(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】バーベル用ダンベル取付け金具、及びダンベル取付け金具を具備するバーベルシャフト
(51)【国際特許分類】
A63B 21/072 20060101AFI20241224BHJP
【FI】
A63B21/072 Z
(21)【出願番号】P 2021084077
(22)【出願日】2021-05-18
【審査請求日】2024-01-04
(73)【特許権者】
【識別番号】520139941
【氏名又は名称】株式会社TEDDY WORKS
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】弁理士法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077919
【氏名又は名称】井上 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100172638
【氏名又は名称】伊藤 隆治
(74)【代理人】
【識別番号】100153899
【氏名又は名称】相原 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100159363
【氏名又は名称】井上 淳子
(72)【発明者】
【氏名】小熊 將太
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05496243(US,A)
【文献】米国特許第07081072(US,B1)
【文献】米国特許第10610721(US,B1)
【文献】実開昭56-098262(JP,U)
【文献】特開平06-170011(JP,A)
【文献】米国特許第09126079(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0192027(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0177922(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0162197(US,A1)
【文献】登録実用新案第3108330(JP,U)
【文献】特表2013-512739(JP,A)
【文献】実開昭52-055358(JP,U)
【文献】特開平08-257164(JP,A)
【文献】特開平09-206404(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0221173(US,A1)
【文献】米国特許第09833654(US,B1)
【文献】実開昭60-122159(JP,U)
【文献】USA Retail Products ver.3.0,米国,YORK FITNESS,2013年02月27日,Retrieved from the Internet:<URL:http://a-p-ex.com/wp-content/uploads/2015/08/York-Barbell-Residential.pdf>,[検索日2021.10.27]
【文献】T-BAR ROW PLATFORM TBR10,[online],米国,Body-Solid Inc.,2015年04月08日,Retrieved from the Internet: <URL: http://web.achive.org/web/20150408084630/http://www.bodysolid.com/Home/TBR10/T-Bar_Row_Platform/Features>,[検索日2021.10.28]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 21/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーベルシャフトの端部に取り付けるバーベルシャフト取付部と、
前記バーベルシャフトに対して直交する形態でダンベルのシャフトを固定するダンベルシャフト取付部と、
を備え
、
前記バーベルシャフト取付部の上側部分と前記ダンベルシャフト取付部の上側部分とが一体に成形された上側部品と、
前記バーベルシャフト取付部の下側部分と前記ダンベルシャフト取付部の下側部分とが一体に成形された下側部品と、
を備え、
前記上側部品と前記下側部品とによって前記バーベルシャフトの端部及び前記ダンベルのシャフトを挟み込んだ後に、前記上側部品及び前記下側部品にそれぞれ空けられたネジ貫通穴にボルトネジを通して前記ボルトネジの一端にナットをねじ込んで締め付けることにより、前記バーベルシャフトと前記ダンベルのシャフトを固定する、
バーベル用ダンベル取付け金具。
【請求項2】
バーベルシャフトへのダンベル取り付け構造であって、
前記バーベルシャフトの端部に取り付けるバーベルシャフト取付部と、
前記バーベルシャフトに対して直交する形態でダンベルのシャフトを固定するダンベルシャフト取付部と、
を備え、
前記ダンベルシャフト取付部の第1の部分と前記バーベルシャフト取付部とが一体に成形された第1のバーベル用ダンベル取付け部材と、
前記ダンベルシャフト取付部の第2の部分と、前記バーベルシャフト取付部とともに前記バーベルシャフトの端部を挟持するバーベルシャフト挟持部とが一体に成形された第2のバーベル用ダンベル取付け部材と、
を備え、
前記第2のバーベル用ダンベル取り付け部材は、前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材に対して回動可能に、前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材の端部に連結され、
前記第2のバーベル用ダンベル取り付け部材を前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材に対して回動させることにより、前記ダンベルシャフト取付部の第1の部分及び第2の部分によって前記ダンベルのシャフトを挟み込むとともに前記バーベルシャフト取付部と前記バーベルシャフト挟持部とによって前記バーベルシャフトの端部を挟み込んだ後に、固定部材により、前記第2のバーベル用ダンベル取り付け部材を前記バーベルシャフト及び前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材に接触した状態で固定する、
バーベルシャフトへのダンベル取り付け構造。
【請求項3】
請求項
1に記載のバーベル用ダンベル取付け金具
または請求項2に記載のバーベルシャフトへのダンベル取り付け構造を両端に具備するバーベルシャフト。
【請求項4】
前記バーベルシャフトは複数の部分に分割され1本に接続可能である、請求項
3に記載のバーベルシャフト。
【請求項5】
前記バーベルシャフトは、オリンピックシャフト、スタンダードシャフト、EZシャフト、又はトライセプスバーの何れかである、請求項
3に記載のバーベルシャフト。
【請求項6】
前記バーベルシャフトは、トレーニング用のアタッチメントを取り付け可能である、請求項
3に記載のバーベルシャフト。
【請求項7】
前記バーベルシャフトは、木材を用いて構成されている、請求項
3に記載のバーベルシャフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーベル用ダンベル取付け金具、及びダンベル取付け金具を具備するバーベルシャフトに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シャフトの両端にダンベルを取り付けてバーベルとして使用できるものが知られている(例えば特許文献1、2、3に記載の技術)。
【0003】
上述のバーベルの従来技術では、中央のシャフトとダンベルのシャフトとを同軸上で一直線となるように、中央のシャフトの両端にダンベルを連結している。その連結方法としては、中央のシャフトの両端に切った雌ネジ穴にダンベルの少なくとも一方のウエイト部分から伸びる雄ネジシャフトをねじ込む方法又はその逆(例えば特許文献1、3)、或いは、中央のシャフトの両端に取り付けたボルト付き雌穴にダンベルの少なくとも一方のウエイト部分から伸びるシャフトを差し込んでボルトで固定する方法(例えば特許文献2)などが採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3227363号公報
【文献】実開昭55-67755号公報
【文献】実開昭62-18162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のバーベルの従来技術では、ダンベルの少なくとも一方のウエイト部分からシャフトを伸ばす、又はウエイト部分に雌ネジの穴を切る必要があった。従って、バーベルシャフトとダンベルは互いに連結できる構造を有したセットとして提供する必要があった。
【0006】
ここで、個人の運動愛好家は、一般的にはまず手軽なダンベルを購入し、その後にバーベルなどの本格的な運動器具の購入に進む場合が多い。しかしながら、一般的なダンベルを先に購入してしまった場合に、上述の従来技術に見られるようなバーベルを購入しようとした場合に、先に購入したダンベルは連結することができないため、結局専用のダンベルを購入し直さねばならないか、或いは、大きな円形ウエイトを備えた一般的なバーベルを購入しなければならなかった。
【0007】
このため、金銭的に無駄が生じるほか、増えたダンベルや円形ウエイトの置き場所又は保管場所が必要となり、一般の家庭ではそのスペースの確保が難しい場合があるという課題があった。
【0008】
そこで、本発明は、一般的なダンベルを連結することができるバーベル用ダンベル取付け金具、及びダンベル取付け金具を具備するバーベルシャフトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
態様の一例のバーベル用ダンベル取付け金具は、バーベルシャフトの端部に取り付けるバーベルシャフト取付部と、バーベルシャフトに対して直交する形態でダンベルのシャフトを固定するダンベルシャフト取付部と、を備え、
前記バーベルシャフト取付部の上側部分と前記ダンベルシャフト取付部の上側部分とが一体に成形された上側部品と、
前記バーベルシャフト取付部の下側部分と前記ダンベルシャフト取付部の下側部分とが一体に成形された下側部品と、
を備え、
前記上側部品と前記下側部品とによって前記バーベルシャフトの端部及び前記ダンベルのシャフトを挟み込んだ後に、前記上側部品及び前記下側部品にそれぞれ空けられたネジ貫通穴にボルトネジを通して前記ボルトネジの一端にナットをねじ込んで締め付けることにより、前記バーベルシャフトと前記ダンベルのシャフトを固定する。
また、態様の一例のバーベルシャフトへのダンベル取り付け構造は、
バーベルシャフトへのダンベル取り付け構造であって、
前記バーベルシャフトの端部に取り付けるバーベルシャフト取付部と、
前記バーベルシャフトに対して直交する形態でダンベルのシャフトを固定するダンベルシャフト取付部と、
を備え、
前記ダンベルシャフト取付部の第1の部分と前記バーベルシャフト取付部とが一体に成形された第1のバーベル用ダンベル取付け部材と、
前記ダンベルシャフト取付部の第2の部分と、前記バーベルシャフト取付部とともに前記バーベルシャフトの端部を挟持するバーベルシャフト挟持部とが一体に成形された第2のバーベル用ダンベル取付け部材と、
を備え、
前記第2のバーベル用ダンベル取り付け部材は、前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材に対して回動可能に、前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材の端部に連結され、
前記第2のバーベル用ダンベル取り付け部材を前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材に対して回動させることにより、前記ダンベルシャフト取付部の第1の部分及び第2の部分によって前記ダンベルのシャフトを挟み込むとともに前記バーベルシャフト取付部と前記バーベルシャフト挟持部とによって前記バーベルシャフトの端部を挟み込んだ後に、固定部材により、前記第2のバーベル用ダンベル取り付け部材を前記バーベルシャフト及び前記第1のバーベル用ダンベル取り付け部材に接触した状態で固定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一般的なダンベルを連結することができるバーベル用ダンベル取付け金具、及びダンベル取付け金具を具備するバーベルシャフトを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】バーベルシャフトの両端にダンベルを取り付けてバーベルとして使用できるバーベル用ダンベル取付け金具に関する第1の実施形態の斜視図である。
【
図2】第1の実施形態におけるバーベル用ダンベル取付け金具説明用の平面図、右側面図、正面図、及び背面図である。
【
図3】ダンベル取付け金具を備えたバーベルシャフトのバリエーションを示した図である。
【
図4】両端にダンベルを取り付けてバーベルとして使用できるバーベル用ダンベル取付け金具付きバーベルシャフトに関する第2の実施形態の斜視図である。
【
図6】バーベルシャフトの接続機構の説明図である。
【
図7】第2の実施形態におけるバーベル用ダンベル取付け金具の操作例の説明図である。
【
図8】第2の実施形態におけるバーベル用ダンベル取付け金具がダンベルに装着された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、バーベルシャフト110の両端にダンベル120を取り付けてバーベルとして使用できるバーベル用ダンベル取付け金具100に関する第1の実施形態の斜視図、
図2は、バーベル用ダンベル取付け金具100の説明用の平面図(
図2(a))、右側面図(
図2(b))、正面図(
図2(c))、及び背面図(
図2(d))である。
【0013】
第1の実施形態では、バーベルシャフト110の両端にバーベル用ダンベル取付け金具100を取り付けることにより、2つのダンベルウエイト122a及び122bがダンベルシャフト121により連結された一般的なダンベル120をバーベルシャフト110と連結して、バーベルとして使用することができる。なお、2つのダンベルウエイト122a及び122bにおける「5KG」の表示は、1個のウエイトの重さが5キログラムであることを表示している。
【0014】
バーベル用ダンベル取付け金具100は、バーベルシャフト110の端部に取り付けるバーベルシャフト取付部102(102aと102bの総称)を備える。また、バーベル用ダンベル取付け金具100は、バーベルシャフト110に対して直交するダンベルシャフト121を上下から挟み込んで固定するダンベルシャフト取付部101(101aと101bの総称)を備える。このダンベルシャフト取付部101は、バーベルシャフト取付部102と一体に成形されている。
【0015】
具体的には、バーベル用ダンベル取付け金具100は、バーベルシャフト取付部102の上側部分102aとダンベルシャフト取付部101の上側部分101aとが一体に成形された上側部品102a+101aを備える。また、バーベル用ダンベル取付け金具100は、バーベルシャフト取付部102の下側部分102bとダンベルシャフト取付部101の下側部分101bとが一体に成形された下側部品102b+101bを備える。バーベル用ダンベル取付け金具100は、バーベルシャフト110取付時、バーベルシャフト取付部102を形成する上側部分102aと下側部分102bとは、円柱空洞部203を形成している。また、バーベルシャフト110取付時、ダンベルシャフト取付部101を形成する上側部分101aと下側部分101bとは、一方の端部は開いて円柱空洞部203の端部を構成し、他方の端部は閉じて蟻継ぎ手を形成している。
【0016】
第1の実施形態において、ユーザは、バーベルシャフト110にダンベル120を取り付ける場合には、上側部品102a+101aと下側部品102b+101bとによってバーベルシャフト110及びダンベルシャフト121を挟み込む。その後、ユーザは、上側部品102a+101aと下側部品102b+101bにそれぞれ空けられたネジ貫通穴103に例えば六角穴付きのボルトネジ104を通す。そして、ユーザは、ボルトネジ104の一端にナット201(
図2(b)参照)をねじ込んでから、例えば六角レンチを用いて締め付けることにより、バーベルシャフト110とダンベルシャフト121を固定する。
このため、バーベルシャフト110は、ボルトネジ104を貫通させるためのネジ貫通穴(図示せず)を有する。これにより、バーベルシャフト110とダンベルシャフト121とを、バーベル用ダンベル取付け金具100に同時かつ確実に取り付けることができる。
【0017】
図2(d)において、バーベルシャフト取付部102を形成する上側部分102aと下側部分102bとで形成される円柱空洞部203に差し込まれるバーベルシャフト110の太さは、例えばレギュラーシャフトの28ミリメートル(以下「mm」と記載)であってよい。これより太い、例えば50mm用のバーベル用ダンベル取付け金具100が用意されてもよい。
【0018】
図2(b)において、ダンベルシャフト取付部101を形成する上側部分101aと下側部分101bとで形成される円柱空洞部202内に挟まれるダンベル120のシャフト121の太さも、例えば28mmであってよい。ダンベルシャフト取付部101によるダンベルシャフト121の保持は、挟み込みの形式のため、28mmを中心として前後10mm程度の太さの変化にまで適合できる。更に、一般的なダンベルシャフト121の太さのバリエーションを考慮して、異なる太さに適合するバーベル用ダンベル取付け金具100が用意されてもよい。
【0019】
第1の実施形態におけるバーベル用ダンベル取付け金具100は、2個セットで単品として販売することができるが、バーベルシャフト110とセットで販売することもできる。
【0020】
図3は、
図1及び
図2で説明した第1の実施形態のダンベル取付け金具100を備えたバーベルシャフト110のバリエーションを示した図である。
図3(a)は、オリンピックシャフトと呼ばれる長いバーベルシャフト110に、その両端のスリーブ301が差し込まれる2つのバーベル用ダンベル取付け金具100を介して、ダンベルシャフト121が取り付けられた形態である。
図3(b)は、スタンダードシャフトと呼ばれる、一般トレーニング用のバーベルシャフト110に、その両端のスリーブ301が差し込まれる2つのバーベル用ダンベル取付け金具100を介して、ダンベルシャフト121が取り付けられた形態である。
図3(c)は、EZシャフトと呼ばれる、持ち易いバーベルシャフト110に、その両端のスリーブ301が差し込まれる2つのバーベル用ダンベル取付け金具100を介して、ダンベルシャフト121が取り付けられた形態である。
更に、特には図示しないが、トライセプスバーと呼ばれる、取っ手型の持ち易いバーベルシャフト110が用いられてもよい。
【0021】
図4は、両端にダンベル420(#1及び#2)を取り付けてバーベルとして使用できるバーベル用ダンベル取付け金具400(#1及び#2)付きバーベルシャフト410(#1及び#2)に関する第2の実施形態の斜視図である。
図4に示されるように、2分割のバーベルシャフト410(#1)及び410(#2)を接続部412にて1本に接続できる。
そして、バーベルシャフト410(#1)及び410(#2)の両端に、バーベル用ダンベル取付け金具400(#1)及び400(#2)を介して、ダンベル420(#1)及び420(#2)を取り付けることができる。
これにより、ユーザは、バーベルシャフト410(#1)及び410(#2)に、好きなダンベル420(#1)及び420(#2)を取り付けて、バーベルとして使用することができる。
【0022】
図5は、第2の実施形態の構成部品の説明図である。また、
図6は、バーベルシャフトの接続機構の説明図である。
第2の実施形態では、
図5(a)及び(b)に示されるように、バーベルシャフト410は、#1(
図5(a))と#2(
図5(b))に2分割されている。
図6(a)に示されるように、バーベルシャフト410(#1)側の一端には、差込み用スリーブシャフト510がバーベルシャフト410(#1)の一端に差し込まれてカシメ又は溶接によってバーベルシャフト410(#1)に固定されている。差込み用スリーブシャフト510は、バーベルシャフト410(#2)の内径にぴったり嵌合する外径を有している。差込み用スリーブシャフト510には、指で押し込むことができる固定用突起金具511が取り付けられている。指が離れると、内部に設置されているバネの反発力により、固定用突起金具511は再び差込み用スリーブシャフト510の外側に飛び出る。一方、バーベルシャフト410(#2)の一端には、穴413が設けられている。
【0023】
図6(a)の矢印601として示されるように、ユーザは、固定用突起金具511が穴413の位置に合うように、固定用突起金具511を指で押し込みながら、バーベルシャフト410(#1)の先端の差込み用スリーブシャフト510を、もう一方のバーベルシャフト410(#2)の一端に差し込む。
【0024】
固定用突起金具511が穴413の位置に到達すると、
図6(b)に示されるように、固定用突起金具511がバネの反発力により穴413からバーベルシャフト410(#2)の外側に飛び出す。これにより、バーベルシャフト410(#1)と410(#2)が接続される。
【0025】
使用後に、バーベルシャフト410(#1)と410(#2)を切り離すときには、ユーザは、バーベルシャフト410(#2)の穴413から飛び出ている固定用突起金具511を指で押し込みながら、バーベルシャフト410(#1)をバーベルシャフト410(#2)から抜き取る。
【0026】
図7は、
図5の構成部品を有する第2の実施形態におけるバーベル用ダンベル取付け金具400(#1)及び400(#2)の操作例の説明図である。
バーベル用ダンベル取付け金具400(#1)及び400(#2)は、それぞれ、バーベル用ダンベル取付け上金具401a(#1)及び401a(#2)(
図5(c))と、バーベル用ダンベル取付け下金具401b(#1)及び401b(#2)(
図5(a)及び(b))と、ノブボルト402(#1)及び402(#2)(
図5(d))と、シャフト径調整用ゴム材504a(#1)、504a(#2)、504b(#1)、及び504b(#2)(
図5(e))とから構成される。
【0027】
図5に示されるように、バーベルシャフト410(#1)及び410(#2)の各一端411(#1)及び411(#2)は、それぞれ、平らにプレスされた上で、バーベル用ダンベル取付け下金具401b(#1)及び401b(#2)に溶接して固定される。各溶接部には、ノブボルト貫通穴501b(#1)及び501b(#2)が空けられている。特には図示しないが、ノブボルト貫通穴501b(#1)及び501b(#2)の、バーベル用ダンベル取付け下金具401b(#1)及び401b(#2)の裏側の出口には、それぞれ、ボルト締付け用ナットが溶接されている。
【0028】
図5(a)及び(b)に示されるように、バーベル用ダンベル取付け下金具401b(#1)及び401b(#2)は、それぞれ、金具接続用突起502b(#1)及び502b(#2)を具備している。一方、
図5(c)に示されるように、バーベル用ダンベル取付け上金具401a(#1)及び401a(#2)は、それぞれ、金具接続用スリット502a(#1)及び502a(#2)を具備している。
【0029】
ユーザは、バーベル用ダンベル取付け金具400(#1)及び400(#2)を、それぞれ、ダンベル420(#1)及び420(#2)に取り付けるときは、
図7に示される操作を行う。
なお、バーベル用ダンベル取付け金具400(#1)と400(#2)では、同じ操作を行うため、以下の説明では(#1)と(#2)の添え字を省略して説明する。
【0030】
まずユーザは、
図7(a)に示されるように、バーベル用ダンベル取付け下金具401bの金具接続用突起502bを、バーベル用ダンベル取付け上金具401aの金具接続用スリット502aに、矢印701に示されるように差し込む。
【0031】
次にユーザは、バーベル用ダンベル取付け上金具401a及びバーベル用ダンベル取付け下金具401bのダンベルシャフト固定部503a及び503bに、それぞれ、
図5(e)に示されるシャフト径調整用ゴム材504a及び504bを敷く。
なお、様々なダンベルシャフト421のシャフト径に対応可能とするために、シャフト径調整用ゴム材504a及び504bとしては、複数種類の厚さのものが用意されてよい。
【0032】
この状態で、ユーザは、ダンベル420のダンベルシャフト421をダンベルシャフト固定部503a及び503bのシャフト径調整用ゴム材504a及び504bで挟み込みながら、
図7(b)の操作を行う。
【0033】
図7(b)において、ユーザは、自身の指702を使って、ノブボルト402をバーベル用ダンベル取付け上金具401aのノブボルト貫通穴501aに差し込んだ状態で、ダンベルシャフト421を挟み込みながら、バーベル用ダンベル取付け上金具401aを、矢印703として示されるように、バーベル用ダンベル取付け下金具401bの方向に押し当てる。
【0034】
次に、ユーザは、ノブボルト貫通穴501aを貫通しているノブボルト402を、バーベル用ダンベル取付け下金具401bのノブボルト貫通穴501bに差し込む。
【0035】
そして、ユーザは、ノブボルト貫通穴501bの裏側に溶接されているナットにノブボルト402を嵌合させて、ノブボルト402のノブを指702を使って時計回りに回しながら、バーベル用ダンベル取付け上金具401aをバーベル用ダンベル取付け下金具401bに締め付けてゆく。
【0036】
以上のようにして、
図8に示されるように、ユーザはノブボルト402を使って簡単に、バーベル用ダンベル取付け上金具401aと、バーベルシャフト410の一端411が溶接されたバーベル用ダンベル取付け下金具401bとで、ダンベルシャフト421をしっかりと確実に固定することが可能となる。
【0037】
ここで、バーベルシャフト取付部であるバーベルシャフト410の一端との溶接部分と、ダンベルシャフト取付部の第1の部分であるダンベルシャフト固定部503bとが一体に成形されたバーベル用ダンベル取付け下金具401bは、第1のバーベル用ダンベル取付け金具として機能する。
また、ダンベルシャフト取付部の第2の部分であるダンベルシャフト固定部503aを有するバーベル用ダンベル取付け上金具401aは、第2のバーベル用ダンベル取付け金具として機能する。
そして、
図7に示される、金具接続用突起502bと、金具接続用スリット502aと、ノブボルト402と、ノブボルト貫通穴501a及び501bは、バーベル用ダンベル取付け下金具401bとバーベル用ダンベル取付け上金具401aとを密着固定させることにより、バーベルシャフト410とダンベルシャフト421とを固定するバーベル用ダンベル取付け金具密着金具として機能する。
【0038】
以上の説明において、第1の実施形態では、バーベルシャフト110は分割されない1本のシャフトであった。また、第2の実施形態では、バーベルシャフト410は2分割されたシャフトであった。本発明において、バーベルシャフトは、分割されないもの、2分割のもの、或いは3分割のものなど、様々な仕様のものが採用されてよい。
【0039】
バーベルシャフトの材質としては、分割可能なものでは、内側パイプ(例えば
図5の差込み用スリーブシャフト510)と外側パイプ(例えば
図4のバーベルシャフト410(#1)及び410(#2))の組合せとして、「鉄パイプ×アルミパイプ」、「鉄パイプ×鉄パイプ」、「鉄パイプ×木材パイプ」など、様々な組合せを採用できる。
また、分割しないものでは、バーベルシャフトの材質は、鉄の丸棒であってもよい。
【0040】
第2の実施形態において、バーベルシャフト410(#1)と410(#2)の接続において、固定用突起金具511を用いているが、ボルト止めであってもよい。
また、第2の実施形態において、バーベルシャフト410(#1)及び410(#2)の各一端411(#1)及び411(#2)を平らにプレスせずにパイプ状または円柱状のままとし、パイプ状または円柱状のこれら一端411(#1)及び411(#2)にそれぞれ、直径方向に貫通すると共に該一端側に開口し且つ軸方向に延在する切れ込みを設け、各切れ込みにバーベル用ダンベル取付け下金具401b(#1)及び401b(#2)を差し込んで溶接して固定してもよい。
【0041】
また、第1及び第2の実施形態のバーベルシャフトは、バーベルを用いた様々なトレーニングができるように、各種のアタッチメントを取り付けられるようにしても良い。例えばTバーロウアタッチメントや、スクワット用のアタッチメント等を取り付けられるようにしても良い。これによりトレーニングの幅を広げることができる。
【0042】
以上説明したように、第1及び第2の実施形態によるバーベル用ダンベル取付け金具、又はその金具を両端に具備するバーベルシャフトでは、様々なメーカのダンベルをバーベルシャフトの両サイドに連結することができ、ダンベル運動のトレーニング量を増やすことが可能となる。
【符号の説明】
【0043】
100、400 バーベル用ダンベル取付け金具
101 ダンベルシャフト取付部
101a ダンベルシャフト取付部(上側)
101b ダンベルシャフト取付部(下側)
102 バーベルシャフト取付部
102a バーベルシャフト取付部(上側)
102b バーベルシャフト取付部(下側)
103 ネジ貫通穴
104 ボルトネジ
110、410(#1)、410(#2) バーベルシャフト
120、420(#1)、420(#2) ダンベル
121、421 ダンベルシャフト
122a、122b、422a(#1)、422a(#2)、422b(#1)、422b(#2) ダンベルウエイト
201 ナット
202、203 円筒空洞部
301 スリーブ
400(#1)、400(#2) バーベル用ダンベル取付け金具
401a(#1)、401a(#2) バーベル用ダンベル取付け上金具
401b(#1)、401b(#2) バーベル用ダンベル取付け下金具
501a(#1)、501b(#2) ノブボルト貫通穴
502a(#1)、502a(#2) 金具接続用スリット
502b(#1)、502b(#2) 金具接続用突起
503a、503b ダンベルシャフト固定部
504a(#1)、504a(#2)、504b(#1)、504b(#2) シャフト径調整用ゴム材