(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】カップサラダ用カップの蓋
(51)【国際特許分類】
B65D 81/32 20060101AFI20241225BHJP
B65D 51/28 20060101ALI20241225BHJP
B65D 85/50 20060101ALI20241225BHJP
【FI】
B65D81/32 K
B65D51/28 100
B65D85/50 100
(21)【出願番号】P 2024134730
(22)【出願日】2024-08-12
【審査請求日】2024-08-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524303094
【氏名又は名称】株式会社プレゴ
(74)【代理人】
【識別番号】100196391
【氏名又は名称】萩森 学
(72)【発明者】
【氏名】井原 誠次郎
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0200437(US,A1)
【文献】特開2020-184968(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/28
B65D 85/50
B65D 81/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップサラダ用カップの蓋であって、
ドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を有し、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界に沿って、該境界の一部を除いて破断線を有し、
該充填部に圧力を加えることによって該破断線が破断して充填部の一部が開口し、充填部に充填したドレッシング等の調味液をカップ内に注ぐことができ、
該充填部は該蓋の上側に突出して設けられており、
該充填部は略直方体状であって、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って上記の破断線を有するとともに、
該充填部の長手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有する
ことを特徴とするカップサラダ用の蓋。
【請求項2】
カップサラダ用カップの蓋であって、
ドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を有し、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界に沿って、該境界の一部を除いて破断線を有し、
該充填部に圧力を加えることによって該破断線が破断して充填部の一部が開口し、充填部に充填したドレッシング等の調味液をカップ内に注ぐことができ、
該充填部は該蓋の上側に突出して設けられており、
該充填部は略直方体状であって、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの短辺に沿って上記の破断線を有するとともに、
該充填部の短手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有する
ことを特徴とするカップサラダ用の蓋。
【請求項3】
カップサラダ用カップの蓋であって、
ドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を有し、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界に沿って、該境界の一部を除いて破断線を有し、
該充填部に圧力を加えることによって該破断線が破断して充填部の一部が開口し、充填部に充填したドレッシング等の調味液をカップ内に注ぐことができ、
該充填部は該蓋の下側に突出して設けられており、
該充填部は略直方体状であって、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って上記の破断線を有するとともに、
該充填部の長手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有する
ことを特徴とするカップサラダ用の蓋。
【請求項4】
カップサラダ用カップの蓋であって、
ドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を有し、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界に沿って、該境界の一部を除いて破断線を有し、
該充填部に圧力を加えることによって該破断線が破断して充填部の一部が開口し、充填部に充填したドレッシング等の調味液をカップ内に注ぐことができ、
該充填部は該蓋の下側に突出して設けられており、
該充填部は略直方体状であって、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの短辺に沿って上記の破断線を有するとともに、
該充填部の短手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有する
ことを特徴とするカップサラダ用の蓋。
【請求項5】
カップサラダ用カップの蓋であって、
ドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を有し、
該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界に沿って、該境界の一部を除いて破断線を有し、
該充填部に圧力を加えることによって該破断線が破断して充填部の一部が開口し、充填部に充填したドレッシング等の調味液をカップ内に注ぐことができ、
該充填部は蓋の上側に袋状に設けられており、
該蓋はドレッシング通過部を有しており、
該袋状の充填部の口部は該ドレッシング通過部に連結しており、
該ドレッシング通過部の内周に沿って、該内周の一部を除いて上記の破断線を有する
ことを特徴とするカップサラダ用の蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカップサラダ用カップの蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
野菜サラダを紙製等のカップに入れた商品がコンビニエンスストアやスーパーマーケット等で販売されている。これらは一般にカップサラダと称されている。野菜サラダは通常ドレッシングをかけて食される。カップサラダ用として、小袋等に少量を封入されたドレッシングが上記のカップサラダとは別に供されている。これらの小袋に入ったドレッシングはカップサラダとは別の商品として販売されている場合もあれば、カップサラダ商品に添付されている場合もある。
【0003】
小袋に入ったドレッシングをサラダにかけるのは煩わしい手間である。小袋を開封する際や、サラダにかける際に手を汚す恐れがあり、また空になった小袋は廃棄しなければ目障りである。
【0004】
カップサラダのカップの中にドレッシングを封入する容器が提案されている(特許文献1)。しかし、この容器では、ドレッシングを小袋等に封入した状態のもの(補助物)をカップ内の補助物空間に入れて置き、消費者がこのカップサラダを食するときは蓋を開け、補助物空間からドレッシングの小袋を取り出し、小袋を開封してカップ内のサラダにかけるので、前記の問題の解決にはなっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明が解決しようとする課題は、カップサラダ用カップの蓋であって、ドレッシングを充填する充填部を有し、充填部に圧力を加えることによりワンタッチで手を汚すことなくドレッシングをカップ内のサラダに注ぐことができるカップサラダ用カップの蓋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明者は鋭意検討を重ねた結果、カップサラダの蓋にドレッシングを充填する充填部を設け、カップサラダを食する際に、充填部の上部に指で押すなどして圧力を加えることにより、充填部の一部が破断して充填されているドレッシングがカップ内に注がれるようにすれば、手を汚さず、簡便にワンタッチでドレッシングをサラダにかけることができ、ドレッシングの空き袋がごみとして発生することも回避できることに想到した。
【0008】
充填部は蓋の上側に突出して設けることも、下側に突出して設けることもできる。また、上下に突出して設けることも可能である。また、充填部を袋状とし、該袋の口部と蓋を管で結合することにより蓋と該袋を一体化することもできる。
【0009】
充填部を指で押すなどして圧力を加えることにより充填部の一部が破断して充填部が開口し、充填部内のドレッシングがカップ内に流下することを可能にするためには、破断させたい部分を周囲より薄くするなどして押すことにより容易に破断するようにする。本願では、線状に容易に破断するように加工した部分を破断線と呼ぶ。
蓋全体の材質はプラスチックが適している。
【0010】
充填部はドレッシングを充填した後、消費者がカップサラダを食するときまでは密閉されていなければならない。従って上記の破断線は指で押す程度の力で破断するが、破断する前は密閉を保つようにする必要がある。
【0011】
充填部に圧力を加え破断線を破断したとき、充填部の一部は開口して充填されているドレッシングがカップ内に流下する必要がある。そのためには破断線を破断したとき充填部の開口部は下向きになっている必要がある。充填部の全体あるいは一部がカップ内に落下してはならない。
【0012】
上記を達成する形態としては種々考えられるが、一例としては充填部を略直方体形状とし蓋の上側に突出して設け、該直方体状充填部と蓋の該直方体状充填部以外の部分の境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って破断線を設けるとともに、該直方体状充填部の長手方向の一端の近傍を横断するように破断線を設ける形が考えられる。この形の場合、充填部を下向きに押すと、該直方体状の充填部は破断線を設けた一端近傍で横断され、同時に蓋との境界を成す略長方形の2つの長辺も破断され、破断線を設けない短辺のみで蓋と結合し、全体が該短辺で支えられカップ内にぶら下がる状態となる。そして充填部は横断された部分で開口し、開口した部分は下向きになっているので充填部内に充填されていたドレッシングはカップ内に流下する。
【0013】
上記の例のバリエーションとして、同様に充填部を略直方体形状とし蓋の上側に突出して設け、該直方体状充填部と蓋の該直方体状充填部以外の部分の境界を成す略長方形の2つの短辺に沿って破断線を設けるとともに、該直方体状充填部の短手方向の一端の近傍を横断するように破断線を設ける形が考えられる。この形においても、充填部を下向きに押すと、該直方体状の充填部は破断線を設けた一端近傍で横断され、同時に蓋との境界を成す略長方形の2つの短辺も破断され、破断線を設けない長辺のみで蓋と結合し、全体が該短辺で支えられカップ内にぶら下がる状態となる。そして充填部は横断された部分で開口し、開口した部分は下向きになっているので充填部内に充填されていたドレッシングはカップ内に流下する。
【0014】
別の例として、充填部を略直方体形状とし蓋の下側に突出して設け、該直方体状充填部と蓋の該直方体状充填部以外の部分の境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って破断線を設けるとともに、該直方体状充填部の長手方向の一端の近傍を横断するように破断線を設ける形が考えられる。この形の場合、充填部を下向きに押すと、該直方体状の充填部は破断線を設けた一端近傍で横断され、同時に蓋との境界を成す略長方形の2つの長辺も破断され、破断線を設けない短辺のみで蓋と結合し、全体が該短辺で支えられカップ内にぶら下がる状態となる。そして充填部は横断された部分で開口し、開口した部分は下向きになっているので充填部内に充填されていたドレッシングはカップ内に流下する。
【0015】
上記の例のバリエーションとして、同様に充填部を略直方体形状とし蓋の下側に突出して設け、該直方体状充填部と蓋の該直方体状充填部以外の部分の境界を成す略長方形の2つの短辺に沿って破断線を設けるとともに、該直方体状充填部の短手方向の一端の近傍を横断するように破断線を設ける形が考えられる。この形においても、充填部を下向きに押すと、該直方体状の充填部は破断線を設けた一端近傍で横断され、同時に蓋との境界を成す略長方形の2つの短辺も破断され、破断線を設けない長辺のみで蓋と結合し、全体が該長辺で支えられカップ内にぶら下がる状態となる。そして充填部は横断された部分で開口し、開口した部分は下向きになっているので充填部内に充填されていたドレッシングはカップ内に流下する。
【0016】
なお上記の4例において、充填部にドレッシングを注入して密封する方法としては、種々考えられるが、一例として、充填部にドレッシング注入孔を開けておき、ドレッシング注入後にシールで注入孔を密閉する方法などがある。
【0017】
上記の4例では、充填部の形状は略直方体であるが、充填部の形状は略直方体に限定されず、様々な形態を取り得る。立方体、三角柱、人物や動物あるいはアニメのキャラクターの形状なども取り得る。
【0018】
また別の例として、充填部を袋状とし蓋の上に置き、充填部の口部と蓋を連結する形が考えられる。この場合は蓋にドレッシング通過部を設定し、上記の袋状の充填部の口部と該ドレッシング通過部を連結する。該ドレッシング通過部の内周に沿って、内周の一部を残して破断線を設ける。ドレッシング通過部は蓋材によって閉鎖されている。ドレッシングが充填された充填部を手で押し潰すと、圧力によりドレッシング通過部の内周に沿って設けられた破断線が破断しドレッシング通過部が開放しドレッシングがカップ内に流下する。ドレッシング通過部を閉鎖していた蓋材は、ドレッシング通過部の内周のうち破断線が設けられていない部分によって蓋と結合しており蓋にぶら下がった状態になり、カップ内には落下しない。
【0019】
充填部を袋状とする形において、充填部にドレッシングを注入して密封する方法としては種々考えられるが、一例として、充填部にドレッシングを注入した後に充填部の口部と蓋のドレッシング通過部とを連結する方法がある。
【0020】
第1の発明は、カップサラダ用カップの蓋であって、ドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を有し、該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界の一部に破断線を有し、該充填部に圧力を加えることによって該破断線が破断して充填部の一部が開口し、充填部に充填したドレッシング等の調味液をカップ内に注ぐことができることを特徴とするものである。
【0021】
第2の発明は、第1の発明に係るカップサラダ用カップの蓋であって、上記の充填部は該蓋の上側に突出して設けられており、該充填部は略直方体状であって、該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って上記の破断線を有するとともに、該充填部の長手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有することを特徴とするものである。
【0022】
第3の発明は、第1の発明に係るカップサラダ用カップの蓋であって、上記の充填部は該蓋の上側に突出して設けられており、該充填部は略直方体状であって、該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの短辺に沿って上記の破断線を有するとともに、該充填部の短手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有することを特徴とするものである。
【0023】
第4の発明は、第1の発明に係るカップサラダ用カップの蓋であって、上記の充填部は該蓋の下側に突出して設けられており、該充填部は略直方体状であって、該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って上記の破断線を有するとともに、該充填部の長手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有することを特徴とするものである。
【0024】
第5の発明は、第1の発明に係るカップサラダ用カップの蓋であって、上記の充填部は該蓋の下側に突出して設けられており、該充填部は略直方体状であって、該充填部と該蓋の該充填部以外の部分との境界を成す略長方形の2つの短辺に沿って上記の破断線を有するとともに、該充填部の短手方向の一端の近傍に該充填部を横断する破断線を有することを特徴とするものである。
【0025】
第6の発明は、第1の発明に係るカップサラダ用カップの蓋であって、上記の充填部は蓋の上側に袋状に設けられており、該蓋はドレッシング通過部を有しており、該袋状の充填部の口部は該ドレッシング通過部に連結しており、該ドレッシング通過部の内周に沿って、該内周の一部を除いて上記の破断線を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0026】
本願発明に係るカップサラダ用カップの蓋は、ドレッシングを充填する充填部を有し、充填部に圧力を加えることによりワンタッチで手を汚すことなくドレッシングをカップ内のサラダに注ぐことができる。またドレッシング充填部は蓋と一体になっているので使用後の廃棄も簡便である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】実施例1に係るカップサラダ用カップの蓋の平面図である。
【
図2】実施例1に係るカップサラダ用カップの蓋の
図1に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。
【
図3】実施例1に係るカップサラダ用カップの蓋の、充填部を押し下げて破断線を破断したときの
図1に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。
【
図4】実施例1に係るカップサラダ用カップの蓋の左側面図である。
【
図5】実施例1に係るカップサラダ用カップの蓋の、充填部を押し下げて破断線を破断したときの左側面図である。
【
図6】実施例1に係るカップサラダ用カップの蓋を用いたカップサラダにおいて、充填部が押し下げられてカップ内のサラダにドレッシングが流下している様子を示す概念図である。
【
図7】実施例2に係るカップサラダ用カップの蓋の平面図である。
【
図8】実施例2に係るカップサラダ用カップの蓋の正面図である。
【
図9】実施例2に係るカップサラダ用カップの蓋の
図7に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。
【
図10】実施例2に係るカップサラダ用カップの蓋の、充填部を押し下げて破断線を破断したときの
図7に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。
【
図11】実施例2に係るカップサラダ用カップの蓋の左側面図である。
【
図12】実施例2に係るカップサラダ用カップの蓋の、充填部を押し下げて破断線を破断したときの左側面図である。
【
図13】実施例2に係るカップサラダ用カップの蓋を用いたカップサラダにおいて、充填部が押し下げられてカップ内のサラダにドレッシングが流下している様子を示す概念図である。
【
図14】実施例3に係るカップサラダ用カップの蓋の正面図である。
【
図15】実施例3に係るカップサラダ用カップの蓋の平面図である。
【
図16】実施例3に係るカップサラダ用カップの蓋の
図15に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。
【
図17】実施例3に係るカップサラダ用カップの蓋を用いたカップサラダにおいて、充填部が押し潰され、圧力によりドレッシング通過部の内周に沿って設けられた破断線が破断し通過部が開放している状態の、
図15に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。
【
図18】実施例3に係るカップサラダ用カップの蓋を用いたカップサラダにおいて、充填部が押し潰されてカップ内のサラダにドレッシングが流下している様子を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
つぎに、本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において様々な変更や修正が可能であることは言うまでもない。
【実施例1】
【0029】
図1ないし6に第2の発明に係るカップサラダ用カップの蓋を示す。本実施例はドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を蓋の上側に突出して設ける形である。
図1は該蓋の平面図である。蓋1は略直方体の充填部2を有する。該蓋は、充填部2と蓋の充填部以外の部分の境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って破断線3を有するとともに充填部2の長手方向の一端(本図では左端)の近傍に充填部を横断する破断線3を有する。充填部2にはドレッシング注入用の注入孔4が2つ開けられており、注入孔4はドレッシングを注入後、注入孔閉鎖シール5で密閉される。
【0030】
図2は該蓋の
図1に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。充填部2は蓋1の上側に突出している。充填部の一端の近傍に充填部を横断する破断線3が見えている。
図3は充填部を押し下げて破断線を破断した時の
図1に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。充填部2は破断線3で横断され、同時に蓋との境界を成す略長方形の2つの長辺に沿った破断線(
図1の3)も破断され、破断線を設けない短辺のみで蓋と結合し、全体が該短辺で支えられカップ内にぶら下がる状態となっている。そして充填部2は横断された部分で開口し、開口した部分7は下向きになっている。
【0031】
図4は本実施例に係る蓋の左側面図である。蓋1の上側中央部に充填部2が突出しており充填部の一端6が見えている。
図5は充填部が押し下げられて破断線が破断した時の蓋の左側面図である。蓋1の上側に充填部の一端6が破断されずに残っている。蓋の下側に押し下げられた充填部2とその開口部7が見えている。
【0032】
図6は本実施例に係るカップサラダ用カップの蓋を用いたカップサラダにおいて、充填部が押し下げられてカップ内のサラダにドレッシングが流下している様子を示す概念図である。カップサラダ容器8にサラダ10が入れられ本実施例に係る蓋1が被せられている。充填部2は押し下げられ充填部の開口部からドレッシング9がサラダ10に流下している。
【実施例2】
【0033】
図7ないし13に第4の発明に係るカップサラダ用カップの蓋を示す。本実施例はドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部を蓋の下側に突出して設ける形である。
図7は該蓋の平面図である。蓋1は略直方体の充填部2を有する。該蓋は、充填部2と蓋の充填部以外の部分の境界を成す略長方形の2つの長辺に沿って破断線3を有するとともに充填部2の長手方向の左端の近傍に充填部を横断する破断線3を有する。充填部2にはドレッシング注入用の注入孔4が2つ開けられており、注入孔4はドレッシングを注入後、注入孔閉鎖シール5で密閉される。充填部の左端側に充填部を押し下げるための突起11が設けられている。
【0034】
図8は本実施例に係る蓋の正面図である。蓋1の上側に充填部を押し下げるための突起11が設けられており、蓋の下側に充填部の下部2が見えている。
【0035】
図9は本実施例に係る蓋の
図7に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。充填部2は蓋1の下側に突出している。充填部の一端の近傍に充填部を横断する破断線3が見えている。
図10は充填部を押し下げて破断線を破断した時の
図7に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。充填部2は破断線3で横断され、同時に蓋との境界を成す略長方形の2つの長辺に沿った破断線(
図7の3)も破断され、破断線を設けない短辺のみで蓋と結合し、全体が該短辺で支えられカップ内にぶら下がる状態となっている。そして充填部2は横断された部分で開口し、開口した部分7は下向きになっている。
【0036】
図11は本実施例に係る蓋の左側面図である。蓋1の上側中央部に充填部を押し下げるための突起11が突出している。蓋1の下側に充填部の下部2が見えている。
図12は充填部が押し下げられて破断線が破断した時の蓋の左側面図である。蓋の下側に押し下げられた充填部2とその開口部7が見えている。破断されずに残っている充填部の一端6,及び充填部を押し下げるための突起11も見えている。
【0037】
図13は本実施例に係るカップサラダ用カップの蓋を用いたカップサラダにおいて、充填部が押し下げられてカップ内のサラダにドレッシングが流下している様子を示す概念図である。カップサラダ容器8にサラダ10が入れられ本実施例に係る蓋1が被せられている。充填部2は押し下げられ充填部の開口部からドレッシング9がサラダ10に流下している。
【実施例3】
【0038】
図14ないし18に第6の発明に係るカップサラダ用カップの蓋を示す。本実施例はドレッシング等の調味液を充填して密閉する充填部が蓋の上に袋状に設けられている形である。
図14は本実施例に係るカップサラダ用カップの蓋の正面図である。該蓋1の上に袋状の充填部2が設けられており、充填部2の口部が蓋の中央部で蓋と連結している。
【0039】
図15は本実施例に係る蓋の平面図である。蓋1の上側に袋状の充填部2が設けられており、充填部2の口部が蓋の中央部で蓋と連結している。
【0040】
図16は本実施例に係る蓋の
図15に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。蓋1の上側に袋状の充填部2が設けられており、充填部2の口部が蓋の中央部に設けられたドレッシング通過部12に連結している。ドレッシング通過部12は蓋材で閉鎖されている。該ドレッシング通過部の内周に沿って、該内周の一部を除いて破断線が設けられている。本実施例においてはドレッシング通過部の内周が充填部と蓋の充填部以外の部分との境界を成している。
【0041】
図17は、充填部2が押し潰され、圧力によりドレッシング通過部の内周に沿って設けられた破断線が破断し通過部が開放している状態の
図15に示すA-A‘の線で切断した時の断面図である。ドレッシング通過部12は開放され、該ドレッシング通過部を閉鎖していた蓋材13が、ドレッシング通過部の内周の破断線を設けられていない部分で蓋と結合しており、蓋の内側にぶら下がっている。
【0042】
図18は本実施例に係るカップサラダ用カップの蓋を用いたカップサラダにおいて、充填部が押し潰されてカップ内のサラダにドレッシングが流下している様子を示す概念図である。カップサラダ容器8にサラダ10が入れられ本実施例に係る蓋1が被せられている。充填部2は押し潰され充填部の通過部からドレッシング9がサラダ10に流下している。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本願発明はカップサラダ用カップの蓋に限定されることはなく、開封後にミルクやガムシロップといった調味液を加えて飲食するカップ入りの食品や飲料に応用できるものである。
【符号の説明】
【0044】
1 カップサラダ用カップの蓋
2 充填部
3 破断線
4 注入孔
5 注入孔閉鎖シール
6 充填部の一端
7 充填部の開口部
8 カップサラダ容器
9 ドレッシング
10 サラダ
11 充填部押し下げ用突起
12 ドレッシング通過部
13 ドレッシング通過部を閉鎖していた蓋材
【要約】
【課題】カップサラダ用カップの蓋であって、ドレッシングを充填する充填部を有し、充填部に圧力を加えることによりワンタッチで手を汚すことなくドレッシングをカップ内のサラダに注ぐことができるカップサラダ用カップの蓋を提供する。
【解決手段】蓋にドレッシング充填部を設け、該ドレッシング充填部と該蓋の該ドレッシング充填部以外の部分との境界に沿って、該境界の一部を除いて破断線を設けることにより、該充填部に圧力を加えることによって該破断線が破断して充填部の一部が開口し、充填部に充填したドレッシングをカップ内に注ぐことができるカップサラダ用カップの蓋。
【選択図】
図3