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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-23
(45)【発行日】2025-01-07
(54)【発明の名称】感圧接着剤物品
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/38 20180101AFI20241224BHJP
   C09J 133/04 20060101ALI20241224BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20241224BHJP
【FI】
C09J7/38
C09J133/04
B32B27/00 M
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022514670
(86)(22)【出願日】2020-09-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(86)【国際出願番号】 US2020050840
(87)【国際公開番号】W WO2021055335
(87)【国際公開日】2021-03-25
【審査請求日】2023-09-01
(31)【優先権主張番号】62/900,858
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】プジャリ、サスワティ
(72)【発明者】
【氏名】グリフィス、ジュニア、ウィリアム、ビー.
【審査官】脇田 寛泰
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-516838(JP,A)
【文献】国際公開第2018/165827(WO,A1)
【文献】特開2006-137949(JP,A)
【文献】特表2015-507040(JP,A)
【文献】特表2016-514184(JP,A)
【文献】米国特許第06503620(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0298236(US,A1)
【文献】特表2020-510735(JP,A)
【文献】特表2023-543696(JP,A)
【文献】特表2023-543689(JP,A)
【文献】特表2023-541392(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B1/00-43/00
C09J1/00-201/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
感圧接着剤物品であって、
(a)基材(Sa)と、
(b)前記基材(Sa)と接触して、エチルアクリレート及び2-エチルヘキシルアクリレートを含む1つ以上のアクリルポリマー(POLb)を含む感圧組成物(Cb)の層(Lb)と、
(c)前記層(Lb)と接触して、層(Lc)の重量に基づく重量で、
(i)エチルアクリレート及び2-エチルヘキシルアクリレートを含む、60%~99.5%の1つ以上のアクリルポリマー(POLc)であって、前記アクリルポリマーが、前記ポリマーの重量に基づき、重合単位の50重量%以上がアクリレートモノマーである、アクリルポリマー(POLc)、および
(ii)0.5%~40%の1つ以上のオレフィンコポリマーであって、前記オレフィンコポリマーが、酢酸ビニルもしくはアクリル酸、またはそれらの混合物の重合単位を含むエチレンコポリマーであり、前記エチレンコポリマーが、前記ポリマーの重量に基づき、重合単位の60重量%以上がエチレンの重合単位である、オレフィンコポリマーを含む層(Lc)と、を備える、感圧接着剤物品。
【請求項2】
請求項1に記載の感圧物品を作製する方法であって、
(A)第1の表面上に前記アクリルポリマー(POLb)の分散粒子を含有する水性組成物(Qb)の層を形成することと、
(B)第2の表面上に(i)前記アクリルポリマー(POLc)および(ii)前記オレフィンコポリマーを含有する分散粒子を含有する水性組成物(Qc)の層を形成することと、
(C)前記水性組成物(Qb)の前記層を乾燥させて、前記層(Lb)を形成することと、
(D)前記水性組成物(Qc)の前記層を乾燥させて、前記層(Lc)を形成することと、を含む、方法。
【請求項3】
水性組成物(Qb)が、1つ以上のモノマーの水性乳化重合を含むプロセスによって作製されて、前記アクリルポリマー(POLb)の分散粒子を生成する、請求項に記載の方法。
【請求項4】
基材(Sd)を請求項1に記載の物品と接触させるプロセスによって作製された結合物品であって、前記基材(Sd)が、前記層(Lc)と接触している、結合物品。
【請求項5】
前記基材(Sd)が、ポリオレフィンである、請求項4に記載の結合物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
アクリルポリマーを含有する感圧接着剤(PSA)は、多くの望ましい特徴を有する。例えば、それらは一般に、多くの他の材料から作製されたPSAよりも化学試薬およびUV光に対してより良い耐性を有する。ポリオレフィン基材に良く結合するアクリルPSAを提供することがしばしば望まれる。過去には、PSAの基材への剥離接着性を高めるために、粘着付与剤化合物がPSAに添加されることがあった。しかしながら、粘着付与剤を添加すると、通常、PSAのせん断抵抗の望ましくない低下を引き起こす。
【0002】
US2013/0202855は、アクリレートポリマーまたはコポリマーを含有し、かつ例えば、エチレン-アクリル酸コポリマーであり得る第2のポリマーも含有する感圧接着組成物を記載している。
【0003】
アクリルポリマーを含有し、かつポリオレフィン基材に結合したときに、良好な剥離接着性および良好なせん断抵抗の両方を示すPSAを提供することが望ましい。また、アクリルポリマーおよびオレフィンコポリマーの両方を含有するPSAを提供することも望まれ、そのPSAは、オレフィンコポリマーを含むという利点を得ると同時に、その利点を得るのに必要な量を超える量のオレフィンコポリマーの使用を減らすように設計される。
【0004】
以下は、本発明の記述である。
【0005】
本発明の第1の態様は、
(a)基材(Sa)と、
(b)基材(Sa)と接触して、20℃以下のTgを有する1つ以上のアクリルポリマー(POLb)を含む感圧組成物(Cb)の層(Lb)と、
(c)層(Lb)と接触して、層(Lc)の重量に基づく重量で、
(i)20℃以下のTgを有する60%~99.5%の1つ以上のアクリルポリマー(POLc)、および
(ii)0.5%~40%の1つ以上のオレフィンコポリマー、を含む層(Lc)と、を備える感圧接着剤物品である。
【0006】
本発明の第2の態様は、第1の態様の感圧物品を作製する方法であり、この方法は、
(A)第1の表面上にアクリルポリマー(POLb)の分散粒子を含有する水性組成物(Qb)の層を形成することと、
(B)第2の表面上に(i)アクリルポリマー(POLc)および(ii)オレフィンコポリマーを含有する分散粒子を含有する水性組成物(Qc)の層を形成することと、
(C)水性組成物(Qb)の層を乾燥させて、層(Lb)を形成することと、
(D)水性組成物(Qc)の層を乾燥させて、層(Lc)を形成することと、を含む。
【0007】
本発明の第3の態様は、基材(Sd)を第1の態様の物品と接触させるプロセスによって作製された結合物品であり、基材(Sd)は層(Lc)と接触している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下は、図面の簡単な説明である。
【0009】
図1】基材(Sa)(1)、20℃以下のTgを有する1つ以上のアクリルポリマー(POLb)を含有する組成物(Cb)の層(Lb)(2)、ならびにポリマー(POLc)およびオレフィンコポリマーを含有する組成物(Cc)の層(Lc)(3)を示す本発明の感圧接着剤物品の垂直断面図である。図1は、いかなる意味においても縮尺通りに描かれていない。例えば、本発明の感圧接着剤物品の図1に示す水平方向のサイズは、図1に示す垂直方向のサイズよりも1000倍以上大きくてもよい。
【0010】
図2】(これも縮尺通りに描かれていない)本発明の感圧接着剤物品を付け得る好ましい用途を示す。図2は、追加の基材(Sd)(4)と接触している層(Lc)(3)を示している。
【0011】
以下は、本発明の詳細な説明である。
【0012】
本明細書で使用される場合、以下の用語は、文脈が別途明確に示さない限り、指定された定義を有する。
【0013】
本明細書で使用される場合、動的機械分析(DMA)は、1秒-1の周波数で線形粘弾性範囲のせん断形状で行われる測定を指す。DMAは、弾性率(G’)、損失率(G”)、およびタンデルタ(G”をG’で割った商で、同義語として「タン(δ)」と呼ばれる)を測定する。温度の関数としてタンデルタを示す曲線は、本明細書では「タンデルタ曲線」として知られている。弾性率は、キロパスカル(kPa)の単位で本明細書に報告される。
【0014】
材料のガラス転移温度(Tg)は、中間点法を使用した示差走査熱量測定および試験方法ASTM D7426-08(American Society of Testing and Materials,Conshohocken,Pa.,USA)に準拠した毎分10℃の温度スキャン速度によって決定される。
【0015】
本明細書で使用される場合、「ポリマー」は、より小さい化学繰り返し単位の反応生成物で構成される比較的大きな分子である。ポリマーは、直鎖状、分岐状、星型、ループ状、超分岐状、架橋状、またはそれらの組み合わせである構造を有してもよく、ポリマーは、単一タイプの繰り返し単位(「ホモポリマー」)を有してもよく、またはそれらは2タイプ以上の繰り返し単位(「コポリマー」)を有してもよい。コポリマーは、ランダムに、順番に、ブロックで、他の配置で、またはそれらの任意の混合物もしくは組み合わせで配置された様々なタイプの繰り返し単位を有してもよい。ポリマーのサイズは、サイズ排除クロマトグラフィーで測定した際の重量平均分子量であるMwによって特徴付けられる。
【0016】
本明細書で使用される場合、「ポリマーの重量」は、ポリマーの乾燥重量を意味する。
【0017】
互いに反応してポリマーの繰り返し単位を形成することができる分子は、本明細書で「モノマー」として知られている。そのように形成された繰り返し単位は、本明細書でモノマーの「重合単位」として知られている。
【0018】
ビニルモノマーは、構造
【化1】
を有し、式中、R、R、R、およびRのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、脂肪族基(例えばアルキル基等)、置換脂肪族基、アリール基、置換アリール基、別の置換もしくは非置換有機基、またはそれらの任意の組み合わせである。
【0019】
いくつかの好適なビニルモノマーには、例えば、スチレン、置換スチレン、ジエン、エチレン、他のアルケン、ジエン、エチレン誘導体、およびそれらの混合物が含まれる。エチレン誘導体には、例えば、以下:置換または非置換アルカン酸のエテニルエステル(例えば、酢酸ビニルおよびネオデカン酸ビニルを含む)、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、塩化ビニル、ハロゲン化アルケン、およびそれらの混合物の非置換または置換バージョンが含まれる。本明細書で使用される場合、「(メタ)アクリル」は、アクリルまたはメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミドまたはメタクリルアミドを意味する。「置換」とは、例えば、アルキル基、アルケニル基、ビニル基、ヒドロキシル基、カルボン酸基、他の官能基、およびそれらの組み合わせなどの少なくとも1つの付着した化学基を有することを意味する。いくつかの実施形態では、置換モノマーは、例えば、2つ以上の炭素-炭素二重結合を有するモノマー、ヒドロキシル基を有するモノマー、他の官能基を有するモノマー、および官能基の組み合わせを有するモノマーを含む。(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル酸の置換および非置換のエステルまたはアミドである。
【0020】
本明細書で使用される場合、アクリルモノマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の脂肪族エステル、脂肪族基上に1つ以上の置換基を有する(メタ)アクリル酸の脂肪族エステル、(メタ)アクリルアミド、N-置換(メタ)アクリルアミド、およびそれらの混合物から選択されるモノマーである。
【0021】
本明細書で使用される場合、ビニル芳香族モノマーは、スチレン、アルファ-アルキルスチレン、他の置換スチレン、およびそれらの混合物から選択されるモノマーである。
【0022】
本明細書で使用される場合、「アクリル」ポリマーは、重合単位の50%以上がアクリルモノマーであり、また、重合単位の70%以上がアクリルモノマーまたはビニル芳香族モノマーのいずれかであるポリマーである。パーセンテージは、ポリマーの重量に基づく重量によるものである。
【0023】
本明細書で使用される場合、オレフィンポリマーは、ポリマーの重量に基づく重量で、オレフィンポリマーの重量に基づいて、重合モノマー単位の60重量%以上、または70重量%以上が、炭化水素アルケン、炭化水素ジエン、およびそれらの混合物から選択されるポリマーである。オレフィンコポリマーは、重合単位のうちの1つ以上が、分子当たり1つ以上の酸素原子を含有する1つ以上のモノマー(「コモノマー」と呼ばれる)の重合単位であるオレフィンポリマーである。エチレンコポリマーは、ポリマーの重量に基づいて、重合単位の60重量%以上、または70重量%以上がエチレンの重合単位であるオレフィンコポリマーである。プロピレンコポリマーは、ポリマーの重量に基づいて、重合単位の70重量%以上がプロピレンの重合単位であるオレフィンコポリマーである。
【0024】
粘着付与剤は、300~10,000の分子量を有し、かつ0℃以上のガラス転移温度を有する有機化合物である。
【0025】
感圧接着剤(PSA)は、接着剤と基材を接触させるために圧力が加えられると、基材と結合を形成する接着剤である。結合は、さらなる材料を追加したり、熱を加えたりすることなく形成される。本明細書で使用される場合、感圧接着剤物品は、感圧接着剤が第1の基材に接着され、PSAの表面(「利用可能な表面」)が第2の基材と接触するために利用可能である物品である。PSAの利用可能な表面は、剥離材料と接触している場合と接触していない場合がある。剥離材料は、PSAと弱い結合を形成する材料であり、利用可能な表面が露出するように簡単に取り除かれ得る。
【0026】
組成物が、組成物の重量に基づいて、25重量%以上の量の水を含有する場合、組成物は、本明細書では「水性」であるとみなされる。
【0027】
球形ではない粒子は、本明細書では直径Dを有するとみなされ、直径Dの球は、粒子と同じ体積を有する。粒子が液体媒体全体に分布している場合、粒子は本明細書では液体媒体中に分散しているといわれ、分散粒子は、エマルジョン、ラテックス、分散液、スラリー、または粒子が液体媒体中に分散しているいくつかの他の組成物を形成し得る。水が液体媒体の50重量%以上を形成する場合(分散粒子の重量を無視して)、液体媒体は、本明細書では水性媒体であるとみなされる。
【0028】
本明細書で水性組成物が乾燥されると述べられるとき、それは、組成物が周囲条件下で乾燥させられるか、または熱の適用、移動ガス(加熱されてもされなくてもよい)への曝露、もしくはそれらの組み合わせによって乾燥されるかのいずれかを意味する。
【0029】
本明細書に提示される比率は、以下のように特徴付けられる。例えば、比率が3:1以上であるといわれる場合、その比率は、3:1、または5:1、または100:1であり得るが、2:1にはなり得ない。この特徴付けは、以下のように一般用語で記載され得る。本明細書において比率がX:1以上であるといわれる場合、その比率がY:1であることを意味し、式中、YはX以上である。別の例では、比率が15:1以下であるといわれる場合、その比率は、15:1、または10:1、または0.1:1であり得るが、20:1にはなり得ない。概括的に、本明細書において比率がW:1以下であるといわれる場合、その比率がZ:1であることを意味し、式中、ZはW以下である。
【0030】
本発明は、本明細書で標識された基材(Sa)である基材の使用を伴う。基材(Sa)は、任意の材料であり得る。紙、ポリマーフィルム、および金属箔が好ましい。ポリマーフィルムの中で、ポリエステルフィルムおよびオレフィンポリマーフィルムが好ましい。ポリマーフィルムの中で、少なくとも片面がコロナ放電によって処理されたものが好ましい。
【0031】
基材(Sa)と接触しているのは、本明細書では組成物(Cb)と呼ばれる組成物の層である。組成物(Cb)は、本明細書ではポリマー(POLb)と呼ばれる1つ以上のポリマーを含有する。ポリマー(POLb)は、20℃以下、好ましくは10℃以下のTgを有する。好ましくは、ポリマー(POLb)は、-100℃以上のTgを有する。
【0032】
好ましくは、組成物(Cb)は、粘着付与剤をほとんどまたは全く有さない。すなわち、組成物(Cb)中の粘着付与剤の量は、組成物(Cb)の乾燥重量に基づく重量で、10%未満、より好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下、より好ましくはゼロである。
【0033】
好ましくは、ポリマー(POLb)は、アクリルポリマーである。好ましくは、ポリマー(POLb)中のアクリルモノマーの重合単位の量は、ポリマー(POLb)の重量に基づく重量で、50%以上、より好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上である。好ましくは、ポリマー(POLb)は、10,000以上、より好ましくは50,000以上のMwを有する。
【0034】
好ましくは、ポリマー(POLb)は、n-ブチルアクリレート(n-BA)、エチルアクリレート(EA)、イソオクチルアクリレート(i-OA)、またはそれらの混合物のうちの1つ以上の重合単位を含有する。本明細書で使用される場合、「イソオクチル」は、分岐配置で正確に8個の炭素原子を含有する非置換アルキル基である。「イソオクチル」という用語は、8炭素アルキル基のすべての分岐異性体、およびそのような異性体のすべての混合物を含み、例えば、2-エチルヘキシル基、ジメチル-ヘキシル基、メチル-ヘプチル基、トリメチル-ペンチル、およびそれらの混合物を含む。好ましくは、ポリマー(POLb)中のn-BAの重合単位、EAの重合単位、およびi-OAの重合単位の量の合計は、ポリマー(POLb)の重量に基づく重量で、50%以上、より好ましくは75%以上、より好ましくは90%以上である。
【0035】
好ましくは、10,000以上のMwを有する組成物(Cb)中のあらゆるポリマーは、アクリルポリマーである。
【0036】
好ましくは、組成物(Cb)中のポリマー(POLb)の量は、組成物(Cb)の乾燥重量に基づく重量で、80%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。
【0037】
好ましくは、組成物(Cb)は、PSAの特性を有する。好ましくは、組成物(Cb)は、10℃~40℃の範囲を含む温度範囲にわたって20kPa以上の弾性率(G’)を有する。好ましくは、組成物(Cb)は、1,000kPa以下、より好ましくは500kPa以下の10℃~40℃の範囲を含む温度範囲にわたって弾性率(G’)を有する。
【0038】
好ましくは、組成物(Cb)は、コロナ放電によって処理された基材(Sa)の表面と接触している。
【0039】
組成物(Cc)の層(Lc)は、組成物(Cb)の層(Lb)と接触している。組成物(Cc)は、1つ以上のポリマー(POLc)を含有する。ポリマー(POLc)の必要な好ましい特徴は、ポリマー(POLb)に関して上記したものと同じである。ポリマー(POLb)および(POLc)は、互いに同じでも異なってもよい。好ましくは、組成物(Cc)中の(POLc)の量は、組成物(Cc)の重量に基づく重量で、70%以上、より好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上である。好ましくは、組成物(Cc)中の(POLc)の量は、組成物(Cc)の重量に基づく重量で、99.9%以下、より好ましくは99.5%以下、より好ましくは99%以下、より好ましくは98%以下、より好ましくは95%以下、より好ましくは91%以下である。
【0040】
組成物(Cc)は、加えて、1つ以上のオレフィンコポリマーを含有する。好ましくは、組成物(Cc)は、1つ以上のエチレンコポリマー、1つ以上のプロピレンコポリマー、またはそれらの混合物を含有する。より好ましくは、組成物(Cc)は、1つ以上のエチレンコポリマーを含有する。
【0041】
オレフィンコポリマーの場合、好適な酸素含有コモノマーには、例えば、酸基を有するビニルモノマー、エステル基を有するビニルモノマー、酢酸ビニル、一酸化炭素、およびそれらの混合物が含まれる。好ましいコモノマーは、酢酸ビニル、一酸化炭素、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の置換および非置換アルキルエステル、マレイン酸、マレイン酸の置換および非置換アルキルモノエステルおよびジエステル、ならびにそれらの混合物である。より好ましいコモノマーは、酢酸ビニル、一酸化炭素、(メタ)アクリル酸、グリシジルメタクリレート、アルキル基が4個以下の炭素原子を有する(メタ)アクリル酸の非置換アルキルエステル、マレイン酸、アルキル基が、4個以下の炭素原子を有するマレイン酸の非置換アルキルモノエステル、およびそれらの混合物である。より好ましいコモノマーは、(メタ)アクリル酸、アルキル基が2個以下の炭素原子を有する(メタ)アクリル酸の非置換アルキルエステル、およびマレイン酸であり、より好ましいのは酢酸ビニルおよびアクリル酸である。
【0042】
好ましくは、オレフィンコポリマー中の酸素含有コモノマーの重合単位の量は、オレフィンコポリマーの重量に基づく重量で、2%以上、より好ましくは4%以上、より好ましくは7%以上である。好ましくは、オレフィンコポリマー中の酸素含有コモノマーの重合単位の量は、オレフィンコポリマーの重量に基づく重量で、30%以下である。
【0043】
好ましくは、組成物(Cc)中のオレフィンコポリマーの量は、組成物(Cc)の重量に基づく重量で、30%以下、より好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下である。好ましくは、組成物(Cc)中のオレフィンコポリマーの量は、組成物(Cc)の重量に基づく重量で、0.1%以上、より好ましくは0.5%以上、より好ましくは1%以上、より好ましくは2%以上、より好ましくは5%以上、より好ましくは9%以上である。
【0044】
好ましくは、組成物(Cc)は、粘着付与剤をほとんどまたは全く含有しない。すなわち、好ましくは、組成物(Cc)中の粘着付与剤の量は、組成物(Cc)の乾燥重量に基づく重量で、10%未満、より好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下、より好ましくはゼロである。
【0045】
ポリマーの重量(POLc)およびオレフィンコポリマーの重量の合計として本明細書で定義される量(SUMc)を考慮することは有用である。好ましくは、組成物(Cc)の量(SUMc)と総重量との比率は、0.6:1以上、より好ましくは0.8:1以上、より好ましくは0.9:1以上である。
【0046】
層の厚さは、平方メートル当たりのグラム数(gsm)で測定されるコートの重量によって特徴付けられる。層(Lb)の厚さと層(Lc)の厚さとの合計である総厚(TOT)を特徴付けることは有用である。好ましくは、総厚(TOT)は、10gsm以上、より好ましくは15gsm以上である。好ましくは、総厚(TOT)は、50gsm以下、より好ましくは45gsm以下である。
【0047】
好ましくは、層(Lc)の厚さと総厚(TOT)との比率は、0.02:1以上で、より好ましくは0.05:1以上、より好ましくは0.08:1以上である。好ましくは、層(Lc)の厚さと総厚(TOT)との比率は、0.8:1以下、より好ましくは、0.7:1以下、より好ましくは0.6:1以下である。
【0048】
本発明の感圧物品は、任意の方法によって作製され得る。好ましい方法では、層(Lb)および(Lc)のそれぞれは、水性組成物の層を形成し、次いでその水性組成物の層を乾燥させることによって構築される。
【0049】
好ましくは、層(Lb)は、アクリルポリマー(POLb)の分散粒子を含有する水性組成物(AQb)を最初に提供することによって形成される。水性組成物(AQb)は、水およびアクリルポリマー(POLb)に加えて追加の化合物を含有し得る。水性組成物(AQb)を作製する好ましい方法は、水性乳化重合を実行して、水性組成物(AQb)として機能することができるポリマーラテックスの形態で水性ポリマー(POLb)の分散粒子を形成することである。好ましくは、水性組成物(AQb)中の分散ポリマー粒子は、50~750ナノメートルの体積平均直径を有する。好ましくは、水性組成物(AQb)中に存在するアクリルポリマー(POLb)の量は、水性組成物(AQb)の総重量に基づく重量で、20%~55%である。好ましくは、水性組成物(AQb)の層が基材(Sa)の表面に適用され、次いで乾燥されて層(Lb)を形成する。
【0050】
同様に、層(Lc)を作製する好ましい方法は、適切な水性組成物(AQc)を提供することであり、これは、層(Lb)に適用され、次いで乾燥される。好ましくは、水性組成物(AQc)は、分散ポリマー粒子を含有する。いくつかの実施形態では、分散ポリマー粒子は、アクリルポリマー(POLc)およびオレフィンコポリマーの両方を含有する。好ましい実施形態では、水性組成物(AQc)は、アクリルポリマー(POLc)の分散粒子を含有し、また、オレフィンコポリマーの別個の分散粒子も含有する。
【0051】
水性分散液(AQc)は、任意の方法で作製され得る。好ましい方法では、水性乳化重合を実行して、水性媒体中に分散されたアクリルポリマー(POLc)の粒子のラテックス(本明細書では(AQc1)と標識される)を生成する。水性組成物(AQc1)の必要かつ好ましい特徴は、水性組成物(AQb)について上に記載されたものと同じである。好ましくは、水性媒体中に分散されたオレフィンコポリマーの粒子を含有する別個の水性組成物(本明細書では(AQc2)と標識される)が提供される。好ましくは、水性組成物(AQc1)および(AQc2)は、一緒に混合されて、水性組成物(AQc)を形成する。好ましくは、水性組成物(AQc)の層が層(Lb)に適用され、次いで乾燥されて層(Lc)を形成する。
【0052】
好ましくは、組成物(Cc)は、PSAの特性を有する。好ましくは、組成物(Cc)は、10℃~40℃の範囲を含む温度範囲にわたって20kPa以上の弾性率(G’)を有する。好ましくは、組成物(Cc)は、1,000kPa以下、より好ましくは500kPa以下の10℃~40℃の範囲を含む温度範囲にわたって弾性率(G’)を有する。
【0053】
本発明の感圧物品は、任意の方法によって作製され得る。好ましくは、物品は、以下のステップ:
(A)第1の表面上にアクリルポリマー(POLb)の分散粒子を含有する水性組成物(Qb)の層を形成するステップと、
(B)第2の表面上に(i)アクリルポリマー(POLc)および(ii)オレフィンコポリマーを含有する分散粒子を含有する水性組成物(Qc)の層を形成するステップと、
(C)水性組成物(Qb)の層を乾燥させて、層(Lb)を形成するステップと、
(D)水性組成物(Qc)の層を乾燥させて、層(Lc)を形成するステップと、を含む方法によって作製される。
【0054】
いくつかの実施形態では、ステップ(A)および(B)の両方が実行され、次いで、ステップ(C)および(D)が同時に実行される。そのような実施形態では、水性組成物(Cb1)の層(Lb1)が基材(Sa)(第1の表面)に適用され、水性組成物(Cb1)の層(Lb1)がまだ湿潤している間に、水性組成物(Cc1)の層(Lc1)が水性組成物(Cb1)の層(Lb1)(第2の表面)の上部に適用され、次いでアンサンブル全体を乾燥させる。そのような実施形態の中で、ステップ(A)および(B)が同時に実行されることが好ましい。すなわち、水性組成物(Cb1)の層(Lb1)を基材(Sa)に同時に適用し、かつ水性組成物(Cc1)の層(Lc1)も水性組成物(Cb1)の層(Lb1)上に適用され、次いでアンサンブル全体を乾燥させる多層コーティング装置が使用される。1つの好適なコーティング装置は、スライドコーターである。スライドコーターは、水性組成物(Ca)の層(Lc1)の下に水性組成物(Cb1)の層(Lb1)が存在する液体複合体を形成し、スライドコーターは、これらの層を無傷に保ちながら、層(Lb1)を基材(Sa)と接触させ、層(Lc1)を空気と接触させたままにする方式で、複合材料全体の層を基材(Sa)上に適用し、次いで物品全体を乾燥させて、水性組成物から水を除去する。
【0055】
感圧物品が転写コーティング法、例えば、剥離ライナー(第2の表面)上に組成物のコーティング層(Cc)を作製し、次いで組成物(Cb)の層(第1の表面)の上部上に組成物(Cb)のコーティング層を作製し、次いで組成物(Cb)の層を基材(Sa)と接触させ(好ましくは圧力下で)、次いで剥離ライナーを取り除くことを伴う方法によって作製される実施形態も企図される。そのような実施形態では、ステップ(B)は、ステップ(A)の前に実行される。
【0056】
本発明の感圧接着剤物品は、追加の基材(Sd)と接触させることにより使用されることが企図されている。組成物(Cc)と基材(Sd)とを密接に接触させて、次いで剥離するために圧力が加えられることが企図される。結果は、感圧接着剤物品がまだ無傷であり、かつ組成物(Cc)が基材(Sd)と結合されている結合物品になることが企図される。基材(Sd)は、任意の物質であり得る。好ましくは、基材(Sd)は、オレフィンポリマーであり、より好ましくは、上記で定義されるように、オレフィンコポリマーではないオレフィンポリマーである。好ましくは、基材(Sd)は、50℃以上のTgを有する。
【0057】
以下は、本発明の実施例である。特に記載のない限り、室温(約23℃)で操作を実行した。使用した材料は以下の通りであった:
【表1】
【0058】
実験的EMAAコポリマーA-2050は、高圧を使用し、連続的な様式で操作する標準的なフリーラジカル共重合法によって調製され得る。モノマーは、モノマーの反応性、および組み込まれることが望まれる量に関連する割合で反応混合物に供給される。このようにして、鎖に沿ったモノマー単位の均一でほぼランダムな分布が達成される。この様式での重合はよく知られており、例えば、米国特許第4,351,931号(Armitage)に記載されている。
【0059】
アクリルポリマー乳化重合は、以下のように実施された。コンデンサー、メカニカルスターラー、温度制御された熱電対、および開始剤およびモノマー用の入口を備えた4リットルの5つ口反応器に、540gの脱イオン(「DI」)水を供給し、穏やかな窒素流下で87℃まで加熱した。別個の容器では、400gのDI水、11.9gのDISPONIL(商標)FES77、5gのTERGITOL(商標)15-S-9、4gの炭酸ナトリウム、ならびに71.5%の2-エチルヘキシルアクリレート(「2-EHA」)、18.5%のエチルアクリレート(「EA」)、9%のメチルメタクリレート(「MMA」)、および1%のアクリル酸(「AA」)を含む2024gのモノマー混合物を混合することによってモノマーエマルジョンを調製した。次に、32gのDI水中の1.3gの炭酸ナトリウムと7.5gの過硫酸アンモニウム(「APS」)との混合物の溶液を反応器に添加した。NaCOおよびAPSの溶液を添加した直後に、モノマーエマルジョンを反応器に供給した。供給を80分間継続した。モノマーエマルジョンの添加が完了したら、反応混合物を60℃まで冷却した後、25分かけて2本の別個のパイプを介して、tert-ブチルヒドロペルオキシド(70%)(「t-BHP」)(23gのDI水中4.7g)および28gのDI水中の2.8gのホルムアルデヒド亜硫酸水素ナトリウムの溶液を徐々に添加した。供給が完了したら、反応物を室温まで冷却した。次いで、得られた組成物を325メッシュの濾布で濾過し、固形分を64%に希釈して、その後の評価作業のために組成物を調製した。
【0060】
感圧接着剤を以下のように配合した。すべてのサンプルは、特に指定されていない場合、実験室のドローダウンのウェットアウトを改善するために、総エマルジョンに基づいて、Air Products(「440」)から入手した0.3%(湿潤/湿潤)のSURFYNOL(商標)440湿潤剤などの湿潤剤と軽く配合した。次いで、The Dow Chemical Company,Midland,MichiganからのACRYSOL(商標)RM-2020(「RM-2020」)などの増粘剤を使用して、粘度を約600mPa*s(600cps)(Brookfield、RVDV、30rpm、63#)に調整し、アンモニアを使用して最終pHを7.0~7.5に調整した。
【0061】
PSAエマルジョンを、適正に撹拌しながら、以下の表の投与量レベル(エマルジョンの総重量に基づく湿重量)に従って、エチレンコポリマー分散液(例えば、COHESA(商標)3050、ELVAX(商標)220W分散液など)とブレンドした。
【0062】
実験室のドローダウン
ポリプロピレン(「PP」)フィルム(厚さ60マイクロメートル)をラミネート前にコロナ処理によって前処理した。配合された接着剤を剥離紙上にコーティングし、80℃で5分間乾燥させた。PPフィルムを感圧接着剤でコーティングされた剥離ライナーでラミネートした。
【0063】
接着剤ラミネートを制御された環境(22.2~23.3℃(72~74°F)、相対湿度50%)で少なくとも1日間コンディショニングした後、性能試験を実施した。
【0064】
剥離強度試験:高密度ポリエチレン(HDPE)試験プレート上の90°での剥離強度試験では、FINAT試験方法No.1に従った。FINATは、粘着ラベル業界のための欧州協会である(Laan van Nieuw-Oost Indie 131-G、2593 BM The Hague、PO Box 85612、2508 CH The Hague、The Netherlands)。
試験前に、サンプルストリップを20分の滞留時間で試験プレートに適用した。すべてのサンプルは、「接着剤」故障モードとして損傷した。
【0065】
結果を以下の表に示す。
「C」は、比較を意味し、「I」は、発明を意味する。
「アクリル」は、上記のアクリルポリマーを指す。括弧内の数字は、アクリルポリマーラテックスの湿重量に基づく部数を指す。
「ECP1」は、上記のCOHESA(商標)3050H(38.5~41.4%の活性固体)を指す。括弧内の数字は、ECP1水性分散液の湿重量に基づく部数を指す。
「ECP2」は、上記の40%固体でのELVAX(商標)220W分散液を指す。括弧内の数字は、ECP2水性分散液の湿重量に基づく部数を指す。
「ECP3」は、上記の20%固体でのA-20505分散液を指す。括弧内の数字は、ECP3水性分散液の湿重量に基づく部数を指す。
「厚さ」は、gsm(平方メートル当たりの乾燥組成のグラム数)の単位での層1および層2の合計の厚さである。
「ECP層」は、層1および層2の合計乾燥重量で割ったECPを含有する層の乾燥重量比に100を掛けたものである(つまり、パーセンテージで表される)。
「ECP%」は、層1の乾燥重量と層2の乾燥重量との合計で割ったECPポリマーの乾燥重量に100を掛けたものである(つまり、パーセンテージとして表される)。
「剥離」は、ニュートンでの上記の90度剥離試験の結果である(2.54cm(1インチ)の幅を有するサンプルの場合)。
【表2】
【0066】
C-1とI-1との比較:実施例I-1では、層2は、C1の全組成と同じ組成(つまり、1部のECP)を有するが、実施例I-1では、ECPは、層2にのみ配置され、層2は、層1と同じ質量を有する。したがって、全体として、実施例I-1は、C-1で使用されるECPの半分の量を使用し、実施例I-1は、そのECPをHDPE試験パネルと接触している層2に集中させる。I-1は、C-1よりも良い剥離強度を有する。これは、ECPを最上層に配置すると、ECP成分の使用量を減らしながら、HDPEへの剥離接着性が改善した感圧物品が得られることを実証している。不必要に大量のECPを使用せずに、改善された剥離接着性を得ることが望ましい。
【0067】
C-2とI-2との比較:実施例I-2は、ECPの濃度が比較的高い層2を有するが、層2の厚さは、比較的薄い。したがって、I-2およびC-2は、ほぼ同じECPの総量を有する。しかしながら、I-2は、HDPEではるかに高い剥離強度を有し、これは、ECPを最上層に配置すると性能が改善することを示している。
【0068】
C-3とI-3との比較:この比較は、C-1とI-1とを比較するための上記の比較と同様である。すなわち、I-3は、C-3と比較して半分の量のECPを使用するが、I-3は、そのECPを最上層に配置し、HDPEへの剥離接着性が改善する。この比較は、I-1のECPの全体的なレベルが比較的低い場合およびI-3のECPの全体的なレベルが比較的高い場合にも依然として当てはまる。
【表3】
【0069】
C-4とI-4との比較:C-3とI-3との比較と同じであるが、異なるオレフィンコポリマーを使用している。すなわち、異なるオレフィンコポリマーを用いても、オレフィンコポリマーが最上層に配置された場合、半分の量のオレフィンコポリマーでHDPEへのより高い剥離接着性を達成することができた。
【0070】
C-5とI-5との比較:C-3とI-3との比較と同じであるが、別の異なるオレフィンコポリマーを使用している。すなわち、第3のオレフィンコポリマーを用いても、オレフィンコポリマーが最上層に配置された場合、半分の量のオレフィンコポリマーでHDPEへのより高い剥離接着性を達成することができた。

図1
図2