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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】配線モジュールセット
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20241224BHJP
   H02G 3/30 20060101ALI20241224BHJP
【FI】
B60R16/02 620Z
H02G3/30
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022518609
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(86)【国際出願番号】 JP2021004342
(87)【国際公開番号】W WO2021220573
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-10-11
(31)【優先権主張番号】P 2020080415
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100117662
【弁理士】
【氏名又は名称】竹下 明男
(72)【発明者】
【氏名】曽根 康介
(72)【発明者】
【氏名】平井 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】東小薗 誠
(72)【発明者】
【氏名】山本 泰行
(72)【発明者】
【氏名】武久 愛
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-090229(JP,A)
【文献】特開2001-130347(JP,A)
【文献】国際公開第2011/016088(WO,A1)
【文献】特開2006-205825(JP,A)
【文献】特開2016-196216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
H02G 3/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の屋根部分を形成するルーフパネルと車室内の天井形状を形作る内装部材との間に配設され、前記ルーフパネルと前記内装部材とに対して面状に広がる機能性シートと、前記機能性シートに設けられた伝送部材と、前記機能性シートに設けられたルーフ側機器と、を備え、前記機能性シートは、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含み、前記伝送部材は、前記機能性シートにおいて少なくとも一端が前記ルーフ側機器に接続される配線経路に沿って設けられている、配線モジュールと、
前記内装部材に設けられる内装部材側伝送部材を備える内装部材側配線モジュールと、
を備え、
前記配線モジュールの伝送部材と、内装部材側伝送部材とが別々の中継伝送部材を介してルーフよりも下方に設けられる車両側機器に接続される、配線モジュールセット。
【請求項2】
車両の屋根部分を形成するルーフパネルと車室内の天井形状を形作る内装部材との間に配設され、前記ルーフパネルと前記内装部材とに対して面状に広がる機能性シートと、前記機能性シートに設けられた伝送部材と、前記機能性シートに設けられたルーフ側機器と、を備え、前記機能性シートは、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含み、前記伝送部材は、前記機能性シートにおいて少なくとも一端が前記ルーフ側機器に接続される配線経路に沿って設けられている、配線モジュールと、
前記内装部材に設けられる内装部材側伝送部材を備える内装部材側配線モジュールと、
を備え、
前記内装部材側伝送部材は、車両のグレード、オプションの有無に拘らず組込まれるルーフ側機器に接続される部材であり、
前記伝送部材は、車両のグレード、オプションの有無に応じて組込まれたり組込まれなかったりするルーフ側機器に接続される部材である、配線モジュールセット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の配線モジュールセットであって、
前記内装部材側伝送部材は、前記ルーフパネル、前記ルーフパネルを支持するフレーム及び前記内装部材のうちのいずれかに固定されるルーフ側機器に接続される部材である、配線モジュールセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線モジュール及び配線モジュールセットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車両のボディに組付けられるワイヤハーネス組付体を開示している。ワイヤハーネス組付体は、シート状の防音材と、防音材に重ねられたシート状の保護材と、防音材と保護材との間に配索された少なくとも一本の電線を有するワイヤハーネスとを備える。
【0003】
特許文献2は、パネル部材と、配線モジュールと、パネル周辺部品とを備える配線モジュールの敷設構造を開示している。配線モジュールは、シート状部材と少なくとも1つの電線とを含む。シート状部材は、パネル部材の主面上に敷設される。少なくとも1つの電線は、シート状部材がパネル部材の主面上に敷設された状態で所定の配線経路に沿って配設されるようにシート状部材に固定されている。パネル周辺部品は、パネル部材に対して一定位置に設けられ、配線モジュールをパネル部材に対して位置決めする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-090229号公報
【文献】特開2018-207625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなワイヤハーネス又は配線モジュールは、車両の屋根部分に大きく広がることがある。このようなワイヤハーネス又は配線モジュールを、車両の屋根部分に容易に組込めるようにすることが望まれている。
【0006】
また、グレード違い、オプション部品の有無等に容易に対応できるようにすることが望まれている。
【0007】
そこで、本開示は、配線モジュールを、車両における屋根部分に容易に組込めるようにすることを第1の目的とする。
【0008】
また、本開示は、グレード違い、オプション部品の有無等に容易に対応できるようにすることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の配線モジュールは、車両の屋根部分を形成するルーフパネルと車室内の天井形状を形作る内装部材との間に配設され、前記ルーフパネルと前記内装部材とに対して面状に広がる機能性シートと、前記機能性シートに設けられた伝送部材と、前記機能性シートに設けられたルーフ側機器と、前記機能性シートに設けられた剛性部材と、を備え、前記機能性シートは、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含み、前記伝送部材は、前記機能性シートにおいて少なくとも一端が前記ルーフ側機器に接続される配線経路に沿って設けられている、配線モジュールである。
【0010】
また、本開示の配線モジュールセットは、車両の屋根部分を形成するルーフパネルと車室内の天井形状を形作る内装部材との間に配設され、前記ルーフパネルと前記内装部材とに対して面状に広がる機能性シートと、前記機能性シートに設けられた伝送部材と、前記機能性シートに設けられたルーフ側機器と、を備え、前記機能性シートは、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含み、前記伝送部材は、前記機能性シートにおいて少なくとも一端が前記ルーフ側機器に接続される配線経路に沿って設けられている、配線モジュールと、前記内装部材に設けられる内装部材側伝送部材を備える内装部材側配線モジュールと、を備える配線モジュールセットである。
【発明の効果】
【0011】
本開示に係る上記配線モジュールによれば、配線モジュールが、車両における屋根部分に容易に組込まれる。
【0012】
本開示に係る上記配線モジュールセットによれば、グレード違い、オプション部品の有無等に容易に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は配線モジュールが組込まれた車両を示す概略斜視図である。
図2図2は配線モジュールを示す斜視図である。
図3図3は配線モジュールを示す分解斜視図である。
図4図4は配線モジュールに係る機能性ブロック図である。
図5図5は配線モジュールを示す概略断面図である。
図6図6は剛性部材に設けられた屋根固定部を示す斜視図である。
図7図7は剛性部材に設けられた屋根固定部を示す斜視図である。
図8図8は屋根固定部を示す断面図である。
図9図9は車両における配線モジュールの位置を示す概略説明図である。
図10図10は実施形態1に係る変形を示す斜視図である。
図11図11は配線モジュールセットを示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0015】
本開示の配線モジュールは、次の通りである。
【0016】
(1)車両の屋根部分を形成するルーフパネルと車室内の天井形状を形作る内装部材との間に配設され、前記ルーフパネルと前記内装部材とに対して面状に広がる機能性シートと、前記機能性シートに設けられた伝送部材と、前記機能性シートに設けられたルーフ側機器と、前記機能性シートに設けられた剛性部材と、を備え、前記機能性シートは、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含み、前記伝送部材は、前記機能性シートにおいて少なくとも一端が前記ルーフ側機器に接続される配線経路に沿って設けられている、配線モジュールである。本開示によると、機能性シートのうち剛性部材が設けられた部分が垂下がり難くなる。これにより、配線モジュールが、車両における屋根部分に容易に組込まれる。
【0017】
(2)(1)の配線モジュールであって、前記ルーフ側機器は、支持対象ルーフ側機器を含み、前記剛性部材は、前記機能性シートのうち前記支持対象ルーフ側機器が設けられる領域に設けられてもよい。これにより、支持対象ルーフ側機器が剛性部材によってしっかりと支持される。
【0018】
(3)(1)又は(2)の配線モジュールであって、前記剛性部材は、前記車両の屋根部分に固定される屋根固定部を含んでもよい。これにより、剛性部材が屋根固定部を介して屋根部分にしっかりと固定される。
【0019】
(4)(3)の配線モジュールであって、前記屋根固定部は、前記車両の屋根部分に嵌込固定される嵌込固定部を、前記機能性シートが広がる方向において移動を許容する状態で支持する保持孔を含んでもよい。これにより、嵌込固定部が保持孔によって前記機能性シートが広がる方向において移動を許容する状態で支持される。このため、嵌込固定部を屋根部分に容易に嵌込固定することができる。
【0020】
本開示の配線モジュールセットは次の通りである。
【0021】
(5)車室内の天井形状を形作る内装部材に設けられる内装部材側伝送部材を備える内装部材側配線モジュールと、(1)から(4)のいずれか1つの配線モジュールと、を備える配線モジュールセットである。これにより、内装部材側配線モジュールにおける内装部材側伝送部材と、配線モジュールにおける伝送部材とが別々に車両における屋根部分に組込まれ得る。このため、グレード違い、オプション部品の有無等に容易に対応できる。
【0022】
(6)車両の屋根部分を形成するルーフパネルと車室内の天井形状を形作る内装部材との間に配設され、前記ルーフパネルと前記内装部材とに対して面状に広がる機能性シートと、前記機能性シートに設けられた伝送部材と、前記機能性シートに設けられたルーフ側機器と、を備え、前記機能性シートは、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含み、前記伝送部材は、前記機能性シートにおいて少なくとも一端が前記ルーフ側機器に接続される配線経路に沿って設けられている、配線モジュールと、前記内装部材に設けられる内装部材側伝送部材を備える内装部材側配線モジュールと、を備える配線モジュールセットである。グレード違い、オプション部品の有無等に容易に対応できる。
【0023】
(7)(6)の配線モジュールセットであって、前記内装部材側伝送部材は、車両のグレード、オプションの有無に拘らず組込まれるルーフ側機器に接続される部材であり、前記伝送部材は、車両のグレード、オプションの有無に応じて組込まれたり組込まれなかったりするルーフ側機器に接続される部材であってもよい。
【0024】
(8)(6)又は(7)の配線モジュールセットであって、前記内装部材側伝送部材は、前記ルーフパネル、前記ルーフパネルを支持するフレーム及び前記内装部材のうちのいずれかに固定されるルーフ側機器に接続される部材であってもよい。
【0025】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の配線モジュール及び配線モジュールセットの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0026】
[実施形態1]
以下、実施形態1に係る配線モジュールについて説明する。
【0027】
<配線モジュールが組込まれる車両について>
図1は配線モジュール20が組込まれた車両10を示す概略斜視図である。車両10は、ボディ12を備える。ボディ12は、車両10の外形をなす部分である。ボディ12は、モノコックボディであってもよいし、ラダーフレーム上に搭載されるボディであってもよい。ここでは、ボディ12は、車室を囲む側方パネル、ルーフパネル13、さらには、乗員が乗り降りするための乗降用ドアパネル、荷物を出し入れするためのリアドアパネル等を含む。ボディ12は、金属によって形成されてもよいし、樹脂によって形成されてもよい。ボディ12は、金属と樹脂との組合せによって構成されていてもよい。ボディ12のうち車室の上方を覆う板状の部分がルーフパネル13である。つまり、ルーフパネル13は、車両10の屋根部分を形成する。ルーフパネル13は、ボディ12の外観形状を形作るべく一部又は全体的に湾曲していてもよい。ルーフパネル13は、金属で形成されてもよいし、樹脂で形成されてもよい.ルーフパネル13は、金属と樹脂との組合せによって構成されていてもよい。ここでは、ルーフパネル13には、アンテナ用孔13hが形成されている(図2参照)。
【0028】
配線モジュール20は、車両10に組込まれる。本実施形態では、配線モジュール20が、ルーフパネル13を含む屋根部分14に組込まれる例が説明される。
【0029】
図2は配線モジュール20を示す斜視図である。図2においては、屋根部分14が図示されている。図3は配線モジュール20を示す分解斜視図である。図2及び図3において示される伝送部材は、概略的な経路を示しており、1本の線として描かれていても、複数の電線等を含む場合がある。屋根部分14としては、上記ルーフパネル13と内装部材16とが図示されている。屋根部分14は、ルーフパネル13を支持するフレームを含む場合がある。内装部材16は、樹脂等で形成された板状部材である。内装部材16は、車室内の天井形状を形作る部分である。内装部材16は、一部又は全体的に湾曲していてもよい。内装部材16は、ルーフパネル13に対して下側に取付けられる。内装部材16は、車室内に露出する部分である。内装部材16は、ルーフライナ(roof liner)と呼ばれることもある。本実施形態では、配線モジュール20は、ルーフパネル13と内装部材16との間に設けられる。
【0030】
<配線モジュールの全体構造について>
配線モジュール20は、機能性シート30と、伝送部材40と、ルーフ側機器50と、剛性部材60とを備える。
【0031】
機能性シート30は、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含む。つまり、機能性シート30は、伝送部材40、ルーフ側機器50及び剛性部材60が固定される以外に、断熱機能、防音機能、電波遮蔽機能の少なくとも1つを奏するシートである。これらの機能を持つ機能性シート30の具体例については後で説明する。
【0032】
機能性シート30は、ルーフパネル13及び内装部材16に対して面状に広がるように、当該屋根部分14に組込まれる。例えば、機能性シート30は、屋根部分14に対して8割以上の面積に広がって配設されてもよい。また、例えば、機能性シート30は、車室内の複数の乗員席のヘッドレストの上方全体に広がるように配設されてもよい。機能性シート30が屋根部分14に対して広がって配設されることで、屋根部分14に対してなるべく広い領域で、伝送部材40及びルーフ側機器50の支持を行える。また、機能性シート30が持つ機能を、屋根部分14に対してなるべく広い領域で、発揮することができる。
【0033】
伝送部材40は、電気又は光等を伝送する部材であり、機能性シート30において少なくとも1端はルーフ側機器50に接続される配線経路に沿って設けられる部材である。例えば、伝送部材40は、芯線と芯線の周囲の被覆とを有する一般電線であってもよいし、裸導線、シールド線、電気ケーブル、エナメル線、ニクロム線、同軸線、光ファイバ等であってもよい。つまり、伝送部材40は、電気を伝送する線状の部材であってもよい。電気を伝送する線状の部材としては、各種信号線、各種電力線であってもよい。また、電気を伝送する線状の伝送部材は、単一の線状物であってもよいし、複数の線状物の複合物(ツイスト線、複数の線状物を集合させてこれをシースで覆ったケーブル等)であってもよい。伝送部材は、機能性シートに対する導電性塗料の塗布、銅箔に対するエッチング等によって形成されてもよい。ここで、伝送部材40が電線であることを想定した説明がなされる。
【0034】
伝送部材40は機能性シート30に設けられる。ここで、伝送部材40が機能性シート30に設けられるとは、電気又は光を伝送する媒体が機能性シートにおいて電気又は光の経路をなすように形作られることをいう。このため、機能性シート30に設けられた伝送部材40とは、当該機能性シート30に対して導電性塗料の塗布、銅箔に対するエッチング等によって直接形成される伝送部材の他、機能性シート30とは別に製造された線状の伝送部材40が、機能性シート30のいずれか又は両方の主面等に沿って一定の経路をなすように形作った状態で取付けられた伝送部材を含む。伝送部材40の支持のための具体的構成は特に限定されない。
【0035】
例えば、伝送部材40は、機能性シート30の一主面に対して固定されていてもよい。例えば、伝送部材40は、機能性シート30の一主面に対して溶着(融着ともいう)されていてもよい。これにより形成された溶着部は、伝送部材40及び機能性シート30の少なくとも一方の一部が溶けて相互にくっついた状態となっている。伝送部材40と機能性シート30との溶着は、超音波溶着によってなされてもよいし、加熱溶着によってなされてもよい。また、伝送部材40と機能性シート30との少なくとも一方の表面が溶剤によって溶かされることで、伝送部材40と機能性シート30とが溶着されてもよい。また、例えば、伝送部材40は、機能性シート30に対して、接着剤、両面テープ等によって固定されていてもよい。また、例えば、伝送部材40は、縫糸等によって、機能性シート30に対して縫付けられていてもよい。また、例えば、伝送部材40が機能性シート30の一主面上に配設された状態で、機能性シート30の一主面の外側から伝送部材40を跨ぐように粘着テープが貼付けられることで、伝送部材40が機能性シート30の一主面に固定されていてもよい。伝送部材40は、機能性シート30の一主面のみに固定される必要は無い。伝送部材40は、機能性シート30の一方主面に固定される部分と、機能性シート30の他方主面に固定される部分とを併有していてもよい。この場合、伝送部材40は、機能性シート30の中間部又は端縁部において一方主面から他方主面に向けて通るように付設されてもよい。
【0036】
また、例えば、伝送部材40は、2つのシートの間に挟み込まれることで、機能性シート30に固定されていてもよい。例えば、機能性シート30が複数層を含む場合において、伝送部材40が各層を構成するシートの間に挟込まれていてもよい。また、機能性シート30に他のシートが重ね合される場合において、機能性シート30と当該他のシートとの間に、伝送部材40が挟込まれていてもよい。この場合において、伝送部材40を挟込む2つのシート同士は、溶着によって固定されてもよいし、接着剤又は両面テープによって固定されてもよい。
【0037】
ここでは、伝送部材40は、機能性シート30に対して主に内装部材16側の面に設けられている。
【0038】
伝送部材40は、ルーフ側機器50に接続されている。ルーフ側機器50は、伝送部材40を介して電気信号又は光信号を送信し又は受信する。または、ルーフ側機器50は、伝送部材40を介して電力供給を受けたり、電力を分配したりする。伝送部材40とルーフ側機器50との接続は、コネクタを介して行われてもよい。伝送部材40がルーフ側機器50内に直接導入され、ルーフ側機器50内の電気要素に直接に接続されていてもよい。
【0039】
ルーフ側機器50は、屋根部分14に配設され、伝送部材40の接続先となる機器である。ルーフ側機器50としては、例えば、電子制御ユニット、ランプ(特にマップランプ、室内ランプ)、スピーカ、室内カメラ、モニタ、投影機器、外部通信用アンテナ、室内側アンテナ等が想定される。
【0040】
ルーフ側機器50は、機能性シート30に設けられる機器である。機能性シート30に対するルーフ側機器50の配置位置は任意である。好ましくは、ルーフ側機器50は、機能性シート30に対して、ルーフ側機器50が果す役割に適した位置に固定される。例えば、ルーフ側機器50がマップランプである場合を想定すると、当該ルーフ側機器50は、機能性シート30のうち前席斜め上前方位置に配設されることになる部分に固定されてもよい。また、例えば、ルーフ側機器50が室内側アンテナである場合を想定すると、当該ルーフ側機器50は、機能性シート30のうち前席又は後席の上方位置に配設されることになる部分に固定されてもよい。
【0041】
ルーフ側機器50は、最終的にはルーフパネル13又は内装部材16等に固定されてもよい。このため、ルーフ側機器50は、機能性シート30において一定位置に保たれる程度の保持力で機能性シート30に保持されていればよい。例えば、ルーフ側機器50は、機能性シート30に対して接着剤、粘着剤、両面テープ等によって固定されてもよい。ルーフ側機器50は、ネジ止、ピン止等によって機能性シート30に固定されてもよい。ルーフ側機器50は、剛性部材60を介して機能性シート30に固定されてもよい。この場合において、ルーフ側機器50は、剛性部材60に対して、接着剤、粘着剤、両面テープ等によって固定されてもよいし、ネジ止、ピン止等によって固定されてもよい。
【0042】
図4は配線モジュール20に係る機能性ブロック図である。図4では、各機能部分の数に拘らず、代表的な機能部分が示されている。図2から図4を参照して、ルーフ側機器50の例を説明する。
【0043】
複数のルーフ側機器50は、電子制御ユニット51、室内側アンテナ52、外部通信用アンテナユニット53、ランプ54、カメラ55、スピーカ56を含む。以下、ルーフ側機器に関して,総称する場合は、符号50が参照され、個別に区別する場合は、符号51、52、53、54、55、56が参照される場合がある。
【0044】
電子制御ユニット51は、プロセッサ、メモリ等を含むコンピュータであり、予め記憶されたプログラムに従って制御処理を実行する。電子制御ユニット51は、例えば、ルーフに設けられた各種機器を制御するエリアECU(Electronic Control Unit)であることが想定される。電子制御ユニット51は、車両側機器18に対して中継伝送部材19を介して接続されている。車両側機器18としては、ルーフよりも下方に設けられる他の電子制御ユニット(例えば、ボディECU、セントラルECU等)18であることが想定される。車両側機器18は、電子制御ユニットに代えて又は加えて電源装置であってもよい。中継伝送部材19は、通信線及び電源線のうちの少なくとも1つを含む。中継伝送部材19は、例えば、ピラーに沿って配設され、ルーフから車両側機器に向けて配索される。電子制御ユニット51は、中継伝送部材19を介して車両側機器18と電気的に接続される。
【0045】
電子制御ユニット51は、伝送部材40を介して、ルーフに設けられる他の機器、例えば、室内側アンテナ52、外部通信用アンテナユニット53、ランプ54、カメラ55、スピーカ56等に通信可能に接続されている。伝送部材40は、通信線を含んでもよい。電子制御ユニット51は、伝送部材40を介して、ルーフに設けられる他のルーフ側機器52、53、54、55、56を制御することができる。
【0046】
伝送部材40に電源線が含まれていてもよい。伝送部材40に含まれる電源線は、中継伝送部材19に含まれる電源線に直接接続されてもよいし、電源分岐ボックス等を介して中継伝送部材19に含まれる電源線に直接接続されてもよい。電源分岐ボックスは、バスバ等で構成される分岐回路、ヒューズ又は半導体素子等によって構成される回路遮断部品等が組込まれた装置である。電源分岐ボックスは、電子制御ユニット51に組込まれていてもよいし、電子制御ユニット51とは別体の装置として構成されていてもよい。
【0047】
機能性シート30における各ルーフ側機器51、52、53、54、55、56の位置、伝送部材40の経路は任意である。図2及び図3に示す例では、機能性シート30のうち前方寄りの領域における幅方向中央に電子制御ユニット51及びランプ54の一部が設けられる。機能性シート30のうち後方寄りの領域における幅方向中央に外部通信用アンテナユニット53が設けられる。なお、車両が進行する向きが前であり、その反対が後ろである。また、前を向いた状態を基準として左右が定る。電子制御ユニット51は、機能性シート30の右又は左に偏って設けられてもよい。
【0048】
ここで、外部通信用アンテナユニット53は、車外の機器との間で無線通信を行うための外部通信用アンテナ53a、53bを含む。ここでは、外部通信用アンテナユニット53は、偏平な形状に形成されている。外部通信用アンテナユニット53内に外部通信用アンテナ53a、53bが組込まれている。外部通信用アンテナ53a、53bは、例えば、公衆通信回線又は専用通信回線における無線基地局との間で通信を行うアンテナ、車車間通信又は路車間通信のためのアンテナ、GPS信号受信のためのアンテナである。ここでは、外部通信用アンテナユニット53は、複数の外部通信用アンテナ53a、53bを含み、複数の方式で外部通信を行う複合アンテナユニットである。外部通信用アンテナユニット53は、1つのアンテナのみを備えていてもよいし、3つ以上のアンテナを備えていてもよい。
【0049】
ここでは、外部通信用アンテナユニット53は、薄いボックス状に形成されている。外部通信用アンテナユニットは、フィン(fin)状又はロッド状に形成されていてもよい。この場合、フィン(fin)状又はロッド状に形成された外部通信用アンテナユニットは、ルーフパネルに形成された孔に挿入されて、当該ルーフパネルの外側に突出してもよい。これにより、外部通信用アンテナを外部に露出させた状態とし易く、外部通信用アンテナ53a、53bを通じて良好な外部通信が可能となる。外部通信用アンテナは、ルーフパネルの外側に位置するように、フィン状又はロッド状の外部通信用アンテナユニットに組込まれていることが好ましい。外部通信用アンテナユニットは、機能性シート30に取付けられず、ボディ12に取付けられていてもよい。この場合、機能性シート30に設けられた伝送部材40の端部のコネクタがボディ12側の外部通信用アンテナユニットにコネクタ接続されてもよい。
【0050】
複数のカメラ55が、機能性シート30の左寄りの領域及び右寄りの領域のそれぞれに分れて設けられる。左右それぞれの領域において、複数のカメラ55が前後に離れて設けられる。また、例えば、複数のスピーカ56が、機能性シート30の左寄りの領域及び右寄りの領域のそれぞれに分れて設けられる。左右それぞれの領域において、複数のスピーカ56が前後に離れて設けられる。さらに、例えば、複数のランプ54が、機能性シート30の左寄りの領域及び右寄りの領域のそれぞれに分れて設けられる。左右それぞれの領域において、複数のランプ54が前後に離れて設けられる。
【0051】
機能性シート30の左右それぞれの領域において、最も前側のスピーカ56の周りにカメラ55とランプ54とが設けられ、前後方向中間のスピーカ56の周りにランプ54が設けられ、最も後側のスピーカ56の周りにカメラ55とランプ54とが設けられる。
【0052】
また、複数の室内側アンテナ52が、機能性シート30に対して左右に分れて設けられる。ここでは、複数の室内側アンテナ52は、電子制御ユニット51よりも後方であって外部通信用アンテナユニット53よりも前方に設けられる。複数の室内側アンテナ52が、左右に分れて設けられ、さらに、前後にも分れて設けられる。より具体的には、複数の室内側アンテナ52は、座席に対応する領域、より具体的には、運転席、助手席、後部座席の左右着座箇所の上方位置に配置される。室内側アンテナ52は、例えば、非接触給電(Wi-Fi(登録商標)給電)等に用いられる。
【0053】
各ルーフ側機器51、52、53、54、55、56は、機能性シート30に対していずれの面に設けられてもよい。本実施形態では、外部通信用アンテナユニット53が機能性シート30のうちルーフパネル13側の面に設けられる例が示される。また、電子制御ユニット51、室内側アンテナ52、ランプ54、カメラ55、スピーカ56が、機能性シート30のうち内装部材16側の面に設けられる例が示される。
【0054】
伝送部材40は、電子制御ユニット51から左右の2方向に分れた経路を通って各ルーフ側機器52、53、54、55、56に接続される。例えば、機能性シート30に対して左寄りの領域に着目すると、伝送部材40の一部が電子制御ユニット51から左方向に延びる。この一部の伝送部材40は、機能性シート30の左縁の手前で曲って当該左縁に沿って前方又は後方に延びて、機能性シート30の左寄りに設けられた各ルーフ側機器52、53、54、55、56に接続される。また、例えば、機能性シート30に対して右寄りの領域に着目すると、伝送部材40の他の一部が電子制御ユニット51から右方向に延びる。この他の一部の伝送部材40は、機能性シート30の右縁の手前で曲って当該右縁に沿って前方又は後方に延びて、機能性シート30の右寄りに設けられた各ルーフ側機器52、53、54、55、56に接続される。
【0055】
上記中継伝送部材19は、電子制御ユニット51から前方に延びる。ここでは、中継伝送部材19は、電子制御ユニット51から左右に分れて、機能性シート30の左右の縁に沿って前方に延びる。中継伝送部材19は、例えば、Aピラーに沿って車体側に導かれる。中継伝送部材19は、電子制御ユニット51から直接引出されてもよいし、電子制御ユニット51に対してコネクタを介して接続されてもよい。中継伝送部材19は、機能性シート30に対して取付けられず、機能性シート30から分離した状態で、Aピラー等に向けて導かれてもよい。
【0056】
なお、機能性シート30に対して、ルーフ側機器が異なる面に位置している場合には、伝送部材40が機能性シート30を貫通するとよい。例えば、外部通信用アンテナユニット53に接続される伝送部材40は、電子制御ユニット51から機能性シート30のうち内装部材16側の面を通って外部通信用アンテナユニット53の近くまで配索され、外部通信用アンテナユニット53の近くで機能性シート30を貫通してルーフパネル13側に引き出されてもよい。
【0057】
剛性部材60は、機能性シート30に設けられる部材である。剛性部材60は、機能性シート30に対して変形し難さを付与する部材である。剛性部材60は、機能性シート30よりも高剛性であることが好ましい。ここでの剛性の高低は、例えば、剛性部材60の長手方向に対して直交する面を基準面とし、剛性部材60の当該基準面における曲げ剛性と、機能性シート30のうち当該剛性部材60が設けられた部分的な領域における当該基準面における曲げ剛性とによって評価されてもよい。例えば、機能性シート30は、アルミニウム箔と不織布との積層体であり、剛性部材60は、中身が埋った樹脂(例えば、PP(ポリプロピレン)、PA(ポリアミド)等)製の板材又は棒材であってもよい。剛性部材60は、ハニカム構造部材のように、強度を持たせつつ軽量化が図られた部材であってもよい。剛性部材60は、鉄、アルミニウム等の金属によって形成されていてもよい。
【0058】
剛性部材60は、機能性シート30に対して接着剤、粘着剤、両面テープ、溶着(超音波溶着、熱溶着等)等によって固定される。剛性部材60は、ネジ止、ピン止等によって機能性シート30に固定されてもよい。ここで、剛性部材60は、細長い長方形板状に形成されている。剛性部材60の長さ寸法は、機能性シート30の幅寸法と同じに設定される。剛性部材60の長さ寸法は、機能性シート30の縁が真下に垂下がらない程度で、機能性シート30の幅寸法より小さくてもよい(例えば、20cm以下の範囲で小さい)。剛性部材60が機能性シート30のうちルーフパネル13側の面に配設される。両者の対向面が接着剤等によって接合される。
【0059】
本実施形態では、機能性シート30に複数(ここでは4つ)の剛性部材60が固定される。各剛性部材60の長手方向は、機能性シート30の幅方向に沿っている。このため、機能性シート30のうち剛性部材60が設けられた部分は、幅方向において垂下がり難いように保たれる。
【0060】
複数の剛性部材60は、機能性シート30に対して前後方向において間隔をあけて設けられている。このため、機能性シート30は、複数の剛性部材60の間で折り曲げられ得る。本配線モジュール20を保管、運搬等する場合には、複数の剛性部材60の間で機能性シート30を折畳むことで、配線モジュール20の保管スペース、運搬スペースを小さくすることができる。
【0061】
機能性シート30に対する剛性部材60の配設領域は任意である。剛性部材60は、機能性シート30に対して部分的な領域に設けられてもよい。
【0062】
上記ルーフ側機器50のうちスピーカ56が支持対象ルーフ側機器であるとして、剛性部材60は、機能性シート30のうちスピーカ56が設けられる領域に設けられてもよい。図2及び図3において、機能性シート30の前後方向において、複数のスピーカ56が前後3つの領域に分れて設けられている。剛性部材60は、当該スピーカ56が設けられる3つの領域に設けられる。これらの各領域において、機能性シート30のうちルーフパネル13側の面に剛性部材60が固定され、内装部材16側の面にスピーカ56が固定されている。
【0063】
また、ルーフ側機器50のうち外部通信用アンテナユニット53が支持対象ルーフ側機器であるとして、剛性部材60は、機能性シート30のうち外部通信用アンテナユニット53が設けられる領域に設けられてもよい。図2及び図3において、機能性シート30のうち後方寄りの領域に外部通信用アンテナユニット53が設けられている。剛性部材60は、当該外部通信用アンテナユニット53が設けられる領域に設けられる。この領域において、機能性シート30のうちルーフパネル13側の面に剛性部材60が固定され、そのさらに上側に外部通信用アンテナユニット53が固定されている。外部通信用アンテナユニット53は、剛性部材60の外側の部分で機能性シート30に固定されていてもよい。外部通信用アンテナユニット53は、剛性部材60に固定されていてもよい。
【0064】
支持対象ルーフ側機器は、複数のルーフ側機器50のうちの全部であってもよいし、一部であってもよい。支持対象ルーフ側機器は、複数のルーフ側機器50のうち重い機器であってもよい。例えば、スピーカ56及び外部通信用アンテナユニット53は、重い機器の一例である。剛性部材60が、機能性シート30のうちスピーカ56、外部通信用アンテナユニット53が設けられる領域に設けられることで、それらのスピーカ56、外部通信用アンテナユニット53をしっかりと支えやすい。支持対象ルーフ側機器は、車室内に露出する機器、例えば、ランプ54、カメラ55、スイッチ等であってもよい。これらの機器は、車室内から押されてしまう可能性がある。そこで、これらの機器の外側に剛性部材60が配置されていれば、当該押された力を剛性部材60によって受けることができる。
【0065】
なお、配線モジュール20が屋根部分14に組込まれた状態で、各ルーフ側機器50は、いずれかの箇所に固定されてもよい。ルーフ側機器50は、ルーフパネル13又はルーフパネル13を支持するフレームに固定されてもよい。ルーフ側機器50は、内装部材16に固定されてもよい。剛性部材60がルーフパネル13又はルーフパネル13を支持するフレームに固定される場合に、ルーフ側機器50は剛性部材60に固定されるだけであってもよい。
【0066】
剛性部材60は、車両における屋根部分である屋根部分14に固定される屋根固定部70を含むことが好ましい。ここでは、剛性部材60に上方に向けて突出する屋根固定部70が形成されている。屋根固定部70は、屋根部分14におけるルーフパネル13又は当該ルーフパネル13を支えるフレームに固定される部分である。屋根固定部70は、例えば、挿入によって抜け止固定されるクリップ形状部分であること、ネジであること等が想定される。剛性部材60が屋根部分14に固定されることは必須ではない。
【0067】
図5は配線モジュール20を示す概略断面図である。図5ではルーフパネル13、ルーフパネル13を支持するフレーム13F及び内装部材16が図示されている。フレーム13Fは、例えば、ルーフパネル13の内側に配設される長尺剛性部材であり、補強バー又はステイと呼ばれる部材である。フレーム13Fは、例えば、車幅方向に沿って配設される。
【0068】
同図に示すように、剛性部材60は、フレーム13Fに対して屋根固定部70を介して固定されている。剛性部材60に対して内装部材16側に機能性シート30が位置している。
【0069】
機能性シート30に対して内装部材16側の面に、電子制御ユニット51、室内側アンテナ52、ランプ54、カメラ55、スピーカ56等が保持されている。これらの電子制御ユニット51、室内側アンテナ52、ランプ54、カメラ55、スピーカ56は、内装部材16上に載置されるだけであってもよいし、嵌込構造によって内装部材16に固定されていてもよい。ランプ54及びカメラ55は、車室内に露出していてもよい。この場合、内装部材16に当該ランプ54及びカメラ55を嵌込可能な凹部16hが形成されると共に、当該凹部16hにランプ54及びカメラ55を車室内に露出させる開口16haが形成されていてもよい。
【0070】
なお、図5では、ランプ54及びカメラ55の上方に機能性シート30が設けられ、そのさらに上方に剛性部材60が設けられている。このため、ランプ54及びカメラ55が押されてしまっても、その力が剛性部材60によって受けとめられ、ランプ54及びカメラ55が内装部材16からルーフパネル13側に退避してしまうことが抑制される。
【0071】
機能性シート30に対してルーフパネル13側の面に、外部通信用アンテナユニット53が設けられる。外部通信用アンテナユニット53と機能性シート30との間の剛性部材60は、外部通信用アンテナユニット53の外側方でフレーム13Fに屋根固定部70を介して固定されるとよい。外部通信用アンテナユニット53は、ルーフパネル13に形成されたアンテナ用孔13hを介して外部に露出する。
【0072】
機能性シート30は、内装部材16とルーフパネル13との間に配設される。機能性シート30は、内装部材16等に固定されていてもよいし、単に内装部材16の上に載置されるだけであってもよい。例えば、機能性シート30は、両面テープ、接着剤、溶着等によって内装部材16等に固定されてもよい。
【0073】
上記したように機能性シート30は、断熱機能、防音機能及び電波遮蔽機能のうちの少なくとも1つを奏する層を含む。図5では、機能性シート30は、不織層32及び電波遮蔽層34を含む。ここでは、機能性シート30は、下側から上側に向けて、不織層32及び電波遮蔽層34が重ね合された多層構造を有する。各層の重ね合せ順は、任意である。例えば、不織層32の下側に電波遮蔽層34が設けられてもよい。機能性シートが複数の機能層を有する場合において、複数の機能層が機能性シートの厚み方向において重なって配置されていることは必須ではない。複数の機能層は、機能性シートが広がる領域内において、異なる領域に設けられていてもよい。例えば、複数の機能層が、機能性シートが広がる領域内において横並びで設けられていてもよい。1つの機能層に対して他の機能層が部分的に設けられてもよい。
【0074】
不織層32は、機能性シート30の一方主面側及び他方主面側の間で、熱が伝わり難いようにする断熱性を奏する層の一例である。断熱層は、熱放射エネルギーを反射する層であってもよい。断熱層は、他の層よりも熱伝導率が低い層であってもよい。例えば、断熱層は、不織シートの他、発泡シート等のように、細かい隙間を含むシートが用いられてもよい。断熱層としては、断熱塗料、遮熱塗料が用いられてもよい。
【0075】
不織層32は、機能性シート30の一方主面側及び他方主面側の間で、音が伝わり難いようにする防音性を奏する層の一例であるとも把握可能である。防音性を奏する層は、音を反射するものであってもよいし、音のエネルギーを熱エネルギーとして吸収するものであってもよい。例えば、防音層としては、不織シートの他、発泡シート等のように、細かい隙間を含むシートが用いられてもよい。防音層としては、吸音塗料が用いられてもよい。
【0076】
断熱層と防音層とは物理的に別の層として設けられてもよい。
【0077】
電波遮蔽層34は、機能性シート30の一方主面側及び他方主面側の間で、電波が伝わり難いようにする層である。電波遮蔽層34は、全ての周波数に対して電波遮蔽性を有していてもよい。電波遮蔽層34は、一部の周波数帯に対して選択的な電波遮蔽性を有していてもよい。この場合、一部の周波数帯の電波は、電波遮蔽層において反射又は吸収の少なくとも一方がなされればよい。電波遮蔽層34は、アルミニウム、鉄等の金属箔で形成された層であってもよい。選択的な電波遮蔽性を有する電波遮蔽層34としては、周知の周波数選択膜(FSS: Frequency Selective Surface)が用いられてもよい。図5は周波数選択膜の一例を示す図である。周波数選択膜は、樹脂等で形成されたベースフィルム上に金属箔等によってユニットセル(素子)を形成したものである。かかる周波数選択膜は、ユニットセル(素子)の周波数特性に応じて1つ又は複数の周波数帯の電波を選択的に遮蔽し、他の周波数帯の電波を通過させる性質を有する。選択的な電波遮蔽性を有する電波遮蔽層は、断熱層又は防音層に直接導電性ペースト等を印刷することによって形成されていてもよい。
【0078】
なお、各層は、単に重ね合されただけであってもよい。各層は、両面テープ、接着剤、溶着等によって固定されていてもよい。
【0079】
配線モジュール20が電波遮蔽層34を含む場合、外部通信用アンテナユニット53が、電波遮蔽層34に対して車外側に設けられていることが好ましい。これにより、外部通信用アンテナ53a、53bから放射される電波が、電波遮蔽層34によって遮蔽され、車室内側に伝播され難くなる。また、外部通信用アンテナ53a、53bから放射される電波は電波遮蔽層34によって遮蔽されることなく外部に伝播される。このため、外部通信用アンテナ53a、53bを介した外部の機器(基地局等)との無線通信は良好に行われる。また、車内側に電波が伝わらないため、電波の車外への放射効率が高くなる。この点からも、外部通信用アンテナ53a、53bを介した外部の機器(基地局等)との無線通信が良好に行われる。
【0080】
また、配線モジュール20が電波遮蔽層34を含むことを前提とすると、室内側アンテナ52は、電波遮蔽層34に対して車室内側に設けられていることが好ましい。これにより、室内側アンテナ52及び車室内の室内機器から放射される電波が、電波遮蔽層34によって遮蔽され、車外側に伝播され難くなる。これにより、室内側アンテナ52無線通信を行う電波が、電波遮蔽層34によって遮蔽され、車外側に伝播され難くなる。一方、室内側アンテナ52が放射する電波は、室内側アンテナ52に対して電波遮蔽層34とは反対側の車室内側には伝播される。このため、室内側アンテナ52を通じて、室内機器との間で良好に無線通信を行うことができる。また、室内側アンテナ52が室内機器に対して非接触給電を行う場合には、車外に電波(電力)が漏れていかないため、効率的に非接触給電が行われる。
【0081】
なお、室内側アンテナ52については比較的薄くて軽量であるため、機能性シート30に固定されるのみで、内装部材16に固定されなくてもよい。
【0082】
屋根固定部70の一具体例について説明する。図6及び図7は剛性部材60に設けられた屋根固定部70を示す斜視図である。図8は屋根固定部70を示す断面図である。
【0083】
屋根固定部70は、剛性部材60に形成された保持孔64に、嵌込固定部72が保持された構成とされている。
【0084】
保持孔64は、剛性部材60のうち板状部分61に形成されている。すなわち、剛性部材60にその主面方向に沿って広がる板状部分61が設けられる。板状部分61は、剛性部材60のうち機能性シート30に固定された部分に一体形成された部分であってもよいし、当該機能性シート30に固定された部分に対して別途溶着、接着、ネジ止、嵌込構造等によって取付けられた部分であってもよい。
【0085】
板状部分61の縁から内側に離れた位置に保持孔64が形成されている。保持孔64は円孔状に形成されている。保持孔64から板状部分61の縁に向うようにスリット状の導入部65が形成されている。導入部65は、板状部分61の縁から保持孔64に向けて徐々に狭まる一対のガイド縁65aを含む。一対のガイド縁65aから離れた部分に逃し用開口65hが形成されている。このため、一対のガイド縁65aは、逃し用開口65hを狭めて、一対のガイド縁65a間を広げるように、弾性変形することができる。
【0086】
板状部分61に対して間隔をあけて補助板状部分66が形成されている。補助板状部分66のうち保持孔64と対向する部分に補助孔67が形成されている。板状部分61と補助板状部分66との間において、上記保持孔64の周辺部には、後述する頭部74を配置可能な隙間が設けられている。補助板状部分66は省略されてもよい。
【0087】
嵌込固定部72は、嵌込本体部73と、嵌込状態保持ピン77とを備える。
【0088】
嵌込本体部73は、樹脂等で形成された部材であり、頭部74と、挿入部75とを備える。頭部74は、円板状に形成されている。挿入部75は、頭部74の一方主面から突出する形状に形成されている。より具体的には、挿入部75は、円筒状に形成されている。挿入部75には、その軸方向沿ったスリット75Sが複数形成されている。挿入部75の先端部75eは、内側に向う形状に形成されている。挿入部75は、その先端側を広げるように変形することができる。
【0089】
上記頭部74に開口74hが形成されている。嵌込状態保持ピン77は、開口74hから挿入部75内に嵌め込まれている。嵌込状態保持ピン77は、ピン頭部78と、柱状部79とを含む。ピン頭部78は開口74h内に配置可能な円板状に形成されている。柱状部79は、ピン頭部78から突出する長尺形状に形成されている。ピン頭部78の先端部は、先端側から基端側に向って徐々に太くなる第1ガイド面79aに形成されている。ピン頭部78の長手方向中間部は、その周方向に沿って内側に凹む溝部79bに形成されている。この溝部79bに上記挿入部75の先端部75eが嵌込まれる。また、ピン頭部78の基端部は、先端側から基端側に向って徐々に細くなる第2ガイド面79cに形成されている。
【0090】
上記補助板状部分66における補助孔67は、ピン頭部78の外径よりも大きい外径に形成されている。
【0091】
初期状態では、嵌込状態保持ピン77におけるピン頭部78は、嵌込本体部73における頭部74よりも外方に突出した状態となっている。この嵌込固定部72における挿入部75の基端部が上記保持孔64内に保持されると共に、頭部74が板状部分61と補助板状部分66との間に配設されることで、嵌込固定部72が剛性部材60に対して支持される。この状態で、挿入部75は、保持孔64と導入部65との間の狭隘部によって保持孔64から脱しないように保持される。
【0092】
剛性部材60がフレーム13F等に固定される際には、挿入部75がフレーム13Fに形成された固定孔13Faに嵌め込まれる。この後、嵌込状態保持ピン77が嵌込本体部73に向けて押込まれる。すると、挿入部75の先端部75eがピン頭部78の第1ガイド面79aによって外向きに押出される。これにより、挿入部75の先端部の外向き部分が、フレーム13Fに形成された固定孔13Faに抜け止するように引っかかり又は接触した状態となる。嵌込状態保持ピン77がさらに押込まれ、挿入部75の先端部75eがピン頭部78の溝部79b内に嵌り込むことで、嵌込固定部72がフレーム13Fに形成された固定孔13Faに嵌め込まれた状態に保たれる。この状態で、ピン頭部78の外向き面は、頭部74の外向き面の延長上に位置していてもよい。これにより、ピン頭部78が不用意に押込まれ難くなる。
【0093】
上記状態からピン頭部78をさらに押込むと、挿入部75の先端部75eとピン頭部78の溝部79bとの嵌り込み状態が解除され、挿入部75の先端部75eがピン頭部78の第2ガイド面79cに対し内向きに退避可能な状態となる。これにより、挿入部75の先端部の外向き部分と、固定孔13Faとの引っかかり又は接触状態が解消され、嵌込固定部72がフレーム13Fに形成された固定孔13Faから離脱可能となる。かかる構成によって、剛性部材60をフレーム13Fに容易に取付けることができ、また、容易に取外すことができる。
【0094】
このように構成された配線モジュール20によると、機能性シート30にルーフ側機器50及び伝送部材40が設けられている。このため、配線モジュール20を、屋根部分14に対して一括して機能性シート30、ルーフ側機器50及び伝送部材40を容易に組込むことができる。この際、機能性シート30が自重によって垂下がることが考えられる。また、機能性シート30に設けられるルーフ側機器50の重み、伝送部材40の重みによって垂下がることが考えられる。配線モジュール20は、屋根部分14の下方に大きく広がる可能性があるため、その一部が垂下がると、屋根部分14への組込が困難となる。
【0095】
本配線モジュール20には、機能性シート30に剛性部材60が設けられている。このため、機能性シート30のうち剛性部材60が設けられた部分が垂下がり難くなる。これにより、配線モジュール20が屋根部分14に容易に組込まれ得る。
【0096】
例えば、図9は車両10における配線モジュール20の位置を示す概略説明図である。図9は左右方向に対して垂直な面における位置関係が示される。同図に示すように、配線モジュール20が内装部材16とルーフパネル13との間に設けられる。車体側に車両側機器18A、18Bが設けられる。車両側機器18A、18Bは、例えば、ボディ12のうち内装部材16よりも下方に設けられる機器である。車両側機器18A、18B、上記したように、ボディECU、セントラルECU等であり、電源装置であってもよい。例えば、車両側機器18AはECUであり、車両側機器18Bは電源装置である。車両側機器18A、18Bから引出される中継伝送部材19は、Aピラー11P等を通ってルーフパネル13と内装部材16との間に引出され、電子制御ユニット51に接続される。上記したように、中継伝送部材19は、電子制御ユニット51内に直接導入されてもよいし、コネクタを介して接続されてもよい。
【0097】
配線モジュール20をルーフパネル13に組付ける際は、例えば次のようにしてなされる。すなわち、作業者等が、配線モジュール20を、ルーフパネル13の下方から持上げて、当該ルーフパネル13に取付ける。この際、作業者等が配線モジュール20のうち剛性部材60が設けられた部分を下方から持上げる(矢符P参照)。すると、比較的少ない支持箇所であっても、配線モジュール20が垂下がり難いように支持された状態で、ルーフパネル13に組付けられる。このため、配線モジュール20がルーフパネル13に対して容易に組付けられる。
【0098】
また、剛性部材60が機能性シート30のうち支持対象ルーフ側機器(外部通信用アンテナユニット53、ランプ54、カメラ55)等が設けられる領域に設けられていると、室内側からそれらの支持対象ルーフ側機器が押された場合でも、剛性部材60によってしっかりと支持することができる。
【0099】
また、剛性部材60が屋根固定部70を介して屋根部分14に固定されれば、剛性部材60が屋根部分14にしっかりと固定される。
【0100】
また、剛性部材60における保持孔64は、嵌込固定部72を、機能性シート30が広がる方向において移動を許容する状態で支持する。このため、機能性シート30における剛性部材60を屋根部分14に固定する際において、製造誤差、組付誤差等が存在する場合において、フレーム13Fにおける固定孔13Faの位置に合せて、嵌込固定部72の位置が調整される。このため、嵌込固定部72がルーフパネル13に容易に嵌込固定される。
【0101】
図10は実施形態1に係る変形例を示す斜視図である。同図に示すように、本実施形態において、ルーフ側機器50と剛性部材60との間に機能性シート30が存在する場合において、ルーフ側機器50が剛性部材60に直接固定されてもよい。本例では、ルーフ側機器50に固定片152が突設されており、機能性シート30のうち固定片152に対応する領域に開口131hが形成される。そして、ネジ等の固定部材Sが固定片152に形成された挿通孔152hに挿通されると共に、上記開口131hを通って剛性部材60に形成された固定孔にねじ締め等によって固定される構成であってもよい。
【0102】
[実施形態2]
実施形態2に係る配線モジュールセットについて説明する。図11は配線モジュールセット210を示す分解斜視図である。図2においては、屋根部分14が図示されている。
【0103】
配線モジュールセット210は、配線モジュール20と、内装部材側配線モジュール220とを備える。
【0104】
配線モジュール20は、上記実施形態1で説明したものと同様構成であってもよい。
【0105】
内装部材側配線モジュール220は、内装部材16に設けられる配線モジュールである。内装部材側配線モジュール220は、内装部材側伝送部材240を含む。内装部材側伝送部材240は、上記伝送部材40と同じであってもよい。ここでは、内装部材側伝送部材240は、電線であることを想定した説明がなされる。
【0106】
内装部材側伝送部材240は、屋根部分14に組込まれる機器のうちの一部のルーフ側機器250に接続される。内装部材側伝送部材240は、ルーフ側機器250内に直接導かれその内部の電気部品に直接接続されていてもよいし、コネクタを介して接続されていてもよい。このルーフ側機器250は、機能性シート30には固定されない。ルーフ側機器250は、内装部材16、ルーフパネル13、フレーム13F等に固定されてもよい。図11では、ルーフ側機器250が内装部材16に固定される例が示される。
【0107】
内装部材側配線モジュール220は、ルーフ側機器250と一緒に屋根部分14に組込まれてもよいし、ルーフ側機器250とは別々に屋根部分14に組込まれ、屋根部分14においてルーフ側機器250にコネクタ接続されてもよい。内装部材側伝送部材240は、粘着テープ、粘着剤等によって内装部材16に固定されてもよい。
【0108】
内装部材側伝送部材240は、上記配線モジュール20とは独立した配線経路であってもよい。例えば、内装部材側伝送部材240は、上記中継伝送部材19とは別の中継伝送部材219を介して車両側機器に接続されるとよい。
【0109】
本実施形態2によると、内装部材側配線モジュール220における内装部材側伝送部材240と、配線モジュール20における伝送部材40とを別々に車両における屋根部分14に組込むことができる。このため、グレード違い、オプション部品の有無等に容易に対応できる。
【0110】
例えば、屋根部分14に組込まれる複数のルーフ側機器が、車両のグレード、オプションの有無に拘らず組込まれるルーフ側機器(共通ルーフ側機器と称してもよい、例えば、マップランプ等)と、車両のグレード、オプションの有無に応じて組込まれたり組込まれなかったりするルーフ側機器(任意ルーフ側機器と称してもよい、例えば、カメラ、室内側アンテナ等)とに分類されるとする。前者のルーフ側機器に接続される配線が、内装部材側伝送部材240として内装部材側配線モジュール220に組込まれるとよい。後者のルーフ側機器に接続される配線が、伝送部材40として配線モジュール20に組込まれるとよい。これにより、車両におけるベース仕様を内装部材側配線モジュール220によって製造し、これにルーフ側機器が追加される各種使用を、機能性シート30と共に一括組込して容易に対応することが可能となる。

【0111】
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
【符号の説明】
【0112】
10 車両
11P Aピラー
12 ボディ
13 ルーフパネル
13F フレーム
13Fa 固定孔
13h アンテナ用孔
14 屋根部分
16 内装部材
16h 凹部
16ha 開口
18、18A、18B 車両側機器
19 中継伝送部材
20 配線モジュール
30 機能性シート
32 不織層
34 電波遮蔽層
40 伝送部材
50、250 ルーフ側機器
51 電子制御ユニット(ルーフ側機器)
52 室内側アンテナ(ルーフ側機器)
53 外部通信用アンテナユニット(ルーフ側機器)
53a、53b 外部通信用アンテナ
54 ランプ(ルーフ側機器)
55 カメラ(ルーフ側機器)
56 スピーカ(ルーフ側機器)
60 剛性部材
61 板状部分
64 保持孔
65 導入部
65a ガイド縁
65h 逃し用開口
66 補助板状部分
67 補助孔
70 屋根固定部
72 嵌込固定部
73 嵌込本体部
74 頭部
74h 開口
75 挿入部
75S スリット
75e 先端部
77 嵌込状態保持ピン
78 ピン頭部
79 柱状部
79a 第1ガイド面
79b 溝部
79c 第2ガイド面
131h 開口
152 固定片
152h 挿通孔
210 配線モジュールセット
219 中継伝送部材
220 内装部材側配線モジュール
240 内装部材側伝送部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11