(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】広告装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20241225BHJP
G06Q 30/0251 20230101ALI20241225BHJP
【FI】
G06Q30/0242
G06Q30/0251
(21)【出願番号】P 2024109938
(22)【出願日】2024-07-09
【審査請求日】2024-07-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523335999
【氏名又は名称】株式会社イノベイト
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】池田 雅人
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-096202(JP,A)
【文献】特開2023-042682(JP,A)
【文献】特開2016-076125(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0120441(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの購買行動情報とを関連付けて記憶する購買行動記憶手段と、
複数のユーザー端末に対し、該ユーザー端末毎に異なる第2ユーザー識別情報を指定して、所定の商品・サービスに関する広告を配信する広告配信手段と、
前記第1ユーザー識別情報と前記第2ユーザー識別情報とを照合し、前記第2ユーザー識別情報と合致する前記第1ユーザー識別情報を特定することによって、前記広告配信手段の対象ユーザーのうち、前記購買行動記憶手段に情報が記憶されるユーザーを選定するユーザー特定手段と、
前記合致する第1ユーザー識別情報と関連付けられる前記購買行動情報に含まれる前記所定の商品・サービスに関する購入履歴情報に基づいて、前記合致する第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーのうち前記所定の商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す広告反応情報を算出する効果測定手段と、を有
し、
前記第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの数よりも、前記第2ユーザー識別情報で識別されるユーザーの数の方が多く、
前記効果測定手段が、前記広告配信手段による広告の配信者数のうち広告の対象商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す前記広告反応情報を算出することを特徴とする広告装置。
【請求項2】
第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの購買行動情報とを関連付けて記憶する購買行動記憶手段と、
複数のユーザー端末に対し、該ユーザー端末毎に異なる第1ユーザー端末識別情報を指定して、所定の商品・サービスに関する広告を配信する広告配信手段と、
前記第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報に紐付けられる第2ユーザー端末識別情報とを関連付けて記憶する読替情報記憶手段と、
前記第1ユーザー端末識別情報と前記第2ユーザー端末識別情報とを照合し、前記第1ユーザー端末識別情報と合致する前記第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる前記第1ユーザー識別情報を特定することによって、前記広告配信手段の対象ユーザーのうち、前記購買行動記憶手段に情報が記憶されるユーザーを選定するユーザー特定手段と、
前記合致する第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる第1ユーザー識別情報と関連付けられる前記購買行動情報に含まれる前記所定の商品・サービスに関する購入履歴情報に基づいて、前記合致する第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーのうち前記所定の商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す広告反応情報を算出する効果測定手段と、を有
し、
前記第2ユーザー端末識別情報で識別されるユーザーの数よりも、前記第1ユーザー端末識別情報で識別されるユーザーの数の方が多く、
前記効果測定手段が、前記広告配信手段による広告の配信者数のうち広告の対象商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す前記広告反応情報を算出することを特徴とする広告装置。
【請求項3】
広告装置において行われる広告方法であって、
広告配信手段が、複数のユーザー端末に対し、該ユーザー端末毎に異なる第2ユーザー識別情報を指定して、所定の商品・サービスに関する広告を配信するステップと、
ユーザー特定手段が、第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの購買行動情報とを関連付けて記憶する購買行動記憶手段における前記第1ユーザー識別情報と前記第2ユーザー識別情報とを照合し、前記第2ユーザー識別情報と合致する前記第1ユーザー識別情報を特定することによって、前記広告配信手段の対象ユーザーのうち、前記購買行動記憶手段に情報が記憶されるユーザーを選定するステップと、
効果測定手段が、前記合致する第1ユーザー識別情報と関連付けられる前記購買行動情報に含まれる前記所定の商品・サービスに関する購入履歴情報に基づいて、前記合致する第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーのうち前記所定の商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す広告反応情報を算出するステップと、を含
み、
前記第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの数よりも、前記第2ユーザー識別情報で識別されるユーザーの数の方が多く、
前記効果測定手段が、前記広告配信手段による広告の配信者数のうち広告の対象商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す前記広告反応情報を算出する広告方法。
【請求項4】
広告装置において行われる広告方法であって、
広告配信手段が、複数のユーザー端末に対し、該ユーザー端末毎に異なる第1ユーザー端末識別情報を指定して、所定の商品・サービスに関する広告を配信するステップと、
ユーザー特定手段が、前記第1ユーザー端末識別情報と、第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの購買行動情報とを関連付けて記憶する購買行動記憶手段における前記第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報に紐付けられる第2ユーザー端末識別情報とを関連付けて記憶する読替情報記憶手段における前記第2ユーザー端末識別情報と、を照合し、前記第1ユーザー端末識別情報と合致する前記第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる前記第1ユーザー識別情報を特定することによって、前記広告配信手段の対象ユーザーのうち、前記購買行動記憶手段に情報が記憶されるユーザーを選定するステップと、
効果測定手段が、前記合致する第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる第1ユーザー識別情報と関連付けられる前記購買行動情報に含まれる前記所定の商品・サービスに関する購入履歴情報に基づいて、前記合致する第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーのうち前記所定の商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す広告反応情報を算出するステップと、を含
み、
前記第2ユーザー端末識別情報で識別されるユーザーの数よりも、前記第1ユーザー端末識別情報で識別されるユーザーの数の方が多く、
前記効果測定手段が、前記広告配信手段による広告の配信者数のうち広告の対象商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す前記広告反応情報を算出する広告方法。
【請求項5】
コンピューターに、請求項
3又は4に記載の方法を実行させるための広告プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
広告の効果検証を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
広告は、商品・サービスの販売促進を目的として行われることが多い。商品・サービスの売れ行きは、重要な経営指標である売上高に直結するものであり、そして、経営指標に密接な関係の有る広告の費用対効果は正確に把握されるべきである。
【0003】
そのような背景下、広告の費用対効果を正確に把握しようとする試みが盛んに行われており、例えば、特許文献1、2では、放送を利用する広告の費用対効果を測る技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2022-183317号公報
【文献】特開2022-140015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年、個々のユーザーへ効果的に働きかけるために、スマートフォン等ユーザー端末への広告配信が重要視される中、上記の従来技術において、ユーザー端末へ配信される広告の効果測定に適用することが出来ないという問題点があった。
そこで本発明では、上記問題点を鑑み、ユーザー端末へ配信される広告に関する効果測定の精度を高める広告装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示する広告装置の一形態は、第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの購買行動情報とを関連付けて記憶する購買行動記憶手段と、複数のユーザー端末に対し、該ユーザー端末毎に異なる第2ユーザー識別情報を指定して、所定の商品・サービスに関する広告を配信する広告配信手段と、前記第1ユーザー識別情報と前記第2ユーザー識別情報とを照合し、前記第2ユーザー識別情報と合致する前記第1ユーザー識別情報を特定することによって、前記広告配信手段の対象ユーザーのうち、前記購買行動記憶手段に情報が記憶されるユーザーを選定するユーザー特定手段と、前記合致する第1ユーザー識別情報と関連付けられる前記購買行動情報に含まれる前記所定の商品・サービスに関する購入履歴情報に基づいて、前記合致する第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーのうち前記所定の商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す広告反応情報を算出する効果測定手段と、を有し、前記第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの数よりも、前記第2ユーザー識別情報で識別されるユーザーの数の方が多く、前記効果測定手段が、前記広告配信手段による広告の配信者数のうち広告の対象商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す前記広告反応情報を算出することを特徴とする。
【0007】
また、開示する広告装置の一形態は、第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの購買行動情報とを関連付けて記憶する購買行動記憶手段と、複数のユーザー端末に対し、該ユーザー端末毎に異なる第1ユーザー端末識別情報を指定して、所定の商品・サービスに関する広告を配信する広告配信手段と、前記第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報に紐付けられる第2ユーザー端末識別情報とを関連付けて記憶する読替情報記憶手段と、前記第1ユーザー端末識別情報と前記第2ユーザー端末識別情報とを照合し、前記第1ユーザー端末識別情報と合致する前記第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる前記第1ユーザー識別情報を特定することによって、前記広告配信手段の対象ユーザーのうち、前記購買行動記憶手段に情報が記憶されるユーザーを選定するユーザー特定手段と、前記合致する第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる第1ユーザー識別情報と関連付けられる前記購買行動情報に含まれる前記所定の商品・サービスに関する購入履歴情報に基づいて、前記合致する第2ユーザー端末識別情報に紐付けられる第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーのうち前記所定の商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す広告反応情報を算出する効果測定手段と、を有し、前記第2ユーザー端末識別情報で識別されるユーザーの数よりも、前記第1ユーザー端末識別情報で識別されるユーザーの数の方が多く、前記効果測定手段が、前記広告配信手段による広告の配信者数のうち広告の対象商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す前記広告反応情報を算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
開示する広告装置は、ユーザー端末へ配信される広告に関する効果測定の精度を高める。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態に係る広告装置の概要を説明する図である。
【
図2】本実施の形態に係る広告装置の機能ブロック図である。
【
図3】本実施の形態に係る購買行動記憶手段の一例を示す図である。
【
図4】本実施の形態に係る読替情報記憶手段の一例を示す図である。
【
図5】本実施の形態に係る広告装置のハードウエア構成例を示す図である。
【
図6】本実施の形態に係る広告装置による処理例の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本実施の形態に係る広告装置による処理例の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る広告装置の動作原理)
【0011】
図1乃至4を用いて、本実施の形態に係る広告装置(以下、単に「本装置」という。)100の動作原理について説明する。
図1は、本装置100と他装置との接続関係を示す図であり、
図2は、本装置100の機能ブロック図である。
図3及び4は、記憶手段110、120の一例を示す図である。
【0012】
図1で示すように、本装置100は、通信ネットワーク310を介してユーザー端末300に接続される。通信ネットワーク310は、有線の形態でも無線の形態でもどちらでも良い。また、ユーザー端末300は、スマートフォンの様な携帯情報端末でも良く、ノート型・デスクトップ型のパーソナルコンピューターであっても良い。
【0013】
図2で示すように、本装置100は、購買行動記憶手段110、読替情報記憶手段120、広告配信手段130、ユーザー特定手段140、効果測定手段150を有する。なお、本装置100は、購買行動記憶手段110及び読替情報記憶手段120を直接有する形態でなくても良く、通信ネットワーク310を介して購買行動記憶手段110及び読替情報記憶手段120に記憶される情報を利用できる形態であれば良い。
【0014】
購買行動記憶手段110は、第1ユーザー識別情報220と、第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290の購買行動情報260と、を関連付けて記憶する。第1ユーザー識別情報220は、例えば、小売事業者における会員IDである。第1ユーザー識別情報220には、年齢、性別、住所、家族構成等ユーザー290の属性を識別する情報が含まれても良い。
【0015】
購買行動情報260は、所謂、商品・サービスの購入履歴情報270であり、いつ、どこで、何を、幾らで購入したか等、商品・サービスの購入に関する詳細情報が分かる情報である。
【0016】
図3は、購買行動記憶手段110の一例を示す図である。
図3で示すように、購買行動記憶手段110は、例えば、第1ユーザー識別情報220:10000で識別されるユーザー290が、7月3日に、コンビニエンスストアで、インスタントラーメンを150円で購入したとする購買行動情報260を記憶する。また、購買行動記憶手段110は、例えば、第1ユーザー識別情報220:1000Nで識別されるユーザー290が、7月3日に、スーパーマーケットで、牛肉200gを600円で購入したとする購買行動情報260を記憶する。
【0017】
なお、購買行動記憶手段110に記憶される情報220、260は、ユーザー端末300にインストールされるアプリケーションによって収集され、本装置100へ通知される形態としても良い。
【0018】
読替情報記憶手段120は、第1ユーザー識別情報220と、第1ユーザー識別情報220に紐付けられる第2ユーザー端末識別情報250と、を関連付けて記憶する。第2ユーザー端末識別情報250は、ユーザー端末300及びユーザー端末300にインストールされているアプリケーションを指定して広告210を通知する場合にユーザー端末300を特定するための情報である。第2ユーザー端末識別情報250は、所謂広告ID(広告識別子)と呼ばれるものである。
【0019】
図4は、読替情報記憶手段120の一例を示す図である。
図4で示すように、読替情報記憶手段120は、例えば、第1ユーザー識別情報220:10000と、第2ユーザー端末識別情報250:AJJJJと、を関連付けて記憶する。また、読替情報記憶手段120は、例えば、第1ユーザー識別情報220:1000Mと、第2ユーザー端末識別情報250:AJJJMと、を関連付けて記憶する。このように、ユーザー端末識別情報250は、不規則な文字列情報である。
【0020】
なお、読替情報記憶手段120に記憶される情報220、250は、ユーザー端末300にインストールされるアプリケーションによって収集され、本装置100へ通知される形態としても良い。
【0021】
広告配信手段130は、複数(多数)のユーザー端末300に対し、ユーザー端末300毎に異なる第2ユーザー識別情報230を指定して、所定の商品・サービスに関する広告210を配信する。
【0022】
ここで、第2ユーザー識別情報230は、例えば、小売事業者における会員IDである。広告配信手段130は、例えば、ユーザー端末300にインストールされている小売事業者の販売促進用アプリケーションに対し、小売事業者における会員ID230を指定して広告210を配信する形態であっても良い。
【0023】
また、広告配信手段130は、複数(多数)のユーザー端末300に対し、ユーザー端末300毎に異なる第1ユーザー端末識別情報240を指定して、所定の商品・サービスに関する広告210を配信する形態としても良い。
【0024】
ここで、第1ユーザー端末識別情報240は、ユーザー端末300及びユーザー端末300にインストールされているアプリケーションを指定して広告210を通知する場合にユーザー端末300を特定するための情報である。第1ユーザー端末識別情報240は、所謂広告ID(広告識別子)と呼ばれるものである。
【0025】
ユーザー特定手段140は、第1ユーザー識別情報220と第2ユーザー識別情報230とを照合し、第2ユーザー識別情報230と合致する第1ユーザー識別情報220を特定する。ここで、第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290の数よりも、第2ユーザー識別情報230で識別されるユーザー290の数の方が多くなることを想定している。
【0026】
ユーザー特定手段140は、広告配信手段130による広告210を受け取ったユーザー290のうち、購買行動記憶手段110に情報が記憶されるユーザー290を選定する処理を行っている。
【0027】
また、ユーザー特定手段140は、第1ユーザー端末識別情報240と第2ユーザー端末識別情報250とを照合し、第1ユーザー端末識別情報240と合致する第2ユーザー端末識別情報250に紐付けられる第1ユーザー識別情報220を特定する形態としても良い。ここで、第2ユーザー端末識別情報250で識別されるユーザー290の数よりも、第1ユーザー端末識別情報240で識別されるユーザー290の数の方が多くなることを想定している。
【0028】
ユーザー特定手段140は、広告配信手段130による広告210を受け取ったユーザー290のうち、購買行動記憶手段110に情報が記憶されるユーザー290を選定する処理を行っている。
【0029】
効果測定手段150は、ユーザー特定手段140によって特定された第1ユーザー識別情報220と関連付けられる購買行動情報260に含まれる広告210の対象商品・サービスに関する購入履歴情報270に基づいて処理を行う。効果測定手段150は、ユーザー特定手段140によって特定された第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290のうち広告210の対象商品・サービスを購入したユーザー290がどの程度いるかを表す広告反応情報280を算出する。
【0030】
また、効果測定手段150は、ユーザー特定手段140によって特定された第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290のうち、広告210の配信日から所定の期間内に広告210の対象商品・サービスを購入したユーザー290に関する広告反応情報280を算出する形態としても良い。こうすることにより、広告210の効果をより精緻に測定することができる。
【0031】
効果測定手段150は、広告配信手段130による広告210の配信者数のうち広告210の対象商品・サービスを購入したユーザー290がどの程度いるかを表す広告反応情報280を算出する形態としても良い。
【0032】
効果測定手段150は、広告反応情報280について、広告210の対象商品・サービスを所定期間内に所定回数以上購入したユーザー数を基準に算出したり、性別等ユーザー290の属性・時間帯毎の購入状況に限定して算出したりする形態としても良い。
本装置100は、上記の動作原理に基づいて、ユーザー端末300へ配信される広告210に関する効果測定の精度を高める。
(本実施の形態に係る広告装置のハードウエア構成)
【0033】
図5を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。
図5は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。
図5で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)510、ROM(Read-Only Memory)520、RAM(Random Access Memory)530、補助記憶装置540、通信I/F550、入力装置560、表示装置570、記憶媒体I/F580を有する。
【0034】
CPU510は、ROM520に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM530に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM520は、CPU510が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM530は、CPU510でROM520に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0035】
補助記憶装置540は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置540は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0036】
通信I/F550は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク310に接続し、通信機能を提供する他装置300とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0037】
入力装置560は、キーボードなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。表示装置(出力装置)570は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。記憶媒体I/F580は、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリなどの記憶媒体590とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0038】
本装置100が有する各手段は、CPU510が、ROM520又は補助記憶装置540に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F550を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記憶媒体I/F580を介して記憶媒体590から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る広告装置による処理例)
(1)ユーザー識別情報230を指定して広告210の配信を行う処理例
【0039】
図6を用いて、本装置100によるユーザー識別情報230を指定して広告210の配信を行う処理例について説明する。
図6は、本装置100によるユーザー識別情報230を指定して広告210の配信を行う処理例の流れを示すフローチャートである。
【0040】
S10で広告配信手段130が、複数(多数)のユーザー端末300に対し、ユーザー端末300毎に異なる第2ユーザー識別情報230を指定して、所定の商品・サービスに関する広告210を配信する。
【0041】
ここで、第2ユーザー識別情報230は、例えば、小売事業者における会員IDである。広告配信手段130は、例えば、ユーザー端末300にインストールされている小売事業者の販売促進用アプリケーションに対し、小売事業者における会員IDを指定して広告210を配信する形態であっても良い。
【0042】
S20でユーザー特定手段140が、第1ユーザー識別情報220と第2ユーザー識別情報230とを照合し、第2ユーザー識別情報230と合致する第1ユーザー識別情報220を特定する。ここで、第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290の数よりも、第2ユーザー識別情報230で識別されるユーザー290の数の方が多くなることを想定している。
【0043】
ユーザー特定手段140は、広告配信手段130による広告210を受け取ったユーザー290のうち、購買行動記憶手段110に情報が記憶されるユーザー290を選定する処理を行っている。
【0044】
S30で効果測定手段150が、S20において特定された第1ユーザー識別情報220と関連付けられる購買行動情報260に含まれる広告210の対象商品・サービスに関する購入履歴情報270に基づいて処理を行う。効果測定手段150は、ユーザー特定手段140によって特定された第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290のうち広告210の対象商品・サービスを購入したユーザー290がどの程度いるかを表す広告反応情報280を算出する。
【0045】
また、効果測定手段150は、ユーザー特定手段140によって特定された第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290のうち、広告210の配信日から所定の期間内に広告210の対象商品・サービスを購入したユーザー290に関する広告反応情報280を算出する形態としても良い。こうすることにより、広告210の効果をより精緻に測定することができる。
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、ユーザー端末300へ配信される広告210に関する効果測定の精度を高めることができる。
(2)ユーザー端末識別情報240を指定して広告210の配信を行う処理例
【0046】
図7を用いて、本装置100によるユーザー端末識別情報240を指定して広告210の配信を行う処理例について説明する。
図6は、ユーザー端末識別情報240を指定して広告210の配信を行う処理例の流れを示すフローチャートである。
【0047】
S110で広告配信手段130が、複数(多数)のユーザー端末300に対し、ユーザー端末300毎に異なる第1ユーザー端末識別情報240を指定して、所定の商品・サービスに関する広告210を配信する。
【0048】
ここで、第1ユーザー端末識別情報240は、ユーザー端末300及びユーザー端末300にインストールされているアプリケーションを指定して広告210を通知する場合にユーザー端末300を特定するための情報である。第1ユーザー端末識別情報240は、所謂広告ID(広告識別子)と呼ばれるものである。
【0049】
S120でユーザー特定手段140が、第1ユーザー端末識別情報240と第2ユーザー端末識別情報250とを照合し、第1ユーザー端末識別情報240と合致する第2ユーザー端末識別情報250に紐付けられる第1ユーザー識別情報220を特定する。ここで、第2ユーザー端末識別情報250で識別されるユーザー290の数よりも、第1ユーザー端末識別情報240で識別されるユーザー290の数の方が多くなることを想定している。
【0050】
ユーザー特定手段140は、広告配信手段130による広告210を受け取ったユーザー290のうち、購買行動記憶手段110に情報が記憶されるユーザー290を選定する処理を行っている。
【0051】
S130で効果測定手段150が、S120において特定された第1ユーザー識別情報220と関連付けられる購買行動情報260に含まれる広告210の対象商品・サービスに関する購入履歴情報270に基づいて処理を行う。効果測定手段150は、ユーザー特定手段140によって特定された第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290のうち広告210の対象商品・サービスを購入したユーザー290がどの程度いるかを表す広告反応情報280を算出する。
【0052】
また、効果測定手段150は、ユーザー特定手段140によって特定された第1ユーザー識別情報220で識別されるユーザー290のうち、広告210の配信日から所定の期間内に広告210の対象商品・サービスを購入したユーザー290に関する広告反応情報280を算出する形態としても良い。こうすることにより、広告210の効果をより精緻に測定することができる。
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、ユーザー端末300へ配信される広告210に関する効果測定の精度を高めることができる。
【0053】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0054】
100 広告装置
110 購買行動記憶手段
120 読替情報記憶手段
130 広告配信手段
140 ユーザー特定手段
150 効果測定手段
210 広告
220 第1ユーザー識別情報
230 第2ユーザー識別情報
240 第1ユーザー端末識別情報
250 第2ユーザー端末識別情報
260 購買行動情報
270 購入履歴情報
280 広告反応情報
290 ユーザー
300 ユーザー端末
310 通信ネットワーク
510 CPU
520 ROM
530 RAM
540 補助記憶装置
550 通信インターフェース
560 入力装置
570 出力装置
580 記憶媒体インターフェース
590 記憶媒体
【要約】 (修正有)
【課題】ユーザー端末へ配信される広告に関する効果測定の精度を高める広告装置及び公告方法を提供する。
【解決手段】広告装置は、第1ユーザー識別情報と該第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーの購買行動情報とを関連付けて記憶する購買行動記憶手段と、複数のユーザー端末に対し、ユーザー端末毎に異なる第2ユーザー識別情報を指定して、所定の商品・サービスに関する広告を配信する広告配信手段と、第1ユーザー識別情報と第2ユーザー識別情報とを照合し、第2ユーザー識別情報と合致する第1ユーザー識別情報を特定するユーザー特定手段と、合致する第1ユーザー識別情報と関連付けられる購買行動情報に含まれる所定の商品・サービスに関する購入履歴情報に基づいて、合致する第1ユーザー識別情報で識別されるユーザーのうち所定の商品・サービスを購入したユーザーがどの程度いるかを表す広告反応情報を算出する効果測定手段と、を有する。
【選択図】
図2