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特許7610773免疫応答を改変するためのPBMCへの生体分子の送達
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-25
(45)【発行日】2025-01-09
(54)【発明の名称】免疫応答を改変するためのPBMCへの生体分子の送達
(51)【国際特許分類】
   C12N 5/078 20100101AFI20241226BHJP
   C12N 5/0783 20100101ALI20241226BHJP
   C12N 5/0781 20100101ALI20241226BHJP
   C12N 5/0786 20100101ALI20241226BHJP
   A61K 35/17 20250101ALI20241226BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241226BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20241226BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20241226BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20241226BHJP
   C12N 15/87 20060101ALN20241226BHJP
【FI】
C12N5/078 ZNA
C12N5/0783
C12N5/0781
C12N5/0786
A61K35/17
A61P35/00
A61P31/00
A61P31/12
A61P37/04
C12N15/87 Z
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021550182
(86)(22)【出願日】2020-02-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-18
(86)【国際出願番号】 US2020020194
(87)【国際公開番号】W WO2020176789
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】62/812,225
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】19161964.2
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】62/841,089
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/886,799
(32)【優先日】2019-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/933,304
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/948,732
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】524224032
【氏名又は名称】ステムセル テクノロジーズ カナダ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】シャレイ, アーモン アール.
(72)【発明者】
【氏名】バーンスタイン, ハワード
(72)【発明者】
【氏名】ラフヘッド, スコット
(72)【発明者】
【氏名】ブーティー, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ブラゴヴィッチ, カタリナ
(72)【発明者】
【氏名】フラヴァティ, ケラン
(72)【発明者】
【氏名】ヤラル, デフネ
(72)【発明者】
【氏名】オザイ, エムラ イルケル
(72)【発明者】
【氏名】スミス, キャロライン ケリー
【審査官】西 賢二
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-533702(JP,A)
【文献】国際公開第2018/106849(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/00-7/08
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調整された複数の改変PBMCであって、前記改変PBMCに対して外因性である抗原を含み、前記複数の改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記複数の改変PBMCがアジュバントとともにインキュベートされており、
前記調整された複数の改変PBMCは、対応する複数の調整されていない改変PBMCと比較して、(a)1つまたは複数の共刺激分子、および/または(b)1つまたは複数のサイトカインの増加した発現を示し、
前記十分な時間が、a)2~10時間の間、b)3~6時間の間、またはc)少なくとも4時間であり、
複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させ、それによって、前記インプットPBMCと接触したとき、前記抗原が摂動を介して前記インプットPBMCに入るように、前記インプットPBMCの前記摂動を引き起こすことによって、前記抗原が、前記複数のインプットPBMCに細胞内送達されて、前記複数の改変PBMCが生産されている
調整された複数の改変PBMC。
【請求項2】
調整された複数の改変PBMCであって、前記改変PBMCに対して外因性である抗原および第1のアジュバントを含み、前記複数の改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記複数の改変PBMCが第2のアジュバントとともにインキュベートされており、
前記調整された複数の改変PBMCは、対応する複数の調整されていない改変PBMCと比較して、(a)1つまたは複数の共刺激分子、および/または(b)1つまたは複数のサイトカインの増加した発現を示し、
前記十分な時間が、a)2~10時間の間、b)3~6時間の間、またはc)少なくとも4時間であり、
複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させ、それによって、前記インプットPBMCと接触したとき、前記抗原および/または前記第1のアジュバントが摂動を介して前記インプットPBMCに入るように、前記インプットPBMCの前記摂動を引き起こすことによって、前記抗原および/または前記第1のアジュバントが、前記複数のインプットPBMCに細胞内送達されて、前記複数の改変PBMCが生産されている
調整された複数の改変PBMC。
【請求項3】
T細胞、B細胞、NK細胞、単球またはそれらの組合せのうちの2つまたはそれよりも多くを含む、請求項1または2に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項4】
前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートされていない対応する改変PBMCと比較して、前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する前記作用物質とともにさらにインキュベートされている、請求項1~のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項5】
前記細胞変形狭窄の直径は、前記複数のインプットPBMCの平均直径の10%~99%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項6】
前記細胞変形狭窄の直径は、4.2μm~6μmである、請求項1~5のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項7】
前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、ここで、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項8】
前記アジュバント、前記第1のアジュバントおよび/または前記第2のアジュバントが、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR9アゴニストを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項9】
前記抗原が、疾患関連抗原、感染性疾患抗原、またはがん抗原を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項10】
(a)前記疾患関連抗原がヒトパピローマウイルス(HPV)抗原である、(b)前記感染性疾患抗原がB型肝炎ウイルス(HBV)抗原である、(c)前記がん抗原が、頭頸部がん、子宮頸がん、外陰がん、膣がん、陰茎がん、肛門がん、肛門周囲がん、肛門性器がん、口腔がん、または唾液腺がんに由来する、または(d)(a)~(c)のいずれかの組合せである、請求項に記載の調整された複数の改変PBMC。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMCを含む組成物。
【請求項12】
がん、感染性疾患、またはウイルス関連疾患の処置を必要とする対象においてそれを行うための、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
免疫応答の刺激を必要とする対象においてそれを行うための、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するための方法であって、前記方法は、前記抗原を含む複数のPBMCを調整するのに十分な時間、前記複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含み、
ここで、前記調整された複数の改変PBMCは、対応する複数の調整されていない改変PBMCと比較して、(a)1つまたは複数の共刺激分子、および/または(b)1つまたは複数のサイトカインの増加した発現を示し、
前記十分な時間が、a)2~10時間の間、b)3~6時間の間、またはc)少なくとも4時間であり、
前記複数のPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させ、それによって、前記PBMCと接触したとき、前記抗原が摂動を介して前記PBMCに入るように、前記PBMCの前記摂動を引き起こすことによって、前記抗原が、前記複数のPBMCに細胞内送達される
方法。
【請求項15】
前記細胞変形狭窄の直径は、前記複数のインプットPBMCの平均直径の10%~99%である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記細胞変形狭窄の直径は、4.2μm~6μmである、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、ここで、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記アジュバントが、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR9アゴニストを含む、請求項14~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記抗原が、疾患関連抗原、感染性疾患抗原、またはがん抗原を含む、請求項14~18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月28日に出願された米国仮特許出願第62/812,225号、2019年3月11日に出願された欧州特許出願第19161964.2号、2019年4月30日に出願された米国仮特許出願第62/841,089号、2019年8月14日に出願された米国仮特許出願第62/886,799号、2019年11月8日に出願された米国仮特許出願第62/933,304号、および2019年12月16日に出願された米国仮特許出願第62/948,732号の利益を主張し、これらのそれぞれの全内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
ASCIIテキストファイルにおける配列表の提出
ASCIIテキストファイルにおける以下の提出の内容は、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる:コンピューター可読形式(CRF)の配列表(ファイル名:750322002241SEQLIST.TXT、記録日:2020年2月24日、サイズ:15KB)。
【0003】
発明の分野
本開示は、一般に、抗原および/またはアジュバントを含む末梢血単核細胞(PBMC)、そのようなPBMC細胞を製造する方法、および例えば個体における免疫応答をモジュレートするための、そのようなPBMCを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
免疫療法は、受動的または能動的のいずれかの、2つの主な種類の介入に分けることができる。受動的プロトコールは、事前に活性化されたおよび/もしくは操作された細胞、疾患特異的治療用抗体、ならびに/またはサイトカインの投与を含む。能動免疫療法の戦略は、in vivoで免疫系エフェクター機能を刺激することを対象とする。いくつかの現在の能動的プロトコールは、疾患関連ペプチド、溶解物、または同種異系細胞全体によるワクチン接種戦略、腫瘍抗原送達のためのビヒクルとしての自家DCの注入、および免疫チェックポイントモジュレーターの注入を含む。Papaioannou, Nikos E., et al. Annals of translational medicine 4.14 (2016)を参照されたい。
【0005】
疾患関連抗原によって刺激されたCD8細胞傷害性Tリンパ球(CTL)およびCD4ヘルパーT(Th)細胞は、罹患細胞を標的にし、破壊する潜在力を有するが、内因性T細胞応答を誘導するための現在の方法は、課題に直面している。
特許出願および刊行物を含む、本明細書において引用されるすべての参照文献は、それらの全体が参照により組み込まれる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】Papaioannou, Nikos E., et al. Annals of translational medicine 4.14 (2016)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の簡単な概要
本発明は、個体における免疫応答の刺激のための抗原を含む末梢血単核細胞(PBMC)を提供する。一部の実施形態では、抗原は、Cell Squeeze(登録商標)プラットフォームを使用して、細胞内に送達される。本発明者らは、PBMCの混合集団が、純粋なB細胞およびT細胞の集団よりも高い有効性を有することを予想外にも見出した。加えて、本発明は、少なくとも一部分において、アジュバントによるPBMCの調整が、PBMCが個体に投与される場合に、増加した免疫刺激をもたらすPBMCの抗原提示細胞の活性化を増加させたという予想外の発見に基づく。
【0008】
一部の態様では、本発明は、抗原を含む複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性である、複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、抗原を含む複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性であり、抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、複数の改変PBMCを提供する。一部の態様では、本発明は、抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性であり、抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、抗原およびアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMCを提供する。
【0009】
一部の態様では、本発明は、PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、抗原をPBMCに導入する前に、PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMCを提供する。
【0010】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するためのアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原を含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原およびアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原およびアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを提供する。
【0011】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、本明細書の記載に従って抗原および/またはアジュバントを含み、プロセスは、抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原および/またはアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するためのアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プロセスは、インプットPBMCおよび/または改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む。
【0012】
一部の態様では、本発明は、手術、治療、または診断による、ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための、本明細書に記載の複数の改変PBMCを含む組成物を提供する。一部の実施形態では、本発明は、がん、感染性疾患、またはウイルス関連疾患の処置における使用のための、本明細書に記載の複数の改変PBMCを含む組成物を提供する。
【0013】
一部の態様では、本発明は、医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、手術、治療、または診断によるヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、個体おけるHPV関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、個体におけるHPV関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。
【0014】
一部の態様では、本発明は、個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置するための医薬の製造における抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物の使用を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、本発明は、HPV関連疾患を処置するための医薬の製造における抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物の使用を提供し、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。
【0015】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップであって、アジュバントはCpG ODNであり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップであって、アジュバントはCpG ODNであり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。好ましい実施形態では、アジュバントはCPG7909である。
【0016】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたヒトパピローマウイルス(HPV)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたHPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたHPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたHPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。
【0017】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約34μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約34μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。
【0018】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCを提供する。
【0019】
一部の態様では、本発明は、個体における免疫応答を刺激するための方法であって、a)配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびb)アジュバントを個体に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0020】
一部の態様では、本発明は、個体における免疫応答を刺激するための方法であって、a)配列番号19のアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびb)アジュバントを個体に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、個体における免疫応答を刺激するための方法であって、a)配列番号23のアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびb)アジュバントを個体に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、個体における免疫応答を刺激するための方法であって、a)配列番号19および/または配列番号23のアミノ酸配列を含む複数の抗原を含む複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびb)アジュバントを個体に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、個体における免疫応答を刺激するための方法であって、a)配列番号19および配列番号23のアミノ酸配列からなる複数の抗原を含む複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびb)アジュバントを個体に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、複数の抗原は、非共有結合的に連結されたペプチドのプール内に含有される。一部の実施形態では、複数の抗原は、非共有結合的に連結されたペプチドのプール内に含有され、それぞれのペプチドは、1つ以下の抗原を含む。一部の実施形態では、複数の抗原は、非共有結合的に連結されたペプチドのプール内に含有され、配列番号19のアミノ酸配列および配列番号23のアミノ酸は、別々のペプチド内に含有される。
【0021】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;b)抗原を含む調整された複数のPBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;b)複数のPBMCに抗原を導入するステップ;およびc)抗原を含む調整された複数のPBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。一部の実施形態では、方法は、アジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原を含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原およびアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原およびアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。
【0022】
一部の態様では、本発明は、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;c)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびd)アジュバントを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびd)アジュバントを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供する。
【0023】
一部の態様では、本発明は、個体に抗原と会合した複数のPBMCを投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法を提供し、複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)抗原がインプットPBMCの細胞表面と会合するのを可能にするのに十分な時間、複数のインプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原と会合した複数のPBMCを作出するステップ;およびb)複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、方法は、アジュバントを個体に投与するステップをさらに含む。
【0024】
一部の態様では、本発明は、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するための方法であって、PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法を提供する。一部の実施形態では、方法は、アジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原を含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む複数の改変PBMCを作出する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原およびアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原およびアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、以下のステップ:a)抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法を提供する。一部の実施形態では、方法は、インプットPBMCおよび/または改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
抗原を含む複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性である、複数の改変PBMC。
(項目2)
前記抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、項目1に記載の複数の改変PBMC。
(項目3)
前記複数のPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、または単球のうちの2つまたはそれよりも多くを含む、項目1または2に記載の複数の改変PBMC。
(項目4)
抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMC。
(項目5)
前記抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、項目4に記載の調整された複数の改変PBMC。
(項目6)
抗原およびアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMC。
(項目7)
前記複数のPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、または単球のうちの2つまたはそれよりも多くを含む、項目4~6のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
(項目8)
前記PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、項目4~7のいずれか一項に記載の調整された複数のPBMC。
(項目9)
抗原を含む調整された複数のPBMCであって、前記PBMCを調整するのに十分な時間、前記複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、続いて前記抗原を前記PBMCに導入し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMC。
(項目10)
抗原を含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む複数の改変PBMC。
(項目11)
抗原を含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出する、抗原を含む複数の改変PBMC。
(項目12)
抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
(項目13)
抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
(項目14)
前記プロセスは、前記改変PBMCを調整するための前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原、または前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、項目12または13に記載の抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
(項目15)
抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原および前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原および前記アジュバントとともにインキュベートするステップそれによって、前記抗原およびアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMC。
(項目16)
抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
(項目17)
抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)前記アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMC。
(項目18)
抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)前記抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMC。
(項目19)
前記プロセスは、
前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および/または前記アジュバントを含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
をさらに含む、項目10、11、15、17および18のいずれか一項に記載の抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMC。
(項目20)
前記プロセスは、前記インプットPBMCおよび/または前記改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む、項目1~19のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目21)
前記狭窄の直径は、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約99%である、項目10~20のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目22)
前記狭窄の直径は、約4.2μm~約6μmである、項目10~21のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目23)
前記狭窄の直径は、約4.2μm~約4.8μmである、項目10~22のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目24)
前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、ここで、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、項目10~23のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目25)
前記複数の改変PBMCは、前記改変PBMCを調整するために、約1時間~約24時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、項目8、9、12~14、16および19~24のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
(項目26)
前記複数の改変PBMCは、前記改変PBMCを調整するために、約2時間~約10時間または約3時間~約6時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、項目8、9、12~14、16および19~24のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
(項目27)
前記抗原および/または前記アジュバントは、前記複数のPBMC中の細胞の少なくとも約70%に存在する、項目1~26のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目28)
前記アジュバントは、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR9アゴニストである、項目6~9および12~27のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目29)
前記アジュバントはCpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)である、項目6~9および12~28のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目30)
前記抗原は疾患関連抗原である、項目1~29のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目31)
前記抗原はヒトパピローマウイルス(HPV)抗原である、項目1~30のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目32)
前記細胞は、共刺激分子のうちの1つまたは複数の発現を増加させるようにさらに改変されている、項目1~31のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目33)
前記共刺激分子は、B7-H2(ICOSL)、B7-1(CD80)、B7-2(CD86)、CD70、LIGHT、HVEM、CD40、4-1BBL、OX40L、TL1A、GITRL、CD30L、TIM4、SLAM、CD48、CD58、CD155、またはCD112である、項目32に記載の複数の改変PBMC。
(項目34)
前記細胞は、1つまたは複数のサイトカインの発現を増加させるようにさらに改変されている、項目1~33のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目35)
前記サイトカインは、IL-15、IL-12、IL-2、IFN-α、またはIL-21である、項目34に記載の複数の改変PBMC。
(項目36)
1つまたは複数の共刺激分子は、複数の非改変PBMC中のB細胞と比較して、前記調整された複数の改変PBMCのB細胞において上方制御され、ここで、前記共刺激分子は、CD80および/またはCD86である、項目4~9、12~14、16および19~35のいずれか一項に記載の複数の改変PBMC。
(項目37)
前記CD80および/またはCD86は、複数の調整されていないPBMC中のB細胞と比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、前記調整された複数の改変PBMCのB細胞において上方制御される、項目36に記載の複数の改変PBMC。
(項目38)
前記改変PBMCは、複数の調整されていないPBMCと比較して、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の増加した発現を有する、項目4~9、12~14、16および19~37のいずれか一項に記載の調整された複数の改変PBMC。
(項目39)
IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の前記発現は、複数の調整されていないPBMCと比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く増加している、項目38に記載の調整された複数の改変PBMC。
(項目40)
項目1~39のいずれか一項に記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
(項目41)
医薬としての使用のための、項目1~39のいずれか一項に記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
(項目42)
手術、治療、または診断による、ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための、項目1~39のいずれか一項に記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
(項目43)
がん、感染性疾患、またはウイルス関連疾患の処置における使用のための、項目40~42のいずれか一項に記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
(項目44)
前記改変PBMCは、免疫チェックポイント阻害剤の投与の前、それと並行して、または後の投与のためのものである、項目40~43のいずれか一項に記載の組成物。
(項目45)
前記免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、TIM-3、TIGIT、VISTA、TIM1、B7-H4(VTCN1)、またはBTLAのうちのいずれか1つを標的にする、項目44に記載の組成物。
(項目46)
前記改変PBMCは、治療剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、項目40~43のいずれか一項に記載の組成物。
(項目47)
個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置するための医薬の製造における抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物の使用であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、使用。
(項目48)
個体における免疫応答を刺激するための方法であって、
a)PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;
b)前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目49)
個体における免疫応答を刺激するための方法であって、
a)PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;b)抗原を前記複数のPBMCに導入するステップ;および
c)前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目50)
個体における免疫応答を刺激するための方法であって、
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目51)
前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、項目50に記載の方法。
(項目52)
個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原および前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目53)
個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
c)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目54)
個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目55)
個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目56)
個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMsの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ;および
d)アジュバントを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目57)
個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ;および
d)アジュバントを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目58)
前記プロセスが、前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップをさらに含む、項目52および54~57のいずれか一項に記載の方法。
(項目59)
個体における免疫応答を刺激するための方法であって、前記個体に、抗原と会合した複数のPBMCを投与するステップを含み、複数の改変PBMCは、
a)抗原がインプットPBMCの細胞表面と会合するのを可能にするのに十分な時間、複数のインプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原と会合した前記複数のPBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製され、
b)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
(項目60)
前記免疫応答の刺激が、個体におけるがん、感染性疾患、またはウイルス関連疾患の処置における使用のためである、項目48~59のいずれか一項に記載の方法。
(項目61)
前記改変PBMCは、サイトカインの投与の前、それと並行して、または後に投与される、項目48~60に記載の方法。
(項目62)
前記サイトカインはIL-15である、項目61に記載の方法。
(項目63)
前記複数のPBMCまたは調整された複数のPBMCは、免疫チェックポイント阻害剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、項目48~60に記載の方法。
(項目64)
前記免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、VISTA、およびTIM-3のいずれか1つを標的にする、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記複数のPBMCまたは調整された複数のPBMCは、治療剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、項目48~60に記載の方法。
(項目66)
前記治療剤は化学療法剤である、項目65に記載の方法。
(項目67)
抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するための方法であって、PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを作出するステップを含む、方法。
(項目68)
抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
(項目69)
前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、項目68に記載の方法。
(項目70)
抗原を含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
(項目71)
抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原および前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原および前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
(項目72)
抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
(項目73)
抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
(項目74)
抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
(項目75)
前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップをさらに含む、項目70、71、73および74のいずれか一項に記載の方法。
(項目76)
前記プロセスは、前記インプットPBMCおよび/または前記改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む、項目48~75のいずれか一項に記載の方法。
(項目77)
前記狭窄の直径は、約4.2μm~約6μmである、項目50~76のいずれか一項に記載の方法。
(項目78)
前記狭窄の直径は、約4.2μm~約4.8μmである、項目50~77のいずれか一項に記載の方法。
(項目79)
前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、ここで、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、項目50~78のいずれか一項に記載の方法。
(項目80)
前記複数の改変PBMCは、前記改変PBMCを調整するために、約1時間~約24時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、項目48~51、53、58、60~69、72および75~79のいずれか一項に記載の調整された方法。
(項目81)
前記複数の改変PBMCは、前記改変PBMCを調整するために、約2時間~約10時間または約3時間~約6時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、項目48~51、53、58、60~69、72および75~80のいずれか一項に記載の調整された方法。
(項目82)
前記アジュバントは、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR9アゴニストである、項目48、50~58、60~69および71~81のいずれか一項に記載の方法。
(項目83)
前記アジュバントはCpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)である、項目48、50~58、60~69および71~82のいずれか一項に記載の方法。
(項目84)
前記抗原は疾患関連抗原である、項目48~83のいずれか一項に記載の方法。
(項目85)
前記抗原はヒトパピローマウイルス(HPV)抗原である、項目84に記載の方法。
(項目86)
前記細胞は、共刺激分子のうちの1つまたは複数の発現を増加させるようにさらに改変されている、項目48~85のいずれか一項に記載の方法。
(項目87)
前記共刺激分子は、B7-H2(ICOSL)、B7-1(CD80)、B7-2(CD86)、CD70、LIGHT、HVEM、CD40、4-1BBL、OX40L、TL1A、GITRL、CD30L、TIM4、SLAM、CD48、CD58、CD155、CD112またはscFv抗CD28である、項目86に記載の方法。
(項目88)
前記細胞は、サイトカインの発現を増加させるようにさらに改変されている、項目48~87のいずれか一項に記載の方法。
(項目89)
前記サイトカインは、IL-15、IL-12、IL-2、IFN-α、またはIL-21である、項目88に記載の方法。
(項目90)
1つまたは複数の共刺激分子は、複数のインプットPBMC中のB細胞と比較して、前記調整された複数の改変PBMCのB細胞において上方制御され、ここで、前記共刺激分子は、CD80またはCD86である、項目48~51、53、58、60~69、71および73~89のいずれか一項に記載の方法。
(項目91)
前記CD80および/またはCD86は、複数の調整されていないPBMC中のB細胞と比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、前記調整された複数の改変PBMCのB細胞において上方制御される、項目90に記載の方法。
(項目92)
前記調整された改変PBMCは、複数の調整されていないPBMCと比較して、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の増加した発現を有する、項目48~51、53、58、60~69、71および73~91のいずれか一項に記載の方法。
(項目93)
IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の前記発現は、複数の調整されていないPBMCと比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍、または10倍よりも高く増加している、項目92に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1-1】図1Aは、E6および/またはE7 SLPのSQZが媒介する送達、ならびにその後のMHC-IにおけるE6およびE7エピトープそれぞれのプロセシングおよび提示を表す、複数のPBMC内の代表的な細胞の模式図である。代表的な細胞は、PBMC細胞型(T細胞、単球、NK細胞およびB細胞など)のうちのいずれか1つであり得る。
【0026】
図1-2】図1Bは、CpGアジュバントの供投与あり、またはなしの、HPV抗原を含むPBMCの個体への単剤療法の投与の増大フェーズにおけるコホートを代表する概略図である。丸の量は改変PBMCの相対用量を表し、矢印は投与を表し、二重らせんはCpGアジュバントを表し、「AVB」は追加ワクチンブーストを示す。
【0027】
図1-3】図1Cは、HPV抗原を含むPBMCおよびアテゾリズマブの個体への組合せ投与の増大フェーズにおけるコホートを代表する概略図である。丸の量は改変PBMCの相対用量を表し、矢印は投与を表し、「AVB」は追加ワクチンブーストを示す。
【0028】
図2図2Aは、デキストランのインキュベーション(エンドサイトーシス)、ならびに30、60および90psiの駆動圧力下でのデキストランのSQZが媒介する送達後の脾細胞中の亜集団の生存率を示す。図2Bは、エンドサイトーシス、または30、60および90psiの駆動圧力下でのSQZが媒介する送達によって送達されたデキストランを有する細胞のパーセンテージを示す。
【0029】
図3図3は、B細胞またはOVAをSQZロードされた脾細胞によって誘発される抗原特異的免疫応答に対する、細胞の調整およびCpGの供投与の効果を示す。
【0030】
図4図4は、OVAをSQZロードされたクラフト化脾細胞によって誘発される抗原特異的免疫応答に対する、脾細胞の調整、およびさまざまな濃度でのCpGの供投与の効果を示す。
【0031】
図5図5は、OVAをSQZロードされたクラフト化脾細胞によって誘発される抗原特異的免疫応答に対する、脾細胞の調整、およびCpGまたはIFNαの供投与の効果を示す。
【0032】
図6図6は、異なる細胞用量で、1回投与(プライム)または2回投与(プライム-ブースト)で投与された場合に、OVAをSQZロードされた調整されたクラフト化脾細胞によって誘発される抗原特異的免疫応答を示す。
【0033】
図7図7は、異なる用量で、1回投与(プライム)または2回投与(プライム-ブースト)で投与された場合に、(a)OVAをSQZロードされた調整されたB細胞、または(b)OVAをSQZロードされた調整されたクラフト化脾細胞によって誘発される抗原特異的免疫応答を示す。
【0034】
図8図8は、OVAをSQZロードされた成熟脾細胞によって誘発される抗原特異的免疫応答に対する、調整(CpGインキュベーション)の期間の効果を示す。
【0035】
図9図9は、E7を発現するTC1腫瘍の阻害におけるE7 HPV抗原をSQZロードされた成熟脾細胞の用量依存性効果を示す。
【0036】
図10-1】図10Aは、ヒトPBMC(上)およびマウス脾細胞(下)内のB細胞亜集団における活性化マーカーに対するCpGインキュベーションの効果を示す。
【0037】
図10-2】図10Bは、ヒトPBMCまたはマウス脾細胞がCpGとのインキュベーションに供された場合のサイトカイン/ケモカインプロファイルの変化を示す。
【0038】
図11図11は、ヒトPBMCが60psiの駆動圧力および3.5μmまたは4μmの狭窄の幅でのSQZが媒介する送達に供された場合の、細胞の組成およびMHC-Iレベルの変化を示す。
【0039】
図12-1】図12Aは、60psiの駆動圧力および3.5μmまたは4μmの狭窄の幅でのSQZが媒介する送達に供されたヒトPBMC内のCD3T細胞またはCD14単球の生存率およびそれらへのペイロード送達を示す。
【0040】
図12-2】図12Bは、60psiの駆動圧力および3.5μmまたは4μmの狭窄の幅でのSQZが媒介する送達に供されたヒトPBMC内のCD20B細胞またはCD56NK細胞の生存率およびそれらへのペイロード送達を示す。
【0041】
図13図13は、3.5μmまたは4μmの狭窄の幅を使用するSQZが媒介するプロセスを介してE7 HPV抗原をロードされた成熟ヒトPBMCと共培養された場合の、PBMC集団(下)を有するサブセットの送達とE7特異的レスポンダー細胞(上)の刺激との相関を示す。
【0042】
図14図14は、45psiまたは60psiの駆動圧力、3.5μm、4μmまたは4.5μmの狭窄の幅、および室温(上)または氷上(下)で行われるプロセスでのSQZが媒介するプロセスを介してE7 HPV抗原をロードされた成熟ヒトPBMCと共培養された場合の、E7特異的レスポンダー細胞の刺激を示す。
【0043】
図15図15の上パネルは、pp65をSQZロードされたヒトPBMC、またはpp65をSQZロードされ、アジュバントを用いて成熟させたヒトPBMCと(1μMのCpGの存在下または非存在下)共培養された場合の、pp65特異的レスポンダー細胞の刺激を示す。
【0044】
図15の下パネルは、(a)pp65をSQZロードされたヒトPBMC、もしくはpp65をSQZロードされ、アジュバントを用いて成熟させたヒトPBMCと1μMのCpGの存在下で共培養された場合の、または(b)pp65をSQZロードされたヒトT細胞、もしくはpp65をSQZロードされ、アジュバントを用いて成熟させたヒトT細胞と共培養された場合の、pp65特異的レスポンダー細胞の刺激を示す。
【0045】
図16図16は、レスポンダーがpp65 CMV抗原をSQZロードされた成熟ヒトPBMCと共培養された場合の、pp65特異的レスポンダー細胞の刺激に対する、(a)さまざまなアジュバントによるPBMC成熟、および(b)SQZロードにおいて使用されるpp65抗原の濃度の効果を示す。
【0046】
図17図17は、pp65 CMV抗原をSQZロードされた成熟ヒトPBMCと共培養された場合の、pp65特異的レスポンダー細胞の刺激に対する、3または24時間のインキュベーション時間でのCpG、R837およびR848の異なるアジュバントによるPBMC成熟の効果を示す。
【0047】
図18図18は、pp65 CMV抗原をSQZロードされた調整されたマウス脾細胞によって誘発される抗原特異的応答に対する、SQZが媒介するロードの前、対、後の脾細胞の調整の効果を示す。
【0048】
図19図19は、E7を発現する腫瘍を持つマウスに、pp65がロードされた脾細胞単独(群B)、化学療法(シスプラチン)単独(群C、D、G)、または化学療法と組み合わせたpp65がロードされた脾細胞(群E、F、H)を投与した場合の、腫瘍阻害に対する効果を示す。
【0049】
図20図20Aは、室温または氷上での3kDaのデキストランのヒトPBMCの亜集団へのSQZが媒介する送達の有効性を示す。図20Bは、50psiまたは70paiの駆動圧力での3kDaのデキストランのヒトPBMCの亜集団へのSQZが媒介する送達の有効性を示す。
【0050】
図21図21AおよびBは、E7を発現する腫瘍を持つマウスに、E7 HPV抗原がSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を投与した場合の、腫瘍阻害(図21A)および生存の改善(図21B)に対する、脾細胞の調整またはCpG供投与の効果を示す。
【0051】
図22図22は、OVA抗原をSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞によって誘発される抗原特異的応答に対する、CpGもしくはIFNαの供投与あり、またはなしでの脾細胞の調整の効果を示す。
【0052】
図23-1】図23A~23Hは、SQZ処理に供されたか、または処理されていないクラフト化マウス脾細胞内のB細胞マーカーのCD86(図23A~D)およびH-2kb(図23E~H)の発現に対する、CpG1826とのインキュベーションあり、またはなしの脾細胞の調整の効果を示す。
図23-2】同上。
図23-3】同上。
図23-4】同上。
【0053】
図24-1】図24A~24Dは、非処置マウス(図24A)、1μgのCpG1826 IVのみを注射されたマウス(図24B)、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞で免疫されたマウス(図24C)、またはE7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を共注射され、1μgのCpG1826 IVを共注射されたマウス(図24D)における循環サイトカインのレベルを示す。
図24-2】同上。
図24-3】同上。
図24-4】同上。
【0054】
図25図25は、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞(M-SQZ-Spleno-HPV)、および処理されていないクラフト化マウス脾細胞の循環動態を示す。
【0055】
図26-1】図26A~26Eは、E7特異的T細胞の浸潤の量を示し、図26Fは、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞、またはされていないクラフト化マウス脾細胞による免疫付与後の経時的な腫瘍体積を示す。腫瘍環境における生細胞あたりのCD8+T細胞のパーセンテージ、および腫瘍量あたりのCD8+T細胞の数を、図26Aおよび26Dにそれぞれ示す。腫瘍環境における生細胞あたりのE7特異的T細胞のパーセンテージ、および腫瘍量あたりのE7特異的T細胞の数を、図26Cおよび26Eにそれぞれ示す。腫瘍環境におけるCD8+T細胞あたりのE7特異的T細胞のパーセンテージを図26Bに示す。
図26-2】同上。
図26-3】同上。
【0056】
図27-1】図27A~27Dは、OVAをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞によるか、もしくはOVAとともにインキュベートされたクラフト化マウス脾細胞(インキュベーション対照)による刺激によるか、または刺激なし(OT-I対照)での、WTまたはMHC-I -/-マウスにおけるOVA特異的T細胞(OT-I CD8 T細胞)のin vivo増殖の量を示す。図27Aおよび27Cは、2反復の実験についてのレシピエントのリンパ節におけるそれぞれのOT-I増殖を示す。図27Bおよび27Dは、2反復の実験についてのレシピエントの脾臓におけるそれぞれのOT-I増殖を示す。
図27-2】同上。
【0057】
図28-1】図28A~28Eは、OVAをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞(図28A)、またはOVAをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞の示されたサブセット(図28B、28C、28D、28Eについてそれぞれ、B細胞、T細胞、単球、NK細胞のサブセット)との共培養後のOT-I CD8 T細胞における活性化マーカーのCD69の増殖および発現を示す。
図28-2】同上。
図28-3】同上。
【0058】
図29-1】図29A~29Fの上パネルは、それぞれの試料についてのZ-stackの中央からの共焦点イメージングを示し、形質膜の局在化(CD45染色、PM、上パネル)、FAM標識HPV SLPの局在化(SLP、上から2番目のパネル)、およびそれらの相対的な局在化を示す重ね合わせ(重ね合わせ、上から3番目のパネル)を実証するが、図29の下パネルは、RPMI中でSQZ処理されたヒトPBMC(図29A、29C、29E)またはFAM標識されたE6、E7もしくはE6+E7 SLPをSQZロードされたヒトPBMC(それぞれ図29B、29D、29F)についてのそれぞれの重ね合わせパネルに示す白線に沿って、細胞の中央を横断するライントレースを示す。
図29-2】同上。
図29-3】同上。
図29-4】同上。
図29-5】同上。
図29-6】同上。
【0059】
図30図30は、CFSE希釈物(左パネル)およびその後の定量(右パネル)によって測定された、非処置のままにしたか(NC)、gp100 SLPとともにインキュベートされたか(インキュベーション対照)、gp100 SLPをSQZロードされたか(圧搾)、またはgp100 SLPでパルス(PP)された、B細胞の共注射後のgp100特異的T細胞の増殖を示す。
【0060】
図31図31は、非処置マウス、またはE7 SLPをSQZロードされたクラフト化脾細胞を予防的に投与されたマウスにおける移植されたTC-1腫瘍の腫瘍体積の変化を示す。非処置コホートIは、0日目にTC-1腫瘍を移植された。非処置コホートIIは、60日目にTC-1腫瘍を移植された。SQZロードされた脾細胞で処置されたマウスに、0日目および60日目の両方にTC-1腫瘍を移植した。
【0061】
図32図32は、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化脾細胞の治療的処置後の移植されたTC-1腫瘍の腫瘍体積の変化を示す。マウスを、プライミングの単一用量(移植後10日目)またはプライムおよびブーストレジメン下(移植後、10日目にプライム、17日目および24日目にブースト)のいずれかとして投与された、0.1×10個または1.0×10個のSQZロードされた脾細胞で処置した。
【0062】
図33図33AおよびBは、E7を発現する腫瘍を持つマウスに、HPV E7抗原をSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を投与した場合の、腫瘍阻害(図33A)および生存の改善(図33B)に対する、脾細胞の調整またはCpG供投与の効果を示す。
【0063】
図34図34は、クラフト化脾細胞が、積み荷なしでSQZ処理されたか(SQZのみ)、またはOVAの存在下でSQZ処理された(SQZ+OVA)後、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の脾細胞の亜集団中で、OVAから処理されたエピトープのSIINFEKL(配列番号54)のMHC-I提示の程度を示す。
【0064】
図35図35は、HPV16 E7抗原をSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞によって誘発される抗原特異的応答についての脾細胞投与の用量依存性の有効性を示す。
【0065】
図36-1】図36A~36Cは、E7特異的T細胞の浸潤の量を示し、図36Dは、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞、もしくはペプチドワクチンよる免疫付与後、または非処置のままの、経時的な腫瘍体積を示す。腫瘍環境における生細胞あたりのCD45+白血球のパーセンテージ、CD45+細胞中のCD8+T細胞の数、および腫瘍環境におけるCD8+T細胞あたりのE7特異的T細胞のパーセンテージを、図36A、36Bおよび36Cにそれぞれ示す。
図36-2】同上。
【0066】
図37図37Aは、典型的な研究環境においてSQZ処理細胞の数、対、製造環境においてSQZ処理細胞の数を示す。図37Bは、デキストランとのインキュベーション後、またはデキストランの存在下でのSQZ処理後のPBMCの生存率を示す。図37Cは、PBMC、ならびにB細胞(CD20+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型について、インキュベーション後にデキストランで陽性の細胞、またはデキストランをSQZ処理細胞のパーセンテージを示す。
【0067】
図38図38Aは、PBMCに、非処置のままにしたか(NC)、空のペイロードをSQZ処理したか(空SQZ)、またはCD86をコードするmRNAをSQZロードした(SQZ)後、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)のPBMC亜集団内のCD86を発現する細胞のパーセンテージを示す。図38Bは、PBMCに、空のペイロードをSQZ処理し(空SQZ)、またはIFNα2をコードするmRNAをSQZロードした(SQZ)後、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)のPBMC亜集団内のIFNα2を発現する細胞のパーセンテージを示す。
【0068】
図39図39Aは、PBMCに、空のペイロードをSQZ処理し(空SQZ)、またはCD86をコードするmRNAをSQZロードした(SQZ)後、72時間にわたるT細胞(CD3+)のPBMC亜集団内のCD86発現のパーセンテージを示す。図39Bは、PBMCに、空のペイロードをSQZ処理し(空SQZ)、または4-1BBLをコードするmRNAをSQZロードした(SQZ)後、72時間にわたるT細胞(CD3+)のPBMC亜集団内の4-1BBLを発現する細胞のパーセンテージを示す。
【0069】
図40図40は、PBMCに、非改変eGFP mRNA、または5-メトキシウリジン骨格改変(5moU)を持つeGFP mRNAを、0μg/mL~200μg/mLのmRNA濃度でSQZ処理した後の、T細胞(CD3+)のPBMC亜集団内のeGFP発現の量を示す。
【0070】
図41図41は、PBMCに、非処置のままにしたか(NC)、またはIL-12、IFNαもしくはIL-2をそれぞれコードするmRNAをSQZ処理した(SQZ)後の、PBMCによるIL-12、IFNαまたはIL-2のサイトカインの分泌の度合いを示す。
【0071】
図42-1】図42Aは、エフェクター免疫細胞応答の刺激における増強された抗原提示細胞からのシグナル1、2、3の概略図を示す。図42Bは、PBMCに、CD70または4-1BBLをそれぞれコードするmRNAをSQZ処理した後、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)のPBMC亜集団内の48時間にわたるシグナル2のエフェクターの発現の量を示す。図42Cは、PBMCに、IFNα2またはIL-2をそれぞれコードするmRNAをSQZ処理した後の、24時間にわたるPBMCによるシグナル3のエフェクターの分泌の量を示す。
図42-2】同上。
【0072】
図43図43Aは、非刺激か、SQZ処理の前にConAで刺激されたか、SQZ処理の後にconAで刺激されたPBMCについて、PBMCにおけるeGFPの翻訳および発現の量を示し、ここで、PBMCは、eGFPをコードするmRNAの存在下でSQZ処理された。図43Bは、PBMCがCD86をコードするmRNAの存在下でSQZ処理された場合の、非刺激、またはSQZ処理の前にConAで刺激されたPBMCにおけるCD86の発現の量を示す。
【0073】
図44-1】図44Aは、シグナル2およびシグナル3のエフェクターmRNAが、SQZロードの後にクラフト化マウス脾細胞において翻訳されたかどうかを研究する実験の概略図を示す。図44Bは、クラフト化脾細胞が、CD70、CD80、CD86またはOX40LをそれぞれコードするmRNAの存在下でSQZ処理された後、クラフト化マウス脾細胞におけるCD70、CD80、CD86またはOX40Lの発現の量を示す。図44Cは、クラフト化脾細胞が、IL-12、IL-2またはIFNα2をそれぞれコードするmRNAの存在下でSQZ処理された後、クラフト化マウス脾細胞によるIL-12、IL-2またはIFNα2の分泌の量を示す。
図44-2】同上。
【0074】
図45-1】図45Aは、クラフト化マウス脾細胞におけるシグナル2およびシグナル3のエフェクターmRNAのSQZロードが、抗原特異的T細胞応答を刺激する能力の増強を促進し得るかどうかを研究する実験の概略図を示す。図45Bは、OVAペプチド、およびシグナル2のエフェクター(CD70、CD80またはCD86)をコードするmRNAをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞との共培養におけるOVA特異的T細胞の活性化の度合いを示した。図45Cは、OVAペプチド、およびシグナル3のエフェクターIL-2をコードするmRNAをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞との共培養におけるOVA特異的T細胞の活性化の度合いを示した。
図45-2】同上。
【0075】
図46-1】図46Aは、それぞれの抗原(E7、HSV GD1、MART-1、pp65またはインフルエンザM1)をコードするmRNAをSQZロードされたヒトPBMCとの共培養における抗原特異的レスポンダーT細胞の活性化の量を示す。図46Bおよび46Cは、PBMCを、E7またはM1をそれぞれコードするmRNAの存在下でSQZ処理した後の、PBMCにおけるE7またはM1の翻訳および発現の量を示す。
図46-2】同上。
【0076】
図47-1】図47Aは、抗原特異的T細胞応答の刺激におけるロードされたマウス脾細胞の効力に関して、mRNA、対、抗原のタンパク質形態のSQZロードを比較する実験の概略図を示す。図47Bは、OVAタンパク質、またはOVAをコードするmRNAをSQZロードされたマウス脾細胞との共培養における活性化されたOVA特異的T細胞の量を示す。
図47-2】同上。
【0077】
図48-1】図48Aおよび48Bは、E7をロードされたクラフト化脾細胞および抗CTLA4投与の組合せが、E7を有する腫瘍TC1に対する治療効果の改善をもたらすかどうかを研究する実験の実験設計および概略図をそれぞれ示す。図48C、48D、48Eおよび48Fは、E7を発現する腫瘍を持つマウスに、HPV E7抗原をSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を、抗CTLA4抗体のさらなる投与のあり、またはなしで投与した場合の、腫瘍成長阻害(図48C)、腫瘍出現の遅延または阻害(図48Dおよび48E)、および生存の改善(図48F)に対する腫瘍抗原をロードされた脾細胞および免疫チェックポイント阻害剤の組合せの追加の治療効果を示す。
図48-2】同上。
図48-3】同上。
図48-4】同上。
図48-5】同上。
【発明を実施するための形態】
【0078】
発明の詳細な説明
抗原提示細胞(APC)は、CTLの内因性活性化の誘導において重要な役割を果たす。この研究では、がんおよび炎症性疾患を含むさまざまな適応に対する免疫応答のモジュレートにおける使用のための、末梢血単核細胞(PBMC)を操作するCell Squeeze(登録商標)プラットフォームの実行を記載する。標的抗原および/またはアジュバントのPBMCへの効率的なサイトゾル送達を可能にすることによって、このプラットフォームは、非常に有効な標的抗原のMHC-I提示、およびin vivoでのCTLの刺激を誘導する能力を実証した。本発明者らは、PBMCの混合集団が、純粋なB細胞およびT細胞の集団単独よりも高い有効性を有することを予想外にも発見した。加えて、本発明者らは、調整されていない抗原がロードされたPBMCと比較して、個体に投与された場合に、アジュバントによるPBMCの調整が、より高い免疫刺激をもたらす抗原提示細胞の活性化を増加させることを予想外にも発見した。
【0079】
本出願は、一部の態様では、抗原およびアジュバントを含む改変PBMCであって、抗原は細胞内に存在する、改変PBMCを提供する。一部の実施形態では、抗原を含むPBMCは、個体への投与の前に、所定の期間、アジュバントの存在下でインキュベートされる(すなわち、PBMCは調整される)。一部の実施形態では、PBMCは、抗原をPBMCに導入する前に、所定の期間、アジュバントの存在下でインキュベートされる。
【0080】
一部の実施形態では、改変PBMCは、a)インプットPBMC細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMC細胞の摂動を引き起こして摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む改変PBMCを作出するステップによって調製される。個体における免疫応答をモジュレートするため、例えば、個体における免疫応答を増強するために、改変PBMCを使用する方法も提供される。一部の実施形態では、増強された免疫応答は抗原に向けられる。一部の実施形態では、細胞変形狭窄は、マイクロ流体チャネル、例えば、本明細書に記載のマイクロ流体チャネルのいずれかに含有される。
【0081】
一般技法
本明細書に記載または参照される技法および手順は、一般に、十分に理解されており、例えば、Molecular Cloning: A Laboratory Manual (Sambrook et al., 4th ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 2012);Current Protocols in Molecular Biology (F.M. Ausubel, et al. eds., 2003);the series Methods in Enzymology (Academic Press, Inc.);PCR 2: A Practical Approach (M.J. MacPherson, B.D. Hames and G.R. Taylor eds., 1995);Antibodies, A Laboratory Manual (Harlow and Lane, eds., 1988);Culture of Animal Cells: A Manual of Basic Technique and Specialized Applications (R.I. Freshney, 6th ed., J. Wiley and Sons, 2010);Oligonucleotide Synthesis (M.J. Gait, ed., 1984);Methods in Molecular Biology, Humana Press; Cell Biology: A Laboratory Notebook (J.E. Cellis, ed., Academic Press, 1998);Introduction to Cell and Tissue Culture (J.P. Mather and P.E. Roberts, Plenum Press, 1998);Cell and Tissue Culture: Laboratory Procedures (A. Doyle, J.B. Griffiths, and D.G. Newell, eds., J. Wiley and Sons, 1993-8);Handbook of Experimental Immunology (D.M. Weir and C.C. Blackwell, eds., 1996);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells (J.M. Miller and M.P. Calos, eds., 1987);PCR: The Polymerase Chain Reaction, (Mullis et al., eds., 1994);Current Protocols in Immunology (J.E. Coligan et al., eds., 1991);Short Protocols in Molecular Biology (Ausubel et al., eds., J. Wiley and Sons, 2002);Immunobiology (C.A. Janeway et al., 2004);Antibodies (P. Finch, 1997);Antibodies: A Practical Approach (D. Catty., ed., IRL Press, 1988-1989);Monoclonal Antibodies: A Practical Approach (P. Shepherd and C. Dean, eds., Oxford University Press, 2000);Using Antibodies: A Laboratory Manual (E. Harlow and D. Lane, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1999);The Antibodies (M. Zanetti and J. D. Capra, eds., Harwood Academic Publishers, 1995);およびCancer: Principles and Practice of Oncology (V.T. DeVita et al., eds., J.B. Lippincott Company, 2011)に記載されている広く利用されている方法論などの、従来の方法論を使用して、当業者によって一般的に用いられている。
【0082】
定義
本明細書を解釈する目的のために、以下の定義が適用され、適切である場合は常に、単数で使用されている用語は、複数も含み、逆もまた同様である。下記に説明する任意の定義が、参照により本明細書に組み込まれる任意の文書と矛盾する場合、説明する定義が優先されるものとする。
【0083】
本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」および「the」は、他に指示されない限り、複数の参照を含む。
【0084】
本明細書に記載の本発明の態様および実施形態は、「含む(comprising)」、「からなる(consisting)」および「から本質的になる(consisting essentially of)」の態様および実施形態を含むことが理解される。
【0085】
本明細書で使用される「約」という用語は、本技術分野における当業者に容易に公知である、それぞれの値についての通常の誤差範囲を指す。本明細書における「約」の値またはパラメーターへの言及は、その値またはパラメーターそれ自体を対象にする実施形態を含む(および記載する)。
【0086】
本明細書で使用される場合、「末梢血単核細胞」または「PBMC」は、丸形の核を有する血液細胞の異種集団を指す。PBMCの集団において見出され得る細胞の例としては、T細胞、B細胞、NK細胞(NKT細胞およびCIK細胞を含む)などのリンパ球、ならびにマクロファージおよび樹状細胞などの単球が挙げられる。本明細書で使用される「複数のPBMC」は、血液細胞の少なくとも2種類の細胞を含むPBMCの調製物を指す。一部の実施形態では、複数のPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、マクロファージ、または樹状細胞のうちの2つまたはそれよりも多くを含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、マクロファージ、または樹状細胞のうちの3つまたはそれよりも多くを含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、マクロファージ、または樹状細胞のうちの4つまたはそれよりも多くを含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、マクロファージ、および樹状細胞を含む。
【0087】
PBMCは、当技術分野において公知の手段によって単離することができる。例えば、PBMCは、他の血液細胞と比較して、PBMCの密度に基づいて、個体の末梢血から得ることができる。一部の実施形態では、PBMCは、Ficoll(例えば、ficoll勾配)を使用して、個体の末梢血から得られる。一部の実施形態では、PBMCは、ELUTRA(登録商標)細胞分離システムを使用して、個体の末梢血から得られる。
【0088】
一部の実施形態では、PBMCの集団は、個体から単離される。一部の実施形態では、複数のPBMCは、集団が、特定の個体に由来し、本明細書に記載の方法のいずれかによって操作され、特定の個体に戻される、PBMCの自家集団である。一部の実施形態では、複数のPBMCは、集団が、1つの個体に由来し、本明細書に記載の方法のいずれかによって操作され、第2の個体に投与される、PBMCの同種異系集団である。
【0089】
一部の実施形態では、複数のPBMCは、PBMCの再構成調製物である。一部の実施形態では、複数のPBMCは、PBMCの集団において典型的に見出される細胞を混合することによって、例えば、T細胞、B細胞、NK細胞、または単球のうちの2つまたはそれよりも多くの集団を混合することによって、作出され得る。一部の実施形態では、脾細胞の集団中の細胞の比は、ヒトPBMCの集団プロファイルをより良好に反映するように調節される(すなわち、クラフト化される)。例えば、B細胞は、ヒトPBMCの集団をより良好に反映するように脾細胞の集団から枯渇させてもよい。
【0090】
本明細書で使用される「ポア」という用語は、限定なく、材料内の孔、裂け目、空洞、開口部、割れ目、間隙または穿孔部を含む、開口を指す。一部の例では、(示される場合)用語は、本開示の表面内のポアを指す。他の例では、(示される場合)ポアは、細胞膜におけるポアを指すことができる。
【0091】
本明細書で使用される「膜」という用語は、ポアを含有する選択的な障壁またはシートを指す。用語は、境界または裏打ちとしての機能を果たす柔軟なシート様構造を含む。一部の例では、用語は、ポアを含有する表面またはフィルターを指す。この用語は、「細胞膜」という用語とは区別される。
【0092】
本明細書で使用される「フィルター」という用語は、ポアの選択的通過を可能にする多孔性物品を指す。一部の例では、用語は、ポアを含有する表面または膜を指す。
【0093】
本明細書で使用される「不均質」という用語は、構造または組成において、混ぜ合わされるか、または均一ではないものを指す。一部の例では、用語は、所与の表面内で多様なサイズ、形状または分布を有するポアを指す。
【0094】
本明細書で使用される「均質」という用語は、全体にわたって、構造または組成が一貫しているか、または均一であるものを指す。一部の例では、用語は、所与の表面内で一貫したサイズ、形状または分布を有するポアを指す。
【0095】
コード配列および制御配列などの核酸配列に関連する場合の「異種」という用語は、通常、互いに接合されない、および/または通常、特定の細胞と関連しない配列を表す。そのため、核酸構築物またはベクターの「異種」領域は、本来は、他の分子との関連で見出されない別の核酸分子内の、またはそれらに結合した核酸のセグメントである。例えば、核酸構築物の異種領域は、本来は、コード配列との関連で見出されない配列に隣接するコード配列を含み得る。異種コード配列の別の例は、コード配列それ自体が、本来は見出されない構築物(例えば、生来の遺伝子(native gene)と異なるコドンを有する合成配列)である。同様に、細胞に通常存在しない構築物で形質転換された細胞は、本発明の目的のために、異種とみなされるはずである。対立遺伝子変形形態または天然に存在する変異事象は、本明細書で使用される場合、異種DNAを生じさせない。
【0096】
ペプチド配列およびポリペプチド配列などのアミノ酸配列に関連する場合の「異種」という用語は、通常、互いに接合されない、および/または通常、特定の細胞と関連しない配列を表す。そのため、ペプチド配列の「異種」領域は、本来は、他の分子との関連で見出されない別のアミノ酸分子内の、またはそれらに結合したアミノ酸のセグメントである。例えば、ペプチド構築物の異種領域は、本来は、ペプチドのアミノ酸配列との関連で見出されない配列に隣接するペプチドのアミノ酸配列を含み得る。異種ペプチド配列の別の例は、ペプチド配列それ自体が、本来は見出されない構築物(例えば、生来の遺伝子からコードされる異なるアミノ酸を有する合成配列)である。同様に、細胞に通常存在しないアミノ酸構築物を発現するベクターで形質転換された細胞は、本発明の目的のために、異種とみなされるはずである。対立遺伝子変形形態または天然に存在する変異事象は、本明細書で使用される場合、異種ペプチドを生じさせない。
【0097】
「外因性」という用語は、細胞に関して、抗原またはアジュバントなどの作用物質への言及において使用される場合、細胞の外側から送達される(すなわち、細胞の外側由来の)作用物質を指す。細胞は、すでに存在するその作用物質を有してもよいし、有さなくてもよく、外因性作用物質が送達された後にその作用物質を産生してもよいし、産生しなくてもよい。
【0098】
本明細書で使用される場合、「阻害する」という用語は、特定の標的の存在または活性を、遮断する、低下させる、除去する、または他の方法で拮抗させる作用を指し得る。阻害は、部分的な阻害または完全な阻害を指し得る。例えば、免疫応答を阻害するとは、免疫応答の遮断、低下、除去、または任意の他の拮抗をもたらす任意の作用を指し得る。他の例では、核酸の発現の阻害としては、限定されるものではないが、核酸の転写の低下、mRNAの存在量の低下(例えば、mRNA転写をサイレンシングする)、mRNAの分解、mRNAの翻訳の阻害などが挙げられ得る。
【0099】
本明細書で使用される場合、「抑制する」という用語は、特定の標的の存在または活性を、減少させる、低下させる、妨げる、制限する、軽減する、または他の方法で減退させる作用を指し得る。抑制は、部分的な抑制または完全な抑制を指し得る。例えば、免疫応答を抑制するとは、免疫応答を減少させること、低下させること、妨げること、制限すること、軽減すること、または他の方法で減退させることをもたらす任意の作用を指し得る。他の例では、核酸の発現の抑制としては、限定されるものではないが、核酸の転写の低下、mRNAの存在量の低下(例えば、mRNA転写をサイレンシングする)、mRNAの分解、mRNAの翻訳の阻害などが挙げられ得る。
【0100】
本明細書で使用される場合、「増強する」という用語は、特定の標的の存在または活性を、改善する、ブーストする、高める、または他の方法で増加させる作用を指し得る。例えば、免疫応答を増強するとは、免疫応答を改善すること、ブーストすること、高めること、または他の方法で増加させることをもたらす任意の作用を指し得る。例示的な一例では、免疫応答を増強するとは、免疫応答を改善する、ブーストする、高める、もしくは他の方法で増加させるために、抗原および/またはアジュバントを用いることを指し得る。他の例では、核酸の発現を増強することとしては、限定されるものではないが、核酸の転写の増加、mRNAの存在量の増加(例えば、mRNA転写を増加させる)、mRNAの分解の減少、mRNAの翻訳の増加などが挙げられ得る。
【0101】
本明細書で使用される場合、「モジュレートする」という用語は、特定の標的の存在または活性を、変化させる、変える、変動させる、または他の方法で改変する作用を指し得る。例えば、免疫応答をモジュレートするとは、免疫応答を変化させること、変えること、変動させること、または他の方法で改変することをもたらす任意の作用を指し得る。他の例では、核酸の発現をモジュレートすることとしては、限定されるものではないが、核酸の転写における変化、mRNAの存在量における変化(例えば、mRNA転写を増加させる)、mRNAの分解における対応する変化、mRNAの翻訳における変化などが挙げられ得る。
【0102】
本明細書で使用される場合、「誘導する」という用語は、開始する、促す、刺激する、確立する、または他の方法で結果を生成する作用を指し得る。例えば、免疫応答を誘導するとは、所望の免疫応答を開始すること、促すこと、刺激すること、確立すること、または他の方法で生成することをもたらす任意の作用を指し得る。他の例では、核酸の発現を誘導することとしては、限定されるものではないが、核酸の転写の開始、mRNAの翻訳の開始などが挙げられ得る。
【0103】
本明細書で使用される「同種」という用語は、同じ生物体に由来する分子を指す。一部の例では、用語は、所与の生物体内で通常見出されるか、または発現する、核酸またはタンパク質を指す。
【0104】
本明細書で使用される「ポリヌクレオチド」または「核酸」という用語は、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドのいずれかの、任意の長さのポリマー形態のヌクレオチドを指す。そのため、この用語は、限定されるものではないが、一本鎖、二本鎖または多重鎖のDNAまたはRNA、ゲノムDNA、cDNA、DNA-RNAハイブリッド、あるいはプリンおよびピリミジン塩基、または他の天然の、化学的もしくは生化学的に修飾された、非天然もしくは誘導体化されたヌクレオチド塩基を含むポリマーを含む。ポリヌクレオチドの主鎖は、糖およびリン酸基(RNAまたはDNAにおいて典型的に見出され得る通り)、または修飾もしくは置換された糖もしくはリン酸基を含むことができる。あるいは、ポリヌクレオチドの主鎖は、ホスホルアミデートおよびホスホロチオエートなどの合成サブユニットのポリマーを含むことができ、そのため、オリゴデオキシヌクレオシドホスホルアミデート(P-NH2)、または混合ホスホルアミデート-ホスホジエステルオリゴマーであり得る。加えて、二本鎖ポリヌクレオチドは、相補鎖を合成すること、および適切な条件下で鎖をアニーリングすることによる、またはDNAポリメラーゼを適切なプライマーと共に使用して相補鎖をde novoで合成することによるいずれかで、化学合成の一本鎖ポリヌクレオチド生成物から得ることができる。
【0105】
「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は、アミノ酸残基のポリマーを指すために互換可能に使用され、最小の長さに限定されない。アミノ酸残基のそのようなポリマーは、天然または非天然のアミノ酸残基を含有し得、限定されるものではないが、ペプチド、オリゴペプチド、アミノ酸残基の二量体、三量体および多量体が挙げられる。全長タンパク質およびその断片は両方とも定義により包含される。用語は、ポリペプチドの発現後修飾、例えば、グリコシル化、シアリル化、アセチル化、リン酸化なども含む。さらにまた、本発明の目的のために、「ポリペプチド」は、タンパク質が所望の活性を維持する限り、天然配列に対する欠失、付加および置換(一般に、本来は、保存的)などの修飾を含むタンパク質を指す。これらの修飾は、部位特異的変異誘発によるような計画的なものであってもよく、またはタンパク質を産生する宿主の変異もしくはPCR増幅に起因するエラーによるなど偶発的なものであってもよい。
【0106】
本明細書で使用される場合、「アジュバント」という用語は、免疫応答を直接的にまたは間接的にのいずれかでモジュレートおよび/または発生させる物質を指す。一般に、アジュバントは、抗原と併せて投与されて、抗原単独と比較して抗原に対する免疫応答の増強をもたらす。一部の実施形態では、アジュバントは、複数のPBMCを調整するために使用される(例えば、実施例において実証する通り)。さまざまなアジュバントが本明細書に記載される。
【0107】
「CpGオリゴデオキシヌクレオチド」および「CpG ODN」という用語は、本明細書において、ホスフェートによって分離されるシトシンおよびグアニンのジヌクレオチド(本明細書において「CpG」ジヌクレオチドまたは「CpG」とも称する)を含有するDNA分子を指す。本開示のCpG ODNは、少なくとも1つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含有する。すなわち、CpGジヌクレオチド中のシトシンは、メチル化されない(すなわち、5-メチルシトシンではない)。CpG ODNは、部分的または完全なホスホロチオエート(PS)主鎖を有していてもよい。
【0108】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」または「薬学的に適合する」は、生物学的、または別段望ましくないものではない材料を意味し、例えば、材料は、任意の有意な望ましくない生物学的効果を引き起こすまたはそれが含有される組成物の他の構成要素のいずれかと有害な形式で相互作用することなく、患者に投与される医薬組成物に組み込まれ得る。薬学的に許容される担体または賦形剤は、好ましくは、毒性学的および製造試験の必要な基準を満たしており、ならびに/または米国食品医薬品局によって作られた不活性成分ガイド(Inactive Ingredient Guide)に含まれる。
【0109】
本明細書に記載の任意の構造的および機能的特徴について、これらの特徴を決定する方法は、当技術分野において公知である。
改変PBMC、組成物、および改変PBMCを作出する方法
改変PBMC
【0110】
ある特定の態様では、抗原を含む複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性である、複数の改変PBMCが提供される。他の態様では、抗原を含む複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性であり、抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、複数の改変PBMCが提供される。一部の態様では、抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の態様では、抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性であり、抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、調整された複数の改変PBMCが提供される。ある特定の態様では、抗原およびアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCであって、抗原は、改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードするmRNAを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の核酸は、1つまたは複数のビヒクルに運ばれ、1つまたは複数のビヒクルは、インプットPBMCに送達される。一部の実施形態では、ビヒクルは、ウイルスまたはウイルス関連粒子である。一部の実施形態では、ウイルスは、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)、バキュロウイルス、ヘルペスウイルス、またはレトロウイルスのうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、ウイルスはAAVを含む。一部の実施形態では、ビヒクルは、脂質系ビヒクル、例えばリポソームである。一部の実施形態では、ビヒクルはナノ粒子である。
【0111】
一部の態様では、配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCが提供される。他の態様では、配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。
【0112】
一部の態様では、配列番号19のアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCが提供される。他の態様では、配列番号19のアミノ酸配列を含む抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の態様では、配列番号23のアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCが提供される。他の態様では、配列番号23のアミノ酸配列を含む抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。
【0113】
一部の態様では、PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMCが提供される。他の態様では、抗原をPBMCに導入する前に、PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMCが提供される。
【0114】
一部の態様では、PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原をコードする核酸(例えば、mRNA)を含む調整された複数のPBMCが提供される。他の態様では、抗原をPBMCに導入する前に、PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原をコードする核酸(例えば、mRNA)を含む調整された複数のPBMCが提供される。
【0115】
抗原および/またはアジュバントは、狭窄が媒介する送達(SQZ)を使用してPBMCに導入することができる。したがって、一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0116】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するためのアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原を含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、1つまたは複数の核酸は、1つまたは複数のビヒクルに運ばれ、1つまたは複数のビヒクルは、インプットPBMCに送達される。一部の実施形態では、ビヒクルは、ウイルスまたはウイルス関連粒子である。一部の実施形態では、ウイルスは、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)、バキュロウイルス、ヘルペスウイルス、またはレトロウイルスのうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、ウイルスはAAVを含む。一部の実施形態では、ビヒクルは、脂質系ビヒクル、例えばリポソームである。一部の実施形態では、ビヒクルはナノ粒子である。
【0117】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原およびアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原およびアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0118】
一部の態様では、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0119】
ある特定の態様では、以下のステップ:a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCが提供される。ある態様では、以下のステップ:a)抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCが提供される。
【0120】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0121】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたヒトパピローマウイルス(HPV)抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0122】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
【0123】
c)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたHPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0124】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0125】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたHPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0126】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製されたHPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0127】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップであって、アジュバントはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0128】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、HPV抗原は、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0129】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、HPV抗原は、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0130】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、HPV抗原を含む改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0131】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、HPV抗原を含む改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0132】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0133】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。
【0134】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0135】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0136】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、抗原は、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0137】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、HPV抗原は、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0138】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、抗原を含む改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0139】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、HPV抗原を含む改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0140】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約1μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約1μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約10000:1~約1:10000である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約200:1である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約20:1である。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0141】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、プロセスは、抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原および/またはアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するためのアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。
【0142】
本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルに存在し、アジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の小胞に存在する。一部の実施形態では、小胞はエンドソームである。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の複数の区画に存在する。さらなる実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の少なくとも約70%に存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の、少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、または約99%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞の表面に結合している。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の、T細胞、B細胞、NK細胞および単球のそれぞれの細胞の少なくとも約70%に存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の、T細胞、B細胞、NK細胞および単球のそれぞれの細胞の少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、または約99%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の、T細胞、B細胞、NK細胞または単球のうちの1つまたは複数の細胞の少なくとも約70%に存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の、T細胞、B細胞、NK細胞および単球のうちの1つまたは複数の細胞の、少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、または約99%のうちのいずれか1つに存在する。
【0143】
一部の実施形態では、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つを含む組成物が提供される。一部の実施形態では、医薬としての使用のための、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つを含む組成物が提供される。一部の実施形態では、手術、治療、または診断による、ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つを含む組成物が提供される。一部の実施形態では、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つを含む、がんまたは感染性疾患の処置における使用のための組成物が提供される。一部の実施形態では、がん、感染性疾患、またはウイルス関連疾患の処置における使用のための、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つを含む組成物が提供される。一部の実施形態では、がんは、頭頸部がん、子宮頸がん、外陰がん、膣がん、陰茎がん、肛門がん、肛門周囲がん、肛門性器がん、口腔がん、または唾液腺がんである。一部の実施形態では、感染性疾患は、HIV、HPV、EBV、MCV、HBV、またはHCVと関連する。一部の実施形態では、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つ、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物がある。一部の実施形態では、組成物は、がんまたは感染性疾患の処置のためのものである。
【0144】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードするmRNAを含む。
組成物
【0145】
ある特定の態様では、医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0146】
一部の態様では、手術、治療、または診断によるヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0147】
一部の態様では、医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0148】
一部の態様では、ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0149】
一部の態様では、個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0150】
一部の態様では、個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0151】
一部の態様では、個体におけるHPV関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0152】
一部の態様では、個体におけるHPV関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0153】
一部の態様では、個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置するための医薬の製造における抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物の使用が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0154】
一部の態様では、HPV関連疾患を処置するための医薬の製造における抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物の使用が提供され、調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0155】
本明細書に記載の組成物のいずれか1つによる一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約1μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約1μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約10000:1~約1:10000である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約200:1である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約20:1である。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0156】
本明細書に記載の組成物のいずれか1つによる一部の実施形態では、プロセスは、抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原および/またはアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するためのアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。
【0157】
本明細書に記載の組成物のいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルに存在し、アジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の小胞に存在する。一部の実施形態では、小胞はエンドソームである。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の複数の区画に存在する。さらなる実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の少なくとも約70%に存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の、少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、または約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞の表面に結合している。
【0158】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードするmRNAを含む。
複数の改変PBMCを作出する方法
【0159】
一部の態様では、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するための方法であって、PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップを含む、方法も提供される。
【0160】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法がある。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0161】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0162】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原およびアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原およびアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0163】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原およびアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原およびアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0164】
ある特定の態様では、以下のステップ:a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0165】
一部の態様では、以下のステップ:a)抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。
【0166】
ある特定の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0167】
ある特定の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0168】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0169】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0170】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0171】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップであって、アジュバントはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0172】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、一部の実施形態では、HPV抗原を含む改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0173】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、抗原を含む改変PBMCは、アジュバントとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0174】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0175】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0176】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0177】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含む、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0178】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、抗原を含む改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0179】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、抗原を含む改変PBMCは、アジュバントとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0180】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約1μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約1μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約10000:1~約1:10000である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約200:1である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約20:1である。
【0181】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、プロセスは、抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原および/またはアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するためのアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。
【0182】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルに存在し、アジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の小胞に存在する。一部の実施形態では、小胞はエンドソームである。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の複数の区画に存在する。さらなる実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の少なくとも約70%に存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の、少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、または約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞の表面に結合している。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数の改変PBMC内のT細胞、B細胞、NK細胞または単球の1つまたは複数の細胞の、少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数の改変PBMC内のT細胞、B細胞、NK細胞または単球のそれぞれの細胞の、少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、または約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。
【0183】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、プロセスは、インプットPBMCおよび/または改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む。
個体における応答を刺激する方法
【0184】
一部の態様では、本発明は、がんもしくは感染性疾患を処置および予防する、ならびに/またはがんもしくは感染性疾患を有する個体における免疫応答をモジュレートするための方法であって、複数の改変PBMCを含む組成物を個体に投与するステップを含み、改変PBMCは、細胞内にがんまたは感染性疾患に関連する抗原を含む、方法を提供する。
【0185】
一部の実施形態では、個体における免疫応答を刺激するための方法であって、本明細書に記載の、複数の改変PBMC、組成物、または医薬組成物のいずれか1つを個体に投与するステップを含む、方法が提供される。
【0186】
ある特定の態様では、個体における免疫応答を刺激するための方法であって、a)配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびb)アジュバントを個体に投与するステップを含む、方法が提供される。
【0187】
ある特定の態様では、以下のステップ:a)PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;b)抗原を含む調整された複数のPBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。
【0188】
一部の態様では、以下のステップ:a)PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;b)複数のPBMCを抗原に導入するステップ;およびc)抗原を含む調整された複数のPBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。
【0189】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、方法は、アジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原を含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0190】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原およびアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原およびアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0191】
一部の態様では、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;c)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0192】
一部の態様では、以下のステップ:a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0193】
ある特定の態様では、以下のステップ:a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0194】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびd)アジュバントを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0195】
一部の態様では、以下のステップ:a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)アジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;およびc)複数の改変PBMCを個体に投与するステップ;およびd)アジュバントを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。
【0196】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0197】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。 一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0198】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0199】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、HPV抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)HPV抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCをHPV抗原とともにインキュベートし、それによって、HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)HPV抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、HPV抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、HPV抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、HPV抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0200】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、約4μm~約10μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、HPV抗原を含む複数の改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0201】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0202】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0203】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0204】
一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;c)抗原を含む改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、抗原を含む複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、CpG ODNはCpG7909であり、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;およびd)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを個体に投与するステップを含む、個体における免疫応答を刺激する方法が提供される。一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0205】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、約4μm~約10μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、(a)約4.2μm~約6μm、または(b)約4.5μmである。一部の実施形態では、抗原を含む複数の改変PBMCは、CpG ODNとともに、(a)約2時間~約10時間、(b)約3時間~約6時間、または(c)約4時間、インキュベートされる。
【0206】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約1μMであり、および/または摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約1μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約10000:1~約1:10000である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約200:1である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントの比は、約20:1である。
【0207】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、プロセスは、抗原を含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原および/またはアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するためのアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む。
【0208】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルに存在し、アジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の小胞に存在する。一部の実施形態では、小胞はエンドソームである。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数の改変PBMC中の細胞の複数の区画に存在する。さらなる実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の少なくとも約70%に存在する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントは、複数のPBMC中の細胞の、少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、または約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞の表面に結合している。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC中の細胞の、少なくとも約50%、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC内のT細胞、B細胞、NK細胞または単球の1つまたは複数の細胞の、少なくとも約50%、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC内のT細胞、B細胞、NK細胞および単球のそれぞれの細胞の、少なくとも約50%、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。一部の実施形態では、抗原は、複数の改変PBMC内のT細胞、B細胞、NK細胞および単球の1つまたは複数の細胞の、少なくとも約50%、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約95%、約99%、または100%のうちのいずれか1つに存在する。
【0209】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、プロセスは、インプットPBMCおよび/または改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む。
【0210】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、方法は、第3のアジュバントを個体に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物および第3のアジュバントは同時に投与される。一部の実施形態では、第3のアジュバントは、複数の改変PBMCの投与の前、それと並行して、または後に個体に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物および第3のアジュバントは逐次的に投与される。一部の実施形態では、第3のアジュバントは、狭窄で送達されるアジュバントと同じである。一部の実施形態では、第3のアジュバントは、調整用アジュバントと同じである。一部の実施形態では、第3のアジュバントは、狭窄で送達されるアジュバントと異なる。一部の実施形態では、第3のアジュバントは、調整用アジュバントと異なる。
【0211】
一部の実施形態では、方法は、改変PBMCの複数回投与を含む。一部の実施形態では、方法は、改変PBMCの約3~約9回の投与を含む。一部の実施形態では、方法は、改変PBMCの約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15回の投与のうちのいずれか1つを含む。一部の実施形態では、方法は、必要により、改変PBMCの連続投与を含む。一部の実施形態では、複数の改変PBMCの2回の連続投与の間の時間間隔は約1日~約30日である。一部の実施形態では、複数の改変PBMCの2回の連続投与の間の時間間隔は約21日である。一部の実施形態では、改変免疫細胞の2回の連続投与の間の時間間隔は、約1、2、3、4、5、6、7、8、10、12、14、16、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、または150日のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、個体は、HLA-A2の発現について陽性である。一部の実施形態では、複数の改変PBMC中の少なくとも1つの細胞は、HLA-A2の発現について陽性である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または99%のうちのいずれか1つは、HLA-A2の発現について陽性である。一部の実施形態では、改変PBMC内のT細胞の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または99%のうちのいずれか1つは、HLA-A2の発現について陽性である。一部の実施形態では、改変PBMC内のB細胞の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または99%のうちのいずれか1つは、HLA-A2の発現について陽性である。一部の実施形態では、改変PBMC内のNK細胞の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または99%のうちのいずれか1つは、HLA-A2の発現について陽性である。一部の実施形態では、改変PBMC内の単球の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または99%のうちのいずれか1つは、HLA-A2の発現について陽性である。
【0212】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントを投与する前に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントの投与の約1時間~約1週間前に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントの投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントの投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日前に投与される。
【0213】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントの投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントの投与の約1時間~約1週間後に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントの投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、第3のアジュバントの投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日後に投与される。
【0214】
一部の実施形態では、第3のアジュバントは、いずれか1つのIFN-αまたはCpG ODNである。一部の実施形態では、第3のアジュバントはCpG7909である。
【0215】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、治療剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される。一部の実施形態では、治療剤は、免疫チェックポイント阻害剤、化学療法または放射線療法のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、治療剤は、1つまたは複数のサイトカインを含む。
【0216】
免疫チェックポイントは、免疫系の制御因子であり、チェック中に免疫応答を保つ。免疫チェックポイント阻害剤は、免疫応答の増強を促進するために用いることができる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物および免疫チェックポイント阻害剤は同時に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物および免疫チェックポイント阻害剤は逐次的に投与される。
【0217】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約1時間~約1週間前に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日前に投与される。
【0218】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約7日、約10日、約14日、約18日、約21日、約24日、約28日、約30日、約35日、約40日、約45日、または約50日前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約7日~約10日、約10日~約14日、約14日~約18日、約18日~約21日、約21日~約24日、約24日~約28日、約28日~約30日、約30日~約35日、約35日~約40日、約40日~約45日、または約45日~約50日前に投与される。
【0219】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約1時間~約1週間後に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日後に投与される。
【0220】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約7日、約10日、約14日、約18日、約21日、約24日、約28日、約30日、約35日、約40日、約45日、または約50日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、免疫チェックポイント阻害剤の投与の約7日~約10日、約10日~約14日、約14日~約18日、約18日~約21日、約21日~約24日、約24日~約28日、約28日~約30日、約30日~約35日、約35日~約40日、約40日~約45日、または約45日~約50日後に投与される。
【0221】
一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物の複数回投与、および/またはチェックポイント阻害剤の複数回投与を含む。例えば、一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物および/またはチェックポイント阻害剤の2回投与、3回投与、4回投与、5回投与、6回投与、7回投与、8回投与、9回投与、10回投与、11回投与、12回投与、13回投与、14回投与、または15回投与を含む。例えば、一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物および/またはチェックポイント阻害剤の5回未満の投与、10回未満の投与、15回未満の投与、20回未満の投与、25回未満の投与、30回未満の投与、50回未満の投与、75回未満の投与、100回未満、または200回未満の投与を含む。
【0222】
例示的な免疫チェックポイント阻害剤は、限定なく、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、TIM-3、TIGIT、VISTA、TIM1、B7-H4(VTCN1)またはBTLAを標的にする。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、TIM-3、TIGIT、VISTA、TIM1、B7-H4(VTCN1)またはBTLAのうちの1つまたは複数を標的にする。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1に結合する抗体、PD-L1を結合する抗体、CTLA-4を結合する抗体、LAG3を結合する抗体、またはTIM-3を結合する抗体、、TIGITに結合する抗体、VISTAを結合する抗体、TIM-1を結合する抗体、B7-H4を結合する抗体、またはBTLAを結合する抗体のうちの1つまたは複数である。のうちの1つまたは複数である。さらなる実施形態では、抗体は、全長抗体または任意のバリアント、例えば、限定されるものではないが、抗体断片、一本鎖可変断片(ScFv)、または抗原結合断片(Fab)であり得る。さらなる実施形態では、抗体は、二重特異性、三重特異性、または多重特異性であり得る。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、TIM-3、TIGIT、VISTA、TIM1、B7-H4(VTCN1)、またはBTLAのうちの1つまたは複数に結合するか、および/またはこれらを阻害する、1つまたは複数の化学化合物である。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、TIM-3、TIGIT、VISTA、TIM1、B7-H4(VTCN1)、またはBTLAのうちの1つまたは複数に結合するか、および/またはこれらを阻害する、1つまたは複数のペプチドである。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はPD-1を標的にする。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L1を標的にする。
【0223】
サイトカインを、がん、例えば、HPV関連がんに対する相加または相乗効果を達成するために、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つと組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、1つまたはそれより多くのサイトカインの投与と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物およびサイトカインは同時に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物およびサイトカインは逐次的に投与される。
【0224】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約1時間~約1週間前に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日前に投与される。
【0225】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約7日、約10日、約14日、約18日、約21日、約24日、約28日、約30日、約35日、約40日、約45日、または約50日前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約7日~約10日、約10日~約14日、約14日~約18日、約18日~約21日、約21日~約24日、約24日~約28日、約28日~約30日、約30日~約35日、約35日~約40日、約40日~約45日、または約45日~約50日前に投与される。
【0226】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約1時間~約1週間後に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、サイトカインの投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日後に投与される。
【0227】
例示的なサイトカインとしては、限定されるものではないが、ケモカイン、インターフェロン、インターロイキン、リンホカイン、および腫瘍壊死因子が挙げられる。一部の実施形態では、サイトカインは、細胞性免疫応答を増強する。一部の実施形態では、サイトカインは、抗体応答を増強する。一部の実施形態では、サイトカインはI型サイトカインである。一部の実施形態では、サイトカインは2型サイトカインである。一部の実施形態では、サイトカインは、IL-2、IL-15、IL-10、IL-12、IFN-a、またはIL-21のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、サイトカインはIL-15を含む。
【0228】
化学療法を、がん、例えば、HPV関連がんに対する相加または相乗効果を達成するために、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つと組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物および化学療法は同時に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMC含む組成物および化学療法は逐次的に投与される。
【0229】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約1時間~約1週間前に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約1時間~約1週間前に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日前に投与される。
【0230】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約1時間~約1週間後に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日後に投与される。
【0231】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約7日、約10日、約14日、約18日、約21日、約24日、約28日、約30日、約35日、約40日、約45日、または約50日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、化学療法の投与の約7日~約10日、約10日~約14日、約14日~約18日、約18日~約21日、約21日~約24日、約24日~約28日、約28日~約30日、約30日~約35日、約35日~約40日、約40日~約45日、または約45日~約50日後に投与される。
【0232】
一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物の複数回投与、および/または化学療法の複数回投与を含む。例えば、一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物および/または化学療法の2回投与、3回投与、4回投与、5回投与、6回投与、7回投与、8回投与、9回投与、10回投与、11回投与、12回投与、13回投与、14回投与、または15回投与を含む。例えば、一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物および/または化学療法の5回未満の投与、10回未満の投与、15回未満の投与、20回未満の投与、25回未満の投与、30回未満の投与、50回未満の投与、75回未満の投与、100回未満、または200回未満の投与を含む。
【0233】
例示的な化学療法は、細胞周期依存性または細胞周期非依存性であり得る。一部の実施形態では、化学療法は、1つまたは複数の化学療法剤を含む。一部の実施形態では、化学療法剤は、がんにおける、細胞分裂、DNA、または代謝のうちの1つまたは複数を標的にし得る。一部の実施形態では、化学療法剤は、限定されるものではないが、シスプラチン、オキサリプラチン、またはカルボプラチンなどの白金系作用物質である。一部の実施形態では、化学療法剤はタキサン(ドセタキセルまたはパクリタキセルなど)である。一部の実施形態では、化学療法剤は、5-フルオロウラシル、ドキソルビシン、またはイリノテカンである。一部の実施形態では、化学療法剤は、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、または有糸分裂阻害剤のうちの1つまたは複数である。一部の実施形態では、化学療法はシスプラチンを含む。
【0234】
放射線療法を、がん、例えば、HPV関連がんに対する相加または相乗効果を達成するために、本明細書に記載の複数の改変PBMCのいずれか1つと組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物および放射線療法は同時に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物および放射線療法は逐次的に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与と組み合わせて、化学療法と組み合わせて、および/または免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて、投与される。
【0235】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約1時間~約1週間前に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日前に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日前に投与される。
【0236】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与後に投与される。例えば、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約1時間~約1週間後に投与される。例えば、一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、約48時間、約60時間、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約1時間~約2時間、約2時間~約3時間、約3時間~約4時間、約4時間~約6時間、約6時間~約8時間、約8時間~約10時間、約10時間~約12時間、約12時間~約14時間、約14時間~約16時間、約16時間~約18時間、約18時間~約20時間、約20時間~約24時間、約24時間~約30時間、約30時間~約36時間、約36時間~約42時間、約42時間~約48時間、約48時間~約60時間、約60時間~約3日、約3日~約4日、約4日~約5日、約5日~約6日、約6日~約7日後に投与される。
【0237】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約7日、約10日、約14日、約18日、約21日、約24日、約28日、約30日、約35日、約40日、約45日、または約50日後に投与される。一部の実施形態では、複数の改変PBMCを含む組成物は、放射線療法の投与の約7日~約10日、約10日~約14日、約14日~約18日、約18日~約21日、約21日~約24日、約24日~約28日、約28日~約30日、約30日~約35日、約35日~約40日、約40日~約45日、または約45日~約50日後に投与される。
【0238】
一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物の複数回投与、および/または放射線療法の複数回投与を含む。例えば、一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物および/または放射線療法の2回投与、3回投与、4回投与、5回投与、6回投与、7回投与、8回投与、9回投与、10回投与、11回投与、12回投与、13回投与、14回投与、または15回投与を含む。例えば、一部の実施形態では、方法は、複数の改変PBMCを含む組成物および/または放射線療法の5回未満の投与、10回未満の投与、15回未満の投与、20回未満の投与、25回未満の投与、30回未満の投与、50回未満の投与、75回未満の投与、100回未満、または200回未満の投与を含む。
【0239】
一部の実施形態では、本明細書に記載の方法のいずれか1つによる個体における免疫応答を刺激する方法における使用のための抗原を含む複数のPBMCが提供される。
【0240】
本明細書に記載の方法のいずれか1つによる一部の方法では、方法は、個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する。パピローマウイルスは、直径が約55nmのビリオンサイズを有する小さな非エンベロープDNAウイルスである。100を超えるHPV遺伝子型が完全に特徴付けられ、より多くの数が存在すると推定される。HPVは、子宮頸がん、ならびに一部の外陰、膣、陰茎、中咽頭、肛門および直腸がんの公知の原因である。ほとんどのHPV感染症は、無症状で自然に消失するが、腫瘍形成性のHPV型の1つによる持続感染は、前がん状態またはがんに進行し得る。他のHPV関連疾患としては、尋常性疣贅、足底疣贅、扁平疣贅、肛門性器疣贅、肛門病変、表皮異形成、局所性上皮肥厚、口腔乳頭腫、疣贅嚢胞(verrucous cyst)、喉頭乳頭腫症、扁平上皮内病変(SIL)、子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)、外陰部上皮内腫瘍(VIN)および膣上皮内腫瘍(VAIN)を挙げることができる。公知のヒトパピローマウイルス(HPV)型の多くは、腫瘍形成性であるサブセットによる良性病変を引き起こす。疫学的および系統発生学的な関係に基づいて、HPV型は、15種の「高リスク型」(HPV16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68、73、および82)および3種の「おそらく高リスク型」(HPV26、53、および66)に分類され、これらは、一緒に、低および高悪性度の子宮頸部の変化およびがん、ならびに外陰、膣、陰茎、肛門がんおよび肛門周囲がんなどの他の肛門性器(anogential)がん、ならびに頭頸部がんとして現れることが公知である。最近、高リスク型のHPV16および18と乳がんとの関連も記載されている。「低リスク型」として分類される11種のHPV型(HPV6、11、40、42、43、44、54、61、70、72および81)は、良性の低悪性度の子宮頸部の変化、性器疣贅および再発性呼吸器乳頭腫症として現れることが公知である。皮膚のHPV型5、8および92は、皮膚がんと関連する。一部のHPV関連がんでは、免疫系は抑制され、それに応じて、抗腫瘍応答は有意に損なわれる。Suresh and Burtness Am J Hematol Oncol 13(6):20-27 (2017)を参照されたい。
【0241】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードするmRNAを含む。
PBMC組成物
【0242】
本明細書で使用される場合、PBMCは、個体から得られる全血からの白血球除去によって単離され得る。同じ個体または異なる個体からのPBMCの異なるプールを混合することによって再構成されるPBMC組成物も提供される。他の例では、PBMCはまた、生成プロファイルを有する混合細胞組成物に異なる細胞の集団を混合することによって、再構成されてもよい。一部の実施形態では、PBMCを再構成するために使用される細胞の集団は、混合細胞集団(T細胞、B細胞、NK細胞、または単球のうちの1つまたは複数の混合物など)である。一部の実施形態では、PBMCを再構成するために使用される細胞の集団は、精製細胞集団(精製されたT細胞、B細胞、NK細胞または単球など)である。追加の例では、PBMC組成物の再構成において使用される異なる細胞の集団は、同じ個体(例えば、自家)から単離する、または異なる個体(例えば、同種異系および/または異種)から単離することができる。
【0243】
したがって、本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、単球、樹状細胞、またはNK-T細胞のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、単球、樹状細胞、またはNK-T細胞を含む。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、CD3+ T細胞、CD20+ B細胞、CD14+単球、CD56+ NK細胞のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比と本質的に同じである。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血からの白血球除去生成物中のPBMCの総数に対する比と本質的に同じである。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比から、1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、または50%以下のうちのいずれか1つで異なる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比から、10%以下のいずれか1つで異なる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、全血からの白血球除去生成物中のPBMCの総数に対する比から、1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、または50%以下のうちのいずれか1つで異なる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血からの白血球除去生成物中のPBMCの総数に対する比から、10%以下のいずれか1つで異なる。
【0244】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCの約25%~約70%は、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約2.5%~約14%は、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約3.5%~約35%は、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約4%~約25%は、NK細胞である。
【0245】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約90%~約99%は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球からなる。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約80%~約85%、約85%~約90%、約90%~約95%、または約95%~約99%のうちのいずれか1つは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%のうちのいずれか1つは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約90%は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。一部の実施形態では、インプットPBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。
【0246】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約90%~約99%は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約80%~約85%、約85%~約90%、約90%~約95%、または約95%~約99%のうちのいずれか1つは、T細胞、B細胞、NK細胞および単球からなる。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%のうちのいずれか1つは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約90%は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。一部の実施形態では、改変PBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球からなる。
【0247】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、または75%のうちのいずれか1つは、T細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約25%は、T細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、4%、5%、6%、7%、7.5%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%のうちのいずれか1つは、B細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約2.5%は、B細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、4%、5%、6%、7%、7.5%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%のうちのいずれか1つは、NK細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約3.5%は、NK細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、25%、30%、35%、または40%のうちのいずれか1つは、単球である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約4%は、単球である。一部の実施形態では、インプットPBMCの少なくとも約25%は、T細胞であり;インプットPBMCの少なくとも約2.5%は、B細胞であり;インプットPBMCの少なくとも約3.5%は、NK細胞であり;インプットPBMCの少なくとも約4%は、単球である。
【0248】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、または70%のうちのいずれか1つは、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約20%は、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約0.25%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、4%、5%、6%、7%、7.5%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%のうちのいずれか1つは、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約2%は、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、4%、5%、6%、7%、7.5%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%のうちのいずれか1つは、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約3%は、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、25%、30%、35%、または40%のうちのいずれか1つは、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約3%は、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの少なくとも約20%は、T細胞であり;改変PBMCの少なくとも約2%は、B細胞であり;改変PBMCの少なくとも約3%は、NK細胞であり;改変PBMCの少なくとも約3%は、単球である。
【0249】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、インプットPBMCの約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%以下のうちのいずれか1つは、T細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約70%以下は、T細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、25%、30%、35%、40%、または50%以下のうちのいずれか1つは、B細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約14%以下は、B細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、または60%以下のうちのいずれか1つは、NK細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約35%以下は、NK細胞である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、25%、30%、35%、40%、または50%以下のうちのいずれか1つは、単球である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約4%以下は、単球である。一部の実施形態では、インプットPBMCの約25%以下は、T細胞であり;インプットPBMCの約2.5%以下は、B細胞であり;インプットPBMCの約3.5%以下は、NK細胞であり;インプットPBMCの約4%以下は、単球である。
【0250】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCの約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、または70%以下のうちのいずれか1つは、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約20%以下は、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約0.25%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、4%、5%、6%、7%、7.5%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%以下のうちのいずれか1つは、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約2%以下は、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、4%、5%、6%、7%、7.5%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%以下のうちのいずれか1つは、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約3%以下は、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、25%、30%、35%、または40%以下のうちのいずれか1つは、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの約3%以下は、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの約20%以下は、T細胞であり;改変PBMCの約2%以下は、B細胞であり;改変PBMCの約3%以下は、NK細胞であり;改変PBMCの約3%以下は、単球である。
【0251】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCの約20%~25%、25%~30%、30%~35%、35%~40%、40%~45%、45%~50%、50%~55%、55%~60%、60%~65%、65%~70%、または70%~75%のうちのいずれか1つは、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約25%~約70%は、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約1%~2.5%、2.5%~4%、4%~6%、6%~8%、8%~10%、10%~12%、12%~14%、14%~16%、16%~20%、または20%~25%のうちのいずれか1つは、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約2.5%~約14%は、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約1%~2%、2%~3.5%、3.5%~5%、5%~8%、8%~10%、10%~12%、12%~14%、14%~16%、16%~20%、または20%~25%のうちのいずれか1つは、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約3.5%~約35%は、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約2%~4%、4%~6%、6%~8%、8%~10%、10%~12%、12%~14%、14%~16%、16%~20%、20%~25%、25%~30%、30%~35%、または35%~40%のうちのいずれか1つは、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの約4%~約25%は、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの約25%~約70%はT細胞であり、改変PBMCの約2.5%~約14%はB細胞であり、改変PBMCの約3.5%~約35%はNK細胞であり、改変PBMCの約4%~約25%はNK細胞である。
【0252】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCの約20%~25%、25%~30%、30%~35%、35%~40%、40%~45%、45%~50%、50%~55%、55%~60%、60%~65%、65%~70%、または70%~75%のうちのいずれか1つは、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約25%~約70%は、T細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約1%~2.5%、2.5%~4%、4%~6%、6%~8%、8%~10%、10%~12%、12%~14%、14%~16%、16%~20%、または20%~25%のうちのいずれか1つは、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約2.5%~約14%は、B細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約1%~2%、2%~3.5%、3.5%~5%、5%~8%、8%~10%、10%~12%、12%~14%、14%~16%、16%~20%、または20%~25%のうちのいずれか1つは、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約3.5%~約35%は、NK細胞である。一部の実施形態では、改変PBMCの約2%~4%、4%~6%、6%~8%、8%~10%、10%~12%、12%~14%、14%~16%、16%~20%、20%~25%、25%~30%、30%~35%、または35%~40%のうちのいずれか1つは、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの約4%~約25%は、単球である。一部の実施形態では、改変PBMCの約25%~約70%はT細胞であり、改変PBMCの約2.5%~約14%はB細胞であり、改変PBMCの約3.5%~約35%はNK細胞であり、改変PBMCの約4%~約25%はNK細胞である。
【0253】
本明細書で使用される場合、PBMCはまた、単核血液細胞(リンパ球および単球など)の混合細胞集団の組成物を操作した後、作出され得る。一部の例では、インプットPBMCは、単核血液細胞の混合細胞集団内のある特定の亜集団(B細胞など)を低下させた(枯渇させたなど)後、作出される。個体における単核血液細胞の混合細胞集団における組成は、同じ個体における全血からの白血球除去生成物とより酷似した細胞集団を作製するために操作することができる。他の例では、単核血液細胞(例えば、マウス脾細胞)の混合細胞集団における組成は、ヒト全血からの白血球除去生成物から単離されたヒトPBMCとより酷似した細胞集団を作製するために操作することもできる。
【0254】
一部の実施形態では、狭窄(construction)が媒介する送達は、PBMC内の異なる亜集団(B細胞、T細胞、NK細胞、または単球など)の生存能力を、有意な方法で、差次的にモジュレートしない。一部の実施形態では、調整プロセスは、PBMC内の異なる亜集団の生存能力を、有意な方法で、差次的にモジュレートしない。一部の実施形態では、作用物質(限定されるものではないが、生物保存剤、またはPBMCの機能および/もしくは生存能力を増強する作用物質のいずれか1つを含む)のさらなる添加は、PBMC内のさまざまな亜集団の生存能力を、有意な方法で、差次的にモジュレートしない。したがって、本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMC内のT細胞のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内のT細胞のパーセンテージは、数で約10%以下異なる。一部の実施形態では、複数の改変PBMC内のT細胞のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内のT細胞のパーセンテージは、数で、約5%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、または20%以下のうちのいずれか1つ異なる。一部の実施形態では、複数の改変PBMC内のB細胞のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内のB細胞のパーセンテージは、数で約10%以下異なる。一部の実施形態では、複数の改変PBMC内のB細胞のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内のB細胞のパーセンテージは、数で、約5%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、または20%以下のうちのいずれか1つ異なる。一部の実施形態では、複数の改変PBMC内のNK細胞のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内のNK細胞のパーセンテージは、数で約10%以下異なる。一部の実施形態では、複数の改変PBMC内のNK細胞のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内のNK細胞のパーセンテージは、数で、約5%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、または20%以下のうちのいずれか1つ異なる。一部の実施形態では、複数の改変PBMC内の単球のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内の単球のパーセンテージは、数で約10%以下異なる。一部の実施形態では、複数の改変PBMC内の単球のパーセンテージおよび複数のインプットPBMC内の単球のパーセンテージは、数で、約5%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、または20%以下のうちのいずれか1つ異なる。
抗原
【0255】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は疾患関連抗原である。一部の実施形態では、抗原は、罹患細胞から単離されたペプチドまたはmRNAから誘導されている。一部の実施形態では、抗原は非自己抗原である。一部の実施形態では、抗原は、腫瘍抗原、ウイルス抗原、細菌抗原または真菌抗原である。一部の実施形態では、抗原は、罹患細胞の溶解物などの溶解物から誘導されている。一部の実施形態では、抗原は、腫瘍溶解物から誘導されている。一部の実施形態では、抗原は、腫瘍抗原または腫瘍関連抗原である。一部の実施形態では、抗原は、がんに関連する。一部の実施形態では、がんは、頭頸部がん、子宮頸がん、外陰がん、膣がん、陰茎がん、肛門がん、肛門周囲がん、肛門性器がん、口腔がん、または唾液腺がんである。一部の実施形態では、抗原は、頭頸部がん抗原、子宮頸がん抗原、外陰がん抗原、膣がん抗原、陰茎がん抗原、肛門がん抗原、肛門周囲がん抗原、肛門性器がん抗原、口腔がん抗原、唾液腺がん抗原、乳がん抗原、皮膚がん抗原、膀胱がん抗原、結腸がん、直腸がん抗原、子宮内膜がん抗原、腎臓がん抗原、白血病抗原、肺がん抗原、黒色腫抗原、非ホジキンリンパ腫抗原、膵臓がん抗原、前立腺がん抗原、または甲状腺がん抗原であり、一部の実施形態では、がんは固形がんである。一部の実施形態では、がんは血液がんである。一部の実施形態では、がんはウイルス関連がんである。一部の実施形態では、がんはHPV関連がんである。一部の実施形態では、がんは限局性がんである。一部の実施形態では、がんは転移性がんである。一部の実施形態では、抗原は、感染性疾患に関連する。一部の実施形態では、感染性疾患は、HIV、HPV、EBV、MCV、HBV、またはHCVと関連する。
【0256】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
【0257】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原はヒトパピローマウイルス(HPV)抗原である。パピローマウイルスは、直径が約55nmのビリオンサイズを有する小さな非エンベロープDNAウイルスである。100を超えるHPV遺伝子型が完全に特徴付けられ、より多くの数が存在すると推定される。HPVは、子宮頸がん、ならびに一部の外陰、膣、陰茎、中咽頭、肛門および直腸がんの公知の原因である。ほとんどのHPV感染症は、無症状で自然に消失するが、腫瘍形成性のHPV型の1つによる持続感染は、前がん状態またはがんに進行し得る。他のHPV関連疾患としては、尋常性疣贅、足底疣贅、扁平疣贅、肛門性器疣贅、肛門病変、表皮異形成、局所性上皮肥厚、口腔乳頭腫、疣贅嚢胞(verrucous cyst)、喉頭乳頭腫症、扁平上皮内病変(SIL)、子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)、外陰部上皮内腫瘍(VIN)および膣上皮内腫瘍(VAIN)を挙げることができる。公知のヒトパピローマウイルス(HPV)型の多くは、腫瘍形成性であるサブセットによる良性病変を引き起こす。疫学的および系統発生学的な関係に基づいて、HPV型は、15種の「高リスク型」(HPV16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68、73、および82)および3種の「おそらく高リスク型」(HPV26、53、および66)に分類され、これらは、一緒に、低および高悪性度の子宮頸部の変化およびがん、ならびに外陰、膣、陰茎、肛門および肛門周囲がんなどの他の肛門性器(anogential)がん、ならびに頭頸部がんとして現れることが公知である。最近、高リスク型のHPV16および18と乳がんとの関連も記載された。「低リスク型」として分類される11種のHPV型(HPV6、11、40、42、43、44、54、61、70、72および81)は、良性の低悪性度の子宮頸部の変化、性器疣贅および再発性呼吸器乳頭腫症として現れることが公知である。皮膚のHPV型5、8および92は、皮膚がんと関連する。一部のHPV関連がんでは、免疫系は抑制され、それに応じて、抗腫瘍応答は有意に損なわれる。Suresh and Burtness, Am J Hematol Oncol 13(6):20-27 (2017)を参照されたい。一部の実施形態では、抗原は、同じおよび/または異なる抗原に対する応答を誘発する複数のポリペプチドのプールである。一部の実施形態では、複数の抗原のプール中の抗原は、複数の抗原のプール中の他の抗原に向けられた免疫応答を減少させない。一部の実施形態では、HPV抗原は、抗原性HPVエピトープおよび1つまたは複数の異種ペプチド配列を含むポリペプチドである。一部の実施形態では、HPV抗原は、それ自体と、他の抗原と、またはアジュバントと複合体を形成する。一部の実施形態では、HPVは、HPV-16またはHPV-18である。一部の実施形態では、HPV抗原は、HLA-A2特異的エピトープで構成される。一部の実施形態では、HPV抗原は、HPV E6抗原またはHPV E7抗原である。一部の実施形態では、抗原は、HPV E6および/またはE7から誘導されるペプチドを含む。一部の実施形態では、抗原は、HPV E6および/またはE7から誘導されるHLA-A2拘束性ペプチドを含む。一部の実施形態では、HLA-A2拘束性ペプチドは、配列番号1~4のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、配列番号18~25のいずれか1つと少なくとも90%の類似性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、配列番号19と少なくとも90%の類似性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は、配列番号23と少なくとも90%の類似性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、HPV抗原は配列番号19のアミノ酸配列を含む。好ましい実施形態では、HPV抗原は配列番号19のアミノ酸配列からなる。一部の実施形態では、HPV抗原は配列番号23のアミノ酸配列を含む。好ましい実施形態では、HPV抗原は配列番号23のアミノ酸配列からなる。一部の実施形態では、抗原は、配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗原は、配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列の少なくとも1つを含む複数の抗原である。一部の実施形態では、抗原は、配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列の2、3、4、5、6、7、または8つを含む複数の抗原である。一部の実施形態では、抗原は、配列番号19と少なくとも90%の類似性を有するアミノ酸配列、および配列番号23と少なくとも90%の類似性を有するアミノ酸配列を含む複数の抗原である。好ましい実施形態では、抗原は、配列番号19のアミノ酸配列、および配列番号23のアミノ酸配列を含む複数の抗原である。一部の実施形態では、複数の抗原は、非共有結合的に連結されたペプチドのプール内に含有される。一部の実施形態では、複数の抗原は、非共有結合的に連結されたペプチドのプール内に含有され、それぞれのペプチドは、1つ以下の抗原を含む。一部の実施形態では、複数の抗原は、非共有結合的に連結されたペプチドのプール内に含有され、配列番号19のアミノ酸配列および配列番号23のアミノ酸配列は、別々のペプチド内に含有される。
【0258】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCは、複数の免疫原性エピトープを含む複数の抗原を含む。さらなる実施形態では、複数の免疫原性エピトープを含む複数の抗原を含む改変PBMCの個体への投与後、複数の免疫原性エピトープは、他の免疫原性エピトープのいずれかに対する個体における免疫応答を減少させない。一部の実施形態では、抗原はポリペプチドであり、免疫原性エピトープは免疫原性ペプチドエピトープである。一部の実施形態では、免疫原性ペプチドエピトープは、N末端隣接ポリペプチドおよび/またはC末端隣接ポリペプチドに融合されている。一部の実施形態では、抗原は、免疫原性ペプチドエピトープおよび1つまたは複数の異種ペプチド配列を含むポリペプチドである。一部の実施形態では、抗原は、異種ペプチド配列がそのN末端および/またはそのC末端で隣接している免疫原性ペプチドエピトープを含むポリペプチドである。一部の実施形態では、隣接異種ペプチド配列は、疾患関連免疫原性ペプチドから誘導されている。一部の実施形態では、隣接異種ペプチド配列は天然に存在しない配列である。一部の実施形態では、隣接異種ペプチド配列は、免疫原性合成長鎖ペプチド(SLP)から誘導されている。一部の実施形態では、N末端隣接ポリペプチドは、配列番号5~10のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、および/またはC末端隣接ポリペプチドは、配列番号11~17のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗原は、MHCクラスI拘束性ペプチドおよび/またはMHCクラスII拘束性ペプチドにプロセシングされ得る。
アジュバント
【0259】
本明細書で使用される場合、「アジュバント」という用語は、免疫応答を、直接的または間接的のいずれかで、モジュレートおよび/または発生させる物質を指し得る。本発明の一部の実施形態では、アジュバントは、PBMCの集団を調整するために使用される(すなわち、PBMCは、個体への投与の前にアジュバントとともにインキュベートされる)。一部の例では、アジュバントは、抗原と併せて投与されて、抗原単独と比較して抗原に対する免疫応答の増強をもたらす。したがって、アジュバントは、抗原に対する免疫細胞応答(例えば、T細胞応答)の誘発をブーストするために使用することができる。一部の実施形態では、本発明は、細胞内に抗原(例えば、HPV抗原)、および細胞内にアジュバントを含むように改変されたPBMCを提供する。一部の実施形態では、本明細書に記載のようにして摂動されたPBMCは、抗原およびアジュバントの両方とともにインキュベートされる。例示的なアジュバントとしては、限定なく、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)アゴニスト、およびレチノイン酸誘導性遺伝子I(RIG-I)アゴニスト、ならびにTLR3、TLR4、TLR7、TLR8および/またはTLR9のためのアゴニストが挙げられる。例示的なアジュバントとしては、限定なく、CpG ODN、インターフェロン-α(IFN-α)、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)、イミキモド(R837)、レシキモド(R848)、またはリポ多糖(LPS)が挙げられる。一部の実施形態では、アジュバントは、CpG ODN、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR 9アゴニストである。特定の実施形態では、アジュバントはCpG ODNである。一部の実施形態では、アジュバントはCpG ODNである。一部の実施形態では、CpG ODNは、クラスA CpG ODN、クラスB CpG ODN、またはクラスC CpG ODNである。一部の実施形態では、CpG ODNアジュバントは、CpG ODN1018、CpG ODN1585、CpG ODN2216、CpG ODN2336、CpG ODN1668、CpG ODN1826、CPG ODN2006、CpG ODN2007、CpG ODN BW006、CpG ODN D-SL01、CpG ODN2395、CpG ODN M362、CpG ODN D-SL03の群から選択されたものを含む。一部の実施形態では、CpG ODNアジュバントは、CpG ODN1826(TCCATGACGTTCCTGACGTT;配列番号30)またはCpG ODN2006(CpG7909としても公知)(TCGTCGTTTTGTCGTTTTGTCGTT;配列番号31)オリゴヌクレオチドである。一部の実施形態では、アジュバントはCpG7909である。一部の実施形態では、RIG-Iアゴニストは、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)を含む。複数のアジュバントを、免疫応答の誘発を増強するための抗原と併せて使用することもできる。一部の実施形態では、改変PBMCは1つよりも多いアジュバントを含む。複数のアジュバントを、免疫応答の誘発を増強するための抗原と併せて使用することもできる。一部の実施形態では、改変PBMCは1つよりも多いアジュバントを含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、アジュバントのCpG ODN、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR 9アゴニストの任意の組合せを含む。
【0260】
本明細書に記載の実施形態のいずれかでは、他に指示されない限り、アジュバントは、(a)摂動インプットPBMCとともにインキュベートされ、それを通過するアジュバント、(b)PBMCを調整するために、PBMCとともにインキュベートされるアジュバント、(c)個体に改変PBMCと共投与されるアジュバントを指す場合がある。
【0261】
一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.01μM~約10mMである。例えば、一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約10mMよりも高い。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.01μM~約0.1μM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされるアジュバントの濃度は、1μMである。
【0262】
一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約10mMである。例えば、一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約10mMよりも高い。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約0.1μM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、1μMである。
【0263】
一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントのモル比は、約10000:1~約1:10000のうちのいずれかである。例えば、一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントのモル比は、約10000:1、約1000:1、約100:1、約10:1、約1:1、約1:10、約1:100、約1:1000、または約1:10000のうちのいずれかである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントのモル比は、約10000:1~約1000:1、約1000:1~約100:1、約100:1~約10:1、約10:1~約1:1、約1:1~約1:10、約1:10~約1:100、約1:100~約1:1000、約1:1000~約1:10000のうちのいずれかである。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントのモル比は、約200:1である。一部の実施形態では、摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原対アジュバントのモル比は、約20:1である。
【0264】
一部の実施形態では、改変PBMCは、約1nM~約1mMの濃度でアジュバントを含む。例えば、一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかの濃度でアジュバントを含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約10mMのいずれかよりも高い濃度でアジュバントを含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約1nM~約10nM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかの濃度でアジュバントを含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.1μM~約1mMの濃度でアジュバントを含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約1μMの濃度でアジュバントを含む。
【0265】
一部の実施形態では、改変PBMCは、約1nM~約1mMの濃度で抗原を含む。例えば、一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかの濃度で抗原を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約10mMのいずれかよりも高い濃度で抗原を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約1nM~約10nM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかの濃度で抗原を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.1μM~約1mMの濃度で抗原を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約1μMの濃度で抗原を含む。
【0266】
一部の実施形態では、改変PBMCは、約1nM~約1mMの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.1nM、約1nM、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約10mMよりも高い濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.1nM~約1nM、約1nM~約10nM、約10nM~約100nM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約10nM~約100nMの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約1nM~約10nMの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約50nMの濃度で抗原を含む。一部の実施形態では、核酸はmRNAである。
【0267】
一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.01μg/mL~約10mg/mLの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.01μg/mL、約0.1μg/mL、約1μg/mL、約10μg/mL、約100μg/mL、約1mg/mL、または約10mg/mL未満のうちのいずれかの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約10μg/mLよりも高い濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.001μg/mL~約0.1μg/mL、約0.1μg/mL~約1μg/mL、約1μg/mL~約10μg/mL、約10μg/mL~約100μg/mL、約100μg/mL~約1mg/mL、または1mg/mL~約10mg/mLのうちのいずれかの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約0.1μg/mL~約1mg/mLの濃度で抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、約1μg/mL、約2μg/mL、約5μg/mL、約10μg/mL、約20μg/mL、約25mg/mL、約40μg/mL、約50μg/mL、約70μg/mL、約100μg/mL、約200μg/mL、または約300μg/mL、または約500μg/mLのうちのいずれか1つの濃度で抗原を含む。一部の実施形態では、核酸はmRNAである。
【0268】
一部の実施形態では、改変PBMCにおける抗原対アジュバントのモル比は、約10000:1~約1:10000のうちのいずれかである。例えば、一部の実施形態では、改変PBMCにおける抗原対アジュバントのモル比は、約10000:1、約1000:1、約100:1、約10:1、約1:1、約1:10、約1:100、約1:1000、または約1:10000のうちのいずれかである。一部の実施形態では、改変PBMCにおける抗原対アジュバントのモル比は、約10000:1~約1000:1、約1000:1~約100:1、約100:1~約10:1、約10:1~約1:1、約1:1~約1:10、約1:10~約1:100、約1:100~約1:1000、約1:1000~約1:10000のうちのいずれかである。一部の実施形態では、改変PBMCにおける抗原対アジュバントのモル比は、約200:1である。一部の実施形態では、改変PBMCにおける抗原対アジュバントのモル比は、約20:1である。
一部の実施形態では、抗原は、それ自体と、他の抗原と、またはアジュバントと複合体を形成する。一部の実施形態では、改変PBMCは、a)抗原、b)抗原および少なくとも1つの他の抗原、ならびに/またはc)抗原およびアジュバントを含む複合体を含む。
PBMCの特徴のさらなる改変
【0269】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、作用物質をさらに含み、この作用物質は、この作用物質を含まない対応する複数の改変PBMCと比較して改変PBMCの生存率および/または機能を増強する。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、作用物質をさらに含み、この作用物質は、この作用物質を含まない対応する複数の改変PBMCと比較して凍結-解凍サイクルの際の改変PBMCの生存率および/または機能を増強する。一部の実施形態では、作用物質は、凍結保存剤および/または低温保存剤である。一部の実施形態では、凍結保存剤も低温保存剤も、任意の凍結-解凍サイクルの前の作用物質を含まない対応する複数のPBMCと比較して作用物質を含む複数のPBMCにおいて10%または20%を超える細胞死を引き起こさない。一部の実施形態では、複数の改変PBMCの少なくとも約70%、約80%、または約90%は、最大で1、2、3、4、5回の凍結-解凍サイクルの後、生存している。一部の実施形態では、作用物質は、エンドサイトーシスを増強する化合物、安定剤、または補因子である。一部の実施形態では、作用物質はアルブミンである。一部の実施形態では、アルブミンは、マウス、ウシ、またはヒトアルブミンである。一部の実施形態では、作用物質はヒトアルブミンである。一部の実施形態では、作用物質は、二価金属カチオン、グルコース、ATP、カリウム、グリセロール、トレハロース、D-スクロース、PEG1500、L-アルギニン、L-グルタミン、またはEDTAのうちの1つまたは複数である。一部の実施形態では、二価金属カチオンは、Mg2+、Zn2+またはCa2+のうちの1つまたは複数である。一部の実施形態では、作用物質は、ピルビン酸ナトリウム、アデニン、トレハロース、デキストロース、マンノース、スクロース、ヒト血清アルブミン(HSA)、DMSO、HEPES、グリセロール、グルタチオン、イノシン、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、ナトリウム金属イオン、カリウム金属イオン、マグネシウム金属イオン、塩化物、アセテート、グルコネート、スクロース、水酸化カリウム、または水酸化ナトリウムのうちの1つまたは複数である。一部の実施形態では、作用物質は、ピルビン酸ナトリウム、アデニン、Rejuvesol(登録商標)、トレハロース、デキストロース、マンノース、スクロース、ヒト血清アルブミン(HSA)、PlasmaLyte(登録商標)、DMSO、Cryostor(登録商標)CS2、Cryostor(登録商標)CS5、Cryostor(登録商標)CS10、Cryostor(登録商標)CS15、HEPES、グリセロール、グルタチオン、HypoThermosol(登録商標)のうちの1つまたは複数である。
【0270】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCは、共刺激分子のうちの1つまたは複数の発現を増加させるようにさらに改変されている。一部の実施形態では、共刺激分子は、B7-H2(ICOSL)、B7-1(CD80)、B7-2(CD86)、CD70、LIGHT、HVEM、CD40、4-1BBL、OX40L、TL1A、GITRL、CD30L、TIM4、SLAM、CD48、CD58、CD155、またはCD112である。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、1つまたは複数の共刺激分子の増加した発現をもたらす核酸を含む。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、1つまたは複数の共刺激分子の増加した発現をもたらすmRNAを含む。一部の実施形態では、共刺激分子は、T細胞の活性化の刺激におけるシグナル2のエフェクターである。
【0271】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、改変PBMCは、1つまたは複数のサイトカインの発現を増加させるようにさらに改変されている。一部の実施形態では、サイトカインは、IL-2、IL-12、IL-21、またはIFNα2のうちの1つまたは複数である。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、1つまたは複数のサイトカインの増加した発現および/または分泌をもたらす核酸を含む。一部の実施形態では、サイトカインは、T細胞の活性化の刺激におけるシグナル3のエフェクターである。
【0272】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMC中の少なくとも1つの細胞は、HLA-A2の発現について陽性である。一部の実施形態では、改変PBMCは、MHCクラスI発現をモジュレートするさらなる改変を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、HLA-A02 MHCクラスIの発現をモジュレートするさらなる改変を含む。一部の実施形態では、改変PBMCは、MHCクラスII発現をモジュレートするさらなる改変を含む。一部の実施形態では、改変されたPBMCの同種異系の状況における投与に応答した個体において開始された自然免疫応答は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの同種異系の状況における投与に応答した個体において開始された自然免疫応答と比較して低下している。一部の実施形態では、改変されたPBMCの、それらが投与された個体における循環半減期は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期と比較して増加している。一部の実施形態では、改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期と比較して、約10%、25%、50%、75%、100%、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、25倍、50倍、100倍、200倍、もしくは500倍またはそれよりも高くのいずれか1つだけ増加している。一部の実施形態では、改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期と本質的に同じである。
【0273】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、プロセスは、インプットPBMCおよび/または改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む。
PBMCの調整
【0274】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、調整される。さらなる実施形態では、複数の改変PBMCは、成熟している。一部の実施形態では、複数のPBMCは、狭窄が媒介する送達の後、調整される。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCは、狭窄で送達される抗原および/またはアジュバントを含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、第2のアジュバントとともにインキュベートされ、それによって、抗原および/またはアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCを作出する。一部の実施形態では、抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCは、改変PBMCを調整するための第2のアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から単離される。一部の実施形態では、複数のPBMCは、狭窄が媒介する送達の後、調整される。一部の実施形態では、狭窄で送達される抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCは、狭窄で送達される抗原および/またはアジュバントを含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、第2のアジュバントとともにインキュベートされ、それによって、抗原および/またはアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCを作出する。一部の態様では、以下のステップ:a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原および/またはアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;b)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、複数の摂動インプットPBMCを抗原および/またはアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む複数の改変PBMCおよび/またはアジュバントを作出するステップ;およびc)狭窄により送達される抗原および/またはアジュバントを含む改変PBMCを調整するのに十分な時間、狭窄により送達される抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMCをa第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCおよび/またはアジュバントを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCおよび/またはアジュバントが提供される。一部の実施形態では、プロセスは、改変PBMCを調整するための第2のアジュバントとのインキュベーションの前に、細胞懸濁液から、抗原を含む複数の改変PBMCおよび/またはアジュバントを単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、狭窄で送達されるアジュバントは、調整用アジュバントと同じである。一部の実施形態では、狭窄で送達されるアジュバントは、調整用アジュバントと異なる。
【0275】
一部の実施形態では、改変PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約10mMである。例えば、一部の実施形態では、改変PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかである。一部の実施形態では、改変PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約10mMよりも高い。一部の実施形態では、改変PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約0.1μM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかである。一部の実施形態では、改変PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、改変PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、改変PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、1μMである。
【0276】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、改変PBMCを調整するために、約1~約24時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、改変PBMCを調整するために、約2~約10時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、改変PBMCを調整するために、約3~約6時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、改変PBMCを調整するために、約1時間、2時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間、6時間、8時間、12時間、16時間、20時間、または24時間のうちのいずれか1つの間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、改変PBMCを調整するために、約4時間、アジュバントとともにインキュベートされる。
【0277】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、狭窄が媒介する送達の前に、調整される。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートされ、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出する。一部の実施形態では、a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして、調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップを含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMCが提供される。一部の実施形態では、プロセスは、調整された複数のインプットPBMCを、細胞変形狭窄を通過させる前に、調整された複数のインプットPBMCを、調整用アジュバントから単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、以下のステップ:a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCを調整用アジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原および/またはアジュバントが通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびc)抗原および/またはアジュバントが摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原および/またはアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCおよび/またはアジュバントを作出するステップを含むプロセスによって調製された抗原を含む調整された複数の改変PBMCおよび/またはアジュバントが提供される。一部の実施形態では、プロセスは、調整された複数のインプットPBMCを、細胞変形狭窄を通過させる前に、調整された複数のインプットPBMCを、調整用アジュバントから単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、狭窄で送達されるアジュバントは、調整用アジュバントと同じである。一部の実施形態では、狭窄で送達されるアジュバントは、調整用アジュバントと異なる。
【0278】
一部の実施形態では、インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約10mMである。例えば、一部の実施形態では、インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかである。一部の実施形態では、インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約10mMよりも高い。一部の実施形態では、インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約0.1μM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかである。一部の実施形態では、インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、インプットPBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、1μMである。
【0279】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、インプットPBMCを調整するために、約1~約24時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、インプットPBMCを調整するために、約2~約10時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、インプットPBMCを調整するために、約3~約6時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、インプットPBMCを調整するために、約1時間、2時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間、6時間、8時間、12時間、16時間、20時間、または24時間のうちのいずれか1つの間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、インプットPBMCを調整するために、約4時間、アジュバントとともにインキュベートされる。
【0280】
一部の実施形態では、PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMCが提供される。一部の実施形態では、抗原をPBMCに導入する前に、PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMCが提供される。
【0281】
上記の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約10mMである。例えば、一部の実施形態では、PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM、約0.1μM、約1μM、約10μM、約100μM、約1mM、または約10mM未満のうちのいずれかである。一部の実施形態では、PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約10mMよりも高い。一部の実施形態では、PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.01μM~約0.1μM、約0.1μM~約1μM、約1μM~約10μM、約10μM~約100μM、約100μM~約1mM、または1mM~約10mMのうちのいずれかである。一部の実施形態では、PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約1mMである。一部の実施形態では、PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、約0.1μM~約10μMである。一部の実施形態では、PBMCとともにインキュベートされる抗原の濃度は、1μMである。
【0282】
本明細書に記載の方法、組成物、または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のPBMCは、PBMCを調整するために、約1~約24時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のPBMCは、PBMCを調整するために、約2~約10時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のPBMCは、PBMCを調整するために、約3~約6時間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のPBMCは、PBMCを調整するために、約1時間、2時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間、6時間、8時間、12時間、16時間、20時間、または24時間のうちのいずれか1つの間、アジュバントとともにインキュベートされる。一部の実施形態では、複数のPBMCは、PBMCを調整するために、約4時間、アジュバントとともにインキュベートされる。
【0283】
本明細書に記載の調整された複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、1つまたは複数の共刺激分子は、調整されていない複数の改変PBMCと比較して、調整された複数の改変PBMCにおいて上方制御される。一部の実施形態では、1つまたは複数の共刺激分子は、調整されていない複数の改変PBMC中の細胞の亜集団と比較して、調整された複数の改変PBMC中の細胞の亜集団において上方制御される。一部の実施形態では、1つまたは複数の共刺激分子は、調整されていない複数の改変PBMC中のB細胞と比較して、調整された複数の改変PBMCのB細胞において上方制御される。一部の実施形態では、共刺激分子は、CD80および/またはCD86である。一部の実施形態では、共刺激分子はCD86である。一部の実施形態では、CD80および/またはCD86は、調整されていない複数の改変PBMC中のB細胞と比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、調整された複数の改変PBMCのB細胞において上方制御される。一部の実施形態では、CD80および/またはCD86は、調整されていない複数の改変PBMC中のB細胞と比較して、約1.2倍~約1.5倍、約1.5倍~約1.8倍、約1.8倍~約2倍、約2倍~約3倍、約3倍~約4倍、約4倍~約5倍、約5倍~約8倍、約8倍~約10倍、約10倍~約20倍、約20倍~約50倍、約50倍~約100倍、約100倍~約200倍、約200倍~約500倍、または約500倍よりも高くのうちのいずれか、調整された複数の改変PBMCのB細胞において上方制御される。一部の実施形態では、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の発現は、調整されていない複数の改変PBMCと比較して調整された複数の改変PBMCにおいて増加している。一部の実施形態では、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の発現は、調整されていない複数の改変PBMC中の細胞の亜集団と比較して調整された複数中の細胞の亜集団において増加している。一部の実施形態では、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の発現は、調整されていない複数の改変PBMCと比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍、または10倍よりも高く、調整された複数の改変PBMCにおいて増加している。一部の実施形態では、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の発現は、調整されていない複数の改変PBMCと比較して、約1.2倍~約1.5倍、約1.5倍~約1.8倍、約1.8倍~約2倍、約2倍~約3倍、約3倍~約4倍、約4倍~約5倍、約5倍~約8倍、約8倍~約10倍、約10倍~約20倍、約20倍~約50倍、約50倍~約100倍、約100倍~約200倍、約200倍~約500倍、または約500倍よりも高くのうちのいずれか、調整された複数の改変PBMCにおいて増加している。
【0284】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードするmRNAを含む。
マイクロ流体システムおよびその構成要素
細胞変形狭窄を提供するためのマイクロ流体チャネル
【0285】
一部の実施形態では、本発明は、PBMCを含む細胞懸濁液を、狭窄を通過させ、狭窄はPBMCを変形させ、それにより、抗原および/またはアジュバントがPBMCに入るように、PBMCの摂動を引き起こすことによって、免疫応答をモジュレートするための方法であって、狭窄は、マイクロ流体チャネル内に含有される、方法を提供する。一部の実施形態では、複数の狭窄は、マイクロ流体チャネル内に、並列および/または直列で配置することができる。本明細書に開示の方法における使用のための細胞変形狭窄を含有する例示的なマイクロ流体チャネルは、WO2013059343に記載されている。本明細書に開示の方法における使用のための例示的なポアを有する表面は、WO2017041050に記載されている。
【0286】
一部の実施形態では、マイクロ流体チャネルは、管腔を含み、緩衝液に懸濁されたPBMCが通過することができるように構成され、マイクロ流体チャネルは、狭窄を含む。マイクロ流体チャネルは、ケイ素、金属(例えば、ステンレス鋼)、プラスチック(例えば、ポリスチレン)、セラミック、ガラス、結晶性基材、アモルファス基材、またはポリマー(例えば、ポリ-メチルメタクリレート(PMMA)、PDMS、環状オレフィンコポリマー(COC)など)を含む、いくつかの材料のうちのいずれか1つで作られ得る。マイクロ流体チャネルの製作は、ドライエッチング、ウェットエッチング、フォトリソグラフィー、射出成型、レーザーアブレーションまたはSU-8マスクを含む、当技術分野において公知の任意の方法によって行うことができる。
【0287】
一部の実施形態では、マイクロ流体チャネル内の狭窄は、入口部分、中心点および出口部分を含む。一部の実施形態では、マイクロ流体チャネル内の狭窄の長さ、深さおよび幅は、変動させることができる。一部の実施形態では、マイクロ流体チャネル内の狭窄の直径は、PBMCの直径の関数である。PBMCの直径を決定するための方法は、当技術分野において公知であり、例えば、高含有量イメージング、細胞計数器またはフローサイトメトリーである。一部の実施形態では、マイクロ流体チャネル内の狭窄の直径は、複数のインプットPBMCの平均直径の約20%~約99%である。一部の実施形態では、狭窄のサイズは、PBMCの平均直径またはPBMCの亜集団の平均直径の約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約99%である。一部の実施形態では、狭窄のサイズは、複数のインプットPBMCの最小断面距離の平均の約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約99%である。一部の実施形態では、チャネルは、約2μm~約10μmの狭窄の幅、またはそれらの間の任意の幅もしくは幅の範囲を含む。一部の実施形態では、チャネルは、約3μm~約10μmの狭窄の幅を含む。一部の実施形態では、チャネルは、約3μm~約6μmの狭窄の幅を含む。一部の実施形態では、チャネルは、約4.2μm~約4.8μmの狭窄の幅を含む。例えば、狭窄の幅は、約2μm、約2.5μm、約3μm、約3.5μm、約4μm、約4.5μm、約5μm、約5.5μm、約6μm、約6.5μm、または約7μmのうちのいずれか1つであり得る。一部の実施形態では、チャネルは、約10μmの狭窄の長さ、および約3.5μmの狭窄の幅を含む。一部の実施形態では、チャネルは、約10μmの狭窄の長さ、および約4μmの狭窄の幅を含む。一部の実施形態では、チャネルは、約10μmの狭窄の長さ、および約4.5μmの狭窄の幅を含む。チャネルの断面、入口部分、中心点および出口部分も変動させることができる。例えば、断面は、円形、楕円形、細長いスリット、正方形、六角形、または三角形の形状であり得る。入口部分は、狭窄の角度を規定し、狭窄の角度は、チャネルの目詰まりを低下させるために最適化され、PBMCへの化合物の増強された送達のために最適化される。出口部分の角度も同様に変動させることができる。例えば、出口部分の角度は、非層流をもたらし得る乱流の可能性を低下させるために構成される。一部の実施形態では、入口部分および/または出口部分の壁は、直線状である。他の実施形態では、入口部分および/または出口部分の壁は、湾曲している。
細胞変形狭窄を提供するためのポアを有する表面
【0288】
一部の実施形態では、本発明は、複数のPBMCを含む細胞懸濁液を、狭窄を通過させ、狭窄はPBMCを変形させ、それにより、抗原および/またはアジュバントがPBMCに入るように、PBMCの摂動を引き起こすことによって、免疫応答をモジュレートするための方法であって、狭窄は、ポアであるか、またはポア内に含有される、方法を提供する。一部の実施形態では、ポアは、表面に含有される。本明細書に開示の方法における使用のためのポアを有する例示的な表面は、WO2017041050に記載されている。
【0289】
本明細書に開示の表面は、いくつかの材料のいずれか1つで作られ、いくつかの形態のいずれか1つをとることができる。一部の実施形態では、表面はフィルターである。一部の実施形態では、表面は膜である。一部の実施形態では、フィルターは、タンジェンシャルフローフィルターである。一部の実施形態では、表面は、スポンジまたはスポンジ様のマトリックスである。一部の実施形態では、表面はマトリックスである。
【0290】
一部の実施形態では、表面は、蛇行状のパス表面である。一部の実施形態では、蛇行状のパス表面は、酢酸セルロースを含む。一部の実施形態では、表面は、限定なく、合成または天然ポリマー、ポリカーボネート、ケイ素、ガラス、金属、合金、硝酸セルロース、銀、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリプロピレン、PVDF、ポリテトラフルオロエチレン、混合セルロースエステル、ポーセレン、およびセラミックから選択される材料を含む。
【0291】
本明細書に開示の表面は、当技術分野で公知の任意の形状、例えば、3次元形状を有することができる。表面の2次元形状は、限定なく、円形、楕円形、丸形、正方形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、または八角形であり得る。一部の実施形態では、表面は、丸形の形状である。一部の実施形態では、表面3次元形状は、円柱状、円錐状、または立方体状である。
【0292】
表面は、さまざまな断面の幅および厚さを有することができる。一部の実施形態では、表面の断面の幅は、約1mm~約1m、またはそれらの間の任意の断面の幅もしくは断面の幅の範囲である。一部の実施形態では、表面は、規定された厚さを有する。一部の実施形態では、表面の厚さは均一である。一部の実施形態では、表面の厚さは可変である。例えば、一部の実施形態では、表面の部分は、表面の他の部分よりも厚いか、または薄い。一部の実施形態では、表面の厚さは、約1%~約90%、またはそれらの間の任意のパーセンテージもしくはパーセンテージの範囲で変動する。一部の実施形態では、表面は、約0.01μm~約5mmの厚さ、またはそれらの間の任意の厚さもしくは厚さの範囲である。
【0293】
ポアの通路の入口および出口は、さまざまな角度を有し得る。ポアの角度は、PBMCが通過する間に、ポアの目詰まりを最小化するために選択することができる。一部の実施形態では、表面を通る流速は、約0.001mL/cm/秒~約100L/cm/秒、またはそれらの間の任意の速度もしくは速度の範囲である。例えば、入口または出口部分の角度は、約0~約90度であり得る。一部の実施形態では、入口または出口部分は、90度よりも大きくあり得る。一部の実施形態では、ポアは、同一の入口および出口の角度を有する。一部の実施形態では、ポアは、異なる入口および出口の角度を有する。一部の実施形態では、ポアの縁は、滑らかであり、例えば、丸みを帯びているか、または湾曲している。滑らかなポアの縁は、突起、隆線および起伏のある部分がない、連続的な、平坦かつ平らな表面を有する。一部の実施形態では、ポアの縁は、鋭い。鋭いポアの縁は、先端が尖っているか、または鋭角である、細い縁を有する。一部の実施形態では、ポアの通路は、まっすぐである。まっすぐなポアの通路は、曲線、屈曲、角度および他の凸凹を含まない。一部の実施形態では、ポアの通路は、湾曲している。湾曲したポアの通路は、屈曲しているか、または直線から外れる。一部の実施形態では、ポアの通路は、複数の曲線、例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれよりも多くの湾曲を有する。
【0294】
ポアは、2次元または3次元形状を含む、当技術分野において公知の任意の形状を有することができる。ポアの形状(例えば、断面形状)は、限定なく、円形、楕円形、丸形、正方形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、および八角形であり得る。一部の実施形態では、ポアの断面は、丸形の形状である。一部の実施形態では、ポアの3次元形状は、円柱状または円錐状である。一部の実施形態では、ポアは、溝がある入口および出口の形状を有する。一部の実施形態では、ポアの形状は、所与の表面内のポアの間で均質(すなわち、一貫したまたは規則的)である。一部の実施形態では、ポアの形状は、所与の表面内のポアの間で不均質(すなわち、混合または変動する)である。
【0295】
本明細書に記載の表面は、総ポア数の範囲を有することができる。一部の実施形態では、ポアは、総表面積の約10%~約80%を包含する。一部の実施形態では、表面は、約1.0×10~約1.0×1030個の総ポア、またはそれらの間の任意の数もしくは数の範囲を含有する。一部の実施形態では、表面は、約10~約1.0×1015ポア/mmの表面積を含む。
【0296】
ポアは、所与の表面内に非常に多くの様式で分布し得る。一部の実施形態では、ポアは、所与の表面内に並行して分布する。そのような一例では、ポアは、同じ方向に並んで分布し、所与の表面内で同じ距離離れている。一部の実施形態では、ポアの分布は、規則正しいか、または均質である。そのような一例では、ポアは、規則的な系統的パターンで分布するか、または所与の表面内で同じ距離離れている。一部の実施形態では、ポアの分布は、ランダムまたは不均質である。そのような一例では、ポアは、不規則的な無秩序のパターンで分布するか、または所与の表面内で異なる距離離れている。一部の実施形態では、複数の表面は、直列で分布する。複数の表面は、均質または不均質な表面のサイズ、形状および/または粗さであり得る。複数の表面は、均質または不均質なポアのサイズ、形状および/または数を有するポアをさらに含有することができ、それによって、異なるPBMCの種類へのある範囲の化合物の同時送達を可能にする。
【0297】
一部の実施形態では、個々のポアは、均一な幅寸法(すなわち、ポアの通路の長さに沿って一定の幅)を有する。一部の実施形態では、個々のポアは、可変の幅(すなわち、ポアの通路の長さに沿って増加または減少する幅)を有する。一部の実施形態では、所与の表面内のポアは、同じ個々のポアの深さを有する。一部の実施形態では、所与の表面内のポアは、異なる個々のポアの深さを有する。一部の実施形態では、ポアは、互いに直接隣接している。一部の実施形態では、ポアは、ある距離により、互いに離れている。一部の実施形態では、ポアは、約0.001μm~約30mmの距離、またはそれらの間の任意の距離もしくは距離の範囲により、互いに離れている。
【0298】
一部の実施形態では、表面は、材料でコーティングされる。材料は、限定なく、テフロン(登録商標)、接着コーティング、界面活性剤、タンパク質、接着分子、抗体、抗凝固剤、細胞機能をモジュレートする因子、核酸、脂質、炭水化物または膜貫通タンパク質を含む、当技術分野において公知の任意の材料から選択することができる。一部の実施形態では、表面は、ポリビニルピロリドン(PVP)でコーティングされる。一部の実施形態では、材料は、表面に共有結合的に付加される。一部の実施形態では、材料は、表面に非共有結合的に付加されるか、または吸着される。一部の実施形態では、表面分子は、PBMCがポアを通過するときに放出される。
【0299】
一部の実施形態では、表面は、修飾された化学的性質を有する。一部の実施形態では、表面は極性である。一部の実施形態では、表面は親水性である。一部の実施形態では、表面は非極性である。一部の実施形態では、表面は疎水性である。一部の実施形態では、表面は帯電している。一部の実施形態では、表面は、正および/または負に帯電している。一部の実施形態では、表面は、一部の領域において正に帯電し、他の領域において負に帯電することができる。一部の実施形態では、表面は、全体として正電荷、または全体として負電荷を有する。一部の実施形態では、表面は、滑らか、電解研磨される、粗い、またはプラズマ処理される、のうちのいずれか1つであり得る。一部の実施形態では、表面は、双性イオンまたは双極性化合物を含む。一部の実施形態では、表面はプラズマ処理される。
【0300】
一部の実施形態では、表面は、より大きなモジュール内に含有される。一部の実施形態では、表面は、プラスチックまたはガラスシリンジなどのシリンジ内に含有される。一部の実施形態では、表面は、プラスチックフィルターホルダー内に含有される。一部の実施形態では、表面は、ピペットチップ内に含有される。
【0301】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、1つまたは複数の核酸は、1つまたは複数のビヒクルに運ばれ、1つまたは複数のビヒクルは、インプットPBMCに送達される。一部の実施形態では、ビヒクルは、ウイルスまたはウイルス関連粒子である。一部の実施形態では、ウイルスは、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)、バキュロウイルス、ヘルペスウイルス、またはレトロウイルスのうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、ウイルスはAAVを含む。一部の実施形態では、ビヒクルは、脂質系ビヒクル、例えばリポソームである。一部の実施形態では、ビヒクルはナノ粒子である。
【0302】
細胞摂動
一部の実施形態では、本発明は、PBMCを含む細胞懸濁液を、狭窄を通過させ、狭窄はPBMCを変形させ、それにより、抗原および/またはアジュバントがPBMCに入るように、PBMCの摂動を引き起こすことによって、免疫応答をモジュレートするための方法であって、PBMCにおける摂動は、PBMCの外側から材料をPBMCに移動させることを可能にする、PBMCにおける開裂(例えば、孔、裂け目、空洞、開口部、ポア、割れ目、間隙、穿孔部)である、方法を提供する。変形は、例えば、機械的ひずみまたは機械的ひずみおよびせん断力によって引き起こすことができる。一部の実施形態では、摂動は、PBMC膜内の摂動である。一部の実施形態では、摂動は一過性である。一部の実施形態では、PBMC摂動は、約1.0×10-9秒~約2時間、またはそれらの間の任意の時間もしくは時間の範囲で持続する。一部の実施形態では、PBMC摂動は、約1.0×10-9秒~約1秒、約1秒~約1分、または約1分~約1時間、持続する。一部の実施形態では、PBMC摂動は、約1.0×10-9~約1.0×10-1、約1.0×10-9~約1.0×10-2、約1.0×10-9~約1.0×10-3、約1.0×10-9~約1.0×10-4、約1.0×10-9~約1.0×10-5、約1.0×10-9~約1.0×10-6、約1.0×10-9~約1.0×10-7、または約1.0×10-9~約1.0×10-8秒のうちのいずれか1つの間、持続する。一部の実施形態では、PBMC摂動は、約1.0×10-8~約1.0×10-1、約1.0×10-7~約1.0×10-1、約1.0×10-6~約1.0×10-1、約1.0×10-5~約1.0×10-1、約1.0×10-4~約1.0×10-1、約1.0×10-3~約1.0×10-1、または約1.0×10-2~約1.0×10-1秒のうちのいずれか1つの間、持続する。本明細書に記載の方法によって作り出されるPBMC摂動(例えば、ポアまたは孔)は、補体または細菌溶血素によって作り出されるものなどの、多量体ポア構造を形成するためのタンパク質サブユニットのアセンブリーの結果として形成されない。
【0303】
PBMCが狭窄を通過するときに、狭窄は、PBMC膜に傷害を一時的に与え、これが、摂動による材料の受動的拡散を可能にする。一部の実施形態では、PBMCは、およそ100μ秒の短い期間のみ変形されて、細胞シグナル伝達機構によりアポトーシス経路を活性化する機会を最小化するが、他の持続時間も可能である(例えば、数ナノ秒~数時間の範囲)。一部の実施形態では、PBMCは、約1.0×10-9秒~約2時間、またはそれらの間の任意の時間もしくは時間の範囲で、変形される。一部の実施形態では、PBMCは、約1.0×10-9秒~約1秒、約1秒~約1分、または約1分~約1時間、変形される。一部の実施形態では、PBMCは、約1.0×10-9~約1.0×10-1、約1.0×10-9~約1.0×10-2、約1.0×10-9~約1.0×10-3、約1.0×10-9~約1.0×10-4、約1.0×10-9~約1.0×10-5、約1.0×10-9~約1.0×10-6、約1.0×10-9~約1.0×10-7、または約1.0×10-9~約1.0×10-8秒のうちのいずれか1つの間、変形される。一部の実施形態では、PBMCは、約1.0×10-8~約1.0×10-1、約1.0×10-7~約1.0×10-1、約1.0×10-6~約1.0×10-1、約1.0×10-5~約1.0×10-1、約1.0×10-4~約1.0×10-1、約1.0×10-3~約1.0×10-1、または約1.0×10-2~約1.0×10-1秒のうちいずれか1つの間、変形される。一部の実施形態では、PBMCを変形させることは、限定なく、約1μs~少なくとも約750μs、例えば、少なくとも約1μs、10μs、50μs、100μs、500μs、または750μsの範囲の時間、PBMCを変形させることを含む。
【0304】
一部の実施形態では、PBMCへの抗原および/またはアジュバントの通過は、PBMCが狭窄を通過するのと同時に、および/またはPBMCの摂動と同時に起こる。一部の実施形態では、PBMCへの化合物の通過は、PBMCが狭窄を通過した後に起こる。一部の実施形態では、PBMCへの化合物の通過は、PBMCが狭窄を通過したおよそ数分後に起こる。一部の実施形態では、PBMCへの化合物の通過は、PBMCが狭窄を通過した約1.0×10-2秒~少なくとも約30分後に起こる。例えば、PBMCへの化合物の通過は、PBMCが狭窄を通過した、約1.0×10-2秒~約1秒、約1秒~約1分、または約1分~約30分後に起こる。一部の実施形態では、PBMCへの化合物の通過は、PBMCが狭窄を通過した、約1.0×10-2秒~約10分、約1.0×10-2秒~約5分、約1.0×10-2秒~約1分、約1.0×10-2秒~約30秒、約1.0×10-2秒~約10秒、約1.0×10-2秒~約1秒、または約1.0×10-2秒~約0.1秒後に起こる。一部の実施形態では、PBMCへの化合物の通過は、PBMCが狭窄を通過した、約1.0×10-1秒~約10分、約1秒~約10分、約10秒~約10分、約50秒~約10分、約1分~約10分、または約5分~約10分後に起こる。一部の実施形態では、狭窄を通過した後のPBMCにおける摂動は、PBMCが狭窄を通過した後、およそ約5分以内に修正される。
【0305】
一部の実施形態では、狭窄を通過した後の細胞生存率は、約5%~約100%である。一部の実施形態では、狭窄を通過した後の細胞生存率は、少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%である。一部の実施形態では、細胞生存率は、PBMCが狭窄を通過した約1.0×10-2秒~少なくとも約10日後に測定される。例えば、細胞生存率は、PBMCが狭窄を通過した、約1.0×10-2秒~約1秒、約1秒~約1分、約1分~約30分、または約30分~約2時間後に測定される。一部の実施形態では、細胞生存率は、PBMCが狭窄を通過した、約1.0×10-2秒~約2時間、約1.0×10-2秒~約1時間、約1.0×10-2秒~約30分、約1.0×10-2秒~約1分、約1.0×10-2秒~約30秒、約1.0×10-2秒~約1秒、または約1.0×10-2秒~約0.1秒後に測定される。一部の実施形態では、細胞生存率は、PBMCが狭窄を通過した、約1.5時間~約2時間、約1時間~約2時間、約30分~約2時間、約15分~約2時間、約1分~約2時間、約30秒~約2時間、または約1秒~約2時間後に測定される。一部の実施形態では、細胞生存率は、PBMCが狭窄を通過した、約2時間~約5時間、約5時間~約12時間、約12時間~約24時間、または約24時間~約10日後に測定される。
【0306】
送達パラメーター
いくつかのパラメーターが、本明細書に記載の方法による免疫応答をモジュレートするためのPBMCへの化合物の送達に影響を与え得る。一部の実施形態では、細胞懸濁液は、狭窄を通過する前、それと並行して、またはその後に、化合物と接触する。PBMCは、送達するための化合物を含む溶液に懸濁されて狭窄を通過し得るが、化合物は、PBMCが狭窄を通過した後に、細胞懸濁液に添加することができる。一部の実施形態では、送達される化合物は、狭窄にコーティングされる。
【0307】
PBMCへの化合物の送達に影響を与え得るパラメーターの例としては、限定されるものではないが、狭窄の寸法、狭窄の入口の角度、狭窄の表面の性質(例えば、粗さ、化学修飾、親水性、疎水性など)、運転流束(例えば、狭窄を通る細胞通過時間)、PBMCの濃度、細胞懸濁液中の化合物の濃度、および狭窄を通過した後にPBMCを回復させるまたはインキュベートする時間の量が挙げられ、PBMCに送達される化合物の通過に影響を及ぼし得る。PBMCへの化合物の送達に影響を与える追加のパラメーターとしては、狭窄におけるPBMCの速度、狭窄におけるせん断速度、細胞懸濁液の粘度、流速に垂直な速度成分、および狭窄における時間を挙げることができる。加えて、チャネルを直列および/または並列で含む複数のチップは、PBMCへの送達に影響を与え得る。並列の複数のチップは、スループットを増強するのに有用であり得る。そのようなパラメーターは、化合物の送達を制御するために設計することができる。一部の実施形態では、PBMCの濃度は、約10~少なくとも約1012個細胞/mL、またはそれらの間の任意の濃度もしくは濃度の範囲に及ぶ。一部の実施形態では、送達化合物の濃度は、約10ng/mL~約1g/mL、またはそれらの間の任意の濃度もしくは濃度の範囲に及び得る。一部の実施形態では、送達化合物の濃度は、約1pM~少なくとも約2M、またはそれらの間の任意の濃度もしくは濃度の範囲に及び得る。
【0308】
本開示の方法において使用される温度は、化合物の送達および細胞生存率に影響を及ぼすように調整することができる。一部の実施形態では、方法は、約-5℃~約45℃で行われる。例えば、方法は、室温(例えば、約20℃)、生理学的温度(例えば、約37℃)、生理学的温度よりも高い(例えば、約37℃よりも高い~45℃、またはそれよりも高い)もしくは低下した温度(例えば、約-5℃~約4℃)、またはこれらの例示的な温度の間の温度で行うことができる。
【0309】
さまざまな方法を利用して、狭窄を通過させてPBMCを駆動することができる。例えば、圧力を、入口側のポンプ(例えば、コンプレッサー)によって印加することができ、真空を、出口側の真空ポンプによって印加することができ、毛細管作用を、チューブによって適用することができ、および/またはシステムに、重力を供給することができる。変位に基づく流動システムを使用することもできる(例えば、シリンジポンプ、蠕動ポンプ、手動シリンジまたはピペット、ピストンなど)。一部の実施形態では、PBMCは、陽圧または陰圧によって狭窄を通過する。一部の実施形態では、PBMCは、一定圧力または可変圧力によって狭窄を通過する。一部の実施形態では、圧力は、シリンジを使用して印加される。一部の実施形態では、圧力は、ガス(例えば、ガスボンベからの)を使用して印加される陽圧である。一部の実施形態では、圧力は、ポンプを使用して印加される。一部の実施形態では、ポンプは、蠕動ポンプまたはダイヤフラムポンプである。一部の実施形態では、圧力は、真空を使用して印加される。一部の実施形態では、PBMCは、g力によって狭窄を通過する。一部の実施形態では、PBMCは、遠心力によって狭窄を通過する。一部の実施形態では、PBMCは、毛細管圧によって狭窄を通過する。
【0310】
一部の実施形態では、流体の流動は、狭窄を通過させてPBMCを方向づける。一部の実施形態では、流体の流動は、PBMCが狭窄を通過する前の乱流である。乱流は、所与のポイントでの速度が、大きさおよび方向が不規則に変動する流体の流動である。一部の実施形態では、狭窄を通る流体の流動は、層流である。層流は、すべてのポイントでの流動の方向が一定のままである、固体境界付近の流体における途切れない流動を含む。一部の実施形態では、流体の流動は、PBMCが狭窄を通過した後の乱流である。PBMCが狭窄を通過する速度は、変動させることができる。一部の実施形態では、PBMCは、均一な細胞スピードで狭窄を通過する。一部の実施形態では、PBMCは、変動する細胞スピードで狭窄を通過する。
【0311】
他の実施形態では、組合せ処置は、PBMCを含む細胞懸濁液を、狭窄に通過させることによって、免疫応答をモジュレートするために使用され、狭窄は、PBMCを変形させ、それによって、抗原および/またはアジュバントが、例えば、本明細書に記載の方法でPBMCに入るように、PBMCの摂動を引き起こした後、狭窄の下流で電場に曝露される。一部の実施形態では、PBMCは、狭窄を通過した後、少なくとも1つの電極によって生じた電場を通過する。一部の実施形態では、電場は、PBMCの核などのPBMCの内側の第2の場所への化合物の送達を支援する。例えば、細胞変形狭窄および電場の組合せは、PBMC(例えば、細胞核)に、抗体をコードするプラスミドを送達し、抗体のde novo産生をもたらす。一部の実施形態では、1つまたは複数の電極は、電場を生じるために細胞変形狭窄に近接している。一部の実施形態では、電場は、約0.1kV/m~約100MV/m、またはそれらの間の任意の数もしくは数の範囲である。一部の実施形態では、集積回路を使用して、電極を駆動するための電気シグナルを提供する。一部の実施形態では、PBMCは、約1ns~約1sのパルス幅、および約100ns~約10s、またはそれらの間の任意の時間もしくは時間の範囲の期間、電場に曝露される。
PBMCへの送達のための細胞懸濁液
【0312】
細胞懸濁液は、混合されるか、または精製された、集団または複数のPBMCであり得る。一部の実施形態では、細胞懸濁液は、全血などの混合細胞集団である。一部の実施形態では、細胞懸濁液は、PBMCの精製された集団(例えば、複数の)などの精製細胞集団である。他の実施形態では、PBMCの集団(例えば、複数の)は、1つまたは複数の細胞が枯渇している。一部の実施形態では、PBMCの集団は、T細胞、B細胞、NK細胞、マクロファージ、または樹状細胞のうちの1つまたは複数が枯渇している。
【0313】
細胞懸濁液の組成(例えば、容量オスモル濃度、塩濃度、血清含有量、細胞濃度、pHなど)は、免疫応答をモジュレートするための化合物の送達に影響し得る。一部の実施形態では、懸濁液は全血を含む。あるいは、細胞懸濁液は、血液以外の生理食塩溶液または生理学的媒体中の細胞の混合物である。一部の実施形態では、細胞懸濁液は水溶液を含む。一部の実施形態では、水溶液は、細胞培養培地、リン酸緩衝食塩水(PBS)、塩、金属イオン、糖、成長因子、動物由来生成物、増量材料、界面活性剤、潤滑剤、脂質、ビタミン、アミノ酸、タンパク質、細胞周期阻害剤、および/またはアクチン重合に影響する作用物質を含む。一部の実施形態では、細胞培養培地は、DMEM、Opti-MEM(登録商標)、IMDM、RPMI、X-Vivo 10(商標)10、およびX-Vivo 15(商標)である。加えて、溶液緩衝液(solution buffer)は、例えば、狭窄またはポアの目詰まりを低下または排除し、細胞生存率を改善するように設計することができる、1つまたは複数の潤滑剤(プルロニック(登録商標)または他の界面活性剤)を含むことができる。例示的な界面活性剤としては、限定なく、ポロキサマー;ポリソルベート;マンニトール、ソルビトールなどの糖または糖アルコール;動物由来血清;およびアルブミンタンパク質が挙げられる。
【0314】
ある特定の種類のPBMCによる一部の構成では、PBMCは、PBMCの内部への化合物の送達を助ける1つまたは複数の溶液中でインキュベートすることができる。一部の実施形態では、水溶液は、アクチン重合に影響する作用物質を含む。一部の実施形態では、アクチン重合に影響する作用物質は、ラトランクリンA、サイトカラシンおよび/またはコルヒチンである。例えば、PBMCは、ラトランクリン(Lantrunculin)A(0.1μg/mL)などの解重合溶液中で、送達前に1時間インキュベートして、アクチン細胞骨格を解重合することができる。追加の例として、PBMCは、10μMのコルヒチン(Sigma)中で、送達前に2時間インキュベートして、微小管ネットワークを解重合することができる。
【0315】
細胞懸濁液の粘度も、本明細書に開示される方法に影響し得る。一部の実施形態では、細胞懸濁液の粘度は、約8.9×10-4Pa・s~約4.0×10-3Pa・s、またはそれらの間の任意の値もしくは値の範囲のいずれか1つの間に及ぶ。一部の実施形態では、粘度は、約8.9×10-4Pa・s~約4.0×10-3Pa・s、約8.9×10-4Pa・s~約3.0×10-3Pa・s、約8.9×10-4Pa・s~約2.0×10-3Pa・s、または約8.9×10-3Pa・s~約1.0×10-3Pa・sのうちのいずれか1つの間に及ぶ。一部の実施形態では、粘度は、約0.89cP~約4.0cP、約0.89cP~約3.0cP、約0.89cP~約2.0cP、または約0.89cP~約1.0cPのうちのいずれか1つの間に及ぶ。一部の実施形態では、細胞懸濁液の粘度がせん断ひずみの条件下で減少する、せん断減粘効果が観察される。粘度は、限定なく、ガラス毛細管粘度計などの粘度計、またはレオメーターを含む、当技術分野において公知の任意の方法によって測定することができる。粘度計は、1つの流動条件下で粘度を測定するが、レオメーターは、流動条件と共に変動する粘度を測定するために使用される。一部の実施形態では、粘度は、血液などのせん断減粘性溶液について測定される。一部の実施形態では、粘度は、約-5℃~約45℃で測定される。例えば、粘度は、室温(例えば、約20℃)、生理学的温度(例えば、約37℃)、生理学的温度よりも高い(例えば、約37℃よりも高い~45℃、またはそれよりも高い)、低下した温度(例えば、約-5℃~約4℃)、またはこれらの例示的な温度の間の温度で測定される。
狭窄が媒介する送達
【0316】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCである、のいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、PBMCの直径の関数、例えば、複数のPBMCの平均直径、または複数のPBMC内の亜集団の平均直径である。一部の実施形態では、細胞の直径は、細胞(例えば、複数のPBMC内の細胞)の最小断面距離によって測定される。
【0317】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約99%である。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約20%~約60%、約40%~約60%、または約30%~約45%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約20%、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、または約90%~約99%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMCの平均直径の約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%のうちのいずれか1つである。
【0318】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約99%である。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約20%~約60%、約40%~約60%、約30%~約45%、約50%~約99%、約50%~約90%、約50%~約80%、約50%~約70%、約60%~約90%、約60%~約80%、または約60%~約70%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約20%、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、または約90%~約99%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、複数のインプットPBMC内の最小平均直径を有する細胞の亜集団は、リンパ球の集団であり、リンパ球の集団の直径は、約6μm~約10μmである。一部の実施形態では、リンパ球の集団の平均直径は、約7μmである。一部の実施形態では、リンパ球の集団は、T細胞の集団である。一部の実施形態では、リンパ球は、T細胞である。一部の実施形態では、複数のインプットPBMC内の最小平均直径を有する細胞の亜集団は、T細胞である。
【0319】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約99%である。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約20%~約60%、約40%~約60%、約30%~約45%、約15%~約30%、約15%~約20%、約20%~約25%、約25%~約30%、約20%~約30%、約30%~約70%、または約30%~約60%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約5%~約10%、約10%~約20%、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、または約90%~約99%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、複数のインプットPBMC内の最大平均直径を有する細胞の亜集団は、単球の集団であり、単球の集団の直径は、約15μm~約25μmである。一部の実施形態では、単球の集団の平均直径は、約20μmである。一部の実施形態では、複数のインプットPBMC内の最大平均直径を有する細胞の亜集団は、単球である。
【0320】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約15μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約10μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約3μm~約6μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約4μm~約10μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約4.2μm~約6μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約4.2μm~約4.8μmである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約2μm~約14μm、約4μm~約12μm、約6μm~約9μm、約4μm~約6μm、約4μm~約5μm、約3.5μm~約7μm、約3.5μm~約6.3μm、約3.5μm~約5.6μm、約3.5μm~約4.9μm、約4.2μm~約6.3μm、約4.2μm~約5.6μm、または約4.2μm~約4.9μmのうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約2μm、2.5μm、3μm、3.5μm、4μm、4.5μm、5μm、5.5μm、6μm、6.5μm、7μm、7.5μm、8μm、8.5μm、9μm、9.5μm、10μm、10.5μm、11μm、11.5μm、12μm、12.5μm、13μm、13.5μm、14μm、14.5μm、または15μmのうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約4.0μm、4.1μm、4.2μm、4.3μm、4.4μm、4.5μm、4.6μm、4.7μm、4.8μm、4.9μm、または5.0μmのうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、狭窄の直径は、約4.5μmである。
【0321】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約20psi~約150psiの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約30psi~約120psiの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約60psi~約90psiの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約30psi~約40psi、約40psi~約50psi、約50psi~約60psi、約60psi~約70psi、約70psi~約80psi、約80psi~約90psi、約90psi~約100psi、約100psi~約110psi、または約110psi~約120psiのうちのいずれか1つの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約20psi、25psi、30psi、35psi、40psi、45psi、50psi、55psi、60psi、65psi、70psi、75psi、80psi、85psi、90psi、95psi、100psi、105psi、110psi、115psi、または120psiのうちのいずれか1つの圧力下で狭窄を通過させる。
【0322】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約150kPa~約1000kPaの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約207kPa~約830kPaの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約415kPa~約621kPaの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約200kPa~約250kPa、約250kPa~約300kPa、300kPa~約350kPa、約350kPa~約400kPa、400kPa~約450kPa、約450kPa~約500kPa、500kPa~約550kPa、約550kPa~約600kPa、600kPa~約650kPa、約650kPa~約700kPa、700kPa~約750kPa、約750kPa~約800kPa、800kPa~約850kPa、約850kPa~約900kPa、900kPa~約950kPa、約950kPa~約1000kPaのうちのいずれか1つの範囲の圧力下で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約200kPa、250kPa、300kPa、350kPa、400kPa、415kPa、450kPa、500kPa、550kPa、600kPa、612kPa、650kPa、700kPa、750kPa、800kPa、または850kPaのうちのいずれか1つの圧力下で狭窄を通過させる。
【0323】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約0℃~約37℃の範囲の温度で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約0℃~約10℃の範囲の温度で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約2℃~約8℃の範囲の温度で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約2℃~約6℃、約5℃~約10℃、約10℃~約15℃、約15℃~約20℃、約20℃~約25℃、約25℃~約30℃、約30℃~約35℃、または約35℃~約37℃のうちのいずれか1つの範囲の温度で狭窄を通過させる。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを、約0℃、1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、6℃、7℃、8℃、9℃、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、または37℃のうちのいずれか1つの温度で狭窄を通過させる。
【0324】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄を通過した後、複数の改変PBMCは、改変PBMCが37℃に基準化する(normalize)のを可能にするのに十分な時間、37℃の温度でインキュベートされる。一部の実施形態では、狭窄を通過した後、複数の改変PBMCは、改変PBMCが25℃に基準化するのを可能にするのに十分な時間、25℃の温度でインキュベートされる。
【0325】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、インプット免疫細胞は、約0.001mL/分~約200mL/分の流速、またはそれらの間の任意の速度もしくは速度の範囲で、狭窄を通過する。一部の実施形態では、流速は、約0.001mL/分~約175mL/分、約0.001mL/分~約150mL/分、約0.001mL/分~約125mL/分、約0.001mL/分~約100mL/分、約0.001mL/分~約50mL/分、約0.001mL/分~約25mL/分、約0.001mL/分~約10mL/分、約0.001mL/分~約7.5mL/分、約0.001mL/分~約5.0mL/分、約0.001mL/分~約2.5mL/分、約0.001mL/分~約1mL/分、約0.001mL/分~約0.1mL/分、または約0.001mL/分~約0.01mL/分である。一部の実施形態では、流速は、約0.001mL/分~約200mL/分、約0.01mL/分~約200mL/分、約0.1mL/分~約200mL/分、約1mL/分~約200mL/分、約10mL/分~約200mL/分、約50mL/分~約200mL/分、約75mL/分~約200mL/分、約100mL/分~約200mL/分、約150mL/分~約200mL/分、約0.5mL/分~約200mL/分、約1mL/分~約200mL/分、約2.5mL/分~約200mL/分、約5mL/分~約200mL/分、約7.5mL/分~約200mL/分、約10mL/分~約200mL/分、約25mL/分~約200mL/分、または約175mL/分~約200mL/分である。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、約10mL/分~約200mL/分の流速で、狭窄を通過する。一部の実施形態では、複数のインプットPBMCは、約100mL/分の流速で、狭窄を通過する。
【0326】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄は、当技術分野において公知の任意の形状、例えば、3次元形状または2次元形状を有することができる。狭窄の断面形状などの2次元形状は、限定なく、円形、楕円形、丸形、正方形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、または八角形であり得る。狭窄の3次元形状は、限定なく、円柱状、円錐状または立方体状であり得る。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、長方形である。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、スリットである。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、約3μm~約10μmの幅、および/または約1μm~約200μmの深さを含むスリットである。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、約3μm~約6μmの幅、および/または約20μm~約120μmの深さを含むスリットである。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、約4.2μm~約6μmの幅、および/または約20μm~約120μmの深さを含むスリットである。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、約4.2μm~約6μmの幅、および/または約40μm~約100μmの深さを含むスリットである。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、約4.2μm~約6μmの幅、および/または約20μm~約80μmの深さを含むスリットである。一部の実施形態では、狭窄の断面形状は、約4.5μmの幅、および/または約80μmの深さを含むスリットである。一部の実施形態では、スリットは、約10μm~約30μmの長さを含む。一部の実施形態では、スリットは、約2μm~約50μmの長さを含む。一部の実施形態では、スリットは、約2μm~約5μm、約5μm~約10μm、約10μm~約15μm、約15μm~約20μm、約20μm~約25μm、約25μm~約30μm、約30μm~約35μm、約35μm~約40μm、約40μm~約45μm、または約45μm~約50μmのうちのいずれか1つの長さを含む。一部の実施形態では、スリットは、約10μmの長さを含む。
【0327】
一部の実施形態では、狭窄は、入口部分および出口部分を含む。狭窄の入口および出口は、さまざまな角度を有し得る。一部の実施形態では、狭窄は、同一の入口および出口の角度を有する。一部の実施形態では、狭窄は、異なる入口および出口の角度を有する。狭窄の角度は、PBMCが通過する間に、狭窄の目詰まりを最小化するために選択することができる。一部の実施形態では、表面を通る流速は、約0.001mL/分~約100mL/分、またはそれらの間の任意の速度もしくは速度の範囲である。一部の例では、入口および/または出口部分の角度は、約0~約90度であり得る。一部の実施形態では、入口および/または出口部分は、90度よりも大きくあり得る。一部の実施形態では、入口部分は、入口の角度を規定し、入口の角度は、約0度~約90度である。一部の実施形態では、入口の角度は、約10度~約40度、約12度~約45度、約15度~約30度のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、入口の角度は、約20度~約22度である。一部の実施形態では、出口部分は、出口の角度を規定し、出口の角度は、約0度~約90度である。一部の実施形態では、出口の角度は、約10度~約40度、約12度~約45度、約15度~約30度のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、出口の角度は、約20度~約22度である。一部の実施形態では、入口部分は、入口の角度を規定し、入口の角度は、約20度~約22度であり、出口部分は、出口の角度を規定し、出口の角度は、約20度~約22度である。
【0328】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、狭窄の縁は、滑らかであり、例えば、丸みを帯びているか、または湾曲している。滑らかな狭窄の縁は、突起、隆線および起伏のある部分がない、連続的な、平坦かつ平らな表面を有する。一部の実施形態では、狭窄の縁は、鋭い。鋭い狭窄の縁は、先端が尖っているか、または鋭角である、細い縁を有する。一部の実施形態では、狭窄の通路は、まっすぐである。まっすぐな狭窄の通路は、曲線、屈曲、角度および他の凸凹を含まない。一部の実施形態では、狭窄の通路は、湾曲している。湾曲した狭窄の通路は、屈曲しているか、または直線から外れる。一部の実施形態では、狭窄の通路は、複数の曲線、例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれよりも多くの湾曲を有する。
【0329】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている。一部の実施形態では、複数の狭窄は、直列で配置されている。一部の実施形態では、複数の狭窄は、並列で配置されている。一部の実施形態では、複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている。一部の実施形態では、直列で配置される複数の狭窄は、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、75、100、500、1,000またはそれよりも多くの直列の狭窄のうちのいずれか1つを含む。一部の実施形態では、並列で配置される複数の狭窄は、約2、5、10、50、75、100、500、1,000またはそれよりも多くの直列の狭窄のうちのいずれか1つを含み得る。
【0330】
本明細書に開示の方法における使用のための細胞変形狭窄を含有する例示的なマイクロ流体チャネルは、WO2013059343に記載されている。本明細書に開示の方法における使用のためのポアを有する例示的な表面は、WO2017041050に記載されている。
システムおよびキット
【0331】
一部の態様では、本発明は、例えば、本明細書に記載の方法のいずれかにおける使用のための、本明細書に記載の実施形態のいずれかによる、狭窄、PBMC懸濁液、抗原またはアジュバントの1つまたは複数を含むシステムを提供する。システムは、「マイクロ流体システムおよびその構成要素」という名称の上記の項に開示のものを含む、本明細書に開示の主題の組成物および方法について記載の任意の実施形態を含むことができる。一部の実施形態では、細胞変形狭窄は、PBMCへの送達のための大きさである。一部の実施形態では、送達パラメーター、例えば、運転流束、細胞および化合物の濃度、温度、狭窄における細胞の速度、ならびに細胞懸濁液の組成(例えば、容量オスモル濃度、塩濃度、血清含有量、細胞濃度、pHなど)は、免疫応答をモジュレートするするために、化合物の最大の応答について最適化される。
【0332】
個体における免疫応答のモジュレートにおける使用のためのキットまたは製造品も提供される。一部の実施形態では、キットは、本明細書に記載の改変PBMCのいずれかを含む、抗原および/またはアジュバントを含む改変PBMCを含む。一部の実施形態では、キットは、個体における免疫応答のモジュレートにおける使用のための改変PBMCの作出における使用のための、狭窄、PBMC懸濁液、抗原またはアジュバントの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、キットは、好適なパッケージ内に、本明細書に記載の成分(例えば、ポアを含有するマイクロ流体チャネルもしくは表面、細胞懸濁液および/または化合物)を含む。好適なパッケージ材料は、当技術分野において公知であり、例えば、バイアル(密封バイアルなど)、容器、アンプル、瓶、広口瓶、フレキシブル包装材料(例えば、密封マイラーまたはプラスチック袋)などが挙げられる。これらの製品は、さらに滅菌され得かつ/または密封され得る。
【0333】
本発明は、本明細書に記載の方法の構成要素を含むキットも提供し、個体における免疫応答をモジュレートする方法を行うための指示、ならびに/または抗原および/またはアジュバントをPBMCに導入するための指示をさらに含んでいてもよい。本明細書に記載のキットは、バッファ、希釈剤、フィルター、針、シリンジ、ならびに本明細書に記載の方法のいずれかを行うための指示を伴う添付文書;例えば、個体において免疫応答をモジュレートするための指示、または抗原および/またはアジュバントを含有するようにPBMCを改変するための指示を含む、他の材料をさらに含み得る。
HPVおよびHPV関連疾患
【0334】
本明細書に記載のシステムおよびキットのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。
他の実施形態
【0335】
他の実施形態は、以下の条件のうちの1つまたは複数を有する本明細書に記載の実施形態のいずれかを提供する。
- 抗原は、HPV抗原ではない
- 抗原は、HPV E6抗原ではない
- 抗原は、HPV E7抗原ではない
- 抗原は、HPV E6抗原ではなく、かつHPV E7抗原ではない
- アジュバントは、抗原と一緒にPBMCに導入されない
- アジュバントは、抗原を含むPBMCのサイトゾルに存在しない
- アジュバントは、個体に投与されない
【0336】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV抗原を発現しない。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV抗原をコードする核酸を含まない。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV E6抗原を含まない。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV E6抗原をコードする核酸を含まない。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV E7抗原を含まない。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV E7抗原をコードする核酸を含まない。
【0337】
一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV E6抗原を含まず、HPV E7抗原を含まない。一部の実施形態では、複数の改変PBMCは、HPV E6抗原をコードする核酸を含まず、かつHPV E7抗原をコードする核酸を含まない。
【0338】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードする核酸を含む。本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原を発現しない。
【0339】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、抗原は1つまたは複数のタンパク質を含む。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数の核酸によってコードされ、限定されるものではないが、DNA、cDNA、mRNAおよびプラスミドなどの1つまたは複数の核酸の形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、抗原は、1つまたは複数のmRNAによってコードされ、1つまたは複数のmRNAの形態でPBMCに入る。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードする核酸を含む。一部の実施形態では、複数のPBMCは、抗原をコードするmRNAを含む。
【0340】
本明細書に記載の方法、組成物または複数の改変PBMCのいずれか1つによる一部の実施形態では、複数のPBMCは、個体における耐性を誘導しない。一部の実施形態では、複数のPBMCは、個体における免疫応答を抑制しない。一部の実施形態では、複数のPBMCは、免疫寛容原性因子を含まない。一部の実施形態では、複数のPBMCは、免疫寛容原性因子と組み合わせて投与されない。一部の実施形態では、複数のPBMCは、免疫寛容原性因子の投与の前、それと同時に、またはその後に、投与されない。
【0341】
本出願の一部の実施形態では、「調整される」および「成熟される」という用語は、互換可能に使用され得る。
例示的な実施形態
【0342】
本発明は、以下に列挙する実施形態を提供する。
【0343】
1.抗原を含む複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性である、複数の改変PBMC。
【0344】
2.抗原を含む複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性であり、前記抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、複数の改変PBMC。
【0345】
3.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMC。
【0346】
4.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性であり、前記抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、調製された複数の改変PBMC。
【0347】
5.抗原およびアジュバントを含む調整された複数の改変PBMCであって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性である、調整された複数の改変PBMC。
【0348】
6.配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMC。
【0349】
7.配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0350】
8.抗原を含む調整された複数のPBMCであって、前記PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMC。
【0351】
9.抗原を含む調整された複数のPBMCであって、前記抗原を前記PBMCに導入する前に、前記PBMCを調整するのに十分な時間、前記複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを作出するステップによって調製される、抗原を含む調整された複数のPBMC。
【0352】
10.抗原を含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む複数の改変PBMC。
【0353】
11.抗原を含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出する、抗原を含む複数の改変PBMC。
【0354】
12.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0355】
13.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記複数の改変PBMCを前記抗原をコードする前記核酸とアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0356】
14.前記プロセスは前記改変PBMCを調整するための前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、実施形態12または13に記載の抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0357】
15.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原および前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原および前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMC。
【0358】
16.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸および前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出する、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMC。
【0359】
17.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約1mMである、および/または前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態15または16に記載の複数の改変PBMC。
【0360】
18.(a)前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約10μMである、および/または前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態15~17のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0361】
19.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約1μMである、および/または前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約1μMである、実施形態15~18のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0362】
20.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原対前記アジュバントの比が、約10000:1~約1:10000である、実施形態15~19のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0363】
21.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原対前記アジュバントの比が、約200:1である、実施形態15~20のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0364】
22.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、
a)インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、狭窄の直径は、懸濁液中のインプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きなインプットPBMCの摂動を引き起こして、調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)抗原が摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、調整された複数の摂動インプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0365】
23.前記インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態22に記載の複数の改変PBMC。
【0366】
24.前記インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態22または23に記載の複数の改変PBMC。
【0367】
25.前記インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約1μMである、実施形態22~24のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0368】
26.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)前記アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMC。
【0369】
27.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)前記抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMC。
【0370】
28.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態10~14、および22~27のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0371】
29.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態10~14、および22~28のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0372】
30.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約1μMである、実施形態10~14、および22~29のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0373】
31.前記プロセスが、
前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記調整された複数の改変PBMCおよび/または前記アジュバントを作出するステップをさらに含む、実施形態15~21、および26~30のいずれか1つに従う抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMC。
【0374】
32.前記プロセスは前記改変PBMCを調整するための前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原および/または前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、実施形態31に記載の抗原および/またはアジュバントを含む複数の改変PBMC。
【0375】
33.前記改変PBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態8~31のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0376】
34.前記改変PBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態8~33のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0377】
35.前記改変PBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約1μMである、実施形態8~34のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0378】
36.前記プロセスは、前記インプットPBMCおよび/または前記改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む、実施形態8~35のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0379】
37.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約99%である、実施形態10~36のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0380】
38.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約70%である、実施形態10~37のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0381】
39.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約20%~約60%である、実施形態10~38のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0382】
40.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約40%~約60%である、実施形態10~39のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0383】
41.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約30%~約45%である、実施形態10~40のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0384】
42.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約99%である、実施形態10~36のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0385】
43.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約70%である、実施形態10~36および42のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0386】
44.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約60%である、実施形態10~36、42および43のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0387】
45.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約30%~約45%である、実施形態10~36および42~44のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0388】
46.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約99%である、実施形態10~36のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0389】
47.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約90%である、実施形態10~36および46のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0390】
48.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約80%である、実施形態10~36、46および47のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0391】
49.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約70%である、実施形態10~36および46~48のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0392】
50.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約60%~約90%である、実施形態10~36のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0393】
51.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約60%~約80%である、実施形態10~36および50のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0394】
52.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約60%~約70%である、実施形態10~36、50および51のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0395】
53.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約99%である、実施形態10~52のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0396】
54.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約70%である、実施形態10~53のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0397】
55.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約60%である、実施形態10~54のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0398】
56.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約30%である、実施形態10~55のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0399】
57.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約25%である、実施形態10~56のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0400】
58.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約30%~約70%である、実施形態10~55のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0401】
59.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約30%~約60%である、実施形態10~55および58のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0402】
60.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約30%~約45%である、実施形態10~55、58および59のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0403】
61.前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の前記亜集団が、T細胞である、実施形態42~60のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0404】
62.前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の前記亜集団が、単球である、実施形態53~61のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0405】
63.前記狭窄の直径が、約3μm~約10μmである、実施形態10~62のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0406】
64.前記狭窄の直径が、約4μm~約10μmである、実施形態10~63のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0407】
65.前記狭窄の直径が、約3μm~約6μmである、実施形態10~63のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0408】
66.前記狭窄の直径が、約4.2μm~約6μmである、実施形態10~65のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0409】
67.前記狭窄の直径が、約4.5μmである、実施形態10~66のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0410】
68.前記複数のインプットPBMCを、約30psi~約120psiまたは約60psi~約90psiの範囲の圧力下で前記狭窄を通過させた、実施形態10~67のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0411】
69.前記複数のインプットPBMCを、約207kPa~約830kPaまたは約415kPa~約621kPaの範囲の圧力下で前記狭窄を通過させた、実施形態10~67のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0412】
70.前記複数のインプットPBMCを、約0.001mL/cm/秒~約200L/cm/秒の流速で前記狭窄を通過させた、実施形態10~67のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0413】
71.前記複数のインプットPBMCを、約0.1mL/cm/秒~約150L/cm/秒の流速で前記狭窄を通過させた、実施形態10~67のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0414】
72.前記複数のインプットPBMCを、約100mL/cm/秒の流速で前記狭窄を通過させた、実施形態10~67のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0415】
73.前記複数のインプットPBMCを、約0℃~約37℃の範囲の温度で前記狭窄を通過させた、実施形態10~72のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0416】
74.前記狭窄を通過した後、前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCが37℃に基準化するのを可能にするのに十分な時間、37℃の温度でインキュベートされる、実施形態10~73のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0417】
75.前記狭窄を通過した後、前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCが25℃に基準化するのを可能にするのに十分な時間、25℃の温度でインキュベートされる、実施形態10~74のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0418】
76.前記狭窄の断面形状が、円形、楕円形、丸形、正方形、長方形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、および八角形からなる群から選択される、実施形態10~75のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0419】
77.前記狭窄の断面形状が、スリットである、実施形態10~76のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0420】
78.スリットが、約3μm~6μmの幅、および/または約20μm~120μmの深さを含む、実施形態77に記載の複数の改変PBMC。
【0421】
79.前記スリットが、約4.2μm~6μmの幅、および/または約20μm~120μmの深さを含む、実施形態78に記載の複数の改変PBMC。
【0422】
80.前記スリットが、約4.5μmの幅、および/または約80μmの深さを含む、実施形態77~79のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0423】
81.前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、実施形態10~80のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0424】
82.前記狭窄が、入口部分および出口部分を含み、
(a)前記入口部分は、入口の角度を規定し、前記入口の角度は、約0度~約90度もしくは約22~22度であり;および/または
(b)前記出口部分は、出口の角度を規定し、前記出口の角度は、約0度~約90度もしくは約20~22度であり;
好ましくは、(a)および(b)について約20~22度である、
実施形態10~80のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0425】
83.前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、実施形態10~82のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0426】
84.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約1~約24時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態12~14、22~25、31~83のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0427】
85.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約2~約10時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態12~14、22~25、31~84のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0428】
86.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約3~約6時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態12~14、22~25、31~85のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0429】
87.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約4時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態12~14、22~25、31~86のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0430】
88.前記抗原、前記抗原をコードする前記核酸、および/またはアジュバントが、前記複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルおよび/または小胞に存在する、実施形態1~87のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0431】
89.前記抗原、および/または前記抗原をコードする前記核酸が、前記複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルに存在し、前記アジュバントが、前記複数の改変PBMC中の細胞の小胞に存在する、実施形態1~88のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0432】
90.前記小胞が、エンドソームである、実施形態88または89に記載の複数の改変PBMC。
【0433】
91.前記抗原、前記抗原をコードする前記核酸、および/または前記アジュバントが、前記複数の改変PBMC中の細胞の複数の区画に存在する、実施形態1~90のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0434】
92.前記抗原、前記抗原をコードする前記核酸、および/または前記アジュバントが、前記複数のPBMC中の前記細胞の少なくとも約70%に存在する、実施形態1~91のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0435】
93.前記抗原、前記抗原をコードする前記核酸、および/または前記アジュバントが、前記複数のPBMC中のT細胞、B細胞、NK細胞および単球のそれぞれの少なくとも約70%に存在する、実施形態1~92のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0436】
94.前記抗原が、前記複数の改変PBMC中の細胞の表面に結合している、実施形態1~93のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0437】
95.前記アジュバントが、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR9アゴニストである、実施形態5~94のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0438】
96.前記アジュバントが、CpG ODNである、実施形態95に記載の複数の改変PBMC。
【0439】
97.前記CpG ODNが、クラスA CpG ODN、クラスB CpG ODN、またはクラスC CpG ODNである、実施形態96に記載の複数の改変PBMC。
【0440】
98.前記抗原が、疾患関連抗原である、実施形態1~97のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0441】
99.前記抗原が、罹患細胞から単離されたペプチドまたはmRNAから誘導されている、実施形態98に記載の複数の改変PBMC。
【0442】
100.前記抗原が、非自己抗原である、実施形態1~99のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0443】
101.前記抗原が、腫瘍抗原、ウイルス抗原、細菌抗原、または真菌抗原である、実施形態1~100のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0444】
102.前記抗原が、腫瘍溶解物から誘導されている、実施形態1~5および8~101のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0445】
103.前記抗原が、ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原である、実施形態1~101のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0446】
104.前記HPVが、HPV-16またはHPV-18である、実施形態103に記載の複数の改変PBMC。
【0447】
105.前記抗原が、HPV E6および/またはE7から誘導されるペプチドを含む、実施形態103または104に記載の複数の改変PBMC。
【0448】
106.前記抗原が、HPV E6および/またはE7から誘導されるHLA-A2拘束性ペプチドを含む、実施形態103または104に記載の複数の改変PBMC。
【0449】
107.前記HLA-A2拘束性ペプチドが、配列番号1~4のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、実施形態106に記載の複数の改変PBMC。
【0450】
108.前記抗原が、配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、実施形態107に記載の複数の改変PBMC。
【0451】
109.前記改変PBMCが、複数の免疫原性エピトープを含む複数の抗原を含む、実施形態1~108のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0452】
110.前記複数の免疫原性エピトープを含む前記複数の抗原を含む前記改変PBMCの個体への投与後、前記複数の免疫原性エピトープは、他の免疫原性エピトープのいずれかに対する前記個体における免疫応答を減少させる、実施形態109に記載の複数の改変PBMC。
【0453】
111.前記抗原がポリペプチドであり、前記免疫原性エピトープは免疫原性ペプチドエピトープである、実施形態110に記載の複数の改変PBMC。
【0454】
112.前記免疫原性ペプチドエピトープが、N末端隣接ポリペプチドおよび/またはC末端隣接ポリペプチドに融合されている、実施形態111に記載の複数の改変PBMC。
【0455】
113.前記抗原が、免疫原性ペプチドエピトープおよび1つまたは複数の異種ペプチド配列を含むポリペプチドである、実施形態111に記載の複数の改変PBMC。
【0456】
114.前記抗原が、異種ペプチド配列がそのN末端および/またはそのC末端で隣接している免疫原性ペプチドエピトープを含むポリペプチドである、実施形態111に記載の複数の改変PBMC。
【0457】
115.隣接異種ペプチド配列が、疾患関連免疫原性ペプチドから誘導されている、実施形態114に記載の複数の改変PBMC。
【0458】
116.前記N末端隣接ポリペプチドが、配列番号5~10のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、および/または前記C末端隣接ポリペプチドが、配列番号11~17のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、実施形態112に記載の複数の改変PBMC。
【0459】
117.前記抗原が、MHCクラスI拘束性ペプチドおよび/またはMHCクラスII拘束性ペプチドにプロセシングされ得る、実施形態1~116のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0460】
118.前記改変PBMCが、約1nM~約1mMの濃度で前記アジュバントを含む、実施形態5、15~21および26~117のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0461】
119.前記改変PBMCが、約1nM~約1mMの濃度で前記抗原を含む、実施形態1~118のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0462】
120.前記抗原対前記アジュバントの比が、約10000:1~約1:10000である、実施形態1~119のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0463】
121.前記抗原対前記アジュバントの比が、約200:1である、実施形態1~120のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0464】
122.前記改変PBMCが、a)前記抗原、b)前記抗原および少なくとも1つの他の抗原、c)前記抗原および前記アジュバント、d)前記抗原をコードする前記核酸、e)前記抗原をコードする核酸、および1つの他の抗原をコードする少なくとも1つの他の核酸、ならびに/またはf)前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントを含む複合体を含む、実施形態1~118のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0465】
123.前記複数の改変PBMCが、作用物質をさらに含み、この作用物質が、前記作用物質を含まない対応する複数の改変PBMCと比較して前記複数の改変PBMCの生存率および/または機能を増強する、実施形態3~5、7~9、12~14、22~25および31~122のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0466】
124.前記複数の改変PBMCが、作用物質をさらに含み、この作用物質が、前記作用物質を含まない対応する複数の改変PBMCと比較して凍結-解凍サイクルの際の前記複数の改変PBMCの生存率および/または機能を増強する、実施形態3~5、7~9、12~14、22~25および31~123のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0467】
125.前記調整された複数の改変PBMCの少なくとも約70%、約80%、または約90%が、最大で1、2、3、4、5回の凍結-解凍サイクルの後、生存している、実施形態3~5、7~9、12~14、22~25および31~124のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0468】
126.前記作用物質が、エンドサイトーシスを増強する化合物、安定剤、または補因子である、実施形態123~125のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0469】
127.前記作用物質が、アルブミンである、実施形態123~126のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0470】
128.前記アルブミンが、マウス、ウシ、またはヒトアルブミンである、実施形態127に記載の複数の改変PBMC。
【0471】
129.前記作用物質が、二価金属カチオン、グルコース、ATP、カリウム、グリセロール、トレハロース、D-スクロース、PEG1500、L-アルギニン、L-グルタミン、またはEDTAのうちの1つまたは複数である、実施形態123~125のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0472】
130.前記作用物質が、ピルビン酸ナトリウム、アデニン、Rejuvesol(登録商標)、トレハロース、デキストロース、マンノース、スクロース、ヒト血清アルブミン(HSA)、PlasmaLyte(登録商標)、DMSO、Cryostor(登録商標)CS2、Cryostor(登録商標)CS5、Cryostor(登録商標)CS10、Cryostor(登録商標)CS15、HEPES、グリセロール、グルタチオン、HypoThermosol(登録商標)のうちの1つまたは複数である、実施形態123~125のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0473】
131.前記作用物質が、マウス血清アルブミン(MSA)を含む、実施形態128に記載の複数の改変PBMC。
【0474】
132.前記作用物質が、ヒト血清アルブミン(HSA)を含む、実施形態128に記載の複数の改変PBMC。
【0475】
133.前記細胞が、共刺激分子のうちの1つまたは複数の発現を増加させるようにさらに改変されている、実施形態1~132のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0476】
134.前記共刺激分子が、B7-H2(ICOSL)、B7-1(CD80)、B7-2(CD86)、CD70、LIGHT、HVEM、CD40、4-1BBL、OX40L、TL1A、GITRL、CD30L、TIM4、SLAM、CD48、CD58、CD155、またはCD112である、実施形態133に記載の複数の改変PBMC。
【0477】
135.前記共刺激分子が、シグナル2のエフェクターである、実施形態133に記載の複数の改変PBMC。
【0478】
136.前記細胞が、前記1つまたは複数の共刺激分子の増加した発現をもたらす核酸(例えば、mRNA)を含む、実施形態133~135のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0479】
137.前記核酸が、前記共刺激分子をコードする、実施形態136に記載の複数の改変PBMC。
【0480】
138.前記細胞が、1つまたは複数のサイトカインの発現を増加させるようにさらに改変されている、実施形態1~137のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0481】
139.前記サイトカインが、IL-12、IL-2、IFN-α、またはIL-21である、実施形態138に記載の複数の改変PBMC。
【0482】
140.前記共刺激分子が、シグナル3のエフェクターである、実施形態133に記載の複数の改変PBMC。
【0483】
141.前記細胞が、前記1つまたは複数のサイトカインの増加した発現をもたらす核酸(例えば、mRNA)を含む、実施形態138~140のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0484】
142.前記核酸が、前記サイトカインをコードする、実施形態141に記載の複数の改変PBMC。
【0485】
143.前記複数の改変PBMC中の少なくとも1つの細胞が、HLA-A2の発現について陽性である、実施形態1~142のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0486】
144.前記改変PBMCが、MHCクラスI発現をモジュレートするさらなる改変を含む、実施形態1~142のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0487】
145.前記改変PBMCが、HLA-A02 MHC Iをモジュレートするさらなる改変を含む、実施形態1~142のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0488】
146.前記改変PBMCが、MHCクラスII発現をモジュレートするさらなる改変を含む、実施形態1~145のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0489】
147.前記改変PBMCの同種異系の状況における投与に応答した個体において開始された自然免疫応答は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの同種異系の状況における投与に応答した個体において開始された自然免疫応答と比較して低下している、実施形態145に記載の複数の改変PBMC。
【0490】
148.前記改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期と比較して増加している、実施形態1~147のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0491】
149.前記改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期と本質的に同じである、実施形態1~147のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0492】
150.前記改変PBMCの、それらが投与された個体における前記循環半減期は、対応する非改変PBMCの循環半減期と本質的に同じである、実施形態1~147のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0493】
151.前記複数のPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、単球、樹状細胞、またはNK-T細胞のうちの1つまたは複数を含む、実施形態1~150のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0494】
152.前記複数のPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、単球、樹状細胞、またはNK-T細胞のうちの2つまたはそれより多くを含む、実施形態1~151のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0495】
153.前記複数のPBMCが、CD3+ T細胞、CD20+ B細胞、CD14+単球、CD56+ NK細胞のうちの1つまたは複数を含む、実施形態1~152のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0496】
154.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比と本質的に同じである、実施形態10~153のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0497】
155.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血からの白血球除去生成物中のPBMCの総数に対する比と本質的に同じである、実施形態10~153のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0498】
156.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、前記複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比から、10%以下異なる、実施形態10~153のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0499】
157.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、前記複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血からの白血球除去生成物中のPBMCの総数に対する比から、10%以下異なる、実施形態10~153のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0500】
158.(a)前記インプットPBMCの少なくとも約25%は、T細胞であり;
(b)前記インプットPBMCの少なくとも約2.5%は、B細胞であり;
(c)前記インプットPBMCの少なくとも約3.5%は、NK細胞であり;または
(d)前記インプットPBMCの少なくとも約4%は、単球である、
実施形態10~157のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0501】
159.(a)前記改変PBMCの少なくとも約20%は、T細胞であり;
(b)前記改変PBMCの少なくとも約2%は、B細胞であり;
(c)前記改変PBMCの少なくとも約3%は、NK細胞であり;または
(d)前記改変PBMCの少なくとも約3%は、単球である、
実施形態1~158のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0502】
160.(a)前記インプットPBMCの約70%以下は、T細胞であり;
(b)前記インプットPBMCの約14%以下は、B細胞であり;
(c)前記インプットPBMCの約35%以下は、NK細胞であり;または
(d)前記インプットPBMCの約25%以下は、単球である、
実施形態1~159のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0503】
161.(a)前記改変PBMCの約80%以下は、T細胞であり;
(b)前記改変PBMCの約16%以下は、B細胞であり;
(c)前記改変PBMCの約40%以下は、NK細胞であり;または
(d)前記改変PBMCの約30%以下は、単球である、
実施形態1~160のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0504】
162.(a)前記改変PBMCの約25%~約70%は、T細胞であり;
(b)前記改変PBMCの約2.5%~約14%は、B細胞であり;
(c)前記改変PBMCの約3.5%~約35%は、NK細胞であり;または
(d)前記改変PBMCの約4%~約25%は、単球である、
実施形態1~161のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0505】
163.(a)前記複数の改変PBMC内のT細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のT細胞のパーセンテージは、数で約10%以下異なり;
(b)前記複数の改変PBMC内のB細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のB細胞のパーセンテージは、数で約10%以下異なり;
(c)前記複数の改変PBMC内のNK細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のNK細胞のパーセンテージは、数で約10%以下異なり;ならびに/または
(d)前記複数の改変PBMC内の単球のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内の単球のパーセンテージは、数で約10%以下異なる、
実施形態1~162のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0506】
164.1つまたは複数の共刺激分子は、複数の非改変PBMC中のB細胞と比較して、前記調整された複数の改変PBMCの前記B細胞において上方制御され、前記共刺激分子は、CD80および/またはCD86である、実施形態3~9および12~163のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0507】
165.前記CD80および/またはCD86が、複数の調整されていないPBMC中のB細胞と比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、前記調整された複数の改変PBMCの前記B細胞において上方制御される、実施形態164に記載の複数の改変PBMC。
【0508】
166.前記共刺激分子が、CD86である、実施形態164または165に記載の複数の改変PBMC。
【0509】
167.前記改変PBMCが、複数の調整されていないPBMCと比較して、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の増加した発現を有する、実施形態3~9および12~166のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0510】
168.IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の前記発現が、前記複数の調整されていないPBMCと比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、増加している、実施形態167に記載の調整された複数の改変PBMC。
【0511】
169.実施形態1~168のいずれか一つに記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
【0512】
170.医薬としての使用のための、実施形態1~169のいずれか一つに記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
【0513】
171.手術、治療、または診断による、ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための、実施形態1~169のいずれか一つに記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
【0514】
172.がん、感染性疾患、またはウイルス関連疾患の処置における使用のための、実施形態1~169のいずれか一つに記載の複数の改変PBMCを含む組成物。
【0515】
173.前記がんが、頭頸部がん、子宮頸がん、外陰がん、膣がん、陰茎がん、肛門がん、肛門周囲がん、肛門性器がん、口腔がん、または唾液腺がんである、実施形態172に記載の組成物。
【0516】
174.前記改変PBMCが、免疫チェックポイント阻害剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、実施形態171~173のいずれか一つに記載の組成物。
【0517】
175.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、VISTA、TIM-3、TIGIT、VISTA、TIM1、B7-H4(VTCN1)またはBTLAのいずれか1つを標的にする、実施形態174に記載の組成物。
【0518】
176.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1を標的にする、実施形態175に記載の組成物。
【0519】
177.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1を標的にする、実施形態175に記載の組成物。
【0520】
178.前記改変PBMCが、治療剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、実施形態171~177のいずれか一つに記載の組成物。
【0521】
179.前記治療剤が、化学療法剤である、実施形態178に記載の組成物。
【0522】
180.前記感染性疾患が、HIV、HPV、EBV、MCV、HBV、またはHCVと関連する、実施形態172に記載の組成物。
【0523】
181.実施形態1~168のいずれか一つに記載の改変PBMC、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【0524】
182.がんまたは感染性疾患の処置のためのものである、実施形態171~181のいずれか一つに記載の組成物。
【0525】
183.医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0526】
184.医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0527】
185.手術、治療、または診断によるヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0528】
186.手術、治療、または診断によるヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0529】
187.医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0530】
188.医薬としての使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0531】
189.ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0532】
190.ヒトまたは動物身体の処置の方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0533】
191.個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0534】
192.個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0535】
193.個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0536】
194.個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0537】
195.個体におけるHPV関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0538】
196.個体におけるHPV関連疾患を処置する方法における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0539】
197.個体におけるHPV関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、組成物。
【0540】
198.個体におけるHPV関連疾患の処置における使用のための抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップ
を含むプロセスによって調製され、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、組成物。
【0541】
199.個体におけるがん、感染性疾患またはウイルス関連疾患を処置するための医薬の製造における抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物の使用であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、使用。
【0542】
200.HPV関連疾患を処置するための医薬の製造における抗原を含む調整された複数の改変PBMCを含む組成物の使用であって、前記調整された複数の改変PBMCは、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、使用。
【0543】
201.ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約4μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0544】
202.HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約4μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0545】
203.HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約4μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0546】
204.HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約4μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0547】
205.前記狭窄の直径が、(a)約4.2μm~約6μm;または(b)約4.5μmである、実施形態201~204のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0548】
206.前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCが、(a)約2時間~約10時間;(b)約3時間~約6時間;または(c)約4時間、CpG ODNとともにインキュベートされる、実施形態201~205のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0549】
207.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0550】
208.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0551】
209.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0552】
210.抗原を含む調整された複数の改変PBMCであって、以下のステップ:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される、抗原を含む調整された複数の改変PBMC。
【0553】
211.前記狭窄の直径が、約4μm~約10μmである、実施形態207~210のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0554】
212.前記狭窄の直径が、約3μm~約6μmである、実施形態207~211のいずれか一つに記載の調整された調整された複数の改変PBMC。
【0555】
213.前記狭窄の直径が、(a)約4.2μm~約6μm;または(b)約4.5μmである、実施形態207~212のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0556】
214.前記抗原を含む前記複数の改変PBMCが、(a)約2時間~約10時間;(b)約3時間~約6時間;または(c)約4時間、CpG ODNとともにインキュベートされる、実施形態207~213のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC。
【0557】
215.個体における免疫応答を刺激するための方法であって、実施形態1~168のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC、実施形態169~180に記載の組成物、または実施形態181に記載の医薬組成物を前記個体に投与するステップを含む、方法。
【0558】
216.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗原を含む複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ;および
b)アジュバントを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0559】
217.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)前記PBMCを調整するのに十分な時間、抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;
b)前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0560】
218.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)前記PBMCを調整するのに十分な時間、複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む調整された複数のPBMCを作出するステップ;
b)前記複数のPBMCに抗原を導入するステップ;および
c)前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0561】
219.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0562】
220.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップであって、前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0563】
221.前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、実施形態220に記載の方法。
【0564】
222.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原およびアジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原および前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0565】
223.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原をコードする核酸およびアジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントとともにインキュベートするステップ
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0566】
224.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約1mMである、および/または前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態223に記載の方法。
【0567】
225.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約10μMである、および/または前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態222~224のいずれか一つに記載の方法。
【0568】
226.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約1μMである、および/または前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約1μMである、実施形態222~225のいずれか一つに記載の方法。
【0569】
227.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原対前記アジュバントの比が、約10000:1~約1:10000である、実施形態222~226のいずれか一つに記載の方法。
【0570】
228.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原対前記アジュバントの比が、約200:1である、実施形態222~227のいずれか一つに記載の方法。
【0571】
229.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
c)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0572】
230.前記インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態229に記載の方法。
【0573】
231.前記インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態229または230に記載の方法。
【0574】
232.前記インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約1μMである、実施形態229~231のいずれか一つに記載の方法。
【0575】
233.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0576】
234.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0577】
235.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態234に記載の方法。
【0578】
236.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態234または235に記載の方法。
【0579】
237.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記アジュバントの濃度が、約1μMである、実施形態234~236のいずれか一つに記載の方法。
【0580】
238.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMsの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ;および
d)アジュバントを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0581】
239.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)抗原を含むインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ;および
d)アジュバントを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0582】
240.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態219~233、238および239のいずれか一つに記載の方法。
【0583】
241.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態219~233および238~240のいずれか一つに記載の方法。
【0584】
242.前記摂動インプットPBMCとともにインキュベートされる前記抗原の濃度が、約1μMである、実施形態219~233および238~241のいずれか一つに記載の方法。
【0585】
243.前記プロセスが、
前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを第2のアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および/またはアジュバントを含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
をさらに含む、実施形態222~228および233~242のいずれか一つに記載の方法。
【0586】
244 前記改変PBMCとともにインキュベートされる前記第2のアジュバントの濃度が、約0.1μM~約1mMである、実施形態243に記載の方法。
【0587】
245.前記改変PBMCとともにインキュベートされる前記第2のアジュバントの濃度が、約0.1μM~約10μMである、実施形態243または244に記載の方法。
【0588】
246.前記改変PBMCとともにインキュベートされる前記第2のアジュバントの濃度が、約1μMである、実施形態243~245のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0589】
247.個体における免疫応答を刺激する方法であって、前記個体に抗原と会合した複数のPBMCを投与するステップを含み、前記複数の改変PBMCは、
a)前記抗原が前記インプットPBMCの細胞表面と会合するのを可能にするのに十分な時間、複数のインプットPBMCを抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原と会合した前記複数のPBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製され、
b)前記複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0590】
248.アジュバントを前記個体に投与するステップをさらに含む、実施形態215~247のいずれか一つに記載の方法。
【0591】
249.前記アジュバントが、前記複数の改変PBMCの投与の前、それと並行して、または後に前記個体に投与される、実施形態248に記載の方法。
【0592】
250.実施形態215~245および247~249のいずれか一つによる個体における免疫応答を刺激する方法における使用のための抗原を含む複数のPBMC。
【0593】
251.抗原を含む調整された複数のPBMCを作出する方法であって、前記PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む複数のPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数のPBMCを作出するステップを含む、方法。
【0594】
252.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0595】
253.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートし、それによって、前記抗原をコードする前記核酸を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートするステップを含み、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、方法。
【0596】
254.前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、実施形態252に記載の方法。
【0597】
255.前記アジュバントとのインキュベーションの前に、前記細胞懸濁液から、前記抗原をコードする前記核酸を含む前記複数の改変PBMCを単離するステップをさらに含む、実施形態253に記載の方法。
【0598】
256.抗原を含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0599】
257.抗原を含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートするステップを含み、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを作出する、方法。
【0600】
258.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原および前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原および前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0601】
259.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸および前記アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントとともにインキュベートするステップを含み、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原およびアジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出する、方法。
【0602】
260.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0603】
261.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)前記インプットPBMCを調整するのに十分な時間、複数のインプットPBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、調整された複数のインプットPBMCを作出するステップ;
b)前記調整された複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして調整された複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
c)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記調整された複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートするステップを含み、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出する、方法。
【0604】
262.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0605】
263.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)アジュバントを含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、抗原をコードする核酸が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;および
b)前記抗原をコードする前記核酸が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原をコードする前記核酸とともにインキュベートするステップを含み、
前記核酸は前記PBMCにおいて発現されて前記抗原を産生し、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出する、方法。
【0606】
264.抗原およびアジュバントを含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)抗原を含む複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、アジュバントが通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;およびb)前記アジュバントが前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原および前記アジュバントを含む前記複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0607】
265.前記プロセスが、前記インプットPBMCおよび/または前記改変PBMCを、さらなるインキュベーションステップなしで調製された対応する改変PBMCと比較して前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質とともにインキュベートするステップをさらに含む、実施形態219~245、247~248および251~264に記載の方法。
【0608】
266.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約99%である、実施形態219~245、247~249および251~265のいずれか一つに記載の方法。
【0609】
267.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約10%~約70%である、実施形態219~245、247~249および251~265のいずれか一つに記載の方法。
【0610】
268.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約20%~約60%である、実施形態219~245、247~249および251~267のいずれか一つに記載の方法。
【0611】
269.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMCの平均直径の約30%~約45%である、実施形態219~245、247~249および251~268のいずれか一つに記載の方法。
【0612】
270.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約99%である、実施形態219~245、247~249および251~269のいずれか一つに記載の方法。
【0613】
271.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約70%である、実施形態219~245、247~249および251~270のいずれか一つに記載の方法。
【0614】
272.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約60%である、実施形態219~245、247~249および251~271のいずれか一つに記載の方法。
【0615】
273.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約30%~約45%である、実施形態219~245、247~249および251~272のいずれか一つに記載の方法。
【0616】
274.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約99%である、実施形態219~245、247~249および251~270のいずれか一つに記載の方法。
【0617】
275.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約90%である、実施形態219~245、247~249、251~270および274のいずれか一つに記載の方法。
【0618】
276.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約80%である、実施形態219~245、247~249、251~270および274~275のいずれか一つに記載の方法。
【0619】
277.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約50%~約70%である、実施形態219~245、247~249、251~270および274~276のいずれか一つに記載の方法。
【0620】
278.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約60%~約90%である、実施形態219~245、247~249、および251~270のいずれか一つに記載の方法。1
【0621】
279.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約60%~約80%である、実施形態219~245、247~249、251~270および278のいずれか一つに記載の方法。
【0622】
280.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約60%~約70%である、実施形態219~245、247~249、251~270および278~279のいずれか一つに記載の方法。
【0623】
281.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約99%である、実施形態219~245、247~249、および251~280のいずれか一つに記載の方法。
【0624】
282.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約10%~約70%である、実施形態219~245、247~249、および251~281のいずれか一つに記載の方法。
【0625】
283.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約60%である、実施形態219~245、247~249、および251~282のいずれか一つに記載の方法。
【0626】
284.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約30%である、実施形態219~245、247~249、および251~283のいずれか一つに記載の方法。
【0627】
285.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約25%である、実施形態219~245、247~249、および251~284のいずれか一つに記載の方法。
【0628】
286.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約30%~約45%である、実施形態219~245、247~249、および251~283のいずれか一つに記載の方法。
【0629】
287.前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の前記亜集団が、T細胞である、実施形態270~286のいずれか一つに記載の方法。
【0630】
288.前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の前記亜集団が、単球である、実施形態281~286のいずれか一つに記載の方法。
【0631】
289.前記狭窄の直径が、約3μm~約10μmである、実施形態219~245、247~249および251~275のいずれか一つに記載の方法。
【0632】
290.前記狭窄の直径が、約3μm~約6μmである、実施形態219~245、247~249および251~289のいずれか一つに記載の方法。
【0633】
291.前記狭窄の直径が、約4μm~約10μmである、実施形態219~245、247~249および251~289のいずれか一つに記載の方法。
【0634】
292.前記狭窄の直径が、約4.2μm~約6μmである、実施形態219~245、247~249および251~291のいずれか一つに記載の方法。
【0635】
293.前記狭窄の直径が、約4.5μmである、実施形態219~245、247~249および251~292のいずれか一つに記載の方法。
【0636】
294.前記複数のインプットPBMCを、約30psi~約90psiの範囲の圧力下で前記狭窄を通過させた、実施形態219~245、247~249および251~293のいずれか一つに記載の方法。
【0637】
295.前記複数のインプットPBMCを、約207kPa~約830kPaまたは約415kPa~約621kPaの範囲の圧力下で前記狭窄を通過させた、実施形態219~245、247~249および251~293のいずれか一つに記載の方法。
【0638】
296.前記複数のインプットPBMCを、約0.001mL/cm/秒~約200L/cm/秒の流速で前記狭窄を通過させた、実施形態219~245、247~249および251~295のいずれか一つに記載の方法。
【0639】
297.前記複数のインプットPBMCを、約0.1mL/cm/秒~約150L/cm/秒の流速で前記狭窄を通過させた、実施形態219~245、247~249および251~295のいずれか一つに記載の方法。
【0640】
298.前記複数のインプットPBMCを、流速または約100L/cm/秒で前記狭窄を通過させた、実施形態219~245、247~249および251~297のいずれか一つに記載の方法。
【0641】
299.前記複数のインプットPBMCを、約0℃~約37℃の範囲の温度で前記狭窄を通過させた、実施形態219~245、247~249および251~298のいずれか一つに記載の方法。
【0642】
300.前記狭窄を通過した後、前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCが約37℃に基準化するのを可能にするのに十分な時間、約37℃の温度でインキュベートされる、実施形態219~245、247~249および251~299のいずれか一つに記載の方法。
【0643】
301.前記狭窄を通過した後、前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCが約25℃に基準化するのを可能にするのに十分な時間、約25℃の温度でインキュベートされる、実施形態219~245、247~249および251~300のいずれか一つに記載の方法。
【0644】
302.前記狭窄の断面形状が、円形、楕円形、丸形、正方形、長方形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、および八角形からなる群から選択される、実施形態219~245、247~249および251~301のいずれか一つに記載の方法。
【0645】
303.前記狭窄の断面形状が、スリットである、実施形態219~245、247~249および251~302のいずれか一つに記載の方法。
【0646】
304.スリットが、約3μm~6μmの幅、および/または約20μm~120μmの深さを含む、実施形態303に記載の方法。
【0647】
305.前記スリットが、約4.2μm~6μmの幅、および/または約20~120μmの深さを含む、実施形態303に記載の方法。
【0648】
306.前記スリットが、4.5μmの幅、および/または80μmの深さを含む、実施形態303~305に記載の方法。
【0649】
307.前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、実施形態219~245、247~249および251~306のいずれか一つに記載の方法。
【0650】
308.前記狭窄が、入口部分および出口部分を含み、
(a)前記入口部分は、入口の角度を規定し、前記入口の角度は、約0度~約90度もしくは約22~22度であり;および/または
(b)前記出口部分は、出口の角度を規定し、前記出口の角度は、約0度~約90度もしくは約20~22度であり;
好ましくは、(a)および(b)について約20~22度である、
実施形態219~245、247~249および251~307のいずれか一つに記載の方法。
【0651】
309.前記複数のインプットPBMCを含む前記細胞懸濁液は、複数の狭窄を通過させられ、前記複数の狭窄は、直列および/または並列で配置されている、実施形態219~245、247~249および251~308のいずれか一つに記載の方法。
【0652】
310.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約1~約24時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態219~221、229~232、243~245、247~249、251および265~309のいずれか一つに記載の方法。
【0653】
311.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約2~約10時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態219~221、229~232、243~245、251および265~310のいずれか一つに記載の方法。
【0654】
312.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約3~約6時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態219~221、229~232、243~245、251および265~311のいずれか一つに記載の方法。
【0655】
313.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約4時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態219~221、229~232、243~245、251および265~312のいずれか一つに記載の方法。
【0656】
314.前記抗原、および/またはアジュバントが、前記複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルおよび/または小胞に存在する、実施形態215~245、247~249および251~313のいずれか一つに記載の方法。
【0657】
315.前記小胞が、エンドソームである、実施形態314に記載の方法。
【0658】
316.前記抗原および/またはアジュバントが、複数の改変PBMC中の細胞の複数の区画に存在する、実施形態215~245、247~249および251~315のいずれか一つに記載の方法。
【0659】
317.前記抗原が、前記複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルに存在し、前記アジュバントが、前記複数の改変PBMC中の細胞の小胞に存在する、実施形態222~228、233~237、247~249および251~316のいずれか一つに記載の方法。
【0660】
318.前記抗原が、複数の改変PBMC中の細胞の表面に結合している、実施形態215~245、247~249および251~317のいずれか一つに記載の方法。
【0661】
319.前記アジュバントが、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR9アゴニストである、実施形態215~245、247~249および251~318のいずれか一つに記載の方法。
【0662】
320.前記アジュバントが、CpG ODNである、実施形態319に記載の方法。
【0663】
321.前記CpG ODNが、クラスA CpG ODN、クラスB CpG ODN、またはクラスC CpG ODNである、実施形態320に記載の方法。
【0664】
322.前記抗原が、疾患関連抗原である、実施形態215~245、247~249および251~315のいずれか一つに記載の方法。
【0665】
323.前記抗原が、罹患細胞から単離されたペプチドまたはmRNAから誘導されている、実施形態322に記載の方法。
【0666】
324.前記抗原が、非自己抗原である、実施形態215~245、247~249および251~323のいずれか一つに記載の方法。
【0667】
325.前記抗原が、腫瘍抗原、ウイルス抗原、細菌抗原、または真菌抗原である、実施形態215~245、247~249および251~324のいずれか一つに記載の方法。
【0668】
326.前記抗原が、腫瘍溶解物から誘導されている、実施形態215~245、247~249および251~325のいずれか一つに記載の方法。
【0669】
327.前記抗原が、ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原である、実施形態325に記載の方法。
【0670】
328.前記HPVが、HPV-16またはHPV-18である、実施形態327に記載の方法。
【0671】
329.前記抗原が、HPV E6および/またはE7から誘導されるHLA-A2拘束性ペプチドを含む、実施形態327または328に記載の方法。
【0672】
330.前記HLA-A2拘束性ペプチドが、配列番号1~4のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、実施形態329に記載の方法。
【0673】
331.前記抗原が、配列番号18~25のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、実施形態330に記載の方法。
【0674】
332.前記改変PBMCが、複数の免疫原性エピトープを含む複数の抗原を含む、実施形態215~245、247~249および251~315のいずれか一つに記載の方法。
【0675】
333.前記複数の免疫原性エピトープを含む前記複数の抗原を含む前記改変PBMCの個体への投与後、前記複数の免疫原性エピトープは、他の免疫原性エピトープのいずれかに対する前記個体における免疫応答を減少させる、実施形態332に記載の方法。
【0676】
334.前記抗原が、免疫原性ペプチドエピトープを含むポリペプチドである、実施形態215~245、247~249および251~333のいずれか一つに記載の方法。
【0677】
335.前記免疫原性ペプチドエピトープが、N末端隣接ポリペプチドおよび/またはC末端隣接ポリペプチドに融合されている、実施形態334に記載の方法。
【0678】
336.前記抗原が、免疫原性ペプチドエピトープおよび1つまたは複数の異種ペプチド配列を含むポリペプチドである、実施形態334または335に記載の方法。
【0679】
337.前記抗原が、異種ペプチド配列がそのN末端および/またはそのC末端で隣接している免疫原性ペプチドエピトープを含むポリペプチドである、実施形態334に記載の方法。
【0680】
338.隣接異種ペプチド配列が、疾患関連免疫原性ペプチドから誘導されている、実施形態334~337のいずれか一つに記載の方法。
【0681】
339.前記N末端隣接ポリペプチドが、配列番号5~10のいずれか1つのアミノ酸配列を含み、および/または前記C末端隣接ポリペプチドが、配列番号11~17のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、実施形態334~337のいずれか一つに記載の方法。
【0682】
340.前記抗原が、MHCクラスI拘束性ペプチドおよび/またはMHCクラスII拘束性ペプチドにプロセシングされ得る、実施形態215~245、247~249および251~323のいずれか一つに記載の方法。
【0683】
341.前記改変PBMCが、約0.1μM~約1mMの濃度で前記アジュバントを含む、実施形態217、222~227、233、237、239~245、247~249および251~340のいずれか一つに記載の方法。
【0684】
342.前記改変PBMCが、約0.1μM~約1mMの濃度で前記抗原を含む、実施形態215~245、247~249および251~325のいずれか一つに記載の方法。
【0685】
343.前記抗原対前記アジュバントの比が、約10000:1~約1:10000である、実施形態217、222~227、233、237、239~245、247~249および251~342のいずれか一つに記載の方法。
【0686】
344.前記抗原対前記アジュバントの比が、約200:1である、実施形態317に記載の方法。
【0687】
345.前記改変PBMCが、a)前記抗原、b)前記抗原および少なくとも1つの他の抗原、c)前記抗原および前記アジュバント、d)前記抗原をコードする前記核酸、e)前記抗原をコードする核酸、および1つの他の抗原をコードする少なくとも1つの他の核酸、ならびに/またはf)前記抗原をコードする前記核酸および前記アジュバントを含む複合体を含む、実施形態215~245、247~249および251~344のいずれか一つに記載の方法。
【0688】
346.前記調整された複数の改変PBMCが、作用物質をさらに含み、この作用物質が、前記作用物質を含まない対応する改変PBMCと比較して前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する、実施形態215~245、247~249および251~345のいずれか一つに記載の方法。
【0689】
347.前記調整された複数の改変PBMCが、作用物質をさらに含み、この作用物質が、前記作用物質を含まない対応する改変PBMCと比較して凍結-解凍サイクルの際の前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する、実施形態215~245、247~249および251~346のいずれか一つに記載の方法。
【0690】
348.前記調整された複数の改変PBMCの少なくとも約70%、約80%、または約90%が、最大で1、2、3、4、5回の凍結-解凍サイクルの後、生存している、実施形態215~245、247~249および251~347のいずれか一つに記載の方法。
【0691】
349.前記作用物質が、エンドサイトーシスを増強する化合物、安定剤、または補因子である、実施形態348に記載の方法。
【0692】
350.前記作用物質が、アルブミンである、実施形態349に記載の方法。
【0693】
351.前記アルブミンが、マウス、ウシ、またはヒトアルブミンである、実施形態350に記載の方法。
【0694】
352.前記作用物質が、二価金属カチオン、グルコース、ATP、カリウム、グリセロール、トレハロース、D-スクロース、PEG1500、L-アルギニン、L-グルタミン、またはEDTAのうちの1つまたは複数である、351に記載の方法。
【0695】
353.前記作用物質が、ピルビン酸ナトリウム、アデニン、Rejuvesol(登録商標)、トレハロース、デキストロース、マンノース、スクロース、ヒト血清アルブミン(HSA)、PlasmaLyte(登録商標)、DMSO、Cryostor(登録商標)CS2、Cryostor(登録商標)CS5、Cryostor(登録商標)CS10、Cryostor(登録商標)CS15、HEPES、グリセロール、グルタチオン、HypoThermosol(登録商標)のうちの1つまたは複数である、実施形態351または352に記載の方法。
【0696】
354.前記作用物質が、マウス血清アルブミン(MSA)を含む、実施形態353に記載の方法。
【0697】
355.前記作用物質が、ヒト血清アルブミン(HSA)を含む、実施形態354に記載の方法。
【0698】
356.前記細胞が、共刺激分子のうちの1つまたは複数の発現を増加させるようにさらに改変されている、実施形態215~245、247~249および251~355のいずれか一つに記載の方法。
【0699】
357.前記共刺激分子が、B7-H2(ICOSL)、B7-1(CD80)、B7-2(CD86)、CD70、LIGHT、HVEM、CD40、4-1BBL、OX40L、TL1A、GITRL、CD30L、TIM4、SLAM、CD48、CD58、CD155、CD112、またはscFv抗CD28である、実施形態356に記載の方法。
【0700】
358.前記共刺激分子が、シグナル2のエフェクターである、実施形態356に記載の方法。
【0701】
359.前記細胞が、前記1つまたは複数の共刺激分子の増加した発現をもたらす核酸(例えば、mRNA)を含む、実施形態356~358のいずれか一つに記載の方法。
【0702】
360.前記核酸が、前記共刺激分子をコードするmRNAである、実施形態359に記載の方法。
【0703】
361.前記細胞が、サイトカインの発現を増加させるようにさらに改変されている、実施形態215~245、247~249および251~360のいずれか一つに記載の方法。
【0704】
362.前記サイトカインが、IL-12、IL-2、IFN-α、またはIL-21である、実施形態361に記載の方法。
【0705】
363.前記共刺激分子が、シグナル3のエフェクターである、実施形態356に記載の方法。
【0706】
364.前記細胞が、前記1つまたは複数のサイトカインの増加した発現をもたらす核酸(例えば、mRNA)を含む、実施形態361~363のいずれか一つに記載の方法。
【0707】
365.前記核酸が、前記サイトカインをコードするmRNAである、実施形態364に記載の方法。
【0708】
366.前記改変PBMCが、MHCクラスI発現をモジュレートするさらなる改変を含む、実施形態215~245、247~249および251~365のいずれか一つに記載の方法。
【0709】
367.前記改変PBMCが、MHCクラスII発現をモジュレートするさらなる改変を含む、実施形態215~245、247~249および251~366のいずれか一つに記載の方法。
【0710】
368.前記改変PBMCの同種異系の状況における投与に応答した個体において開始された自然免疫応答は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの同種異系の状況における投与に応答した個体において開始された自然免疫応答と比較して低下している、実施形態366に記載の方法。
【0711】
369.前記改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期は、さらなる改変を含まない対応する改変PBMCの、それらが投与された個体における循環半減期と比較して増加している、実施形態366または367に記載の方法。
【0712】
370.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、単球、樹状細胞、またはNK-T細胞のうちの1つまたは複数を含む、実施形態215~245、247~249および251~369のいずれか一つに記載の方法。
【0713】
371.前記複数のインプットPBMCが、CD3+ T細胞、CD20+ B細胞、CD14+単球、またはCD56+ NK細胞のうちの1つまたは複数を含む、実施形態215~245、247~249および251~370のいずれか一つに記載の方法。
【0714】
372.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比と本質的に同じである、実施形態215~245、247~249および251~371のいずれか一つに記載の方法。
【0715】
373.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血からの白血球除去生成物中のPBMCの総数に対する比と本質的に同じである、実施形態215~245、247~249および251~371のいずれか一つに記載の方法。
【0716】
374.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、前記複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比から、10%以下異なる、実施形態215~245、247~249および251~373のいずれか一つに記載の方法。
【0717】
375.前記複数のインプットPBMCが、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球を含み、T細胞、B細胞、NK細胞、および単球の、前記複数のインプットPBMC中のPBMCの総数に対する比は、T細胞、B細胞、NK細胞および単球の、全血中のPBMCの総数に対する比から、10%以下異なる、実施形態215~245、247~249および251~374のいずれか一つに記載の方法。
【0718】
376.(a)前記インプットPBMCの少なくとも約25%は、T細胞であり;
(b)前記インプットPBMCの少なくとも約2.5%は、B細胞であり;
(c)前記インプットPBMCの少なくとも約3.5%は、NK細胞であり;または
(d)前記インプットPBMCの少なくとも約4%は、単球である、
実施形態215~245、247~249および251~375のいずれか一つに記載の方法。
【0719】
377.(a)前記改変PBMCの少なくとも約20%は、T細胞であり;
(b)前記改変PBMCの少なくとも約2%は、B細胞であり;
(c)前記改変PBMCの少なくとも約3%は、NK細胞であり;または
(d)前記改変PBMCの少なくとも約3%は、単球である、
実施形態215~245、247~249および251~376のいずれか一つに記載の方法。
【0720】
378.(a)前記インプットPBMCの約70%以下は、T細胞であり;
(b)前記インプットPBMCの約14%以下は、B細胞であり;
(c)前記インプットPBMCの約35%以下は、NK細胞であり;または
(d)前記インプットPBMCの約25%以下は、単球である、
実施形態215~245、247~249および251~377のいずれか一つに記載の方法。
【0721】
379.(a)前記改変PBMCの約80%以下は、T細胞であり;
(b)前記改変PBMCの約16%以下は、B細胞であり;
(c)前記改変PBMCの約40%以下は、NK細胞であり;または
(d)前記改変PBMCの約30%以下は、単球である、
実施形態215~245、247~249および251~378のいずれか一つに記載の方法。
【0722】
380.(a)前記改変PBMCの約25%~約70%は、T細胞であり;
(b)前記改変PBMCの約2.5%~約14%は、B細胞であり;
(c)前記改変PBMCの約3.5%~約35%は、NK細胞であり;または
(d)前記改変PBMCの約4%~約25%は、単球である、
実施形態215~245、247~249および251~379のいずれか一つに記載の方法。
【0723】
381.(a)前記複数の改変PBMC内のT細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のT細胞のパーセンテージは、数で10%以下異なり;
(b)前記複数の改変PBMC内のB細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のB細胞のパーセンテージは、数で10%以下異なり;
(c)前記複数の改変PBMC内のNK細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のNK細胞のパーセンテージは、数で10%以下異なり;ならびに/または
(d)前記複数の改変PBMC内の単球のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内の単球のパーセンテージは、数で10%以下異なる、
実施形態215~245、247~249および251~380のいずれか一つに記載の方法。
【0724】
382.1つまたは複数の共刺激分子は、複数のインプットPBMC中のB細胞と比較して、前記調整された複数の改変PBMCの前記B細胞において上方制御され、前記共刺激分子は、CD80またはCD86である、実施形態215~245、247~249および251~378のいずれか一つに記載の方法。
【0725】
383.前記CD80および/またはCD86が、複数の調整されていないPBMC中のB細胞と比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、前記調整された複数の改変PBMCの前記B細胞において上方制御される、実施形態382に記載の方法。
【0726】
384.前記共刺激分子が、CD86である、実施形態382または383に記載の方法。
【0727】
385.前記調整された改変PBMCが、複数の調整されていないPBMCと比較して、IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の増加した発現を有する、実施形態382~384のいずれか一つに記載の方法。
【0728】
386.IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の前記発現が、前記複数の調整されていないPBMCと比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍、または10倍よりも高く、増加している、実施形態385に記載の方法。
【0729】
387.前記改変PBMCが、前記個体に対して同種異系である、実施形態215~245、247~249および251~385のいずれか一つに記載の方法。
【0730】
388.前記改変PBMCが、前記個体に対して自家である、実施形態215~245、247~249および251~385のいずれか一つに記載の方法。
【0731】
389.前記個体が、炎症および/または免疫応答をモジュレートするよう事前調整されている、実施形態215~245、247~249および251~388のいずれか一つに記載の方法。
【0732】
390.第3のアジュバントを前記個体に投与するステップをさらに含む、実施形態215~245、247~249および251~389のいずれか一つに記載の方法。
【0733】
391.前記第3のアジュバントが、IFN-αまたはCpG ODNである、実施形態390に記載の方法。
【0734】
392.前記第3のアジュバントが、CpG7909である、実施形態390に記載の方法。
【0735】
393.前記複数の改変PBMCおよび前記第3のアジュバントが、並行して、または同時に投与される、実施形態390~392のいずれか一つに記載の方法。
【0736】
394.前記複数の改変PBMCおよび前記第3のアジュバントが、逐次的に投与される、実施形態390~392のいずれか一つに記載の方法。
【0737】
395.前記複数の改変PBMCが、前記第3のアジュバントを投与する前に投与される、実施形態390~394のいずれか一つに記載の方法。
【0738】
396.前記複数の改変PBMCが、前記第3のアジュバントの投与後に投与される、実施形態390~395のいずれか一つに記載の方法。
【0739】
397.前記改変PBMCが、サイトカインの投与の前、それと並行して、または後に投与される、実施形態215~245、247~249および251~396に記載の方法。
【0740】
398.前記サイトカインが、IL-2、IL-7、IL-12a、IL-12b、またはIL-15のうちの1つまたは複数である、実施形態397に記載の方法。
【0741】
399.前記改変PBMCが、免疫チェックポイント阻害剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、実施形態215~245、247~249および251~398に記載の方法。
【0742】
400.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、VISTA、およびTIM-3のいずれか1つを標的にする、実施形態399に記載の方法。
【0743】
401.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1を標的にする、実施形態400に記載の方法。
【0744】
402.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1を標的にする、実施形態400に記載の方法。
【0745】
403.前記改変PBMCが、治療剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、実施形態215~245、247~249および251~402に記載の方法。
【0746】
404.前記治療剤が、化学療法剤である、実施形態403に記載の方法。
【0747】
405.前記個体への前記改変PBMCの投与は、前記抗原に特異的な細胞傷害性Tリンパ球(CTL)の活性化および/または増殖をもたらす、実施形態215~245、247~249および251~404のいずれか一つに記載の方法。
【0748】
406.前記個体への前記改変PBMCの投与は、前記抗原に特異的なヘルパーT(Th)細胞の活性化および/または増殖をもたらす、実施形態215~245、247~249および251~405のいずれか一つに記載の方法。
【0749】
407.前記個体に投与される前記改変PBMCの量は、約1×10~約1×1012個細胞である、実施形態215~245、247~249および251~406のいずれか一つに記載の方法。
【0750】
408.前記個体に投与される前記改変PBMCの量は、約1×10~約1×1012個細胞である、実施形態407に記載の方法。
【0751】
409.前記個体に投与される前記改変PBMCの量は、約5×10~約2.5×10個細胞/kg体重である、実施形態407または408に記載の方法。
【0752】
410.前記改変PBMCの複数回投与を含む、実施形態215~245、247~249および251~409のいずれか一つに記載の方法。
【0753】
411.約3~約9回の投与を含む、実施形態410に記載の方法。
【0754】
412.前記複数の改変PBMCの2回の連続投与の間の時間間隔は約1日~約30日である、実施形態410または411に記載の方法。
【0755】
413.前記複数の改変PBMCの2回の連続投与の間の時間間隔は約21日である、実施形態410~412のいずれか一つに記載の方法。
【0756】
414.前記個体が、HLA-A2の発現について陽性である、実施形態215~245、247~249および251~413のいずれか一つに記載の方法。
【0757】
415.前記複数の改変PBMC中の少なくとも1つの細胞は、HLA-A2の発現について陽性である、実施形態215~245、247~249および251~414のいずれか一つに記載の方法。
【0758】
416.ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0759】
417.HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0760】
418.HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0761】
419.HPV抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0762】
420.前記狭窄の直径が、約4μm~約10μmである、実施形態416~419のいずれか一つに記載の方法。
【0763】
421.前記狭窄の直径が、約3μm~約6μmである、実施形態416~420のいずれか一つに記載の方法。
【0764】
422.前記狭窄の直径が、(a)約4.2μm~約6μm;または(b)約4.5μmである、実施形態416~421のいずれか一つに記載の方法。
【0765】
423.前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCが、(a)約2時間~約10時間;(b)約3時間~約6時間;または(c)約4時間、CpG ODNとともにインキュベートされる、実施形態416~422のいずれか一つに記載の方法。
【0766】
424.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0767】
425.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0768】
426.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0769】
427.抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0770】
428.前記狭窄の直径が、約4μm~約10μmである、実施形態424~427のいずれか一つに記載の方法。
【0771】
429.前記狭窄の直径が、約3μm~約6μmである、実施形態424~428のいずれか一つに記載の方法。
【0772】
430.前記狭窄の直径が、(a)約4.2μm~約6μm;または(b)約4.5μmである、実施形態424~429のいずれか一つに記載の方法。
【0773】
431.前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCが、(a)約2時間~約10時間;(b)約3時間~約6時間;または(c)約4時間、CpG ODNとともにインキュベートされる、実施形態424~430のいずれか一つに記載の方法。
【0774】
432.個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0775】
433.個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0776】
434.個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0777】
435.個体におけるHPV抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、前記HPV抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記HPV抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記HPV抗原とともにインキュベートし、それによって、前記HPV抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記HPV抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記HPV抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0778】
436.前記狭窄の直径が、約4μm~約10μmである、実施形態432~435のいずれか一つに記載の方法。
【0779】
437.前記狭窄の直径が、約3μm~約6μmである、実施形態432~436のいずれか一つに記載の方法。
【0780】
438.前記狭窄の直径が、(a)約4.2μm~約6μm;または(b)約4.5μmである、実施形態432~437のいずれか一つに記載の方法。
【0781】
439.前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCが、(a)約2時間~約10時間;(b)約3時間~約6時間;または(c)約4時間、CpG ODNとともにインキュベートされる、実施形態432~438のいずれか一つに記載の方法。
【0782】
440.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0783】
441.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0784】
442.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0785】
443.個体における免疫応答を刺激する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、約3μm~約10μmであり、それによって、抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するために約1時間~約24時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをCpG ODNとともにインキュベートするステップであって、前記CpG ODNはCpG7909であり、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ;および
d)前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを前記個体に投与するステップ
を含む、方法。
【0786】
444.前記狭窄の直径が、約4μm~約10μmである、実施形態440~443のいずれか一つに記載の方法。
【0787】
445.前記狭窄の直径が、約3μm~約6μmである、実施形態440~444のいずれか一つに記載の方法。
【0788】
446.前記狭窄の直径が、(a)約4.2μm~約6μm;または(b)約4.5μmである、実施形態440~445のいずれか一つに記載の方法。
【0789】
447.前記HPV抗原を含む前記複数の改変PBMCが、(a)約2時間~約10時間;(b)約3時間~約6時間;または(c)約4時間、CpG ODNとともにインキュベートされる、実施形態440~446のいずれか一つに記載の方法。
【0790】
448.前記個体に第2のアジュバントを投与するステップをさらに含む、実施形態432~447のいずれか一つに記載の方法。
【0791】
449.前記第2のアジュバントが、IFN-αまたはCpG ODNである、実施形態448に記載の方法。
【0792】
450.前記第2のアジュバントが、CpG7909である、実施形態449に記載の方法。
【0793】
451.前記調整された複数の改変PBMCが、前記改変PBMCの生存率および/または機能を増強する作用物質をさらに含み、必要に応じて前記作用物質は、ピルビン酸ナトリウム、アデニン、Rejuvesol(登録商標)、トレハロース、デキストロース、マンノース、スクロース、ヒト血清アルブミン(HSA)、PlasmaLyte(登録商標)、DMSO、Cryostor(登録商標)CS2、Cryostor(登録商標)CS5、Cryostor(登録商標)CS10、Cryostor(登録商標)CS15、HEPES、グリセロール、グルタチオン、HypoThermosol(登録商標)のうちの1つまたは複数である、実施形態432~450のいずれか一つに記載の方法。
【0794】
452.前記改変PBMCが、免疫チェックポイント阻害剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、実施形態432~451に記載の方法。
【0795】
453.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、CTLA-4、LAG3、VISTA、およびTIM-3のいずれか1つを標的にする、実施形態452に記載の方法。
【0796】
454.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1を標的にする、実施形態453に記載の方法。
【0797】
455.前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1を標的にする、実施形態453に記載の方法。
【0798】
456.前記改変PBMCが、治療剤の投与の前、それと並行して、または後に投与される、実施形態440~455に記載の方法。
【0799】
457.前記治療剤が、化学療法剤である、実施形態456に記載の方法。
追加の実施形態
【0800】
1.抗原を含む複数の改変末梢血単核細胞(PMBC)であって、前記抗原は、前記改変PBMCに対して外因性であり、前記複数の改変PBMCは、T細胞、B細胞、NK細胞、または単球のうちの2つまたはそれよりも多くを含み、特に、前記抗原は、がん抗原、感染性疾患抗原、またはウイルス疾患関連抗原である、複数の改変PBMC。
【0801】
2.前記抗原は、前記複数のPBMC中の前記細胞の少なくとも約70%に存在する、実施形態1に記載の複数の改変PBMC。
【0802】
3.調整された複数の改変PBMCであり、特に、前記改変PBMCはアジュバントを含む、実施形態1または2に記載の複数の改変PBMC。
【0803】
4.前記抗原は前記複数の改変PBMC中の細胞のサイトゾルに存在し、前記アジュバントは前記複数の改変PBMC中の細胞の小胞に存在する、実施形態3に記載の複数の改変PBMC。
【0804】
5.CD80および/またはCD86は、複数の調整されていないPBMC中のB細胞と比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、前記複数の調整されたPBMCの前記B細胞において上方制御される、実施形態3または4のいずれか1つに記載の複数の改変PBMC。
【0805】
6.IFN-γ、IL-6、MCP-1、MIP-1β、IP-10、またはTNF-αのうちの1つまたは複数の前記発現は、複数の調整されていないPBMCと比較して、約1.2倍、1.5倍、1.8倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍よりも高く、または10倍よりも高く、前記複数の調整されたPBMCのPBMCにおいて増加している、実施形態3~5のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0806】
7.実施形態1~6のいずれか一つに従う複数の改変PMBCであって、
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される複数の改変PMBC。
【0807】
8.実施形態3~7のいずれか一つに従う調整された複数の改変PBMCであって、
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCを前記アジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む前記調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含むプロセスによって調製される調整された複数の改変PBMC。
【0808】
9.(a)前記複数の改変PBMC内のT細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のT細胞のパーセンテージは、約10%以下異なり;
(b)前記複数の改変PBMC内のB細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のB細胞のパーセンテージは、約10%以下異なり;
(c)前記複数の改変PBMC内のNK細胞のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内のNK細胞のパーセンテージは、約10%以下異なり;ならびに/または
(d)前記複数の改変PBMC内の単球のパーセンテージおよび前記複数のインプットPBMC内の単球のパーセンテージは、約10%以下異なる、
実施形態1~8のいずれか一つに記載の複数の改変PBMC。
【0809】
10.抗原を含む複数の改変PBMCを作出する方法であって:
a)複数のインプットPBMCを含む細胞懸濁液を、細胞変形狭窄を通過させるステップであって、前記狭窄の直径は、前記懸濁液中の前記インプットPBMCの直径の関数であり、それによって、前記抗原が通過するのに十分に大きな前記インプットPBMCの摂動を引き起こして複数の摂動インプットPBMCを形成するステップ;
b)前記抗原が前記摂動インプットPBMCに入るのを可能にするのに十分な時間、前記複数の摂動インプットPBMCを前記抗原とともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む複数の改変PBMCを作出するステップ;および必要に応じて
c)前記抗原を含む前記改変PBMCを調整するのに十分な時間、前記抗原を含む前記複数の改変PBMCをアジュバントとともにインキュベートし、それによって、前記抗原を含む調整された複数の改変PBMCを作出するステップ
を含む、方法。
【0810】
11.前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最小直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約60%~約90%であり、および/または前記狭窄の直径が、前記複数のインプットPBMC内の最大直径を有する細胞の亜集団の平均直径の約20%~約30%である、実施形態7~9のいずれか一つに記載の複数の改変もしくは調整されたPBMC、または実施形態10に記載の方法。
【0811】
12.前記狭窄の直径が、約3μm~約10μm、特に約3μm~約6μmである、実施形態7~9もしくは11のいずれか一つに記載の複数の改変もしくは調整されたPBMC、または実施形態10もしくは11に記載の方法。
【0812】
13.前記複数の改変PBMCが、前記改変PBMCを調整するために、約1~約24時間、特に、約2~約10時間、前記アジュバントとともにインキュベートされる、実施形態8~9もしくは11~12のいずれか一つに記載の調整された複数の改変PBMC、または実施形態10~12のいずれか一つに記載の方法。
【0813】
14.前記アジュバントが、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)、LPS、IFN-α、STINGアゴニスト、RIG-Iアゴニスト、ポリI:C、R837、R848、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、またはTLR9アゴニストである、実施形態3~9もしくは11~13のいずれか一つに記載の調整された複数の改変もしくは調整されたPBMC、または実施形態10~13のいずれか一つに記載の方法。
【0814】
15.前記抗原が、ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原である、実施形態1~9もしくは11~14のいずれか一つに記載の複数の改変もしくは調整されたPBMC、または実施形態10~14のいずれか一つに記載の方法。
【実施例
【0815】
当業者は、いくつかの実施形態が本発明の範囲および精神内で可能であることを認識する。本発明は、ここに、以下の非限定的な実施例を参照することによって、より詳細に記載する。以下の実施例は、本発明をさらに説明するが、当然ながら、その範囲を決して限定するものとして解釈されるべきではない。
(実施例1)
【0816】
個体における免疫応答の刺激における抗原を含む調整された複数のPBMCの有効性を調査するために、HPV由来抗原を含む調整された複数のPBMCを作出し、個体に投与する。治療的ワクチンとしての使用のための疾患抗原を含む調整されたPBMCの有効性を、単剤療法として、またはPD-L1阻害剤および/もしくは化学療法剤などの追加の治療剤と組み合わせた場合について、研究する。
【0817】
PBMC-HPV薬物物質は、MHC-I上のHPV16のHLA-A02拘束性E6およびE7エピトープを提示する自家PBMCからなる。PBMCの大部分(>90%)は、T細胞、単球、NK細胞、およびB細胞からなる。PBMC-HPVの構造の説明を図1Aに提示し、示された線は、HPV16の免疫原性エピトープを含有する全長E6およびE7合成長鎖ペプチド(SLP)を表す。最小エピトープを、赤色および緑色でそれぞれマークする。送達されると、SLPは、プロセシングされて最小エピトープを生じ、これは、その後、MHC-Iに提示される。
【0818】
図1Aにおける細胞は、PBMC-HPV細胞型(T細胞、単球、NK細胞およびB細胞)のいずれかを表す。
【0819】
PBMC-HPV薬物物質の産生における出発物質として使用されるE6 SLPおよびE7 SLPを下記に示す。これらのペプチドは、HPV16に対する抗原性エピトープを含有する(太字で示す)。
【化1】
【0820】
製造プロセスの間に細胞のサイトゾルに送達された後、これらのペプチドは細胞によってプロセシングされ、抗原性エピトープを含有する得られるセグメントは、さまざまなPBMC細胞のMHC-Iに提示される。E6 SLPは、ネイティブE6タンパク質由来の25アミノ酸のペプチドであり、これは、E6タンパク質のHLA-A2拘束性免疫優性エピトープとして引用されているHLA-A2抗原ペプチドTIHDIILECV(配列番号1)を含有するので、選択された。E7 SLPは、E6タンパク質由来の隣接アミノ酸内にHLA-A2拘束性免疫優性エピトープYMLDLQPETT(配列番号3)を含有する。このE7エピトープは、抗原性E7ペプチドとして広く引用されている。ネイティブE7タンパク質と同一ではないこの隣接配列中のE7エピトープは、ネイティブE7隣接配列を含有するSLPよりも効率的にプロセシングされ、ヒト抗原提示細胞によってin vitroで提示されることが見出された。
【0821】
PBMC-HPV薬物物質の製造プロセスの一部として、PBMC-HPV細胞は、toll様受容体(TLR9)シグナル伝達を刺激するCpGオリゴデオキシリボヌクレオチド(ODN)であるCpG7909で調整される。この成熟は、PBMC-HPV細胞による炎症性サイトカイン(例えば、IL-6)の産生、ならびにB細胞における共刺激分子(例えば、CD86)およびMHC-Iの上方制御をもたらす。成熟期間後、PBMC-HPV薬物物質は、洗浄して、CpG7909および蓄積したサイトカインが除去され、その後、SQZ-PBMC-HPV薬物製品と呼ばれるHPV抗原を含む調整された複数のPBMCを含む組成物に製剤化される。
【0822】
CpG7909が細胞を成熟させた後であるが、CpG7909を洗い流し、SQZ-PBMC-HPV薬物製品を作出するために必要な製剤化および充填の直前に、PBMC-HPV薬物物質は、サイトゾルに送達されるE6およびE7 SLPを有する細胞で構成される。
【0823】
薬物製品を製造するために、PBMC-HPV薬物物質は、2回洗浄され、その後、溶液中で製剤化される。例えば、50%(v/v)の極低温保存培地(CryoStor(登録商標)CS10など)、30%(v/v)の低温保存培地(HypoThermosol(登録商標)FRSなど)、および20%(v/v)のアルブミン(Albuked(商標)25(25%ヒト血清アルブミン);NDC #76125-0792-10など)を含有する溶液を含有することができる。
【0824】
白血球除去のおよそ6~8日後、患者は、SQZ-PBMC-HPV薬物製品を静脈内(IV)に受ける。SQZ-PBMC-HPV薬物製品の用量は、患者の用量コホートにより変動し、生細胞/kg基準で投薬される。
【0825】
ファーストインヒューマン(FIH)研究は、SQZ-PBMC-HPVおよびSQZ-PBMC-HPV+アテゾリズマブについての増大フェーズおよび拡大フェーズで構成される。
【0826】
SQZ-PBMC-HPV増大フェーズは、以下のコホートを含む。
(1)最初の投与と、それに続く最初の投薬の3週間後に1回および6週間後に1回のSQZ-PBMC-HPVの2回のブースターによる低細胞用量コホート。
(2)最初の投与と、それに続く3週間の間隔で投与されるSQZ-PBMC-HPVの5回のブースターの低細胞用量。
(3)3回の同じアリコートの、最初の投与と、それに続く最初の投薬の3週間後に1回および6週間後に1回のSQZ-PBMC-HPVの2回のブースターによる高細胞用量コホート。
(4)最初の投与と、それに続く最初の投薬の3週間後に1回および6週間後に1回のSQZ-PBMC-HPVの2回のブースターによる高細胞用量コホート。このコホートでは、CpG7909は、SQZ-PBMC-HPV後に毎回供投与される。
【0827】
FIH研究の主要な焦点は、SQZ-PBMC-HPVの投与の評価であるが、この研究は、1つのコホートでのSQZ-PBMC-HPVおよびCpG7909の供投与の評価を含む(コホート4)。コホート4は、CpG7909が、その後のコホートおよび拡大フェーズのために供投与されるか否かの情報を提供する。SQZ-PBMC-HPVは、最初にIVによって投与され、それに続いてコホート4ではCpG7909がIV投与される。
【0828】
CpG7909の供投与の安全性、耐容性および影響に関するそれぞれのコホートにおける少なくとも4人の患者の分析後、薬物製品のSQZ-PBMC-HPVが、SQZ-PBMC-HPV+アテゾリズマブについての増大フェーズにおいてCpG7909と供投与されるか否かを研究の治験責任医師と一緒に決定する。以下のコホートを試験する。
(5)最初の投与と、それに続く最初の投薬の3週間後に1回および6週間後に1回のSQZ-PBMC-HPV+アテゾリズマブの2回のブースターによる低細胞用量コホート+アテゾリズマブ。
(6)最初の投与と、それに続く3週間の間隔で投与されるSQZ-PBMC-HPV+アテゾリズマブの少なくとも5回のブースター(収集した細胞の数に依存して最大で9回)による低細胞用量コホート+アテゾリズマブ。
(7)最初の投与と、それに続く最初の投薬の3週間後に1回および6週間後に1回のSQZ-PBMC-HPV+アテゾリズマブの2回のブースターによる高細胞用量コホート+アテゾリズマブ。
【0829】
図1Bおよび図1Cは、それぞれSQZ-PBMC-HPV単剤療法およびSQZ-PBMC-HPV+アテゾリズマブ併用療法についてのコホートの処置の代表的な概略図を示す。
【0830】
拡大フェーズ研究について、単剤療法としてのSQZ-PMBC-HPVを投薬するための最大で3つのバスケットは以下である。
(1)選択された推奨フェーズ2投薬(RP2D)レジメンでのHPV16陽性頭頸部扁平上皮がん。
(2)選択された推奨フェーズ2投薬(RP2D)レジメンでのHPV16陽性子宮頸がん。
(3)選択された推奨フェーズ2投薬(RP2D)レジメンでの他のHPV16陽性がん。
【0831】
SQZ-PBMC-HPV+アテゾリズマブのための最大で3つのバスケットは以下である。
SQZ-PBMC-HPVについての選択された推奨フェーズ2投薬(RP2D)レジメンでのHPV16陽性頭頸部扁平上皮がん。
SQZ-PBMC-HPVについての選択された推奨フェーズ2投薬(RP2D)レジメンでのHPV16陽性子宮頸がん。
SQZ-PBMC-HPVについての選択された推奨フェーズ2投薬(RP2D)レジメンでの他のHPV16陽性がん。
(実施例2)
【0832】
個々の免疫細胞サブセットへのSQZが媒介する送達を定量するために、マウス脾細胞に蛍光トレーサー分子をロードし、生存率および送達について評価した。
方法
【0833】
脾細胞を、C57BL/6J雌マウスから単離し(20M/mL)、RPMI中に100μg/mLの蛍光で標識されたデキストラン(3kDa)をSQZ(30、60および90psi;4μmの狭窄)を使用してロードし、生存率、および混合脾細胞集団内の個々の免疫細胞サブセットへのデキストランの送達パーセントをフローサイトメトリーによって決定した。
結果
【0834】
図2に示すように、デキストランの脾細胞への送達パーセントは、30および60psi条件による生存率のほんのわずかな減少、ならびに90psi条件による生存率のより大きな減少を伴って、圧力の増加とともに有意に増加した(P<0.001;Endoに対するそれぞれの条件)。B細胞およびNK細胞は、他の細胞集団の中で最も高いレベルの送達を有していたが、依然として認識できる量のT細胞および単球の送達があった。生存率に対する最小限の影響のみで最も高い送達を与える条件(60psi)で、すべての細胞サブセットは、約15%以内の送達パーセントを有していた(すべての細胞型にわたって60~75%の送達)。これらのデータは、SQZが、生存率に対する小さな影響で、マウス脾細胞の混合集団中のそれぞれの免疫細胞サブセットに同時に分子を効率的に送達することができることを示す。
(実施例3)
【0835】
異なるアジュバント戦略の影響を評価するために、混合脾細胞および単離されたB細胞にモデル抗原をロードし、調整し、および/またはアジュバントと共注射し、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージをフローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0836】
0日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、B細胞と一緒に、免疫磁気分離を介して1つの群について脾細胞から単離し、SQZ(60psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)をロードし、培地(R10)単独またはCpG1826(1μM)を有する培地のいずれか中で、16時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、B細胞(5×10個細胞/mL)、脾細胞(5×10個細胞/mL)または25μgのCpG1826と共注射される脾細胞のいずれかを1日目に後眼窩に注射した。8日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0837】
図3に示すように、Ovaをロードされた脾細胞で処置されたマウスについてのIFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージは、脾細胞がCpGで16時間調整された場合に有意に高かったが(すべての他の条件と比べてP<0.005;データは3つの独立した実験を表す)、しかしながら、マウスが、CpGを共注射された場合に、またはCpGを用いて成熟させたB細胞(BAPC)で処置された場合に、IFN-γ+CD8+ T細胞%の有意な増加はなかった。これらのデータは、CpGを用いて成熟させたOvaをロードされた脾細胞による処置が、抗原特異的CD8+ T細胞中の炎症性サイトカイン産生の有意な増加をもたらしたが、OvaロードB細胞、またはCpGと共注射された脾細胞は、認識できる応答を誘導しなかったことを示す。
(実施例4)
【0838】
より低用量のCpGと共注射された、抗原をロードされた脾細胞が抗原特異的応答を誘発することができるかを決定するために、脾細胞に、モデル抗原をロードし、CpGを用いて成熟させるか、CpGと共注射するか、または漸増用量のCpGを用いて成熟させ、漸増用量のCpGと共注射し、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージを、フローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0839】
0日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。次いで、これらの混合脾細胞に、SQZ(60psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)をロードし、培地(R10)単独またはCpG1826(1μM)を有する培地のいずれか中で、16時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、CpGを用いて成熟させた脾細胞(1×10個細胞/マウス)、25μgのCpG1826と共注射される脾細胞、または異なる用量のCpG(0.1~10μg)と共注射される、CpGを用いて成熟させた脾細胞のいずれかを1日目に後眼窩に注射した。8日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0840】
図4に示すように、Ovaをロードされた脾細胞で処置されたマウスについてのIFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージは、脾細胞がCpGを用いて16時間成熟された場合に有意に高かったが(非処置と比べてP<0.05)、しかしながら、対照と比べて、マウスが、CpGを共注射された場合に、IFN-γ+CD8+ T細胞%の有意な増加はなかった。加えて、脾細胞を、CpGを用いて成熟させた場合に、任意の用量のCpGを用いて成熟させ、任意の用量のCpGと共注射されたものと比較して、IFN-γ+CD8+ T細胞%のパーセンテージの統計学的に有意な増加はなく、5μgのCpG共注射による明らかなわずかな減少があった。これらのデータは、CpGを用いて成熟させたOvaをロードされた脾細胞と組み合わせたCpGの共注射が、抗原特異的CD8+ T細胞中の炎症性サイトカイン産生の有意な増加をもたらさないことを示す。
(実施例5)
【0841】
異なるアジュバントと共注射された、抗原をロードされた脾細胞が抗原特異的応答を誘発することができるかを決定するために、脾細胞に、モデル抗原をロードし、CpGを用いて成熟させるか、CpGと共注射するか、またはCpCを用いて成熟させ、CpGもしくはINF-αのいずれかと共注射し、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージを、フローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0842】
0日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。次いで、これらの混合脾細胞に、SQZ(60psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)をロードし、培地(R10)単独またはCpG1826(1μM)を有する培地のいずれか中で、16時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、CpGを用いて成熟させた脾細胞(1×10個細胞/マウス)、1μgのCpG1826と共注射される脾細胞、またはCpGもしくは10000UのIFN-αのいずれかと共注射される、CpGを用いて成熟させた脾細胞のいずれかを1日目に後眼窩に注射した。8日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0843】
図5に示すように、Ovaをロードされた脾細胞で処置されたマウスについてのIFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージは、脾細胞を、CpGを用いて16時間成熟させた場合に最も高く、非処置(P<0.0001)およびCpG共注射(P<0.005)と比較した場合に有意に増加していた。脾細胞を、CpGを用いて成熟させること、およびそれらをいずれかのアジュバントと共注射することに有意な利益はなく、共注射されたアジュバントが効果を鈍らせる傾向があった。これらのデータは、CpGを用いて成熟させたOvaをロードされた脾細胞と組み合わせたCpGまたはIFN-αの共注射が、抗原特異的CD8+ T細胞中の炎症性サイトカイン産生の有意な増加をもたらさないことを示す。
(実施例6)
【0844】
抗原特異的脾細胞ワクチンのブーストがより大きな抗原特異的応答を誘発することができるかを決定するために、脾細胞に、モデル抗原をロードし、CpGを用いて成熟させ、レピシエントマウスに1回(プライム)または2回(プライム-ブースト)注射し、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージを、フローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0845】
-7日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。次いで、これらの混合脾細胞に、SQZ(60psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)を、およびCpG1826(R10中1μM)を4時間ロードした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLの脾細胞(1×105~6個細胞/マウス)を-7日目および/または0日目に後眼窩に注射した。7日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0846】
図6に示すように、脾細胞の漸増用量は、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージの中程度の増加をもたらしたが、7日後のブーストの追加は、試験された脾細胞用量のすべてについて、IFN-γ+細胞の有意な(P<0.05)増加をもたらした。興味深いことに、ブースト増強は、より低い細胞用量で最も顕著であり、0.1Mの用量は抗原特異的応答において8倍の増加を示した。これらのデータは、試験されたすべての用量について、プライミング7日後のブーストの使用は、抗原特異的CD8+ T細胞の応答の有意な増強をもたらすことを示す。
(実施例7)
【0847】
細胞用量の重要性、およびB細胞、対、混合脾細胞ワクチンの相対有効性を評価するために、細胞にモデル抗原をロードし、アジュバントを用いて成熟させ、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージをフローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0848】
0日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。加えて、単離されたB細胞を、正の免疫磁気分離を介して雌ドナーマウスの脾臓から得た。これらの異なる細胞組成物に、SQZ(60psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)をロードし、培地(R10)単独またはCpG1826(1μM)を有する培地のいずれか中で、16時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、B細胞または脾細胞(0.25~4×10個細胞/mL)のいずれかを1日目に後眼窩に注射した。8日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0849】
図7に示すように、OvaロードB細胞または脾細胞で処置されたマウスについてのIFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージは、正の用量応答を示し、4M個細胞用量が、試験された両方の細胞型について最も高い応答をもたらした。一般に、脾細胞のすべての用量は、それらのBAPC対応物よりも高い平均応答をもたらし、有意性の傾向があった。このデータは、より高い細胞数が応答の増加の傾向を示すこと、および脾細胞がより高い抗原特異的応答を誘導し得ることを示す。
(実施例8)
【0850】
抗原特異的応答を誘導する混合脾細胞の相対有効性に対するCpGの成熟時間の影響を評価するために、脾細胞にモデル抗原をロードし、さまざま時間にわたってCpGを用いて成熟させ、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージをフローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0851】
0日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。脾細胞に、SQZ(60psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)をロードし、培地(R10)単独またはCpG1826(1μM)を有する培地のいずれか中で、さまざまな時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)または脾細胞(1×10個細胞/mL)のいずれかを1日目に後眼窩に注射した。8日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0852】
図8に示すように、Ovaをロードされた脾細胞で処置されたマウスについてのIFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージは、より長いCpG成熟時間で増加した(P<0.05、**P<0.01、#P<0.005、すべての比較はCpGなしと行った)。少なくとも4時間のすべての成熟時間で観察された応答において有意な増加があった。これらのデータは、SQZ後の少なくとも4時間のCpG成熟時間が、有意な抗原特異的応答を誘導するために必要であることを示す。
(実施例9)
【0853】
治療的環境において腫瘍の成長阻害をもたらすために必要な脾細胞の最小有効細胞用量を決定するために、脾細胞の4つの異なる用量を、時間に対してプロットされた腫瘍の面積を用いるHPV E7を発現するTC1腫瘍モデルにおいて試験した。
方法
【0854】
0日目に、C57BL/6J雌マウスに、0日目に、TC1腫瘍細胞(50k個細胞/マウス)を右後側腹部に注射した。7日目(プライム)に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。脾細胞に、事前に複合体を形成させた20μMのE7 SLP
【化2】
+20μMのマウス血清アルブミン(MSA)をSQZ(60psi;4μMの狭窄)を介してロードし、CpG1826(R10中1μM)と4時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(10匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)または脾細胞(0.05~1M個細胞/マウス)のいずれかを7日目に後眼窩に注射した。TC-1腫瘍成長を、腫瘍移植の1週間後に開始して、週あたり2回測定し、30日間、非処置マウスにおける腫瘍成長と比較した。
結果
【0855】
図9に示すように、式((長さ×幅2)/2)によって測定される腫瘍成長を、非処置群(脾細胞なし)およびHPV E7をロードされた脾細胞の漸増数で処置された群からのマウスの間で比較した。脾細胞用量が高くなると、腫瘍の成長阻害がより良好になり、1M個用量で平均して完全な腫瘍退縮をもたらすことを見出した。30日後、1M個処置群において腫瘍なしであった5匹の残ったマウスが存在したが、0.25M群は、腫瘍なしの3匹のマウスを有していた。これらのデータは、SQZによってロードされた脾細胞が、HPV関連がんの治療モデルにおいて腫瘍退縮を誘導することができることを示す。
(実施例10)
【0856】
混合集団内のB細胞に対するCpG成熟の効果を決定するために、ヒトPBMCおよびマウス脾細胞をさまざまな時間CpGを用いて成熟させ、活性化マーカーCD86の相対量を、B細胞集団においてフローサイトメトリーによって測定し、サイトカインおよびケモカインのレベルを、マルチプレックスアッセイによって定量した。
方法
【0857】
マウス脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。ヒトPBMCおよび脾細胞を、さまざまな時間(2~24時間)および濃度(1~10μM)について、R10中、CpG(ヒトについて2006、マウスについて1826)とともにインキュベートした。CpGインキュベーション後、細胞を、R10で洗浄し、CD86のレベルについてフローサイトメトリーによって評価した一方、上清を採取し、サイトカインのレベルを、マルチプレックス(29プレックス)ヒトサイトカイン/ケモカインアッセイを使用して分析した。
結果
【0858】
図10Aは、以下の結果を示す:ヒト(上)-CpGのより高い10μM用量は、ヒトPBMCのB細胞集団中のCD86のレベルが2時間後に経時的に減少したことを示した。より低い1μM用量は、すべての時点で10μMよりも高いレベルのCD86をもたらし、これは二峰性の経時変化も示し、レベルは2時間後に減少し、24時間後に戻り始めた。これらのデータは、より低いレベルのCpGが、最も早い観察時点ですべての用量がピークになる、より高いB細胞活性化をもたらすことができることを示す。
【0859】
マウス(下)-マウスB細胞について、経時的に、両方の濃度でCD86レベルの、認識できる変化はなかった。これらのデータは、マウスB細胞が、CpG成熟に応答してCD86を上方制御しないことを示す。
【0860】
図10Bサイトカイン/ケモカイン(図10B)に示すように、図10B-ヒトおよびマウスのケモカイン/サイトカインプロファイルの両方からの結果は同様の傾向を示し、CpG処置(IFN-γ、IL-6、MIP-1B)に応答して多くの同じタンパク質が増加するが、IL-10およびIL-13は、マウス脾細胞においてのみ増加した。これらの結果は、ヒトPBMCおよびマウス脾細胞が、IL-10およびIL-13を明らかな例外として、CpGに対して同様のケモカイン/サイトカイン応答を有することを示す。
(実施例11)
【0861】
細胞組成およびMHC-Iレベルに対するSQZ化の影響を決定するために、ヒトPBMCを、細胞圧搾に供し、免疫細胞の相対パーセンテージおよびMHC-Iの表面発現を、フローサイトメトリーによって評価した。
方法
【0862】
HLA-A2+ドナー由来のヒトPBMCを、(Endo)とともにインキュベートしたか、またはSQZ(60psi;3.5~4μmの幅)によって蛍光で標識された3kDaのデキストラン(100μg/mL)を室温でロードした。次いで、ロードされたPBMCを、フローサイトメトリーを介して、B細胞、T細胞、NK細胞および単球の相対組成、ならびにHLA-A2 MHC-I表面発現について分析した。
結果
【0863】
図11に示すように、SQZを使用するヒトPBMCのロードは、SQZ後のMHC-Iレベルのわずかな(12%)の減少と一致して、B細胞(CD20)、T細胞(CD3)、NK細胞(CD56)および単球(CD14)[上]について5%未満の変化をもたらした。細胞組成およびMHC-Iレベルの両方について、3.5μmの狭窄の幅は、わずかに高い変化をもたらした。まとめると、これらのデータは、SQZによるPBMCのロードが、免疫細胞サブセットの相対存在量およびそれらのMHC-I表面発現を認識できるほど変化させないことを裏付ける。
(実施例12)
【0864】
個々の細胞サブセットにおける送達およびSQZ化の影響を決定するために、ヒトPBMCを、細胞圧搾に供し、蛍光化合物の異なる免疫細胞集団に対する生存率および送達を、フローサイトメトリーによって評価した。
方法
【0865】
ヒトPBMCを、(Endo)とともにインキュベートし、またはSQZ(60psi;3.5~4μmの幅)によって、蛍光で標識された3kDaのデキストラン(100μg/mL)を室温でロードした。次いで、ロードされたPBMCを、フローサイトメトリーによって生存率および送達について分析した。
結果
【0866】
図12AおよびBに示すように、SQZを使用するヒトPBMCのロードは、B細胞(CD20)、T細胞(CD3)、NK細胞(CD56)および単球(CD14)の生存率[左]について10%未満の変化をもたらした。デキストランで送達された細胞のパーセンテージは、3.5μmの幅の狭窄について60%(B細胞)~90%(単球)の範囲であり、4μmの幅の狭窄は、すべての細胞型にわたって送達された約10~20%のより少ない細胞をもたらした。T細胞および単球について細胞あたりロードされたデキストランの量の最大で35倍の増加、ならびに3.5μmの幅についてB細胞およびNK細胞について約5~10倍の増加があった。4μmの幅の狭窄は、一般に、3.5μmの幅から、約2倍だけ送達の量を減少させた。
(実施例13)
【0867】
混合集団からの全体的な機能的応答に対する個々の細胞サブセットへの送達の効果を決定するために、ヒトPBMCに、疾患関連抗原およびタグ化デキストランをSQZによってロードし、抗原特異的レスポンダー細胞を刺激する能力を、測定し、タグ化化合物の送達と比較した。
方法
【0868】
HLA-A02+ドナー由来のヒトPBMC(10M個細胞/mL)を、50μMのE7 SLP
【化3】
および蛍光で標識された3kDaのデキストラン(100μg/mL)の存在下、SQZ(60psi;室温)によってロードし、異なる狭窄の幅(3.5および4μm)の間での細胞サブセットへの送達のレベルを、フローサイトメトリーによって定量した。次いで、PBMCを、刺激因子:レスポンダー細胞が2:1の比でE711-20特異的CD8+レスポンダー細胞と共培養し、IL-2(10U/mL)の存在下で培養し、非処置対照、または最小エピトープ(PP-0.1μM-YMLDLQPETT;(配列番号3))と終夜インキュベートされた2:1の刺激因子:レスポンダー細胞と比較した。24時間後、上清を各条件から収集し、IFN-γ産生のレベルを、IFN-γ ELISAによって評価した。
結果
【0869】
表13に示すように、SQZを使用するヒトPBMCのロードは、ELISA(上)によって評価されたIFN-γ産生のレベルの最大で約4倍の増加(3.5μm)をもたらした。4μmの狭窄を介した送達は、E7特異的レスポンダーT細胞に対する、およそ半分のレベルの抗原特異的応答を示した(中央および右-同じ試料からの図11のデータの再分析)。この機能的効果は、3.5μmの条件によるE7 SLPのより高い送達と相関した。これらの知見は、増強された送達が、ヒトPBMCの細胞の抗原提示機能の増加をもたらすことができることを示す。
(実施例14)
【0870】
抗原特異的応答を活性化する免疫細胞の能力に対するさまざまな送達パラメーターの影響を決定するために、ヒトPBMCに、疾患関連抗原をSQZによってロードし、抗原特異的レスポンダー細胞を刺激する能力を、測定し、異なるSQZ条件全体にわたって比較する。
方法
【0871】
HLA-A02+ドナー由来のヒトPBMC(10M個細胞/mL)を、50μMのpp65 SLP
【化4】
の存在下、SQZによってロードし、圧力(45、60psi)、温度(室温、氷)および狭窄の幅(3.5~4.5μm)を変化させた。次いで、PBMCを、刺激因子:レスポンダー細胞が2:1の比でpp65特異的CD8+レスポンダー細胞と共培養し、IL-2(10U/mL)の存在下で培養し、非処置対照、または最小エピトープ(PP-0.1μM-NLVPMVATV(配列番号55))と終夜インキュベートされた2:1の刺激因子:レスポンダー細胞と比較した。24時間後、上清を各条件から収集し、IFN-γ産生のレベルを、IFN-γ ELISAによって評価した。
結果
【0872】
表14に示すように、SQZを使用するpp65 SLPによるヒトPBMCのロードは、ELISAによって評価されたIFN-γ産生のレベルの約6~9倍の増加をもたらした。より狭い狭窄の幅(3.5μm)およびより高い圧力(60psi)は、より高い応答をもたらし、連続的に広がったチップは、機能性の喪失をもたらし、この現象は、室温(上)および氷(下)の条件の間で保存される。まとめると、SQZの間の氷にわずかな利益があり得るが、すべての条件は、IFN-γ産生の有意な増加をもたらした。
(実施例15)
【0873】
抗原特異的応答を活性化するヒト免疫細胞の能力に対するCpG成熟の影響を決定するため、およびロードされたT細胞APCに対するこの応答を比較するために、ヒトPBMCまたは単離されたT細胞に、疾患関連抗原をSQZによってロードし、抗原特異的レスポンダー細胞を刺激する能力を、測定し、CpG成熟なしと比較した。
方法
【0874】
HLA-A02+ドナーのPBMC(10M個細胞/mL)から単離されたヒトHLA-A02+PBMCまたはT細胞を、50μMのpp65 SLP
【化5】
の存在下、SQZ(45psi;PBMCについて3μmの狭窄、T細胞について4.5μmを使用)によってロードした。次いで、PBMCを、刺激因子:レスポンダーが2:1の比でpp65特異的CD8+レスポンダー細胞と共培養し、IL-2(10U/mL)+/-CpG2006(1μM)の存在下で培養し、非処置対照、または最小エピトープ(PP-0.1μM-NLVPMVATV(配列番号55))と終夜インキュベートされた2:1の刺激因子:レスポンダー細胞と比較した。24時間後、上清を各条件から収集し、IFN-γ産生のレベルを、IFN-γ ELISAによって評価した。
結果
【0875】
図15に示すように、SQZを使用するpp65 SLPによるヒトPBMCのロードは、CpGあり、およびなしの両方で、SLP(Endo)とともにインキュベートされた細胞よりも高いIFN-γ産生をもたらした。加えて、なしと比べて、CpGと共培養されたSQZロード条件の間で応答の30%の増加があった(P<0.05;上)。T細胞は、CpG成熟に応答せず、そのため、T細胞の条件を、CpG条件で共培養されたPBMCと直接比較し、PBMCの条件でほぼ2倍の応答があったことを見出した(P<0.001;下)。まとめると、これらのデータは、CpG共培養が、ヒトPBMCの抗原特異的応答を増強すること、およびCpGを有するPBMCが、ロードされたT細胞と比較した場合に、この応答の誘発においてほぼ2倍強力であることを示す。
(実施例16)
【0876】
ヒトの状況における抗原特異的応答の活性化に対するアジュバントおよび抗原の濃度の効果を調べるために、ヒトPBMCに、異なる濃度の疾患関連抗原をSQZによってロードし、抗原特異的レスポンダー細胞を刺激する能力を、測定し、異なるアジュバントの間で比較した。
方法
【0877】
HLA-A02+ドナー由来のヒトPBMC(10M個細胞/mL)を、異なる濃度のpp65 SLP
【化6】
;1、10および50μM)の存在下、SQZ(60psi;3.5μmの狭窄)によってロードした。次いで、PBMCを、刺激因子:レスポンダーが2:1の比でpp65特異的CD8+レスポンダー細胞と共培養し、IL-2(10U/mL)+/-CpG2006(1μM)またはR837(1μg/mL;イミキモド)の存在下で培養し、非処置対照、または最小エピトープ(PP-0.1μM-NLVPMVATV(配列番号55))と終夜インキュベートされた2:1の刺激因子:レスポンダー細胞と比較した。24時間後、上清を各条件から収集し、IFN-γ産生のレベルを、IFN-γ ELISAによって評価した。
結果
【0878】
図16に示すように、アジュバントあり、およびなしでSQZによって1μMのpp65 SLPをロードされたヒトPBMCの機能的応答の間に有意差はなかったが、より高い濃度は、アジュバントとの共培養に対して有意な利益を示した。10μMのpp65 SLP条件は、なしと比べて、CpGと共培養されたPBMCの応答のわずかであるが有意ではない増加を示したが、アジュバントなしと比較して、PBMCをR837と共培養した場合に有意な増加があった(P<0.0001)。この効果は、50μMのSLPを使用した場合にさらにより顕著であり、CpGおよびR837は、抗原特異的応答の有意な増強をもたらした(P<0.0001)。すべての場合で、いずれかのアジュバントとの共培養には増加した利益があったが、R837は、最も高い応答を一貫してもたらし、この効果は、pp65 SLPのより高い濃度によって強化された。まとめると、これらのデータは、共培養の間のアジュバントの使用が、ヒトPBMCの抗原特異的応答を増強すること、およびこの効果が、使用される抗原の濃度に依存することを示す。
(実施例17)
【0879】
ヒトの状況における抗原特異的応答の活性化に対するアジュバント組成物および成熟期間の効果を調べるために、ヒトPBMCに、疾患関連抗原をSQZによってロードし、異なるアジュバントを用いて異なるインキュベーション時間で成熟させ、抗原特異的レスポンダー細胞を刺激する能力を、測定し、異なるアジュバントの間で比較した。
方法
【0880】
HLA-A02+ドナー由来のヒトPBMC(10M個細胞/mL)を、50μMのpp65 SLP
【化7】
の存在下、SQZ(60psi;3.5μmの狭窄)によってロードした。次いで、PBMCを、CpG2006(1μM)、R837(1μg/mL;イミキモド)またはR848(1μg/mL;レシキモド)を用いて、3または24時間のいずれかにわたって成熟させ、続いて、IL-2(10U/mL)の存在下、刺激因子:レスポンダーが2:1の比でpp65特異的CD8+レスポンダー細胞と共培養し、非処置対照、または最小エピトープ(PP-0.1μM-NLVPMVATV(配列番号55))と終夜インキュベートされた2:1の刺激因子:レスポンダー細胞と比較した。24時間後、上清を各条件から収集し、IFN-γ産生のレベルを、IFN-γ ELISAによって評価した。
結果
【0881】
図17に示すように、アジュバントあり、およびなしで、SQZによってpp65 SLPをロードされたヒトPBMCの機能的応答の間の有意差はなかったが、R848で3または24時間のいずれかにわたって処置された群は、最も高い全体的な応答を与えた。これらのデータは、SQZ後にPBMCを成熟させるアジュバントの使用は、抗原特異的応答を増強し得ることを示すが、この効果は、すべてのアジュバントおよび試験された時点で応答の有意な増加をもたらすことは見出されなかった。
(実施例18)
【0882】
抗原特異的応答に対するSQZ前またはSQZ後の成熟の影響を定量するために、マウス脾細胞に、モデル抗原をロードし、CpGを用いて成熟させ、レピシエントマウスに1回(プライム)または2回(プライム-ブースト)注射し、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージを、フローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0883】
-1日目(成熟→SQZ)または0日目(SQZ→成熟)に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、-1日目に4時間、CpG1826(R10中1μM)を用いて成熟させ(成熟→SQZ)、次いで0日目にSQZ(30、60、90psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)をロードするか(SQZ→成熟)、または0日目にSQZによってOvaをロードし、続いてCpG1826との4時間のインキュベーションのいずれかを行った。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLの脾細胞(1×10個細胞/マウス)を0日目に後眼窩に注射した。7日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0884】
図18に示すように、Ovaを脾細胞にロードするために使用した圧力の増加は、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージの有意な増加をもたらしたが(P<0.05)、成熟させ、次いでSQZロードした脾細胞、またはSQZロードし、次いで成熟させた脾細胞の間に有意な変化はなかった。これらのデータは、in vivoでの抗原特異的応答を誘発するための能力において、脾細胞のロード/成熟の順序に有意差がないことを示す。
(実施例19)
【0885】
白金系化学療法と組み合わせる抗原をロードされた脾細胞による動物の同時処置に利益があるかを決定するために、抗原関連腫瘍細胞の腫瘍成長阻害を、in vivoの治療モデルにおいて測定し、複数の脾細胞+/-化学療法処置レジメンを比較し、各群のマウスの生存を時間に対してプロットした。
方法
【0886】
0日目に、C57BL/6J雌マウスに、0日目に、TC1腫瘍細胞(50k個細胞/マウス;10匹のマウス/群)を右後側腹部に注射した。5日目および7日目に、マウスに、群に従って、ビヒクルまたはシスプラチン(5mg/kg)のいずれかを注射した。9日目に、一部の動物は、SQZ(60psi、4μmの狭窄)を介して、事前に複合体を形成させた20μMのE7 SLP
【化8】
+20μMのマウス血清アルブミン(MSA)をロードされ、CpG1826(R10中1μM)と約16時間インキュベートされた雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得た脾細胞のプライムも受けた。27日目および29日目に、非処置マウス、または9日目のみ脾細胞で処置されたマウスに、概説された群に従って、1~2用量のシスプラチンを与えた。TC1腫瘍を有するマウスの各群の生存を、120日にわたって評価し、プロットした。
結果
【0887】
図19に示すように、式((長さ×幅2)/2)によって測定される腫瘍成長を、非処置マウス、E7をロードされた脾細胞単独で処置されたマウス、1~2用量のシスプラチン単独で処置されたマウス、またはさまざまな組合せで処置されたマウスの間で比較し、カプランマイヤー生存曲線をプロットした。脾細胞を含む4つの処置群は、非処置動物だけでなく、シスプラチン単独を受けたものに対して大きな生存優位性を示し、生存期間中央値は50日を超えた(脾細胞+シスプラチン処置の場合に、生存期間中央値は120日後でさえ到達しなかった)。特に注目すべきことには、脾細胞単独で処置されたマウスは、非処置群およびシスプラチン単独群に対して約40日の生存優位性を有していたが、脾細胞+シスプラチン群は、脾細胞単独群に対してさえより高い生存優位性を有していた。これらのデータは、SQZによってロードされた脾細胞が、HPV関連がんの治療モデルにおける生存優位性を誘導することができること、およびシスプラチン化学療法の追加が、脾細胞ワクチンの生存優位性をさらに強化したことを示す。
(実施例20)
【0888】
臨床スケールを使用して個々の細胞サブセットにおける送達および異なるSQZ化パラメーターの影響を決定するために、ヒトPBMCを、異なる温度および圧力で細胞圧搾に供し、蛍光化合物の異なる免疫細胞集団に対する生存率および送達を、フローサイトメトリーによって評価した。
方法
【0889】
ヒトPBMCに、SQZ(50~70psi;4.5μmの幅)によって、蛍光で標識された3kDaのデキストラン(100μg/mL)を室温および氷上でロードした。次いで、ロードされたPBMCを、フローサイトメトリーによって生存率および送達について分析した。
結果
【0890】
図20AおよびBに示すように、臨床スケールでSQZを使用するヒトPBMCのロードは、さらに、最高で80%の細胞(氷上の単球、図20A)の送達の成功を可能にし、氷上でSQZ化された細胞は、すべての細胞サブセットにわたって、送達された細胞のより高いパーセンテージ(30~50%の増加)をもたらした。より高い圧力(70psi)は、50psiと比べて送達された細胞の最も高いパーセンテージを与えたが、試験されたすべての場合で、生存率は、バルクPBMC集団について88%を上回った。まとめると、これらのデータは、SQZを混合集団中の複数の細胞型に送達するために使用することができること、および氷上でわずかに高い圧力でのSQZ化が最良の全体的な送達をもたらしたことを示す。
(実施例21)
【0891】
治療的環境において腫瘍成長阻害をもたらす抗原をロードされた脾細胞の能力に対する成熟+/-アジュバントの共注射の影響を決定するために、脾細胞を、アジュバントを用いて成熟させるか、アジュバントと共注射するか、またはアジュバントを用いて成熟させ、アジュバントと共注射し、HPV E7を発現するTC1腫瘍モデルにおいて試験し、腫瘍の面積および生存を時間に対してプロットした。
方法
【0892】
0日目に、C57BL/6J雌マウスに、TC1腫瘍細胞(50k個細胞/マウス)を右後側腹部に注射した。10日目(プライム)に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせてより良好にヒトPBMCを模倣し、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。脾細胞に、事前に複合体を形成させた20μMのE7 SLP
【化9】
+20μMのマウス血清アルブミン(MSA)をSQZ(60psi;4μMの狭窄、室温)を介してロードし、CpG1826(R10中1μM)と4時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(10匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、脾細胞(1M個細胞/マウス)または脾細胞+CpG(1μg/マウス)のいずれかを10日目に後眼窩に注射した。TC-1腫瘍成長を、腫瘍移植の1週間後に開始して、週あたり2回測定し、32日間、非処置マウスにおける腫瘍成長と比較した。
結果
【0893】
式((長さ×幅)/2)によって測定される腫瘍成長を、非処置群(脾細胞なし)およびアジュバント単独(CpG)、脾細胞または脾細胞+アジュバントを共注射で処置された群からのマウスの間で比較した。図21AおよびBに示すように、非処置動物およびCpG単独で処置された動物の腫瘍成長の間に(それぞれ28日および32日の生存期間中央値)観察可能な差はなかったが、E7をロードされた未成熟脾細胞についての腫瘍成長の速度のわずかな阻害があった。しかしながら、成熟され、ロードされた脾細胞+/-CpGの共注射のいずれかを受けた群は、腫瘍退縮をもたらし、腫瘍は、研究の過程にわたってそれらの初期の最大に達しなかった。加えて、脾細胞処置群は、32日目まで生存期間中央値のポイントに達しなかった。これらのデータは、SQZによってロードされ、アジュバントを用いて成熟させた脾細胞(アジュバントの共注射あり、またはなし)が、HPV関連がんの治療モデルにおいて腫瘍退縮を誘導することができることを示す。
(実施例22)
【0894】
異なるアジュバントと共注射された、抗原をロードされた脾細胞が抗原特異的応答を誘発することができるかを決定するために、脾細胞に、モデル抗原をロードし、CpGを用いて成熟させるか、CpGと共注射するか、またはCpCを用いて成熟させ、CpGもしくはINF-αのいずれかと共注射し、マウスは、プライムおよびブーストを受け、炎症性サイトカインのIFN-γ+CD8+ T細胞の相対パーセンテージを、フローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0895】
0日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物を得た。次いで、これらの混合脾細胞に、SQZ(60psi;4μmの狭窄)によってOvaタンパク質(400μg/mL)をロードし、培地(R10)単独またはCpG1826(1μM)を有する培地のいずれか中で、4時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(5匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、CpGを用いて成熟させた脾細胞(1×10個細胞/マウス)、1μgのCpG1826と共注射される脾細胞、またはCpGもしくは10000UのIFN-αのいずれかと共注射される、CpGを用いて成熟させた脾細胞のいずれかを1日目に後眼窩に注射した。7日目に、レピシエントマウスを、0日目のプライムと同一の様式でブーストした。14日目に、脾臓を収集し、SIINFEKL(配列番号54)(1μg/mL)で再刺激し、IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージを、細胞内サイトカイン染色(ICS)によって決定した。
結果
【0896】
図22に示すように、Ovaをロードされた脾細胞で処置されたマウスについてのIFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージは、脾細胞をCpGの共注射あり、またはなしで、CpGを用いて4時間成熟させた場合に最も高く、非処置(P<0.0001)、未成熟脾細胞(P<0.005)および未成熟脾細胞+CpG共注射(P<0.05)と比較した場合に有意な増加していた。IFN-γ+CD8+ T細胞のパーセンテージのわずかな増加があったが、非処置と比べて、CpGと共注射された未成熟脾細胞、またはIFN-αと共注射される成熟脾細胞には有意な利益はなかった。これらのデータは、抗原特異的CD8+ T細胞の炎症性サイトカイン産生の有意な増加のためにCpG成熟が必要であること、およびCpGの共注射がIFN-αの共注射よりもわずかに良好であったことを示す。
(実施例23)
【0897】
CpG1826を用いた成熟とそれに続くSQZ処理後のPBMCにおけるB細胞成熟マーカーの上方制御を評価するために、B細胞成熟マーカーの上方制御を、SQZ処理マウス脾細胞をCpG1826とともにインキュベートした後、フローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0898】
脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。次いで、クラフト化マウス脾細胞を、ペイロードなしでSQZ処理し、CD86およびH-2Kのレベルを、フローサイトメトリーによって測定した。
結果
【0899】
図23A~Gにおいて平均蛍光強度(MFI)によって示されるように、4つの独立した実験は、CpG1826成熟後のクラフト化マウス脾細胞内のB220+細胞(B細胞)におけるCD86およびマウスMHC-I(H-2Kb)発現の増加を実証した。CpG1826を用いた成熟後のB220+細胞サブセット(B細胞)についてのCD86およびH-2Kb発現の増加は、SQZ処理されたクラフト化マウス脾細胞(灰色バー)および処理されていないクラフト化マウス脾細胞(黒色バー)の両方と同様であった。これらのデータは、SQZ処理が、クラフト化マウス脾細胞内のB220+細胞(B細胞)の成熟に対するCpGの効果を変化させなかったことを示す。
(実施例24)
【0900】
アジュバントと共注射された、抗原をロードされたPBMCが血清サイトカインレベルの全身性効果を誘発するかを決定するために、マウス脾細胞に、HPV抗原をロードし、CpGを用いて成熟させ、CpG共注射あり、またはなしで、マウスに導入し、マウスの循環サイトカインを、マルチプレックスサイトカインアッセイによって測定した。
方法
【0901】
脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化マウス脾細胞に、20μMのE7 SLP
【化10】
をSQZロードし、続いてCpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウスに、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を注射するか(M-SQZ-Spleno-HPV)、または1μgのCpG1826をIV注射するか(細胞なし)、または両方の組合せを注射し(M-SQZ-Spleno-HPV+1μgのCpG共注射)、循環サイトカインのレベルを、マウスマルチプレックス(25プレックス)サイトカイン/ケモカインアッセイを介して血液から測定した。
結果
【0902】
図24A~24Dに示すように、SQZロードされたクラフト化マウス脾細胞(図24C、24D)で免疫されたマウスにおける血清サイトカイン濃度の範囲は、処置なしの対照マウス(図24A)および1μgのCpG1826をIV注射されたマウス(細胞なし)(図24B)において測定された血清サイトカイン濃度の範囲とすべての時点で同等であった。これらの結果は、CpG1826共注射あり、またはなしでのM-SQZ-Spleno-HPVによる免疫付与が、処置なし、またはCpG(細胞なし)対照と比べて、炎症促進性サイトカインの産生またはその血清濃度のいずれかの変化をもたらさなかったことを示す。すべての条件での血清サイトカインの存在は、M-SQZ-Spleno-HPVによる免疫付与が、血清サイトカインの産生または分泌における全身性の効果を有さなかったことをさらに実証した。
(実施例25)
【0903】
養子移入の際の循環動態に対するPBMCのSQZが媒介する処理の影響を調査するために、E7 SLPをSQZロードされたマウス脾細胞(M-SQZ-Spleno-HPV)および処理されていないマウス脾細胞をそれぞれ、静脈内注射を介してマウスに投与し、経時的な血液中の循環ドナーマウス脾細胞の数を、フローサイトメトリーによって決定した。
方法
【0904】
脾細胞を、雌C57BL/6J(CD45.1)ドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。次いで、クラフト化マウス脾細胞に、20μMのE7 SLP
【化11】
をSQZロードし、続いてCpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートし、ロードされたクラフト化マウス脾細胞を、雌CD45.2 B6.SJL-Ptprca Pepcb/BoyJレピシエントマウス(5~7匹のマウス/群)に後眼窩に注射し、血液(100uL)を、以下の時点:投与30分後、1日目、3日目、7日目および15日目で、投与後2週間の過程にわたって、レピシエントマウスから採取した。経時的な循環するクラフト化マウス脾細胞の数を、フローサイトメトリーによって評価した。
結果
【0905】
図25に示すように、養子移入の際に、M-SQZ-Spleno-HPVおよび処理されていないクラフト化マウス脾細胞は、免疫付与後2週間の過程にわたって、宿主血液中で同様の持続性を示した(4つの独立した実験から表された累積データ)。一元配置分散分析およびチューキーの事後検定により、いずれの時点でも2つの群の間に統計学的な差はなかった。これらの研究は、M-SQZ-Spleno-HPVの循環動態が、処理されていないクラフト化マウス脾細胞と統計学的に異ならないことを実証する。
(実施例26)
【0906】
この研究の目的は、対照細胞と比較して、M-SQZ-Spleno-HPVによる免疫付与の12日後のTC-1腫瘍の腫瘍微小環境においてE7特異的CD8+ T細胞を定量すること、および腫瘍成長モデルにおいてE7特異的CD8+ T細胞を腫瘍のクリアランスと相互に関連付けることであった。
方法
【0907】
0日目に、TC-1細胞(100μLのPBS中50k個/マウス)を、雌C57BL/6Jマウス(7匹のマウス/群)の右後側腹部に皮下注射した。16日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化マウス脾細胞に、20μMのE7 SLP
【化12】
をSQZロードし、CpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートし、ロードされたクラフト化マウス脾細胞を、腫瘍を有するマウスに後眼窩に注射した。28日目(免疫付与の12日後)に、腫瘍を切除し、それからの単一細胞懸濁液を作出した。単一細胞懸濁液を、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)について、フローサイトメトリーによって評価した。
結果
【0908】
図26Aに見られるように、M-SQZ-Spleno-HPVで免疫したマウスは、免疫付与の12日後(すなわち、腫瘍移植の28日後)に、対照マウス(処置なし)と比較して、腫瘍中のCD8+ T細胞のパーセンテージの44.7倍の増加を有していた。M-SQZ-Spleno-HPV処置動物では、これらのCD8+ T細胞の大部分が、四量体染色によって決定されるように、E7抗原に対して特異的であった(CD8α+集団の87.2±6.0%)(図26B)。腫瘍中のE7四量体染色に対して陽性の細胞のパーセンテージも定量した(図26C)。これは、M-SQZ-Spleno-HPVによる免疫付与が、処置なしの群との比較において、免疫付与の12日後の腫瘍微小環境中のE7特異的CD8+ T細胞の存在を有意に増加させたことを実証する(765倍の増加)。図26Dおよび26Eに示すように、E7特異的CD8+ T細胞のこの増加は、腫瘍量に対して正規化した場合にも観察された。これらのデータは、TC-1マウス腫瘍モデルにおけるM-SQZ-Spleno-HPVによる免疫付与が、腫瘍に浸潤するE7特異的CD8+ T細胞の有意な増加をもたらしたことを実証する。腫瘍体積の減少(図26F)と連動したE7特異的CD8+ T細胞の増加(図26A~E)は、M-SQZ-Spleno-HPVが、E7特異的エフェクターCD8+ T細胞を増やすことによって、腫瘍負荷を低下させたことを裏付けた。
(実施例27)
【0909】
モデル抗原(Ova)で処理されたマウス脾細胞が、SIINFEKL(配列番号54)(オボアルブミンのCD8拘束性エピトープ)の直接提示によるin vivoでのOT-I CD8+ T細胞の増殖を刺激するかどうかを実証するために、MHC-I -/-マウスをレシピエントとして使用して、OVAでSQZ処理マウス脾細胞による直接提示の検討を可能にするためにレピシエントマウスのプロフェッショナルAPCへの抗原のハンドオフを分断した。
方法
0日目に、OT-I T細胞を、免疫磁気分離によって、雌OT-Iマウスの脾細胞から単離した。単離したOT-I T細胞を、CFSEで染色した後、雌レピシエントマウス(WTまたはMHC-I -/-)に後眼窩に注射した(2.5×10個細胞/マウス)。次に、脾細胞を、雌CD45.1 C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化マウス脾細胞に、Ova(400μg/mL)をSQZロードし、CpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートし、ロードされたクラフト化マウス脾細胞を、レピシエントマウスに後眼窩に注射した(5×10個細胞/マウス)。3日目に、リンパ節および脾臓をレシピエントマウスから切除し、フローサイトメトリーおよびCFSE染色を使用して、増殖について評価した。
結果
【0910】
図27A~Dに示すように、オボアルブミンをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を受けたC57BL/6J(WT)マウスおよびMHC-I-/-マウスは両方とも、ロバストなOT-I CD8+ T細胞増殖を示し、増殖指数は、脾臓およびリンパ節の両方において4~6の範囲であった。オボアルブミンとともにインキュベートされた、クラフト化マウス脾細胞を受けたWTマウスおよびMHC-I-/-マウス(インキュベーション対照、SQZ処理なし)は、OT-I CD8+ T細胞増殖がほとんどまたはまったくなく、SQZプロセスが、in vivoでのCD8+ T細胞への直接提示のために、クラフト化マウス脾細胞に抗原を導入するために必要であることを実証した。OT-I T細胞のみを受けたマウス(非刺激養子移入OT-I CD8+ T細胞についての対照)は、CD8+ T細胞の増殖を誘導しなかった。これらの結果は、MHC-I提示が、オボアルブミンで処理された移入されたクラフト化マウス脾細胞に拘束され、その後のCD8+ T細胞応答において役割を果たすレシピエント抗原提示細胞(APC)への抗原ハンドオフの可能性を排除することを実証する。MHC-I-/-レシピエントにおけるOT-I CD8+ T細胞の増殖は、SQZ処理されたクラフト化マウス脾細胞が抗原を直接提示することを実証する。
(実施例28)
【0911】
この研究は、共培養において抗原特異的T細胞の活性化を評価することによって、クラフト化マウス脾細胞内の4つの細胞型(B細胞、T細胞、NK細胞および単球)の抗原提示能力を調べた。
方法
【0912】
0日目に、脾細胞を、雌CD45.1 C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。次いで、クラフト化マウス脾細胞を、Ova(400μg/mL)あり、またはなしでSQZ処理し、CpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートした。4時間後、SQZロードされたクラフト化マウス脾細胞のアリコート(5×10個細胞/マウス)を、さまざまな免疫磁気分離に供して、単球、B細胞、T細胞およびNK細胞の精製されたサブセットを得た。次に、OT-I T細胞を、免疫磁気分離によって、雌OT-Iマウスの脾細胞から単離した。OT-I(1×10個細胞/ウェル)を、クラフト化マウス脾細胞または代表的な個々の細胞サブセット(OVAあり、またはなしでSQZ処理された)のいずれかと共培養し、37℃で24時間インキュベートした。陽性対照(ペプチドスパイク)のために、SIINFEKL(配列番号54)ペプチド(OVA257~264-1μg/mL)を、OT-Iおよび処理されていないクラフト化マウス脾細胞を有する懸濁液に添加し、共培養の全期間にわたって保持した。次いで、T細胞活性化マーカーのCD69を、フローサイトメトリーによって評価した。
結果
【0913】
このマーカーの表面発現が、MHC-Iの状況において提示されたペプチド抗原によるT細胞受容体の会合後に増加するので、細胞表面のCD69発現を、OT-I CD8+ T細胞の活性化の読み取りとして使用した。図28A~28Eに示すように、クラフト化マウス脾細胞内の4つの主要な細胞型のすべて(B細胞、T細胞、NK細胞および単球)は、OT-I CD8+ T細胞に抗原を直接提示することができた。これらのデータは、これらの細胞型のそれぞれが、抗原提示細胞として機能し得ることを示す。OvaでSQZ処理され、CpG1826を用いて成熟させたすべての細胞型は、OT-I CD8+ T細胞に抗原を提示し、陽性対照(ペプチドスパイク)と同等のレベルでOT-I T細胞の活性化を誘導した。
(実施例29)
【0914】
この研究は、蛍光標識されたHPV E6もしくはE7 SLP、またはそれらの組合せを、SQZ処理により細胞内で送達することができるか、および任意の送達されたSLPが、ヒトPBMCのサイトゾルに局在化するかどうかを決定した。
方法
【0915】
3人の異なるHLA-A02+ドナー由来のヒトPBMCに、氷上で、50μMのFAM標識E6、E7またはE6+E7の組合せをSQZロードし、細胞を、AF647コンジュゲート抗CD45抗体(形質膜マーカー)染料、およびHoechst 33342染色(核染色)で共染色した。RPMIのみでSQZ処理されたヒトPBMCは、陰性対照としての機能を果たした。ペプチドの局在化を、共焦点イメージングによって決定した。具体的には、任意のFAM-E6および/またはFAM-E7 SLPの局在化を、走査ディスク共焦点顕微鏡において可視化した。Z-stack分析を細胞について行って、FAM-E6および/またはFAM-E7 SLPの正確な局在化を決定した。ライン走査トレースを、それぞれの試料のZ-stackの中央からの共焦点スライスにおいて行い(すなわち、そのようなスライス画像は、細胞の中央を表す)、これらのスライスを分析して、SQZ処理後のSLPの任意の細胞内送達を確認した。ライン走査トレースのために、明らかなFAMシグナルを有する細胞を分析のために選択し、ここでライン走査を、蛍光画像に表示された白い線に沿って、細胞の中心(白色の円)を通じてトレースした(図29A~29F、上パネル)。
結果
【0916】
SQZ処理の後、調べた光学スライス内において、FAM蛍光シグナルが形質膜によって取り囲まれていることが観察されたが(図29B、29D、29F、上の3つのパネル)、FAMシグナルは陰性対照において検出されなかった(図29A、29C、29E、上の3つのパネル)。ほとんどのSQZロードされた細胞は、広視野画像においてさまざまな強度の可視の細胞内SLPを表示し、しかしながら、二量体のシグナルは、顕微鏡のダイナミックレンジに起因して可視化することは困難である可能性があった。ライン走査トレースは、FAM蛍光シグナルの大部分が、形質膜シグナルだけを示す陰性対照のトレースと比較する場合に(図29A、29C、29E、下のパネル)、形質膜シグナルの範囲内で検出され(図29B、29D、29F、下のパネル)、FAM-E6およびFAM-E7 SLPがSQZ処理後に細胞内であったことを示した。これは、SQZ処理がそれぞれのSLPをサイトゾルにロードしたことを示すが、核と共局在する一部のシグナルを検出した(示さない)。留意すべきことには、FAM分子は、典型的には、MHC-Iにおける提示のためのSLPのプロテアソームのプロセシングの間に免疫原性エピトープから切断される。そのため、生システムにおいて、FAM標識SLPからのFAMシグナルは、これがプロセシングされ、MHC-Iに提示されるので、SLPから分断される。しかしながら、これらの実験では、ヒトPBMCを固定し、次いでSQZ処理の直後に染色して、FAM標識SLPのそのようなプロセシングを最小化した。この共焦点イメージング研究は、SQZ処理による蛍光標識されたE6およびE7 SLP(FAM-E6およびFAM-E7)のヒトPBMCへの細胞内送達を確認する。
(実施例30)
【0917】
マウスB細胞にロードされた疾患関連抗原が、抗原特異的T細胞の増殖をもたらすことができるかを決定するために、gp100をSQZ処理によってB細胞にロードし、gp100特異的T細胞(pmel CD8T細胞)の増殖を、フローサイトメトリーによって分析した。
方法
【0918】
マウスB細胞を、非処置のままにしたか(NC)、gp100合成長鎖ペプチド(SLP)と室温でインキュベートしたか(インキュベーション対照)、gp100 SLPの存在下でのSQZ処理したか(圧搾)、または短鎖ペプチドで37℃で1時間パルスした(PP)。B細胞(5×10個細胞/マウス)を、3μgのLPSと共注射して、2.5×10個のCFSE標識pmel CD8T細胞も受けているマウスに免疫した。増殖について測定するために、pmel CD8T細胞中のCFSE希釈物を、免疫付与の3日後に評価した(群あたりn=5匹のマウス)。
結果
【0919】
SQZ処理によってgp100をロードされたマウスB細胞は、増加したCFSE希釈物(図30の左パネル)およびその後の増殖指数の定量(図30の右パネル)によって示されるように、gp100特異的T細胞の増殖の有意な増加をもたらした。SQZロードされたB細胞は、非処置対照、ペプチドパルス対照またはエンドサイトーシス対照と比べて、増殖のほぼ5倍の増加を有していた(図30の右パネル)。これらのデータは、抗原のB細胞へのSQZロードが、SLPまたは最小エピトープとB細胞をインキュベートするよりも、抗原特異的T細胞の増殖の有意に効率的な刺激をもたらすことを示す。
(実施例31)
【0920】
合成長鎖ペプチド(SLP)をSQZロードされた脾細胞が、防御免疫応答をプライムすることができるかを決定するために、クラフト化脾細胞を、E7合成長鎖ペプチド(E7 SLP)の存在下でSQZ処理し、その後、HPV16 E6/E7を発現する腫瘍細胞系のTC-1の移植の14日前および7日前の両方に、マウスに投与した。
方法
【0921】
脾細胞を、雌CD45.1 C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。次いで、クラフト化脾細胞を、HPV16 E7に対するCD8エピトープを含有するSLPの存在下でSQZ処理した。マウスを、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化脾細胞で、-14日目にプライムし、-7日目にブーストした。0日目に、マウスに、HPV16 E6/E7陽性TC-1腫瘍細胞系を右側腹部に皮下移植した。式((長さ×幅2)/2)によって測定される腫瘍成長を、非処置群(コホートIおよびコホートII)およびHPV E7でロードされたクラフト化脾細胞で処置された群からのマウスの間で比較した。すべての免疫されたマウスは、60日間腫瘍なしのままであり、その後、左側腹部に皮下移植されたTC-1腫瘍細胞を再チャレンジし、左側腹部に腫瘍細胞が移植された非処置動物の異なるコホートと比較した。
結果
【0922】
図31に示すように、SQZロードされたクラフト化脾細胞で処置されたすべてのマウス(15/15)は、原発腫瘍のチャレンジから保護されたが、非処置動物は、常に腫瘍を発生した。再チャレンジにおいて、SQZロードされたクラフト化脾細胞で処置された11/15のマウスは、腫瘍成長から完全に保護され、これは、保護免疫記憶の形成と一致した。
(実施例32)
【0923】
さまざまな用量のE7 SLPをロードされたクラフト化脾細胞を使用するブーストの効果を調べるために、E7合成長鎖ペプチドと共に圧搾した。マウスに、移植後10日目のプライムのみの免疫付与として、または10、17および24日目に投与されるプライム/ブースト/ブーストレジメンとして、示された用量のE7 SLPをSQZロードされた圧搾された脾細胞を投与した。
方法
【0924】
0日目に、C57BL/6J雌マウスに、TC1腫瘍細胞(50k個細胞/マウス)を右後側腹部に注射した。10日目(プライム)に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせてより良好にヒトPBMCを模倣し、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化脾細胞に、事前に複合体を形成させた20μMのE7 SLP
【化13】
+20μMのマウス血清アルブミン(MSA)をSQZ(60psi;4μMの狭窄、室温)を介してロードし、CpG1826(R10中1μM)と4時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(10匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、脾細胞(1M個細胞/マウス)または脾細胞(1M個細胞/マウス)+CpG(1μg/マウス)のいずれかを10日目に後眼窩に注射した。
【0925】
ブースター免疫付与の効果を調べるために、治療的に免疫されたマウスのコホートは、17日目および24日目(プライム/ブースト/ブースト)に、追加用量のSQZロードされた脾細胞を受けた。式((長さ×幅2)/2)によって測定される腫瘍成長を、50日目まで、非処置マウスおよび示された処置群の間で比較した。
結果
【0926】
図32に示すように、10日目に投与された単一用量の0.1×10個のSQZロードされた脾細胞は、免疫応答のプライミングにおいて中程度の有効性を有していたが、しかしながら、追加用量の0.1×10個細胞によるブーストは、治療有効性を有意に増強した。一方、1.0×10個細胞の投薬は、単一プライミング用量のプライムとして、またはプライムおよびブーストレジメン下のいずれかで投与された場合に、腫瘍成長を遅延させた。
(実施例33)
【0927】
治療的環境において腫瘍成長阻害をもたらす抗原をロードされた脾細胞の能力に対する成熟+/-アジュバントの共注射の影響を決定するために、脾細胞を、アジュバントを用いて成熟させるか、アジュバントと共注射するか、またはアジュバントを用いて成熟させ、アジュバントと共注射し、HPV E7を発現するTC1腫瘍モデルにおいて試験し、腫瘍の面積および生存を時間に対してプロットした。
方法
【0928】
0日目に、C57BL/6J雌マウスに、TC1腫瘍細胞(50k個細胞/マウス)を右後側腹部に注射した。10日目(プライム)に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせてより良好にヒトPBMCを模倣し、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化脾細胞に、事前に複合体を形成させた20μMのE7 SLP
【化14】
+20μMのマウス血清アルブミン(MSA)をSQZ(60psi;4μMの狭窄、室温)を介してロードし、CpG1826(R10中1μM)と4時間インキュベートした。雌C57BL/6Jレシピエントマウス(10匹のマウス/群)に、100μLのビヒクル(PBS)、脾細胞(1M個細胞/マウス)または脾細胞+CpG(1μg/マウス)のいずれかを10日目に後眼窩に注射した。TC-1腫瘍成長を、腫瘍移植の1週間後に開始して、週あたり2回測定し、60日間、非処置マウスにおける腫瘍成長と比較した。
結果
【0929】
式((長さ×幅)/2)によって測定される腫瘍成長を、非処置群(脾細胞なし)およびアジュバント単独(CpG)、脾細胞または脾細胞+アジュバントを共注射で処置された群からのマウスの間で比較した。図33AおよびBに示すように、非処置動物およびCpG単独で処置された動物の腫瘍成長の間に観察可能な差はなかったが(それぞれ28日および32日の生存期間中央値)、E7をロードされた未成熟脾細胞についての腫瘍成長の速度のわずかな阻害があった(35日の生存期間中央値)。しかしながら、成熟され、ロードされた脾細胞を、CpGの共注射あり、またはなしのいずれかで受けた群は、腫瘍退縮をもたらし、腫瘍は、研究の過程にわたってそれらの初期の最大に達しなかった(それぞれ、53日および56日の生存期間中央値)。これらのデータは、SQZによってロードされ、アジュバントを用いて成熟させた脾細胞(アジュバントの共注射あり、またはなし)が、HPV関連がんの治療モデルにおいて腫瘍退縮を誘導することができることを示す。
(実施例34)
【0930】
マウス脾細胞内に含有される主な細胞サブセットによるSQZ送達抗原のMHC-I提示を評価するために、クラフト化マウス脾細胞に、OVAをSQZロードし、その後、サブセットにおける提示を、25-D1.16抗体を使用して、フローサイトメトリーを介して分析した。25-D1.16抗体は、それがオボアルブミン由来の免疫優性CD8T細胞エピトープ(SIINFEKL(配列番号54))を提示する場合にのみ、マウス細胞の表面上のH-2kb(MHC-I)に特異的に結合する。
方法
【0931】
脾細胞を、雌CD45.1 C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。次いで、クラフト化脾細胞を、積み荷なしでSQZ処理し(SQZのみ)、またはオボアルブミンタンパク質の存在下でSQZ処理した(SQZ+OVA)。示された時点で、細胞を、それぞれ示された細胞型についてH-2kbにおけるSIINFEKL(配列番号54)の提示を評価するために25-D1.16抗体を含む抗体パネルで染色し、フローサイトメトリーによって分析した(T細胞、B細胞、NK細胞および単球)。
結果
【0932】
図34に示すように、OVAの存在下でSQZ処理された細胞について、抗原提示は、単球、T細胞、B細胞およびNK細胞について、2時間および4時間の時点で検出可能であった。これは、OVAでSQZ処理されなかった細胞(SQZのみ)と比べて、25-D1.16抗体染色からのシグナルの増加からの証拠であった。SQZ処理の2時間および4時間後、≧40%の蛍光強度の増加が、T細胞、B細胞およびNK細胞について検出可能であった。単球について、蛍光強度の増加は、SQZ処理の2時間および4時間後、≧10%であった。
(実施例35)
【0933】
腫瘍抗原(HPV16 E7)で処理されたマウス脾細胞がE7特異的T細胞の増殖を刺激するかどうかを実証するために、マウスを、E7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞で免疫し、抗原の再刺激における内因性T細胞応答を、細胞内サイトカイン染色によって測定した。
方法
【0934】
脾細胞を、雌CD45.1 C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化マウス脾細胞に、E7 SLP(20μM)をSQZロードし、CpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートし、ロードされたクラフト化マウス脾細胞を、マウスあたり100万個、25万個または10万個細胞で、C57BL/6Jレピシエントマウスに後眼窩に注射した。対照マウスは非処置のままにした。免疫付与の7日後、脾臓をレシピエントマウスから収集し、ex vivoで、E7最小エピトープで再刺激した。細胞内サイトカイン染色を行って、E7認識に応答してインターフェロン-γを産生する内因性CD8+ T細胞のパーセンテージを決定した。
結果
【0935】
図35に示すように、100万個のE7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を受けたマウスは、レシピエントマウスの脾臓がex vivoでE7最小エピトープで刺激された場合に、IFN-γ分泌の有意な誘導によって示されるように、脾臓におけるロバストなE7特異的CD8+ T細胞の増殖を示した。25万個のE7 SLPをSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞を受けたマウスも、レシピエントマウスの脾臓がex vivoでE7最小エピトープで刺激された場合に、IFN-γの観察可能な誘導によって示されるように、脾臓におけるE7特異的CD8+ T細胞の増殖を示した。対照的に、非処置動物は、脾臓がex vivoでE7最小エピトープで刺激された場合に、IFN-γ分泌の欠如によって示されるように、任意の観察可能なE7特異的CD8+ T細胞の増殖を示さなかった。
(実施例36)
【0936】
この研究の目的は、対照細胞と比較して、M-SQZ-Spleno-HPVまたはペプチドワクチン(E7 SLP+CpG)による免疫付与の12日後のTC-1腫瘍の腫瘍微小環境においてE7特異的CD8+ T細胞を定量すること、および腫瘍成長モデルにおいてE7特異的CD8+ T細胞を腫瘍のクリアランスと相互に関連付けることであった。
方法
【0937】
0日目に、TC-1細胞(100μLのPBS中50k個/マウス)を、雌C57BL/6Jマウス(7匹のマウス/群)の右後側腹部に皮下注射した。16日目に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化マウス脾細胞に、20μMのE7 SLP
【化15】
をSQZロードし、CpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートし、ロードされたクラフト化マウス脾細胞を、腫瘍を有するマウスにIV(後眼窩)注射した。ペプチドワクチンを受けているマウスについて、150μgのE7 SLPおよび50μgのCpGを、16日目に、レシピエントマウスに(マウスごとに)皮下注射した。対照マウスは非処置のままにした。
【0938】
28日目(免疫付与の12日後)に、腫瘍を切除し、それからの単一細胞懸濁液を作出した。単一細胞懸濁液を、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)について、フローサイトメトリーによって評価した。
結果
【0939】
図36Aに示すように、M-SQZ-Spleno-HPVで免疫されたマウスは、免疫付与の12日後(すなわち、腫瘍移植の28日後)にペプチドワクチンを受けているマウスまたは対照マウスと比較して、腫瘍微小環境内の生細胞の中でCD45+白血球の有意な増加を有していた。腫瘍中のこれらの白血球のうち、M-SQZ-Spleno-HPVで免疫されたマウスは、対照マウス(<5%)およびペプチドワクチンを受けているマウス(<20%)と比較して、CD8+ T細胞の有意により高いパーセンテージ(>30%)を有していた(図36B)。さらにまた、M-SQZ-Spleno-HPV処置動物において、これらのCD8+ T細胞の大部分(>80%)は、対照マウス(<5%)およびペプチドワクチンを受けているマウス(<40%)と比較して、四量体染色によって決定されるように、E7抗原に特異的であった(図36C)。図36Dに見られるように、M-SQZ-Spleno-HPVの投与は、腫瘍成長が阻害されなかった、非処置マウスまたはペプチドワクチンで処置されたマウスと比較して、免疫付与の4日後に開始する腫瘍体積の退縮をもたらした。まとめると、これらのデータは、TC-1マウス腫瘍モデルにおけるM-SQZ-Spleno-HPVによる免疫付与が、腫瘍に浸潤するE7特異的CD8+ T細胞の有意な増加をもたらしたことを実証する。腫瘍体積の減少(図36D)と連動したE7特異的CD8+ T細胞の増加(図36A~C)は、M-SQZ-Spleno-HPVが、E7特異的エフェクターCD8+ T細胞を増やすことによって、腫瘍負荷を低下させたことを裏付けた。
(実施例37)
【0940】
本研究の目的は、ヒトPBMCのSQZロードのスケーラビリティを実証することである。ヒトPBMCを、製造スケールで、デキストランの存在下でSQZ処理に供し、ペイロード送達およびPBMCの生存率を評価した。
方法
【0941】
健康なHLA-A2+ドナーの末梢血を含有するLeukopak(HEMACARE(登録商標))を得、PBMCを水簸を介して単離した。得られたPBMCを、120mLのRPMIに再懸濁させて、7.20×10個細胞/mLの濃度のPBMC懸濁液を得た。次いで、RBC懸濁液を、蛍光デキストラン(3kDaのDextra AF680)の存在下、(i)インキュベートしたか、または(ii)SQZ処理(50psi、4μm直径の狭窄、2~8℃)に供した。SQZ処理を、その後、SQZ処理された細胞を1000mLのRPMIに入れることで、クエンチした。インキュベーションまたはSQZ処理の2時間後、生存率および蛍光デキストラン送達を、PBMCについて、ならびにB細胞(CD20+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)内の各細胞型について、フローサイトメトリーを介して測定した。
結果
【0942】
図37Aは、この実施例に記載の製造環境においてSQZ処理された細胞の数が、実験環境においてSQZ処理された細胞の数よりも3桁よりも高いことを示す。図37Bに示すように、インキュベーション対照およびSQZ処理されたPBMCの間の生存率に有意差はなく、両方とも80%を超える生存率を記録した。図37Cに示すように、3kDaのデキストランを、すべてのPBMCの約80%、およびそれぞれの細胞型の少なくとも60%に、SQZ処理を介して送達した。90%を上回るCD14+単球に、SQZ処理後、デキストランをロードした。対照的に、デキストランとともにインキュベートされたPBMCの10%未満が任意の送達を示した。まとめると、結果は、SQZが媒介する送達を、製造スケールで使用して、生存率の任意の有意な喪失なく、PBMCのすべての構成細胞型に効率的にペイロードを送達することができることを示す。
(実施例38)
【0943】
SQZ送達によって導入されるmRNAがPBMCサブセットにおいて翻訳および発現され得るかどうかを決定するために、ヒトPBMCを、CD86またはIFNα2をコードするmRNAの存在下でSQZ処理に供し、CD86またはIFNα2のタンパク質発現を、フローサイトメトリーまたは細胞内染色によって評価した。
方法
【0944】
ヒトPBMCを、非処置のままにしたか(NC)、あるいはCD86もしくはIFNα2(SQZ)をコードするmRNA、または空のペイロード(空SQZ)の存在下、SQZ処理に供した。SQZロードの後、CD86をコードするmRNAをロードされたPBMCを、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、フローサイトメトリーによって、CD86表面発現について分析した。IFNα2をコードするmRNAでSQZ処理されたPBMCについて、ロードされたPBMCを、GOLGIPLUG/GOLGISTOPと4時間インキュベートして、分泌を停止させ、その後、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、細胞内染色によって、IFNα2発現について分析した。
結果
【0945】
図38Aおよび38Bに示すように、すべてのPBMCのサブセット集団は、非処置PBMC、または空ペイロードをSQZ処理された対照PBMCと比較して、それぞれのコードするmRNAの送達後、それぞれの細胞の少なくとも約40%で、CD86またはIFNα2の発現を示した。CD14+単球は、本質的にCD86を発現する。結果は、コードされたタンパク質の効率的な発現のために、mRNAをSQZ送達によってPBMCに導入することができることを示した。
(実施例39)
【0946】
SQZ送達によって導入される候補mRNAの発現の度合いおよび期間の変動を決定するために、ヒトPBMCに、CD86または4-1BBLをコードするmRNAをSQZロードし、CD86または4-1BBLの対応するタンパク質発現を、フローサイトメトリーによって評価した。
方法
【0947】
ヒトPBMCを、CD86もしくはIFNα2をコードするmRNA(SQZ)、または空のペイロード(空SQZ)の存在下、SQZ処理に供した。SQZロードの後、それぞれのmRNAをロードされたPBMCを、37℃で4時間インキュベートし、それぞれのコードされたタンパク質の発現を、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、24時間ごとにフローサイトメトリーによって測定した。
結果
【0948】
図39Aおよび39Bは、それぞれのmRNAをSQZロードされたPBMC内のT細胞サブセットの集団におけるCD86および4-1BBLの発現を示す。図39Aに示すように、CD86をコードするmRNAをロードされたPBMC内のT細胞サブセットは、SQZ処理の4時間~48時間後に、対照と比較して、CD86+細胞のパーセンテージの有意な増加を示し、CD86+細胞のパーセンテージは、SQZ処理の72時間後にのみわずかに減少した。図39Bに示すように、4-1BBLをコードするmRNAをロードされたPBMC内のT細胞サブセットは、SQZ処理の4時間後に、4-1BBL+細胞のパーセンテージの中程度の増加を示し、4-1BBL+-陽性細胞のパーセンテージは、インキュベーションの24時間後にのみ著しく減少した。結果は、異なる候補mRNAのSQZ送達が、コードされるタンパク質の発現の異なる度合いおよび期間をもたらすことができることを示した。
(実施例40)
【0949】
mRNAの翻訳を増強する改変が、SQZ送達によって導入された候補mRNAの発現に影響を与えるかどうかを決定するために、ヒトPBMCに、非改変eGFPをコードするmRNA、または5-メトキシウリジン骨格(5moU)を有するGFPをコードするmRNAをSQZロードし、対応するeGFP発現を、フローサイトメトリーによって評価した。
方法
【0950】
ヒトPBMCを、0~200μg/mLの非改変eGFPをコードするmRNA、または5moU骨格を有するGFPをコードするmRNAの存在下、SQZ処理に供した。SQZロードの後、それぞれのmRNAをロードされたPBMCを、37℃で4時間インキュベートし、eGFP発現を、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、フローサイトメトリーを介して平均蛍光強度(MFI)によって測定した。
結果
【0951】
図40は、非改変eGFP mRNAまたは5moUで改変されたeGFP mRNAをSQZロードされたPBMC内のT細胞サブセットの集団におけるeGFPの発現を示す。図40に示すように、非改変eGFP mRNAをロードされたPBMC内のT細胞サブセットは、5moUで改変されたeGFP mRNAをロードされたものと比較して、より高いMFIを示した。結果は、5moU RNA改変が、SQZ処理によって送達されたmRNAの翻訳の増強をもたらさなかったことを示した。
(実施例41)
【0952】
SQZ送達によって導入されたmRNAによってコードされるサイトカインがPBMCサブセットにおいて翻訳、発現および分泌され得るかどうかを決定するために、ヒトPBMCに、それぞれIL-12、IFNαまたはIL-2をコードするmRNAをSQZロードし、対応するIL-12、IFNαまたはIL-2の分泌を、ELISAによって評価した。
方法
【0953】
ヒトPBMCを、非処置のままにしたか(NC)、あるいはIL-12をコードするmRNA(50μg/mLのIL-12aおよび50μg/mLのIL-12b mRNA)、IFNαをコードするmRNA(100μg/mL)もしくはIL-2をコードするmRNA(SQZ)(100μg/mL)、または空のペイロード(空SQZ)の存在下、SQZ処理に供した。SQZロードの後、サイトカインをコードするmRNAをロードされたそれぞれのPBMCを、次いで、37℃で4時間インキュベートし、その後、上清を、ELISAによってアッセイして、それぞれのサイトカインの発現および分泌を決定した。
結果
【0954】
図41に示すように、サイトカインをコードするmRNAをSQZロードされたPBMCは、IL-12、IFNαまたはIL-2のそれぞれの有意な発現および分泌を示した。結果は、コードされたサイトカインの効率的な発現および分泌のために、mRNAをSQZ送達によってPBMCに導入することができることを示した。
(実施例42)
【0955】
図42Aに図示するように、抗原提示細胞(シグナル1)によるT細胞受容体の会合に加えて、免疫応答の活性化は、共刺激受容体の活性化(シグナル2)およびサイトカイン受容体の結合(シグナル3)などの追加シグナルによって増強される。SQZ送達によって導入されるmRNAが、これらの増強シグナルのためのタンパク質エフェクターに翻訳および発現され得るかどうかを決定するために、ヒトPBMCに、CD70もしくは4-1BBLをコードするmRNA(シグナル2のため)および/またはIFNα2もしくはIL-2をコードするmRNA(シグナル3)をそれぞれSQZロードした。対応するCD70または4-1BBLの発現を、フローサイトメトリーによって測定したが、対応するIFNα2またはIL-2の分泌は、ELISAを介して培養上清から測定した。
方法
【0956】
ヒトPBMCを、非処置のままにしたか(NC)、またはCD70、4-1BBL、IFNα2もしくはIL-2をコードするそれぞれのmRNAの存在下、SQZ処理に供した。CD70または4-1BBLをコードするmRNAによるSQZ処理の後、それぞれのmRNAをロードされたPBMCを、37℃で4時間インキュベートし、それぞれのコードされたタンパク質CD70または4-1BBLの発現を、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、24時間ごとにフローサイトメトリーによって測定した。IFNα2またはIL-2をコードするmRNAによるSQZロードの後、それぞれのmRNAをロードされたPBMCを、次いで、37℃で4時間インキュベートし、その後、上清を、最長で24時間までの時点で採取し、ELISAによってアッセイして、それぞれのサイトカインIFNα2またはIL-2の発現および分泌を決定した。
結果
【0957】
図42Bに示すように、すべてのロードされたPBMCサブセットの集団は、フローサイトメトリーによってアッセイされた平均蛍光強度の増加によって示されように、それぞれのコードするmRNAの送達後、CD70または4-1BBLの発現をそれぞれ示した。CD70または4-1BBLのそれぞれの発現は、少なくとも48時間維持された。PBMCサブセットの中で、単球は、CD70または4-1BBLをコードするSQZ送達されたmRNAのより高い発現を示した。図42Cに示すように、サイトカインをコードするmRNAをSQZロードされたPBMCは、IFNα2またはIL-2のそれぞれの有意な発現および分泌を示し、発現および分泌は、SQZ処理後少なくとも24時間維持された。結果は、免疫活性化においてシグナルの増強を提供する分子の効率的な発現および分泌のために、mRNAをSQZ送達によってPBMCに導入することができることを示した。
(実施例43)
【0958】
図42Aに図示するように、抗原提示細胞(シグナル1)によるT細胞受容体の会合に加えて、免疫応答の活性化は、共刺激受容体の活性化(シグナル2)およびサイトカイン受容体の結合(シグナル3)などの追加シグナルによって増強される。シグナル1の活性化がSQZ送達によって導入されたmRNAの翻訳および発現に影響を与えるかどうかを決定するために、クラフト化マウス脾細胞に、抗原非依存性マイトジェンを誘導するシグナル1であるコンカナバリンA(ConA)の刺激あり、またはなしで、候補mRNA(eGFPまたはCD86)をSQZロードした。次いで、対応するeGFPおよびCD86の発現を、フローサイトメトリーによって測定した。
方法
【0959】
脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化マウス脾細胞を、非刺激のままにしたか(ConAなし)、またはSQZ処理の前もしくは後にConAで刺激した(SQZ前刺激またはSQZ後刺激)。SQZが媒介する送達のために、クラフト化マウス脾細胞を、eGFPもしくはCD86をコードするそれぞれのmRNA(100μg/mL)、または空のペイロード(空SQZ)の存在下、SQZ処理に供した。eGFPまたはCD86をコードするmRNAによるSQZ処理の後、それぞれのmRNAをロードされたクラフト化マウス脾細胞を、37℃で4時間インキュベートし、それぞれのコードされたタンパク質eGFPまたはCD86の発現を、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、フローサイトメトリーによって測定した。
結果
【0960】
図43Aに示すように、ConA刺激なし、またはSQZロード後にConAによって刺激された、クラフト化マウス脾細胞は、フロー分析において、GFP+であるT細胞サブセットの15.3%~17.0%で、中程度のeGFPの翻訳および発現を示した。SQZロードの前のConAによるクラフト化マウス脾細胞の刺激は、フロー分析において、GFP+であるT細胞サブセットの91.1%で、eGFPの翻訳および発現を劇的に増加させた。同様に、図43Bに示すように、ConA刺激なしのクラフト化マウス脾細胞は、対照と比較して、T細胞サブセットの集団におけるCD86のMFIの小さな増加によって実証されるように、中程度のCD86の翻訳および発現を示したが、SQZロードの前のConAによるクラフト化マウス脾細胞の刺激は、対照と比較して、T細胞サブセットの集団におけるCD86のMFIの有意な増加によって実証されるように、CD86の翻訳および発現を劇的に増加させた。これらの結果は、ConA刺激が、SQZ処理によって送達される候補mRNAの翻訳を増強することを示した。
(実施例44)
【0961】
図42Aに図示するように、抗原提示細胞(シグナル1)によるT細胞受容体の会合に加えて、免疫応答の活性化は、共刺激受容体の活性化(シグナル2)およびサイトカイン受容体の結合(シグナル3)などの追加シグナルによって増強される。マウス細胞においてシグナル2およびシグナル3のエフェクターをコードするmRNAの発現有効性および動態を決定するために、クラフト化マウス脾細胞に、候補mRNA(シグナル2について、CD70、CD80、CD86およびOX40L;シグナル3について、IL-12、IL-2およびIFNα2)をSQZロードした。対応するCD70、CD80、CD86またはOX40Lの発現を、フローサイトメトリーによって測定したが、対応するIL-12、IL-2およびIFNα2の分泌は、ELISAを介して培養上清から測定した。
方法
【0962】
脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。SQZが媒介する送達のために、クラフト化マウス脾細胞を、CD70、CD80、CD86もしくはOX40LをコードするmRNA、またはIL-12、IL-2およびIFNα2をコードするmRNA(すべて100μg/mL)、あるいは空のペイロード(空SQZ)のそれぞれの存在下、SQZ処理に供した。シグナル2のエフェクターをコードするmRNAによるSQZ処理の後、それぞれのmRNAをロードされたクラフト化マウス脾細胞を、37℃で4時間インキュベートし、それぞれのコードされたタンパク質CD70、CD80、CD86またはOX40Lの発現を、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、48時間、フローサイトメトリーによって測定した。シグナル2のエフェクターをコードするmRNAによるSQZ処理の後、それぞれのmRNAをロードされたクラフト化マウス脾細胞を、37℃で4時間インキュベートし、それぞれのコードされたタンパク質CD70、CD80、CD86またはOX40Lの発現を、B細胞(CD19+)、T細胞(CD3+)、NK細胞(CD56+)および単球(CD14+)の構成細胞型において、48時間、フローサイトメトリーによって測定した。シグナル3のエフェクター(サイトカイン)をコードするmRNAによるSQZ処理の後、それぞれのmRNAをロードされたクラフト化マウス脾細胞を、次いで、37℃で4時間インキュベートし、その後、上清を、最長で48時間までの時点で採取し、アッセイして、それぞれのサイトカインIL-12、IL-2およびIFNα2の発現および分泌を決定した(図44A)。
結果
【0963】
図44Bに示すように、シグナル2のエフェクター(CD70、CD80、CD86またはOX40L)をSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞は、それぞれのMFIの、認識できる増加によって示されるように、それぞれのタンパク質の有意な翻訳および発現を示した。CD86の発現は、SQZの少なくとも48時間後まで持続することが観察され、CD70の発現は、SQZの48時間後に消失したが、CD80およびOX40Kは、SQZの24時間後に消失した。図44Cに示すように、シグナル3のエフェクター(IL-12、IL-2またはIFNα2)をSQZロードされたクラフト化マウス脾細胞は、ELISAアッセイにおいて検出されるシグナルの、認識できる増加によって示されるように、それぞれのサイトカインの有意な発現および分泌を示した。IL-12およびIL-2の分泌は、SQZの4時間後に有意に誘導され、SQZの24時間後にわずかに増加し、48時間でわずかに徐々に減少した。対照的に、IFNα2の分泌は、SQZの4時間後~SQZの24時間後に有意に増加し、SQZの48時間後にさらに増加した。これらの結果は、シグナル2およびシグナル3のエフェクターをコードするmRNAが、SQZが媒介する細胞内送達後に効果的に翻訳および発現されたことを示した。しかしながら、これらのエフェクターの発現の期間および大きさは、エフェクター分子によって変動した。
(実施例45)
【0964】
マウス細胞においてシグナル2およびシグナル3のエフェクターをコードするmRNAが、in vitroで抗原特異的免疫応答を増強することができるかどうかを決定するために、ConA活性化されたクラフト化マウス脾細胞に、OVA抗原および候補mRNA(シグナル2について、CD70、CD80、CD86;シグナル3について、IL-2)をSQZロードした。その後、SQZロードされたクラフト化脾細胞を、OVA特異的OT-I CD8+ T細胞と共培養し、OT-I T細胞の活性化を、IFN-γ分泌のELISAを介して測定した。
方法
【0965】
脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせ、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得、その後、ConAで活性化した。SQZが媒介する送達のために、クラフト化マウス脾細胞を、(i)OVA(5μg/mL)、および(ii)それぞれ、CD70、CD80もしくはCD86をコードするmRNA、またはIL-12をコードするmRNA(すべて100μg/mL)の存在下、またはmRNAなしで、SQZ処理に供した。シグナル2またはシグナル3のエフェクターをコードするmRNAによるSQZ処理の後、それぞれのmRNAをロードされたクラフト化マウス脾細胞を、37℃で4時間インキュベートし、1:2または1:4の比でOT-I CD8+ T細胞と24時間共培養した。T細胞活性化をアッセイするために、上清を共培養物から採取し、IFN-γ ELISAアッセイに供した(図45A)。
結果
【0966】
図45Bおよび45Cに示すように、シグナル2のエフェクター(CD70、CD80またはCD86)またはシグナル3のエフェクター(IL-12)と組み合わされた、ConA活性化された、OVAをロードされたクラフト化マウス脾細胞は、OVA特異的OT-I CD8+ T細胞の活性化の有意な増加を示した。OVA特異的T細胞応答の増加は、CD86 mRNAまたはIL-12 mRNAがクラフト化マウス脾細胞にOVAと共送達された場合に、特に有意であった。これらの結果は、翻訳および発現が可能であることに加えて、シグナル2およびシグナル3のエフェクターをコードするmRNAが、抗原特異的T細胞応答の活性化において抗原提示細胞としてのマウス脾細胞の機能の能力を増強し得ることを示した。
(実施例46)
【0967】
ヒトPBMCの抗原をコードするmRNAがin vitroで抗原特異的免疫応答を増強することができるかどうかを決定するために、ヒトPBMCに、さまざまな利用可能な抗原をSQZロードし、その後、それぞれの抗原特異的ASTARTEレスポンダーT細胞と共培養し、レスポンダーT細胞の活性化を、IFN-γ分泌のELISAを介して測定した。
方法
【0968】
ヒトPBMCを、(i)非処理のままにしたか(NC)、(ii)1μg/mLのそれぞれのペプチド抗原でパルスしたか(PP、陽性対照)、または(iii)それぞれの抗原(E7、HSV GF1、MART-1、pp65またはインフルエンザM1)をコードする100μg/mLのmRNAの存在下、SQZ処理に供した、または(iv)空のペイロードでSQZ処理した(空SQZ)。ウエスタンブロットを使用して、SQZ処理の4時間後および24時間後にロードされたmRNAの翻訳を分析した。免疫活性化をアッセイするために、SQZロードの後、それぞれの抗原をコードするmRNAをロードされたPBMCを、37℃で4時間インキュベートし、それぞれの抗原特異的ASTARTEレスポンダーT細胞と24時間共培養した。T細胞活性化を測定するために、上清を共培養物から採取し、IFN-γ ELISAに供した。
結果
【0969】
図46Bおよび46Cに示すように、HPV16-E7およびインフルエンザM1をコードするmRNAのSQZが媒介する送達の後、それぞれの抗原は、ウエスタンブロットの明確なバンドによって示されるように、翻訳および発現された。T細胞活性化アッセイのために(図46A)、E7、HSV GD1、MART-1またはpp65抗原をコードするmRNAをSQZロードされたPBMCは、共培養後のIFN-γ分泌の欠如によって実証されるように、ペプチドパルス(PP)に供されたPBMCと比較して、観察可能なレスポンダーT細胞の活性化を誘導しなかったが、インフルエンザM1をコードするmRNAをSQZロードされたPBMCは、ペプチドパルス(PP)に供されたPBMCと比較して、共培養後のIFN-γ分泌の有意な誘導によって観察されるように、M1特異的T細胞活性化を強く誘導した。これらの結果は、現在のプロトコールを使用して、抗原をコードするmRNAを、抗原提示を促進するため、およびすべてではないが一部の抗原について抗原特異的なT細胞応答を刺激するために、SQZが媒介する送達において用い得ることを示した。
(実施例47)
【0970】
in vitroで抗原特異的応答を活性化するマウス免疫細胞の促進において、SQZ送達された抗原をコードするmRNAおよびペプチド抗原の有効性を比較するために、全マウス脾細胞に、OVAタンパク質、またはOVAをコードするmRNAをSQZロードし、その後、OVA特異的OT-I CD8+ T細胞と共培養し、OT-I T細胞の活性化を、CD69の発現を介して測定した。
方法
【0971】
脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、(i)OVAをコードするmRNA(0~250nM)またはOVAタンパク質(0~1250nM)の存在下、室温下、60psiで、3.5μmの幅、30μmの高さの狭窄を使用するSQZ処理に供した。ウエスタンブロットを使用して、SQZ処理の4時間後および24時間後にロードされたmRNAの翻訳を分析した。免疫活性化をアッセイするために、SQZロードの後、それぞれのOVAをコードするmRNAまたはOVAタンパク質をロードされた脾細胞を、37℃で4時間インキュベートし、OT-I CD8+ T細胞と24時間共培養した。T細胞活性化を測定するために、OT-I CD8+ T細胞におけるCD69の発現を、フローサイトメトリーを介して測定した(図47A)。
結果
【0972】
図47Bに示すように、マウス脾細胞において同じそれぞれのモル濃度でSQZロードした場合に、OVAをコードするmRNAは、OT-I CD8+ T細胞の活性化の促進において、OVAタンパク質よりもはるかに強力(約20倍強力)であった。<50nMのOVA mRNAの存在下でSQZ処理された脾細胞は、共培養の際に、CD69を発現するOT-I CD8+ T細胞の有意なパーセンテージをもたらした。比較すると、少なくとも1000nMのOVAタンパク質の存在下でSQZ処理された脾細胞は、共培養の際に、CD69を発現するOT-I CD8+ T細胞の同様のパーセンテージの達成をもたらした。これらの結果は、少なくともOVA抗原について、抗原をコードするmRNAの脾細胞のロードが、抗原特異的T細胞応答のin vitroの活性化の促進において、タンパク質のものよりも有効であったことを示した。
(実施例48)
【0973】
治療的環境において、腫瘍成長阻害における抗原をロードされた脾細胞の能力に対する免疫チェックポイント阻害剤との組合せの効果を決定するために、HPV E7を発現するTC1腫瘍モデルを移植されたマウスに、抗CTLA4注射、E7 SLPをSQZロードしたクラフト化マウス脾細胞(M-SQZ-Spleno-HPV)のいずれかを投与し、または両方の組合せを投与し、腫瘍体積および生存を時間に対してプロットした。
方法
【0974】
0日目に、C57BL/6J雌マウスに、TC1腫瘍細胞(50k個細胞/マウス)を右後側腹部に注射した。10日目(プライム)に、脾細胞を、雌C57BL/6Jドナーマウスの脾臓から得、負の免疫磁気分離によって枯渇したそれらのB細胞を有している脾細胞と組み合わせてより良好にヒトPBMCを模倣し、ヒトPBMCをより代表する脾細胞組成物(すなわち、クラフト化脾細胞)を得た。クラフト化脾細胞に、20μMのE7 SLP
【化16】
をSQZロードし、CpG1826(R10中1μM)と37℃で4時間インキュベートし、ロードされたクラフト化マウス脾細胞を、腫瘍を有するマウスにIV(後眼窩)注射した(M-SQZ-PBMC-HPV)(マウスあたり1×10個細胞)。次いで、ロードされた脾細胞を受けたマウス、およびロードされた脾細胞なしのマウスのコホートに、示されたスケジュール(スケジュール1:11日目、14日目、17日目;スケジュール2:17日目、20日目、24日目;スケジュール3:TC-1移植後、24日目、28日目、31日目)で抗CTLA4注射を投与した。対照マウスは非処置のままにした(群あたり10匹のマウス)(図48A、48B)。TC-1腫瘍成長を、腫瘍移植の1週間後に開始して、週あたり2回測定し、60日間、非処置マウスにおける腫瘍成長と比較した。
結果
【0975】
式((長さ×幅)/2)によって測定される腫瘍成長を、対照マウス(非処置)、ならびにクラフト化E7をロードされた脾細胞で処置された群(M-SQZ-PBMC-HPV)、抗CTLA4で処置された群(α-CTLA4)、および両方の組合せで処置された群(M-SQZ-PBMC-HPV+α-CTLA4)の間で比較した。図48Cに示すように、対照マウスおよび抗CTLA4単独で処置されたマウス(スケジュール1 α-CTLA4;スケジュール2 α-CTLA4;スケジュール3 α-CTLA4)における腫瘍成長の間に観察可能な差はなかったが、E7をロードされた脾細胞でプライムされたマウス(M-SQZ-PBMC-HPV)について腫瘍成長の速度において認識できる阻害があった。注目すべきことには、E7をロードされた脾細胞および抗CTLA4の組合せの投与は、TC-1腫瘍成長の阻害において有意な相加効果を示した(M-SQZ-PBMC-HPV+α-CTLA4)(図48C)。
【0976】
非処置マウス、抗CTLA4単独で処置されたマウス(スケジュール1 α-CTLA4;スケジュール2 α-CTLA4;スケジュール3 α-CTLA4)またはE7をロードされた脾細胞でプライムされたマウス(M-SQZ-PBMC-HPV)はすべて、40日目またはそれよりも早く、腫瘍を発生した(図48D)。比較すると、E7をロードされた脾細胞および抗CTLA4の投与の組合せを受けたマウス(M-SQZ-PBMC-HPV+α-CTLA4)は、腫瘍発生の阻害または遅延を示し、2、1、および3匹のマウスは、M-SQZ-PBMC-HPV+スケジュール1 α-CTLA4、M-SQZ-PBMC-HPV+スケジュール2 α-CTLA4、およびM-SQZ-PBMC-HPV+スケジュール3 α-CTLA4について、それぞれ、60日目には腫瘍がなかった(図48E)。
【0977】
腫瘍成長阻害の結果と一致して、E7をロードされた脾細胞および抗CTLA4投与の組合せも、TC-1を持つマウスの生存の改善において相加効果を示した。非処置マウスは、38日の生存期間中央値を示したが、抗CTLA4単独で処置されたマウス(スケジュール1 α-CTLA4;スケジュール2 α-CTLA4;スケジュール3 α-CTLA4)は、それぞれ、32日、33日および35.5日の生存期間中央値を示した。E7をロードされた脾細胞でプライムされたマウス(M-SQZ-PBMC-HPV)は、50日のわずかに改善された生存期間中央値を示した。注目すべきことには、生存期間中央値は、E7をロードされた脾細胞および抗CTLA4投与の組合せを受けたマウス(M-SQZ-PBMC-HPV+α-CTLA4)について、TC-1移植後60日目に達しなかった(図48F)。
【0978】
これらの結果は、抗原をロードされた脾細胞および免疫チェックポイント阻害剤の治療的組合せが、腫瘍成長の阻害および生存の改善における追加の利益を与えたことを示した。
【0979】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
図1-1】
図1-2】
図1-3】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10-1】
図10-2】
図11
図12-1】
図12-2】
図13
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図15
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図23-2】
図23-3】
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図24-3】
図24-4】
図25
図26-1】
図26-2】
図26-3】
図27-1】
図27-2】
図28-1】
図28-2】
図28-3】
図29-1】
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図29-3】
図29-4】
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図36-2】
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図42-2】
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図44-1】
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図45-1】
図45-2】
図46-1】
図46-2】
図47-1】
図47-2】
図48-1】
図48-2】
図48-3】
図48-4】
図48-5】
【配列表】
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