(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-25
(45)【発行日】2025-01-09
(54)【発明の名称】制御装置、及び移動体
(51)【国際特許分類】
B60W 30/06 20060101AFI20241226BHJP
B60R 99/00 20090101ALI20241226BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20241226BHJP
B60W 50/10 20120101ALI20241226BHJP
【FI】
B60W30/06
B60R99/00 351
B60R99/00 330
B60W50/14
B60W50/10
(21)【出願番号】P 2021213143
(22)【出願日】2021-12-27
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 達朗
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 尭子
(72)【発明者】
【氏名】照田 八州志
【審査官】鶴江 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-000972(JP,A)
【文献】特開2016-018487(JP,A)
【文献】特開2021-062715(JP,A)
【文献】特開2021-062736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 30/00-60/00
G08G 1/00- 1/16
B60R 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが指定した目標位置へ自動操舵により移動する移動体に搭載された表示装置を制御する制御装置であって、
前記制御装置は、
前記移動体に設けられた外界センサの検出結果に基づき前記目標位置の候補となる候補位置が検出された場合に、当該候補位置を示す候補位置画像を前記表示装置に表示する表示制御部と、
複数の前記候補位置画像が前記表示装置に表示されているときに、前記複数の候補位置画像の中から、前記目標位置として設定する候補位置を示す前記候補位置画像を選択する操作を受け付ける受付部と、
を備え、
前記受付部は、前記複数の候補位置画像が重なり合って表示されており、且つ、前記複数の候補位置画像の中の一の候補位置画像が選択されているときに、表示画面上の操作有効領域に対する操作があると、選択される対象となる候補位置画像を、前記複数の候補位置画像の中の他の候補位置画像に変更し、
前記操作有効領域は、前記複数の候補位置画像を包含する領域であ
って、
前記複数の候補位置画像を包含する矩形状の領域であり、
前記操作有効領域の上端、下端、右端、及び左端は、それぞれ、前記複数の候補位置画像の上端、下端、右端、及び左端と一致する、
制御装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の制御装置であって、
前記受付部は、前記操作有効領域に対する操作がある毎に、選択される対象となる候補位置画像を、前記複数の候補位置画像の中で順次変更する、
制御装置。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の制御装置であって、
前記受付部は、前記操作有効領域に対する操作があると、選択される対象となる候補位置画像を、前記複数の候補位置画像の中で操作位置に最も近い前記他の候補位置画像に変更する、
制御装置。
【請求項4】
請求項1から
3のいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示制御部は、
前記移動体を俯瞰した俯瞰画像を表示するとともに、
前記移動体の左右の一方側に検出された前記候補位置を示す前記候補位置画像を、前記俯瞰画像における前記移動体の前記一方側の領域に表示し、
前記移動体の左右の他方側に検出された前記候補位置を示す前記候補位置画像を、前記俯瞰画像における前記移動体の前記他方側の領域に表示し、
前記一方側の領域に表示された複数の前記候補位置画像の中から、前記目標位置として設定する候補位置を示す前記候補位置画像を選択する操作を受け付けるための前記操作有効領域は、前記一方側の領域に設けられ、
前記他方側の領域に表示された複数の前記候補位置画像の中から、前記目標位置として設定する候補位置を示す前記候補位置画像を選択する操作を受け付けるための前記操作有効領域は、前記他方側の領域に設けられる、
制御装置。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示制御部は、前記複数の候補位置画像の中から、いずれかの前記候補位置画像が選択されると、当該候補位置画像を、当該候補位置画像以外の候補位置画像と区別して表示する、
制御装置。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示制御部は、前記複数の候補位置画像の中から、いずれかの前記候補位置画像が選択されると、当該候補位置画像が示す候補位置へ前記移動体が移動する場合の移動パターンを前記表示装置に表示する、
制御装置。
【請求項7】
請求項1から
6のいずれか1項に記載の制御装置と、
前記表示装置と、
前記外界センサと、
を備え、
前記目標位置へ自動操舵により移動する、
移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、及び当該制御装置を備える移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭且つ持続可能にするため、交通の安全性改善が求められている。交通の安全性改善の観点から、移動体(例えば車両)の運転支援技術や自動運転技術の開発が進められている。例えば、下記特許文献1には、車両に設けられた撮像部の撮像結果に基づき生成された周辺画像を、タッチパネルである表示装置に表示するとともに、当該周辺画像上に、車両が駐車可能な駐車領域をあらわす第1シンボルを表示し、当該第1シンボルに対応した位置がタッチされると、当該第1シンボルであらわされた駐車領域への駐車を支援するようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術にあっては、ユーザが指定した目標位置へ自動操舵により移動する移動体の周辺に目標位置の候補となる候補位置が複数検出され、これに伴い、それぞれの候補位置を示す候補位置画像が重なり合って表示された場合に、ユーザが所望の候補位置画像を選択(指定)しづらくなることがあり、操作性向上の観点から改善の余地があった。
【0005】
本発明は、複数の候補位置画像が重なり合って表示されている場合であっても、ユーザが所望の候補位置画像を選択することを容易にし、操作性の向上を図れる制御装置、及び当該制御装置を備える移動体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明は、
ユーザが指定した目標位置へ自動操舵により移動する移動体に搭載された表示装置を制御する制御装置であって、
前記制御装置は、
前記移動体に設けられた外界センサの検出結果に基づき前記目標位置の候補となる候補位置が検出された場合に、当該候補位置を示す候補位置画像を前記表示装置に表示する表示制御部と、
複数の前記候補位置画像が前記表示装置に表示されているときに、前記複数の候補位置画像の中から、前記目標位置として設定する候補位置を示す前記候補位置画像を選択する操作を受け付ける受付部と、
を備え、
前記受付部は、前記複数の候補位置画像が重なり合って表示されており、且つ、前記複数の候補位置画像の中の一の候補位置画像が選択されているときに、表示画面上の操作有効領域に対する操作があると、選択される対象となる候補位置画像を、前記複数の候補位置画像の中の他の候補位置画像に変更し、
前記操作有効領域は、前記複数の候補位置画像を包含する領域であって、前記複数の候補位置画像を包含する矩形状の領域であり、
前記操作有効領域の上端、下端、右端、及び左端は、それぞれ、前記複数の候補位置画像の上端、下端、右端、及び左端と一致する、
制御装置である。
【0007】
第2発明は、第1発明の制御装置と、
前記表示装置と、
前記外界センサと、
を備え、
前記目標位置へ自動操舵により移動する、
移動体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の候補位置画像が重なり合って表示されている場合であっても、ユーザが所望の候補位置画像を選択することを容易にし、操作性の向上を図れる制御装置、及び当該制御装置を備える移動体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態の制御装置を備える車両の概略構成を示すブロック図である。
【
図3】駐車可能位置が検出されていないときに表示される駐車支援画面の一例を示すフローチャートである。
【
図4】複数の駐車可能位置が検出され、且ついずれの候補位置画像も選択されていないときに表示される駐車支援画面の一例を示す図である。
【
図5】複数の駐車可能位置が検出され、且ついずれかの候補位置画像が選択されたときに表示される駐車支援画面の一例を示す図である。
【
図6】駐車支援の実行中に制御装置が実行する表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】俯瞰画像及び操作有効領域の一例を示す図(その1)である。
【
図8】俯瞰画像及び操作有効領域の一例を示す図(その2)である。
【
図9】俯瞰画像及び操作有効領域の一例を示す図(その3)である。
【
図10】俯瞰画像及び操作有効領域の一例を示す図(その4)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の制御装置、及び当該制御装置を備える移動体の一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、本発明における移動体を車両とした場合の一実施形態を説明する。なお、本明細書等では説明を簡単且つ明確にするために、前後、左右、上下の各方向は、車両の運転者から見た方向に従って記載する。また、以下では、同一又は類似の要素には同一又は類似の符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化することがある。
【0011】
[車両]
本実施形態の車両10は、駆動源と、駆動源の動力によって駆動される駆動輪及び転舵可能な転舵輪を含む車輪(いずれも不図示)と、を有する自動車である。例えば、車両10は、左右一対の前輪及び後輪を有する四輪の自動車である。車両10の駆動源は、電動機であってもよいし、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であってもよいし、電動機と内燃機関との組み合わせであってもよい。また、車両10の駆動源は、左右一対の前輪を駆動してもよいし、左右一対の後輪を駆動してもよいし、左右一対の前輪及び後輪の四輪を駆動してもよい。前輪及び後輪は、いずれか一方が転舵可能な転舵輪であってもよいし、双方が転舵可能な転舵輪であってもよい。
【0012】
車両10は、ユーザが指定した目標位置へ自動操舵により移動可能に構成される。目標位置としては、例えば、車両10を駐車可能な駐車可能位置が設定され得る。すなわち、車両10は、ユーザが指定した駐車可能位置に自動操舵により駐車可能に構成される。また、このとき、車両10は、複数種類の駐車パターンの中から、ユーザが指定した駐車可能位置(すなわち目標位置)に応じた駐車パターンにより、当該駐車可能位置へ移動する。ここで、駐車パターンは、駐車可能位置(すなわち目標位置)への車両10の移動態様を定めたものである。例えば、上記の複数種類の駐車パターンとしては、目標位置である駐車可能位置に対して車両10が前進駐車する前進駐車パターン、目標位置である駐車可能位置に対して車両10が後退駐車する後退駐車パターン、及び目標位置である駐車可能位置に対して車両10が縦列駐車する縦列駐車パターンを挙げることができる。なお、前進駐車パターンは第1移動パターンの一例であり、後退駐車パターンは第2移動パターンの一例であり、縦列駐車パターンは第3移動パターンの一例である。
【0013】
それぞれの駐車可能位置に対応する駐車パターンは、例えば、車両10を制御する制御装置(例えば後述する制御装置20)にあらかじめ設定される。この設定は、例えば、車両10の製造業者が行ってもよいし、車両10のユーザ(例えば運転者を含む車両10の搭乗者。以下、単に「ユーザ」とも称する)が行ってもよい。また、車両10を制御する制御装置が、駐車可能位置周辺の風景の画像解析結果等に基づき、その駐車可能位置に対応する駐車パターンを適宜導出及び設定するようにしてもよい。
【0014】
図1に示すように、車両10は、センサ群16と、ナビゲーション装置18と、制御装置20と、EPSシステム(電動パワーステアリングシステム)22と、通信部24と、駆動力制御システム26と、制動力制御システム28と、を備える。
【0015】
センサ群16は、車両10又は車両10の周辺に関する各種の検出値を取得する。センサ群16によって取得された検出値は、例えば、車両10の駐車支援に供される。ここで、駐車支援は、ユーザが指定した駐車可能位置に自動操舵により駐車することである。例えば、駐車支援は、車両10を駐車可能な駐車可能位置を検出するステップと、検出された駐車可能位置を表示(すなわちユーザに提示)するステップと、表示した駐車可能位置の中のいずれかの駐車可能位置がユーザによって選択された場合に当該駐車可能位置を目標位置(以下「目標駐車位置」とも称する)として設定するステップと、設定した目標駐車位置へ自動操舵により車両10を移動させる(すなわち自動操舵により目標駐車位置に車両10を駐車する)ステップと、を含む。
【0016】
センサ群16には、前方カメラ30aと、後方カメラ30bと、左側方カメラ30cと、右側方カメラ30dと、前方ソナー群32aと、後方ソナー群32bと、左側方ソナー群32cと、右側方ソナー群32dとが含まれる。これらのカメラ及びソナー群は、車両10の周辺情報を取得する外界センサとして機能し得る。
【0017】
前方カメラ30a、後方カメラ30b、左側方カメラ30c、及び右側方カメラ30dは、車両10の周辺を撮像することにより得られた周辺画像の画像データを制御装置20へ出力する。前方カメラ30a、後方カメラ30b、左側方カメラ30c、及び右側方カメラ30dによって撮像される周辺画像は、それぞれ前方画像、後方画像、左側方画像、右側方画像と称される。左側方画像と右側方画像とによって構成される画像は側方画像とも称される。
【0018】
前方ソナー群32a、後方ソナー群32b、左側方ソナー群32c、及び右側方ソナー群32dは、車両10の周辺に音波を発射するとともに、他物体からの反射音を受信する。前方ソナー群32aは、例えば4つのソナーを含む。前方ソナー群32aを構成するソナーは、車両10の左斜め前方、前方左側、前方右側、及び右斜め前方にそれぞれ備えられている。後方ソナー群32bは、例えば4つのソナーを含む。後方ソナー群32bを構成するソナーは、車両10の左斜め後方、後方左側、後方右側、及び右斜め後方にそれぞれ備えられている。左側方ソナー群32cは、例えば2つのソナーを含む。左側方ソナー群32cを構成するソナーは、車両10の左側部前方、及び左側部後方にそれぞれ備えられている。右側方ソナー群32dは、例えば2つのソナーを含む。右側方ソナー群32dを構成するソナーは、車両10の右側部前方、及び右側部後方にそれぞれ備えられている。
【0019】
さらに、センサ群16には、車輪センサ34a、34bと、車速センサ36と、操作検出部38とが含まれる。車輪センサ34a、34bは、それぞれ車輪(不図示)の回転角度を検出する。車輪センサ34a、34bは、角度センサによって構成されていてもよいし、変位センサによって構成されていてもよい。車輪センサ34a、34bは、車輪が所定角度回転する毎に検出パルスを出力する。車輪センサ34a、34bから出力される検出パルスは、車輪の回転角度及び車輪の回転速度の算出に用いられ得る。車輪の回転角度に基づいて、車両10の移動距離が算出され得る。車輪センサ34aは、例えば、左後輪の回転角度θaを検出する。車輪センサ34bは、例えば、右後輪の回転角度θbを検出する。
【0020】
車速センサ36は、車両10の車体(不図示)の走行速度、すなわち車速Vを検出し、検出した車速Vを制御装置20へ出力する。車速センサ36は、例えば、トランスミッションのカウンタシャフトの回転に基づいて車速Vを検出する。
【0021】
操作検出部38は、操作入力部14を用いて行われるユーザによる操作内容を検出し、検出した操作内容を制御装置20へ出力する。操作入力部14には、例えば、駐車支援を実行させる操作を受け付ける操作ボタン等が含まれ得る。なお、操作入力部14は、後述するタッチパネル42と共通化されてもよい。また、操作入力部14には、車両10の前進と後進とを切り替える際に用いられるシフトレバー(セレクトレバー、セレクタ)が含まれてもよい。
【0022】
ナビゲーション装置18は、例えばGPS(Global Positioning System)を用いて車両10の現在位置を検出するとともに、目的地までの経路をユーザに案内する。ナビゲーション装置18は、地図情報データベースが備えられた不図示の記憶装置を有する。
【0023】
ナビゲーション装置18には、タッチパネル42と、スピーカ44とが備えられている。タッチパネル42は、制御装置20に対する各種情報の入力を受け付ける入力装置、及び制御装置20によって制御される表示装置として機能する。すなわち、ユーザは、タッチパネル42を介して、制御装置20に対し、各種の指令を入力することが可能である。また、タッチパネル42には、各種の画面が表示される。一例として、タッチパネル42には、駐車支援に関する画面(以下「駐車支援画面PS」とも称する)が表示される。駐車支援画面PSについては後述する。
【0024】
スピーカ44は、ユーザに対して各種の案内情報を音声で出力する。一例として、駐車支援の際には、スピーカ44を介した音声案内が行われるようにしてもよい。具体的には、自動操舵による目標駐車位置への移動が開始される際に、車両10の移動が開始されることがスピーカ44を介した音声案内により行われるようにしてもよい。すなわち、スピーカ44は、自動操舵による車両10の移動が開始されることを車両10の搭乗者に報知する報知部として機能してもよい。
【0025】
制御装置20は、車両10全体を統括制御する。制御装置20は、例えば、入出力部50と、演算部52と、記憶部54と、を備える。入出力部50は、演算部52の制御に従って、制御装置20の内部と外部との間でデータの入出力を行うインターフェイスである。記憶部54は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体により構成され、車両10の動作を制御するための各種情報(例えばデータやプログラム)を記憶する。
【0026】
演算部52は、例えばCPU(Central Processing Unit)等により構成され、記憶部54に記憶されたプログラムを実行することによって各部を制御する。これにより、前述した駐車支援が実現される。例えば、演算部52は、駐車支援を実行させる操作を、操作入力部14等を介して受け付けると、駐車支援を実行する。
【0027】
駐車支援に関連する機能部として、演算部52は、表示制御部70と、駐車可能位置検出部72と、操作判定部74と、車両制御部76と、を備える。表示制御部70は、タッチパネル42の表示内容を制御する。例えば、表示制御部70は、駐車支援の実行に伴い、駐車支援画面PSをタッチパネル42に表示させる。
【0028】
駐車可能位置検出部72は、駐車支援の実行に伴い、センサ群16の検出結果に基づき、車両10を駐車可能な駐車可能位置を検出する。例えば、
図2に示すように、白線93によって区画された駐車スペースが5箇所存在し、これら5箇所の駐車スペースのうち、3箇所の駐車スペースには他車両10aが駐車されており、
図2中符号90で示す残りの2箇所の駐車スペースには他車両10aが駐車されていなかったとする。このような場合、駐車可能位置検出部72は、他車両10aが駐車されていない駐車スペース(
図2中符号90で示す駐車スペース)を、駐車可能位置として検出する。
【0029】
また、駐車可能位置検出部72は、白線93等によって区画された駐車スペース以外の場所も駐車可能位置として検出するようにしてもよい。一例として、駐車可能位置検出部72は、ユーザによって駐車可能位置として設定された任意の場所を、駐車可能位置として検出するようにしてもよい。他の一例として、駐車可能位置検出部72は、車両10を物理的に駐車可能な任意の場所を、駐車可能位置として検出するようにしてもよい。なお、駐車可能位置は、候補位置の一例である。
【0030】
表示制御部70は、駐車可能位置検出部72によって駐車可能位置が検出された場合に、検出された駐車可能位置を示す候補位置画像(以下「候補位置画像GF1」と称する)をタッチパネル42に表示させる。候補位置画像GF1は、例えば、検出された駐車可能位置の外郭線をあらわす枠画像である(例えば
図3~
図5を参照)。候補位置画像GF1をタッチパネル42に表示させることで、駐車可能位置検出部72によって検出された駐車可能位置をユーザに案内することが可能となる。
【0031】
詳細は後述するが、表示制御部70は、車両10及び車両10の周辺を真上から俯瞰した俯瞰画像(以下「俯瞰画像PS1」ともいう)を含む駐車支援画面PSをタッチパネル42に表示させる。そして、表示制御部70は、この俯瞰画像PS1上に、候補位置画像GF1を表示させる。これにより、駐車可能位置検出部72によって検出された駐車可能位置を、ユーザに対して直感的にわかりやすく案内することができる。なお、俯瞰画像PS1は、例えば、前方カメラ30a、後方カメラ30b、左側方カメラ30c、及び右側方カメラ30dにより得られた周辺画像から生成することができる。
【0032】
ところで、駐車可能位置検出部72によって複数の駐車可能位置が検出されることもある。このような場合、表示制御部70は、検出された複数の駐車可能位置のそれぞれに対応する候補位置画像GF1をタッチパネル42に表示させる。すなわち、このような場合、表示制御部70は、複数の候補位置画像GF1をタッチパネル42に表示させる。
【0033】
操作判定部74は、複数の候補位置画像GF1がタッチパネル42に表示されているときに、これら複数の候補位置画像GF1の中から、目標駐車位置として設定する駐車可能位置を示す候補位置画像GF1を選択する操作を受け付ける。この操作の受け付け方については後述するため、ここでの詳細な説明は省略する。なお、操作判定部74は、受付部の一例である。
【0034】
車両制御部76は、目標設定制御部80と、自動操舵制御部82と、を備える。目標設定制御部80は、目標駐車位置として設定する駐車可能位置を示す候補位置画像GF1を選択する操作を操作判定部74が受け付けた場合に、当該操作により選択された候補位置画像GF1が示す駐車可能位置を目標駐車位置として設定する。
【0035】
自動操舵制御部82は、目標設定制御部80により目標駐車位置が設定されると、当該目標駐車位置に車両10を駐車するにあたって車両10が実行可能な駐車パターンを決定し、当該駐車パターンにより車両10が目標駐車位置92に到達するようにステアリング110を自動的に操作する。ステアリング110の自動操作は、EPSシステム22がEPSモータ104を制御することで行う。
【0036】
EPSシステム22は、舵角センサ100と、トルクセンサ102と、EPSモータ104と、レゾルバ106と、EPS ECU(EPS電子制御装置)108と、を有する。舵角センサ100は、ステアリング110の舵角θstを検出する。トルクセンサ102は、ステアリング110に加わるトルクTQを検出する。
【0037】
EPSモータ104は、ステアリング110に連結されたステアリングコラム112に対して駆動力又は反力を付与することにより、運転者によるステアリング110の操作支援や駐車支援時の自動操舵を可能とする。レゾルバ106は、EPSモータ104の回転角度θmを検出する。EPS ECU108は、EPSシステム22の全体の制御を司る。EPS ECU108には、入出力部と、演算部と、記憶部とが備えられている(いずれも不図示)。
【0038】
通信部24は、他の通信装置120との間で無線通信を行うことを可能とするものである。他の通信装置120とは、基地局や、他車両の通信装置や、車両10のユーザが所持するスマートフォン等の情報端末などである。制御装置20は、通信部24を介して通信装置120との間で通信を行い得る。
【0039】
駆動力制御システム26は、駆動ECU130を備えている。駆動力制御システム26は、車両10の駆動力制御を実行する。駆動ECU130は、不図示のアクセルペダルに対するユーザによる操作や制御装置20からの指示に基づいて、不図示のエンジン等を制御することによって、車両10の駆動力を制御する。
【0040】
制動力制御システム28には、制動ECU132が備えられている。制動力制御システム28は、車両10の制動力制御を実行する。制動ECU132は、不図示のブレーキペダルに対するユーザによる操作や制御装置20からの指示に基づいて、不図示のブレーキ機構等を制御することによって、車両10の制動力を制御する。
【0041】
[駐車支援画面]
つぎに、
図3~
図5を参照して、駐車支援画面PSの具体例について説明する。なお、
図3には、駐車可能位置検出部72によって駐車可能位置が検出されていないとき(例えば駐車支援の実行開始直後)に表示される駐車支援画面PSの一例を示した。また、
図4には、駐車可能位置検出部72によって複数の駐車可能位置が検出され、且ついずれの候補位置画像GF1も選択されていないときに表示される駐車支援画面PSの一例を示した。そして、
図5には、駐車可能位置検出部72によって複数の駐車可能位置が検出され、且ついずれかの候補位置画像GF1が選択されたときに表示される駐車支援画面PSの一例を示した。
【0042】
図3~
図5に示すように、駐車支援画面PSには、俯瞰画像PS1と、方向画像PS2とが含まれる。一例として、俯瞰画像PS1は、駐車支援画面PSにおける左右の一方側の領域(図示の例では右側半分の領域)に表示され、方向画像PS2は駐車支援画面PSにおける左右の他方側の領域(図示の例では左側半分の領域)に表示される。
【0043】
俯瞰画像PS1は、前述したように、車両10を真上から俯瞰した画像である。方向画像PS2は、車両10及びその周辺を含む空間を仮想的に示す3次元画像である。方向画像PS2の視点位置は、方向画像PS2が車両10の所定の方向(例えば前方又は側方)の風景を含む画像となるように設定される。なお、方向画像PS2は、例えば、前方カメラ30a、後方カメラ30b、左側方カメラ30c、及び右側方カメラ30dのそれぞれによって得られた周辺画像を合成した合成画像を3次元的に再構成する画像処理を施すことにより生成することができる。
【0044】
図3に示すように、駐車可能位置が検出されていないとき、駐車支援画面PSには、候補位置画像GF1が表示されない。一方、
図4及び
図5に示すように、駐車可能位置が検出されると、駐車支援画面PSには、候補位置画像GF1が表示される。例えば、駐車可能位置検出部72によって、車両10の周辺に複数の駐車可能位置90が検出されたとする。この場合、
図4及び
図5に示すように、車両10を示す自車画像GF10と、検出された駐車可能位置90のそれぞれを示す複数の候補位置画像GF1とを含む俯瞰画像PS1が表示される。
【0045】
具体的に説明すると、
図4及び
図5に示した例では、車両10の左側に3箇所の駐車可能位置90が検出されたため、これらの駐車可能位置90に対応する3つの候補位置画像GF1が、俯瞰画像PS1における自車画像GF10の左側に表示されている。また、
図4及び
図5に示した例では、車両10の右側に2箇所の駐車可能位置90が検出されたため、これらの駐車可能位置90に対応する2つの候補位置画像GF1が、俯瞰画像PS1における自車画像GF10の右側に表示されている。
【0046】
なお、
図4及び
図5に示すように、方向画像PS2のあらわす方向に、検出された駐車可能位置90が存在する場合、この駐車可能位置90を示す候補位置画像GF1は、方向画像PS2にも表示される。これにより、俯瞰画像PS1と方向画像PS2との表示内容に一貫性を持たせることができる。
【0047】
このようにして、複数の候補位置画像GF1が表示されているときに、これら複数の候補位置画像GF1の中のいずれかの候補位置画像GF1を選択する操作がユーザによって行われたとする。この場合、
図5に示すように、複数の候補位置画像GF1のうちの1つが、他の候補位置画像GF1とは区別し得るように、選択中候補位置画像GF2として強調表示される。この選択中候補位置画像GF2は、目標駐車位置92として設定される駐車可能位置90を示すものである。なお、強調表示の態様としては、例えば、選択中候補位置画像GF2の外郭線の太さを他の候補位置画像GF1よりも太くする、選択中候補位置画像GF2の外郭線の表示色を他の候補位置画像GF1の表示色とは異ならせる、等の態様を挙げることができる。
【0048】
また、いずれかの候補位置画像GF1を選択する操作がユーザによって行われた場合には、
図5に示すように、方向画像PS2のあらわす方向が、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が存在する方向となるように、方向画像PS2の視点位置が設定される。例えば、
図5に示すように、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が車両10の左側に存在する場合、方向画像PS2が車両10の左側方の風景を含む画像となるように、方向画像PS2の視点位置が設定される。
【0049】
また、いずれかの候補位置画像GF1を選択する操作がユーザによって行われた場合には、
図5に示すように、俯瞰画像PS1の自車画像GF10の表示位置の下方に、駐車パターン画像GPが表示される。駐車パターン画像GPは、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90(すなわち目標駐車位置92となる駐車可能位置90)をあらわす第1画像GA、車両10をあらわす第2画像GB、及び車両10の進路をあらわす第3画像ALを含む。そして、駐車パターン画像GPは、第1画像GA、第2画像GB、及び第3画像ALの組み合わせにより、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90に対応する駐車パターンを示す。詳細は後述するが、駐車パターン画像GPとしては、前進駐車パターンを示す駐車パターン画像GP1、後退駐車パターンを示す駐車パターン画像GP2、及び縦列駐車パターンを示す駐車パターン画像GP3が表示され得る。
【0050】
このような駐車パターン画像GPを、方向画像PS2が表示される領域とは反対側に表示される俯瞰画像PS1における車両10(自車画像GF10)の表示位置の下方に表示することで、限られたタッチパネル42の表示領域を有効活用して、駐車パターン画像GPの表示を行うことが可能となる。
【0051】
なお、詳細は後述するが、ユーザは、選択中候補位置画像GF2が表示されているときに所定の操作を行うことにより、選択中候補位置画像GF2として表示される候補位置画像GF1を、一の候補位置画像GF1から他の候補位置画像GF1に変更することが可能である。そして、このように、選択中候補位置画像GF2として表示される候補位置画像GF1を変更することで、ユーザは、目標駐車位置92として設定される駐車可能位置90を変更することが可能である。
【0052】
[表示制御処理]
つぎに、駐車支援の実行中に制御装置20が実行する表示制御処理の一例を、
図6に示すフローチャートに従って、
図3~
図5及び
図7~
図10も参照しつつ説明する。
【0053】
図6に示すように、制御装置20は、駐車可能位置90が検出されたか否かを判断する(ステップS1)。駐車可能位置90が検出されていなければ(ステップS1:No)、制御装置20は、ステップS1の処理を繰り返す。この時点では、駐車可能位置90が検出されていないため、制御装置20は、
図3に示したような候補位置画像GF1が表示されていない駐車支援画面PSをタッチパネル42に表示させる。
【0054】
そして、制御装置20は、駐車可能位置90が検出されたと判断すると(ステップS1:Yes)、検出された駐車可能位置90を示す候補位置画像GF1をタッチパネル42に表示させる(ステップS2)。これにより、
図4に示したような候補位置画像GF1が表示された駐車支援画面PSがタッチパネル42に表示される。
【0055】
つぎに、制御装置20は、タッチパネル42に対するユーザの操作があったか否かを判断する(ステップS3)。ステップS3において、制御装置20は、いずれかの候補位置画像GF1を選択するための操作、換言すると、目標駐車位置92として設定する駐車可能位置90を示す候補位置画像GF1を選択するための操作があったか否かを判断する。この操作の一例としては、タッチパネル42における俯瞰画像PS1上の任意の位置に対する操作(タッチ)を挙げることができる。
【0056】
ステップS3において、制御装置20は、ユーザの操作がなかったと判断すると(ステップS3:No)、ステップS1の処理に戻る。一方、制御装置20は、ユーザの操作があったと判断すると(ステップS3:Yes)、タッチパネル42に表示中の候補位置画像GF1の中に、互いに重なり合った候補位置画像GF1があるか否かを判断する(ステップS4)。
【0057】
そして、制御装置20は、重なり合った候補位置画像GF1がないと判断すると(ステップS4:No)、ステップS3において行われたユーザの操作が、表示中のいずれかの候補位置画像GF1を選択する操作であったか否かを判断する(ステップS5)。例えば、この場合、制御装置20は、ユーザの操作が、俯瞰画像PS1中のいずれかの候補位置画像GF1に対する操作(タッチ)であると、当該候補位置画像GF1を選択する操作があったと判断する。
【0058】
ユーザの操作が候補位置画像GF1を選択する操作でなければ(ステップS5:No)、制御装置20は、ステップS1の処理に戻る。一方、ユーザの操作が候補位置画像GF1を選択する操作であれば(ステップS5:Yes)、制御装置20は、選択された候補位置画像GF1を選択中候補位置画像GF2とする(ステップS6)。これにより、
図5に示したような、いずかの候補位置画像GF1が選択中候補位置画像GF2として表示された駐車支援画面PSがタッチパネル42に表示される。
【0059】
一方、制御装置20は、ステップS4において、重なり合った候補位置画像GF1があると判断すると(ステップS4:Yes)、ステップS3において行われたユーザの操作が、重なり合った候補位置画像GF1を包含する所定の操作有効領域(以下「操作有効領域ED」とも称する)に対する操作であったか否か判断する(ステップS7)。
【0060】
図7~
図10に示すように、ここで、操作有効領域EDは、例えば、複数の候補位置画像GF1を包含する矩形状の領域となっている。これにより、操作有効領域EDを、ユーザが直感的に把握しやすいものとすることができる。
【0061】
そして、例えば、操作有効領域EDの上端、下端、右端、及び左端は、それぞれ、当該操作有効領域EDによって包含される複数の候補位置画像GF1の上端、下端、右端、及び左端と一致するようになっている。これにより、操作有効領域EDを、ユーザがより直感的に把握しやすいものとすることができる。さらに、操作有効領域EDによって包含されるいずれかの候補位置画像GF1の端部をユーザが操作した場合であっても、操作有効領域EDに対する操作として確実に受け付けることが可能となる。
【0062】
また、
図7~
図10に示すように、車両10の左右のそれぞれに複数の駐車可能位置90が検出され、これに伴い、俯瞰画像PS1における自車画像GF10の左右に複数の候補位置画像GF1がそれぞれ表示された場合には、操作有効領域EDは、俯瞰画像PS1における車両10(すなわち自車画像GF10)を挟んで左右にそれぞれ設けられる。
【0063】
具体的には、
図7~
図10に示す例では、俯瞰画像PS1における自車画像GF10の左側には、重なり合う3つの候補位置画像GF1が表示されている。このため、自車画像GF10の左側には、これら3つの候補位置画像GF1を包含する操作有効領域ED1が設けられている。また、
図7~
図10に示す例では、俯瞰画像PS1における自車画像GF10の右側には、重なり合う2つの候補位置画像GF1が表示されている。このため、自車画像GF10の右側には、これら2つの候補位置画像GF1を包含する操作有効領域ED2が設けられている。このように、候補位置画像GF1及び操作有効領域EDを、車両10と駐車可能位置90との位置関係に合わせて、俯瞰画像PS1における車両10(すなわち自車画像GF10)の左側と右側とに分けて設けることで、ユーザが所望の候補位置画像GF1をより簡単に選択することが可能となる(後述)。
【0064】
ステップS7において、制御装置20は、ステップS3において行われたユーザの操作が、このような操作有効領域EDに対する操作(操作有効領域EDに対応する位置への操作)であったか否か判断する。制御装置20は、操作有効領域EDに対する操作ではないと判断すると(ステップS7:No)、ステップS1の処理に戻る。一方、制御装置20は、操作有効領域EDに対する操作と判断すると(ステップS7:Yes)、選択中候補位置画像GF2を変更する処理を実行する(ステップS8)。
【0065】
例えば、
図7に示した状態、すなわち左側の操作有効領域ED1内の3つの候補位置画像GF1のうち、真ん中の候補位置画像GF1が選択中候補位置画像GF2となっている状態において、操作有効領域ED1に対する操作があったとする。この場合、制御装置20は、ステップS8の処理において、
図8に示すように、選択中候補位置画像GF2を、操作有効領域ED1内のほかの2つの候補位置画像GF1のうちの一方(図示の例では車両10の後方寄りの候補位置画像GF1)に変更する。
【0066】
また、
図8に示した状態で、操作有効領域ED1に対する操作が再度あれば、制御装置20は、ステップS8の処理において、選択中候補位置画像GF2を、上記2つの候補位置画像GF1のうちの他方(車両10の前方寄りの候補位置画像GF1)に変更する。すなわち、操作有効領域ED1内のいずれかの候補位置画像GF1が選択中候補位置画像GF2である状態で、操作有効領域ED1に対する操作があると、制御装置20は、その度に、選択中候補位置画像GF2となる候補位置画像GF1を、操作有効領域ED1内の候補位置画像GF1の中で順次切り替える。
【0067】
一方、例えば、
図7に示した状態において、右側の操作有効領域ED2に対する操作があったとする。この場合、制御装置20は、ステップS8の処理において、
図9に示すように、選択中候補位置画像GF2を、操作有効領域ED2内の候補位置画像GF1のうちのいずれか(図示の例では車両10の右方に向かって延びる駐車可能位置90を示す候補位置画像GF1)に変更する。これにより、ユーザは、選択中候補位置画像GF2として選択され得る候補位置画像GF1を、操作有効領域ED1内のものから操作有効領域ED2内のものへと切り替えることができる。
【0068】
そして、
図9に示した状態で、操作有効領域ED2に対する操作があれば、制御装置20は、ステップS8の処理において、選択中候補位置画像GF2を、選択中候補位置画像GF2を、操作有効領域ED2内のほかの候補位置画像GF1に変更する。すなわち、操作有効領域ED2内のいずれかの候補位置画像GF1が選択中候補位置画像GF2である状態で、操作有効領域ED2に対する操作があると、制御装置20は、その度に、選択中候補位置画像GF2となる候補位置画像GF1を、操作有効領域ED2内の候補位置画像GF1の中で順次切り替える。
【0069】
このように、左側の操作有効領域ED1に対する操作があった場合には、左側の複数の候補位置画像GF1の中で選択中候補位置画像GF2が順次切り替わり、右側の操作有効領域ED2に対する操作があった場合には、右側の複数の候補位置画像GF1の中で選択中候補位置画像GF2が順次切り替わることで、俯瞰画像PS1における車両10(自車画像GF10)の左右に複数の候補位置画像GF1が重なり合って表示されている場合であっても、ユーザの意図しない候補位置画像GF1が選択中候補位置画像GF2として選択されるのを抑制し、所望の候補位置画像GF1の選択を容易にする。例えば、ユーザが左側の候補位置画像GF1のいずれかを選択することを意図している場合には、ユーザが左側の操作有効領域ED1に対する操作を行う限り、右側の候補位置画像GF1が選択されることはないので、ユーザの意図しない右側の候補位置画像GF1が選択されるのを抑制し、左側の候補位置画像GF1のいずれかを容易に選択することが可能となる。
【0070】
また、操作有効領域EDに対する操作がある毎に、選択中候補位置画像GF2を当該操作有効領域ED内の複数の候補位置画像GF1の中で順次変更することで、ユーザが、当該操作有効領域EDに対する操作回数を調整することにより、所望の候補位置画像GF1を確実に選択することが可能となる。
【0071】
なお、ここでは、操作有効領域EDに対する操作がある毎に、選択中候補位置画像GF2を当該操作有効領域ED内の複数の候補位置画像GF1の中で順次変更するようにしたが、これに限定されない。例えば、制御装置20は、操作有効領域EDに対する操作があると、選択中候補位置画像GF2となる候補位置画像GF1を、当該操作有効領域ED内の候補位置画像GF1の中で操作位置に最も近いものに変更するようにしてもよい。ここで、操作位置に最も近い候補位置画像GF1とは、中心位置が操作位置に最も近い候補位置画像GF1であってもよいし、操作位置に最も近い一辺を有する候補位置画像GF1であってもよい。これにより、ユーザが直感的に把握しやすい候補位置画像GF1の選択操作を可能にする。
【0072】
また、制御装置20は、例えば、選択中候補位置画像GF2を変更すると、方向画像PS2のあらわす方向が、変更後の選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が存在する方向となるように、方向画像PS2の視点位置を変更する。これにより、方向画像PS2が、変更後の選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が存在する方向の風景をあらわすように変化する。これにより、目標駐車位置92となる駐車可能位置90が存在する方向の風景をユーザに対して直感的にわかりやすく案内することができる。
【0073】
また、制御装置20は、ステップS6又はステップS8の処理を実行することにより選択中候補位置画像GF2を表示させると、当該選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90に対応する駐車パターン画像GPをタッチパネル42に表示させる(ステップS9)。
【0074】
例えば、
図7に示すように、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が、前進駐車及び後退駐車のいずれも可能(ただし縦列駐車は不可能)な駐車可能位置90であったとする。この場合、制御装置20は、駐車パターン画像GPとして、前進駐車パターンを示す駐車パターン画像GP1と、後退駐車パターンを示す駐車パターン画像GP2とを表示する。この場合、ユーザは、表示された駐車パターン画像GP1に対する操作(タッチ)を行うことで、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90を目標駐車位置92とし、当該目標駐車位置92への前進駐車を行うように制御装置20に対して指示することができる。また、この場合、ユーザは、表示された駐車パターン画像GP2に対する操作を行えば、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90を目標駐車位置92とし、当該目標駐車位置92への後退駐車を行うように制御装置20に対して指示することができる。
【0075】
一方、
図8に示すように、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が、後退駐車のみ可能な駐車可能位置90であったとする。この場合、制御装置20は、駐車パターン画像GPとして、
図7に示す例と同様に駐車パターン画像GP1及び駐車パターン画像GP2を表示するものの、実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像GP1については、実行可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像GP2よりも、例えば明度を低くして表示する。そして、この場合、制御装置20は、実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像GP1(すなわち明度低く表示した駐車パターン画像)に対する操作があったとしても、当該操作を受け付けない。このように、制御装置20は、実行可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像(ここでは駐車パターン画像GP2)を、実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像(ここでは駐車パターン画像GP1)と区別して表示させる。なお、制御装置20は、明度に代えて又は加えて、例えば、実行可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像と、実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像との透過率を異ならせるようにしてもよい。このようにしても、実行可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像と、実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像とを区別して表示することができる。さらに、制御装置20は、例えば、実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像上には選択不可な旨をあらわすマーク(例えば「NG」をあらわすマーク)を重ねて表示する等して、実行可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像と、実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像とを区別して表示するようにしてもよい。
【0076】
また、
図10に示すように、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が、縦列駐車のみ可能な駐車可能位置90であったとする。この場合、制御装置20は、駐車パターン画像GPとして、縦列駐車パターンを示す駐車パターン画像GP3を表示する。この場合には、駐車パターン画像GP1及び駐車パターン画像GP2は表示されず、駐車パターン画像GP3のみが単独で大きく表示される。
【0077】
このように、制御装置20は、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90を目標駐車位置92とした場合に実行可能な駐車パターンを示す駐車パターン画像GPを表示させることで、当該駐車パターンをユーザに案内することができる。したがって、ユーザが指定した目標駐車位置92へ車両10が移動する際の駐車パターンを、ユーザが把握することが可能となる。
【0078】
また、制御装置20は、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90に対して実行可能な駐車パターンが縦列駐車パターンであった場合には、前進駐車パターンを示す駐車パターン画像GP1及び後退駐車パターンを示す駐車パターン画像GP2の表示サイズとは異なる表示サイズで、縦列駐車パターンを示す駐車パターン画像GP3を表示させる(例えば大きく表示される)。これにより、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90を目標駐車位置92とした場合に、車両10が当該目標駐車位置92に縦列駐車することをユーザにわかりやすく案内できる。
【0079】
また、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90に対して実行不可能な駐車パターンをあらわす駐車パターン画像GPについては選択不可能な状態で表示することで、選択不可能な駐車パターン画像GPをユーザに案内することができるとともに、当該駐車パターン画像GPが示す駐車パターンが選択されてしまうことを回避できる。
【0080】
ところで、前述したように、駐車パターン画像GPは、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90をあらわす第1画像GAと、車両10をあらわす第2画像GBと、車両10の進路をあらわす第3画像ALとを含む。ステップS9の処理において、制御装置20は、車両10と、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90との位置関係に応じた位置に第1画像GA及び第2画像GBが配置された駐車パターン画像GPを表示させる。
【0081】
例えば、
図7に示した状態で、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90は、車両10の左側に存在する。このように、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が車両10の左側に存在する場合、
図7に示すように、制御装置20は、第2画像GBの左側に第1画像GAが配置された駐車パターン画像GPを表示させる。そして、この場合、前進駐車パターンを示す駐車パターン画像GP1の第2画像GBは、左向きの車両10をあらわすものとされる。さらに、この駐車パターン画像GP1の第3画像ALは、第2画像GB(左向きの車両10)から、その左側に配置された第1画像GAに向かって延びる矢印の画像とされる。また、この場合、後退駐車パターンを示す駐車パターン画像GP2の第2画像GBは、右向きの車両10をあらわすものとされる。さらに、この駐車パターン画像GP2の第3画像ALは、第2画像GB(右向きの車両10)から、その左側に配置された第1画像GAに向かって延びる矢印の画像とされる。
【0082】
一方、
図9に示した状態で、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90は、車両10の右側に存在する。このように、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90が車両10の右側に存在する場合、
図9に示すように、制御装置20は、
図7に示した駐車パターン画像GPとは左右が反転した駐車パターン画像GPを表示させる。
【0083】
このように、車両10と、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90との位置関係に応じた位置に第1画像GA及び第2画像GBが配置された駐車パターン画像GPを表示させることで、ユーザの感覚に即した駐車パターン画像GPの表示が可能となり、表示する駐車パターン画像GPによってユーザに違和感を与えてしまうのを回避できる。
【0084】
そして、制御装置20は、ステップS9の処理を実行した後、駐車開始の指示、すなわち、いずれかの駐車パターン画像GPに対する操作があったか否か判断する(ステップS10)。制御装置20は、駐車開始の指示がなかったと判断すると(ステップS10:No)、ステップS1の処理に戻る。一方、制御装置20は、駐車開始の指示があったと判断すると(ステップS10:Yes)、選択中候補位置画像GF2が示す駐車可能位置90を目標駐車位置92とし、選択された駐車パターン画像GPが示す駐車パターンにより、当該目標駐車位置92へ自動操舵により移動(すなわち自動駐車)して(ステップS11)、一連の処理を終了する。
【0085】
以上に説明したように、本実施形態の制御装置20によれば、複数の候補位置画像GF1が重なり合ってタッチパネル42に表示されている場合であっても、ユーザが所望の候補位置画像GF1を選択することを容易にすることができる。なお、本実施形態では、複数の候補位置画像GF1が重なり合って表示されている場合に、これら複数の候補位置画像GF1を包含する操作有効領域EDを設ける例を説明したが、これに限られない。複数の候補位置画像GF1が重なり合わずともある程度密集していれば、これらが重なり合っている場合と同様に、ユーザが所望の候補位置画像GF1を選択しづらくなることが想定される。そこで、制御装置20は、複数の候補位置画像GF1が重なり合って表示されている場合だけでなく、複数の候補位置画像GF1がある程度密集して(すなわち密度高く)表示されている場合にも、これら複数の候補位置画像GF1を包含する操作有効領域EDを設けるようにしてもよい。複数の候補位置画像GF1がどの程度密度で表示される場合にこれらを包含する操作有効領域EDを設けるようにするかは、車両10あるいは制御装置20の製造業者が適宜定めることができる。
【0086】
また、制御装置20と、タッチパネル42と、センサ群16と、を備え、目標駐車位置92へ自動操舵により移動する本実施形態の車両10によれば、複数の候補位置画像GF1が重なり合ってタッチパネル42に表示されている場合であっても、ユーザが所望の候補位置画像GF1を選択することを容易にし、選択された候補位置画像GF1が示す目標駐車位置92へ自動操舵により駐車(すなわち自動駐車)することができる。
【0087】
また、本実施形態の制御装置20及び車両10によれば、選択された候補位置画像GF1が示す目標駐車位置92(すなわちユーザが指定した目標駐車位置92)へ自動操舵により駐車する際の駐車パターンをユーザが把握することが可能となる。
【0088】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、などが可能である。
【0089】
例えば、前述した実施形態では、車両10に設けられたタッチパネル42を本発明における表示装置として用いたが、これに限定されない。例えば、車両10の搭乗員であるユーザが携行するスマートフォン等により実現される通信装置120の表示装置を、本発明における表示装置として用いるようにしてもよい。
【0090】
また、前述した実施形態では、本発明における移動体を、四輪の自動車である車両10とした例を説明したが、これに限られない。本発明における移動体は、二輪の自動車(いわゆる自動二輪車)であってもよいし、セグウェイ(登録商標)、船舶、又は航空機等であってもよい。
【0091】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、前述した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0092】
(1) ユーザが指定した目標位置(目標駐車位置92)へ自動操舵により移動する移動体(車両10)に搭載された表示装置(タッチパネル42)を制御する制御装置(制御装置20)であって、
前記制御装置は、
前記移動体に設けられた外界センサ(センサ群16)の検出結果に基づき前記目標位置の候補となる候補位置(駐車可能位置90)が検出された場合に、当該候補位置を示す候補位置画像(候補位置画像GF1)を前記表示装置に表示する表示制御部(表示制御部70)と、
複数の前記候補位置画像が前記表示装置に表示されているときに、前記複数の候補位置画像の中から、前記目標位置として設定する候補位置を示す前記候補位置画像を選択する操作を受け付ける受付部(操作判定部74)と、
を備え、
前記受付部は、前記複数の候補位置画像が重なり合って表示されており、且つ、前記複数の候補位置画像の中の一の候補位置画像が選択されているときに、表示画面上の操作有効領域(操作有効領域ED)に対する操作があると、選択される対象となる候補位置画像を、前記複数の候補位置画像の中の他の候補位置画像に変更し、
前記操作有効領域は、前記複数の候補位置画像を包含する領域である、
制御装置。
【0093】
(1)によれば、複数の候補位置画像が重なり合って表示されている場合、ユーザは、これら複数の候補位置画像を包含するように設けられた操作有効領域に対する操作を行うことで、選択される対象となる候補位置画像を切り替えることができる。これにより、複数の候補位置画像が重なり合って表示されている場合であっても、ユーザが所望の候補位置画像を選択することを容易にする。
【0094】
(2) (1)に記載の制御装置であって、
前記操作有効領域は、前記複数の候補位置画像を包含する矩形状の領域である、
制御装置。
【0095】
(2)によれば、操作有効領域が、重なり合った複数の候補位置画像を包含する矩形状の領域となっているので、ユーザが直感的に把握しやすい操作有効領域とすることができる。
【0096】
(3) (2)に記載の制御装置であって、
前記操作有効領域の上端、下端、右端、及び左端は、それぞれ、前記複数の候補位置画像の上端、下端、右端、及び左端と一致する、
制御装置。
【0097】
(3)によれば、操作有効領域の上端、下端、右端、及び左端が、それぞれ、重なり合った複数の候補位置画像の上端、下端、右端、及び左端と一致するので、ユーザが直感的に把握しやすい操作有効領域とすることができる。また、重なり合った複数の候補位置画像の端部をユーザが操作した場合であっても、操作有効領域に対する操作として確実に受け付けることができる。
【0098】
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記受付部は、前記操作有効領域に対する操作がある毎に、選択される対象となる候補位置画像を、前記複数の候補位置画像の中で順次変更する、
制御装置。
【0099】
(4)によれば、操作有効領域に対する操作がある毎に、選択される対象となる候補位置画像を、複数の候補位置画像の中で順次変更するので、ユーザが、操作有効領域に対する操作回数を調整することにより、所望の候補位置画像を確実に選択することが可能となる。
【0100】
(5) (1)から(3)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記受付部は、前記操作有効領域に対する操作があると、選択される対象となる候補位置画像を、前記複数の候補位置画像の中で操作位置に最も近い前記他の候補位置画像に変更する、
制御装置。
【0101】
(5)によれば、操作有効領域に対する操作があると、選択される対象となる候補位置画像を、重なり合った複数の候補位置画像の中で操作位置に最も近い候補位置画像に変更するので、ユーザが直感的に把握しやすい候補位置画像への変更を可能にする。
【0102】
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記表示制御部は、
前記移動体を俯瞰した俯瞰画像(俯瞰画像PS1)を表示するとともに、
前記移動体の左右の一方側に検出された前記候補位置を示す前記候補位置画像を、前記俯瞰画像における前記移動体の前記一方側の領域に表示し、
前記移動体の左右の他方側に検出された前記候補位置を示す前記候補位置画像を、前記俯瞰画像における前記移動体の前記他方側の領域に表示し、
前記一方側の領域に表示された複数の前記候補位置画像の中から、前記目標位置として設定する候補位置を示す前記候補位置画像を選択する操作を受け付けるための前記操作有効領域は、前記一方側の領域に設けられ、
前記他方側の領域に表示された複数の前記候補位置画像の中から、前記目標位置として設定する候補位置を示す前記候補位置画像を選択する操作を受け付けるための前記操作有効領域は、前記他方側の領域に設けられる、
制御装置。
【0103】
(6)によれば、候補位置画像及び操作有効領域を、移動体と候補位置との位置関係に合わせて、俯瞰画像における一方側と他方側とに分けて設けることで、ユーザが所望の候補位置画像をより直感的に選択することが可能となる。
【0104】
(7) (1)から(6)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記表示制御部は、前記複数の候補位置画像の中から、いずれかの前記候補位置画像が選択されると、当該候補位置画像を、当該候補位置画像以外の候補位置画像と区別して表示する、
制御装置。
【0105】
(7)によれば、選択された候補位置画像をユーザに案内することができる。
【0106】
(8) (1)から(7)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記表示制御部は、前記複数の候補位置画像の中から、いずれかの前記候補位置画像が選択されると、当該候補位置画像が示す候補位置へ前記移動体が移動する場合の移動パターン(駐車パターン画像GP)を前記表示装置に表示する、
制御装置。
【0107】
(8)によれば、選択された候補位置画像が示す候補位置へ移動体が移動する場合の移動パターンをユーザに案内することができる。
【0108】
(9) (1)から(8)のいずれかに記載の制御装置と、
前記表示装置と、
前記外界センサと、
を備え、
前記目標位置へ自動操舵により移動する、
移動体。
【0109】
(9)によれば、複数の候補位置画像が重なり合って表示されている場合、ユーザは、これら複数の候補位置画像を包含するように設けられた操作有効領域に対する操作を行うことで、選択される対象となる候補位置画像を切り替えることができる。これにより、複数の候補位置画像が重なり合って表示されている場合であっても、ユーザが所望の候補位置画像を選択することを容易にする。
【符号の説明】
【0110】
10 車両(移動体)
16 センサ群(外界センサ)
20 制御装置
42 タッチパネル(表示装置)
70 表示制御部
74 操作判定部(受付部)
90 駐車可能位置(候補位置)
92 目標駐車位置(目標位置)
ED 操作有効領域
GF1 候補位置画像
GP 駐車パターン画像
PS1 俯瞰画像
PS2 方向画像