乗車券の画像データを学習データ、乗車券の乗車料金を教師データとして、管理サーバ300により作成される。なお、管理サーバ300は、学習データに基づいて、乗車料金が印刷されている範囲(乗車料金エリア)を特定して数字を画像認識させて、学習データに含まれる特徴と取得してよい。
【0043】
図7は、乗車券の効力情報として乗車料金を取得するケース1を説明するための図である。例えば、フロントユニット100および端末装置200は、F駅に設置されているとする。F駅からA駅に向かう方面が上り方面で、F駅からL駅に向かう方面が下り方面である。F駅からD~E駅、あるいはG~H駅までが160円区間であり、F駅からC駅、あるいはI駅までが190円区間であり、F駅からA~C駅、あるいはJ~L駅までが230円区間である。F駅では、上り方面と下り方面とで乗り場(番線)が異なる。
【0044】
図8は、第1学習済モデル231の学習データの一例を説明するための図である。乗車券C1は、F駅から160円区間の乗車券であり、乗車券C2は、A駅から190円区間の乗車券であり、乗車券C3は、A駅から230円区間の乗車券である。乗車券C1~C3は、第1学習済モデル231の学習データの一例である。以下、乗車券C1~C3を例に説明するが、学習データには、少なくとも設置駅(F駅)で使用可能な全ての乗車券が含まれる。
【0045】
管理サーバ300は、乗車券C1~C3において乗車料金が記載されている位置や、乗車料金の数字の表示態様(大きさや太さなどの特徴)を学習させて、第1学習済モデル231を作成する。第1学習済モデル231は、券種ごとに作成される。図示の例において、券種は小型券である。料金取得部244は、第1学習済モデルを用いることで、160円区間の乗車券であるか、190円区間の乗車券であるか、あるいは、230円区間の乗車券であるかを判別することができる。なお料金取得部244は、上り方面であるか下り方面であるかの判断はしない。
【0046】
乗車料金が記載されている位置は、例えば、乗車料金を囲む点線矩形の領域(乗車料金エリア)で定義される。例えば、乗車料金エリアは、乗車券C1では点線矩形R1、乗車券C2では点線矩形R2、乗車券C3では点線矩形R3である。
【0047】
図9は、乗車料金エリアの一例について説明するための図である。乗車料金エリアは、例えば、乗車料金を囲む点線矩形の対角である頂点Paと頂点Qaとで示される。頂点Paと頂点Qaは、例えば、乗車券の左上の角を原点O1(0,0)とする座標で示される。
【0048】
(ケース1の案内画面の例)
案内情報取得部247は、料金取得部244によって乗車料金情報が取得された場合、記憶部230の案内データ235から、取得された乗車料金情報と対応付けられている案内情報のうち、案内言語情報に対応する案内情報を取得する。表示制御部250は、取得された案内情報に基づいて、
図10に示すような案内画面を表示面140に表示する。
【0049】
図10は、乗車料金に応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図である。
図10に示す案内画面510は、メイン画面511と、チケット画面512とを含む。図示の例では、日本語用台座111に160円区間の乗車券C1が置かれている。この場合、料金取得部244は、乗車料金「160」を取得する。案内情報取得部247は、乗車料金「160」に対応する案内情報であって、日本語の案内情報を、案内データ235から読み出す。読み出された案内情報は、メイン画面511に示されるような画像データである。表示制御部250は、読み出された案内情報の画像を表示面140に表示する。
【0050】
メイン画面511には、乗車券の乗車料金に応じた目的地候補までの経路を示す路線
図511Aが含まれる。路線
図511Aには、例えば、F駅が出発駅として、160円区間の駅(D駅、E駅、G駅、H駅)が目的地候補として、それぞれ、他の駅よりも目立つように表示されている。また、メイン画面511には、乗り場案内511Bが含まれる。乗り場案内511Bには、例えば、上り方面の乗り場の番線「1」と、下り方面の乗り場の番線「2」とが表示されている。上り方面の乗り場の番線「1」の下の方には、上り方面の160円区間の駅名「D駅、E駅」が、下り方面の乗り場の番線の下の方には、下り方面の160円区間の駅名「G駅、H駅」が、それぞれ表示されている。
【0051】
また、案内情報取得部247により読み出された案内情報には、「乗車区間をご確認ください」というコメント情報が含まれている。表示制御部250は、このコメント情報も、メイン画面511に表示する。
【0052】
チケット画面512は、チケット画面422と同様に、乗車券が置かれている日本語用台座111が他の台座に比べて目立つように表示されている。
【0053】
このような案内画面510を表示することで、利用者は、自分が持っている乗車券の目的地までの経路を路線図で確認し、乗り場の番線を確認することができる。
【0054】
なお、
図10に示す乗車券と同じ乗車券が英語用台座112に置かれた場合、案内情報取得部247は、案内データ235から、同じ内容を英語で示す案内情報を取得する。表示制御部250は、英語の案内情報に基づいて、
図11に示すような案内画面520を表示面140に表示する。
【0055】
図11は、英語の案内情報を表示する案内画面の一例を示す図である。
図11に示す案内画面520は、メイン画面521と、チケット画面522とを含む。メイン画面521には、メイン画面511に表示されている内容を英語で表した情報が表示されている。例えば、また、メイン画面521には、英語のコメント「Please check the fare section」が表示されている。チケット画面522では、「English」という文字が、その他の「日本語、繁体中文、簡体中文」の文字よりも明るくなっている。
【0056】
このような案内画面520を表示することで、日本語が理解できない利用者にも、持っている乗車券の目的地までの経路を路線図で案内でき、乗り場の番線を案内することができる。
【0057】
図12は、案内システム1による処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、第1学習済モデル231は既に管理サーバ300によって作成され、端末装置200に格納されているものとする。まず、表示制御部250は、初期状態の案内画面を表示面140に表示する(ステップS1)。次いで、券種判定部242は、複数の載置台110のどこかに乗車券が置かれたか否かを判定する(ステップS2)。複数の載置台110のどこにも乗車券が置かれていない場合、ステップS1に戻る。
【0058】
複数の載置台110のどこかに乗車券が置かれたと判定された場合、言語判定部243は、複数の載置台110のうち乗車券が検出された位置(台座)に基づいて、利用者が選択した言語を判定する(ステップS3)。料金取得部244は、複数の載置台110のいずれかに乗せられた乗車券をカメラ120により撮像した画像データに基づいて、複数の載置台110のいずれかに載置されている乗車券の効力情報(乗車料金)を取得する(ステップS4)。そして、案内情報取得部247は、記憶部230を参照し、料金取得部244によって取得された効力情報(乗車料金)と対応付けられている案内情報のうち、案内言語情報に対応する案内情報を検索する(ステップS5)。
【0059】
該当する案内情報を検索により得られた場合(ステップS6-YES)、表示制御部250は、得られた案内情報の画像を表示面140に表示する(ステップS7)。一方、該当する案内情報を検索により得られない場合(ステップS6-NO)、乗車券の効力に応じた案内画面は表示されず、初期状態の案内画面が表示面140に表示された状態のままである。
【0060】
以上説明した実施形態によれば、複数の載置台110のうちいずれかに乗車券を置くことで、乗車券で乗車可能な電車の乗り場までの行き方を案内する案内画面を表示面140に表示させることができる。よって、利用者の利便性が向上し、利用者を案内する案内者の負担が軽減される。
【0061】
また、乗車券の効力情報を取得するために、学習済モデルを採用することで、乗車券のような単一的でないチケットの効力を適切に判別することができる。よって、乗車券に応じた適切な案内情報を利用者に提供することができる。また、設置駅ごとに案内データを用意することで、利用者が居る場所に応じた案内を提供することができる。また、案内する言語によって、認識させる切符を置く場所を変えることにより自動で各言語での案内が行えることができる。
【0062】
また、鉄道での移動に不慣れな人たち(国内外の旅行者など)は、駅係員に対して切符やパンフレットを見せながら、口頭で乗場や乗換を尋ねることが多い。駅係員はその内容を読み取り、旅客を案内する。この一連の行為を、学習済モデルを利用して、カメラ120とプロジェクタ130と端末装置200とを使用し、簡単に旅客案内を行うことができる。
【0063】
[第2実施形態]
第1実施形態において、効力情報として乗車料金を取得する例について説明した。本実施形態において、端末装置200Aは、料金取得部244に換えて行き先取得部245を備え、第1学習済モデル231に換えて第2学習済モデル232を備え、案内データ235に換えて案内データ236を備える。以下、この差異について説明し、同様の内容についての説明は省略する。
【0064】
図13は、端末装置200Aの機能構成の一例を示す図である。第2学習済モデル232は、管理サーバ300により作成された学習済モデルデータであり、乗車券に印刷されている行き先および発車時刻を示す情報と行き先および発車時刻が印刷されている位置との関係性を学習させた学習済モデルである。案内データ236は、乗車券の効力条件と案内情報とを対応付けた情報である。乗車券の効力条件には、例えば、行き先と発車時刻との組み合わせで示される効力情報が含まれる。案内情報には、例えば、行き先と発車時刻との組み合わせで決められている電車の乗り場を駅構内図で説明する情報などが含まれる。
【0065】
(行き先および発車時刻の判定)
行き先取得部245は、第2学習済モデル232を用いて、カメラ120により撮像された画像データに基づいて、載置台110に載置された乗車券の行き先や発車時刻を判別し、判別結果を行き先情報および発車時刻情報として取得する。同様にして、行き先取得部245は、乗車券の効力情報に含まれる発車日を示す発車日情報を取得してもよい。
【0066】
例えば、行き先取得部245は、行き先が印刷されている範囲(以下、行き先エリアと記す)を特定するための情報を事前に取得しておき、カメラ120により撮像された画像データから行き先エリアの画像データを抽出し、抽出した画像データに基づいて行き先を判別する。また、行き先取得部245は、発車時刻が印刷されている範囲(以下、発車時刻エリアと記す)を特定するための情報を事前に取得しておき、カメラ120により撮像された画像データから発車時刻エリアの画像データを抽出し、抽出した画像データに基づいて発車時刻を判別する。行き先エリアを特定するための情報と、発車時刻エリアを特定するための情報は、例えば、管理サーバ300から受信して記憶部230に記憶されている。
【0067】
行き先取得部245は、料金取得部244と同様に、行き先と発車時刻との組み合わせごとの乗車券全種類を画像認識でクラス分けしてもよく、数字認識や文字認識の技術を用いて行き先の文字や発車時刻の数字を特定してもよい。行き先取得部245は、「:」で区切られず前半(時)と後半(分)のそれぞれを数字認識するエンジンや、前半(時)の十の位と一の位のそれぞれを数字認識するエンジン、後半(分)の十の位と一の位のそれぞれを数字認識するエンジンなどを備えていてもよい。
【0068】
第2学習済モデル232は、例えば、行き先と発車時刻の組み合わせが異なる複数の乗車券の画像データを学習データとし、乗車券の行き先と発車時刻を教師データとして、管理サーバ300により作成される。なお、管理サーバ300は、学習データに基づいて、行き先が印刷されている範囲(行き先エリア)を特定して文字を画像認識させ、発車時刻が印刷されている範囲(発車時刻)を特定して数字を画像認識させて、学習データに含まれる特徴と取得してよい。
【0069】
ここでは、乗車券の効力情報として行き先と発車時刻を取得するケース2について説明する。例えば、フロントユニット100および端末装置200Aは、始発の川崎本社駅に設置されているとする。川崎本社駅から府中工場駅に向かう方面が上り方面(府中方面)で、川崎本社駅から深谷工場駅に向かう方面が下り方面(深谷方面)である。始発の川崎本社駅には、2以上の乗り場(番線)があり、方面によって乗り場(番線)が異なり、同じ方面であっても発車時刻によって乗り場(番線)が異なる場合がある。
【0070】
図14は、第2学習済モデル232の学習データに用いられる乗車券の一例を示す図である。乗車券C11は、川崎本社発の府中工場行きの乗車券であり、乗車券C12は、川崎本社発の小向事業所行きの乗車券であり、乗車券C13とC14は、川崎本社発の深谷工場行きの乗車券である。乗車券C11とC12が、上りの府中方面の乗車券であり、乗車券C13とC14が、下りの深谷方面の乗車券である。乗車券C11~C14は、第2学習済モデル232の学習データの一例である。以下、乗車券C11~C14を例に説明するが、学習データには、設置駅(川崎本社駅)で使用可能な全ての乗車券が含まれる。
【0071】
管理サーバ300は、乗車券C11~C13において行き先あるいは発車時刻が記載されている位置や、行き先の文字や発車時刻の数字の表示態様(大きさや太さなどの特徴)が学習させて、第2学習済モデル232を作成する。第2学習済モデル232は、券種ごとに作成される。図示の例において、券種は大型券である。行き先取得部245は、第2学習済モデル232を用いることで、乗車券の行き先と発車時刻とを判別することができる。
【0072】
行き先および発車時刻が記載されている位置は、それぞれ、例えば、行き先を囲む点線矩形の領域(行き先エリア)、発車時刻を囲む点線矩形の領域(発車時刻エリア)で定義される。例えば、行き先エリアは、乗車券C11では点線矩形R11、乗車券C12では点線矩形R12、乗車券C13では点線矩形R13、乗車券C14では点線矩形R14である。発車時刻エリアは、乗車券C11では点線矩形R21、乗車券C12では点線矩形R22、乗車券C13では点線矩形R23、乗車券C14では点線矩形R24である。これに限られず、行き先エリアや発車時刻エリアは、乗車券においてそれぞれが印字されている範囲の割合(乗車券全体を100%として示される割合)で特定されてもよい。
【0073】
図15は、行き先エリアと発車時刻エリアの一例について説明するための図である。行き先エリアは、例えば、行き先を囲む点線矩形の対角である頂点Pbと頂点Qbとで示される。発車時刻エリアは、例えば、発車時刻を囲む点線矩形の対角である頂点Pcと頂点Qcとで示される。頂点Pb~Pcと頂点Qb~Qcは、例えば、乗車券の左上の角を原点O2(0,0)とする座標で示される。
【0074】
(ケース2の案内画面の例)
案内情報取得部247は、行き先取得部245によって行き先情報と発車時刻情報とが取得された場合、記憶部230の案内データ236から、取得された行き先情報と発車時刻情報との組み合わせと対応付けられている案内情報のうち、案内言語情報に対応する案内情報を取得する。表示制御部250は、取得された案内情報に基づいて、
図16に示すような案内画面を表示面140に表示する。
【0075】
図16は、行き先と発車時刻との組み合わせに応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図である。案内画面610は、メイン画面611と、チケット画面612とを含む。図示の例では、日本語用台座111に乗車券C11が置かれている。この場合、行き先取得部245は、行き先「府中工場」と発車時刻「12:40」とを取得する。案内情報取得部247は、行き先「府中工場」と発車時刻「12:40」との組み合わせに対応する案内情報であって、日本語の案内情報を、案内データ236から読み出す。読み出された案内情報は、メイン画面611に示されるような画像データである。表示制御部250は、読み出された案内情報の画像を表示面140に表示する。
【0076】
メイン画面611には、フロントユニット100の設置駅である川崎本社駅の構内図が表示されている。川崎本社駅は、1~9番線の乗り場がある駅である。構内図では、改札口から各乗り場に行く経路が三次元的に表されている。メイン画面611には、乗車券C11で乗車可能な電車の乗り場が3番線であることが、改札口から3番線乗り場への点線の順路で示されている。また、メイン画面611には、乗車券C11で乗車可能な電車が府中方面であることが、深谷方面に比べて強調して表示されている。
【0077】
また、案内情報取得部247により読み出された案内情報には、「12:40発 府中行きの列車は 3番線から発車します」というコメント情報が含まれている。表示制御部250は、このコメント情報も、メイン画面611に表示する。
【0078】
チケット画面612は、チケット画面422と同様に、乗車券C11が置かれている日本語用台座111が他の台座に比べて目立つように表示されている。
【0079】
このような案内画面610を表示することで、利用者は、自分が持っている乗車券の乗り場までの順路を確認し、乗り場の番線を確認することができる。
【0080】
図17は、行き先と発車時刻との組み合わせに応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図である。案内画面620は、メイン画面621と、チケット画面622とを含む。図示の例では、日本語用台座111に乗車券C13が置かれている。この場合、行き先取得部245は、行き先「深谷工場」と発車時刻「12:40」とを取得する。案内情報取得部247は、行き先「深谷工場」と発車時刻「12:40」との組み合わせに対応する案内情報であって、日本語の案内情報を、案内データ236から読み出す。読み出された案内情報は、メイン画面621に示されるような画像データである。
【0081】
メイン画面621には、乗車券C13で乗車可能な電車の乗り場が9番線であることが、改札口から9番線乗り場への点線の順路で示されている。また、メイン画面621には、乗車券C13で乗車可能な電車が深谷方面であることが、府中方面に比べて強調して表示されている。また、案内情報取得部247により読み出された案内情報には、「12:40発 深谷行きの列車は 9番線から発車します」というコメント情報が含まれている。表示制御部250は、このコメント情報も、メイン画面621に表示する。チケット画面622は、チケット画面422と同様に、乗車券C13が置かれている日本語用台座111が他の台座に比べて目立つように表示されている。
【0082】
このように、乗車券C11が置かれた場合と、乗車券C13が置かれ場合とでは、表示面140に表示される案内情報が変化する。
【0083】
[第3実施形態]
第1実施形態において、効力情報として乗車料金を取得する例について説明した。本実施形態において、端末装置200Bは、料金取得部244に換えて路線取得部246を備え、第1学習済モデル231に換えて第3学習済モデル233を備え、案内データ235に換えて案内データ237を備える。以下、この差異について説明し、同様の内容についての説明は省略する。
【0084】
図18は、端末装置200Bの機能構成の一例を示す図である。第3学習済モデル233は、管理サーバ300により作成された学習済モデルデータであり、乗車券に印刷されている路線を示す情報と路線が印刷されている位置との関係性を学習させた学習済モデルである。案内データ236は、乗車券の効力条件と案内情報とを対応付けた情報である。乗車券の効力条件には、例えば、路線で示される効力情報が含まれる。案内情報には、例えば、路線で決められている乗り場までの順路を写真で説明する情報などが含まれる。
【0085】
(路線判定)
路線取得部246は、第3学習済モデル233を用いて、カメラ120により撮像された画像データに基づいて、載置台110に載置された乗車券の路線を判別し、判別結果を路線情報として取得する。路線情報は、乗車券の効力情報に含まれる出発地から目的地までの路線を示す情報である。例えば、路線取得部246は、路線料金が印刷されている範囲(以下、路線エリアと記す)を特定するための情報を事前に取得しておき、カメラ120により撮像された画像データから路線エリアの画像データを抽出し、抽出した画像データに基づいて路線を判別する。路線エリアを特定するための情報は、例えば、管理サーバ300から受信して記憶部230に記憶されている。
【0086】
路線取得部246は、料金取得部244と同様に、路線ごとの乗車券全種類を画像認識でクラス分けしてもよく、数字認識や文字認識の技術を用いて路線に関する情報を特定してもよい。
【0087】
第3学習済モデル233は、例えば、路線が異なる複数の乗車券の画像データを学習データとし、乗車券の路線を教師データとして、管理サーバ300により作成される。なお、管理サーバ300は、学習データに基づいて、路線が印刷されている範囲(路線エリア)を特定して文字を画像認識させて、学習データに含まれる特徴を取得してよい。
【0088】
図19は、乗車券の効力情報として路線を取得するケース3について説明するための図である。例えば、フロントユニット100および端末装置200Bは、第1エアポート駅に設置されている。第1エアポートからX1~X6駅方面に向かう場合、S1駅を経由する第1スカイ線と、S2駅を経由する第2スカイ線とが利用可能である。例えば、第1スカイ線と、第2スカイ線とは、途中の停車駅や料金、走行時間などが異なる。第1スカイ線と第2スカイ線の終点は、X1駅であり、X2~X6駅に向かう場合は、X1駅で乗り換える必要がある。第1エアポート駅において、第1スカイ線の乗り場と第2スカイ線の乗り場とは、異なる場所にある。
【0089】
図20は、第3学習済モデル233の学習データに用いられる乗車券の一例を示す図である。乗車券C31とC32は路線がルート1の例であり、乗車券C33とC34は路線がルート2の例であり、乗車券C35は路線がルート3の例であり、乗車券C36は路線がルート4の例である。ルート1は、第1スカイ線を用いて第1スカイ線上の停車駅までの路線であり、ルート2は、第2スカイ線を用いて第2スカイ線上の停車駅までの路線である。ルート3は、第1スカイ線で終点X1駅まで行き、X1駅から他の線に乗り換える路線である。ルート4は、第2スカイ線で終点X1駅まで行き、X1駅から他の線に乗り換える路線である。乗車券C31~C34は、第3学習済モデル233の学習データの一例である。以下、乗車券C31~C34を例に説明するが、学習データには、少なくとも設置駅(第1エアポート駅)で使用可能な全ての乗車券が含まれる。
【0090】
管理サーバ300は、乗車券C31~C34において、路線を判定するための情報が記載されている位置や、経路を判定するための情報の文字の表示態様(大きさや太さなどの特徴)を学習させて、第3学習済モデル233を作成する。第3学習済モデル233は、券種ごとに作成される。図示の例において、券種は小型券である。路線取得部246は、第3学習済モデル233を用いることで、ルート1~4のうちのいずれの路線の乗車券であるかを判別することができる。なお、路線取得部246は、上り方面であるか下り方面であるかの判断はしない。
【0091】
路線を判定するための情報が記載されている位置は、例えば、乗車券の左上4分の1の所定位置を囲む点線矩形の領域(路線エリア)で定義される。例えば、路線エリアは、乗車券C31では点線矩形R31、乗車券C32では点線矩形R32、乗車券C33では点線矩形R33、乗車券C34では点線矩形R34、乗車券C35では点線矩形R35、乗車券C36では点線矩形R36である。
【0092】
図21は、路線エリアの一例について説明するための図である。路線エリアは、例えば、乗車券の左上4分の1の所定位置を囲む点線矩形の対角である頂点Pdと頂点Qdとで示される。頂点Pdと頂点Qdは、例えば、乗車券の左上の角を原点O3(0,0)とする座標で示される。
【0093】
図22は、第3学習済モデル233の学習データの一例を説明するための図である。学習させる路線の種類は、例えば、ルート1~4である。学習データは、上述した点線矩形R31~34で切り出した路線エリアの画像データである。ルート1の学習データには、(△△電鉄)という文字のみが記載されているという特徴がある。ルート2の学習データには、何の文字も数字も記載されていないという特徴がある。ルート3とルート4の学習データには、(△△電鉄)という文字と共に、第1スカイ線あるいは第2スカイ線のいずれかであることを示す経由駅が記載されているという特徴がある。具体的には、ルート3の学習データには、第1スカイ線で通過する駅であって第2スカイ線では通過しないS1駅経由であることが記載されている。ルート4の学習データには、第2スカイ線で通過する駅であって第1スカイ線では通過しないS2駅経由であることが記載されている。第3学習済モデル233では、このような特徴が学習されている。
【0094】
(ケース3の案内画面の例)
案内情報取得部247は、路線取得部246によって路線情報が取得された場合、記憶部230の案内データ237から、取得された路線情報と対応付けられている案内情報のうち、案内言語情報に対応する案内情報を取得する。表示制御部250は、取得された案内情報に基づいて、例えば、
図23に示すような案内画面を表示面140に表示する。
【0095】
図23は、路線に応じた案内情報を表示する案内画面の一例を示す図である。案内画面710は、メイン画面711と、チケット画面712とを含む。図示の例では、日本語用台座111に乗車券C31が置かれている。この場合、路線取得部246は、路線「ルート1」を取得する。案内情報取得部247は、路線「ルート1」に対応する案内情報であって、日本語の案内情報を、案内データ237から読み出す。読み出された案内情報は、メイン画面711に示されるような画像データである。表示制御部250は、読み出された案内情報の画像を表示面140に表示する。メイン画面711には、乗り場まで行く途中の分岐点を撮影した写真に、乗車券に応じた乗り場に向かう矢印711Aを重畳した画像が表示されている。
【0096】
また、案内情報取得部247により読み出された案内情報には、例えば「第1スカイ線の乗り場は 1番線になります」というコメント情報が含まれている。表示制御部250は、このコメント情報も、メイン画面711に表示する。なお、コメント情報には、「第1スカイ線の乗り場は あなたの後ろにある 1番線の橙(オレンジ色)の入り口です。」のように、目印となるような設備の特徴が含まれていてもよい。また、コメント情報には、「特急券を持っていないと特急にはご乗車できません」のように、路線取得部246により取得されたルート1で特急が走行している場合には、特急券についての案内が含まれていてもよい。
【0097】
チケット画面712は、チケット画面422と同様に、乗車券C31が置かれている日本語用台座111が他の台座に比べて目立つように表示されている。
【0098】
このような案内画面710を表示することで、利用者は、自分が持っている乗車券の乗り場までの行き方を確認することができる。また、案内情報として写真を用いることにより分かりやすくなる。
【0099】
なお、
図232に示す乗車券と同じ乗車券が中国語(繁体字)用台座113に置かれた場合、案内情報取得部247は、案内データ235から、同じ内容を中国語(繁体字)で示す案内情報を取得する。表示制御部250は、中国語(繁体字)の案内情報に基づいて、
図24に示すような案内画面720を表示面140に表示する。
【0100】
図24は、中国語(繁体字)の案内情報を表示する案内画面の一例を示す図である。案内画面720は、メイン画面721と、チケット画面722とを含む。メイン画面721には、メイン画面711に表示されている内容を中国語(繁体字)で表した情報が表示されている。チケット画面722では、「繁体中文」という文字が、その他の「日本語、English、繁体中文」の文字よりも明るくなっている。
【0101】
このような案内画面720を表示することで、日本語も英語も理解できない中国語が母国語の利用者にも、持っている乗車券の乗り場までの行き方を案内できる。
【0102】
図25は、路線に応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図である。案内画面730は、メイン画面731と、チケット画面732とを含む。図示の例では、日本語用台座111に乗車券C33が置かれている。この場合、路線取得部246は、路線「ルート2」を取得する。案内情報取得部247は、路線「ルート2」に対応する案内情報であって、日本語の案内情報を、案内データ237から読み出す。読み出された案内情報は、メイン画面731に示されるような画像データである。メイン画面731には、乗り場まで行く途中の分岐点を撮影した写真に、乗車券に応じた乗り場に向かう矢印731Aを重畳した画像が表示されている。また、案内情報取得部247により読み出された案内情報には、例えば「第2スカイ線の乗り場は 3番線になります」というコメント情報が含まれている。
【0103】
図26は、路線に応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図である。案内画面740は、メイン画面741と、チケット画面742とを含む。図示の例では、日本語用台座111に乗車券C35が置かれている。この場合、路線取得部246は、路線「ルート3」を取得する。案内情報取得部247は、路線「ルート3」に対応する案内情報であって、日本語の案内情報を、案内データ237から読み出す。読み出された案内情報は、メイン画面741に示されるような画像データである。メイン画面741には、乗り場まで行く途中の分岐点を撮影した写真に、乗車券に応じた乗り場に向かう矢印741Aを重畳した画像が表示されている。また、案内情報取得部247により読み出された案内情報には、例えば「X1駅乗換(第1スカイ線)の乗り場は 1番線になります」というコメント情報が含まれている。
【0104】
図27は、路線に応じた案内情報を表示する案内画面の他の例を示す図である。案内画面750は、メイン画面751と、チケット画面752とを含む。図示の例では、日本語用台座111に乗車券C36が置かれている。この場合、路線取得部246は、路線「ルート4」を取得する。案内情報取得部247は、路線「ルート4」に対応する案内情報であって、日本語の案内情報を、案内データ237から読み出す。読み出された案内情報は、メイン画面751に示されるような画像データである。メイン画面751には、乗り場まで行く途中の分岐点を撮影した写真に、乗車券に応じた乗り場に向かう矢印751Aを重畳した画像が表示されている。また、案内情報取得部247により読み出された案内情報には、例えば「X1駅乗換(第2スカイ線)の乗り場は 3番線になります」というコメント情報が含まれている。
【0105】
このように、路線と乗り場の関係が複雑で、どの乗り場に進めばよいのかわかりにくい駅において、乗車券を載置台110に乗せるだけで、進む方向を写真で案内することができる。
【0106】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、第1面に効力情報が印刷された利用券を所定の位置に載置させる載置台と、前記載置台を撮像するカメラと、前記カメラにより撮像された前記利用券の前記第1面の画像データに基づいて前記効力情報を取得するとともに、前記効力情報に応じた案内情報を取得する情報処理部と、表示装置を用いて前記案内情報を表示面に表示する表示制御部と、を備えることにより、利用者の案内をスムーズに行うことができる。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0108】
例えば、プロジェクタ130に換えて、ディスプレイが利用されてもよい。
【符号の説明】
【0109】
1…案内システム、100…フロントユニット、200…端末装置、300…管理サーバ、110…複数の載置台、120…カメラ、130…プロジェクタ、140…表示面、150…カバー、160…スピーカ、210…接続部、220…通信部、230…記憶部、231…第1学習済モデル、232…第2学習済モデル、233…第3学習済モデル、235…案内データ、236…案内データ、237…案内データ、241…画像処理部、242…券種判定部、243…言語判定部、244…料金取得部、245…行き先取得部、246…路線取得部、247…案内情報取得部、240…情報処理部、250…表示制御部、260…音声制御部