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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/79 20110101AFI20241223BHJP
【FI】
H01R12/79
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021065451
(22)【出願日】2021-04-07
(65)【公開番号】P2022160921
(43)【公開日】2022-10-20
【審査請求日】2024-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】古本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】木村 晃
(72)【発明者】
【氏名】中村 恵介
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-073747(JP,A)
【文献】特許第5499191(JP,B1)
【文献】登録実用新案第3206973(JP,U)
【文献】特開2010-073674(JP,A)
【文献】特開2010-182609(JP,A)
【文献】特開2015-141827(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0097360(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101997212(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれ
前記腕部は、主部と、連結部とを有しており、
前記主部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記連結部は、前記主部と前記接点部とを、前記第2水平方向において互いに連結している
コネクタ。
【請求項2】
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれ、
前記端子には、隙間が形成されており、
前記腕部と前記接点部とは、前記第2水平方向において、部分的に並んでおり、
前記隙間は、前記第2水平方向において、前記腕部と前記接点部との間に位置している
コネクタ。
【請求項3】
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれ、
前記腕部の少なくとも一部は、前記第2接点の下方に位置しており、前記接点部に繋がっている
コネクタ。
【請求項4】
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれ、
前記腕部は、2つの分岐部を有しており、
前記分岐部の夫々は、前記接点部に繋がっており、
前記第2支持部は、前記第2水平方向において2つの前記分岐部の間に位置している
コネクタ。
【請求項5】
請求項1から請求項までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記第1支持部は、前記第2水平方向において傾くことなく前記底部から上方に延びている
コネクタ。
【請求項6】
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれ、
前記第1支持部は、前記第2水平方向において傾きつつ前記底部から上方に延びている
コネクタ。
【請求項7】
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれ、
前記腕部は、基部と、立ち上がり部とを有しており、
前記基部は、前記第1水平方向に沿って延びており、
前記立ち上がり部は、前記基部から上方に延びており、前記第1支持部に繋がっている
コネクタ。
【請求項8】
請求項7記載のコネクタであって、
前記端子を前記第2水平方向に沿って見たとき、前記立ち上がり部は、前記第1支持部と重なっている
コネクタ。
【請求項9】
請求項7記載のコネクタであって、
前記端子を前記第2水平方向に沿って見たとき、前記立ち上がり部は、前記第1支持部から離れている
コネクタ。
【請求項10】
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれ、
前記腕部は、基部と、支持部とを有しており、
前記支持部は、前記基部から上方に延びており、弾性変形可能であり、
前記支持部の上端は、前記接点部を支持しており、
前記接点部は、前記収容部に前記支持部とともに収容されており、前記接点部全体が移動可能である
コネクタ。
【請求項11】
請求項1から請求項10までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記腕部は、前記底部及び前記第1支持部の少なくとも一方に繋がっている
コネクタ。
【請求項12】
請求項1から請求項までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記腕部は、前記底部に繋がっている
コネクタ。
【請求項13】
請求項1から請求項12までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、弾性変形可能であり、
前記第1接点と前記第2接点とは、互いに独立して移動可能である
コネクタ。
【請求項14】
請求項1から請求項13までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記収容部は、前記ハウジングの下方に開口しており、
前記コネクタを前記上下方向に沿って下から見たとき、前記底部を視認可能である
コネクタ。
【請求項15】
請求項1から請求項14までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記底部は、平板形状を有している
コネクタ。
【請求項16】
請求項1から請求項15までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記コネクタは、使用時に接続対象物に取り付けられ、
前記端子は、被接続部を有しており、
前記被接続部は、前記コネクタが前記接続対象物に取り付けられたとき、前記接続対象物に接続される
コネクタ。
【請求項17】
請求項16記載のコネクタであって、
前記被保持部は、前記接点部と前記被接続部との間に位置している
コネクタ。
【請求項18】
請求項1から請求項17までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記第1接点と前記第2接点とは、互いに導通している
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相手側コネクタと嵌合可能なコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、このタイプのコネクタが開示されている。
【0003】
図48を参照すると、特許文献1には、相手側コネクタ98と嵌合可能なコネクタ90が開示されている。相手側コネクタ98は、相手側端子982を備えている。コネクタ90は、ハウジング94と、端子96とを備えている。端子96は、第1接点962と、第2接点964と、所定部966と、被固定部968とを有している。被固定部968は、基板(図示せず)に取り付けられている。コネクタ90が、相手側コネクタ98と嵌合した嵌合状態において、相手側端子982は、端子96の第1接点962と第2接点964との間に挟み込まれ、これにより、コネクタ90は、相手側コネクタ98と電気的に接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-016897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図48を参照すると、特許文献1の端子96の第1接点962は、高いバネ性を有する部位(即ち、柔らかいバネ)によって移動可能に支持されている。一方、端子96の所定部966は、ハウジング94によって移動が制限されている。第2接点964は、所定部966の上端から僅かに延びる部位によって支持されている。即ち、第2接点964は、硬いバネによって支持されており、殆ど移動できない。例えば、公差に起因して相手側端子982が第2接点964側に偏って位置している場合、相手側端子982は、第2接点964に強く押しつけられる。このような場合、相手側コネクタ98がコネクタ92と嵌合する際の挿入力やコネクタ92から抜去される際の抜去力が大きくなり易い。挿入力や抜去力が過度に大きくなると、端子96が塑性変形するおそれがある。また、端子96の被固定部968等の部位が破損するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1のコネクタとして、
相手側端子を備えた相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ハウジングと、端子とを備えており、
前記ハウジングは、保持部と、収容部とを有しており、
前記端子は、被保持部と、腕部と、接点部とを有しており、
前記被保持部は、前記保持部に保持されており、
前記腕部は、前記被保持部と前記接点部とを互いに連結しており、且つ、前記接点部を移動可能に支持しており、
前記腕部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記接点部は、前記収容部に収容されており、前記接点部全体が移動可能であり、
前記接点部は、底部と、第1支持部と、第2支持部と、第1接点と、第2接点とを有しており、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、前記底部から上方に延びており、
前記第1接点は、前記第1支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記第2支持部に支持されており、
前記第2接点は、前記上下方向と直交する第1水平方向において前記第1接点と前記被保持部との間に位置しており、
前記接点部を前記上下方向及び前記第1水平方向の双方と直交する第2水平方向に沿って見たとき、前記第1接点と前記第2接点とは互いに離れており、
前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した嵌合状態において、前記相手側端子は、前記第1接点と前記第2接点との間に挟み込まれる
コネクタを提供する。
【0008】
本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記腕部は、前記底部及び前記第1支持部の少なくとも一方に繋がっている
コネクタを提供する。
【0009】
本発明は、第3のコネクタとして、第1又は第2のコネクタであって、
前記腕部は、主部と、連結部とを有しており、
前記主部の少なくとも一部は、弾性変形可能であり、
前記連結部は、前記主部と前記接点部とを、前記第2水平方向において互いに連結している
コネクタを提供する。
【0010】
本発明は、第4のコネクタとして、第1から第3までのいずれかのコネクタであって、
前記端子には、隙間が形成されており、
前記腕部と前記接点部とは、前記第2水平方向において、部分的に並んでおり、
前記隙間は、前記第2水平方向において、前記腕部と前記接点部との間に位置している
コネクタを提供する。
【0011】
本発明は、第5のコネクタとして、第1から第4までのいずれかのコネクタであって、
前記腕部の少なくとも一部は、前記第2接点の下方に位置しており、前記接点部に繋がっている
コネクタを提供する。
【0012】
本発明は、第6のコネクタとして、第1から第5までのいずれかのコネクタであって、
前記第1支持部及び前記第2支持部の夫々は、弾性変形可能であり、
前記第1接点と前記第2接点とは、互いに独立して移動可能である
コネクタを提供する。
【0013】
本発明は、第7のコネクタとして、第1から第6までのいずれかのコネクタであって、
前記収容部は、前記ハウジングの下方に開口しており、
前記コネクタを前記上下方向に沿って下から見たとき、前記底部を視認可能である
コネクタを提供する。
【0014】
本発明は、第8のコネクタとして、第1から第7までのいずれかのコネクタであって、
前記底部は、平板形状を有している
コネクタを提供する。
【0015】
本発明は、第9のコネクタとして、第1から第8までのいずれかのコネクタであって、
前記腕部は、前記底部に繋がっている
コネクタを提供する。
【0016】
本発明は、第10のコネクタとして、第1から第8までのいずれかのコネクタであって、
前記腕部は、基部と、立ち上がり部とを有しており、
前記基部は、前記第1水平方向に沿って延びており、
前記立ち上がり部は、前記基部から上方に延びており、前記第1支持部に繋がっている
コネクタを提供する。
【0017】
本発明は、第11のコネクタとして、第10のコネクタであって、
前記端子を前記第2水平方向に沿って見たとき、前記立ち上がり部は、前記第1支持部と重なっている
コネクタを提供する。
【0018】
本発明は、第12のコネクタとして、第10のコネクタであって、
前記端子を前記第2水平方向に沿って見たとき、前記立ち上がり部は、前記第1支持部から離れている
コネクタを提供する。
【0019】
本発明は、第13のコネクタとして、第1から第9までのいずれかのコネクタであって、
前記腕部は、2つの分岐部を有しており、
前記分岐部の夫々は、前記接点部に繋がっており、
前記第2支持部は、前記第2水平方向において2つの前記分岐部の間に位置している
コネクタを提供する。
【0020】
本発明は、第14のコネクタとして、第1から第8までのいずれかのコネクタであって、
前記腕部は、基部と、支持部とを有しており、
前記支持部は、前記基部から上方に延びており、弾性変形可能であり、
前記支持部の上端は、前記接点部を支持しており、
前記接点部は、前記収容部に前記支持部とともに収容されており、前記接点部全体が移動可能である
コネクタを提供する。
【0021】
本発明は、第15のコネクタとして、第1から第14までのいずれかのコネクタであって、
前記第1支持部は、前記第2水平方向において傾くことなく前記底部から上方に延びている
コネクタを提供する。
【0022】
本発明は、第16のコネクタとして、第1から第14までのいずれかのコネクタであって、
前記第1支持部は、前記第2水平方向において傾きつつ前記底部から上方に延びている
コネクタを提供する。
【0023】
本発明は、第17のコネクタとして、第1から第16までのいずれかのコネクタであって、
前記コネクタは、使用時に接続対象物に取り付けられ、
前記端子は、被接続部を有しており、
前記被接続部は、前記コネクタが前記接続対象物に取り付けられたとき、前記接続対象物に接続される
コネクタを提供する。
【0024】
本発明は、第18のコネクタとして、第17のコネクタであって、
前記被保持部は、前記接点部と前記被接続部との間に位置している
コネクタを提供する。
【0025】
本発明は、第19のコネクタとして、第1から第18までのいずれかのコネクタであって、
前記第1接点と前記第2接点とは、互いに導通している
コネクタを提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明の端子は、嵌合状態において、接点部に設けられた第1接点及び第2接点の2つの接点で相手側コネクタの相手側端子と接触する。接点部は、弾性変形可能な腕部によって支持されており、接点部全体が移動可能である。加えて、第1接点は、第1支持部に支持されており、第2接点は、第2支持部に支持されている。この構造により、第1接点及び第2接点の夫々を、長いバネ長を有する柔らかいバネによって支持でき、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくできる。即ち、本発明によれば、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施の形態によるコネクタを相手側コネクタとともに示す斜視図である。コネクタは、回路基板に取り付けられている。相手側コネクタは、基部材に取り付けられている。コネクタと相手側コネクタとは、互いに離れた分離状態にある。
図2図1のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の斜視図である。
図3図2のコネクタ及び相手側コネクタを示す斜視図である。コネクタと相手側コネクタとは、互いに嵌合した嵌合状態にある。
図4図1のコネクタ及び相手側コネクタをIV-IV線に沿って示す断面図である。コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
図5図3のコネクタ及び相手側コネクタを図1のIV-IV線に沿って示す断面図である。コネクタ及び相手側コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
図6図1のコネクタを示す上面図である。
図7図1のコネクタを示す斜視図である。
図8図1のコネクタを示す下面図である。
図9図6のコネクタのハウジングを示す斜視図である。
図10図9のハウジングを示す下面図である。
図11図6のコネクタの端子を示す斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。1点鎖線で囲んだ部分の変形例を描画している。
図12図11の端子を示す別の斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図13図11の端子を示す上面図である。連結部の境界を破線で描画している。
図14図11の端子を示す側面図である。
図15図11の端子の第1の変形例を示す斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図16図15の端子を示す別の斜視図である。
図17図15の端子を示す上面図である。連結部の境界を破線で描画している。
図18図15の端子を示す側面図である。
図19図11の端子の第2の変形例を示す斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図20図19の端子を示す別の斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図21図19の端子を示す上面図である。連結部の境界を破線で描画している。
図22図19の端子を示す側面図である。
図23図11の端子の第3の変形例を示す斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図24図23の端子を示す別の斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図25図23の端子を示す上面図である。連結部の境界を破線で描画している。
図26図23の端子を示す側面図である。
図27図11の端子の第4の変形例を示す斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図28図27の端子を示す別の斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図29図27の端子を示す上面図である。連結部の境界を破線で描画している。
図30図27の端子を示す側面図である。
図31図11の端子の第5の変形例を示す斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図32図31の端子を示す別の斜視図である。
図33図31の端子を示す上面図である。連結部の境界を破線で描画している。
図34図31の端子を示す側面図である。
図35図11の端子の第6の変形例を示す斜視図である。連結部の境界を破線で描画している。
図36図35の端子を示す別の斜視図である。
図37図35の端子を示す上面図である。
図38図35の端子を示す側面図である。
図39図6のコネクタの変形例を示す斜視図である。コネクタは、図11の端子の第7の変形例を備えている。
図40図39のコネクタを示す別の斜視図である。
図41図39のコネクタを部分的に切り欠いて示す斜視図である。
図42図41のコネクタを示す断面図である。コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。回路基板の輪郭の一部、及び、嵌合途中の相手側コネクタの相手側端子の輪郭の一部を1点鎖線で描画している。
図43図39のコネクタのハウジングを示す斜視図である。
図44図39のコネクタの端子を示す斜視図である。
図45図44の端子を示す別の斜視図である。
図46図44の端子を示す上面図である。
図47図44の端子を示す側面図である。
図48】特許文献1のコネクタ及び相手側コネクタを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1から図3までを参照すると、本発明の実施の形態によるコネクタ10は、上下方向において下方に位置する相手側コネクタ60と、上下方向に沿って嵌合可能である。本実施の形態において、上下方向は、Z方向である。本実施の形態及び変形例において、「上方」は、+Z方向を意味し、「下方」は、-Z方向を意味する。
【0029】
図2を参照すると、本実施の形態の相手側コネクタ60は、可撓性を有するシート部材82及び衣服等の基部材88に取り付けられている。シート部材82及び基部材88の夫々は、上下方向と直交する水平面(XY平面)に沿って延びている。シート部材82の上面には、複数の導電パターン84が形成されている。基部材88は、シート部材82の上に重ねられている。
【0030】
本実施の形態の相手側コネクタ60は、絶縁体からなる相手側ハウジング62と、導電体からなる複数の相手側端子64とを備えている。相手側ハウジング62は、相手側端子64を保持している。相手側端子64の夫々は、相手側コネクタ60をコネクタ10と電気的に接続させるための部材である。相手側端子64は、互いに同じ形状を有している。相手側端子64は、上下方向と直交する第1水平方向(X方向)において2列に分けられている。各列の相手側端子64は、上下方向及び第1水平方向の双方と直交する第2水平方向(Y方向)に並んでいる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、相手側端子64は、仮想的な円に沿って配置されていてもよい。
【0031】
本実施の形態の相手側コネクタ60は、上述した部材のみを備えている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、相手側端子64の配置は、特に限定されない。相手側コネクタ60は、相手側端子64を1つのみ備えていてもよい。また、相手側コネクタ60は、上述した部材に加えて、別の部材を更に備えていてもよい。
【0032】
図4を参照すると、本実施の形態の相手側端子64の夫々は、相手側被接続部642と、相手側接点部644とを有している。
【0033】
相手側端子64は、導電パターン84に夫々対応して設けられている。相手側被接続部642の夫々は、対応する導電パターン84に接続されている。相手側接点部644の夫々は、第2水平方向(Y方向)と直交する垂直面(XZ平面)においてU字形状を有している。相手側接点部644の夫々は、相手側ハウジング62の一部を第1水平方向(X方向)において挟み込むようにして相手側ハウジング62に取り付けられている。換言すれば、相手側接点部644の夫々は、相手側ハウジング62に対して相対的に移動しないようにして相手側ハウジング62に固定されている。
【0034】
上述のように配置された相手側接点部644の夫々は、第1水平方向における両側において、他の部材と接触可能である。本実施の形態の相手側接点部644の夫々は、第1水平方向(X方向)における両側において、他の部材と電気的に接続可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、相手側接点部644の夫々において、第1水平方向(X方向)における両側のうちの一方は、絶縁体によって覆われていてもよい。
【0035】
図1を参照すると、本実施の形態のコネクタ10は、所謂基板コネクタである。コネクタ10は、使用時に接続対象物70に取り付けられる。本実施の形態の接続対象物70は、回路基板70であり、電子機器(図示せず)に搭載されている。図5を参照すると、コネクタ10が相手側コネクタ60と嵌合した嵌合状態において、電子機器が動作する。但し、本発明は、これに限られず、様々なコネクタ10に適用可能である。例えば、相手側コネクタ60は、相手側回路基板(図示せず)に搭載される基板コネクタであってもよい。この場合、コネクタ10は、基板コネクタであってもよいし、シート部材82及び基部材88に取り付けられていてもよい。即ち、接続対象物70は、シート部材82及び基部材88であってもよい。
【0036】
以下、本実施の形態のコネクタ10について説明する。
【0037】
図6から図8までを参照すると、本実施の形態のコネクタ10は、絶縁体からなるハウジング20と、導電体からなる複数の端子40とを備えている。本実施の形態のハウジング20は、単一の部材である。即ち、コネクタ10は、所謂フローティングコネクタではない。ハウジング20は、端子40を保持している。本実施の形態の端子40は、互いに同じ形状を有している。端子40は、第1水平方向(X方向)において2列に分けられている。各列の端子40は、第2水平方向(Y方向)に並んでいる。一方の列の端子40の夫々は、他方の列の端子40の夫々に対して、第1水平方向において逆向きに配置されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子40は、仮想的な円に沿って配置されていてもよい。
【0038】
本実施の形態のコネクタ10は、上述した部材のみを備えている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、ハウジング20は、複数の部材を組み合わせて形成されていてもよい。端子40は、互いに異なる形状を有していてもよい。端子40の数は、1であってもよい。また、コネクタ10は、上述した部材に加えて、別の部材を更に備えていてもよい。
【0039】
図5を参照すると、本実施の形態の端子40の夫々は、コネクタ10を相手側コネクタ60と電気的に接続させるための部材である。本実施の形態の端子40は、相手側端子64に夫々対応して設けられている。嵌合状態において、端子40の夫々は、対応する相手側端子64を第1水平方向(X方向)において挟み込むようにして、対応する相手側端子64と接触する。この結果、嵌合状態において、コネクタ10は、相手側コネクタ60と電気的に接続される。
【0040】
以下、本実施の形態のハウジング20について説明する。
【0041】
図9を参照すると、本実施の形態のハウジング20は、外壁部22と、底壁部24と、中央凸部26と、2つの側凸部28とを有している。底壁部24は、ハウジング20の下端に位置しており、XY平面に沿って延びている。外壁部22は、XY平面におけるハウジング20の外周に位置しており、XY平面において底壁部24を囲んでいる。中央凸部26及び側凸部28の夫々は、底壁部24から上方に突出している。中央凸部26は、第1水平方向(X方向)において底壁部24の中間部に位置しており、第2水平方向(Y方向)に沿って延びている。2つの側凸部28は、第1水平方向において中央凸部26から距離をあけて中央凸部26の両側に夫々位置している。側凸部28の夫々は、第2水平方向に沿って延びている。
【0042】
ハウジング20には、外周凹部23と、2つの受容部27とが形成されている。外周凹部23は、XY平面において外壁部22の内側に位置する空間である。外周凹部23は、外壁部22に沿って延びている。2つの受容部27は、2つの側凸部28に夫々対応して形成されている。受容部27の夫々は、第1水平方向(X方向)において、対応する側凸部28と、中央凸部26との間に位置する空間である。受容部27の夫々は、第2水平方向(Y方向)に沿って延びており、第2水平方向における両端において外周凹部23に繋がっている。図5を参照すると、嵌合状態において、相手側端子64の相手側接点部644の夫々は、受容部27のうちのいずれか一方に受容されて、対応する端子40と接触する。
【0043】
本実施の形態のハウジング20は、上述の基本構造を有している。但し、嵌合状態における相手側端子64の夫々が対応する端子40と接触できる限り、ハウジング20の基本構造は、特に限定されない。
【0044】
図4を参照すると、側凸部28の夫々には、端子40に夫々対応する複数の内部空間282が形成されている。内部空間282の夫々は、第1水平方向(X方向)の一方側において中央凸部26に向かって開口しており、第1水平方向の他方側において側凸部28の側壁によって覆われている。加えて、内部空間282の夫々は、側凸部28の上壁によって上方から覆われている。
【0045】
中央凸部26には、端子40に夫々対応する複数の内部空間262が形成されている。内部空間262は、第1水平方向において2列に分けられている。2列の内部空間262は、中央凸部26の第1水平方向における中間壁によって互いに隔てられている。内部空間262の夫々は、第1水平方向において側凸部28の内部空間282のうちのいずれか1つに向かって開口しており、中央凸部26の上壁によって上方から覆われている。
【0046】
図4及び図10を参照すると、本実施の形態のハウジング20には、端子40に夫々対応する複数の収容部34が形成されている。図4を参照すると、収容部34の夫々は、対応する端子40の一部を収容するための空間である。収容部34の夫々は、側凸部28の内部空間282のうちのいずれか1つ(所定内部空間282)と、中央凸部26の内部空間262のうちのいずれか1つ(所定内部空間262)とを含んでおり、第1水平方向(X方向)において所定内部空間282と所定内部空間262との間を延びている。収容部34の夫々は、ハウジング20の下方に開口しており、且つ、上下方向において、受容部27のうちのいずれか一方と繋がっている。
【0047】
図4及び図10を参照すると、本実施の形態のハウジング20には、収容部34に加えて、端子40に夫々対応する複数の保持部32と、端子40に夫々対応する複数の保持部33とが形成されている。図4を参照すると、保持部32及び保持部33の夫々は、対応する端子40を保持するための部位である。本実施の形態の保持部32の夫々は、側凸部28の内部空間282の壁面の一部である。本実施の形態の保持部33の夫々は、底壁部24に形成された穴の壁面である。
【0048】
上述したように、本実施の形態のハウジング20は、複数の保持部32と、複数の保持部33と、複数の収容部34とを有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子40の数が1である場合、ハウジング20は、1つの保持部32と、1つの保持部33と、1つの収容部34とを有していればよい。ハウジング20は、保持部32を有しておらず、保持部33のみを有していてもよい。同様に、ハウジング20は、保持部33を有しておらず、保持部32のみを有していてもよい。
【0049】
本実施の形態のハウジング20は、複数の隔壁36を有している。隔壁36の夫々は、第2水平方向(Y方向)において、互いに隣り合う2つの端子40の間に位置している。隔壁36の夫々は、互いに隣り合う2つの端子40を互いに隔てており、端子40間の短絡を防止している。加えて、隔壁36は、端子40の夫々の第2水平方向における移動を規制している。但し、本発明は、これに限られず、隔壁36は、必要に応じて設ければよい。例えば、端子40の数が1である場合、隔壁36は、設ける必要がない。
【0050】
図4から図8までを参照すると、前述したように、本実施の形態の端子40は、互いに同じ形状を有している。加えて、端子40は、ハウジング20(図4参照)に互いに同様に保持されており、互いに同様に機能する。以下、端子40のうちの1つについて説明する。以下の説明は、端子40の夫々に適用可能である。
【0051】
図11から図14までを参照すると、本実施の形態の端子40は、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40は、曲げを有する単一の金属板である。端子40は、脚部42と、腕部44と、接点部50とを有している。脚部42、腕部44及び接点部50は、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。本実施の形態の端子40は、上述の部位のみを有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子40は、上述の部位に加えて、別の部位を更に有していてもよい。
【0052】
本実施の形態の脚部42は、被接続部422と、被保持部424と、被保持部425とを有している。即ち、端子40は、被接続部422と、被保持部424と、被保持部425とを有している。脚部42は、被接続部422、被保持部424及び被保持部425を除き、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。脚部42の平板形状の部位は、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。被接続部422と被保持部424とは、第1水平方向における脚部42の両端に夫々位置している。被保持部425は、第1水平方向において被接続部422と被保持部424との間に位置している。被接続部422は、第1水平方向に沿って被保持部424から離れるように延びている。被保持部424及び被保持部425の夫々は、脚部42の平板形状の部位から上方に延びている。
【0053】
図11及び図12に示されるように、本実施の形態の被保持部424及び被保持部425の夫々には、第2水平方向(Y方向)に突出した圧入突起が形成されている。図4を参照すると、被保持部424及び被保持部425は、ハウジング20の保持部32及び保持部33に夫々保持されている。詳しくは、被保持部424及び被保持部425は、保持部32及び保持部33に夫々圧入されて強固に保持されている。換言すれば、被保持部424及び被保持部425の夫々は、ハウジング20によって強い保持力で保持されている。
【0054】
本実施の形態の収容部34は、XY平面において、接点部50及び腕部44を含む端子40の一部よりも大きなサイズを有している。加えて、収容部34全体が下方に開口している。この構造により、被保持部424及び被保持部425は、接点部50及び腕部44を下方から収容部34に挿入しつつ、下方から容易に圧入できる。
【0055】
被接続部422は、コネクタ10が接続対象物70に取り付けられたとき、接続対象物70に接続される。本実施の形態の被接続部422は、接続対象物70の導電パッド(図示せず)に半田付け等によって固定され接続される。即ち、被接続部422は、SMT(Surface Mount Technology)部である。
【0056】
被接続部422の一部は、ハウジング20から第1水平方向(X方向)における外側に張り出している。このように配置された端子40は、ハウジング20によって保持しやすく、且つ、接続対象物70に固定し易い。但し、本発明は、これに限られず、被接続部422の配置は、必要に応じて変形可能である。
【0057】
本実施の形態の脚部42は、上述の構造を有しており、上述のように機能する。但し、本発明は、これに限られない。例えば、脚部42は、被保持部424及び被保持部425のいずれか一方のみを有していてもよい。被保持部424及び被保持部425の夫々は、圧入以外の方法でハウジング20に保持されていてもよい。被保持部424及び被保持部425の夫々は、ハウジング20によって弱い保持力で保持されていてもよい。被接続部422は、接続対象物70に設けられたスルーホールに挿入され、半田付け等によって固定されるTHT(Through-hole Technology)部であってもよい。
【0058】
図11及び図12に示されるように、本実施の形態の接点部50は、底部51と、第1支持部56と、第2支持部58と、第1接点53と、第2接点55とを有している。底部51は、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51は、接点部50の下端に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。第1支持部56及び第2支持部58は、底部51の第1水平方向(X方向)における両端に夫々繋がっている。第1支持部56及び第2支持部58の夫々は、底部51から上方に延びている。本実施の形態の接点部50は、上述した部位のみを有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、接点部50は、上述した部位に加えて、別の部位を更に有していてもよい。
【0059】
第1支持部56は、第1突部52を有している。第1突部52は、第1支持部56の上端部である。第1突部52は、第2支持部58に向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第1接点53は、第1突部52のうち第2支持部58に近接した部位である。第2支持部58は、第2突部54を有している。第2突部54は、第2支持部58の上端部である。第2突部54は、第1支持部56に向かって弧状に突出した後、第1水平方向(X方向)に沿って第1支持部56から離れるように延びている。第2接点55は、第2突部54のうち第1支持部56に近接した部位である。
【0060】
図14を参照すると、端子40を第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、接点部50は、U字形状を有している。接点部50を第2水平方向に沿って見たとき、第1接点53と第2接点55とは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図13を参照すると、第1接点53と第2接点55とは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55は、第1水平方向において第1接点53と被保持部424との間に位置している。換言すれば、第1接点53は、第2接点55に比べて、第1水平方向において被保持部424及び被保持部425から離れている。
【0061】
図11図12及び図14を参照すると、本実施の形態の第1支持部56及び第2支持部58の夫々は、弾性変形可能である。第1接点53は、第1支持部56に支持されている。第2接点55は、第2支持部58に支持されている。第1接点53は、第1支持部56の弾性変形に伴って、主として第1水平方向(X方向)に移動可能である。第2接点55は、第2支持部58の弾性変形に伴って、主として第1水平方向に移動可能である。
【0062】
本実施の形態の第1接点53と第2接点55とは、互いに独立して移動可能である。詳しくは、第1支持部56は、柔らかいバネであり、第2支持部58の弾性変形量に拘らず、弾性変形し易い。第2支持部58は、柔らかいバネであり、第1支持部56の弾性変形量に拘らず、弾性変形し易い。第1接点53は、第2支持部58の弾性変形量に拘らず、第1支持部56の弾性変形に伴って移動可能である。第2接点55は、第1支持部56の弾性変形量に拘らず、第2支持部58の弾性変形に伴って移動可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第1支持部56及び第2支持部58の夫々は、殆ど弾性変形しない硬いバネであってもよい。
【0063】
図14図13と併せて参照すると、本実施の形態の接点部50の全ての部位は、第2水平方向(Y方向)において一定幅WCを保ちつつ、且つ、第2水平方向において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。即ち、第1支持部56及び第2支持部58の夫々は、第2水平方向において一定幅WCを保ちつつ、第2水平方向において傾くことなく底部51から上方に延びている。従って、第1接点53は、第2水平方向において、第1支持部56の下端と同じ位置にある。第2接点55は、第2水平方向において、第2支持部58の下端と同じ位置にある。本実施の形態によれば、バランスのよい形状の接点部50が得られる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第1支持部56及び第2支持部58の夫々は、第2水平方向において傾きつつ上方に延びていてもよい。
【0064】
本実施の形態の接点部50は、樹脂等の絶縁体によって覆われていない。第1接点53と第2接点55とは、絶縁体によって途切れることなく単一の導電体によって互いに繋がっている。即ち、第1接点53と第2接点55とは、互いに導通している。本実施の形態の接点部50は、第1接点53及び第2接点55の2点で、他の導電部材と電気的に接続できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子40は、絶縁体によって部分的に覆われていてもよい。第1接点53及び第2接点55のうちの一方は、端子40を覆う絶縁体の一部であってもよい。
【0065】
図4を参照すると、接点部50は、対応する収容部34に収容されている。接点部50は、ハウジング20のいずれの部位からも離れており、接点部50全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。特に、第1支持部56及び第2支持部58の夫々は、第1水平方向(X方向)において、ハウジング20の壁面から離れており、収容部34の内部において弾性変形し易い。
【0066】
第1接点53と第2接点55とは、コネクタ10が相手側コネクタ60と嵌合していない分離状態において、受容部27の内部に位置している。図5を参照すると、このように配置された第1接点53と第2接点55とは、嵌合状態において、対応する相手側端子64の相手側接点部644を第1水平方向(X方向)において挟み込む。即ち、端子40は、嵌合状態において、1つの相手側接点部644の両側と2点で接触する。換言すれば、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53と第2接点55との間に挟み込まれる。この結果、端子40は、対応する相手側端子64と電気的に接続される。
【0067】
本実施の形態の接点部50は、上述の構造を有しており、上述のように機能する。但し、本発明は、これに限られず、接点部50の構造は、必要に応じて変形可能である。
【0068】
図11から図14までを参照すると、本実施の形態の腕部44は、脚部42と接点部50とを互いに連結するための部位である。腕部44は、ハウジング20(図4参照)に対して移動しないように保持された被保持部424と、ハウジング20に対して移動可能に配置された接点部50とを互いに連結している。本実施の形態の腕部44は、被保持部424の上端から接点部50の縁まで、蛇行しつつ延びている。このように形成された腕部44の少なくとも一部は、弾性変形可能である。腕部44の弾性変形に伴って、接点部50全体が移動可能である。即ち、腕部44は、接点部50を移動可能に支持している。
【0069】
図5を参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、相手側端子64は、第1接点53及び第2接点55に対して、下方に向かう力と第1水平方向(X方向)に沿った力とを含む挿入力を加える。即ち、相手側端子64は、嵌合時に接点部50に対して挿入力を加える。一方、コネクタ10と嵌合した相手側コネクタ60は、コネクタ10から上方に向かって抜去可能である。相手側コネクタ60をコネクタ10から抜去する際、相手側端子64は、第1接点53及び第2接点55に対して、上方に向かう力と第1水平方向に沿った力とを含む抜去力を加える。即ち、相手側端子64は、抜去時に接点部50に対して抜去力を加える。
【0070】
前述したように、本実施の形態の端子40は、嵌合状態において、接点部50に設けられた第1接点53及び第2接点55の2つの接点で相手側コネクタ60の相手側端子64と接触する。仮に、第1接点53又は第2接点55が短いバネ長を有する硬いバネで支持されている場合、相手側接点部644が公差等に起因して第1水平方向(X方向)において硬いバネの側に対して偏って位置すると、挿入力及び抜去力が大きくなり易い。挿入力や抜去力が過度に大きくなると、端子40が塑性変形するおそれがある。また、端子40の被接続部422等の部位が破損するおそれがある。
【0071】
一方、本実施の形態の接点部50は、弾性変形可能な腕部44によって支持されており、接点部50全体が収容部34の内部において移動可能である。加えて、第1接点53は、第1支持部56に支持されており、第2接点55は、第2支持部58に支持されている。この構造により、第1接点53及び第2接点55の夫々を、長いバネ長を有する柔らかいバネによって支持でき、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくできる。即ち、本実施の形態によれば、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10を提供できる。加えて、本実施の形態によれば、第1接点53及び第2接点55は、相手側端子64を同程度の接触力で挟み込むことができ、これにより、コネクタ10に対する相手側コネクタ60の位置ずれを調整しつつ相手側端子64と安定的に接触する。
【0072】
本実施の形態によれば、互いに隣接する端子40は、互いに影響されずに独立して弾性変形可能かつ移動可能な接点部50を夫々有している。端子40の夫々の第1接点53及び第2接点55は、このように形成された接点部50に設けられており、他の端子40の第1接点53及び第2接点55の移動に影響されることなく独立して移動可能である。従って、端子40の夫々は、対応する相手側端子64と、第1接点53及び第2接点55において適切に接触できる。
【0073】
図4を参照すると、接点部50の第1突部52は、第1接点53付近の部位を除き、中央凸部26の上壁によって上方から覆われている。接点部50の第2突部54は、第2接点55付近の部位を除き、側凸部28の上壁によって上方から覆われている。加えて、接点部50の下方への移動は、接続対象物70によって制限されている。このように配置された接点部50の第1接点53及び第2接点55は、上下方向において殆ど移動できない。
【0074】
一方、第1支持部56は、第1水平方向(X方向)において中央凸部26の壁面から離れており、第1接点53は、第1水平方向において広い範囲を移動可能である。同様に、第2支持部58は、第1水平方向において側凸部28の壁面から離れており、第2接点55は、第1水平方向において広い範囲を移動可能である。この構造によれば、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくし易い。また、腕部44は、第1水平方向において側凸部28の壁面から離れており、弾性変形し易い。即ち、接点部50は、収容部34に腕部44とともに収容されており、接点部50全体が移動可能である。但し、本発明は、これに限られず、接点部50及び腕部44の配置は、必要に応じて変形可能である。
【0075】
図13を参照すると、本実施の形態の端子40を上下方向に沿って上方から見たとき、被保持部424と第1接点53と第2接点55とは、第1水平方向(X方向)に沿って一直線上に並んでいる。図5を参照すると、この配置によれば、相手側端子64の相手側接点部644に対して、第1水平方向に真っ直ぐ沿った接触力を加えることができ、相手側端子64の第2水平方向(Y方向)において傾くような移動を防止できる。
【0076】
図13を参照すると、被保持部424及び被保持部425は、第1水平方向(X方向)において、接点部50と被接続部422との間に位置している。図5を参照すると、この配置によれば、接点部50に加わった挿入力及び抜去力は、被保持部424及び被保持部425によって受け止められ、被接続部422まで伝わらない。より具体的には、仮に挿入力及び抜去力が大きい場合でも、被接続部422が接続対象物70から剥がれるといった破損を防止できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、被接続部422は、第1水平方向において、接点部50と被保持部425との間に位置していてもよい。
【0077】
図8に示されるように、本実施の形態のコネクタ10を上下方向に沿って下から見たとき、接点部50の底部51を視認可能である。図4を参照すると、底部51は、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。
【0078】
図5を参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、接点部50は、相手側端子64から下方に向かう力を受け、底部51は、下方に移動する。下方に移動した底部51は、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50の姿勢が安定する。即ち、第1接点53及び第2接点55の夫々は、設計された位置で、且つ、設計された接触力により、相手側端子64と接触する。特に、本実施の形態の底部51は、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50の姿勢を安定させ易い。但し、本発明は、これに限られない。例えば、底部51の形状は、必要に応じて変形可能である。
【0079】
図11から図13までを参照すると、本実施の形態の端子40には、隙間49が形成されている。腕部44と接点部50とは、第2水平方向(Y方向)において、部分的に並んでいる。本実施の形態の隙間49は、第2水平方向において、腕部44と接点部50との間に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って延びている。即ち、腕部44の一部と接点部50の一部とは、第2水平方向において隙間49を挟みつつ、第1水平方向に沿って互いに並行に延びている。この配置によれば、端子40全体の第1水平方向におけるサイズを大きくすることなく、腕部44のバネ長を大きくできる。但し、本発明は、これに限られず、隙間49は、必要に応じて形成すればよい。
【0080】
詳しくは、本実施の形態の腕部44は、基部452を有している。基部452は、腕部44の下端に位置しており、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。基部452と接点部50の底部51とは、第2水平方向において隙間49を部分的に挟みつつ、第1水平方向(X方向)に沿って互いに並行に延びている。
【0081】
本実施の形態の腕部44は、接点部50の第2水平方向(Y方向)における縁と繋がっている。換言すれば、腕部44と接点部50との間の境界は、接点部50の第2水平方向における縁であり、XZ平面に沿って底部51から第1支持部56までに亘って延びている。即ち、本実施の形態の腕部44は、底部51及び第1支持部56に繋がっている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、隙間49は、底部51全体に亘って延びていてもよい。この場合、腕部44は、第1支持部56にのみ繋がる。一方、隙間49は、底部51の一部に加えて、第1支持部56全体に亘って延びていてもよい(図11の1点鎖線内の変形例参照)。また、図11の1点鎖線内の変形例は、図11の2点鎖線内の変形例にように更に変形してもよい。この場合、腕部44は、底部51にのみ繋がる。即ち、腕部44は、底部51及び第1支持部56の少なくとも一方に繋がっていればよい。
【0082】
図11及び図12を参照すると、本実施の形態によれば、腕部44の一部は、第2接点55の下方に位置しており、接点部50に繋がっている。但し、本発明は、これに限られず、腕部44と接点部50との間の接続構造は、必要に応じて変形可能である。例えば、腕部44全体が、第2接点55の上方に位置しており、接点部50の第1支持部56に繋がっていてもよい。一方、本実施の形態と同様に、腕部44の少なくとも一部は、第2接点55の下方に位置していてもよく、接点部50に繋がっていてもよい。
【0083】
図11から図13までを参照すると、腕部44は、主部45と、連結部46とを有している。連結部46は、腕部44と接点部50との間の境界近傍に位置する部位である。主部45は、被保持部424の上端から連結部46まで延びる部位である。この構造から理解されるように、主部45の少なくとも一部は、弾性変形可能である。上述のように規定された連結部46は、主部45と接点部50とを、第2水平方向(Y方向)において互いに連結している。
【0084】
図示した連結部46は、第2水平方向(Y方向)において隙間49と同じサイズを有しており、腕部44と接点部50との間の境界に沿って延びている。但し、本発明は、これに限られない。連結部46の位置及び形状は、腕部44と接点部50との間の境界位置をどのように考えるかによって変わる。本実施の形態においては、接点部50の底部51が第2水平方向において一定幅WCを有しているとの前提に基づいて、腕部44と接点部50との間の境界位置を規定している。後述する端子40の変形例においても、境界位置を同様に規定している。一方、上述した前提と異なる前提に基づいて境界位置を規定してもよい。また、上述した前提に基づいて境界位置を規定する場合であっても、連結部46が腕部44と接点部50との間の境界全体に沿って延びている限り、連結部46の形状は、特に限定されない。
【0085】
本実施の形態の腕部44は、上述の構造を有しており、上述のように機能する。但し、本発明は、これに限られず、腕部44の構造は、必要に応じて変形可能である。以下、腕部44の変形例を夫々有する端子40の様々な変形例について、端子40と異なる構造を中心に説明する。
【0086】
図4を参照すると、以下の説明における端子40の変形例は、ハウジング20又はハウジング20の変形例によって保持される。ハウジング20の変形例は、各部位のサイズや配置がハウジング20と僅かに異なっているとしても、ハウジング20と実質的に同じ構造を有している。即ち、ハウジング20の変形例における各部位の説明は、ハウジング20の各部位についての説明と同じである。このため、以下の説明において、特に必要な場合を除き、ハウジング20の変形例については説明せず、必要に応じてハウジング20の部位を参照して説明する。
【0087】
図15から図18までを図11から図14までと比較すると、第1の変形例の端子40Aの第1水平方向(X方向)におけるサイズは、端子40の第1水平方向におけるサイズよりも大きい。但し、端子40Aは、端子40と同じ基本構造を有しており、端子40と同様に機能する。例えば、端子40Aは、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40Aは、曲げを有する単一の金属板である。端子40Aは、脚部42Aと、腕部44Aと、接点部50Aとを有している。脚部42A、腕部44A及び接点部50Aは、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。腕部44Aは、脚部42Aと接点部50Aとを互いに連結している。
【0088】
図15から図18までに示されるように、本変形例の脚部42Aは、被接続部422Aと、被保持部424Aと、被保持部425Aとを有している。即ち、端子40Aは、被接続部422Aと、被保持部424Aと、被保持部425Aとを有している。脚部42Aは、被接続部422A、被保持部424A及び被保持部425Aを除き、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。脚部42Aの平板形状の部位は、被接続部422Aから第1水平方向(X方向)に沿って延びた後、第2水平方向(Y方向)に張り出している。脚部42Aの平板形状の部位は、その後、第1水平方向に沿って真っ直ぐ延びている。この構造により、第1水平方向における接点部50Aと脚部42Aとの間の空間のサイズを大きくでき、金属板から接点部50Aを曲げ形成する際の形状の自由度が高まる。
【0089】
脚部42Aは、上述の相違点を除き、脚部42と同様な構造を有しており、脚部42と同様に変形可能である。例えば、被接続部422Aと被保持部424Aとは、第1水平方向(X方向)における脚部42Aの両端に夫々位置している。被保持部424A及び被保持部425Aは、第1水平方向において、接点部50Aと被接続部422Aとの間に位置している。図4図15と併せて参照すると、被保持部425Aには、第1水平方向に突出した圧入突起(ダボ)が形成されている。被保持部424A及び被保持部425Aは、ハウジング20の保持部32及び保持部33に夫々圧入されて保持されている。被接続部422Aは、コネクタ10が接続対象物70に取り付けられたとき、接続対象物70に接続される。
【0090】
図15及び図16に示されるように、本変形例の接点部50Aは、底部51Aと、第1支持部56Aと、第2支持部58Aと、第1接点53Aと、第2接点55Aとを有している。底部51Aは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51Aは、接点部50Aの下端に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。第1支持部56A及び第2支持部58Aは、底部51Aの第1水平方向における両端に夫々繋がっている。第1支持部56A及び第2支持部58Aの夫々は、底部51Aから上方に延びている。
【0091】
第1支持部56Aは、第1突部52Aを有している。第1突部52Aは、第1支持部56Aの上端部である。第1突部52Aは、第2支持部58Aに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第1接点53Aは、第1突部52Aのうち第2支持部58Aに近接した部位である。第2支持部58Aは、第2突部54Aを有している。第2突部54Aは、第2支持部58Aの上端部である。第2突部54Aは、第1支持部56Aに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第2接点55Aは、第2突部54Aのうち第1支持部56Aに近接した部位である。
【0092】
本変形例によれば、第2突部54Aを第1突部52Aと同様な形状に形成でき、これにより、第2支持部58Aのバネ長を、より長くできる。換言すれば、本変形例の第2支持部58Aによれば、より柔らかいバネが得られる。
【0093】
図18図14と比較すると、接点部50Aは、上述の相違点を除き、接点部50と同様な構造を有しており、接点部50と同様に変形可能である。例えば、接点部50Aを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、第1接点53Aと第2接点55Aとは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図17を参照すると、第1接点53Aと第2接点55Aとは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55Aは、第1水平方向において第1接点53Aと被保持部424Aとの間に位置している。図18を参照すると、第1接点53Aは、第1支持部56Aに支持されている。第2接点55Aは、第2支持部58Aに支持されている。第1支持部56A及び第2支持部58Aの夫々は、弾性変形可能である。第1接点53Aと第2接点55Aとは、互いに独立して移動可能である。
【0094】
図18図17と併せて参照すると、接点部50Aの全ての部位は、第2水平方向(Y方向)において一定幅WCAを保ちつつ、且つ、第2水平方向において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。即ち、第1支持部56A及び第2支持部58Aの夫々は、第2水平方向において一定幅WCAを保ちつつ、第2水平方向において傾くことなく底部51Aから上方に延びている。従って、第1接点53Aは、第2水平方向において、第1支持部56Aの下端と同じ位置にある。第2接点55Aは、第2水平方向において、第2支持部58Aの下端と同じ位置にある。第1接点53Aと第2接点55Aとは、互いに導通している。
【0095】
図4図15と併せて参照すると、接点部50Aは、接点部50と同様に、ハウジング20の収容部34に収容されており、接点部50A全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。図5図15と併せて参照すると、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53Aと第2接点55Aとの間に挟み込まれる。この結果、端子40Aは、対応する相手側端子64と2つの接点において電気的に接続される。
【0096】
図15から図18までを図11と併せて参照すると、本変形例の腕部44Aは、腕部44と同様な構造を有しており、腕部44と同様に変形可能である。例えば、腕部44Aの少なくとも一部は、弾性変形可能である。腕部44Aは、被保持部424Aと接点部50Aとを互いに連結しており、且つ、接点部50Aを移動可能に支持している。本変形例によっても、相手側端子64(図5参照)と安定的に接触可能な接点部50Aを有するとともに、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10(図5参照)を提供できる。
【0097】
図8図15と併せて参照すると、コネクタ10を上下方向に沿って下から見たとき、接点部50Aの底部51Aを視認可能である。図4図15と併せて参照すると、底部51Aは、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。図5図15と併せて参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、下方に移動した底部51Aは、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50Aの姿勢が安定する。特に、底部51Aは、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50Aの姿勢を安定させ易い。
【0098】
図15から図17までに示されるように、端子40Aには、隙間49Aが形成されている。腕部44Aと接点部50Aとは、第2水平方向(Y方向)において、部分的に並んでいる。隙間49Aは、第2水平方向において、腕部44Aと接点部50Aとの間に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って延びている。詳しくは、腕部44Aは、基部452Aを有している。基部452Aは、腕部44Aの下端に位置しており、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。基部452Aと接点部50Aの底部51Aとは、第2水平方向において隙間49Aを部分的に挟みつつ、第1水平方向に沿って互いに並行に延びている。
【0099】
腕部44Aは、接点部50Aの第2水平方向(Y方向)における縁と繋がっている。換言すれば、腕部44Aと接点部50Aとの間の境界は、接点部50Aの第2水平方向における縁であり、XZ平面に沿って底部51Aから第1支持部56Aまでに亘って延びている。即ち、本変形例の腕部44Aは、底部51A及び第1支持部56Aに繋がっている。但し、腕部44Aは、底部51A及び第1支持部56Aの少なくとも一方に繋がっていればよい。
【0100】
図15及び図16を参照すると、腕部44Aの少なくとも一部は、第2接点55Aの下方に位置しており、接点部50Aに繋がっている。図15から図17までを参照すると、腕部44Aは、主部45Aと、連結部46Aとを有している。連結部46Aは、腕部44Aと接点部50Aとの間の境界近傍に位置する部位である。主部45Aは、被保持部424Aの上端から連結部46Aまで延びる部位である。この構造から理解されるように、主部45Aの少なくとも一部は、弾性変形可能である。上述のように規定された連結部46Aは、主部45Aと接点部50Aとを、第2水平方向(Y方向)において互いに連結している。
【0101】
図19から図22までを図11から図14までと比較すると、第2の変形例の端子40Bは、端子40と同じ基本構造を有しており、端子40と同様に機能する。例えば、端子40Bは、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40Bは、曲げを有する単一の金属板である。端子40Bは、脚部42Bと、腕部44Bと、接点部50Bとを有している。脚部42B、腕部44B及び接点部50Bは、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。腕部44Bは、脚部42Bと接点部50Bとを互いに連結している。
【0102】
脚部42Bの第1水平方向(X方向)におけるサイズは、脚部42の第1水平方向におけるサイズよりも小さい。加えて、脚部42Bの上下方向におけるサイズは、脚部42の上下方向におけるサイズよりも小さい。この相違点を除き、脚部42Bは、脚部42と同じ構造を有しており、脚部42と同様に変形可能である。
【0103】
例えば、図19から図22までを図11から図14までと比較すると、本変形例の脚部42Bは、脚部42と同じ部位を有している。より具体的には、脚部42Bは、被接続部422と、被保持部424と、被保持部425とを有している。即ち、端子40Bは、被接続部422と、被保持部424と、被保持部425とを有している。図19から図22までを参照すると、被保持部424及び被保持部425は、第1水平方向(X方向)において、接点部50Bと被接続部422との間に位置している。図4図19と併せて参照すると、端子40Bの被保持部424及び被保持部425は、ハウジング20の保持部32及び保持部33に夫々圧入されて保持されている。端子40Bの被接続部422は、コネクタ10が接続対象物70に取り付けられたとき、接続対象物70に接続される。
【0104】
図19及び図20図11及び図12と比較すると、本変形例の接点部50Bは、底部51Bと、第1支持部56Bと、第2支持部58Bと、接点部50と同じ第1接点53と、接点部50と同じ第2接点55とを有している。底部51Bは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51Bは、接点部50Bの下端に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。第1支持部56B及び第2支持部58Bは、底部51Bの第1水平方向における両端に夫々繋がっている。第1支持部56B及び第2支持部58Bの夫々は、底部51Bから上方に延びている。
【0105】
第1支持部56Bは、接点部50と同じ第1突部52を有している。第1突部52は、第1支持部56Bの上端部である。第1突部52は、第2支持部58Bに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第1接点53は、第1突部52のうち第2支持部58Bに近接した部位である。第2支持部58Bは、接点部50と同じ第2突部54を有している。第2突部54は、第2支持部58Bの上端部である。第2突部54は、第1支持部56Bに向かって弧状に突出した後、第1水平方向(X方向)に沿って第1支持部56Bから離れるように延びている。第2接点55は、第2突部54のうち第1支持部56Bに近接した部位である。
【0106】
図21及び図22図13及び図14と比較すると、端子40Bの第1水平方向(X方向)におけるサイズ(長さ)は、端子40の第1水平方向におけるサイズ(長さ)と同じである。特に、接点部50Bの長さは、接点部50の長さと同じである。一方、腕部44Bの長さは、腕部44の長さよりも長い。また、端子40Bの上下方向におけるサイズは、端子40の上下方向におけるサイズよりも小さい。上述した構造によれば、第1支持部56B及び第2支持部58Bのバネ長を短くしつつ腕部44Bのバネ長を長くすることで、第1接点53及び第2接点55を接点部50と同様に柔らかいバネで支持できる。加えて、コネクタ10(図4参照)を低背化できる。
【0107】
図22図14と比較すると、接点部50Bは、接点部50と同様な構造を有しており、接点部50と同様に変形可能である。例えば、接点部50Bを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、第1接点53と第2接点55とは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図21を参照すると、第1接点53と第2接点55とは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55は、第1水平方向において第1接点53と被保持部424との間に位置している。
【0108】
図22を参照すると、第1接点53は、第1支持部56Bに支持されている。第2接点55は、第2支持部58Bに支持されている。第1支持部56B及び第2支持部58Bの夫々は、弾性変形可能である。第1接点53と第2接点55とは、互いに独立して移動可能である。図21を参照すると、本変形例の形態の端子40Bを上下方向に沿って上方から見たとき、被保持部424と第1接点53と第2接点55とは、第1水平方向(X方向)に沿って一直線上に並んでいる。
【0109】
図22図21と併せて参照すると、接点部50Bの全ての部位は、第2水平方向(Y方向)において接点部50(図13参照)と同じ一定幅WCを保ちつつ、且つ、第2水平方向において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。即ち、第1支持部56B及び第2支持部58Bの夫々は、第2水平方向において一定幅WCを保ちつつ、第2水平方向において傾くことなく底部51Bから上方に延びている。従って、第1接点53は、第2水平方向において、第1支持部56Bの下端と同じ位置にある。第2接点55は、第2水平方向において、第2支持部58Bの下端と同じ位置にある。第1接点53と第2接点55とは、互いに導通している。
【0110】
図4図19と併せて参照すると、接点部50Bは、接点部50と同様に、ハウジング20の収容部34に収容されており、接点部50B全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。図5図19と併せて参照すると、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53と第2接点55との間に挟み込まれる。この結果、端子40Bは、対応する相手側端子64と2つの接点において電気的に接続される。
【0111】
図19から図22までを図11と併せて参照すると、本変形例の腕部44Bは、腕部44と同様な構造を有しており、腕部44と同様に変形可能である。例えば、腕部44Bの少なくとも一部は、弾性変形可能である。腕部44Bは、被保持部424と接点部50Bとを互いに連結しており、且つ、接点部50Bを移動可能に支持している。本変形例によっても、相手側端子64(図5参照)と安定的に接触可能な接点部50Bを有するとともに、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10(図5参照)を提供できる。
【0112】
図8図19と併せて参照すると、コネクタ10を上下方向に沿って下から見たとき、接点部50Bの底部51Bを視認可能である。図4図19と併せて参照すると、底部51Bは、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。図5図19と併せて参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、下方に移動した底部51Bは、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50Bの姿勢が安定する。特に、底部51Bは、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50Bの姿勢を安定させ易い。
【0113】
図19から図21までに示されるように、端子40Bには、隙間49Bが形成されている。腕部44Bと接点部50Bとは、第2水平方向(Y方向)において、部分的に並んでいる。隙間49Bは、第2水平方向において、腕部44Bと接点部50Bとの間に位置している。隙間49Bは、接点部50Bの底部51B全体に亘って第1水平方向(X方向)に沿って延びた後、上方に延びている。
【0114】
腕部44Bは、接点部50Bの第1支持部56Bの第2水平方向(Y方向)における縁と繋がっている。換言すれば、腕部44Bと接点部50Bとの間の境界は、第1支持部56Bの第2水平方向における縁であり、XZ平面に沿って延びている。即ち、腕部44Bは、底部51B及び第1支持部56Bの少なくとも一方に繋がっている。特に、本変形例の腕部44Bは、第1支持部56Bにのみ繋がっている。
【0115】
詳しくは、腕部44Bは、基部452Bと、立ち上がり部454Bとを有している。基部452Bは、腕部44Bの下端に位置しており、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。基部452Bは、隙間49Bによって接点部50Bの底部51Bから完全に離されている。基部452Bは、第1水平方向(X方向)に沿って底部51Bと平行に真っ直ぐ延びている。立ち上がり部454Bは、基部452Bの第1水平方向における端から上方に延びている。立ち上がり部454Bは、隙間49Bを挟んで第1支持部56Bと平行に延びた後、第1支持部56Bに繋がっている。
【0116】
図22を参照すると、端子40Bを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、立ち上がり部454Bは、第1支持部56Bと重なっている。特に、本変形例の立ち上がり部454B全体は、XZ平面において、第1支持部56Bの内側に位置している。従って、端子40Bを第2水平方向に沿って第1支持部56Bが位置する側から見たとき、立ち上がり部454Bは、第1支持部56Bの後ろに完全に隠れており視認できない。但し、本発明は、これに限られず、立ち上がり部454Bの配置は、必要に応じて変形可能である。
【0117】
図19及び図20を参照すると、腕部44Bの少なくとも一部は、第2接点55の下方に位置しており、接点部50Bに繋がっている。図19から図21までを参照すると、腕部44Bは、主部45Bと、連結部46Bとを有している。連結部46Bは、腕部44Bと接点部50Bの第1支持部56Bとの間の境界近傍に位置する部位である。主部45Bは、被保持部424の上端から連結部46Bまで延びる部位である。この構造から理解されるように、主部45Bの少なくとも一部は、弾性変形可能である。上述のように規定された連結部46Bは、主部45Bと接点部50Bとを、第2水平方向(Y方向)において互いに連結している。
【0118】
図23から図26までを図19から図22までと比較すると、第3の変形例の端子40Cは、端子40Bと同じ基本構造を有しており、端子40Bと同様に機能する。例えば、端子40Cは、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40Cは、曲げを有する単一の金属板である。端子40Cは、端子40Bと同じ脚部42Bと、腕部44Bと異なる腕部44Cと、接点部50Bと異なる接点部50Cとを有している。脚部42B、腕部44C及び接点部50Cは、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。腕部44Cは、脚部42Bと接点部50Cとを互いに連結している。
【0119】
図23から図26までに示されるように、端子40Cの脚部42Bは、被接続部422と、被保持部424と、被保持部425とを有している。即ち、端子40Cは、被接続部422と、被保持部424と、被保持部425とを有している。被保持部424及び被保持部425は、第1水平方向(X方向)において、接点部50Cと被接続部422との間に位置している。図4図23と併せて参照すると、端子40Cの被保持部424及び被保持部425は、ハウジング20の保持部32及び保持部33に夫々圧入されて保持されている。端子40Cの被接続部422は、コネクタ10が接続対象物70に取り付けられたとき、接続対象物70に接続される。
【0120】
図23及び図24図19及び図20と比較すると、本変形例の接点部50Cは、接点部50Bと同じ底部51Bと、第1支持部56Bと異なる第1支持部56Cと、接点部50Bと同じ第2支持部58Bと、接点部50Bと同じ第1接点53と、接点部50Bと同じ第2接点55とを有している。底部51Bは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51Bは、接点部50Cの下端に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。第1支持部56C及び第2支持部58Bは、底部51Bの第1水平方向における両端に夫々繋がっている。第1支持部56C及び第2支持部58Bの夫々は、底部51Bから上方に延びている。
【0121】
第1支持部56Cは、第1突部52Cを有している。第1突部52Cは、第1支持部56Cの上端部である。第1突部52Cは、上方に向かって延びた後、第2支持部58Bから離れるように弧状に突出し、その後、下方に向かって延びている。第1接点53は、第1突部52Cのうち第2支持部58Bに近接した部位である。第2支持部58Bは、接点部50Bと同じ第2突部54を有している。第2突部54は、第2支持部58Bの上端部である。第2突部54は、第1支持部56Cに向かって弧状に突出した後、第1水平方向(X方向)に沿って第1支持部56Cから離れるように延びている。第2接点55は、第2突部54のうち第1支持部56Cに近接した部位である。
【0122】
図26図22と比較すると、接点部50Cは、上述の相違点を除き、接点部50Bと同様な構造を有しており、接点部50Bと同様に変形可能である。例えば、接点部50Cを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、第1接点53と第2接点55とは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図25を参照すると、第1接点53と第2接点55とは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55は、第1水平方向において第1接点53と被保持部424との間に位置している。
【0123】
図26を参照すると、第1接点53は、第1支持部56Cに支持されている。第2接点55は、第2支持部58Bに支持されている。第1支持部56C及び第2支持部58Bの夫々は、弾性変形可能である。第1接点53と第2接点55とは、互いに独立して移動可能である。図25を参照すると、本変形例の端子40Cを上下方向に沿って上方から見たとき、被保持部424と第1接点53と第2接点55とは、第1水平方向(X方向)に沿って一直線上に並んでいる。
【0124】
図26図25と併せて参照すると、接点部50Cの全ての部位は、第2水平方向(Y方向)において接点部50B(図21参照)と同じ一定幅WCを保ちつつ、且つ、第2水平方向において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。即ち、第1支持部56C及び第2支持部58Bの夫々は、第2水平方向において一定幅WCを保ちつつ、第2水平方向において傾くことなく底部51Bから上方に延びている。従って、第1接点53は、第2水平方向において、第1支持部56Cの下端と同じ位置にある。第2接点55は、第2水平方向において、第2支持部58Bの下端と同じ位置にある。第1接点53と第2接点55とは、互いに導通している。
【0125】
図4図23と併せて参照すると、接点部50Cは、接点部50と同様に、ハウジング20の収容部34に収容されており、接点部50C全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。図5図23と併せて参照すると、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53と第2接点55との間に挟み込まれる。この結果、端子40Cは、対応する相手側端子64と2つの接点において電気的に接続される。
【0126】
図23から図26までを図19と併せて参照すると、本変形例の腕部44Cは、腕部44Bと同様な構造を有しており、腕部44Bと同様に変形可能である。例えば、腕部44Cの少なくとも一部は、弾性変形可能である。腕部44Cは、被保持部424と接点部50Cとを互いに連結しており、且つ、接点部50Cを移動可能に支持している。本変形例によっても、相手側端子64(図5参照)と安定的に接触可能な接点部50Cを有するとともに、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10(図5参照)を提供できる。
【0127】
図8図23と併せて参照すると、コネクタ10を上下方向に沿って下から見たとき、接点部50Cの底部51Bを視認可能である。図4図23と併せて参照すると、底部51Bは、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。図5図23と併せて参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、下方に移動した底部51Bは、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50Cの姿勢が安定する。特に、底部51Bは、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50Cの姿勢を安定させ易い。
【0128】
図23から図25までを参照すると、端子40Cには、隙間49Cが形成されている。腕部44Cと接点部50Cとは、第2水平方向(Y方向)において、部分的に並んでいる。隙間49Cは、第2水平方向において、腕部44Cと接点部50Cとの間に位置している。隙間49Cは、接点部50Cの底部51B全体に亘って第1水平方向(X方向)に沿って延びた後、上方に延びている。
【0129】
腕部44Cは、接点部50Cの第1支持部56Cの第2水平方向(Y方向)における縁と繋がっている。換言すれば、腕部44Cと接点部50Cとの間の境界は、第1支持部56Cの第2水平方向における縁であり、XZ平面に沿って延びている。即ち、腕部44Cは、底部51B及び第1支持部56Cの少なくとも一方に繋がっている。特に、本変形例の腕部44Cは、第1支持部56Cにのみ繋がっている。
【0130】
詳しくは、腕部44Cは、基部452Bと、立ち上がり部454Cとを有している。基部452Bは、腕部44Cの下端に位置しており、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。基部452Bは、隙間49Cによって接点部50Cの底部51Bから完全に離されている。基部452Bは、第1水平方向(X方向)に沿って底部51Bと平行に真っ直ぐ延びている。立ち上がり部454Cは、基部452Bの第1水平方向における端から上方に延びている。立ち上がり部454Cは、第1水平方向及び第2水平方向(Y方向)において隙間49Cを挟んで第1支持部56Cから離れて延びた後、第1支持部56Cに繋がっている。
【0131】
図26を参照すると、端子40Cを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、立ち上がり部454Cは、第1支持部56Cから離れている。詳しくは、端子40Cを第2水平方向に沿って見たとき、立ち上がり部454Cの大部分は、第1支持部56Cから離れており、立ち上がり部454Cの一部は、第1支持部56Cと重なっている。
【0132】
図25及び図26を参照すると、腕部44Cの少なくとも一部は、第2接点55の下方に位置しており、接点部50Cに繋がっている。図23から図25までを参照すると、腕部44Cは、主部45Cと、連結部46Cとを有している。連結部46Cは、腕部44Cと接点部50Cの第1支持部56Cとの間の境界近傍に位置する部位である。主部45Cは、被保持部424の上端から連結部46Cまで延びる部位である。この構造から理解されるように、主部45Cの少なくとも一部は、弾性変形可能である。上述のように規定された連結部46Cは、主部45Cと接点部50Cとを、第2水平方向(Y方向)において互いに連結している。
【0133】
図25及び図26図21及び図22と比較すると、端子40Cの第1水平方向(X方向)におけるサイズは、端子40Bの第1水平方向におけるサイズと同じである。端子40Cの第2水平方向(Y方向)におけるサイズは、端子40Bの第2水平方向におけるサイズと同じである。端子40Cの上下方向におけるサイズは、端子40Bの上下方向におけるサイズと同じである。一方、腕部44Cのバネ長は、腕部44Bのバネ長よりも長い。上述した構造によれば、端子40Cのサイズを大きくすることなく、接点部50Cを、より柔らかいバネで支持できる。
【0134】
図27から図30までを図11から図14までと比較すると、第4の変形例の端子40Dは、端子40と同じ基本構造を有しており、端子40と同様に機能する。例えば、端子40Dは、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40Dは、曲げを有する単一の金属板である。端子40Dは、脚部42Dと、腕部44Dと、接点部50Dとを有している。脚部42D、腕部44D及び接点部50Dは、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。腕部44Dは、脚部42Dと接点部50Dとを互いに連結している。
【0135】
脚部42Dは、脚部42と同様な構造を有しており、脚部42と同様に変形可能である。例えば、脚部42Dは、被接続部422と、被保持部424Dと、被保持部425とを有している。即ち、端子40Dは、被接続部422と、被保持部424Dと、被保持部425とを有している。被保持部424D及び被保持部425は、第1水平方向(X方向)において、接点部50Dと被接続部422との間に位置している。図4図27と併せて参照すると、被保持部424D及び被保持部425は、ハウジング20の保持部32及び保持部33に夫々圧入されて保持されている。被接続部422は、コネクタ10が接続対象物70に取り付けられたとき、接続対象物70に接続される。
【0136】
図27及び図28を図11から図14までと比較すると、本変形例の接点部50Dは、接点部50と同様な構造を有しており、接点部50と同様に変形可能である。例えば、接点部50Dは、底部51Dと、第1支持部56Dと、第2支持部58Dと、第1接点53Dと、第2接点55Dとを有している。底部51Dは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51Dは、接点部50Dの下端に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。第1支持部56D及び第2支持部58Dは、底部51Dの第1水平方向における両端に夫々繋がっている。第1支持部56D及び第2支持部58Dの夫々は、底部51Dから上方に延びている。
【0137】
第1支持部56Dは、第1突部52Dを有している。第1突部52Dは、第1支持部56Dの上端部である。第1突部52Dは、第2支持部58Dに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第1接点53Dは、第1突部52Dのうち第2支持部58Dに近接した部位である。第2支持部58Dは、第2突部54Dを有している。第2突部54Dは、第2支持部58Dの上端部である。第2突部54Dは、第1支持部56Dに向かって弧状に突出した後、第1水平方向(X方向)に沿って第1支持部56Dから離れるように延びている。第2接点55Dは、第2突部54Dのうち第1支持部56Dに近接した部位である。
【0138】
図30を参照すると、接点部50Dを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、第1接点53Dと第2接点55Dとは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図29を参照すると、第1接点53Dと第2接点55Dとは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55Dは、第1水平方向において第1接点53Dと被保持部424Dとの間に位置している。
【0139】
図30を参照すると、第1接点53Dは、第1支持部56Dに支持されている。第2接点55Dは、第2支持部58Dに支持されている。第1支持部56D及び第2支持部58Dの夫々は、弾性変形可能である。第1接点53Dと第2接点55Dとは、互いに独立して移動可能である。図29を参照すると、本変形例の端子40Dを上下方向に沿って上方から見たとき、被保持部424Dと第1接点53Dと第2接点55Dとは、第1水平方向(X方向)に沿って一直線上に並んでいる。
【0140】
図30図29と併せて参照すると、接点部50Dの全ての部位は、第2水平方向(Y方向)において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。即ち、第1支持部56D及び第2支持部58Dの夫々は、第2水平方向において傾くことなく底部51Dから上方に延びている。従って、第1接点53Dは、第2水平方向において、第1支持部56Dの下端と同じ位置にある。第2接点55Dは、第2水平方向において、第2支持部58Dの下端と同じ位置にある。第1接点53Dと第2接点55Dとは、互いに導通している。
【0141】
図4図27と併せて参照すると、接点部50Dは、接点部50と同様に、ハウジング20の収容部34に収容されており、接点部50D全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。図5図27と併せて参照すると、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53Dと第2接点55Dとの間に挟み込まれる。この結果、端子40Dは、対応する相手側端子64と2つの接点において電気的に接続される。
【0142】
図27から図30までを図11と併せて参照すると、本変形例の腕部44Dは、腕部44と同様な構造を有しており、腕部44と同様に変形可能である。例えば、腕部44Dの少なくとも一部は、弾性変形可能である。腕部44Dは、被保持部424Dと接点部50Dとを互いに連結しており、且つ、接点部50Dを移動可能に支持している。本変形例によっても、相手側端子64(図5参照)と安定的に接触可能な接点部50Dを有するとともに、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10(図5参照)を提供できる。
【0143】
図8図27と併せて参照すると、コネクタ10を上下方向に沿って下から見たとき、接点部50Dの底部51Dを視認可能である。図4図27と併せて参照すると、底部51Dは、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。図5図27と併せて参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、下方に移動した底部51Dは、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50Dの姿勢が安定する。特に、底部51Dは、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50Dの姿勢を安定させ易い。
【0144】
図27から図29までを参照すると、腕部44Dは、2つの分岐部456Dを有している。分岐部456Dの夫々は、弾性変形可能である。2つの分岐部456Dは、第2水平方向(Y方向)において接点部50Dを部分的に挟みつつ、XZ平面に沿って延びている。第2支持部58Dは、第2水平方向において2つの分岐部456Dの間に位置している。分岐部456Dの夫々は、接点部50Dに繋がっている。本変形例によれば、接点部50Dを接点部50Dの両側に位置するバネによってバランスよく支持できる。
【0145】
端子40Dには、分岐部456Dに夫々対応する2つの隙間49Dが形成されている。隙間49Dの夫々は、第2水平方向(Y方向)において、対応する分岐部456D(腕部44D)と接点部50Dとの間に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って延びている。詳しくは、分岐部456Dの夫々は、基部452Dを有している。基部452Dの夫々は、分岐部456Dの下端に位置しており、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。隙間49Dの夫々は、第2水平方向において、対応する分岐部456Dの基部452Dと底部51Dとの間に位置している。即ち、接点部50Dと、対応する分岐部456D(腕部44D)とは、第2水平方向において、部分的に並んでいる。
【0146】
分岐部456Dは、接点部50Dの第2水平方向(Y方向)における両縁と夫々繋がっている。換言すれば、腕部44Dと接点部50Dとの間の境界は、接点部50Dの第2水平方向における両縁であり、XZ平面に沿って底部51Dから第1支持部56Dまでに亘って延びている。即ち、腕部44Dは、底部51D及び第1支持部56Dに繋がっている。但し、腕部44Dは、底部51D及び第1支持部56Dの少なくとも一方に繋がっていればよい。
【0147】
図29及び図30を参照すると、腕部44Dの少なくとも一部は、第2接点55Dの下方に位置しており、接点部50Dに繋がっている。図27から図29までを参照すると、腕部44Dは、主部45Dと、2つの連結部46Dとを有している。連結部46Dの夫々は、腕部44Dの分岐部456Dと接点部50Dとの間の境界近傍に位置する部位である。主部45Dは、被保持部424Dの上端から連結部46Dまで延びる部位であり、2つの分岐部456Dを含んでいる。この構造から理解されるように、主部45Dの少なくとも一部は、弾性変形可能である。上述のように規定された連結部46Dの夫々は、主部45Dと接点部50Dとを、第2水平方向(Y方向)において互いに連結している。
【0148】
図31から図34までを図15から図18までと比較すると、第5の変形例の端子40Eは、端子40Aと同じ基本構造を有しており、端子40Aと同様に機能する。例えば、端子40Eは、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40Eは、曲げを有する単一の金属板である。端子40Eは、脚部42Eと、腕部44Eと、接点部50Eとを有している。脚部42E、腕部44E及び接点部50Eは、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。腕部44Eは、脚部42Eと接点部50Eとを互いに連結している。
【0149】
図31から図34までに示されるように、本変形例の脚部42Eは、被接続部422と、被保持部424Eとを有している。即ち、端子40Eは、被接続部422と、被保持部424Eとを有している。被接続部422は、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。
【0150】
被接続部422は、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。被保持部424Eは、被接続部422の第1水平方向における端から上方に延びている。被保持部424Eは、第1水平方向において、接点部50Eと被接続部422との間に位置している。図4図31と併せて参照すると、被保持部424Eは、ハウジング20の保持部32に圧入されて保持されている。被接続部422は、コネクタ10が接続対象物70に取り付けられたとき、接続対象物70に接続される。
【0151】
本変形例によれば、脚部42Eに1つの被保持部424Eのみが設けられており、端子40Eの第1水平方向(X方向)におけるサイズ(長さ)は、端子40の第1水平方向におけるサイズ(長さ)よりも小さい。即ち、本変形例の端子40Eは、第1水平方向において小型化できる。
【0152】
図31及び図32に示されるように、本変形例の接点部50Eは、底部51Eと、第1支持部56Eと、第2支持部58Eと、第1接点53Eと、第2接点55Eとを有している。底部51Eは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51Eは、接点部50Eの下端に位置している。底部51Eは、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びる部位と、第1水平方向と斜交する方向に沿って延びる部位とを有している。第1支持部56E及び第2支持部58Eは、底部51Eの第1水平方向における両端に夫々繋がっている。第1支持部56E及び第2支持部58Eの夫々は、底部51Eから上方に延びている。第1支持部56Eは、底部51Eから、全体として第2水平方向において傾きつつ上方に延びている。
【0153】
第1支持部56Eは、第1突部52Eを有している。第1突部52Eは、第1支持部56Eの上端部である。第1突部52Eは、第2支持部58Eに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第1接点53Eは、第1突部52Eのうち第2支持部58Eに近接した部位である。第2支持部58Eは、第2突部54Eを有している。第2突部54Eは、第2支持部58Eの上端部である。第2突部54Eは、第1支持部56Eに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第2接点55Eは、第2突部54Eのうち第1支持部56Eに近接した部位である。
【0154】
図34図18と比較すると、接点部50Eは、上述の相違点を除き、接点部50Aと同様な構造を有しており、接点部50Aと同様に変形可能である。例えば、接点部50Eを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、第1接点53Eと第2接点55Eとは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図33を参照すると、第1接点53Eと第2接点55Eとは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55Eは、第1水平方向において第1接点53Eと被保持部424Eとの間に位置している。
【0155】
図34を参照すると、第1接点53Eは、第1支持部56Eに支持されている。第2接点55Eは、第2支持部58Eに支持されている。第1支持部56E及び第2支持部58Eの夫々は、弾性変形可能である。第1接点53Eと第2接点55Eとは、互いに独立して移動可能である。図33を参照すると、本変形例の端子40Eを上下方向に沿って上方から見たとき、被保持部424Eと第1接点53Eと第2接点55Eとは、第1水平方向(X方向)に沿って一直線上に並んでいる。第1接点53Eと第2接点55Eとは、互いに導通している。
【0156】
図34図33と併せて参照すると、接点部50Eの大部分は、第2水平方向(Y方向)において一定幅WCEを保ちつつ、且つ、第2水平方向において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。一方、接点部50Eの一部は、第2水平方向において偏っており、XZ平面に対して斜交して延びている。詳しくは、第2支持部58Eは、第2水平方向において傾くことなく底部51Eから上方に延びている。従って、第2接点55Eは、第2水平方向において、第2支持部58Eの下端と同じ位置にある。一方、第1支持部56Eは、第2水平方向において傾きつつ、底部51Eから上方に延びている。この結果、第1接点53Eは、第2水平方向において、第1支持部56Eの下端と異なる位置にある。本変形例によれば、端子40Eの上下方向におけるサイズを大きくすることなく、第1支持部56Eのバネ長を長くできる。
【0157】
図4図31と併せて参照すると、接点部50Eは、接点部50と同様に、ハウジング20の収容部34に収容されており、接点部50E全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。図5図31と併せて参照すると、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53Eと第2接点55Eとの間に挟み込まれる。この結果、端子40Eは、対応する相手側端子64と2つの接点において電気的に接続される。
【0158】
図31から図34までを図15と併せて参照すると、本変形例の腕部44Eは、腕部44Aと同様な構造を有しており、腕部44Aと同様に変形可能である。例えば、腕部44Eの少なくとも一部は、弾性変形可能である。腕部44Eは、被保持部424Eと接点部50Eとを互いに連結しており、且つ、接点部50Eを移動可能に支持している。本変形例によっても、相手側端子64(図5参照)と安定的に接触可能な接点部50Eを有するとともに、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10(図5参照)を提供できる。
【0159】
図8図31と併せて参照すると、コネクタ10を上下方向に沿って下から見たとき、接点部50Eの底部51Eを視認可能である。図4図31と併せて参照すると、底部51Eは、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。図5図31と併せて参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、下方に移動した底部51Eは、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50Eの姿勢が安定する。特に、底部51Eは、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50Eの姿勢を安定させ易い。
【0160】
図31から図33までを参照すると、端子40Eには、隙間49Eが形成されている。腕部44Eと接点部50Eとは、第2水平方向(Y方向)において、部分的に並んでいる。隙間49Eは、第2水平方向において、腕部44Eと接点部50Eとの間に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って延びている。詳しくは、腕部44Eは、基部452Eを有している。基部452Eは、腕部44Eの下端に位置しており、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。基部452Eと接点部50Eの底部51Eとは、第2水平方向において隙間49Eを部分的に挟みつつ、第1水平方向に沿って互いに並行に延びている。
【0161】
腕部44Eは、接点部50Eの第2水平方向(Y方向)における縁と繋がっている。換言すれば、腕部44Eと接点部50Eとの間の境界は、接点部50Eの第2水平方向における縁であり、XZ平面に沿って延びる部位と、XZ平面と斜交する平面に沿って延びる部位とを有している。腕部44Eと接点部50Eとの間の境界は、底部51Eから第1支持部56Eまでに亘って延びている。即ち、本変形例の腕部44Eは、底部51E及び第1支持部56Eに繋がっている。但し、腕部44Eは、底部51E及び第1支持部56Eの少なくとも一方に繋がっていればよい。
【0162】
図31及び図32を参照すると、腕部44Eの少なくとも一部は、第2接点55Eの下方に位置しており、接点部50Eに繋がっている。図31から図33までを参照すると、腕部44Eは、主部45Eと、連結部46Eとを有している。連結部46Eは、腕部44Eと接点部50Eとの間の境界近傍に位置する部位である。主部45Eは、被保持部424Eの上端から連結部46Eまで延びる部位である。この構造から理解されるように、主部45Eの少なくとも一部は、弾性変形可能である。上述のように規定された連結部46Eは、主部45Eと接点部50Eとを、第2水平方向(Y方向)及び第2水平方向と斜交する方向において互いに連結している。
【0163】
図35から図38までを図31から図34までと比較すると、第6の変形例の端子40Fは、端子40Eと同じ基本構造を有しており、端子40Eと同様に機能する。例えば、端子40Fは、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40Fは、曲げを有する単一の金属板である。端子40Fは、脚部42Fと、腕部44Fと、接点部50Fとを有している。脚部42F、腕部44F及び接点部50Fは、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。腕部44Fは、脚部42Fと接点部50Fとを互いに連結している。
【0164】
図35から図38までに示されるように、本変形例の脚部42Fは、端子40A(図15参照)と同じ被接続部422Aと、被保持部424Fとを有している。即ち、端子40Fは、被接続部422Aと、被保持部424Fとを有している。被接続部422Aは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。本変形例によれば、端子40Fを、端子40E(図31参照)と同様に、第1水平方向(X方向)において小型化できる。
【0165】
被接続部422Aは、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。被保持部424Fは、被接続部422Aの第1水平方向における端から上方に延びている。被保持部424Fは、第1水平方向において、接点部50Fと被接続部422Aとの間に位置している。図4図34と併せて参照すると、被保持部424Fは、ハウジング20の保持部32に圧入されて保持されている。被接続部422Aは、コネクタ10が接続対象物70に取り付けられたとき、接続対象物70に接続される。
【0166】
図35及び図36図31及び図32と比較すると、本変形例の接点部50Fは、接点部50Eと同様な構造を有しており、接点部50Eと同様に変形可能である。例えば、接点部50Fは、底部51Fと、第1支持部56Fと、第2支持部58Fと、第1接点53Fと、第2接点55Fとを有している。底部51Fは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51Fは、接点部50Fの下端に位置している。底部51Fは、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びる部位と、第1水平方向と斜交する方向に沿って延びる部位とを有している。第1支持部56F及び第2支持部58Fは、底部51Fの第1水平方向における両端に夫々繋がっている。第1支持部56F及び第2支持部58Fの夫々は、底部51Fから上方に延びている。第1支持部56Fは、全体として第2水平方向において傾きつつ上方に延びている。
【0167】
第1支持部56Fは、第1突部52Fを有している。第1突部52Fは、第1支持部56Fの上端部である。第1突部52Fは、第2支持部58Fに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第1接点53Fは、第1突部52Fのうち第2支持部58Fに近接した部位である。第2支持部58Fは、第2突部54Fを有している。第2突部54Fは、第2支持部58Fの上端部である。第2突部54Fは、第1支持部56Fに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第2接点55Fは、第2突部54Fのうち第1支持部56Fに近接した部位である。
【0168】
図38を参照すると、接点部50Fを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、第1接点53Fと第2接点55Fとは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図37を参照すると、第1接点53Fと第2接点55Fとは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55Fは、第1水平方向において第1接点53Fと被保持部424Fとの間に位置している。図38を参照すると、第1接点53Fは、第1支持部56Fに支持されている。第2接点55Fは、第2支持部58Fに支持されている。第1支持部56F及び第2支持部58Fの夫々は、弾性変形可能である。第1接点53Fと第2接点55Fとは、互いに独立して移動可能である。第1接点53Fと第2接点55Fとは、互いに導通している。
【0169】
図38図37と併せて参照すると、本変形例の接点部50Fの大部分は、第2水平方向(Y方向)において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。一方、接点部50Fの一部は、第2水平方向において偏っており、XZ平面に対して斜交して延びている。詳しくは、第2支持部58Fは、第2水平方向において傾くことなく底部51Fから上方に延びている。従って、第2接点55Fは、第2水平方向において、第2支持部58Fの下端と同じ位置にある。一方、第1支持部56Fは、第2水平方向において傾きつつ底部51Fから上方に延びている。この結果、第1接点53Fは、第2水平方向において、第1支持部56Fの下端と異なる位置にある。本変形例によれば、端子40Fの上下方向におけるサイズを大きくすることなく、第1支持部56Fのバネ長を長くできる。
【0170】
図4図35と併せて参照すると、接点部50Fは、接点部50と同様に、ハウジング20の収容部34に収容されており、接点部50F全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。図5図35と併せて参照すると、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53Fと第2接点55Fとの間に挟み込まれる。この結果、端子40Fは、対応する相手側端子64と2つの接点において電気的に接続される。
【0171】
図35から図38までを図31と併せて参照すると、本変形例の腕部44Fは、腕部44Eと同様な構造を有しており、腕部44Eと同様に変形可能である。例えば、腕部44Fの少なくとも一部は、弾性変形可能である。腕部44Fは、被保持部424Fと接点部50Fとを互いに連結しており、且つ、接点部50Fを移動可能に支持している。本変形例によっても、相手側端子64(図5参照)と安定的に接触可能な接点部50Fを有するとともに、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10(図5参照)を提供できる。
【0172】
図8図35と併せて参照すると、コネクタ10を上下方向に沿って下から見たとき、接点部50Fの底部51Fを視認可能である。図4図35と併せて参照すると、底部51Fは、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。図5図35と併せて参照すると、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、下方に移動した底部51Fは、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50Fの姿勢が安定する。特に、底部51Fは、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50Fの姿勢を安定させ易い。
【0173】
図35から図37までを参照すると、端子40Fには、隙間49Fが形成されている。腕部44Fと接点部50Fとは、第2水平方向(Y方向)において、部分的に並んでいる。隙間49Fは、第2水平方向において、腕部44Fと接点部50Fとの間に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って延びている。詳しくは、腕部44Fは、基部452Fを有している。基部452Fは、腕部44Fの下端に位置しており、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。基部452Fと接点部50Fの底部51Fとは、第2水平方向において隙間49Fを部分的に挟みつつ、第1水平方向に沿って互いに並行に延びている。
【0174】
腕部44Fは、接点部50Fの第2水平方向(Y方向)における縁と繋がっている。換言すれば、腕部44Fと接点部50Fとの間の境界は、接点部50Fの第2水平方向における縁であり、XZ平面と斜交する平面に沿って延びている。腕部44Fと接点部50Fとの間の境界は、底部51Fから第1支持部56Fまでに亘って延びている。即ち、本変形例の腕部44Fは、底部51F及び第1支持部56Fに繋がっている。但し、腕部44Fは、底部51F及び第1支持部56Fの少なくとも一方に繋がっていればよい。
【0175】
図35及び図36を参照すると、腕部44Fの少なくとも一部は、第2接点55Fの下方に位置しており、接点部50Fに繋がっている。図35から図37までを参照すると、腕部44Fは、主部45Fと、連結部46Fとを有している。連結部46Fは、腕部44Fと接点部50Fとの間の境界近傍に位置する部位である。主部45Fは、被保持部424Fの上端から連結部46Fまで延びる部位である。この構造から理解されるように、主部45Fの少なくとも一部は、弾性変形可能である。上述のように規定された連結部46Fは、主部45Fと接点部50Fとを、第2水平方向(Y方向)と斜交する方向において互いに連結している。
【0176】
図39を参照すると、第7の変形例の端子40Gは、コネクタ10Gの部材である。コネクタ10Gは、絶縁体からなるハウジング20Gと、導電体からなる複数の端子40Gとを備えている。図42を参照すると、コネクタ10Gは、コネクタ10(図4参照)と同様に、使用時に接続対象物70に取り付けられる。図1から図3までを図39と併せて参照すると、コネクタ10Gは、コネクタ10と同様に、相手側端子64を備えた相手側コネクタ60と上下方向に沿って嵌合可能である。
【0177】
以下、ハウジング20Gについて説明する。
【0178】
図39及び図40図6及び図7と比較すると、ハウジング20Gは、ハウジング20の部位に夫々対応する様々な部位を有している。ハウジング20Gの各部位の構造及び機能は、ハウジング20の対応する部位と実質的に同じであり、ハウジング20の対応する部位と同様に変形可能である。以下の説明において、ハウジング20Gの各部位は、端子40Gに夫々対応して設けられた部位を除き、ハウジング20の対応する部位と同じ符号によって参照し、詳細な説明を省略する。
【0179】
図41から図43までを図9及び図10と比較すると、ハウジング20Gは、ハウジング20と同じ基本構造を有している。例えば、ハウジング20Gは、外壁部22と、底壁部24と、中央凸部26と、2つの側凸部28とを有している。ハウジング20Gには、外周凹部23と、2つの受容部27とが形成されている。図41及び図42を参照すると、ハウジング20Gには、端子40Gに夫々対応する複数の収容部34Gと、端子40Gに夫々対応する複数の保持部33Gと、端子40Gに夫々対応する複数の孔部31Gとが形成されている。
【0180】
収容部34Gの夫々は、対応する端子40Gの一部を収容するための空間である。収容部34Gの夫々は、収容部34(図4参照)と同様に、第1水平方向(X方向)において、側凸部28の内部空間282(図4参照)のうちのいずれか1つと、中央凸部26の内部空間262(図4参照)のうちのいずれか1つとの間に亘って延びている。収容部34Gの夫々は、ハウジング20Gの下方に開口しており、且つ、上下方向において、受容部27のうちのいずれか一方と繋がっている。保持部33Gの夫々は、対応する端子40Gを保持するための部位である。本変形例の保持部33Gの夫々は、底壁部24に形成された孔の壁面である。孔部31Gの夫々は、底壁部24を貫通する孔であり、上方及び下方に開口している。
【0181】
ハウジング20Gは、複数の隔壁36を有している。隔壁36の夫々は、第2水平方向(Y方向)において、互いに隣り合う2つの端子40Gの間に位置している。隔壁36の夫々は、互いに隣り合う2つの端子40Gを互いに隔てており、端子40G間の短絡を防止している。加えて、隔壁36は、端子40Gの夫々の第2水平方向における移動を規制している。
【0182】
図44から図47までを参照すると、本変形例の端子40Gは、互いに同じ形状を有している。加えて、端子40Gは、ハウジング20G(図41参照)に互いに同様に保持されており、互いに同様に機能する。以下、端子40Gのうちの1つについて説明する。以下の説明は、端子40Gの夫々に適用可能である。
【0183】
図44から図47までを図11から図14までと比較すると、第7の変形例の端子40Gは、端子40と同じ基本構造を有しており、端子40と同様に機能する。例えば、端子40Gは、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、端子40Gは、曲げを有する単一の金属板である。端子40Gは、脚部42Gと、腕部44Gと、接点部50Gとを有している。脚部42G、腕部44G及び接点部50Gは、第1水平方向(X方向)において、概ね、この順に位置している。腕部44Gは、脚部42Gと接点部50Gとを互いに連結している。
【0184】
図44から図47までに示されるように、本変形例の脚部42Gは、被接続部422Gと、被保持部425Gとを有している。即ち、端子40Gは、被接続部422Gと、被保持部425Gとを有している。被接続部422Gは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。
【0185】
被接続部422Gは、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。被保持部425Gは、被接続部422Gの第1水平方向における端から上方に延びている。被保持部425Gは、第1水平方向において、接点部50Gと被接続部422Gとの間に位置している。図41及び図42を参照すると、被保持部425Gは、ハウジング20Gの保持部33Gに圧入され保持されている。被接続部422Gは、コネクタ10Gが接続対象物70に取り付けられたとき、半田付け等によって接続対象物70に固定され接続される。
【0186】
図44及び図45図11及び図12と比較すると、本変形例の接点部50Gは、接点部50と同様な構造を有しており、接点部50と同様に変形可能である。例えば、接点部50Gは、底部51Gと、第1支持部56Gと、第2支持部58Gと、第1接点53Gと、第2接点55Gとを有している。底部51Gは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。底部51Gは、接点部50Gの下端に位置しており、第1水平方向(X方向)に沿って真っ直ぐ延びている。第1支持部56G及び第2支持部58Gは、底部51Gの第1水平方向における両端に夫々繋がっている。第1支持部56G及び第2支持部58Gの夫々は、底部51Gから上方に延びている。
【0187】
第1支持部56Gは、第1突部52Gを有している。第1突部52Gは、第1支持部56Gの上端部である。第1突部52Gは、第2支持部58Gに向かって弧状に突出した後、下方に向かって延びている。第1接点53Gは、第1突部52Gのうち第2支持部58Gに近接した部位である。第2支持部58Gは、第2突部54Gを有している。第2突部54Gは、第2支持部58Gの上端部である。第2突部54Gは、第1支持部56Gに向かって弧状に突出した後、第1水平方向(X方向)に沿って第1支持部56Gから離れるように延びている。第2接点55Gは、第2突部54Gのうち第1支持部56Gに近接した部位である。
【0188】
図47を参照すると、接点部50Gを第2水平方向(Y方向)に沿って見たとき、第1接点53Gと第2接点55Gとは、第1水平方向(X方向)において互いに離れて対向している。図46を参照すると、第1接点53Gと第2接点55Gとは、第2水平方向において互いに同じ位置にある。第2接点55Gは、第1水平方向において第1接点53Gと被保持部425Gとの間に位置している。図47を参照すると、第1接点53Gは、第1支持部56Gに支持されている。第2接点55Gは、第2支持部58Gに支持されている。第1支持部56G及び第2支持部58Gの夫々は、弾性変形可能である。第1接点53Gと第2接点55Gとは、互いに独立して移動可能である。
【0189】
図46を参照すると、端子40Gを上下方向に沿って上方から見たとき、被接続部422Gと第1接点53Gと第2接点55Gとは、第1水平方向(X方向)に沿って一直線上に並んでいる。
【0190】
図47図46と併せて参照すると、接点部50Gの全ての部位は、第2水平方向(Y方向)において偏ることなく、XZ平面と平行に延びている。詳しくは、第1支持部56G及び第2支持部58Gの夫々は、第2水平方向において傾くことなく底部51Gから上方に延びている。従って、第1接点53Gは、第2水平方向において、第1支持部56Gの下端と同じ位置にある。第2接点55Gは、第2水平方向において、第2支持部58Gの下端と同じ位置にある。第1接点53Gと第2接点55Gとは、互いに導通している。
【0191】
図41及び図42を参照すると、接点部50Gは、ハウジング20Gの収容部34Gに収容されている。接点部50Gは、ハウジング20Gのいずれの部位からも離れており、接点部50G全体がハウジング20に対して相対的に移動可能である。図42を参照すると、嵌合状態において、相手側端子64は、第1接点53Gと第2接点55Gとの間に挟み込まれる。この結果、端子40Gは、対応する相手側端子64と2つの接点において電気的に接続される。
【0192】
図44から図47までを参照すると、腕部44Gの少なくとも一部は、弾性変形可能である。本変形例の腕部44Gは、第1水平方向(X方向)に沿って被保持部425Gの下端から第2支持部58Gの上端まで延びている。即ち、腕部44Gは、被保持部425Gと接点部50Gとを互いに連結しており、且つ、接点部50Gを移動可能に支持している。本変形例によっても、相手側端子64(図42参照)と安定的に接触可能な接点部50Gを有するとともに、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を小さくすることが可能な構造を有する新たなコネクタ10G(図41参照)を提供できる。
【0193】
図40を参照すると、コネクタ10Gを上下方向に沿って下から見たとき、接点部50Gの底部51Gを視認可能である。図42を参照すると、底部51Gは、分離状態において、接続対象物70の上に位置しており、接続対象物70から僅かに離れている。相手側コネクタ60(図3参照)がコネクタ10Gと嵌合する際、下方に移動した底部51Gは、接続対象物70に突き当たり、これにより、接点部50Gの姿勢が安定する。特に、底部51Gは、XY平面と平行な平坦な形状を有しており、接点部50Gの姿勢を安定させ易い。
【0194】
図44から図47までを参照すると、本変形例の腕部44Gは、第2支持部58Gの第1水平方向(X方向)における縁と繋がっている。換言すれば、腕部44Gと接点部50Gとの間の境界は、第2支持部58Gの第1水平方向における縁であり、第2水平方向(Y方向)に沿って延びている。本変形例の腕部44Gは、主部45Gと、連結部46Gとを有している。連結部46Gは、腕部44Gと接点部50Gとの間の境界近傍に位置する部位である。主部45Gは、腕部44Gのうち連結部46G以外の部位である。連結部46Gは、主部45Gと接点部50Gとを第1水平方向において互いに連結している。
【0195】
本変形例の腕部44Gは、基部47Gと、支持部48Gとを有している。基部47Gは、XY平面に沿って延びる平板形状を有している。支持部48Gは、腕部44Gのうち基部47G以外の部位であり、連結部46Gを含んでいる。より具体的には、支持部48Gは、基部47Gから上方に延びており、第2支持部58Gの上端に繋がっている。このように形成された支持部48Gは、弾性変形可能である。即ち、支持部48Gの上端は、接点部50Gを移動可能に支持している。
【0196】
図41及び図42を参照すると、支持部48Gは、ハウジング20Gの収容部34Gに収容されている。支持部48Gは、ハウジング20Gのいずれの部位からも離れている。特に、支持部48Gは、第1水平方向(X方向)においてハウジング20Gから離れており、収容部34Gの内部において容易に弾性変形可能である。即ち、本変形例の接点部50Gは、収容部34Gに支持部48Gとともに収容されており、接点部50G全体が移動可能である。本変形例の接点部50Gは、より柔らかいバネによって支持されており、これにより、嵌合時の挿入力及び抜去時の抜去力を、より小さくできる。
【0197】
図44から図46までを参照すると、基部47Gは、被接続部422Gの下端と支持部48Gの下端との間を第1水平方向(X方向)に沿って延びている。基部47Gには、切り欠き部471Gが形成されている。切り欠き部471Gは、第2水平方向(Y方向)において基部47Gの中間部に位置しており、基部47Gを上下方向に貫通している。
【0198】
基部47Gには、被固定部472Gが設けられている。被固定部472Gは、XY平面において切り欠き部471Gの内側に位置している。図41及び図42を参照すると、被固定部472Gは、コネクタ10Gが接続対象物70に取り付けられたとき、半田付け等により、接続対象物70に固定される。この結果、端子40Gは、より強固に接続対象物70に固定される。本変形例の被固定部472Gは、孔部31Gを介して上方から視認可能である。このように配置された被固定部472Gは、容易に半田付けできる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、被固定部472G及び孔部31Gは、必要に応じて設ければよい。また、被固定部472Gを被接続部として使用してもよい。より具体的には、被固定部472Gを接続対象物70の導電パッド(図示せず)に接続してもよい。この場合、被接続部422Gは、設ける必要がない。
【符号の説明】
【0199】
10,10G コネクタ
20,20G ハウジング
22 外壁部
23 外周凹部
24 底壁部
26 中央凸部
262 内部空間
27 受容部
28 側凸部
282 内部空間
31G 孔部
32,33,33G 保持部
34,34G 収容部
36 隔壁
40,40A,40B,40C,40D,40E,40F,40G 端子
42,42A,42B,42D,42E,42F,42G 脚部
422,422A,422G 被接続部
424,424A,424D,424E,424F 被保持部
425,425A,425G 被保持部
44,44A,44B,44C,44D,44E,44F,44G 腕部
45,45A,45B,45C,45D,45E,45F,45G 主部
452,452A,452B,452D,452E,452F 基部
454B,454C 立ち上がり部
456D 分岐部
46,46A,46B,46C,46D,46E,46F,46G 連結部
47G 基部
471G 切り欠き部
472G 被固定部
48G 支持部
49,49A,49B,49C,49D,49E,49F 隙間
50,50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G 接点部
51,51A,51B,51D,51E,51F,51G 底部
52,52A,52C,52D,52E,52F,52G 第1突部
53,53A,53D,53E,53F,53G 第1接点
54,54A,54D,54E,54F,54G 第2突部
55,55A,55D,55E,55F,55G 第2接点
56,56A,56B,56C,56D,56E,56F,56G 第1支持部
58,58A,58B,58D,58E,58F,58G 第2支持部
60 相手側コネクタ
62 相手側ハウジング
64 相手側端子
642 相手側被接続部
644 相手側接点部
70 回路基板(接続対象物)
82 シート部材
84 導電パターン
88 基部材
図1
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