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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】LED投光装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20241225BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20241225BHJP
   H10H 20/85 20250101ALI20241225BHJP
   F21Y 105/12 20160101ALN20241225BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20241225BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241225BHJP
【FI】
F21S2/00 312
F21V19/00 150
F21V19/00 170
H01L33/48
F21Y105:12
F21Y113:10
F21Y115:10
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023062164
(22)【出願日】2023-04-06
(65)【公開番号】P2024148761
(43)【公開日】2024-10-18
【審査請求日】2023-07-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [公開事由] 刊行物:演出照明カタログ「DIRECTED LIGETHING 2023 Vol.1」 カタログ発行日:令和5年2月15日 公開者:オーデリック株式会社 [公開事由] ウェブサイトのアドレス ttps://www.odelic.co.jp/webcatalog/dpm/book/index.html#target/page_no=1 ウェブサイトの掲載日:令和5年2月22日 公開者:オーデリック株式会社 [公開事由] ウェブサイトのアドレス ttps://www.odelic.co.jp/ ウェブサイトの掲載日:令和5年2月22日 公開者:オーデリック株式会社 オーデリック株式会社のホームページを開いて「商品情報検索」をクリックし、「品番フリーワードから選ぶ」に下記商品番号を入力して「検索」をクリックすることにより画面に表示される 商品番号「OE033017RG」、「OE033018RG」、「OE033019RG」、「OE033020RG」
(73)【特許権者】
【識別番号】000103633
【氏名又は名称】オーデリック株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】398052346
【氏名又は名称】アルモテクノス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092727
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 忠昭
(74)【代理人】
【識別番号】100146891
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 ひろ美
(72)【発明者】
【氏名】山田 隆彦
(72)【発明者】
【氏名】山内 和彦
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-093344(JP,A)
【文献】特開2017-016936(JP,A)
【文献】特表2008-541361(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 19/00
H01L 33/48
F21Y 105/12
F21Y 113/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のLEDが実装されたLED基板と、前記LED基板を内蔵する投光ハウジングとを備えたLED投光装置であって、
前記複数個のLEDは、赤色に発光する赤色LED、緑色に発光する緑色LED、青色に発光する青色LED、オレンジっぽく温かみのある色に発光する電球色LED及び太陽の明るさに近い自然な色に発光する白色LEDからなる5種類のLEDから構成され、前記投光ハウジングの縦方向又は横方向に7列に、また前記横方向又は前記縦方向に9列に配置されており、
前記5種類のLEDは、前記LED基板に実装される個数が多い第1グループと、前記LED基板に実装される個数が少ない第2グループとに分けられ、前記赤色LED及び前記青色LEDは、前記第1グループに属し、前記LED基板に15~17個実装され、前記緑色LED、前記電球色LED及び前記白色LEDは、前記第2グループに属し、前記LED基板に9~12個実装されており、
7列×9列に配置された前記複数個のLEDの中央に位置する中央LEDは前記緑色LEDであり、7列方向及び9列方向の任意の位置に実装されたLEDを特定位置に配置された特定LEDとすると、前記特定LEDを基準にして、前記7列方向及び前記9列方向に隣接する4つの隣接LEDの発光色は、前記特定LEDの発光色と異なることを特徴とするLED投光装置。
【請求項2】
前記赤色LED及び前記青色LEDは前記LED基板に16個実装され、前記緑色LEDは前記LED基板に11個実装され、前記電球色LED及び前記白色LEDは前記LED基板に10個実装されることを特徴とする請求項1に記載のLED投光装置。
【請求項3】
前記複数個のLEDは、前記中央LEDを中心として前記7列方向、前記9列方向、両斜め方向に発光色が対称となるように配置されることを特徴とする請求項1に記載のLED投光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを用いた投光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の壁面などを照明するために投光装置が広く用いられ、この投光装置としてLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を用いたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この投光装置では、ケーシング内に投光部が設けられ、この投光部の中心部に撮像素子が設けられている。また、この撮像素子の周囲には周方向に間隔をおいて複数の第1LEDチップが配設され、また複数の第1LEDチップの径方向内側に間隔をおいて複数の第2LEDチップが配設されている。
【0003】
第1LEDチップは赤色光を発する赤色LED、緑色光を発する緑色LED、青色光を発する青色LED及び白色光を発する白色LEDを備え、また第2LEDチップは琥珀色(アンバー)光を発する琥珀色LEDを備え、第1LEDチップ(赤色LED、緑色LED、青色LED及び白色LED)からは赤色光、緑色光、青色光及び白色光が発せられ、第2LEDチップ(琥珀色LED)からは琥珀色光が発せられ、投光装置としてはこれら5色の光を組み合わせた種々の色の光が得られるようになり、これによって、5色(赤色、緑色、青色、白色及び琥珀色)を用いた照明効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-59514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この投光装置では、径方向外側に複数の第1LEDチップ(赤色LED、緑色LED、青色LED及び白色LED)配設され、これら第1LEDチップの径方向内側に第2LEDチップ(琥珀色LED)が配設される構成であるために、ケーシングの投光部の投光領域の一部に色むらが生じやすく、またこれら5色の発光色を組み合わせて例えば室内の周囲に調和した所望の発光色を得るのが難しく、それ故に、LEDの配置に関連して更なる改良が望まれていた。
【0006】
本発明の目的は、5色の発光色を組み合わせて周囲に調和した所望の発光色を得ることができるLED投光装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のLED投光装置は、複数個のLEDが実装されたLED基板と、前記LED基板を内蔵する投光ハウジングとを備えたLED投光装置であって、
前記複数個のLEDは、赤色に発光する赤色LED、緑色に発光する緑色LED、青色に発光する青色LED、オレンジっぽく温かみのある色に発光する電球色LED及び太陽の明るさに近い自然な色に発光する白色LEDからなる5種類のLEDから構成され、前記投光ハウジングの縦方向又は横方向に7列に、また前記横方向又は前記縦方向に9列に配置されており、
前記5種類のLEDは、前記LED基板に実装される個数が多い第1グループと、前記LED基板に実装される個数が少ない第2グループとに分けられ、前記赤色LED及び前記青色LEDは、前記第1グループに属し、前記LED基板に15~17個実装され、前記緑色LED、前記電球色LED及び前記白色LEDは、前記第2グループに属し、前記LED基板に9~12個実装されており、
7列×9列に配置された前記複数個のLEDの中央に位置する中央LEDは前記緑色LEDであり、7列方向及び9列方向の任意の位置に実装されたLEDを特定位置に配置された特定LEDとすると、前記特定LEDを基準にして、前記7列方向及び前記9列方向に隣接する4つの隣接LEDの発光色は、前記特定LEDの発光色と異なることを特徴とする。
【0008】
このような第1発明のLED投光装置においては、赤色LED及び前記青色LEDをLED基板に16個実装し、緑色LEDをLED基板に11個実装し、また電球色LED及び白色LEDをLED基板に10個実装するのが好ましく、このように構成することによって、これらLEDからの光を組み合わせることによって、自然な発光色を得ることができる。
【0010】
また、このような投光装置においては、中央に位置する中央LEDを中心として7列方向、9列方向及び両斜め方向に発光色が対称となるように複数個のLEDを配置するのが好ましく、このように配置することによって、発色光のバランスを保って色むらを抑えることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1発明のLED投光装置によれば、複数個のLEDは、赤色LED、緑色LED、青色LED、電球色LED及び白色LEDを含んでいるので、これら5種類のLEDからの発光色を組み合わせることによって、自然色に近い発色状態を得ることができるとともに、周囲に調和した所望の発光色を得ることができる。また、赤色LED及び青色LEDは、LED基板に15~17個実装され、緑色LED、電球色LED及び白色LEDは、LED基板に9~12個実装されるので、色むらを少なくすることができる。更に、7列×9列に配置された複数個のLEDにおける中央LEDとして緑色LEDを配置し、また7列方向及び9列方向の任意の位置に実装されたLEDを特定位置に配置された特定LEDとすると、この特定LEDを基準にして、7列方向及び9列方向に隣接する4つの隣接LEDの発光色は、特定LEDの発光色と異なっているので、7列方向及び9列方向に同色のLEDが連続して配置されることがなく、特定の色が強調されることを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に従うLED投光装置の一実施形態を簡略的に示す斜視図。
図2図1のLED投光装置におけるLED基板を簡略的に示す平面図。
図3図1のLED投光装置の制御系を簡略的に示す回路図。
図4図1のLED投光装置を簡略的に示すブロック図。
図5】LED基板の第1の変形形態を簡略的に示す平面図
図6】LED基板の第2の変形形態を簡略的に示す平面図。
図7】LED杭版の第3の変形形態を簡略的に示す平面図。
図8】LED基板の第4の変形形態を簡略的に示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明に従うLED投光装置の一実施形態について説明する。図1及び図2において、LED投光装置2は投光ハウジング4を備え、この投光ハウジング4の前面に矩形状開口6が設けられ、この開口6を覆うように透明カバー8が設けられている。また投光ハウジング4の背面部には支持部材10が取り付けられ、この支持部材10の傾斜角度を調整することによって、投光ハウジング4の傾斜角度、換言するとLED投光装置2の投光方向を調整することができる。
【0023】
投光ハウジング4内には、図2に示すLED基板12が内蔵され、このLED基板12の表面にM方向(図2において上下方向)及びN方向(図2において左右方向)に間隔をおいて複数個のLEDが実装されている。この形態では、複数個のLED14は、M方向に等間隔をおいて7列配設されているとともに、N方向に等間隔をおいて9列配設され、7列(m列)×9列(n列)に合計63個のLED14が実装されている。
【0024】
このLED投光装置2においては、複数個のLED14は、赤色に発光する赤色LED14R、緑色に発光する緑色LED14G、青色に発光する青色LED14B、オレンジっぽく温かみのある色に発光する電球色LED14L及び太陽の明るさに近い自然な色に発光する白色LED14Wの5種類のLEDから構成され、このように構成することにより、5種類のLED14からの光を組み合わせて自然光に近い光を得ることができる。
【0025】
この実施形態においては、LED基板12に実装される63個のLED14は、LED基板12に実装される個数が多い第1グループと、LED基板12に実装される個数が少ない第2クループとに分けられ、赤色LED14R及び青色LED14Bは第1グループに属し、また緑色LED14G、電球色LED14L及び白色LED14Wは第2グループに属する。
【0026】
この第1グループの赤色LED14R及び青色LED14Bは、LED基板12に15~17個実装され、第2グループの緑色LED14G、電球色LED14L及び白色LED14Wは、このLED基板12に9~12個実装される。LED基板12に実装される複数個のLED14については、図2に示すように、赤色LED14R及び青色LED14Bについては16個、緑色LED14Gについては11個、並びに電球色LED14L及び白色LED14Wについては10個であるのが好ましく、これにより、これらLED14からの発光色を組み合わせることによって自然な発光色を得ることができる。
【0027】
63個のLED14は、例えば、図2に示すように配置するのが望ましい。更に説明すると、7列×9列の並びにおいて、中央に位置する中央LEDを緑色LED14Gとするのが望ましく、この緑色LED14G(中央LED)を中心として周囲に拡がるように残りのLED14が、例えば次のように配置される。
【0028】
この中央LED(緑色LED14G)の7列方向(m列方向)(図2においてM方向)の両側に電球色LED14Lが配置され、この中央LEDの9列方向(n列方向)(図2においてN方向)の両側に白色LED14Wが配置され、またこの中央LEDの両斜め方向の両側に赤色LED14Rが配置され、中央LEDを中心とした1つ目の外側のLED14の配置をこのようにすることによって、中央の緑色LED14Gを中心とした中央領域における色むらを少なくすることができるとともに、この中央領域において自然色に近い発色状態を得ることができる。
【0029】
そして、このようなLED14の配置に関連して、中央LEDを中心とした2つ目の外側のLED14の配置を、次のように構成するのが好ましい。中央LEDの7列方向(m列方向)両側に配置された電球色LED14Lの外側に緑色LED14Gが配置され、中央LEDの9列方向(n列方向)両側に配置された白色LED14Wの外側に青色LED14Bが配置され、更に中央LEDの一方の斜め方向に配置された赤色LED14Rの外側に青色LED14Bが配置されるとともに、その他方の斜め方向に配置された赤色LED14Rの外側に電球色LED14Lが配置され、中央LEDを中心とした1つ目のLED14の配置に関連して2つ目の外側のLED14の配置をこのようにすることによって、中央の緑色LED14Gを中心とした広い中央領域における色むらを少なくすることができるとともに、この広い中央領域において自然色に近い発色状態を得ることができる。
【0030】
更に、1つ目及び2つ目のこのようなLED14の配置に関連して、中央LEDを中心とした3つ目の外側のLED14の配置を、次のように構成するのが好ましい。中央LEDの7列方向(m列方向)の両側の電球色LED14Lの外側に配置された緑色LED14Gの外側に赤色LED14Rが配置され、また中央LEDの9列方向(n列方向)の両側の白色LED14Wの外側に配置された青色LED14Bの外側に赤色LED14Rが配置され、更に中央LEDの一方の斜め方向の赤色LED14Rの外側に配置された青色LED14Bの外側に赤色LED14Rが配置されるとともに、その他方の斜め方向の赤色LED14Wの外側に配置された電球色LED14Lの外側に赤色LED14Rが配置され、中央LEDを中心とした1つ目及び2つ目のLED14の配置に関連して3つ目の外側のLED14の配置をこのようにすることによって、中央の緑色LED14Gを中心とした更に広い中央領域における色むらを少なくすることができるとともに、この更に広い中央領域において自然色に近い発色状態を得ることができる。
【0031】
複数個のLED14は、中央LED(緑色LED14G)を基準にして次のような対称配置構造となっている。即ち、中央の緑色LED14Gを中心として7列方向(m列方向)片側(例えば,図2において上側)及び他側(例えば、図2において下側)において外側に向けて順に、電球色LED14L、緑色LED14G及び赤色LED14Rが配置され、この中央LEDを基準として7列方向に対称に配置されている。また、この中央の緑色LED14Gを中心として9列方向(n列方向)片側(例えば、図2において左側)及び他側(例えば、図2において右側)において外側に向けて順に、白色LED14W、青色LED14B、赤色LED14R及び緑色LED14Gが配置され、中央LEDを基準として9列方向に対称に配置されている。
【0032】
更に、中央の緑色LED14Gを中心として片方の斜め方向片側(例えば、図2において左上側)及び他側(例えば、図2において右下側)において外側に向けて順に、赤色LED14R、青色LED14B及び赤色LED14Rが配置され、またこの中央の緑色LED14Gを中心として他方の斜め方向片側(例えば、図2において右上側)及び他側(例えば、図2において左下側)において外側に向けて順に、赤色LED14R、電球色LED14L及び赤色LED14Rが配置され、中央LEDを基準として両斜め方向に対称に配置され、このような対称配置構造を採用することにより、複数個のLED14の発光状態における色むらの発生を抑えている。
【0033】
また、図2から明らかなように、LED基板12の任意の位置に実装された1つのLED14を特定位置に配置された特定LEDとすると、この特定LED14(中心に位置するLED)を基準にして7列方向(m列方向)及び9列方向(n列方向)に隣接する4つの隣接LED14の発光色が、この特定LED14の発光色と異なるように構成され、このような異色配置構造を採用することにより、一部の発光色が強調されることを抑えることができる。
【0034】
例えば、特定位置としての中央位置に位置する緑色LED14G(中央位置を特定位置としたときに特定LEDとなる)を基準に見ると、この緑色LED14Gの7列方向(m列方向)の両隣には電球色LED14Lが配置され、また9列方向(n列方向)の両隣には白色LED14Wが配置され、緑色LED14Gと異なる色のLED14、この場合、電球色LED14L及び白色LED14Wが特定LED14の周囲に配置されている。
【0035】
また、例えば、この中央LEDの図2において右隣のものを特定LED14とした場合、緑色LED14Gの右隣の白色LED14Wを基準として見るようになり、このように見たときに、この白色LED14Wの7列方向(m列方向)の両隣には赤色LED14Rが配置され、また9列方向(n列方向)の両隣には緑色LED14G及び青色LED14Bが配置され、白色LED14Wと異なる色のLED14、この場合、赤色LED14R、緑色LED14G及び青色LED14Bが特定LED14の周囲に配置されている。
【0036】
このLED投光装置2は、図3に示す投光システム22の一部を構成し、システム全体を点灯制御する点灯制御コントローラ24により制御される。図3及び図4を参照して、この投光システム22は、複数のLED投光装置2を含み、これら複数のLED投光装置2は、制御ライン26を介して直列的に接続され、点灯制御コントローラ24からの点灯制御信号によりこれらLED投光装置2が点灯制御される。また、商用電源28からの商用電力(例えば、100V)は、電力供給ライン30を通して投光システム22に供給され、かく供給された商用電力は、第1分岐ライン30aを通して点灯制御コントローラ24に供給され、また複数の第2分岐ライン30bを通して対応するLED投光装置2に供給される。
【0037】
LED投光装置2の制御系は、図4に示すように構成され、制御信号処理手段32、定電流回路34及びスイッチング電源36を含み、この定電流回路34は、第1~第5回路38a~38eを有している。制御信号処理手段32は、例えばマイクロプロセッサから構成され、点灯制御コントローラ24からの点灯制御信号を所要の通りに処理して定電流回路34に送給する。スイッチング電源36は、商用電源28からの商用電力(交流電力)をパルス電流に変換し、スイッチング電源36からのパルス電流は定低電流回路34に送給されて一定電流に変換される。スイッチング電源36は、所定のデューティ比を有するパルス電流を生成し、デューティ比の大きい(又は小さい)パルス電流は、定電流回路34によって電流値の大きい(又は小さい)駆動電流となる。
【0038】
この実施形態では、定電流回路34の第1回路38aは赤色LED14R(図4において、16個のうちの1つのみを示す)に電気的に接続され、16個の赤色LED14Rは、第1回路38aから供給される駆動電流により発光する。定電流回路34の第2回路38bは緑色LED14G(図4において、11個のうちの1つのみを示す)に電気的に接続され、11個の緑色LED14Gは、第2回路38bから供給される駆動電流により発光する。定電流回路34の第3回路38cは青色LED14B(図4において、16個のうちの1つのみを示す)に電気的に接続され、16個の青色LED14Bは、第3回路38cから供給される駆動電流により発光する。また、定電流回路34の第4回路38dは電球色LED14L(図4において、10個のうちの1つのみを示す)に電気的に接続され、10個の電球色LED14Lは、第4回路38dから供給される駆動電流により発光する。更に、定電流回路34の第5回路38eは白色LED14W(図4において、10個のうちの1つのみを示す)に電気的に接続され、10個の白色LED14Wは、第5回路38eから供給される駆動電流により発光する。
【0039】
この投光システム22においては、例えば、点灯制御コントローラ24から赤色点灯制御信号(及び緑色点灯制御信号、青色点灯制御信号、電球色点灯制御信号、白色点灯制御信号)が供給されると、制御信号処理手段32は、この赤色点灯制御信号(及び緑色点灯制御信号、青色点灯制御信号、電球色点灯制御信号、白色点灯制御信号)を所要の通りに処理し、また定電流回路34は、スイッチング電源34からのパルス信号を一定電流の駆動信号に変換し、第1回路38a(及び第2回路38b、第3回路38c、第4回路38d、第5回路38e)により生成された駆動信号により16個の赤色LED14R(及び11個の緑色LED14G、16個の青色LED14B、10個の電球色LED14L、10個の白色LED14W)が発光し、このようにして発光した光が投光ハウジング4の開口6から前面側に投光される。
【0040】
LED基板におけるLEDの配置は、図5に示すように構成するようにしてもよい。尚、図5に示す第1の変形形態のLED基板においては、図2図5とを対比することによって容易に理解される如く、図2のLED基板の電球色LEDの配置箇所に白色LEDが配置され、白色LEDの配置箇所に電球色LEDが配置されている。
【0041】
図5を参照して第1の変形形態のLED基板12Aを具体的に説明すると、この変形形態においても、中央LEDとして緑色LED14Gが配置され、この中央LEDの7列方向(m列方向)の両側に白色LED14Wが配置され、この中央LEDの9列方向(n列方向)の両側に電球色LED14Lが配置され、またこの中央LEDの両斜め方向の両側に赤色LED14Rが配置される。
【0042】
また、1つ目の外側のLED14の配置に関連して、2つ目の外側のLED14の配置は、次のように構成される。中央LEDの7列方向(m列方向)両側に配置された白色LED14Wの外側に緑色LED14Gが配置され、中央LEDの9列方向(n列方向)両側に配置された電球色LED14Lの外側に青色LED14Bが配置され、更に中央LEDの一方の斜め方向に配置された赤色LED14Rの外側に青色LED14Bが配置されるとともに、その他方の斜め方向に配置された赤色LED14Rの外側に白色LED14Wが配置される。
【0043】
更に、1つ目及び2つ目のLED14の配置に関連して、中央LEDを中心とした3つ目の外側のLED14の配置は、次のように構成される。中央LEDの7列方向(m列方向)の両側の白色LED14Wの外側に配置された緑色LED14Gの外側に赤色LED14Rが配置され、また中央LEDの9列方向(n列方向)の両側の電球色LED14Lの外側に配置された青色LED14Bの外側に赤色LED14Rが配置され、更に中央LEDの一方の斜め方向の赤色LED14Rの外側に配置された青色LED14Bの外側に赤色LED14Rが配置されるとともに、その他方の斜め方向の赤色LED14Wの外側に配置された白色LED14Wの外側に赤色LED14Rが配置される。
【0044】
また、第1変形形態における複数個のLED14の配置構造においても、上述した対称配置構造及び異色配置構造を備えている。複数個のLED14の対称配置構造について中央の緑色LED14Gを基準にして見ると、この緑色LED14Gを基準に7列方向(m列方向)片側(例えば,図2において上側)及び他側(例えば、図2において下側)において外側に向けて順に、白色LED14W、緑色LED14G及び赤色LED14Rが配置され、また9列方向(n列方向)片側(例えば、図2において左側)及び他側(例えば、図2において右側)において外側に向けて順に、電球色LED14L、青色LED14B、赤色LED14R及び緑色LED14Gが配置され、更に片方の斜め方向片側(例えば、図2において左上側)及び他側(例えば、図2において右下側)において外側に向けて順に、赤色LED14R、青色LED14B及び赤色LED14Rが配置され、他方の斜め方向片側(例えば、図2において右上側)及び他側(例えば、図2において左下側)において外側に向けて順に、赤色LED14R、白色LED14W及び赤色LED14Rが配置され、中央LEDを基準として7列方向(m列方向)、9列方向(n列方向)及び両斜め方向に対称に配置されている。
【0045】
また、複数個のLED14の異色配置構造について例えば中央の緑色LED14Gを基準にして見ると、この緑色LED14Gの7列方向(m列方向)の両隣には白色LED14Wが配置され、また9列方向(n列方向)の両隣には電球色LED14Lが配置され、特定LED14の周囲には、特定LED14としての緑色LED14Gと異なる発光色のLED14、この場合、白色LED14W及び電球色LED14Lが配置されている。
【0046】
複数個のLED14を図5に示すように配置する、即ち図2のLED基板における電球色LEDと白色LEDの配置箇所を相互に入れ換える(換言すると、図2のLED基板における電球色LEDの配置箇所に白色LEDを配置し、且つ白色LEDの配置箇所に電球色LEDを配置する)ことによっても、図1図4に示す実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0047】
LED基板におけるLEDの配置は、図6に示すように構成するようにしてもよい。尚、図6に示す第2の変形形態のLED基板においては、図2図6とを対比することによって容易に理解される如く、図2のLED基板の赤色LEDの配置箇所に青色LEDが配置され、青色LEDの配置箇所に赤色LEDが配置されている。
【0048】
図6を参照して第2の変形形態のLED基板12Bを具体的に説明すると、この変形形態においても、中央LEDとして緑色LED14Gが配置され、この中央LEDの7列方向(m列方向)の両側に電球色LED14Lが配置され、中央LEDの9列方向(n列方向)の両側に白色LED14Wが配置され、また中央LEDの両斜め方向の両側に青色LED14Bが配置される。
【0049】
また、1つ目の外側のLED14の配置に関連して、2つ目の外側のLED14の配置は、次のように構成される。中央LEDの7列方向(m列方向)両側に配置された電球色LED14Lの外側に緑色LED14Gが配置され、更に中央LEDの9列方向(n列方向)両側に配置された白色LED14Wの外側に赤色LED14Rが配置され、更にまた中央LEDの一方の斜め方向に配置された青色LED14Bの外側に赤色LEDが配置されるとともに、その他方の斜め方向に配置された青色LEDの外側に電球色LED14Lが配置される。
【0050】
更に、1つ目及び2つ目のLED14の配置に関連して、中央LEDを中心とした3つ目の外側のLED14の配置は、次のように構成される。中央LEDの7列方向(m列方向)の両側の電球色LED14Lの外側に配置された緑色LED14Gの外側に青色LEDが配置され、また中央LEDの9列方向(n列方向)の両側の白色LED14Wの外側に配置された赤色LED14Rの外側に青色LED14Bが配置され、更に中央LEDの一方の斜め方向の青色LED14Bの外側に配置された赤色LED14Rの外側に青色LED14Bが配置されるとともに、その他方の斜め方向の青色LED14Bの外側に配置された電球色LED14Lの外側に青色LED14Bが配置される。
【0051】
また、第2の変形形態における複数個のLED14の配置構造は、第1の変形形態と同様に、上述した対称配置構造及び異色配置構造を備えている。複数個のLED14の対称配置構造について中央の緑色LED14Gを基準にして見ると、この緑色LED14Gを基準に7列方向(m列方向)片側(例えば,図2において上側)及び他側(例えば、図2において下側)において外側に向けて順に、電球色LED14L、緑色LED14G及び青色LED14Bが配置され、また9列方向(n列方向)片側(例えば、図2において左側)及び他側(例えば、図2において右側)において外側に向けて順に、白色LED14W、赤色LED14R、青色LED14B及び緑色LED14Gが配置され、更に片方の斜め方向片側(例えば、図2において左上側)及び他側(例えば、図2において右下側)において外側に向けて順に、青色LED14B、赤色LED14R及び青色LED14Bが配置され、他方の斜め方向片側(例えば、図2において右上側)及び他側(例えば、図2において左下側)において外側に向けて順に、青色LED14B、電球色LED14L及び青色LED14Bが配置され、中央LEDを基準として7列方向(m列方向)、9列方向(n列方向)及び両斜め方向に対称に配置されている。
【0052】
また、複数個のLED14の異色配置構造について例えば中央の緑色LED14Gを基準にして見ると、この緑色LED14Gの7列方向(m列方向)の両隣には電球色LED14Lが配置され、また9列方向(n列方向)の両隣には白色LED14Wが配置され、特定LED14の周囲のLED14の発光色は、特定LED14としての緑色LED14Gの発光色と異なっている。
【0053】
複数個のLED14を図6に示すように配置する、即ち図2のLED基板における赤色LEDと青色LEDの配置箇所を相互に変える(換言すると、図2のLED基板における赤色LEDの配置箇所に青色LEDを配置し、且つ青色LEDの配置箇所に赤色LEDを配置する)ことによっても、図1図4に示す実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0054】
LED基板におけるLEDの配置は、図7に示すように構成するようにしてもよい。尚、図7に示す第3の変形形態のLED基板においては、図2図7とを対比することによって容易に理解される如く、図2のLED基板の電球色LEDの2つの配置箇所に白色LEDが配置され、白色LEDの2つの配置箇所に電球色LEDが配置され、このように電球色LEDの一部と白色LEDの一部の配置位置を差し換えるようにすることもできる。
【0055】
図7を参照して、第3の変形形態のLED基板12Cを具体的に説明する。尚、図7及び図8において、各LEDの位置を特定するために、7列方向(m列方向)については図7及び図8において下から上に向けて順に(1)~(7)の番号を付し、9列方向(n列方向)については図7及び図8において左から右に向けて順に(a)~(i)の記号を付して説明する。
【0056】
この第3の変形形態においては、LED基板12Cにおける配置箇所「(1)×(g)」及び配置箇所「(7)×(c)」に白色LED14Wが実装され、またその配置箇所「(2)×(h)」及び配置箇所「(6)×(b)」に電球色LED14Lが実装され、複数個のLED14の残りは、図1図4に示す実施形態と同様に、図2に示すように配置されている。尚、図2においては、LED基板の配置箇所「(1)×(g)」及び配置箇所「(7)×(c)」に電球色LED14Lが配設され、またその配置箇所「(2)×(h)」及び配置箇所「(6)×(b)」に白色LED14Wが配設されている。このようなLED基板12Cを採用しても上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0057】
LED基板におけるLEDの配置は、図8に示すように構成するようにしてもよい。尚、図8に示す第3の変形形態のLED基板においては、図2図8とを対比することによって容易に理解される如く、図2のLED基板の電球色LEDの2つの配置箇所に緑色LEDが配置され、緑色LEDの2つの配置箇所に電球色LEDが配置され、このように電球色LEDの一部と緑色LEDの一部の配置位置を差し換えるようにすることもできる。
【0058】
図8を参照して、この第4の変形形態においては、LED基板12Dにおける配置箇所「(1)×(g)」及び配置箇所「(7)×(c)」に緑色LED14WGが実装され、またその配置箇所「(4)×(a)」及び配置箇所「(4)×(i)」に電球色LED14Lが実装され、複数個のLED14の残りは、図1図4に示す実施形態と同様に、図2に示すように配置されている。尚、図2においては、LED基板の配置箇所「(1)×(g)」及び配置箇所「(7)×(c)」に電球色LED14Lが配設され、またその配置箇所「(4)×(a)」及び配置箇所「(4)×(i)」に緑色LED14Gが配設されている。このようなLED基板12Dを採用しても上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0059】
以上、本発明に従うLED投光装置の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
【0060】
例えば、上述した実施形態では複数個のLED14が7列×9列(m列×n列)に配設されたLED投光装置に適用して説明したが、このような構成のものに限定されず、複数のLEDがLED基板にM方向にm列(mは7以上の奇数である)、またN方向にn列(nは7以上の奇数である)配置されたものにも同様に適用することができ、mとnは異なる数でもよく、また同じ数でもよい。
【0061】
また、例えば、上述したLED投光装置では、複数個のLEDが上下方向(縦方向)に7列、左右方向(横方向)に9列となるように配置されたLED基板を横長にして投光ハウジングに内蔵しているが、このLED基板を縦長にして投光ハウジングに内蔵するようにしてもよく、この場合、m列方向が9列となり、n列方向が7列となり、LED基板をこのように配置しても同様の作用効果が達成される。
【0062】
また、例えば、上述したLED投光装置では、m列×n列に配置された複数個のLEDの中央に位置する中央LEDを緑色LEDとしているが、この緑色LEDに代えて、中央LEDを赤色LED、青色LED、電球色LED及び白色LEDのいずれかにしてもよく、このように構成した場合においても、中央LEDを中心としてm列方向、n列方向、両斜め方向に発光色が対称となるように複数個のLED(即ち、5発光色のLED)を配置するのが好ましい。また、このように構成した場合においても、m列方向及びn列方向の特定位置に配置された特定LEDを基準にして、m列方向及びn列方向に隣接する4つの隣接LEDが、特定LEDの発光色と異なる発光色となるように構成するのが好ましい。
【符号の説明】
【0063】
2 LED投光装置
4 投句ハウジング
12,12A,12B,12C,12D LED基板
14(14R,14B,14G,14L,14L) LED
22 投光システム
24 点灯制御コントローラ
26 制御ライン
32 制御信号処理手段
34 定電流回路








図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8