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特許7610615容器をラベリングするためのマシンおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】容器をラベリングするためのマシンおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/18 20060101AFI20241225BHJP
   B65C 3/16 20060101ALI20241225BHJP
   B65C 9/42 20060101ALI20241225BHJP
【FI】
B65C9/18
B65C3/16
B65C9/42
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022557097
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2021057942
(87)【国際公開番号】W WO2021198072
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】102020000006937
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】510147581
【氏名又は名称】ピ・エ・ラベレルス・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】P.E. LABELLERS S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100122286
【弁理士】
【氏名又は名称】仲倉 幸典
(72)【発明者】
【氏名】バルディーニ,リッカルド
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/114618(WO,A1)
【文献】実開昭59-159509(JP,U)
【文献】特表2014-512316(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102014223594(DE,A1)
【文献】特開2001-328186(JP,A)
【文献】特開2013-226653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 9/00
B65C 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器にラベリングするためのマシンであって、
転送ドラム(2)を備え、この転送ドラムは、この転送ドラム自身の軸(2a)の周りに所定の周速で回転移動可能であり、かつ、ラベルリボン(4)を巻き戻すための巻き戻しアセンブリ(3)により供給され、上記ラベルリボンの伸長に沿って複数のラベル(5)が連続的に印刷されており、
上記転送ドラムは、この転送ドラムの軸(2a)の周りに相互に角度的に間隔をあけて配置された切断手段(6)を備え、それらの切断手段は、連続する2つのラベル(5)の間の分離ゾーン(7)で上記ラベルリボン(4)の切断を実行するために、それぞれの作動手段により指令で作動可能になっており、
上記転送ドラムは、この転送ドラムの軸(2a)の周りの回転運動において、切断後に分離された個々のラベル(5)を、コンベヤ(11)によって移動される対応する容器(10)に接触して転送するようになっており、
上記巻き戻しアセンブリ(3)は、制御手段(14)によって駆動可能であり、この制御手段は、上記転送ドラムがこの転送ドラムの軸(2a)の周りに回転している間に、上記巻き戻しアセンブリ(3)による上記転送ドラム(2)への上記ラベルリボン(4)の供給速度の、上記転送ドラム(2)の周速に関する少なくとも1つの変化を指令するようになっており
上記転送ドラム(2)に面する接着剤塗布ローラ(15)を備え、
上記転送ドラム(2)は、この転送ドラム(2)の上記軸の周りに相互に角度的に間隔を空けて配置された複数の接着剤接合ゾーン(16)を周辺に備え、
上記ラベルリボン(4)の切断に対応するそれぞれの切断手段(6)は、上記接着剤接合ゾーン(16)の各1つに伴って、上記転送ドラム(2)の上記軸(2a)の周りの回転方向に沿って、対応する接着剤接合ゾーン(16)の後方に配置されており、
上記制御手段(14)は、上記切断手段(6)の作動中に、上記転送ドラム(2)への上記ラベルリボン(4)の供給速度の、第1および第2の減速を指令するようになっている、マシンにおいて、
上記転送ドラム(2)は、固定された真空分配器(20)上に回転可能に取り付けられ、この固定された真空分配器は、真空発生器(22)に接続され、かつ、上記固定された真空分配器(20)の上記転送ドラム(2)に向けられた面に画定された連絡開口(23)を備えた少なくとも1つの真空チャンバ(21)を画定しており、
上記切断手段(6)の各1つの切断チャンバ(19)は、上記固定された真空分配器(20)の方に向けられている上記転送ドラム(2)の面上に画定された接続開口(24)を有し、
上記制御手段(14)は、
上記転送ドラム(2)のこの転送ドラム自身の軸(2a)の周りの回転中に、
上記ラベルリボン(4)の切断されるべきラベル(5)と後続のラベル(5)との間の分離ゾーン(7)に配置されている上記切断手段(6)の上記接続開口(24)が、上記真空チャンバ(21)の上記連絡開口(23)に達した後、
上記ラベルリボン(4)の供給速度の上記第1の減速を指令するようになっており、
上記制御手段(14)は、さらに、
上記第1の減速に先立って、上記ラベルリボン(4)の上記転送ドラム(2)への供給速度の、上記転送ドラム(2)の周速に関する上記第2の減速を指令するようになっており、
上記第2の減速は、上記ラベルリボン(4)が載っている接着剤接合ゾーン(16)の、上記接着剤塗布ローラ(15)の前の通過後に行われ、これにより、上記ラベルリボン(4)が載っている接着剤接合ゾーン(16)に対応する切断手段(6)を、上記接着剤塗布ローラ(15)が接着剤を塗布完了した連続する2つのラベル(5)の上記分離ゾーン(7)に持ってくるようになっており、
続いて、上記ラベルリボン(4)の上記転送ドラム(2)への供給速度を上記転送ドラムの周速と実質的に同じ値に戻すように指令した後、上記第1の減速に続けるようになっている
ことを特徴とするマシン。
【請求項2】
請求項1に記載のマシンにおいて、
上記制御手段(14)は、上記切断手段(6)の上記作動手段の作動の開始の直後に、上記転送ドラム(2)への上記ラベルリボン(4)の供給速度の、上記第1の減速を指令するようになっている
ことを特徴とするマシン。
【請求項3】
請求項1または2に記載のマシンにおいて
上記接着剤接合ゾーン(16)は、
少なくともこの接着剤接合ゾーンの一部が上記転送ドラム(2)の側面に対してレリーフになって配置され、
上記切断手段(6)の作動に続いて行われる上記ラベルリボン(4)からのラベルの分離に先立って、上記接着剤塗布ローラ(15)と協働して、上記ラベルリボン(4)上に存在する連続した2つのラベル(5)の前縁および後縁に接着剤のそれぞれのストリップ(17a,17b)の塗布を可能にするために、上記ラベルリボン(4)上に存在するラベル(5)の前縁および後縁を、その接着剤接合ゾーン上に載せることによって受けるように設計されている
ことを特徴とするマシン。
【請求項4】
請求項1または2に記載のマシンにおいて、
上記切断手段(6)は、それぞれのブレード(18)を含み、このブレードは、上記転送ドラム(2)に一体的に固定されるとともに、それぞれの切断チャンバ(19)内に収容され、この切断チャンバは、上記転送ドラム(2)の側面で開口し、空気吸引手段に接続され得る
ことを特徴とするマシン。
【請求項5】
請求項1に記載のマシンによって容器にラベリングするための方法であって、
巻き戻しアセンブリ(3)によって、ラベルリボン(4)であって、このラベルリボンの伸長に沿って複数のラベル(5)が連続的に印刷されているものを、切断手段(6)を備える転送ドラム(2)に、この転送ドラムの周速と実質的に等しい供給速度で供給するステップと、
連続する2つのラベル(5)の間の分離ゾーン(7)において上記ラベルリボン(4)の切断を実行するステップと、
上記転送ドラム(2)によって、切断後に分離された個々のラベル(5)を、コンベヤ(11)から到着する対応する容器(10)と接触させるステップと
を含
上記方法は、
少なくとも上記切断手段(6)の作動中に、上記転送ドラム(2)への上記ラベルリボン(4)の供給速度を、上記転送ドラム(2)の周速に関して減速させる第1および第2のステップを含み、
上記第1のステップは、
上記転送ドラム(2)のこの転送ドラム自身の軸(2a)の周りの回転中に、
上記ラベルリボン(4)の切断されるべきラベル(5)と後続のラベル(5)との間の分離ゾーン(7)に配置されている上記切断手段(6)の上記接続開口(24)が、上記真空チャンバ(21)の上記連絡開口(23)に達した後、
上記ラベルリボン(4)の供給速度の上記第1の減速を指令するようになっており、
上記第2のステップは、
上記第1の減速に先立って、上記ラベルリボン(4)の上記転送ドラム(2)への供給速度の、上記転送ドラム(2)の周速に関する上記第2の減速を指令するようになっており、
上記第2の減速は、上記ラベルリボン(4)が載っている接着剤接合ゾーン(16)の、上記接着剤塗布ローラ(15)の前の通過後に行われ、これにより、上記ラベルリボン(4)が載っている接着剤接合ゾーン(16)に対応する切断手段(6)を、上記接着剤塗布ローラ(15)が接着剤を塗布完了した連続する2つのラベル(5)の上記分離ゾーン(7)に持ってくるようになっており、
続いて、上記ラベルリボン(4)の上記転送ドラム(2)への供給速度を上記転送ドラムの周速と実質的に同じ値に戻すように指令した後、上記第1の減速に続けるようになっている
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、容器をラベリングするためのマシンおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、ラベリングマシンは、一般に、ラベル付けされるべき容器を前進経路に沿って輸送するコンベヤを備えている。上記コンベヤは、典型的には、個々の容器のための複数の支持体を含む回転カルーセルによって構成されている。上記支持体は、容器自身を容器自身の軸の周りに回転させることができる。
【0003】
容器のコンベヤによって画定される前進経路に沿って、少なくとも1つのラベリングアセンブリがあり、このアセンブリは、回転可能に作動するそれぞれの転送ドラムを備えており、この転送ドラムの前に順次提供される各容器に、ラベルを貼ることを可能にする。このラベルは、ラベルリボンを切断することによって得られる。ラベルリボンには複数のラベルが連続して印刷されており、ラベルリボンはリールから取り出される。
【0004】
ラベルリボンは、容器に接触することが意図された面に、上記ラベルリボンの進行方向に沿って、個々のラベルの前縁と後縁に予め付与された接着剤のライン、または各ラベルの全面に付与された接着剤を有することができる。
【0005】
それに代えて、ラベルリボンは、予め接着剤が付与されていないものであってもよい。その場合、ラベリングマシンは、使用時に、すなわちラベルが容器に貼られる直前に、ラベルに接着剤を塗布する接着剤塗布アセンブリを備える。
【0006】
公知技術では、予め付与された接着剤無しのラベルリボンを取り扱うように設計されたラベリングマシンは、通常、転送ドラムの上流に、そのリールから転送ドラムへのラベルリボンの前進方向に沿って、巻き戻しアセンブリを有する。巻き戻しアセンブリは、ラベルリボンをそれぞれのリールから取り出し、ラベルリボンを1つのラベルと次のラベルの間で切断する切断ドラムに送り、次いで、切断後に分離された個々のラベルを転送ドラムに転送する。転送ドラムは、その側面に設けられた吸引孔を使用して得られる空気の強制吸引によって、それらのラベルをその側面に付着した状態に維持する。
【0007】
この場合、接着剤塗布アセンブリは、転送ドラムの横に面し、通常は接着剤塗布ローラによって構成され、上記コンベヤによって輸送される容器に接着するために上記ラベルが上記転送ドラムによって転送される前に、上記転送ドラム上に静止している個々のラベルに、その前縁と後縁に、2本の接着剤のストリップを塗布する。
【0008】
特に、転送ドラムは、その周方向の伸長に沿って、セクタ又はディビジョンに分割され、その各々は、切断ドラムから単一のラベルを受け取るようになっている。転送ドラムの様々なセクタの両端には、2つの接着剤接合ゾーンがあり、これらは転送ドラムの主な側面に対してレリーフになっており、それぞれのブロック(通常ランナまたはスキッドと呼ばれる)によって画定されている。そこにラベルの前縁と後縁が載る。これにより、ラベルが接着剤塗布ローラの前を通過するとき、接着剤塗布ローラはラベルの前縁と後縁に2本の接着剤のストリップだけを塗布する。
【0009】
従来の機械では、個々の分離されたラベルが転送ドラムに付着するため、塗布ローラが転送ドラムに接着剤を塗り付けてしまうことがよく起こる。そのことは、必要なクリーニングのためにマシンを停止させねばならない結果を招く。
【0010】
従来のラベリングマシンのこの問題および他の問題を解決するために、この同じ出願人の名義でイタリア国特許第102016000128413号に記載されているラベリングマシンが提案されている。ここで、転送ドラムは、巻き戻しアセンブリによって連続的なラベルリボンを直接供給され、さらに、その側面の周りに配された切断手段を備える。切断手段は、それぞれの作動手段によって指令で作動し、転送ドラムに供給されたラベルリボンを連続する2つのラベル間の分離ゾーンで切断する。接着剤塗布ローラは、上記切断手段の作動の結果としてラベルが上記ラベルリボンから分離する前に、上記ラベルに、それらが未だラベルリボンにある間に、少なくとも1本の接着剤ラインを塗布することを特徴としている。
【0011】
特に、このようなラベリングマシンの切断手段の各1つは、それぞれのブレードによって構成されている。このブレードは、転送ドラムに一体的に固定され、対応する吸引チャンバ内に収容されている。この吸引チャンバは、転送ドラムの側面で開口し、空気吸引手段に接続されている。これにより、ラベルリボンをチャンバ内へ内側に、かつブレードに対して引き付けて、その切断をもたらすことを可能にする。
【0012】
このラベリングマシンは、さらに、制御手段を備え、この制御手段は、巻き戻しアセンブリによる転送ドラムへのラベルリボンの供給速度を、転送ドラムの回転中に変化させることを可能にする。これにより、マシンの動作の複数のステップを決定する。それらのステップでは、ラベルリボンの供給速度がラベルの転送速度または転送ドラムの周速と同じであり、それらのステップの間に、転送ドラムへのラベルリボンの供給速度が、異なって上記ラベルの転送速度よりも遅い、マシンの他の動作のステップが介在する。
【0013】
特に、ラベルリボンの供給速度とラベルの転送速度とが等しい状態から出発して、制御手段は、塗布ローラが以前に接着剤を塗布完了している連続する2つのラベルの間の分離ゾーンに切断手段を位置付けるために、ラベルの転送速度に関してラベルリボンの供給速度の第1の減速を指令する。その後、制御手段は、リボンの供給速度をラベルの転送速度と同じ値に戻し、そして、切断手段が作動し、その結果ラベルがラベルリボンから完全に分離された後に、切断されたラベルをラベルリボンの残り部分から引き離すために、ラベルの転送速度に関してラベルリボンの供給速度の第2の減速を指令する。その後、制御手段によって、ラベルリボンの供給速度がラベルの転送速度と同じ値に戻される。
【0014】
このマシンは概念的には有効であることが示されているが、吸引チャンバの真空漏れの存在や切断手段のブレードの摩耗の場合、ラベルの切断動作が一部起こらないか、不完全に起こり、マシンが停止することがあることが判明している。
【0015】
本発明の狙いは、上述した1つ以上の局面において、公知技術を改善することが可能なラベリングマシンを提供することにある。
【0016】
この狙いの下、本発明の一つの目的は、比較的摩耗したブレードでもラベルの切断を確実に実行することができるラベリングマシンを提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、ラベルリボンの吸引条件が最適でない場合でも、ラベルの切断を実施することができるラベリングマシンを提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、特異な実装特性により、その動作において最高の信頼性と安全性の保証を提供することができるラベリングマシンを提供することにある。
【0019】
本発明のさらなる目的は、既存のいかなる解決策にも代わる方法で、背景技術の欠点を克服することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、生産が容易で低コストであるラベリングマシンを提供することにある。
【発明の概要】
【0021】
以下により良く明らかになるこの狙いおよびこれらの目的および他の目的は、請求項1に記載のラベリングマシン(任意に従属請求項の1つ以上の特徴を備える)によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明のさらなる特徴および利点は、本発明によるラベリングマシンの好ましい、しかし排他的ではない実施形態の説明からより良く明らかになり、それは、添付図面において非限定的な例として示されている。
図1】動作のステップのシーケンスにある、本発明によるマシンの上方からの模式図である。
図2】動作のステップのシーケンスにある、本発明によるマシンの上方からの模式図である。
図3】動作のステップのシーケンスにある、本発明によるマシンの上方からの模式図である。
図4】動作のステップのシーケンスにある、本発明によるマシンの上方からの模式図である。
図5】動作のステップのシーケンスにある、本発明によるマシンの上方からの模式図である。
図6】動作のステップのシーケンスにある、本発明によるマシンの上方からの模式図である。
図7】本発明によるマシンの転送ドラムの一部の半径方向平面に沿って取られた模式的な断面図である。
図8】上記転送ドラムの細部の、その回転軸に垂直な平面に沿って取られた模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面を参照すると、本発明によるラベリングマシン(全体が参照数字1で示される)は、転送ドラム2を備え、この転送ドラムは、この転送ドラム自身の軸2aの周りに、所定の周速で回転可能に作動されている。
【0024】
転送ドラム2は、ラベルリボン4を巻き戻すための巻き戻しアセンブリ3によって供給される。ラベルリボンの伸長に沿って複数のラベル5が連続的に印刷されている。
【0025】
ラベルリボン4は、予め糊付けされたタイプのものであってもよいし、図示の場合のように、ラベルリボン4上に接着剤を塗布する手段を設けてもよいが、それは以下により良く説明される。
【0026】
ラベリングドラム2から受け取られるラベルリボン4の部分は、上記転送ドラムの側面に形成された空気吸引孔を利用して得られる吸引作用のおかげで、上記転送ドラム自身の側面に付着したままになる。
【0027】
転送ドラム2は、さらに、切断手段6を備え、より好ましくは、転送ドラム自身の軸2aの周りに相互に角度的に離間して配置された複数の切断手段6を備えている。
【0028】
切断手段6は、ラベルリボン4に沿って配置された連続する2つのラベル5の間の分離ゾーン7でラベルリボン4の切断を実行するために、それぞれの作動手段によって指令で作動され得る。
【0029】
転送ドラム2は、その回転運動において、切断後に分離された個々のラベル5を、対応する容器10に接触させて転送する。それらの容器は、コンベヤ11によって移動される。このコンベヤ11は、図面に示すように、その周辺領域に、個々の容器10を支える複数の回転パン13を備えたカルーセル12によって便利に構成されている。
【0030】
連続する2つの切断手段6の間の転送ドラム2の側面の部分は、容器10に転送されるべき単一のラベル5によって占有されることが意図された転送ドラムの「セクタ」または「ディビジョン」を画定している。
【0031】
巻き戻しアセンブリ3は、ラベルリボン4に相互に反対側で係合する一対のモータ式同調ローラ3a、3bによって便利に構成され、制御手段14によって駆動可能である。その制御手段の機能は、巻き戻しアセンブリ3によってラベルリボン4が転送ドラム2へ供給される速度を制御することである。
【0032】
特に、制御手段14は、転送ドラム2の回転中に、ラベルリボン4の転送ドラム2への通常の供給速度(これは、転送ドラム2の周速およびコンベヤ11上の容器10の到着速度と実質的に等しい。)に対して、巻き戻しアセンブリ3によってラベルリボン4が転送ドラム2に供給される速度の変動を指令するようになっている。
【0033】
本発明によれば、制御手段14は、ラベルが貼られた最後の容器の直後にコンベヤ11から到着する最初の容器10に貼られることが意図されたラベル5をラベルリボン4から分離する切断手段6の作動中に、転送ドラム2の周速に関して、ラベルリボン4の供給速度の少なくとも1つの第1の減速を指令するようになっている。
【0034】
より詳しくは、制御手段14は、切断手段6の作動手段の作動開始直後に、転送ドラム2へのラベルリボン4の供給速度のこのような第1の減速を指令するようになっている。
【0035】
このようにして、切断手段6の作動中に、ラベルリボン4は、転送ドラム2への供給速度の減速によって生じる牽引作用を受ける。そして、ラベルリボン4上で結果として生じる転送ドラム2の側面の滑り(slipping)によって、切断手段6による切断動作を有利にし、したがって、切断手段6のいかなる作動条件においても、ラベルリボン4の成功した切断を保証する。
【0036】
予め接着剤が付与されていないラベルリボン4が使用される場合、本発明によるマシンは、上述のように、接着剤の付与手段を有し、それは、転送ドラム2の側面に向けて配置されている接着剤塗布ローラ15によって提供されるのが望ましい。
【0037】
この場合、転送ドラム2には、転送ドラム2の軸2aの周りに相互に角度的に離間した複数の接着剤接合ゾーン16が周囲に設けられている。
【0038】
特に、接着剤接合ゾーン16は、「ランナ(複数)」によって構成され、その少なくとも一部が、転送ドラム2の側面に対してレリーフになって配置されている。
【0039】
より詳しくは、接着剤接合ゾーン16は、ラベルリボン4上の連続する2つのラベル5の前縁および後縁を、その上に載せることによって受けるように意図されている。これは、切断手段6(連続する2つのラベル5の間の分離ゾーン7で作動する)の作動の結果としてそれらのラベルが分離されるのに先立って、塗布ローラ15と協働して、ラベルリボン4上の連続する2つのラベル5の前縁および後縁に、それぞれ接着剤のストリップ17a,17bを受けるのを可能にするようにためである。
【0040】
図示の実施形態では、接着剤接合ゾーン16の各1つは、転送ドラム2の回転方向に沿って、対応する接着剤接合ゾーン16の後方に配置されるそれぞれの切断手段6に伴われている。
【0041】
この場合、ラベルリボン4の供給速度の上述の第1の減速の前に、コンベヤ11から到着した容器10に転送されるためにラベルリボン4から切断されるべきラベル5と、ラベルリボン4上で直後に続いて配置されているラベル5との間の分離ゾーン7に、転送ドラム2の切断手段6を位置決めするために、ラベルリボン4の供給速度の少なくとも1つの第2の減速があるのが望ましい。
【0042】
より詳しくは、この場合、制御手段14は、まず、転送ドラム2へのラベルリボン4の供給速度の、転送ドラム自身の周速に関するこのような第2の減速を指令し、続いて、ラベルリボン4の供給速度の上記第1の減速を指令するようにプログラムされるのが望ましい。
【0043】
特に、ラベルリボン4の供給速度の第2の減速は、ラベルリボン4が載っている接着剤接合ゾーン16の、塗布ローラ15前の通過後に行われる。これにより、ラベルリボン4が載っている接着剤接合ゾーン16に対応する切断手段6を、塗布ローラ15が接着剤を塗布完了している連続する2つのラベル5の分離ゾーン7に持ってくるようにする。
【0044】
実際には、転送ドラム2へのラベルリボン4の供給速度の第2の減速に続いて、ラベルリボン4上での転送ドラム2の滑りがあり、その結果、2つの連続するラベル5間の分離ゾーン7に、接着剤接合ゾーン16(直前に塗布ローラ15から接着剤のストリップ17a,17bを受け取ったラベルリボン4の部分が静止していた)に対応する切断手段6が位置決めされる。
【0045】
作動手段14は、第2の減速と第1の減速との間の時間間隔において、転送ドラム2へのラベルリボン4の供給速度を転送ドラム2の周速と実質的に同じ値に持ってくるために、巻き戻しアセンブリ3に指令するようになっている、ということが注記されるべきである。
【0046】
基本的に、第2の減速に続いて、ラベルリボン4の供給速度は、少なくとも切断手段6が、連続する2つのラベル5(それらの前縁および後縁に接着剤17a,17bを受けたばかりの)の間の分離ゾーン7に持ってこられるまで、巻き戻しアセンブリ3によって転送ドラム2の周辺速度より低い値に維持される。その後、制御手段14は、巻き戻しアセンブリ3に対して、ラベルリボン4の供給速度を転送ドラム2の周速と同じ値に戻すように命令する。これにより、ラベルリボンは転送ドラムの周面と同期して移動し、その結果、切断手段6は、連続する2つのラベル5間の分離ゾーン7に位置する到達位置に留まる。
【0047】
しかしながら、ラベルリボン4の送り速度の第1の減速の後、巻き戻しアセンブリ3は、少なくとも、切断手段6の作動手段が作動し続け、かつ、制御手段14によって指令されたラベルリボン自体の供給速度の第1の減速によってラベルリボンが受ける伸張によっても、切断されるべきラベル5がラベルリボン4の残り部分から分離することが完了しない限り、ラベルリボン4の供給速度を維持する。
【0048】
ラベルリボン4の供給速度は、切断されるべきラベル5がラベルリボン4の残り部分から完全に分離された後でも、少なくとも転送ドラム2によって行われる予め設定された回転角度分だけ、転送ドラム2の周速より低い値に維持されるのが望ましい。これにより、分離されたラベル5は、転送ドラム2の側面に付着されたままで、ラベルリボン4の残り部分から、少なくとも1つの予め設定された角度分だけ、離れる。その後、制御手段14は、巻戻しアセンブリ3に対して、ラベルリボン4の供給速度を転送ドラム2の周速と同じ値に戻すように指令する。
【0049】
再び図に示す実施形態を参照すると、切断手段6の各1つは、転送ドラムに一体的に固定され、かつ、それぞれの切断チャンバ19(転送ドラム2の側面で開放され、空気吸引手段に接続され得る)内に収容された、それぞれのブレード18を含んでいる。
【0050】
図7に示すように、転送ドラム2は、固定された真空分配器20上でこの転送ドラムが回転できるように搭載されている。この真空分配器には、少なくとも1つの真空チャンバ21が画定されている。この真空チャンバ21は、真空発生器22に接続され、転送ドラム2に向けられた分配器20の面に画定された連絡開口23を有している。
【0051】
切断手段6の各1つの切断チャンバ19は、順次、分配器20に向けられた転送ドラム2の面上に画定された接続開口24と連通しているのが望ましい。
【0052】
特に、制御手段14は、転送ドラム2の回転中に、切断されるべきラベル5とラベルリボン4上に配置された後続のラベル5との間の分離ゾーン7に配置された切断手段6の接続開口24が、結果として真空発生器22と切断チャンバ19との間の接続を伴って、真空チャンバ21の連絡開口23に到達した直後に、ラベルリボン4の供給速度の第1の減速を指令するようになっている。これにより、分離ゾーン7の切断チャンバ19への吸引を決定し、したがって、図8に示すように、ブレード18に対する分離ゾーン7の係合を起こし、その分離ゾーンの切断を実行する。
【0053】
容器10が不在の場合、転送ドラムによるラベルの切断及び転送を防止するために、コンベヤ11に近接して、例えばフォトセルによって提供されるセンサ25が存在する、ということが注記される。このセンサは、制御手段14にクリアランス信号を送信するように設計されている。これは、カルーセル12のパン13上に対応する容器10が実際に存在する結果として、巻き戻しアセンブリ3によるラベルリボン4の供給を指令するためである。
【0054】
本発明によるマシンの動作は、次の通りである。
【0055】
図1は、マシンの動作の第1ステップを示している。この第1ステップでは、ラベルリボン4は、巻き戻しアセンブリ3によって、転送ドラム2の周速と実質的に等しい供給速度で転送ドラム2に供給される。また、ラベルリボン4は、連続する2つのラベル5の後縁と前縁および対応する分離ゾーン7が転送ドラム2の接着剤接合ゾーン16に配置された状態で、転送ドラム2の側面に付着されたままである。
【0056】
特に、図1のステップでは、連続する2つのラベル5の後縁と前縁が載っている接着剤接合ゾーン16は、塗布ローラ15を通過する。この塗布ローラは、上記2つのそれぞれのラベル5の前縁と後縁に接着剤のストリップ17a,17bを塗布する
【0057】
図2は、第1ステップの後の第2ステップの動作を示している。この第2ステップでは、制御手段14は、ラベルリボン4の供給速度を転送ドラム2の周速よりも低い値にするために、巻き戻しアセンブリ3に対して、ラベルリボン4の転送ドラム2への供給速度の第2の減速を実行するように指令する。その結果、ラベルリボン4上での転送ドラム2の滑り(slipping)に続いて、第1ステップで塗布ローラ15を通過した接着剤接合ゾーン16のすぐ後の切断手段6が、塗布ローラ15が接着剤のストリップ17a,17bを塗布完了している2つのラベル5の間の分離ゾーン7に持ってこられる。
【0058】
図3は、第2ステップの後の第3ステップの動作を示している。この第3ステップでは、切断手段6が連続する2つのラベル5の分離ゾーン7に到達すると、制御手段14の指令の下で巻き戻しアセンブリ3が再び作動されて、ラベルリボン4の供給速度が転送ドラム2の周速と実質的に等しくなり、その結果、切断手段6と切断手段6が持ってこられた2つのラベル5間の対応する分離ゾーン7とが、コンベヤ11へ向かって同期した態様で移動することができる。
【0059】
図4は、動作の第4ステップを示している。この第4ステップでは、連続する2つのラベル5の間の分離ゾーン7に配置された切断手段6が、対応する作動手段が作動する角度位置に達する。すなわち、それらの接続開口24が真空チャンバ21の連絡開口23に達し、分離ゾーン7が切断チャンバ19に吸い込まれてブレード18に対して持ってこられ、これにより切断が実行され始める。
【0060】
図4に示すように、切断手段6の作動手段の作動中に、好ましくは、切断チャンバ19への分離ゾーン7の吸引を開始した直後に、制御手段14は、巻戻しアセンブリ3に対して、ラベルリボン4の供給速度を転送ドラム2の周速より低い値にするように、転送ドラム2へのラベルリボン4の供給速度の第1の減速を実行するように命令する。これにより、ラベルリボン4に牽引作用を印加することは、切断手段6によってラベルリボン4に対して行われる切断動作を容易にし、あるいは、いかなる場合(例えば、切断手段6によってラベルリボン4に対して行われる切断が、例えばブレード18の摩耗の結果として、不完全または部分的になる場合)でも、切断されるべきラベル5がラベルリボンの残り部分から最終的に分離されることを容易にする。この結果、マシンのどのような動作条件においても、ラベル5の切断を確実に成功させることができる。
【0061】
切断手段6の作動手段を非作動にした後、すなわち、転送ドラム2が自身の軸2aの周りに回転し続ける間、切断チャンバ19の接続開口24が真空チャンバ21の連絡開口23が配置されている領域を通過した後、その結果として、切断チャンバ19がラベルリボン4に及ぼす吸引作用が中断される。ラベルリボン4の供給速度は、巻き戻しアセンブリ3によって、転送ドラム2の周速よりも低い値に維持される。これにより、図5に示すように、切断されたラベル5をラベルリボン4の残り部分から引き離し、後続の接着剤接合ゾーン16を、ラベルリボン4の後続の連続する2つのラベル5の間の分離ゾーンに位置させる。
【0062】
ラベルリボン4の供給速度は、必ずしも切断手段6の作動手段を非作動にした後ではなく、少なくとも後続の接着剤接合ゾーン16がラベルリボン4の連続する2つのラベル5間の分離ゾーン7に到達するまで、転送ドラム2の周速よりも低い値に維持される、ということが注記されるべきである。
【0063】
後続の接着剤接合ゾーン16が、ラベルリボン4の後続の連続する2つのラベル5間の分離ゾーン7に位置すると直ちに、制御手段14は、ラベルリボン4の供給速度を転送ドラム2の周速と同じ値に戻すように巻戻しアセンブリ3に命令する。その結果、図6に示すように、転送ドラム2が、その軸2aの周りに回転を続けながら、切断されたラベル5を、コンベヤ11上に到着した対応する容器10に転送するゾーンに向かって運ぶ一方、後続の連続する2つのラベル5の間の分離ゾーン7が、塗布ローラ15が位置するゾーンに到達できる。これにより、上述した動作のサイクルを再開することができる。
【0064】
センサ25がコンベヤ11上の1つ以上の容器10の不在を検出した場合、不在の前に存在する最後の容器10に意図されたラベル5の後縁が載っている接着剤接合ゾーン16が塗布ローラ15の前を通過した後、制御手段14は、巻き戻しアセンブリ3の停止、または場合によっては速度を落とすことを指令する。これにより、容器不在時に、転送ドラム2によってラベルが分配されない。
【0065】
その後、センサ25が容器不在の後の最初の容器10の存在を検出すると、制御手段14は、巻き戻しアセンブリ3の再活性化を指令する。これにより、転送ドラム2は、コンベヤ11から到着する容器10にラベルを分配することを再開することができる。
【0066】
実際上、本発明は、切断手段の最適でない動作条件の下でもラベルの切断を確実に行うことができる容器ラベリングマシンを提供することにより、意図された狙いおよび目的を完全に達成する、ということが判明している。
【0067】
このように考案された本発明は、多くの修正および変形が可能であり、そのすべては添付の特許請求の範囲に含まれるものである。さらに、すべての細部は、他の技術的に同等な要素で代替することができる。
【0068】
したがって、例えば、切断手段は、それぞれ、転送ドラム2に搭載され、それぞれの作動手段(好ましくは、それぞれの作動シリンダによって構成される)によって移動するように作動可能であるブレードによっても、提供され得る。
【0069】
実際には、使用する材料や形状・寸法は、要求事項や技術水準に応じて任意とすることができる。
【0070】
本出願が優先権を主張するイタリア国特許出願第102020000006937号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0071】
請求項に記載された技術的特徴の後に参照符号が付されている場合、それらの参照符号は、請求項の理解度を高める目的でのみ付されており、従って、それらの参照符号は、その参照符号によって例示的に特定される各要素の解釈に対して何ら制限的な効果を有さない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8