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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-24
(45)【発行日】2025-01-08
(54)【発明の名称】パッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20241225BHJP
   B65D 5/00 20060101ALI20241225BHJP
   B65D 5/66 20060101ALI20241225BHJP
【FI】
B65D85/10 ZAB
B65D5/00 A
B65D5/66 321B
【請求項の数】 31
(21)【出願番号】P 2023505467
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-21
(86)【国際出願番号】 GB2021051656
(87)【国際公開番号】W WO2022023699
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】2011612.5
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ホッジズ、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ルイス、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】アレン、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】チャーチャー、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ムスタファ、アイザック
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-064756(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0308432(US,A1)
【文献】国際公開第2017/148962(WO,A1)
【文献】特表2000-509681(JP,A)
【文献】特表2019-517430(JP,A)
【文献】特表2017-524609(JP,A)
【文献】特表2002-500993(JP,A)
【文献】特開昭50-123900(JP,A)
【文献】特開2006-142566(JP,A)
【文献】特表2014-504576(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/10
B65D 5/00-5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル供給システム部品または物品用パッケージであって、このパッケージは、
取り出し口を有する容器と、
この取り出し口を介して触れることができるように容器内に配置された内方パックとを含み、
内方パックは、内方パックを形成するように構成されたシート材を含み、
内方パックは、取り出し口に対して近位にある第1の端部壁と、第1の端部壁から長手方向に離れ、取り出し口に対して遠位にある第2の端部壁とを含み、
第1の端部壁は、第1の端部壁の対向側部から延びている前記シート材の第1のフラップと第2のフラップとを含み、
前記シート材の第1および第2のフラップは、内方パックを封止するように構成された接着剤によって所定の位置に固定されており、
第1のフラップと第1の端部壁の対向する側部との間の距離が、第2のフラップと第1の端部壁の対向する側部との間の距離よりも小さくなるように、第1のフラップが第2のフラップよりも大き
第1のフラップは、第1の部分と、第2の部分とを含み、第1の部分は、第2のフラップに固定され、第2の部分は、第2のフラップに固定されず、第2の部分は、シート材の残りの部分から分離されるシート材の部分を少なくとも部分的に分離するためにユーザーによって引っ張られ、内方パックの内側に触れられるように構成され、
第1のフラップは、第1のフラップの一端を画定する折り曲げ線を含み、第1のフラップの第1の部分は、第2の部分が第1のフラップの自由端部を形成するようにその折り曲げ線と第1のフラップの第2の部分の間に位置し、
第1のフラップは、第1のフラップの第2の部分の自由端部から延びているタブをさらに含み、このタブは、内方パックを開くためにユーザーによって引っ張られるように構成されている、
パッケージ。
【請求項2】
第1のフラップは、第1のフラップが実質的に内方パックの第1の端部壁を覆って第1の端部壁の対向側部の方へ延びて第1のフラップが実質的に第2のフラップの全てに重なるように構成されるように第2のフラップより大きいことを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項3】
タブは、どのようにすれば内方パックを開封して内方パックの内側に触れられるかに関する情報を消費者に提供するように構成された証印を含むことを特徴とする請求項1または2記載のパッケージ。
【請求項4】
内方パックの第2のフラップの端部は、第1のフラップの自由端部に位置するタブに対応する切り欠きを含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項5】
第1のフラップの第1の部分は、再封止可能な接着剤によって第2のフラップに貼りつけられていることを特徴とする請求項1乃至いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項6】
内方パックは、第1の端部壁と第2の端部壁の間を延びている複数の側壁を含むことを特徴とする請求項1乃至いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項7】
内方パックは、対向する第1および第2の側壁と、対向する第3および第4の側壁を含み、第4の側壁は、第1の側壁の長手方向縁部から延びている外方フラップと、第2の側壁の長手方向縁部から延びている内方フラップとを含み、外方フラップと内方フラップは、互いに接着され、第4の側壁を形成することを特徴とする請求項記載のパッケージ。
【請求項8】
内方パックの第1の端部壁は、第3の側壁の近位端から延びている第3のフラップと、第4の側壁の近位端から延びている第4のフラップとを含み、第4のフラップは、第4の側壁の外方フラップの近位端から延びている外方フラップと、第4の側壁の内方フラップの近位端から延びている内方フラップとを含み、第1の端部壁の第4のフラップの外方フラップと内方フラップは、互いに接着されていることを特徴とする請求項記載のパッケージ。
【請求項9】
内方パックは、第1の端部壁の第1のフラップを第1の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部と、第1の端部壁の第2のフラップを第1の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部とをさらに含むことを特徴とする請求項記載のパッケージ。
【請求項10】
内方パックの第2の端部壁は、第3の側壁の遠位端から延びている第3のフラップと、第4の側壁の遠位端から延びている第4のフラップとを含み、第4のフラップは、第4の側壁の外方フラップの遠位端から延びている外方フラップと、第4の側壁の内方フラップの遠位端から延びている内方フラップとを含み、第2の端部壁の第4のフラップの外方フラップおよび内方フラップは、互いに接着されていることを特徴とする請求項または記載のパッケージ。
【請求項11】
第2の端部壁は、第1の側壁の遠位端から延びている第1のフラップと、第2の側壁の遠位端から延びている第2のフラップとを含み、第2の端部壁の第1のフラップおよび第2のフラップは、互いに接着されていることを特徴とする請求項乃至10いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項12】
内方パックは、第2の端部壁の第1のフラップを第2の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部と、第2の端部壁の第2のフラップを第2の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部とをさらに含むことを特徴とする請求項11記載のパッケージ。
【請求項13】
第3の側壁は、第1の側壁の長手方向縁部から延びている外方フラップと、第2の側壁の長手方向縁部から延びている内方フラップとを含み、外方フラップおよび内方フラップは、互いに接着され、第3の側壁を形成することを特徴とする請求項乃至いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項14】
第3のフラップは、第3の側壁の外方フラップの近位端から延びている外方フラップと、第3の側壁の内方フラップの近位端から延びている内方フラップとを含み、第1の端部壁の第3のフラップの外方フラップおよび内方フラップは、互いに接着されていることを特徴とする請求項に従属する請求項13記載のパッケージ。
【請求項15】
第2の端部壁は、第2の端部壁の側縁部から延びている第1および第2のタブと、第2の端部壁の第1および第2のタブを第3および第4の側壁に接続する折り曲げ部とを含むことを特徴とする請求項乃至および請求項11乃至14いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項16】
内方パックは、フラップ同士を固定する接着剤を含むシート材のブランクから形成され、接着剤は、ブランクの外方フラップに位置する接着剤の第1の領域と、ブランクの内方フラップに位置する接着剤の第2の領域とを含むことを特徴とする請求項乃至15いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項17】
接着剤の第1の領域は、外方フラップの内面に位置し、接着剤の第2の領域は、内方フラップの外面に位置し、接着剤の第1および第2の領域は、内方パックが組み立てられた状態にあるとき、接着剤の第1および第2の領域は互いに接触するように位置することを特徴とする請求項乃至および請求項11乃至15いずれか1項に従属する請求項16記載のパッケージ。
【請求項18】
接着剤の第1の領域は、第1の端部壁の第1のフラップ、第1の端部壁の第3および第4のフラップの外方フラップ、および第3および第4の側壁の外方フラップの内面に亘って接着剤の連続した領域を形成し、接着剤の第2の領域は、第1の端部壁の第2のフラップ、第1の端部壁の第3および第4のフラップの内方フラップ、第3および第4の側壁の内方フラップ、および第2の端部壁の第1および第2のタブの外面に亘って接着剤の連続した領域を形成することを特徴とする請求項1314および15に従属する請求項15乃至17いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項19】
接着剤の第1の領域は、第1および第2端部壁の折り曲げ部、および第4の側壁の外方フラップの内面に位置し、接着剤の第2の領域は、第4の側壁の内方フラップ、第3のフラップ、および第1および第2の端部壁の折り曲げ部の外面に位置していることを特徴とする請求項10および12に従属する請求項1216および17いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項20】
接着剤は、コールドシール接着剤であることを特徴とする請求項乃至19いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項21】
接着剤の第2の領域は、第2の端部壁の第3および第4のフラップの内方フラップ、第3および第4の側壁の内方フラップ、および第1の端部壁の第2のフラップの外面に位置していることを特徴とする請求項8、13および14に従属する請求項16記載のパッケージ。
【請求項22】
接着剤の第1の領域は、第1の端部壁の第1のフラップの折り曲げ部および第3および第4の側壁の外方フラップの折り曲げ部に位置していることを特徴とする請求項21記載のパッケージ。
【請求項23】
接着剤の第1の領域は、第1および第2の端部壁の第1のフラップ、第4の側壁の外方フラップ、第1および第2の端部壁の第4のフラップの外方フラップ、および第1および第2の端部壁の第3のフラップの内面に位置していることを特徴とする請求項10および11に従属する請求項16記載のパッケージ。
【請求項24】
接着剤は、ヒートシール接着剤であることを特徴とする請求項乃至16および請求項21乃至23いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項25】
内方パックは、密封されていることを特徴とする請求項1乃至24いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項26】
容器は、フリップ式蓋を含むことを特徴とする請求項1乃至25いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項27】
シート材は、平方メートル当たり75グラム以下の坪量を有することを特徴とする請求項1乃至26いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項28】
内方パックのシート材は、質量で少なくとも90%の第1の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至27いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項29】
内方パックのシート材は、6g/m/24時間未満の水蒸気通気性を有する第1の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至28いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項30】
エアロゾル供給システム部品または物品用パッケージの内方パックであって、この内方パックは、
内方パックを形成するように構成されているシート材と、
第1の端部壁および第1の端部壁から長手方向に離れた第2の端部壁とを含み、第1の端部壁は、第1の端部壁の対向する側部から延びている第1および第2のフラップを含み、
前記シート材の第1および第2のフラップは、内方パックを封止するように構成された接着剤によって所定の位置に固定されており、
第1のフラップと第1の端部壁の対向する側部との間の距離が、第2のフラップと第1の端部壁の対向する側部との間の距離よりも小さくなるように、第1のフラップが第2のフラップよりも大き
第1のフラップは、第1の部分と、第2の部分とを含み、第1の部分は、第2のフラップに固定され、第2の部分は、第2のフラップに固定されず、第2の部分は、シート材の残りの部分から分離されるシート材の部分を少なくとも部分的に分離するためにユーザーによって引っ張られ、内方パックの内側に触れられるように構成され、
第1のフラップは、第1のフラップの一端を画定する折り曲げ線を含み、第1のフラップの第1の部分は、第2の部分が第1のフラップの自由端部を形成するようにその折り曲げ線と第1のフラップの第2の部分の間に位置し、
第1のフラップは、第1のフラップの第2の部分の自由端部から延びているタブをさらに含み、このタブは、内方パックを開くためにユーザーによって引っ張られるように構成されている、
内方パック。
【請求項31】
エアロゾル供給システム部品または物品用のパッケージの製造方法であって、この方法は、
シート材を供することと、
第1の端部壁および第2の端部壁を有し、第1の端部壁は、接着剤によって所定の位置に固定される前記シート材からなる第1および第2のフラップを含み、第1のフラップと第1の端部壁の対向する側部との間の距離が、第2のフラップと第1の端部壁の対向する側部との間の距離よりも小さくなるように、第1のフラップが第2のフラップよりも大きい、内方パックを形成するようにシート材を構成することと、
取り出し口を有する容器内に内方パックを配置することと、を含み、
第1のフラップは、第1の部分と、第2の部分とを含み、第1の部分は、第2のフラップに固定され、第2の部分は、第2のフラップに固定されず、第2の部分は、シート材の残りの部分から分離されるシート材の部分を少なくとも部分的に分離するためにユーザーによって引っ張られ、内方パックの内側に触れられるように構成され、
第1のフラップは、第1のフラップの一端を画定する折り曲げ線を含み、第1のフラップの第1の部分は、第2の部分が第1のフラップの自由端部を形成するようにその折り曲げ線と第1のフラップの第2の部分の間に位置し、
第1のフラップは、第1のフラップの第2の部分の自由端部から延びているタブをさらに含み、このタブは、内方パックを開くためにユーザーによって引っ張られるように構成され、第2の端部壁は取り出し口に対して遠位にある方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル供給システム部品または物品用パッケージおよびエアロゾル供給システム部品または物品用パッケージの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル供給システム部品または物品などのタバコ産業製品用の送出システムの配列された群をシート材に包んでパッケージの内側に位置する内方パックを形成することが知られている。内方パックは、必要とされる材料の量を減らすことによるコスト削減のために設計されている。したがって、シート材を配列された群の周りで折って内方パックを形成する際、内方パックの側部パネルは、約5mmほど重なり合う。
【0003】
また通常はプラスチックで形成された外方フィルム層をパッケージを封止して、パッケージの内側に含まれた送出システムを新鮮に保つことも知られている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一つの態様ではエアロゾル供給システム部品または物品用パッケージが提供され、このパッケージは、取り出し口を有する容器と、この取り出し口を介して触れることができるように容器内に配置された内方パックとを含み、内方パックは、内方パックを形成するように構成されたシート材を含み、内方パックは、取り出し口に対して近位にある第1の端部壁と、第1の端部壁から長手方向に離れて取り出し口に対して遠位にある第2の端部壁とを含み、第1の端部壁は、第1の端部壁の対向側部から延びている前記シート材の第1の端部フラップと第2の端部フラップとを含み、シート材の第1および第2の端部フラップは、内方パックを封止するように構成された接着剤によって所定の位置に固定されている。
【0005】
一部の実施態様では第1のフラップは、第1のフラップが実質的に内方パックの第1の端部壁を覆って第1の端部壁の対向側部の方へ延びて第1のフラップが実質的に第2のフラップの全てに重なるように構成されるように第2のフラップより大きくてもよい。第1のフラップの第2のフラップとの重なり幅は、5mm超、選択的に5mm~25mm、好ましくは5mm~20mmおよび選択的に7mm~15mmであってもよい。
【0006】
一部の実施態様では第1のフラップと対向する側壁の間の距離は、第2のフラップとその対向する側壁の間の距離より短くてもよい。
【0007】
一部の実施態様では第1のフラップは、第1の部分と、第2の部分とを含んでもよく、第1の部分は、第2のフラップに固定され、第2の部分は、第2のフラップに固定されず、第2の部分は、シート材の残りの部分から分離されるシート材の部分を少なくとも部分的に分離するためにユーザーによって引っ張られ、内方パックの内側に触れられるように構成されている。
【0008】
一部の実施態様では第1のフラップは、第1のフラップの一端を画定する折り曲げ線を含んでもよく、第1のフラップの第1の部分は、第2の部分が第1のフラップの自由端部を形成するようにその折り曲げ線と第1のフラップの第2の部分の間に位置する。
【0009】
一部の実施態様では第1のフラップは、第1のフラップの第2の部分の自由端部から延びているタブをさらに含んでもよく、このタブは、内方パックを開くためにユーザーによって引っ張られるように構成されている。
【0010】
一部の実施態様ではタブは、どのようにすれば内方パックを開封して内方パックに触れられるかに関する情報を消費者に提供するように構成された証印を含んでもよい。
【0011】
一部の実施態様では内方パックの第2のフラップの端部は、第1のフラップの自由端部に位置するタブに対応する切り欠きを含んでもよい。
【0012】
一部の実施態様では第1のフラップの第1の部分は、再封止可能な接着剤によって第2のフラップに貼り付けられてもよい。
【0013】
一部の実施態様では内方パックは、第1の端部壁と第2の端部壁の間を延びている複数の側壁を含んでもよい。
【0014】
一部の実施態様では内方パックは、対向する第1および第2の側壁と、対向する第3および第4の側壁を含んでもよく、第4の側壁は、第1の側壁の長手方向縁部から延びている外方フラップと、第2の側壁の長手方向縁部から延びている内方フラップとを含み、外方フラップと内方フラップは、互いに接着され、第4の側壁を形成する。
【0015】
一部の実施態様では内方パックの第1の端部壁は、第3の側壁の近位端から延びている第3のフラップと、第4の側壁の近位端から延びている第4のフラップとを含み、第4のフラップは、第4の側壁の外方フラップの近位端から延びている外方フラップと、第4の側壁の内方フラップの近位端から延びている内方フラップとを含み、第1の端部壁の第4のフラップの外方フラップと内方フラップは、互いに接着されている。
【0016】
一部の実施態様では内方パックは、第1の端部壁の第1のフラップを第1の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部と、第1の端部壁の第2のフラップを第1の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部とを含む。
【0017】
一部の実施態様では内方パックの第2の端部壁は、第3の側壁の遠位端から延びている第3のフラップと、第4の側壁の遠位端から延びている第4のフラップとを含んでもよく、第4のフラップは、第4の側壁の外方フラップの遠位端から延びている外方フラップと、第4の側壁の内方フラップの遠位端から延びている内方フラップとを含み、第2の端部壁の第4のフラップの外方フラップおよび内方フラップは、互いに接着されている。
【0018】
一部の実施態様では第2の端部壁は、第1の側壁の遠位端から延びている第1のフラップと、第2の側壁の遠位端から延びている第2のフラップとを含んでもよく、第2の端部壁の第1のフラップおよび第2のフラップは、互いに接着されている。
【0019】
一部の実施態様では内方パックは、第2の端部壁の第1のフラップを第2の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部と、第2の端部壁の第2のフラップを第2の端部壁の第3および第4のフラップに接続する折り曲げ部とをさらに含んでもよい。
【0020】
一部の実施態様では第3の側壁は、第1の側壁の長手方向縁部から延びている外方フラップと、第2の側壁の長手方向縁部から延びている内方フラップとを含んでもよく、外方フラップおよび内方フラップは、互いに接着され、第3の側壁を形成する。
【0021】
一部の実施態様では第3のフラップは、第3の側壁の外方フラップの近位端から延びている外方フラップと、第3の側壁の内方フラップの近位端から延びている内方フラップとを含んでもよく、第1の端部壁の第3のフラップの外方フラップおよび内方フラップは、互いに接着されている。
【0022】
一部の実施態様では第2の端部壁は、第2の端部壁の側縁部から延びている第1および第2のタブと、第2の端部壁の第1および第2のタブを第3および第4の側壁に接続する折り曲げ部とを含んでもよい。
【0023】
一部の実施態様では内方パックは、フラップ同士を固定する接着剤を含むシート材のブランクから形成してもよく、接着剤は、ブランクの外方フラップに位置する接着剤の第1の領域と、ブランクの内方フラップに位置する接着剤の第2の領域とを含む。
【0024】
一部の実施態様では接着剤の第1の領域は、外方フラップの内面に位置してもよく、接着剤の第2領域は、内方フラップの外面に位置し、接着剤の第1および第2の領域は、内方パックが組み立てられた状態にあるとき、接着剤の第1および第2の領域は互いに接触するように位置する。
【0025】
一部の実施態様では接着剤の第1の領域は、第1の端部壁の第1のフラップ、第1の端部壁の第3および第4のフラップの外方フラップ、および第3および第4の側壁の外方フラップの内面に亘って接着剤の連続した領域を形成してもよく、接着剤の第2の領域は、第1の端部壁の第2のフラップ、第1の端部壁の第3および第4のフラップの内方フラップ、第3および第4の側壁の内方フラップ、および第2の端部壁の第1および第2のタブの外面に亘って接着剤の連続した領域を形成してもよい。
【0026】
一部の実施態様では接着剤の第1の領域は、第1および第2の端部壁の折り曲げ部、および第4の側壁の外方フラップの内面に位置してもよく、接着剤の第2領域は、第4の側壁の内方フラップ、第3のフラップ、および第1および第2端部壁の折り曲げ部の外面に位置してもよい。
【0027】
一部の実施態様では接着剤は、コールドシール接着剤であってもよい。
【0028】
一部の実施態様では接着剤の第2の領域は、第2の端部壁の第3および第4のフラップの内方フラップ、第3および第4の側壁の内方フラップ、および第1の端部壁の第2のフラップの外面に位置してもよい。
【0029】
一部の実施態様では接着剤の第1の領域は、第1の端部壁の第1のフラップの折り曲げ部、および第3および第4の側壁の外方フラップの折り曲げ部に位置してもよい。
【0030】
一部の実施態様では接着剤の第1の領域は、第1および第2の端部壁の第1のフラップ、第4の側壁の外方フラップ、第1および第2の端部壁の第4のフラップの外方フラップ、および第1および第2の端部壁の第3のフラップの内面に位置している。
【0031】
一部の実施態様では接着剤は、ヒートシール接着剤であってもよい。
【0032】
一部の実施態様では内方パックは、密封されてもよい。一部の実施態様では容器は、フリップ式蓋を含んでもよい。一部の実施態様ではシート材は、平方メートル当たり75グラム以下の坪量を有してもよい。
【0033】
一部の実施態様では内方パックのシート材は、少なくとも90%の第1の材料を含んでもよい。
【0034】
一部の実施態様では内方パックのシート材は、6g/m/24時間未満の水蒸気通気性を有する第1の材料を含んでもよい。
【0035】
本発明の別の態様ではエアロゾル供給システム部品または物品用パッケージの内方パックが提供され、内方パックは、内方パックを形成するように構成されているシート材と、第1の端部壁およびこの第1の端部壁から長手方向に離れた第2の端部壁とを含み、第1の端部壁は第1の端部壁の対向する側部から延びている第1および第2の端部フラップを含み、シート材の第1および第2の端部フラップは、内方パックを封止するように構成された接着剤によって所定の位置に固定されている。
【0036】
本発明の別の態様ではエアロゾル供給システム部品または物品用パッケージの製造方法が提供される。本発明の方法は、シート材を供することと、接着剤によって所定の位置に固定される前記シート材からなる第1および第2の端部フラップを含む第1の壁および第2の壁を有する内方パックを形成するようにシート材を構成することと、取り出し口を有する容器内に内方パックを配置することとを含み、第2の壁は、この取り出し口に対して遠位にある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
添付図面を参照して本発明の実施態様をあくまで例示を目的として説明する。
図1】パッケージの従来の内方パックの略式斜視図である。
図2】閉じた状態のパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図3】開いた状態の図2に示したパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図4】閉じた状態のパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図5】一度開いた図4に示したパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図6】閉じた状態のパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図7】一度開いた図6に示したパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図8】一度開いたパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図9】パッケージの内方パックのブランクの略式上面図である。
図10図9に示したブランクから形成された閉じた状態のパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図11】パッケージの内方パックのブランクの略式上面図である。
図12図11に示したブランクから形成された閉じた状態のパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図13】パッケージの内方パックのブランクの略式上面図である。
図14a図13に示したブランクから形成された閉じた状態のパッケージの内方パックの第1端部の略式斜視図である。
図14b図13に示したブランクから形成された閉じた状態のパッケージの内方パックの第2端部の略式斜視図である。
図15a】パッケージの内方フレームの略式斜視図である。
図15b図15aに示した内方フレームと閉じた状態のパッケージの内方パックの略式斜視図である。
図15c】内方フレームと開けられた図15bに示したパッケージの略式斜視図である。
図16】パッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。
図17】塗布されるのり付けパターンを有するパッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。
図18】塗布されるのり付けパターンを有するパッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。
図19】パッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。
図20】塗布されるのり付けパターンを有するパッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。
図21】塗布されるのり付けパターンを有するパッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。
図22】脆弱線を含むパッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。および
図23】脆弱線とのり付けパターンとを含むパッケージの内方パックを形成するためのブランクの略式上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本明細書中では「供給システム」なる用語はユーザーに少なくとも1つの物質を供給するシステムを包含することを意図し、次のものを含む、
紙巻きタバコ、シガリロ、シガーおよびパイプまたは手巻きまたは自作紙巻きタバコ用タバコ(タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ代替え品または他の喫煙材をベースにしているかに関係無く)などの燃焼系エアロゾル供給システム
電子タバコ、タバコ加熱製品、エアロゾル発生材の組合わせを使用してエアロゾルを発生させるハイブリッドシステムなどのエアロゾル発生材を燃焼させずにエアロゾル発生材から化合物を放出する非燃焼系エアロゾル供給システム、および
トローチ、ガム、パッチ、パッチ吸入可能な粉を含む物品およびスヌースまたはモイストスヌースを含む経口タバコなどの経口製品を含むがこれらに限定されないユーザーにニコチンを含むまたは含まない上記少なくとも1つの物質を経口的、経鼻的、経皮的または別の方法で供給するエアロゾルを含まない供給システム。
【0039】
本開示では「燃焼系」エアロゾル供給システムは、エアロゾル供給システム(またはまたはその構成要素)の構成エアロゾル発生材をユーザーへ供給しやすくするために燃焼させるまたは燃やすシステムである。
【0040】
一部の実施態様では送出システムは、紙巻きタバコ、シガリロおよび葉巻からなる群から選択されるシステムなどの燃焼系供給システムである。
【0041】
一部の実施態様では本開示は、フィルター、フィルターロッド、フィルターセグメント、タバコロッド、こより、カプセルなどのエアロゾル変性剤放出部材、より糸またはビーズまたはプラグラッパー、チッピング紙またはシガレットペーパーなどの紙などの燃焼系エアロゾル供給システムに使用するための部品に関する。
【0042】
本開示では「非燃焼系」エアロゾル供給システムは、ユーザーへの少なくとも1つの物質の送出を容易にするために、エアロゾル供給システム(またはその構成要素)の構成エアロゾル発生材を燃焼させないまたは燃やさないシステムである。
【0043】
一部の実施態様では送出システムは、非燃焼系エアロゾル供給システム、例えば電動非燃焼系エアロゾル供給システムである。
【0044】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムは、ベイピング装置または電子ニコチン送出システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル発生材中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
【0045】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムは、エアロゾル発生材加熱システムであり、非燃焼加熱システムとしても知られている。このようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0046】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムは、エアロゾル発生材の組合わせを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムであり、その1種以上の材料を加熱することができる。エアロゾル発生材のそれぞれは、例えば、固体、液体、またはゲルの形体であり、ニコチンを含んでも含まなくてもよい。一部の実施態様ではハイブリッドシステムは、液体またはゲルのエアロゾル発生材および固体のエアロゾル発生材を含む。固体エアロゾル発生材は、例えばタバコまたは非タバコ製品を含んでもよい。
【0047】
通常は非燃焼系エアロゾル供給システムは、非燃焼系エアロゾル供給デバイスと、非燃焼系エアロゾル供給デバイスと使用するための消耗品とを含んでもよい。
【0048】
一部の実施態様では本開示は、エアロゾル発生材を含み、非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、時には本開示を通して物品と言う。
【0049】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムに使用するための消耗品は、エアロゾル発生材と、エアロゾル発生材貯蔵領域と、エアロゾル発生材移送部品と、エアロゾル発生器と、エアロゾル発生領域と、ハウジングと、ラッパーと、フィルターと、マウスピースおよび/またはエアロゾル変性剤とを含んでもよい。
【0050】
図1を参照すると、タバコ産業製品用の従来の内方パック2が示されている。内方パック2は、タバコ産業製品(図示せず)に巻かれたシート材を含む。内方パック2は、タバコ産業製品の束の周りで折られているフラップを含む。しかしながら、内方パック2は封止されていないので、フラップの間に隙間があり、空気が内方パックに流入したり、内方パックから流出し、タバコ産業製品の鮮度に影響を与える。
【0051】
図2を参照するとエアロゾル供給システム部品または物品(図示せず)用パッケージ10が示されている。パッケージ10は、破線で示す容器11を含む。本実施態様では容器11は、ヒンジ蓋式容器であるが、当然のことながら他の形体の容器11がパッケージ10の一部を形成してもよい。例示の実施態様では容器11は、本体12と、ヒンジ線14に沿って接続された蓋13とを含む。容器11は、取り出し口15を含む。取り出し口15は、蓋13を容器11の本体12に対してヒンジ線14を中心に回転させることによって供される。ヒンジ蓋式容器は、フリップ蓋式容器としても知られている。即ち、蓋はヒンジ線14を中心に蓋13を回転させることによって反転させられて開く。
【0052】
パッケージは、内方パック20をさらに含む。内方パック20は、内方パック20が取り出し口15を介して触れることができるように容器11内に配置されている。即ち、蓋13を閉じた位置から図2に示す開いた位置へと回転させると、取り出し口15が設けられ、ユーザーが内方パック20に触れることができる。内方パック20は、内方パック20を形成するように構成されたシート材21を含む。
【0053】
内方パック20は、第1の端部壁22を含む。第1の端部壁22は、取り出し口15に対して近位にある。内方パックは、第2の端部壁23をさらに含む。第2の端部壁23は、取り出し口15に対して遠位にある。第2の端部壁23は、第1の端部壁22から長手方向に離れている。即ち、パッケージ10および/または内方パック20は、長手方向軸を含み、これに沿ってパッケージ10および/または内方パック20の最大寸法が延び、第1および第2の端部壁22、23は、この軸に沿って間隔が空けられている。
【0054】
図2に示すように第1の端部壁22は、第1のフラップ25と、第2のフラップ26とを含む。第1の端部壁22の第1および第2のフラップ25、26は、第1の端部壁22の対向側部から延びている。即ち、第1のフラップ25は、第1の端部壁22の第1の側部22aから延び、第2フラップは、第1の端部壁22の第2の対向する側部22bから延びている。第1および第2のフラップ25、26は、互いに接着され、内方パック20を封止するように構成されている。第1および第2のフラップ25、26は、接着剤29を使用して互いに貼り付けられてもよい。接着剤29は、第1および第2のフラップ25、26が、内方パック20の通気性を防ぐまたは少なくとも減少させるために封止を形成するように第1および第2のフラップ25、26の間に塗布してもよい。接着剤29は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の内面に配置されてもよい。接着剤29は、第1の端部壁22の第2のフラップ26の外面に配置されてもよい。
【0055】
図2に示すように以下に説明する内方パックのそれぞれと類似して内方パック20は、第1の端部壁22と第2の端部壁23の間を延びる複数の側壁を含む。図示の実施態様では以下に説明する実施態様と同様に内方パック20は、立方体形状を有する。したがって、内方パック20および以下に説明する実施態様は、第1の側壁31と、第2の側壁32と、第3の側壁33と、第4の側壁34とを含む。内方パック20は、対向する第1および第2の側壁31、32と、対向する第3および第4の側壁33、34とを含む。
【0056】
内方パック20は、第1、第2、第3および第4の側壁31、32、33、34が第1の端部壁22と合う所に第1、第2、第3および第4の上縁部35a、36a、37a、38aをさらに含む。したがって、第1の端部壁22の第1の側部22aは、第1上部縁部35aによって形成され、第1の端部壁22の第2側部22bは、第2上部縁部36aによって形成されている。内方パック20は、第1、第2、第3および第4側壁が第2の端部壁23で合う所で第1、第2、第3および第4底部縁部35b、36b、37b、38bをさらに含む。
【0057】
当然のことながら別の実施態様では内方パック20は、限定されるものではないが、例えば六角柱などの異なる角柱形状を有してもよい。このような実施態様では当然のことながら内方パック20は、追加の側壁および上および底縁部などをさらに含む。
【0058】
第1の端部壁22は、第3および第4のフラップ27、28をさらに含む。第3および第4のフラップ27、28は、第3および第4の側壁33、34を有するフラップ27、28によって形成された第3および第4の上縁部37a、38aから延びている。第3および第4のフラップは、第1の端部壁22を封止するために接着剤29を含んでもよい。したがって、第1の端部壁22の第1のフラップ25が重なる各フラップ26、27、28は、接着剤29によって他のフラップに固定され、内方パック20を封止する。
【0059】
さらに図3に示すように内方パック20のシート材21は、部分40を含み、これは内方パック20のシート材21の残りの部分41から少なくとも部分的に分離可能である。部分40は、内方パック20を開封し、内方パック20の内側に触れて、その内部に収容されているエアロゾル供給システム部品または物品に触れられるように内方パック20のシート材21の残りの部分41から少なくとも部分的に分離可能である。内方パック20のシート材21の残りの部分41から少なくとも部分的に分離可能であるシート材21の部分40は、第1の端部壁22の第1のフラップ25を含む。
【0060】
図2および図3に示すように第1の端部壁22の第1のフラップ25は、第1の端部壁22の第2のフラップ26より大きい。第1の端部壁22の第1および第2のフラップ25、26が折られていない状態に示されている図3を大まかに参照すると、第1のフラップ25は、以下により詳しく説明するように第2のフラップ26より大きい。
【0061】
再度図2を参照すると第1のフラップ25が内方パック20の第1の端部壁22を実質的に亘って第1の端部壁22の対向する側部22bの方へと延びるように構成されるように第1のフラップ25が第2のフラップ26より大きいことが分かる。即ち、第1のフラップ25は、第1の端部壁22の第1の側部22a、即ち第1の上縁部35aから実質的に第1の端部壁22に亘って第1の端部壁22の第2の対向する側部22b、即ち第2上縁部36aの方に延びている。したがって、第1の端部壁22の第1のフラップ25は、第1の端部壁22の第2のフラップ26と実質的に全て重なる。第1のフラップの第2のフラップとの重なり幅は、5mm超、選択的に5mm~25mm、好ましくは5mm~20mmおよび選択的に7mm~15mmであってもよい。
【0062】
第1の端部壁22の第1のフラップ25が第1の端部壁22の第2のフラップ26より大きいとの上記記載は、第1の端部壁22の第1のフラップ25と第1の端部壁22の対向する側22b、即ち第2の上縁部36aとの間の距離が第1の端部壁22の第2のフラップ26と第1の端部壁22のその対向する側部、即ち第1の上縁部35aまたは第1の端部壁22の第1の側部22aとの間の距離より小さいことを意味する。
【0063】
第1の端部壁22の第1のフラップ25は、第1の部分43と、第2の部分44とを含む。第1のフラップ25の第1の部分43は、第1の端部壁22の第2のフラップ26に固定される。第1のフラップ25の第2の部分44は、第1の端部壁22の第2のフラップ26に固定されない。即ち、接着剤29は、第1のフラップ25の第1の部分43を第1の端部壁22の第2のフラップ26に貼り付ける。したがって、第1のフラップ25の第2の部分44は、第1のフラップの第2の部分が自由に動くように第1の端部壁22の第2のフラップ26に固定されない。第1のフラップ25の第2の部分44は、ユーザーによって引っ張られてシート材21の部分40を内方パック20のシート材21の残りの部分41から少なくとも部分的に分離して内方パック20を開封し、内方パック20の内側に触れられるように構成されている。
【0064】
第1の端部壁22の第1のフラップ25は、折り曲げ線45を含む。折り曲げ線45は、第1のフラップ25の一端を画定する。折り曲げ線45は、第1の端部壁22の第1の側部22aに位置してもよい。即ち、折り曲げ線45は、内方パック20の第1の上縁部35aに位置する。第1のフラップ25の第1の部分43は、折り曲げ線45と第1のフラップ25の第2の部分44の間に位置する。したがって、第1のフラップ25の第2の部分44は、第1のフラップ25の自由端部46を形成している。第1のフラップ25の自由端部46は、自由縁部47を含む。
【0065】
内方パック20の内部に触れられるように内方パック20を開封する際、消費者は指を第1のフラップ25の自由端部46の下に入れ、第1のフラップ25の第2の部分44を把持する。次に消費者は、第1のフラップ25の第2の部分44を引っ張り、第1のフラップ25の第1の部分43と内方パック20の第1の端部壁22の第2のフラップ26の間の接着剤29によって設けられた封止部を破る。
【0066】
消費者は、図2の矢印Aで示す方向に第1のフラップ25の第2の部分44を引っ張る。即ち、消費者は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の折り曲げ線45を中心に第1のフラップ25の第2の部分44を回転させる。上述したようにこの回転によって接着剤29により第1および第2のフラップ25、26に形成された封止部が破れ、部分40、即ち第1の端部壁22の第1のフラップ25を残りの部分41、即ち内方パック20の第1の端部壁22の第2のフラップ26から部分的に分離して内方パック20の内側に触れることができるようにする。
【0067】
第1および第2のフラップ25、26の間の接着剤29によって形成された封止部が破られると、内方パック20の内側への入り口49を供するために第1、第2、第3および第4のフラップ25、26、27、28が図3の矢印Bで示すように全て広げられる。
【0068】
本実施態様では内方パック20は、フラップ25、26、27、28を折り曲げて、第1および第2のフラップ25、26が再度封止するように接着剤29に圧力を加えることによって再度封止してもよい。したがって、接着剤29は、好ましくはコールドシール接着剤であり、より好ましくは再封止可能なコールドシール接着剤である。再封止可能なコールドシール接着剤は、例えば天然ゴムから得られる接着剤、ラテックス、樹脂、PVAまたはLoctite Liofol CS 22-861US1であってもよいが、これらに限定されない。コールドシール接着剤は、要求される特性に合うように選択してもよい。コールドシール接着剤は、押出可能であってもよく、水性であってもよく、また剥離性、再封止可能または永久封止性を有する溶媒であってもよい。コールドシール接着剤は、一般に高速印刷で処理することが容易であり、シート材のリール上での長い保存可能期間を有し、シート材に塗布された後も再封止可能であり、食物との直接の接触が承認されている。コールドシール接着剤は、両接着面に塗布され、封止部を形成するために接着するような接触および/または圧力だけを必要とする。即ち、コールドシール接着剤は、接着剤を活性化させるために熱を必要としない。
【0069】
ここで図9および10を大まかに参照すると、本発明による内方パック50の別の実施態様が示されている。図9および10に示した内方パック50は、上述の内方パック20の実施態様とほぼ同じであり、したがって詳細な説明は、ここでは省略する。さらに内方パック20の特徴および部材と同じ内方パック50の特徴および部材には同じ用語および参照番号を使用している。
【0070】
図9には内方パック50を形成するために使用されるブランク51が示されている。図10は、組み立てられて内方パック50を形成したブランク51を示している。内方パック50の本実施態様では第1の端部壁22の第1のフラップ25は、タブ52をさらに含む。タブ52は、第1のフラップ25の第2の部分45の自由縁部47から延びている。タブ52は、上述の内方パック20の実施態様と同じように内方パック50を開封するためにユーザーによって引っ張られるように構成されている。
【0071】
第1の端部壁22の第1のフラップ25がタブ52を含むいくつかの実施態様では第1の端部壁22の第1および第2のフラップ25、26の間に封止部を形成している接着剤29は、第1のフラップ25の第1および第2の部分43、44の両方または第1のフラップ25の第1の部分43だけに配置されてもよい。しかしながら、本実施態様では接着剤29は、第1のフラップ25の第1の部分43と第1の端部壁22の第2のフラップ26の間の封止部を形成するものとして示されている。
【0072】
タブ52は、第1の端部壁22の第1のフラップ25を分かりやすくする延長部であり、これにより消耗品をより認識しやすくして内方パック50を開封しやすくしている。さらにタブ52は、少なくとも1つの証印53を含んでもよい。その少なくとも1つの証印53は、内方パック50の内側に触れるために内方パック50をどのように開封するかに関する情報を消費者に提供するように構成されてもよい。その少なくとも1つの証印53は、例えばタブ52を識別するまたはタブをどの方向に動かすかを示すテキスト、ロゴ、矢印または色などの印刷またはエンボス加工された指示の形体であってもよいが、これらに限定されない。
【0073】
タブ52は、図9および10に示すように第1のフラップ25の自由端部46の中央部分54から延びてもよい。しかしながら、当然のことながらタブ52は、これとは別の実施態様では第1のフラップ25の自由縁部47に対して中心から外れてもよい。さらに本実施態様ではタブ52は、半円状形状を有している。しかしながら、別の実施態様ではタブ52は、非限定的に例えば正方形、三角形または矩形などの形状を有してもよい。
【0074】
一部の実施態様ではタブ52は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の自由縁部47から第1の端部壁22の第2側部22bまたは第2上縁部36aを越えて延びてもよい。したがって、タブ52のセクション55は、第1の端部壁22の第2側部22bから突出してもよい。したがって、内方パック50が容器11の内側に位置する場合、タブ52のセクション55は、蓋13がその開いた位置にあるとき、蓋13内に延びてもよい。タブ52の突出セクション55は、第1の端部壁22の第1のフラップ25を掴みやすくし、内方パック50の内側に触れることができるように内方パック50を開封しやすくする。
【0075】
内方パック50は、切り欠きセクション56をさらに含んでもよい。切り欠きセクション56は、第1の端部壁22の第2のフラップ26に形成されている。切り欠きセクション56は、内方パック50が封止されると、第1の端部壁22の第1のフラップ25が重なる。図9のシート材21からなるブランク51を参照すると、切り欠きセクション56が第1の端部壁22の第2のフラップ26にあることが分かる。切り欠きセクション56は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の自由端部46に位置するタブ52に対応する。即ち、第2のフラップ26の切り欠きセクション56の位置、形および大きさは、第1のフラップ25のタブ52の位置、形および大きさと同じである。したがって、内方パック51が形成されるシート材21からなるブランク51は、シート材のウェブ21から切りばめ細工によって製せられる。したがって、内方パック50を作製する上で材料の無駄がない。
【0076】
内方パック50の本実施態様は、上述の内方パック20と同じように開けられるので、詳細な説明は省略する。大まかに言えば内方パック50を見た消費者は、内方パック50が内方パック50のタブ52を引っ張って、タブ52を図10に示した矢印Cの方向に移動させることによって開けられるという情報を消費者に伝えるタブ52の少なくとも1つの証印53に気づく。第1の端部壁22の第1および第2のフラップ25、26を保持する接着剤29によって形成された封止部は、第1のフラップ25を第2のフラップ26から離れるように回転させることによって破かれ、端部壁フラップ25、26、27、28のそれぞれを折り開いて内方パック50の内側への入り口(図10に示されていない)を供する。
【0077】
ここで図4および5を参照すると、本発明による内方パック60の別の実施態様が示されている。図4および5に示した内方パック60は、上述した内方パック20、50の実施態様とほぼ同じであるので、詳細な説明は、ここでは省略する。さらに内方パック20、50の特徴および部材と同じ内方パック60の特徴および部材には同じ用語および参照番号を使用する。
【0078】
図4を参照すると、パッケージ10の内方パック60は、第1の脆弱線61をさらに含む。第1の脆弱線61は、内方パック60に触れられるようにするためにシート材21の部分40を内方パック60のシート材21の残りの部分41から分離しやすくするように構成されている。即ち、第1の脆弱線61は、第1の端部壁22の第1のフラップ25を含む部分40を内方パック60の残りの部分41から分離する。
【0079】
したがって、本実施態様では消費者が第1の端部壁22の第1のフラップ25を引っ張ると、第1のフラップ25を含む部分40は、内方パック60の残りの部分41から外され、内方パック60の封止部が永久的に破られる。第1の脆弱線61を含むいくつかの実施態様では第1の端部壁22の第1および第2のフラップ25、26間の封止部を形成する接着剤29は、例えば限定的ではないが、天然ゴム系接着剤、ラテックス系接着剤、セルロース系接着剤、樹脂系接着剤、ポリプロピレン(「PP」)系接着剤、ポリエチレン(「PE」)系接着剤、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)系接着剤、ポリビニルアルコール(「PVA」)系接着剤などの永久接着剤であってもよい。
【0080】
図4に示す実施態様では第1の脆弱線61は、複数の側壁31、32、33、34のうちの少なくとも1つの周囲に少なくとも部分的に延び、内方パック60のシート材21の残りの部分41から分離可能な部分40を画定している。
【0081】
本実施態様では第1の脆弱線61は、内方パック60の第1の側壁31を少なくとも部分的に横断して延びている。したがって、第1の脆弱線61は、シート材21の残りの部分から分離可能な部分40が第1の端部壁22の第1のフラップ25と、第1の側壁31の一部62とを含むように構成されている。
【0082】
さらに本実施態様では第1の脆弱線61は、第1のフラップ25の先端から第1の縁部35aを部分的に沿って第1の端部壁22と第1の側壁31の間を延びている。内方パック60の第1のフラップ25は、第1の縁部35aが第1および第2の角64、65でそれぞれ第3の縁部37aおよび第4の縁部38aと合わさる先端を含む。したがって、第1の脆弱線61は、第1の角64の形体の先端から第1の縁部35aに沿って内方パック60の第2の角65の方に延びてもよい。さらに第1の脆弱線61は、第2の角65の形体の先端から第1の縁部35aに沿っても延びてもよい。一部の実施態様では第1の脆弱線61は、第3および第4のフラップ27、28から第1のフラップ25を分離するように構成してもよい。
【0083】
内方パック60の第1の縁部35aの先端64、65の間で第1の脆弱線は内方パック60の第1の側壁31内に延びている。図4に示すように第1の側壁31を延びている第1の脆弱線61は、実質的に「U字状」である。即ち、第1の側壁31を延びる第1の脆弱線61のセクションは、下方部分67と、第1の側部68と、第2の側部69とを含む。脆弱線61のU字形状は、第1の側壁31の実質的な部分62を取り除くことができ、内方パック60の内側部材または物品にさらに簡単に触れることができるようにするので有利である。
【0084】
本実施態様では第1の脆弱線61の下方部分67は、内方パック60の第1の上縁部35aと平行に延びている。さらに第1の脆弱線61の第1および第2の側部部分68、69は、内方パック60の第1の上縁部35aに対して角度を付けて延びている。図4に示すように第1および第2の側部部分68、69は、第1のフラップ25の第1および第2の角64、65それぞれの方に外方に延びている。好ましくは第1の脆弱線61の第1および第2の側部部分 68、69は、内方パック60の長手方向軸Xに対して10度~40度の抜き勾配を有する。第1および第2側部部分68、69の抜き勾配は、第1の側壁31のシート材21の部分40を内方パック60の残りの部分41から分離しやすくする。
【0085】
内方パック60は、図2を参照して説明した内方パック20と同じように開けられる。消費者は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の第2の部分44を引っ張り、第1のフラップ25を図4の矢印Dで示す方向に回転させる。このように動かすことによって1端部壁22のフラップ25、26によって形成された封止部が破られ、消費者は、以下により詳しく説明するように第1のフラップ25を図5の矢印Eに示すようにX軸の方向に上向きに引っ張り、部分40を内方パック60の残りの部分41から取り除く。
【0086】
ここで図5を参照すると、内方パック60は、第2の脆弱線72をさらに含んでもよく、内方パック60の残りの部分41から分離可能な部分40を取り除くことによって破かれたことが分かる。第2の脆弱線72は、シート材21の残りの部分41から分離可能な部分40が第1のフラップ25と、第1の側壁31の一部62と、第1の端部壁22の第2のフラップ26の一部とを含むように構成されている。
【0087】
別の実施態様では第2の脆弱線72を省略してもよい。このような実施態様ではパック60の残りの部分41から分離可能なシート材21の部分40は、第1の脆弱線61および接着剤封止部29を破くことによって取り除いてもよい。このような実施態様では接着剤29は、非永久または剥離型接着剤から形成してもよい。さらにこのような実施態様では内方パック60の残りの部分41から分離可能な部分40は、第1の端部壁22の第2のフラップ26の一部を含まなくてもよい。さらに接着剤封止部が永久接着剤によって形成されている別の実施態様では第2のフラップ26のその部分が第2のフラップ26の残り部分から裂かれてもよい。
【0088】
本実施態様では第1の端部壁22の第2のフラップ26は、図5に最も分かりやすく示されている第1の部分73と、第2の脆弱線72によって分離される第2の部分74を含む。第2のフラップ26の第1の部分73は、接着剤29によって第1の端部壁22の第1のフラップ25に固定される。第2の脆弱線72は、パック60の残りの部分41から分離可能なシート材21の部分40の一部を形成する第2のフラップ26の部分は、接着剤29で第1のフラップ25に貼り付けられる第2のフラップ26の第1の部分73になるように構成されている。
【0089】
再度図4を参照すると第1の端部壁22の第3のフラップの少なくとも一部もまた内方パック60の残りの部分41から分離可能な部分40の一部を形成するように第1の脆弱線61は、第1のフラップ25の第1の角64から第3の上縁部37aに沿って第2の上縁部36aの方に延びてもよいことがわかる。即ち、第1の脆弱線61は、第3の縁部37aに少なくとも部分的に沿って第1の縁部35aから延びてもよい。同様に第1の端部壁22の第4のフラップの少なくとも一部もまた内方パック60の残りの部分41から分離可能な部分40の一部を形成するように第1の脆弱線61は、第1のフラップ25の第2の角65から第4上縁部38aに沿って第2上縁部36aの方に延びてもよい。即ち、第1の脆弱線61は、第1の縁部35aから第4の縁部38aに少なくとも部分的に沿って延びてもよい。
【0090】
図5は、第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28を含む部分40が内方パック60から取り除かれた際のパック60の残りの部分41を示している。そのような実施態様では第1および第2の脆弱線61、72を一体に形成してもよい。例えば、第1の脆弱線61は、第1の端部壁22を横断して第2の脆弱線72の端部へと延びてもよく、これとは別に第2の脆弱線72は、第1の端部壁22を横断して第1の端部壁22の縁部または側壁の第1の脆弱線61の端部へと延びてもよい。第1および第2の脆弱線61、72は、それらが1つの連続した脆弱線を形成するように一体に形成されてもよい。分かりやすくするため第3および第4のフラップ27、28は、部分40の一部を形成するが、第1の端部壁22の第1のフラップ25と、第1の側壁31の一部62と、第1の端部壁22の第2のフラップ26の第1の部分73だけを含む部分40を示すために図5に示した部分40の図示から省略されている。
【0091】
ここで図15a~15cを参照するとパッケージ10は、内方フレーム80をさらに含む。一つの実施態様では内方フレーム80は、内方パック60の周囲に少なくとも部分的に位置するように構成されている。別の実施態様では内方フレーム80は、内方パック60の内側に位置するように構成されている。
【0092】
図15aを参照すると内方フレーム80は、第1の側壁81と、対向する側壁82、83とを含む。第1の側壁81は、図15bに示すように内方パッケージ60の第1の側壁31に接してまたは少なくとも平行に位置するように構成されている。対向する側壁82、83は、内方フレーム80の第1の側壁81の対向する側部から延びている。第1の対向する側壁82は、図15bに示すように内方パック60の第3の側壁33に接してまたは少なくとも平行に位置するように構成されている。第2の対向する側壁83は、図15bに示すように内方パック60の第4の側壁34に接してまたは少なくとも平行に位置するように構成されている。
【0093】
図15cを参照すると内方フレーム80の少なくとも一部85は、内方パック60の部分40が内方フレーム80の残りの部分86から分離された際に内方フレーム80の残りの部分から分離されるように構成されている。内方フレーム80の残りの部分86から分離されるように構成されている内方フレーム80の部分85は、内方パック60の部分40に固定されている。内方フレーム80の残りの部分86から分離可能な内方フレーム80の部分85は、パック60の残りの部分41から分離可能であるシート材21の部分40に接着剤87によって固定されてもよい。したがって、パック60の残りの部分41から分離可能である内方パック60の部分40を取り除くことで内方フレーム80の部分85を内方フレーム80の残りの部分86から分離させる。
【0094】
内方フレーム80は、内方パック60に構造的な支持を向上させるという利点を提供する。即ち、内方フレーム80は、内方パック60の残りの部分41から分離可能であるシート材の部分40が取り除かれると、消費者に示される内方パック60の内側への入り口49の構造を維持することに役立つ。
【0095】
内方フレーム80は、内方フレーム80の残りの部分86から分離されるように構成された内方フレーム80の部分85を画定する第3の脆弱線88をさらに含んでもよい。内方フレーム80の第3の脆弱線88は、内方パック60の第1の側壁31の第1の脆弱線61と重ねられてもよい。即ち、内方フレーム80の残りの部分86から分離可能である内方フレーム80の部分85の形状は、内方フレーム80が重なるパック60の残りの部分41から分離可能である内方パック60の部分40の形状に対応してもよい。したがって、内方フレーム80の残りの部分86から分離可能である内方フレーム80の部分85全てを内方パック60の残りの部分から分離可能であるシート材21の部分40に貼り付けてもよい。接着剤は、永久接着剤であってもよい。一部の実施態様では部分85の一部だけを永久接着剤で部分40に貼り付けてもよい。
【0096】
ここで図6および図7を参照すると本発明による内方パック90の別の実施態様が示されている。図6および7に示す内方パック90は、上述の内方パック20、50、60の実施態様とほぼ同じであり、したがって詳細な説明は、ここでは省略する。さらに内方パック20、50、60の特徴および部材と同じ内方パック90の特徴および部材には同じ用語および参照番号を使用している。
【0097】
図6を参照すると第1の脆弱線61は、内方パック90の第1の側壁31を横断して延び、第3および第4の側壁33、34を少なくとも部分的に横断して延びている。したがって、シート材21の残りの部分41から分離可能である部分40は、図7に示すように第1のフラップ25と、第1の端部壁22の第2のフラップ26の第1の部分73と、第1の側壁31の一部62、第3の側壁33の少なくとも一部91と、第4の側壁34の少なくとも一部92とを含む。
【0098】
上述した図のように図6では第3の側壁33は、外方フラップ93と、内方フラップ94とを含み、これらは共に封止され側部封止部を形成する。好ましくは側部封止部は、以下により詳しく説明する接着剤で形成される。さらに上述した図のように図6では第4の側壁34は、外方フラップ95と、内方フラップ96とを含み、これらは共に封止され側部封止部を形成する。好ましくは側部封止部は、以下により詳しく説明するように接着剤によって形成される。一部の実施態様では第1の脆弱線61は、シート材21の残りの部分41から分離される部分40の第3および第4の側壁33、34の部分91、92が第3の側壁33の外方フラップ93と、第4の側壁34の外方フラップ95とを含むように第3および第4の側壁33、34を横断して延びるように構成されている。
【0099】
他の実施態様では第1の脆弱線61は、シート材21の残りの部分41から分離される部分40の第3および第4の側壁33、34の部分91、92が第3の側壁33の外方フラップ93および内方フラップ94の少なくとも一部と、第4の側壁34の外方フラップ95と内方フラップ96の少なくとも一部とを含むように第3および第4の側壁33、34を横断して延びるように構成されている。
【0100】
本実施態様では第1の側壁33を延びる第1の脆弱線61は、内方パック90の第1の縁部35aと平行であるがそれから離れて延びている。さらに第3および第4の側壁33、34を延びる第1の脆弱線61も内方パック90の第3のおよび第4の縁部37a、38aと平行に延びている。したがって、脆弱線61は、ほぼ直線状であってもよい。このことは脆弱線61が内方パックが形成される前にシート材21のブランクに形成される場合に特に当てはまる。真っ直ぐな脆弱線61は、機械加工するには簡単であるので有利である。本実施態様では内方パック90の残りの部分41から分離可能なシート材21の部分40は、残りの部分41から脆弱線61に沿ってそして必要であれば第3および第4の側壁33、34の外方および内方フラップ93、94、95、96間の側部封止部および接着剤29によって形成された上封止部に沿ってその部分40を分離することによって取り外してもよい。
【0101】
ここで図8を参照すると本発明による内方パック100の別の実施態様が示されている。図8に示す内方パック100は、上述した内方パック20、50、60、90の実施態様とほぼ同じであり、したがって詳細な説明は、ここでは省略する。さらに内方パック20、50、60、90の特徴および部材と同じ内方パック100の特徴および部材には同じ用語および参照番号を使用している。
【0102】
本実施態様では第1の脆弱線61は、複数の側壁31、32、33、34のそれぞれの周囲を延びている。即ち、第1の脆弱線61は、第1の側壁31、第2の側壁32、第3の側壁33および第4の側壁34を延びている。したがって、内方パック100の残りの部分41から分離可能であるシート材21の部分40は、第1の端部壁22と、側壁31、32、33、34のそれぞれとを含む。本実施態様ではシート材21の部分40は、接着剤29によって形成された封止部を分離することなく取り外すことができる。したがって、使用される接着剤は、接着剤29によって形成された封止部ではなく確実に脆弱線61が破れるように非剥離型接着剤であってもよい。ある実施態様では第1の脆弱線61は、それが側壁31、32、33、34それぞれで延びている場合、対応する縁部35a、36a、37a、38aとは平行であるがそれから離れて延びている。
【0103】
ここで図11図14bを参照すると本発明によるパッケージ110の別の実施態様が示されている。図11~14bに示すパッケージ110は、上述のパッケージ10の実施態様とほぼ同じであり、したがって詳細な説明は、ここでは省略する。さらにパッケージ10の特徴および部材と同じパッケージ110の特徴および部材には同じ用語および参照番号を使用している。
【0104】
パッケージ110は、取り出し口15(図2に示す)を有する容器11を含む。パッケージ110は、内方パック120をさらに含む。内方パック120は、内方パック120を取り出し口15を介して触れられるように容器11内に位置するように構成されている。内方パック120は、内方パック120を形成するように構成されたシート材21を含む。内方パック120は、開封帯121をさらに含み、これは使用時、開封帯121がシート材21の部分40が内方パック120の内側に触れることができるように内方パック120の残りの部分41から少なくとも部分的に分離可能になるように開封帯121を引っ張ることができるように構成されている。
【0105】
図11を参照すると内方パック120を形成するためのブランク125が示されている。ブランク125は、ブランク125の一端に位置する開封帯121を含む。
【0106】
図12を参照すると組み立てられた状態の内方パック120が示されている。内方パック120第1の端部壁22と、第2の端部壁23とを含む。第1および第2の端部壁22、23は、複数の側壁31、32、33、34によって隔てられている。開封帯121は、複数の側壁31、32、33、34のうちの少なくとも1つに沿って延びている。好ましくは開封帯121は、シート材21の部分40が内方パック120の残りの部分41から完全に分離可能になるように複数の側壁31、32、33、34のそれぞれを横断して延びている。
【0107】
開封帯121は、開封帯121が延びている複数の側壁31、32、33、34のそれぞれにおいて内方パック120の上縁部35a、36a、37a、38aと平行に延びている。さらに開封帯121は、開封帯121の一端128にタブ127を含んでもよい。タブ127は、使用時、開封帯121を引っ張って、内方パック120の内側に触れられるようにタブ127をユーザーが把持できるように構成されている。開封帯121は、複数の側壁の31、32、33、34うちの少なくとも1つの周囲で延びている平行な脆弱線によって形成してもよい。
【0108】
上述のパッケージ10と同様にパッケージ110の内方パック120は封止される。即ち、内方パック120の第1の端部壁22は、第1の端部壁22の対向する縁部35a、36aから延び、互いに固定されている第1のフラップ25および第2のフラップ26を含む。第1の端部壁22の第1および第2のフラップ25、26は、共に接着剤29で固定されている。図12に例示した本実施態様では開封帯121は、第1の端部壁22に対して近位に位置する。さらに図12に例示した本実施態様では内方パック120の第1の端部壁22は、パッケージ110の取り出し口15に対して近位に位置する。
【0109】
一部の実施態様ではパッケージ110は、内方フレーム(図示せず)をさらに含んでもよい。内方フレームは、内方パック120の周囲の少なくとも部分的に位置してもよい。しかしながら、開封帯121を消費者が触れられるように内方フレームは、内方フレームの上部が開封帯121より第1の端部壁22から遠くなるように取り出し口15に対して近位にある第1の端部壁22から間隔が空けられる。
【0110】
ここで図13~14bを参照すると内方パック130の別の実施態様が示されている。内方パック130は、開封帯121の位置を除いて上述の内方パック120とほぼ同じである。図13は、内方パック130を形成するためのブランク135を示している。
【0111】
図14aおよび14bは、組み立てられた状態の内方パック130を示している。図14aは、内方パック130の底面斜視図である。即ち、本実施態様では開封帯121は、第2の端部壁23に対して近位に、即ち第1の端部壁22より第2の端部壁23の近くに位置している。したがって、開封帯121がパッケージ110の取り出し口15に対して近位になるように内方パック130を図12に示した内方パック120に対してひっくり返さなければならない。したがって、図14aに例示した本実施態様では内方パック130の第2の端部壁23は、パッケージ110の取り出し口15に対して近位に位置する。このことはパッケージ110を開封した際に消費者が折り目および/またはフラップが無い内方パックの一端が提示されるように内方パック130がパッケージ110内に配置されるという利点を提供する。このことは一部の消費者にとって美観および/または認識を向上させる。
【0112】
一部の実施態様ではパッケージ110は、内方フレーム(図示せず)をさらに含んでもよい。内方フレームは、内方パック130の周囲に少なくとも部分的に位置してもよい。しかしながら、開封帯121が消費者に触れられるように、内方フレームは、内方フレームの上部が開封帯121より第2の端部壁23から遠くなるように取り出し口15に対して近位にある第2の端部壁23から離れている。
【0113】
一部の実施態様では脆弱線61、72は、内方パック60、90、120、130のシート材21を貫通せずに延びてもよい。図22を参照するとエアロゾル供給システムまたは物品用内方ラッパー140は、内方パックに組み立てられるシート材21を供することおよびシート材の厚さを完全に横断しない1つ以上の変形部141を設けてシート材が内方パックに組み立てられると、シート材の一部がシート材の残りの部分から少なくとも部分的に分離され、内方パックの内側に触れることができるようにシート材は、その1つ以上の変形部141に沿って裂くことができるようにすることによって製造することができる。
【0114】
エアロゾル供給システム部品または物品用内方パックを形成するための内方ラッパー140は、内方パックに組み立てられるためのシート材を含み、このシート材は、シート材の厚さを完全に横断しない1つ以上の変形部141を含み、内方ラッパーが内方パックに組み立てられると、シート材の一部がシート材の残りの部分から少なくとも部分的に分離され、内方パックの内側に触れることができるようにシート材をその1つ以上の変形部に沿って裂くことができるようになっている。
【0115】
他の実施態様では脆弱線61、72は、内方パック60、90、120、130のシート材21を貫通して延びてもよい。図23を参照するとエアロゾル供給システムまたは物品用内方ラッパー150は、内方パックに組み立てられるシート材21を供すること、シート材の厚さを貫通する1つ以上の切れ目151を設けてシート材が内方パックに組み立てられると、シート材の一部がシート材の残りの部分から少なくとも部分的に分離され、内方パックの内側に触れることができるようにシート材は、その1つ以上の切れ目に沿って裂くことができるようにすること、およびその1つ以上の切れ目を封止材152を使用して封止することによって製造することができる。
【0116】
したがって、内方パック60、90、120、130は、内方パック60、90、120、130の内側に配置されて脆弱線61、72を覆う接着剤層152をさらに含んでもよい。接着剤層152は、内方パック60、90、120、130を封止して内方パック60、90、120、130の通気性を少なくとも減少させて内方パック60、90、120、130の内容物の鮮度を維持することに役立つように構成されている。接着剤層152は、熱活性化接着剤を含んでもよい。
【0117】
エアロゾル供給システム部品または物品用内方パックを形成するための内方ラッパー150は、内方パックに組み立てられるためのシート材を含み、このシート材は、1つ以上の切れ目151と、その1つ以上の切れ目を封止するためにその1つ以上の切れ目上に塗布される封止材152とを含み、その1つ以上の切れ目は、内方ラッパーが内方パックに組み立てられると、シート材の一部がシート材の残りの部分から少なくとも部分的に分離され、内方パックの内側に触れることができるようにシート材をその1つ以上の切れ目に沿って裂くことができるようにシート材の厚さを貫通している。
【0118】
一部の実施態様では第1および第2の脆弱線61、72は、レーザースコアリングによってまたはパーシャルレーザースコアリングによって形成してもよい。他の実施態様では第1および/または第2の脆弱線61、72は、エンボスローラーによって形成されたシート材21の変形部によって形成してもよい。エンボスローラーは、内方パック60、90、120、130のシート材21を切り込むこと、エンボス加工すること、スコアリングすることまたはパーシャルカッティングすることによってシート材21を変形させてもよい。
【0119】
一部の実施態様ではシート材21は、永久折り目を含む。シート材21は、1平方メートル当たり75グラム以下の坪量を有してもよい。さらに一部の実施態様では内方パック20、60、90、120、130は密閉されている。
【0120】
ここで図16~21を参照すると内方パック用内方ラッパー構造およびのり付けの選択肢が略式に示されている。
【0121】
図16を参照すると内方パック20、60、90、120、130を形成するためのブランク160が示されている。ブランク160が内方パックに組み立てられると、内方パックは、対向する第1および第2の側壁31、32と、対向する第3および第4の側壁33、34とを含む。第4の側壁34は、互いに接着されて第4の側壁34を形成する外方フラップ95と、内方フラップ96とを含む。第4の側壁34の外方フラップ95は、第1の側壁31の長手方向縁部から延び、第4の側壁の34の内方フラップ96は、第2の側壁32の長手方向縁部から延びている。
【0122】
さらにブランク160が内方パックに組み立てられると、内方パックの第3の側壁33は、第1の側壁32の長手方向縁部から延びている外方フラップ93と、第2の側壁32の長手方向縁部から延びている内方フラップ94とを含む。外方フラップ93および内方フラップ94は、互いに接着され、第3の側壁33を形成する。
【0123】
内方パックの第1の端部壁22は、第3の側壁33の近位端から延びている第3のフラップ27をさらに含む。内方パックの第1の端部壁22は、第4の側壁34の近位端から延びている第4のフラップ28をさらに含む。第4のフラップ28は、第4の側壁34の外方フラップ95の近位端から延びている外方フラップ163と、第4の側壁34の内方フラップ96の近位端から延びている内方フラップ164とを含む。第1の端部壁22の外方フラップ163と内方フラップ164は共に接着され、第4のフラップ28を形成する。
【0124】
さらに第3のフラップ27は、第3の側壁33の外方フラップ93の近位端から延びている外方フラップ161と、第3の側壁33の内方フラップ94の近位端から延びている内方フラップ162とを含む。外方フラップ161と内方フラップ162は、共に接着され、第1の端部壁22の第3のフラップ27を形成する。
【0125】
さらに図16の内方パックは、第1の端部壁22の第1のフラップ25を第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28に接続する折り曲げ部166と、第1の端部壁22の第2のフラップ26を第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28に接続する折り曲げ部167とを含む。折り曲げ部166は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の一部を形成し、折り曲げ部167は、第1の端部壁22の第2のフラップ26の一部を形成している。本実施態様では折り曲げ部166は、第1のフラップ25を第1の端部壁22の第3のフラップ27の外方フラップ161に接続し、折り曲げ部166は、第1のフラップ25を第1の端部壁22の第4のフラップ28の外方フラップ163に接続している。また折り曲げ部167は、第2のフラップ26を第1の端部壁22の第3のフラップ27の内方フラップ162に接続し、折り曲げ部167は、第2のフラップ26を第1の端部壁22の第4のフラップ28の内方フラップ164に接続している。
【0126】
第2の端部壁23は、第2の端部壁23の側縁部から延びている第1および第2のタブ23a、23bと、第2の端部壁23の第1および第2のタブ23a、23bを第3および第4の側壁33、34に接続する折り曲げ部168、169とを含む。折り曲げ部168は、第3の側壁33の外方および内方フラップ93、94の一部を形成している。折り曲げ部169は、第4の側壁34の外方および内方フラップ95、96の一部を形成している。本実施態様では折り曲げ部168は、第1のタブ23aを第3の側壁33の外方フラップ93に接続し、折り曲げ部168は、第1のタブ23aを第3の側壁33の内方フラップ94に接続する。また折り曲げ部169は、第2のタブ23bを第4の側壁34の外方フラップ95に接続し、折り曲げ部169は、第2のタブ23bを第4の側壁の34の内方フラップ96に接続する。
【0127】
したがって、上述したように内方パックは、第1の端部壁22の第1のフラップ25および第2のフラップ26と、第2の端部壁23と、第1の側壁31と、第2の側壁32とを含む。また内方パックは、それぞれ外方フラップ93、95および内方フラップ94、96によって形成された第3および第4の側壁33、34を含む。また内方パックは、それぞれ外方および内方フラップ161、163、162、164によって形成された第3および第4の端部壁フラップ27、28を含む。また内方パックは、第1の端部壁22の第1のフラップ25の折り曲げ部166と、第1の端部壁22の第2のフラップ26の折り曲げ部167とを含む。また内方パックは、第3の側壁33の外方および内方フラップ93、94の折り曲げ部168と、第4の側壁34の外方および内方フラップ95、96の折り曲げ部169とを含む。さらに第2の端部壁23も第1および第2のタブ23a、23bを含む。
【0128】
図17を参照すると内方パッケージは、フラップを共に固定する接着剤170を含むシート材21のブランク160から形成される。接着剤170は、ブランク160の外方フラップに位置する接着剤の第1の領域171と、ブランク160の内方フラップに位置する接着剤の第2の領域172とを含む。
【0129】
本実施態様では接着剤の第1の領域171は、図17のクロスハッチングで示すフラップの内面に位置し、接着剤の第2の領域172は、図17のハッチングで示すフラップの外面に位置する。接着剤の第1および第2の領域171、172は、内方パックが組み立てられた状態にあるとき、接着剤の第1および第2の領域171、172が互いに接触するように位置する。
【0130】
本実施態様では接着剤の第1の領域171は、第1の端部壁22の第1のフラップ25、第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28の外方フラップ161、163、および第3および第4の側壁33、34の外方フラップ93、95の内面に亘る接着剤の連続した領域を形成している。さらに本実施態様では接着剤の第2の領域172は、第1の端部壁22の第2のフラップ26、第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28の内方フラップ162、164、および第3および第4の側壁33、34の内方フラップ94、96の外面に亘る連続した領域を形成している。
【0131】
本実施態様では接着剤170は、コールドシール接着剤である。コールドシール接着剤は、例えば、限定されるものではないが、天然ゴム、ラテックス、樹脂、PVAまたはLocitie Liofol CS 22-861US1から得られる接着剤であってもよい。コールドシール接着剤は、要求される特性に合うように選択してもよい。コールドシール接着剤は、押出可能であってもよく、水性であってもよく、また剥離性、再封止可能または永久封止性を有する溶媒であってもよい。コールドシール接着剤は、一般に高速印刷で処理することが容易であり、シート材のリール上での長い保存可能期間を有し、シート材に塗布された後も再封止可能であり、食物との直接の接触が承認されている。コールドシール接着剤は、両接着面に塗布され、封止部を形成するために接着するような接触および/または圧力だけを必要とする。即ち、コールドシール接着剤は、接着剤を活性化させるために熱を必要としない。
【0132】
ここで図18を参照するとブランク160は、図16および17に示したものと同じである。しかしながら、のり付けパターンが異なる。本実施態様では内方パックは、第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28の内方フラップ162、164、第3および第4の側壁33、34の内方フラップ94、96および第1の端部壁22の第2のフラップ26の外面に位置する接着剤の第2の領域172を含む。
【0133】
さらに本実施態様では接着剤の第1の領域171は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の折り曲げ部166と第3および第4の側壁33、34の外方フラップ93、95の折り曲げ部168に位置する。
【0134】
本実施態様では接着剤170は、ヒートシール接着剤である。ヒートシール接着剤は、限定されるものではないが、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)およびポリエチレンテレフタレート(PET)プラスチック、Loctite Liofol HS 2809-22 RE、またはセルロース系コーティングであってもよい。PP、PEおよびPETプラスチック系ヒートシール接着剤は、低シール温度を有する。セルロース系コーティングは、ヒートシール溶液として使用でき、またリサイクル可能である。ヒートシール接着剤は接着面に置くだけでよく、コールドシール接着剤より少ない用量で済む。さらにヒートシール接着剤は、熱が加えられるまで接着しない、または「べたつかない」。したがって、ホットシール接着剤は、内方パックの製造時の複雑化の要因を小さくする。
【0135】
図19を参照すると内方パック20、60、90、120、130を形成するためのブランク180が示されている。ブランク160が内方パックに組み立てられると、内方パックは、対向する第1および第2の側壁31、32と、対向する第3および第4の側壁33、34とを含む。第4の側壁34は、互いに接着されて第4の側壁34を形成する外方フラップ95と、内方フラップ96とを含む。第4の側壁34の外方フラップ95は、第1の側壁31の長手方向縁部から延び、第4の側壁の34の内方フラップ96は、第2の側壁32の長手方向縁部から延びている。
【0136】
内方パックの第1の端部壁22は、第3の側壁33の近位端から延びている第3のフラップ27をさらに含む。内方パックの第1の端部壁22は、第4の側壁34の近位端から延びている第4のフラップ28をさらに含む。第4のフラップ28は、第4の側壁34の外方フラップ95の近位端から延びている外方フラップ163と、第4の側壁34の内方フラップ96の近位端から延びている内方フラップ164とを含む。第1の端部壁22の外方フラップ163と内方フラップ164は共に接着され、第4のフラップ28を形成する。
【0137】
さらに図19の内方パックは、第1の端部壁22の第1のフラップ25を第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28に接続する折り曲げ部166と、第1の端部壁22の第2のフラップ26を第1の端部壁22の第3および第4のフラップ27、28に接続する折り曲げ部167とを含む。折り曲げ部166は、第1の端部壁22の第1のフラップ25の一部を形成し、折り曲げ部167は、第1の端部壁22の第2のフラップ26の一部を形成している。本実施態様では折り曲げ部166は、第1のフラップ25を第1の端部壁22の第3のフラップ27に接続し、折り曲げ部166は、第1のフラップ25を第1の端部壁22の第4のフラップ28の外方フラップ163に接続する。また折り曲げ部167は、第2のフラップ26を第1の端部壁22の第3のフラップ27に接続し、折り曲げ部167は、第2のフラップ26を第1の端部壁22の第4のフラップ28の内方フラップ164に接続する。
【0138】
図19においてブランク180が内方パックに組み立てられると、内方パックの第2の端部壁23は、第1の側壁31の遠位端から延びている第1のフラップ181と、第2の側壁32の遠位端から延びている第2のフラップ182とを含む。第1のフラップ181および第2のフラップ182は、共に接着され、第2の端部壁23を形成する。
【0139】
図19においてブランク180が内方パックに組み立てられると、内方パックの第2の端部壁23は、第3の側壁33の遠位端から延びている第3のフラップ183と、第4の側壁34の遠位端から延びている第4のフラップとをさらに含む。第4のフラップ184は、第4の側壁32の外方フラップ95の遠位端から延びている外方フラップ185と、第4の側壁の遠位端から延びている内方フラップ186とを含む。外方フラップ185および内方フラップ186は、共に接着され、第2の端部壁23の第4のフラップ184を形成する。
【0140】
さらに図19の内方パックは、第2の端部壁23の第1のフラップ181を第2の端部壁23の第3および第4のフラップ183、184に接続する折り曲げブランク191と、第2フラップ182を第2の端部壁23の第3および第4のフラップ183、184に接続する折り曲げ部192とを含む。折り曲げ部191は、第2の端部壁23の第1のフラップ181の一部を形成し、折り曲げ部192は、第2の端部壁23の第2のフラップ182の一部を形成する。本実施態様では折り曲げ部191は、第1のフラップ181を第2の端部壁23の第3のフラップ183に接続し、折り曲げ部191は、第1のフラップ181を第2の端部壁23の第4のフラップ184の外方フラップ185に接続する。また折り曲げ部192は、第2のフラップ182を第2の端部壁23の第3のフラップ183に接続し、折り曲げ部192は、第2のフラップ182を第2の端部壁23の第4のフラップ184の内方フラップ186に接続する。
【0141】
したがって、上述したように内方パックは、第1の端部壁22の第1のフラップ25および第2のフラップ26と、第2の端部壁23の第1のフラップ181および第2のフラップ182と、第1の側壁31と、第2の側壁32と、第3の側壁33とを含む。また内方パックは、外方フラップ95と内方フラップ96によって形成された第4の側壁34を含む。また内方パックは、第1の端部壁22の第3のフラップ27と、外方フラップ163および内方フラップ164によって形成された第1の端部壁22の第4のフラップ28とを含む。
【0142】
また内方パックは、第2の端部壁23の第3のフラップ183と、外方フラップ185および内方フラップ186によって形成された第2の端部壁23の第4のフラップ184と含む。また内方パックは、第1の端部壁22の第1のフラップ25の折り曲げ部166と、第1の端部壁22の第2のフラップ26の折り曲げ部167とを含む。また内方パックは、第2の端部壁23の第1のフラップ181の折り曲げ部191と、第2の端部壁23の第2のフラップ182の折り曲げ部192とを含む。
【0143】
図20を参照すると本実施態様では接着剤の第1の領域171が第1の端部壁22の第1のフラップ25、第2の端部壁23の第1のフラップ181および第4の側壁34の外方フラップ95の内面に配置されている。さらに本実施態様では接着剤の第2の領域172が第4の側壁34の内方フラップ96の外面および第1および第2の端部壁22、23の第2のフラップ26、182と第3のフラップ27、183に配置されている。
【0144】
本実施態様では第1および第2の端部壁22、23の第1のフラップ25、181および第2のフラップ26、182の接着剤170は、折り曲げ部166、167、191、192だけに配置される。
【0145】
本実施態様では接着剤170は、コールドシール接着剤である。コールドシール接着剤は、例えば、限定されるものではないが、天然ゴム、ラテックス、樹脂、PVA、Loctite Liofol CSから得られる接着剤であってもよい。コールドシール接着剤は、要求される特性に合うように選択してもよい。コールドシール接着剤は、押出可能であってもよく、水性であってもよく、また剥離性、再封止可能または永久封止性を有する溶媒であってもよい。コールドシール接着剤は、一般に高速印刷で処理することが容易であり、シート材のリール上での長い保存可能期間を有し、シート材に塗布された後も再封止可能であり、食物との直接の接触が承認されている。コールドシール接着剤は、両接着面に塗布され、封止部を形成するために接着するような接触および/または圧力だけを必要とする。即ち、コールドシール接着剤は、接着剤を活性化させるために熱を必要としない。
【0146】
図21を参照すると、接着剤の領域は、第1および第2の端部壁22、23の第1のフラップ25、181、第4の側壁34の外方フラップ95および第1および第2の端部壁22、23の第3のフラップ27、183の内面に配置されている。
【0147】
本実施態様では接着剤170は、ヒートシール接着剤である。ヒートシール接着剤は、限定されるものではないが、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)およびポリエチレンテレフタレート(PET)プラスチック、Loctite Liofol HS 2809-22 RE、またはセルロース系コーティングであってもよい。PP、PEおよびPETプラスチック系ヒートシール接着剤は、低シール温度を有する。セルロース系コーティングは、ヒートシール溶液として使用でき、またリサイクル可能である。ヒートシール接着剤は接着面に置くだけでよく、コールドシール接着剤より少ない用量で済む。さらにヒートシール接着剤は、熱が加えられるまで接着しない、または「べたつかない」。したがって、ホットシール接着剤は、内方パックの製造時の複雑化の要因を小さくする。
【0148】
一部の実施態様ではエアロゾル供給システム部品または物品用パッケージ10、110は、容器11と、容器11内に位置する内方パック20、60、90、120、130、160、190とを含む。内方パックは、内方パックを形成するために構成されたシート材21を含む。いくつかの実施態様ではシート材21は、少なくとも90%の第1の材料を含み、いくつかの実施態様では6g/m/24時間未満の水蒸気通気性を有する。
【0149】
単独の材料を割合を多くすることで材料を容易にリサイクル可能にしやすくなる。さらに低い水蒸気通気性は、水蒸気がシート材を通過することを妨げ、内方パックがその内容物の鮮度を保つことができる。
【0150】
一部の実施態様ではシート材は、少なくとも92.5%の第1の材料を含む。他の実施態様ではシート材は、少なくとも95%の第1の材料を含む。さらに別の実施態様ではシート材は、少なくとも98.5%の第1の材料を含む。一部の実施態様では第1の材料の割合は、第1の材料およびシート材の質量に基づいて算出される。
【0151】
好ましくは第1の材料の水蒸気通気性は、5g/m/24時間未満、より好ましくは3g/m2/24時間未満、さらにより好ましくは1g/m/24時間である。第1の材料の水蒸気通気性が低くなるほど、内方パック内の部材または物品を長く新鮮に保つことができる。
【0152】
好ましくはシート材はリサイクル可能である。好ましくは第1の材料は堆肥に利用可能である。好ましくは第1の材料は、非プラスチック材である。第1の材料は、例えば、限定されるものではないが、紙である。
【0153】
本実施態様および図1~23に関して上述した実施態様では、接着剤は、溶剤系接着剤、ポリウレタン系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、天然ゴム系接着剤、ラテックス系接着剤、樹脂系接着剤、セルロース系接着剤、ポリプロピレン(「PP」)系接着剤、ポリエチレン(「PE」)系接着剤、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)系接着剤およびポリビニルアルコール(「PVA」)系接着剤から選択されてもよい。これら接着剤のそれぞれは、「永久」または「再封止可能」接着剤のいずれかであってもよい。
【0154】
第1の材料が紙である実施態様では好ましくは紙に適した接着剤が使用される。好適な接着剤は、好ましくは天然ゴム系接着剤、ラテックス系接着剤、樹脂系接着剤、セルロース系接着剤、ポリプロピレン(「PP」)系接着剤、ポリエチレン(「PE」)系接着剤、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)系接着剤およびポリビニルアルコール(「PVA」)系接着剤のうちの少なくとも1つ(または1つ以上の組み合わせ)から選択される。これらの接着剤は紙に塗布されると特に利点がある。
【0155】
特に天然ゴム系、ラテックス系、樹脂系またはセルロース系接着剤は、合成接着剤より極めて放出物が少ない。したがって、これらの接着剤は、例えば再生紙材から形成された紙製内方パックに塗布して最小限の放出物量の内方パックになるようにしてもよい。
【0156】
上述の実施態様のいずれかに関連して永久または再封止可能接着剤は、接着剤の組成および用途によって上述の接着剤のいずれかの系のものであってもよい。PVAは、第1の材料が紙の場合、紙の水分量との相互作用により永久接着剤として有利であることが分かっている。
【0157】
一部の実施態様では内方パックは、第2の材料をさらに含んでもよい。第2の材料は金属であってもよい。第1および第2の材料は、内方パックのシート材を形成するために層に構成されてもよい。一部の実施態様では第1および第2の材料が積層される。好ましくは第2の層を形成する第2の材料は、第1の層を形成する第1の材料にコーティングとして貼付される。金属製材料は紙の材料が破れないように保護してもよい。
【0158】
一部の実施態様では容器は、少なくとも90%の第1の材料を含んでもよい。さらに第1の材料の低水蒸気通気性により容器は、パッケージの外層を形成できる。これにより水蒸気が第1の材料および内方パックが封止されていることにより内方パックおよび/または容器を通過できないのでプラスチックの外方ラッパーを必要としない。
【0159】
エアロゾル供給システム部品または物品用パッケージは、少なくとも90%の第1の材料を含み、6g/m/24時間未満の水蒸気通気性を有するシート材を供すること、シート材を組み立てて内方パック形成すること、容器内に内方パックを配置することによって提供できる。いくつかの実施態様ではこれらの特徴とする請求項は、紙である第1の材料を使用することによって提供されてもよい。
【0160】
本明細書に記載の種々の実施態様は、特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。これらの実施態様は単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14a
図14b
図15a
図15b
図15c
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23