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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】アンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 7/08 20060101AFI20241225BHJP
   H01Q 1/40 20060101ALI20241225BHJP
   H01F 3/08 20060101ALI20241225BHJP
   H01F 3/10 20060101ALI20241225BHJP
【FI】
H01Q7/08
H01Q1/40
H01F3/08
H01F3/10
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020055977
(22)【出願日】2020-03-26
(65)【公開番号】P2020178342
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】19169288
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504103641
【氏名又は名称】シャフナー・エーエムファウ・アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(72)【発明者】
【氏名】シュモン・パスコ
(72)【発明者】
【氏名】ステファーヌ・ルブルトン
(72)【発明者】
【氏名】シェムシ・ムシキ
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0342805(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0252068(US,A1)
【文献】特表2018-524796(JP,A)
【文献】特開2011-001816(JP,A)
【文献】特開2016-207701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 7/08
H01Q 1/40
H01F 3/08
H01F 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性コア(1)と、コイル(2)とを備えたアンテナであり、前記磁性コア(1)は少なくとも2つの第1サブコア(1.1)を有し、少なくとも2つの前記第1サブコア(1.1)は、前記磁性コア(1)の長手方向()において互いに隣接して配置され、少なくとも2つの第1サブコア(1.1)のそれぞれは側面を持ち、少なくとも2つの前記第1サブコア(1.1)は第1の第1サブコア(1.1)と第2の第1サブコア(1.1)とを備える前記アンテナにおいて、
前記磁性コア(1)は少なくとも1つの第2サブコア(1.2)を備え、少なくとも1つの第2サブコア(1.2)は第1の第2サブコア(1.2)を備え、前記第1の第2サブコア(1.2)は、前記第1の第2サブコア(1.2)が前記第1の第1サブコア(1.1)と少なくとも部分的にかつ第2の第1サブコア(1.1)と少なくとも部分的に重なり、前記第1の第1サブコア(1.1)の側面と前記第2の第1サブコア(1.1)の側面に配置されるので、前記第1の第2サブコア(1.2)は、前記第1の第1サブコア(1.1)から前記第2の第1サブコア(1.1)への磁気ブリッジを形成していて、
前記少なくとも2つの第1サブコア(1.1)及び前記少なくとも1つの第2サブコア (1.2)がコア支持体(4)に保持されていて、
前記コイル(2)が前記コア支持体(4)に巻回されていて、
前記コア支持体(4)と、前記コイル(2)の巻き線が前記コア支持体(4)を押圧し て前記コア支持体(4)の周囲に形成されている前記コイル(2)とが、
前記少なくとも1つの第2サブコア(1.2)を前記少なくとも2つの第1サブコア(1 .1)の側面に押し付けて前記少なくとも1つの第2サブコア(1.2)及び前記少なく とも2つの第1サブコア(1.1)の位置を固定していることを特徴とする、アンテナ。
【請求項12】
磁性コア(1)をコア支持体(4)内に配置するステップと、
前記磁性コア(1)が配置された前記コア支持体(4)にコイルを巻き付けるステップとを備えるアンテナの製造方法であって、
前記磁性コア(1)は、少なくとも2つの第1サブコア(1.1)を備え、前記磁性コア(1)を配置するステップは、少なくとも2つの第1サブコア(1.1)を前記磁性コア(1)の長手方向()において互いに隣接して配置することを含み、前記少なくとも2つの第1サブコア(1.1)は、第1の第1サブコア(1.1)と第2の第1サブコア(1.1)を備える、前記製造方法において、
前記磁性コア(1)は少なくとも1つの第2サブコア(1.2)を備え、前記少なくとも1つの第2サブコア(1.2)は第1第2サブコア(1.2)を備え、
前記磁性コア(1)を配置するステップは、前記第1の第2サブコア(1.2)を配置するステップを有し、このステップで、前記第1の第2サブコア(1.2)が少なくとも部分的に前記第1の第1サブコア(1.1)と少なくとも部分的に前記第2の第1サブコア(1.1)と重なるよう、前記第1の第2サブコア(1.2)は前記第1の第1サブコア(1.1)の側面と第2の第1サブコア(1.1)の側面に配置されるので、前記第1の第2サブコア(1.2)は、前記第1の第1サブコア(1.1)から前記第2の第1サブコア(1.1)への磁気ブリッジを形成し、
前記少なくとも2つの第1サブコア(1.1)及び前記少なくとも1つの第2サブコア (1.2)がコア支持体(4)に保持され、
前記コイル(2)が前記コア支持体(4)に巻回されて、
前記コア支持体(4)と、前記コイル(2)の巻き線が前記コア支持体(4)を押圧し て前記コア支持体(4)の周囲に形成されている前記コイル(2)とが、
前記少なくとも1つの第2サブコア(1.2)を前記少なくとも2つの第1サブコア(1 .1)の側面に次々と押し付けて前記少なくとも1つの第2サブコア(1.2)及び前記 少なくとも2つの第1サブコア(1.1)の位置を固定することを特徴とする、アンテナの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに関し、特に、車両を開くことと、始動することとの少なくとも一方のキーデータの送信のために形成されて、車両で使用するためのアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
アンテナは通常、コアとコイルで構成されている。送信周波数と帯域幅に応じて、コアとコイルを適切に形成する必要がある。アンテナの帯域幅は広くなっている。UWBアンテナの場合、アンテナの範囲は拡大している。これは、例えば、コアがますます長くなっていることを意味する。また、長いコアは短いコアよりも破損しやすく、製造コストが高くなる。
【0003】
したがって、特許文献1、特許文献2、特許文献3から、例えば、上下に配置された複数の下側コアによってコアを形成することが知られている。これには、個々のサブコアの製造が容易であり、サブコアの破損しやすさが低下するという有利点がある。しかし、複数のサブコアから形成されたコアの磁気特性は、衝撃や温度変動の影響を非常に受けやすく、これらのアンテナにはアンテナ特性の安定性に問題があることが多いことが示されてしまった。
サブコアは、間隔をあけて、又は接触して、前後に配置される。サブコアが接触すると、磁気特性はサブコア間の接触圧力で変動し、温度や振動に応じて変動する。サブコアの間隔が空いている場合、間隔は温度又は外力に応じて変化することが多く、コアの電気的特性、したがってアンテナの電気的特性に悪影響を及ぼす。したがって、複数のサブコアを備えた高品質のアンテナを実装することは、まだ可能となっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第10056687号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1397845号明細書
【文献】米国特許出願公開第2018/159224号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、堅牢で、製造が簡単で、良好で安定したアンテナ特性を有するアンテナを見出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この課題は、独立請求項に記載のアンテナ及びそのようなアンテナの製造方法により達成される。
【0007】
少なくとも2つの第1サブコアのうちの2つと横方向に重なり合う少なくとも1つの第2サブコアの使用により、接触点又は第1サブコア間の隙間の磁気ブリッジングが可能になる。これにより、コアは接触圧力又は第1サブコア間の隙間のサイズに依存せず、温度変動や振動、その他の外部の影響に依存しない。同時に、コアは複数のサブコアから形成してよく、これは生産を簡素化し、コアの破壊に対する安定性に有利である。
【0008】
さらなる有利な実施例は、従属請求項に明記される。
【0009】
本発明は、添付の図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施例によるアンテナの第1の側面図である。
図2】本発明の第1の実施例によるアンテナの第2の側面図である。
図3】本発明の第1の実施例に係るアンテナのA-A線に沿った断面図である。
図4】本発明の第1の実施例に係るアンテナのB-B線に沿った断面図である。
図5】本発明の第1の実施例に係るアンテナのC-C線に沿った断面図である。
図6】本発明の第1の実施例に係るアンテナのD-D線に沿った断面図である。
図7】本発明の第1の実施例に係るアンテナのE-E線に沿った断面図である。
図8】ハーフカットしたハウジング及び封入材を備えた本発明の第2の実施例によるアンテナの立体図である。
図9】本発明の第2の実施例によるアンテナの第1の側面図である。
図10】本発明の第2の実施例に係るアンテナのB-B線に沿った断面図である。
図11】本発明の第2の実施例に係るアンテナのA-A線に沿った断面図である。
図12】本発明の第2の実施例に係るアンテナのC-C線に沿った断面図である。
図13】本発明の第2の実施例に係るアンテナのD-D線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1から図7は、本発明の第1実施例を示す。図8から図13は、本発明の第2実施例を示す。両方の実施例を以下に一緒に説明する。第1及び第2の実施例が1つの特徴において異なる場合、これは明示的に言及される。そうでなければ、説明された全ての特徴は両方の実施例に適用される。
【0012】
以下の説明では、第1の方向7、第2の方向8及び第3の方向9の3つの直交する方向が使用される。第1の方向7は、好ましくは第2の方向8及び第3の方向9に直交する。第2方向8は、好ましくは第1方向7及び第3方向9に直交する。第3の方向9は、好ましくは第1の方向7及び第2の方向8に直交する。
【0013】
アンテナはコア1とコイル2とを備える。アンテナは、好ましくはさらに、ハウジング3と、コア支持体4と、注入物質5とを備える。
【0014】
コア1は磁性コアである。コア1は磁性材料で作られている。磁性材料とは、その材料が常磁性又は強磁性、好ましくは強磁性であることを意味する。コア1は、好ましくは、フェライト材料(フェライト材料)又は粉末材料(粉末コア)でできている。磁性コア1は、好ましくは、剛性のある磁性材料で作られていて、すなわち磁性コア1は弾性的でも柔軟でもない。
【0015】
コア1は、好ましくは、第1の方向7に沿って延在する。したがって、第1の方向は、コア1の長手方向7ともいう。したがって、コア1の長手方向軸線は、第1の方向7に延在する。コア1は、好ましくは、第2の方向8及び第3の方向9よりも長手方向7において長い。一実施例においてコア1は、第2の方向8(幅)第3の方向9(厚さ又は高さ)よりも大きい。別の実施例において、コア1は、第2の方向8及び第3の方向において同じサイズである。
【0016】
本発明によれば、コア1は少なくとも2つの第1サブコア1.1と少なくとも1つの第2サブコア1.2を有する。第1の実施例では、コア1は、5つの第1サブコア1.1及び4つの第2サブコア1.2を有する。第2の実施例では、コア1は、4つの第1サブコア1.1及び3つの第2サブコア1.2を有する。しかし、その数は任意であり、コア1の長さ及びサブコア1.1、1.2の長さに応じて、必要に応じて変えてよい。コア1は、好ましくは、n個の第1サブコア1.1及びn-1又はn個の第2サブコア1.2を有し、ここでnは2以上である。
【0017】
前述のコア1の磁性材料は、サブコア1.1、1.2の磁性材料に対応する。サブコア1.1、1.2の全てが、好ましくは同じ磁性材料を含有する。しかしながら、異なるサブコア1.1、1.2で異なる磁性材料を使用してもよい。
【0018】
第1サブコア1.1は、長手方向7に延在する長手軸線を有する。第1サブコア1.1は、好ましくは、第2の方向8及び/又は第3の方向9よりも長手方向7に長い。第1サブコア1.1は、好ましくは側面を有する。側面は、好ましくは、長手方向7に平行に配置される。第1サブコア1.1の側面の正規直交ベクトルは、好ましくは、第2の方向8又は第3の方向9に平行である。側面は、好ましくは平坦な表面を形成する。第1サブコア1.1は、好ましくは、第1の軸方向側面と、第1の軸方向側面の反対側の第2の軸方向側面とを有する。第1及び/又は第2の軸方向側面は、好ましくは、それぞれの第1サブコア1.1の側面又は長手軸線7に対して直角である。第1及び第2の軸方向側部は、好ましくは互いに平行に配置される。第1及び/又は第2の軸方向側面は、好ましくは平坦な表面を形成する。第1サブコア1.1は、好ましくは、各々が長方形の断面を有する。全ての第1サブコア1.1の側面は、好ましくは同一に形成されたものである。しかしながら、三角形、半円形等ほかの断面形状が着想可能である。第1サブコア1.1の断面形状は、好ましくは、第1サブコア1.1の長手方向7に沿って一定や同一である。全ての第1サブコア1.1は、好ましくは同じ断面形状を有する。第1サブコア1.1の断面形状は、長手方向7に垂直な断面として定義される。好ましくは、第1サブコア1.1は直方体である、すなわち、互いに直角に配置された6つの側面で形成される。全ての第1サブコア1.1は、好ましくは同じ形状により形成されている。
【0019】
第2サブコア1.2は、長手方向7に延在する長手軸を有する。第2サブコア1.2は、好ましくは、第2の方向8及び/又は第3の方向9よりも長手方向7に長い。第2サブコア1.2は、好ましくは側面を有する。側面は、好ましくは、長手方向7に平行に、及び/又は第1サブコア1.1の平行側面に平行に配置される。第2サブコア1.2の外側の正規直交ベクトルは、第2の方向8又は第3の方向9又は第1サブコア1.1の外側の正規直交ベクトルに平行であることが好ましい。第2サブコア1.2の側面の形状は、好ましくは、第1サブコア1.1の側面の形状に対応するので、第2サブコア1.2の側面は、第1サブコア1.1の側面に(全面にわたって)載置可能となる。側面は、好ましくは平坦な表面を形成する。第2サブコア1.2は、好ましくは、第1の軸方向側面と、第1の軸方向側面の反対側の第2の軸方向側面とを有する。第1及び/又は第2の軸方向側面は、好ましくは、それぞれの第2サブコア1.2の側面又は長手軸線7に対して垂直である。第1及び第2の軸方向側部は、好ましくは互いに平行に配置される。第1及び/又は第2の軸方向側面は、好ましくは平坦な表面を形成する。第2サブコア1.2は、好ましくは、それぞれ長方形の断面を有する。全ての第2サブコア1.2の側面は、好ましくは同一の形成がなされている。しかしながら、三角形、半円形等ほかの断面形状が着想可能である。第2サブコア1.2は、好ましくは、第1サブコア1.1と同じ断面形状を有する。第2サブコア1.2の断面形状は、サブコア1.2の長手方向7に沿って一定や同一であることが好ましい。第2サブコア1.2の全ては、好ましくは同じ断面形状を有する。第2サブコア1.2の断面形状は、長手方向7に垂直な断面として定義される。好ましくは、第2サブコア1.2は直方体である。互いに直角に配置された6つの側面で形成される。第2サブコア1.2は好ましくは、全て同じ形状である。第2サブコア1.2は、好ましくは、第1サブコア1.1のような形状である(第1の実施例を参照)。しかしながら、第1及び第2サブコア1.1、1.2の形状が異なってもよい(第1及び第2サブコア1.1、1.2の長さが異なる第2の実施例を参照)。第2サブコア1.2は、好ましくは第1サブコア1.1と同一である。これにより、同じサブコアを第1サブコア1.1と第2サブコア1.2に使用してもよい。しかしながら、第1サブコア1.1と第2サブコア1.2に異なるサブコアを使用することにも有利点はある。そのように、異なる磁性材料を使用してもよいだろう。第2のサブコア1.2は、第1のサブコア1.1よりも高い透過性を持ってもよい。その結果、高透磁率はブリッジ機能にのみ使用可能である一方、透磁率の低い単純な(及びより安価な)磁性材料が、磁性材料の主要な割合を占める第1サブコア1.1に選択される。ここまで、第2サブコア1.2の大部分について説明した。もちろん、この説明は、第2サブコア1.2のみを備えた実施例にも適用される。
【0020】
第1サブコア1.1は、好ましくは、長手方向7において前後に配置される。好ましくは、第1サブコア1.1は、前後に、第1サブコア1.1の長手軸線が同軸に配置されるように前後に、すなわち、第1サブコア1.1の長手軸線が、隣り合う第1サブコア1.1のそれぞれの延長部を形成するように、配置される。第1の第1サブコア1.1の第1の軸方向側部は、好ましくは、第2の第1サブコア1.1の第1の軸方向側部の反対側に配置される。第1サブコア1.1は、好ましくは、第1の第1サブコア1.1の第1の軸側が第2の第1サブコア1.1の第1の軸側と完全に重なるように前後に配置される。第1の第1サブコア1.1の軸側は第2の第1サブコア1.1の軸側に重なり、及び/又は第2の第1サブコア1.1の軸側は第1の第1サブコア1.1の軸側に重なる。言い換えると第1サブコア1.1は、長手方向7における隣りの第1サブコア1.1の延長となる。一実施例では、第1サブコア1.1は、第1サブコア1.1の軸方向側部間の距離に配置される。例示的な一実施例では、第1サブコア1.1の軸方向側部は接触して配置される(第1及び第2の実施例を参照)。以下に説明する第2サブコア1.2を通る磁気ブリッジのために、第1サブコア1.1が接触するか、間隔をあけるかは磁気的に重要ではない。したがって、距離は大きくなるように、すなわち材料を節約すべく、選択してもよい。
【0021】
本発明により、第1の第2サブコア1.2は、第1の第2サブコア1.2の側面が第1の第1サブコア1.1の側面の少なくとも一部と第2の第1サブコア1.1の側面の少なくとも一部と重なるように配置される。これは、長手軸線7に垂直な第1の第2サブコア1.2の第1の第1サブコア1.1への投影が、長手軸線7に垂直な第1の第2サブコア1.2の第2の第1サブコア1.1への投影がこれと交差することを意味する。第1の第2サブコア1.2の側面は、好ましくは、少なくとも最小の重なり長さで第1の第1サブコア1.1の側面と重なり、少なくとも最小の重なり長さで第2の第1サブコア1.1の側面と重なる。最小重なり長は、第1の第1サブコア1.1と、第2の第1サブコア1.1と、第1の第2サブコア1.2との中で(長手方向7における)最短サブコア、好ましくは全サブコア1.1、1.2の中で最短長さの少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%である。その結果、直列に接続された2つの第1サブコア1.1の間の接点に磁気ブリッジが形成され、これは2つの第1サブコア1.1間の遷移に対する温度及び外部の影響による変動をなくす。安定性の理由から、しかしながら重なりの長さは、より長い方が好ましい。第1サブコア1.1は好ましくは第1のレベルに配置され、少なくとも1つの第2サブコア1.2は第2のレベルに配置される。第2のレベルは、好ましくは第1のレベルと平行である。一実施例では、第1の平面及び/又は第2の平面は、第2の方向8に垂直である、すなわち第1サブコア1.1及び少なくとも1つの第2サブコア1.2は、第2の方向8に積層される(積層方向が第2の方向8である第2の実施例を参照)。一実施例では、第1の平面及び/又は第2の平面は、第3の方向9に垂直である。すなわち第1サブコア1.1及び少なくとも1つの第2サブコア1.2は、第3の方向9に積層される(積層方向が第3の方向9である第1の実施例を参照)。積み重ね方向は、第2及び第3の方向8及び9の直線的な組み合わせであってもよい。好ましくは、積層方向及び長手方向7に垂直な方向における第1の第2サブコア1.2の投影は、第1の第1サブコア1.1及び/又は第2の第1サブコア1.1と重ならなないことと、第1の第1サブコア1.1の投影は、積層方向に垂直な方向及び第1の第2サブコア1.2でない長手方向7に、重複することとの、少なくとも一方である。第1の実施例ではこれは第2の方向8への投影であり、第2の実施例ではこれは第3の方向9への投影である。しかし、このような重なりがある実施例も考えられる。例えば、2つのL字型の断面を互いの上に配置して、2つの積み重ね方向、例えば第2方向8及び第3方向9があるようにしてもよい。この実施例では、第1サブコア1.2及び第2サブコア1.1はそれぞれ、L字形又はとがった断面を有する。次いで、重なり領域における組み立てられた第1及び第2サブコア1.1及び1.2の断面は、再び長方形の断面をもたらす。第1サブコア1.1及び少なくとも1つの第2サブコア1.2は、好ましくは、第1サブコア1.1及び少なくとも1つの第2サブコア1.2が、長手軸線7に対して直角に積層方向に積み重ねられるように好ましくは形成されてもよいし、単に積み重ねられる。しかしながら、少なくとも1つの第2サブコア1.2を長手方向に挿入し、第1サブコア1.1の長手方向7の軸方向開口部に挿入することも考えられる。しかし、これは製造がかなり複雑であり、破損のリスクにも悪影響を及ぼす。第2サブコア1.2の側面は、好ましくは、第1第1サブコア1.1及び第2第1サブコア1.1の側面に接触する。少なくとも1つの第2サブコア1.2の長手軸線は、少なくとも2つの第1サブコア1.1の長手軸線と平行に配置されることが好ましい。少なくとも1つの第2サブコア1.2の側面は、好ましくは、少なくとも2つの第1サブコア1.1の側面に平行に配置される。少なくとも1つの第2サブコア1.2の1つと少なくとも2つの第1サブコア1.1の1つの重なり領域におけるコア1の断面(長手軸線7に直角)は、好ましくは長方形である。コア1のこの長方形断面は、好ましくは、対応する第1及び第2サブコア1.1及び1.2の長方形断面によって形成される。しかしながら、三角形断面、L字形断面、又は第1及び第2サブコア1.1及び1.2の他の断面からコア1の長方形断面を形成するようにしてもよい。
【0022】
コア1が2つ以上の第2サブコア1.2を有する場合、好ましくは、第2サブコア1.2の配置に以下が適用される。この場合、少なくとも第2の第2サブコア1.2がある。第2の第1サブコア1.1は、第2の第1サブコア1.1の側面が第1の第2サブコア1.2の側面の少なくとも一部及び第2の第2サブコア1.2の側面の少なくとも一部と重なるように配置される。これは、長手軸線7に垂直な第2の第1サブコア1.1の第1の第2サブコア1.2への投影がそれと交差し、第2の第1サブコア1.1の長手軸線7に垂直な第2の第2サブコア1.2への投影がこれと交差することを意味する。第2の第1サブコア1.1の側面は、少なくとも最小の重なり長さで第1の第2サブコア1.2の側面と重なり、少なくとも最小の重なり長さで第2の第2サブコア1.2の側面と重なり合うことが好ましい。最小重なり長さは、第2第1サブコア1.1、第1第2サブコア1.2、及び第2第2サブコア1.2の中で最短サブコア(長手方向7)の、好ましくは全サブコア1.1、1.2の(長手方向7における)最短長さの少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%である。それにより、直列に接続された2つの第2サブコア1.2間の接触点に磁気ブリッジが形成される。第2サブコア1.2は、好ましくは、長手方向7において前後に配置される。好ましくは、第2サブコア1.2は、第2サブコア1.2の長手軸線が同軸に配置されるように、すなわち前後に配置される。第2サブコア1.2の長手軸線は、隣接する第2サブコア1.2のそれぞれの延長部である。第1の第2サブコア1.2の第1の軸方向側は、好ましくは、第2の第2サブコア1.2の第1の軸方向側に対向して配置される。好ましくは、第2サブコア1.2は、第1の第2サブコア1.2の第1の軸方向側面が第2の第2サブコア1.2の軸方向側面と完全に重なるように前後に配置される。第1の第2サブコア1.2の軸側は第2の第2サブコア1.2の第1の軸側に重なり、及び/又は第2の第2サブコア1.2の第1の軸側は第1の第2サブコア1.2の第1の軸側に重なる。言い換えると、第2サブコア1.2は、長手方向7における隣接する第2サブコア1.2の延長部を表す。1つの実施例では、第2サブコア1.2は、第2サブコア1.2の軸方向側面間の距離で配置される(第2実施例を参照)。例示的な一実施例では、第2サブコア1.2の軸方向側面は接触して配置される(第1の実施例を参照)。距離は、各第1サブコア1.1の長さが、2つの隣り合う第2サブコア1.2及び/又は隣り合う第2サブコア1.2がその横方向側にそれぞれ重なるように、対向する軸方向側面にわたって広がるように長く延在する範囲で任意に大きく選択してもよい。
【0023】
コア1は、そのように互いに前後に並んで配置された複数のサブコア1.1、1.2によって形成される。コア1は、長手方向7における2つの対向する端部を有し、これらは、長手方向7における最後の第1又は第2の下側コア1.1、1.2の対応する端部又は軸方向側面によって形成される。
【0024】
コイル2は、コア1の周り、好ましくはコア支持体4の周りに巻回されている。コイル2の巻き方向は、長手方向7である。コイル2は、好ましくはコア1の周りに複数の巻きを有し、好ましくは2つより多く、好ましくは5つより多く、好ましくは10より多く、好ましくは15より多く、好ましくは 20ターンより多い巻き数である。コイル2は、好ましくは、コア1の第1端部からコア1の第2端部まで延在し、コア1の第1の端部の方向におけるコイル2の最後の巻回と方向におけるコイル2の最後の巻回との間の領域は、コア1の長手方向延長部の少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%を構成する。コイル2は、好ましくは両方の第1サブコア1.1にわたって、好ましくは全第1サブコア1.1にわたって延在する。コイル2又はコイル2のコイルワイヤは、好ましくはコア支持体4に巻き付けられる。しかしながら、コイル2又はコイルワイヤ(コア支持体4なし)をコア1に直接巻き付けてもよい。コイル2は、好ましくは、コア1又はコア支持体4の周りに巻かれたコイルワイヤを有する。コイル線は絶縁されていることが好ましい。コイルワイヤは、好ましくは、コイル線の両端がコア1の一端でアンテナの端子に接続されるように巻かれる。示された実施例では、コイル2はコア1の第1端からコア1の第2端まで一方向に巻かれ、その後、コイルワイヤはコア1の第2端からコア1の第1端まで(コア1の周りに巻かれることなく)戻される。しかしながら、最初にコイルワイヤをコア1の第1端からコア1の第2端に(コア1の周りに巻かずに)導いてから、一方向を覆うべくコア1の第2端からコア1の第1端に巻くようにしてもよい。コイルワイヤを双方向に(交差巻き)巻いてもよい。
【0025】
コア支持体4は、コア1を担持又は保持するように形成されている。これは、注入(ポッティング)の前にアンテナを組み立てるときに特に重要であり、アンテナが封入される前に全てのアンテナ部品が正しい位置に保持される。以下で説明するコア支持体4の特徴は、それゆえ特に明記しない限り、アンテナに樹脂注入し硬化する前の状態に関するものである。コア支持体4は、好ましくは、コイル2を担持するように形成される。コア支持体4は、好ましくは、コア1が保持される内部開口部を有する。コア支持体4は、好ましくは、コイル2が巻かれる外面を有する。コア支持体4は、好ましくは、サブコア1.1、1.2の位置を互いに(少なくとも一方向に)固定する。コア支持体4は、好ましくは、コア1又はサブコア1.1、1.2に対して垂直になるようにサブコア1.1、1.2を(少なくとも一方向、好ましくは全ての方向で、長手軸線の周りに半径方向330°、好ましくは350°、好ましくは長手方向7の周りに半径方向のあらゆる方向に)固定する。コイル2は、好ましくは、コイル巻線が2つの第2サブコア1.2を第1サブコア1.1に押し付け、その位置を固定するように、コア支持体4又はコア1(コア支持体4なし)に巻き付けられる。一実施例では、サブコア1.1、1.2は、コア1又はサブコア1.1、1.2の長手軸線の方向に組み立てるために挿入される。これにより、サブコア1.1、1.2が互いに対して安定して配置され、それでも互いに対して軸方向に移動可能となる。しかしながら、サブコア1.1、1.2を異なって、例えば積載方向に、コア支持体4に挿入してもよい。コア支持体4は、好ましくは、コア1の長さの少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%にわたって延在する。これにより、サブコア1.1、1.2を安定した状態で保持できるようになる。これは、製造中の位置決めに有利であり、あとで封入するサブコア1.1、1.2が使用されても安定する。図示の実施例では、コア支持体4は、少なくとも1つ、好ましくは2つの平行な長手方向担持体41(コア1の長手軸線の方向に延在する)を有する。コア支持体4は、好ましくは、コア1の長手方向7に対して半径方向に、特に第3の方向9に、サブコア1.1、1.2の移動を防止又は阻止する複数のクロス支持体42を有する。コイル2の巻き付けは、好ましくは、横支持体42の領域で中断されている。好ましくは、横支持体43がそれぞれ2つの縦支持体4に結合する。説明のために、コア1の4つの側面(コア1の長手方向軸に垂直)が、上側(又は第1の側)、下側(又は第2の側)及び2つの側部(第3及び第4側面)として用いられるが、本発明をアンテナの特定の向きに制限するのではない。上側及び下側は、好ましくは対向し、及び/又は2つの側面は対向する。好ましくは、コア1の上側が当接する上部横支持体42が存在する。好ましくは、コア1の下側が当接する下部横支持体42が存在する。2つの縦支持体41は、好ましくは、コア1の2つの横側面に配置され、コア1の2つの横側面が2つの縦支持体に当接する。コア支持体4は、好ましくは、コア支持体4が(コア1及びコイル2とともに)ハウジング3に取り付けられたときにハウジング3の開口部を閉じるように形成された閉鎖領域43を一端に有する。閉鎖領域43は、コア支持体4の残りの部分と一体に形成してもよい。しかし、閉鎖領域43及び残りのコア支持体4を別個の部品で構成してもよい(第1及び第2の実施例を参照)。閉鎖領域43は、好ましくは、アンテナ、特にコイル2の電気接続のための接続部を有する。接続は、好ましくは、閉鎖領域43を通って延在する2つの導電性ロッドを有する。各導電性ロッドの片側は、外側の閉鎖領域43から突出しているため、完成したアンテナを電気的に接続可能である。各導電性ロッドの反対側は閉鎖領域43の内側に突出し、コイル2又はコイルワイヤの端部はそれぞれ、これらの導電性ロッドの1つ(内側)に接続されている。コア支持体4は、好ましくは、ハウジング3への組み立て後にコア支持体4が所定の位置を有するように形成される。アンテナの片側では、これは、例えば、閉鎖領域43をハウジング3の開口部に配置することにより解決される。コア支持体4は、好ましくは、コア支持体4がハウジング3に取り付けられたときにコア支持体4を所定の位置に保持する位置決め手段も有する。別の位置決め手段は、好ましくは、閉鎖領域43とは反対側のコア支持体4の領域に配置される。位置決め手段は、好ましくは、ハウジング3の内壁を押圧し、したがって、ハウジング3内のコア支持体4を所定の位置にもたらす可撓性/弾性アームを有する。位置決め手段の跳ね返りにより、コア1が減衰し、衝撃から保護される。コア支持体4は、好ましくはプラスチック製である。
【0026】
ハウジング3は、コア1をコイル2で囲むように形成されている。ハウジング3は、好ましくは、コア支持体4をコア1及びコイル2で囲むように形成されている。ハウジング3は、好ましくは、コイル2を備えたコア1、又はコア1及びコイル2を備えたコア支持体4をハウジング3に挿入するように形成された開口部を有する。開口部は、好ましくは、挿入された状態のコア支持体4によって閉じられる。しかしながら、別のカバーで開口部を閉じてもよい。
【0027】
注入物質5は、ハウジング3とコイル2を備えたコア1との間、又はコア1とコイル2を備えたコア支持体4との間に配置されている。コイル2を備えたコア1、又はコア1とコイル2を備えたコア支持体4は、ハウジング3に挿入され、注入物質5でポッティングされる。注入物質5は、しばしばポッティングといわれる。注入物質5は、好ましくは、ハウジング3内の、好ましくは全ての空洞を充填し、その結果、コア1及びコイル2及びコイル2を有するコア1又はコア1を有するコア支持体4から熱が効果的に放散されて、コイル2は安定して格納される。好ましくは、(硬化状態で)60ショアAよりも柔らかい、好ましくは40ショアA、好ましくは35ショアA、好ましくは30ショアA、好ましくは27ショアA、好ましくは25ショアAのキャスティングコンパウンド5を使用する。注入物質5が60ショアAよりも柔らかいか、又は言及した他の好ましい値としてのものは、破壊に対する安定性を改善するだけでなく、驚くべきことにアンテナの電気値の安定性も改善することがわかった。キャスティングコンパウンド5(硬化状態)は、好ましくは10ショアAよりも硬く、好ましくは15ショアAよりも硬い。0から35ショアAの間の変形を有するキャスティングコンパウンド5が特に有利であることが分かった。
【0028】
記載されたアンテナは、好ましくは、車両を開ける及び/又は始動するためのキーデータの送信のために車両で使用するために形成される。このアンテナは、好ましくは車両に搭載される。
【0029】
アンテナを製造するために、サブコア1.1及び1.2は、上述のように最初にコア支持体4に配置される。コイル2はコア支持体4に巻回される。コイルワイヤはアンテナコネクタに接続される。コイル2を付けたコア1、又はコア1とコイル2とを備えたコア支持体4がハウジング3に挿入される。コイル2を備えたコア1、又はコア1とコイル2とを備えたコア支持体4は、ハウジング3内に注入物質5によって注入される。その後、注入物質5が硬化されて、アンテナができあがる。
本願は例えば次の観点を提供する。
[観点1]
磁性コア(1)と、磁性コア(1)の周囲に巻かれたコイル(2)とを備えたアンテナ であり、磁性コア(1)は少なくとも2つの第1サブコア(1.1)を有し、少なくとも 2つの第1サブコア(1.1)は、磁性コア(1)の長手方向(8)において互いに前後 に配置され、少なくとも2つの第1サブコア(1.1)のそれぞれは側面を持ち、少なく とも2つの第1サブコア(1.1)は第1の第1サブコア(1.1)と第2の第1サブコ ア(1.1)とを備える当該アンテナにおいて、
磁性コア(1)は少なくとも1つの第2サブコア(1.2)を備え、少なくとも1つの 第2サブコア(1.2)は第1の第2サブコア(1.2)を備え、第1の第2サブコア( 1.2)は、第1の第2サブコア(1.2)が第1の第1サブコア(1.1)と少なくと も部分的にかつ第2の第1サブコア(1.1)と少なくとも部分的に重なり、第1の第1 サブコア(1.1)の側面と第2の第1サブコア(1.1)の側面に配置されるので、第 1の第2サブコア(1.2)は、第1の第1サブコア(1.1)から第2の第1サブコア (1.1)への磁気ブリッジを形成している
ことを特徴とする、アンテナ。
[観点2]
第1の第1サブコア(1.1)の側面は平面を形成し、第2の第1サブコア(1.1) の側面は平面を形成し、第1の第2サブコア(1.2)は平面を形成する側面を有し、第 1の第2サブコア(1.2)の側面は、第1の第1サブコア(1.1)の側面と、第2の 第1サブコア(1.1)の側面とに載っている、観点1に記載のアンテナ。
[観点3]
第1の第1サブコア(1.1)の側面は、コアの長手方向(7)に平行に配置されてい ていることと、
第2の第1サブコア(1.1)の側面は、コアの長手方向(7)に平行に配置されてい ることと、
第1の第2サブコア(1.2)の側面は、コアの長手方向(7)に平行に配置されてい ることと、
の少なくともいずれかである、観点1又は2に記載のアンテナ。
[観点4]
第1の第1サブコア(1.1)の長手軸線と、第2の第1サブコア(1.1)の長手軸 線との少なくとも一方は、第1の第2サブコア(1.2)の長手軸線に平行に配置されて いる、観点1から3のいずれか一つに記載のアンテナ。
[観点5]
第1の第1サブコア(1.1)及び第2の第1サブコア(1.1)は、第1の第1サブ コア(1.1)の長手軸線が第2の第1サブコア(1.1)の長手軸線の延長となるよう に互いに前後に配置されている、観点1から4のいずれか一つに記載のアンテナ。
[観点6]
少なくとも2つの第1サブコア(1.1)は第1平面に配置され、少なくとも1つの第 2サブコア(1.2)は第2平面に配置され、第2平面は好ましくは第1平面に平行であ る、観点1から5のいずれか一つに記載のアンテナ。
[観点7]
第1の第1サブコア(1.1)は長方形の断面を有することと、第2の第1サブコア( 1.1)は長方形の断面を有することとの少なくとも一方であって、
第1の第2サブコアは長方形の断面を有し、
磁性コア(1)は、第1の第1サブコア(1.1)は第1の第2サブコア(1.2)と 重なる領域で再び長方形の断面を形成していることと、
磁性コア(1)は、第2の第1サブコア(1.1)が第1の第2サブコア(1.2)と 重なる領域で再び長方形の断面を形成していることとの少なくとも一方である、観点1か ら6のいずれか一つに記載のアンテナ。
[観点8]
少なくとも2つの第1サブコア(1.1)が第3の第1サブコア(1.1)を備え、少 なくとも1つの第2サブコア(1.2)が第2の第2サブコア(1.2)を備え、この第 2の第2サブコアは、第2の第2サブコア(1.2)が少なくとも部分的に第2の第1サ ブコア(1.1)及び少なくとも部分的に第3の第1サブコア(1.1)と重なるよう、 第2の第1サブコア(1.1)の側面と第3の第1サブコア(1.1)の側面に配置され る観点1から7のいずれか一つに記載のアンテナ。
[観点9]
コア支持体(4)を有し、少なくとも2つの第1サブコア(1.1)及び少なくとも1 つの第2サブコア(1.2)がコア支持体(4)に保持されている、観点3から6のいず れか一つに記載のアンテナ。
[観点10]
コイル(2)がコア支持体(4)に巻回されている、観点9に記載のアンテナ。
[観点11]
コア支持体(4)と、コア支持体(4)の周りのコイル(2)とは、コイル(2)の巻 線が少なくとも1つの第2サブコア(1.2)を少なくとも2つの第1サブコア(1.1 )の側面に押し付けるように形成されている、観点10に記載のアンテナ。
[観点12]
コア支持体(4)が磁性コア(1)の長さの少なくとも80%にわたって延在すること と、コイル(2)が磁性コア(1)の長さの80%超にわたって延在するようにコイル( 2)がコア支持体に巻かれることとの少なくとも一方である、観点1から11のいずれか 一つに記載のアンテナ。
[観点13]
ハウジング(3)と注入物質(5)とを備え、コイル(2)を備える磁性コア(1)は 、ハウジング(3)内に配置され、注入物質(5)でハウジング(3)内に注入され、注 入物質(5)は60ショアAより柔らかいか、好ましくは40ショアAよりも柔らかい、 観点1から12のいずれか一つに記載のアンテナ。
[観点14]
観点1から13のいずれか一つに記載のアンテナを備える車両であって、アンテナは、 車両を開けることと、始動することとの少なくともいずれかのためのキーデータの送信用 に構成されている、車両。
[観点15]
磁性コア(1)を配置するステップと、
磁性コア(1)にコイルを巻き付けるステップとを備えるアンテナの製造方法であって
磁性コア(1)は、少なくとも2つの第1サブコア(1.)を備え、磁性コア(1)を 配置するステップは、少なくとも2つのサブコア(1.1)を磁性コア(1)の長手方向 (8)において前後に配置することを含み、少なくとも2つの第1コア(1.1)は、第 1の第1サブコア(1.1)と第2の第1サブコア(1.1)を備える、当該製造方法に おいて、
磁性コア(1)は少なくとも1つの第2サブコア(1.2)を備え、少なくとも1つの 第2サブコア(1.2)は第1第2サブコア(1.2)を備え、
磁性コア(1)を配置するステップは、第1の第2サブコア(1.2)を配置するステ ップを有し、このステップで、第1の第2サブコア(1.2)が少なくとも部分的に第1 の第1サブコア(1.1)と少なくとも部分的に第2の第1サブコア(1.1)と重なる よう、第1の第2サブコア(1.2)は第1の第1サブコア(1.1)の側面と第2の第 1サブコア(1.1)の側面に配置されるので、第1の第2サブコア(1.2)は、第1 の第1サブコア(1.1)から第2の第1サブコア(1.1)への磁気ブリッジを形成す る、
ことを特徴とする、アンテナの製造方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13