(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置、テープ貼付機構及びテープ貼付方法
(51)【国際特許分類】
B65H 23/192 20060101AFI20241223BHJP
【FI】
B65H23/192
(21)【出願番号】P 2022578641
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(86)【国際出願番号】 CN2020133460
(87)【国際公開番号】W WO2021253740
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】202010559504.2
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521551445
【氏名又は名称】江蘇嘉拓新能源知能装備股▲フン▼有限公司
【住所又は居所原語表記】Yuqingxiao Building 1, No.588, Chengbei Road, Kunlun Street Liyang, Jiangsu 213300 China
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樊 振華
【審査官】久米 伸一
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第202156824(CN,U)
【文献】中国実用新案第209210040(CN,U)
【文献】特開平10-114449(JP,A)
【文献】特開平03-067846(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 23/192
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻出ステーション、巻取ステーション、巻取モータ及びテープ貼付アセンブリを備え、
前記巻出ステーションは両面テープを放出し、テープ貼付アセンブリを介して両面テープのテープが箔材に貼り付けられた後、巻取モータは巻取ステーションを駆動して両面テープに残ったセパレータ紙に対して巻取作業を行い、
巻出ステーションを駆動して巻出作業を行う巻出駆動アセンブリを更に備え、テープ貼付前に、前記両面テープが張力ゼロの緊張状態にあり、テープ貼付過程において、前記巻出作業と巻取作業とが同期して行われ、前記巻出ステーション及び前記巻取ステーションの回動時の線速度が一致する、
ことを特徴とする両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置。
【請求項2】
表面が多尖点がある折曲面として設けられるカッターと、カッターを駆動してダウンカット操作を行う駆動シリンダとを備える、テープ貼付が完成した後にテープを切断するためのカッターアセンブリを更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置。
【請求項3】
前記巻出駆動アセンブリは、巻出ステーションの回動を駆動する巻出モータ及びブレーキ具を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置。
【請求項4】
前記テープ貼付アセンブリは、第1テープ貼付ガイドロール、第2テープ貼付ガイドロール及びテープ貼付ヘッドを備え、両面テープは、巻出ステーションにより放出された後、第1テープ貼付ガイドロール及び第2テープ貼付ガイドロールを順次介してテープ貼付ヘッドの下方にガイドされ、前記テープ貼付ヘッドは両面テープのテープを箔材に貼り付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置。
【請求項5】
箔材に対して予め押し潰し作業を行うための平坦化押圧片を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箔材テープ貼付機器に関し、特に両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置、テープ貼付機構及びテープ貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の中国公開第CN111113930Aの中国発明特許では、狭幅、広幅の箔材の帯接続、テープ準備、パンチング、テープ貼付、裁切の自動化集積機能を実現したクラッチ型のパンチング、テープ貼付、裁断を同期させた多機能テープ貼付機構が提供されている。
【0003】
上記技術において、巻取ステーションはセパレータ紙を能動的に巻取り、且つ両面テープによる巻出ステーションへのトラクションを利用し、両面テープを巻出ステーションから連続的に放出させ、両面テープは一定のトラクションを受けている状態で箔材に貼り付けられるので、テープを貼り付け終えて一定期間静置させた後、両面テープが反発収縮して、箔材のシワ、外観不良を起こしてしまうため、改善が待たれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の不足を克服するために、本発明は上記技術的問題を解決するための両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置、テープ貼付機構及びテープ貼付方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明がその技術的問題を解決するために採用する技術案は、
巻出ステーション、巻取ステーション、巻取モータ及びテープ貼付アセンブリを備え、前記巻出ステーションは両面テープを放出し、テープ貼付アセンブリを介して両面テープのテープが箔材に貼り付けられた後、巻取モータは巻取ステーションを駆動して両面テープに残ったセパレータ紙に対して巻取作業を行い、
巻出ステーションを駆動して巻出作業を行う巻出駆動アセンブリを更に備え、テープ貼付過程において、前記巻出作業と巻取作業とが同期して行われる両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置である。
【0006】
上記技術案を採用することにより、テープ貼付過程において、巻出ステーションは能動的巻出作業を行い、巻取ステーションは能動的巻取作業を行い、巻出ステーション及び巻取ステーションの回動時の線速度が一致して保持されるように巻出駆動アセンブリ及び巻取モータを設け、両面テープがトラクションを受けない状態で箔材に貼り付けられることを保証することができ、
本発明は、巻出ステーションに独立した動力源を提供することを採用し、これにより、両面テープはトラクションを受けず、両面テープの反発収縮による箔材のシワ、外観不良という問題を回避する。
【0007】
好ましくは、表面が多尖点の折曲面となるように設けられるカッターと、カッターを駆動してダウンカット操作を行う駆動シリンダとを備える、テープ貼付が完成した後にテープを切断するためのカッターアセンブリを更に備える。
【0008】
上記技術案を採用することにより、駆動シリンダの推進及び復帰を利用してカッターアセンブリの上がり又は下がりを制御し、カッターアセンブリにテープ切断作業を完成させ、また、カッターの折曲面の境界箇所は折れ線で遷移しているため、境界箇所がより鋭利になり、カッターがテープを切る際に、境界箇所を利用してテープを破ることで、テープ切断作業をよりすばやく完成させる。
【0009】
好ましくは、前記巻出駆動アセンブリは、巻出ステーションの回動を駆動する巻出モータ及びブレーキ具を備える。
【0010】
上記技術案を採用することにより、巻出モータは巻出ステーションの回動を駆動することに用いられ、ブレーキ具は、カッターアセンブリがテープ切断作業を完成させると、巻出ステーションを停止させることができ、両面テープが巻出ステーションに過度に巻取られることが回避される。
【0011】
好ましくは、前記テープ貼付アセンブリは、第1テープ貼付ガイドロール、第2テープ貼付ガイドロール及びテープ貼付ヘッドを備え、両面テープは、巻出ステーションにより放出された後、第1テープ貼付ガイドロール及び第2テープ貼付ガイドロールを順次介してテープ貼付ヘッドの下方にガイドされ、前記テープ貼付ヘッドは両面テープのテープを箔材に貼り付ける。
【0012】
上記技術案を採用することにより、第1テープ貼付ガイドロール及び第2テープ貼付ガイドロールはいずれもガイドの役割を果たし、両面テープが予め設定された位置且つ予め設定された角度でテープ貼付ヘッドの下方に置かれることを可能にし、テープ貼付ヘッドは箔材を転がると同時にテープを箔材に押し下げる。
【0013】
好ましくは、箔材に対して予め押し潰し作業を行うための平坦化押圧片を更に備える。
【0014】
上記技術案を採用することにより、平坦化押圧片は、通常、テープ貼付ヘッドの運動方向の前方に設けられ、これにより、箔材がテープ貼付される前に平坦化押圧片により平坦に押し下げられ、テープ貼付の効果をより良くさせ、テープ貼付後に箔材のシワが生じる状況を更に回避する。
【0015】
制御ユニット、線形モジュール及び上記技術案のいずれか1項に記載のテープ貼付装置を備える両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付機構である。
【0016】
上記技術案を採用することにより、制御ユニットを利用して巻出モータ及び巻取モータの回転速度を制御し、テープ貼付準備工程、テープ広げ工程、テープ貼付工程及びテープ切断工程において、巻出モータ及び巻取モータは異なるトルクを採用し、テープ貼付工程において巻出ステーション及び巻取ステーションが同じ線速度を有することを保証し、これにより、テープが張力ゼロで箔材に貼り付けられるようになる。
【0017】
巻出モータは巻出ステーションの巻取を駆動し、巻取モータは巻取ステーションの巻取を駆動し、巻出モータのトルクと巻取モータのトルクとの差をシステム抵抗よりも小さくなるように制御し、両面テープが引き締められると、巻出モータのトルク及び巻取モータのトルクを徐々に低下させて、両面テープを張力ゼロの緊張状態にするテープ貼付準備工程S1と、
巻取モータをテープ広げの巻取トルクに設定し、巻出モータをテープ広げの巻出トルクに設定し、巻取モータは巻取ステーションの巻取を駆動し、巻出モータは巻出ステーションの巻出を駆動し、巻取ステーション及び巻出ステーションがいずれも同じ加速度で予め設定された速度まで加速されるテープ広げ工程S2と、
線形モジュールは、線形速度で箔材にて移動してテープ貼付作業を行うようにテープ貼付装置を駆動し、テープ貼付過程において、巻出ステーション及び巻取ステーションの線速度はいずれも予め設定された速度であり、且つ予め設定された速度は線形モジュールの線形速度と同じであるテープ貼付工程S3と、
線形モジュール、巻出ステーション及び巻取ステーションは同じ減速度で静止まで減速され、カッターがテープを切断し、カッターがテープを切断すると同時に、巻出モータは、両面テープが引き出されない最小トルクである切断トルク以上のトルクで巻出ステーションの巻取を駆動するテープ切断工程S4と、を含む両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付方法である。
【0018】
好ましくは、工程S1において、前記システム抵抗の測定方法は、テープ貼付装置が静止状態である時、巻取モータ及び巻出モータに同じ初期トルクを設定し、巻取モータは巻取ステーションの巻取を駆動し、巻出モータは巻出ステーションの巻取を駆動し、そして、巻取モータ又は巻出モータのトルクを両面テープが丁度引き動かされるまで徐々に増加させ、この時の巻出モータの巻出トルク及び巻取モータの巻取トルクを記録し、当該巻出トルクと当該巻取トルクとの差が即ちシステム抵抗であるものである。
【0019】
好ましくは、工程S2において、前記テープ広げの巻取トルク及びテープ広げの巻出トルクの測定方法は、テープ貼付装置が静止状態である時、巻取モータ及び巻出モータに初期巻取トルク及び初期巻出トルクをそれぞれ設定し、巻取モータは巻取ステーションの巻取を駆動し、巻出モータは巻出ステーションの巻出を駆動し、速度測定ツールを利用して巻取ステーション及び巻出ステーションの線速度と時間との関係曲線をそれぞれ測定して出し、初期巻取トルク及び初期巻出トルクの調整により巻取ステーション及び巻出ステーションの線速度と時間との関係曲線を同じにさせ、この時の巻取トルクをテープ広げの巻取トルクとして記録し、この時の巻出トルクをテープ広げの巻出トルクとして記録するものである。
【0020】
好ましくは、工程S4において、前記切断トルクの測定方法は、巻出モータに初期トルクを設定して巻出ステーションに対して巻取を行い、カッターがテープを切断する際に、両面テープがカッターで引き戻されなければ、カッターがテープを切断する際に両面テープが丁度カッターで引き戻されるまで初期トルクを徐々に低下させて、この時の巻出モータのトルクを切断トルクとして記録するものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
1、本発明は、巻出ステーションに独立した動力源を提供することを採用し、これにより、両面テープはトラクションを受けず、両面テープの反発収縮による箔材のシワ、外観不良という問題を回避し、
2、カッターの折曲面の境界箇所は折れ線で遷移しているため、境界箇所がより鋭利になり、カッターがテープを切る際に、境界箇所を利用してテープを破って、テープ切断作業をよりすばやく完成させ、
3、ブレーキ具は、カッターアセンブリがテープ切断作業を完成させると、巻出ステーションを停止することができ、両面テープが巻出ステーションに過度に巻取られることが回避され、
4、平坦化押圧片は、通常、テープ貼付ヘッドの運動方向の前方に設けられ、箔材がテープ貼付される前に平坦化押圧片により平坦に押し下げられ、テープ貼付の効果をより良くさせ、テープ貼付後に箔材のシワが生じる状況を更に回避し、
5、巻出ステーション及び巻取ステーションはテープ貼付前に、両面テープを同時に引き戻して両面テープをやや緊張な状態にさせ、そうでないと、両面テープは弛んだ状態で箔材に貼り付けられ、これにより、箔材に貼り付けられたテープにシワが生じてしまう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0023】
【
図1】本発明におけるテープ貼付装置の構造模式図である。
【
図2】本発明におけるテープ貼付方法の作動状態の細分フローチャートである。
【符号の説明】
【0024】
図面における各符号の説明は以下の通りである。
1…巻出ステーション、2…巻出駆動アセンブリ、201…巻出モータ、202…ブレーキ具、3…巻取ステーション、4…巻取モータ、5…カッターアセンブリ、501…カッター、502…駆動シリンダ、6…テープ貼付アセンブリ、601…第1テープ貼付ガイドロール、602…第2テープ貼付ガイドロール、603…テープ貼付ヘッド、7…平坦化押圧片。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の目的、特徴、効果を十分に理解するために、本発明の構想、具体的な構造、及び生じた技術効果について、実施例及び図面を参照しながら明確かつ完全に説明する。説明される実施例はすべての実施例ではなく、本発明の一部の実施例にすぎず、本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を払わない前提で得られる他の実施例は、本発明の保護の範囲に属していることは明らかである。また、特許において係るすべての連結・接続関係とは、部材が直接つながることのみを意味しているわけではなく、具体的な実施状況に応じて、連結補助具を加えるまたは減らすことで、より優れた連結構造を構成することができることを意味している。本発明創造における各技術特徴は、互いに矛盾せず衝突しないことを前提に相互に組み合わせることができる。
【0026】
一般的なテープ貼付装置は、巻取ステーションだけが能動的である一方で、巻出ステーションが受動的であり、巻取ステーションが両面テープを巻取って巻出ステーションに引張力をかけて、両面テープを巻出ステーションから連続的に放出させ、両面テープが一定のトラクションを受けている状態で箔材に貼り付けられるため、テープを貼り付け終えて一定期間静置させた後、両面テープが反発収縮して、箔材のシワ、外観不良という問題を起こしてしまう。
【0027】
上記問題に対して、本発明は、両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置、テープ貼付機構及びテープ貼付方法を提供し、それぞれを以下のように説明する。
【0028】
図1に示すように、巻出ステーション1、巻取ステーション3、巻取モータ4及びテープ貼付アセンブリ6を備える両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置であって、巻出ステーション1は両面テープを放出し、テープ貼付アセンブリ6を介して両面テープのテープが箔材に貼り付けられた後、巻取モータ4は巻取ステーション3を駆動して両面テープに残ったセパレータ紙に対して巻取作業を行う。
【0029】
そのうち、両面テープはセパレータ紙及びテープを備え、巻取モータ4は従来の巻取モータ4を採用することができるが、巻取ステーション3が回転するように連行可能であれば本発明でいう巻取モータ4となる。
【0030】
本テープ貼付装置は、巻出ステーション1を駆動して巻出作業を行う巻出駆動アセンブリ2を更に備え、テープ貼付過程において、巻出作業と巻取作業とは同期して行われる。
【0031】
テープ貼付過程において、巻出ステーション1は能動的巻出作業を行い、巻取ステーション3は能動的巻取作業を行い、巻出ステーション1及び巻取ステーション3の回動時の線速度が一致して保持されるように巻出駆動アセンブリ2及び巻取モータ4を設け、両面テープがトラクションを受けない状態で箔材に貼り付けられることを保証することができる。
【0032】
本発明は、巻出ステーション1に独立した動力源を提供することを採用し、これにより、両面テープはトラクションを受けず、両面テープの反発収縮による箔材のシワ、外観不良という問題を回避する。
【0033】
本テープ貼付装置は、カッター501と、カッター501を駆動してダウンカット操作を行う駆動シリンダ502とを備える、テープ貼付が完成した後にテープを切断するためのカッターアセンブリ5を更に備え、駆動シリンダ502の推進及び復帰を利用してカッターアセンブリ5の上がり又は下がりを制御し、カッターアセンブリ5にテープ切断作業を完成させる。
【0034】
カッター501は表面が多尖点の折曲面となるように設けられる。カッター501の折曲面の境界箇所は折れ線で遷移しているため、境界箇所がより鋭利になり、カッター501がテープを切る際に、境界箇所を利用してテープを破って、テープ切断作業をよりすばやく完成させる。
【0035】
巻出駆動アセンブリ2は、巻出ステーション1の回動を駆動する巻出モータ201及びブレーキ具202を備え、巻出モータ201は巻出ステーション1の回動を駆動することに用いられ、ブレーキ具202は、カッターアセンブリ5がテープ切断作業を完成させると、巻出ステーション1を停止することができ、両面テープが巻出ステーション1に過度に巻取られることが回避される。
【0036】
テープ貼付アセンブリ6は、第1テープ貼付ガイドロール601、第2テープ貼付ガイドロール602及びテープ貼付ヘッド603を備え、両面テープは、巻出ステーション1により放出された後、第1テープ貼付ガイドロール601及び第2テープ貼付ガイドロール602を順次介してテープ貼付ヘッド603の下方にガイドされ、テープ貼付ヘッド603は両面テープのテープを箔材に貼り付け、第1テープ貼付ガイドロール601及び第2テープ貼付ガイドロール602はいずれもガイドの役割を果たし、両面テープが予め設定された位置且つ予め設定された角度でテープ貼付ヘッド603の下方に置かれることを可能にし、テープ貼付ヘッド603は箔材を転がると同時にテープを箔材に押し下げる。
【0037】
本テープ貼付装置は、箔材に対して予め押し潰し作業を行うための平坦化押圧片7を更に備え、平坦化押圧片7は、通常、テープ貼付ヘッド603の運動方向の前方に設けられ、これにより、箔材がテープ貼付される前に平坦化押圧片7により平坦に押し下げられ、テープ貼付の効果をより良くさせ、テープ貼付後に箔材のシワが生じる状況を更に回避する。
【0038】
テープ貼付を開始する前に、巻出ステーション1及び巻取ステーション3は両面テープを引き締めるように同時に巻取り、巻出ステーション1及び巻取ステーション3はテープ貼付前に、両面テープを同時に引き戻して両面テープをやや緊張な状態にさせ、そうでないと、両面テープは弛んだ状態で箔材に貼り付けられ、これにより、箔材に貼り付けられたテープにシワが生じてしまう。
【0039】
本発明は、制御ユニット及び上記のテープ貼付装置を備える両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付機構を更に提供する。
【0040】
制御ユニットを利用して巻出モータ201及び巻取モータ4の回転速度を制御し、テープ貼付前、テープ貼付の開始、テープ貼付過程の中及びテープ切断等の複数の工程においては、巻出モータ201及び巻取モータ4は巻出ステーション1及び巻取ステーション3のために異なる線速度を提供し、これにより、最終的に、両面テープが張力ゼロで箔材に貼り付けられるようになる。
【0041】
上記の両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付装置及びテープ貼付機構に合わせるために、本発明は、以下の通り、当該テープ貼付装置に対するテープ貼付方法を更に提供する。
【0042】
テープ貼付準備工程S1、テープ広げ工程S2、テープ貼付工程S3及びテープ切断工程S4を含むことを特徴とする両面テープを張力ゼロでテープ貼付するためのテープ貼付方法であって、
S1、テープ貼付準備工程において、巻出モータ201は巻出ステーション1の巻取を駆動し、巻取モータ4は巻取ステーション3の巻取を駆動し、巻出モータ201のトルクと巻取モータ4のトルクとの差をシステム抵抗よりも小さくなるように制御し、両面テープが引き締められると、巻出モータ201のトルク及び巻取モータ4のトルクを徐々に低下させて、両面テープを張力ゼロの緊張状態にし、
工程S1は主に、テープ貼付前に両面テープを張力ゼロの緊張状態にするためのものであり、本発明でいう張力ゼロの緊張状態とは、両面テープが弛み状態から徐々に緊張してきた、張力を持とうとする直前の状態であり、箔材に貼り付けられて一定期間経た後もシワが依然として生じない状態とも言える。
【0043】
工程S1において、前記システム抵抗の測定方法は、テープ貼付装置が静止状態である時、巻取モータ4及び巻出モータ201に同じ初期トルクを設定し、巻取モータ4は巻取ステーション3の巻取を駆動し、巻出モータ201は巻出ステーション1の巻取を駆動し、そして、巻取モータ4又は巻出モータ201のトルクを両面テープが丁度引き動かされるまで徐々に増加させ、この時の巻出モータ201の巻出トルク及び巻取モータ4の巻取トルクを記録し、当該巻出トルクと当該巻取トルクとの差が即ちシステム抵抗であるものである。
【0044】
S2、テープ広げ工程において、巻取モータ4をテープ広げの巻取トルクに設定し、巻出モータ201をテープ広げの巻出トルクに設定し、巻取モータ4は巻取ステーション3の巻取を駆動し、巻出モータ201は巻出ステーション1の巻出を駆動し、巻取ステーション3及び巻出ステーション1がいずれも同じ加速度で予め設定された速度まで加速され、
工程S2は主に、巻取ステーション3及び巻出ステーション1の線速度が予め設定された速度まで加速される過程において、両面テープに張力が生じないことを保証するものである。
【0045】
工程S2において、前記テープ広げの巻取トルク及びテープ広げの巻出トルクの測定方法は、テープ貼付装置が静止状態である時、巻取モータ4及び巻出モータ201に初期巻取トルク及び初期巻出トルクをそれぞれ設定し、巻取モータ4は巻取ステーション3の巻取を駆動し、巻出モータ201は巻出ステーション1の巻出を駆動し、速度測定ツールを利用して巻取ステーション3及び巻出ステーション1の線速度と時間との関係曲線をそれぞれ測定して出し、初期巻取トルク及び初期巻出トルクの調整により巻取ステーション3及び巻出ステーション1の線速度と時間との関係曲線を同じにさせ、この時の巻取トルクをテープ広げの巻取トルクとして記録し、この時の巻出トルクをテープ広げの巻出トルクとして記録するものである。
【0046】
S3、テープ貼付工程において、線形モジュールは、線形速度で箔材にて移動してテープ貼付作業を行うようにテープ貼付装置を駆動して、テープ貼付過程において、巻出ステーション1及び巻取ステーション3の線速度はいずれも予め設定された速度であり、且つ予め設定された速度は線形モジュールの線形速度と同じであり、
そのうち、線形速度は即ちテープ貼付ヘッドが箔材に対して移動する速度であり、つまり、線形モジュールが駆動する速度でもある。
S4、テープ切断工程において、線形モジュール、巻出ステーション1及び巻取ステーション3は同じ減速度で静止まで減速され、カッター501がテープを切断し、カッター501がテープを切断すると同時に、巻出モータ201は、両面テープが引き出されない最小トルクである切断トルク以上のトルクで巻出ステーション1の巻取を駆動し、カッター501がテープを切断した後に後戻りすると、ブレーキ具202は巻出モータ201を停止する。
【0047】
工程S4において、前記切断トルクの測定方法は、巻出モータ201に初期トルクを設定して巻出ステーション1に対して巻取を行い、カッター501がテープを切断する際に、両面テープがカッター501で引き戻されなければ、カッター501がテープを切断する際に両面テープが丁度カッター501で引き戻されるまで初期トルクを徐々に低下させ、この時の巻出モータ201のトルクを切断トルクとして記録するものである。
【0048】
以上、本発明の好適な実施例を具体的に説明したが、本発明創造は前記実施例に限定されず、当業者は、本発明の精神から逸脱しない前提で、種々の均等な変形又は置き換えを行うことができ、これらの均等な変形又は置き換えはいずれも本発明の特許請求の範囲が限定した範囲内に含まれる。