(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-25
(45)【発行日】2025-01-09
(54)【発明の名称】電気コネクタープラグとソケット、多機能型コネクター装置と電気自動車
(51)【国際特許分類】
H01R 13/631 20060101AFI20241226BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20241226BHJP
H01R 13/52 20060101ALI20241226BHJP
H01R 13/533 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
H01R13/631
B60K1/04 A
H01R13/52 301B
H01R13/533 A
(21)【出願番号】P 2021576663
(86)(22)【出願日】2020-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2020098545
(87)【国際公開番号】W WO2020259687
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】201910562177.3
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519236398
【氏名又は名称】奥動新能源汽車科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】AULTON NEW ENERGY AUTOMOTIVE TECHNOLOGY GROUP
【住所又は居所原語表記】Block 1, Room 606, No. 1 Yichuang Street, China-Singapore Guangzhou Knowledge City, Huangpu District, Guangzhou, Guangdong 510700, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張 建平
(72)【発明者】
【氏名】黄 春華
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109286101(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109119792(CN,A)
【文献】中国実用新案第208919527(CN,U)
【文献】特開2017-160935(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R13/40-13/533
H01R13/56-13/72
B60K 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車の電池パックと車体とを電気接続するための電気コネクタープラグであって、
前記電気コネクタープラグは、固定板、第一取り付け座及び
複数の冷源プラグを含み、
前記冷源プラグは、冷源が通過して前記電池パックを冷却するためのものであり、
複数の前記冷源プラグは、それぞれ、前記固定板を貫き通し、前記固定板と浮動的に接続されると共に前記第一取り付け座に接続され
、
前記固定板には、複数の前記冷源プラグと一対一対応する複数の取り付け穴が設けられており、
前記冷源プラグは、前記取り付け穴を通して前記固定板に穿設されると共に、前記冷源プラグと前記固定板との間に、少なくとも一つのばねが押さえられる、ことを特徴とする電気コネクタープラグ。
【請求項2】
前記第一取り付け座における前記固定板に向かう側には、
複数の挿入部が設けられ、前記固定板には、
複数の取り付け穴が設けられており、
複数の前記挿入部、
複数の前記取り付け穴及び
複数の前記冷源プラグは、一対一対応しており、
前記冷源プラグは、前記挿入部に穿設され、前記挿入部は、前記取り付け穴
を通して前記固定板に穿設されると共に、前記挿入部と前記固定板との間に、少なくとも一つのばねが押さえられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項3】
前記冷源プラグは、差し込みヘッドと第一接続管を含み、
前記第一接続管は、前記固定板を貫き通し、前記第一接続管と前記差し込みヘッドは、それぞれ、前記第一取り付け座の両側に密封接続され、前記差し込みヘッドは、差し込み座に接続されるためのものであり、前記第一接続管は、外部に位置する冷却システムに接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項4】
前記電気コネクタープラグは、第一導電部材をさらに含み、前記第一導電部材は、導電電極柱を含み、前記導電電極柱は、前記第一取り付け座に穿設されると共に
複数の前記冷源プラグに間隔をあけて設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項5】
前記第一導電部材は、フレキシブル導電部と導電プラグをさらに含み、前記導電電極柱は、その両端に、それぞれ、電気接続端と配線接続端を有し、前記電気接続端は、前記第一取り付け座の外面に露出し、前記フレキシブル導電部の一方端と前記配線接続端とが浮動的に電気接続され、前記導電プラグは、前記固定板に穿設されると共に、前記導電プラグと前記フレキシブル導電部の他方端とが浮動的に電気接続される、ことを特徴とする請求項
4に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項6】
前記第一取り付け座には、少なくとも一つの第一位置決め部が設けられており、前記第一位置決め部は、一方端が前記第一取り付け座における電気コネクターソケットに向かう一方側に接続され、前記第一位置決め部は、他方端が
前記一方端から前記電気コネクターソケットに近づく方向に沿って延出して突出する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項7】
前記第一取り付け座には、少なくとも一つの第一位置決め部が設けられており、前記第一位置決め部は、一方端が前記第一取り付け座における電気コネクターソケットに向かう一方側に位置し、前記第一位置決め部は、他方端が前記電気コネクターソケットから離れた方向に沿って内方へ窪む、ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項8】
前記第一取り付け座と前記固定板とが浮動的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項9】
前記電気コネクタープラグは、環状Oリングをさらに含み、前記環状Oリングは、前記第一取り付け座と前記固定板に周設されると共に、前記環状Oリングにおける内壁面の両側は、それぞれ、前記第一取り付け座と前記固定板に接続され、前記環状Oリングにおける電気コネクターソケットに向かう一方側には、外方へ突出する環状当接部が設けられており、前記環状当接部は、連続的に絶え間なく前記環状Oリングに取り囲まれ、前記電気コネクターソケットと当接するためのものである、ことを特徴とする請求項
8に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項10】
前記環状Oリングには、
複数の仕切り部をさらに有し 、
複数の前記仕切り部は、両端がそれぞれ前記環状当接部に接続されると共に前記環状当接部内の空間を
複数の密閉空間に仕切って形成し、前記仕切り部は、
複数の前記密閉空間を連通させないように、前記第一取り付け座と前記電気コネクターソケットとの間に押さえられる、ことを特徴とする請求項
9に記載の電気コネクタープラグ。
【請求項11】
電気コネクターソケットであって、前記電気コネクターソケットは、請求項1~10のいずれか一項に記載の電気コネクタープラグと接続するためのものであり、前記電気コネクターソケットは、第二取り付け座と
複数の冷源ソケットを含み、
複数の前記冷源ソケットは、それぞれ、前記第二取り付け座に接続される、ことを特徴とする電気コネクターソケット。
【請求項12】
前記第二取り付け座には、少なくとも一つの第二位置決め部が設けられており、前記第二位置決め部は、その一方端が前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに向かう一方側に位置しており、その他方端が前記電気コネクタープラグから離れた方向に沿って内方へ窪む、ことを特徴とする請求項
11に記載の電気コネクターソケット。
【請求項13】
前記第二取り付け座には、少なくとも一つの第二位置決め部が設けられており、前記第二位置決め部は、その一方端が前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに向かう一方側に接続され、その他方端が
前記一方端から前記電気コネクタープラグと近づく方向に延出して突出する、ことを特徴とする請求項
11に記載の電気コネクターソケット。
【請求項14】
前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに向かう一方側には、環状密封溝が設けられており、
前記環状密封溝は、連続的に絶え間なく、前記第二取り付け座の周囲外縁に取り囲まれ、前記環状密封溝は、前記電気コネクタープラグの環状Oリングと接続される、ことを特徴とする請求項
11に記載の電気コネクターソケット。
【請求項15】
前記環状密封溝には、
複数の仕切り溝をさらに含み、
複数の前記仕切り溝は、両端がそれぞれ前記環状密封溝に接続されると共に前記環状密封溝における空間を
複数の密閉空間に仕切って形成し、前記仕切り溝は、
複数の前記密閉空間を連通させないように、前記電気コネクタープラグの仕切り部と接続されるためのものである、ことを特徴とする請求項
14に記載の電気コネクターソケット。
【請求項16】
前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに背向する一方側には、外方へ突出する
複数の取り付け部が設けられており、
前記冷源ソケットは、差し込み座と第二接続管を含み、前記差し込み座と前記第二接続管は、それぞれ、前記取り付け部の両端に接続され、前記差し込み座は、差し込みヘッドに接続されるためのものである、ことを特徴とする請求項
11に記載の電気コネクターソケット。
【請求項17】
前記電気コネクターソケットは、第二導電部材をさらに含み、前記第二導電部材は、前記第二取り付け座に穿設されると共に、前記第二導電部材と
複数の前記冷源ソケットとは、間隔をあけて設置される、ことを特徴とする請求項
11に記載の電気コネクターソケット。
【請求項18】
請求項1~
10のうちのいずれか一項に記載の電気コネクタープラグ
及び請求項
11~
17のうちのいずれか一項
に記載の電気コネクターソケットを含み、
複数の前記冷源プラグは、
複数の前記冷源ソケットに一対一対応すると共に、前記冷源ソケットは、前記冷源プラグに取り外し可能に接続される、ことを特徴とする多機能型コネクター装置。
【請求項19】
電池パック、車体及び請求項
18に記載の多機能型コネクター装置を含み、
前記電気コネクタープラグは、前記車体に接続され、前記電気コネクターソケットは、前記電池パックに接続される、ことを特徴とする電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願日が2019年6月26日である、201910562177.3という中国特許出願の優先権を主張する。本願は、上記の中国特許出願の全文を引用したものである。
【0002】
本発明は、電気コネクタープラグとソケット、多機能型コネクター装置と電気自動車に関する。
【背景技術】
【0003】
純な電気自動車は、車両の航続距離の問題を解決するために、電池パックの電気量を増やすことが始まるが、車両のコストや車両を実際に充電することに存在する問題が現れていく。電気自動車の航続距離の問題を解決するために、電池パックを急速で交換する(交換が必要となる電池パックを、満電となった電池パックに交換する)ことも考えられ、つまり、従来の燃料自動車に給油するというモードと同様であるが、現在、電池パックを急速で交換する速度が、給油するというモードよりも速く、しかも、純な電気自動車のコストを大幅に削減するという問題をも解決することが可能である。
【0004】
純な電気自動車は、電池の交換が済むと、高低電圧の電気接続を、電気コネクターの電極によってそのままにして、電力の出力を保証する。現在、純な電気自動車における電気コネクターには、電気接続を有するが水接続を有さない。純な電気自動車を適用する要求の向上、加速性能、電池の使用寿命又は安全上の問題などからみれば、水接続のために、液体低温循環システムを個別に設置して、電池パックにおける電池に対して走行中にセル温度を調節することにより、純な電気自動車に対する操作性を高め、電池パック電池の実際の使用寿命を延ばし、電池パックの安全性を高めることが必要である。電気接続と水接続同士を分けて設置することにより、実際の使用空間が大きくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来において、電気接続と水接続同士を分けて設置することにより、実際の使用空間が比較的大きいという欠陥を克服するための、電気コネクタープラグとソケット、多機能型コネクター装置と電気自動車を提供することを、解決すべき問題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記の技術的手段によって上記の技術問題を解決する。
電気コネクタープラグは、電気自動車の電池パックと車体を電気接続するためものであり、前記電気コネクタープラグは、固定板、第一取り付け座及び一つ以上の冷源プラグを含み、前記冷源プラグは、冷源が通過して前記電池パックを冷却するためのものであり、一つ以上の前記冷源プラグは、それぞれ、前記固定板を貫き通し、一つ以上の前記冷源プラグとそれぞれ前記固定板が浮動的に接続され、一つ以上の前記冷源プラグは、それぞれ、前記第一取り付け座に接続される、ことを特徴とする。
【0007】
本手段では、上記の構成の形態によって、一つ以上の冷源プラグを、それぞれ、第一取り付け座に接続することにより、水と電気とで同時に接続を実現し、実際使用の空間を小さくして、実際取り付けの空間問題を解決し、コストを低くすることができる。
【0008】
また、冷源プラグと固定板が浮動的に接続されることにより、水接続の際に液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の安定性を大幅に高めることが可能である。
【0009】
好ましくは、前記固定板には、一つ以上の前記冷源プラグと一対一対応する一つ以上の取り付け穴が設けられており、前記冷源プラグは、前記取り付け穴に穿設されると共に、前記冷源プラグと前記固定板との間には少なくとも一つのばねが押さえられる。
【0010】
本手段では、上記の構成の形態によって、ばねにより冷源プラグと固定板とが浮動的に接続されることにより、冷源プラグの水接続が緩んで液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の際、電気コネクタープラグの安定性が大幅に高まる。同時に、構成が簡単であり、組み立てが簡便である。
【0011】
好ましくは、前記第一取り付け座における前記固定板に向かう一方側には、一つ以上の挿入部が設けられ、前記固定板には、一つ以上の取り付け穴が設けられており、一つ以上の前記挿入部、一つ以上の前記取り付け穴及び一つ以上の前記冷源プラグは、一対一対応しており、前記冷源プラグは、前記挿入部に穿設され、前記挿入部は、前記取り付け穴に穿設されると共に、前記挿入部と前記固定板との間には少なくとも一つのばねが押さえられる。
【0012】
本手段では、上記の構成の形態によって、冷源プラグを挿入部に接続することにより、冷源プラグと第一取り付け座との間の接続面積が増え、接続が簡便になり、接続の強度が高い。
【0013】
また、ばねにより固定板と第一取り付け座とが浮動的に接続されることにより、冷源プラグの水接続が緩んで液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の際に電気コネクタープラグの安定性が大幅に高まる。
【0014】
好ましくは、前記冷源プラグは、差し込みヘッドと第一接続管を含み、前記第一接続管は、前記固定板を貫き通し、前記第一接続管と前記差し込みヘッドは、それぞれ前記第一取り付け座の両側に密封接続され、前記差し込みヘッドは、差し込み座に接続されるためのものであり、前記第一接続管は、外部の冷却システムに接続されるためのものである。
【0015】
本手段では、上記の構成の形態によって、差し込みヘッドと第一接続管をそれぞれ第一取り付け座の両側に接続することにより、組み立てや接続が極めて簡便となる。
【0016】
好ましくは、前記電気コネクタープラグは、第一導電部材をさらに含み、前記第一導電部材は、導電電極柱を含み、前記導電電極柱は、前記第一取り付け座に穿設されると共に、前記導電電極柱と一つ以上の前記冷源プラグとは、間隔をあけて設置される。
【0017】
本手段では、上記の構成の形態によって、導電電極柱と一つ以上の冷源プラグを、間隔をあけて、設置することにより、電気コネクタープラグにおける電気接続と水接続を分離させて、電気接続の際に電気コネクタープラグの安全性を保証することが可能である。
【0018】
好ましくは、前記第一導電部材は、フレキシブル導電部と導電プラグをさらに含み、前記導電電極柱は、両端にそれぞれ電気接続端と配線接続端を有し、前記電気接続端は、前記第一取り付け座の外面に露出しており、前記フレキシブル導電部は、一方端と前記配線接続端とが浮動的に電気接続され、前記導電プラグは、前記固定板に穿設されると共に、前記導電プラグと前記フレキシブル導電部の他方端とが浮動的に電気接続される。
【0019】
本手段では、上記の構成の形態によって、フレキシブル導電部は、導電プラグと導電電極柱を浮動的に電気接続することにより、電気接続が無効になってしまうのを効果的に避け、電気接続の際に、電気コネクタープラグの確実性と使用寿命を大幅に確保することが可能である。
【0020】
好ましくは、前記第一取り付け座には、少なくとも一つの第一位置決め部が設けられており、前記第一位置決め部は、一方端が前記第一取り付け座における電気コネクターソケットに向かう一方側に接続され、前記第一位置決め部は、他方端が前記電気コネクターソケットと近づく方向に沿って延出して突出する。
【0021】
本手段では、上記の構成の形態によって、第一位置決め部が案内と位置決めの役割を持っていることから、電気コネクタープラグと電気コネクターソケットとを高精度で接続することが可能である。
【0022】
好ましくは、前記第一取り付け座には、少なくとも一つの第一位置決め部が設けられており、前記第一位置決め部は、一方端が前記第一取り付け座における電気コネクターソケットに向かう一方側に位置し、前記第一位置決め部は、他方端が前記電気コネクターソケットから離れた方向に沿って内方へ窪む。本手段では、上記の構成の形態によって、第一位置決め部は、案内と位置決めの役割を持っていることから、電気コネクタープラグと電気コネクターソケットとを高精度で接続することが可能である。
【0023】
好ましくは、前記第一取り付け座と前記固定板が浮動的に接続される。
【0024】
本手段では、上記の構成の形態によって、固定板を第一取り付け座と共に冷源プラグに浮動的に接続することにより、冷源プラグの水接続が緩んで液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の際に電気コネクタープラグの安定性を大幅に高めることが可能である。
【0025】
好ましくは、前記電気コネクタープラグは、環状Oリングをさらに含み、前記環状Oリングは、前記第一取り付け座と前記固定板に周設されると共に、前記環状Oリングにおける内壁面の両側は、それぞれ、前記第一取り付け座と前記固定板に接続され、前記環状Oリングにおける電気コネクターソケットに向かう一方側には、外方へ突出する環状当接部が設けられており、前記環状当接部は、連続的に絶え間なく前記環状Oリングに取り囲まれると共に、前記環状当接部は、前記電気コネクターソケットと当接するためのものである。
【0026】
本手段では、上記の構成の形態によって、環状Oリングが密封という効果を有しており、環状Oリングが取り巻き方によりそれぞれ固定板と第一取り付け座に接続されると共に電気コネクターソケットと密封され、防水用の密封性が良い。
【0027】
好ましくは、前記環状Oリング内は、一つ以上の仕切り部をさらに含み、一つ以上の前記仕切り部は、両端がそれぞれ前記環状当接部に接続されると共に前記環状当接部内の空間を一つ以上の密閉空間に仕切って形成し、前記仕切り部は、一つ以上の前記密閉空間を連通させないように、前記第一取り付け座と前記電気コネクターソケットとの間に押さえられる。
【0028】
本手段では、上記の構成の形態によって、仕切り部により第一取り付け座に取り付けられた冷源プラグと第一導電部材とを離隔することにより、電気コネクタープラグにおける電気接続と水接続を互いに離隔して、電気接続の安全の安定性を一層に保証することが可能である。
【0029】
電気コネクターソケットは、第二取り付け座と一つ以上の冷源ソケットを含み、一つ以上の前記冷源ソケットは、それぞれ、前記第二取り付け座に接続される、ことを特徴とする。
【0030】
好ましくは、前記第二取り付け座には、少なくとも一つの第二位置決め部が設けられており、前記第二位置決め部は、一方端が前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに向かう一方側に位置し、前記第二位置決め部は、他方端が前記電気コネクタープラグから離れた方向に沿って内方へ窪む。
【0031】
本手段では、上記の構成の形態によって、第二位置決め部は、案内と位置決めの役割を持っていることから、電気コネクタープラグと電気コネクターソケットを高精度で接続して、電気コネクターソケットの安定性を高めることが可能である。
【0032】
好ましくは、前記第二取り付け座には、少なくとも一つの第二位置決め部が設けられており、前記第二位置決め部は、一方端が前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに向かう一方側に接続され、前記第二位置決め部は、他方端が前記電気コネクタープラグと近づく方向に沿って延出して突出する。
【0033】
本手段では、上記の構成の形態によって、第二位置決め部が案内と位置決めの役割を持っていることから、電気コネクタープラグと電気コネクターソケットを高精度で接続し、電気コネクターソケットの安定性を高めることが可能である。
【0034】
好ましくは、前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに向かう一方側に環状密封溝が設けられており、前記環状密封溝は、連続的に絶え間なく、前記第二取り付け座の周囲外縁に取り囲まれ、前記環状密封溝は、前記電気コネクタープラグの環状Oリングと接続されるためのものである。
【0035】
本手段では、上記の構成の形態によって、環状密封溝と環状Oリングとを互いに組み合わせることにより、電気コネクタープラグと電気コネクターソケットとの間の密封性を効果的に強めて、安全上の確実性を大幅に高めることが可能である。
【0036】
好ましくは、前記環状密封溝内には、一つ以上の仕切り溝をさらに含み、一つ以上の前記仕切り溝は、両端がそれぞれ前記環状密封溝に接続されると共に前記環状密封溝内の空間を一つ以上の密閉空間に仕切って形成し、前記仕切り溝は、一つ以上の前記密閉空間を連通させないように、前記電気コネクタープラグの仕切り部と接続されるためのものである。
【0037】
本手段では、上記の構成の形態によって、仕切り溝と仕切り部とを互いに組み合わせることにより、電気接続と水接続とを密封して離隔する効果を大幅に強めて、電気接続際に安全上の安定性を大幅に高めることが可能である。
【0038】
好ましくは、前記第二取り付け座における電気コネクタープラグに背向する一方側に外方へ突出する一つ以上の取り付け部が設けられており、前記冷源ソケットは、差し込み座と第二接続管を含み、前記差し込み座と前記第二接続管は、それぞれ、前記取り付け部の両端に接続され、前記差し込み座は、差し込みヘッドに接続されるためのものである。
【0039】
本手段では、上記の構成の形態によって、冷源ソケットを取り付け部に接続することにより、冷源ソケットと第二取り付け座との間の接続面積が増え、接続が簡便になり、接続の強度が高い。
【0040】
好ましくは、前記電気コネクターソケットは、第二導電部材をさらに含み、前記第二導電部材は、前記第二取り付け座に穿設され、前記第二導電部材と一つ以上の前記冷源ソケットは、間隔をあけて設置される。
【0041】
本手段では、上記の構成の形態によって、第二導電部材と一つ以上の冷源ソケットを、間隔をあけて設置することにより、電気コネクターソケットにおける電気接続と水接続を分離させ、電気コネクターソケットを電気接続する安全性を保証することが可能である。
【0042】
多機能型コネクター装置は、前記の電気コネクタープラグと前記の電気コネクターソケットを含み、一つ以上の前記冷源プラグが一つ以上の前記冷源ソケットと一対一対応すると共に、前記冷源ソケットが前記冷源プラグに取り外し可能に接続される、ことを特徴とする。
【0043】
本手段では、上記の構成の形態によって、水と電気とで同時に接続を実現し、実際使用の空間を小さくして、実際取り付けの空間問題を解決し、コストを低くすることができる。同時に、冷源プラグと固定板を浮動的に接続することにより、水接続の際に液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の安定性を大幅に高めることが可能である。
【0044】
電気自動車、電池パック、車体及び前記の多機能型コネクター装置を含み、前記電気コネクタープラグが前記車体に接続され、前記電気コネクターソケットが前記電池パックに接続される、ことを特徴とする。
【0045】
本分野における常識に該当する上で、上記の各好ましい条件を任意に組み合わせると、本発明における各好ましい実施例を取得することが可能である。
【発明の効果】
【0046】
本発明による積極的な進歩や効果が以下の通りである。
本発明によると、水と電気とで同時に接続を実現し、実際使用の空間を小さくして、実際取り付けの空間問題を解決し、コストを低くすることができる。同時に、冷源プラグと固定板を浮動的に接続することにより、水接続の際に液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の安定性を大幅に高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本発明の実施例による電気自動車における多機能型コネクター装置の電気コネクタープラグの構成模式図である。
【
図2】本発明の実施例による電気自動車における多機能型コネクター装置の電気コネクターソケットの構成模式図である。
【
図3】本発明の実施例による電気自動車における多機能型コネクター装置の内部の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、実施例の形態によって本発明を詳しく説明するが、それらによって本発明を前記の実施例による範囲に限定するわけではない。
【0049】
図1、
図2、
図3及び
図4に示すように、本発明の実施例が電気自動車を開示しており、当該電気自動車は、電池パック、車体及び多機能型コネクター装置を含む。当該多機能型コネクター装置は、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2を含み、電気コネクタープラグ1が車体に接続され、電気コネクターソケット2が電池パックに接続される。電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2は、それぞれ、電気自動車の車体と電池パックに設置して取り付けられ、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2を接続することにより、電気自動車の電池パックと車体とを電気接続する。
【0050】
電気コネクタープラグ1は、固定板11、第一取り付け座12及び一つ以上の冷源プラグ13を含み、冷源プラグ13は、冷源が通過して電池パックを冷却するためのものであり、一つ以上の冷源プラグ13は、それぞれ、固定板11を貫き通すと共に、一つ以上の冷源プラグ13のそれぞれと固定板11を浮動的に接続する。一つ以上の冷源プラグ13は、それぞれ、第一取り付け座12に接続される。電気コネクターソケット2は、第二取り付け座21と一つ以上の冷源ソケット22を含み、一つ以上の冷源ソケット22は、それぞれ第二取り付け座21に接続される。
【0051】
一つ以上の冷源プラグ13は、一つ以上の冷源ソケット22に一対一対応すると共に、冷源ソケット22は、冷源プラグ13に取り外し可能に接続される。電気コネクタープラグ1に一つ以上の冷源プラグ13を設置して取り付け、電気コネクターソケット2に一つ以上の冷源ソケット22を設置して取り付け、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2とを電気接続する。それと同時に、冷源プラグ13と冷源ソケット22を接続することにより、外部に位置する冷却システムが提供する冷却水は、一つ以上の冷源プラグ13と一つ以上の冷源ソケット22を通過して循環冷却を実現し、多機能型コネクター装置において、水と電気で同時に接続を実現し、実際使用の空間を小さくして、実際取り付けの空間問題を解決して、コストを低くすることができる。それと同時に、一つ以上の冷源プラグ13のそれぞれと固定板11を浮動的に接続することにより、冷源プラグ13と冷源ソケット22を接続すると、冷源プラグ13が冷源ソケット22と第一取り付け座12と共に同期に移動できることになり、冷源プラグ13と冷源ソケット22との間に水接続が緩んで液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の際に、多機能型コネクター装置の安定性を大幅に高めることが可能である。
【0052】
本実施形態では、第一取り付け座12における固定板11に向かう一方側に一つ以上の挿入部121が設けられ、固定板11に一つ以上の取り付け穴が設けられており、一つ以上の挿入部121、一つ以上の取り付け穴及び一つ以上の冷源プラグ13が一対一対応しており、冷源プラグ13が挿入部121に穿設され、挿入部121が取り付け穴に穿設され、挿入部121と固定板11との間に少なくとも一つのばね14が押さえられる。挿入部121は、固定板11に近づく方向に沿って外方へ延出して突出すると共に固定板11を貫き通し、冷源プラグ13を挿入部121に接続することにより、冷源プラグ13と第一取り付け座12との間の接続面積が増え、接続が簡便になり、接続の強度が高い。同時に、ばね14により固定板11と第一取り付け座12を浮動的に接続することにより、冷源プラグ13と冷源ソケット22を接続すると、冷源プラグ13が第一取り付け座12と共に同期に移動できることになり、冷源プラグ13と冷源ソケット22とにおいて水接続が緩んで液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の際に多機能型コネクター装置の安定性を大幅に高めることが可能である。
【0053】
第一取り付け座12は、挿入部121を設置しなくてもよい。冷源プラグ13は、挿入部121に接続されなく、直接に固定板11を貫き、第一取り付け座12に接続されてもよい。つまり、固定板11には、一つ以上の取り付け穴が設けられており、一つ以上の取り付け穴が一つ以上の冷源プラグ13と一対一対応し、冷源プラグ13が取り付け穴に穿設されると共に、冷源プラグ13と固定板11との間に少なくとも一つのばね14が押さえられる。ばね14により冷源プラグ13と固定板11を浮動的に接続することにより、冷源プラグ13と冷源ソケット22を接続すると、固定板11が固定して動けない場合に、冷源プラグ13が移動可能であり、冷源プラグ13と冷源ソケット22において、水接続が緩んで液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の際に、多機能型コネクター装置の安定性を大幅に高めることが可能である。同時に、構成が簡単となり、組み立てが簡便である。
【0054】
冷源プラグ13は、差し込みヘッド131と第一接続管132を含み、第一接続管132は、固定板11を貫き通し、第一接続管132と差し込みヘッド131は、それぞれ、第一取り付け座12の両側に密封接続され、差し込みヘッド131は、冷源ソケット22に接続されるためのものであり、第一接続管132は、外部の冷却システムに接続されるためのものである。第一接続管132は、車体内の冷却システムに連通しており、差し込みヘッド131と第一接続管132をそれぞれ第一取り付け座12の両側に密封接続することにより、組み立てと接続が極めて簡便となる。また、冷源プラグ13は、差し込みヘッド131を介して冷源ソケット22に接続される。本実施形態では、差し込みヘッド131と第一接続管132がそれぞれ挿入部121の両側に密封的に螺合接続される。差し込みヘッド131と第一接続管132は、それぞれ、円錐ねじや密封用シールテープにより挿入部121に嵌合して第一取り付け座12と密封接続されることにより、接続が極めて簡便となり、接続強度が高く、密封の状態が良い。そのうち、差し込みヘッド131と第一接続管132との間に隙間があり、差し込みヘッド131と第一接続管132をそれぞれ第一取り付け座12の両側に接続する場合に、互いに干渉してしまうことがなく、第一接続管132、挿入部121及び差し込みヘッド131間の密封性を保証して密封性がIP67という要求を満たすことが可能である。
【0055】
第二取り付け座21における電気コネクタープラグ1に背向する一方側に外方へ突出する一つ以上の取り付け部211が設けられており、冷源ソケット22は、差し込み座221と第二接続管222を含み、差し込み座221と第二接続管222は、それぞれ、取り付け部211の両端に接続され、差し込み座221は、差し込みヘッド131に接続されるためのものである。冷源ソケット22を取り付け部211に接続することにより、冷源ソケット22と第二取り付け座21との間の接続面積が増え、接続が簡便になり、接続強度が高い。同時に、差し込み座221と第二接続管222は、それぞれ、取り付け部211の両端に密封的に螺合接続される。差し込み座221と第二接続管222は、取り付け部211を介して連通が実現され、密封の状態が良い。そのうち、差し込み座221と第二接続管222は、それぞれ、円錐ねじや密封用シールテープにより第二取り付け座21に嵌合して第二取り付け座21と密封接続されることにより、接続が極めて簡便となり、接続強度が高い。差し込み座221と第二接続管222との間に隙間があり、差し込み座221と第二接続管222をそれぞれ第二取り付け座21に接続する場合に、互いに干渉してしまうことがなく、第二接続管222、第二取り付け座21及び差し込み座221間の密封性を保証して、密封性がIP67という要求を満たすことが可能である。多機能型コネクター装置は、水接続の際に、電気コネクタープラグ1における差し込みヘッド131と電気コネクターソケット2における差し込み座221が連通することにより、冷却水による循環冷却が実現される。
【0056】
電気コネクタープラグ1は、第一導電部材15をさらに含み、第一導電部材15は、導電電極柱151を含み、導電電極柱151は、第一取り付け座12に穿設されると共に、導電電極柱151と一つ以上の冷源プラグ13は、間隔をあけて設置される。第一導電部材15は、導電電極柱151と電気コネクターソケット2を電気接続し、導電電極柱151と一つ以上の冷源プラグ13を、間隔をあけて設置することにより、電気コネクタープラグ1における電気接続と水接続を分離させ、多機能型コネクター装置の電気接続の安全性を保証することが可能である。
【0057】
電気コネクターソケット2は、第二導電部材25をさらに含み、第二導電部材25は、第二取り付け座21に穿設されると共に第二導電部材25と一つ以上の冷源ソケット22を、間隔をあけて設置する。第二導電部材25と第一導電部材15とを電気接続可能であることは、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2とを電気接続できる。第二導電部材25と一つ以上の冷源ソケット22を、間隔をあけて設置することにより、多機能型コネクター装置における電気接続と水接続とを分離させ、多機能型コネクター装置の電気接続の安全性を保証することができる。
【0058】
第一導電部材15は、フレキシブル導電部152と導電プラグ153をさらに含み、導電電極柱151は、両端に、それぞれ電気接続端と配線接続端を有しており、電気接続端は、第一取り付け座12の外面に露出する。フレキシブル導電部152は、一方端が配線接続端と浮動的に電気接続される。導電プラグ153は、固定板11に穿設されると共に、導電プラグ153とフレキシブル導電部152の他方端が浮動的に電気接続される。電気接続端は、第二導電部材25と電気接続されるように、第一取り付け座12の外面に露出する。同時に、フレキシブル導電部152そのものは、変形が生じることから、フレキシブル導電部152によって導電プラグ153と導電電極柱151を浮動的に電気接続することができる。多機能型コネクター装置は、電気接続の際に、導電電極柱151が第二導電部材25と共に同期に移動でき、電気接続が無効になってしまうことを効果的に避け、電気接続の際に多機能型コネクター装置の確実性と使用寿命を大幅に強めることが可能である。
【0059】
本実施形態では、第一導電部材15と第二導電部材25は、その数が限定されていない。第一導電部材15と第二導電部材25は、それぞれ、低電圧ソケットと低電圧プラグ及び高電圧ソケットと高電圧プラグとされてもよく、高電圧ソケットが高電圧プラグに組み合わせられ、低電圧ソケットが低電圧プラグと組み合わせられる。そのうち、多機能型コネクター装置は、電気接続の際に、低電圧により高電圧を制御する原理に従って、つまり、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2が接続されている際に、高電圧ソケットと高電圧プラグ間の接続が、低電圧ソケットと低電圧プラグとの接続よりも先であり、低電圧ソケットと低電圧プラグとの接触が完了すると、高電圧ソケットと高電圧プラグとが接触して導電すればよい。電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2とを取り外す際に、低電圧ソケットと低電圧プラグとの切りが高電圧ソケットと高電圧プラグとの切りよりも先であり、低電圧が先に切られると、高電圧を強制で切るように制御することにより、取り外しの際に高電圧ソケットと高電圧プラグとの間に電気アークなどの不良現象が発生してしまうのを効果的に避け、電気接続の際に多機能型コネクター装置の安全上の確実性を大幅に高めることが可能である。
【0060】
第一取り付け座12と固定板11は、浮動的に接続される。本実施形態では、電気コネクタープラグ1は、固定板11によって車体に取り付けられ、電気コネクターソケット2は、第二取り付け座21によって電池端に取り付けられる。そして、固定板11を、同時に第一取り付け座12と冷源プラグ13に浮動的に接続する。電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2は、水接続されると、冷源プラグ13と第一取り付け座12とが冷源ソケット22と共に同期に移動でき、冷源プラグ13と冷源ソケット22において、水接続が緩んで液体が外部へ流し出して飛び散る現象を効果的に避け、水接続の際に多機能型コネクター装置の安定性を大幅に高めることが可能である。
【0061】
電気コネクタープラグ1は、環状Oリング17をさらに含み、環状Oリング17は、第一取り付け座12と固定板11に周設されると共に、環状Oリング17における内壁面の両側は、それぞれ第一取り付け座12と固定板11に接続され、環状Oリング17における電気コネクターソケット2に向かう一方側に外方へ突出する環状当接部171が設けられており、環状当接部171は、連続的に絶え間なく、環状Oリング17に取り囲まれる。環状当接部171は、電気コネクターソケット2に当接するためものである。環状Oリング17は、密封の効果を有する。環状Oリング17は、取り巻き形態によってそれぞれ固定板11と第一取り付け座12に接続されると共に電気コネクターソケット2と密封されることにより、多機能型コネクター装置の防水用密封性が良い。同時に、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2は、環状Oリング17を介して浮動的に電気接続されることにより、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2を電気接続する安定性を一層に保証することができる。
【0062】
環状Oリング17には、一つ以上の仕切り部172をさらに有し、一つ以上の仕切り部172は、両端がそれぞれ環状当接部171に接続されると共に環状当接部171内の空間を一つ以上の密閉空間に仕切って形成する。仕切り部172は、一つ以上の密閉空間を連通させないように、第一取り付け座12と電気コネクターソケット2とに押さえられる。仕切り部172によって第一取り付け座12に取り付けられる冷源プラグ13と第一導電部材15とを離隔させる可能であり、多機能型コネクター装置における電気接続と水接続とを互いに離隔して、電気接続の安全上の安定性を保証することができる。
【0063】
第二取り付け座21における電気コネクタープラグ1に向かう一方側に環状密封溝24が設けられており、環状密封溝24は、連続的に絶え間なく、第二取り付け座21の周囲外縁に取り囲まれる。環状密封溝24は、電気コネクタープラグ1における環状Oリング17に接続されるためのものである。環状密封溝24と環状Oリング17とを互いに組み合わせ、環状Oリング17を環状密封溝24内に密封接続することにより、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2との間の密封性を効果的に強め、多機能型コネクター装置の安全上の確実性を大幅に高めることが可能である。
【0064】
環状密封溝24には、一つ以上の仕切り溝241をさらに有し、一つ以上の仕切り溝241は、両端がそれぞれ環状密封溝24に接続されると共に環状密封溝24内の空間を一つ以上の密閉空間に仕切って形成する。仕切り溝241は、一つ以上の密閉空間を連通させないように、電気コネクタープラグ1の仕切り部172と接続させるためのものである。仕切り溝241と仕切り部172を互いに組み合わせ、仕切り部172を仕切り溝241に密封接続することにより、電気接続と水接続との間を密封するように隔離する効果を達して、電気接続の際に多機能型コネクター装置の安全上の安定性を大幅に高めることが可能である。
【0065】
第一取り付け座12は、少なくとも一つの第一位置決め部16が設けられており、第一位置決め部16は、一方端が第一取り付け座12における電気コネクターソケット2に向かう一方側に接続される。第一位置決め部16は、他方端が電気コネクターソケット2に近づく方向に沿って延出して突出する。第二取り付け座21には、少なくとも一つの第二位置決め部23が設けられており、第二位置決め部23は、一方端が第二取り付け座21における電気コネクタープラグ1に向かう一方側に位置する。第二位置決め部23は、他方端が電気コネクタープラグ1から離れた方向に沿って内方へ窪む。第一位置決め部16と第二位置決め部23は、それぞれ、案内と位置決めの役割を持っていることから、第一位置決め部16と第二位置決め部23とを互いに組み合わせ、第一位置決め部16を第二位置決め部23に挿入することにより、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2を高精度で接続できる。つまり、水接続を実現するように、冷源プラグ13と冷源ソケット22を正確に連通させ、電気接続を実現するように、第一導電部材15と第二導電部材25を正確に接触することにより、多機能型コネクター装置の安定性を高めることが可能である。
【0066】
本実施形態では、第一位置決め部16が突起として構成され、第二位置決め部23が窪みとして構成され、第一位置決め部16と第二位置決め部23とを互いに組み合わせる。勿論、他の実施例では、第一位置決め部16と第二位置決め部23とを互いに組み合わせることも、本発明の保護範囲に含まれる。例えば、第一位置決め部16は、一方端が第一取り付け座12における電気コネクターソケット2に向かう一方側に位置しており、第一位置決め部16は、他方端が電気コネクターソケット2から離れた方向に沿って内方へ窪む。第二位置決め部23は、一方端が第二取り付け座21における電気コネクタープラグ1に向かう一方側に接続され、第二位置決め部23は、他方端が電気コネクタープラグ1に近づく方向に沿って延出して突出する。第一位置決め部16は、窪として構成され、第二位置決め部23が突起として構成され、第一位置決め部16と第二位置決め部23を互いに組み合わせることも、同様に、電気コネクタープラグ1と電気コネクターソケット2とを接続する精度を高めることが可能である。
【0067】
以上、本発明に係る具体的な実施形態を説明したが、当業者にとって理解可能なことは、それらが例示的説明に過ぎず、本発明の原理や趣旨を逸脱しない限り、これらの実施形態について様々な変更や補正が可能である。故に、本発明による保護範囲が特許請求の範囲によって限定される。
【符号の説明】
【0068】
1 電気コネクタープラグ
11 固定板
12 第一取り付け座
121 挿入部
13 冷源プラグ
131 差し込みヘッド
132 第一接続管
14 ばね
15 第一導電部材
151 導電電極柱
152 フレキシブル導電部
153 導電プラグ
16 第一位置決め部
17 環状Oリング
171 環状当接部
172 仕切り部
2 電気コネクターソケット
21 第二取り付け座
211 取り付け部
22 冷源ソケット
221 差し込み座
222 第二接続管
23 第二位置決め部
24 環状密封溝
241 仕切り溝
25 第二導電部材