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  • 特許-結束バンドホルダ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】結束バンドホルダ
(51)【国際特許分類】
   B65D 63/10 20060101AFI20241224BHJP
   F16B 2/20 20060101ALI20241224BHJP
   B65D 85/20 20060101ALI20241224BHJP
【FI】
B65D63/10 Z
F16B2/20 B
B65D85/20 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023212467
(22)【出願日】2023-12-15
(65)【公開番号】P2024124333
(43)【公開日】2024-09-12
【審査請求日】2023-12-15
(31)【優先権主張番号】10-2023-0027750
(32)【優先日】2023-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507107855
【氏名又は名称】捷諾克股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100159499
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 義典
(72)【発明者】
【氏名】倪 偉傑
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0094798(US,A1)
【文献】韓国公開実用新案第20-2017-0003673(KR,U)
【文献】韓国登録特許第10-2423735(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 63/00-63/18
B65D 85/20
F16B 2/20
A44B 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
結束バンドの束を保持するように構成された結束バンドホルダであって、
第1の本体と、
上記第1の本体に摺動可能に接続された第2の本体と、
上記第1の本体と上記第2の本体との間に配置された圧縮ばねとを備え、
上記第1の本体が、
上記第1の本体内に形成されたチャンバと、
上記第1の本体の前後を貫通して形成され、上記チャンバに通じる第1の貫通穴と、
上記第1の本体の端部に形成され、上記チャンバに通じる側面開口とを有し、
上記第2の本体が、上記第1の本体の上記側面開口を介して、上記第1の本体の上記チャンバに部分的に挿入されており、
上記第2の本体が、
上記第2の本体の前後を貫通して形成された第2の貫通穴と、
上記第2の本体上に形成された位置決めブロックであって、上記第1の本体に選択的に当接することにより、上記第2の本体を制止し、上記第1の本体と上記第2の本体とが互いに分離することを防ぐ位置決めブロックとを有し、
上記第1の貫通穴が、上記第2の本体と接続される側に第1の直線縁を有し、
上記第2の貫通穴が、上記第1の本体と接続される側に第2の直線縁を有し、
2つの記圧縮ばねが、上記第1の本体の上記チャンバ内で上記第1の貫通穴の径方向で互いに離間して配置されており、上記第2の本体を上記第1の本体の上記側面開口側に押すことにより、上記第2の本体を上記第1の本体から離
上記第2の本体が上記第1の本体側に動かされると、上記第1の本体の上記第1の貫通穴と上記第2の本体の上記第2の貫通穴とが通じ合い、挿入孔を形成する結束バンドホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結束バンドの束を保持するためのホルダに関し、より詳細には、それ自体で結束バンドの束を締め付けることができる携帯用結束バンドホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
結束バンドホルダは、結束バンドの束を保持するための器具であり、使用者は、複数の結束バンドを便利に持ち運ぶことができる。
【0003】
図8及び図9を参照すると、従来の結束バンドホルダ90は、実質的に、ホルダ本体91と、レバー92と、ねじりばねとを備える。ホルダ本体91は、第1の筐体911と、第1の筐体911に連結された第2の筐体913と、第1の筐体911及び第2の筐体913を貫通して形成された貫通穴912とを有する。レバー92は、ホルダ本体91に枢動可能に取り付けられており、第1の筐体911と第2の筐体913との間に位置し、貫通穴912を横切って延伸し、ホルダ本体91から延出する端部922を有する。ねじりばねは、ホルダ本体91とレバー92との間に取り付けられ、レバー92を押すことで、ホルダ本体91の貫通穴912に挿入された結束バンド80の束をきつく締め付ける。従来の結束バンドホルダ90により保持された結束バンド80は、1本ずつ引き抜くことができる。結束バンド80が1本ずつ引き抜かれた後、レバー92がねじりばねにより押され、残りの結束バンド80を固定する。
【0004】
しかしながら、従来の結束バンドホルダ90には、以下のような短所がある。
【0005】
1.結束バンド80の束を従来の結束バンドホルダ90に挿入している間、使用者は、レバー92の端部922を押し続ける必要がある。一方の手で結束バンド80の束を保持しながら、他方の手でホルダ本体91を保持し、レバー92を押すことは容易ではない。
【0006】
2.レバー92がねじりばねにより押され、枢動することにより結束バンド80の束をきつく保持すると、結束バンド80の束の締め付けに不均衡な力がかかる。異なる位置にある結束バンド80に、均一なクランプ力がかからない恐れがある。結束バンド80が1本ずつ引き抜かれた後、残りの結束バンド80の間に形成された隙間が、均等に減じない恐れがある。
【0007】
3.レバー92が大きく、第1の筐体911と第2の筐体913との間に取り付けられたピボットボスに支持されているだけなので、レバー92が不安定で、変形しやすく、ホルダ本体91に対し振動しやすい。
【0008】
4.ホルダ本体91から延在するレバー92の端部922を押して、ホルダ本体91に対し枢動させるために、大きめのスロット914が、第1の筐体911と第2の筐体913との間に形成されている。しかしながら、第1の筐体911と第2の筐体913との間に形成されたスロット914の一部しかレバー92により支持されていないため、ホルダ本体91が変形しやすく、レバー92がスロット914に沿って滑らかに摺動しない恐れがある。ホルダ本体91がレバー92により支持されていない辺縁において、ホルダ本体91に衝撃が加わると、ホルダ本体91が容易に破損するおそれがある。また、異物や埃がスロット914に浸入しやすく、レバー92の動きを妨げかねない。
【0009】
上記短所を克服するため、本発明は、上述の問題を軽減または防ぐような結束バンドホルダを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】韓国登録実用新案第20-0485377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、使用者が片手で便利に保持及び操作できる結束バンドホルダを提供することを主な課題とする。当該結束バンドホルダは、安定しており、均衡のとれた力で結束バンドの束をきつく保持する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を達成するため、本発明に係る結束バンドホルダは、第1の本体と、第2の本体と、少なくとも1つの圧縮ばねとを備える。第1の本体は、第1の本体内に形成されたチャンバと、第1の本体の前後を貫通して形成され、チャンバに通じる第1の貫通穴と、第1の本体の端部に形成され、チャンバに通じる側面開口とを有する。第2の本体は、第1の本体に摺動可能に接続され、第1の本体の側面開口を介して、第1の本体のチャンバに部分的に挿入されている。第2の本体は、第2の本体の前後を貫通して形成された第2の貫通穴と、第2の本体上に形成された位置決めブロックであって、第1の本体に選択的に当接することにより、第2の本体を制止し、第1の本体と第2の本体とが互いに分離することを防ぐ位置決めブロックとを有する。少なくとも1つの圧縮ばねは、第1の本体のチャンバ内において、第1の本体と第2の本体との間に配置されており、第2の本体を第1の本体の側面開口側に押すことにより、第2の本体を第1の本体から離す。第2の本体が第1の本体側に動かされると、第1の本体の第1の貫通穴と第2の本体の第2の貫通穴とが通じ合い、挿入孔を形成する。
【0013】
本発明の他の目的、利点及び新規の特徴は、添付図面を併用して、以下の詳細な説明からより明らかなものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明に係る結束バンドホルダの斜視図である。
図2図2は、図1の結束バンドホルダの部分断面における斜視図である。
図3図3は、図1の結束バンドホルダの分解斜視図である。
図4図4は、図1の結束バンドホルダの正面断面図である。
図5図5は、図1の結束バンドホルダの動作斜視図であって、結束バンドホルダが押し開けられる様子を示す図である。
図6図6は、図1の結束バンドホルダの動作斜視図であって、結束バンドの束が結束バンドホルダにより保持される様子を示す図である。
図7図7は、図1の結束バンドホルダの動作斜視図であって、結束バンドホルダにより保持された結束バンドが1本ずつ引き抜かれる様子を示す図である。
図8図8は、従来の結束バンドホルダの動作斜視図であって、結束バンドの束が従来の結束バンドホルダにより保持される様子を示す図である。
図9図9は、図8の従来の結束バンドホルダの動作斜視図であって、結束バンドが1本ずつ引き抜かれる様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1から図5を参照すると、本発明に係る結束バンドホルダ100は、結束バンドの束を保持するように構成され、第1の本体10と、第2の本体20と、少なくとも1つの圧縮ばね30とを備える。
【0016】
第1の本体10は、第1の本体10内に形成されたチャンバと、第1の本体10の前後を貫通して形成され、チャンバに通じる第1の貫通穴12と、第1の本体10の下端に形成され、チャンバに通じる側面開口14とを有する。
【0017】
第2の本体20は、第1の本体10に摺動可能に接続され、側面開口14を介して、第1の本体10のチャンバに部分的に挿入されており、第2の本体20の前後を貫通して形成された第2の貫通穴22と、第2の本体20上に形成された位置決めブロック23であって、第1の本体10に選択的に当接することにより、第2の本体20を制止し、第1の本体10と第2の本体20とが互いに分離することを防ぐ位置決めブロック23とを有する。
【0018】
好ましくは、第2の本体20が、それぞれ第2の本体20の前後から突出する2つの位置決めブロック23であって、第2の本体20の頂部付近で第1の貫通穴12内に位置し、第1の貫通穴12の縁に選択的に当接する位置決めブロック23を有する。
【0019】
少なくとも1つの圧縮ばね30は、第1の本体10と第2の本体20との間に配置され、第1の本体10のチャンバ内に配置されており、第2の本体20を第1の本体10の側面開口14側に押すことにより、第2の本体20を第1の本体10から離す。好ましくは、少なくとも1つの圧縮ばね30が、それぞれ第1の本体10のチャンバの左右に配置された2つの圧縮ばね30を有する。
【0020】
図5を参照して、第2の本体20が第1の本体10側に動かされると、第1の本体10の第1の貫通穴12と第2の本体20の第2の貫通穴22とが通じ合い、結束バンドを収納するための挿入孔を形成する。第1の本体10と第2の本体20とが互いに押し込まれると、第1の貫通穴12と第2の貫通穴22とが部分的又は完全に重なり、通じ合って、第1の貫通穴12及び第2の貫通穴22の縁の間に挿入孔を形成する。
【0021】
また、結束バンドホルダ100は、第1の本体10又は第2の本体20に形成された吊り下げ穴を有する吊り下げ部15を備えていてもよく、これにより、結束バンドホルダ100を吊り下げたり、持ち運びのため、物に結び付けたりすることができる。
【0022】
図5及び図6を参照して、結束バンド80の束を本発明に係る結束バンドホルダ100に挿入するため、第1の本体10と第2の本体20とを互いに押し込むことにより、使用者が一方の手で挿入孔を開くようにしてもよく、使用者が他方の手で結束バンド80を保持し、挿入孔に挿入するようにしてもよい。そして、第1の本体10及び第2の本体20が解放されることで、少なくとも1つの圧縮ばね30によって、第2の本体20と第1の本体10とが互いに押し返され、挿入孔に挿入された結束バンド80の間の隙間が減少し、第1の本体10の第1の貫通穴12の縁と第2の本体20の第2の貫通穴22の縁との間で、結束バンド80がきつく締め付けられる。
【0023】
図6及び図7を参照すると、本発明に係る結束バンドホルダ100により保持された結束バンド80が1本ずつ引き抜かれた後、第1の本体10と第2の本体20とが互いに押し返され、挿入孔において、残りの結束バンド80の間に形成された隙間が減少し、残りの結束バンド80がきつく締め付けられる。したがって、本発明に係る結束バンドホルダ100の挿入孔にある結束バンド80は、自動的に固定される。結束バンドホルダ100は、それ自体で然るべく結束バンド80を締め付ける。
【0024】
上述の構成により、本発明に係る結束バンドホルダ100は、以下のような利点を有する。
【0025】
1.第1の本体10と第2の本体20とを互いに押し込むことで、使用者が片手で便利に、結束バンド80を挿入するための挿入孔を開くことができる。そのため、本発明に係る結束バンドホルダ100の操作性が高まる。
【0026】
2.少なくとも1つの圧縮ばね30によって、第1の本体10と第2の本体20とが互いに押し返され、第1の本体10と第2の本体20との間で結束バンド80が締め付けられる。第2の本体20の第1の本体10に対する動きは安定かつ均一であるため、均一なクランプ力により、結束バンド80をきつく締め付けることができる。結束バンド80が1本ずつ引き抜かれた後、残りの結束バンド80の間に形成された隙間を均等に減じることができる。
【0027】
3.第2の本体20が、リング状に形成されており、高剛性かつ安定で、変形しにくい。第2の本体20が側面開口14を介して近づけられる又は離されるとき、第1の本体10の側面開口14は、第2の本体20により常に支持されているため、第1の本体10の剛性が向上する。側面開口14に近い辺縁において、第1の本体10に衝撃が加わったとしても、第1の本体10が内部に配置された第2の本体20により支持されているため、第1の本体10は破損しにくい。また、側面開口14が、第1の本体10のチャンバや外部環境と接することなく、第2の本体20により塞がれるため、異物が側面開口14を介して直接侵入し、第2の本体20の動きを妨げるおそれがない。
【0028】
本発明の構成及び特徴の詳細とともに、本発明の多くの特性及び利点を上記に説明してきたが、本開示は例示に過ぎない。本発明の原理内で、添付の特許請求の範囲を表現する用語の広く一般的な意味が及ぶ限り、細部、特に各部の形状、大きさ及び配置に関して、変更を加えてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9