(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20241224BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20241224BHJP
A63F 13/428 20140101ALI20241224BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20241224BHJP
A63F 13/215 20140101ALI20241224BHJP
A63F 13/424 20140101ALI20241224BHJP
A63F 13/211 20140101ALI20241224BHJP
A63F 13/213 20140101ALI20241224BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/0481
A63F13/428
A63F13/55
A63F13/215
A63F13/424
A63F13/211
A63F13/213
(21)【出願番号】P 2022029776
(22)【出願日】2022-02-28
【審査請求日】2024-01-29
(73)【特許権者】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】和田 雅之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 望
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-313074(JP,A)
【文献】特開2017-004523(JP,A)
【文献】特開2009-028504(JP,A)
【文献】特開2018-013894(JP,A)
【文献】特開2004-089489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリと、画面を備える据置可能な端末装置に処理を実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、前記画面にオブジェクトを表示させるステップと、
前記端末装置が据置状態にあることを検出するステップと、を実行させ、
前記検出するステップにおいて、前記端末装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、
前記端末装置へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出するステップと、
検出された前記物理パラメータの値に応じて、オブジェクトの演出を実行するステップと、を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記検出するステップにおいて、前記端末装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、
ユーザが前記端末装置に近接した状態での操作により、前記オブジェクトが表示された画面を記憶するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
所定のエリア内に配置され、互いの位置情報を通信可能な複数の前記端末装置について、1の端末装置の画面に表示されていたオブジェクトを非表示にさせ、他の端末装置の画面に表示させる、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
ユーザが操作する端末に、前記オブジェクトが表示されている端末装置の位置についての情報を表示させる、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記演出を実行するステップにおいて、
検出された物理パラメータの値がオブジェクトごとに設定された所定の条件を満たしたことに応じて、前記オブジェクトの演出を実行させる、請求項1~請求項4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記物理パラメータの値が所定の閾値を超えたことに応じて、前記オブジェクトの演出を実行させる、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記所定の閾値を変化させる、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記画面に表示されたオブジェクトの向きが所定の条件を満たしている場合に、前記所定の閾値を変化させる、請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記オブジェクトの向きが画面に対して正面を向いている場合に、それ以外の場合と比較して、前記閾値を低下させる、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記オブジェクトの向きが画面に対して正面を向いている場合に、それ以外の場合と比較して、前記閾値が低下されることをユーザに示唆する通知を行わせる、請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
特定の言葉や音声が発生したことに応じて、前記オブジェクトの演出を実行させる、請求項5に記載のプログラム。
【請求項12】
複数の物理パラメータが所定の条件を満たしたことに応じて、前記オブジェクトの演出を実行させる、請求項5~請求項11のいずれかに記載のプログラム。
【請求項13】
前記所定の条件として設定された物理パラメータの種類を変化させる、請求項5~請求項12のいずれかに記載のプログラム。
【請求項14】
前記所定の条件として設定された物理パラメータの種類を示唆する情報をユーザに通知する、請求項5~請求項13のいずれかに記載のプログラム。
【請求項15】
前記オブジェクトを表示させるステップにおいて、
所定の条件が満たされた場合に、表示されるオブジェクトを決定させる、請求項1~請求項14のいずれかに記載のプログラム。
【請求項16】
前記所定の条件として、所定の時間が経過した場合に、表示されるオブジェクトを決定させる、請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記端末装置が設置されている場所における環境パラメータに応じて、前記オブジェクトを表示させる表示頻度を変化させる、請求項15または請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記環境パラメータとして、前記設置されている場所における音、振動または明るさの少なくとも1つに応じて、前記オブジェクトを表示させる表示頻度を変化させる、請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
特定の操作に応じて、前記オブジェクトを表示させる表示頻度を上昇させる、請求項15~請求項18のいずれかに記載のプログラム。
【請求項20】
特定の言葉や音声を受け付けたことに応じて、前記オブジェクトを表示させる、請求項15~請求項19のいずれかに記載のプログラム。
【請求項21】
ユーザが前記端末装置から所定の距離以内に近づいた場合に、前記オブジェクトを表示させる、請求項15~請求項20のいずれかに記載のプログラム。
【請求項22】
ユーザが前記端末装置から所定の距離外にいる場合は、前記オブジェクトの存在を示唆する通知を行わせる、請求項21に記載のプログラム。
【請求項23】
ユーザによる所定の操作を条件として、前記オブジェクトに対する特定の操作を可能とさせる、請求項15~請求項22のいずれかに記載のプログラム。
【請求項24】
前記物理パラメータは、音、振動、光および超音波の少なくとも1つの検出に伴って発生するデータを含む、請求項1~請求項23のいずれかに記載のプログラム。
【請求項25】
プロセッサと、メモリと、画面を備える据置可能な端末装置に処理を実行させるための方法であって、
前記プロセッサに、前記画面にオブジェクトを表示させるステップと、
前記端末装置が据置状態にあることを検出するステップと、を実行させ、
前記検出するステップにおいて、前記端末装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、
前記端末装置へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出するステップと、
検出された前記物理パラメータの値に応じて、オブジェクトの演出を実行するステップと、を実行させる方法。
【請求項26】
プロセッサと、メモリと、画面を備える据置可能な情報処理装置であって、
前記プロセッサは、前記画面にオブジェクトを表示させるステップと、
前記
情報処理装置が据置状態にあることを検出するステップと、を実行し、
前記検出するステップにおいて、前記
情報処理装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、
前記
情報処理装置へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出するステップと、
検出された前記物理パラメータの値に応じて、オブジェクトの演出を実行するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項27】
プロセッサと、メモリと、画面を備える据置可能な端末装置を含むシステムであって、
前記プロセッサは、前記画面にオブジェクトを表示させるステップと、
前記端末装置が据置状態にあることを検出するステップと、を実行し、
前記検出するステップにおいて、前記端末装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、
前記端末装置へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出するステップと、
検出された前記物理パラメータの値に応じて、オブジェクトの演出を実行するステップと、を実行する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの挙動に応答してキャラクタを出現させるゲームが開発されている。例えば、特許文献1には、ユーザの位置関係に応じてキャラクタの出現が変化するゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、キャラクタが生息する仮想世界と現実世界とをリンクさせるようなユーザ体験の更なる向上が求められている。
【0005】
そこで、本開示の目的は、キャラクタが生息する仮想世界と現実世界とをリンクさせ、仮想世界が実在するかのようなユーザ体験を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサと、メモリと、画面を備える据置可能な端末装置に処理を実行させるためのプログラムが提供される。プログラムは、プロセッサに、画面にオブジェクトを表示させるステップと、端末装置が据置状態にあることを検出するステップと、を実行させ、検出するステップにおいて、端末装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、端末装置へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出するステップと、検出された物理パラメータの値に応じて、オブジェクトの演出を実行するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、キャラクタが生息する仮想世界と現実世界とをリンクさせ、当該仮想世界が実在するかのようなユーザ体験を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】端末装置10の処理の概要を説明する図である。
【
図2】端末装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】端末装置10の機能構成を表すブロック図である。
【
図4】記憶部180に記憶されるデータベースの構造を示す図である。
【
図5】端末装置10の処理の流れの一例を説明する図である。
【
図6】端末装置10で実行される演出の一例を説明する図である。
【
図7】端末装置10で実行される演出の他の例を説明する図である。
【
図8】第2実施形態におけるゲーム提供システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図10】ゲーム提供システム1で実行される演出の一例を説明する図である。
【
図11】ゲーム提供システム1の処理の流れの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<1.第1実施形態>
(1-1.端末装置10が提供するゲームの概要)
図1を参照して、端末装置10が提供するゲームの概要を説明する。
図1Aに示すように、端末装置10は、ユーザが所望する場所に据え置き可能な端末装置として提供される。ユーザは、デスクやテーブル、本棚、テレビ台、床などの所望の位置に端末装置10を据え置くことができる。なお、本明細書において「据え置く」とは、一定の位置に設置または載置して、動かさずにそのままの状態にしておくことを意味する。
【0011】
端末装置10は、据え置かれた状態(以下、「据置状態」ともいう)であるか、ユーザに携帯されている状態(以下、「携帯状態」ともいう)であるかを検出することができる。端末装置10は、据置状態であることを検出すると、ディスプレイに画面Dを表示する。画面Dは動画(または静止画)の一部として構成され、ゲーム内で出現するキャラクタC(特許請求の範囲における「オブジェクト」の一例)が生息する仮想空間が表示されている。仮想空間が表示されている状態で所定の条件が満たされると、
図1Bに示すように、キャラクタCが出現してディスプレイに表示される。
【0012】
ユーザUは、キャラクタCがディスプレイに表示された端末装置10に近接して操作することにより、キャラクタCが表示された画面Dのスクリーンショットを撮影して、当該画面を収集することができる。スクリーンショットとして撮影されたキャラクタCの情報や、キャラクタCが表示された画面Dは、当該操作を行ったユーザと対応づけて端末装置10に記憶される。
【0013】
一方、端末装置10は、キャラクタがディスプレイに表示された端末装置10にユーザが近づく際に発生する音、ディスプレイとユーザとの距離などの物理パラメータを検出する。検出された物理パラメータの値に応じて、キャラクタが逃げるなどの演出が実行される。
【0014】
このように、端末装置10が提供するゲームでは、ユーザの動作に応じて仮想空間内のキャラクタの挙動が変化するため、仮想空間と現実空間とがリンクしているようなユーザ体験を提供することができる。以下、各構成を詳細に説明する。
【0015】
(1-2.端末装置10のハードウェア構成)
図1は、端末装置10のハードウェア構成の例を示すブロック図である。端末装置10は、所定の条件が満たされた場合にキャラクタを表示させるゲームを提供する。端末装置10は、例えば、タブレット端末、又はスマートフォン等の携帯端末により実現される。また、端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、又はラップトップPC等により実現されてもよい。
【0016】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。
【0017】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0018】
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0019】
出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
【0020】
メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0021】
ストレージ16は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0022】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0023】
(1-3.端末装置10の機能構成)
図3は、端末装置10の機能構成の例を示すブロック図である。
図3に示すように、端末装置10は、入力装置13と、出力装置14と、通信部150と、撮像部160と、音声処理部170と、記憶部180と、振動検知部190と、制御部200を備える。
図3において端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0024】
通信部150は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部150は、制御部200で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、他の端末装置10)へ送信する。通信部150は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部200へ出力する。
【0025】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。入力装置13は、キーボードまたはマウスを含んでいてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示、又は情報を電気信号へ変換し、電気信号を制御部200へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0026】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部200の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0027】
撮像部160はカメラを備え、受光素子により光を受光し、撮影信号として入力することで、端末装置10の周囲の撮像を行う。
【0028】
音声処理部170は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部170は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部200へ与える。また、音声処理部170は、音声信号をスピーカ172へ与える。音声処理部170は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部170へ与える。スピーカ172は、音声処理部170から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0029】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、一例として、ユーザデータベース181と、キャラクタデータベース182と、画面データベース183を記憶する。各データベースの詳細は後述する。
【0030】
振動検知部190は振動センサを備え、端末装置10が設置されている環境において発生する振動を検知する。
【0031】
制御部200は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部200は、端末装置10の動作を制御する。制御部200は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部201と、送受信部202と、表示制御部203と、画面記憶部204と、パラメータ検出部205と、演出実行部206としての機能を発揮する。
【0032】
操作受付部201は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部201は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示に基づく情報を受け付ける。
【0033】
送受信部202は、端末装置10が、外部の装置と通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0034】
表示制御部203は、ユーザに対する情報の表示を制御する。具体的には、例えば、表示制御部203は、キャラクタの画面(動画および静止画を含む)をディスプレイ141に表示させる。表示制御部203の処理の詳細は後述する。
【0035】
画面記憶部204は、ユーザの操作に応答して、キャラクタが表示されたディスプレイ141の画面を記憶部180の画面データベース183に記憶する。画面記憶部204の処理の詳細は後述する。
【0036】
パラメータ検出部205は、端末装置10へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出する。パラメータ検出部205の処理の詳細は後述する。
【0037】
演出実行部206は、検出された物理パラメータの値に応じて、キャラクタの演出を実行する。演出実行部206の処理の詳細は後述する。
【0038】
状態検出部207は、振動検知部190が検知した振動に基づいて、端末装置10が据置状態にあるか携帯状態にあるかを検出する。状態検出部207の処理の詳細は後述する。
【0039】
(1-4.データ構造)
図4は、記憶部180が記憶するユーザデータベース181、キャラクタデータベース182、画面データベース183のデータ構造の一例を示す図である。なお、
図4はあくまでも一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0040】
図4に示すように、ユーザデータベース181のレコードは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「年齢」と、項目「性別」と、項目「パスワード」と、項目「登録日」等を含む。
【0041】
項目「ユーザID」は、ユーザそれぞれを識別する識別子としての情報である。
【0042】
項目「ユーザ名」は、ユーザの名称についての情報である。
【0043】
項目「年齢」は、ユーザの基本情報を示す情報であり、具体的には、項目「年齢」、「性別」、「住所」等を含む。
【0044】
項目「性別」は、ユーザの性別についての情報である。
【0045】
項目「パスワード」は、端末装置10が提供するゲームをプレイするためにログインする際に要求されるパスワードについての情報である。
【0046】
項目「登録日」は、端末装置10が提供するサービスにユーザを登録した日付の情報である。
【0047】
キャラクタデータベース182のレコードそれぞれは、項目「キャラクタID」と、項目「キャラクタ名」と、項目「表示条件」と、項目「パラメータ種別」と、項目「演出条件」と、項目「演出内容」等を含む。
【0048】
項目「キャラクタID」は、ゲーム内で表示されるキャラクタそれぞれを識別する識別子としての情報である。
【0049】
項目「キャラクタ名」は、キャラクタの名称についての情報である。
【0050】
項目「表示条件」は、キャラクタを表示させる際の条件についての情報である。
【0051】
項目「パラメータ種別」は、キャラクタの演出を実行する際のトリガーとなる物理パラメータの種別についての情報である。
【0052】
項目「演出条件」は、キャラクタの演出を実行する際のトリガーとなる物理パラメータの閾値等の条件についての情報である。
【0053】
項目「演出内容」は、キャラクタについて実行される演出の内容についての情報である。
【0054】
画面データベース183のレコードそれぞれは、項目「画面ID」と、項目「画面データ」と、項目「取得ユーザ」と、項目「取得日時」等を含む。
【0055】
項目「画面ID」は、画面それぞれを識別する識別子としての情報である。
【0056】
項目「画面データ」は、画面に相当するデータを特定するための情報である。
【0057】
項目「取得ユーザ」は、当該画面を記憶させるための操作を行ったユーザを特定するための情報である。
【0058】
項目「取得日時」は、当該画面が記憶された日時についての情報である。
【0059】
(1-5.処理の流れ)
以下、
図5を参照して、端末装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0060】
ステップS500において、状態検出部207は、振動検知部190が検知した振動に基づいて、端末装置10が据置状態にあることを検出する。具体的には、例えば、状態検出部207は、振動検知部190が検知した振動が所定の閾値以下である場合に、端末装置10が据置状態にあることを検出する仕様としてもよい。または、振動検知部190が検知した振動が所定の閾値以下である期間が所定の期間継続した場合に、端末装置10が据置状態にあることを検出する仕様としてもよい。据置状態が検出された場合(ステップS500においてYES)、ステップS510が実行される。
【0061】
ステップS510において、表示制御部203は、表示条件が満たされたか否かを判定する。表示条件が満たされた場合(ステップS510においてYES)、ステップS520が実行される。一方、表示条件が満たされていない場合(ステップS510においてNO)、ステップS590が実行される。
【0062】
ステップS520において、表示制御部203は、表示条件が満たされたキャラクタをディスプレイ141に表示する。具体的には、表示制御部203は、キャラクタデータベース182の項目「表示条件」に設定された条件に基づいて、表示させるキャラクタを決定する。
【0063】
表示させるキャラクタの決定においては、表示条件を満たしたキャラクタを必ず表示させる仕様でもよいし、表示条件を満たしたキャラクタについて表示させるか否かの抽選(以下、表示抽選ともいう)を行い、抽選の結果に応じて表示させる仕様としてもよい。また、複数のキャラクタを特定の表示条件に紐づけておき、当該表示条件が満たされた場合に複数のキャラクタの内のどのキャラクタを表示させるかの抽選を行う仕様としてもよい。
【0064】
表示条件の一例として、処理の開始から所定の時間が経過した場合や、端末装置10の周囲にユーザが存在することを検知してから所定の時間が経過した場合に特定のキャラクタを表示させる仕様としてもよい。
【0065】
また、端末装置10が設置されている場所における環境パラメータ(すなわち、その場所における騒音、明るさ、または振動の度合い)に応じて、キャラクタを表示させる表示頻度(たとえば、表示抽選の確率)を変化させる仕様としてもよい。この場合、1つまたは複数の環境パラメータを組み合わせて表示頻度を変化させる仕様としてもよい。
【0066】
ステップS530において、パラメータ検出部205は、ユーザが端末装置10へ近づく際に発生する物理パラメータを検出する。物理パラメータとしては、音、振動、光または超音波などの検出に伴って発生するデータ(以下、「検出データ」ともいう)があげられ、これらの検出データの1つまたは複数を組み合わせて検出してもよい。
【0067】
ステップS540において、演出実行部206は、演出条件が満たされたか否かを判定する。演出条件が満たされた場合(ステップS540においてYES)、ステップS550が実行される。一方、演出条件が満たされていない場合(ステップS540においてNO)、ステップS560が実行される。
【0068】
ステップS550において、演出実行部206は、表示されているキャラクタの演出を実行する。演出についての詳細は後述する。
【0069】
ステップS560において、画面記憶部204は、ユーザによる画面を記憶させるための操作(以下、記憶操作ともいう)を受け付けたかどうかを判定する。記憶操作を受け付けた場合(ステップS560においてYES)、ステップS570が実行される。一方、記憶操作を受け付けていない場合(ステップS560においてNO)、ステップS580が実行される。
【0070】
ステップS570において、画面記憶部204は、キャラクタが表示されているディスプレイ141の画面を記憶部180に記憶する処理を実行する。具体的には、記憶部180の画面データベース183に当該画面に対応するレコードが追加される。
【0071】
ステップS580において、制御部200は、終了条件が満たされたか否かを判定する。終了条件が満たされた場合(ステップS580においてYES)、処理が終了する。一方、終了条件が満たされていない場合(ステップS580においてNO)、ステップS530が実行される。
【0072】
ステップS590において、制御部200は、終了条件が満たされたか否かを判定する。終了条件が満たされた場合(ステップS590においてYES)、処理が終了する。一方、表示条件が満たされていない場合(ステップS590においてNO)、ステップS510が実行される。
【0073】
なお、ステップS510~ステップS590において、状態検出部207によって端末装置10が携帯状態にあることが検出された場合、「端末装置を安定した場所に置いてください」等の所定の通知を表示する仕様としてもよい。また、当該通知を行った後も携帯状態が継続される場合には、ステップS510~ステップS590の処理を中断する仕様としてもよい。
【0074】
(1-6.演出の説明)
図6および
図7を参照して、演出実行処理(S550)で実行される演出について説明する。
図6は演出実行処理で実行される演出の一例を示す図である。
【0075】
演出実行部206は、パラメータ検出部205によって検出された物理パラメータの値が、キャラクタごとに設定された所定の条件を満たしたことをトリガーとして、キャラクタの演出を実行させる。当該物理パラメータの種別および所定の条件は、キャラクタデータベース182の項目「パラメータ種別」および「演出条件」に設定されている。
【0076】
一例として、演出実行部206は、物理パラメータの値が所定の閾値を超えたことをトリガーとして、キャラクタの演出を実行させる。
図6Aに示す例では、パラメータ検出部205は、ユーザが端末装置10へ近づく際に発生する音を物理パラメータとして検出し、当該音の大きさが所定の閾値を超えた場合にキャラクタCが逃げる(非表示になる)という演出が実行される。一方、
図6Bに示すように、ユーザが端末装置10へ近づく際に発生する音の大きさが所定の閾値を超えていない場合には、キャラクタCが表示され続ける。
【0077】
なお、演出実行部206は、演出実行のトリガーとなる所定の閾値を変化させてもよい。例えば、キャラクタを表示させた回数に応じて当該閾値を変化させてもよい。または、ゲームをプレイする時間帯に応じて当該閾値を変化させてもよい。
【0078】
また、演出実行部206は、演出条件として、特定の言葉や音声が発生したことをトリガーとして、キャラクタの演出を実行させる仕様としてもよい。具体的には、ユーザが端末装置10に近づく際に発した特定のキーワードや特定の鳴き声などの内容に基づいて、キャラクタの演出を実行させるか否かを判定する仕様としてもよい。
【0079】
また、演出実行部206は、複数の物理パラメータが所定の条件を満たしたことをトリガーとして、キャラクタの演出を実行する仕様としてよい。具体的には、ユーザが端末装置10に近づく際に発生した音、振動、光、または超音波の検出データの組み合わせが所定の条件を満たしたか否かに基づいて、キャラクタの演出を実行させるか否かを判定する仕様としてもよい。
【0080】
また、演出実行部206は、演出実行のトリガーとなる物理パラメータの種類を変化させる仕様としてもよい。例えば、昼間においてはユーザが端末装置10に近づく際に発生した音に基づいて演出を実行するか否かを判定し、夜間においてはユーザが端末装置10に近づく際に発生した光に基づいて演出を実行するか否かを判定する仕様としてもよい。
【0081】
また、演出実行部206は、演出実行のトリガーとなる物理パラメータの種類を示唆する情報をユーザに通知する仕様としてもよい。具体的には、例えば、ディスプレイ141に表示されているキャラクタについて、どのような特性(例えば音に敏感など)があるかをヒントとして表示させる仕様としてもよい。または、特定のキャラクタの特性がユーザにとって周知である場合(例えばあるキャラクタが夜行性であることが周知な場合)に、当該キャラクタを表示させることによって、トリガーとなる物理パラメータをユーザに察知させる(夜行性であるために光に敏感だと察知させる)仕様としてもよい。
【0082】
さらに、演出実行部206は、ディスプレイ141に表示されたキャラクタの向きが所定の条件を満たしている場合に、演出実行のトリガーとなる所定の閾値を変化させる仕様としてもよい。
【0083】
例えば、
図7Aに示すようにキャラクタの向きが画面に対して正面を向いている場合に、
図7Bに示すようにキャラクタの向きが画面に対して正面を向いていない場合に比べて、キャラクタが逃げる演出のトリガーとなる物理パラメータ(例えば音)の閾値を低下させる仕様としてもよい。この場合、ユーザからすると、キャラクタが正面を向いている場合にはユーザの存在に気づきやすい状態であるため、より小さな音でも敏感に反応すると感じることになり、仮想空間と現実空間とがリンクしているようなユーザ体験の向上を実現することができる。
【0084】
また、キャラクタの向きが画面に対して正面を向いている場合に、それ以外の場合と比較して、演出実行のトリガーとなる物理パラメータの閾値が低下されることをユーザに示唆する通知を行わせてもよい。具体的には、キャラクタが正面を向いている場合に、画面上にキャラクタがユーザの存在に気付いて逃げ出す可能性が高いという警告を表示する仕様としてもよい。
【0085】
以上のように、上記実施形態では、端末装置10は、ディスプレイ141にキャラクタを表示させるステップと、ユーザが端末装置10に近接した状態での操作により、キャラクタが表示された画面を記憶するステップと、端末装置10へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出するステップと、検出された物理パラメータの値に応じて、キャラクタの演出を実行するステップを実行する。
【0086】
このような構成とすることにより、ユーザの動作に応じて仮想空間内のキャラクタの挙動が変化するため、仮想空間と現実空間とがリンクしているようなユーザ体験を提供することができる。
【0087】
<2.第2実施形態>
以下、
図8~
図11を参照し、本開示の第2実施形態におけるゲーム提供システム1を説明する。以下、上記実施形態との相違点を中心に説明する。
【0088】
(2-1.ゲーム提供システム1のハードウェア構成)
図8は、ゲーム提供システム1のハードウェア構成の例を示すブロック図である。ゲーム提供システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを含む。端末装置10、及びサーバ20は、例えば、ネットワーク30を介して通信接続する。ネットワーク30は、例えば、インターネット、及び/又は通信事業者が提供する通信網等により実現される。
【0089】
図1において、ゲーム提供システム1が端末装置10を2台含む例を示しているが、ゲーム提供システム1に含まれる端末装置10の数は2台に限定されない。すなわち、端末装置10は2台未満であってもよいし、3台以上であってもよい。
【0090】
本実施形態において、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るサーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はサーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0091】
複数の端末装置10は、所定のエリア内に配置される。所定のエリアとは、例えばユーザの家の中であってもよいし、学校や映画館、ショッピングモールなどの建物の中であってもよい。また、公園などの屋外における所定のエリア内に複数の端末装置10を配置してもよい。また、複数の端末装置10の一部は、ユーザが携帯可能な端末であってもよい。
【0092】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0093】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置(例えば端末装置10)と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0094】
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0095】
メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリである。
【0096】
ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDDである。
【0097】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0098】
(2-2.サーバ20の機能構成)
図9は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図9に示すように、サーバ20は、通信部210と、記憶部220と、制御部230としての機能を発揮する。
【0099】
通信部210は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0100】
記憶部220は、例えば、メモリ25、及びストレージ26等により実現され、サーバ20が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。
【0101】
制御部230は、プロセッサ29が記憶部220に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部230は、プログラムに従って動作することにより、送受信制御モジュール231、表示制御モジュール232として示す機能を発揮する。
【0102】
送受信制御モジュール231は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送受信する処理を制御する。
【0103】
表示制御モジュール232は、演出実行処理における複数の端末装置10でのキャラクタの表示を制御する。演出実行処理の詳細は後述する。
【0104】
(2-3.演出の説明)
図10を参照して、ゲーム提供システム1で実行される演出について説明する。
【0105】
ゲーム提供システム1では、所定のエリア内に配置され、互いの位置情報を通信可能な複数の端末装置10について、1の端末装置10のディスプレイ141に表示されていたキャラクタを非表示にさせ、他の端末装置10のディスプレイ141に表示させる。さらに、ユーザが操作する端末装置10に、キャラクタが表示されている端末装置10の位置についての情報を表示させる。
【0106】
図10Aは、複数の端末装置10A~10Cが所定のエリアとしてのユーザの家に設置されているケースにおける当該エリアの平面図である。
図10Aにおいて、端末装置10A~10Cが設置されている場所が星印で示されている。
【0107】
図10Bに示す例では、端末装置10AにキャラクタCが表示されている。この後、
図10Cに示すように、端末装置10AではキャラクタCが非表示となり、他の端末(例えば端末装置10B)においてキャラクタCが表示される。
【0108】
端末装置10AにはキャラクタCが表示されている端末装置10Bの位置を通知する矢印Rが表示される。このように、所定のエリア内に設置された複数の端末装置10の中で、キャラクタが表示される端末装置10が変更されることに応じて、キャラクタの移動先(すなわち、新たにキャラクタが表示されている端末装置の位置)をユーザに通知することにより、ユーザはキャラクタとかくれんぼをしているような体験をすることが可能となり、仮想空間と現実空間とがリンクしているようなユーザ体験を提供することができる。
【0109】
なお、キャラクタが表示されている端末装置10の位置を示す情報は、2次元的に位置を示す矢印であってもよいし、3次元的に位置を示す矢印であってもよい。また、矢印以外の方法でキャラクタが表示されている端末装置10の位置を示してもよい。
【0110】
(2-4.演出実行処理の流れ)
図11を参照して、ゲーム提供システム1における演出実行処理(ステップS550)の処理の流れの一例を説明する。ステップS1111において、端末装置10Aの表示制御部203は、ディスプレイ141に表示されていたキャラクタを非表示にする。
【0111】
ステップS1112において、端末装置10Aの送受信部202は、キャラクタを非表示にした通知をサーバ20へ送信する。ステップS1121において、サーバ20の送受信制御モジュール231は、キャラクタを非表示にした通知を受信する。
【0112】
ステップS1122において、サーバ20の表示制御モジュール232は、他の端末装置10Bに対して、キャラクタを表示するリクエストを送信する。ステップS1131において、端末装置10Bの送受信部202は、キャラクタを表示するリクエストを受信する。
【0113】
ステップS1132において、端末装置10Bの表示制御部203は、受信したリクエストに基づいてキャラクタをディスプレイ141に表示させる。
【0114】
ステップS1133において、端末装置10Bの送受信部202は、キャラクタを表示した通知をサーバ20へ送信する。ステップS1123において、サーバ20の送受信制御モジュール231は、キャラクタを表示した通知を受信する。
【0115】
ステップS1124において、サーバ20の送受信制御モジュール231は、受信した通知に基づいてキャラクタを表示している端末装置10Bの位置に関する情報(以下、位置情報ともいう)を端末装置10Aへ送信する。ステップS1113において、端末装置10Aの送受信部202は、位置情報を受信する。
【0116】
ステップS1114において、端末装置10Aの表示制御部203は、受信した位置情報に基づいて、キャラクタを表示している端末装置10Bの位置についての情報をディスプレイ141に表示させる。
【0117】
<3 他の実施形態>
以上、本発明における実施形態およびその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。
【0118】
例えば、表示制御部203は、特定の操作をトリガーとして、キャラクタを表示させる表示頻度を上昇させてもよい。具体的には、例えば、ユーザが餌をまいておくことで、特定のキャラクタが表示されやすくなる仕様としてもよい。
【0119】
また、表示制御部203は、パラメータ検出部205が特定の言葉や音声を検出したことをトリガーとして、キャラクタを表示させる仕様としてもよい。具体的には、ユーザが端末装置10の近くで発した特定のキーワードや特定の鳴き声などの内容に基づいて、キャラクタを表示させるか否かを制御する仕様としてもよい。
【0120】
また、表示制御部203は、ユーザが端末装置10から所定の距離以内に近づいた場合にのみキャラクタを表示させ、ユーザが端末装置10から所定の距離よりも離れている場合には、仮想空間内の草むらや茂みなどが動いているといったキャラクタの存在を示唆する通知のみを行う仕様としてもよい。また、キャラクタの存在を示唆する通知として、キャラクタの足跡や影を表示させてもよいし、鳴き声や移動などに伴って発生する音などを通知してもよい。
【0121】
また、表示制御部203は、ユーザによる所定の操作を条件として、キャラクタに対する特定の操作を可能とさせる仕様としてもよい。例えば、特定のキャラクタについて所定の回数以上の画面を取得した場合に、当該キャラクタについて餌をあげる操作が可能になる仕様としてもよい。
【0122】
また、上記第2実施形態では、所定のエリアとしてユーザの家の中に複数の端末装置が設置されているケースを説明したが、この態様に限定されることはない。例えば、公園などの屋外のイベントエリアに複数の端末装置を設置して、1の端末装置のディスプレイに表示されていたキャラクタを非表示にさせ、他の端末装置のディスプレイ141に表示させる。そして、ユーザが操作する端末装置に、キャラクタが表示されている端末装置の位置についての情報を表示させる仕様としてもよい。なお、この場合、イベントエリアに設置される複数の端末装置はイベントを運営する者が設置することになるので、端末装置が据置状態にあることを検知するステップ(ステップS500)は省略することができる。
【0123】
また、上記実施形態では、端末装置10は、スマートフォンなどで実現される端末として説明したが、この例に限定されることはない。家庭用のPCなどにソフトウェアをインストールすることにより、端末装置10を実現し、マウスなどの操作を受け付けるようにしてもよい。
【0124】
また、上記実施形態では、表示制御部203は、オブジェクトの一例としてキャラクタが表示されているが、この例に限定されることはなく、アイテムやカードなどをオブジェクトとして表示してもよい。
【0125】
また、通信回線を介した所定情報の共有は、主にインターネットなどのWANを介して行われるが、情報処理装置間では、WANを介さずにBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等のみを介して行われてもよい。
【0126】
また、上記実施形態では、各機能を端末装置10またはサーバ20が備える態様の一例について説明したが、この形態に限定されることはなく、一部または全部の機能について上記実施形態と異なる態様で端末装置10、サーバ20、又は端末装置10とサーバ20の両方が備える構成としてもよい。
【0127】
また、上記実施形態において端末装置10に実行させるものとして記載されていた各ステップをサーバ20に実行させてもよく、サーバ20に実行させるものとして記載されていた各ステップをサーバ20に実行させてもよい。
【0128】
また、上記実施形態におけるゲーム提供システム1はサーバ20を備えているが、サーバ20を備えずに複数の端末装置10のみを備える構成として、上述したゲーム提供システム1の機能を実現してもよい。具体的には、例えば、
図11におけるステップS1112において、端末装置10Aはキャラクタを非表示にした通知とキャラクタを表示するリクエストを端末装置10Bに送信し、端末装置10Bは受信したリクエストに基づいてキャラクタを表示させて位置情報を端末装置10Aに送信し、端末装置10Aは端末装置10Bの位置情報をディスプレイ141に表示する仕様としてもよい。
【0129】
さらに、本発明は、上述した端末装置10またはサーバ20が備える機能を情報処理装置に実行させるプログラムとして実現してもよいし、当該プログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現してもよい。
【0130】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサと、メモリと、画面を備える据置可能な端末装置に処理を実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、画面にオブジェクトを表示させるステップ(S520)と、端末装置が据置状態にあることを検出するステップ(S500)と、を実行させ、検出するステップにおいて、端末装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、端末装置へユーザが近づく際に発生する物理パラメータを検出するステップ(S530)と、検出された物理パラメータの値に応じて、オブジェクトの演出を実行するステップ(S550)と、を実行させるプログラム。
(付記2)
検出するステップにおいて、端末装置が据置状態にあることを検出したことを条件として、ユーザが端末装置に近接した状態での操作により、オブジェクトが表示された画面を記憶するステップ(S570)を実行させる、付記1に記載のプログラム。
(付記3)
所定のエリア内に配置され、互いの位置情報を通信可能な複数の端末装置について、1の端末装置の画面に表示されていたオブジェクトを非表示にさせ、他の端末装置の画面に表示させる、付記1または2に記載のプログラム。
(付記4)
ユーザが操作する端末に、オブジェクトが表示されている端末装置の位置についての情報を表示させる、付記3に記載のプログラム。
(付記5)
演出を実行するステップにおいて、検出された物理パラメータの値がオブジェクトごとに設定された所定の条件を満たしたことに応じて、オブジェクトの演出を実行させる、付記1~付記4のいずれかに記載のプログラム。
(付記6)
物理パラメータの値が所定の閾値を超えたことに応じて、オブジェクトの演出を実行させる、付記5に記載のプログラム。
(付記7)
所定の閾値を変化させる、付記6に記載のプログラム。
(付記8)
画面に表示されたオブジェクトの向きが所定の条件を満たしている場合に、所定の閾値を変化させる、付記7に記載のプログラム。
(付記9)
オブジェクトの向きが画面に対して正面を向いている場合に、それ以外の場合と比較して、閾値を低下させる、付記8に記載のプログラム。
(付記10)
オブジェクトの向きが画面に対して正面を向いている場合に、それ以外の場合と比較して、閾値が低下されることをユーザに示唆する通知を行わせる、付記9に記載のプログラム。
(付記11)
特定の言葉や音声が発生したことに応じて、オブジェクトの演出を実行させる、付記5に記載のプログラム。
(付記12)
複数の物理パラメータが所定の条件を満たしたことに応じて、オブジェクトの演出を実行させる、付記5~付記11のいずれかに記載のプログラム。
(付記13)
所定の条件として設定された物理パラメータの種類を変化させる、付記5~付記12のいずれかに記載のプログラム。
(付記14)
所定の条件として設定された物理パラメータの種類を示唆する情報をユーザに通知する、付記5~付記13のいずれかに記載のプログラム。
(付記15)
オブジェクトを表示させるステップにおいて、所定の条件が満たされた場合に、表示されるオブジェクトを決定させる、付記1~付記14のいずれかに記載のプログラム。
(付記16)
所定の条件として、所定の時間が経過した場合に、表示されるオブジェクトを決定させる、付記15に記載のプログラム。
(付記17)
端末装置が設置されている場所における環境パラメータに応じて、オブジェクトを表示させる表示頻度を変化させる、付記15または付記16に記載のプログラム。
(付記18)
環境パラメータとして、設置されている場所における音、振動または明るさの少なくとも1つに応じて、オブジェクトを表示させる表示頻度を変化させる、付記17に記載のプログラム。
(付記19)
特定の操作に応じて、オブジェクトを表示させる表示頻度を上昇させる、付記15~付記18のいずれかに記載のプログラム。
(付記20)
特定の言葉や音声を受け付けたことに応じて、オブジェクトを表示させる、付記15~付記19のいずれかに記載のプログラム。
(付記21)
ユーザが端末装置から所定の距離以内に近づいた場合に、オブジェクトを表示させる、付記15~付記20のいずれかに記載のプログラム。
(付記22)
ユーザが端末装置から所定の距離外にいる場合は、オブジェクトの存在を示唆する通知を行わせる、付記21に記載のプログラム。
(付記23)
ユーザによる所定の操作を条件として、オブジェクトに対する特定の操作を可能とさせる、付記15~付記22のいずれかに記載のプログラム。
(付記24)
物理パラメータは、音、振動、光および超音波の少なくとも1つの検出に伴って発生するデータを含む、付記1~付記23のいずれかに記載のプログラム。
【0131】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0132】
1:ゲーム提供システム、10:端末装置、13:入力装置、14:出力装置、15:メモリ、16:ストレージ、19:プロセッサ、20:サーバ、25:メモリ、26:ストレージ、29:プロセッサ、30:ネットワーク、131:デバイス、141:ディスプレイ、150:通信部、160:撮像部、170:音声処理部、171:マイク、172:スピーカ、180:記憶部、181:ユーザデータベース、182:キャラクタデータベース、183:画面データベース、190:振動検知部、200:制御部、201:操作受付部、202:送受信部、203:表示制御部、204:画面記憶部、205:パラメータ検出部、206:演出実行部、207:状態検出部、210:通信部、220:記憶部、230:制御部、231:送受信制御モジュール、232:表示制御モジュール。