(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】ルートアドバタイズメント方法、装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04L 45/02 20220101AFI20241224BHJP
【FI】
H04L45/02
(21)【出願番号】P 2023532189
(86)(22)【出願日】2021-11-27
(86)【国際出願番号】 CN2021133763
(87)【国際公開番号】W WO2022111666
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】202011368375.5
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011414094.9
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/073628
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110184038.9
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ホゥ,ジーボー
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,グオチイ
(72)【発明者】
【氏名】シヤオ,ヤーチュイン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,ファーン
(72)【発明者】
【氏名】バオ,レイ
(72)【発明者】
【氏名】ファーン,シュヨン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ジェンシーン
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,ピーンアン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ツゥイジュイン
【審査官】長谷川 未貴
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111385207(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110535766(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111107004(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110912795(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110266594(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0351766(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00 - 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルートアドバタイズメント方法であって、
第3ネットワークデバイスによって第1セグメント識別子(SID)を取得することであり、前記第1セグメント識別子は第1識別子を含み、前記第1識別子は第1ネットワークスライスに対応する、ことと、
前記第3ネットワークデバイスによって、前記第1セグメント識別子及び第1あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信して、前記第2ネットワークデバイスが、前記第1あて先ルートプリフィックス及び前記第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成するようにすることであり、前記転送エントリは、前記第2ネットワークデバイスによって、前記第1ネットワークスライスを使用することによって第1ネットワークデバイスへパケットを送信するために使用される、ことと
を有
し、
前記第1セグメント識別子は関数部分を含み、前記関数部分は、前記第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する、
方法。
【請求項2】
前記第1識別子は、前記第1ネットワークスライスの識別子を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1セグメント識別子は、前記第3ネットワークデバイスのロケータアドレス及び前記第1ネットワークスライスの前記識別子を含み、前記第1セグメント識別子は、前記ロケータアドレスのサブネットプリフィックスであり、当該方法は、
前記第3ネットワークデバイスによって第2セグメント識別子を更に取得することであり、前記第2セグメント識別子は前記ロケータアドレス及び第2識別子を含み、前記第2識別子は第2ネットワークスライスに対応する、ことと、
前記第3ネットワークデバイスによって、前記第2セグメント識別子及び第2あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを前記第2ネットワークデバイスへ送信することと
を更に有する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
当該方法は、
前記第2ネットワークデバイスによって、前記ロケータアドレスを含むルートプリフィックスを前記第1ネットワークデバイスへ送信することを更に有する、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1セグメント識別子は、仮想プライベートネットワークセグメント識別子(VPN SID)を含む、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記第2ネットワークデバイス及び前記第3ネットワークデバイスは、ボーダーゲートウェイプロトコルピアである、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサ及び通信インターフェースを有するネットワークデバイスであって、
前記少なくとも1つのプロセッサは、当該ネットワークデバイスが請求項1乃至
6のうちいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にするように、コンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成される、
ネットワークデバイス。
【請求項8】
取得モジュール及び送信モジュールを有し、
前記取得モジュールは、第1セグメント識別子(SID)を取得するよう構成され、前記第1セグメント識別子は第1識別子を含み、前記第1識別子は第1ネットワークスライスに対応し、
前記送信モジュールは、前記第1セグメント識別子及び第1あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信して、前記第2ネットワークデバイスが、前記第1あて先ルートプリフィックス及び前記第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成するようにするよう構成され、前記転送エントリは、前記第2ネットワークデバイスによって、前記第1ネットワークスライスを使用することによって第1ネットワークデバイスへパケットを送信するために使用され
、
前記第1セグメント識別子は関数部分を含み、前記関数部分は、前記第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する、
ネットワークデバイス。
【請求項9】
前記第1識別子は、前記第1ネットワークスライスの識別子を含む、
請求項
8に記載のネットワークデバイス。
【請求項10】
前記第1セグメント識別子は、仮想プライベートネットワークセグメント識別子(VPN SID)を含む、
請求項
8又は
9に記載のネットワークデバイス。
【請求項11】
前記第2ネットワークデバイス及び当該ネットワークデバイスは、ボーダーゲートウェイプロトコルピアである、
請求項
8又は
9に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
ソフトウェアプログラムを記憶しており、前記ソフトウェアプログラムは、請求項1乃至
6のうちいずれか一項に記載の方法を実施するよう1つ以上のプロセッサによって読み出されて実行される、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
コンピュータ可読記録媒体に記録されるプログラムであって、
前記プログラムは、コンピュータで実行されると、前記コンピュータが請求項1乃至
6のうちいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にする、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信分野に、特に、ルートアドバタイズメント方法、装置、及びシステムに関係がある。
【背景技術】
【0002】
いくつかのシナリオで、例えば、クラウドコンピューティングシナリオでは、計算タスクは、多数のコンピュータを含むリソースプールで分散され、それにより、様々なアプリケーションシステムは、必要とされるように計算能力、記憶空間、及び様々なソフトウェアサービスを取得することができる。クラウドコンピューティングシステムで、クラウドサーバは中央集権的な方法で配置されてよく、全てのアプリケーションシステムはクラウドサーバで実行され、それにより、ユーザ(例えば、個人ユーザ又は企業ユーザ)は端末を通じてクラウドサーバにアクセスする。
【0003】
ユーザが端末を通じてクラウドサーバにアクセスする方法は、通常は次の通りである:ユーザの端末は、端末へ接続されているメトロポリタンエリアネットワークを通じてバックボーンネットワークにアクセスし、次いで、バックボーンネットワークへ接続されているクラウドサービスにアクセスする。ユーザがネットワークにアクセスする品質を保証するために、ネットワーク品質要件を満足するエンド・ツー・エンドトンネルがメトロポリタンエリアネットワークとバックボーンネットワークとの間に構築される必要があり、それにより、ユーザはトンネルを通じてクラウドサーバにアクセスすることができる。既存のシナリオでは、オペレータは、通常、バックボーンネットワーク上でネットワークスライシング技術をデプロイし、異なるネットワークスライスを用いて、異なる品質のネットワークサービスを提供する。しかし、ネットワークスライスがバックボーンネットワーク上で使用されるシナリオでは、異なるネットワークスライスが異なるサービスパケットを伝送することを可能にするために、ネットワークスライスの使用は転送プレーン上で設定される必要がある。その結果、ネットワークスライスの利用は柔軟性に欠け、設定は複雑である。
【発明の概要】
【0004】
本願は、ネットワークスライスの利用が柔軟性に欠けており、設定が複雑である、という問題を解決するために、ルートアドバタイズメント方法及び装置、ネットワークデバイス、などを提供する。技術的解決法は次の通りである:
【0005】
第1の態様に従って、ルートアドバタイズメントネットワークシステムが提供される。ネットワークシステムは第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスを含む。第1ネットワークデバイスは:第1ルートアドバタイズメントメッセージを取得し、第1ルートアドバタイズメントメッセージが第1ルートプリフィックスを含み;第1ルートプリフィックスに基づいて第2ルートプリフィックスを取得し、第2ルートプリフィックスが第1ネットワークスライスに対応し、第2ルートプリフィックスが第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり;第2ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスにアドバタイズし、第2ルートアドバタイズメントメッセージが第2ルートプリフィックスを含む、よう構成される。第2ネットワークデバイスは、第2ルートアドバタイズメントメッセージを受信し、第2ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成するよう構成される。
【0006】
第1ルートプリフィックスを受信した後、第1ネットワークデバイスは、第1ルートプリフィックス及びネットワークスライスに基づいて、そのネットワークスライスに対応する第2ルートプリフィックスを取得し、ネットワークにおいて第2ルートプリフィックスをアドバタイズしてよい。ルートを制御プレーン上でネットワークスライスと自動的に関連付けることによるアドバタイズメント方法が使用され、それにより、ネットワークスライスは柔軟に使用することができ、ネットワーク内の関連する設定は軽減される。
【0007】
可能な実施において、ネットワークシステムは第3ネットワークデバイスを更に含む。第3ネットワークデバイスは:第1セグメント識別子を取得し、第1セグメント識別子が第1識別子を含み、第1識別子が第1ネットワークスライスに対応し、第1セグメント識別子が第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり;第4ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスにアドバタイズし、第4ルートアドバタイズメントメッセージが第1セグメント識別子及び第4ルートプリフィックスを含む、よう構成される。第2ネットワークデバイスは、第4ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第4ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成するよう更に構成される。
【0008】
ネットワークスライスの識別子はセグメント識別子で運ばれ、それにより、ネットワーク内のデバイス、例えば、ネットワーク内のエッジデバイスは、第1ネットワークスライスに対応する第1セグメント識別子の転送エントリを取得することができる。このようにして、ネットワーク内のパケットがセグメント識別子を運ぶとき、ネットワークデバイスは、セグメント識別子に対応するネットワークスライスに基づいてパケットを送信してよく、それにより、ネットワークスライスがネットワークにおいて使用されるときに使用される設定の数量は軽減可能である。
【0009】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、仮想プライベートネットワーク(virtual private network,VPN)セグメント識別子(segment ID,SID)を含む。
【0010】
VPN SIDがネットワークスライスと関連付けられた後、VPNにより保護されたプライベートネットワークパケットはネットワークスライスを用いて転送され得、それにより、ネットワークスライスがネットワークにおいて使用されるときに使用される設定の数量は大幅に軽減され得る。
【0011】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0012】
セグメント識別子から取得されることを指示されているネットワークスライスの識別子が与えられ、それにより、ネットワークスライスは、より柔軟に使用することができる。
【0013】
可能な実施において、第2ネットワークデバイスは、第1パケットを受信し、第1パケットのあて先アドレスに基づいて、第4ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合して、第2パケットを生成し、第2パケットは第1セグメント識別子を含む。第2ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子に基づいて、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、第2ルートプリフィックスに対応する第1ネットワークスライスに基づいて第2パケットを送信する。
【0014】
ネットワーク内のパケットがネットワークスライスに対応するセグメント識別子を運ぶ場合に、ネットワークデバイスは、セグメント識別子に対応するネットワークスライスに基づいてパケットを送信してもよく、それにより、ネットワークスライスがネットワークにおいて使用されるときに使用される設定の数量は軽減可能である。
【0015】
可能な実施において、第2パケットのホップ・バイ・ホップオプションヘッダは、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0016】
パケットに対応するネットワークスライスに関する情報を取得した後、ネットワーク内のエッジデバイスは、ネットワークスライスの識別子をパケットに含めてもよく、それにより、ネットワーク内の他のデバイスは、ネットワークスライスの識別子に基づいてパケットを送信する。これは、ネットワーク内のネットワークスライスに関連した設定の数量を更に軽減し、転送効率を改善することができる。
【0017】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、第3ネットワークデバイスの位置ロケータアドレスを含み、第1ルートプリフィックスは、ロケータアドレスのサブネットプリフィックスである。記第1ネットワークデバイスは:第1ルートプリフィックスに基づいて第3ルートプリフィックスを取得し、第3ルートプリフィックスが第2ネットワークスライスに対応し、第3ルートプリフィックスが第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり;第3ルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズし、第3ルートアドバタイズメントメッセージが第3ルートプリフィックスを含む、よう更に構成される。第2ネットワークデバイスは、第3ルートアドバタイズメントメッセージを取得し、第3ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第3ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成するよう更に構成される。第3ネットワークデバイスは:第2セグメント識別子を取得し、第2セグメント識別子がロケータアドレス及び第2識別子を含み、第2識別子が第2ネットワークスライスに対応し、第2セグメント識別子がロケータアドレスのサブネットプリフィックスであり、第2セグメント識別子が第3ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり;第5ルートアドバタイズメントメッセージを前記第2ネットワークデバイスにアドバタイズし、第5ルートアドバタイズメントメッセージが第2セグメント識別子及び第5ルートプリフィックスを含む、よう更に構成される。第2ネットワークデバイスは、第5ルートアドバタイズメントメッセージを取得し、第5ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第5ルートプリフィックス及び第2セグメント識別子を含む転送エントリを生成するよう更に構成される。
【0018】
同じデバイスは、異なるネットワークスライスごとのセグメント識別子と、ネットワーク内のネットワークスライスに対応するセグメント識別子とを提供し、それにより、少数のネットワーク設定が、異なるネットワークスライスに基づいて異なるサービスごとにパケット転送を実施するために使用され得る。ネットワークスライスは、ネットワーク設定を軽減するように、更に柔軟に使用することができる。
【0019】
可能な実施において、第2ネットワークデバイスは:第3パケットを受信し、第3パケットのあて先アドレスに基づいて、第5ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合して、第4パケットを生成し、第4パケットが第2セグメント識別子を含み;第2セグメント識別子に基づいて、第3ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、第3ルートプリフィックスに対応する第2ネットワークスライスに基づいて第4パケットを送信する、よう更に構成される。
【0020】
ネットワーク内のパケットが他のネットワークスライスに対応するセグメント識別子を運ぶ場合に、ネットワークデバイスは、セグメント識別子に対応するネットワークスライスに基づいてパケットを送信してよく、それにより、ネットワークスライスがネットワークにおいて使用されるときに使用される設定の数量は軽減可能である。
【0021】
可能な実施において、第1ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスは、異なる自律システム(autonomous system,AS)ドメイン又は異なる内部ゲートウェイプロトコル(interior gateway protocol,IGP)ドメインに属する。
【0022】
可能な実施において、第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスは、同じASドメイン又は同じIGPドメインに属する。
【0023】
可能な実施において、第1ネットワークスライスは、第1ネットワークデバイスが属するASドメインでのネットワークスライスであり、又は第1ネットワークスライスは、第1ネットワークデバイスが属するIGPドメインでのネットワークスライスである。
【0024】
可能な実施において、第1ルートアドバタイズメントメッセージは、ボーダーゲートウェイプロトコル(Border gateway Protocol,BGP)ルートアドバタイズメントメッセージを含み、第2ルートアドバタイズメントメッセージは、IGPルートアドバタイズメントメッセージを含む。
【0025】
異なるASドメイン又はIGPドメイン内のネットワークスライスを関連付ける方法は、異なるネットワークスライスが他のネットワークのネットワークスライスの使用も制御することができるように、使用される。ネットワークスライスは、より柔軟に使用され、設定は、より簡単である。
【0026】
第2の態様に従って、ルートアドバタイズメント方法であって:第1ネットワークデバイスが第1ルートアドバタイズメントメッセージを取得することであり、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1ルートプリフィックスを含む、ことを含む方法が提供される。第1ネットワークデバイスは、第1ルートプリフィックスに基づいて第2ルートプリフィックスを取得し、第2ルートプリフィックスは第1ネットワークスライスに対応し、第2ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。第1ネットワークデバイスは、第2ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスにアドバタイズし、第2ルートアドバタイズメントメッセージは第2ルートプリフィックスを含む。
【0027】
可能な実施において、方法は、第1ネットワークデバイスが、第1ネットワークスライスを使用することによって第2ネットワークデバイスによって送信された第1パケットを受信することであり、第1パケットは第1セグメント識別子を含み、第1セグメント識別子は第1識別子を含み、第1識別子は第1ネットワークスライスに対応し、第1セグメント識別子は第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである、ことを更に含む。第1ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子に基づいて、第1ルートプリフィックスに対応する転送エントリを照合して、第1パケットを送信する。
【0028】
可能な実施において、第1セグメント識別子はVPN SIDを含み、第1識別子は、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0029】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0030】
可能な実施において、第1ネットワークデバイスは、第1ルートプリフィックスに基づいて第3ルートプリフィックスを生成し、第3ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり、第3ルートプリフィックスは第2ネットワークスライスに対応し、第3ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスとは異なる。
【0031】
第1ネットワークデバイスは、第3ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスにアドバタイズし、第3ルートアドバタイズメントメッセージは第3ルートプリフィックスを含む。
【0032】
可能な実施において、第1ネットワークデバイスは第2パケットを受信し、第2パケットは第2セグメント識別子を含み、第2セグメント識別子は第3ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。第1ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子に基づいて、第1ルートプリフィックスに対応する転送エントリを照合して、第2パケットを送信する。
【0033】
可能な実施において、第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスは、同じASドメイン又は同じIGPドメインに属する。
【0034】
可能な実施において、第1ネットワークスライスは、第1ネットワークデバイスが属するASドメインでのネットワークスライスであり、又は第1ネットワークスライスは、第1ネットワークデバイスが属するIGPドメインでのネットワークスライスである。
【0035】
可能な実施において、第1ルートアドバタイズメントメッセージは、ボーダーゲートウェイプロトコルBGPルートメッセージを含み、第2ルートアドバタイズメントメッセージは、内部ゲートウェイプロトコルIGPルートメッセージを含む。
【0036】
第3の態様に従って。ルートアドバタイズメント方法であって:第2ネットワークデバイスが、第2ルートプリフィックスを含む、第1ネットワークデバイスによって送信されたルートアドバタイズメントメッセージを取得することであり、第2ルートプリフィックスは、第1ネットワークデバイスによって第1ルートプリフィックスに基づいて取得され、第2ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり、第2ルートプリフィックスは第1ネットワークスライスに対応する、ことを含む方法が提供される。第2ネットワークデバイスは、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成する。
【0037】
可能な実施において、第2ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子及び第1あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを取得し、第1セグメント識別子は第1識別子を含み、第1識別子は第1ネットワークスライスに対応し、第1セグメント識別子は第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。第2ネットワークデバイスは、第1あて先ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成する。
【0038】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、VPN SIDを含む。
【0039】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0040】
可能な実施において、第2ネットワークデバイスは第1パケットを受信し、第1パケットのあて先アドレスに基づいて、第1あて先ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合して、第2パケットを生成し、第2パケットのあて先アドレスは第1セグメント識別子を含む。第2ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子に基づいて、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、第2ルートプリフィックスに対応する第1ネットワークスライスに基づいて第2パケットを転送する。
【0041】
可能な実施において、第2パケットのホップ・バイ・ホップオプションヘッダは、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0042】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、第3ネットワークデバイスの位置ロケータアドレスを含み、第1ルートプリフィックスは、ロケータアドレスのサブネットプリフィックスである。方法は:第2ネットワークデバイスが、第3ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを取得することであり、第3ルートプリフィックスは、第1ネットワークデバイスによって第1ルートプリフィックスに基づいて取得され、第3ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり、第3ルートプリフィックスは第2ネットワークスライスに対応する、ことを更に含む。第2ネットワークデバイスは、第3ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成する。第2ネットワークデバイスは、第2セグメント識別子及び第2あて先ルートプリフィックスを含む、第3ネットワークデバイスによって送信されたルートアドバタイズメントメッセージを受信し、第2セグメント識別子はロケータアドレス及び第2識別子を含み、第2識別子は前記第2ネットワークスライスに対応する。第2ネットワークデバイスは、第2あて先ルートプリフィックス及び第2セグメント識別子を含む転送エントリを生成する。
【0043】
可能な実施において、第2ネットワークデバイスは第3パケットを受信し、第3パケットのあて先アドレスに基づいて、第2あて先ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合して、第4パケットを生成し、第4パケットは第2セグメント識別子を含む。第2ネットワークデバイスは、第2セグメント識別子に基づいて、第3ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、第3ルートプリフィックスに対応する第2ネットワークスライスに基づいて第4パケットを転送する。
【0044】
可能な実施において、第1識別子は、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0045】
第4の態様に従って、ルートアドバタイズメント方法であって:第3ネットワークデバイスが第1セグメント識別子を取得することであり、第1セグメント識別子は第1識別子を含み、第1識別子は第1ネットワークスライスに対応する、ことを含む方法が提供される。第3ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子及び第1あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信して、第2ネットワークデバイスが、第1あて先ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成するようにし、転送エントリは、第2ネットワークデバイスによって、第1ネットワークスライスを使用することによって第1ネットワークデバイスへパケットを送信するために使用される。
【0046】
可能な実施において、第1識別子は、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0047】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、第3ネットワークデバイスの位置ロケータアドレス及び第1ネットワークスライスの識別子を含み、第1セグメント識別子は、ロケータアドレスのサブネットプリフィックスである。方法は:第3ネットワークデバイスが第2セグメント識別子を更に取得することであり、第2セグメント識別子はロケータアドレス及び第2識別子を含み、第2識別子は第2ネットワークスライスに対応する、ことを更に含む。第3ネットワークデバイスは、第2セグメント識別子及び第2あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信する。
【0048】
可能な実施において、第2ネットワークデバイスは、ロケータアドレスを含むルートプリフィックスを第1ネットワークデバイスへ送信する。
【0049】
可能な実施において、第1セグメント識別子はVPN SIDを含む。
【0050】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0051】
可能な実施において、第2ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスは、ボーダーゲートウェイプロトコルピアである。
【0052】
第5の態様に従って、ルートアドバタイズメント方法であって、第3ネットワークデバイスが第1セグメント識別子を取得することであり、第1セグメント識別子は第1ネットワークスライスの識別子を含む、ことを含む方法が提供される。第3ネットワークデバイスは第1ルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズし、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1セグメント識別子を含む。
【0053】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、仮想プライベートネットワークセグメント識別子VPN SIDである。
【0054】
可能な実施において、第3ネットワークデバイスは、第2ネットワークデバイスによって第1ネットワークスライスに基づいて送信された第2パケットを更に受信し、第2パケットは第1セグメント識別子を含む。
【0055】
第6の態様に従って、ルートアドバタイズメント方法であって、第2ネットワークデバイスが第3ネットワークデバイスによって送信された第1ルートアドバタイズメントメッセージを受信することであり、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1セグメント識別子を含む、ことを含む方法が提供される。第2ネットワークデバイスは、第1ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第1セグメント識別子を含む第1転送エントリを生成する。
【0056】
可能な実施において、第2ネットワークデバイスは第1パケットを受信し、第1パケットのあて先アドレスに基づいて第1転送エントリを照合して、第2パケットを生成し、第2パケットが第1セグメント識別子を含むようにする。第2ネットワークデバイスは、第1ネットワークスライスに対応する第1セグメント識別子に基づいて、第1ネットワークスライスを使用することによって第2パケットを送信する。
【0057】
可能な実施において、第2パケットのインターネットプロトコルバージョン6(Internet Protocol version 6,IPv6)拡張ヘッダは、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0058】
可能な実施において、IPv6拡張ヘッダは、ホップ・バイ・ホップオプションヘッダ又はあて先オプションヘッダを含む。
【0059】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0060】
可能な実施において、上記の態様で示されているネットワークスライスの識別子は、フレキシブルアルゴリズム識別子又はスライス識別子を含む。
【0061】
第7の態様に従って、第1ネットワークデバイスに適用され、取得モジュール、処理モジュール、及び送信モジュールを含むルートアドバタイズメント装置が提供される。取得モジュールは、第1ルートアドバタイズメントメッセージを取得するよう構成され、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1ルートプリフィックスを含む。処理モジュールは、第1ルートプリフィックスに基づいて第2ルートプリフィックスを取得するよう構成され、第2ルートプリフィックスは第1ネットワークスライスに対応し、第2ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。送信モジュールは、第2ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスにアドバタイズするよう構成され、第2ルートアドバタイズメントメッセージは第2ルートプリフィックスを含む。
【0062】
可能な実施において、取得モジュールは、第1ネットワークスライスを使用することによって第2ネットワークデバイスによって送信された第1パケットを受信するよう更に構成され、第1パケットは第1セグメント識別子を含み、第1セグメント識別子は第1識別子を含み、第1識別子は第1ネットワークスライスに対応し、第1セグメント識別子は第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。送信モジュールは、第1セグメント識別子に基づいて、第1ルートプリフィックスに対応する転送エントリを照合して、第1パケットを送信するよう構成される。
【0063】
可能な実施において、第1セグメント識別子はVPN SIDを含み、第1識別子は第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0064】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0065】
可能な実施において、処理モジュールは、第1ルートプリフィックスに基づいて第3ルートプリフィックスを生成するよう構成され、第3ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり、第3ルートプリフィックスは第2ネットワークスライスに対応し、第3ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスとは異なる。送信モジュールは、第3ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスにアドバタイズするよう構成され、第3ルートアドバタイズメントメッセージは第3ルートプリフィックスを含む。
【0066】
可能な実施において、取得モジュールは、第2パケットを受信するよう構成され、第2パケットは第2セグメント識別子を含み、第2セグメント識別子は第3ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。送信モジュールは、第1セグメント識別子に基づいて、第1ルートプリフィックスに対応する転送エントリを照合して、第2パケットを送信するよう構成される。
【0067】
可能な実施において、第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスは、同じASドメイン又は同じIGPドメインに属する。
【0068】
可能な実施において、第1ネットワークスライスは、第1ネットワークデバイスが属するASドメインでのネットワークスライスであり、又は第1ネットワークスライスは、第1ネットワークデバイスが属するIGPドメインでのネットワークスライスである。
【0069】
可能な実施において、第1ルートアドバタイズメントメッセージは、ボーダーゲートウェイプロトコルBGPルートメッセージを含み、第2ルートアドバタイズメントメッセージは、内部ゲートウェイプロトコルIGPルートメッセージを含む。
【0070】
第8の態様に従って、第2ネットワークデバイスに適用され、取得モジュール及び処理モジュールを含むルートアドバタイズメント装置が提供される。取得モジュールは、第2ルートプリフィックスを含む、第1ネットワークデバイスによって送信されたルートアドバタイズメントメッセージを取得するよう構成され、第2ルートプリフィックスは、第1ネットワークデバイスによって第1ルートプリフィックスに基づいて取得され、第2ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり、第2ルートプリフィックスは第1ネットワークスライスに対応する。処理モジュールは、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成するよう構成される。
【0071】
可能な実施において、取得モジュールは、第1セグメント識別子及び第1あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを取得するよう構成され、第1セグメント識別子は第1識別子を含み、第1識別子は第1ネットワークスライスに対応し、第1セグメント識別子は第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。処理モジュールは、第1あて先ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成するよう構成される。
【0072】
可能な実施において、第1セグメント識別子はVPN SIDを含む。
【0073】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0074】
可能な実施において、装置は送信モジュールを更に含む。取得モジュールは、第1パケットを受信し、第1パケットのあて先アドレスに基づいて、第1あて先ルートプリフィックスを含む前記転送エントリを照合して、第2パケットを生成するよう構成され、第2パケットのあて先アドレスは第1セグメント識別子を含む。送信モジュールは、第1セグメント識別子に基づいて、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、第2ルートプリフィックスに対応する第1ネットワークスライスに基づいて第2パケットを転送するよう構成される。
【0075】
可能な実施において、第2パケットのホップ・バイ・ホップオプションヘッダは、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0076】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、第3ネットワークデバイスの位置ロケータアドレスを含み、第1ルートプリフィックスは、ロケータアドレスのサブネットプリフィックスである、取得モジュールは、第3ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを取得するよう更に構成され、第3ルートプリフィックスは、第1ネットワークデバイスによって第1ルートプリフィックスに基づいて取得され、第3ルートプリフィックスは第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり、第3ルートプリフィックスは第2ネットワークスライスに対応する。処理モジュールは、第3ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成するよう更に構成され、取得モジュールは、第2セグメント識別子及び第2あて先ルートプリフィックスを含む、第3ネットワークデバイスによって送信されたルートアドバタイズメントメッセージを受信するよう更に構成され、第2セグメント識別子はロケータアドレス及び第2識別子を含み、第2識別子は第2ネットワークスライスに対応する。処理モジュールは、第2あて先ルートプリフィックス及び第2セグメント識別子を含む転送エントリを生成するよう構成される。
【0077】
可能な実施において、取得モジュールは、第3パケットを受信するよう構成される。処理モジュールは、第3パケットのあて先アドレスに基づいて、第2あて先ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合して、第4パケットを生成するよう構成され、第4パケットは第2セグメント識別子を含む。送信モジュールは、第2セグメント識別子に基づいて、第3ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、第3ルートプリフィックスに対応する第2ネットワークスライスに基づいて第4パケットを転送するよう構成される。
【0078】
可能な実施において、第1識別子は、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0079】
第9の態様に従って、第3ネットワークデバイスに適用され、取得モジュール及び送信モジュールを含むルートアドバタイズメント装置が提供される。取得モジュールは、第1セグメント識別子を取得するよう構成され、第1セグメント識別子は第1識別子を含み、第1識別子は第1ネットワークスライスに対応する。送信モジュールは、第1セグメント識別子及び第1あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信して、第2ネットワークデバイスが、第1あて先ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成するようにするよう構成され、転送エントリは、第2ネットワークデバイスによって、第1ネットワークスライスを使用することによって第1ネットワークデバイスへパケットを送信するために使用される。
【0080】
可能な実施において、第1識別子は、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0081】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、第3ネットワークデバイスの位置ロケータアドレス及び第1ネットワークスライスの識別子を含み、第1セグメント識別子は、ロケータアドレスのサブネットプリフィックスである。取得モジュールは、第2セグメント識別子を取得するよう更に構成され、第2セグメント識別子はロケータアドレス及び第2識別子を含み、第2識別子は第2ネットワークスライスに対応する。送信モジュールは、第2セグメント識別子及び第2あて先ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信するよう構成される。
【0082】
可能な実施において、送信モジュールは、ロケータアドレスを含むルートプリフィックスを第1ネットワークデバイスへ送信するよう更に構成される。
【0083】
可能な実施において、第1セグメント識別子はVPN SIDを含む。
【0084】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0085】
可能な実施において、第2ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスは、ボーダーゲートウェイプロトコルピアである。
【0086】
第10の態様に従って、第3ネットワークに適用され、取得モジュール及び送信モジュールを含むルートアドバタイズメント装置が提供される。取得モジュールは、第1セグメント識別子を取得するよう構成され、第1セグメント識別子は第1ネットワークスライスの識別子を含む。送信モジュールは、第1ルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズするよう構成され、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1セグメント識別子を含む。
【0087】
可能な実施において、第1セグメント識別子は、仮想プライベートネットワークセグメント識別子VPN SIDである。
【0088】
可能な実施において、取得モジュールは、第2ネットワークデバイスによって第1ネットワークスライスに基づいて送信された第2パケットを受信するよう更に構成され、第2パケットは第1セグメント識別子を含む。
【0089】
第11の態様に従って、第2ネットワークデバイスに適用され、第3ネットワークデバイスによって送信された第1ルートアドバタイズメントメッセージを受信するよう構成される取得モジュールであり、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1セグメント識別子を含む、取得モジュールと、第1ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第1セグメント識別子を含む第1転送エントリを生成するよう構成される処理モジュールとを含むルートアドバタイズメント装置が提供される。
【0090】
可能な実施において、取得モジュールは、第1パケットを受信し、第1パケットのあて先アドレスに基づいて第1転送エントリを照合して、第2パケットを生成し、第2パケットが第1セグメント識別子を含むようにするよう更に構成される。装置は更に、第1ネットワークスライスに対応する第1セグメント識別子に基づいて、第1ネットワークスライスを使用することによって第2パケットを送信するよう構成される送信モジュールを含む。
【0091】
可能な実施において、第2パケットのインターネットプロトコルバージョン6(Internet Protocol version 6,IPv6)拡張ヘッダは、第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0092】
可能な実施において、IPv6拡張ヘッダは、ホップ・バイ・ホップオプションヘッダ又はあて先オプションヘッダを含む。
【0093】
可能な実施において、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0094】
可能な実施において、上記の態様で示されているネットワークスライスの識別子は、フレキシブルアルゴリズム識別子又はスライス識別子を含む。
【0095】
第12の態様に従って、通信デバイスが提供される。デバイスは通信インターフェース及びプロセッサを含む。プロセッサは、信号を受信するよう通信インターフェースを制御し、かつ、信号を送信するよう通信インターフェースを制御するように、命令を実行するよう構成される。プロセッサが命令を実行する場合に、プロセッサは、第1の態様乃至第6の態様又は第1の態様乃至第6の態様のいずれかの可能な実施のうちのいずれか1つの方法を実行することができる。
【0096】
可能な実施において、通信デバイスはメモリを更に含む。メモリは、命令を記憶するよう構成される。
【0097】
可能な実施において、1つ以上のプロセッサが存在し、1つ以上のメモリが存在する。
【0098】
可能な実施において、メモリはプロセッサと集積されてよく、あるは、メモリ及びプロセッサは別々に配置される。
【0099】
第13の態様に従って、ネットワークシステムが提供される。ネットワークシステムは、第2ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスを含む。第2ネットワークデバイスは、第11の態様で提供されたルートアドバタイズメント装置であってよく、第3ネットワークデバイスは、第10の態様で提供されたルートアドバタイズメント装置であってよい。
【0100】
第14の態様に従って、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードがコンピュータによって実行される場合に、コンピュータは、上記の態様の方法を実行することができる。
【0101】
第15の態様に従って、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体はプログラム又は命令を記憶している。プログラム又は命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、上記の態様の方法を実行することができる。
【0102】
第16の態様に従って、メモリから、メモリに記憶されている命令を呼び出し、命令を実行して、チップが設置されている通信デバイスが上記の態様の方法を実行することを可能にするよう構成されたプロセッサを含むチップが提供される。
【0103】
第17の態様に従って、入力インターフェース、出力インターフェース、プロセッサ、及びメモリを含む他のチップが提供される。入力インターフェース、出力インターフェース、プロセッサ、及びメモリは、内部接続パスを通じて接続されている。プロセッサは、メモリ内のコードを実行するよう構成される。コードが実行される場合に、プロセッサは、上記の態様の方法を実行するよう構成される。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【
図1】本願の実施形態に係るネットワークシナリオの模式図である。
【
図2】本願の実施形態に係るルートアドバタイズメント方法の模式図である。
【
図3】本願の実施形態に係る他のルートアドバタイズメント方法の模式図である。
【
図4】本願の実施形態に係るネットワークデバイスの構造の模式図である。
【
図5】本願の実施形態に係るネットワークデバイスの構造の模式図である。
【
図6】本願の実施形態に係るネットワークデバイスの構造の模式図である。
【
図7】本願の実施形態に係る制御デバイスの構造の模式図である。
【
図8】本願の実施形態に係るネットワーク装置の構造の模式図である。
【
図9】本願の実施形態に係るネットワーク装置の構造の模式図である。
【
図10】本願の実施形態に係るネットワークシステムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0105】
当業者が本発明の解決法についてより良く理解することを可能にするために、以下は更に、添付の図面及び実施を参照して、本発明の実施形態について詳細に記載する。
【0106】
以下は、本願の実施形態の用語について記載する。
【0107】
サブネットプリフィックス:2つのルートプリフィックスの高ビットアドレスが同じである場合に、マスク長さが長い方のルートプリフィックスは、マスク長さが短い方のルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。例えば、第1ルートプリフィックスがA2::0/64であり、第2ルートプリフィックスがA2::0/63であるとき、A2::0/64はA2::0/63のサブネットプリフィックスである。第1ルートプリフィックスがA2:0:0:0:80::1/72であり、第2ルートプリフィックスがA2::0/64であるとき、A2:0:0:0:80::1/72はA2::0/64のサブネットプリフィックスである。第1ルートプリフィックスがA2:0:0:0:80::1/72であり、第2ルートプリフィックスがA2:0:0:0:80::1/128であるとき、A2:0:0:0:80::1/128はA2:0:0:0:80::1/72のサブネットプリフィックスである。2つのルートプリフィックスのマスク長さが同じである場合には、2つのルートプリフィックスは互いのサブネットプリフィックスと見なされる。例えば、第1ルートプリフィックスがA2:0:0:0:80::1/72であり、第2ルートプリフィックスがA2:0:0:0:80::1/72であるとき、2つのルートプリフィックスは互いのサブネットプリフィックスであると見なされる。
【0108】
セグメントルーティング(Segment Routing,SR)は、ネットワーク内でデータパケットを転送するためにソースルーティングの考えに基づいて設計されたプロトコルである。SRは、ネットワークパスをセグメントに分け、セグメント及びネットワークノードにセグメント識別子(Segment ID,SID)を割り当てる。SIDリスク(SID List,SR-MPLSではラベルスタックとも呼ばれる)は、SIDを順にソートすることによって取得され得る。SIDリストは転送パスを示してもよい。SR技術によれば、SIDリストを運ぶデータパケットが通るノード及びパスは、トラフィック最適化要求を満足するために、指定されてもよい。たとえて言えば、データパケットは荷物と比較されることがあり、SRは、荷物にラベルを付けることと比較されることがある。荷物が領域Aから領域Dへ領域B及び領域Cを通って送られる必要がある場合に、「最初に領域Bへ行き、それから領域Cへ行き、最後に領域Dへ行く」ことを示すラベルが、最初の領域Aで荷物に取り付けられ得る。このようにして、荷物のラベルが単純に各領域で識別されればよく、荷物は、荷物のラベルに基づいて、1つの領域から他の領域へ転送され得る。SR技術では、ヘッドエンドがラベルをデータパケットに付加し、中間ノードは、データパケットがあて先ノードに到着するまで、ラベルに基づいてデータパケットを次のノードへ転送し得る。例えば、<SID1,SID2,SID3>がデータパケットのパケットヘッダに挿入され、データパケットは最初に、SID1に対応するノードへ転送され、それから、SID2に対応するノードへ転送され、それから、SID3に対応するノードへ転送される。SR-MPLSは、セグメントルーティング・マルチプロトコルラベルスイッチング(Segment Routing Multi-Protocol Label Switching)の省略である。
【0109】
インターネットプロトコルバージョン6(Internet Protocol Vesion 6,IPv6)に基づいたセグメントルーティング(SRv6)は、SR技術をIPv6ネットワークに適用することを示す。IPv6アドレス(128ビット)は、SIDの表現として使用される。データパケットを転送するとき、SRv6に対応しているネットワークデバイスは、データパケット内のあて先アドレス(Destination Address,DA)に基づいてローカルセグメント識別子テーブル(local SID table)をクエリする。データパケットのあて先アドレスとローカルセグメント識別子テーブル内のいずれかのSIDとの間で最も長い一致が見つけられる場合に、ネットワークデバイスは、ローカルセグメント識別子テーブル内のそのSIDに関するポリシーに従って、ポリシーに対応する動作を実行する。例えば、ネットワークデバイスは、SIDに対応するアウトバウンドインターフェースを通じてデータパケットを転送し得る。データパケットのあて先アドレスとローカルセグメント識別子テーブル内のいずれかのSIDとの間に最も長い一致が見つけられない場合には、ネットワークデバイスはIPv6転送テーブルをクエリし、IPv6転送テーブルに基づいて最長一致転送を実行する。
【0110】
セグメント識別子(segment ID,SID)は、例えば、ノード又はリンクを表す。SRv6では、SIDは128ビット値として表される。SR-MPLSでは、SIDはラベル値として表される。SRv6セグメント識別子は関数部分を含んでよく、関数部分は、セグメント識別子をアドバタイズするネットワークデバイスに、対応する動作を実行するよう指示する。
【0111】
SRv6の例では、セグメント識別子の値は次の部分:位置情報(Locator)及び関数(Function)を含み、任意に、引数(Argument)を更に含んでもよい。SRv6 SIDの形式はIPv6アドレスの形式である。
【0112】
セグメントルーティングヘッダ(Segment Routing Header,SRH):IPv6パケットはIPv6標準ヘッダ、拡張ヘッダ、及びペイロードPayloadを含む。IPv6転送プレーンに基づいてSRv6を実装するために、IPv6拡張ヘッダが付加され、これはSRH拡張ヘッダと呼ばれる。SRH拡張ヘッダは、セグメントリスト(Segment List)情報を含み、明示的なパスを指定する。それは、SR MPLSのセグメントリストと同じ機能を有している。ヘッドエンドはSRH拡張ヘッダをIPv6パケットに付加して、中間ノードが、SRH拡張ヘッダに含まれているパス情報に基づいて、パケットを転送し得るようにする。具体的に、SRHには2つのキー情報が存在する。1つはIPv6アドレス形式でのセグメントリスト(Segment List)であり、これは、マルチプロトコルラベルスイッチング(multi-protocol label switching,MPLS)ネットワークのラベルスタック情報に類似し、順に配置された複数のセグメント識別子(Segment ID,SID)を含むセグメントリストは、SRの明示的なパスを示す。もう1つはセグメントレフト(Segment Left,SL)であり、SLは、現在のセグメント識別子を示すために使用されるポインタである。SRv6ネットワーク上で、IPv6パケット内のDAフィールドの値は絶えず変化する。DAフィールドの値は、SL及びセグメントリストの両方によって決定される。ポインタSLが処理対象のセグメント、例えば、セグメントリスト[2]を指し示すとき、セグメントリストの両方のIPv6アドレスがDAフィールドにコピーされる必要がある。
【0113】
転送プレーン上で、ノードがSRをサポートし、ノードのセグメント識別子がIPv6パケットのあて先アドレス内にある場合に、パケットを受信した後、ノードはSLを1ずつ減らし、ポインタを新しいセグメントにオフセットし、SLが1ずつ減らされた後のSLに対応するセグメント識別子(つまり、IPv6アドレス形式にある)をDAフィールドにコピーし、それからパケットを次のノードへ転送し得る。通常、SLフィールドが0まで減ると、ノードはSRHパケットヘッダをポップアップし、それからパケットに対する次の処理を実行し得る。ノードがSRをサポートしない場合には、ノードはIPv6パケット内のSRH情報を処理する必要がない。代わりに、ノードは、IPv6あて先アドレスフィールドに基づいてIPv6ルーティングテーブルを検索し、普通はIPv6パケットを転送する。
【0114】
SRポリシー(SR Policy)は、SRのためのトラフィックエンジニアリングメカニズムである。通常、SRポリシーは、ヘッドエンド(Headend)、カラー識別子(Color)、あて先識別子(Endpoint)、及び転送パスを示すセグメント識別子リストを含む。Headendは、SRポリシーを実行するヘッドエンドを識別する。Colorは、SRを低レイテンシ及び高バンド幅などのサービス属性と関連付けて、SRポリシーのサービス能力を要約するために使用される。Endpointは、SRポリシーのあて先アドレスを識別する。通常、SRポリシーは、ヘッドエンド(Headend,Color,Endpoint)に基づいて決定される。同じHeadendの場合には、1つのポリシーは、代替的に、(Color,Endpoint)に基づいて決定されてもよい。SRポリシーは、平衡化及びマルチパスバックアップなどの機能を実装するために、1つ以上のセグメント識別子リストを含んでよい。パケットを転送するとき、ヘッドエンドは、パケットを転送するための転送パスを決定するために、SRポリシーに従って、パケットに対応するセグメント識別子リストを決定し、そして、指示パスを表示又は伝播するためにセグメント識別子リストをパケットにカプセル化し得る。
【0115】
ネットワークスライシング:ネットワークスライシング技術は、仮想ネットワーク技術としても理解され得る。ネットワークスライシング技術は、フレキシブルアルゴリズム(Flexible Algorichm,Flex-Algo)又は転送プレーン上のスライシング技術を使用するネットワークスライシング技術であってよく、あるいは、他の形式のネットワークスライスの識別子であってもよい。ネットワークスライスは、Flex-Algo識別子又はスライス識別子(Slice ID)を使用することによって表現され得る。
【0116】
以上は、本願の実施形態における関連用語について簡単に記載している。以下は、
図1に示されるネットワークシナリオを参照して、本願で提供される技術的解決法について記載する。
【0117】
図1に示されるように、ネットワークには、バックボーンネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク1、及びルートリフレクタ(route reflector,RR)又は制御デバイス(図示せず)が含まれている。メトロポリタンエリアネットワーク1には、ユーザにアクセスするアクセスデバイスU、プロバイダエッジ(provider edge,PE)デバイス、PE1、PE2、並びにB、C、D、E、F及びGなどの他のネットワークデバイスが含まれている。バックボーンネットワークには、PEデバイス:PE3及びPE4、並びにH、I、J及びKなどの他のネットワークデバイスが含まれている。このネットワークシナリオにおいて、更なるネットワーク、例えば、企業顧客用のプライベートネットワーク、及び更なるメトロポリタンエリアネットワークが更に含まれてもよい。任意に、ネットワークには、クラウドアクセスポイント(point of presence,POP)が更に含まれ、クラウドPOPは、バックボーンネットワークのノードH及びJへ接続されるか、又はノードPE3及びPE4へ接続されてよい。
【0118】
図1に示されるネットワークで、メトロポリタンエリアネットワーク1及びバックボーンネットワークは、異なる自律システム(autonomous system,AS)ドメイン又は異なるIGPドメインに属してもよく、バックボーンネットワークは、ネットワークスライシング技術を実行するネットワークであってよい。ユーザは、メトロポリタンエリアネットワークのUデバイスを通じて及びノードPE1を通じて、バックボーンネットワークのノードPE3へ接続されているクラウドPOPによって提供されるクラウドサービスにアクセスし得る。代替的に、ユーザは、バックボーンネットワークのノードPE3を通じて、メトロポリタンエリアネットワークのノードPE1へ接続されているネットワークによって提供されるサービスにアクセスしてもよい。通常、VPNサービスが、異なるユーザサービスごとに異なるネットワーク品質の伝送トンネルを提供するために使用され得る。異なるユーザは、メトロポリタンエリア又はバックボーンPEノードの異なる仮想プライベートネットワーク(virtual private network,VPN)インスタンスにアクセスすることができる。
図1に示されるネットワークで、ユーザのプライベートネットワークルート及び対応するVPN情報は、RRを通ってピアデバイスへ送信され得る。例えば、PE1にユーザA1のプライベートネットワークルートがある場合に、プライベートネットワークルートのあて先アドレスはIP1である。
【0119】
PE1は、IP1に対応するルートをアドバタイズし、このとき、ルートのプリフィックスはIP2であり、IP1はIP2のサブネットプリフィックスであり、IP2に対応するVPNインスタンス情報はVPN SID1である。この場合に、PE1は、ルートRRにアドバタイズしてよく、RRはルートをPE3へ送る。この場合に、PE3は、相応して、ルートプリフィックスIP2を含む転送エントリを生成し、転送エントリは、あて先アドレスがIP2であるパケットがVPN SID1を使用することによって送信され得ることを示し得る。PE3が、あて先アドレスがIP1であるデータパケットを受信した後、IP1はIP2のサブネットプリフィックスであるから、PE3は、IP2に対応するルートを最長一致原理に従って照合し、受信したデータパケットにVPN SID1をカプセル化し、そして、PE1がデータパケットを受信し、VPN SID1を脱カプセル化し、あて先アドレスIP1に基づいてデータパケットを送信するまで、VPN SID1に基づいてデータパケットを転送する。
【0120】
このアプリケーションシナリオでは、バックボーンネットワークがネットワークスライスにより動作するネットワークである例が使用されている。異なるネットワーク品質のネットワークサービスが、異なるネットワークスライスを使用することによってバックボーンネットワークで提供される場合に、異なるネットワークトラフィックが異なるネットワークスライスを使用することによって伝送されることを可能にするために、多数のネットワークポリシーが転送プレーン上で設定される必要がある。その結果、ネットワークスライスの利用は柔軟性に欠け、設定は複雑である。特に、バックボーンネットワークからメトロポリタンエリアネットワークへのトラフィックの例が一例として使用される。メトロポリタンエリアネットワーク上の異なるVPNインスタンスのユーザが異なるネットワーク品質を要求する場合に、通常は、メトロポリタンエリアネットワーク上でメトロポリタンエリアネットワークのネットワークスライスを設定するか、又はSRリストを使用することによって対応する転送トンネルを指定する必要がある。しかし、バックボーンネットワークに関するポリシーは、メトロポリタンエリアネットワーク上で設定することができない。更には、異なるネットワークスライスのポリシーがバックボーンネットワーク上で異なるVPNインスタンス及びメトロポリタンエリアネットワークの異なるユーザに対して設定される必要がある場合に、バックボーンネットワーク及びメトロポリタンエリアネットワークは異なるIGPドメイン又はASに属するので、多数の設定がバックボーンネットワーク上で行われる必要がある。特に、オペレータの既存のネットワークで、バックボーンネットワークは、通常は、複数のメトロポリタンエリアネットワークへ接続され、設定は極めて複雑であり、ネットワークスライスの利用は極めて柔軟性を欠く。
【0121】
本願は、上記のネットワークでは、ネットワークスライスの利用が柔軟性に欠けており、かつ、設定が複雑である、という問題を解消するために、以下の技術的解決法を提供する。
【0122】
図2に示されるように、ルートアドバタイズメント方法の略フローチャートが提供される。
図2に示される方法の例が
図1に示されるネットワークシナリオに適用される例が、本願で提供されるルートアドバタイズメント方法について簡単に説明するために使用される。
【0123】
図2に示されるように、方法は、第1ネットワークデバイス、第2ネットワークデバイス、及び第3ネットワークデバイスを含むネットワークに適用されてよい。第1ネットワークデバイス、第2ネットワークデバイス、及び第3ネットワークデバイスは、ルーティング機能をサポートする任意の物理ネットワークデバイス又は仮想ネットワークデバイス、例えば、スイッチ又はルータであってよい。例において、第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスは同じASドメイン又は同じIGPドメインに属し、第1ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスは異なるASドメイン又は異なるIGPドメインに属する。
【0124】
図1に示されるネットワークシナリオで、第1ネットワークデバイス及び第2ネットワークデバイスはバックボーンネットワークに属する。第3ネットワークデバイスはメトロポリタンエリアネットワークに属する。例において、ネットワークスライス128及びネットワークスライス129などのネットワークスライスがバックボーンネットワークで実施する場合に、ネットワークスライス128は、低レイテンシネットワークの提供を表し、ネットワークスライス129は、高バンド幅ネットワークの提供を表す。第1ネットワークデバイスがバックボーンネットワーク内のデバイスHであり、第3ネットワークデバイスがメトロポリタンエリアネットワーク1内のPE1であり、第2ネットワークデバイスがバックボーンネットワーク内のPE3である例が、方法の例について説明するために使用される。方法の例は次のステップを含む。
【0125】
S210:第1ネットワークデバイスは第1ルートアドバタイズメントメッセージを取得し、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1ルートプリフィックスを含む。
【0126】
例において、第1ネットワークデバイスによって取得される第1ルートアドバタイズメントメッセージは、中間ネットワークデバイスによって送信される。
図1に示される例では、デバイスHが、デバイスDによって送信されたルートアドバタイズメントメッセージを受信してよい。ルートアドバタイズメントメッセージは第1ルートプリフィックスを含む。れいにおいて、第1ルートプリフィックスは、第3ネットワークデバイスの位置(locator)アドレスであってよい。他の例において、第1ルートプリフィックスは、代替的に、中間デバイスが第3ネットワークデバイスのロケータアドレスルートを受信した後にルートアグリゲーションにより生成された新しいルートプリフィックスであってもよい。すなわち、ここでは、第1ルートアドバタイズメントメッセージは、第3ネットワークデバイスに関連したルートをアドバタイズするために使用される。第1ルートアドバタイズメントメッセージは、第3ネットワークデバイスのアドレスに関連したルートをアドバタイズするために使用されることが理解され得る。
【0127】
ネットワークデバイスDが第1ルートアドバタイズメントメッセージを送信する中間ネットワークデバイスとして使用される例が、説明のために以下で使用される。
【0128】
1.第3ネットワークデバイスは、第3ネットワークデバイスが位置しているネットワーク内で第3ネットワークデバイスのアドレスをアドバタイズする。
【0129】
例えば、PE1は、通常、PE1が位置しているIGPドメイン又はASドメインにおいて、PE1の第1アドレスに対応するルーティング情報をアドバタイズする。例において、第1アドレスはPE1のロケータアドレスである。例において、ロケータアドレスはA2::0/64である。第1ルートアドバタイズメントメッセージはIGPメッセージ又はBGPアップデートメッセージであってよい。第3ネットワークデバイスと同じIGPドメイン又はASドメインに属する全てのネットワークデバイスは、ルートメッセージを取得し得る。例えば、メトロポリタンエリアネットワーク1内のネットワークデバイスB、C、D、E、F、G、及びPE2は、ルートアドバタイズメントメッセージを取得し得る。
【0130】
2.ネットワークデバイスDは、第3ネットワークデバイスによってアドバタイズされたアドレスに関する情報を取得する。
【0131】
3.ネットワークデバイスDは、ネットワークデバイスDが位置しているASドメイン又はIGPドメインに関する情報をアドバタイズする。
【0132】
例えば、PE1がルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズした後、メトロポリタンエリアネットワーク1内のネットワークデバイスDは、ルーティング情報を他のデバイスにアドバタイズしてよい。例において、この方法は、アドバタイズするためのBGPへのIGPルーティング情報のインポートと呼ばれ得る。すなわち、ここでは、第3ネットワークデバイスによってアドバタイズされたルートアドバタイズメントメッセージはIGPルートメッセージであってもよい。ルーティング情報を受信した後、ネットワークデバイスDは、ルーティング情報に基づいてBGPルートメッセージを生成し、BGPルートメッセージをネットワークデバイスDのBGPピアデバイスにアドバタイズしてよい。
【0133】
例において、ルーティング情報を取得した後、ネットワークデバイスDは、ルートプリフィックスA2::0/64に対応する第1ルートアドバタイズメントメッセージをデバイスHに直接アドバタイズしてもよい。
【0134】
他の例においては、ルーティング情報を取得した後、ネットワークデバイスDは更に、ある程度まで、メトロポリタンエリアネットワーク1から受信したルートをアグリゲートし、それから、アグリゲートされたルートをアドバタイズしてよい。例えば、A2::0/64のルーティング情報を取得することに加えて、ネットワークデバイスDは更に、A2:1::0/63のルーティング情報を取得する。この場合に、ネットワークデバイスDは、アグリゲーションにより、アグリゲートされたルートプリフィックスA2::0/63を取得し、ルートプリフィックスA2::0/63を含むルートメッセージをデバイスHにアドバタイズしてよい。
【0135】
相応して、デバイスHは、第1ルートプリフィックスを含む第1ルートアドバタイズメントメッセージを取得し得る。第1ルートプリフィックスは、例えば、PE1のロケータアドレスA2::0/64であってよく、あるいは、第1ルートプリフィックスは、デバイスDによってアグリゲートされたアドレスA2::0/63であってよい。
【0136】
第1ルートアドバタイズメントメッセージを取得した後、デバイスHは、第1ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成してよい。
【0137】
S215:第1ネットワークデバイスは、第1ルートプリフィックスに基づいて第2ルートプリフィックスを取得する。
【0138】
第1ルートプリフィックスを取得した後、第1ネットワークデバイスは、第1ルートプリフィックスに基づいて第2ルートプリフィックスを取得し得る。第2ルートプリフィックスは、第1ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであり、第2ルートプリフィックスは、第1ネットワークスライスに対応する。
【0139】
図1に示されるように、デバイスHはバックボーンネットワークのエッジデバイスであり、メトロポリタンエリアネットワークによってアドバタイズされた第1ルートプリフィックスを取得した後、バックボーンネットワーク内で第1ルートプリフィックス及び第1ネットワークスライスに基づいて第2ルートプリフィックスを取得し得る。
【0140】
例えば、第1ルートプリフィックスはA2::0/64であり、ネットワークスライス128及び129は、バックボーンネットワーク内で分配により取得される。この場合に、デバイスHは、第1ルートプリフィックスA2::0/64に基づいて第2ルートプリフィックスA2:0:0:0:80:1/72を取得してよく、第2ルートプリフィックスA2:0:0:0:80:1/72はネットワークスライス128に対応する。
【0141】
ここで、デバイスHが第1ルートプリフィックスに基づいて第2ルートプリフィックスを取得することには、次の方法があるが、それらに限られない。
【0142】
方法1:デバイスHは、第1ルートプリフィックス及び第1ネットワークスライスの識別子に基づいて第2ルートプリフィックスを取得する。すなわち、第2ルートプリフィックスは、第1ネットワークスライスの識別子を運ぶ。
【0143】
例えば、デバイスHは、第1ルートプリフィックスA2::0/64に基づいて第2ルートプリフィックスA2:0:0:0:80:1/72を取得する。第2ルートプリフィックス内の80は、第1ネットワークスライスの10進識別子128に対応する16進値である。
【0144】
方法2:デバイスHは、代替的に、第1ルートプリフィックス及び第1ネットワークスライスに対応する識別子、例えば、1に対応する128に基づいて、新しいルートプリフィックスA2:0:0:0:1/72を取得し得る。
【0145】
任意に、第1ネットワークデバイスは、第1ルートプリフィックスに基づいて第3ルートプリフィックスを更に取得してもよい。
【0146】
例えば、第1ルートプリフィックスはA2::0/64であり、ネットワークスライス128及び129は、バックボーンネットワーク内で分配により取得される。この場合に、デバイスHは、第1ルートプリフィックスA2::0/64に基づいて第3ルートプリフィックスA2:0:0:0:81/72を取得してよく、第3ルートプリフィックスA2:0:0:0:81/72はネットワークスライス129に対応する。第3ルートプリフィックス内の81は、第2ネットワークスライスの10進識別子129に対応する16進値である。
【0147】
すなわち、第1ネットワークデバイスは、第1ルートプリフィックスに基づいて、ネットワークスライスに対応するルートプリフィックスを取得し得る。
【0148】
S220:第1ネットワークデバイスは第2ルートアドバタイズメントメッセージをアドバイタズし、第2ルートアドバタイズメントメッセージは第2ルートプリフィックスを含む。
【0149】
第2ルートプリフィックスを取得した後、第1ネットワークデバイスは、第1ネットワークデバイスが位置しているバックボーンネットワーク内で、第2ルートプリフィックスを含む第2ルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズしてよい。
【0150】
任意に、第2ルートアドバタイズメントメッセージは、第2ルートプリフィックスに対応する第1ネットワークスライスの識別子を更に含んでもよい。
【0151】
任意に、S225で、第1ネットワークデバイスが第3ルートプリフィックスを更に取得する場合に、第1ネットワークデバイスは、ネットワーク内で、第3ルートプリフィックスを含むルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズする。例において、第3ルートアドバタイズメントメッセージ及び第2ルートアドバタイズメントメッセージは、同じルートアドバタイズメントメッセージであってよく、あるいは、異なるルートアドバタイズメントメッセージであってもよい。
【0152】
図1に示されるネットワークで、デバイスHは、同じIGPインスタンス及び同じルートアドバタイズメントメッセージを使用することによってルートA2:0:0:0:80:72及びA2:0:0:0:81/72をアドバタイズしてよく、あるいは、夫々異なるルートアドバタイズメントメッセージを使用することによってルートA2:0:0:0:80:72及びA2:0:0:0:81/72をアドバタイズしてもよい。デバイスHは、代替的に、2つのルートを夫々異なるネットワークスライスを使用することによってアドバタイズしてもよい。例えば、A2:0:0:0:80/72は、ネットワークスライス128に対応するIGPインスタンスを使用することによってアドバタイズされ、A2:0:0:0:81/72は、ネットワークスライス129に対応するIGPインスタンスを使用することによってアドバタイズされる。
【0153】
デバイスHによってアドバタイズされたルートアドバタイズメントメッセージは、デバイスHが位置しているIGPドメイン又はASドメイン内でアドバタイズされ、最終的にPE3にアドバタイズされる。
【0154】
例において、第1ルートアドバタイズメントメッセージはBGPルートメッセージであり、第2ルートアドバタイズメントメッセージはIGPルートメッセージである。
【0155】
S225:第2ルートアドバタイズメントメッセージを受信した後、第2ネットワークデバイスは、第2ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを生成する。
【0156】
第2ルートプリフィックスを含む転送エントリは、転送情報を第2ルートプリフィックスに記録するために使用されてよい。
【0157】
例において、転送エントリは、A2:0:0:0:80/72と、A2:0:0:0:80/72に対応する転送インターフェース情報とを含む。
【0158】
任意に、第2ネットワークデバイスは更に、ルートプリフィックスとネットワークスライスとの間の対応を記憶してもよい。代替的に、第2ネットワークデバイスは、ルートプリフィックス内の情報の一部のビットが第1ネットワークスライスの識別子であると見なすようデフォルトで構成されてもよい。例えば、65番目のビットから72番目のビットまでがネットワークスライスの識別子である。
【0159】
任意に、第2ネットワークデバイスが、第3ルートプリフィックスを含む第3ルートアドバタイズメントメッセージを更に取得する場合に、第2ネットワークデバイスは、第3ルートプリフィックスを含む転送エントリを更に生成する。上記の説明で示されているように、PE3が、第3ルートプリフィックスA2:0:0:0:81/72を含む第3ルートアドバタイズメントメッセージを更に受信すると、PE3は、A2:0:0:0:81/72を含む転送エントリを更に生成してもよい。
【0160】
S230:第3ネットワークデバイスは第1セグメント識別子を取得し、第1セグメント識別子は第1識別子を含む。第1識別子は第1ネットワークスライスに対応する。
【0161】
図1に示されるネットワークシナリオで、PE1は第1セグメント識別子を取得し、第1セグメント識別子は第1識別子を含み、第1識別子は、バックボーンネットワーク内の第1ネットワークスライスに対応してよい。すなわち、第1ネットワークスライスは、第1ネットワークデバイスのASドメイン又はIGPドメイン内のネットワークスライスである。
【0162】
例において、第3ネットワークデバイスは、ネットワーク設定に基づいて第1セグメント識別子を生成する。例えば、ネットワークスライスにアクセスすることをVPNに指示するために、PE1でポリシーが設定される。すなわち、VPN SIDがネットワークスライスに基づいて割り当てられる。更に、VPNに対応するVPN SIDは、第3ネットワークデバイスの第1アドレスから割り当てられる必要がある。例において、第1アドレスは第3ネットワークデバイスのロケータアドレスである。
図1に示されるシナリオで、VPN SIDを生成する場合に、PE1は、第1ネットワークスライスの対応する識別子をロケータアドレスの後に加える。
【0163】
任意に、動的な識別子(identifier,ID)が更にVPN SIDに割り当てられてもよく、動的な識別子は更にVPN SIDを識別してもよい。
【0164】
上記のステップで説明されたように、PE1によって取得されるロケータアドレスは、例えば、A2::0/64である。この場合に、PE1は、ロケータアドレスに基づいて、第1ネットワークスライスに対応する第1セグメント識別子、例えば、A2:0:0:0:0:80::1を取得してよく、A2:0:0:0は、ロケータに一致する64ビットプリフィックスであり、80は、第1ネットワークスライスに対応する第1識別子であり、1は、動的に割り当てられたIDである。この例では、第1識別子は、第1ネットワークスライスの10進識別子128に対応する16進値である。他の例では、PE1がネットワークスライスと第1識別子との間の対応を前もって取得することができるという条件で、第1識別子は、代替的に、第1ネットワークスライスに対応する他の値、例えば、90であってもよい。
【0165】
このステップで取得される第1セグメント識別子は、上記のステップでの第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。第1セグメント識別子が第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスであることを可能にするために、ネットワーク内のデバイスは、第1セグメント識別子及び第1ルートプリフィックスの事前設定された生成規則を取得してもよい。例えば、第1セグメント識別子に含まれる第1識別子の長さは、第1ネットワークデバイスが第2ルートプリフィックスを生成するときに加えられるネットワークスライスの識別子の長さよりも1長く、それにより、第3ネットワークデバイスによって生成される第1セグメント識別子は、第1ネットワークデバイスによって生成される第2ルートプリフィックスのサブネットプリフィックスである。
【0166】
他の例において、PE1は、代替的に、制御デバイスによって送信された第1セグメント識別子を取得してもよい。制御デバイスが第1セグメント識別子を生成する方法は、第3ネットワークデバイスが第1セグメント識別子を生成する上記の原理と同様であってよい。詳細は再び記載されない。
【0167】
任意に、第3ネットワークデバイスは、第2セグメント識別子を更に取得してもよい。第2セグメント識別子は第2識別子を含み、第2識別子は第2ネットワークスライスに対応する。第2セグメント識別子のタイプは、第1セグメント識別子のタイプと一致する。例において、第2セグメント識別子はVPN SID、例えば、A2:0:0:0:81::2であり、ここで、81は、第2ネットワークスライスの10進識別子129
に対応する16進値である。
【0168】
この例では、第1セグメント識別子がVPN SIDである例が使用される。しかし、他のSIDの割り当てが代替的に適用されてもよい。詳細は、本願ではここで記載されない。
【0169】
任意に、第1セグメント識別子は関数部分を含み、関数部分は、第1セグメント識別子からネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。すなわち、関数部分は、第1セグメント識別子に含まれる第1ネットワークスライスの識別子を取得することを指示する。
【0170】
S235:第3ネットワークデバイスは第4ルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズし、第4ルートアドバタイズメントメッセージは第1セグメント識別子及び第4ルートプリフィックスを含む。
【0171】
例において、第4ルートプリフィックスは第1あて先ルートプリフィックスとも呼ばれ得る。
【0172】
第1セグメント識別子を取得した後、第3ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子に関連したルートを、第3ネットワークデバイスに対応する自律システム境界ルータ(autonomous system boundary router,ASBR)にアドバタイズしてよい、つなり、第4ルートアドバタイズメントメッセージを、第3ネットワークデバイスに対応するボーダーゲートウェイプロトコルピアにアドバタイズしてよい。
【0173】
例において、第1セグメント識別子に関連したプライベートネットワークあて先アドレスは、IP1、IP2、IP3などを含んでよい。第3ネットワークデバイスは、同じネットワークセグメントのアドレス、例えば、IP1、IP2、及びIP3が第1ネットワークセグメントに対応することを可能にすることができ、第1ネットワークセグメントに対応するルートプリフィックスはIP4である。この場合に、第3ネットワークデバイスは、ルートアドバタイズメントメッセージを使用することによって、第4ルートプリフィックスIP4を第1セグメント識別子とともに第2ネットワークデバイスにアドバタイズし得る。確かに、PE1も、IP1及び第1セグメント識別子を含む第4ルートアドバタイズメントメッセージをPE3へ送信してよい。
【0174】
例において、第4ルートアドバタイズメントメッセージはBGPアップデートメッセージである。
【0175】
図1に示されるネットワークシナリオで、第3ネットワークデバイスが第4ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信する方法には、次のいくつかの例がある。
【0176】
方法1:PE1及びPE3は異なるASドメインに属するので、PE1は、第3ルートプリフィックスを含むルートをRRへ送信してよく、次いで、RRは、第3ルートプリフィックスをPE3にアドバタイズする。
【0177】
方法2:PE1は、代替的に、ASBRを使用することによって、PE3にアドバタイズすることを実行してもよい。例えば、PE1は、
図1に示されるメトロポリタンエリアネットワーク1内のネットワークデバイスDにアドバタイズすることを実行し、次いで、ネットワークデバイスDは、ASBR、すなわち、Dに対応するバックボーンネットワークのノードHへの送信を実行し、次いで、ノードHは、PE3への送信を実行する。
【0178】
任意に、第3ネットワークデバイスは第2セグメント識別子を更に取得し、第3ネットワークデバイスは、第5ルートアドバタイズメントメッセージを使用することによって、第2セグメント識別子及び第5ルートプリフィックスを更に送信してもよい。例において、第5ルートプリフィックスは、第2あて先ルートプリフィックスとも呼ばれ得る。
【0179】
例において、PE1は、VPN SID2と、VPN SID2に対応する第5ルートプリフィックスとをPE3にアドバタイズしてよく、第5ルートプリフィックスはIP5である。
【0180】
第4ルートアドバタイズメントメッセージ及び第5ルートアドバタイズメントメッセージは、同じネットワークデバイスへ送信されてよく、あるいは、異なるネットワークデバイスへ送信されてもよい。具体的に言えば、第3ネットワークデバイスは、第4ルートアドバタイズメントメッセージ及び第5ルートアドバタイズメントメッセージの両方を第2ネットワークデバイスへ送信してよい。例えば、PE1は、2つのルートアドバタイズメントメッセージを両方ともPE3へ送信する。代替的に、第3ネットワークデバイスは、第4ルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信し、第5ルートアドバタイズメントメッセージを他のBGPピアへ送信してよい。例えば、PE1は、第4ルートアドバタイズメントメッセージをPE3へ送信し、第5ルートアドバタイズメントメッセージをPE4へ送信する。
【0181】
第3ネットワークデバイスが2つのルートアドバタイズメントメッセージを同じデバイスへ送信する場合に、第3ネットワークデバイスは、同じルートアドバタイズメントメッセージを使用することによって、2つのルートアドバタイズメントメッセージを第2ネットワークデバイスへ送信してよく、ルートアドバタイズメントメッセージは、IP4とA2:0:0:0:80::1との間の対応、及びIP5とA2:0:0:0:81::2との間の対応を含む。代替的に、第3ネットワークデバイスは、異なるルートアドバタイズメントメッセージを使用することによって、2つのルーティング情報をPE3にアドバイタズしてもよい。
【0182】
S240:第4ルートアドバタイズメントメッセージを受信した後、第2ネットワークデバイスは、第4ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第4ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子を含む転送エントリを生成する。
【0183】
第2ネットワークデバイスによって生成される転送エントリが第4ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子を含むことには、次の場合がある。
【0184】
1.第4ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子は、同じテーブル中にある。
【0185】
2.第4ルートプリフィックス及び第1セグメント識別子は、異なるテーブル中にあるが、第2ネットワークデバイスは、関連付け関係に基づいて、第4ルートプリフィックスと第1セグメント識別子との間の対応を取得し得る。
【0186】
図1に示されるネットワークシナリオで、PE1によってアドバタイズされた第4ルートアドバタイズメントメッセージを受信した後、PE3は、第4ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、IP4及びA2:0:0:0:80::1を含む転送エントリを生成し得る。
【0187】
任意に、第2ネットワークデバイスが第5ルートアドバタイズメントメッセージを更に受信した後、第2ネットワークデバイスは、第5ルートアドバタイズメントメッセージに基づいて、第5ルートプリフィックス及び第2セグメント識別子を含む転送エントリを更に生成する。
【0188】
第2ネットワークデバイスによって受信される第5ルートアドバタイズメントメッセージ及び第4ルートアドバタイズメントメッセージは、同じルートアドバタイズメントメッセージであってよく、あるいは、異なるルートアドバタイズメントメッセージであってもよい。
【0189】
具体的に言えば、第2ネットワークデバイスは、第4ルートプリフィックスと第1セグメント識別子との間の対応を記憶する。
【0190】
任意に、PE3は、第5ルートプリフィックスと第2セグメント識別子との間の対応を更に記憶する。
【0191】
S210及びS230が実行される順序は存在しない。上記の説明において、ネットワーク内の制御プレーンデバイスは、ネットワークスライスに対応するルーティング情報を取得し、ルーティング情報に基づいて、対応する転送エントリを生成する。この場合に、ネットワーク内のネットワークデバイスは、ルーティング情報に基づいてパケットを転送してよい。
【0192】
S245:第2ネットワークデバイスは第1パケットを受信し、第1パケットに基づいて第2パケットを生成する。
【0193】
第1パケットを受信した後、第2ネットワークデバイスは、第1パケットのあて先アドレスと第4ルートプリフィックスとの間の最も長い一致に基づいて、第2パケットを生成してよく、第2パケットは第1セグメント識別子を含む。
【0194】
PE3は、PE3へ接続されているネットワークによって送信された第1パケットを受信してよく、例えば、メトロポリタンエリアネットワーク2からの第1パケット、又はクラウドPOPからの第1パケットを受信してよい。
【0195】
例において、第1パケットのあて先アドレスはIP1である。この場合に、PE3はIP4を含む転送エントリを記憶することが、上記の関連する説明から分かる。この場合に、PE3は、IP1とIP4との間の最も長い一致に基づいて第2パケットを生成してよく、第2パケットは第1セグメント識別子を含む。具体的に言えば、IP1とIP4との間の最長一致に基づいて、PE3は、IP4がA2:0:0:0:80::1に対応すると言う情報を記憶する。この場合に、PE3は、A2:0:0:0:80::1を第2パケットにカプセル化してもよい。例において、A2:0:0:0:80::1は、第2パケットのあて先アドレスであってよい。
【0196】
任意に、第2ネットワークデバイスによって生成される第2パケットは、ネットワークスライスの識別子を更に含む。具体的に言えば、PE3は、設定情報に基づいてネットワークスライスの識別子を取得し、ネットワークスライスの識別子を第2パケットにカプセル化し得る。設定情報は、次の:1.A2:0:0:0:80/72の65番目のビットから72番目のビットまでがネットワークスライスの識別子であること,2.ルートプリフィックスとネットワークスライスとの間に対応があること、のうちのいずれか1つを含む。例において、ネットワークスライスの識別子は、第2パケットのホップ・バイ・ホップ(Hop by Hop,HBH)オプションヘッダで運ばれてよい。
【0197】
任意に、PE3は第3パケットを更に受信してもよく、第3パケットのIPアドレスはIP5である。この場合に、PE3は、IP5と、PE3に記憶されている、第5ルートプリフィックスを含む転送エントリとの間の最長一致に基づいて、第4パケットを生成してよく、第4パケットは第2セグメント識別子を含む。例えば、IP5に対応する第2セグメント識別子がA2:0:0:0:81::2である場合に、PE3は、A2:0:0:0:81::2を第3パケットにカプセル化して第4パケットを生成してもよい。すなわち、第4パケットは第2セグメント識別子を含む。
【0198】
任意に、第2パケットと同様に、第4パケットは、第2ネットワークスライスの識別子を更に含んでもよい。
【0199】
S250:第2ネットワークデバイスは、第1ネットワークスライスに基づいて第2パケットを送信する。
【0200】
第2ネットワークデバイスは、第2パケット内の第1セグメント識別子に基づいて、第2ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、第2ルートプリフィックスに対応する第1ネットワークスライスに基づいて第2パケットを送信し得る。
【0201】
例えば、PE3は、第2パケットのあて先アドレスに基づいて、第2パケットに関する情報をどのように送信すべきかを決定し、このとき、あて先アドレスは第1セグメント識別子である。例において、第1セグメント識別子はA2:0:0:0:80::1である。PE3はA2:0:0:0:80/72を含む転送エントリを記憶しているので、PE3は、第1セグメント識別子A2:0:0:0:80::1とA2:0:0:0:80/72との間の最長一致に基づいて、かつ、A2:0:0:0:80/72が第1ネットワークスライスに対応することに基づいて、ネットワークスライス128を使用することによって第2パケットを送信する。
【0202】
第2ネットワークデバイスが第2ルートプリフィックスに対応するネットワークスライスを第1ネットワークスライスとして決定する方法には、次の3つの方法があるが、それらに限られない。
【0203】
方法1:第2ネットワークデバイスは、第2ルートプリフィックスと第1ネットワークスライスとの間の対応を記憶する。例えば、PE3は、A2:0:0:0:80/72と第1ネットワークスライスの識別子との間の対応を記憶する。
【0204】
方法2:第2ルートプリフィックスが第1ネットワークスライスの識別子を含む場合に、第2ネットワークデバイスは、第2ルートプリフィックスから第1ネットワークスライスの識別子を取得してよい。例えば、PE3は、A2:0:0:0:80/72内の65番目のビットから72番目のビットまでから、第1ネットワークスライスの識別子が16進数の80であることを直接決定する。
【0205】
方法3:第2ネットワークデバイスが第1ネットワークスライスを使用することによって第2ルートプリフィックスのルーティング情報を取得する場合に、第2ネットワークデバイスは、第2ルートプリフィックスと第2ルートプリフィックスに対応するアウトバウンドインターフェースとの間の対応を記憶する。例えば、PE3が第1ネットワークスライスを使用することによってA2:0:0:0:80/72のルーティング情報を取得する場合に、A2:0:0:0:80/72に対応するアウトバウンドインターフェース1は、第1ネットワークスライスのアウトバウンドインターフェースである。
【0206】
同様に、第2ネットワークデバイスは、第2ネットワークスライスに基づいて第4パケットを更に送信してよい。詳細はここで再び記載されない。
【0207】
任意に、第2パケットが第1ネットワークスライスの識別子を運ぶ場合に、第2パケットを転送するとき、バックボーンネットワーク内の他のネットワークデバイスは、ネットワークスライスの識別子に基づいて、対応するネットワークスライスを選択して、第2パケットを転送してもよい。このようにして、バックボーンネットワーク内の全てのネットワークデバイスが、方法1で記載された、第2ルートプリフィックスと第1ネットワークスライスとの間の対応を取得する必要があるわけではない。バックボーンネットワーク内の他のネットワークデバイスは、第2パケットに対応するネットワークスライスを決定するために、方法2で第2ルートプリフィックスから第1ネットワークスライスの識別子を取得する方法を実行する必要はなく、それにより、転送効率は高くなる。
【0208】
相応して、第1ネットワークデバイスは、第1ネットワークスライスを使用することによって第2ネットワークデバイスによって送信された第2パケットを受信する。例において、PE3は、第1ネットワークスライスを使用することによって第2パケットをネットワークデバイスIへ送信し、次いで、デバイスIは、第1ネットワークスライスを使用することによって第2パケットをネットワークデバイスHへ送信する。
【0209】
S255:第1ネットワークデバイスは、第2パケットを第3ネットワークデバイスへ送信する。
【0210】
第2パケットを受信した後、第1ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子と第2パケットに含まれている第1ルートプリフィックスとの間の最長一致に基づいて、第2パケットを送信してよい。
【0211】
例えば、第2パケットを受信した後、デバイスHは、第2パケットのあて先アドレス、つまり第1セグメント識別子に基づいて、デバイスHによって生成された、第1ルートプリフィックスを含む転送エントリを照合し、パケットをネットワークデバイスDへ送信する。従って、第2パケットはメトロポリタンエリアネットワークへ送信され、メトロポリタンエリアネットワーク内で送信される。ネットワークデバイスDは続けて、あて先アドレスに基づいて第2パケットを送信してよい。第2パケットは最終的にPE1へ送られる。
【0212】
第2パケットを受信した後、PE1は、パケットに含まれている第1セグメント識別子を脱カプセル化し、パケットを、元のあて先アドレスIP1に基づいて、対応するユーザ装置へ送信してよい。
【0213】
上記の記載では、S250及びS255で、第4パケットを転送する方法は、第2パケットを転送する方法と同じであり、詳細はここで再び記載されない。
【0214】
上記の説明では、例において、メトロポリタンエリアネットワーク1及びバックボーンネットワークはいずれも、SRv6を実行するネットワークであってよい。第1ネットワークスライス及び第2ネットワークスライスは、バックボーンネットワークのネットワークスライスである。
【0215】
図3に示されるように、他のルートアドバタイズメント方法の略フローチャートが提供される。
図3に示される方法の例が
図1に示されるネットワークシナリオに適用される例が、本願で提供される他のルートアドバタイズメント方法について簡単に記載するために使用される。
【0216】
図3に示されるように、方法は、第2ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスを含むネットワークに適用されてよい。第2ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスは、ルーティング機能をサポートする任意の物理ネットワークデバイス又は仮想ネットワークデバイスあってよい。第2ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスは、同じAS又はIGPドメイン、あるいは、異なるAS又はIGPドメインに属してよい。
【0217】
図1に示されるネットワークシナリオで、第3ネットワークデバイスは、メトロポリタンエリアネットワーク内のPE1であってよく、第2ネットワークデバイスは、バックボーンネットワーク内のPE3であってよい。代替的に、第3ネットワークデバイスは、メトロポリタンエリアネットワーク内のPE1であってよく、第2ネットワークデバイスは、メトロポリタンエリアネットワーク内のネットワークデバイスDであってよい。方法の例は次のステップを含む。
【0218】
S305:第3ネットワークデバイスは第1セグメント識別子を取得し、第1セグメント識別子は第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0219】
図1に示されるネットワークシナリオで、PE1は第1セグメント識別子を取得し、第1セグメント識別子は第1ネットワークスライスの識別子を含む。
【0220】
第1ネットワークスライスは、PE1が位置しているメトロポリタンエリアネットワーク内のネットワークスライスであってよく、あるいは、PE1が位置しているネットワークへ接続されているバックボーンネットワーク内のネットワークスライスであってよい。
【0221】
第1ネットワークデバイスが第1セグメント識別子を取得する方法は、
図2で与えられている方法の例のS230での方法と同様である。詳細は、本願では再びここで記載されない。
【0222】
S310:第3ネットワークデバイスは第1ルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズし、第1ルートアドバタイズメントメッセージは第1セグメント識別子を含む。
【0223】
第3ネットワークデバイスが第1ルートアドバタイズメントメッセージをアドバタイズする方法は、
図2で与えられている方法の例のS235での方法と同様である。詳細は、本願では再びここで記載されない。
【0224】
S315:第2ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子を含む第1転送エントリを生成する。
【0225】
第3ネットワークデバイスによってアドバタイズされた第1ルートアドバタイズメントメッセージを取得した後、第2ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子を含む第1転送エントリを生成してよい。例において、第1転送エントリは、第1ルートアドバタイズメントメッセージに含まれていた第1ルートプリフィックスを更に含む。
【0226】
S320:第2ネットワークデバイスは第1パケットを受信し、第1パケットに基づいて第2パケットを生成し、このとき、第2パケットは第1セグメント識別子を含む。
【0227】
第2ネットワークデバイスは、受信した第1パケットのあて先アドレスと第1ルートプリフィックスとの間の最も長い一致に基づいて、第1パケットに対応するセグメント識別子を第1セグメント識別子として決定してよい。このようにして、第1セグメント識別子は、第2パケットを取得するよう、第1パケットにカプセル化される。
【0228】
任意に、第2パケットのホップ・バイ・ホップオプションヘッダは、第1ネットワークスライスの識別子を更に含む。
【0229】
次いで、第2ネットワークデバイスは、第1セグメント識別子に含まれる第1ネットワークスライスの識別子と、第1ネットワークスライスとに基づいて、第2パケットを送信してよい。
【0230】
例において、第1セグメント識別子はVPN SIDを含む。
【0231】
図3に示される上記のルートアドバタイズメント方法及び
図2に示されるルートアドバタイズメント方法は、同じ又は類似した技術的本質に基づいている。
図3における関連するステップの詳細な中身については、
図2の類似した部分の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0232】
以上は、本願で提供される方法の実施形態について記載しており、以下は、本願で提供されるネットワークデバイスについて記載する。
【0233】
本願は装置(例えば、フォワーダー/ネットワークデバイス)を提供する。装置は、上記の方法でのネットワークデバイスの動作を実装する機能を備えている。機能は、ハードウェアに基づいて実施されてよく、あるいは、対応するソフトウェアを実行するハードウェアに基づいて実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。例えば、
図4、
図5、及び
図6を参照されたい。
【0234】
図4に示されるように、
図4は、本願の実施形態に係るネットワークデバイス400の構造の模式図である。ネットワークデバイス400は、
図2又は
図3に示される方法で第3ネットワークデバイスによって実行された方法を実行するよう構成されてよい。具体的に言えば、ネットワークデバイス400は、
図2又は
図3のいずれかの例示的な方法でネットワークデバイス、例えば、PE1によって実行された方法を実行するよう構成される。
図4に示されるように、ネットワークデバイス400は取得モジュール401及び送信モジュール403を含み、任意に、処理モジュール402を更に含んでもよい。取得モジュール401は、上記の方法の実施形態における、第1ネットワークスライスに対応する第1セグメント識別子をネットワークデバイスによって取得する関連する方法を実行するよう構成されてよい。送信モジュール403は、上記の方法における、第2パケットを送信する関連する方法を実行するよう構成されてよい。
【0235】
図4の実施形態で提供されているネットワークデバイスが上記のルートアドバタイズメント方法を実行する場合に、上記の機能ユニットへの分割は、説明のための例として使用されているに過ぎないことが留意されるべきである。実際の応用中に、上記の機能は、要件に基づいた実施のために異なる機能ユニットに割り当てられてよい。換言すれば、ネットワークデバイスの内部構造は、上記の機能の全部又は一部を実施するために、異なる機能ユニットに分けられる。代替的に、統合された機能ユニットが、複数のユニットの機能を完成させるよう使用される。ネットワークデバイス400及び上記の
ルートアドバタイズメント方法の実施形態は同じ概念に属することが理解されるべきである。ここで、ネットワークデバイスのユニットによって実行されるステップのみが例を使用して記載されているが、それは、ネットワークデバイスが上記の実施形態で他のステップ又は任意の方法を実行しないことを意味するものではない。ネットワークデバイスの具体的な実施プロセスについては、上記の方法の例における関連する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0236】
図5に示されるように、
図5は、本願の実施形態に係るネットワークデバイス500の構造の模式図である。ネットワークデバイス500は、
図2又は
図3に示されている方法において、第2ネットワークデバイスによって実行される方法、例えば、
図1のPE1によって実行される方法を実行するよう構成されてよい。
図5に示されるように、ネットワークデバイス500は、取得モジュール501及び処理モジュール502を含み、任意に、送信モジュール503を更に含む。取得モジュール501は、上記の方法で第2ネットワークデバイスによってルートアドバタイズメントメッセージを取得したり又は第1パケットを受信したりする関連する方法を実行するよう構成されてよい。処理モジュール502は、上記の方法で転送エントリを生成したり又は第2パケットを生成したりする関連する方法を実行するよう構成されてよい。送信モジュール503は、上記の方法で第2パケットを送信する関連する方法を実行するよう構成されてよい。
【0237】
図5で提供されているネットワークデバイスが上記のルートアドバタイズメント方法を実行する場合に、上記の機能ユニットへの分割は、説明のための例として使用されているに過ぎないことが留意されるべきである。実際の応用中に、上記の機能は、要件に基づいた実施のために異なる機能ユニットに割り当てられてよい。換言すれば、ネットワークデバイスの内部構造は、上記の機能の全部又は一部を実施するために、異なる機能ユニットに分けられる。代替的に、統合された機能ユニットが、複数のユニットの機能を完成させるよう使用される。ネットワークデバイス500及び上記の
ルートアドバタイズメント方法の実施形態は同じ概念に属することが理解されるべきである。ここで、ネットワークデバイスのユニットによって実行されるステップのみが例を使用して記載されているが、それは、ネットワークデバイスが上記の実施形態で他のステップ又は任意の方法を実行しないことを意味するものではない。ネットワークデバイスの具体的な実施プロセスについては、上記の方法の例における関連する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0238】
図6に示されるように、
図6は、本願の実施形態に係るネットワークデバイス600の構造の模式図である。ネットワークデバイス600は、
図2に示されている方法において第1ネットワークデバイスによって実行される方法を実行するよう構成されてよい。
図6に示されるように、ネットワークデバイス600は、取得モジュール601、処理モジュール602、及び送信モジュール603を含む。取得モジュール601は、上記の方法でルートアドバタイズメントメッセージを取得する関連する方法を実行するよう構成されてよい。処理モジュール602は、上記の方法で第1ルートプリフィックスに基づいて第2ルートプリフィックスを生成する関連する方法を実行するよう構成されてよい。送信モジュール603は、上記の方法でルートアドバタイズメントメッセージを送信したり又は第2パケットを送信したりする関連する方法を実行するよう構成されてよい。
【0239】
図6で提供されているネットワークデバイスが上記のルートアドバタイズメント方法を実行する場合に、上記の機能ユニットへの分割は、説明のための例として使用されているに過ぎないことが留意されるべきである。実際の応用中に、上記の機能は、要件に基づいた実施のために異なる機能ユニットに割り当てられてよい。換言すれば、ネットワークデバイスの内部構造は、上記の機能の全部又は一部を実施するために、異なる機能ユニットに分けられる。代替的に、統合された機能ユニットが、複数のユニットの機能を完成させるよう使用される。ネットワークデバイス600及び上記のルートアドバタイズメント方法は同じ概念に属することが理解されるべきである。ここで、ネットワークデバイスのユニットによって実行されるステップのみが例を使用して記載されているが、それは、ネットワークデバイスが上記の実施形態で他のステップ又は任意の方法を実行しないことを意味するものではない。ネットワークデバイスの具体的な実施プロセスについては、上記の方法の例における関連する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0240】
図7は、本願の実施形態に係る制御デバイス700の構造の模式図である。制御デバイス700の構造は、
図2に示される方法で制御デバイスによって実行される方法を実行するよう構成されてよい。
図7に示されるように、制御デバイス700は、取得モジュール701及び送信モジュール703を含み、任意に、処理モジュール702を更に含む。取得モジュール701は、上記の方法で第1セグメント識別子を取得する関連する方法を実行するよう構成されてよい。送信モジュール
703は、上記の方法で第1セグメント識別子を送信する関連する方法を実行するよう構成されてよい。
【0241】
図7で提供されている制御デバイスが上記のルートアドバタイズメント方法を実行する場合に、上記の機能ユニットへの分割は、説明のための例として使用されているに過ぎないことが留意されるべきである。実際の応用中に、上記の機能は、要件に基づいた実施のために異なる機能ユニットに割り当てられてよい。換言すれば、制御デバイスの内部構造は、上記の機能の全部又は一部を実施するために、異なる機能ユニットに分けられる。代替的に、統合された機能ユニットが、複数のユニットの機能を完成させるよう使用される。制御デバイス700及び上記のルートアドバタイズメント方法は同じ概念に属することが理解されるべきである。ここで、制御デバイスのユニットによって実行されるステップのみが例を使用して記載されているが、それは、制御デバイスが上記の実施形態で他のステップ又は任意の方法を実行しないことを意味するものではない。制御デバイスの具体的な実施プロセスについては、上記の方法の例における関連する説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0242】
本願で提供される方法の例及び仮想的な装置に対応して、本願はネットワーク装置を更に提供する。以下は、ネットワーク装置のハードウェア構造について記載する。
【0243】
図8は、本願に係るネットワーク装置800の構造の模式図である。装置800は、
図2又は
図3に示される方法の例で第1ネットワークデバイス、第2ネットワークデバイス、第3ネットワークデバイス、又は制御デバイスによって実行された方法を実行してよい。
図8に示されている装置の構造の模式図を参照して、装置800は、少なくとも1つのプロセッサ801、通信バス802、及び少なくとも1つの通信インターフェース804を含む。任意に、装置800はメモリ803を更に含んでよい。
【0244】
任意に、ネットワーク装置800は、一般的なバスアーキテクチャ、例えば、
図8に示される通信バス802を使用することによって、実施されてよい。
【0245】
プロセッサ801は、汎用CPU、NP、マイクロプロセッサであってよく、あるいは、本願の解決法を実装するよう構成されている1つ以上の集積回路、例えば、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、プログラム可能ロジックデバイス(programmable logic device,PLD)、又はそれらの組み合わせであってもよい。PLDは、複合プログラム可能ロジックデバイス(complex programmable logic device,CPLD)、フィールドプログラマブルロジックゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)、ジェネリックアレイロジック(generic array logic,GAL)、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。
【0246】
通信バス802は、上記のコンポーネント間で情報を伝送するよう構成される。通信バス802は、アドレスバス、データバス、制御バス、などに分類され得る。表現を容易にするために、図では1本の太線のみがバスを表すため使用されているが、これは、ただ1つのバス又はただ1種類のバスしか存在しないことを意味するものではない。
【0247】
メモリ803は、静的な情報及び命令を記憶することができるリードオンリーメモリ(read-only memory,ROM)又は他のタイプの静的記憶デバイスであってよく、あるいは、情報及び命令を記憶することができるランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)又は他のタイプの動的記憶デバイスであってもよく、あるいは、電気的消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)若しくは他のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(圧縮光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタルバーサタイル光ディスク、Blu-ray光ディスク、など)、磁気ディスク記憶媒体若しくは他の磁気記憶デバイス、又は期待されるプログラムを命令若しくはデータ構造の形で搬送若しくは記憶することができ、コンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体であってもよい。これはそれらに制限されない。メモリ803は、独立して存在してよく、通信バス802を通じてプロセッサ801へ接続される。代替的に、メモリ803及びプロセッサ801は一体化されてもよい。
【0248】
通信インターフェース804は、任意のトランシーバ型装置を使用することによって、他のデバイス又は通信ネットワークと通信するよう構成される。通信インターフェース804は、有線通信インターフェースを含むか、あるいは、無線通信インターフェースを含んでもよい。有線通信インターフェースは、例えば、イーサネットインターフェースであってよい。イーサネットインターフェースは、光学インターフェース、電気インターフェース、又はそれらの組み合わせであってよい。無線通信インターフェースは、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)インターフェース、セルラーネットワーク通信インターフェース、又はそれらの組み合わせであってよい。通信インターフェース804は、設定命令を受信するよう更に構成されてもよく、それにより、プロセッサ801は、設定命令の指示に基づいて第1識別子を取得したり、第1識別子に基づいて第1パケットを取得したり、するなどしてよい。ネットワーク装置は、他の通信インターフェースを更に含んでもよく、他の通信インターフェースは、設定命令を受信するよう構成される。
【0249】
具体的な実施中、例において、ネットワーク装置800は、複数のプロセッサ、例えば、
図8に示されるプロセッサ801及びプロセッサ805を含んでよい。各プロセッサは、シングルコアプロセッサ(single-CPU)又はマルチコアプロセッサ(multi-CPU)であってよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するよう構成されている1つ以上のデバイス、回路、及び/又はプロセッシングコアであってよい。
【0250】
いくつかの実施形態で、メモリ803は、本願の解決法を実行するためのプログラムコード810を記憶するよう構成され、プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムコード810を実行してよい。すなわち、ネットワーク装置800は、プロセッサ801及びメモリ803内のプログラムコード810を使用することによって、上記の方法の例で提供される方法を実施し得る。
【0251】
図9は、本願の実施形態に係るネットワーク装置900の構造の模式図である。装置900は、
図2又は
図3で第1ネットワークデバイス、第2ネットワークデバイス、第3ネットワークデバイス、又は制御デバイスによって実行された方法を実行してよい。
図9に示される装置の構造の模式図を参照されたい。装置900は、メイン制御ボード及び1つ以上のインターフェースボードを含む。メイン制御ボード及びインターフェースボードは、通信可能に接続されている。メイン制御ボードは、メインプロセッシングユニット(main processing unit,MPU)又はルートプロセッサカード(route processor card)とも呼ばれる。メイン制御ボードは、ルート計算、デバイス管理、及び機能保守を含め、装置900内の各コンポーネントを制御及び管理することに関与する。インターフェースボードは、ラインプロセッシングユニット(line processing unit,LPU)又はラインカード(line card)とも呼ばれ、データを転送するよう構成される。いくつかの実施形態において、装置900は、スイッチングボードを更に含んでもよく、スイッチングボードは、メイン制御ボード及びインターフェースボードへ通信可能に接続され、スイッチングボードは、インターフェースボード間でデータを転送するよう構成され、スイッチングボードは、スイッチファブリックユニット(switch fabric unit,SFU)とも呼ばれ得る。インターフェースボードは、中央演算処理装置、メモリ、転送チップ、及び物理インターフェースカード(physical interface card,PIC)を含む。中央演算処理装置は、メモリ、ネットワークプロセッサ、及び物理インターフェースカードへ通信可能に接続されている。メモリは、転送テーブルを記憶するよう構成される。転送チップは、メモリに記憶されている転送テーブルに基づいて、受信したパケットを転送するよう構成される。パケットのあて先アドレスが装置900のアドレスである場合に、パケットは、処理のために中央演算処理装置931などの中央演算処理装置(central processing unit,CPU)へ送られる。パケットのあて先アドレスが装置900のアドレスでない場合に、あて先アドレスに対応する次ホップ及びアウトバウンドインターフェースが、あて先アドレスに基づいて転送テーブルから見つけられ、パケットは、あて先アドレスに対応するアウトバウンドインターフェースへ転送される。転送チップはネットワークプロセッサ(network processor,NP)であってよい。PICはサブカードとも呼ばれ、インターフェースカードにインストール可能である。PICは、光又は電気信号をデータパケットに変換し、データパケットの妥当性をチェックし、データパケットを処理のために転送チップへ転送することに関与する。いくつかの実施形態において、中央演算処理装置はまた、転送チップの機能を実行してよく、例えば、汎用CPUに基づいてソフトウェア転送を実施してもよく、それにより、インターフェースボードは転送チップを必要としない。メイン制御ボードとインターフェースボードとスイッチングボードとの間の通信接続は、バスを通じて実装されてもよい。いくつかの実施形態において、転送チップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)を使用することによって実装されてもよい。
【0252】
論理上、装置900は、制御プレーン及び転送プレーンを含む。制御プレーンは、メイン制御ボード及び中央演算処理装置を含み、転送プレーンは、メモリ、PIC、及びNPなどの、転送を実行するためのコンポーネントを含む。制御プレーンは、ルータの機能、転送テーブルの生成、シグナリング及びプロトロコルパケットの処理、並びにデバイスのステータスの設定及び維持などの機能を実行する。制御プレーンは、生成された転送テーブルを転送プレーンへ配信する。転送プレーン上で、NPは、制御プレーンによって配信された転送テーブルを検索して、装置900のPICによって受信されたパケットを転送する。制御プレーンによって配信された転送テーブルは、メモリに記憶されてよい。いくつかの実施形態において、制御プレーン及び転送プレーンは完全に分離されていてよく、同じデバイス上にない。
【0253】
1つ以上のメイン制御ボードが存在してもよいことが留意されるべきである。複数のメイン制御ボードが存在する場合に、メイン制御ボードはアクティブメイン制御ボード及びスタンバイメイン制御ボードを含んでよい。1つ以上のインターフェースボードが存在してもよい。より強力なデータ処理能力を備えているネットワークデバイスは、より多くのインターフェースボードを設けている。また、インターフェースボード上には1つ以上の物理インターフェースカードが存在してよい。スイッチングボードは存在しなくもよく、あるいは、1つ以上のスイッチングボードが存在してもよい。複数のスイッチングボードが存在する場合に、負荷平衡及び冗長性バックアップは一緒に実装され得る。中央集権型転送アーキテクチャでは、ネットワークデバイスはスイッチングボードを必要としなくてもよく、インターフェースボードは、システム全体でサービスデータを処理する機能を提供する。分散型転送アーキテクチャでは、ネットワークデバイスは少なくとも1つのスイッチングボードを有してもよく、複数のインターフェースボード間のデータ交換は、大容量のデータ交換及び処理能力を提供するために、スイッチングボードを使用することによって実施される。従って、分散型アーキテクチャにおけるネットワークデバイスのデータアクセス及び処理能力は、中央集権型アーキテクチャにおけるデバイスのそれよりも優れている。任意に、ネットワークデバイスは、代替的に、1つしかカードがない形態をとってもよい。具体的に言えば、スイッチングボードは存在せず、インターフェースボード及びメイン制御ボードの機能は、カード上に集積される。この場合に、インターフェース上の中央演算処理装置及びメイン制御ボード上の中央演算処理装置は、2つの中央演算処理装置が組み合わされた後に得られた機能を実行するよう、カード上で1つの中央演算処理装置にまとめられてもよい。この形態でのデバイス(例えば、ローエンドスイッチ又はルータなどのネットワークデバイス)は、弱いデータ交換及び処理能力を有している。使用されるべき具体的なアーキテクチャは、具体的なネットワーキング配置シナリオに依存する。これはここで制限されない。
【0254】
可能な設計において、本願はネットワークデバイスを提供する。ネットワーク装置は、コントローラ及び第1転送サブデバイスを含む。第1転送サブデバイスは、インターフェースボードを含み、スイッチングボードを更に含んでもよい。第1転送サブデバイスは、
図9のインターフェースボードの機能を実行するよう構成され、
図9のスイッチングボードの機能を更に実行してもよい。コントローラは、受信器、プロセッサ、送信器、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、及びバスを含む。プロセッサは、バスを通じて受信器、送信器、ランダムアクセスメモリ、及びリードオンリーメモリへ結合される。コントローラが実行される必要があるとき、リードオンリーメモリに組み込まれた基本入力/出力システム又は埋め込みシステム内ブートローダ(bootloader)は、コントローラを通常実行状態に入らせるようシステムを機能させるために使用される。コントローラが通常実行状態に入った後、アプリケーションプログラム及びオペレーティングシステムがランダムアクセスメモリで実行され、プロセッサは上記の態様のメイン制御ボードの機能を実行することができるようになる。
【0255】
本願で開示されている内容と組み合わせて記載されている方法又はアルゴリズムステップは、ハードウェアによって実施されてよく、あるいは、ソフトウェア命令を実行することでプロセッサによって実施されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROMメモリ、又は当該技術でよく知られている任意の形態の記憶媒体に記憶されてよい。例えば、記憶媒体はプロセッサへ結合されており、それにより、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出すことや、記憶媒体に情報を書き込むことができる。確かに、記憶媒体はプロセッサのコンポーネントであってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに配置されてよい。加えて、ASICはユーザ装置に置かれてもよい。確かに、プロセッサ及び記憶媒体は、ディスクリート部品としてユーザ装置に存在してもよい。
【0256】
本願は、上記のネットワークデバイスによって使用されるプログラム、コード、又は命令を記憶するよう構成されているコンピュータ記憶媒体を提供する。プログラム、コード、又は命令を実行するとき、プロセッサ又はハードウェアデバイスは、上記のネットワークデバイスの機能又はステップを完了し得る。
【0257】
本願の実施形態は、プロセッサを含むチップシステムを更に提供し、プロセッサはメモリへ結合されている。メモリは、プログラム又は命令を記憶するよう構成される、プログラム又は命令がプロセッサによって実行されるとき、チップシステムは、上記の方法の例のいずれか1つに従う方法を実施することができる。
【0258】
任意に、チップシステムには1つ以上のプロセッサが存在してもよい。プロセッサは、ハードウェアを使用することによって実施されてよく、あるいは、ソフトウェアを使用することによって実施されてもよい。プロセッサがハードウェアを使用することによって実施される場合に、プロセッサはロジック回路、集積回路などであってよい。プロセッサがソフトウェアを使用することによって実施される場合に、プロセッサは汎用プロセッサであってよく、メモリに記憶されているソフトウェアコードを読み出すことによって実施される。
【0259】
任意に、チップシステムには1つ以上のメモリも存在してよい。メモリはプロセッサと一体化されてよく、あるいは、プロセッサとは別に配置されてもよい。これは本願で制限されない。例えば、メモリは非一時的なメモリ、例えば、リードオンリーメモリROMであってよい。メモリ及びプロセッサは同じチップに集積されてよく、あるいは、異なるチップに別々に配置されてもよい。メモリのタイプと、メモリ及びプロセッサを配置する方法とは、本願で特に制限されない。
【0260】
例えば、チップシステムは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、システム・オン・チップ(system on a chip,SOC)、中央演算処理装置(central processing unit,CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor,NP)、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor,DSP)、マイクロコントローラユニット(microcontroller unit,MCU)、プログラマブルコントローラ(programmable logic device,PLD)、又は他の集積チップであってよい。
【0261】
上記の方法の例のステップは、ハードウェア集積ロジック回路又はプロセッサ内のソフトウェアの形をとる命令を使用することによって完了されてよいことが理解されるべきである。本願の実施形態を参照して開示されている方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行及び完了されてよく、あるいは、プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実行及び完了されてよい。
【0262】
本願はネットワークシステムを提供する。
図10に示されるように、ネットワークシステムは第2ネットワークデバイス及び第3ネットワークデバイスを含む。任意に、システムは第1ネットワークデバイスを更に含む。任意に、システムは制御デバイスを更に含む。第2ネットワークデバイスは、
図2及び
図3に示される方法の例で第2ネットワークデバイスによって実行された方法を実行してよく、第3ネットワークデバイスは、
図2又は
図3で第3ネットワークデバイスによって実行された方法を実行してよい。第1ネットワークデバイスは、
図2に示される方法の例で第1ネットワークデバイスによって実行された方法を実行してよい。制御デバイスは、
図2に示される方法の例で制御デバイスによって実行された方法を実行してよい。
【0263】
当業者は、上記の1つ以上の例において、本願で記載されている機能はハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実施されてよい、と気付くはずである。機能がハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実施される場合に、ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体に記憶されるか、あるいは、コンピュータ可読媒体で1つ以上の命令又はコードとして伝送されてよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み、通信媒体は、コンピュータプログラムが1つの場所から他の場所へ伝送されることを可能にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用又は専用コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよい。
【0264】
本発明の実施形態で言及されているプロセッサは中央演算処理装置(Central processing Unit,CPU)であってよく、あるいは、他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)若しくは他のプログラム可能ロジックデバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェア部品、などであってよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってよく、あるいは、プロセッサは、如何なる従来のプロセッサなどであってもよい。
【0265】
本発明の実施形態で言及されているメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってよく、あるいは、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでよいことが理解されるべきである。不揮発性メモリはROM、PROM、消去可能EPROM、EEPROM、又はフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリはランダムアクセスメモリRAMであってよく、外部キャッシュとして役割を果たす。例として、限定としてではなく、多くの形態のRAM、例えば、SRAM、DRAM、SDRAM、DDR SDRAM、ESDRAM、SLDRAM、及びDR RAMなどが適用可能である。
【0266】
本明細書で記載されているメモリは、これらのメモリ及び他の適切なタイプの任意のメモリを含むよう意図されるが、それらに限られないことが留意されるべきである。
【0267】
本願の様々な実施形態で、上記のプロセスの連続番号は、実行順序を意味するものではない。一部又は全部のステップは、並行して又は順に実行されてよい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部ロジックに基づいて決定されるべきであり、本願の実施形態の実施プロセスに対する如何なる限定としても解釈されるべきではない。
【0268】
当業者は、本明細書で開示されている実施形態で記載された例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムステップが電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアとの組み合わせによって実施されてよい、と気付くことができる。機能がハードウェア又はソフトウェアによって実行されるかどうかは、技術的解決法の特定の用途及び設計に依存する。当業者は、各特定の用途ごとに、記載されている機能を実施するために異なる方法を使用してよいが、実施が本願の範囲を越えることは考えられるべきではない。
【0269】
当業者によって明らかに理解され得るように、便宜上、及び簡潔な記載のために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な作動プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0270】
本願で提供されるいくつかの実施形態で、開示されているシステム、装置、及び方法は、他の様態で実施されてもよいことが理解されるべきである。例えば、記載されている装置の実施形態は一例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は、論理的な機能分割に過ぎず、実際の実施中には他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは他のシステムに結合又は一体化されてよく、あるいは、いくつかの特徴は無視されても又は実行されなくてもよい。更に、表示又は議論されている相互結合又は直接結合若しくは通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実施されてよい。装置又はユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電気的な、機械的な、又は他の形態で実施されてもよい。
【0271】
別個の部分として記載されているユニットは、物理的に分離していてもいなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1つの場所に位置してよく、あるいは、複数のネットワークユニット上に分布してもよい。一部又は全部のユニットは、実施形態の解決法の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択されてよい。
【0272】
更に、本願の実施形態の機能ユニットは、1つのプロセッシングユニットに集積されてよく、各ユニットは物理的に単独で存在してよく、あるいは、2つ以上のユニットは1つのユニットに一体化される。
【0273】
機能がソフトウェア機能ユニットの形で実施され、独立した製品として販売又は使用される場合に、機能はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよい。そのような理解に基づいて、本願の技術的解決法は本質的に、又は従来技術に寄与する部分、若しくは技術的解決法のいくつかは、ソフトウェア製品の形で実施されてよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス、端末デバイス、などであってよい)に、本願の実施形態の方法のステップの全部又は一部を実行するよう指示するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、プログラムコードを記憶することができるUSBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクなどの任意の媒体を含む。
【0274】
本発明の方法の実施形態の関連する部分は相互に参照されてよい。各装置実施形態で提供される装置は、対応する方法実施形態で提供される方法を実行するよう構成される。従って、各装置実施形態は、関連する方法実施形態における関連する部分を参照して理解され得る。
【0275】
本発明の装置実施形態における装置の構造図は、対応する装置の簡略化された設計を単に示す。実際の応用では、装置は、本発明の各装置実施形態で装置によって実行される機能又は動作を実装するために、送信器、受信器、プロセッサ、メモリなどをいくつでも含んでよい。ただし、本願を実施することができる全ての装置が本願の保護範囲に入るべきである。
【0276】
本発明の実施形態で提供されるメッセージ/フレーム/命令情報、モジュール又はユニット、などの名称は単なる例であり、メッセージ/フレーム/命令情報、モジュール又はユニット、などの機能が同じであるという条件で、他の名称が使用されてもよい。
【0277】
本発明の実施形態で使用されている用語は、単に、具体的な実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限するよう意図されない。本発明の実施形態及び添付の特許請求の範囲で使用されている単数形の用語「a」、「said」及び「the」も、文脈中で明りょうに別なふうに指定されない限りは、複数形を含むよう意図される。また、本明細書で使用されている用語「及び/又は」は、リストアップされている1つ以上の関連するアイテムのありとあらゆる可能な組み合わせを指示し含む。
【0278】
上記の具体的な実施において、本発明の目的、技術的解決法、及び利点は更に、詳細に記載されている。異なる実施形態は組み合わされ、上記の記載は本発明の具体的な実施に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するよう意図されないことが理解されるべきである。本発明の原理から外れずに行われた如何なる結合、変更、均等置換、改良、なども、本発明の保護範囲に入るべきである。まとめると、上記の実施形態は、単に、本願の技術的解決法について記載することを目的としており、本願を限定する意図はない。本願は上記の実施形態を参照して詳細に記載されているが、当業者は、上記の実施形態で記載されている技術的解決法が依然として変更される可能性があり、あるいは、技術的解決法の中のいくつかの技術的特徴が均等に置換される可能性があることを理解すべきである。これらの変更又は置換は、対応する技術的解決法の本質を、本願の実施形態の技術的解決法の範囲外とするものではない。