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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20241225BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241225BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20241225BHJP
   B26D 11/00 20060101ALI20241225BHJP
   B26F 1/44 20060101ALI20241225BHJP
   B26F 1/02 20060101ALI20241225BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/50
B26D11/00
B26F1/44 B
B26F1/02 C
B26F1/44 J
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022520569
(86)(22)【出願日】2020-10-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-05
(86)【国際出願番号】 IB2020059227
(87)【国際公開番号】W WO2021064644
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-08-08
(31)【優先権主張番号】19201572.5
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158469
【弁理士】
【氏名又は名称】大浦 博司
(72)【発明者】
【氏名】エメット ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】フロラック ディオニシウス
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-508308(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0110943(US,A1)
【文献】特表2018-504127(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0271153(US,A1)
【文献】特表2007-533363(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0137645(US,A1)
【文献】特表2018-509158(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0262454(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0208823(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0251727(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108887749(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/40
A24F 40/20
A24F 40/50
B26D 11/00
B26F 1/44
B26F 1/02
A61M 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
発熱体と、
用量設定アセンブリであって、
切断領域内に配置された、かつ前記エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品から一部分を切断するように構成された切断機構であって、
ブレードによって包囲された中空コアを含むパンチカッター、または
第一の切断方向を有する第一のブレード、および第二の切断方向を有する第二のブレード、または
ブレードグリッド、を備える切断機構、および
前記エアロゾル発生物品の切断部分を前記切断領域から前記発熱体に移動するように構成された移動機構、を備える用量設定アセンブリと、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記切断機構が、第一の切断方向を有する第一のブレードと、第二の切断方向を有する第二のブレードとを備え、前記第二の切断方向が前記第一の切断方向と異なる、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記第一のブレードが前記第一の切断方向に移動可能であり、前記第二のブレードが前記第二の切断方向に移動可能である、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記切断機構が、前記エアロゾル発生物品を複数の部分に同時に切断するよう構築されたブレードグリッドを備える、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記切断機構がパンチカッターを備える、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記移動機構が、第一の方向に直線的に並進可能である押出部材を備える、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置であって、前記用量設定アセンブリが、一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備え、前記コントローラが、
前記エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されていないか、または切断されたかを決定するように、または
前記エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断に利用可能であるかを決定するように、またはそれらの両方を決定するように構成されている、エアロゾル発生装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置であって、前記用量設定アセンブリが、一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備え、前記コントローラが、
所望のエアロゾルプロファイル、またはエアロゾル化プロファイル、またはエアロゾルプロファイルとエアロゾル化プロファイルの両方を画定する入力を受信するように、および
前記受信した入力に基づいて、
切断する前記エアロゾル発生物品の量と、
切断する前記エアロゾル発生物品の部分と、のうちの一つ以上を決定するように、構成されている、エアロゾル発生装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の前記エアロゾル発生装置を使用してエアロゾル発生物品を用量設定する方法であって、
前記エアロゾル発生物品を前記切断領域内に定置することと、
前記切断機構を作動させて、前記エアロゾル発生物品の一部分を切断することと、
前記移動機構を作動させて、前記一部分を前記エアロゾル発生装置の加熱領域の中に移動することと、
前記一部分を発熱体で加熱することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されていないか、または切断されたか、または前記エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断のために利用可能であるか、またはその両方を決定することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載の方法であって、
所望のエアロゾルプロファイル、またはエアロゾル化プロファイル、またはエアロゾルプロファイルとエアロゾル化プロファイルの両方を画定する前記エアロゾル発生装置に入力を行うことと、
前記受信された入力に基づいて、切断する前記エアロゾル発生物品の量、または切断する前記エアロゾル発生物品の部分を決定することと、をさらに含む、方法。
【請求項12】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、
前記エアロゾル発生装置によって受容可能なエアロゾル発生物品であって、
第一の外層、および前記第一の外層の反対側にある第二の外層と、
前記第一の外層と第二の外層の間に配置された内層であって、エアロゾル形成基体を含む内層と、を備える、前記エアロゾル発生物品と、を備える、システム。
【請求項13】
前記内層がゲルを備える、請求項12に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
前記内層および前記外層が繊維性材料を含、請求項12に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項15】
前記第一の外層および前記第二の外層が、平面の外表面を有する、請求項12に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル形成基体を用量設定するために使用されうるエアロゾル発生装置に関する。特に本開示は、エアロゾル形成基体を用量設定するために使用されうるエアロゾル発生装置における用量設定アセンブリに関する。本開示は、エアロゾル発生装置を使用する方法に関する。特に本開示は、エアロゾル形成基体を用量設定する方法に関する。
【0002】
好ましくは、こうした装置および方法は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の一部分を用量設定または計量するように、かつエアロゾル発生物品を燃焼させることなく、エアロゾル発生物品の一部分を加熱してエアロゾルを発生させるように構成されている。これらは「加熱非燃焼式」装置として知られていて、たばこまたはたばこ由来製品の消費のためにしばしば使用される。例えば、これらの装置は、ニコチンおよび芳香物質を含有するエアロゾルを放出するために、たばこ由来エアロゾル発生物品を加熱しうる。
【0003】
一つの例示的な加熱非燃焼式内部加熱装置は、従来の紙巻たばこに似たたばこ含有物品を加熱する。こうした加熱装置は、たばこ含有物品を突き刺してたばこ基体と接触し、たばこ基体を加熱する加熱ブレードを含む。ユーザーは吸入のために、装置の口側端を吸い、たばこ含有物品を通したエアロゾルの流れを引き起こしうる。基体は燃焼されないため、燃焼および熱分解の副産物はエアロゾル中に含まれず、それ故に吸入のためにユーザーに送達されない。
【0004】
エアロゾル発生物品で使用するニコチン組成物は周知である。ニコチン組成物はしばしば、エアロゾル発生物品のコイル状の電気抵抗性フィラメントによって加熱される液体組成物(eリキッドなど)である。液体組成物の偶発的な漏洩を回避するため、この液体組成物を保持する容器を製造するために注意が払われる。偶発的な漏洩は特に、容器が紙、厚紙、または液体ニコチン組成物を吸収またはそれによって損傷されうる任意の材料で作製されている場合に起こりうる。
【0005】
通常の電子喫煙装置は典型的に、消耗品の消費中に送達されるエアロゾルの量を測定または調節するように設計されていない。
【0006】
エアロゾル発生装置(例えば、電子喫煙装置)において、吸煙ごとまたは体験ごとにエアロゾル形成基体を簡便に用量設定または計量することが望ましい。エアロゾル形成基体を用量設定または計量する能力を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。エアロゾル発生装置においてエアロゾル形成基体を用量設定または計量する方法を提供することが望ましい。簡便に用量設定または計量されることができる、エアロゾル発生装置用のエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、エアロゾル発生物品からエアロゾルを発生するために使用されうるエアロゾル発生装置に関する。装置は用量設定アセンブリを備えてもよい。用量設定アセンブリは、エアロゾル発生物品の一部を用量設定または計量する能力を有してもよい。用量設定アセンブリは切断機構を備えてもよい。切断機構は、エアロゾル発生装置の切断領域内に配置されてもよい。切断機構は、エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品から一部分を切断するように構成されてもよい。用量設定アセンブリは移動機構を備えてもよい。移動機構は、切断部分をエアロゾル発生装置の加熱領域に移動する能力を有してもよい。移動機構は、切断部分を発熱体に移動する能力を有してもよい。発熱体はエアロゾル発生装置の一部であってもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品の切断部分を加熱する能力を有してもよい。これはエアロゾルを発生してもよい。エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を含んでもよい。エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。切断機構は少なくとも一つのブレードを備えてもよい。切断機構は第一のブレードのみを備えてもよい。切断機構は第一のブレードおよび第二のブレードを備えてもよい。切断機構はブレードグリッドを備えてもよい。切断機構はパンチカッターを備えてもよい。
【0008】
本開示の別の実施形態によると、エアロゾル発生装置は発熱体および用量設定アセンブリを備える。用量設定アセンブリは、切断領域内に配置された、かつエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品から一部分を切断するように構成された切断機構を備える。用量設定アセンブリは、エアロゾル発生物品の切断部分を切断領域から発熱体に移動するように構成された移動機構を備える。切断機構は少なくとも一つのブレードを備えてもよい。切断機構は第一のブレードのみを備えてもよい。切断機構は第一のブレードおよび第二のブレードを備えてもよい。切断機構はブレードグリッドを備えてもよい。切断機構はパンチカッターを備えてもよい。
【0009】
切断機構はブレードを備えてもよい。切断機構は、第一の切断方向を有する第一のブレードを備えてもよい。切断機構は、第二の切断方向を有する第二のブレードを備えてもよい。第二の切断方向は、第一の切断方向と異なってもよい。第二の切断方向は、第一の切断方向に対して直角を成してもよい。第一のブレードは、第一の切断方向に移動可能であってもよい。第二のブレードは、第二の切断方向に移動可能であってもよい。切断機構はブレードグリッドを備えてもよい。ブレードグリッドは、消耗品を複数の部分に同時に切断するよう構築されてもよい。切断機構はパンチカッターを備えてもよい。切断機構は第一のブレード、第二のブレード、ブレードグリッド、およびパンチカッターのいずれかを備えてもよい。切断機構は第一のブレード、第二のブレード、ブレードグリッド、およびパンチカッターのうちの二つ以上の任意の組み合わせを備えてもよい。
【0010】
移動機構は押出部材を備えてもよい。押出部材は、第一の方向に直線的に並進可能であってもよい。押出部材は、第二の方向に直線的に並進可能であってもよい。押出部材は、第三の方向に直線的に並進可能であってもよい。
【0011】
用量設定アセンブリは、一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備えてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されていないかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されたかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断のために利用可能であるかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されていないか、およびエアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されたかと、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断のために利用可能であるかとの両方を決定するように構成されてもよい。
【0012】
コントローラは、所望のエアロゾル化プロファイルを示す入力を受信するように構成されてもよい。「エアロゾル化プロファイル」という用語は本明細書において、エアロゾル発生のプロファイル(例えば、発生速度)、またはエアロゾル発生のためのプログラムを示すために使用される。プロファイルまたはプログラムは、経時的な一つ以上の動作パラメータを指してもよい。例えば、プロファイルは、経時的な温度、または経時的に発熱体に供給される電力を指してもよい。一部の場合において、プロファイルまたはプログラムは、加熱プロファイルまたはプログラム(例えば、温度および加熱速度を定義するプログラム)であってもよい。プロファイルまたはプログラムは、化学反応を伴ってもよい。プロファイルまたはプログラムは、超音波などの機械的刺激を指してもよい。コントローラは、所望のエアロゾルプロファイルを示す入力を受信するように構成されてもよい。「エアロゾルプロファイル」という用語は本明細書において、エアロゾルの組成物の一つ以上の特性、またはエアロゾルの組成物の特性の集合を指すために使用される。例えば、エアロゾルプロファイルは、活性成分の量、活性成分の強度、エアロゾルの風味、またはそれらの組み合わせを示してもよい。入力は、ユーザーからの入力であってもよい。例えば、コントローラは、ユーザーからの入力を受信するように構成されてもよく、入力は所望のエアロゾル化プロファイル、またはエアロゾルプロファイル、またはその両方を定義する。入力は、エアロゾル化プロファイルを間接的に示す入力であってもよい。例えば、入力は、エアロゾル発生装置とともに使用されるか、またはエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品のタイプを示してもよい。入力は、エアロゾル発生装置とともに使用されるか、またはエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体のタイプを示してもよい。入力は、一つ以上のセンサーなどの感知手段からの入力であってもよい。一つ以上のセンサーはエアロゾル発生装置の一部であってもよい。一つ以上のセンサーは補助装置の一部であってもよい。例えば、コントローラは、エアロゾル発生装置の一つ以上の感知手段(一つ以上のセンサーなど)からの入力を受信するように構成されてもよい。一つ以上の感知手段は、エアロゾル発生装置とともに使用されるか、またはエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品のタイプを示す信号をコントローラに提供してもよい。一つ以上の感知手段は、エアロゾル発生装置とともに使用されるか、またはエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体のタイプを示す信号をコントローラに提供してもよい。コントローラは、受信した入力に基づいて、切断するエアロゾル発生物品の量、または切断するエアロゾル発生物品の部分を決定するように構成されてもよい。
【0013】
エアロゾル発生装置を使用してエアロゾル発生物品を用量設定する方法は、エアロゾル発生物品を切断領域内に定置することと、切断アセンブリを作動して、エアロゾル発生物品の一部分を切断することと、移動機構を作動して、切断部分をエアロゾル発生装置の加熱領域の中に移動することと、エアロゾル発生物品の切断部分を発熱体で加熱することとを含んでもよい。
【0014】
方法は、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されていないかを決定することを含んでもよい。方法は、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されたかを決定することを含んでもよい。方法は、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断のために利用可能であるかを決定することを含んでもよい。方法は、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されていないか、および切断されたかと、どの一つ以上の部分が切断のために利用可能であるかとの両方を決定することを含んでもよい。
【0015】
方法は、所望のエアロゾルプロファイルを定義するエアロゾル発生装置への入力を行うことと、受信した入力に基づいて、切断するエアロゾル発生物品の量、または切断するエアロゾル発生物品の部分を決定することとを含んでもよい。方法は、所望のエアロゾル化プロファイルを定義するエアロゾル発生装置への入力を行うことと、受信した入力に基づいて、エアロゾル発生基体の加熱プロファイルを決定することとを含んでもよい。
【0016】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置によって受容可能なエアロゾル発生物品とを備えてもよい。エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を含む。エアロゾル発生物品は、第一の外層と、第一の外層の反対側にある第二の外層とを備えてもよい。第一の外層および第二の外層のうちの一方または両方は、保護層を備えてもよい。エアロゾル発生物品は、第一の外層と第二の外層の間に配置された内層を備える。内層はエアロゾル形成基体を備える。内層はニコチンゲルを含んでもよい。外層は繊維性材料を含んでもよい。繊維性材料はセルロース由来であってもよい。第一の外層および第二の外層は、平面の外表面を有してもよい。エアロゾル発生物品は実質的に平坦であってもよい。
【0017】
「吸煙」という用語は本明細書において、エアロゾル発生装置からのユーザーによる単一の吸入を指すために使用される。
【0018】
エアロゾルを吸入するためにエアロゾル発生装置を使用する文脈における「体験」という用語は本明細書において、複数の吸煙を含みうる単一の使用セッションを指すために使用される。
【0019】
「ニコチン」という用語は、ニコチンおよびニコチン誘導体(遊離塩基ニコチン、ニコチン塩、およびこれに類するものなど)を指す。
【0020】
本明細書で使用される「コントローラ」および「プロセッサ」という用語は、例えばマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、等価のディスクリートまたは集積論理回路、またはそれらの任意の組み合わせなどの、本明細書に記載の方法、プロセス、および技法を実施するのに適切な、または構成可能な計算能力および制御能力を提供する能力と、読み出し可能および書き込み可能でありうるデジタルビット(例えば、2進または3進などでコードされたデジタルビット)を含む任意の媒体(例えば、揮発性または不揮発性メモリ、またはディスクもしくはテープなどの磁気記録媒体など)を含む適切なデータストレージ能力を提供する能力とを有する、任意の装置または器具を指す。
【0021】
「エアロゾル」という用語は本明細書において、固体粒子もしくは液滴の懸濁液、または気体中の固体粒子と液滴の組み合わせを指すために使用される。気体は空気であってもよい。固体粒子または液滴は、一つ以上の揮発性風味化合物を含んでもよい。エアロゾルは、可視でも不可視でもよい。エアロゾルは、室温で通常は液体または固体である物質の蒸気を含んでもよい。エアロゾルは、固体粒子と組み合わせて、または液滴と組み合わせて、または固体粒子と液滴の両方と組み合わせて、室温で通常は液体または固体である物質の蒸気を含んでもよい。一部の実施形態において、エアロゾルはニコチンを含む。
【0022】
「エアロゾル形成基体」という用語は本明細書において、エアロゾルを形成することができる一つ以上の揮発性化合物を放出する能力を有する材料を指すために使用される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体を加熱して、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素を揮発させ、エアロゾルを形成してもよい。一部の場合において、揮発性化合物は、化学反応によって放出されてもよい。一部の場合において、揮発性化合物は、超音波などの機械的刺激によって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は固体または液体であってもよく、または固体成分と液体成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、担体または支持体上に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填されてもよい。エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。エアロゾル形成基体は活性成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部として提供されてもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品内に提供されてもよい。
【0023】
「エアロゾル発生物品」という用語は本明細書において、エアロゾル形成基体を含む(例えば、エアロゾル形成基体を保持する、含有する、有する、または貯蔵する)ことができる使い捨て製品を指すために使用される。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置と取り外し可能に接合、またはドッキングする能力を有してもよい。これは、エアロゾル発生装置がエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体からエアロゾルを発生することを可能にする。
【0024】
「エアロゾル発生装置」という用語は本明細書において、揮発性化合物を放出してユーザーによって吸入されうるエアロゾルを形成するエアロゾル形成基体とともに使用または利用するように構成された任意の装置を指すために使用される。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品と接合されてもよい。
【0025】
「発熱体」という用語は本明細書において、エアロゾル発生物品に熱または熱エネルギーを提供して、エアロゾル発生物品から揮発性化合物を放出し、エアロゾルを形成するように構成された任意の装置、器具、またはその一部分を指すために使用される。
【0026】
「ゲル」という用語は、ゲル状にされた材料を指す。ゲル化されたまたはゲル状にされた材料は、室温にて固体であってもよい。ゲル化されたまたはゲル状にされた材料は、室温にてその形状および質量を実質的に維持してもよい。この文脈において室温は摂氏25度を意味する。この文脈における「固体」は、材料が室温にて、その形状および質量を実質的に維持し、流れないことを意味する。
【0027】
「一体型の」および「一体的に形成された」という用語は本明細書において、一体品(単一の分解できないもの)に形成されている要素を説明するために使用される。一体型または一体的に形成された構成要素は、その一体品に構造的な損傷を引き起こすことなく、互いから分離可能に取り外すことができないように構成されてもよい。
【0028】
また本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0029】
本明細書で使用される「または」は概して、「一方、または他方、または両方」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0030】
「約」という用語は本明細書において、当業者によって期待される通りの測定値の正常な変動を含むように数値と併せて使用され、かつ「およそ」と同じ意味を有すると理解される。「約」という用語は、典型的な誤差の範囲を網羅すると理解される。典型的な誤差の範囲は、例えば示された値の±5%であってもよい。
【0031】
本明細書で使用される「有する(have)」、「有している(having)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、またはこれに類するものは、制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「から成る(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0032】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0033】
本明細書で使用される「実質的に」という用語は、「著しく」と同じ意味を有し、修飾する後続の用語の意味の度合いが少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%であると理解されうる。本明細書で使用される「実質的に~ではない」という用語は、「著しく~ではない」と同じ意味を有し、また「実質的に」と逆の意味を有し、すなわち修飾する後続の用語の意味の度合いが10%以下、5%以下、または2%以下であると理解されうる。
【0034】
「上部」、「底部」、「左」、「右」、「上方」、「下方」および他の方向または向きなどの、本明細書で参照される任意の方向は、明瞭化および簡潔性のために記載されるが、実際の装置またはシステムを限定することを意図しない。本明細書に記載の装置およびシステムは、数多くの方向および配向で使用されてもよい。
【0035】
本発明は、エアロゾル形成基体を含む(例えば、ニコチンを含む)エアロゾル発生物品を使用して、吸入可能なエアロゾルを発生するように構成されているエアロゾル発生装置、およびそれによって実施可能な方法に関する。本開示は、エアロゾル発生物品からエアロゾルを発生するために使用されうるエアロゾル発生装置に関する。装置は、エアロゾル発生物品の一部分を用量設定または計量する能力を有する用量設定アセンブリを含んでもよい。装置は、エアロゾル発生物品の一部分を発熱体に移動する能力を有する移動機構を含んでもよい。発熱体は、エアロゾルを発生するためにエアロゾル発生物品の一部分を加熱する能力を有してもよい。エアロゾル発生物品はニコチンを含んでもよい。本開示は、エアロゾル発生装置におけるエアロゾル発生物品の一部分を用量設定または計量する方法に関する。エアロゾル発生物品は実質的に平坦であってもよい。エアロゾル発生物品は平面の形状を有してもよい。エアロゾル発生物品はシートであってもよい。エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は活性成分を含むゲルであってもよい。活性成分はニコチンであってもよい。
【0036】
本開示のエアロゾル発生装置は、様々な利点を提供しうる。例えば、エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙または体験ごとに、エアロゾル形成基体を簡便に用量設定することを可能にしてもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙または体験ごとに、エアロゾル発生物品の一部分を正確に計量することを可能にしてもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙または体験ごとに、エアロゾル形成基体の量を選択することを可能にしてもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙または体験ごとに、エアロゾル発生物品の風味を選択することを可能にしてもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが、体験中に消費されたエアロゾル形成基体の量を追跡することを可能にしてもよい。
【0037】
エアロゾル発生物品からエアロゾルを発生するために、エアロゾル発生物品の用量設定された部分に熱が送達され、これは「加熱非燃焼式」プロセスとして説明される。用量設定された部分が加熱領域内に受容されている時、または加熱領域に移動された時に、熱が発生され、発熱体によってエアロゾル発生物品の用量設定された部分に送達される。
【0038】
例示的なエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の構成要素を保持または含有するように構成されうるハウジングまたは本体を含む。ハウジングは、エアロゾル発生物品を受容するための空洞を画定する。空洞は概して、エアロゾル発生物品と嵌合するように構成された任意の構造として画定されてもよい。ハウジングは、ユーザーに送達するためのエアロゾルの発生のためのチャンバーを提供してもよい。エアロゾル発生装置は発熱体を備えてもよい。発熱体は、チャンバー内でエアロゾルを発生するように位置付けられてもよい。
【0039】
ハウジングは、少なくとも一つの空気吸込み口および少なくとも一つの出口をさらに画定してもよい。吸込み口および出口は、流体連通する空洞をハウジングの外部に接続する。気流経路は、少なくとも一つの吸込み口と少なくとも一つの出口の間に延びてもよい。気流経路は、エアロゾルが形成されるチャンバーを通過してもよい。エアロゾルがエアロゾル発生装置のユーザーによって吸入される時、空気は、少なくとも一つの吸込み口を通してハウジングに入り、チャンバーを通過し、少なくとも一つの出口を通してハウジングを出てもよい。エアロゾル発生装置は、ハウジングの出口端にてマウスピースを備える。
【0040】
空洞は、異なる形状およびサイズを有するエアロゾル発生物品を受容するように構成可能であるように、任意の適切な形状およびサイズを有してもよい。空洞は、トレーまたは箱であってもよく、または箱形状であってもよい。これは、エアロゾル発生物品の平坦で薄いシートを空洞が受容するのを容易にしてもよい。例えば、ハウジングは、少なくとも一つの平面を画定してもよい。空洞は、管状、円筒状、または「スティック」形状のエアロゾル発生物品を受容するための空洞軸に沿って延びる管(例えば、管状形状を画定する管)であってもよい。管は、その中に位置するエアロゾル発生物品に面する円筒状の内表面を形成してもよい。ハウジングは、リッドまたはドアなどの留め具を含んでもよい。例えば、リッドまたはヒンジ付きドアは、空洞の一つ以上の壁を形成し、空洞内部にエアロゾル発生物品を封入してもよい。さらに、リッドまたはドアが空洞に対して反対側の平面を画定し、それ故にエアロゾル発生物品がハウジングの平面とリッドまたはドアの平面との間に挟まれてもよい。
【0041】
一実施形態によると、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品の一つ以上の部分を用量設定または計量するように位置付けられた用量設定アセンブリを含む。用量設定アセンブリは、切断領域を画定してもよい。用量設定アセンブリは、エアロゾルの形成のために、エアロゾル発生物品の所望の量または所望の部分を用量設定する能力を有してもよい。有利なことに、これは、エアロゾル発生物品全体が一度に加熱される時よりも吸煙ごとに、より正確な量の活性成分(ニコチンなど)をユーザーに送達することを可能にしてもよい。一部の実施形態において、ユーザーは、所望のエアロゾルプロファイルを選択してもよい。エアロゾルプロファイルは、送達可能な活性成分(ニコチンなど)の量を決定してもよい。エアロゾルプロファイルは、エアロゾルの風味プロファイルを定義してもよい。一部の実施形態において、ユーザーは、使用するべき所望のエアロゾル化プロファイルを選択してもよい。エアロゾル化プロファイルは、ある期間にわたりエアロゾル発生装置の一つ以上の動作パラメータを画定してもよい。例えば、エアロゾル化プロファイルは、所定時間または所定吸煙回数の使用セッション中の目標温度の温度プロファイルを含んでもよい。従ってエアロゾル化プロファイルは、送達可能な活性成分(ニコチンなど)の量を決定してもよい。一部の実施形態において、エアロゾル発生装置は所望のエアロゾルプロファイルを選択してもよい。例えば、エアロゾル発生装置のコントローラは、所望のエアロゾルプロファイルを選択してもよい。これは、例えばエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品のタイプを決定することに応答したものであってもよい。一部の実施形態において、エアロゾル発生装置は、使用するべき所望のエアロゾル化プロファイルを選択してもよい。例えば、エアロゾル発生装置のコントローラは、所望のエアロゾル化プロファイルを選択してもよい。これは、例えばエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品のタイプを決定することに応答したものであってもよい。
【0042】
一実施形態によると、エアロゾル発生装置は移動機構を含む。移動機構は、用量設定アセンブリによって切断されたエアロゾル発生物品の一部分を切断領域から発熱体に移動するように構成されてもよい。
【0043】
一部の実施形態において、エアロゾル発生物品は、各々が異なる風味を含むエアロゾル形成基体の異なる部分を含む。例えば、エアロゾル発生物品は、第一の風味剤を含むエアロゾル形成基体の第一の部分と、第二の風味剤を含むエアロゾル形成基体の第二の部分とを含んでもよい。ユーザーは、エアロゾル発生物品上での所望の風味の位置に基づき所望の風味を選択してもよい。例えば、ユーザーは、エアロゾル発生装置のユーザーインターフェース上で所望の風味を選択してもよい。これに応答して、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品中の所望の風味の領域を特定してもよい。用量設定アセンブリの切断機構は、エアロゾル発生物品の特定された領域からエアロゾル形成基体の一部分を切断してもよい。用量設定アセンブリの移動機構は、切断部分をエアロゾル発生装置の加熱領域に移動してもよい。用量設定アセンブリの移動機構は、切断部分をエアロゾル発生装置の発熱体に移動してもよい。
【0044】
一実施形態によると、エアロゾル発生装置はコントローラを含む。コントローラは、一つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を備える。コントローラは、用量設定アセンブリに動作可能に接続されてもよい。コントローラは、切断機構に動作可能に接続されてもよい。コントローラは、移動機構に動作可能に接続されてもよい。コントローラは、発熱体に動作可能に接続されてもよい。コントローラは、様々な機能を実行するように構成されてもよい。例えば、コントローラは、エアロゾル発生物品の少なくとも一つの特性を識別するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの部分がまだ切断されていないかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの部分が切断されたかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの部分が切断のために利用可能であるかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、入力を受信するように構成されてもよい。入力は、ユーザーから提供されてもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが入力を提供できるユーザーインターフェースを備えてもよい。ユーザーインターフェースは、タッチスクリーンディスプレイおよび一つ以上の作動可能ボタンのうちの一方または両方を備えてもよい。入力は、一つ以上の感知手段によって提供されてもよい。コントローラは、入力に基づいて切断するエアロゾル発生物品の部分を決定するように構成されてもよい。
【0045】
一実施形態によると、ユーザーは、エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置の中に挿入してもよい。ユーザーは、用量設定アセンブリによってエアロゾル発生物品の用量設定を開始してもよい。例えば、ユーザーは装置の電源をオンにするか、または用量設定アセンブリを作動してもよい。ユーザーは装置に入力を行い、所望のエアロゾルプロファイル、または所望のエアロゾル化プロファイル、またはエアロゾルプロファイルとエアロゾル化プロファイルの両方を提供するように用量設定アセンブリを指示してもよい。例えば、ユーザーは、エアロゾルの量、活性成分の量、風味などを入力してもよい。用量設定アセンブリは、エアロゾル発生物品の適切な量または部分を決定してもよい。用量設定アセンブリは、エアロゾル発生物品の適切な量または部分を用量設定(例えば、切断)してもよい。移動機構は、切断部分を発熱体に移動してもよい。発熱体は、移動された切断部分を加熱してエアロゾルを生成してもよい。ユーザーは、エアロゾル発生装置の出口からエアロゾルを吸入してもよい。
【0046】
一実施形態によると、用量設定アセンブリは、エアロゾル形成基体を正確に用量設定する能力を有する。エアロゾル形成材料は、吸煙ごとまたは体験ごとに用量設定されてもよい。用量設定アセンブリは、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の一部分を切断するように構成されてもよい。エアロゾル発生物品の一部分は、所定のサイズであってもよい。一つの用量は、エアロゾル発生物品の切断部分と同等であると見なされてもよい。用量は、ユーザーによって一回の吸煙で消費されてもよい。言い換えれば、一つの部分が一回の吸煙を送達するために使用されてもよい。別の方法として、複数の部分を使用して、一回の吸煙を送達してもよい。さらに、用量は複数の吸煙を提供し、一回の体験中に消費されてもよい。言い換えれば、一つの部分が複数の吸煙を送達するために使用されてもよい。
【0047】
用量設定アセンブリは切断機構を備えてもよい。切断機構は、エアロゾル発生物品の一部分を切断してもよい。切断機構はブレードを備えてもよい。ブレードは、ストレートナイフまたは円形ナイフ、例えば管状ナイフを備えてもよい。一部の実施形態において、切断機構は、単一または唯一のブレードを備える。一部の実施形態において、切断機構は、少なくとも一つ以上のブレードを備える。一部の実施形態において、切断機構は、二つ以上のブレードを備える。例えば、切断機構は、第一の方向に切断するように構成された第一のブレードと、第二の方向に切断するように構成された第二のブレードとを含んでもよい。第二の方向は、第一の方向と異なっていてもよい。
【0048】
ブレード(複数可)は移動可能であってもよい。例えば、ブレード(複数可)は、エアロゾル発生物品の主表面の平面に対して直角を成す方向に移動可能であってもよい。ブレード(複数可)は、エアロゾル発生物品の主表面に対して平行に移動可能であってもよい。例えば、ブレード(複数可)は、エアロゾル発生物品を切断するために回転可能に移動可能である円形ナイフであってもよい。切断機構は、位置付けシステムを含んでもよい。位置付けシステムは、切断のためにエアロゾル発生物品を位置付けるように構成されてもよい。別の方法として、エアロゾル発生物品は、切断中に固定化されてもよい。さらに、ブレードの一つが固定(固定化)されてもよい。位置付けシステムは、エアロゾル発生物品を移動する能力を有する任意の適切な機構を含んでもよい。位置付けシステムは、エアロゾル発生物品の支持体としての役割を果たしてもよい。位置付けシステムは、エアロゾル発生物品を切断端に押し付けるように構成されてもよい。このようにして、切断端はエアロゾル発生物品を切断することができる。位置付けシステムは、一つ以上のねじまたはばねを含んでもよい。さらに、ブレード(複数可)は、所定の方向に所定の距離だけブレード(複数可)を移動する能力を有する任意の適切な機構と連結されてもよい。例えば、ブレード(複数可)は、ねじシステムによって移動されてもよい。
【0049】
用量設定アセンブリは、切断機構、位置付けシステム、および移動機構に動きを提供するためのモーターまたは他の機構を備えてもよい。
【0050】
切断機構はブレードグリッドを備えてもよい。「ブレードグリッド」という用語は本明細書において、ブレードの切断端が同じ方向(例えば、下向き)を向いているグリッド内に配設されたブレードを指すために使用される。ブレードグリッドは、エアロゾル発生物品を複数の部分へと同時に切断するように構築されてもよい。ブレードグリッドは、エアロゾル発生物品全体を部分へと同時に切断するように構築されてもよい。ブレードグリッドは、エアロゾル発生物品を、すべて同じサイズまたは異なるサイズである部分へと切断するように構築されてもよい。
【0051】
ブレードグリッドは、垂直に(グリッドの平面に対して直角を成す方向に)移動可能であってもよい。ブレードグリッドは、水平に(グリッドの平面内で)移動可能であってもよい。一部の実施形態において、ブレードグリッドおよび切断されたエアロゾル発生物品は、第一の方向に並進可能である。一部の実施形態において、ブレードグリッドおよび切断されたエアロゾル発生物品は、第一の方向および第二の方向に並進可能である。例えば、ブレードグリッドおよび切断されたエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の特定の切断部分が、加熱領域に移動される移動機構に隣接して(例えば、移動機構の下に)位置付けられうるように移動されてもよい。
【0052】
ユーザーは、エアロゾル化プロファイルまたはエアロゾルプロファイル(例えば、所望の量、強度、または風味)を選択するために、エアロゾル発生装置に入力を提供してもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のタイプを識別する能力を有する識別システムを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の切断部分の位置を識別する能力を有する識別システムを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、存在するエアロゾル発生物品の切断部分をブレードグリッドの区画が有するかどうかを検出する能力を有するセンサーを含んでもよい。コントローラは、選択されたエアロゾル化プロファイル、またはエアロゾルプロファイル、またはその両方を達成するために、どの切断部分(複数可)を発熱体に移動するかを決定してもよい。例えば、コントローラは、どの部分が選択された風味に合致するか、またはどの部分を組み合わせて選択された風味に合致させるか、または幾つの部分を組み合わせて選択された量または強度に合致させるかを決定してもよい。コントローラは、切断部分(複数可)に対してどの加熱プロファイルを使用するかを決定してもよい。加熱プロファイルは、例えば加熱温度、または加熱速度、または加熱温度と加熱速度の組み合わせを定義してもよい。
【0053】
切断機構はパンチカッターを備えてもよい。パンチカッターは、一度に単一の部分を切断してもよい。「パンチカッター」という用語は本明細書において、エアロゾル発生基体のシートの真ん中から一つの動作で材料の形状を切断する能力を有する切断機構を指すために使用される。パンチカッターは、切断された断片の切断端のすべてを一度に切断するようにブレードが構成されているという点で、クッキーカッターと類似している。パンチカッターは、エアロゾル発生物品上の任意の場所から一部分を切断してもよい。パンチカッターは、エアロゾル発生物品の所望の位置または選択された位置において一部分を切断してもよい。パンチカッターは、ブレードによって包囲された中空コアを含んでもよい。パンチカッターは、適切な任意の形状またはサイズを有してもよい。一部の実施形態において、パンチカッターは、エアロゾル発生物品の正方形部分または長方形部分を切断するように形作られている。切断は、エアロゾル発生物品の側面が、切断されたサイズの倍数であるようにサイズ決めされてもよい。このようにして、エアロゾル発生物品全体を無駄なく利用してもよい。パンチカッターはまた、エアロゾル発生物品の切断部分を押す(例えば、移動する)ように構築された押出部材としての役割を果たすか、または押出部材を含んでもよい。押出は、圧縮ガスによって行われてもよい。押出は、ばねなどの付勢要素によって行われてもよい。
【0054】
パンチカッターは、エアロゾル発生物品の主表面に対して直角を成す切断方向に移動可能であってもよい。パンチカッターはまた、エアロゾル発生物品の主表面に対して平行な一つ以上の方向に移動可能であってもよい。これは、エアロゾル発生物品上の所望の切断位置に隣接したパンチカッターの位置付けを可能にする。
【0055】
一つの実施形態において、パンチカッターによって切断された切断部分は、重力に起因して発熱体上に落ちることが可能である。発熱体は切断部分を加熱する。切断部分は、液滴へと溶融し、次いでエアロゾルを形成してもよい。
【0056】
一部の実施形態において、発熱体は流体透過性であってもよい。発熱体は、複数のフィラメントを備えてもよい。複数のフィラメントは、フィラメントのメッシュまたはアレイを形成してもよく、または織布または不織布を含んでもよい。一部の実施形態において、複数のフィラメントは、サセプタ材料を含んでもよい。一部の実施形態において、複数のフィラメントは、複数の導電性フィラメントであってもよい。複数の導電性フィラメントは、第一および第二の導電性接点部分に接続されてもよく、第一および第二の導電性接点部分は、外部電源との接触を可能にするように構成されている。第一および第二の導電性接点部分は、互いに反対側に位置付けられてもよい。一部の実施形態において、発熱体は、一つ以上の開口部を備えてもよい。有利なことに、流体透過性発熱体は、溶融または揮発したエアロゾル形成基体用の毛細管搬送手段としての役割を果たしてもよい。有利なことに、流体透過性発熱体、特にメッシュ発熱体は、溶融したまたは揮発したエアロゾル形成基体用の毛細管搬送手段としての役割を果たしてもよい。例えば、エアロゾル形成基体の切断部分が発熱体に当てられる(例えば、発熱体上に落ちる)時、発熱体は切断部分を加熱し、それを液滴へと溶解させうる。液滴は、メッシュ発熱体の毛細管作用によって搬送されてもよい。例えば、液滴は、エアロゾル発生装置の気流チャネルに向かって引き出されてもよい。気流チャネル内の空気は、液滴とともに混入され、エアロゾルを形成してもよい。
【0057】
一つの実施形態において、切断機構はパンチカッターを備え、パンチカッターは、エアロゾル発生物品の切断部分を加熱するように構成された発熱体を備える。パンチカッターは、切断された断片を保持するように構築されてもよい。エアロゾル発生物品の切断部分は、加熱されるパンチカッター内部に留まってもよい。パンチカッターの中空中心は、エアロゾル発生装置の気流経路に接続されてもよい。例えば、中空中心は、入口および出口を含む壁によって包囲されてもよい。中空中心は、一つ以上の側面で断熱部によって包囲されてもよい。
【0058】
一部の実施形態において、切断機構は、エアロゾル発生物品を垂直方向に係合してもよい。すなわち、切断機構は、エアロゾル発生物品の主表面の平面に対して直角を成す方向にエアロゾル発生物品を係合してもよい。一部の実施形態において、切断機構(例えば、ブレード)は、エアロゾル発生物品の主表面の平面に対して直角を成さない方向にエアロゾル発生物品を係合してもよい。例えば、ブレードは、エアロゾル発生物品の主表面の平面に対して平行な方向にエアロゾル発生物品を係合してもよい。
【0059】
用量設定アセンブリは、切断機構がエアロゾル発生物品を切断する支持部材を備えてもよい。
【0060】
一実施形態によると、用量設定アセンブリは、エアロゾル発生物品の一部分を発熱体に移動するための移動機構を備える。移動機構は押出部材を備えてもよい。押出部材は、エアロゾル発生物品の切断部分を押す(例えば、動かす)ように構築されてもよい。押出部材は、ブレードグリッドで切断されたエアロゾル発生物品の一つ以上の切断部分を押すように構築されてもよい。押出部材は、ブレードによって切断された一つ以上の部分を押すように構築されてもよい。押出部材は、エアロゾル発生物品の主表面の平面に沿って切断部分を押すように配向されてもよい。押出部材は、エアロゾル発生物品の主表面の平面に対して直角を成して切断部分を押すように配向されてもよい。一部の実施形態において、移動機構は、一部分が発熱体上に、または発熱体の中に落ちることを可能にする、重力に基づく経路を備える。
【0061】
用量設定アセンブリは、エアロゾル発生物品のグリッドまたは一部分の区画を識別および局在化する能力を有するシステムを備えてもよい。例えば、用量設定アセンブリは、一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備えてもよい。コントローラは、用量設定アセンブリを制御して、エアロゾル発生物品、または切断機構、またはその両方を移動するように構成されてもよい。コントローラは、移動機構を制御して押出部材を移動するように構成されてもよい。
【0062】
コントローラは、入力を受信する能力を有してもよい。例えば、コントローラは、ユーザーからの入力を受信する能力を有してもよい。可能な入力には、キー付き接続、「RFID」(無線自動識別)読取機などの読取機、センサーなどが含まれる。入力レシーバは、所望のエアロゾルプロファイル、または所望のエアロゾル化プロファイル、またはその両方をユーザーが選択することを可能にしてもよい。所望のエアロゾルプロファイルまたはエアロゾル化プロファイルは、エアロゾルの量、吸煙回数、活性成分の量(例えば、濃度または合計量)、風味などを含んでもよい。入力レシーバは、エアロゾルの量、吸煙回数、または活性成分の量(例えば、濃度または合計量)などの量をユーザーが選択することを可能にしてもよい。入力レシーバは、他の部品と異なる含量(例えば、風味または活性成分)を有しうる、エアロゾル発生物品の特定の部分(複数可)をユーザーが選択することを可能にしてもよい。
【0063】
コントローラは、切断するエアロゾル発生物品の部分(複数可)を決定するように構成されてもよい。例えば、コントローラは、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分がまだ切断されていないかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断されたかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品のどの一つ以上の部分が切断のために利用可能であるかを決定するように構成されてもよい。コントローラは、受信された入力に基づいて切断する部分を決定するように構成されてもよい。コントローラは、受信した入力に基づいて切断するエアロゾル発生物品の量を決定するように構成されてもよい。
【0064】
コントローラは、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生物品の一部分の存在を感知するためのセンサーを備えてもよい。例えば、コントローラはIRセンサーを備えてもよい。
【0065】
エアロゾル発生装置は、一つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を備えるコントローラを含んでもよい。一つ以上のプロセッサは、処理プログラムまたはルーチンに、および例示的な方法を実行するために使用されうる一つ以上のタイプのデータにアクセスするために、関連付けられたデータストレージまたはメモリで動作してもよい。例えば、データストレージに保存された処理プログラムまたはルーチンには、用量設定アセンブリ、移動機構、および発熱体の一つ以上を制御するためと、用量設定アセンブリ、移動機構、および発熱体の一つ以上のそれぞれを個別に制御するためと、用量設定アセンブリ、移動機構、および発熱体の一つ以上を使用してプログラムまたはスキームを実施するためと、エアロゾル発生物品を分析または識別するためと、識別されたエアロゾル発生物品の一つ以上の特性を呼び出すためと、識別されたエアロゾル発生物品の一つ以上の特性に関連付けられた一つ以上の加熱プログラムを呼び出すためと、ブレードの動き、位置付けシステム、移動機構、および発熱体の加熱を制御するためと、標準化アルゴリズムと、比較アルゴリズムと、または本明細書に記載の一つ以上の例示的な方法およびプロセスを実施するために使用される任意の他の処理を行うためとのプログラムまたはルーチンが挙げられてもよい。データストレージ、またはメモリは、エアロゾル発生物品の一つ以上のタイプ、サイズ、形状、含有量、寿命、ブランド、および密度に関連するデータと、エアロゾル発生物品の一つ以上の他の特性と、様々なエアロゾル発生物品を加熱するために用量設定アセンブリ、移動機構、および発熱体の一つ以上を使用するための一つ以上のプロセスまたはスキームと、エアロゾル発生物品および材料の一つ以上のタイプに関連するエアロゾル化生成または発生パラメータ(電力値および時間値など)と、エアロゾル発生物品または材料を使用する粒子状物質の発生に関連するデータおよび式と、本明細書に記載のプロセスおよび方法を実施するために必要な任意の他のデータまたは式とを保存するようにさらに構成されてもよい。
【0066】
一つ以上の実施形態において、エアロゾル発生装置は、処理能力(例えば、マイクロコントローラ、またはプログラマブルロジックデバイス)と、データストレージ(例えば、揮発性または不揮発性メモリ、または記憶素子)と、入力装置と、出力装置とを含む一つ以上のプログラム可能なプロセッサ上で実行される一つ以上のコンピュータプログラムを使用して実装されるものとして記載されている場合がある。本明細書に記載のプログラムコードまたはロジックは、入力データに適用されて、本明細書に記載の機能を実行し、所望の出力情報を生成してもよい。出力情報は、本明細書に記載の通りに、または周知の方法で適用されるであろう通りに、一つ以上の他の装置またはプロセスへの入力として適用されてもよい。
【0067】
本明細書に記載のプロセスを実施するために使用されるコンピュータプログラム製品は、任意のプログラム可能な言語、例えばコンピュータシステムとの通信に適した、高レベル手続き型またはオブジェクト指向型のプログラム言語を使用して提供されてもよい。任意のこうしたプログラム製品は、例えば任意の適切な装置、例えば汎用または特定用途プログラムによって読み出し可能な記憶媒体、本明細書に記載の手順を遂行するために適切な装置が読み出された時にコンピュータを構成および動作させるためのコントローラ装置上に保存されてもよい。言い換えれば、少なくとも一つの実施形態において、エアロゾル発生装置は、コンピュータプログラムを有して構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体を使用して実装されてもよく、そのように構成された記憶媒体は、本明細書に記載の機能を実行するために、コンピュータを特定のかつ所定の様式で動作させる。
【0068】
エアロゾル発生装置のコントローラの正確な構成は限定されるものではなく、本質的に、方法を実施するために適切な計算能力および制御能力を提供する能力を有する任意の装置が使用されてもよい。上記を考慮すると、当業者に周知であろう通りの任意の様態で機能が実施されてもよいことは容易に明らかであろう。そのため、コンピュータ言語、コントローラ、または本明細書に記載のプロセスを実施するために使用される任意の他のソフトウェア/ハードウェアは、本明細書に記載のシステム、プロセス、またはプログラム(例えば、こうしたプロセスまたはプログラムによって提供される機能)の範囲に限定されるものではない。本システムに起因するものを含む、本開示に記載の方法およびプロセス、または様々な構成要素は少なくとも部分的に、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。例えば、本技術の様々な実施形態は、一つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、CPLD、マイクロコントローラ、または他の任意の同等の集積論理回路もしくは個別の論理回路、ならびにこうした構成要素の任意の組み合わせを含む、一つ以上のプロセッサ内で実装されてもよい。ソフトウェア内に実装される場合、本開示で説明されるシステム、装置、および方法に属する機能は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、FLASH(登録商標)メモリ、磁気データ記憶媒体、光データ記憶媒体、またはこれに類するものなどのコンピュータ可読媒体上の命令として具体化されてもよい。命令は、一つ以上のプロセッサによって実行され、機能の一つ以上の実施形態を支持してもよい。
【0069】
エアロゾル発生装置のコントローラは、用量設定アセンブリ(例えば、切断機構、位置付けシステム、移動機構)および発熱体のうちの一方またはその両方の機能を制御するために、電源と、用量設定アセンブリ(例えば、切断機構、位置付けシステム、移動機構)および発熱体のうちの一方またはその両方とに動作可能に連結されてもよい。それ故に、コントローラは、電気回路および電源を使用して、用量設定アセンブリ(例えば、切断機構、位置付けシステム、移動機構)および発熱体のうちの一方またはその両方のそれぞれを別々に通電する(電源をオンにする)か、または通電しない(電源をオフにする)ことができる。
【0070】
一つの実施形態において、コントローラは、以下の一つ以上のことを行うために、用量設定アセンブリ(例えば、切断機構、位置付けシステム、移動機構)および発熱体のうちの一方またはその両方に動作可能に連結されていると説明できる:エアロゾル発生物品を識別すること、ユーザーからの入力を受信すること、エアロゾル発生物品のどの部分が切断または使用されていないかを決定すること、エアロゾル発生物品のどの部分が切断または使用されたかを決定すること、切断するエアロゾル発生物品の部分を決定すること、エアロゾル発生物品を位置付けること、エアロゾル発生物品の一部分を切断すること、切断部分を移動すること、または切断部分を加熱すること。言い換えれば、用量設定アセンブリ(例えば、切断機構、位置付けシステム、移動機構)および発熱体の各々は、コントローラによってアドレス可能であってもよい。
【0071】
一実施形態によると、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品を受容するように構成されている。エアロゾル発生物品は、任意の適切なタイプ、形状およびサイズであってもよい。一部の実施形態において、エアロゾル発生物品は、平坦なシートの形状である。平坦なシートは、二つの対向する主表面を備えてもよい。平坦なシートは、複数の層を備えてもよい。エアロゾル発生物品は、ゲル、固体、または半固体材料を含んでもよい。ゲル、固体、または半固体材料は、エアロゾル形成基体を含んでもよい。ゲル、固体、または半固体材料は、たばこ由来材料を含んでもよい。ゲル、固体、または半固体材料は、活性成分を含んでもよい。活性成分はニコチンであってもよい。ゲル、固体、または半固体材料は、外層の間に挟まれた中心層を形成してもよい。
【0072】
外層は、中心層と接触することなく、ユーザーがエアロゾル発生物品を扱うことを可能にするように構成された保護層であってもよい。外層は、活性成分を含有する層を遮蔽または保護するように構築されてもよい。外層は任意の適切な材料を含んでもよい。一つの実施形態において、外層は繊維性材料を含む。外層は、貯蔵中、取り扱い中、または使用(例えば、加熱)中に活性成分に干渉しない組成物を有してもよい。外層は、気体に対して透過性であってもよい。外層は、液体に対して不透過性であってもよい。
【0073】
エアロゾル発生物品は、断片に切断することによって分割されることができる。エアロゾル発生物品は平坦なシートであってもよい。有利なことに、平坦なシートはグリッドに容易に切断されうる。平坦なシートは、複数の層を備えてもよい。エアロゾル発生物品は、所定の厚さを有してもよい。所定の厚さは、エアロゾル発生物品全体にわたって均等であることが好ましい。エアロゾル発生物品の均等な厚さは、用量設定アセンブリによって活性成分を正確に用量設定することを可能にする。一部の実施形態において、エアロゾル発生物品の厚さは、エアロゾル発生物品全体にわたり、25%未満、20%未満、10%未満、または5%未満変化する。一部の実施形態において、エアロゾル発生物品は、管状、円筒状、または「棒」状などの異なる形状を有する。
【0074】
エアロゾル発生物品の一部の部分は、他の部分と異なる組成物を有してもよい。例えば、エアロゾル発生物品の一部の部分は、他の部分と異なる風味を有してもよい。エアロゾル発生物品の一部の部分は、他の部分と異なる活性成分または活性成分の異なる濃度を有してもよい。
【0075】
一部の実施形態において、エアロゾル発生物品はゲルを含む。例えば、エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体は、ゲルの形態であってもよい。有利なことに、ゲルは室温で固体であり、ユーザーによって容易に取り扱われてもよい。エアロゾル発生物品は、一つ以上の外層を備えてもよい。一つ以上の外層は、保護外層であってもよい。有利なことに、外層を提供することは、ユーザーによる物品の取り扱いを容易にしてもよい。エアロゾル発生物品は、二つの保護外層の間に挟まれたゲル(例えば、ゲルのシート)を含んでもよく、保護外層のうちの一つは、ゲルのシートの各側面上に配置されている。
【0076】
一部の実施形態において、エアロゾル発生基体はニコチンを含む。ニコチンは、遊離塩基形態または塩形態のエアロゾル発生基体に含まれてもよい。エアロゾル発生基体は、1重量%以上、1.5重量%以上、または2重量%以上の濃度のニコチンを含んでもよい。エアロゾル発生基体は、4重量%以下、3重量%以下、または2.5重量%以下の濃度のニコチンを含んでもよい。一つの実施形態において、エアロゾル発生基体は約2重量%のニコチンを含む。
【0077】
一部の実施形態において、エアロゾル発生基体は、活性成分および一つ以上のゲル化剤を含むゲルを含む。活性成分はニコチンを含んでもよい。ニコチンは、遊離塩基形態または塩形態でゲルに含まれてもよい。ゲルは、1重量%以上、1.5重量%以上、または2重量%以上の濃度のニコチンを含んでもよい。ゲルは、4重量%以下、3重量%以下、または2.5重量%以下の濃度のニコチンを含んでもよい。一つの実施形態において、ゲルは約2重量%のニコチンを含む。一つ以上のゲル化剤は、バイオポリマーを含んでもよい。適切なバイオポリマーの例としては、ゲルランガム(天然、低アシルジェランガム、高アシルジェランガム)、キサンタンガム、アルギネート(アルギン酸)、寒天(アガロースとアガロペクチンの混合物)、アガロース、グアーガムなどの多糖類が挙げられる。ゲルは、1重量%以上、1.5重量%以上、または2重量%以上の濃度のゲル化剤を含んでもよい。ゲルは、7重量%以下、5重量%以下、または3重量%以下の濃度のゲル化剤を含んでもよい。
【0078】
エアロゾル発生基体は、風味剤、エアロゾル形成体、水、ゲル化を補助する化合物などの追加成分を含んでもよい。一つの実施形態において、エアロゾル発生基体は一つ以上の風味剤を含む。一つ以上の風味剤は、たばこ風味を含んでもよい。適切なたばこ風味の例としては、合成および天然由来のたばこ成分が挙げられる。天然由来のたばこ成分は、たばこ植物材料から得られた揮発性の風味または風味化合物を含んでもよい。こうした成分は、抽出、乾燥、粉砕などの任意の適切な方法によって得られてもよい。合成たばこ成分は、たばこの葉に見られる風味分子、例えばベータダマセノン、アルファ-および3-オキソ-アルファ-イオノン、ベータおよび4-オキソ-ベータ-イオノン、テアスピロン、2-エチル-3,5-ジメチルピラジン、フェニルアセトアルデヒド、グアイアコール、およびフラネノールなどを含んでもよい。他の適切な風味剤としては、例えば天然または合成のメントール、ペパーミント、スペアミント、コーヒー、茶、スパイス(シナモン、クローブ、ショウガ、またはこれらの組み合わせなど)、ココア、バニラ、果実風味、チョコレート、ユーカリ、ゼラニウム、オイゲノール、リュウゼツラン、ビャクシン、アネトール、リナロール、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0079】
一つの実施形態において、エアロゾル発生基体(例えば、ゲル)はグリセロールを含む。例えば、エアロゾル発生基体は、50重量%以上、60重量%以上、または70重量%以上の濃度のグリセロールを含んでもよい。エアロゾル発生基体は、95重量%以下、90重量%以下、または80重量%以下の濃度のグリセロールを含んでもよい。一つの実施形態において、エアロゾル発生基体は水を含む。例えば、エアロゾル発生基体は、10重量%以上、15重量%以上、または20重量%以上の濃度の水を含んでもよい。エアロゾル発生基体は、25重量%以下、20重量%以下、または15重量%以下の濃度の水を含んでもよい。一部の実施形態において、エアロゾル発生基体は、水を含まないか、または実質的に水を含まない。
【0080】
一部の実施形態において、エアロゾル発生基体は、一つ以上の二価カチオンを含むゲルを含む。適切な二価カチオンの例としては、溶液中の乳酸カルシウムなどのカルシウムを含む化合物が挙げられる。二価カチオンは、0.1重量%以上、または0.5重量%以上の濃度でゲル中に存在してもよい。二価カチオンは、1重量%以下の濃度でゲル中に存在してもよい。一部の実施形態において、ゲルは一つ以上のカルボン酸を含む。カルボン酸はケトン基を含んでもよい。カルボン酸は10個以下の炭素原子を有してもよい。カルボン酸は5個の炭素原子を有することが好ましい。カルボン酸はレブリン酸であることが好ましい。
【0081】
適切なエアロゾル発生基体の一例は、ニコチンおよび一つ以上のゲル化剤を含むゲルである。ゲルは、1重量%~4重量%のニコチンを含んでもよい。ゲルは、1重量%~7重量%のゲル化剤を含んでもよい。ゲルは、50重量%~70重量%のグリセロールを含んでもよい。ゲルは、たばこ由来抽出物などの風味剤を含んでもよい。ゲル組成物は、固体培地を形成するゲル化剤、固体培地中に分散されたグリセロール、およびグリセロール中に分散されたニコチンを含んでもよい。
【0082】
エアロゾル発生基体(例えば、ゲル)は、用量設定アセンブリの切断機構を用いて一部分へと切断されてもよい。ゲルの切断部分は、移動機構によって発熱体に移動されてもよい。ゲルが発熱体によって加熱される時、グリセロールおよびニコチンは、ユーザーによって吸入されうるエアロゾルを形成する。一部の実施形態において、発熱体はメッシュ発熱体を含む。ゲルの切断部分は、メッシュ発熱体に適用され(例えば、落ち)て、ゲルを溶融させて液滴にする。液滴は、メッシュ発熱体の毛細管作用によって搬送されてもよい。例えば、液滴は、エアロゾル発生装置の気流チャネルに向かって引き出されてもよい。気流チャネル内の空気は、液滴とともに混入され、エアロゾルを形成してもよい。
【0083】
エアロゾル発生装置は、所望の引き出し抵抗(RTD)をもたらすように構築されてもよい。エアロゾル発生装置のRTDはとりわけ、通路の長さと寸法、開口のサイズ、内部通路の最も収縮された断面積の寸法、および使用される材料に応じて変化する。特定の実施形態において、エアロゾル発生装置のRTDは、50水柱ミリメートル(mm H2O)~140水柱ミリメートル(mm H2O)、60水柱ミリメートル(mm H2O)~120水柱ミリメートル(mm H2O)、または80水柱ミリメートル(mm H2O)~100水柱ミリメートル(mm H2O)である。物品のRTDは、体積流量が口側端で17.5ミリリットル/秒である定常状態下で、内側長軸方向通路を横断した時の、物品の一つ以上の開口と口側端の間の静圧の差を指す。標本のRTDは、ISO規格6565:2002に記載の方法を使用して測定することができる。
【0084】
特定の実施形態において、エアロゾル発生装置は、プラスチック材料、金属材料、セルロース系材料(セルロースアセテートなど)、紙、厚紙、綿、またはその組み合わせを含む。
【0085】
エアロゾル発生装置は、発熱体に動作可能に連結された制御電子機器を備えることが好ましい。制御電子機器は発熱体の加熱を制御するように構成されてもよい。制御電子機器は、コントローラの一部を形成してもよく、または追加の部品を含んでもよい。制御電子機器は、例えばサーモスタットまたは熱電対を含んでもよい。
【0086】
ここで、本開示に記載の一つ以上の実施形態を図示する図面を参照する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の実施形態は、本開示の範囲に収まる。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素、工程、およびこれに類するものを指す。しかし当然のことながら、所与の図において一つの構成要素を指すために一つの番号を使用することは、別の図において同じ番号が付けられた構成要素を制限することを意図しない。加えて、異なる図において構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同じまたは同様であることはできないと示すことを意図しない。図は例示の目的で提示されていて、制限の目的で提示されていない。図中に提示された概略図は、必ずしも実寸に比例していない。
【図面の簡単な説明】
【0087】
図1図1は、一実施形態による例示的なエアロゾル発生装置の斜視図である。
図2図2は、一実施形態による図1のエアロゾル発生装置で使用する例示的なエアロゾル発生物品の斜視図である。
図3図3は、一実施形態による図2のエアロゾル発生物品を切断するための例示的なブレードの概略斜視図である。
図4図4は、一実施形態による図2のエアロゾル発生物品を切断するための例示的な第一および第二のブレードの概略斜視図である。
図5A図5Aは、一実施形態による図2のエアロゾル発生物品を切断するための例示的なパンチカッターの概略斜視図である。
図5B図5Bは、一実施形態による図5Aのパンチカッターの断面図である。
図6A図6Aは、一実施形態による図2のエアロゾル発生物品を切断するための例示的なブレードグリッドの概略斜視図である。
図6B図6Bは、一実施形態による図2のエアロゾル発生物品を切断するための図6Aのブレードグリッドの概略斜視図である。
図7図7は、一実施形態による、切断するための図2のエアロゾル発生物品を位置付けるための位置付けシステムの概略斜視図である。
図8図8は、一実施形態による図2のエアロゾル発生物品の切断部分を移動するための移動機構の概略斜視図である。
図9図9は、一実施形態による、図6Bのブレードグリッドおよび切断されたエアロゾル発生物品、および図8の移動機構の概略斜視図である。
【0088】
例示的なエアロゾル発生装置1が図1に示されている。エアロゾル発生装置1はハウジング10を含んでもよい。特定の形状のハウジングが示されているものの、多くの他の形状が可能である。エアロゾル発生装置1は、ハウジングの形状によって特に限定されない。図1のこの例示的な実施形態において、ハウジング10は、第一の端11から第二の端12に延びる。第一の端11は、マウスピース端であってもよい。ハウジング10は、エアロゾル発生物品20を受容するための空洞13を含んでもよく、または画定してもよい。空洞13は、それに応じてサイズ設定および形状設定されてもよい。例えば、図1の装置1の空洞13は、実質的に薄い長方形のエアロゾル発生物品20を受容するための長方形または箱状の領域を画定する。
【0089】
ハウジング10は、空気の進入のために空洞13の外側から空洞の内部に延びる一つ以上の入口14を備えてもよい。ハウジング10は、空気の放出のために空洞13の内部から空洞の外側に延びる一つ以上の出口15を備えてもよい。気流経路は、入口14から出口15に延び、空洞13の少なくとも一部分を通過する。このようにして、ユーザーは、エアロゾル発生装置10の第一の端11から吸入して、空洞13を通して一つ以上の入口14から気流を引き出し、出口15から出して、ユーザーにエアロゾルを送達しうる。例えば、気流経路は、図1に矢印100で示されている。
【0090】
エアロゾル発生装置1のハウジング10は、空洞13の中にエアロゾル発生物品を挿入するためのドア17をさらに含んでもよい。ドア17は、空洞13の壁を形成してもよい。
【0091】
エアロゾル発生装置1のハウジング10は、エアロゾル発生装置の一部を収容してもよい。例えば、ハウジング10は、用量設定アセンブリ2、発熱体8、およびコントローラ16を収容してもよい。用量設定アセンブリ2は、切断機構4および移動機構6を含んでもよい。切断機構4は切断領域を画定してもよい。発熱体8は加熱領域を画定してもよい。移動機構6は、切断部分を切断領域から加熱領域に移動して、発熱体8によって加熱されるように構成されてもよい。コントローラ16は、用量設定アセンブリ2および発熱体8に動作可能に接続されてもよい。エアロゾル発生装置1は、電池などの電源18をさらに備えてもよい。
【0092】
エアロゾル発生物品20の例示的な一実施形態を図2に示す。エアロゾル発生物品20は、任意の適切なタイプ、形状およびサイズであってもよい。示された実施形態において、エアロゾル発生物品20は、平坦なシートの形状である。平坦なシートは、二つの対向する主表面を画定する外層22、23を備えてもよい。エアロゾル発生物品20は、エアロゾル形成基体21を備えてもよい。エアロゾル形成基体21は、ゲル、固体、または半固体材料の層であってもよい。ゲル、固体、または半固体材料は、たばこ由来材料を含んでもよい。ゲル、固体、または半固体材料は、活性成分を含んでもよい。活性成分はニコチンであってもよい。エアロゾル形成基体21は、外層22と外層23の間に挟まれた中心層を形成してもよい。
【0093】
用量設定アセンブリ2は、切断領域内に配置された、かつエアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品から一部分を切断するように構成された切断機構4を備えてもよい。ここで図3を参照すると、切断機構4はブレード40を備えてもよい。ブレード40は、主表面(外層)22の平面に対して直角を成す方向にエアロゾル発生物品20を係合するように構成されてもよい。別の方法として、ブレード40は、主表面(外層)22の平面に対して平行な方向にエアロゾル発生物品を係合するように構成されてもよい。一実施形態によると、ブレード40は、エアロゾル発生物品の一部分24を切断するように構成されている。
【0094】
切断機構4は、複数のブレードを備えてもよい。図4に示した実施形態において、切断機構4は、第一のブレード41および第二のブレード42を備える。第一のブレード41は、第一の切断方向410で移動可能であり、第二のブレード42は、第二の切断方向420で移動可能である。ブレードは、図4に破線で示した切断線411、421に沿って移動可能であってもよい。エアロゾル発生物品20の一部分24は、第一の切断線411に沿ってより大きい部分を切断することと、次いで第二の切断線421に沿ってより大きい部分から一部分24を切断することとによって、切断されてもよい。
【0095】
切断機構4は、図5Aおよび図5Bに示す通り、パンチカッター43を備えてもよい。パンチカッター43は、エアロゾル発生物品20の一部分24を切り取るために、エアロゾル発生物品20に対して押し出されうる中空管を備えてもよい。
【0096】
一部の実施形態において、例えば図5Bに示す通り、パンチカッター43は、パンチカッター43の本体内部に切断部分24を保持するように構成されてもよい。パンチカッター43は、エアロゾル発生物品20の切断部分24を加熱するように構成された発熱体438を備えてもよい。発熱体438は、発熱体438を通したエアロゾルの通過を可能にするために多孔性であってもよい。パンチカッター43の本体は、切断部分24の加熱によって形成されたエアロゾルを収集しうる中空中心434を有してもよい。中空中心434は、中空中心434をエアロゾル発生装置1の気流経路に接続する、入口432および出口433を備えてもよい。パンチカッター43は断熱部435を備えてもよい。断熱部435は、一つ以上の側面上で中空中心434を包囲してもよい。
【0097】
切断機構4は、図6Aおよび図6Bに示す通り、ブレードグリッド46を備えてもよい。ブレードグリッド46は、グリッドを形成する複数のブレード461、462を備えてもよい。ブレードグリッド46は、エアロゾル発生物品20を複数の切断部分へと一度に切断することができてもよい。ブレードグリッド46は、エアロゾル発生物品20全体を切断部分へと一度に切断することができてもよい。切断機構4は、図6Bに示す通り、支持面464に対してエアロゾル発生物品20を切断してもよい。
【0098】
ここで図7を参照すると、用量設定アセンブリ2は、エアロゾル発生物品20、または切断するためのエアロゾル発生物品20の一部分を位置付けるための位置付けシステム50を含んでもよい。位置付けシステム50は、一つ以上の付勢部材51、52を備えてもよい。例えば、位置付けシステム50は、エアロゾル発生物品20を第一の方向に押すように構成された第一の付勢部材51を備えてもよい。エアロゾル発生物品20を第一の方向に押すことは、エアロゾル発生物品20が少なくとも一つのブレードの切断線411と交差する位置にエアロゾル発生物品20が押されることを引き起こしてもよい。位置付けシステム50は、エアロゾル発生物品20またはエアロゾル発生物品20の一部分を第二の方向に押すように構成された第二の付勢部材52を備えてもよい。第二の方向は、第一の方向と異なっていてもよい。一部の実施形態において、第二の方向は、第一の方向に対して直角を成す。エアロゾル発生物品20またはエアロゾル発生物品20の一部分を第二の方向に押すことは、エアロゾル発生物品20またはエアロゾル発生物品20の一部分が少なくとも一つのブレード(例えば、第二のブレード)の切断線421と交差する位置に、エアロゾル発生物品20またはエアロゾル発生物品20の一部分が押されることを引き起こしてもよい。付勢部材51、52は、押出部材を含んでもよく、ねじ、ピン、ばね、圧縮ガスなどの任意の適切な機構によって作動されてもよい。
【0099】
ここで図8を参照すると、用量設定アセンブリ2は、移動機構6を含んでもよい。移動機構6は、一つ以上の押出部材61を含んでもよい。一つ以上の押出部材は、第一の方向に、および任意選択的に第二の方向に、および任意選択的に第三の方向に、直線的に並進可能であってもよい。押出部材61は、例えば付勢部材62またはねじによって並進移動されてもよい。押出部材61は、エアロゾル発生物品20の切断部分24を係合し、それを切断領域から、隣接する発熱体8に移動(例えば、押す)するように構成されてもよい。押出部材61は、切断部分24を第一の方向および第二の方向に並進移動してもよい。押出部材61は、切断部分24を第三の方向に並進移動してもよい。
【0100】
移動機構6は、上記で論じた切断機構のいずれかと組み合わされてもよい。一つの実施例において、移動機構6は、図9に示す通り、ブレードグリッド46と組み合わされてもよい。エアロゾル発生物品20がブレードグリッド46によって切断された後、移動機構6の押出部材61を使用して、エアロゾル発生物品20の一つ以上の切断部分24を発熱体8上に押し出してもよい。発熱体8は、メッシュ発熱体などの任意の適切なタイプの発熱体であってもよい。ブレードグリッド46および切断されたエアロゾル発生物品20は、第一の方向461および第二の方向462に並進可能であってもよい。ブレードグリッド46および切断されたエアロゾル発生物品20は、移動部材61が、意図された切断部分24を係合しうるように、移動部材61に隣接した特定の切断部分24を位置付けるように移動されてもよい。このプロセスを一つ以上の追加の切断部分24について繰り返し、切断部分24をいずれも組み合わせて所望の風味プロファイルを作り出してもよい。例えば、切断部分を組み合わせて、エアロゾル形成基体の量を増加させてもよく、または所望の風味混合物を作り出してもよい。
【0101】
それ故に、用量設定アセンブリを使用する例示的な装置および方法が記載されている。本発明の様々な修正および変形が、本発明の範囲および趣旨を逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。特定の好ましい実施形態に関連して本発明を説明してきたが、当然のことながら、特許請求の通りの本発明は、こうした特定の実施形態に不当に限定されるべきではない。実際に、電気技術、コンピュータ技術、およびエアロゾル発生装置製造または関連分野の当業者にとって明らかである、本発明を実行するための記述された方法の様々な修正は、以下の特許請求の範囲内に収まるものであることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9