(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20241224BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20241224BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q30/0241 444
(21)【出願番号】P 2022101281
(22)【出願日】2022-06-23
(62)【分割の表示】P 2020199486の分割
【原出願日】2020-12-01
【審査請求日】2023-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 篤慎
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特許第7096316(JP,B2)
【文献】特開2019-101578(JP,A)
【文献】特開2019-144028(JP,A)
【文献】特開2009-064147(JP,A)
【文献】特開2018-073264(JP,A)
【文献】国際公開第2006/071648(WO,A2)
【文献】軽減税率導入と新型コロナの流行でテイクアウト・デリバリーが飲食店の新トレンドに テイクアウト編,ビジネスチャンス 第30巻 第8号,(株)ビジネスチャンス,2020年06月22日,第30巻,pp.14-21
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子決済アプリがインストールされた利用者の端末装置と通信し、前記電子決済アプリを利用する電子決済サービスを提供するサーバが収集した情報であって、
前記電子決済サービスに含まれる店舗の紹介情報を含み、飲食店におけるテイクアウトサービスを含む特定サービスの実施状況を認識可能な第1情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1情報に基づいて、前記特定サービスが実施されているか否かを判定し
、前記第1情報に含まれる前記紹介情報に、前記特定サービスの実施状況を示す情報が含まれる場合に、前記特定サービスが実施されている
と判定する判定部と、
前記紹介情報の作成を前記店舗の管理者に促す促進部と、を備え、
前記促進部は、前記紹介情報の更新をさらに促進する、
情報提供装置。
【請求項2】
前記紹介情報がテキスト情報を含み、
前記判定部は、前記テキスト情報に含まれる文字列に対して自然言語処理を実行して、前記特定サービスが実施されていると認識される表現が含まれる場合に、前記特定サービスが実施されていると判定する、
請求項
1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記促進部は、前記特定サービスの実施状況に変化があった場合に、前記紹介情報に含まれる前記特定サービスの実施状況を示す情報の更新を促進する、
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記紹介情報は、複数のジャンルごとに設定された複数の欄を埋めて構成される、
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記促進部は、前記欄に空欄がある場合に前記紹介情報の更新を促進する、
請求項4に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記促進部は、前記紹介情報の入力フォームを提供する、
請求項1に記載に情報提供装置。
【請求項7】
コンピュータが、
電子決済アプリがインストールされた利用者の端末装置と通信し、前記電子決済アプリを利用する電子決済サービスを提供するサーバが収集した情報であって、
前記電子決済サービスに含まれる店舗の紹介情報を含み、飲食店におけるテイクアウトサービスを含む特定サービスの実施状況を認識可能な第1情報を取得し、
取得した前記第1情報に基づいて、前記特定サービスが実施されているか否かを判定し
、前記第1情報に含まれる前記紹介情報に、前記特定サービスの実施状況を示す情報が含まれる場合に、前記特定サービスが実施されている
と判定し、
前記紹介情報の作成を前記店舗の管理者に促し、
前記紹介情報の更新をさらに促進する、
情報提供方法。
【請求項8】
コンピュータに、
電子決済アプリがインストールされた利用者の端末装置と通信し、前記電子決済アプリを利用する電子決済サービスを提供するサーバが収集した情報であって、
前記電子決済サービスに含まれる店舗の紹介情報を含み、飲食店におけるテイクアウトサービスを含む特定サービスの実施状況を認識可能な第1情報を取得し、
取得した前記第1情報に基づいて、前記特定サービスが実施されているか否かを判定し
、前記第1情報に含まれる前記紹介情報に、前記特定サービスの実施状況を示す情報が含まれる場合に、前記特定サービスが実施されている
と判定し、
前記紹介情報の作成を前記店舗の管理者に促し、
前記紹介情報の更新をさらに促進する、ことを行わせる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者の端末装置などに飲食店の情報を提供する情報提供サービスが知られている。この種の情報提供サービスでは、例えば、飲食の提供に付随する特定サービス、例えば商品のテイクアウトを実施しているか否か、商品の提供やテラス席などの屋外席が設けられているか否かなどといった情報を合わせて提供することがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
飲食店においては、営業方針の変更等により、商品のテイクアウトなどの特定サービスを開始したり終了したりすることがある。しかし、飲食店が特定サービスを開始したり終了したりした場合でも、情報提供サービスを実行する管理者は、飲食店が特定サービスを開始したり終了したりした情報を迅速に得ることができない場合がある。この場合には、利用者に正確な情報を提供できなくなるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、テイクアウトなどの特定サービスの実施状況をより早く入手するができる情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電子決済アプリがインストールされた利用者の端末装置と通信し、前記電子決済アプリを利用する電子決済サービスを提供するサーバが収集した情報であって、飲食店におけるテイクアウトサービスを含む特定のサービスの実施状況を認識可能な第1情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記第1関連情報に基づいて、前記特定サービスが実施されているか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づく情報を利用者の端末装置に通知する通知部と、を備える、情報提供装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、テイクアウトなどの特定サービスの実施状況をより早く入手することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】電子決済サーバ1による電子決済の仕組みの一例を示す図である。
【
図3】第1店舗情報3の内容の一例を示す図である。
【
図5】情報提供装置100の使用環境の一例を示す図である。
【
図6】情報提供装置100の構成の一例を示す図である。
【
図7】飲食店情報182の内容の一例を示す図ある。
【
図8】飲食店情報に応じた画像の一例を示す図である。
【
図9】第3の実施形態の情報提供装置300の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムの実施形態について説明する。
【0010】
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態について説明する。
【0011】
[概要]
情報提供装置は、例えば、飲食店に関する情報を提供する情報提供サービスを行う装置である。飲食店に関する情報は、テイクアウトを含む特定サービスの実施状況を示す情報を含む。情報提供装置は、電子決済サービスを提供する装置(以下「電子決済サーバ」という)により提供される情報に基づいて、飲食店における特定サービスの実施状況を判定する。以下、電子決済サーバを用いて実行される電子決済の仕組み及び電子決済サーバについて説明し、続いて、情報提供装置の使用環境及び情報提供装置について説明する。
【0012】
[電子決済の仕組み]
図1は、電子決済サーバ1による電子決済の仕組みの一例を示す図である。電子決済サーバ1は、ネットワークNWを介して一以上の端末装置10及び店舗決済端末20と通信する。ネットワークNWは、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、セルラー網などを含む。
【0013】
端末装置10及び店舗決済端末20は、例えば、それぞれ予め電子決済アプリがインストールされており、インストールされた電子決済アプリを実行するプロセッサを備える。端末装置10の利用者及び店舗決済端末20の管理者は、電子決済サーバ1との間で、以下「決済方法1」「決済方法2」等の決済方法によって決済を行う。アプリとは、アプリケーションプログラムの略称である。
【0014】
「決済方法1」では、店舗に設置されたQRコード(登録商標)Qなどのコード画像にエンコードされた店舗ID(識別情報、以下同様)などの情報を電子決済アプリの機能によって端末装置10が読み取り、利用者が端末装置10に料金を入力して店舗側の確認を経た上で確定操作することで、店舗ID、利用者ID、料金、日時などの情報が電子決済サーバ1にアップロードされる。
【0015】
電子決済サーバ1は、利用者IDに対応付けられた残高情報から料金の分を差し引くと共に、店舗IDに対応付けられた残高情報に料金の分を加算することで、電子決済を完了する。なお、コード画像の読み取りに際して電子決済アプリは端末装置10のカメラを起動し、エンコードされた情報が読み取り可能なフレーム画像が撮像された時点でカメラによる撮像を終了する。この仕組みに関しては公知技術であるため詳細な説明を省略する。
【0016】
「決済方法2」では、端末装置10が電子決済アプリの機能によって、利用者IDを含む情報がエンコードされたバーコードなどのコード画像を表示し、バーコードリーダーなどの読み取り装置を含む店舗決済端末20が、バーコードにエンコードされた利用者IDなどの情報を読み取り、店舗ID、利用者ID、料金、日時などの情報を電子決済サーバ1にアップロードする。電子決済サーバ1は、決済方法1と同様に、利用者IDに対応付けられた残高情報から料金の分を差し引くと共に、店舗IDに対応付けられた残高情報に料金の分を加算することで、電子決済を完了する。なお、これらの二つの決済方法が採用されていることは、あくまで一例であり、本発明の適用において任意の決済方法が採用されてよい。
【0017】
[電子決済サーバ1]
電子決済サーバ1は、電子決済の実行を含むサービスを管理する。1以上のプロセッサにより実現される。電子決済サーバ1は、電子決済の実行状況を監視する。電子決済サーバ1は、電子決済が実行された場合に、電子決済の結果に応じて利用者IDに対応付けられた残高情報及び店舗IDに対応付けられた残高情報を更新する。
【0018】
電子決済サーバ1は、さらに、端末装置10を所有する利用者が決済した履歴を含む決済情報2を記憶する。
図2は、決済情報2の内容の一例を示す図である。決済情報2は、例えば、決済を実行した日時に対して、決済を行った利用者の利用者ID、店舗の店舗ID、及び決済金額などが対応づけられた情報である。
【0019】
電子決済サーバ1は、電子決済サービスを利用可能な店舗についての第1店舗情報3を記憶する。
図3は、第1店舗情報3の内容の一例を示す図である。第1店舗情報3は、電子決済サービスを利用可能な店舗の店舗IDに対して、第1紹介情報及び特定サービスの実施状況を示す情報などが対応付けられた情報を含む。第1店舗情報は、第1情報の一例であり、第1紹介情報は、紹介情報の一例である。
【0020】
第1紹介情報は、例えば、店舗名、ジャンル、所在地、営業時間、告知文などの情報を含む。このうち、ジャンルは、「飲食店」「被服」「生鮮食品」など、比較的粗く分類されている。告知文は、例えば、店舗の管理者が作成した文であり、店舗の紹介や店舗が現在、将来、常時提供するサービスの内容などが含まれる。告知文の情報は、テキスト情報として記憶される。
図4は、告知文の一例を示す図である。第1紹介情報は、店舗を紹介するその他の情報、例えば、電話番号、メニュー、写真、最寄り駅、店舗URL、レビュー、混雑状況などの情報を含んでもよい。
【0021】
第1紹介情報は、例えば、初期値として入力されておらず、店舗決済端末20の利用者が店舗決済端末20等を操作することで作成、更新可能な情報である。このため、第1紹介情報は、空欄(N/A)となっている項目が含まれることがある。第1店舗情報3では、第1紹介情報のうちの「告知文」の項目については、店舗のオーナーなどの管理者が作成した内容を表し、特定サービスの実施状況を示す情報の項目については、店舗の管理者の申告の内容を表している。これらの項目は、店舗の管理者の作成や申告がない場合には、空欄(N/A)を表示している。
【0022】
第1紹介情報の各項目の一部または全部は、電子決済サーバ1の管理者が作成、更新可能であってもよい。例えば、第1紹介情報の一部、例えば店舗名、ジャンル、所在地等について、電子決済サーバ1の管理者が予め入力しておいてもよい。さらに、第1紹介情報の各項目のうち、告知文は店舗決済端末20の管理者が作成、更新可能であり、その他の項目は電子決済サーバ1の管理者が作成、更新可能であってもよい。第1紹介情報の各項目の一部または全部は、店舗決済端末20の利用者や電子決済サーバ1の管理者以外の者、例えば一般ユーザが書き込み可能であってもよい。特に、第1紹介情報がメニュー、写真、レビュー、混雑状況などを含む場合には、これらの情報について一般ユーザが書き込み可能であってもよい。
【0023】
電子決済サーバ1は、電子決済の実行状況を監視したり、店舗決済端末20からの情報の提供を受けたりした結果として、決済情報2及び第1店舗情報3を収集する。決済情報2及び第1店舗情報3は、飲食店におけるテイクアウトサービスを含む特定サービスの実施状況を認識可能な情報である。
【0024】
電子決済サーバ1は、店舗決済端末20の要求に応じて、収集した決済情報2及び第1店舗情報3の一部または全部を当該店舗決済端末20に送信する。電子決済サーバ1は、店舗決済端末20からの要求がなくても、例えば定期的に決済情報2及び第1店舗情報3を店舗決済端末20に送信してもよい。
【0025】
[情報提供装置100の使用環境]
図5は、情報提供装置100の使用環境の一例を示す図である。情報提供装置100の使用環境において、情報提供装置100は、1以上の利用者が使用する端末装置10及び飲食店の店舗に設置される店舗端末30とネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、
図1に示すネットワークNWと共通するが、
図1に示すネットワークNWから独立していてもよい。
【0026】
端末装置10及び店舗端末30は、例えば、それぞれ予め飲食店情報提供アプリがインストールされており、インストールされた飲食店情報提供アプリを実行するプロセッサを備える。端末装置10及び店舗端末30は、建築物内等に設置される設置型またはスマートフォンやタブレット端末などの可搬型であり、例えば、表示機能、入力受付機能(例えばタッチパネル)、を有する。端末装置10は、例えば、利用者の自宅等に設置されたり、利用者が所持していたりする。店舗端末30は、例えば、飲食店に設けられたり、飲食店の管理者が所持していたりする。端末装置10及び店舗端末30には、電子決済アプリがインストールされていてもよいし、されていなくてもよい。
【0027】
情報提供装置100は、必要に応じて、電子決済サーバ1に決済情報2や第1店舗情報3の提供を要求する。電子決済サーバ1は、情報提供装置100の要求に応じて、決済情報2や第1店舗情報3の一部または全部を情報提供装置100に送信する。情報提供装置100は、電子決済サーバ1により送信された決済情報2及び第1店舗情報3を取得する。電子決済サーバ1は、情報提供装置100からの要求がなくても、例えば定期的に決済情報2や第1店舗情報3を情報提供装置100に送信してもよい。
【0028】
端末装置10の利用者や店舗端末30の管理者は、飲食店情報182を知りたい場合に、情報提供装置100に対して、飲食店情報182の提供を要求する。情報提供装置100は、端末装置10や店舗端末30の要求に応じて飲食店情報182を端末装置10や店舗端末30に送信して提供する。情報提供装置1000により送信された飲食店情報182は、例えば、飲食店情報アプリ利用して表示する。情報提供装置100は、端末装置10や店舗端末30からの要求がなくても、例えば飲食店情報182の更新があった場合、あるいは定期的に、飲食店情報182を端末装置10や店舗端末30に送信してもよい。端末装置10や店舗端末30に電子決済アプリがインストールされている場合には、端末装置10や店舗端末30は、電子決済アプリを利用して飲食店情報182を表示してもよい。
【0029】
[情報提供装置100の構成]
情報提供装置100は、1以上のプロセッサにより実現される。情報提供装置100は、例えば、利用者が利用しようとする飲食店を選択するにあたって判断する基準となり得る飲食店に関する情報である飲食店情報182を端末装置10や店舗端末30などに送信して提供する装置である。情報提供装置100は、飲食店情報を専門的に提供する装置でもよいし、飲食店情報以外の情報を含む複数の情報の一つとして、飲食店情報を提供する装置でもよい。
【0030】
図6は、情報提供装置100の構成の一例を示す図である。情報提供装置100は、例えば、通信部110を備える。通信部110は、ネットワークNWに接続するためのネットワークカードなどの通信インターフェースである。
【0031】
情報提供装置100は、さらに、例えば、取得部120と、合成部130と、判定部140と、通知部150と、促進部160と、を備える。これらの構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶部装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。上記の全ての構成要素が一つのプロセッサにより実現される必要はなく、適宜、複数のプロセッサによる分散処理などがなされてもよい。
【0032】
情報提供装置100は、さらに、記憶部180を備える。記憶部180は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの記憶装置により実現される。記憶部180には、ファームウェアやアプリケーションプログラムなどの各種プログラムの他に飲食店情報182が格納される。記憶部180は、情報提供装置100に付随する装置ではなく、ネットワークNWなどを介して情報提供装置100からアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)であってもよい。
【0033】
図7は、飲食店情報182の内容の一例を示す図ある。飲食店情報182は、飲食を提供する飲食店に付された店舗IDに対して、第1紹介情報及び特定サービスの実施状況を示す情報における各項目が対応付けられた情報を含む。飲食店情報182におけるジャンルは、第1店舗情報3におけるジャンルよりも細かく分類されている。飲食店情報182は、さらに、店舗IDに、予約状況、おすすめメニュー、衛生対策などの情報が対応付けられている。
【0034】
飲食店情報182では、「テイクアウト」「屋外席」「デリバリー」の項目については、飲食店による申告及び判定部140の判定結果に基づいて内容が決定されている。飲食店情報182において、「テイクアウト」「デリバリー」の各項目については、実施しているか否かが不明である場合には「不可」とし、「屋外席」について、あるか否かが不明である場合には「無」としている。屋外席は、飲食品の屋外飲食領域の一例である。
【0035】
電子決済サーバ1が記憶する第1店舗情報3と情報提供装置100が記憶する飲食店情報182とでは、重複する項目があるが、電子決済サーバ1と情報提供装置100は、それぞれ独自に各項目の情報を取得している。このため、第1店舗情報3と飲食店情報182では、同じ店舗に付与される店舗IDが異なっていることもあり、各項目の情報が第1店舗情報3と飲食店情報182で異なっていることもある。
【0036】
情報提供装置100は、決済情報2及び第1店舗情報3に含まれる情報を利用して、特定サービスが実施されているか否かを判定する。情報提供装置100は、飲食店情報182に含まれる特定サービスの実施状況を示す情報を必要によって更新する。
【0037】
情報提供装置100は、例えば、端末装置10の要求に応じて、記憶部180に記憶された飲食店情報を要求した端末装置10に送信する。端末装置10は、情報提供装置100により送信された飲食店情報を受信し、飲食店情報に応じた画像を表示する。
図8は、飲食店情報に応じた画像の一例を示す図である。
図8において、例えば端末装置10の表示部には、飲食店情報が含まれる飲食店情報画像G1~G3と、飲食店を検索するための検索条件入力欄Nが表示されている。
【0038】
取得部120は、電子決済サーバ1により送信される決済情報2及び第1店舗情報3を取得する。取得部120は、取得した第1店舗情報3を合成部130及び促進部160に出力する。取得部120は、取得した決済情報2及び第1店舗情報3を判定部140に出力する。
【0039】
合成部130は、取得部120により出力された第1店舗情報3の各項目と記憶部180に格納された飲食店情報182の各項目を比較する。合成部130は、各項目の比較結果に基づいて、第1店舗情報3に含まれる店舗IDが対応付けられた飲食店と、飲食店情報182に含まれる店舗IDが対応付けられた飲食店とが同一であることを特定する。合成部130は、同一であると特定された店舗IDが対応付けられた店舗における第1店舗情報3と飲食店情報182を合成する。
【0040】
合成部130は、飲食店情報182における各項目のうち、特定サービスの実施状況を示す情報について、第1店舗情報3に含まれる情報の更新することで、第1店舗情報3と飲食店情報182を合成する。具体的には、飲食店情報182の各項目のうち「告知文」「テイクアウト」「屋外席」「デリバリー」の各項目の内容を、第1店舗情報3の内容に更新する。合成部130は、その他の項目、例えば所在地や営業時間についても第1店舗情報3の内容に更新してもよい。
【0041】
判定部140は、取得部120により通知される決済情報2及び第1店舗情報3に基づいて、飲食店において、特定サービスが実施されているか否かを判定する。判定部140は、合成部130により合成された飲食店情報182に含まれる情報を利用して第1店舗情報3に基づく判定を行う。判定部140は、各飲食店において、特定サービスが実施されているか否かの情報を通知部150に出力する。判定部140において実行されている判定については、後にさらに説明する。
【0042】
判定部140は、特定サービスが実施されているか否かの判定結果に基づいて、記憶部180に格納された飲食店情報182を更新する。判定部140は、特定サービスが実施されているか否かの判定結果と飲食店情報182に記憶されている情報が一致している場合には、飲食店情報182を維持する。判定部140は、特定サービスが実施されているか否かの判定結果と飲食店情報182に記憶されている情報が相違している場合には、飲食店情報182を更新する。
【0043】
通知部150は、例えば、端末装置10や店舗端末30からの要求に応じて、判定結果に基づく情報として、記憶部180に記憶された飲食店情報182を端末装置10や店舗端末30に通知して提供する。通知部150は、端末装置10や店舗端末30からの要求がない場合に、飲食店情報182を通知してもよい。通知部150は、例えば、飲食店情報182が更新された場合や飲食店情報182の店舗IDが付与された飲食店からの要求に応じて、飲食店情報182を通知してもよい。通知部150は、定期的に飲食店情報182を通知してもよい。
【0044】
促進部160は、電子決済サービスにおける第1紹介情報の作成及び更新を、店舗の管理者に促す。具体的に、促進部160は、例えば、取得部120により出力された第1店舗情報3に空欄がある場合に、空欄を埋める(第1店舗情報3を更新する)処理を促進する促進情報を、通信部110を利用して店舗決済端末20に送信する。促進部160は、例えば、利用者に入力を促すための入力フォームを端末装置10に送信可能である。利用者は、入力フォームに沿って入力を行うことにより、第1紹介情報の作成及び更新を行うことができる。
【0045】
促進部160は、第1店舗情報3に空欄がある場合のほか、特定サービスの実施状況に変化があった場合に特定サービスの実施状況を示す情報を更新することを促進する促進情報を定期的または不定期に、店舗決済端末20に送信してもよい。促進部160は、電子決済サーバ1に促進情報を送信し、電子決済サーバ1を介して促進情報を店舗決済端末20に送信してもよい。
【0046】
[判定部140における判定]
次に、判定部140における特定サービスが実施されているか否かの判定処理について説明する。判定部140は、以下の判定処理のいずれかによって特定サービスが実施されているか否かを判定する。電子決済サーバ1により提供される第1店舗情報3は、例えば店舗の管理者が入力した情報に基づくものがあり、情報の精度が高くないことがある。判定部140は、以下の複数の判定処理の結果を総合的に利用して特定サービスが実施されているか否かを判定することで、第1店舗情報3に含まれる情報を補正して、特定サービスが実施されているか否かを判定してもよい。
【0047】
例えば、複数の判定処理の結果、過半数の判定処理で特定サービスが実施されていると判定された場合に、特定サービスが実施されていると判定してもよい。あるいは、複数の判定処理に重み付けを行い、重み付けを考慮して、特定サービスが実施されているか否かを判定してもよい。あるいは、複数の判定処理に優先順位を定め、優先順位の高い方の結果を重視して特定サービスが実施されているか否かを判定してもよい。
【0048】
[第1の判定処理]
第1の判定処理では、判定部140は、第1店舗情報3に含まれる特定サービスの実施状況を示す情報を確認する。具体的に、判定部140は、テイクアウトの可否、屋外席の有無、デリバリーの可否について確認する。判定部140は、確認した特定サービスの実施状況を示す情報に基づいて、特定サービスが実施されているか否かを判定する。
【0049】
[第2の判定処理]
第2の判定処理では、判定部140は、第1店舗情報3に含まれる告知文におけるテキスト情報に含まれる文字列に対して、例えば自然言語処理を実行する。判定部140は、実行した自然言語処理の結果に基づいて、特定サービスが実施されているか否かを判定して、例えば第1判定処理の判定結果を補正する。判定部140は、例えば、自然言語処理の結果、告知文に「テイクアウト」「持ち帰り」「消費税8%」などの特定サービスが実施されていると認識される表現の文字列がテキスト情報に含まれていた場合には、特定サービスとしてテイクアウトが実施されていると判定する。判定部140は、例えば、告知文に「テラス席あり」「店舗の外でも飲食可能」等のテキスト情報が含まれている場合には、特定サービスとして屋外席が有ると判定する。
【0050】
[第3の判定処理]
第3の判定処理では、判定部140は、決済情報2に含まれる決済金額情報を確認し、特定サービスが実施されたときに生じる決済の情報が決済情報に含まれる場合に、特定サービスが実施されていると判定する。例えば、取得部120は、取得する決済情報として、特定サービスが実施された場合と実施されない場合とで異なる税額が含まれる決済情報を取得することがある。
【0051】
例えば、テイクアウトで提供される商品には、イートインで提供される商品よりも低い税率の金額が消費税として付加されることがある。このため、決済金額として、テイクアウトの商品に対する決済金額とイートインの商品に対する決済金額に異なる傾向がみられる。例えば、テイクアウトの商品に対する決済金額は、8%の消費税が加算されることから、「108」の倍数となることが多くなる。一方、イートインの商品に対する決済金額は、10%の消費税が加算されることから、「110」の倍数となることが多くなる。
【0052】
この傾向から、例えば、判定部140は、決済金額が「108」の倍数となっていることが多くなっている場合には、特定サービスとしてテイクアウトが実施されていると判定する。多くなっているか否かの判定は、適宜の基準で実行することができる。例えば、決済金額の全体に占める割合に対して、所定の閾値以上の割合で決済金額が「108」の倍数となっている場合に、「多くなっている」と判定することができる。判定部140は、特定サービスが実行されている場合とされていない場合の決済金額に統計処理を施した結果を用いて決済金額に基づいて特定サービスが実施されているか否かを判定してもよい。
【0053】
あるいは、判定部140は、特定サービスが実施された場合に独自に生じる金額となることがある。例えば、比較的高額な金額帯のランチを提供する店舗において、テイクアウト限定のワンコインランチに相当すると見られる「500円」などの決済が見られる場合がある、この場合の「500円」は、特定サービス(テイクアウト)が実施されたときに独自に生じる。判定部140は、例えば、決済金額が500円である決済情報が含まれる場合に、特定サービスとしてテイクアウトが実施されていると判定する。
【0054】
判定部140は、上記の例において、決済情報2に含まれる日時における時刻の情報をさらに参照して、ランチタイムなどを判定してもよい。判定部140は、例えば、決済を実施した時刻が11時30分から13時30分の間である場合に、ランチタイムで決済が実施されたと判定してもよい。
【0055】
判定部140は、判定結果として、特定サービスが実施されているか否かの情報に代えてまたは加えて、特定サービスが実施されている可能性を判定して、例えば百分率で表してもよい。例えば、決済金額が「108」の倍数である決済が増加した場合に、テイクアウトが実施されている可能性は高いものの、何らかの要因でたまたま金額が偏ってしまい、テイクアウトを実施していないにもかかわらず、決済金額が「108」の倍数の決済が増加してしまう可能性もある。このため、例えば、決済金額「108」の倍数となる決済が全決済に占める割合が高いほど、テイクアウトを実施している可能性が高くなるように、特定サービスの実施の可能性を求めてもよい。
【0056】
第1の実施形態の情報提供装置100では、電子決済サーバ1により提供される決済情報2及び第1店舗情報3に基づいて、店舗における特定サービスを実施いているか否かを判定する。このため、特定サービスの実施状況をより早く入手することができる。さらに、第1の実施形態の情報提供装置100は、特定サービスを実施しているか否かについての情報を早期に利用者に通知して提供することができる。
【0057】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、情報提供装置100において実行される処理が主に異なる。以下の各実施形態では、第1の実施形態との相違点を中心として各実施形態について説明する。また、共通する要素等については同一の符号を付してその説明を省略することがある。
【0058】
第2の実施形態において、取得部120は、電子決済サービスとは異なるサービスを通じて提供された店舗が提供する店舗サービスに関連する情報に含まれるテキスト情報を取得する。電子決済サービスとは異なるサービスを通じて提供された店舗が提供する店舗サービスに関連する情報は、例えば、各種SNS(social networking service)サービスを介して利用者により発信される第2情報である。あるいは、電子決済サービスとは異なるサービスを通じて提供された店舗が提供する店舗サービスに関連する情報は、例えば、電子決済サービスを利用する利用者が、店舗サービスを利用した店舗に対する評価や感想などを公表した情報でもよい。
【0059】
電子決済サービスとは異なるサービスを通じて提供された店舗が提供する店舗サービスに関連する情報は、例えば、SNSサービスを介して利用者により発信される第2情報以外の情報でもよい。例えば、電子決済アプリ以外の店舗紹介アプリ等の手段を介して送受信されるテキスト情報でもよい。
【0060】
取得部120は、さらに、SNSを発信した端末装置の位置情報を合わせて取得する。位置情報は、例えば、POI(Point Of Interest)情報である。取得部120は、取得した第2情報及び位置情報を判定部140に出力する。
【0061】
判定部140は、取得部120により出力された第2情報に含まれるテキスト情報に含まれる文字列に対して自然言語処理を実行する。判定部140は、自然言語処理の結果に基づいて、飲食店である店舗を特定するためのテキスト情報を抽出する。判定部140は、飲食店を特定するためのテキスト情報を抽出した場合に、判定対象となる当該店舗(以下、「対象店舗」という)で特定サービスが実施されているか否かを判定するためのテキスト情報を抽出する。
【0062】
対象店舗を特定するためのテキスト情報には、例えば、店舗名、業種、商品名、営業時間(来店時間、来店時間帯)、駅名、地名などを表す文言が含まれる。特定サービスが実施されているか否かを判定するためのテキスト情報には、「テイクアウト」「持ち帰り」「消費税8%」などの文言が含まれる。
【0063】
判定部140は、第1の実施形態と同様に、第1情報に含まれる決済情報2及び第1店舗情報に基づいて、飲食店において、特定サービスが実施されているか否かを判定(以下、「第1判定」という)する。さらに、判定部140は、抽出したテキスト情報に基づいて、特定サービスが実施されているか否かを判定(以下、「第2判定」という)する。
【0064】
続いて、判定部140は、第2判定の対象となる対象店舗が、第1判定の対象となる飲食店のいずれかに相当するか否かを判定する。判定の結果、第2判定の対象となる対象店舗が、第1判定の対象となる飲食店のいずれにも相当しない場合には、判定部140は、テキスト情報に基づく判定は終了する。
【0065】
第2判定の対象となる対象店舗が、第1判定の対象となる飲食店のいずれかに相当する場合には、判定部140は、対象店舗と、対象店舗に相当する第1情報の飲食店(以下。「対応飲食店」という)を対応付けて対象店舗の店舗IDを特定する。対象店舗と対応飲食店の対応付けは、例えば、取得部120により出力される位置情報と、飲食店情報182に含まれる所在地を対応付けたり、テキスト情報に含まれる店舗名と飲食店情報182に含まれる店舗名を対応付けたりして実行される。
【0066】
取得部120により出力される位置情報と、飲食店情報182に含まれる所在地の対応付けは、例えば、両者の距離が閾値以内である場合、最寄り駅が同一である場合などを基準として実行される。テキスト情報に含まれる店舗名と飲食店情報182に含まれる店舗名の対付けは、完全一致を条件としてもよい。あるいは、類似する関係にあるか否かを基準として判定してもよいし、一般的な店舗の略称などを利用したりしてもよいし、検索クエリを活用したりしてもよいし、店舗名にアルファベットなどが含まれる場合には、大文字と小文字、漢字等が含まれる場合に、漢字等とひらがな等を名寄せしたりしてもよい。続いて、判定部140は、第2判定の結果が、飲食店情報182における対応飲食店に示す内容と異なる場合に、飲食店情報182を更新する。
【0067】
第2の実施形態の情報提供装置は、第1の実施形態と同様、テイクアウトなどの特定サービスの実施状況をより早く入手することができる。さらに、第2の実施形態の情報提供装置は、SNSなどの電子決済サービスとは異なるサービスを通じて提供された店舗が提供する店舗サービスに関連する情報も利用して、特定サービスが実施されているか否かを判定する。このため、広範囲から情報を得ることでさらに早くテイクアウトなどの特定サービスの実施状況を入手することができる。
【0068】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。
図9は、第3の実施形態の情報提供装置300の構成の一例を示す図である。情報提供装置300は、第1の実施形態の情報提供装置100の構成要素に加えて、計測部310を備える。さらに、情報提供装置300は、緯度経度によって位置を特定可能であり、飲食店の位置を含む地図情報を備える。その他の点は、第1の実施形態の情報提供装置100と同様の構成を有する。
【0069】
第3の実施形態において、端末装置10は、例えば、自己位置検出装置、例えばGNSS(Global navigation Satellite system)装置12を備える。端末装置10は、GNSS装置12によって、端末装置10の位置、換言すれば、端末装置10の利用者の位置を検出する。端末装置10は、検出した利用者の位置情報を電子決済サーバ1に送信する。
【0070】
位置情報には、利用者ID、日時情報、及び緯度経度情報が含まれる。電子決済サーバ1は、送信された利用者の位置情報を管理する。端末装置10は、電子決済サーバ1以外のサーバ、例えば位置管理サーバに利用者の位置情報を送信するようにしてもよい。この場合、位置管理サーバは、利用者の位置情報を管理する。端末装置10は、情報提供装置300に位置情報を送信してもよい。位置情報に日時情報及び緯度経度情報が含まれることにより、位置情報に基づいて、特定位置における利用者の滞在時間を算出することができる。位置情報は、滞在時間情報の一例である。端末装置10の利用者は、飲食店の店舗を訪れた際に店舗利用者となる。
【0071】
電子決済サーバ1は、情報提供装置300の要求に応じて、管理する端末装置10の利用者の位置情報を情報提供装置300に送信する。情報提供装置300は、電子決済サーバ1により送信される位置情報を、通信部110を利用して受信する。取得部120は、通信部110が受信した位置情報を取得する。取得部120は、受信した位置情報を計測部310に出力する。
【0072】
計測部310は、取得部120が取得した位置情報を地図情報に参照することにより、特定位置における利用者の滞在時間を算出する。計測部310は、利用者が滞在した飲食店及び算出した利用者の滞在時間の滞在情報を生成する。計測部310は、生成した滞在情報を判定部140に出力する。
【0073】
判定部140は、計測部310により出力された利用者の飲食店への滞在情報に基づいて、当該飲食店において、特定サービス、例えばテイクアウトが実施されているか否かを判定する。テイクアウトが実施されているか否かの判定をするにあたり、例えば、飲食店に対する滞在時間に第1閾値を設定するとともに、滞在時間が第1閾値以下となる利用者の割合に第2閾値を設定する。判定部140は、滞在時間が第1閾値以下となる利用者の割合が第2閾値以下となる場合に、し、当該飲食店がテイクアウトを実施していると判定する。
【0074】
さらに、判定部140は、電子決済サーバ1により送信される決済情報に基づいて、飲食店において利用者が電子決済を行っているか否かにさらに基づいて、当該飲食店がテイクアウトを実施しているか否かを判定する。例えば、滞在時間が第1閾値以下となる利用者の割合を求める際に、電子決済を実行した利用者に限定するようにしてもよい。
【0075】
第3の実施形態の情報提供装置は、第1の実施形態と同様、テイクアウトなどの特定サービスの実施状況をより早く入手することができる。さらに、第3の実施形態の情報提供装置は、利用者の滞在時間及び電子決済の利用の有無に基づいて、店舗が特定サービス、特にテイクアウトを実施しているか否かを判定する。このため、広範囲から情報を得ることでさらに早くテイクアウトなどの特定サービスの実施状況を入手することができる。
【0076】
[変形例]
以上説明した実施形態において、特定サービスは、テイクアウト、屋外席、デリバリーを含むが、特定サービスは、さらに他のサービスを含んでもよい。例えば、特定サービスは、いわゆる密状態を回避するためのサービス、具体的には、店舗内の座席の一部を取り除いたり、使用を中止したりするサービスや、座席間に仕切(パーテーション)を配置するサービスなどを含んでもよい。
【0077】
また、判定部140は、特定サービスを実施しているか否かの情報を提供するが、特定サービスを実施しているか否かの情報として、特定サービスを実施している可能性の情報を提供してもよい。例えば、第2情報に基づいて特定サービスが実施されているか否かを判定する場合に、特定サービスが実施されている可能性を例えば百分率で求めて、特定サービスが実施されている可能性(割合)として提供してもよい。また、情報提供装置100は、上記各実施形態で説明した各種の情報を補完的に利用することで、特定サービスが実施されているか否かに関する情報の精度(確度)を高めるようにしてもよい。
【0078】
また、合成部130は、第1店舗情報3に含まれる店舗IDが対応付けられた飲食店と、飲食店情報182に含まれる店舗IDが対応付けられた飲食店とが同一であることを特定するために、位置情報を利用してもよい。
【0079】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0080】
1…電子決済サーバ
2…決済情報
3…第1店舗情報
10…端末装置
12…GNSS装置
20…店舗決済端末
30…店舗端末
100…情報提供装置
110…通信部
120…取得部
130…合成部
140…判定部
150…通知部
160…促進部
180…記憶部
182…飲食店情報
300…情報提供装置
310…計測部
NW…ネットワーク