(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】拡張現実ディスプレイを有する人工心肺装置
(51)【国際特許分類】
A61B 34/10 20160101AFI20241223BHJP
A61M 60/00 20210101ALI20241223BHJP
【FI】
A61B34/10
A61M60/00
(21)【出願番号】P 2022525499
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(86)【国際出願番号】 US2020058267
(87)【国際公開番号】W WO2021087297
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2023-09-25
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500204326
【氏名又は名称】テルモ カーディオバスキュラー システムズ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ゲリック、ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】坪内 猛
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-019678(JP,A)
【文献】特表2018-529503(JP,A)
【文献】国際公開第2019/137677(WO,A1)
【文献】特開2000-245829(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/00-90/98
A61M 60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張現実において人工心肺装置センサデータを表示するためのシステムであって、
ユーザがその視界内に物理的対象を見ることができる表示フィールドを備える頭部装着型拡張現実ディスプレイと、前記拡張現実ディスプレイは、前記ユーザがその視界内に物理的対象を見るとき、前記物理的対象の見え方に対する重ね合わせとしてグリフおよびビデオの表示を前記ユーザに示すように、前記表示フィールド内に前記グリフをレンダリングし前記ビデオをレンダリングするように構成される、
前記人工心肺装置の動作の第1のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの
第1のセンサと、
前記人工心肺装置の動作中にリザーバに流入する流体のレベルパラメータを、対応する予め定義されたレベルに対してそれぞれ感知するように構成された複数のレベルセンサであって、各レベルセンサの対応する予め定義されたレベルは、他のレベルセンサの対応する予め定義されたレベルとは異なる、複数のレベルセンサと、
前記人工心肺装置の前記動作
中の前記リザーバのビデオデータをキャプチャするための少なくとも1つのビデオセンサと、
ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備えるコントローラと、
少なくとも前記
第1のセンサおよび前記
複数のレベルセンサを前記コントローラに通信可能に結合し、少なくとも前記コントローラを前記頭部装着型拡張現実ディスプレイにさらに結合するデータネットワークとを備え、
ここにおいて、前記コントローラは、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、
前記レベルパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作
中の前記ビデオデータを受信することと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記
レベルパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記ビデオデータに基づいてビデオを示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うように構成される、システム。
【請求項2】
前記
第1のセンサは、人工心肺装置のライン内の圧力を感知するように構成されたライン圧力センサで
ある、請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
前記
第1のセンサは、人工心肺装置のライン内の空気の存在を感知するように構成された空気検出センサで
ある、請求項
1に記載のシステム。
【請求項4】
前記
第1のセンサは、人工心肺装置の平均動脈圧を感知するように構成された動脈圧センサで
ある、請求項
1に記載のシステム。
【請求項5】
前記
第1のセンサは、人工心肺装置の流量を感知するように構成された流量センサで
ある、請求項
1に記載のシステム。
【請求項6】
前記
第1のセンサは、人工心肺装置の平均静脈飽和度を感知するように構成された静脈飽和度センサで
ある、請求項
1に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の可能なグラフィックは、前記選択されたグラフィックに対応し少なくとも色において前記選択されたグラフィックと異なる、変更されたグラフィックを含む、請求項1から
6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記色は赤色であり、
前記コントローラは、
少なくとも1つの前記
レベルパラメータが正常範囲内にあるとき、前記選択されたグラフィックを送り、前記
少なくとも一つの前記レベルパラメータが正常範囲外にあるとき、前記変更されたグラフィックを送るように構成される、請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、第1の時間に前記選択されたグラフィックを送り、前記第1の時間より後の第2の時間に前記変更されたグラフィックを送るように構成される、請求項
8に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムは、独立型モニタをさらに備え、
前記コントローラは、前記独立型モニタ上にモニタデータを示すための命令を前記独立型モニタに送るようにさらに構成され、前記モニタデータの少なくとも一部は、前記英数字値と、前記選択されたグラフィックと、前記ビデオとからなる群のうちの1つを含む、請求項1から
9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記ビデオセンサは、英数字表示を記録し、
ここにおいて、前記コントローラは、
対応するコンピュータ可読値を生成することと、
前記対応するコンピュータ可読値を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、請求項1から
10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラは、
前記対応するコンピュータ可読値に対する変更を決定することと、
前記対応するコンピュータ可読値に対する前記変更を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、請求項
11に記載のシステム。
【請求項13】
前記コントローラは、
前記
レベルパラメータに対する変更を決定することと、
前記
レベルパラメータの前記変更に基づいて第2のグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、請求項1から
12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするために透明な表示フィールド内に光を放射するように構成された光エミッタを備える、請求項1から
13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするためにハーフミラー表示フィールド内に光を放射するように構成された光エミッタを備える、請求項1から
14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするためにビデオを表示するように構成された1つまたは複数のスクリーンを備える、請求項1から
15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするために前記ユーザの1つまたは複数の眼に画像を投影するように構成された網膜プロジェクタを備える、請求項1から
16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
拡張現実において
医療デバイスセンサデータを示すためのコントローラデバイスであって、前記コントローラは、ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備え、前記コントローラは、
データネットワークを通して、前記
医療デバイスの動作の第1のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、
前記医療デバイスの動作中にリザーバに流入する流体のレベルパラメータの少なくとも一つをそれぞれ感知するように構成された対応する複数のレベルセンサによって感知された複数のレベルパラメータを受信すること、各レベルセンサは、他のレベルセンサの対応する予め定義されたレベルとは異なる、
前記データネットワークを通して、前記
医療デバイスの前記動作のビデオデータを受信することと、
前記
医療デバイスの前記動作の前記第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記
レベルパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
データネットワークを通して、前記医療デバイスの前記動作のビデオデータを受信すること、および
前記ビデオデータに基づいてビデオを示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うように構成される、コントローラデバイス。
【請求項19】
ビデオセンサは、英数字表示を記録し、
ここにおいて、前記コントローラは、
対応するコンピュータ可読値を生成することと、
前記対応するコンピュータ可読値を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、請求項
18に記載のコントローラデバイス。
【請求項20】
前記コントローラは、
前記対応するコンピュータ可読値に対する変更を決定することと、
前記対応するコンピュータ可読値に対する前記変更を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、請求項
18または19に記載のコントローラ
デバイス。
【請求項21】
前記コントローラは、
前記
レベルパラメータに対する変更を決定することと、
前記
レベルパラメータの前記変更に基づいて第2のグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、請求項
18から20のいずれか一項に記載のコントローラデバイス。
【請求項22】
拡張現実において人工心肺装置センサデータを表示するためのシステムであって、
ユーザがその視界内に物理的対象を見ることができる表示フィールドを備える頭部装着型拡張現実ディスプレイと、前記拡張現実ディスプレイは、前記ユーザがその視界内に物理的対象を見るとき、前記物理的対象の見え方に対する重ね合わせとしてグリフの表示を前記ユーザに示すように、前記表示フィールド内に前記グリフをレンダリングするように構成される、
患者に体外血流回路を提供する手術に携わるように構成された人工心肺装置と、
前記人工心肺装置の動作の第1のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの
第1のセンサと、
前記人工心肺装置の動作中にリザーバに流入する流体のレベルパラメータを、対応する予め定義されたレベルに対してそれぞれ感知するように構成された複数のレベルセンサであって、各レベルセンサの対応する予め定義されたレベルは、他のレベルセンサの対応する予め定義されたレベルとは異なる、複数のレベルセンサと、
前記人工心肺装置の前記動作中に前記リザーバのビデオデータをキャプチャするための手段と、
ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備えるコントローラと、
少なくとも前記
第1のセンサおよび前記
レベルセンサを前記コントローラに通信可能に結合し、少なくとも前記コントローラを前記頭部装着型拡張現実ディスプレイにさらに結合するデータネットワークとを備え、
ここにおいて、前記コントローラは、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記
レベルパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作中の前記ビデオデータを受信することと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記
レベルパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うように構成される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月31日に出願された米国仮出願第62/928,773号の利益を主張する。先願の開示は、本出願の開示の一部と見なされる(参照により本出願の開示に組み込まれる)。
【0002】
本明細書は、拡張現実視覚表示においてユーザにセンサデータを提供する人工心肺装置に関する。
【背景技術】
【0003】
中空ファイバ酸素供給器は、心肺バイパス手術などの医療処置の間に患者のガス交換の必要性を満たすために体外回路内で利用される。患者からの血液が重力で排出されるか、または、リザーバ内に十分な容積を維持するのに必要な流量を得るために、VAVD(真空補助静脈ドレナージ:vacuum assisted venous drainage)が使用される。磁気駆動システムと結合された蠕動ポンプまたは遠心ポンプなどのポンプは、血液をリザーバから送り出し、酸素供給器を通して、最終的に患者に戻すために、回路の主要ラインにおいて使用されることがある。
【0004】
拡張現実(AR)は、現実世界に存在するオブジェクトが、時として、視覚、聴覚、触覚、体性感覚、および嗅覚を含む、複数の感覚モダリティにわたる、コンピュータ生成された知覚情報によって強化される、現実世界環境のインタラクティブな体験である。重ね合わされた感覚情報は、発展的(すなわち、自然環境への付加)または破壊的(すなわち、自然環境の遮蔽)であり得る。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、本開示は、拡張現実において人工心肺装置センサデータを表示するためのシステムを対象とする。本システムは、ユーザがその視界内に物理的対象を見ることができる表示フィールドを備える頭部装着型拡張現実ディスプレイを含み、拡張現実ディスプレイは、ユーザがその視界内に物理的対象を見るとき、物理的対象の見え方に対する重ね合わせとしてグリフおよびビデオの表示をユーザに示すように、表示フィールド内にグリフをレンダリングしビデオをレンダリングするように構成される。本システムは、患者に体外血流回路を提供する手術に携わるように構成された人工心肺装置を含む。本システムは、人工心肺装置の動作の第1のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの細粒度センサを含む。本システムは、人工心肺装置の動作の第2のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの粗粒度センサを含む。本システムは、人工心肺装置の動作のビデオデータをキャプチャするための少なくとも1つのビデオセンサを含む。本システムは、ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備えるコントローラを含む。本システムは、少なくとも細粒度センサおよび粗粒度センサをコントローラに通信可能に結合し少なくともコントローラを頭部装着型拡張現実ディスプレイにさらに結合するデータネットワークを含む。コントローラは、人工心肺装置の動作の第1のパラメータをデータネットワークを介して受信し、人工心肺装置の動作の第2のパラメータをデータネットワークを介して受信し、人工心肺装置の動作のビデオデータをデータネットワークを介して受信し、人工心肺装置の動作の第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を拡張現実ディスプレイに送り、人工心肺装置の動作の第2のパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を拡張現実ディスプレイに送り、ビデオデータに基づいてビデオを示すための命令を拡張現実ディスプレイに送るように構成される。他のシステム、方法、デバイス、製品、およびソフトウェアが使用され得る。
【0006】
実装形態は、以下の特徴のうちのいくつか、すべてを含むことができるか、またはいずれも含まないことができる。粗粒度センサは、特定の物理現象を感知することによって第2のパラメータを感知するように構成され、ビデオセンサは、特定の物理現象をキャプチャすることによってビデオデータをキャプチャする。粗粒度センサは、人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを感知するように構成されたレベルセンサであり、ビデオセンサは、人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを示すビデオデータをキャプチャする。細粒度センサは、特定の物理現象を感知することによって第1のパラメータを感知するように構成され、ビデオセンサは、特定の物理現象をキャプチャすることによってビデオデータをキャプチャする。粗粒度センサは、人工心肺装置のライン内の圧力を感知するように構成されたライン圧力センサであり、ビデオセンサは、人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを示すビデオデータをキャプチャする。粗粒度センサは、人工心肺装置のライン内の空気の存在を感知するように構成された空気検出センサであり、ビデオセンサは、人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを示すビデオデータをキャプチャする。粗粒度センサは、人工心肺装置の平均動脈圧を感知するように構成された動脈圧センサであり、ビデオセンサは、人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを示すビデオデータをキャプチャする。粗粒度センサは、人工心肺装置の流量を感知するように構成された流量センサであり、ビデオセンサは、人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを示すビデオデータをキャプチャする。粗粒度センサは、人工心肺装置の平均静脈飽和度を感知するように構成された静脈飽和度センサであり、ビデオセンサは、人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを示すビデオデータをキャプチャする。複数の可能なグラフィックは、選択されたグラフィックに対応し少なくとも色において選択されたグラフィックと異なる、変更されたグラフィックを含む。色は赤色であり、コントローラは、第2のパラメータが正常範囲内にあるとき、選択されたグラフィックを送り、第2のパラメータが正常範囲外にあるとき、変更されたグラフィックを送るように構成される。コントローラは、第1の時間に選択されたグラフィックを送り、第1の時間より後の第2の時間に変更されたグラフィックを送るように構成される。本システムは、独立型モニタをさらに備え、コントローラは、独立型モニタ上にモニタデータを示すための命令を独立型モニタに送るようにさらに構成され、モニタデータの少なくとも一部は、英数字値と、選択されたグラフィックと、ビデオとからなる群のうちの1つを含む。ビデオセンサは、英数字表示を記録し、コントローラは、対応するコンピュータ可読値を生成し、対応するコンピュータ可読値を示すための命令を拡張現実ディスプレイに送るようにさらに構成される。コントローラは、対応するコンピュータ可読値に対する変更を決定し、対応するコンピュータ可読値に対する変更を示すための命令を拡張現実ディスプレイに送るようにさらに構成される。コントローラは、第2のパラメータに対する変更を決定し、第2のパラメータの変更に基づいて第2のグリフとして示すための命令を拡張現実ディスプレイに送るようにさらに構成される。拡張現実ディスプレイは、グリフをレンダリングするために透明な表示フィールド内に光を放射するように構成された光エミッタを備える。拡張現実ディスプレイは、グリフをレンダリングするためにハーフミラー表示フィールド内に光を放射するように構成された光エミッタを備える。拡張現実ディスプレイは、グリフをレンダリングするためにビデオを表示するように構成された1つまたは複数のスクリーンを備える。拡張現実ディスプレイは、グリフをレンダリングするためにユーザの1つまたは複数の眼に画像を投影するように構成された網膜プロジェクタを備える。
【0007】
別段に定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が関係する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で説明されるものと同様または均等の方法および材料が、本発明を実施するために使用され得るが、適切な方法および材料が、本明細書で説明される。本明細書で言及されるすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。矛盾する場合は、定義を含む本明細書が規制する。加えて、材料、方法、および例は、例示的なものにすぎず、限定することを目的とするものではない。
【0008】
本明細書で説明される技術は、1つまたは複数の利益を提供するために使用され得る。たとえば、医療介入の技術が、改善され得る。患者に医療介入をもたらすために使用されている人工心肺装置の動作に関する重要な情報との重ね合わせを提供する拡張現実モニタを、灌流技師または他の臨床医を含む任意の他のユーザに提供する人工心肺装置が作られ得る。拡張現実モニタは、頭部装着型であってよく、これは、灌流技師が、本質的に一定の監視および/または迅速な対応を必要とする重要な指標およびセンサ読取値に対する意識を依然として維持しながら、人工心肺装置からその視線を離すことを可能にすることができる。これは、灌流技師に、より大きい身体的自由度と、重大な出来事に対するより迅速な対応と、データの優れた視覚表示とを与えることができる。たとえば、特定の読取値が常に灌流技師の見え方の特定の位置にあるので、灌流技師は、その見え方のこの部分に注意を向ける技能を発達させ、灌流技師が立っている場所、座っている場所、または手術室の周りを(人工心肺装置から離れて)移動している場所に基づいて、灌流技師に対して様々な場所にあり得る固定スクリーン上よりも速く情報を確認し得る。
【0009】
灌流技師による迅速な対応は、任意の数の危険な状態において極めて重要になり得る。理解されるように、患者の生存は、しばしば、灌流技師が何を見ているかと、灌流技師が事象にいかに効果的に対応することができるかとに依存し得る。したがって、本明細書で説明される技術は、灌流技師または他のケアワーカーによって使用される技術を向上させることによって、生存を含むより良い患者転帰につながり得る。いくつかの場合には、人工心肺装置の特性は、極めて急速に変化し得、たとえば、リザーバ内の血液レベルは、急速に排出され得、これは、空気が患者の体内に導入されることをもたらし得る。この技術の使用は、そのような危険な事象の前に灌流技師に警告することができる。
【0010】
加えて、本明細書で説明される技術は、利用可能な感知の種類に基づいて、様々な種類のディスプレイを灌流技師に提供することができる。細粒度センサでは、コンピュータ生成の数字および文字が生成され得る。しかしながら、細粒度センサが利用できないとき、他の次善の選択肢が使用され得る。たとえば、粗粒度センサについてである。
【0011】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面と本明細書における説明とに記載されている。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本明細書で提供されるいくつかの実施形態による体外回路を使用してサポートされながら、開心術を受ける患者の概略図。
【
図2】拡張現実において人工心肺装置センサデータを提供するために役に立つ、例示的な監視および表示のハードウェアの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
全体を通して、同様の参照番号は、対応する部分を表す。
【0014】
本明細書は、心臓疾患の治療のための外科的処置の間に使用されるデバイスについて説明する。たとえば、本明細書は、人工心肺装置の動作を監視し、次いで、拡張現実視覚表示を提供するために頭部装着型ディスプレイ上に関連の読出し情報を示す技術について説明する。たとえば、人工心肺装置、患者、および/または体外回路上およびそれらの周囲の様々なセンサは、人工心肺装置を使用する処置の動作を監視することができる。次いで、コントローラは、示される視覚表示を生成することができる(たとえば、79.9845%の酸素飽和度が感知される場合、英数字「8」、「0」、「.」、「0」および「%」が使用され得る)。次いで、頭部装着型ディスプレイは、この視覚表示(たとえば、グリフおよびビデオ)をレンダリングすることができる。
【0015】
図1に示されるように、患者10が生命維持心臓/肺バイパス機械システム100に接続されている間、様々なタイプの医療処置が患者10に対して実行され得る。この例では、患者10は開心術を受けており、その間、患者10の心臓12および肺は、一時的に意図的に機能を停止させられる。しかしながら、患者10の身体は、医療処置の間に循環する酸素を豊富に含む血液の供給を受ける代謝要求を有し続けるので、心臓/肺バイパス機械システム100は、そのような機能を実行する。すなわち、以下でさらに説明されるように、心臓/肺バイパス機械システム100は、患者10に接続され、患者10が開心術の間に生きたまま健康を保つように、患者10の心臓12および肺の機能を実行する。心臓/肺バイパス機械システム100は、多くの異なるタイプの医療処置に使用され得る。たとえば、心臓/肺バイパス機械システム100が使用され得る医療処置は、限定はされないが、冠動脈バイパス移植、心臓弁修復、心臓弁置換、心臓移植、肺移植、アブレーション処置、中隔欠損の修復、先天性心疾患の修復、動脈瘤の修復、肺動脈内膜摘除、肺血栓除去などを含む。
【0016】
心臓/肺バイパス機械システム100は、典型的には、灌流技師と呼ばれる特別に訓練された臨床医によって設定および操作される。灌流技師は、心臓外科医、麻酔医、および看護師を含む、より広範な心臓血管外科チームの一部を形成する。心臓/肺バイパス機械システム100を使用する医療処置の間、灌流技師は、多くの責任を任され、特に重要なのは、患者の組織への血流を維持するように心臓/肺バイパス機械システム100を操作することによって、患者10が生きたまま健康に保たれることを確実にし、患者10の血液中の酸素および二酸化炭素のレベルを調節することである。灌流技師の他の責任は、限定はされないが、血液製剤の投与と、麻酔薬または薬物の投与と、選択された検査値(血球数など)の測定と、循環の監視と、血液ガスの監視と、抗凝固の監視と、低体温の誘導と、血液希釈とを含む。灌流技師の責任は、多様で、動的であり、心臓/肺バイパス機械システム100を使用して患者10に対して実行される処置の成功した結果を達成するために極めて重要である。
【0017】
図示された例では、心臓/肺バイパス機械システム100は、人工心肺装置110、体外回路120、1つまたは複数の温度制御システム130、血液監視システム140、灌流データ管理システム150、および局所的酸素測定システム160などの、構成要素とサブシステムとを含む。心臓/肺バイパス機械システム100を使用するいくつかのタイプの処置は、示された構成要素およびサブシステムのすべてを必要とするとは限らない場合がある。心臓/肺バイパス機械システム100を使用するいくつかのタイプの処置は、示されていない追加の構成要素および/またはサブシステムを必要とする場合がある。
【0018】
体外回路120は、患者10と人工心肺装置110とに接続される。温度制御システム130、血液監視システム140、および灌流データ管理システム150などの他のシステムも、体外回路120と連動するように配置され得る。体外回路120は、患者の心臓12において患者10に接続される。患者10からの酸素欠乏血液(静脈血)は、静脈カテーテル121を使用して患者の心臓12において患者10から抽出される。以下でさらに説明されるように、血液は、体外回路120を通って循環され、酸素を受け取り、二酸化炭素を除去する。次いで、酸素を豊富に含む血液は、体外回路120を通り、大動脈カニューレ129を介して患者の心臓12に戻される。
【0019】
体外回路120は、少なくとも、静脈カテーテル121に結合された静脈チューブ122と、血液リザーバ123と、遠心ポンプ124と、酸素供給器125と、動脈フィルタ126と、1つまたは複数の気泡検出器128と、大動脈カニューレ129に結合された動脈チューブ127とを含むことができる。静脈カテーテル121および静脈チューブ122は、患者10の循環系の静脈側と流体連通している。静脈チューブ122は、リザーバ123への入口とも流体連通している。リザーバ123からの出口は、チューブによってポンプ124の入口に接続される。ポンプ124の出口は、チューブによって酸素供給器125の入口に接続される。酸素供給器125の出口は、チューブによって動脈フィルタ126の入口に接続される。動脈フィルタ126の出口は、動脈チューブ127に接続される。1つまたは複数の圧力変換器が、動脈チューブ127内の血液の人工心肺装置(HLM:heart/lung machine)システムライン圧力を検出するために、動脈チューブ127に沿って配置され得るが、この圧力は、人工心肺装置110によって測定され、灌流技師によって監視される。動脈チューブ127は、動脈カニューレ129に接続され、動脈カニューレ129は、心臓12と物理的に接触し、患者10の循環系の動脈側と流体連通している。
【0020】
簡潔には、体外回路120は、静脈カテーテル121を介して患者10から静脈の酸素欠乏血液を取り出し、静脈チューブ122を介してリザーバ123内に静脈血を入れることによって動作する。場合によっては、血液を患者10からリザーバ123に流すか、または排出させるために、重力が使用される。場合によっては、血液が患者10からリザーバ123に流れるのを助けるために、真空が使用される。少なくともある程度の血液が、外科的処置の間に、常にリザーバ123内に維持されることを目的とする。さもなければ、リザーバ123が空になった場合、空気が、体外回路120内に送り出され、場合によっては、患者10の血管系内に送り出される可能性がある。このような結果は、患者10にとって致命的になる可能性が高い。したがって、灌流技師は、リザーバ123内の血液のレベルを視覚的に監視する任務を負う。加えて、リザーバ123内の低レベル状態の検出に応答してアラームを発するために、レベル検出器が、リザーバ123とともに含まれ得る。さらに、1つまたは複数の気泡検出器128が、体外回路120に沿った様々な部位に配置され得る。リザーバ123からの血液は、ポンプ124によってリザーバ123から引き出される。図示された実施形態は、ポンプ124として使い捨て遠心ポンプを含むが、場合によっては、人工心肺装置110の蠕動ポンプが代わりに使用される。ポンプ124によって生成された圧力は、酸素供給器125を通して血液を推進する。灌流技師は、体外回路120の血液中に微小空気を生成し得る負のキャビテーションなどの動作上の問題を回避しながら、必要に応じて動作するようにポンプ124を調整する。酸素供給器125では、静脈血は酸素で富化され、二酸化炭素が血液から除去される。ここで酸素が豊富な動脈血は、酸素供給器125を出て、塞栓を除去するために動脈フィルタ126を通って移動し、動脈チューブ127を通って大動脈カニューレ129を介して患者の心臓12に注入される。体外回路120は、限定はされないが、患者10の心臓に蓄積する血液の排出、手術野の可視性を維持するための外科的吸引の提供、処置の間の患者10の心臓12への心筋保護液の送出、血液パラメータの測定、血液からの空気の除去、血液濃縮、薬物添加、血液サンプルの取得、血液の加熱および冷却などの機能を容易にするためのチューブと他の構成要素とを含むこともできる。
【0021】
心臓/肺バイパス機械システム100を使用する外科的処置の間、患者10の様々なバイタルサインが、測定および/または監視される。たとえば、患者の平均動脈圧(「MAP」)が測定され得る。患者10のMAPは、心臓/肺バイパス機械システム100が外科的処置の間に必要に応じて機能していることを確実にするために、心臓/肺バイパス機械システム100を操作する灌流技師が監視するパラメータである。場合によっては、MAP読取値は、麻酔システムのスクリーン上に表示され、および/または手術室スクリーン上に表示される。患者10のMAPが所望の範囲外である場合、灌流技師は、患者10のMAPを改善するために、心臓/肺バイパス機械システム100に対する調整を行い得る。
【0022】
心臓/肺バイパス機械システム100は、人工心肺装置110も含む。人工心肺装置110は、すべてが外科的処置の間に灌流技師によって監視され、操作/調整される、複数のポンプ、モニタ、制御装置、ユーザインターフェース、アラーム、安全デバイスなどを含む複合システムである。たとえば、図示された人工心肺装置110は、動脈ポンプ111(図示された使い捨ての遠心ポンプ124または蠕動ポンプのための駆動システムとすることができる)と、吸引ポンプ112と、排気/排液ポンプ113と、心筋保護液ポンプ114と、心筋保護液送出ポンプ115とを含む。人工心肺装置110はまた、チューブ閉鎖栓、ガスブレンダーなどのデバイスを含むか、またはそれらと連動し得る。ポンプの各々の回転速度および他のパラメータなどの、人工心肺装置110のパラメータは、灌流技師によって設定および調整される。たとえば、動脈ポンプ111の速度は、リザーバ123内の血液の望ましいレベルを維持し、患者10内に必要なレベルの血液循環をもたらすように調整される。
【0023】
心臓/肺バイパス機械システム100は、1つまたは複数の温度制御システム130も含む。第1の態様では、温度制御システム130は、熱交換器を介して酸素供給器125内の患者の血液を加熱および冷却するために使用される。さらに、温度制御システム130は、患者10の心臓12に送出されている心筋保護液を加熱および冷却するために使用される。一般に、温度制御システム130は、処置の間に冷却モードで使用され(代謝要求を低減するために)、その後、外科的処置がその終了に近づいているときに血液および/または心筋保護液を温めるために使用される。灌流技師は、外科的処置の間に必要に応じて温度制御システム130を監視および調整する任務を負う。
【0024】
心臓/肺バイパス機械システム100は、図示されるように、血液監視システム140も含む。血液監視システム140は、外科的処置の間に患者10の体外血液を監視するために使用される。監視されているパラメータは、限定はされないが、pHと、pCO2と、pO2と、K+と、温度と、SO2と、ヘマトクリットと、ヘモグロビンと、塩基過剰と、重炭酸塩と、酸素消費と、酸素送出とを含み得る。灌流技師は、外科的処置の間に血液監視システム140を監視する任務を負う。場合によっては、灌流技師は、血液監視システム140からの読取値に応じて、心臓/肺バイパス機械システム100の他の構成要素またはサブシステムを調整する必要がある。
【0025】
心臓/肺バイパス機械システム100はまた、図示されるように、灌流データ管理システム150と局所的酸素測定システム160とを含む。これらのシステムはまた、外科的処置の間に患者10の状態および/または心臓/肺バイパス機械システム100の状態を監視するために灌流技師によって使用され得る。
【0026】
上記の説明から、灌流技師は、心臓/肺バイパス機械システム100を使用する外科的処置の間に大量の極めて重要な責任を負うことが観察され理解され得る。
【0027】
図2を参照すると、ハードウェア200は、
図1を参照して説明されたものなどの人工心肺装置の動作を監視するために使用される。ハードウェア200は、頭部装着型拡張現実ディスプレイ202を含み、他の名称の中でも、「スマートグラス」または「スマート眼鏡」と呼ばれることもある。たとえば、ディスプレイ202は、ユーザ(たとえば、灌流技師)がその頭部または顔面に装着する、1対の眼鏡、ひさし、オープンエリア、またはフェイスシールドの形態をとることができる。ディスプレイ202は、ユーザがその視界内に物理的対象を見ることができる表示フィールドを含み、他の名称の中でも、「非オクルージョン」または「非オクルージョンヘッドアップディスプレイ(HUD:heads-up display)」と呼ばれることがある。たとえば、ディスプレイ202は、ガラス、プラスチック、または同様の透明材料の透明な部分を含むことができ、それを通して、物理的対象から放射された光がユーザの眼に入る。別の例では、ディスプレイ202は、ユーザの見え方を完全にまたは部分的に遮る固体の不透明なデバイスであってよく、他の名称の中でも、「オクルージョン」または「オクルージョンHUD」と呼ばれることがある。そのような場合、表示フィールドは、ユーザの視点のビデオデータをキャプチャする1つまたは複数のカメラとともに、1つまたは複数のスクリーン(たとえば、発光ダイオードまたはLEDスクリーン)を含むことができる。次いで、ビデオは、スクリーン上にレンダリングされ、物理的環境の明瞭な見え方に類似した、場合によっては知覚できないほど類似した表示フィールドをユーザに提供する。
【0028】
さらに別の例では、ディスプレイ202は、装着者の1つまたは複数の眼に画像を直接投影するように構成された網膜プロジェクタを含むことができる。場合によっては、網膜プロジェクタを有するディスプレイ202は、ガラス、プラスチック、または同様の透明材料の透明な部分を含むことができ、それを通して、物理的対象から放射された光がユーザの眼に入る。場合によっては、網膜プロジェクタを有するディスプレイ202は、ユーザの視点のビデオデータをキャプチャする1つまたは複数のカメラを含むことができる。次いで、ビデオは、レンダリングされ、ユーザの1つまたは複数の眼に投影され、物理的環境の明瞭な見え方に類似した、場合によっては知覚できないほど類似した表示フィールドをユーザに提供する。いくつかの実装形態では、ディスプレイ202は、ユーザの視認困難を考慮するように構成され得る。たとえば、網膜プロジェクタは、曇った角膜または白内障を有するユーザに対して、そのようなユーザにとって明瞭になるやり方で投影をもたらすように構成され得る。
【0029】
さらに別の例では、ディスプレイ202は、ガラス、プラスチック、または同様の透明材料のハーフミラー部分を含むことができ、それを通して、物理的対象から放射された光がユーザの眼に入る一方で、光は、グリフなどをレンダリングするためにハーフミラー表示フィールド上に放射される。
【0030】
ディスプレイ202は、表示フィールド内にグリフをレンダリングし、ビデオをレンダリングするように構成される。たとえば、光エミッタは、ユーザに光の反射を示すように、透明な表示フィールド内に光を放射することができる。ユーザの視点からのビデオを示すためにスクリーンが使用される別の例では、グリフおよびビデオは、視点ビデオ上に重ね合わせて示され得る。いずれの場合も、ディスプレイ202は、物理的対象の見え方に対する重ね合わせとしてのグリフおよびビデオの視覚表示を示す。
【0031】
ディスプレイ202は、他の特徴も含むことができる。たとえば、マイクロホンおよびイヤホンは、インターホン、携帯電話、または他の電気通信デバイスに接続するためにディスプレイ202に含まれ得る。これは、オペレータが、マイクロホンおよびイヤホンを介して、同じ施設内またはより遠くの人々と通信することを可能にすることができる。
【0032】
センサ204~216は、人工心肺装置(
図1参照)の動作のパラメータを感知する。諒解されるように、人工心肺装置の特定の構成に応じて、様々な異なるセンサが使用され得る。たとえば、圧力センサが、体外回路のチューブ内の圧力を感知するために使用され得、熱電対が、動作圧力を感知するために使用され得、リザーバレベルが、超音波センサまたは歪みゲージを介して監視され得、対象の血液パラメータが、多機能血液パラメータ監視デバイス、電気インピーダンスセンサ、光センサなどを用いて監視され得る。他の可能なセンサは、バッテリ充電センサ、近接センサ、振動センサ、ジャイロスコープセンサ、DO2、VO2、Hgbおよびヘマトクリットを感知することができる血液センサなどを含む。
【0033】
センサ204~216の各々は、人工心肺装置内またはその周りの環境の現象にさらされ、その現象に基づいて電気信号を生成する。これらの電気信号は、デジタル信号、アナログ信号、またはこれら2つの混合であってよい。これらの信号を平滑化し、正規化し、フィルタリングするために、必要に応じて、適切な回路が使用され得る。いくつかのセンサ204~210は、本明細書では「細粒度センサ」として示され、いくつかのセンサ212~216は、「粗粒度センサ」として示されるが、これは、センサの物理的構成または電気信号に反映されても、反映されなくてもよい。理解されるように、サブサンプリング、スーパーサンプリング、補間、および平均化処理が、センサの動作を操作するために使用され得る。実際に、いくつかの特定のセンサは、同時にまたは異なる時間に細粒度と粗粒度の両方として使用され得る。
【0034】
任意選択のビデオセンサ218は、人工心肺装置の動作のビデオをキャプチャする。たとえば、ビデオセンサ218は、光反応センサパネル(たとえば、電荷結合素子(CCD)または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)パネル)を含むことができる。ビデオセンサ218は、照明源、物理的シャッタ、視点を調整することができるフレキシブルなマウントなどを含むこともできる。
【0035】
コントローラ220は、ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを含む。たとえば、コンピュータメモリは、プロセッサが実行する一連の命令を、読出し専用フォーマットまたは読出し書込みフォーマットのいずれかで記憶し得る。これらの命令は、コントローラの動作において使用される、ソフトウェア、ファームウェア、ドライバ、データファイルなどを含むことができる。
【0036】
端末222は、頭部装着型でないものを含む、任意の種類のディスプレイを含むことができる。端末222は、キーボード、マウス、トラックボール、またはタッチパッドなどの入力デバイスを任意選択で有する独立型ディスプレイを含むことができ、腕、手首、または肩などに装着されるディスプレイを含むことができる。端末222は、入力および出力アクティビティのための比較的静止したまたは移動可能なアクセスポイントをユーザに提供することができる。端末222またはその要素は、人工心肺装置に取り付けられることを含む、スイングアーム、スライド式引き出し、ユーザなどに取り付けられることなどによって移動可能であってよい。
【0037】
ネットワークインターフェース224は、外部ネットワーク位置と通信することができる。たとえば、ネットワークインターフェース224は、ローカルエリアネットワーク、インターネット、または他の周辺デバイスへのアクセスを提供することができる。ハードウェア200の要素は、ハードウェア200の他の要素または他の遠隔の宛先と通信するために、ネットワークインターフェース224を使用することができる。
【0038】
データネットワーク226は、ハードウェア200の要素を通信可能に結合する。理解されるように、データネットワーク226は、データ交換のために、1つまたは複数の論理ネットワークと、1つまたは複数の物理媒体とを含むことができる。たとえば、イーサネット(登録商標)ネットワークは、センサ204~216と、ビデオセンサ218と、コントローラ220とを接続し得る一方で、ワイヤレス(たとえば、WiFiまたはBlueTooth(登録商標))ネットワークは、コントローラ220とディスプレイ202とを接続する。
【0039】
コントローラ220は、データネットワーク226を介して、センサ204~216およびビデオセンサ218からデータを受信することができる。たとえば、センサ204は、人工心肺装置が動作するときにライン内の圧力を連続的に読み取る圧力センサとすることができる。センサ204は、コントローラ220に第1のパラメータ(たとえば、感知された圧力の4桁の実数、mm/Hg)を報告することができる。コントローラ220は、次いで、これを細粒度パラメータとして使用し、人工心肺装置の動作の第1のパラメータに基づいて、英数字値(たとえば、4桁の実数と「mm/Hg」との文字列)をグリフとして示すための命令をディスプレイ202に送ることができる。
【0040】
センサ216は、体外回路のリザーバ内の流体、おそらく血液が、所与の体積よりも大きい場合に「真」を返す流体レベルセンサとすることができる。たとえば、センサ216は、リザーバ内またはその外部に取り付けられ得、センサ216を覆うのに十分な血液が存在する場合、センサ216は、コントローラ220に「真」の値を第2のパラメータとして送り、センサ216を覆うのに十分な血液が存在しない場合、「偽」の値を送る。あるいは、場合によっては、センサ216は、血液と接触しない超音波レベルセンサとすることができる。コントローラ220は、「真」値を受信すると、緑色の背景を有するリザーバのグラフィックを示すための命令をディスプレイ202に送ることができ、ディスプレイ202は、リザーバ内に十分な血液が存在することを示すことができる。その後、コントローラは、「偽」値を受信することができ、次いで、赤色の背景を有するリザーバのグラフィックを示すための命令をディスプレイ202に送ることができ、ディスプレイ202は、リザーバ内に十分な血液が存在しないか、またはほぼそうであることを示すことができる。場合によっては、2つ以上のセンサ216が、リザーバ内の流体レベルを感知するために使用され得る。たとえば、限定はされないが、第1のセンサ216は、流体のレベルが第1のセンサ216の位置を下回る場合に警告メッセージを送ることになるレベルに配置され得る。第2のセンサ216は、リザーバの流体が空になった場合に生じ得る体外回路への空気の進入を回避するために、人工心肺装置の動脈ポンプを停止させることになるレベルで、第1のセンサ216よりも低く配置され得る。諒解されるように、これらのグラフィックは、人工心肺装置の動作前にプロセッサ220によって記憶されてよく、ユーザに意味情報を迅速に送信するように選択されてよい(たとえば、黄色は悪化する状態を示す注意の警告であり、緑色は良好であり、赤色または明滅/点滅する赤色は不良である)。
【0041】
いくつかの実施形態では、任意選択のビデオセンサ218は、センサ216によって感知されているものと同じリザーバに向くように固定され得る。ビデオセンサ218は、リザーバのビデオデータをコントローラ220に送ることができる。コントローラ220は、ビデオセンサ218から受信されたビデオデータに基づいてビデオを示すための命令をディスプレイ202に送ることができる。
【0042】
いくつかの実装形態では、センサ216および/またはビデオセンサ218によって収集された情報は、他の値を生成するために使用され得る。たとえば、血液のレベルを値として感知し視覚表示するために使用されることに加えて、コントローラ220はまた、レベルの値が変化している(たとえば、増加または減少している)ときを識別することができ、そのような変化の速度を識別することができる。増加または減少は、英数字、グリフ(たとえば、上向き矢印および下向き矢印)、色(たとえば、赤色/緑色または黄色/青色)の形態で示され得る。変化の速度は、変化の表示とは別に(たとえば、変化表示の隣に感嘆符を付けて)、または、変化表示を変更することによって(たとえば、点滅またはサイズの変化を起こすことによって)示され得る。
【0043】
いくつかの実装形態では、ビデオセンサ218は、1つまたは複数の異なる現象を感知する任務を負うことができる。たとえば、いくつかの実装形態では、ビデオセンサ218は、たとえばメーターまたはディスプレイの英数字出力を記録する任務を負ってよい。たとえば、1つの機器は、英数字を含むがデータネットワーク能力を有さない、人間が読取り可能な出力を生成し得る。そのような場合、ビデオセンサ218は、英数字出力を記録することができ、コントローラ220は、記録から、対応するコンピュータ可読値を生成することができる。いくつかの実施形態では、ビデオセンサ218のうちの2つ以上が、ハードウェア200の構成要素として含まれ得る。たとえば、いくつかの実施形態では、第1のビデオセンサ218は、リザーバを監視するために使用され得、1つまたは複数の追加のビデオセンサ218は、メーターおよび/またはディスプレイを監視するために使用され得る。いくつかの実施形態では、ハードウェアのシステム200は、リザーバを監視するためのビデオセンサ218を含まない。代わりに、リザーバ内の流体のレベルを検出するために、1つまたは複数のレベルセンサ(たとえば、センサ216)のみが使用され得る。いくつかの実施形態では、ビデオセンサ218は、まったく含まれない(一方で、ハードウェア200は、他の構成要素、たとえば、センサ204~216を含むことができる)。ハードウェアのシステム200は、特定のユーザ(たとえば、灌流技師)の要求に対して構成および適合され得るように、フレキシブルおよび拡張可能であることを理解されたい。
【0044】
いくつかの実装形態では、ビデオセンサ218によって収集された情報は、他の値を生成するために使用され得る。たとえば、英数字出力を記録するために使用されることに加えて、コントローラ202はまた、英数字出力の値が変化している(たとえば、増加または減少している)ときを識別することができ、そのような変化の速度を識別することができる。増加または減少する値は、英数字、グリフ(たとえば、上向き矢印および下向き矢印)、色(たとえば、赤色/緑色または黄色/青色)などの形態で示され得る。値の変化の速度は、変化の表示とは別に(たとえば、変化表示の隣に感嘆符を付けて)、または、変化表示を変更することによって(たとえば、点滅またはサイズの変化を起こすことによって)示され得る。
【0045】
ここで諒解され得るように、センサ216とビデオセンサ218の両方は、同一または関連する現象、この場合には人工心肺装置に結合された体外回路のリザーバ内の血液レベルを感知するために使用され得る。この例では、センサ216は、特定の、場合によっては一定のレベルよりも多いかまたは少ない血液がリザーバ内に存在するかどうかの指標を提供することのみが可能である。しかしながら、灌流技師は、その単一の表示のみよりも多くの情報へのアクセスから利益を得ることができる。したがって、ディスプレイ202におけるリザーバのビデオの視覚表示は、拡張現実視覚表示の一部に対する単純な身体的および/または精神的な集中のみを用いて、血液のレベルに関する中断されない情報を提供することができる。しかしながら、灌流技師が別の任務に集中している場合、彼らがビデオに完全に注意を払うことも困難であり得る。したがって、緑色から赤色に変わるように現われるグラフィックの形態の視認性の高いグリフは、灌流技師がリザーバビデオに注意を払うべきであることを示すために、灌流技師の注意を引き付ける。
【0046】
諒解され得るように、そのような構成は、細粒度感知が有益であるが技術的に問題があるハードウェア200に有益であり得る。いくつかの人工心肺装置では、リザーバ内の流体レベルの正確な測定は、材料選択、流体が様々な速度でリザーバに追加されリザーバから除去されるときの電流の相互作用、環境干渉などに起因して、複雑または不可能になる。しかしながら、ハードウェア200は、リザーバのビデオがリザーバの状態を迅速に理解するには十分過ぎる情報を提供することを活用するために利用され得る。同様に、ハードウェア200は、有利にも、ハードウェア200を設けられていない既存の人工心肺装置に対する追加として灌流技師によって使用され得る。すなわち、人工心肺装置の製造業者は、センサ204~216のうちのいくつかのみを提供することができ、灌流技師は、提供されるものよりも多くのデータを望むかまたは必要とし得る。そのような場合、灌流技師(またはその代わりに技術者)は、古いまたは特徴の乏しい人工心肺装置に対してより高い機能性をもたらすために、ハードウェア200を用いて人工心肺装置を修正することができる。
【0047】
場合によっては、ハードウェア200は、人工心肺装置の一体部分として開発されてよい。すなわち、人工心肺装置の要素は、たとえば、センサ204~216を含む、ハウジングと、ブラケットと、チャンバとを含み得る。場合によっては、ハードウェア200は、人工心肺装置のベンダーまたは製造業者によって人工心肺装置に対する任意選択のアップグレードとして利用可能にされてよい。すなわち、人工心肺装置の設計者は、ハードウェア200の一部またはすべてが、人工心肺装置とともに購入されてもされなくてもよい、任意選択の追加の構成要素として利用可能になるように、人工心肺装置を設計し得る。場合によっては、ハードウェア200は、アフターサービスで追加のシステムとして利用可能にされてよい。すなわち、ハードウェアは、ハードウェア200の製造業者とは異なる製造業者によって製造された人工心肺装置を既に所有している所有者に販売されてよい。他の流通オプションも可能である。
【0048】
システム200の1つの有益な特徴は、システム200の様々な要素が地理的に分離され得ること、および/または、いくつかの構成要素の複数のコピーが提供され得ることである。たとえば、センサ204~216は、1つの場所(たとえば、1つの国の病院)に、1つのディスプレイ202がその場所の臨床医によって装着されながら、配置されてよいが、別のユーザによって装着された第2のディスプレイ202は、別の場所(たとえば、別の国のトレーニングセンター)に配置されてよい。そのような場合、両方のユーザは、同じ見え方か、またはコンテキストに応じて異なる見え方を視覚表示され得る。そのような構成の1つの使用事例は、トレーニング使用事例である。1つの物理的な場所のトレーナーは、地理的に言えば、遠く離れている臨床医によって実行されている処置に「仮想的に入る」ことができる。遠隔通信(たとえば、電話、ビデオ会議)を用いて、トレーナーは、実際の処置またはシミュレートされた教示的な処置において臨床医を支援し得る。たとえば、トレーナーは、臨床医が、技術の使用方法、特定の処置を実行する方法などを学習するのを助けることができる。これは、たとえば、非常に稀なまたは複雑な状態を有する患者の処置において特に価値があり得る。
【0049】
深い専門知識および経験を有する臨床医が世界中に1人しかいない、非常に稀な状態を有する患者を考えたい。その患者が専門家とは異なる場所で処置を受けている場合、現地の臨床医は、遠隔の専門家と協力することができる。現地の臨床医は、システム200によって最新の情報が与えられたときに専門家が提供することができる固有の入力およびガイダンスを受信している間ずっと、患者および人工心肺装置と物理的に対話することができる。
【0050】
さらに、新人の臨床医は、トレーナーおよび新人の臨床医が同じ場所にいることを必要とせずに、トレーナーによって人工心肺装置の使用について訓練され得る。これは、有利にも、トレーナーが中央のトレーニングハブに留まり、同じ日に、トレーナーが同じ日に次々に移動することができなかった、互いに遠く離れた新人の臨床医を訓練することを可能にすることができる。
【0051】
同様に、専門臨床医は、専門臨床医が処置を行う方法を新人の臨床医が観察することができるように、システム200を新人の臨床医と共有することができる。以下の利点に加えて、システム200は、多くの新人の臨床医が同時に教育され得るように、多くの遠隔ディスプレイ202(または、端末222)を含むことができる。また、これは、地理的に離れた多くの新人の臨床医を含み得る。
【0052】
システム200は、診断、トラブルシューティング、および技術サポートの目的にも使用され得る。たとえば、人工心肺装置に新しい構成要素を設置する技術者は、設置プロセスを通して技術者を誘導し設置エラーのトラブルシューティングなどを行うことができる、遠隔技術専門家と接続することができる。
【0053】
諒解されるように、これらおよび他の使用事例は、移動の時間と、費用と、手間とを必要とすることなく提供され得る。さらに、システム200は、あるユーザの視点を他のユーザと共有することができるので、対面であっても決して起こり得ない通信が行われ得る。たとえば、専門臨床医は、新人の臨床医が、灌流システムの別の態様により多くの注意を払うべきである間に1つの読取り値にその注意を集中させてあまりに多くの時間を費やしていることをリアルタイムで見つけることができる。この種類の学習および観察は、有利にも、臨床転帰と、訓練と、システム200および関連する医療技術のサービス動作とを改善することができる。
【0054】
図3を参照すると、例示的な拡張現実視覚表示の概略
図300が示されている。この例では、視覚表示は、ユーザの鼻が全体的に存在する部分が除去された、ほぼ長方形の領域を提供するバイザーまたはゴーグルのために構成される。繰り返される「g」という文字によって表されるグリフ領域302および304は、ディスプレイデバイスが1つまたは複数のグリフを視覚表示するように構成された視覚表示の領域である。ビデオ領域306は、ディスプレイデバイスが1つまたは複数のビデオを視覚表示するように構成された視覚表示の領域である。領域の数、形状、サイズ、および位置は、視覚表示ごとに異なる可能性があり、使用されるディスプレイデバイスの技術的限界によって制約され得ることが諒解されよう。
【0055】
図4を参照すると、例示的な拡張現実視覚表示の概略
図400が示されている。この例では、グリフ領域は、リザーバレベル、ライン圧力、空気検出、平均動脈圧、流量、静脈飽和度平均に関連する可能なグリフのためのフィールドが入力される。
【0056】
図5を参照すると、例示的な拡張現実視覚表示の概略
図500が示されている。この例では、リザーバレベルおよび空気検出のためのフィールドにグラフィックが入力されるが、残りのグリフ領域に英数字値が入力される。
【0057】
拡張現実視覚表示は、人間または他の患者の範囲に対して予想される範囲のデータを示すように構成され得る。たとえば、本明細書で説明される値の範囲が、以下のように使用され得る。
【0058】
MAP:0~400mmHgまたは範囲設定において完全にオフ、
流量:0~10L/分または範囲設定において完全にオフ、
静脈飽和度:0~100%またはオフ、および
ライン圧力:0~500mmHgまたはオフ。
【0059】
たとえば、60kgのより小柄な女性として:
MAP:正常値は約60mmHgであり得、低アラームには55mmHg、および高アラームには80mmHgの範囲設定を有する、
流量:正常値は4L/分、低アラームには3L/分、および高アラームには5L/分の設定を有する、
静脈飽和度:正常値は80%、65%の低設定および90%の高設定を有する、
ライン圧力:90mmHgの低設定および250mmHgの高設定を有する、180mmHg。
【0060】
たとえば、100kgのより大柄な男性:
MAP:正常値は約75mmHgであり得、低アラームには60mmHg、および高アラームには90mmHgの範囲設定を有する、
流量:正常値は6L/分、低アラームには3.5L/分、および高アラームには7.5L/分の設定を有する、
静脈飽和度:60%の低設定および80%の高設定を有する、70%、
ライン圧力:100mmHgの低設定および350mmHgの高設定を有する、240mmHg。
【0061】
図6を参照すると、例示的なデータ処理装置600のブロック図が示されている。システム600は、プロセッサ610と、メモリ620と、記憶デバイス630と、入出力デバイス640とを含む。構成要素610、620、630、および640の各々は、たとえば、システムバス650を使用して相互接続され得る。プロセッサ610は、システム600内で実行するための命令を処理することができる。一実装形態では、プロセッサ610は、シングルスレッドプロセッサである。別の実装形態では、プロセッサ610は、マルチスレッドプロセッサである。プロセッサ610は、メモリ620内または記憶デバイス630上に記憶された命令を処理することができる。
【0062】
メモリ620は、システム600内に情報を記憶する。一実装形態では、メモリ620は、コンピュータ可読媒体である。一実装形態では、メモリ620は、揮発性メモリユニットである。別の実装形態では、メモリ620は、不揮発性メモリユニットである。
【0063】
記憶デバイス630は、システム600に大容量記憶を提供することができる。一実装形態では、記憶デバイス630は、コンピュータ可読媒体である。様々な異なる実装形態では、記憶デバイス630は、たとえば、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、または何らかの他の大容量記憶デバイスを含むことができる。
【0064】
入出力デバイス640は、システム600に入出力動作を提供する。一実装形態では、入出力デバイス640は、1つもしくは複数のネットワークインターフェースデバイス、たとえばイーサネットカード、シリアル通信デバイス、たとえばRS-232ポート、および/またはワイヤレスインターフェースデバイス、たとえば802.11カードを含むことができる。別の実装形態では、入出力デバイスは、入力データを受信し、出力データを他の入出力デバイス、たとえば、キーボード、プリンタ、およびディスプレイデバイス660に送るように構成されたドライバデバイスを含むことができる。しかしながら、モバイルコンピューティングデバイス、モバイル通信デバイス、セットトップボックステレビクライアントデバイスなどの他の実装形態も使用され得る。
【0065】
本明細書で説明される主題および動作の実施形態は、本明細書で開示される構造物およびそれらの構造的均等物を含む、デジタル電子回路で、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェアで、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せで実装され得る。本明細書で説明する主題の実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラム、すなわち、データ処理装置による実行のために、またはデータ処理装置の動作を制御するために、コンピュータ記憶媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実装され得る。
【0066】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダムアクセスもしくはシリアルアクセスのメモリアレイもしくはデバイス、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せとすることができるか、またはそれらに含まれ得る。さらに、コンピュータ記憶媒体は、伝搬信号ではないが、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成された伝搬信号に符号化されたコンピュータプログラム命令のソースまたは宛先とすることができる。コンピュータ記憶媒体はまた、1つまたは複数の別々の物理的構成要素または媒体(たとえば、複数のCD、ディスク、または他の記憶デバイス)とすることができるか、またはそれらに含まれ得る。
【0067】
本明細書で説明される動作は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶デバイス上に記憶されるか、または他のソースから受信されたデータに対して、データ処理装置によって行われる動作として実装され得る。
【0068】
「データ処理装置」という用語は、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、システムオンチップ、またはこれらの複数のもの、またはこれらの組合せを含む、データを処理するためのすべての種類の装置、デバイス、および機械を包含する。装置は、専用論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)を含むことができる。装置はまた、ハードウェアに加えて、問題のコンピュータプログラムのための実行環境を生成するコード、たとえば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームランタイム環境、仮想マシン、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せを構成するコードを含むことができる。装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティングおよびグリッドコンピューティングインフラストラクチャなどの、様々な異なるコンピューティングモデルインフラストラクチャを実現することができる。
【0069】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られる)は、コンパイラ型言語またはインタープリタ型言語、宣言型言語または手続き型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で書くことができ、独立型プログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、もしくはコンピューティング環境で使用するのに適した他のユニットとして含む、任意の形態で展開され得る。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応し得るが、その必要はない。プログラムは、他のプログラムもしくはデータ(たとえば、マークアップ言語文書に記憶された1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイルの一部に、問題のプログラム専用の単一のファイルに、または複数の協調ファイル(たとえば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)に記憶され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つのサイトに配置されるか、もしくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータ上で、実行されるように展開され得る。
【0070】
本明細書で説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データに対して動作し出力を生成することによって、動作を実行するために1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行する1つまたは複数のプログラマブルプロセッサによって実行され得る。プロセスおよび論理フローは、専用論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実行することもでき、装置は、専用論理回路として実装することもできる。
【0071】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサと専用マイクロプロセッサの両方と、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサとを含む。一般に、プロセッサは、リードオンリメモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方から、命令とデータとを受信する。コンピュータの必須要素は、命令に従って動作を実行するためのプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1つまたは複数のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、データを記憶するための1つもしくは複数の大容量記憶デバイス、たとえば、磁気ディスク、光磁気ディスク、もしくは光ディスクを含むか、またはそれらからデータを受信するかもしくはそれらにデータを送信するか、またはその両方を行うように動作可能に結合される。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータは、別のデバイス、たとえば、ほんの数例を挙げると、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオもしくはビデオプレーヤ、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、またはポータブル記憶デバイス(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ)に埋め込まれ得る。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するのに適切なデバイスは、例として、半導体メモリデバイス、たとえば、EPROM、EEPROM(登録商標)、およびフラッシュメモリデバイスと、磁気ディスク、たとえば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスクと、光磁気ディスクと、CD-ROMおよびDVD-ROMディスクとを含む、すべての形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補完されるか、またはそれに組み込まれ得る。
【0072】
ユーザとの対話を提供するために、本明細書で説明される主題の実施形態は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、たとえば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタと、ユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボードおよびポインティングデバイス、たとえば、マウスまたはトラックボールとを有するコンピュータ上で実装され得る。他の種類のデバイスも、ユーザとの対話を提供するために使用することができ、たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、たとえば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックとすることができ、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚入力を含む、任意の形態で受信され得る。加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスに文書を送り、そこから文書を受信することによって、たとえば、ウェブブラウザから受信された要求に応答してユーザのユーザデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送ることによって、ユーザと対話することができる。
【0073】
本明細書で説明される主題の実施形態は、たとえば、データサーバとしてバックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム、または、アプリケーションサーバなどのミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム、または、たとえば、ユーザが本明細書で説明される主題の実装形態と対話することができるグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するユーザコンピュータなどのフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム、または1つもしくは複数のそのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せで実装され得る。システムのコンポーネントは、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体、たとえば、通信ネットワークによって相互接続され得る。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)と、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)と、インターネットワーク(たとえば、インターネット)と、ピアツーピアネットワーク(たとえば、アドホックピアツーピアネットワーク)とを含む。
【0074】
コンピューティングシステムは、ユーザとサーバとを含むことができる。ユーザとサーバは、一般に互いに離れており、典型的には通信ネットワークを介して対話する。ユーザとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され互いにユーザ-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。いくつかの実施形態では、サーバは、データ(たとえば、HTMLページ)をユーザデバイスに送信する(たとえば、ユーザデバイスと対話するユーザにデータを表示し、ユーザからユーザ入力を受信するために)。ユーザデバイスにおいて生成されたデータ(たとえば、ユーザ対話の結果)は、サーバにおいてユーザデバイスから受信され得る。
【0075】
本明細書は、多くの具体的な実装形態の詳細を含むが、これらは、任意の発明または特許請求され得るものの範囲の限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の発明の特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別の実施形態のコンテキストにおいて本明細書で説明されるいくつかの特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実装され得る。逆に、単一の実施形態のコンテキストで説明される様々な特徴はまた、複数の実施形態において、別個にまたは任意の適切な部分的組合せで実装され得る。さらに、特徴は、いくつかの組合せで作用するものとして上記で説明され、最初にもそのように特許請求され得るが、特許請求された組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によっては、組合せから削除され得、特許請求された組合せは、部分的組合せまたは部分的組合せの変形形態に向けられ得る。
【0076】
同様に、動作は特定の順序で図面に示されているが、これは、所望の結果を達成するために、そのような動作が示された特定の順序でまたは逐次的な順序で実行されること、またはすべての図示された動作が実行されることを必要とすると理解されるべきではない。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。さらに、上述した実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実施形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明したプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品にともに統合されるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングされ得ることを理解されたい。
【0077】
本明細書は、多くの具体的な実装形態の詳細を含むが、これらは、任意の発明または特許請求され得るものの範囲の限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の発明の特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別の実施形態のコンテキストにおいて本明細書で説明されるいくつかの特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実装され得る。逆に、単一の実施形態のコンテキストで説明される様々な特徴はまた、複数の実施形態において、別個にまたは任意の適切な部分的組合せで実装され得る。さらに、特徴は、いくつかの組合せで作用するものとして本明細書で説明され、最初にもそのように特許請求され得るが、特許請求された組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によっては、組合せから削除され得、特許請求された組合せは、部分的組合せまたは部分的組合せの変形形態に向けられ得る。
【0078】
同様に、動作は特定の順序で図面に示されているが、これは、所望の結果を達成するために、そのような動作が示された特定の順序でまたは逐次的な順序で実行されること、またはすべての図示された動作が実行されることを必要とすると理解されるべきではない。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。さらに、本明細書で説明された実施形態における様々なシステムモジュールおよび構成要素の分離は、すべての実施形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明したプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一の製品にともに統合されるか、または複数の製品にパッケージングされ得ることを理解されたい。
【0079】
主題の特定の実施形態が、説明されてきた。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。たとえば、特許請求の範囲に記載された動作は、異なる順序で実行することができ、それでも望ましい結果を達成することができる。一例として、添付の図に示されたプロセスは、所望の結果を達成するために、図示された特定の順序または連続的な順序を必ずしも必要とするとは限らない。いくつかの実装形態では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 拡張現実において人工心肺装置センサデータを表示するためのシステムであって、
ユーザがその視界内に物理的対象を見ることができる表示フィールドを備える頭部装着型拡張現実ディスプレイと、前記拡張現実ディスプレイは、前記ユーザがその視界内に物理的対象を見るとき、前記物理的対象の見え方に対する重ね合わせとしてグリフおよびビデオの表示を前記ユーザに示すように、前記表示フィールド内に前記グリフをレンダリングし前記ビデオをレンダリングするように構成される、
患者に体外血流回路を提供する手術に携わるように構成された人工心肺装置と、
前記人工心肺装置の動作の第1のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの細粒度センサと、
前記人工心肺装置の前記動作の第2のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの粗粒度センサと、
前記人工心肺装置の前記動作のビデオデータをキャプチャするための少なくとも1つのビデオセンサと、
ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備えるコントローラと、
少なくとも前記細粒度センサおよび前記粗粒度センサを前記コントローラに通信可能に結合し、少なくとも前記コントローラを前記頭部装着型拡張現実ディスプレイにさらに結合するデータネットワークとを備え、
ここにおいて、前記コントローラは、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記第2のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記ビデオデータを受信することと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第2のパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記ビデオデータに基づいてビデオを示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うように構成される、システム。
[2] 前記粗粒度センサは、特定の物理現象を感知することによって前記第2のパラメータを感知するように構成され、
前記ビデオセンサは、前記特定の物理現象をキャプチャすることによってビデオデータをキャプチャする、[1]に記載のシステム。
[3] 前記粗粒度センサは、前記人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルを感知するように構成されたレベルセンサであり、
前記ビデオセンサは、前記人工心肺装置の前記リザーバ内の血液の前記レベルを示すビデオデータをキャプチャする、[2]に記載のシステム。
[4] 前記細粒度センサは、特定の物理現象を感知することによって前記第1のパラメータを感知するように構成され、
前記ビデオセンサは、前記特定の物理現象をキャプチャすることによってビデオデータをキャプチャする、[1]から[3]のいずれか一項に記載のシステム。
[5] 前記粗粒度センサは、人工心肺装置のライン内の圧力を感知するように構成されたライン圧力センサであり、
前記ビデオセンサは、前記人工心肺装置のリザーバ内の血液の前記レベルを示すビデオデータをキャプチャする、[4]に記載のシステム。
[6] 前記粗粒度センサは、人工心肺装置のライン内の空気の存在を感知するように構成された空気検出センサであり、
前記ビデオセンサは、前記人工心肺装置のリザーバ内の血液の前記レベルを示すビデオデータをキャプチャする、[4]に記載のシステム。
[7] 前記粗粒度センサは、人工心肺装置の平均動脈圧を感知するように構成された動脈圧センサであり、
前記ビデオセンサは、前記人工心肺装置のリザーバ内の血液の前記レベルを示すビデオデータをキャプチャする、[4]に記載のシステム。
[8] 前記粗粒度センサは、人工心肺装置の流量を感知するように構成された流量センサであり、
前記ビデオセンサは、前記人工心肺装置のリザーバ内の血液の前記レベルを示すビデオデータをキャプチャする、[4]に記載のシステム。
[9] 前記粗粒度センサは、人工心肺装置の平均静脈飽和度を感知するように構成された静脈飽和度センサであり、
前記ビデオセンサは、前記人工心肺装置のリザーバ内の血液の前記レベルを示すビデオデータをキャプチャする、[4]に記載のシステム。
[10] 前記複数の可能なグラフィックは、前記選択されたグラフィックに対応し少なくとも色において前記選択されたグラフィックと異なる、変更されたグラフィックを含む、[1]から[9]のいずれか一項に記載のシステム。
[11] 前記色は赤色であり、
前記コントローラは、前記第2のパラメータが正常範囲内にあるとき、前記選択されたグラフィックを送り、前記第2のパラメータが正常範囲外にあるとき、前記変更されたグラフィックを送るように構成される、[10]に記載のシステム。
[12] 前記コントローラは、第1の時間に前記選択されたグラフィックを送り、前記第1の時間より後の第2の時間に前記変更されたグラフィックを送るように構成される、[11]に記載のシステム。
[13] 前記システムは、独立型モニタをさらに備え、
前記コントローラは、前記独立型モニタ上にモニタデータを示すための命令を前記独立型モニタに送るようにさらに構成され、前記モニタデータの少なくとも一部は、前記英数字値と、前記選択されたグラフィックと、前記ビデオとからなる群のうちの1つを含む、[1]から[12]のいずれか一項に記載のシステム。
[14] 前記ビデオセンサは、英数字表示を記録し、
ここにおいて、前記コントローラは、
対応するコンピュータ可読値を生成することと、
前記対応するコンピュータ可読値を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、[1]から[13]のいずれか一項に記載のシステム。
[15] 前記コントローラは、
前記対応するコンピュータ可読値に対する変更を決定することと、
前記対応するコンピュータ可読値に対する前記変更を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、[14]に記載のシステム。
[16] 前記コントローラは、
前記第2のパラメータに対する変更を決定することと、
前記第2のパラメータの前記変更に基づいて第2のグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、[1]から[15]のいずれか一項に記載のシステム。
[17] 前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするために透明な表示フィールド内に光を放射するように構成された光エミッタを備える、[1]から[16]のいずれか一項に記載のシステム。
[18] 前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするためにハーフミラー表示フィールド内に光を放射するように構成された光エミッタを備える、[1]から[17]のいずれか一項に記載のシステム。
[19] 前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするためにビデオを表示するように構成された1つまたは複数のスクリーンを備える、[1]から[18]のいずれか一項に記載のシステム。
[20] 前記拡張現実ディスプレイは、前記グリフをレンダリングするために前記ユーザの1つまたは複数の眼に画像を投影するように構成された網膜プロジェクタを備える、[1]から[19]のいずれか一項に記載のシステム。
[21] 拡張現実において人工心肺装置センサデータを示すためのコントローラデバイスであって、前記コントローラは、ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備え、前記コントローラは、
データネットワークを通して、前記人工心肺装置の動作の第1のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の第2のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作のビデオデータを受信することと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第2のパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記ビデオデータに基づいてビデオを示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うように構成される、コントローラデバイス。
[22] 前記第1のパラメータは、特定の物理現象の感知から生成され、
前記ビデオデータは、前記特定の物理現象をキャプチャすることによって生成される、[21]に記載のコントローラデバイス。
[23] 特定の物理現象の前記感知は、前記人工心肺装置のリザーバ内の血液のレベルの感知であり、
前記特定の物理現象の前記キャプチャは、前記人工心肺装置の前記リザーバ内の血液の前記レベルの表示である、[22]に記載のコントローラデバイス。
[24] 前記細粒度センサは、特定の物理現象を感知することによって前記第1のパラメータを感知するように構成され、
前記ビデオセンサは、前記特定の物理現象をキャプチャすることによってビデオデータをキャプチャする、[21]から[23]のいずれか一項に記載のコントローラデバイス。
[25] 特定の物理現象の前記感知は、人工心肺装置のライン内のライン圧力の感知であり、 前記特定の物理現象の前記キャプチャは、前記人工心肺装置の前記リザーバ内の血液の前記レベルの表示である、[24]に記載のコントローラデバイス。
[26] 特定の物理現象の前記感知は、人工心肺装置のライン内の空気の存在の感知であり、 前記特定の物理現象の前記キャプチャは、前記人工心肺装置の前記リザーバ内の血液の前記レベルの表示である、[25]に記載のコントローラデバイス。
[27] 特定の物理現象の前記感知は、人工心肺装置の平均動脈圧の感知であり、
前記特定の物理現象の前記キャプチャは、前記人工心肺装置の前記リザーバ内の血液の前記レベルの表示である、[24]に記載のコントローラデバイス。
[28] 特定の物理現象の前記感知は、人工心肺装置の流量の感知であり、
前記特定の物理現象の前記キャプチャは、前記人工心肺装置の前記リザーバ内の血液の前記レベルの表示である、[24]に記載のコントローラデバイス。
[29] 特定の物理現象の前記感知は、人工心肺装置の平均静脈飽和度の感知であり、
前記特定の物理現象の前記キャプチャは、前記人工心肺装置の前記リザーバ内の血液の前記レベルの表示である、[24]に記載のコントローラデバイス。
[30] 前記複数の可能なグラフィックは、前記選択されたグラフィックに対応し少なくとも色において前記選択されたグラフィックと異なる、変更されたグラフィックを含む、[21]から[29]のいずれか一項に記載のコントローラデバイス。
[31] 前記色は赤色であり、
前記コントローラは、前記第2のパラメータが正常範囲内にあるとき、前記選択されたグラフィックを送り、前記第2のパラメータが正常範囲外にあるとき、前記変更されたグラフィックを送るように構成される、[27]に記載のコントローラデバイス。
[32] 第1の時間に前記選択されたグラフィックを送り、前記第1の時間より後の第2の時間に前記変更されたグラフィックを送るようにさらに構成された、[28]に記載のコントローラデバイス。
[33] 独立型モニタ上にモニタデータを示すための命令を前記独立型モニタに送るようにさらに構成され、前記モニタデータの少なくとも一部は、前記英数字値と、前記選択されたグラフィックと、前記ビデオとからなる群のうちの1つを含む、[21]から[32]のいずれか一項に記載のコントローラデバイス。
[34] 前記ビデオセンサは、英数字表示を記録し、
ここにおいて、前記コントローラは、
対応するコンピュータ可読値を生成することと、
前記対応するコンピュータ可読値を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、[21]から[33]のいずれか一項に記載のコントローラデバイス。
[35] 前記コントローラは、
前記対応するコンピュータ可読値に対する変更を決定することと、
前記対応するコンピュータ可読値に対する前記変更を示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、[24]に記載のコントローラ。
[36] 前記コントローラは、
前記第2のパラメータに対する変更を決定することと、
前記第2のパラメータの前記変更に基づいて第2のグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うようにさらに構成される、[21]から[35]のいずれか一項に記載のコントローラデバイス。
[37] 拡張現実において人工心肺装置センサデータを表示するためのシステムであって、
ユーザがその視界内に物理的対象を見ることができる表示フィールドを備える頭部装着型拡張現実ディスプレイと、前記拡張現実ディスプレイは、前記ユーザがその視界内に物理的対象を見るとき、前記物理的対象の見え方に対する重ね合わせとしてグリフの表示を前記ユーザに示すように、前記表示フィールド内に前記グリフをレンダリングするように構成される、
患者に体外血流回路を提供する手術に携わるように構成された人工心肺装置と、
前記人工心肺装置の動作の第1のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの細粒度センサと、
前記人工心肺装置の前記動作の第2のパラメータを感知するように構成された少なくとも1つの粗粒度センサと、
ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備えるコントローラと、
少なくとも前記細粒度センサおよび前記粗粒度センサを前記コントローラに通信可能に結合し、少なくとも前記コントローラを前記頭部装着型拡張現実ディスプレイにさらに結合するデータネットワークとを備え、
ここにおいて、前記コントローラは、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の前記第2のパラメータを受信することと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第2のパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うように構成される、システム。
[38] 拡張現実において人工心肺装置センサデータを示すためのコントローラデバイスであって、前記コントローラは、ハードウェアプロセッサとコンピュータメモリとを備え、前記コントローラは、
データネットワークを通して、前記人工心肺装置の動作の第1のパラメータを受信することと、
前記データネットワークを通して、前記人工心肺装置の前記動作の第2のパラメータを受信することと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第1のパラメータに基づいて英数字値をグリフとして示すための命令を拡張現実ディスプレイに送ることと、
前記人工心肺装置の前記動作の前記第2のパラメータに基づいて複数の可能なグラフィックから選択されたグラフィックをグリフとして示すための命令を前記拡張現実ディスプレイに送ることとを行うように構成される、コントローラデバイス。