(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】霧化モジュール及びエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20241223BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20241223BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20241223BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/30
A24F40/46
(21)【出願番号】P 2022566674
(86)(22)【出願日】2021-09-14
(86)【国際出願番号】 CN2021118241
(87)【国際公開番号】W WO2023039718
(87)【国際公開日】2023-03-23
【審査請求日】2023-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(73)【特許権者】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】卜桂華
(72)【発明者】
【氏名】杜靖
(72)【発明者】
【氏名】李東建
(72)【発明者】
【氏名】程志文
(72)【発明者】
【氏名】梁峰
(72)【発明者】
【氏名】熊玉明
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-528724(JP,A)
【文献】特表2019-531737(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0103351(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0084989(US,A1)
【文献】中国実用新案第211458857(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111685370(CN,A)
【文献】米国特許第10973262(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2021/0195962(US,A1)
【文献】特表2020-511967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00 - 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に第1気体経路が貫設されている第1筐体と、
一端が開口したキャビティ構造をなすよう構成され、前記開口を通じて前記第1筐体の外部の少なくとも一部に覆設されるとともに、前記第1筐体に接続され、前記第1筐体との間に第2気体経路が形成され、前記第2気体経路が前記第1気体経路と連通している第2筐体と、
前記第2筐体内に設置されて、エアロゾルを発生可能なエアロゾル発生モジュールと
、を含み、
前記第1筐体は、
第1本体区間と、
前記第1本体区間の端部に接続される第2本体区間と、を含み、前記第2筐体は前記第2本体区間の外側に覆設され、前記第2筐体と前記第2本体区間との間には第1ピッチが備わっており、前記第2筐体と前記第2本体区間の端部との間には第2ピッチが備わっており、
前記第1ピッチは前記第2気体経路を形成するために用いられ、前記第2ピッチは前記第2気体経路の給気口を形成するために用いられ、
前記エアロゾル発生モジュールは、
第1貫通孔を有する構造をなすよう構成されるエアロゾル発生基質と、
前記第1貫通孔内に設置され、マイクロ波を吸収して前記エアロゾル発生基質を加熱可能な加熱部材と、を含む霧化モジュール。
【請求項2】
前記第2本体区間と前記第2筐体との間には収容空間が形成され、前記エアロゾル発生モジュールは前記収容空間内に位置し、
前記霧化モジュールは、更に、
前記第2筐体の底壁に間隔を置いて設置されるとともに、前記収容空間内に位置する複数の突出部を含み、前記複数の突出部は、前記第2気体経路と前記第1気体経路を連通させるよう、前記エアロゾル発生モジュールを支持する請求項
1に記載の霧化モジュール。
【請求項3】
前記エアロゾル発生基質の端部と前記第2筐体の開口端との間には予め設定された距離が備わっている請求項
1又は2に記載の霧化モジュール。
【請求項4】
前記第1筐体は、更に、
前記第2本体区間の端部に設置され、断面積が前記第2本体区間の断面積よりも小さい位置決め部材を含み、
前記エアロゾル発生基質は、前記第1貫通孔を通じて前記位置決め部材に覆設され、前記位置決め部材の自由端は前記加熱部材に当接する請求項
1又は2に記載の霧化モジュール。
【請求項5】
前記第1気体経路は、前記第1本体区間、前記第2本体区間、前記位置決め部材及び前記加熱部材を貫通している請求項
4に記載の霧化モジュール。
【請求項6】
前記加熱部材には複数の第2貫通孔が設置されており、前記複数の第2貫通孔は前記第1気体経路と連通している請求項
1又は2に記載の霧化モジュール。
【請求項7】
前記霧化モジュールは、更に、
前記加熱部材内に設置され、外部のRF送信装置により感知される、自身を識別させるための識別信号を前記RF送信装置にフィードバック可能な識別装置を含む請求項
1又は2に記載の霧化モジュール。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれか1項に記載の霧化モジュールと、
前記霧化モジュール内にマイクロ波を導入するためのマイクロ波モジュールと、を含むエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記エアロゾル生成装置は、更に、
前記識別装置からフィードバックされた識別信号を受信可能であり、前記霧化モジュールへのマイクロ波の供給の可否を検証するために用いられるRF送信装置と、
前記マイクロ波モジュール及び前記RF送信装置に電気的に接続されて、前記マイクロ波モジュール及び前記RF送信装置に電気供給するために用いられる蓄電装置と、を含む請求項
7に従属するときの請求項
8に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電子霧化の技術分野に属し、具体的には、霧化モジュール及びエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼・加熱(Heat Not Burning,HNB)装置は、エアロゾル発生基質(処理済みの植物の葉系製品)を燃焼させることなく加熱する電子機器である。加熱装置は、エアロゾル発生基質がエアロゾルを発生し得るが、燃焼には至らない温度まで高温加熱することで、非燃焼を前提に、ユーザが所望するエアロゾルをエアロゾル発生基質により発生可能とする。
【0003】
現在、市販されている非燃焼・加熱器具は、主に抵抗加熱方式を採用している。即ち、中心発熱チップ又は発熱針等をエアロゾル発生基質の中心からエアロゾル発生基質の内部に挿入することで加熱する。このような器具は、使用前に予熱等が必要なため待機時間が長く、吸入と停止を自在に行うことができない。且つ、エアロゾル発生基質が不均一に炭化し、エアロゾル発生基質のベーキングが不十分となるため、利用率が低い。また、HNB装置の発熱チップは、エアロゾル発生基質の取り出し装置や発熱チップベースに汚れを生じさせやすく、クリーニングが難しい。且つ、発熱体と接触する部分のエアロゾル発生基質の温度が上昇しすぎ、部分的に分解が発生することで、人体に有害な物質が放出される。そのため、抵抗加熱方式に代わって、マイクロ波加熱技術が徐々に新たな加熱方式となっている。マイクロ波加熱技術は、効率的、迅速、選択的及び加熱に遅延がないとの特性を有し、特定の誘電特性を持つ物質についてのみ加熱効果を有する。マイクロ波加熱による霧化を採用する際の応用上の利点としては、以下が挙げられる。
【0004】
a.マイクロ波加熱は放射加熱であり、熱伝導ではないため、即時吸入、即時停止を実現可能である。
【0005】
b.発熱チップを有さないため、チップ折れや、発熱チップのクリーニングの問題が存在しない。
【0006】
c.エアロゾル発生基質の利用率が高く、吸い応えの一致性が高くなり、吸い応えが一段とタバコに近似する。
【0007】
しかし、通常、マイクロ波加熱による霧化では、マイクロ波が導入される導体カラムをエアロゾル発生基質内に挿入する。そのため、吸入後のエアロゾル発生基質は、高温加熱による燃焼で発生した煤がエアロゾル生成装置内に設置された導体ロッドに粘着しやすく、且つクリーニングが難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願は、従来技術に存在する技術的課題の一つを少なくとも解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本願は、第1の局面において霧化モジュールを提供する。
【0010】
本願は、第2の局面においてエアロゾル生成装置を提供する。
【0011】
本願は、第1の局面において、霧化モジュールを提供する。当該霧化モジュールは、内部に第1気体経路が貫設されている第1筐体と、一端が開口したキャビティ構造をなすよう構成され、開口を通じて第1筐体の外部の少なくとも一部に覆設されるとともに第1筐体に接続され、第1筐体との間に第2気体経路が形成され、第2気体経路が第1気体経路と連通している第2筐体と、第2筐体内に設置されてエアロゾルを発生可能なエアロゾル発生モジュール、を含む。
【0012】
そのため、本願は、第1筐体、第2筐体及びエアロゾル発生モジュールを含む霧化モジュールを提供する。第1筐体の内部には第1気体経路が貫設されている。また、第2筐体は、一端が開口したキャビティ構造をなしている。第2筐体は、開口を通じて第1筐体の外部の少なくとも一部に覆設されるとともに、第1筐体に接続される。且つ、第1筐体と第2筐体の間には第2気体経路が形成されている。また、第2気体経路は第1気体経路と連通している。こうすることで、霧化モジュールの内部に連通した吸入気体経路が形成されるため、吸入時の霧化モジュール内部における空気の流動が保証される。
【0013】
更に、第2筐体は一端が開口したキャビティ構造をなしており、エアロゾル発生モジュールが第2筐体内に設置される。第2筐体を第1筐体に覆設することで、エアロゾル発生モジュールは密閉性の強い環境に配置される。こうすることで、更に、エアロゾル発生モジュールが受ける熱の均一性も保証されるため、エアロゾル発生モジュールの利用率が向上する。また、本願で提供する霧化モジュールには、導体ロッド、発熱チップ又は発熱針等の部品を設置する必要がない。よって、これらの部品が霧化モジュールに挿入されてエアロゾル発生モジュールとの間に煤の粘着が発生し、クリーニングしにくいとの問題が回避される。更に、霧化モジュールの底部は密閉状に設置されているため、霧化モジュールがエアロゾル生成装置に設置されたあと、霧化モジュールが設置されるエアロゾル生成装置が汚染されることはない。
【0014】
具体的に、第1筐体とエアロゾル発生モジュールは緊密に接触する。これにより、霧化モジュールの内部構造の安定性が保証されるとともに、吸入時に空気が第1気体経路内で流動するよう保証され、霧化モジュール内部からの空気の流出が防止される。
【0015】
具体的に、第1筐体と第2筐体は、第2筐体の抜け落ちを防止するために、係接溝により接続される。
【0016】
具体的に、第1筐体は、支持作用を有する板紙管、ポリ乳酸材料管、ポリテトラフルオロエチレン管、合成樹脂管、タンパク質材料管、植物性ゴム系材料管又はセルロース誘導体材料管のうちの1つである。
【0017】
具体的に、第1筐体及び第2筐体は、一定の強度を有し且つ形状を固定可能な低誘電損失材料である。第1筐体及び第2筐体は、板紙管、ポリ乳酸材料、ポリテトラフルオロエチレン、合成樹脂、化繊系製品、不織布、セラミックスプレート、PEEK材料、ガラスのうちの1つで製造可能である。
【0018】
具体的に、霧化モジュールの長さは、30~70mmであり、好ましくは40~50mmである。
【0019】
このように、本願で提供する霧化モジュールは、連通した吸入気体経路が内部に形成されているため、吸入時の霧化モジュール内部における空気の流動が保証される。且つ、霧化モジュールの内部が密閉性の強い環境となるよう、第2筐体は一端が開口したキャビティ構造をなしている。こうすることで、エアロゾル発生モジュールが受ける熱の均一性が保証されるため、エアロゾル発生モジュールの利用率が向上する。また、本願で提供する霧化モジュールには、導体ロッド、発熱チップ又は発熱針等の部品を設置する必要がない。よって、これらの部品が霧化モジュールに挿入されてエアロゾル発生モジュールとの間に粘着が発生し、クリーニングしにくいとの問題が回避される。更に、霧化モジュールの底部は密閉状に設置されているため、霧化モジュールがエアロゾル生成装置に設置されたあと、霧化モジュールが設置されるエアロゾル生成装置が汚染されることはない。
【0020】
本願における上記の技術方案に基づく霧化モジュールは、更に以下の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0021】
上記の技術方案において、第1筐体は、第1本体区間と、第1本体区間の端部に接続される第2本体区間、を含む。第2筐体は第2本体区間の外側に覆設される。第2筐体と第2本体区間の間には第1ピッチが備わっており、第2筐体と第2本体区間の端部との間には第2ピッチが備わっている。第1ピッチは第2気体経路を形成するために用いられ、第2ピッチは第2気体経路の給気口を形成するために用いられる。
【0022】
当該技術方案において、第1筐体は、第1本体区間及び第2本体区間を含む。第2本体区間は第1本体区間の端部に接続され、第2筐体は第2本体区間の外側に覆設される。且つ、第2筐体と第2本体区間の間には第1ピッチが備わっている。また、第2筐体と第2本体区間の端部との間には第2ピッチが備わっている。第2筐体の高さは第2本体区間の端部よりも低い。
【0023】
更に、当該技術方案では、第2筐体と第2本体区間との間の第1ピッチが第2気体経路を形成するために用いられ、第2筐体と第2本体区間の端部との間の第2ピッチが第2気体経路の給気口を形成するために用いられる。吸入過程では、霧化モジュールの外部の空気が給気口を通じて第2気体経路に進入してから、霧化モジュールの内部に進入するため、霧化モジュール内部の空気の流動が保証される。
【0024】
具体的に、第1本体区間の外径と第2筐体の外径は等しいかほぼ等しい。第1本体区間の外径は6~20mmであり、好ましくは8~10mmである。
【0025】
具体的に、第2本体区間の外径は第2筐体の内径よりもやや小さい。第2本体区間の外径は4~18mmであり、好ましくは7~8.5mmである。また、第2筐体の内径は7.5~19mmであり、好ましくは7.5~9mmである。
【0026】
上記いずれかの技術方案において、第2本体区間と第2筐体の間には収容空間が形成され、エアロゾル発生モジュールは収容空間内に位置する。霧化モジュールは、更に、第2筐体の底壁に間隔を置いて設置されるとともに、収容空間内に位置する複数の突出部を含む。複数の突出部は、第2気体経路と第1気体経路を連通させるよう、エアロゾル発生モジュールを支持する。
【0027】
当該技術方案において、第2本体区間と第2筐体の間には収容空間が形成されている。また、霧化モジュールは複数の突出部を更に含む。エアロゾル発生モジュールと複数の突出部はいずれも収容空間内に設置されている。且つ、複数の突出部は間隔を置いて第2筐体の底壁に設置されている。こうすることで、複数の突出部がエアロゾル発生モジュールに対し支持作用を発揮可能となる。且つ、複数の突出部は間隔を置いて第2筐体の底壁に設置されているため、第2筐体とエアロゾル発生モジュールの間に、第2気体経路と第1気体経路を接続する経路を形成可能である。これにより、連通した吸入経路が霧化モジュールの内部に形成されるため、吸入時の霧化モジュール内部における空気の流動が保証され、吸入時の抵抗が減少する。
【0028】
上記いずれかの技術方案において、エアロゾル発生モジュールは、第1貫通孔を有する構造をなすよう構成されるエアロゾル発生基質と、第1貫通孔内に設置され、マイクロ波を吸収してエアロゾル発生基質を加熱可能な加熱部材、を含む。
【0029】
当該技術方案において、エアロゾル発生モジュールはエアロゾル発生基質及び加熱部材を含む。エアロゾル発生基質は第1貫通孔を有する構造をなしており、加熱部材が第1貫通孔内に設置される。使用時には、加熱部材がマイクロ波を吸収し、マイクロ波を用いてエアロゾル発生基質を加熱することで、エアロゾル発生基質にエアロゾルを発生させる。
【0030】
更に、当該技術方案において、加熱部材はエアロゾル発生基質の第1貫通孔内に設置される。こうすることで、マイクロ波を用いてエアロゾル発生基質を加熱する際に、辺縁部分に位置するエアロゾル発生基質であっても強いマイクロ波場内に位置し得る。これにより、辺縁部分のエアロゾル発生基質が受ける熱が十分となることで、エアロゾル発生基質全体が受ける熱が均一となるよう保証されるため、エアロゾル発生基質におけるエアロゾルの霧化効果が強化されて、エアロゾル発生基質の利用率が向上する。
【0031】
具体的に、エアロゾル発生基質を調製するための主な原料はタバコ葉又はハーブである。また、エアロゾル発生基質の形態には、顆粒物、シート、粉末状破片、糸状物、ペースト状物、クレープ状物、多孔質エアロゲル、カプセルが含まれる。
【0032】
具体的に、エアロゾル発生基質の直径は4~17mmであり、好ましくは5~8mmである。また、エアロゾル発生基質の高さは6~25mmであり、好ましくは8~12mmである。
【0033】
具体的に、加熱部材は、比較的優れた耐高温性のマイクロ波吸収材料であって、インピーダンス整合が良好であり、帯域幅が広く、整合厚が薄く、質量が軽く、吸収能力が強いとの特性を有しているため、エアロゾル発生基質におけるエアロゾルの霧化効果を強化可能である。
【0034】
具体的に、加熱部材の製造材料は、フェライト、セラミックベース材料、炭化ケイ素、チタン酸バリウム、磁性金属微粉末のうちの1つとすればよい。
【0035】
上記いずれかの技術方案において、エアロゾル発生基質の開口寄りの一端と第2筐体の開口端との間には予め設定された距離が備わっている。
【0036】
当該技術方案において、エアロゾル発生基質の端部と第2筐体の開口端との間には予め設定された距離が備わっているため、第2本体区間の長さが保証される。且つ、吸入時において、空気は、第2筐体の開口端部分における給気口から第2気体経路に進入し、予め設定された距離を経たあと、エアロゾル発生基質を通過して、エアロゾルを伴い第1気体経路に流入する。且つ、給気口からのエアロゾルの漏出も防止可能である。
【0037】
上記いずれかの技術方案において、第1筐体は、更に、第2本体区間の第1本体区間から遠ざかる一端に設置され、断面積が第2本体区間の断面積よりも小さい位置決め部材を含む。エアロゾル発生基質は、第1貫通孔を通じて位置決め部材に覆設され、位置決め部材の自由端は加熱部材に当接する。
【0038】
当該技術方案において、第1筐体は位置決め部材を更に含む。位置決め部材は第2本体区間の第1本体区間から遠ざかる一端に設置される。位置決め部材の断面積は第2本体区間の断面積よりも小さい。エアロゾル発生基質は、第1貫通孔を通じて位置決め部材に覆設される。且つ、位置決め部材の自由端は加熱部材に当接する。このように、第1本体区間、第2本体区間及び位置決め部材の間に段差構造を形成し、エアロゾル発生基質を位置決め部材に覆設することで、第2本体区間、位置決め部材及びエアロゾル発生基質の接続の秩序性と緊密性が実現される。
【0039】
上記いずれかの技術方案において、第1気体経路は、第1本体区間、第2本体区間、位置決め部材及び加熱部材を貫通している。
【0040】
当該技術方案において、第1気体経路は、第1本体区間、第2本体区間、位置決め部材及び加熱部材を貫通している。吸入時において、空気は、給気口から第2気体経路に進入し、複数の突出部間の経路を通過したあと第1気体経路に直接進入するため、空気の流動の円滑性が保証される。
【0041】
上記いずれかの技術方案において、加熱部材には複数の第2貫通孔が設置されており、複数の第2貫通孔は第1気体経路と連通している。
【0042】
当該技術方案において、加熱部材には複数の第2貫通孔が設置されている。且つ、複数の第2貫通孔は第1気体経路と連通している。こうすることで、吸入時において、エアロゾル発生基質が発生させたエアロゾルは、第2貫通孔を通じて第1気体経路に直接進入可能となるため、エアロゾル発生基質におけるエアロゾルの霧化効果が強化される。
【0043】
上記いずれかの技術方案において、霧化モジュールは、更に、加熱部材内に設置され、RF送信装置により感知される識別信号をフィードバックする識別装置を含む。
【0044】
当該技術方案において、霧化モジュールは識別装置を更に含む。識別装置は加熱部材の内部に設置される。且つ、識別装置は、RF送信装置により感知される識別信号をフィードバック可能である。こうすることで、霧化モジュールとマイクロ波モジュールが互いに識別し合う際の整合性を強化可能となり、偽造防止機能が備わるため、クラッキング及び回収利用が困難となる。このことは、市場の秩序や消費者の合法的権益を保護するために有利である。
【0045】
具体的に、識別装置は、マイクロ波モジュール内のRF送信装置に識別信号をフィードバックする。RF送信装置は、識別信号を受信すると検証及びマッチングを行う。そして、識別信号の検証に成功した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールに対する加熱機能を起動するが、識別信号の検証に失敗した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールに対する加熱機能を起動しない。こうすることで、霧化モジュールとマイクロ波モジュールが互いに識別し合う際の整合性が強化されるため、霧化モジュールの模倣品を自動識別するとの目的が実現される。
【0046】
具体的に、識別装置に対し保護作用が奏されるよう、識別装置の外部は耐高温性の断熱材で覆われている。断熱材は、断熱綿、ポリウレタンフォーム、ポリアミドのうちの1つとする。
【0047】
本願は、第2の局面において、エアロゾル生成装置を提供する。エアロゾル生成装置は、上記いずれかの技術方案における霧化モジュールと、霧化モジュール内にマイクロ波を導入するためのマイクロ波モジュール、を含む。
【0048】
本願では、上記いずれかの技術方案における霧化モジュールを含むエアロゾル生成装置を提供する。よって、上記霧化モジュールの全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0049】
そのほか、エアロゾル生成装置はマイクロ波モジュールを更に含む。マイクロ波モジュールは、霧化モジュール内にマイクロ波を導入することで、エアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために用いられる。
【0050】
具体的に、霧化モジュールは使い捨てであり、取り外し可能にエアロゾル生成装置に設置される。よって、吸い終われば廃棄され、クリーニングの必要がなく、交換も容易なため、使用時の簡易性が保証される。
【0051】
具体的に、マイクロ波加熱の周波数帯域は300MHz~300GHzであり、好ましくは915MHz及び2450MHzである。
【0052】
本願における上記の技術方案に基づくエアロゾル生成装置は、更に以下の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0053】
エアロゾル生成装置は、更に、識別装置からフィードバックされた識別信号を受信可能であり、霧化モジュールを検証するために用いられるRF送信装置と、マイクロ波モジュール及びRF送信装置に電気的に接続されて、マイクロ波モジュール及びRF送信装置に電気供給するために用いられる蓄電装置、を含む。
【0054】
当該技術方案において、エアロゾル生成装置は、更に、RF送信装置及び蓄電装置を含む。蓄電装置は、マイクロ波モジュール及びRF送信装置に電気的に接続されて、マイクロ波モジュール及びRF送信装置に電気供給するために用いられる。RF送信装置は、識別装置からフィードバックされた識別信号を受信可能であり、これにより霧化モジュールを検証する。
【0055】
具体的に、RF送信装置は、識別装置からフィードバックされた識別信号を受信して検証及びマッチングを行う。そして、識別信号の検証に成功した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールにマイクロ波を供給してエアロゾル発生基質を加熱するが、識別信号の検証に失敗した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールにマイクロ波を供給しない。こうすることで、霧化モジュールとマイクロ波モジュールが互いに識別し合う際の整合性が強化されるため、霧化モジュールの模倣品を自動識別するとの目的が実現される。このことは、市場の秩序や消費者の合法的権益を保護するために有利である。
【0056】
本願の付加的局面及び利点については、以下に記載する部分で明らかとなるか、本願の実践を通じて理解される。
【0057】
本願の上記及び/又は付加的な局面及び利点については、下記の図面を組み合わせた実施例の記載から明らかとなり、且つ容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】
図1は、本願の一実施例における霧化モジュールの概略構造図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した実施例における霧化モジュールの断面図である。
【
図3】
図3は、本願の一実施例における霧化モジュールの第1筐体の断面図である。
【
図4】
図4は、本願の一実施例における霧化モジュールの第2筐体の概略構造図である。
【
図5】
図5は、本願の一実施例における霧化モジュールのエアロゾル発生基質の概略構造図である。
【
図6】
図6は、本願の一実施例における霧化モジュールの加熱部材の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本願における上記の目的、特徴及び利点がより明瞭に理解され得るよう、以下に、図面と具体的実施形態を組み合わせて本願につき更に詳細に述べる。説明すべき点として、矛盾しない場合には、本願の実施例及び実施例の特徴を互いに組み合わせてもよい。
【0060】
以下の記載では、本願が十分に理解されるよう、多くの具体的詳細事項について詳述するが、本願は、ここで記載するものとは異なるその他の方式で実施してもよい。従って、本願の保護の範囲は以下で開示する具体的実施例に制約されない。
【0061】
以下に、
図1~
図6を参照して、本願のいくつかの実施例に基づき提供する霧化モジュール及びエアロゾル生成装置について述べる。
【0062】
図1及び
図2に示すように、本願の第1の実施例は、第1筐体102、第2筐体106及びエアロゾル発生モジュール108を含む霧化モジュールを提供する。
【0063】
本実施例において、
図2に示すように、第1筐体102の内部には第1気体経路104が貫設されている。また、第2筐体106は、一端が開口したキャビティ構造をなしている。第2筐体106は、開口を通じて第1筐体102の外部の少なくとも一部に覆設されるとともに、第1筐体102に接続される。且つ、第1筐体102と第2筐体106の間には第2気体経路126が形成されている。また、第2気体経路126は第1気体経路104と連通している。こうすることで、霧化モジュールの内部に連通した吸入気体経路が形成されるため、吸入時の霧化モジュール内部における空気の流動が保証される。
【0064】
本実施例において、更に、
図2及び
図4に示すように、第2筐体106は一端が開口したキャビティ構造をなしており、エアロゾル発生モジュール108が第2筐体106内に設置される。第2筐体106を第1筐体102に覆設することで、エアロゾル発生モジュール108は相対的に密閉性の強い環境に配置される。こうすることで、エアロゾル発生モジュール108が受ける熱の均一性が保証されるため、エアロゾル発生モジュール108の利用率が向上する。また、本願で提供する霧化モジュールには、導体ロッド、発熱チップ又は発熱針等の部品を設置する必要がない。よって、これらの部品が霧化モジュールに挿入されてエアロゾル発生モジュール108との間に粘着が発生し、クリーニングしにくいとの問題が回避される。更に、霧化モジュールの底部は密閉状に設置されているため、霧化モジュールがエアロゾル生成装置に設置されたあと、霧化モジュールが設置されるエアロゾル生成装置が汚染されることはない。よって、エアロゾル生成装置の使用寿命が延びる。
【0065】
具体的実施例において、第1筐体102とエアロゾル発生モジュール108は緊密に接触する。これにより、霧化モジュールの内部構造の安定性が保証されるとともに、吸入時に空気が第1気体経路104内で流動するよう保証され、霧化モジュール内部からの空気の流出が防止される。
【0066】
具体的実施例において、第1筐体と第2筐体は、第2筐体の抜け落ちを防止するために、係接溝により接続される。
【0067】
具体的実施例において、第1筐体は、支持作用を有する板紙管、ポリ乳酸材料管、ポリテトラフルオロエチレン管、合成樹脂管、タンパク質材料管、植物性ゴム系材料管又はセルロース誘導体材料管のうちの1つである。
【0068】
具体的実施例において、第1筐体102及び第2筐体106は、一定の強度を有し且つ形状を固定可能な低誘電損失材料である。具体的に、第1筐体102及び第2筐体106は、板紙管、ポリ乳酸材料、ポリテトラフルオロエチレン、合成樹脂、化繊系製品、不織布、セラミックスプレート、PEEK材料、ガラスのうちの1つで製造可能である。
【0069】
具体的実施例において、霧化モジュールの長さは、30~70mmであり、好ましくは40~50mmである。具体的に、霧化モジュールの長さは、40mm、45mm、50mm等とすればよいが、ここでは具体的に限定しない。
【0070】
このように、本願で提供する霧化モジュールは、連通した吸入気体経路が内部に形成されているため、吸入時の霧化モジュール内部における空気の流動が保証される。且つ、霧化モジュールの内部が相対的に密閉性の強い環境となるよう、第2筐体106は一端が開口したキャビティ構造をなしている。こうすることで、エアロゾル発生モジュール108が受ける熱の均一性が保証されるため、エアロゾル発生モジュール108の利用率が向上する。また、本願で提供する霧化モジュールには、導体ロッド、発熱チップ又は発熱針等の部品を設置する必要がない。よって、これらの部品が霧化モジュールに挿入されてエアロゾル発生モジュール108との間に粘着が発生し、クリーニングしにくいとの問題が回避される。更に、霧化モジュールの底部は密閉状に設置されているため、霧化モジュールがエアロゾル生成装置に設置されたあと、霧化モジュールが設置されるエアロゾル生成装置が汚染されることはない。よって、エアロゾル生成装置の使用寿命が延びる。
【0071】
本願の第2の実施例は霧化モジュールを提供する。第1の実施例をベースに、更に、
図1及び
図2に示すように、第1筐体102は、第1本体区間110及び第2本体区間112を含む。
【0072】
本実施例において、
図2及び
図3に示すように、第2本体区間112は第1本体区間110の端部に接続され、第2筐体106は第2本体区間112の外側に覆設される。且つ、第2筐体106と第2本体区間112の間には第1ピッチが備わっている。また、第2筐体106と第2本体区間112の端部との間には第2ピッチが備わっている。第2筐体106の高さは第2本体区間112の端部よりも低い。
【0073】
本実施例では、更に、
図1及び
図2に示すように、第2筐体106と第2本体区間112との間の第1ピッチが第2気体経路126を形成するために用いられ、第2筐体106と第2本体区間112の端部との間の第2ピッチが第2気体経路126の給気口124を形成するために用いられる。吸入過程では、霧化モジュールの外部の空気が給気口124を通じて第2気体経路126に進入してから、霧化モジュールの内部に進入するため、霧化モジュール内部の空気の流動が保証される。
【0074】
具体的実施例において、第1本体区間110の外径と第2筐体106の外径は等しいかほぼ等しい。第1本体区間110の外径は6~20mmであり、好ましくは8~10mmである。具体的に、第1本体区間110の外径は、8mm、9mm、10mm等とすればよいが、ここでは具体的に限定しない。
【0075】
具体的実施例において、第2本体区間112の外径は第2筐体106の内径よりもやや小さい。第2本体区間112の外径は4~18mmであり、好ましくは7~8.5mmである。また、第2筐体106の内径は7.5~19mmであり、好ましくは7.5~9mmである。具体的に、第2本体区間112の外径は、7mm、7.5mm、8mm、8.5mm等とすればよく、第2筐体106の内径は、7.5mm、8mm、8.5mm、9mm等とすればよいが、ここでは具体的に限定しない。
【0076】
そのほか、本実施例で提供する霧化モジュールは、第1の実施例の霧化モジュールにおける全ての有益な効果を有している。霧化モジュールの内部には連通した経路が設けられているため、空気の流動が円滑となる。且つ、霧化モジュールの内部は相対的に密閉性の強い環境となっており、エアロゾル発生モジュール108が受ける熱の均一性が保証されるため、エアロゾル発生モジュール108の利用率が向上する。且つ、霧化モジュールには、導体ロッド、発熱チップ又は発熱針等の部品を設置する必要がない。よって、これらの部品が霧化モジュールに挿入されてエアロゾル発生モジュール108との間に粘着が発生し、クリーニングしにくいとの問題が回避される。更に、霧化モジュールが設置されるエアロゾル生成装置の汚染が防止されるため、エアロゾル生成装置の使用寿命が延びるが、ここではこれ以上詳細に論述しない。
【0077】
本願の第3の実施例は霧化モジュールを提供する。第2の実施例をベースに、更に、
図2に示すように、第2本体区間112と第2筐体106の間には収容空間が形成されている。また、霧化モジュールは複数の突出部128を更に含む。
【0078】
本実施例では、
図2に示すように、エアロゾル発生モジュール108と複数の突出部128がいずれも収容空間内に設置されている。且つ、複数の突出部128は間隔を置いて第2筐体106の底壁に設置されている。こうすることで、複数の突出部128がエアロゾル発生モジュール108に対し支持作用を発揮可能となる。且つ、複数の突出部128は間隔を置いて第2筐体106の底壁に設置されているため、第2筐体106とエアロゾル発生モジュール108の間に、第2気体経路126と第1気体経路104を接続する経路を形成可能である。これにより、連通した吸入経路が霧化モジュールの内部に形成されるため、吸入時の霧化モジュール内部における空気の流動が保証され、吸入時の抵抗が減少する。
【0079】
そのほか、本実施例で提供する霧化モジュールは、第2の実施例の霧化モジュールにおける全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0080】
本願の第4の実施例は霧化モジュールを提供する。第1の実施例から第3の実施例をベースに、更に、
図2に示すように、エアロゾル発生モジュール108はエアロゾル発生基質114及び加熱部材118を含む。
【0081】
本実施例において、
図2及び
図5に示すように、エアロゾル発生基質114は第1貫通孔116を有する構造をなしており、加熱部材118が第1貫通孔116内に設置される。使用時には、加熱部材118がマイクロ波を吸収し、マイクロ波を用いてエアロゾル発生基質114を加熱することで、エアロゾル発生基質にエアロゾルを発生させる。
【0082】
更に、本実施例において、
図2に示すように、加熱部材118はエアロゾル発生基質114の第1貫通孔116内に設置される。こうすることで、マイクロ波を用いてエアロゾル発生基質114を加熱する際に、辺縁部分に位置するエアロゾル発生基質114であっても強いマイクロ波場内に位置し得る。これにより、辺縁部分のエアロゾル発生基質114が受ける熱が十分となることで、エアロゾル発生基質114全体が受ける熱が均一となるよう保証されるため、エアロゾル発生基質114におけるエアロゾルの霧化効果が強化されて、エアロゾル発生基質114の利用率が向上する。
【0083】
具体的実施例において、エアロゾル発生基質114を調製するための主な原料はタバコ葉又はハーブである。また、エアロゾル発生基質114の形態には、顆粒物、シート、粉末状破片、糸状物、ペースト状物、クレープ状物、多孔質エアロゲル、カプセルが含まれる。
【0084】
具体的実施例において、エアロゾル発生基質114の外径は4~17mmであり、好ましくは5~8mmである。また、エアロゾル発生基質114の高さは6~25mmであり、好ましくは8~12mmである。具体的に、エアロゾル発生基質114の直径は、5mm、6mm、7mm、8mm等とすればよく、エアロゾル発生基質114の高さは、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm等とすればよいが、ここでは具体的に論述しない。
【0085】
具体的実施例において、加熱部材118は、比較的優れた耐高温性のマイクロ波吸収材料であって、インピーダンス整合が良好であり、帯域幅が広く、整合厚が薄く、質量が軽く、吸収能力が強いとの特性を有しているため、エアロゾル発生基質114におけるエアロゾルの霧化効果を強化可能である。
【0086】
具体的実施例において、加熱部材118の製造材料は、フェライト、セラミックベース材料、炭化ケイ素、チタン酸バリウム、磁性金属微粉末のうちの1つとすればよい。
【0087】
そのほか、本実施例で提供する霧化モジュールは、第1の実施例から第3の実施例の霧化モジュールにおける全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0088】
本願の第5の実施例は霧化モジュールを提供する。第4の実施例をベースに、更に、
図2に示すように、エアロゾル発生基質114の端部と第2筐体106の開口端との間には予め設定された距離が備わっている。
【0089】
本実施例において、
図2に示すように、エアロゾル発生基質114の
開口寄りの一端と第2筐体106の開口端との間には予め設定された距離が備わっているため、第2本体区間112の長さが保証される。且つ、吸入時において、空気は、第2筐体106の開口端部分における給気口124から第2気体経路126に進入し、予め設定された距離を経たあと、エアロゾル発生基質114を通過して、エアロゾルを伴い第1気体経路104に流入する。且つ、給気口124からのエアロゾルの漏出も防止可能である。
【0090】
そのほか、本実施例で提供する霧化モジュールは、第4の実施例の霧化モジュールにおける全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0091】
本願の第6の実施例は霧化モジュールを提供する。第4の実施例をベースに、更に、
図2及び
図3に示すように、第1筐体102は位置決め部材120を更に含む。
【0092】
本実施例において、
図2及び
図3に示すように、位置決め部材120は第2本体区間112の端部に設置される。位置決め部材120の断面積は第2本体区間112の断面積よりも小さい。エアロゾル発生基質114は、第1貫通孔116を通じて位置決め部材120に覆設される。且つ、位置決め部材120の自由端は加熱部材118に当接する。このように、第1本体区間110、第2本体区間112及び位置決め部材120の間に段差構造を形成し、エアロゾル発生基質114を位置決め部材120に覆設することで、第2本体区間112、位置決め部材120及びエアロゾル発生基質114の接続の秩序性と緊密性が実現される。
【0093】
更に、本実施例において、
図2及び
図3に示すように、第1気体経路104は、第1本体区間110、第2本体区間112、位置決め部材120及び加熱部材118を貫通している。吸入時において、空気は、給気口124から第2気体経路126に進入し、複数の突出部128間の経路を通過したあと第1気体経路104に直接進入するため、空気の流動の円滑性が保証される。
【0094】
そのほか、本実施例で提供する霧化モジュールは、第4の実施例の霧化モジュールにおける全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0095】
本願の第7の実施例は霧化モジュールを提供する。第4の実施例をベースに、更に、
図6に示すように、加熱部材118には複数の第2貫通孔122が設置されている。複数の第2貫通孔122は第1気体経路104と連通している。
【0096】
本実施例において、
図6に示すように、加熱部材118には複数の第2貫通孔122が設置されている。且つ、第2貫通孔122は第1気体経路104と連通している。こうすることで、吸入時において、エアロゾル発生基質114が発生させたエアロゾルは、第2貫通孔122を通じて第1気体経路104に直接進入可能となるため、エアロゾル発生基質114におけるエアロゾルの霧化効果が強化される。
【0097】
そのほか、本実施例で提供する霧化モジュールは、第4の実施例の霧化モジュールにおける全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0098】
本願の第8の実施例は霧化モジュールを提供する。第4の実施例をベースに、更に、霧化モジュールは、識別装置(図示しない)を更に含む。
【0099】
本実施例において、識別装置は加熱部材118の内部に設置される。且つ、識別装置は、RF送信装置により感知される識別信号をフィードバック可能である。こうすることで、霧化モジュールとマイクロ波モジュールが互いに識別し合う際の整合性を強化可能となり、偽造防止機能が備わるため、クラッキング及び回収利用が困難となる。このことは、市場の秩序や消費者の合法的権益を保護するために有利である。
【0100】
具体的実施例において、識別装置は、マイクロ波モジュール内のRF送信装置に識別信号を送信する。RF送信装置は、識別信号を受信すると検証及びマッチングを行う。そして、識別信号の検証に成功した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールに対する加熱機能を起動するが、識別信号の検証に失敗した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールに対する加熱機能を起動しない。こうすることで、霧化モジュールとマイクロ波モジュールが互いに識別し合う際の整合性が強化されるため、霧化モジュールの模倣品を自動識別するとの目的が実現される。具体的実施例において、識別装置に対し保護作用が奏されるよう、識別装置の外部は耐高温性の断熱材で覆われている。断熱材は、断熱綿、ポリウレタンフォーム、ポリアミドのうちの1つとする。
【0101】
そのほか、本実施例で提供する霧化モジュールは、第4の実施例の霧化モジュールにおける全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0102】
本願の第9の実施例は、上記いずれかの実施例における霧化モジュール、マイクロ波モジュール、RF送信装置及び蓄電装置を含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0103】
本願で提供するエアロゾル生成装置は、上記いずれかの実施例における霧化モジュールを含む。よって、上記霧化モジュールの全ての有益な効果を有しているが、ここでは改めて逐一論述することはしない。
【0104】
更に、本実施例において、エアロゾル生成装置は、更に、マイクロ波モジュール、RF送信装置及び蓄電装置を含む。マイクロ波モジュールは、霧化モジュール内にマイクロ波を導入することで、エアロゾル発生基質114を加熱してエアロゾルを発生させるために用いられる。蓄電装置は、マイクロ波モジュール及びRF送信装置に電気的に接続されて、マイクロ波モジュール及びRF送信装置に電気供給するために用いられる。RF送信装置は、識別装置からフィードバックされた識別信号を受信可能であり、霧化モジュールを検証及びマッチングすることで、偽造防止効果を実現する。
【0105】
具体的実施例において、RF送信装置は、識別装置からフィードバックされた識別信号を受信して検証及びマッチングを行う。そして、識別信号の検証に成功した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールにマイクロ波を供給してエアロゾル発生基質114を加熱するが、識別信号の検証に失敗した場合、マイクロ波モジュールは霧化モジュールにマイクロ波を供給しない。こうすることで、霧化モジュールとマイクロ波モジュールが互いに識別し合う際の整合性が強化されるため、霧化モジュールの模倣品を自動識別するとの目的が実現される。このことは、市場の秩序や消費者の合法的権益を保護するために有利である。
【0106】
具体的実施例において、マイクロ波加熱の周波数帯域は300MHz~300GHzであり、好ましくは915MHz及び2450MHzである。
【0107】
具体的実施例において、霧化モジュールは使い捨てであり、取り外し可能にエアロゾル生成装置に設置される。よって、吸い終われば廃棄され、クリーニングの必要がなく、交換も容易なため、使用時の簡易性が保証される。
【0108】
従って、本願で提供するエアロゾル生成装置は、エアロゾル発生基質114に対する均一な加熱を実現可能である。且つ、霧化モジュールの模倣品を自動的に識別化可能なことから、市場の秩序や消費者の合法的権益を保護するために有利である。
【0109】
本願の記載では、別途明確に限定している場合を除き、「複数の」との用語は、2つ又は2つ以上を意味する。また、「上」、「下」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本願の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本願を制限するものと解釈すべきではない。また、「接続する」、「装着する」、「固定する」等の用語はいずれも広義に解釈すべきである。例えば、「接続する」とは、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者は、具体的状況に応じて、本願における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0110】
本明細書の記載において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「具体的実施例」等の用語による記載は、その実施例又は例示を組み合わせて記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語についての概略的記載は、必ずしも同一の実施例又は事例を示すとは限らない。且つ、記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施例或いは例示において適切な方式で組み合わせ可能である。
【0111】
以上は本願の好ましい実施例にすぎず、本願を制限するものではない。当業者にとって、本願には各種の変更及び変形が存在し得る。本願の精神及び原則の範囲内で実施される何らかの修正、同等の置換、改良等は、いずれも本願の保護の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0112】
102 第1筐体
104 第1気体経路
106 第2筐体
108 エアロゾル発生モジュール
110 第1本体区間
112 第2本体区間
114 エアロゾル発生基質
116 第1貫通孔
118 加熱部材
120 位置決め部材
122 第2貫通孔
124 給気口
126 第2気体経路
128 突出部