IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特許7609346サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム
<>
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図1
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図2
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図3
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図4
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図5
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図6
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図7
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図8
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図9
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図10
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図11
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図12
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図13
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図14
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図15
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図16
  • 特許-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241224BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20241224BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q50/40
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024564563
(86)(22)【出願日】2024-08-30
(86)【国際出願番号】 JP2024031263
【審査請求日】2024-10-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168310
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 幹夫
(72)【発明者】
【氏名】戸枝 亘
(72)【発明者】
【氏名】田中 裕明
(72)【発明者】
【氏名】清水 里香
(72)【発明者】
【氏名】秋田 拓真
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 京佑
(72)【発明者】
【氏名】小野 華奈
(72)【発明者】
【氏名】川崎 大輔
(72)【発明者】
【氏名】磯貝 愛莉
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2023/166563(WO,A1)
【文献】特開2009-205290(JP,A)
【文献】国際公開第2021/084806(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/212315(WO,A1)
【文献】特開平05-073582(JP,A)
【文献】特開2016-177635(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求手段と、
前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成手段と、
前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供手段と、
を備える、サーバ装置。
【請求項2】
前記生成手段は、前記ホテルに関するホテル情報と前記荷物を識別するための荷物IDを含む前記第1の提示情報を生成する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記生成手段は、前記チェックイン手続きによって前記利用者に割り当てられた客室番号、前記荷物ID及び前記利用者を特定する利用者特定情報を含む前記第2の提示情報を生成する、請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記生成手段は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報のそれぞれを2次元バーコードに変換し、
前記提供手段は、前記第1の提示情報に対応する第1の2次元バーコードと前記第2の提示情報に対応する第2の2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記生成手段は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報を2次元バーコードに変換し、
前記提供手段は、前記2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記要求手段は、前記利用者の身分証明書に関する身分証明書情報を含むチェックイン要求を前記ホテルサーバに送信する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求工程と、
前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成工程と、
前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供工程と、
を備える、サーバ装置の制御方法。
【請求項8】
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求処理と、
前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成処理と、
前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供処理と、
を実行させるためのプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、端末、サーバ装置の制御方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
荷物の発送や受け取りに関する技術が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1には、手荷物配送サービスの手荷物受渡し窓口での利用者1名あたりの所要時間を人件費が嵩むことなく短縮させる、と記載されている。特許文献1のサーバは、ユーザ端末にて宿泊予約画面に入力された宿泊施設の情報に基づいて宿泊予約を受付けると、手荷物配送サービスの予約受付画面をユーザ端末に送信する。サーバは、手荷物配送サービスの予約受付画面に入力された交通拠点の情報に基づいて手荷物配送サービスの予約を受付けると一意の受付番号を発番し、この受付番号を含む予約確認画面をユーザ端末に送信する。サーバは、宿泊予約画面に入力された宿泊施設の情報及び予約受付画面に入力された交通拠点の情報を基に、手荷物配送サービスの予約受付情報を記憶する。サーバは、手荷物配送サービスの予約受付情報として、利用者の情報と、手荷物を預け入れる手荷物受渡し窓口の識別コードと、その手荷物を受け取る手荷物受渡し窓口の識別コードとを、受付番号別に記憶する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-108285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
入国者の荷物を宿泊先のホテル等に配送するサービスが存在する。このようなサービスを利用するためには、利用者は、荷物の配送先となるホテルの住所等を記載する必要がある。住所等の記載は利用者、とりわけ、インバウンド旅客のような外国人にとっては大きな負担になることがある。
【0006】
また、インバウンド旅客はホテルに滞在することも多い。その際、ホテルは、インバウンド旅客に、氏名、住所、国籍、旅券番号等の記載を求める。しかし、このような住所等の記載は、荷物の配送と同様に、インバウンド旅客のような外国人にとっては大きな負担になることがある。
【0007】
なお、特許文献1に開示された技術は、荷物の受け取りに関する技術である。従って、特許文献1に開示された技術を適用しても上記問題を解消することはできない。
【0008】
本発明は、インバウンド旅客等の利便性向上に寄与する、サーバ装置、端末、サーバ装置の制御方法及び記憶媒体を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点によれば、利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求手段と、前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成手段と、前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供手段と、を備える、サーバ装置が提供される。
【0010】
本発明の第2の視点によれば、サーバ装置に対し、利用者が予約したホテルのチェックインを要求する、要求手段と、前記サーバ装置から、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を取得する、取得手段と、を備える、端末が提供される。
【0011】
本発明の第3の視点によれば、利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求工程と、前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成工程と、前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供工程と、を備える、サーバ装置の制御方法が提供される。
【0012】
本発明の第4の視点によれば、サーバ装置に搭載されたコンピュータに、利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求処理と、前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成処理と、前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供処理と、を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の各視点によれば、インバウンド旅客等の利便性向上に寄与する、サーバ装置、端末、サーバ装置の制御方法及び記憶媒体が提供される。なお、本発明の効果は上記に限定されない。本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果と共に、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、一実施形態の概要を説明するための図である。
図2図2は、一実施形態の動作概要を説明するためのフローチャートである。
図3図3は、本開示の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図4図4は、本開示の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。
図5図5は、本開示の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。
図6図6は、本開示の実施形態に係る配送伝票の一例を示す図である。
図7図7は、本開示の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。
図8図8は、本開示の実施形態に係るホテル端末の表示の一例を示す図である。
図9図9は、本開示の実施形態に係る端末の処理構成の一例を示す図である。
図10図10は、本開示の実施形態に係るホテルサーバの処理構成の一例を示す図である。
図11図11は、本開示の実施形態に係る宿泊予約者管理データベースの一例を示す図である。
図12図12は、本開示の実施形態に係るチェックイン制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、本開示の実施形態に係るサーバ装置の処理構成の一例を示す図である。
図14図14は、本開示の実施形態に係る利用者管理データベースの一例を示す図である。
図15図15は、本開示の実施形態に係るチェックイン制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、本開示の実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図17図17は、本開示に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、特段の釈明がない場合には、各図面に記載されたブロックはハードウェア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0016】
一実施形態に係るサーバ装置100は、要求手段101と、生成手段102と、提供手段103と、を備える(図1参照)。要求手段101は、利用者からの要求に応じて、当該利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し利用者のチェックイン手続きの実行を要求する(図2のステップS1)。生成手段102は、ホテルサーバがチェックイン手続きに成功すると、利用者の荷物をホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する(ステップS2)。提供手段103は、生成された第1の提示情報と第2の提示情報を利用者に提供する(ステップS3)。
【0017】
サーバ装置100は、利用者が配送事業者に提示する第1の提示情報とホテルに提示する第2の提示情報を生成し、当該生成した情報を利用者に提供する。利用者は、荷物と共に配送事業者を訪れ第1の提示情報を配送事業者に提示する。配送事業者は、提示された情報から荷物をホテルに運ぶための発送伝票を作成する。また、宿泊先のホテルに到着した利用者は、第2の提示情報をホテルに提示する。当該利用者のチェックイン手続きは既に終了しているため、ホテルは、当該利用者の荷物と客室の鍵を手渡す。このように、サーバ装置100から提供される情報を活用することで、利用者は、発送伝票やホテルの宿泊名簿に手書きで氏名や国籍等を記載する必要がないので、当該利用者の利便性が向上する。
【0018】
以下に具体的な実施形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0019】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0020】
[システムの構成]
図3は、本願開示の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理システムには、少なくとも1以上の宿泊事業者及び配送事業者が含まれる。
【0021】
第1の実施形態に係る情報処理システムは、旅客(例えば、外国からのインバウンド旅客)の荷物を宿泊先のホテルまで配送するサービス(荷物配送サービス)を提供する。
【0022】
さらに、利用者は、ホテルのチェックインを入国した空港で完了することができる。利用者は、ホテルのチェックイン手続きをホテルから離れた場所で行うことができる。以降の説明において、ホテルとは異なる場所で行われるチェックイン手続きを「リモートチェックイン」と表記する。
【0023】
リモートチェックインを完了することで、利用者は、ホテルのフロント等で氏名の記入や身分証明書の提示をする必要がなくなる。リモートチェックインを完了した利用者(宿泊予約者)は、フロントで客室の鍵を受け取り割り当てられた客室に入室する。リモートチェックインを完了した利用者は、煩雑な手続きを行うことなくスムーズにホテルの客室に入室できる。
【0024】
各宿泊事業者(ホテル)は、ホテルサーバ10とホテル端末20を備える。
【0025】
ホテルサーバ10は、ホテルの主たる業務を実現するサーバである。具体的には、ホテルサーバ10は、宿泊予約者、宿泊客に関する制御、管理等を行う。例えば、ホテルサーバ10は、宿泊予約者の情報(例えば、氏名、性別、住所、生年月日、電話番号、メールアドレス等)と予約情報(例えば、宿泊期間、ルームタイプ等)を記憶する。ホテルサーバ10は、予約情報等を用いて宿泊予約者のチェックイン手続きや宿泊客のチェックアウト手続き等を実行する。
【0026】
ホテルサーバ10は、各ホテル内に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
【0027】
ホテル端末20は、ホテルのフロント等に設置される端末である。フロントに待機するホテルのスタッフ等がホテル端末20を操作する。ホテル端末20とホテルサーバ10は、接続されている。
【0028】
配送事業者は、各宿泊事業者と業務提携を行っている。配送事業者は、利用者(旅客)から荷物を預かる受付カウンタを空港の内外に設置する。配送事業者は、受付カウンタに配送端末30を設置する。配送端末30は、利用者の荷物が滞在先のホテルに配送される際に用いられる端末(デバイス、装置)である。
【0029】
サーバ装置40は、荷物配送サービスやリモートチェックインを実現するためのサーバである。サーバ装置40は、複数の宿泊事業者を構成員とする組合等によって管理、運営される。あるいは、サーバ装置40は、宿泊事業者等から委託を受けた民間事業者等により管理、運営されてもよい。サーバ装置40は、上記組合の建物内に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
【0030】
利用者は、スマートフォン等の端末50を所持する。
【0031】
図3に示す各装置(ホテルサーバ10、配送端末30、サーバ装置40等)は有線又は無線の通信手段により接続され、相互に通信可能に構成されている。
【0032】
図3に示す情報処理システムの構成は例示であって、その構成を限定する趣旨ではない。例えば、情報処理システムには、複数のサーバ装置40が含まれていてもよい。複数のサーバ装置40によって負荷分散や冗長化が実現されてもよい。同様に、各宿泊事業者は、複数のホテルサーバ10やホテル端末20を備えていてもよい。
【0033】
図3には、3つの宿泊事業者(ホテルA、ホテルB、ホテルC)を図示しているが、システムに含まれる宿泊事業者の数を限定する趣旨ではない。情報処理システムには、少なくとも1以上の宿泊事業者が含まれていればよい。なお、図3において、ホテルBやホテルCが備えるホテルサーバ10、ホテル端末20の図示を省略している。
【0034】
[概略動作]
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略動作について説明する。
【0035】
<アカウントの作成>
荷物配送サービス及びリモートチェックインサービスの享受を希望する利用者は、サーバ装置40にアクセスしてアカウントを作成する。利用者は、端末50を操作してサーバ装置40が提供する利用者登録ページ等にアクセスする。
【0036】
サーバ装置40は、利用者登録ページにおいて、氏名、性別、生年月日、住所、ログイン情報(ID、パスワード)、連絡先(電話番号、メールアドレス等)を取得する。
【0037】
サーバ装置40は、取得した氏名等を対応付けて利用者管理データベースに記憶する。利用者管理データベースの詳細は後述する。
【0038】
<アプリケーションのインストール>
利用者は、荷物配送サービスやリモートチェックインサービスを享受するための専用アプリケーションを端末50にインストールする。利用者は、任意の手段により上記専用アプリケーションを取得し、端末50にインストールする。なお、以降の説明において特段の釈明がない場合には、アプリケーションは荷物配送サービス等のための専用アプリケーションを示す。
【0039】
<身分証明書情報の格納>
アプリケーションをインストールした利用者は、身分証明書に関する情報を端末50に格納する。例えば、端末50は、パスポート、運転免許証、マイナンバーカード等に関する情報を取得し、記憶する。第1の実施形態では、パスポートに関するパスポート情報が身分証明書情報として取得される場合について説明する。
【0040】
端末50は、利用者の操作に応じて、当該利用者が所持するパスポートに関するパスポート情報を取得する。
【0041】
例えば、端末50は、パスポートに記載された氏名、性別、生年月日、住所、国籍、旅券番号、生体情報(顔画像)等を取得する。例えば、端末50は、パスポートを撮影することで得られる画像データからパスポート情報を取得してもよいし、パスポートに搭載されたIC(Integrated Circuit)チップからパスポート情報を取得してもよい。あるいは、端末50は、外務省等の公的機関から発行された電子的なパスポート(デジタルパスポート)からパスポート情報を取得してもよいし、当該デジタルパスポートをパスポート情報として記憶してもよい。
【0042】
なお、生体情報には、例えば、顔、指紋、声紋、静脈、網膜、瞳の虹彩の模様(パターン)といった個人に固有の身体的特徴から計算されるデータ(特徴量)が例示される。あるいは、生体情報は、顔画像、指紋画像等の画像データであってもよい。生体情報は、利用者の身体的特徴を情報として含むものであればよい。本願開示の実施形態では、人の「顔」に関する生体情報(顔画像又は顔画像から生成された特徴量)を用いる場合について説明する。
【0043】
端末50は、取得したパスポート情報(身分証明書情報)を内部に記憶する。
【0044】
<ホテルの予約>
利用者(例えば、インバウンド旅客)は、出国前にホテルの予約を行う。利用者は、端末50を操作し、アプリケーションを起動する。利用者は、アプリケーションを介して予約を希望するホテルのホテルサーバ10にアクセスする。より具体的には、端末50は、ホテルサーバ10が提供する客室予約サイトにアクセスする。
【0045】
利用者は、当該客室予約サイトにおいて客室の予約を行う。その際、利用者は、客室予約サイトに氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス等を入力する。
【0046】
利用者の客室予約を完了したホテルサーバ10は、宿泊予約者の情報(例えば、氏名、性別、生年月日、住所、メールアドレス等)と予約情報を対応付けて宿泊予約者管理データベースに記憶する。予約情報には、予約を識別する予約番号、宿泊期間(チェックイン予定日、チェックアウト予定日)、客室のタイプ等が含まれる。宿泊予約者管理データベースの詳細は後述する。
【0047】
<リモートチェックイン>
利用者は、航空機に搭乗して到着空港に到着する。空港に到着すると、利用者は、荷物配送サービスを利用するための手続き及びリモートチェックインのための手続きを行う。なお、本願開示における「リモートチェックイン」という文言は、利用者が宿泊施設に到着後、宿泊施設の窓口等で行う「チェックイン」の対義語を意味している。即ち、宿泊施設に到着する前に別の場所で利用者がチェックイン手続きを行う行為や、チェックイン手続きの一部を事前に行う行為、および、客室のドアをゲスト所有のモバイル端末で閉開錠できるようにするなどチェックイン手続きに伴う一連の行為が「リモートチェックイン」には含まれる。
【0048】
はじめに、端末50は、利用者の本人確認を行う。利用者は、アプリケーションを起動する。アプリケーション(端末50)は、利用者による所定動作(例えば、「リモートチェックイン」ボタンの押下)に応じて、利用者の生体情報を取得する。例えば、端末50は、所謂、自撮りによって利用者の顔画像を取得する。
【0049】
端末50は、事前に取得したパスポート情報に含まれる顔画像と自撮りによって得られる顔画像を用いた本人確認を実行する。本人確認に成功すると、利用者は、配送サービス及びリモートチェックインサービスを享受できる。
【0050】
本人確認が成功すると、端末50は、事前に取得した身分証明書情報(パスポート情報)をサーバ装置40に送信する。具体的には、端末50は、パスポート情報を含む「チェックイン要求」をサーバ装置40に送信する(図4参照)。
【0051】
チェックイン要求を受信すると、サーバ装置40は、各宿泊事業者(ホテルサーバ10)に対してリモートチェックインの実行を要求する。具体的には、サーバ装置40は、端末50から受信したチェックイン要求を情報処理システムに含まれる各ホテルサーバ10に転送する。
【0052】
チェックイン要求を受信した各ホテルサーバ10は、パスポート情報から得られる宿泊予約者を特定する情報(例えば、氏名や氏名と生年月日の組み合わせ)をキーとして宿泊予約者管理データベースを検索する。ホテルサーバ10は、氏名等をキーとして宿泊予約者管理データベースを検索し、複数の宿泊予約者のなかからリモートチェックインを希望する利用者を特定する。
【0053】
ホテルサーバ10は、特定した利用者(宿泊予約者)に客室を割り当て、割り当てた客室の客室番号を宿泊予約者管理データベースに記憶する。さらに、ホテルサーバ10は、身分証明書情報(パスポート情報)を記憶する。
【0054】
利用者に客室を割り当て、パスポート情報を宿泊予約者管理データベースに記憶することで、ホテルサーバ10は、利用者のチェックイン(リモートチェックイン)を完了する。
【0055】
リモートチェックインが完了すると、ホテルサーバ10は、利用者に割り当てた客室番号、予約番号、ホテル情報をサーバ装置40に通知する。具体的には、ホテルサーバ10は、チェックイン成功を示す肯定応答をサーバ装置40に送信する。その際、ホテルサーバ10は、客室番号、予約番号及びホテル情報を含む肯定応答をサーバ装置40に送信する。
【0056】
なお、ホテル情報には、リモートチェックインを完了したホテルの名称、住所、電話番号、ホームページのURL(Uniform Resource Locator)等が含まれる。
【0057】
氏名等を用いた宿泊予約者管理データベースの検索に失敗したホテルサーバ10は、リモートチェックイン失敗(リモートチェックイン未実施)を示す否定応答をサーバ装置40に送信する。なお、ホテルサーバ10は、サーバ装置40から受信したパスポート情報を破棄する。
【0058】
例えば、図4において利用者がホテルAに宿泊予約をしていれば、ホテルAのホテルサーバ10は、利用者の予約番号、割り当てた客室番号及びホテル情報を含む肯定応答をサーバ装置40に送信する。ホテルB及びホテルCのホテルサーバ10は、否定応答をサーバ装置40に送信する。
【0059】
チェックイン要求に対する応答(肯定応答、否定応答)を受信すると、サーバ装置40は、利用者が荷物の配送を配送事業者に依頼する際に必要となる情報と利用者が荷物及び客室の鍵を受け取る際に必要となる情報を生成する。即ち、サーバ装置40は、利用者の荷物をホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する。
【0060】
具体的には、サーバ装置40は、利用者が荷物の配送を配送事業者に依頼する際、配送事業者(空港の受付カウンタに待機するスタッフ等)に提示する「依頼時提示情報」を生成する。さらに、サーバ装置40は、利用者がホテルで荷物と客室の鍵を受け取る際、ホテル(ホテルのスタッフ等)に提示する「受取時提示情報」を生成する。
【0061】
はじめに、サーバ装置40は、利用者ごとの荷物を識別するための荷物IDを生成する。例えば、サーバ装置40は、「A001」や「B015」といった荷物IDを生成する。
【0062】
その後、サーバ装置40は、リモートチェックインを行ったホテルのホテル情報と上記生成した荷物IDを含む依頼時提示情報を生成する。より具体的には、サーバ装置40は、ホテル情報及び荷物IDを2次元バーコードに変換する。
【0063】
さらに、サーバ装置40は、リモートチェックインを行ったホテルのホテルサーバ10から受信した客室番号、荷物ID及び利用者特定情報を含む受取時提示情報を生成する。より具体的には、サーバ装置40は、客室番号、荷物ID及び利用者特定情報を2次元バーコードに変換する。
【0064】
利用者特定情報は、リモートチェックインを完了した利用者(宿泊予約者)を特定する情報である。例えば、ホテルサーバ10から受信した予約番号が利用者特定情報として例示される。あるいは、氏名や氏名と生年月日の組み合わせが利用者特定情報として例示される。第1の実施形態では、予約番号が利用者特定情報として用いられる場合について説明する。
【0065】
また、以降の説明において、依頼時提示情報に対応する2次元バーコードを「依頼時2次元コード」と表記し、受取時提示情報に対応する2次元バーコードを「受取時2次元コード」と表記する。
【0066】
上記の例では、サーバ装置40は、ホテルAのホテル情報と荷物IDが変換された依頼時2次元コード(依頼時提示情報)と、客室番号、荷物ID及び予約番号が変換された受取時2次元コード(受取時提示情報)と、を生成する。
【0067】
2つの提示情報(依頼時提示情報、受取時提示情報)を生成すると、サーバ装置40は、当該生成した2つの提示情報を利用者に提供する。具体的には、サーバ装置40は、上記生成した2つの2次元バーコードを端末50に送信する。
【0068】
具体的には、サーバ装置40は、端末50から受信したチェックイン応答に対する応答として、上記2つの2次元バーコードを含む肯定応答を端末50に送信する。
【0069】
肯定応答を受信すると、端末50は、受信した2つの2次元バーコード(依頼時2次元コード、受取時2次元コード)を記憶する。また、端末50は、リモートチェックインが完了した旨と配送サービスが利用できる旨を利用者に通知する。
【0070】
なお、サーバ装置40は、いずれのホテルサーバ10からも肯定応答を受信しなかった場合(リモートチェックインが成功しなかった場合)、端末50から受信したチェックイン要求に対する応答として否定応答を送信する。
【0071】
<配送サービスの利用>
リモートチェックインを完了した利用者は、荷物を携えて受付カウンタを訪れる(図5参照)。受付カウンタに到着すると、利用者は、アプリケーションを起動して所定の動作(例えば、「配送サービス」ボタンの押下)を行う。
【0072】
端末50は、利用者の操作に応じて、依頼時提示情報を配送事業者に提供する。具体的には、端末50は、依頼時2次元コードを表示する。利用者は、依頼時2次元コードが表示された端末50を受付カウンタに待機するスタッフ等に提示する。
【0073】
スタッフは、配送端末30を操作して端末50に表示された依頼時2次元コードを読み取る。配送端末30は、依頼時2次元コードから得られるホテル情報と荷物IDを用いて荷物配送用の伝票を作成する。配送端末30は、作成した配送伝票を印刷する。
【0074】
具体的には、配送端末30は、ホテル名、住所、電話番号、荷物ID等が記載された配送伝票を印刷する(図6参照)。
【0075】
受付カウンタのスタッフ等は、印刷された配送伝票を荷物に貼り付ける。利用者の手荷物は、配送事業者によって滞在先のホテルまで配送される。
【0076】
<ホテルに到着>
観光等を終えた利用者(リモートチェックインが完了した利用者)はホテルに到着する(図7参照)。当該利用者は、フロントで客室に入室するための手続きを行う。具体的には、利用者は、アプリケーションを起動して所定の動作(例えば、「ホテルに到着」ボタンの押下)を行う。
【0077】
端末50は、利用者の操作に応じて、受取時提示情報をホテルに提供する。具体的には、端末50は、受取時2次元コードを表示する。利用者は、受取時2次元コードが表示された端末50をフロントに待機するスタッフ等に提示する。
【0078】
スタッフは、ホテル端末20を操作して端末50に表示された受取時2次元コードを読み取る。ホテル端末20は、受取時2次元コードから得られる客室番号と荷物IDをスタッフ等に通知する。例えば、ホテル端末20は、客室番号と荷物IDをディスプレイに表示する(図8参照)。
【0079】
ホテルのスタッフは、ディスプレイに表示された客室番号に対応する鍵を利用者に手渡す。また、ホテルのスタッフは、ディスプレイに表示された荷物IDと同じ荷物IDが記載された発送伝票が貼り付けられた荷物を利用者に引き渡す。
【0080】
なお、ホテル端末20は、客室番号及び荷物IDの表示に前後して、受取時2次元コードに含まれる利用者特定情報(予約番号)をホテルサーバ10に送信する。ホテルサーバ10は、取得した予約番号をキーとして宿泊予約者管理データベースを検索し、利用者(リモートチェックインを完了した利用者)を特定する。ホテルサーバ10は、特定した利用者の状態を「チェックイン済」に更新する。
【0081】
利用者(宿泊客)は、荷物を携えて客室に入室する。
【0082】
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムに含まれる各装置の詳細について説明する。
【0083】
[端末]
図9は、本願開示の実施形態に係る端末50の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図9を参照すると、端末50は、通信制御部201と、利用者登録部202と、身分証明書情報取得部203と、ホテル予約部204と、本人確認部205と、リモートチェックイン制御部206と、提示情報制御部207と、記憶部208と、を備える。
【0084】
通信制御部201は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部201は、サーバ装置40からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部201は、サーバ装置40に向けてデータを送信する。通信制御部201は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部201は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部201を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部201は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
【0085】
身分証明書情報取得部203、ホテル予約部204、本人確認部205、リモートチェックイン制御部206及び提示情報制御部207は、端末50にインストールされたアプリケーションを実現する。アプリケーションのインストールに関する詳細な説明は省略する。アプリケーションのインストールは、当業者にとって明らかであると共に本願開示の趣旨とは異なるためである。
【0086】
利用者登録部202は、サーバ装置40に利用者登録を行う手段である。利用者登録部202は、利用者の操作に応じてサーバ装置40にアクセスする。利用者登録部202は、利用者の操作に応じて、氏名、性別、生年月日、住所、ログイン情報(ID、パスワード)、連絡先(電話番号、メールアドレス等)をサーバ装置40に送信する。
【0087】
身分証明書情報取得部203は、利用者が所持する身分証明書(例えば、パスポート)から、身分証明書情報を取得する手段である。例えば、身分証明書情報取得部203は、GUI(Graphical User Interface)等を用いて、利用者が所持するパスポートからパスポート情報を取得する。
【0088】
例えば、身分証明書情報取得部203は、利用者にパスポートの券面を撮影するように指示する。身分証明書情報取得部203は、パスポートの券面が撮影されたことで得られる画像データから顔領域を抽出し、顔画像(パスポート顔画像)を取得する。また、身分証明書情報取得部203は、OCR(Optical Character Recognition)技術を用いて券面に記載された氏名等を取得する。
【0089】
あるいは、身分証明書情報取得部203は、パスポートに搭載されたIC(Integrated Circuit)チップからパスポート情報を読み出してもよい。ICチップから情報を読み出す場合には、身分証明書情報取得部203は、パスポートの券面に記載された機械読取領域(Machine Readable Zone;MRZ)に記載されたMRZ情報を読み取る。MRZ情報には、氏名、性別、生年月日、国籍等が含まれる。身分証明書情報取得部203は、取得したMRZ情報をパスワードとして用いてICチップから顔画像、氏名等のパスポート情報を読み出す。
【0090】
身分証明書情報取得部203は、取得したパスポート情報を記憶部208に記憶する。
【0091】
ホテル予約部204は、ホテルの予約に関する制御を行う手段である。ホテル予約部204は、利用者の操作に応じて、当該利用者が宿泊予約を希望するホテルの客室予約サイトにアクセスする。具体的には、ホテル予約部204は、ホテルサーバ10が提供する客室予約サイトにアクセスする。
【0092】
ホテル予約部204は、利用者の操作に応じて、氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス等をホテルサーバ10に送信する。さらに、ホテル予約部204は、利用者の操作に従い、宿泊期間(チェックイン予定日、チェックアウト予定日)、客室のタイプ等の情報をホテルサーバ10に入力することで客室予約を行う。
【0093】
本人確認部205は、荷物配送サービス及びリモートチェックインサービスを享受しようとする利用者の本人確認を行う手段である。本人確認部205は、利用者を撮影することで当該利用者の生体情報を取得し、パスポートから得られる生体情報と当該撮影により得られた生体情報を用いた本人確認を実行する。
【0094】
具体的には、本人確認部205は、利用者の所定動作(例えば、「リモートチェックイン」ボタンの押下)に応じて、利用者の生体情報(顔画像)を取得する。例えば、本人確認部205は、所謂、自撮りによって利用者の顔画像を取得する。
【0095】
なお、撮影顔画像を取得する際、本人確認部205は、生体認証に適した顔画像を取得するための技術を活用してもよい。例えば、本人確認部205は、正面の顔画像を取得するための正面顔撮影技術や写真等を用いた不正を防止するライブネス撮影技術を用いてもよい。
【0096】
利用者に自撮りを指示して当該利用者の顔画像(撮影顔画像)を取得すると、本人確認部205は、利用者を撮影することで得られた顔画像(撮影顔画像)とパスポートから読み出された顔画像(パスポート顔画像)を用いた本人確認を実行する。
【0097】
本人確認部205は、2つの顔画像を用いた1対1認証を実行する。本人確認部205は、当該2つの顔画像が実質的に一致するか否かを判定し本人確認を行う。
【0098】
本人確認部205は、撮影顔画像及びパスポート顔画像のそれぞれから特徴量を生成する。
【0099】
なお、特徴量の生成処理に関しては既存の技術を用いることができるので、その詳細な説明を省略する。例えば、本人確認部205は、顔画像から目、鼻、口等を特徴点として抽出する。その後、本人確認部205は、特徴点それぞれの位置や各特徴点間の距離を特徴量として計算する(複数の特徴量からなる特徴ベクトルを生成する)。
【0100】
次に、本人確認部205は、当該生成された2つの特徴量を用いた照合処理(1対1照合)を実行する。具体的には、本人確認部205は、2つの特徴量を用いて対応する顔画像間の類似度を算出する。本人確認部205は、当該算出した類似度に対する閾値処理の結果に基づき、2つの画像が同一人物の顔画像か否かを判定する。なお、当該類似度には、カイ二乗距離やユークリッド距離等を用いることができる。距離が離れているほど類似度は低く、距離が近いほど類似度が高い。
【0101】
類似度が所定の値よりも大きければ(距離が所定の値よりも短ければ)、本人確認部205は、本人確認成功と判定する。類似度が所定の値以下であれば、本人確認部205は、本人確認失敗と判定する。
【0102】
本人確認に成功すると、本人確認部205は、その旨をリモートチェックイン制御部206に通知する。
【0103】
リモートチェックイン制御部206は、リモートチェックインに関する制御を実行する手段である。
【0104】
リモートチェックイン制御部206は、要求手段としての機能と、取得手段としての機能と、を備える。
【0105】
要求手段としてのリモートチェックイン制御部206は、サーバ装置40に対し、利用者が予約したホテルのチェックインを要求する。取得手段としてのリモートチェックイン制御部206は、サーバ装置40から、利用者の荷物をホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を取得する。
【0106】
本人確認が成功すると、リモートチェックイン制御部206は、記憶部208に記憶されたパスポート情報(身分証明書情報)を含むチェックイン要求をサーバ装置40に送信する。
【0107】
リモートチェックイン制御部206は、チェックイン要求に対する応答(肯定応答、否定応答)をサーバ装置40から受信する。
【0108】
肯定応答(リモートチェックイン成功)を受信した場合、リモートチェックイン制御部206は、リモートチェックインが完了した旨と荷物配送サービスが利用できる旨を利用者に通知する。また、リモートチェックイン制御部206は、当該肯定応答に含まれる2つの2次元バーコード(依頼時2次元コード、受取時2次元コード)を記憶部208に記憶する。
【0109】
否定応答(リモートチェックイン失敗)を受信した場合、リモートチェックイン制御部206は、リモートチェックインに失敗した旨を利用者に通知する。あるいは、リモートチェックイン制御部206は、宿泊先のホテルに連絡を取ることを利用者に提案してもよい。
【0110】
提示情報制御部207は、依頼時提示情報や受取時提示情報に関する制御を実行する手段である。提示情報制御部207は、利用者の第1の操作に応じて第1の提示情報(依頼時提示情報;依頼時2次元コード)を表示し、利用者の第2の操作に応じて第2の提示情報(受取時提示情報;受取時2次元コード)を表示する。
【0111】
利用者が所定の動作(例えば、「配送サービス」ボタンの押下)を行うと、提示情報制御部207は、記憶部208に記憶された依頼時提示情報(依頼時2次元コード)をディスプレイに表示する。
【0112】
利用者が所定の動作(例えば、「ホテルに到着」ボタンの押下)を行うと、提示情報制御部207は、記憶部208に記憶された受取時提示情報(受取時2次元コード)をディスプレイに表示する。
【0113】
記憶部208は、端末50の動作に必要な情報を記憶する手段である。
【0114】
[ホテルサーバ]
図10は、本願開示の実施形態に係るホテルサーバ10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図10を参照すると、ホテルサーバ10は、通信制御部301と、予約管理部302と、チェックイン制御部303と、記憶部304と、を備える。
【0115】
通信制御部301は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部301は、端末50からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部301は、端末50に向けてデータを送信する。通信制御部301は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部301は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部301を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部301は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
【0116】
予約管理部302は、利用者によるホテル(客室)の予約を管理する手段である。予約管理部302は、客室予約サイトにアクセスした端末50から利用者の氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス等を取得する。さらに、予約管理部302は、利用者が希望する宿泊期間、客室のタイプ等を取得する。
【0117】
予約管理部302は、GUI等を端末50に表示することで、利用者の氏名、宿泊期間等を取得する。
【0118】
予約管理部302は、利用者が客室の選択を終了すると、利用者が希望する予約の受け入れ可否を判定する。予約管理部302は、空き室状況等を管理するデータベースを参照して予約の受け入れ可否を判定する。
【0119】
なお、客室の予約に関する詳細な説明は省略する。予約管理部302は、空き室の状況、価格等の情報を客室予約サイトで利用者に提示する。利用者は、宿泊の目的、客室のタイプ等を勘案して、予約する客室を決定する。
【0120】
予約管理部302は、宿泊予約者の氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス及び予約情報等を宿泊予約者管理データベースに記憶する。具体的には、予約管理部302は、宿泊予約者管理データベースに新たなエントリを追加し、氏名、メールアドレス及び予約情報等を当該エントリに記憶する(図11参照)。
【0121】
なお、図11に示す宿泊予約者管理データベースは例示であって、記憶する項目等を限定する趣旨ではない。また、利用者の予約を受け付けた段階では、ホテルサーバ10は、利用者から身分証明書情報(パスポート情報)を取得していない。
【0122】
予約管理部302は、宿泊客のチェックアウトが完了すると、当該宿泊客に対応するエントリ(宿泊予約者管理データベースのエントリ)を削除する。
【0123】
チェックイン制御部303は、宿泊予約者のチェックインに関する制御を行う手段である。チェックイン制御部303は、ホテルサーバ10から受信する「チェックイン要求」を処理する。
【0124】
図12は、本願開示の実施形態に係るチェックイン制御部303の動作の一例を示すフローチャートである。図12を参照し、チェックイン制御部303の動作を説明する。
【0125】
チェックイン要求を受信すると、チェックイン制御部303は、当該要求に含まれるパスポート情報から得られる氏名や氏名と生年月日の組み合わせをキーとして宿泊予約者管理データベースを検索する(データベースを検索;ステップS101)。
【0126】
対応するエントリが存在しなければ、チェックイン制御部303は、チェックイン処理の結果に「チェックイン失敗」を設定する。
【0127】
対応するエントリが存在すれば、チェックイン制御部303は、検索によって特定された宿泊予約者のチェックイン処理を実行する(ステップS102)。
【0128】
具体的には、チェックイン要求の処理日が、上記検索によって特定された宿泊予約者のチェックイン予定日でなければ、チェックイン制御部303は、チェックイン処理の結果に「チェックイン失敗」を設定する。
【0129】
チェックイン要求の処理日が宿泊予約者のチェックイン予定日の場合には、チェックイン制御部303は、チェックイン処理の結果に「チェックイン成功」を設定する。
【0130】
この場合、チェックイン制御部303は、当該宿泊予約者に割り当てる客室を決定する。チェックイン制御部303は、客室の状況を管理するデータベース等を参照し、宿泊予約者が予約した客室のタイプに適した客室を決定する。
【0131】
チェックイン制御部303は、チェックイン処理の結果を宿泊予約者管理データベースに反映する(データベースを更新;ステップS103)。
【0132】
チェックイン制御部303は、端末50から受信したチェックイン要求に含まれるパスポート情報(身分証明書情報)を記憶する(ステップS104)。チェックイン制御部303は、必要に応じて、パスポート情報(身分証明書情報)を宿泊予約者管理データベースとは異なるデータベース等に記憶する。
【0133】
チェックイン制御部303は、チェックイン処理の結果を利用者に通知する。具体的には、チェックイン制御部303は、チェックイン要求に対する応答をサーバ装置40に送信する(ステップS105)。
【0134】
チェックイン処理の結果が「チェックイン失敗」の場合、チェックイン制御部303は、その旨を示す否定応答をサーバ装置40に送信する。なお、否定応答をサーバ装置40に送信する場合には、チェックイン制御部303は、サーバ装置40から取得したパスポート情報を破棄する。
【0135】
チェックイン処理の結果が「チェックイン成功」の場合、チェックイン制御部303は、その旨を示す肯定応答をサーバ装置40に送信する。当該肯定応答には、チェックイン処理により割り当てられた客室番号、リモートチェックインを完了した予約に対応する予約番号及びホテル情報が含まれる。
【0136】
さらに、チェックイン制御部303は、ホテル端末20から受信する利用者特定情報(予約番号)に応じた処理を実行する。チェックイン制御部303は、取得した予約番号をキーとして宿泊予約者管理データベースを検索し、利用者(リモートチェックインを完了した利用者)を特定する。チェックイン制御部303は、特定した利用者の状態を「チェックイン済」に更新する。
【0137】
記憶部304は、ホテルサーバ10の動作に必要な情報を記憶する手段である。
【0138】
[サーバ装置]
図13は、本願開示の実施形態に係るサーバ装置40の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図13を参照すると、サーバ装置40は、通信制御部401と、利用者登録制御部402と、チェックイン制御部403と、記憶部404と、を備える。
【0139】
通信制御部401は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部401は、端末50からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部401は、端末50に向けてデータを送信する。通信制御部401は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部401は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部401を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部401は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
【0140】
利用者登録制御部402は、利用者登録に関する制御を実行する手段である。利用者登録制御部402は、利用者登録ページにおいて、氏名、性別、生年月日、住所、ログイン情報(ID、パスワード)、連絡先(電話番号、メールアドレス等)を取得する。
【0141】
利用者登録制御部402は、取得した氏名等を対応付けて利用者管理データベースに記憶する(図14参照)。なお、図14に示す利用者管理データベースは例示であって、記憶する項目等を限定する趣旨ではない。
【0142】
チェックイン制御部403は、チェックイン(リモートチェックイン)に関する制御を実行する手段である。
【0143】
チェックイン制御部403は、要求手段としての機能と、生成手段としての機能と、提供手段としての機能と、を備える。
【0144】
要求手段としてのチェックイン制御部403は、利用者からの要求に応じて、利用者が予約したホテルのホテルサーバ10に対し当該利用者のチェックイン手続きの実行を要求する。生成手段としてのチェックイン制御部403は、ホテルサーバ10がチェックイン手続きに成功すると、利用者の荷物をホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する。提供手段としてのチェックイン制御部403は、生成された第1の提示情報(依頼時提示情報;依頼時2次元コード)と第2の提示情報(受取時提示情報;受取時2次元コード)を利用者に提供(通知)する。
【0145】
図15は、本願開示の実施形態に係るチェックイン制御部403の動作の一例を示すフローチャートである。図15を参照して、チェックイン制御部403の動作を説明する。
【0146】
端末50からチェックイン要求を受信すると、チェックイン制御部403は、受信したチェックイン要求を各ホテルのホテルサーバ10に転送する(ステップS201)。チェックイン制御部403は、ホテルサーバ10にチェックイン要求を送信することで、利用者のリモートチェックインをホテルに要求する。
【0147】
チェックイン制御部403は、各ホテルサーバ10からチェックイン要求に対する応答(肯定応答、否定応答)を受信する(ステップS202)。
【0148】
受信した応答に肯定応答が含まれない場合(ステップS203、No分岐)、チェックイン制御部403は、端末50に否定応答を送信する(ステップS204)。
【0149】
受信した応答に肯定応答が含まれる場合(ステップS203、Yes分岐)、チェックイン制御部403は、利用者の荷物を識別するための荷物IDを生成する(ステップS205)。荷物IDは、荷物を一意に識別できる情報であればどのような情報であってもよい。例えば、チェックイン制御部403は、チェックイン要求を処理するたびに一意な値を採番し荷物IDとしてもよい。
【0150】
荷物IDを生成すると、チェックイン制御部403は、依頼時提示情報を生成する(ステップS206)。具体的には、チェックイン制御部403は、ホテルサーバ10から受信した肯定応答に含まれるホテル情報と上記生成した荷物IDを含む依頼時提示情報を生成する。さらに、チェックイン制御部403は、ホテル情報と荷物IDを2次元バーコードに変換する。
【0151】
チェックイン制御部403は、受取時提示情報を生成する(ステップS207)。具体的には、チェックイン制御部403は、ホテルサーバ10から受信した肯定応答に含まれる客室番号、利用者特定情報(予約番号)と上記生成した荷物IDを含む受取時提示情報を生成する。さらに、チェックイン制御部403は、客室番号、予約番号及び荷物IDを2次元バーコードに変換する。
【0152】
依頼時提示情報及び受取時提示情報を生成すると、チェックイン制御部403は、端末50に肯定応答を送信する(ステップS208)。その際、チェックイン制御部403は、生成した依頼時提示情報及び受取時提示情報(依頼時2次元コード、受取時2次元コード)を含む肯定応答を端末50に送信する。
【0153】
このように、チェックイン制御部403は、利用者の身分証明書に関する身分証明書情報を含むチェックイン要求をホテルサーバ10に送信する。ホテルサーバ10がチェックインに成功すると、チェックイン制御部403は、ホテルに関するホテル情報と荷物を識別するための荷物IDを含む第1の提示情報(依頼時提示情報)を生成する。さらに、チェックイン制御部403は、ホテルサーバ10のチェックイン手続きによって利用者に割り当てられた客室番号、荷物ID及び利用者を特定する利用者特定情報を含む第2の提示情報(受取時提示情報)を生成する。チェックイン制御部403は、第1の提示情報及び前記第2の提示情報のそれぞれを2次元バーコードに変換し、第1の提示情報に対応する第1の2次元バーコードと第2の提示情報に対応する第2の2次元バーコードを利用者が所持する端末50に送信する。
【0154】
記憶部404は、サーバ装置40の動作に必要な情報を記憶する手段である。
【0155】
<ホテル端末>
ホテル端末20には、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。ホテル端末20は、ホテルのスタッフ等の操作を受け付け、ホテルサーバ10と通信可能であれば任意の機器、デバイスとすることができる。また、ホテル端末20の構成等は当業者にとって明らかであるので、詳細な説明を省略する。
【0156】
<配送端末>
配送端末30には、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。配送端末30は、配送事業者の従業員等の操作を受け付け、発送伝票が印刷可能であれば任意の機器、デバイスとすることができる。また、配送端末30の構成等は当業者にとって明らかであるので、詳細な説明を省略する。
【0157】
[システムの動作]
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作について説明する。
【0158】
図16は、本願開示の実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図16を参照し、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作について説明する。
【0159】
端末50は、利用者の操作に応じて、当該利用者の本人確認を実行する(ステップS01)。
【0160】
本人確認に成功すると、端末50は、サーバ装置40に向けてチェックイン要求を送信する(ステップS02)。
【0161】
サーバ装置40は、チェックイン要求を各ホテルのホテルサーバ10に転送する(ステップS03)。
【0162】
各ホテルサーバ10は、チェックイン処理を実行する(ステップS04)。
【0163】
各ホテルサーバ10は、チェックイン処理の結果に応じたチェックイン要求に対する応答を送信する(ステップS05)。チェックインに成功したホテルサーバ10は、肯定応答をサーバ装置40に送信する。チェックインに失敗したホテルサーバ10は、否定応答をサーバ装置40に送信する。
【0164】
肯定応答(チェックイン成功)を受信すると、サーバ装置40は、依頼時提示情報と受取時提示情報を生成する(ステップS06、ステップS07)。
【0165】
サーバ装置40は、チェックイン要求に対する応答を端末50に送信する(ステップS08)。
【0166】
チェックインに成功したホテルサーバ10が存在すれば、サーバ装置40は、リモートチェックインに成功した旨を示す肯定応答を端末50に送信する。その際、サーバ装置40は、上記生成した2つの提示情報(依頼時提示情報、受取時提示情報)を含む肯定応答を端末50に送信する。
【0167】
チェックインに成功したホテルサーバ10が存在しなければ、サーバ装置40は、リモートチェックインに失敗した旨を示す否定応答を端末50に送信する。
【0168】
端末50は、リモートチェックインの結果を利用者に通知する(ステップS09)。
【0169】
続いて、第1の実施形態に係る変形例について説明する。
【0170】
<変形例1>
上記実施形態では、サーバ装置40は、2つの2次元バーコード(依頼時2次元コード、受取時2次元コード)を端末50に送信する場合について説明した。しかし、サーバ装置40は、1つの2次元バーコードを端末50に送信してもよい。
【0171】
具体的には、チェックイン制御部403は、第1の提示情報(依頼時提示情報)及び第2の提示情報(受取時提示情報)を2次元バーコードに変換する。
【0172】
より具体的には、チェックイン制御部403は、ホテル情報、荷物ID、客室番号、利用者特定情報(予約番号)を2次元コードに変換する。チェックイン制御部403は、当該2次元バーコードを含む肯定応答(チェックイン要求に対する応答)を利用者が所持する端末50に送信する。
【0173】
端末50は、受付カウンタやホテルのフロントにおける利用者の操作に応じて、サーバ装置40から受信した2次元バーコードを表示する。
【0174】
ホテル端末20は、鍵や荷物の引き渡しに必要な情報を当該表示された2次元バーコードから取得する。同様に、配送端末30は、発送伝票の生成に必要な情報を当該表示された2次元バーコードから取得する。
【0175】
<変形例2>
上記実施形態では、サーバ装置40が依頼時提示情報や受取時提示情報に対応する2次元バーコードを生成する場合について説明した。しかし、当該2次元バーコードは、端末50によって生成されてもよい。
【0176】
この場合、サーバ装置40は、ホテル情報、客室番号、荷物ID、予約番号等を含む肯定応答を端末50に送信すればよい。端末50は、サーバ装置40から受信したホテル情報等を用いて、依頼時2次元コードや受取時2次元コードを生成し、表示すればよい。
【0177】
<変形例3>
上記実施形態では、2次元バーコードを用いて、端末50とホテル端末20、配送端末30の間で情報がやり取りされる場合について説明した。しかし、当該情報は、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信手段を用いて端末50とホテル端末20等の間で送受信されてもよい。
【0178】
<変形例4>
上記実施形態では、利用者が所持する端末50からリモートチェックインの要求が行われる場合について説明した。しかし、当該要求は、端末50以外のデバイス、装置によって行われてもよい。例えば、空港に設置された空港端末(図3等に図示せず)によってリモートチェックインの要求が行われてもよい。
【0179】
この場合、空港端末は、利用者が所持するパスポートのパスポート情報を取得する。空港端末は、取得したパスポート情報を含むチェックイン要求をサーバ装置40に送信する。ホテルサーバ10が利用者のリモートチェックインに成功すると、サーバ装置40は、2つの2次元バーコード(依頼時2次元コード、受取時2次元コード)を空港端末に送信する。
【0180】
空港端末は、受信した2つの2次元バーコードをそれぞれ印刷する。
【0181】
利用者は、印刷された2つの2次元バーコードのうち依頼時2次元コードを受付カウンタに待機するスタッフに提示する。また、利用者は、2つの2次元バーコードのうち受取時2次元コードをホテルのフロントに待機するスタッフに提示する。
【0182】
あるいは、リモートチェックインの要求は、受付カウンタに設置された配送端末30によって行われてもよい。この場合、配送端末30は、サーバ装置40から受信した情報を用いて配送伝票を印刷すると共に、受取時2次元コード(ホテルに提示される2次元バーコード)を印刷すればよい。
【0183】
<変形例5>
ホテルサーバ10は、利用者の客室予約を受け付けた際、当該利用者の予約情報(例えば、ホテル名、予約番号)や利用者の氏名等をサーバ装置40に通知してもよい。サーバ装置40は、氏名等に基づいてホテルを予約した利用者を特定し、当該特定した利用者のアカウントに予約情報を記憶してもよい。
【0184】
この場合、サーバ装置40は、情報処理システムに含まれる各ホテルサーバ10にチェックイン要求を送信するのではなく、利用者が予約を行ったホテルのホテルサーバ10にチェックイン要求を送信すればよい。
【0185】
より具体的には、チェックイン制御部403は、利用者の氏名、予約番号、パスポート情報(身分証明書情報)等を含むチェックイン要求を利用者が予約を行ったホテルのホテルサーバ10に送信すればよい。
【0186】
ホテルサーバ10は、取得した予約番号やパスポート情報を用いてチェックイン処理を実行すればよい。
【0187】
<変形例6>
上記実施形態では、情報処理システムにサーバ装置40が含まれる場合について説明した。しかし、情報処理システムには、サーバ装置40が含まれていなくてもよい。この場合、各ホテルのホテルサーバ10がサーバ装置40の全部又は一部の機能を備えていればよい。
【0188】
具体的には、利用者の端末50は、利用者が客室の予約を行うと、当該予約が行われたホテルの情報(ホテルサーバ10のアドレス等)や予約番号を記憶する。利用者がリモートチェックインを希望すると、端末50(アプリケーション)は、上記予約されたホテルのホテルサーバ10に、予約番号やパスポート情報を含むチェックイン要求を送信する。
【0189】
ホテルサーバ10は、予約番号等を用いて宿泊予約を行った利用者を特定し、チェックイン処理を実行する。ホテルサーバ10は、利用者に割り当てる客室を決定すると共に、依頼時提示情報及び受取時提示情報を生成する。
【0190】
リモートチェックインに成功したホテルサーバ10は、生成した依頼時提示情報及び受取時提示情報(2つの2次元バーコード)を端末50に送信する。
【0191】
以上のように、第1の実施形態に係る情報処理システムでは、利用者がリモートチェックインを完了すると、利用者の荷物を特定するための荷物IDが発行される。サーバ装置100は、荷物IDを含む2つの2次元バーコードを生成し、利用者の端末50に送信する。利用者は、荷物と共に空港に設置された受付カウンタを訪れ荷物配送サービス用の2次元バーコード(依頼時2次元コード)を当該受付カウンタに待機するスタッフ等に提示する。スタッフ等は、配送端末30を操作して、提示された2次元バーコードから荷物IDが記載された発送伝票を出力する。また、宿泊先のホテルに到着した利用者は、荷物と鍵を受け取るための次元バーコード(受取時2次元コード)をホテルのフロントに待機するスタッフ等に提示する。スタッフは、ホテル端末20を操作して、提示された2次元バーコードから荷物IDと客室番号を把握する。スタッフは、同じ荷物IDが記載された発送伝票が付された荷物と客室番号に対応する鍵を利用者に手渡す。このように、サーバ装置40が配送事業者に提示するための情報とホテルに提示するための情報を作成するので、利用者は、発送伝票やホテルの帳簿に手書きで氏名や国籍等を記載する必要がない。その結果、当該利用者の利便性が向上する。
【0192】
また、端末50は、荷物配送サービスの利用手続きやリモートチェックインの利用手続きの前に、利用者の本人確認を実行する。端末50は、当該本人確認によって、ホテルに提出されるパスポートの名義人と端末50の操作者が一致することを担保する。その結果、別人のパスポート情報を用いた不正なチェックイン等が防止される。
【0193】
続いて、情報処理システムを構成する各装置のハードウェアについて説明する。図17は、サーバ装置40のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0194】
サーバ装置40は、情報処理装置(所謂、コンピュータ)により構成可能であり、図17に例示する構成を備える。例えば、サーバ装置40は、プロセッサ311、メモリ312、入出力インターフェイス313及び通信インターフェイス314等を備える。上記プロセッサ311等の構成要素は内部バス等により接続され、相互に通信可能に構成されている。
【0195】
但し、図17に示す構成は、サーバ装置40のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。サーバ装置40は、図示しないハードウェアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インターフェイス313を備えていなくともよい。また、サーバ装置40に含まれるプロセッサ311等の数も図17の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ311がサーバ装置40に含まれていてもよい。
【0196】
プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルなデバイスである。あるいは、プロセッサ311は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスであってもよい。プロセッサ311は、オペレーティングシステム(OS;Operating System)を含む各種プログラムを実行する。
【0197】
メモリ312は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。メモリ312は、OSプログラム、アプリケーションプログラム、各種データを格納する。
【0198】
入出力インターフェイス313は、図示しない表示装置や入力装置のインターフェイスである。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボードやマウス等のユーザ操作を受け付ける装置である。
【0199】
通信インターフェイス314は、他の装置と通信を行う回路、モジュール等である。例えば、通信インターフェイス314は、NIC(Network Interface Card)等を備える。
【0200】
サーバ装置40の機能は、各種処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ312に格納されたプログラムをプロセッサ311が実行することで実現される。また、当該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transitory)なものとすることができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。
【0201】
なお、ホテルサーバ10、ホテル端末20、配送端末30及び端末50等もサーバ装置40と同様に情報処理装置により構成可能であり、その基本的なハードウェア構成はサーバ装置40と相違する点はないので説明を省略する。
【0202】
情報処理装置であるサーバ装置40は、コンピュータを搭載し、当該コンピュータにプログラムを実行させることでサーバ装置40の機能が実現できる。また、サーバ装置40は、当該プログラムによりサーバ装置40の制御方法を実行する。
【0203】
[変形例]
上記実施形態にて説明した情報処理システムの構成、動作等は例示であって、システムの構成等を限定する趣旨ではない。
【0204】
上記実施形態では、依頼時提示情報にホテル情報と荷物IDが含まれる場合について説明した。しかし、依頼時提示情報には、利用者を特定する情報(例えば、氏名等)が含まれていてもよい。この場合、配送端末30は、利用者の氏名等が記載された発送伝票を印刷してもよい。
【0205】
上記実施形態では、利用者が荷物配送サービスやリモートチェックインサービスを享受するため、サーバ装置40にアカウントが作成される場合について説明した。しかし、当該アカウント作成は不要であってもよい。あるいは、サーバ装置40は、アカウント作成時にパスポート等の身分証明書を利用した本人確認を実行してもよい。
【0206】
パスポート情報をサーバ装置40に送信する際、利用者の端末50は、当該パスポート情報の送信に対する利用者の同意を取得してもよい。端末50は、利用者の同意が得られなければ、パスポート情報を含むチェックイン要求をサーバ装置40に送信しない。この場合、端末50は、パスポート情報を送信しなければリモートチェックインサービスや荷物配送サービスを利用できないことを利用者に通知する。
【0207】
上記実施形態では、サーバ装置40は、複数のホテルサーバ10のうち一台のホテルサーバ10から肯定応答(チェックイン成功)を受信する場合について説明した。しかし、利用者が同日に複数のホテルを予約していること等に起因してサーバ装置40が複数の肯定応答を受信する場合も想定される。この場合、サーバ装置40は、端末50を介して、利用者に複数のホテルからチェックイン成功の通知があったことを伝え、予約先のホテルに連絡をする事を提案してもよい。
【0208】
上記実施形態では、ホテルの客室は物理的な鍵で解錠される場合について説明した。しかし、ホテルの客室は入室に物理的な鍵を必要としない生体認証に対応した客室であってもよい。この場合、ホテルサーバ10は、チェックイン処理を行う際、利用者(宿泊予約者)の顔画像や当該顔画像から生成された特徴量を宿泊予約者管理データベースに記憶する。ホテルサーバ10は、客室に設置された認証モジュールから客室に入室しようとする利用者の生体情報(顔画像)を取得し、宿泊予約者管理データベースに記憶された生体情報を用いて利用者を認証すればよい。
【0209】
配送端末30は、複数の配送事業者により管理、設置されてもよい。この場合、配送端末30は、取得したホテル情報に基づいて、利用者の荷物を運ぶ最適な配送事業者を選択してもよい。例えば、配送端末30は、配送先や配送時間帯に応じて配送事業者を選択してもよい。
【0210】
ホテルサーバ10は、宿泊客のチェックアウト処理を実行する際、荷物配送サービスの利用料を宿泊代金と共に決済してもよい。ホテルサーバ10は、荷物配送サービスの利用有無等に基づいて、宿泊客に請求する代金を計算すればよい。この場合、利用者は、客室の予約時に荷物配送サービスの利用有無を設定すればよい。
【0211】
上記実施形態では、利用者は1つの荷物を携えている場合を想定し、情報処理システムの動作等を説明した。1人の利用者が複数の荷物を携え、当該複数の荷物を荷物配送サービスの対象とする場合には、利用者は、配送事業者にその旨を伝える。配送事業者のスタッフ等は、配送端末30を操作して荷物の個数と同じ枚数の配送伝票を印刷すればよい。あるいは、配送端末30は、利用者から預かった荷物の個数や枝番が記載された配送伝票を印刷してもよい。例えば、2個の荷物が荷物配送サービスの対象であって、サーバ装置40から荷物IDとして「A001」が通知された場合、「A001-1」、「A001-2」といった枝番付きの荷物IDを印刷してもよい。
【0212】
上記実施形態では、サーバ装置40は、客室番号を含む受取時提示情報(受取時2次元コード)を端末50に通知する場合について説明した。しかし、サーバ装置40は、客室番号を含まない受取時提示情報を端末50に通知してもよい。より具体的には、サーバ装置40は、利用者特定情報(予約番号)と荷物IDを含む受取時提示情報を端末50に送信してもよい。この場合、受取時提示情報(受取時2次元コード)を取得したホテル端末20は、利用者特定情報をホテルサーバ10に送信することで利用者(宿泊予約者)に割り当てられた客室番号を取得してもよい。
【0213】
上記実施形態では、ホテルサーバ10により客室予約が行われる場合について説明した。当該客室予約は、OTA(Online Travel Agent)を介して行われてもよい。
【0214】
上記実施形態では、日本国に入国する外国人を想定し、荷物配送サービスやリモートチェックインサービスが提供される場合について説明を行った。しかし、本願開示の情報処理システムは、日本国以外の国に入国する入国者に荷物配送サービスやリモートチェックインサービスを提供する場合にも適用できる。
【0215】
上記実施形態では、配送端末30が情報処理システムに含まれる場合について説明した。しかし、情報処理システムには、配送端末30が含まれていなくてもよい。この場合、端末50は、配送事業者のサーバにホテル情報及び荷物IDを直接、送信してもよい。配送事業者のサーバは、配送事業者の従業員(従業員が所持する端末)に取得したホテル情報及び荷物IDを通知してもよい。従業員は、取得した情報を用いて荷物の配送作業を行う。
【0216】
上記実施形態では、端末50は、利用者が所持するパスポートからパスポート情報を生成することを説明した。端末50は、パスポートが写る画像データそのもの又はパスポート情報を含むテキスト情報(テキストデータ)をパスポート情報としてホテルサーバ10に送信してもよい。この場合、ホテルサーバ10は、パスポートが写る画像データからパスポート情報を抽出してもよい。
【0217】
客室番号の決定は、リモートチェックイン時ではなく利用者がホテルに到着した際に行われてもよい。具体的には、利用者が受取時2次元コードをホテルのフロントに提示した際、当該利用者の客室が割り当てられてもよい。ホテルサーバ10は、ホテル端末20を介して予約番号を取得し、当該取得した予約番号に基づいて宿泊予約者を特定する。ホテルサーバ10は、特定した宿泊予約者に客室を割り当て、当該割り当てた客室の客室番号をホテル端末20に通知する。
【0218】
荷物の配送状況に関する情報が利用者に通知されてもよい。例えば、サーバ装置10は、定期的又は所定のタイミングで、配送事業者のサーバ(図3等に図示せず)に荷物IDを送信することで、当該荷物IDに対応する荷物の状況(配送中、ホテルに到着等)を取得する。サーバ装置10は、取得した荷物の状況を利用者の連絡先(電話番号、メールアドレス)に送信する。利用者の端末50は、受信した荷物の状況を利用者に通知する。また、利用者の端末50は、上記荷物の状況を受信し、且つ、利用者に客室が割り当てられている場合、GUI等を用いて荷物が上記割り当てられた客室に運ばれた状態とすることを利用者が希望するか否か取得する。端末50(専用アプリケーション)は、利用者の希望(荷物を部屋に運ぶことを希望、部屋に運ぶことを希望しない)を、サーバ装置40を介してホテル(ホテルサーバ10、ホテル端末20)に通知する。例えば、ホテルのスタッフは、利用者から受取時2次元バーコードが提示された際、利用者の荷物が部屋に運ばれていれば、客室の鍵を利用者に手渡す。
【0219】
客室の鍵は、IC(Integrated Circuit)チップが内蔵されたカードや2次元バーコード等であってもよい。また、これらの鍵はスタッフにより手渡されるのではなく、キオスク端末等から自動的に配付されてもよい。あるいは、利用者の端末50(スマートフォン)に客室の鍵に相当する2次元バーコードが格納されてもよいし、専用アプリケーションとは異なるアプリケーションがデジタルキーとして機能してもよい。
【0220】
上記実施形態では、ホテルサーバ10の内部に宿泊予約者管理データベースが構成される場合について説明したが、当該データベースは外部のデータベースサーバ等に構築されてもよい。即ち、ホテルサーバ10の一部の機能は別のサーバに実装されていてもよい。より具体的には、上記説明した「チェックイン制御部(チェックイン制御手段)」等がシステムに含まれるいずれかの装置に実装されていればよい。
【0221】
各装置(サーバ装置40、ホテルサーバ10、端末50等)間のデータ送受信の形態は特に限定されないが、これら装置間で送受信されるデータは暗号化されていてもよい。これらの装置間では、パスポート情報等が送受信され、これらの情報を適切に保護するためには、暗号化されたデータが送受信されることが望ましい。
【0222】
上記説明で用いた流れ図(フローチャート、シーケンス図)では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0223】
上記の実施形態は本願開示の理解を容易にするために詳細に説明したものであり、上記説明したすべての構成が必要であることを意図したものではない。また、複数の実施形態について説明した場合には、各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。例えば、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることや、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、実施形態の構成の一部について他の構成の追加、削除、置換が可能である。
【0224】
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、利用者に荷物配送サービスやリモートチェックインサービスを提供する情報処理システムなどに好適に適用可能である。
【0225】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0226】
[付記1]
利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求手段と、
前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成手段と、
前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供手段と、
を備える、サーバ装置。
【0227】
[付記2]
前記生成手段は、前記ホテルに関するホテル情報と前記荷物を識別するための荷物IDを含む前記第1の提示情報を生成する、付記1に記載のサーバ装置。
【0228】
[付記3]
前記生成手段は、前記チェックイン手続きによって前記利用者に割り当てられた客室番号、前記荷物ID及び前記利用者を特定する利用者特定情報を含む前記第2の提示情報を生成する、付記2に記載のサーバ装置。
【0229】
[付記4]
前記生成手段は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報のそれぞれを2次元バーコードに変換し、
前記提供手段は、前記第1の提示情報に対応する第1の2次元バーコードと前記第2の提示情報に対応する第2の2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、付記3に記載のサーバ装置。
【0230】
[付記5]
前記生成手段は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報を2次元バーコードに変換し、
前記提供手段は、前記2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、付記3に記載のサーバ装置。
【0231】
[付記6]
前記要求手段は、前記利用者の身分証明書に関する身分証明書情報を含むチェックイン要求を前記ホテルサーバに送信する、付記1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【0232】
[付記7]
サーバ装置に対し、利用者が予約したホテルのチェックインを要求する、要求手段と、
前記サーバ装置から、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を取得する、取得手段と、
を備える、端末。
【0233】
[付記8]
前記利用者の第1の操作に応じて前記第1の提示情報を表示し、前記利用者の第2の操作に応じて前記第2の提示情報を表示する、提示情報制御手段をさらに備える、付記7に記載の端末。
【0234】
[付記9]
利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求工程と、
前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成工程と、
前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供工程と、
を備える、サーバ装置の制御方法。
【0235】
[付記10]
前記生成工程は、前記ホテルに関するホテル情報と前記荷物を識別するための荷物IDを含む前記第1の提示情報を生成する、付記9に記載のサーバ装置の制御方法。
【0236】
[付記11]
前記生成工程は、前記チェックイン手続きによって前記利用者に割り当てられた客室番号、前記荷物ID及び前記利用者を特定する利用者特定情報を含む前記第2の提示情報を生成する、付記10に記載のサーバ装置の制御方法。
【0237】
[付記12]
前記生成工程は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報のそれぞれを2次元バーコードに変換し、
前記提供工程は、前記第1の提示情報に対応する第1の2次元バーコードと前記第2の提示情報に対応する第2の2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、付記11に記載のサーバ装置の制御方法。
【0238】
[付記13]
前記生成工程は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報を2次元バーコードに変換し、
前記提供工程は、前記2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、付記11に記載のサーバ装置の制御方法。
【0239】
[付記14]
前記要求工程は、前記利用者の身分証明書に関する身分証明書情報を含むチェックイン要求を前記ホテルサーバに送信する、付記9乃至13のいずれか一項に記載のサーバ装置の制御方法。
【0240】
[付記15]
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
利用者からの要求に応じて、前記利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し前記利用者のチェックイン手続きの実行を要求する、要求処理と、
前記ホテルサーバが前記チェックイン手続きに成功すると、前記利用者の荷物を前記ホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、前記利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する、生成処理と、
前記生成された第1の提示情報と第2の提示情報を前記利用者に提供する、提供処理と、
を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
【0241】
[付記16]
前記生成処理は、前記ホテルに関するホテル情報と前記荷物を識別するための荷物IDを含む前記第1の提示情報を生成する、付記15に記載の記憶媒体。
【0242】
[付記17]
前記生成処理は、前記チェックイン手続きによって前記利用者に割り当てられた客室番号、前記荷物ID及び前記利用者を特定する利用者特定情報を含む前記第2の提示情報を生成する、付記16に記載の記憶媒体。
【0243】
[付記18]
前記生成処理は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報のそれぞれを2次元バーコードに変換し、
前記提供処理は、前記第1の提示情報に対応する第1の2次元バーコードと前記第2の提示情報に対応する第2の2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、付記17に記載の記憶媒体。
【0244】
[付記19]
前記生成処理は、前記第1の提示情報及び前記第2の提示情報を2次元バーコードに変換し、
前記提供処理は、前記2次元バーコードを前記利用者が所持する端末に送信する、付記17に記載の記憶媒体。
【0245】
[付記20]
前記要求処理は、前記利用者の身分証明書に関する身分証明書情報を含むチェックイン要求を前記ホテルサーバに送信する、付記15乃至19のいずれか一項に記載の記憶媒体。
【0246】
また、上述した付記1に従属する付記2~付記6に記載した構成の一部または全ては、付記9、付記15に対しても付記2~付記6と同様の従属関係により従属し得る。さらには、付記1、付記9及び付記15に限らず、上述した各実施の形態から逸脱しない範囲において、様々なハードウェア、ソフトウェア、ソフトウェアを記録するための種々の記録手段、またはシステムに対しても同様に、付記として記載した構成の一部または全てを従属させ得る。
【0247】
なお、引用した上記の先行技術文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。即ち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0248】
10 ホテルサーバ
20 ホテル端末
30 配送端末
40 サーバ装置
50 端末
100 サーバ装置
101 要求手段
102 生成手段
103 提供手段
201 通信制御部
202 利用者登録部
203 身分証明書情報取得部
204 ホテル予約部
205 本人確認部
206 リモートチェックイン制御部
207 提示情報制御部
208 記憶部
301 通信制御部
302 予約管理部
303 チェックイン制御部
304 記憶部
311 プロセッサ
312 メモリ
313 入出力インターフェイス
314 通信インターフェイス
401 通信制御部
402 利用者登録制御部
403 チェックイン制御部
404 記憶部
【要約】
インバウンド旅客等の利便性向上に寄与する、サーバ装置を提供する。サーバ装置は、要求手段と、生成手段と、提供手段と、を備える。要求手段は、利用者からの要求に応じて、当該利用者が予約したホテルのホテルサーバに対し利用者のチェックイン手続きの実行を要求する。生成手段は、ホテルサーバがチェックイン手続きに成功すると、利用者の荷物をホテルに配送する配送事業者に提示される第1の提示情報と、利用者が予約をしたホテルに提示される第2の提示情報と、を生成する。提供手段は、生成された第1の提示情報と第2の提示情報を利用者に提供する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17