IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ゼストの特許一覧

特許7610323スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム
<>
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図1
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図2
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図3
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図4
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図5
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図6
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図7
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図8
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図9
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図10
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図11
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図12
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図13
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図14
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図15
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図16
  • 特許-スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/109 20230101AFI20241225BHJP
【FI】
G06Q10/109
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2024171316
(22)【出願日】2024-09-30
【審査請求日】2024-10-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513202801
【氏名又は名称】株式会社ゼスト
(74)【代理人】
【識別番号】100123881
【弁理士】
【氏名又は名称】大澤 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100134625
【弁理士】
【氏名又は名称】大沼 加寿子
(72)【発明者】
【氏名】一色 淳之介
(72)【発明者】
【氏名】豊島 正規
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-161770(JP,A)
【文献】特開2020-144621(JP,A)
【文献】特開2021-015503(JP,A)
【文献】特開2018-106494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1のコンピュータ又は協働する複数のコンピュータにより構成され、ユーザの操作に応じて任意の数の予定情報を含むスケジュールを編集するスケジュール編集部を備えるスケジュール編集システムであって、
前記各予定情報が、該予定情報が示す行動を実行する実行者を示す実行者情報、該行動の開始時刻を含む時刻情報、及び該行動の実行対象を示す対象情報を含み、
前記スケジュール編集システムが、
前記実行対象に設定された属性を取得する属性取得部と、
編集対象のスケジュールに含まれる予定情報のうち所定のグループ化条件を満たす予定情報が2以上あることを検出した場合にそれらの予定情報をグループ化したグループを自動的に作成し、該グループ化条件が、実行者が共通であり、実行対象に設定された属性が共通であって、かつ開始時刻のばらつきに関する所定の条件を満たす、であるグループ設定部と、
前記グループ設定部により作成されたグループに属する予定情報に対する一括編集操作を受け付ける一括編集操作受付部と、
前記一括編集操作受付部が受け付けた編集操作に応じて、前記グループに属する予定情報を一括して編集する一括編集部とを備えることを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項2】
請求項1に記載のスケジュール編集システムであって、
前記各予定情報が、前記開始時刻を設定可能な時間範囲である開始可能時間帯の情報を含み、
前記開始時刻のばらつきに関する所定の条件が、前記開始可能時間帯が共通であること、であることを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項3】
請求項1に記載のスケジュール編集システムであって、
前記開始時刻のばらつきに関する所定の条件が、前記開始時刻が、所定の基準時刻を基準に所定の時間単位で定めた時刻区分における同じ時刻区分に属すること、であることを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のスケジュール編集システムであって、
前記実行対象に設定された属性は、該実行対象が存在する場所を示すエリア情報であることを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項5】
請求項2又は3に記載のスケジュール編集システムであって、
前記実行対象に設定された属性は、複数の実行対象間の関係性を示す関係情報であることを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項6】
請求項2又は3に記載のスケジュール編集システムであって、
前記一括編集操作は、開始時刻の変更操作であり、
前記一括編集部は、該開始時刻の変更操作に応じて、前記グループに属する予定情報全ての開始時刻を、同じ時間だけずらす編集を行うことを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項7】
請求項2又は3に記載のスケジュール編集システムであって、
前記一括編集操作は、実行者の変更操作であり、
前記一括編集部は、該実行者の変更操作に応じて、前記グループに属する予定情報全ての実行者を、同じ内容に変更する編集を行うことを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項8】
請求項2又は3に記載のスケジュール編集システムであって、
前記グループ設定部は、前記グループの作成を行った後で、該グループに属する全ての予定情報と比較して前記グループ化条件を満たす予定情報を新たに検出した場合に、該新たに生じた予定情報を、前記グループに追加することを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項9】
請求項2又は3に記載のスケジュール編集システムであって、
前記グループ設定部が作成したグループに属する各予定情報に関し、該予定情報が前記グループ化条件を満たさなくなるような特定の編集の操作を受け付けるための専用の操作部である特定操作部を備え、
前記特定操作部への操作を検出した場合に、前記スケジュール編集部が該特定操作部と対応する予定情報に対して前記特定の編集を行い、前記グループ設定部が該特定操作部と対応する予定情報を前記グループから除外することを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項10】
請求項2又は3に記載のスケジュール編集システムであって、
編集したスケジュールを、表示器上の画面に、実行者ごとに欄を作って、複数の実行者分並べて共通の時間軸に沿って、グループ化されていない予定情報は予定情報単位のアイコンで、グループ化された予定情報はグループ単位のアイコンで表示させる第1表示制御部と、
前記グループ単位のアイコンの選択に応じて、前記画面中の、上記実行者ごとの欄以外の部分に、選択されたアイコンと対応するグループに属する各予定情報の内容を表示させる第2表示制御部と、
前記画面中の、前記実行者ごとの欄と並列の欄に、前記共通の時間軸に沿って、実行者が定められていない予定情報を示すアイコンを表示させる第3表示制御部とを備え、
前記一括編集操作受付部は、前記グループ単位のアイコンを他の実行者の欄又は前記実行者が定められていない予定情報の欄に移動させる操作を、実行者を移動後の欄と対応する内容に変更する前記一括編集操作として受け付け、
前記一括編集部は、該一括編集操作に応じて、操作されたアイコンと対応するグループに属する予定情報全ての実行者を、前記移動後の欄と対応する内容に変更する編集を行うことを特徴とするスケジュール編集システム。
【請求項11】
1のコンピュータ又は協働する複数のコンピュータが実行し、ユーザの操作に応じて任意の数の予定情報を含むスケジュールを編集するスケジュール編集方法であって、
前記各予定情報が、該予定情報が示す行動を実行する実行者を示す実行者情報、該行動の開始時刻を含む時刻情報、及び該行動の実行対象を示す対象情報を含み、
前記スケジュール編集方法が、
前記実行対象に設定された属性を取得する属性取得手順と、
編集対象のスケジュールに含まれる予定情報のうち所定のグループ化条件を満たす予定情報が2以上あることを検出した場合にそれらの予定情報をグループ化したグループを自動的に作成し、該グループ化条件が、実行者が共通であり、実行対象に設定された属性が共通であって、かつ開始時刻のばらつきに関する所定の条件を満たす、であるグループ設定手順と、
前記グループ設定手順で作成されたグループに属する予定情報に対する一括編集操作を受け付ける一括編集操作受付手順と、
前記一括編集操作受付手順で受け付けた編集操作に応じて、前記グループに属する予定情報を一括して編集する一括編集手順とを備えることを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項12】
請求項11に記載のスケジュール編集方法であって、
前記各予定情報が、前記開始時刻を設定可能な時間範囲である開始可能時間帯の情報を含み、
前記開始時刻のばらつきに関する所定の条件が、前記開始可能時間帯が共通であること、であることを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項13】
請求項11に記載のスケジュール編集方法であって、
前記開始時刻のばらつきに関する所定の条件が、前記開始時刻が、所定の基準時刻を基準に所定の時間単位で定めた時刻区分における同じ時刻区分に属すること、であることを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項14】
請求項12又は13に記載のスケジュール編集方法であって、
前記実行対象に設定された属性は、該実行対象が存在する場所を示すエリア情報であることを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項15】
請求項12又は13に記載のスケジュール編集方法であって、
前記実行対象に設定された属性は、複数の実行対象間の関係性を示す関係情報であることを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項16】
請求項12又は13に記載のスケジュール編集方法であって、
前記一括編集操作は、開始時刻の変更操作であり、
前記一括編集手順で、該開始時刻の変更操作に応じて、前記グループに属する予定情報全ての開始時刻を、同じ時間だけずらす編集を行うことを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項17】
請求項12又は13に記載のスケジュール編集方法であって、
前記一括編集操作は、実行者の変更操作であり、
前記一括編集手順で、該実行者の変更操作に応じて、前記グループに属する予定情報全ての実行者を、同じ内容に変更する編集を行うことを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項18】
請求項12又は13に記載のスケジュール編集方法であって、
前記グループ設定手順は、前記グループの作成を行った後で、該グループに属する全ての予定情報と比較して前記グループ化条件を満たす予定情報を新たに検出した場合に、該新たに生じた予定情報を、前記グループに追加する手順を含むことを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項19】
請求項12又は13に記載のスケジュール編集方法であって、
前記グループ設定手順で作成したグループに属する各予定情報に関し、該予定情報が前記グループ化条件を満たさなくなるような特定の編集の操作を受け付けるための専用の操作部である特定操作部を設け、
前記特定操作部への操作を検出した場合に、該特定操作部と対応する予定情報に対して前記特定の編集を行い、該特定操作部と対応する予定情報を前記グループから除外することを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項20】
請求項12又は13に記載のスケジュール編集方法であって、
編集したスケジュールを、表示器上の画面に、実行者ごとに欄を作って、複数の実行者分並べて共通の時間軸に沿って、グループ化されていない予定情報は予定情報単位のアイコンで、グループ化された予定情報はグループ単位のアイコンで表示させる第1表示制御手順と、
前記グループ単位のアイコンの選択に応じて、前記画面中の、上記実行者ごとの欄以外の部分に、選択されたアイコンと対応するグループに属する各予定情報の内容を表示させる第2表示制御手順と、
前記画面中の、前記実行者ごとの欄と並列の欄に、前記共通の時間軸に沿って、実行者が定められていない予定情報を示すアイコンを表示させる第3表示制御手順とを備え、
前記一括編集操作受付手順で、前記グループ単位のアイコンを他の実行者の欄又は前記実行者が定められていない予定情報の欄に移動させる操作を、実行者を移動後の欄と対応する内容に変更する前記一括編集操作として受け付け、
前記一括編集手順で、該一括編集操作に応じて、操作されたアイコンと対応するグループに属する予定情報全ての実行者を、前記移動後の欄と対応する内容に変更する編集を行うことを特徴とするスケジュール編集方法。
【請求項21】
1のコンピュータに又は複数のコンピュータを協働させて、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のスケジュール編集方法の各手順を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スケジュール編集システム、スケジュール編集方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スケジュールを編集するスケジュール編集システムにおいて、複数の予定を関連付け、そのうち1の予定の変更に伴い関連する予定の内容も変更できるようにすることが知られている。
特許文献1には、ユーザが選択した複数の予定を関連付け、そのうち1つが変更されると関連付けられた予定の変更要否を確認することが記載されている。
特許文献2には、複数の予定を関連マークにより関連付け、ある予定の日付が変更されると、その予定に関連付けられた予定の日付もそれと同じ日数だけずらすことが記載されている。
【0003】
特許文献3には、予定の登録時に同じ合計スケジュール番号を付すことで複数のユーザの予定を関連付けて登録し、そのうち1のユーザの予定が変更された場合に、関連付けられた他のユーザの予定も同時に変更することが記載されている。
特許文献4には、定例的、周期的に発生するスケジュールを定例スケジュール番号により関連付け、それらの関連付けたスケジュールを一括して修正/削除することが記載されている。
特許文献5には、登録済の予定と時間が重複する予定が入力されると、ユーザに確認の上それらの予定を関連付けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-22495号公報
【文献】特開平10-293783号公報
【文献】特開2000-57217号公報
【文献】特開2000-90156号公報
【文献】特許第4933506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、スケジュール編集システムを用いて編集するスケジュールには、タスクを比較的短時間のうちに多数回実行するような予定が含まれることがある。
一例として、介護サービスにおける「定期巡回」は、1人のスタッフが複数の利用者を担当することがしばしばある。この場合、定期巡回に従事するスタッフのスケジュールに、少しずつ時間をずらして複数の利用者にそれぞれサービスを提供するタスクが含まれることが考えられる。
【0006】
各利用者へのサービスの提供は、対象が異なるタスクであるので個別に編集したい一方、全てのタスクを完全に独立に編集するものとすると、例えば一連の「定期巡回」の実施時刻を前後にずらしたいような場合に、各タスクの実施時刻を個別に変更する必要があり、操作が面倒であるという問題があった。
【0007】
これに対し、特許文献1乃至4に記載の技術は、比較的離れた時間帯の関連する予定や、複数人が同時に行う予定を関連付けるものであり、このような問題の解決には適さない。特許文献5には、関連付けられた複数の予定の編集について、特段効率化に資する開示はない。
また、上記のような問題は、介護サービス以外の分野で用いるスケジュールを編集する場合にも、同様に発生し得るものである。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、タスクを比較的短時間のうちに複数回実行するような予定を含むスケジュールを、効率よく編集できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の目的を達成するため、この発明のスケジュール編集システムは、1のコンピュータ又は協働する複数のコンピュータにより構成され、ユーザの操作に応じて任意の数の予定情報を含むスケジュールを編集するスケジュール編集部を備えるスケジュール編集システムであって、上記各予定情報が、該予定情報が示す行動を実行する実行者を示す実行者情報、該行動の開始時刻を含む時刻情報、及び該行動の実行対象を示す対象情報を含む。
【0010】
上記スケジュール編集システムは、上記実行対象に設定された属性を取得する属性取得部と、編集対象のスケジュールに含まれる予定情報のうち所定のグループ化条件を満たす予定情報が2以上あることを検出した場合にそれらの予定情報をグループ化したグループを自動的に作成し、該グループ化条件が、実行者が共通であり、実行対象に設定された属性が共通であって、かつ開始時刻のばらつきに関する所定の条件を満たす、であるグループ設定部と、上記グループ設定部により作成されたグループに属する予定情報に対する一括編集操作を受け付ける一括編集操作受付部と、上記一括編集操作受付部が受け付けた編集操作に応じて、上記グループに属する予定情報を一括して編集する一括編集部とを備える。
【0011】
このようなスケジュール編集システムにおいて、上記各予定情報が、上記開始時刻を設定可能な時間範囲である開始可能時間帯の情報を含み、上記開始時刻のばらつきに関する所定の条件が、上記開始可能時間帯が共通であること、であるとよい。
あるいは、上記開始時刻のばらつきに関する所定の条件が、上記開始時刻が、所定の基準時刻を基準に所定の時間単位で定めた時刻区分における同じ時刻区分に属すること、であるとよい。
【0012】
また、上記の各スケジュール編集システムにおいて、上記実行対象に設定された属性が、該実行対象が存在する場所を示すエリア情報であるとよい。
あるいは、上記実行対象に設定された属性が、複数の実行対象間の関係性を示す関係情報であるとよい。
【0013】
また、上記の各スケジュール編集システムにおいて、上記一括編集操作が、開始時刻の変更操作であり、上記一括編集部が、該開始時刻の変更操作に応じて、上記グループに属する予定情報全ての開始時刻を、同じ時間だけずらす編集を行うとよい。
あるいは、上記一括編集操作が、実行者の変更操作であり、上記一括編集部が、該実行者の変更操作に応じて、上記グループに属する予定情報全ての実行者を、同じ内容に変更する編集を行うとよい。
【0014】
また、上記の各スケジュール編集システムにおいて、上記グループ設定部が、上記グループの作成を行った後で、該グループに属する全ての予定情報と比較して上記グループ化条件を満たす予定情報を新たに検出した場合に、該新たに生じた予定情報を、上記グループに追加するとよい。
【0015】
また、上記の各スケジュール編集システムにおいて、上記グループ設定部が作成したグループに属する各予定情報に関し、該予定情報が上記グループ化条件を満たさなくなるような特定の編集の操作を受け付けるための専用の操作部である特定操作部を備え、上記特定操作部への操作を検出した場合に、上記スケジュール編集部が該特定操作部と対応する予定情報に対して上記特定の編集を行い、上記グループ設定部が該特定操作部と対応する予定情報を上記グループから除外するとよい。
【0016】
また、上記の各スケジュール編集システムにおいて、編集したスケジュールを、表示器上の画面に、実行者ごとに欄を作って、複数の実行者分並べて共通の時間軸に沿って、グループ化されていない予定情報は予定情報単位のアイコンで、グループ化された予定情報はグループ単位のアイコンで表示させる第1表示制御部と、上記グループ単位のアイコンの選択に応じて、上記画面中の、上記実行者ごとの欄以外の部分に、選択されたアイコンと対応するグループに属する各予定情報の内容を表示させる第2表示制御部と、上記画面中の、上記実行者ごとの欄と並列の欄に、上記共通の時間軸に沿って、実行者が定められていない予定情報を示すアイコンを表示させる第3表示制御部とを設け、上記一括編集操作受付部は、上記グループ単位のアイコンを他の実行者の欄又は上記実行者が定められていない予定情報の欄に移動させる操作を、実行者を移動後の欄と対応する内容に変更する上記一括編集操作として受け付け、上記一括編集部は、該一括編集操作に応じて、操作されたアイコンと対応するグループに属する予定情報全ての実行者を、上記移動後の欄と対応する内容に変更する編集を行うとよい。
【0017】
以上のような本発明は、上記のシステムの発明として実施する他、装置、方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体など、任意の態様で実施可能である。
【発明の効果】
【0018】
以上のようなこの発明によれば、タスクを比較的短時間のうちに複数回実行するような予定を含むスケジュールを、効率よく編集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】この発明の一実施形態であるスケジュール編集システム及びその動作に関連する装置の配置について説明するための図である。
図2図1に示したスケジュール編集システム100のハードウェア構成を示す図である。
図3図1に示したスケジュール編集システムが備える、スケジュールの編集及び表示に関連する機能の構成を示す機能ブロック図である。
図4図3に示したスケジュール情報121の構成を示す図である。
図5図3に示したスタッフリスト122の構成を示す図である
図6図3に示した利用者リスト123の構成を示す図である。
図7】利用者リスト123に登録される情報の例を示す図である。
図8】スケジュール情報121の具体例を示す図である。
図9】スケジュール編集システム100におけるスケジュールの表示例を示す図である。
図10】スケジュール画面200の表示指示に応じてスケジュール編集システム100が実行する処理のフローチャートである。
図11】同じく、スケジュール画面200におけるグループの選択操作に応じた処理のフローチャートである。
図12】同じく、予定アイコンの移動操作に応じた処理のフローチャートである。
図13】同じく、グループアイコンの移動操作に応じた処理のフローチャートである。
図14】同じく、特定操作部の操作に応じた処理のフローチャートである。
図15】この発明のスケジュール編集システムの変形例におけるスケジュール情報121の構成を示す図である。
図16】スケジュール画面200の表示指示に応じて変形例のスケジュール編集システムが実行する処理の、図10の処理との差分を示す図である。
図17】変形例に沿った予定のグループ化の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず図1に、この発明の一実施形態であるスケジュール編集システム及びその動作に関連する装置の配置を示す。図2に、図1のスケジュール編集システム100のハードウェア構成を示す。
【0021】
図1に示すスケジュール編集システム100がこの発明のスケジュール編集システムの実施形態であるが、ユーザ端末300を含むシステムも、この発明のスケジュール編集システムの実施形態である。
スケジュール編集システム100は、対象者を訪問してサービスを提供する事業者(以下、「訪問サービス提供事業者」という。)に対し、そのスタッフのスケジュールを編集する機能を提供するシステムである。この実施形態では、提供するサービスとして、例えば医療、看護、介護のサービスを想定している。
【0022】
スケジュール編集システム100の利用者である訪問サービス提供事業者は、自社が持つユーザ端末300から、インターネットNを介してスケジュール編集システム100にアクセスし、そのサービスを利用する。図1には複数のユーザ端末300-1~yを示しているが、これは複数の訪問サービス提供事業者がそれぞれ独立にスケジュール編集システム100を利用可能であることを示すものであり、以後の説明において、個体を区別する必要がない場合にはユーザ端末の符号として300を用いる。
【0023】
図2に示すように、スケジュール編集システム100は、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、インターネットN等を介した通信のための通信I/F104、オペレータから操作を受け付けるための操作部105、オペレータに情報を表示するための表示部106をシステムバス等の通信路107によって接続したコンピュータ(情報処理装置)により構成することができる。相互に通信可能な複数のコンピュータに必要な機能を分散して設けて構成してもよい。この基本構成は、ユーザ端末300においても同様である。
【0024】
ユーザ端末300は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、スマートフォン等、個人が操作するコンピュータである。しかし、1事業者当たり複数の端末を有し、それらの端末が共通のデータ(図3に示すスケジュール情報121~利用者リスト123等)を参照してスケジュール編集システム100を利用できる構成とすることも妨げられない。この場合において、データの保存場所は、ユーザ環境内のサーバ、クラウド環境のストレージ、スケジュール編集システム100の内部に設けられたストレージ等、任意に定めることができる。
【0025】
また、スケジュール編集システム100を、利用者である訪問サービス提供事業者自らが運用する等により、スケジュール編集システム100とユーザ端末300とが同一環境にあってもよいし、いずれかのユーザ端末300とハードウェアとして一体であってもよい。スケジュール編集システム100の機能を、複数のコンピュータを協働させて実現してもよい。
【0026】
以下、図3以降を参照しつつ、スケジュール編集システム100がスケジュール編集機能を提供するために備える機能の構成及び、それら機能を実現するために用いるデータやアルゴリズム、画面等の例について説明する。
【0027】
図3は、図1に示したスケジュール編集システム100が備える機能の構成を、スケジュールの編集及び表示に関連する機能を中心に示す機能ブロック図である。
図4乃至図8はそれぞれ、図3に示した各部が用いるデータの構成又は具体例を示す図である。
【0028】
図3に示す各部の機能は、スケジュール編集システム100のプロセッサ101が所要のプログラムを実行して所要のハードウェアを制御することにより実現することができる。このプログラムは、任意にインストール及びアンインストール可能であってよい。また、図3に示す機能の全部又は一部を専用のハードウェアにより実現することも妨げられない。また、図3に示す機能の全部又は一部を、クラウド環境など、外部装置のリソースを用いて実現することも妨げられない。
【0029】
図3に示すように、スケジュール編集システム100は、スケジュールの編集及び表示に関連する機能として、表示制御部111、個別編集操作受付部112、個別編集部113、グループ設定部114、一括編集操作受付部115、一括編集部116、特定編集操作受付部117を含む、スケジュール編集部110の機能を備える。これらの各部は、スケジュール情報121、スタッフリスト122、利用者リスト123の各情報を参照しつつ、その機能を実現する。
【0030】
表示制御部111は、スケジュール情報121が示す編集対象のスケジュールやその編集結果を表示するための、図9を用いて後述するようなスケジュール画面200のデータを作成し、適宜な表示器に表示させる機能を備える。表示を外部のユーザ端末300に行わせることもできる。
【0031】
個別編集操作受付部112は、編集対象のスケジュールに対する予定の追加、削除、変更等の操作を、各予定について個別に受け付ける機能を備える。この操作は、例えばスケジュール画面200をGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)としてこの画面上で受け付けることができる。
個別編集部113は、個別編集操作受付部112が受け付けた操作に従ってスケジュール情報121を編集するスケジュール編集部の機能を備える。
【0032】
グループ設定部114は、スケジュール情報121に含まれる各予定の予定情報に基づき、編集対象のスケジュールに含まれる予定のうち所定のグループ化条件を満たす予定が2以上あることを検出した場合にそれらの予定をグループ化したグループを自動的に作成する機能を備える。予定のグループ化は、該予定の内容を示す予定情報のグループ化とも捉えられる。
【0033】
グループ化条件は、ここで説明する例では、以下の(1)~(3)の全てを満たすこと、としている。(3)の条件は、開始時刻のばらつきに関する条件の一例である。
(1)実行者が共通
(2)実行対象に設定された属性が共通
(3)予定の開始時刻を設定可能な時間範囲である開始可能時間帯の情報が共通
この点については、図4及び図8等を参照しつつ後述する。
また、グループ設定部114は、このグループ化条件に沿って予定情報のグループ化要否を判断する場合、利用者リスト123から、予定情報が示す行動の実行対象である利用者の属性の情報を取得してこの判断に用いる。この属性の所得は、属性取得部の機能に該当する。
【0034】
一括編集操作受付部115は、グループ設定部114が作成したグループに属する予定の一括編集操作を受け付ける機能を備える。この操作は、個別の予定の編集操作と同様にスケジュール画面200上で受け付けることができる。
一括編集部116は、一括編集操作受付部115が受け付けた操作に従ってスケジュール情報121を編集する機能を備える。
【0035】
特定編集操作受付部117は、グループ設定部114が作成したグループに属する各予定に関し、該予定が前記グループ化条件を満たさなくなるような特定の編集の操作を受け付ける機能を備える。この操作は、スケジュール画面200上で、グループに属する各予定と対応付けて設けた専用の操作部により受け付けることができる。この操作部については図9等を参照しつつ後述する。
【0036】
以上の他、スケジュール編集システム100は、ユーザ端末300等の外部装置と通信して、画面データを送信したり、画面で受け付けた操作内容を示す操作データを受信したりする通信部130の機能も備える。
【0037】
次に、図4乃至図6にそれぞれ、スケジュール情報121、スタッフリスト122、及び利用者リスト123の構成を示す。
図4に示すスケジュール情報121は、スケジュール編集システム100により編集するスケジュール1つの内容を示す情報であり、例えば図9に示すような、複数人の、複数の日に亘るスケジュールを規定する情報である。
【0038】
このスケジュール情報121は、任意の数の予定情報P(図4の例ではP1~Pnのn個)を含み、各予定情報Pが、スケジュールに含まれる予定1つの内容を表す。
各予定情報Pは、予定ID、日付、開始可能時間帯、開始時刻、終了時刻、担当スタッフID、対象利用者ID、提供サービス、表示用設定データ等の情報を含む。
【0039】
このうち予定IDは、予定あるいは予定情報Pを識別するための識別情報である。予定情報Pを作成した際に、他の予定情報Pと重複しないIDを自動的に付すことが考えられる。
日付は、該当の予定を実施する日を示す情報である。
開始可能時間帯は、該当の予定の開始時刻を設定可能な時間範囲を示す情報である。
開始時刻及び終了時刻はそれぞれ、該当の予定の開始時刻と終了時刻を示す時刻情報である。
【0040】
担当スタッフIDは、該当の予定を実行する実行者を示す実行者情報であり、この例ではスタッフリスト122中のスタッフIDにより実行者を指定する。訪問サービス提供事業者が編集するスケジュールにおいては、この実行者は、サービス提供の担当者であることが想定される。
対象利用者IDは、該当の予定情報Pが示す行動(ここでは次の「提供サービス」が規定するサービス)の実行対象を示す対象情報であり、この例では利用者リスト123中の利用者IDにより対象者を指定する。訪問サービス提供事業者が編集するスケジュールにおいては、この対象者は、サービスの利用者であることが想定される。
【0041】
提供サービスは、対象利用者IDが示す対象に提供するサービスの内容を示す情報である。オペレータが個別にテキストで記述してもよいし、別途用意したサービスメニュー等から選択して入力できるようにしてもよい。所要時間もこの提供サービスの情報に含め、開始時刻からその所要時間後の時刻を自動的に終了時刻として設定するようにしてもよい。
【0042】
表示用設定データは、スケジュール情報121が示すスケジュールをスケジュール画面200に表示する際の、該当の予定情報Pが示す予定の表示形式を指定する情報である。アイコンの色やパターン、文字のフォントサイズや書式、複数の予定の表示を重ねる際の優先順位等を規定することが考えられる。
【0043】
ここで、以上の情報のうち開始時間帯と開始時刻との関係についてさらに説明する。
訪問サービス提供事業者の視点で見ると、サービスの提供先となる利用者との間の契約や発注時の指定等により、何時から何時までの間にサービスの提供を開始しなければならない、といった制約を負うことがしばしばある。開始可能時間帯の情報は、訪問サービス提供事業者がこの制約に沿ったスケジュールを容易に編集できるようにするために設けた情報である。
【0044】
スケジュールの編集に際して、オペレータが、契約や発注の情報に基づき、訪問サービス提供事業者が所定期間内に各利用者に提供すべきサービスの情報として、対象利用者ID、日付、提供サービスに加えて開始可能時間帯を入力した予定情報Pを先に作成し、その後で、各予定を担当スタッフに割り当て、開始可能時間帯の範囲で適当な開始時刻を設定して、スケジュールを完成させることが、スケジュール編集システム100の利用の一態様として想定される。
【0045】
各予定の担当スタッフへの割り当てや開始時刻の設定は、開始可能時間帯や各担当スタッフの勤務時間帯、スキル等に応じて自動で行うことも考えられるが、オペレータが手動で行ったり、自動割当の結果を修正したりすることも考えられる。この際、スケジュール編集システム100は、オペレータが、開始可能時間帯と矛盾する開始時刻を設定しようとすると、メッセージやアイコンの色変化等により警告を行う。このことで、手動での割り当てや修正の際に、契約や発注と異なるスケジュールを誤って設定してしまわないようにすることができる。またもちろん、自動設定に際し開始可能時間帯を参照することで、契約や発注の内容に合ったスケジュールを自動作成させることができる。
【0046】
図5に示すスタッフリスト122は、編集するスケジュールに含まれる予定を実行する実行者の選択肢を規定する情報である。訪問サービス提供事業者の視点では、サービス提供を担当するスタッフのリストに該当する。
このスタッフリスト122は、任意の数のスタッフデータE(図5の例ではE1~En1のn1個)を含み、各スタッフデータEが、スタッフ(実行者)1人の情報である。
各スタッフデータEは、スタッフID、氏名、資格、スキル、勤務時間帯、休日情報等の情報を含む。
【0047】
このうちスタッフIDは、スタッフを識別するための識別情報である。スタッフデータEを作成した際に、他のスタッフデータと重複しないIDを自動的に付すことが考えられる。
氏名は、スタッフデータEが示すスタッフの氏名の文字列である。この例では、スケジュール画面200にスタッフと対応する欄を表示する際にこの情報を用いる。
資格、スキル、勤務時間帯、休日情報は、該当のスタッフに関する情報の例である。これらの情報は、各スタッフに予定を自動で割り当てる際の制約条件としたり、手動で割り当てる際に適宜に参照できるようにするために用いる。
【0048】
図6に示す利用者リスト123は、編集するスケジュールに含まれる予定が示す行動の実行対象の選択肢を規定する情報である。訪問サービス提供事業者の視点では、サービスの提供対象である利用者のリストに該当する。
この利用者リスト123は、任意の数の利用者データV(図6の例ではV1~Vn2のn2個)を含み、各利用者データVが、利用者(実行対象)1人の情報である。
【0049】
各利用者データVは、利用者ID、氏名、住所、関係属性、場所属性、契約内容等の情報を含む。
このうち利用者IDは、利用者を識別するための識別情報である。利用者データVを作成した際に、他の利用者データと重複しないIDを自動的に付すことが考えられる。
氏名は、利用者データVが示す利用者の氏名の文字列である。この例では、スケジュール画面200に予定情報Pが示す予定のアイコンを表示する際にこの情報を用いる。
住所は、利用者データVが示す利用者に対してサービスを提供する場所の住所である。すなわち、予定が示す行動の実行対象が存在する場所を示す情報である。
【0050】
関係属性は、複数の利用者間の関係を示す関係情報である。例えば、ある利用者と別の利用者とが夫婦である場合に、両利用者に対し、共通の夫婦IDを関係属性として設定することで、夫婦であることを示すことが考えられる。この関係属性は、グループ化条件のうち「実行対象に設定された属性が共通」を満たすか否かの判断に用いることができる。この条件は、近接した時間帯にサービスを提供することが好ましいか否かを判別するために設けたものである。
【0051】
夫婦であれば、多くの場合に同じ場所に住んでおり、両者にサービスを提供する場合には両者に続けてサービスを提供することが効率的であると考えられるので、予め共通の属性を設定しておくことで、属性により容易にこの点を判別できるようにしている。この観点からは、夫婦であっても別々に住んでいる場合には夫婦である旨の関係属性を設定しないことが考えられるし、兄弟その他、夫婦以外の関係でも、同居や同一敷地内の居住の場合には共通の関係属性を設定してもよい。
以上の関係属性は、家族構成等の利用者間の関係性が登録された他のデータベースを参照して自動的に設定してもよいし、オペレータが利用者ごとに手入力で設定してもよい。
【0052】
場所属性は、利用者が存在する場所を示すエリア情報である。例えば、住所が同じ利用者に共通のエリアIDを場所属性として設定することで、同じエリアにてサービス提供が可能であることを示すことが考えられる。この場所属性も、グループ化条件のうち「実行対象に設定された属性が共通」を満たすか否かの判断に用いることができる。すなわち、場所属性も、関係属性と同様、近接した時間帯にサービスを提供することが好ましいか否かを判別するために用いる。
【0053】
従って、全く同じ住所でなくても、移動が容易等の事情により近接した時間帯にサービスを提供することが好ましいと考えられる程度に近接した住所であれば、共通のエリアIDを場所属性として設定することが考えられる。住所が集合住宅や福祉施設である場合に、部屋番号が異なっても同じフロアである場合に共通のエリアIDを場所属性として設定することも考えられる。
【0054】
以上の場所属性は、地図情報サービス等を用いて住所間の距離や移動時間を算出してその結果に基づき移動が容易と考えられる住所内について共通のエリアIDを設定する等により、自動で設定することも考えられる。番地の違いがいくつ以内、建物が共通で部屋番号の違いがいくつ以内なら共通のエリアIDとする、といった基準を予め定めておき、この基準に基づいて各利用者の住所を比較して自動で設定することも考えられる。また、オペレータが利用者ごとに手入力で設定してもよい。
【0055】
契約内容は、スケジュールを編集する訪問サービス提供事業者と、サービスの提供対象である利用者との間の、提供するサービスに関する契約内容の情報である。担当スタッフや開始時刻を定める前の予定情報Pを自動生成する際に参照したり、予定情報Pを手動で作成したり編集したりする際に適宜に参照できるようにするために用いることができる。少なくとも、利用者に提供すべきサービス及びその開始可能時間帯の情報は、この契約内容として利用者リスト123に登録しておくか、利用者IDをキーに別途参照できるようにしておくことが好ましい。
【0056】
次に、図7に、利用者リスト123に登録される情報の例を示す。
図7の例において、利用者IDは利用者の登録時に自動的に設定された連番のIDである。氏名、住所及び契約内容は、オペレータが入力したり、利用申し込み受け付けや契約条件を管理するシステムから提供されるデータに基づき自動で入力したりすることが考えられる。
【0057】
関係属性としては、夫婦関係にあるID=1の利用者とID=2の利用者について、「A山夫婦」が設定されている。他の利用者の間には特筆すべき関係がないため、関係属性が設定されていない。
場所属性としては、ID=1~3の各利用者は、番地が1番違いの住所であるので、互いに近接しているものとして同じエリアを示す「住所#1」が設定されている。ID=4の利用者は、ID=1~3の利用者から相当程度離れた住所であるため、別のエリアを示す「住所#2」が設定されている。
【0058】
また、ID=11~14の各利用者は、同じマンションの同じフロアの住所であるため、互いに近接しているものとして場所属性として同じエリアを示す「マンションX1階」が設定されている。ID=15の利用者は、ID=11~14の利用者と同じマンションだがフロアが異なるため、この例ではID=11~14の利用者間と比べると、これらの利用者と近接した時間帯にサービスを提供する必要性が低いとの判断に基づき、場所属性として別のエリアを示す「マンションX3階」が設定されている。
【0059】
住所がどの程度離れている、又は異なる場合に異なる場所属性を設定するかの基準は、スケジュールを編集する訪問サービス提供事業者が、提供するサービスの性質や内容等に応じて任意に定めればよい。手入力で場所属性を設定する場合には、明確な基準を定める必要もない。この点は、どのような関係の利用者について共通の関係属性を設定するか、についても同様である。
また、各属性としては、図7の例では、「A山夫婦」や「マンションX1階」のような、意味のあるテキストを設定しても、「住所#1」のような、それそのものに特に意味のない識別子を設定してもよい。グループ化の際に、複数の利用者に設定されている属性が共通か否かを判別できればよい。
【0060】
次に、図8に、スケジュール情報121の具体例を示す。
図8の例において、予定IDは予定の登録時に自動的に設定された連番のIDである。日付、開始可能時間帯、対象利用者ID及び提供サービスは、オペレータが入力したり、利用申し込み受け付けや契約条件を管理するシステムから提供されるデータに基づき自動で入力したりすることが考えられる。また、対象利用者IDのデータは、図7に示した利用者リスト123中の利用者IDにより、該当の予定に係るサービスの実行対象である利用者を特定している。
【0061】
開始時刻、終了時刻及び担当スタッフIDは、オペレータが入力したり、担当スタッフへの予定の自動割当により入力したりすることが考えられる。また、担当スタッフIDのデータは、スタッフリスト122中のスタッフIDにより、該当の予定に係るサービスを実行するスタッフを特定している。
なお、ID=6の予定のように、対象利用者IDがない予定があってもよい。例えば、提供サービスの欄に記載の書類作成のように、担当スタッフのみで実行し、利用者に何等かサービスを提供するものでない予定がこれに該当する。また、同様に開始可能時間帯がない予定があってもよい。利用者に対するサービス提供でない予定の場合、訪問サービス提供事業者側で任意に時刻を設定できるため、開始可能時間帯を設定しないことにより、任意の開始時刻を設定できるようになる。
【0062】
この実施形態のスケジュール編集システム100は、以上のようなスケジュール情報121により規定されるスケジュールをオペレータの操作に従って編集するに当たり、スケジュールに含まれる予定のうち、一括して編集するに適した一群の予定を自動的に判別してグループ化し、オペレータがそのグループに属する予定を一括して編集できるようにした点に、一つの特徴を有する。以下、この点に関連するスケジュール編集システム100の動作について、より詳細に説明する。
【0063】
まず図9に、スケジュール情報121により規定されるスケジュールの内容を表示し、またその編集操作を受け付けるためのスケジュール画面200の例を示す。この画面は、表示制御部111の機能により、スケジュール編集システム100又はユーザ端末300の適宜な表示器に表示させるものである。
【0064】
図9に示すように、スケジュール画面200は、スケジュール表示エリア210とグループ表示エリア220とを備え、基本的にはスケジュール情報121、スタッフリスト122及び利用者リスト123に基づき表示されるが、これらの情報に基づき他の設定やデータベース等を参照して表示を行うことも妨げられない。
【0065】
スケジュール表示エリア210は、各スタッフと対応する表示欄211~213を備え、これらの表示欄211~213に、共通の時間軸230に沿って、各スタッフの1日分の予定を表示する。スタッフの氏名は、スタッフリスト122から取得できる。図では3人分の表示欄211~213しか示していないが、スタッフリスト122に登録されている全スタッフ分の表示欄を設けることが好ましい。表示欄を設けるか否かをスタッフ毎に設定できるようにしてもよい。
【0066】
一番上の表示欄214は、担当スタッフが定められていない(担当スタッフIDが設定されていない)予定を表示するための欄である。表示欄214についても、時間軸230は表示欄211~213と共通である。なお、図9の例では横幅の不足により時間軸230が9時頃から14時頃までしか表示されていないが、ドラッグやスワイプ等の操作により適宜にスクロール可能である。縦方向に並ぶ表示欄についても同様にスクロール可能である。
【0067】
また、スケジュール表示エリア210の上部には、日付表示部215により、表示中のスケジュールが何年何月何日のものであるかを示す日付を表示している。また、日付変更操作部216、217の操作により、日付を変更して別の日付のスケジュールをスケジュール表示エリア210に表示させることができる。
【0068】
以上のスケジュール表示エリア210において、各予定情報Pが規定する予定のうちグループ化されていない予定は、当該予定情報P中の担当スタッフIDと対応する表示欄に、予定アイコン231~235のようなハッチングのない1つのアイコンにより表示している。すなわち、予定アイコン231~235はそれぞれ予定情報単位のアイコンである。
【0069】
図9の例では、予定アイコン232~235内に、サービス提供対象の利用者の氏名と予定の開始時刻を、アイコンの幅が許す範囲で表示している。利用者の氏名は利用者リスト123から取得できる。予定アイコン232~235はそれぞれ、図8におけるID=4、5、3、25の予定と対応する。
また図8からわかるようにID=3の予定は開始時刻が開始可能時間帯の範囲内にないため、予定アイコン234上にその旨の警告を示すマーク234aが表示されている。
【0070】
予定アイコン231はID=6の予定と対応する。この予定にはサービス提供対象の利用者がいないため、代わりに「提供サービス」として登録されている業務内容である「書類作成」を表示している。アイコン内に表示する情報は図9の例に限られることはなく、オペレータが任意に設定できるようにしてよい。
【0071】
また、グループ化された予定は、グループ毎に、当該予定を実行するスタッフ(予定情報P中の担当スタッフIDにより示される)と対応する表示欄に、グループアイコン236、237のようなハッチング付きの(個別の予定のアイコンと識別可能な)1つのアイコンにより表示している。すなわち、グループアイコン236、237はそれぞれグループ単位のアイコンである。なお、ここで説明する例ではグループ化条件が「実行者が共通である」を含むため、グループ内の予定は全て同じスタッフが実行する。
【0072】
グループアイコン236、237内には、グループであることを示す記号「gp」と、当該グループに属する予定の数(グループアイコン236では「2」、グループアイコン237では「4」)を表示している。また、グループ内で最も開始時刻が早い予定の開始時刻を表示すると共に、グループ内の予定の予定情報P中の「提供サービス」に基づき、提供するサービスの内容を、アイコンの幅が許す範囲で表示している。
【0073】
グループ内の各予定においてはサービス提供対象の利用者が異なることが通常であるため、利用者ではなく提供するサービスを表示している。しかし、この例では「提供サービス」が一致することはグループ化条件に含まれないため、「提供サービス」が異なる予定が同じグループに属する場合もある。この場合には、いずれかの予定において提供するサービスの内容を表示すると共に、他にも種類があることを示す表示をすることが考えられる。
図9の例において、グループアイコン236が図8におけるID=1、2の予定が属するグループと対応し、グループアイコン237が同じくID=21~24の予定が属するグループと対応する。
【0074】
一方、グループ表示エリア220は、スケジュール表示エリア210の外部に設けられ、グループのいずれかが選択された場合に、そのグループに属する予定の内容を表示するためのエリアである。グループの選択は、例えばグループアイコン236、237のクリックにより行うことができる。図9では、グループアイコン237のグループが選択された状態を示しており、グループアイコン237の枠線を太く表示してこのことを示している。グループ表示エリア220は、グループアイコンのクリックに応じて表示されるポップアップ画面とすることも考えられる。
【0075】
グループ表示エリア220は、スタッフ表示部221、場所表示部222、時刻表示部223、グループに属する各予定と対応する個別表示部224を備える。また、各個別表示部224は、それぞれ特定操作部225を備える。
スタッフ表示部221には、各予定を実行するスタッフの氏名を表示する。
場所表示部222には、予定を実行する場所を表示する。実行場所(サービス提供対象の利用者の住所)が全ての予定で一致するとは限らないため、この場所は利用者の場所属性に基づき表示できるようにすることが好ましい。場所属性を訪問サービス提供事業者自らが文字列として設定する場合、「住所#1」のような抽象的な記載であってもオペレータはその意味する内容を把握できると考えられることから、場所属性の文字列をそのまま表示に用いてもよい。あるいは、各利用者の住所の共通部分を抽出して表示する等、住所を加工して表示することも考えられる。
【0076】
時刻表示部223は、グループに属する予定を実行する時間帯を表示する。具体的には、グループに属する予定のうち最も開始時刻が早い予定の開始時刻から、最も終了時刻が遅い予定の終了時刻までの時間帯を表示する。
各個別表示部224は、対応する予定に係るサービス提供対象の利用者の氏名、開始時刻から終了時刻までの時間帯、及び提供するサービスの内容を表示する。
【0077】
特定操作部225は、特定編集操作受付部117の機能と対応し、対応する予定がグループ化条件を満たさなくなるような特定の編集の操作を受け付けるための専用の操作部である。この特定の編集は、該当の予定を現在属するグループから除外するために行うことが想定される。ここでは、この特定の編集は、対象利用者IDの削除である。対象利用者IDが削除された予定は、他の予定との間で「実行者が共通である」の条件を満たすことができなくなるので、操作時点でのグループの内容に関わらず、グループ化条件を満たさなくなる。
【0078】
特定の編集はこれに限られず、例えば開始可能時間帯の削除によっても同様な効果を得ることができる。しかし、訪問サービス提供事業者によるスケジュールの編集に際しては、各予定の担当スタッフを変更することはしばしばあるが、開始可能時間帯については、利用者からの要求や利用者との契約等により定められるため、正しく入力した後で変更することは稀である。この点を考慮すると、特定の編集を、対象利用者IDの削除(予定の実行者の設定の解除)とすることで、無用な混乱を生じず、スケジュール編集操作全体の操作性の低下を最低限に、簡単な操作で予定をグループから除外できると考えられる。
【0079】
以上のようなスケジュール画面200においては、予定アイコン231~235の操作により、個別の予定の編集操作を受け付けることができる。この機能は、個別編集操作受付部112の機能と対応する。個別編集操作受付部112は例えば、時間軸230方向へのアイコンの移動操作を、開始時刻と終了時刻を同じ時間だけずらす操作として受け付ける。アイコンの端部を時間軸230方向へ拡大縮小させる操作を、開始時刻又は終了時刻のみを変更する操作として受け付ける。アイコンを他のスタッフと対応する表示欄211~213に移動させる操作を、担当スタッフIDの変更操作として受け付ける。アイコンを表示欄214に移動させる操作を、担当スタッフIDの削除操作として受け付ける。アイコンのカットアンドペーストにより、日付を別の日に変更できるようにしてもよい。
【0080】
また、スケジュール画面200においては、グループアイコン236、237の操作により、当該グループに属する予定に対する一括編集操作を受け付けることができる。この機能は、一括編集操作受付部115の機能と対応する。アイコンの操作内容と予定の編集内容との関係は、予定アイコン231~235の場合と同様とすることが、直感的に分かりやすい操作方法とするために有用であり、ここではそのようにしている。しかしこのことは必須ではない。
なお、以上の他、予定アイコン231~235のクリック等によりグループ化されていない予定が選択された場合に、グループ表示エリア220の位置に当該選択された予定の内容を表示し、各項目の編集を受け付けるようにしてもよい。ポップアップ画面によりこのような編集を受け付けるようにしてもよい。
【0081】
一方、必須ではないが、グループ化された予定については、特定操作部225以外の手段では予定個別の編集操作を受け付けないようにするとよい。
編集後の予定が、編集時点で所属しているグループとの関係でグループ化条件を満たさなくなると当該予定は当該グループから除外されることになるが、同時に他のグループとの関係でグループ化条件を満たすようになると、編集後には当該予定は当該他のグループに属することになる。このようなケースでは、スケジュール表示エリア210に当該予定を示す予定アイコンが表示されないこともあり、当該予定が編集によりどこに移動したのか分かりにくくなってしまう。一方、グループ化された予定を個別に編集したい場合、特定操作部225を操作して一旦確実にグループから除外し、その後で所望の編集を行うようにすれば、このような混乱は生じないためである。
【0082】
次に、スケジュール編集システム100が、以上説明したスケジュール画面200の表示及びスケジュール情報121中の予定情報Pの編集(予定の編集)のために実行する処理について、図10乃至図14のフローチャートを参照しつつ説明する。これらの図に示す処理は、この発明のスケジュール編集方法の実施形態に該当する。また、これらの図に示す処理は、プロセッサ101が所要のプログラムを実行することにより行うものであるが、その全部又は一部を専用のハードウェアにより実行することも考えられる。図10乃至図14の説明においては、説明を簡単にするため、スケジュール編集システム100を「システム100」と略称する。また、処理はシステム100が実行するものとして説明する。
【0083】
まず図10に、システム100が日付の指定及びスケジュール画面200の表示指示を検出した場合に実行する処理を示す。例えばスケジュール編集機能が起動された際には、その当日の日付を指定してスケジュール画面200の表示指示がなされたと考えることができる。また、日付変更操作部216、217が操作された場合には、その変更後の日付を指定してスケジュール画面200の表示指示がなされたと考えることができる。別のインタフェースによりこの指示を受け付けてもよい。
【0084】
いずれにせよ、システム100は、日付の指定及びスケジュール画面200の表示指示を検出すると、図10の処理を開始し、まずスケジュール情報121から、表示すべき日付が「日付」として設定されている予定情報Pを抽出する(S11)。また、スケジュール画面200の枠及び日付を表示する(S12)。ステップS12の処理には、各スタッフと対応する表示欄211~213、担当スタッフが定められていない予定を表示するための表示欄214、及び時間軸230を表示する処理を含む。
【0085】
次に、システム100は、抽出した予定情報Pのうち、担当スタッフID,対象利用者の属性及び開始可能時間帯の全てが一致するもの同士をグループ化したグループを生成する(S13)。すなわち、抽出した予定情報Pのうち所定のグループ化条件を満たす予定情報が2以上あることを検出した場合にそれらの予定情報Pをグループ化したグループを自動的に作成する。このとき、対象利用者の属性については、関係属性と場所属性の一方のみ考慮しても、双方を考慮し、双方が一致した場合のみ属性が一致と判断するようにしてもよい。どの属性を考慮するかについて、ユーザが予め設定できるようにしておくとよい。グループの情報としては、該グループに続する予定情報Pの予定IDを記憶しておけばよい。また、予定情報Pのグループ化は、同時に当該予定情報Pが示す予定のグループ化であると捉えることができることは上述の通りである。
【0086】
ステップS13の後、システム100は、ステップS13で生成したグループを順次処理対象として(S14、S15)、ステップS16及びS17の処理を実行してグループ毎にグループアイコンを表示する。
すなわち、システム100は、処理対象のグループに属する予定情報P中の担当スタッフIDと対応する表示欄に、処理対象のグループに属する予定情報Pが示す最初の予定の開始時刻から最後の予定の終了時刻までの時間範囲を示すグループアイコンを表示する(S16)。また、当該表示したグループアイコンに、処理対象のグループに属する予定情報Pの数、当該予定情報P中の提供サービス及び、当該予定情報Pが示す最初の予定の開始時刻を表示する(S17)。
【0087】
ステップS13でグループが生成されなかった場合、あるいは全てのグループついてステップS16、S17の処理が終了した場合、処理はステップS18に進む。ここでは、システム100は、ステップS12で抽出した予定情報Pのうちグループ化されていない予定情報Pを順次処理対象として(S18、S19)、ステップS20及びS21の処理を実行して予定毎に予定アイコンを表示する。
【0088】
すなわち、システム100は、処理対象の予定情報P中の担当スタッフIDと対応する表示欄に、処理対象の予定情報P中の開始時刻から終了時刻までの時間範囲を示す予定アイコンを表示する(S20)。また、当該表示した予定アイコンに、処理対象の予定情報P中の開始時刻及び、対象利用者IDが示す対象利用者を表示する(S21)。
ステップS12で抽出されグループ化されていない全ての予定情報PについてステップS20、S21の処理が終了すると、図10の処理は終了する。
【0089】
なお、予定アイコンの表示に際し、後述の図12のステップS43及びS44の処理と同様に、開始時刻が開始可能時間帯の範囲にない予定がある場合に、オペレータにその旨を警告する処理を追加してもよい。このような予定を含むグループについても、後述の図13のステップS63及びS64の処理と同様に警告を行ってもよい。
以上の図10の処理により、所定のグループ化条件を満たす予定情報Pをグループ化した上で、図9を用いて説明したスケジュール画面200の、スケジュール表示エリア210の表示を行うことができる。図10の処理は、表示制御部111(第1~第3表示制御部)の機能と対応し、表示制御手順(第1~第3表示制御手順)の処理である。また、ステップS13の処理は、グループ設定部114の機能と対応し、グループ設定手順の処理である。
【0090】
なお、システム100は、スケジュール画面200を表示する度、また、日付が変更される度に、グループの生成を行う。このため、各グループにどの予定情報Pが属するかの情報は、スケジュール画面200が消去されるか、日付が変更されるまで保持していればよい。このことで、グループ化に際し、特定の日付の予定情報Pについてのみグループ化条件の成否を判断すればよいので、処理負荷を低減することができる。
【0091】
後で説明するように、確実なグループ化のためには、予定情報Pを編集する度にグループ化条件の成否を判断することになるため、スケジュール情報121に含まれる全ての予定情報Pを対象に判断を行うと、処理負荷が大きくなってしまう。スケジュール情報121に含まれる全ての予定情報Pに関するグループの情報を予め作成して保持しておき、スケジュール画面200の表示はその保持したグループの情報を参照して行うことも可能ではあるが、処理負荷の観点からは図10のような態様が好ましい。
【0092】
次に図11に、システム100がグループの選択操作を検出した場合に実行する処理を示す。例えばグループアイコン236、237をクリックする操作を、グループの選択操作とすることができる。
システム100は、グループの選択操作を検出すると図11の処理を開始し、その時点でのグループ表示エリア220の表示を一旦クリアする(S31)。
システム100は次に、選択されたグループの予定情報Pが示す予定を実行するスタッフ及び予定の実行場所を、表示中のスケジュール画面200中のグループ表示エリア220に表示する(S32)。スタッフの表示は、担当スタッフID及びスタッフリスト122に基づきスタッフ表示部221に、実行場所の表示は、場所属性等に基づき場所表示部222に行うことができる。
【0093】
次に、システム100は、選択されたグループに属する予定情報Pが示す最初の予定の開始時刻から最後の予定の終了時刻までの時間範囲をグループ表示エリア220に表示する(S33)。この表示は時刻表示部223に行うことができる。
その後、システム100は、選択されたグループに属する予定情報Pを順次処理対象として(S34、S35)、ステップS36及びS37の処理を実行する。すなわち、グループ表示エリア220に、処理対象の予定情報Pの対象利用者IDが示す対象利用者、開始時刻、終了時刻、及び提供サービスを表示する個別表示部224を追加する(S36)と共に、その個別表示部224内に、対応する特定操作部225を追加する(S37)。
選択されたグループに属する全ての予定情報PについてステップS36、S37の処理が終了すると、図11の処理は終了する。
【0094】
以上の図11の処理により、図9を用いて説明したスケジュール画面200の、グループ表示エリア220の表示を行うことができる。図11の処理も、表示制御部111の機能と対応する。
【0095】
次に図12に、システム100が予定アイコンの移動操作を検出した場合に実行する処理を示す。この移動操作が個別編集操作に該当し、その検出は、個別編集操作受付部112の機能と対応する。
システム100は、予定アイコンの移動操作を検出すると図12の処理を開始し、移動された予定アイコンと対応する予定情報P中の担当スタッフIDを、移動先の欄と対応するスタッフIDに変更する(S41)。ただし、欄を跨ぐ移動がなければ担当スタッフIDの変更は不要である。また、移動先が、担当スタッフが定められていない予定を表示するための表示欄214であれば、スタッフIDを削除する。
【0096】
システム100は次に、移動された予定アイコンと対応する予定情報P中の開始時刻及び終了時刻を、時間軸230方向の移動量と対応する時間だけそれぞれ変更する(S42)。ただし、時間軸方向の移動がなければ時刻の変更は不要である。また、この変更では開始時刻と終了時刻との間隔は変更しない。
ここまでの処理で、予定アイコンの移動に応じた予定情報Pの編集は完了する。ここまでの処理が、個別編集部113の機能と対応する。
【0097】
システム100は次に、変更後の開始時刻が、移動された予定アイコンと対応する予定情報Pに規定された開始可能時間帯の範囲内か否か判断する(S43)。範囲内でない場合には、その旨をオペレータに警告する(S44)。この警告は、図9に示したようなマーク234aの表示の他、音声や、アイコンや文字の色変更、点滅等により行うことができる。
【0098】
いずれの場合も、システム100は次に、変更後の予定情報Pが、担当スタッフID、対象利用者の属性及び開始可能時間帯の全てについて、作成済みのいずれかのグループの予定情報Pと一致するか否か判断する(S45)。すなわち、変更後の予定情報Pが、作成済みのいずれかのグループに続する全ての予定情報Pと比較してグループ化条件を満たすか否か判断する。
【0099】
ステップS45でYesであれば、システム100は、変更後の予定情報Pを、グループ化条件を満たすグループに追加する(S46)。そして、追加された予定情報Pを考慮して、該当のグループのグループアイコンの表示を更新する(S47)。この処理は、図10のステップS16及びS17と同様なものでよい。その後、対応する予定情報Pがグループに追加されたことに伴い表示が不要になった、移動操作された予定アイコンを削除して(S48)、処理を終了する。
【0100】
ステップS45でNoであれば、次に、ステップS45と同様に、変更後の予定情報Pが、グループ化されていないいずれかの予定情報Pとの間でグループ化条件を満たすか否か判断する(S49)。
ステップS49でYesであれば、システム100は、ステップS49で担当スタッフID、対象利用者の属性及び開始可能時間帯が一致した予定情報Pと、変更後の予定情報Pとをグループ化した新たなグループを生成する(S50)。そして、図10のステップS16及びS17と同様に、生成したグループのグループアイコンをスケジュール表示エリア210に表示する(S51)。また、今回移動操作されたものを含め、ステップS50でグループ化した予定情報Pと対応する予定アイコンは表示が不要になったため削除して(S52)、処理を終了する。
ステップS49でNoであれば、今回の移動操作に伴うグループ化は発生しないことがわかるので、検出した移動操作に従って予定アイコンの位置を移動させて(S53)、処理を終了する。
【0101】
ステップS45乃至S52の処理により、編集に伴ってグループ化条件を満たす予定情報Pが新たに生じた場合に、それらの予定情報Pをグループ化することができる。このグループ化は、既存のグループへの追加の場合も、新たなグループの生成の場合もある。
ステップS45、S46、S49、S50の処理が、グループ設定部114の機能と対応し、グループ設定順の処理である。ステップS47、S48、S51、S52、S53の処理が、表示制御部111の機能と対応し、表示制御手順の処理である。
【0102】
次に図13に、システム100がグループアイコンの移動操作を検出した場合に実行する処理を示す。この移動操作が一括編集操作に該当し、その検出処理は、一括編集操作受付部115の機能と対応し、一括編集操作受付手順に該当する。
システム100は、グループアイコンの移動操作を検出すると図13の処理を開始し、移動されたグループアイコンと対応するグループに属する全ての予定情報P中の担当スタッフIDを、移動先の欄と対応するスタッフIDに変更する(S61)。ただし、欄を跨ぐ移動がなければ担当スタッフIDの変更は不要である。また、移動先が、担当スタッフが定められていない予定を表示するための表示欄214であれば、スタッフIDを削除する。
【0103】
システム100は次に、移動されたグループアイコンと対応するグループに属する全ての予定情報P中の開始時刻及び終了時刻を、時間軸230方向の移動量と対応する時間だけそれぞれ変更する(S62)。すなわち、グループに属する各予定の実施時間帯を同じだけずらす変更を行う。ただし、時間軸方向の移動がなければ時刻の変更は不要である。また、この変更では各予定情報Pにおける開始時刻と終了時刻との間隔は変更しない。異なる予定情報P間の時間間隔も変更しない。
ここまでの処理で、グループアイコンの移動に応じた予定情報Pの一括編集は完了する。ここまでの処理が、一括編集部116の機能と対応し、一括編集手順の処理である。
【0104】
システム100は次に、移動されたグループアイコンと対応するグループに属する全ての予定情報Pについて、変更後の開始時刻が、予定情報Pに規定された開始可能時間帯の範囲内か否か判断する(S63)。範囲内でない予定情報Pがあった場合には、その旨をオペレータに警告する(S64)。この警告は、図9に示したようなマーク234aの表示の他、音声や、アイコンや文字の色変更、点滅等により行うことができる。
いずれの場合も、システム100は次に、グループアイコンの移動先が表示欄214であるか否か判断する(S65)。これがNoであれば、検出した操作に従ってグループアイコンの位置を移動させて(S66)、処理を終了する。
【0105】
一方、ステップS65でYesの場合、ステップS61でスタッフIDが削除され、これに伴って、グループ内の予定情報Pが、グループ化条件のうち「実行者が共通」を満たさなくなっていることがわかる。従ってシステム100は、操作されたグループアイコンと対応するグループを削除すべく、ステップS67乃至S69の処理を実行する。
すなわち、今回移動操作されたグループアイコンを削除し(S67)、図10のステップS20及びS21と同様に、今回移動操作されたグループアイコンと対応するグループに属する各予定情報Pと対応する予定アイコンを表示した上で(S68)、当該グループアイコンと対応するグループを削除して(S69)、処理を終了する。
【0106】
ステップS65及びS67乃至S69の処理により、一括編集に伴ってグループ化条件を満たさなくなる予定情報Pが生じた場合に、それらの予定情報Pをグループから除外することができる。また、この結果属する予定情報Pがなくなるグループは、削除することができる。
ステップS65、S69の処理が、グループ設定部114の機能と対応し、グループ設定順の処理である。ステップS66、S67、S68の処理が、表示制御部111の機能と対応し、表示制御手順の処理である。
【0107】
なお、ステップS61でスタッフIDが変更されると、それに伴い、移動されたグループに属する全ての予定情報が、グループ化されていない他の予定情報や、他のグループに属する全ての予定情報との間でグループ化条件を満たすようになる場合もある。したがって、ステップS61の後で、この点を考慮し、移動されたグループに属する全ての予定情報との関係でグループ化条件を満たすようになった予定情報がないか、確認するとよい。
もし該当の予定情報があった場合には、当該予定情報や、当該予定情報がグループに属する場合にはそのグループ全体を、移動されたグループに取り込む形でグループを組み直し、表示を更新するとよい。表示の更新は、図10のステップS16及びS17と同様に行うことができる。必要に応じて図11の処理を実行し、グループ表示エリア220の表示も更新するとよい。
【0108】
次に図14に、システム100が特定操作部225の操作を検出した場合に実行する処理を示す。この操作の検出は、特定編集操作受付部117の機能と対応する。
システム100は、いずれかの個別表示部224に備えられた特定操作部225の操作を検出すると図14の処理を開始し、まず操作された特定操作部225と対応する予定情報Pにおける担当スタッフIDを削除する(S81)。この処理が、特定操作部225の操作に応じた特定の編集である。また、この編集がなされた予定情報Pは、属するグループの他の予定情報Pとの間で、グループ化条件のうち「実行者が共通」を満たさなくなる。
【0109】
そこで、システム100は、操作された特定操作部225と対応する予定情報Pを、所属しているグループから除外する(S82)。また、除外後に該当のグループに残った予定情報Pに基づき、グループアイコン及びグループ表示エリア220の表示を更新する(S83)。この処理は、図10のステップS16及びS17、並びに図11と同様でよい。
次に、システム100は、グループから除外した予定情報Pと対応する予定アイコンを、図10のステップS20及びS21と同様にスケジュール表示エリア210に表示して(S84)、処理を終了する。
【0110】
以上の処理により、一度の操作で、選択されているグループに属する任意の予定情報Pを、グループから除外することができる。
なお、ステップS82での除外の結果、グループに属する予定情報Pが1つのみとなった場合には、グループを削除し、図13のステップS67乃至S69と同様に、それまでのグループアイコンに代えて残った1つの予定情報と対応する予定アイコンを表示するとよい。
【0111】
以上説明してきたスケジュール編集システム100によれば、タスクを比較的短時間のうちに複数回実行するような予定を自動的にグループ化して一括編集可能な状態にできるので、このような予定を含むスケジュールを、効率よく編集することができる。
【0112】
一例として、図8及び図9に示したスケジュールでは、ID=4の予定とID=21の予定で、同じ時間帯に同じ利用者(利用者ID=11のF村G介)に対して異なるサービスを提供することが規定されている。従って、これらのうちいずれかの予定の時間をずらす必要がある。
【0113】
ここで、ID=21の予定の時間をずらすことを考えたとする。このとき、ID=22~24の予定は、ID=21の予定と近接する時間帯に、近接する場所で実行する予定であることがわかる。図7の利用者リスト123において、利用者ID=11~14の利用者には、共通の場所属性が設定されているためである。そうすると、ID=21~24の予定は、近接する時間帯に配置して続けて実行することが好ましいと考えられる。
【0114】
しかし、ID=21の予定を個別に編集してこの予定の時間のみをずらしてしまうと、ID=22~24の予定との間に時間が空いてしまい、スケジュールが非効率になってしまうことが考えられる。これに対し、ID=21~24の予定をグループ化し、一括して同じ時間だけずらすようにすれば、このような非効率なスケジュールにはならない。
【0115】
なお、グループ化を行わなくても、ID=21の予定を編集する際に、ID=22~24の予定も別途編集すれば、ID=21~24の予定を続けて実行するスケジュールを維持することは一応可能と考えられる。しかしこのためには、ID=22~24の予定を個別に編集する操作や、ID=21~24の予定を全て編集対象として選択してからまとめて編集する操作が必要となり、操作性が低くなってしまう。
これに対し、上述の実施形態では、グループ化条件を用いて、ID=21~24のように、まとめて編集する必要性が高い予定群を自動的に判別してグループ化して一括編集が可能な状態にできるため、スケジュール編集の操作性を向上させ、効率を高めることができる。
【0116】
また、グループ化した予定をグループ単位のアイコンで表示するため、短い時間範囲の多数の予定が集中する場合であっても、表示すべきアイコンの数を減らして表示の視認性低下を防止できる。
例えば、ID=21~24の予定について個別に予定アイコンを表示するとした場合、スケジュール画面200上に、予定アイコン235のような幅の狭いアイコンが密集して並ぶことになる。この状態では、各アイコンには予定の内容をほぼ表示できず、視認性が低いものとなってしまう。
【0117】
しかし、これらを自動的にグループ化してグループアイコン237によりグループ単位で予定を表示することで、アイコンのサイズを大きくし、ある程度の文字数をアイコン内に表示できるようにして、予定の内容の視認性を高めることができる。
このとき、グループ化条件を満たさない予定は時間帯が重複しても予定毎のアイコンで表示するため、個別に編集が可能な状態を保つことができ、この点で操作性を維持することができる。
【0118】
また、意図と異なるグループ化がなされた場合でも、任意の予定をグループから除外できるような操作を受け付けるための専用の操作部である特定操作部225を設けているため、簡単かつ直感的に分かりやすい操作で所望の予定をグループから除外することができ、自動的なグループ化により逆に操作性が低下する度合いを小さくすることができる。
【0119】
なお、予定情報P毎に、当該予定情報Pを自動的なグループ化から除外する設定ができるようにしてもよい。このような設定がなされた予定情報Pは、グループ化条件を満たす場合でも、グループ化の対象から外すようにするとよい。このことで、意図しないグループ化を避け、操作性を一層向上させることができる。このような設定は、特定の提供サービスの予定情報P、特定の対象利用者IDを持つ予定情報P、特定の担当スタッフIDを持つ予定情報P、といった単位で行えるようにすることも考えられる。
【0120】
〔変形例〕
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、システムや装置の具体的な構成、具体的な処理の手順、データの形式、ネットワークの構成、画面の表示、用いるグループ化条件等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
【0121】
例えば、上述した実施形態におけるグループ化条件の(3)に代えて、
(3′)予定の開始時刻が、所定の基準時刻を基準に所定の時間単位で定めた時刻区分における同じ時刻区分に属する
を用いることが考えられる。この条件であれば、予定情報Pが開始可能時間帯の情報を含まない場合でも、満たすことが考えられる。(3′)の条件も、開始時刻のばらつきに関する条件の一例である。
【0122】
図15に、この変形を行う場合のスケジュール情報121の構成を示す。図16に、この変形を行う場合の、図10の処理の変更箇所を示す。図17に、この変形に沿った予定のグループ化の例を示す。
この変形を行う場合、図15に示すように、スケジュール情報121に、予定情報Pの他に、時刻区分を作成するための基準時刻と単位時間の情報を含めるとよい。基準時刻と単位時間は、スケジュール編集システム100全体に対する設定、あるいは特定の事業者が編集するスケジュール全体に対する設定として用意してもよいが、編集するスケジュール毎に異なる値を設定できることが好ましい。
【0123】
また、この変形を行う場合、スケジュール画面200を表示する際の図10のステップS13の処理に代えて、図16のステップS13A及びS13Bの処理を実行する。
すなわち、まず基準時刻を基準として、前後に単位時間毎に時刻区分を作成する(S13A)。例えば基準時刻が10:00、単位時間が30分である場合、基準時刻より前には9:30~10:00、9:00~9:30、8:30~9:00、・・・のように、30分単位の時刻区分を作成し、基準時刻より後にも10:00~10:30、10:30~11:00、11:00~11:30、・・・のように、30分単位の時刻区分を作成する。区分の境界となる時刻は、どちらか一方の区分に属するようにする。
【0124】
そして、ステップS11で抽出した予定情報Pのうち、担当スタッフID及び対象利用者の属性が一致し、開始時刻が同じ時刻区分に属するもの同士をグループ化したグループを生成する(S13B)。例えば、開始時刻が10:10である予定401と開始時刻が10:25である予定402は開始時刻が同じ時刻区分に属するため他の条件も満たせばグループ化されるが、開始時刻が10:40である予定403は、開始時刻が上記2つの予定と異なる時刻区分に属するため、予定401、402とグループ化されることはない(図17参照)。
【0125】
以上のようなグループ化条件を用いた場合も、上述した実施形態の場合と同様、タスクを比較的短時間のうちに多数回実行するような予定を自動的にグループ化して一括編集を行うことができるので、このような予定を含むスケジュールを、操作性良く編集することができる。
【0126】
また、グループ化条件のうち開始時刻のばらつきに関する条件は、上述した実施形態の(3)や変形例の(3′)に限らず、別の条件であってもよい。予定を実行する時間帯が比較的近接していることを規定する条件であれば、任意の条件を採用可能である。
また、(3)や(3′)では開始時刻のばらつきのみを考慮したが、開始時刻から終了時刻までの、予定を実行する時間帯全体が同じ時刻区分に属する予定をグループ化することも考えられる。
【0127】
また、グループ化条件として、さらに、予定に沿って実行すべき行動の種類を示す情報(上述の実施形態では「提供サービス」)が共通である、を要求するようにしてもよい。この条件も満たす予定間では、一層、続けて実行したいという要求が強く、一括編集の有用性が高いと考えられるためである。
【0128】
また、上述した実施形態において、予定の実行対象は、サービスの利用者であるとした。しかし、実行対象はこれに限られない。面会や会議の相手であってもよいし、訪問する場所、運搬する荷物、作業をする現場、利用する装置や設備など、人でなくてもよい。実行対象について、利用者リスト123に当たる情報として、少なくとも各実行対象の属性を登録しておけば、以上説明してきた実施形態の場合と同様に、予定の自動的なグループ化やグループ化された予定の一括編集等を行うことができ、同様な操作性向上の効果が得られる。
設定する属性の種類は、実行対象の特定に応じて任意に定めることができる。ただし、なるべく予定を続けて実行することが望ましいと考えられるような複数の実行対象に対して、共通の属性を設定することが想定される。
【0129】
また、上述した実施形態では、提供するサービスとして医療、看護、介護のサービスを想定していたが、これに限られるものではない。この発明は、特定の業態に限らず、また、対象者を訪問してサービスを提供する事業者にも限らずに適用可能である。事業用でない、プライベートのスケジュールを編集する場合にも適用可能である。
【0130】
また、この発明のプログラムの実施形態は、コンピュータに所要のハードウェアを制御させて上述したスケジュール編集システム100の機能を実現させるためのプログラムである。
【0131】
このようなプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMや他の不揮発性記憶媒体(フラッシュメモリ,EEPROM等)などに格納しておいてもよい。しかし、メモリカード、CD、DVD、ブルーレイディスク等の任意の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールして実行させることにより、上述した各機能を実現させることができる。
【0132】
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部装置あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部装置からダウンロードし、コンピュータにインストールして実行させることも可能である。
また、以上説明してきた各実施形態及び変形例の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0133】
100…スケジュール編集システム、121…スケジュール情報、122…スタッフリスト、123…利用者リスト、200…スケジュール画面、210…スケジュール表示エリア、211~213…スタッフと対応する表示欄、214…スタッフ未設定の表示欄、215…日付表示部、216,217…日付変更操作部、220…グループ表示エリア、221…スタッフ表示部、222…場所表示部、223…時刻表示部、224…個別表示部、225…特定操作部、230…時間軸、231~235…予定アイコン、236,237…グループアイコン、300…ユーザ端末
【要約】
【課題】タスクを比較的短時間のうちに複数回実行するような予定を含むスケジュールを、効率よく編集できるようにする。
【解決手段】スケジュール編集システム100により、任意の数の予定情報を含むスケジュールを編集する。グループ設定部114が、編集対象のスケジュールに含まれる予定情報のうち所定のグループ化条件を満たす予定情報が2以上あることを検出した場合にそれらの予定情報をグループ化したグループを自動的に作成する。該グループ化条件は、実行者が共通であり、実行対象に設定された属性が共通であって、かつ開始時刻のばらつきに関する所定の条件を満たす、であるとよい。一括編集操作受付部115は、グループ設定部114により作成されたグループに属する予定情報に対する一括編集操作を受け付け、一括編集部116は、当該一括編集操作に応じて、上記グループに属する予定情報を一括して編集する。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17