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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/907 20190101AFI20241224BHJP
   G06F 16/903 20190101ALI20241224BHJP
【FI】
G06F16/907
G06F16/903
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020167340
(22)【出願日】2020-10-01
(65)【公開番号】P2022059523
(43)【公開日】2022-04-13
【審査請求日】2023-09-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横山 俊治
【審査官】早川 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-128853(JP,A)
【文献】特開2015-032281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
依頼者が、記憶装置の特定の格納場所への文書の登録を他者に依頼する際に前記他者に向けて入力したメッセージを取得し、
前記依頼者が登録を依頼した文書が、前記他者によって前記格納場所に登録された場合、前記メッセージの構成要素を登録された文書と対応付け、
前記依頼者から検索語による文書の検索を受け付けた際に、前記検索語を含む前記メッセージの構成要素と対応付けられた文書を検索して、検索結果を出力する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記依頼者が共通の前記メッセージを用いて、複数の前記他者に前記格納場所への文書の登録を一括して依頼した場合、文書の登録の依頼に用いた共通の前記メッセージの構成要素を、前記他者の各々によって前記格納場所に登録された文書の各々に対応付ける
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、共通の前記メッセージを用いて一括して登録の依頼を行った文書の各々を、共通の前記格納場所に登録する
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記格納場所に登録された各々の文書が、前記依頼者によって前記格納場所とは異なる他の格納場所に移動させられた場合であっても、各々の文書と対応付けられた共通の前記メッセージの構成要素を変更しないようにする
請求項2又は請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記依頼者が指定した形態で、前記メッセージの構成要素を登録された文書に対応付ける
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記メッセージの全体を前記メッセージの構成要素として、登録された文書に対応付ける
請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記メッセージから抽出した単語、又は文節を前記メッセージの構成要素として、登録された文書に対応付ける
請求項5記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記メッセージから抽出した構成要素のうち、前記依頼者によって選択された構成要素を登録された文書に対応付ける
請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記格納場所に登録された文書に、文書を登録した前記他者を識別する識別情報を対応付ける
請求項1~請求項8の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータに、
依頼者が、記憶装置の特定の格納場所への文書の登録を他者に依頼する際に前記他者に向けて入力したメッセージを取得し、
前記依頼者が登録を依頼した文書が、前記他者によって前記格納場所に登録された場合、前記メッセージの構成要素を登録された文書と対応付け、
前記依頼者から検索語による文書の検索を受け付けた際に、前記検索語を含む前記メッセージの構成要素と対応付けられた文書を検索して、検索結果を出力する処理を実行させる
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電子メールサーバを介して送受信される一件以上の電子メールデータを一連の電子メール履歴として蓄積する電子メール蓄積ステップと、前記電子メール蓄積ステップにおいて蓄積した電子メールデータに付与された添付文書の一部若しくは全部を抽出する添付文書抽出ステップと、前記電子メール蓄積ステップにより生成された電子メール履歴に含まれる1件以上の電子メールデータについて、前記添付文書抽出ステップにより抽出した添付文書に関する管理情報を生成する文書管理情報生成ステップを有する電子メールの蓄積管理方法が開示されている。
【0003】
特許文献2には、複数のユーザ間でメッセージに文書を関連付けて行われたコミュニケーションの履歴を用いて、メッセージ間の対応関係情報を生成する生成手段と、前記文書が更新された場合の差分を抽出する抽出手段と、前記対応関係情報から前記差分を検索し、該対応関係情報内の検索結果に基づいて、メッセージを提示する提示手段を有する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-67306号公報
【文献】特開2019-128689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
依頼者が他者に提供を依頼した文書を、文書の格納場所を介して他者から受け取るといった文書管理機能を有する情報処理装置が存在する。
【0006】
本発明は、依頼者が他者に、格納場所への文書の登録を依頼し、その依頼に基づいて他者から受け取った文書を依頼者が後から探し出そうとする場合に、依頼者自身が依頼の際に作成したメッセージを頼りに検索することができる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様に係る情報処理装置はプロセッサを備え、前記プロセッサは、依頼者が、記憶装置の特定の格納場所への文書の登録を他者に依頼する際に前記他者に向けて入力したメッセージを取得し、前記依頼者が登録を依頼した文書が、前記他者によって前記格納場所に登録された場合、前記メッセージの構成要素を登録された文書と対応付け、前記依頼者から検索語による文書の検索を受け付けた際に、前記検索語を含む前記メッセージの構成要素と対応付けられた文書を検索して出力する。
【0008】
第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記依頼者が共通の前記メッセージを用いて、複数の前記他者に前記格納場所への文書の登録を一括して依頼した場合、文書の登録の依頼に用いた共通の前記メッセージの構成要素を、前記他者の各々によって前記格納場所に登録された文書の各々に対応付ける。
【0009】
第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、共通の前記メッセージを用いて一括して登録の依頼を行った文書の各々を、共通の前記格納場所に登録する。
【0010】
第4態様に係る情報処理装置は、第2態様又は第3態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記格納場所に登録された各々の文書が、前記依頼者によって前記格納場所とは異なる他の格納場所に移動させられた場合であっても、各々の文書と対応付けられた共通の前記メッセージの構成要素を変更しないようにする。
【0011】
第5態様に係る情報処理装置は、第1態様~第4態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記依頼者が指定した形態で、前記メッセージの構成要素を登録された文書に対応付ける。
【0012】
第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記メッセージの全体を前記メッセージの構成要素として、登録された文書に対応付ける。
【0013】
第7態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記メッセージから抽出した単語、又は文節を前記メッセージの構成要素として、登録された文書に対応付ける。
【0014】
第8態様に係る情報処理装置は、第7態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記メッセージから抽出した構成要素のうち、前記依頼者によって選択された構成要素を登録された文書に対応付ける。
【0015】
第9態様に係る情報処理装置は、第1態様~第8態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記格納場所に登録された文書に、文書を登録した前記他者を識別する識別情報を対応付ける。
【0016】
第10態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、依頼者が、記憶装置の特定の格納場所への文書の登録を他者に依頼する際に前記他者に向けて入力したメッセージを取得し、前記依頼者が登録を依頼した文書が、前記他者によって前記格納場所に登録された場合、前記メッセージの構成要素を登録された文書と対応付け、前記依頼者から検索語による文書の検索を受け付けた際に、前記検索語を含む前記メッセージの構成要素と対応付けられた文書を検索して出力する処理を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
第1態様、及び第10態様によれば、依頼者が他者に、格納場所への文書の登録を依頼し、その依頼に基づいて他者から受け取った文書を依頼者が後から探し出そうとする場合に、依頼者自身が依頼の際に作成したメッセージを頼りに検索することができる、という効果を有する。
【0018】
第2態様によれば、依頼者が共通のメッセージを用いて他者に文書の登録を一括して依頼し、その依頼に基づいて他者によって登録された文書を依頼者が後から探し出そうとする場合に、依頼者自身が依頼の際に作成した共通のメッセージを頼りに検索することができる、という効果を有する。
【0019】
第3態様によれば、他者が文書を登録する場合に、依頼者が接続を許可した格納場所以外の場所に他者が通信回線を通じて接続することを抑制することができる、という効果を有する。
【0020】
第4態様によれば、文書の格納場所に関係なく、依頼者が指定した当初の格納場所に文書が登録される際に文書に対応付けられたメッセージの構成要素を用いて文書を検索することができる、という効果を有する。
【0021】
第5態様によれば、情報処理装置で用いられている文書の検索方式の特徴にあわせて、依頼者が文書とメッセージの対応付けの形態を指定することができる、という効果を有する。
【0022】
第6態様によれば、メッセージから抽出した単語又は文節をメッセージの構成要素として文書に対応付ける場合と比較して、部分一致検索を用いた文書の検索が行いやすい、という効果を有する。
【0023】
第7態様によれば、メッセージの全体をメッセージの構成要素として文書に対応付ける場合と比較して、検索対象となる文書の数が多くなるに従い、文書の検索に要する時間を短縮することができる、という効果を有する。
【0024】
第8態様によれば、プロセッサが依頼者の意思に関係なく、メッセージから抽出したすべての単語、又はすべての文節を文書に対応付ける場合よりも、依頼者が文書を精度よく検索することができる、という効果を有する。
【0025】
第9態様によれば、文書の登録を依頼した依頼先を頼りに文書を検索することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】情報処理装置を用いた文書の収集例を示す図である。
図2】情報処理装置の機能構成例を示す図である。
図3】情報処理装置の電気系統の要部構成例を示す図である。
図4】登録依頼処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】文書の登録依頼例を示す図である。
図6】保管情報の一例を示す図である。
図7】登録操作の一例を示す図である。
図8】登録画面の一例を示す図である。
図9】登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】登録情報の一例を示す図である。
図11】検索画面の一例を示す図である。
図12】保管情報の一例を示す図である。
図13】登録依頼処理の変形例における流れの一例を示すフローチャートである。
図14】登録依頼処理の変形例における文書の登録依頼例を示す図である。
図15】登録依頼処理の変形例における保管情報の一例を示す図である。
図16】登録依頼処理の変形例に対応した登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図17】登録依頼処理の変形例における登録情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素及び同じ処理には全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0028】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10を用いた文書の収集例を示す図である。情報処理装置10は、文書の依頼を行う依頼者の指示に従って、依頼者が指定した他者の一例である登録者が使用する端末20にメッセージを送信する。一方、メッセージを受け付けた登録者は、メッセージで指示された文書を依頼者が指定した格納場所に登録する。これに対して、依頼者は、格納場所に登録された文書の中から目的に応じた文書を検索して文書の閲覧を行う。
【0029】
このように、情報処理装置10は、依頼者が指定した登録者から文書を収集するための収集機能を有する。情報処理装置10で収集する文書の種類に制約はなく、例えば各種アンケート、見積もり、及び宿題等の課題の収集に利用される。
【0030】
図2は、情報処理装置10の機能構成例を示す図である。情報処理装置10は、メッセージ生成部11、URL(Uniform Resource Locator)生成部12、メッセージ保管部13、メッセージ通信部14、文書登録部15、及びメッセージ付与部16の各機能部と、記憶装置17を含む。
【0031】
メッセージ生成部11は、特定の格納場所への文書の登録を登録者に依頼する際に、登録者に向けて送信するメッセージを生成する。
【0032】
メッセージは、依頼者により自由に入力される。メッセージは必ずしも文である必要はなく、例えば「見積もり!!」のように登録を依頼する文書の内容を連想させる単語の列挙であってもよい。なお、メッセージ内容の表現に制約はないが、例えば依頼者が登録者に対して何らかの商品に関する見積もりの登録を依頼する場合には、上述した「見積もり!!」の他、「見積もり結果を登録してください。」や「商品の見積もりをよろしく。」のように、見積もりの登録を依頼する意図が登録者に伝わるような内容がメッセージとして入力されることが多い。また、上述したように、メッセージを通じて登録者に登録を依頼する文書の種類にも制約はない。
【0033】
URL生成部12は、登録者に依頼する文書の登録先となるURL情報を生成する。文書の登録先として必ずしも情報処理装置10内の記憶装置17を指定する必要はなく、情報処理装置10以外の装置を登録先として指定してもよいが、以降では一例として、情報処理装置10内の記憶装置17を文書の登録先に指定する例について説明する。
【0034】
メッセージ保管部13は、メッセージ生成部11で生成されたメッセージ、URL生成部12で生成されたURL情報、及び文書の登録を依頼した登録者を識別するための登録者情報を対応付け、依頼した文書が登録者によって登録されるまでの期間、当該対応付けを一時的に保管する。
【0035】
メッセージ通信部14は、メッセージ生成部11で生成されたメッセージ、及びURL生成部12で生成されたURL情報を、登録者情報によって表される登録者が使用する端末20に送信する。例えばインターネットやLAN(Local Area Network)といった通信回線を通じた送信であれば、メッセージ通信部14におけるメッセージ及びURL情報の送信方法に制約はなく、例えばチャット、電子メール、及びSNS(Social Networking Service)の何れを用いて送信してもよい。送信形態が電子メールの場合、登録者情報にはメールアドレスが用いられ、送信形態がチャットやSNSの場合、登録者情報にはチャットやSNS毎に定められたアカウント、ハンドルネーム、及びIDと呼ばれる識別情報が用いられる。
【0036】
登録者がURL情報で表される格納場所に、依頼者から依頼された文書を登録する操作を行った場合、メッセージ通信部14は、登録者の端末20から文書を受信し、受信した文書を文書登録部15に引き渡す。
【0037】
文書登録部15は、記憶装置17内のURL情報で表される格納場所に、メッセージ通信部14から受け付けた文書を登録する。このように、指定された記憶領域に文書を記憶することを「登録」という。
【0038】
更に、文書登録部15は、登録者から文書の登録があったことをメッセージ付与部16に通知する。
【0039】
メッセージ付与部16は、依頼者が登録を依頼した文書が、登録者によってURL情報で表される格納場所に登録された場合、登録者への文書の依頼に用いたメッセージの構成要素を、登録された文書に対応付ける。
【0040】
「メッセージの構成要素」とは、メッセージの部分集合のことをいう。すなわち、メッセージを構成する単語及び文節の他、メッセージ全体もメッセージの構成要素の一例となる。また、メッセージを形態素解析することによって得られる各形態素も、メッセージの構成要素の一例となる。更に、抽出された形態素を原形に変換したものも、メッセージの一例となる。
【0041】
上記では、記憶装置17内のURL情報で表される格納場所に文書が登録された後に、メッセージ付与部16がメッセージの構成要素を文書に対応付ける例を示した。しかしながら、メッセージ付与部16は、文書登録部15によってURL情報で表される格納場所に登録される前の文書にメッセージの構成要素を対応付けてもよい。
【0042】
情報処理装置10は、依頼者から単語、文節、及び文の何れかを、文書の検索に用いる検索語の一例であるキーワードとして受け付けると、記憶装置17に登録された文書の中から、キーワードを含むメッセージの構成要素が対応付けられている文書を検索し、検索結果を依頼者に出力する。本実施形態に係る「出力」とは、依頼者に対して検索結果を認識可能な状態にならしめることを指し、検索結果を表示する形態の他、検索結果を用紙等の記録媒体に形成する形態、検索結果を音声で通知する形態、及び検索結果を情報処理装置10及び端末20以外の他の装置(以降、「外部装置」という)に通信回線を通じて送信する形態が含まれる。ここでは一例として、情報処理装置10は検索結果をディスプレイに表示するものとして説明を行う。
【0043】
なお、情報処理装置10から1度に文書の登録依頼を行う登録者の数に制約はなく、1名の登録者に文書の登録依頼を行っても、共通のメッセージを用いて複数の登録者に一括して文書の登録依頼を行ってもどちらでもよい。
【0044】
こうした情報処理装置10は、例えばコンピュータ30を用いて構成される。
【0045】
図3は、コンピュータ30を用いて情報処理装置10を構成した場合における情報処理装置10の電気系統の要部構成例を示す図である。
【0046】
コンピュータ30は、図2に示した情報処理装置10の各機能部の処理を担うプロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)31、情報処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)32、CPU31の一時的な作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)33、不揮発性メモリ34、及び入出力インターフェース(I/O)35を備える。CPU31、ROM32、RAM33、不揮発性メモリ34、及びI/O35はバス36を介して各々接続されている。
【0047】
不揮発性メモリ34は、不揮発性メモリ34に供給される電力が遮断されたとしても、記憶した情報が維持される記憶装置17の一例であり、例えば半導体メモリが用いられるがハードディスクを用いてもよい。不揮発性メモリ34は、必ずしもコンピュータ30に内蔵されている必要はなく、例えばメモリカードのようにコンピュータ30に着脱される記憶装置であってもよい。不揮発性メモリ34は記憶装置17の一例であり、不揮発性メモリ34には例えば文書が登録される。
【0048】
I/O35には、例えば通信ユニット37、入力ユニット38、及び表示ユニット39が接続される。
【0049】
通信ユニット37は通信回線に接続され、端末20及び外部装置と通信を行う通信プロトコルを備える。なお、通信回線は有線回線であっても無線回線であっても、有線回線と無線回線が混在した回線であってもよい。
【0050】
入力ユニット38は、依頼者からの指示を受け付けてCPU31に通知する装置であり、例えばボタン、タッチパネル、キーボード、ポインティングデバイス、及びマウスが用いられる。
【0051】
表示ユニット39は、CPU31によって処理された情報を表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、及び映像をスクリーンに投影するプロジェクタのような表示デバイスが用いられる。
【0052】
なお、情報処理装置10は、状況に応じて必要となる各種ユニットをI/O35に接続してもよい。例えば情報処理装置10は、用紙等の記録媒体に画像を形成する画像形成ユニットをI/O35に接続してもよい。
【0053】
次に、情報処理装置10の作用について詳細に説明する。
【0054】
図4は、情報処理装置10が依頼者から文書の登録依頼を受け付けた場合に、CPU31によって実行される登録依頼処理の流れの一例を示すフローチャートである。登録依頼処理を規定する情報処理プログラムは、例えば情報処理装置10のROM32に予め記憶されている。情報処理装置10のCPU31は、ROM32に記憶される情報処理プログラムを読み込み、登録依頼処理を実行する。
【0055】
なお、以降では、電子メールを用いて登録者に文書の登録依頼を行うと共に、共通のメッセージを用いて、複数の登録者に文書の登録依頼を一括して行う例について説明する。
【0056】
ステップS10において、CPU31は、依頼者からメッセージを取得する
【0057】
図5は、依頼者による文書の登録依頼例を示す図である。
【0058】
依頼者が文書の登録依頼を行うと、CPU31は、表示ユニット39に登録依頼画面1を表示する。登録依頼画面1には、例えば文書の登録先候補となる少なくとも1つの格納場所が表示される格納先欄と、対応する格納場所に関する情報、例えば格納場所の空き容量や、「見積もり用」というように格納場所の使用用途といった格納場所に関するコメントが表示される備考欄と、チェックボックス1Aと、文書登録依頼ボタン1Bと、が含まれる。
【0059】
依頼者がマウス等で何れか1つのチェックボックス1Aにチェックマークを設定すると、CPU31は、チェックマークが設定されたチェックボックス1Aに対応する格納場所を、これから依頼する文書が登録される格納場所と認識する。
【0060】
その上で、依頼者がマウス等で文書登録依頼ボタン1Bを押下した場合、CPU31は、表示ユニット39にメッセージ入力画面2を表示する。
【0061】
メッセージ入力画面2には、例えば文書の登録の依頼先である登録者を指定する登録者欄と、依頼者からのメッセージを受け付けるメッセージ欄と、OKボタン2Aと、キャンセルボタン2Bと、が含まれる。
【0062】
依頼者が登録者欄に登録者のメールアドレスを入力し、メッセージ欄にメッセージを入力した後にOKボタン2Aを押下すると、CPU31は、メッセージ欄に入力されたメッセージ全体を各々の登録者に向けて一括して送信するメッセージとして取得する。
【0063】
また、図4のステップS20において、CPU31は、登録依頼画面1でチェックマークが設定されたチェックボックス1Aに対応する格納場所のURL情報を生成する。
【0064】
同じ登録依頼処理で複数の登録者に登録を依頼する各々の文書の格納場所は、チェックマークが設定されたチェックボックス1Aに対応した共通の格納場所となる。しかしながら、CPU31は、各々の登録者に格納場所全体のアクセス権を与えるのではなく、登録者からは他の登録者が登録した文書が閲覧できないように、共通の格納場所を論理的に分割した各々の登録者専用の領域を表すURL情報を生成する。
【0065】
従って、CPU31は、例えば「A」と「B」という2人の登録者のメールアドレスがメッセージ入力画面2の登録者欄に設定されている場合、登録者Aには“http://host/ABCDEFG”というURL情報を生成し、登録者Bには“http://host/HIJKLMN”という登録者Aとは異なるURL情報を生成する。
【0066】
これにより、各々の登録者間における文書のセキュリティーが確保されるため、情報処理装置10は、例えば複数の登録者への相見積もりの依頼のように、登録者相互に情報が漏えいしてはならない文書の収集にも用いられる。
【0067】
なお、メッセージ入力画面2において、依頼者によりキャンセルボタン2Bが押下された場合、CPU31は、表示ユニット39に登録依頼画面1を再度表示して、依頼者に格納場所の選択からやり直させるようにする。
【0068】
図4のステップS30において、CPU31は、登録者の識別情報、URL情報、及びメッセージを対応付けた情報、すなわち保管情報4を不揮発性メモリ34に記憶する。
【0069】
図6は、保管情報4の一例を示す図である。図6に示すように、保管情報4では文書の登録の依頼先である登録者の識別情報(この場合、登録者のメールアドレス)毎に、ステップS10でメッセージ入力画面2から取得したメッセージと、ステップS20で生成したURL情報が対応付けられる。図6の保管情報4の例では、CPU31は、メッセージ全体をメッセージの構成要素として保管情報4に設定している。
【0070】
図4のステップS40において、CPU31は、図5のメッセージ入力画面2の登録者欄に入力されたメールアドレスで表される登録者毎に電子メールを生成し、生成した電子メールを各々の登録者が使用する端末20に送信する。
【0071】
図5に示す文書の登録依頼例の場合、登録者Aと登録者Bという2人の登録者のメールアドレスが登録者欄に設定されているため、CPU31は、登録者Aに対して電子メール3Aを送信し、登録者Bに対して電子メール3Bを送信する。以降では、各々の登録者に送信する電子メールを区別して説明する必要がない場合、「電子メール3」と表記することにする。
【0072】
電子メール3には、電子メール3の宛先として登録者のメールアドレスが設定される他、ステップS10でメッセージ入力画面2から取得したメッセージと、ステップS20で生成したURL情報が含まれる。従って、図5に示した電子メール3Aには「A様:見積もり結果をこちらに登録してください。https://host/ABCDEFG」と記載され、電子メール3Bには「B様:見積もり結果をこちらに登録してください。https://host/HIJKLMN」と記載される。なお、CPU31は、URL情報にハイパーリンクを設定して、登録者がURL情報を表す文字列をマウス等で押下すれば、文書を登録するためのページが端末20に表示されるようにしてもよい。
【0073】
以上により、図4に示した登録依頼処理を終了する。
【0074】
一方、登録依頼処理の終了に伴い、各々の登録者の端末20では情報処理装置10から電子メール3を受信する。各々の登録者は、受信した電子メール3の内容に従い、依頼された文書の登録操作を行う。
【0075】
図7は、例えば登録者Aが行う登録操作の一例を示す図である。電子メール3Aに含まれるURL情報にはハイパーリンクが設定されていれば、登録者AがURL情報をマウス等で押下することで、端末20に登録画面5が表示される。
【0076】
登録者Aが登録する文書を選択して登録ボタン5Aを押下すると、選択した文書と、登録操作を行った登録者の識別情報(この場合、登録者Aのメールアドレス)が端末20から情報処理装置10に送信される。これにより、選択した文書がURL情報で表される格納場所に登録される。
【0077】
登録操作を行った後の登録画面5には、図8に示すような登録した文書に関する情報が表示される。図8の例では、登録した文書の文書名、登録日、及びサイズが表示されている。
【0078】
図9は、登録者の端末20から文書を受信した場合に、情報処理装置10のCPU31によって実行される登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。登録処理を規定する情報処理プログラムは、例えば情報処理装置10のROM32に予め記憶されている。情報処理装置10のCPU31は、ROM32に記憶される情報処理プログラムを読み込み、登録処理を実行する。
【0079】
ステップS100において、CPU31は、端末20から受信した文書、及び文書と共に受信した登録者の識別情報を取得する。CPU31は、図4のステップS30で不揮発性メモリ34に記憶した保管情報4(図6)を参照して、文書と共に受信した登録者の識別情報と対応付けられているURL情報によって表される格納領域に、受信した文書を登録する。
【0080】
ステップS110において、CPU31は保管情報4を参照して、ステップS100で登録した文書にメッセージの構成要素を含む登録情報6を対応付ける。
【0081】
図10は、登録情報6の一例を示す図である。図10に示すように、登録情報6は登録された文書毎に、登録者の識別情報、登録された文書の文書名、及びメッセージの構成要素を含む。登録情報6におけるメッセージの構成要素には、文書の登録者に対応した保管情報4に保管されているメッセージの構成要素がそのまま設定される。
【0082】
図4のステップS30では、メッセージ入力画面2から取得したメッセージ全体をメッセージの構成要素として保管情報4に保管したため、登録された文書には、依頼者がメッセージ入力画面2のメッセージ欄に入力したメッセージ全体が対応付けられる。なお、図6に示した登録情報6は一例であり、例えば文書の登録日等、他の情報を含んでもよいことは言うまでもない。複数の登録者から文書の登録が行われた場合、登録された文書毎に登録情報6が対応付けられる。
【0083】
以上により図9に示した登録処理を終了する。
【0084】
依頼者が登録された文書の内容を後から確認しようとした場合、どのような文書がどこの格納場所に登録されているのか記憶がはっきりしないことがあり、また、登録された文書を当初の格納場所から別の格納場所に移動しているようなこともあり得る。そのため、依頼者は、文書に関連すると思われるキーワードを用いて検索画面7から目的の文書を検索することがある。
【0085】
図11は、依頼者が文書の検索を行う検索画面7の一例を示す図である。検索画面7は、キーワードを入力する入力欄7Aと、検索ボタン7Bと、検索結果の表示欄7Cと、を含む。依頼者が入力欄7Aにキーワードを入力してマウス等で検索ボタン7Bを押下すると、CPU31は、例えばキーワードが含まれる文書、及びメッセージの構成要素にキーワードが含まれる登録情報6と対応付けられた文書を検索して、検索結果を表示欄7Cに表示する。なお、CPU31は、メッセージの構成要素にキーワードが含まれる登録情報6と対応付けられた文書だけを検索してもよい。
【0086】
依頼者が文書の登録を依頼する際にメッセージ入力画面2に入力したメッセージは依頼者自身が作成した文章であるから、他者の文章よりも依頼者の記憶に残りやすい。そもそも、登録された文書の文書名やその文書に含まれる文章は、依頼者が指定しない限りは他者が自由に作成したものである。従って、他者が作成した文書名や文章に含まれそうな、登録された文書に関連すると思われるキーワードを闇雲に考えるよりも、依頼者自身が作成したメッセージに基づいてキーワードを考える方が、依頼者の負担が少なくなる。
【0087】
更に、登録者に文書の登録を依頼する場合、依頼者は電子メール3に何らかのメッセージを添えるが、このメッセージで文書の検索が可能となるため、当該メッセージとは別に、検索用のメッセージを追加で依頼者に入力させる必要もない。すなわち、依頼者から見れば、登録者に文書の登録を依頼する操作の中で、文書検索用の情報を入力していることになる。
【0088】
このように、登録者に文書の登録を依頼する場合に依頼者がメッセージ入力画面2に入力したメッセージを文書に対応付け、登録された文書に対応付けられたメッセージもキーワードの検索対象とすることで、登録された文書の内容だけをキーワードの検索対象とする場合と比較して、目的の文書が検索しやすくなる。
【0089】
しかも、URL情報で表される格納場所に登録された文書が、依頼者によって当該格納場所とは異なる他の格納場所に移動させられた場合であっても、登録情報6は格納場所ではなく登録された文書の各々に対応付ける情報であるから、CPU31は、格納場所の移動に伴って登録情報6の内容を変更することはない。従って、登録された文書には移動先の格納場所でも同じ登録情報6が対応付けられる。すなわち、CPU31は、文書の格納場所に関係なく、メッセージに基づくキーワードによって文書を検索することができる。
【0090】
なお、CPU31がメッセージの部分一致検索を行うような検索方式の場合には、メッセージを単語や文節で保管するよりもメッセージ全体で保管していた方が検索にヒットしやすいため、上記の例のように、メッセージ全体を登録された文書に対応付けることが好ましい。
【0091】
しかしながら、メッセージ全体を登録された文書に対応付けた場合、登録された文書の数が多くなるにつれて検索に要する時間が長くなり、検索効率が低下する傾向が見られる。また、検索対象の情報量が多くなるにつれて、目的外の意図しない文書が検索されやすくなる。
【0092】
従って、CPU31はメッセージの単語、又は文節の各々にインデックスを付与し、インデックスに基づいて検索する検索方式を用いることがある。このような検索方式の場合には、CPU31は、メッセージを公知の構文解析方法によって単語、又は文節に分割し、単語、又は文節をメッセージの構成要素として登録された文書に対応付けることが好ましい。
【0093】
具体的には、図4のステップS30において、保管情報4を不揮発性メモリ34に記憶する場合に、CPU31は、図4のステップS10でメッセージ入力画面2から取得したメッセージを公知の構文解析方法によって単語、又は文節に分割し、図6に示した保管情報4のメッセージ欄に、メッセージから抽出した単語、又は文節を設定すればよい。
【0094】
例えばメッセージ入力画面2に入力されたメッセージが「見積もり結果をこちらに登録してください。」であれば、図12に示すように「見積もり」、「結果」、及び「登録」という単語が保管情報4に保管される。従って、図9のステップS110において、CPU31は、登録された文書に対して「見積もり」、「結果」、及び「登録」といったメッセージの構成要素を対応付けることになる。これにより、登録された文書にメッセージ全体を対応付ける場合と比較して、検索対象となる情報量が低減する。
【0095】
なお、CPU31は、公知の固有表現抽出方法を用いて、メッセージに含まれる人名及び地名等の固有名詞や、日付、時間、及び数値を抽出しておき、これらを登録された文書に対応付けてもよい。
【0096】
CPU31は、依頼者が指定した形態に従って、メッセージの構成要素をメッセージ全体とするのか、それともメッセージに含まれる単語、又は文節とするのかを決定し、登録された文書にメッセージの構成要素を対応付ける。
【0097】
また、CPU31は、メッセージに含まれる単語、又は文節を登録された文書に対応付ける場合、図9のステップS110において、登録された文書に対応する保管情報4に保管されている単語、又は文節を表示ユニット39に表示して、登録された文書に対応付ける項目を、表示した単語、又は文節の中から依頼者に選択させてもよい。
【0098】
すなわち、CPU31は、公知の形態素解析や構文解析方法を用いてメッセージから抽出したメッセージの構成要素すべてを登録された文書にそのまま対応付けるのではなく、依頼者によって選択されたメッセージの構成要素だけを登録された文書に対応付ける。
【0099】
<実施形態の変形例>
上記では、依頼者がメッセージ入力画面2に入力したメッセージを登録された文書に対応付ける情報処理装置10の例を説明したが、依頼者自身が登録された文書に対応付けるメッセージを、電子メール3に添付されるメッセージとは別に入力してもよい。
【0100】
図13は、情報処理装置10が依頼者から文書の登録依頼を受け付けた場合に、CPU31によって実行される登録依頼処理の変形例における流れの一例を示すフローチャートである。
【0101】
図13に示す登録依頼処理の変形例が図4に示した登録依頼処理と異なる点は、ステップS30がステップS30AとステップS30Bに置き換えられた点であり、その他の処理は図4と同じである。従って、ここではステップS30AとステップS30Bを中心にして、図13に示す登録依頼処理の変形例の説明を行う。
【0102】
ステップS20で登録を依頼する文書の格納場所のURL情報が生成されると、ステップS30Aが実行される。
【0103】
ステップS30Aにおいて、CPU31は、依頼者から指定情報を取得する。指定情報とは、依頼者がメッセージ入力画面2のメッセージ欄に入力したメッセージとは別に、登録された文書に対応付ける検索用のメッセージのことである。
【0104】
図14は、依頼者による文書の登録依頼例を示す図である。図14に示すメッセージ入力画面2には、図5に示したメッセージ入力画面2に対して指定情報ボタン2Cが追加されている。
【0105】
依頼者がマウス等で指定情報ボタン2Cを押下すると、CPU31は、指定情報入力画面8を表示ユニット39に表示する。依頼者は指定情報入力画面8に指定情報を入力する。図14の例では、指定情報として「見積もり」が入力されている。CPU31は、指定情報入力画面8を介して指定情報を取得する。
【0106】
ステップS30Bにおいて、CPU31は、登録者の識別情報、URL情報、及びステップS30Aで取得した指定情報を対応付けた情報である保管情報4を不揮発性メモリ34に記憶する。
【0107】
図15は、ステップS30Bで不揮発性メモリ34に記憶した保管情報4の一例を示す図である。図15に示すように、図15の保管情報4では文書の登録の依頼先である登録者の識別情報(この場合、登録者のメールアドレス)毎に、ステップS20で生成したURL情報と、ステップS30Aで指定情報入力画面8から取得した指定情報と、が対応付けられる。
【0108】
一方、図16は、登録者の端末20から文書を受信した場合に、CPU31によって実行される、図13に示した登録依頼処理の変形例に対応した登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0109】
図16に示す登録処理が図9に示した登録処理と異なる点は、ステップS110がステップS110Aに置き換えられた点であり、その他の処理は図9と同じである。従って、ここではステップS110Aを中心にして、図16に示す登録処理の説明を行う。
【0110】
ステップS100で端末20から受信した文書をURL情報で表される格納領域に登録すると、ステップS110Aが実行される。
【0111】
ステップS110Aにおいて、CPU31は図15に示した保管情報4を参照して、ステップS100で登録した文書に指定情報を含む登録情報6を対応付ける。
【0112】
図17は、登録情報6の一例を示す図である。この場合、図15に示した保管情報4には依頼者がメッセージ入力画面2に入力したメッセージは保管されておらず、その代わりに指定情報が保管されているため、メッセージの代わりに指定情報が登録された文書に対応付けられる。
【0113】
したがって、依頼者は図11に示した検索画面7の入力欄7Aに、指定情報入力画面8に入力した指定情報を入力すれば、指定情報と対応付けられた文書が検索されることになる。
【0114】
以上、実施形態を用いて情報処理装置10の一態様について説明したが、開示した情報処理装置10の形態は一例であり、情報処理装置10の形態は実施形態に記載の範囲に限定されない。本開示の要旨を逸脱しない範囲で実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も開示の技術的範囲に含まれる。
【0115】
また、上記の実施形態において、一例として登録依頼処理及び登録処理をソフトウェアで実現する形態について説明した。しかしながら、図4図9図13、及び図16に示したフローチャートと同等の処理をハードウェアで処理させるようにしてもよい。この場合、登録依頼処理及び登録処理をソフトウェアで実現した場合と比較して処理の高速化が図られる。
【0116】
上記の実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU31)や、専用のプロセッサ(例えば GPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0117】
また、上記の実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記の実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0118】
上記の実施形態では、情報処理装置10のROM32に情報処理プログラムが記憶されている例について説明したが、情報処理プログラムの記憶先はROM32に限定されない。本開示の情報処理プログラムは、コンピュータ30で読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば情報処理プログラムをCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)及びDVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)のような光ディスクに記録した形態で提供してもよい。また、情報処理プログラムを、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカードのような可搬型の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。ROM32、不揮発性メモリ34、CD-ROM、DVD-ROM、USB、及びメモリカードは非一時的(non-transitory)記憶媒体の一例である。
【0119】
更に、情報処理装置10は、通信ユニット37を通じて外部装置から情報処理プログラムをダウンロードし、ダウンロードした情報処理プログラムを、例えば不揮発性メモリ34に記憶してもよい。この場合、情報処理装置10のCPU31は、外部装置からダウンロードした情報処理プログラムを読み込んで登録依頼処理及び登録処理を実行する。
【符号の説明】
【0120】
1 登録依頼画面、1A チェックボックス、1B 文書登録依頼ボタン、2 メッセージ入力画面、2A OKボタン、2B キャンセルボタン、2C 指定情報ボタン、3(3A、3B) 電子メール、4 保管情報、5 登録画面、5A 登録ボタン、6 登録情報、7 検索画面、7A 入力欄、7B 検索ボタン、7C 表示欄、8 指定情報入力画面、10 情報処理装置、11 メッセージ生成部、12 URL生成部、13 メッセージ保管部、14 メッセージ通信部、15 文書登録部、16 メッセージ付与部、17 記憶装置、20 端末、30 コンピュータ、31 CPU、32 ROM、33 RAM、34 不揮発性メモリ、35 I/O、36 バス、37 通信ユニット、38 入力ユニット、39 表示ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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