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特許7608662低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法
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  • 特許-低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法 図1
  • 特許-低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法 図2
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  • 特許-低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法 図4
  • 特許-低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法 図5
  • 特許-低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法
(51)【国際特許分類】
   B66C 1/10 20060101AFI20241223BHJP
   F01D 25/24 20060101ALI20241223BHJP
   E04G 3/24 20060101ALN20241223BHJP
   E04G 1/36 20060101ALN20241223BHJP
   E04G 1/20 20060101ALN20241223BHJP
【FI】
B66C1/10 A
F01D25/24 C
F01D25/24 R
E04G3/24 302Z
E04G1/36 302Z
E04G1/20 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024074199
(22)【出願日】2024-05-01
【審査請求日】2024-05-01
(73)【特許権者】
【識別番号】390014568
【氏名又は名称】東芝プラントシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】緒方 幸二
【審査官】山田 拓実
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-067374(JP,A)
【文献】特開2017-125411(JP,A)
【文献】特開2020-133470(JP,A)
【文献】特開2011-043103(JP,A)
【文献】特開平11-182208(JP,A)
【文献】特開2012-140954(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 1/00-3/20
F01D 13/00-15/12
F01D 23/00-25/36
E04G 1/00-7/34
E04G 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
低圧外部車室(上半)の軸方向一端から他端へ延在し、当該低圧外部車室(上半)の上部に載置可能とされた、吊天秤として作用する枠体と、
前記枠体に設けられた複数の吊上装置吊上点と、
前記枠体に設けられた複数の吊上材固定部と、
を具備し、
前記低圧外部車室(上半)の軸方向一端側の側壁部に設けられた吊上点、及び、前記低圧外部車室(上半)の軸方向他端側の側壁部に設けられた吊上点を、前記吊上材固定部に繋ぎ、前記吊上装置吊上点を用いて吊上げることによって、前記低圧外部車室(上半)を吊上げ、前記低圧外部車室(上半)のグランドパッキンケーシング(上半)との接触面を外側に変形させ、前記低圧外部車室(上半)と前記グランドパッキンケーシング(上半)の齧り付きを防止するよう構成された
ことを特徴とする低圧外部車室吊上装置。
【請求項2】
請求項1記載の低圧外部車室吊上装置であって、
前記枠体に設けられた作業床を具備したことを特徴とする低圧外部車室吊上装置。
【請求項3】
請求項1記載の低圧外部車室吊上装置であって、
前記枠体は支持脚にて前記低圧外部車室(上半)の上に自立し、前記支持脚は、前記低圧外部車室(上半)に固着されていない
ことを特徴とする低圧外部車室吊上装置。
【請求項4】
請求項2記載の低圧外部車室吊上装置であって、
前記作業床は、前記低圧外部車室(上半)を吊上げる際の玉掛作業、及び、クロスオーバー配管の取り外し、取り付け作業に使用可能とされている
ことを特徴とする低圧外部車室吊上装置。
【請求項5】
低圧外部車室(上半)の軸方向一端から他端へ延在し、当該低圧外部車室(上半)の上部に載置可能とされた、吊天秤として作用する枠体と、
前記枠体に設けられた複数の吊上装置吊上点と、
前記枠体に設けられた複数の吊上材固定部と、
を具備した低圧外部車室吊上装置を使用し、
前記低圧外部車室(上半)の軸方向一端側の側壁部に設けられた吊上点、及び、前記低圧外部車室(上半)の軸方向他端側の側壁部に設けられた吊上点を、前記吊上材固定部に繋ぎ、前記吊上装置吊上点を用いて吊上げることによって、前記低圧外部車室(上半)を吊上げ、前記低圧外部車室(上半)のグランドパッキンケーシング(上半)との接触面を外側に変形させ、前記低圧外部車室(上半)と前記グランドパッキンケーシング(上半)の齧り付きを防止する
ことを特徴とする低圧外部車室吊上方法。
【請求項6】
請求項5記載の低圧外部車室吊上方法であって、
前記低圧外部車室吊上装置が、前記枠体に設けられた作業床を具備した
ことを特徴とする低圧外部車室吊上方法。
【請求項7】
請求項5記載の低圧外部車室吊上方法であって、
前記低圧外部車室(上半)の軸方向一端側の側壁部に設けられた吊上点、及び、前記低圧外部車室(上半)の軸方向他端側の側壁部に設けられた吊上点を、前記吊上材固定部に繊維スリングで繋ぐ
ことを特徴とする低圧外部車室吊上方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、発電設備の低圧外部車室は、その内部の前後2箇所に設置されているグランドパッキンケーシングに対し双方の縦継手面(金属面)を密着させて据え付けられるため、低圧外部車室(上半(以下同じ。))を天井クレーン設備にて吊り込む際に、低圧外部車室の縦継手面がグランドパッキンケーシング(上半(以下同じ。))に対し齧り付く懸念があり、定期点検時など据付工程の遅延要素となっていた。
【0003】
上述した齧り付きを回避するためには、グランドパッキンケーシングを正規の位置から内側に予め移動させ仮置きしておくことで縦継手面に対して間隙を開け、低圧外部車室吊り下し後に、グランドパッキンケーシングを正規の位置に戻し密着させるといった作業プロセスが必要であった。この作業は、低圧外部車室内部における作業となることから暗所で狭隘な環境下となり、安全性や作業効率の低下を招くといった課題があった。
【0004】
以下、図4~6を参照して、低圧外部車室の縦継手面と、グランドパッキンケーシングとの齧り付きの発生原因について説明する。
【0005】
図4は、低圧外部車室を斜め上方から見た場合の概略構成を模式的に示す図であり、図5は、低圧外部車室を前方から見た場合の概略構成を模式的に示す図である。図4図5に示すように、低圧外部車室101の側部には、軸方向中央寄りに位置する片側2か所、合計4か所の吊上点102が設けられており、これらの吊上点102に対してワイヤー110等を繋ぎ、天井クレーンによって吊上げる。なお、図4、5において103はマンホール、104はクロスオーバー配管取合フランジである。
【0006】
そして、図6(a)に示すように、低圧外部車室101をグランドパッキンケーシング201の上方に位置させる。次に、図6(b)に示すように、低圧外部車室101を降ろす。この際、自重により低圧外部車室101全体に撓みが生じた場合、グランドパッキンケーシング201の縦継手面202との軸方向間隔を狭めることになる。
【0007】
低圧外部車室101は、縦継手面202と双方の金属面を接触させながら上部より吊り降ろされるが、その際、前後2か所の縦継手面202が同時に低圧外部車室101の金属面に接触することになり、前後どちらか、或いは両方のグランドパッキンケーシング201に対して齧り付きが発生する。
【0008】
このため、従来は、次のような作業プロセスを行っていた。
(1)低圧外部車室101の内部に予め、足場、照明、吊具等の資機材を設置する。
(2)1基の低圧外部車室101に対し前後2基のグランドパッキンケーシング201夫々を軸方向中央側に寄せ仮置きする。これにより低圧外部車室101との縦継手面202の軸方向間隔が予め確保される。
(3)軸方向間隔を予め確保した後、低圧外部車室101を吊り降ろす。
(4)前後2基のグランドパッキンケーシング201を夫々軸方向外側に移動させて正規の据付位置とし、吊り下ろされた低圧外部車室101に密着させる。
(5)設置した低圧外部車室101の内側の資機材を、低圧外部車室101に設けられているマンホール103から低圧外部車室101の外側へ搬出する。
このような作業工程において、(4)、(5)のプロセスでは、安全性と作業性の面で劣悪な条件となっていた。
【0009】
なお、低圧外部車室クロスオーバー配管分解組立用作業床については、例えば特許文献1、特許文献2の技術が知られている。しかしながら、これら技術はクロスオーバー配管の取り付け、取り外しの作業床の設置方法に関する技術であり、低圧外部車室を吊上げて、グランドパッキンケーシングの上に設置する技術に関するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】実全昭63-076152号公報
【文献】特開2019-131989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したとおり、従来においては、低圧外部車室を吊上げてグランドパッキンケーシングの上に設置する際に、低圧外部車室とグランドパッキンケーシングとの齧り付きを防止するために煩雑な工程を要し、作業時間と労力がかかるという課題があった。
【0012】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、より簡便に低圧外部車室とグランドパッキンケーシングとの齧り付きを防止することができ、作業時間の短縮と労力の削減を図ることのできる低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
実施形態の低圧外部車室吊上装置は、低圧外部車室(上半)の軸方向一端から他端へ延在し、当該低圧外部車室(上半)の上部に載置可能とされた、吊天秤として作用する枠体と、前記枠体に設けられた複数の吊上装置吊上点と、前記枠体に設けられた複数の吊上材固定部と、を具備し、前記低圧外部車室(上半)の軸方向一端側の側壁部に設けられた吊上点、及び、前記低圧外部車室(上半)の軸方向他端側の側壁部に設けられた吊上点を、前記吊上材固定部に繋ぎ、前記吊上装置吊上点を用いて吊上げることによって、前記低圧外部車室(上半)を吊上げ、前記低圧外部車室(上半)のグランドパッキンケーシング(上半)との接触面を外側に変形させ、前記低圧外部車室(上半)と前記グランドパッキンケーシング(上半)の齧り付きを防止するよう構成されたことを特徴とする。
【0014】
実施形態の低圧外部車室吊上方法は、低圧外部車室(上半)の軸方向一端から他端へ延在し、当該低圧外部車室(上半)の上部に載置可能とされた、吊天秤として作用する枠体と、前記枠体に設けられた複数の吊上装置吊上点と、前記枠体に設けられた複数の吊上材固定部と、を具備した低圧外部車室吊上装置を使用し、前記低圧外部車室(上半)の軸方向一端側の側壁部に設けられた吊上点、及び、前記低圧外部車室(上半)の軸方向他端側の側壁部に設けられた吊上点を、前記吊上材固定部に繋ぎ、前記吊上装置吊上点を用いて吊上げることによって、前記低圧外部車室(上半)を吊上げ、前記低圧外部車室(上半)のグランドパッキンケーシング(上半)との接触面を外側に変形させ、前記低圧外部車室(上半)と前記グランドパッキンケーシング(上半)の齧り付きを防止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、より簡便に低圧外部車室とグランドパッキンケーシングとの齧り付きを防止することができ、作業時間の短縮と労力の削減を図ることのできる低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係る低圧外部車室吊上装置及び吊上方法の概略構成を模式的に示す斜視図。
図2】実施形態に係る低圧外部車室吊上装置及び吊上方法の概略構成を模式的に示す正面図。
図3】吊下げ時の変形状態の解析結果を示す図。
図4】従来の低圧外部車室吊上方法を説明するための斜視図。
図5】従来の低圧外部車室吊上方法を説明するための正面図。
図6】従来の低圧外部車室吊上方法における課題を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して実施形態に係る低圧外部車室吊上装置及び低圧外部車室吊上方法について説明する。
【0018】
図1は、実施形態に係る低圧外部車室吊上装置及び吊上方法の概略構成を模式的に示す斜め上方から見た斜視図であり、図2は、図1の正面図である。なお、図4図5に示した構成と対応する部分には、同一の符号を付して重複した説明は省略する。また、本実施形態は、定期点検時などにおいて、発電設備の低圧外部車室(上半(以下同じ。))を天井クレーン設備にて吊り込む際に、低圧外部車室の縦継手面がグランドパッキンケーシング(上半(以下同じ。))に対し齧り付くことを防止できるようにしたものである。
【0019】
図1図2に示すように、本実施形態の低圧外部車室吊上装置及び吊上方法では、図4図5に示した従来技術において使用していた低圧外部車室101の側部に設けられた4か所の吊上点102は使用しない。また、低圧外部車室101の上部には、吊天秤と作業床とを兼用化した低圧外部車室吊上装置120が配設されている。
【0020】
低圧外部車室吊上装置120は、低圧外部車室101の軸方向長さに合わせ、略同じ長さの長手方向長さを有し、短手方向長さは、低圧外部車室101の幅方向長さより短く、低圧外部車室101の上に載置可能な寸法を有する長方形状の枠状の外形を有する枠体120a具備する。この枠体120aは、低圧外部車室吊上装置120の基本的な構造を構成するものであり、堅牢性を有する材質、例えば金属製等の棒状部材又はパイプ状部材などを組み合わせて構成されている。
【0021】
低圧外部車室吊上装置120は、作業床121(図1では図示を省略。)と、この作業床121の周辺部分から上方に延在するように配設された手摺122とを具備している。また、作業床121の下方に突出するように複数(図1では4本)の支持脚123が設けられており、これらの支持脚123によって、低圧外部車室101の上部に支持されるようになっている。
【0022】
低圧外部車室吊上装置120の長手方向中央付近には、複数(図1では4つ)の吊上装置吊上点124が配設されている。これらの吊上装置吊上点124にワイヤー110などを繋ぎ天井クレーンなどにより、低圧外部車室吊上装置120を吊上げ可能となっている。また、低圧外部車室101の底部から作業床121に昇降するための昇降用ラダー125が設けられている。
【0023】
さらに、低圧外部車室吊上装置120の長手方向の両側端部には、片側に2つずつ合計4つの吊上材固定部126が配設されている。これらの吊上材固定部126と、低圧外部車室101の軸方向端部の側壁に設けられた吊上点105とを、繊維スリング111などによって繋ぐことにより、低圧外部車室吊上装置120と共に、低圧外部車室101を吊上げられるようになっている。
【0024】
なお、本実施形態では、低圧外部車室吊上装置120の支持脚123は、低圧外部車室101に固定されていない状態となっており、図2に示すように低圧外部車室101を吊上げる際には、支持脚123と低圧外部車室101とは、離間する構成となっている。すなわち、吊上材固定部126と、吊上点105とを繊維スリング111などによって繋ぐことにより、はじめて低圧外部車室101を吊上げることができる構成になっている。
【0025】
図3は、従来方法による低圧外部車室101の吊上げの場合(図3中上部に示す。)、本実施形態による低圧外部車室101の吊上げの場合(図3中下部に示す。)について、低圧外部車室101の各部に加わる力と変形の状態をシミュレーションした結果を示している。なお、このシミュレーションでは、低圧外部車室101の重量は、数十トン程度、長さ及び幅は10メートル程度、高さは数メートル程度としている。
【0026】
従来方法による低圧外部車室101の吊上げの場合、図中点線で示すように、低圧外部車室101の下側が接近するように変形する。このため縦継手面が軸方向内側に寄るように変形し、グランドパッキンケーシング201との齧り付きが生じやすくなる。なお、上記したシミュレーションの結果では、縦継手面の変形量0.2mm~0.3mm程度となった。
【0027】
一方、本実施形態による低圧外部車室101の吊上げの場合、図中点線で示すように、低圧外部車室101の下側が離間するように変形する。このため縦継手面が軸方向外側に向かうように変形し、グランドパッキンケーシング201との齧り付きが生じ難くなる。なお、上記したシミュレーションの結果では、縦継手面の変形量2mm~3mm程度となった。なお、この場合前述したように、柔軟性を有する繊維スリング111などによって低圧外部車室101と低圧外部車室吊上装置120とを繋ぐことによって、低圧外部車室101の変形を妨げないようにすることができる。
【0028】
したがって、本実施形態では、従来方法における前述した(1)~(5)の作業ステップを行うことなく、グランドパッキンケーシング201との齧り付きを防止することができる。
【0029】
また、低圧外部車室吊上装置120を使用することで、作業工程に当該装置の使用前の取り付けと、使用後の取り外しの作業プロセスが付加されることを回避するためには、低圧外部車室吊上装置120は、低圧外部車室101の上に常設とすることができる。その際には、複数(図1では4本)の支持脚123により、低圧外部車室101上に支持される。
【0030】
このように、低圧外部車室吊上装置120は、低圧外部車室101の上に常設とすることにより、当該装置の不使用時におけるタービン建屋内の置き場所の確保も不要となる。また、低圧外部車室101に付属するクロスオーバー配管取合フランジの取り外し、取り付け作業足場の取り付け、取り外しが困難とならないよう低圧外部車室吊上装置120は、クロスオーバー配管分解、組み立て用並びに低圧外部車室101の自体の玉掛け作業用の作業床として使用できる構造となっている。作業者は、昇降用ラダー125から昇降可能で、作業床121は、車室の吊上げ用ワイヤー、チェーンブロック等を含め、吊具の保管場所として使用することができる。
【0031】
以上のように、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)低圧外部車室並びにグランドパッキンケーシング齧り付きによる作業遅延の回避。
(2)低圧外部車室並びにグランドパッキンケーシング齧り付きにより損傷した箇所の補修の回避。
(3)低圧外部車室齧り付き回避のためのグランドパッキンケーシング仮組立プロセスの省略(安全性と作業効率の向上)。
(4)低圧外部車室クロスオーバー配管取り外し、取り付け作業足場設置、解体作業の省略。
【0032】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0033】
101……低圧外部車室(上半)、102……吊上点、103……マンホール、104……クロスオーバー配管取合フランジ、110……ワイヤー、111……繊維スリング、120……低圧外部車室吊上装置、120a……枠体、121……作業床、122……手摺、123……支持脚、124……吊上装置吊上点、125……昇降用ラダー、126……吊上材固定部、201……グランドパッキンケーシング(上半)、202……縦継手面。
【要約】
【課題】より簡便に低圧外部車室とグランドパッキンケーシングとの齧り付きを防止することができ、作業時間の短縮と労力の削減を図ることのできる装置及び方法を提供する。
【解決手段】低圧外部車室(上半)の軸方向一端から他端へ延在し、当該低圧外部車室(上半)の上部に載置可能とされた、吊天秤として作用する枠体と、前記枠体に設けられた複数の吊上装置吊上点と、前記枠体に設けられた複数の吊上材固定部と、を具備し、前記低圧外部車室(上半)の軸方向一端側の側壁部に設けられた吊上点、及び、前記低圧外部車室(上半)の軸方向他端側の側壁部に設けられた吊上点を、前記吊上材固定部に繋ぎ、前記吊上装置吊上点を用いて吊上げることによって、前記低圧外部車室(上半)を吊上げるよう構成されたことを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6