(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-25
(45)【発行日】2025-01-09
(54)【発明の名称】研磨物品及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
B24D 7/06 20060101AFI20241226BHJP
B24D 3/18 20060101ALI20241226BHJP
B24D 3/04 20060101ALI20241226BHJP
B24D 3/06 20060101ALI20241226BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
B24D7/06
B24D3/18
B24D3/04
B24D3/06 Z
H01L21/304 622F
H01L21/304 631
(21)【出願番号】P 2022534267
(86)(22)【出願日】2021-01-05
(86)【国際出願番号】 US2021012194
(87)【国際公開番号】W WO2021141904
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-06-06
(32)【優先日】2020-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391010770
【氏名又は名称】サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド
(73)【特許権者】
【識別番号】507169495
【氏名又は名称】サン-ゴバン アブラジフ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴェダンタム、ラムヌジャム
(72)【発明者】
【氏名】テンペレリ、アレクサンドル
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】特許第4216025(JP,B2)
【文献】国際公開第2009/046091(WO,A1)
【文献】特開平11-207635(JP,A)
【文献】特開平10-151571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24D 7/06
B24D 3/18
B24D 3/04
B24D 3/06
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面を有する基板と;
前記第1の表面に取り付けられた複数の研磨体と、
を含む研磨物品であって、
しかも、前記複数の研磨体は:
ガラス質結合材料を含む第1の研磨体;および
金属結合材料を含む第2の研磨体
を含み、
しかも、前記第1の研磨体および前記第2の研磨体は、異なる少なくとも1つの研磨特性を有し、しかも、前記研磨特性は、結合組成、結合量、気孔率含有量、孔径分布、平均孔径、平均研磨粒子径、研磨粒子組成、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択され、前記第1の研磨体は前記第2の研磨体から離間して配置されており、
前記複数の研磨体は、前記第1の研磨体と前記第2の研磨体とを交互に配置することを含み、
前記研磨物品は、0.08cc以上で0.4cc以下の前記第1の研磨体と前記第2の研磨体との間の摩耗率の差を有する、研磨物品。
【請求項2】
前記第1の研磨体は、下記:
前記第1の研磨体の総体積に対して、少なくとも12vol%で28vol%以下の第1の含有量の超砥粒;
前記第1の研磨体の総体積に対して、少なくとも52vol%で68vol%以下の第1の含有量の気孔率;および
前記第1の研磨体の総体積に対して、少なくとも6vol%で18vol%以下の第1の含有量の結合材料であって、ガラス質材料を含む結合材料、
を含む、請求項1記載の研磨物品。
【請求項3】
前記研磨物品は、下記:
最大荷重時の平均圧縮応力が50MPa以上で500MPa以下であること、を有する、請求項1に記載の研磨物品。
【請求項4】
最大荷重時の平均圧縮応力が少なくとも50MPaであることを特徴とする、請求項1に記載の研磨物品。
【請求項5】
最大荷重時の平均圧縮応力が500MPa以下であることを特徴とする、請求項1に記載の研磨物品。
【請求項6】
前記第1の研磨体は、少なくとも0.08ccの摩耗率指数を含むことを特徴とする、請求項1記載の研磨物品。
【請求項7】
前記第1の研磨体は、1.0cc以下の摩耗率指数を含むことを特徴とする、請求項1記載の研磨物品。
【請求項8】
前記第2の研磨体は、少なくとも0.25ccの摩耗率指数を含むことを特徴とする、請求項1記載の研磨物品。
【請求項9】
前記第2の研磨体は、1.0cc以下の摩耗率指数を含むことを特徴とする、請求項1記載の研磨物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
以下は、研磨物品(研磨用物品)、特に結合された研磨剤セグメントを含む研磨物品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
背景技術
鋸引き、穴開け、研磨、清掃、彫刻、研削など、ワークピースから材料を除去する一般的な機能を持つ様々な研磨工具が、過去一世紀にわたって様々な産業向けに開発されてきた。電子デバイスの製造では、ウェーハの表面を研削して、その上に電子デバイスを蒸着するための準備をすることがある。また、電子デバイスの形成後、ダイシングの前にウェーハの裏面を研削することもある。一般に、ある種の研削処理を行うために利用される物品は砥石であり、砥石は一般に研磨セグメントを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
業界では、研削性能を向上させることができる砥石材料の改良が求められ続けている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図面の簡単な記述
本開示は、添付の図面を参照することによって、よりよく理解され、その多数の特徴および利点が当業者に明らかにされ得る。
【
図1】
図1は、実施形態に係る研磨物品の一部を示す説明図を含む。
【
図2】
図2は、実施形態に係る研磨物品の一部を示す説明図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0005】
好ましい実施形態の詳細な説明
図と組み合わせた以下の説明は、本明細書で提供される教示を理解するのを助けるために提供される。以下の開示は、本教示の特定の実施および実施形態に焦点を当てる。この焦点は、教示を説明するのを助けるために提供され、教示の範囲または適用性を制限するものとして解釈されるべきではない。しかしながら、他の教示を本願で確実に使用することができる。
【0006】
本明細書で使用されるように、用語「備える」、「構成する」、「含む」、「包含する」、「有する」、「含む」、又はその他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、特徴のリストから構成される方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるものではなく、明示的にリストされていない他の特徴又は当該方法、物品、又は装置に固有の特徴を含んでもよい。さらに、明示的に反対を表明しない限り、「または」は包括的な「または」を指し、排他的な「または」を指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真(または存在)でBが偽(または存在しない)、Aが偽(または存在しない)でBが真(または存在)、AおよびBの両方が真(または存在)。
【0007】
また、「1つ」または「1つの」の使用は、本明細書に記載される要素および構成要素を説明するために採用される。これは、単に便宜上、および本発明の範囲の一般的な感覚を与えるために行われるものである。本明細書は、そうでないことが明らかでない限り、1つまたは少なくとも1つを含み、単数形は複数形も含み、またはその逆もまた含むと読むべきである。例えば、本明細書において、単一の項目が記載されている場合、単一の項目の代わりに複数の項目が使用されてもよい。同様に、本明細書において2つ以上の項目が記載されている場合、1つの項目をその2つ以上の項目に置き換えて使用することができる。
【0008】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の通常の技術者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。材料、方法、および実施例は、例示に過ぎず、限定することを意図していない。特定の材料および処理行為に関する特定の詳細が記載されていない限り、かかる詳細は、製造技術内の参考書および他の情報源に見出され得る従来のアプローチを含むことができる。
【0009】
以下、研磨物品、より詳細には、1つ以上の研磨体、特に、異なる研磨特性を有する研磨体を含む研磨物品を対象とする。研磨体は、結合材料の三次元体積内に含まれる研磨粒子を有する、結合研磨体の形態であることができる。研磨物品は、被研磨物を研磨するのに適していてもよく、特に、硬質材料、より詳細には、サファイア又は炭化ケイ素ウェーハのような硬質単結晶材料の研磨に適している。
【0010】
本明細書の実施形態の研磨物品は、特定の材料除去作業において利用することができる。例えば、研磨物品は、研磨物品を1つ又は複数のウェーハに対して相対的に移動させることによって1つ又は複数のウェーハから同時に材料を除去する工程を含む材料除去作業において利用することができる。特定の実施態様では、研磨物品を1つ以上のウェーハに対して相対的に移動させる工程は、静止位置に保持され得る1つ以上のウェーハに対して研磨物品を相対的に回転させることを含むことができる。他の実施態様では、研磨物品を1つ以上のウェーハに対して相対的に移動させる工程は、複数のウェーハを研磨物品に対して相対的に回転させることを含むことができ、このウェーハは静止した位置に保持されてもよい。このようなプロセスにおいて、研磨物品間の相対的な移動は、研磨物品及び/又は1つ以上のウェーハの互いに対する相対的な移動を含むことができることが理解されるであろう。
【0011】
実施形態において、研磨物品100は、基板101の主要な平面表面102に結合された第1の研磨体103及び第2の研磨体104を含むことができる。実施形態では、研磨物品は、複数の第1の研磨体103及び複数の第2の研磨体104を含む複数の研磨体を含むことができる。
【0012】
実施形態において、第1の研磨体及び第2の研磨体は、異なる少なくとも1つの研磨特性を有することができ、研磨特性は、結合組成、結合量、気孔率含有量、孔径分布、平均孔径、平均研磨粒子径、研磨粒子組成、又はそれらの任意の組み合わせの群から選択される。第1の研磨体及び第2の研磨体について特定の特性を選択することで、研磨物品の性能を向上させることができると考えられている。
【0013】
一実施形態において、第1の研磨体は、結合材料中の研磨粒子を含むことができる。
【0014】
実施形態において、第1の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の種類の研磨粒子を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、酸化物、炭化物、窒化物、硼化物、ダイヤモンドを含む研磨粒子を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、超砥粒を含んでなる研磨粒子を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、ダイヤモンドを含む研磨粒子を含むことができる。
【0015】
実施形態では、第1の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る研磨粒子の特定の含有量を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも10vol%、又は第1の研磨体の総体積に対して少なくとも12vol%又は少なくとも14vol%又は少なくとも16vol%又は少なくとも18vol%又は少なくとも20vol%の砥粒の第1の含有量を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して30vol%以下の研磨粒子の第1の含有量、又は第1の研磨体の総体積に対して28vol%以下又は26vol%以下又は24vol%以下又は22vol%以下の研磨粒子を含むことができる。研磨粒子の第1の含有量は、例えば、少なくとも12vol%かつ24vol%以下、または少なくとも18vol%かつ22vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値との間のいずれであってもよいことが理解されよう。
【0016】
実施形態において、第1の研磨体は、研磨物品の改善された性能及び/又は製造を促進し得る特定の気孔率を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも50vol%又は少なくとも52vol%又は少なくとも54vol%又は少なくとも56vol%又は少なくとも58vol%の気孔率を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して、70vol%以下、68vol%以下、又は66vol%以下、又は64vol%以下、又は62vol%以下の気孔率を含むことができる。第1の研磨体の気孔率は、例えば、少なくとも50vol%かつ66vol%以下、又は少なくとも52vol%かつ70vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間にあることができることが理解されよう。
【0017】
実施形態では、第1の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の結合材料を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、ガラス質結合材料、金属結合材料、又は樹脂結合材料を含む結合材料を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、ガラス質結合材料を含む結合材料を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、ガラス質結合材料を含む結合材料を含むことができる。
【0018】
実施形態では、第1の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る結合材の特定の含有量を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも5vol%又は少なくとも6vol%又は少なくとも8vol%又は第1の研磨体の総体積に対して少なくとも10vol%の結合材の第1の含有量を含むことができる。実施形態では、第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して20vol%以下、又は18vol%以下、又は16vol%以下、又は14vol%以下の結合材料の第1の含有量を含むことができる。結合材料の第1の含有量は、例えば、少なくとも5vol%及び20vol%以下、又は少なくとも6vol%及び18vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間であってもよいことが理解されるであろう。
【0019】
実施形態において、第1の研磨体は、充填剤を含んでもよい。実施形態において、第1の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定のタイプのフィラーを含んでもよい。実施形態において、第1の研磨体は、微粒子、繊維、無機材料、有機材料、又はそれらの組み合わせを含む充填材を含んでもよい。実施形態において、第1の研磨体は、耐摩耗性粒子を含む充填材を含んでもよい。実施形態において、第1の研磨体は、タングステン、鉄、チタン、ダイヤモンド、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物、又はこれらの組み合わせを含むフィラーを含んでもよい。実施形態において、第1の研磨体は、アルミナ球体を含むフィラーを含んでもよい。
【0020】
実施形態において、第1の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の含有量の充填剤を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、少なくとも0.5vol%、少なくとも1vol%、少なくとも2vol%、少なくとも4vol%、又は少なくとも6vol%のフィラーの第1の含有量を含むことができる。実施形態において、第1の研磨体は、20vol%以下、18vol%以下、16vol%以下、14vol%以下、又は12vol%以下のフィラーの第1の含有量を含むことができる。フィラーの第1の含有量は、例えば、少なくとも1vol%及び20vol%以下、又は少なくとも6vol%及び18vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間であってもよいことが理解されるであろう。
【0021】
実施形態において、第2の研磨体は、結合材料中の研磨粒子を含むことができる。
【0022】
実施形態において、第2の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の種類の研磨粒子を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、酸化物、炭化物、窒化物、硼化物、ダイヤモンドを含む研磨粒子を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、超砥粒を含んでなる研磨粒子を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、ダイヤモンドを含む研磨粒子を含むことができる。
【0023】
実施形態では、第2の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る研磨粒子の特定の含有量を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも0.5vol%又は第2の研磨体の総体積に対して少なくとも1vol%の研磨粒子の第2の含有量を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して8vol%以下、又は7vol%以下、又は6vol%以下、又は5vol%以下、又は4vol%以下、又は3vol%以下の第2の砥粒含有量を含むことができる。研磨粒子の第2の含有量は、例えば、少なくとも0.5vol%かつ7vol%以下、または少なくとも1vol%かつ6vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間であってもよいことが理解されるであろう。
【0024】
実施形態において、第2の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の気孔率を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して45vol%、又は少なくとも50%又は少なくとも55vol%又は少なくとも60vol%又は少なくとも63vol%又は少なくとも66vol%、第2の研磨体の総体積に対して気孔率を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して80vol%以下、又は78vol%以下、又は75vol%以下、及び72vol%以下、又は70vol%以下の気孔率を含むことができる。第2の研磨体の気孔率は、例えば、少なくとも50vol%かつ78vol%以下、又は少なくとも55vol%かつ70vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値との間のいずれであってもよいことが理解されよう。
【0025】
実施形態では、第2の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る結合材の特定の含有量を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも20vol%、又は少なくとも22vol%、又は少なくとも25vol%、又は少なくとも28vol%の結合材料の第2の含有量を含むことができる。実施形態では、第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して45vol%以下、又は40vol%以下、又は38vol%以下、又は36vol%以下、又は32vol%以下の結合材料の第2の含有量を含むことができる。結合材料の第2の含有量は、例えば、少なくとも20vol%及び40vol%以下、又は少なくとも22vol%及び45vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間であってもよいことが理解されるであろう。
【0026】
実施形態において、第2の研磨体は、充填剤を含んでもよい。実施形態において、第2の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定のタイプのフィラーを含んでもよい。実施形態において、第2の研磨体は、微粒子、繊維、無機材料、有機材料、又はそれらの組み合わせを含む充填材を含んでもよい。実施形態において、第2の研磨体は、耐摩耗性粒子を含む充填材を含んでもよい。実施形態において、第2の研磨体は、タングステン、鉄、チタン、ダイヤモンド、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物、又はこれらの組み合わせを含むフィラーを含んでもよい。実施形態において、第2の研磨体は、アルミナ球体を含むフィラーを含んでもよい。
【0027】
実施形態では、第2の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の含有量の充填剤を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して10vol%以下、又は第2の研磨体の総体積に対して8vol%以下、又は第2の研磨体の総体積に対して6vol%以下、又は第2の研磨体の総体積に対して4vol%以下、又は2vol%以下のフィラー含有量を含むことができる。実施形態において、第2の研磨体は、第2の研磨体がフィラーを含まない、フィラーフリーであってよい。フィラーの第2の含有量は、例えば、少なくとも1vol%及び20vol%以下、又は少なくとも6vol%及び18vol%以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値の間のいずれであってもよいことが理解されよう。
【0028】
実施形態において、第1の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の摩耗率指数を有することができる。摩耗率指数は、研磨体の同じ材料から形成されたパックを炭化ケイ素紙(320グリット)に対して30Nの力で5秒間回転させ(150RPM)、除去された材料の量を測定することによって決定することができる。実施形態において、第1の研磨体は、少なくとも0.05ccまたは少なくとも0.06ccまたは少なくとも0.07ccまたは少なくとも0.08ccまたは少なくとも0.09ccまたは少なくとも0.10ccの摩耗率指数を有することが可能である。実施形態において、第1の研磨体は、1.0cc以下、0.90cc以下、0.80cc以下、0.60cc以下、0.50cc以下、0.40cc以下、0.30cc以下、0.20cc以下の摩耗率指数を有することが可能である。第1の研磨体の摩耗率指数は、例えば、少なくとも0.1ccと0.9cc以下とを含むがこれに限定されない、上述の最小値と最大値との間のいずれであってもよいことが理解されよう。
【0029】
実施形態において、第2の研磨体は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を促進し得る特定の摩耗率指数を有することができる。実施形態において、第2の研磨体は、少なくとも0.25cc又は少なくとも0.26cc又は少なくとも0.27cc又は少なくとも0.28cc又は少なくとも0.29cc又は少なくとも0.30ccの摩耗率指数を有することができる。実施形態において、第2の研磨体は、1.0cc以下、0.90cc以下、0.80cc以下、0.60cc以下、0.50cc以下の大きさの摩耗率指数を有し得る。第2の研磨体の摩耗率指数は、例えば、少なくとも0.25ccと0.9cc以下とを含むがこれに限定されない、上述の最小値と最大値との間のいずれであってもよいことが理解されよう。
【0030】
実施形態において、研磨物品は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を容易にし得る、第1の研磨体と第2の研磨体との間の特定の摩耗率の差を有することができる。実施形態において、摩耗率の差は、少なくとも0.08cc又は少なくとも0.10cc又は少なくとも0.15cc又は少なくとも0.18cc又は少なくとも0.20ccであり得る。実施形態において、摩耗率の差は、少なくとも5%、少なくとも10%、又は少なくとも15%とすることができる。実施形態において、摩耗率の差は、1.0cc以下、0.90cc以下、0.80cc以下、0.60cc以下、0.50cc以下、0.40cc以下とすることができる。一実施形態では、摩耗率の差は、低い方の摩耗率の200%以下とすることができる。摩耗率の差は、例えば、少なくとも少なくとも0.08cc及び下限摩耗率の200%以下を含むがこれに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間であってもよいことが理解されよう。
【0031】
実施形態において、研磨物品は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を容易にし得る、第1の研磨体と第2の研磨体との間の特定の摩耗率の差を有することができる。実施形態において、摩耗率の差は、少なくとも0.08cc又は少なくとも0.10cc又は少なくとも0.15cc又は少なくとも0.18cc又は少なくとも0.20ccであり得る。実施形態において、摩耗率の差は、少なくとも5%、少なくとも10%、又は少なくとも15%とすることができる。実施形態において、摩耗率の差は、1.0cc以下、0.90cc以下、0.80cc以下、0.60cc以下、0.50cc以下、0.40cc以下とすることができる。一実施形態では、摩耗率の差は、低い方の摩耗率の200%以下とすることができる。摩耗率の差は、例えば、少なくとも少なくとも0.08cc及び下限摩耗率の200%以下を含むがこれに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間であってもよいことが理解されよう。
【0032】
実施形態において、研磨物品は、研磨物品の改良された性能及び/又は製造を容易にし得る、最大荷重における特定の平均圧縮応力を有することができる。実施形態において、最大荷重における平均圧縮応力は、少なくとも50MPa又は少なくとも60MPa又は少なくとも70MPa又は少なくとも80MPaaa又は少なくとも90MPa又は少なくとも100MPa又は少なくとも110MPa又は少なくとも120MPa又は少なくとも130MPa又は少なくとも140MPa又は少なくとも150とすることができる。実施形態において、最大荷重における平均圧縮応力は、450MPa以下、400MPa以下、380MPa以下、350MPa以下、320MPa以下、300MPa以下、280MPa以下、250MPa以下、220MPa以下、及び200MPa以下とすることが可能である。最大荷重時の平均圧縮応力は、例えば、少なくとも少なくとも50MPAおよび200MPaを超えないことを含むが、これに限定されない、上述の最小値と最大値との間のいずれであってもよいことが理解されよう。
【0033】
第1の研磨体及び第2の研磨体は、
図1又は
図2のいずれかに提供されるように、互いに対して径方向に交互に配置することができる。
図1または
図2のいずれかに提供されるように、第1の研磨体および第2の研磨体を互いに対して半径方向に交互に配置することができる。研磨体の他の配置を利用することができることは理解されよう。例えば、第1および第2ボディの交互のグループ分けを有することが好適であり得る。第1のグルーピングが複数の第1の研磨体を含み、第2のグルーピングが複数の第2の研磨体を含み、グルーピングが互いに対して交互になるようなものである。グルーピングは、任意の数の研磨体を含むことができる。第1の研磨体のグルーピングは、第2の研磨体のグルーピングと同じ数の研磨体を有することができ、又は異なる数の研磨体を有することができる。グループ内の研磨体は、その間に異なる種類の他の研磨体が介在することなく、互いにすぐに隣接していることができる。研磨体は、ランダムに配置されてもよい。研磨体は、ランダムに配向されてもよいし、非ランダムに配向されてもよい。非ランダムな配向の非限定的な例としては、
図2の扇状配向及び
図1の円周方向配向が挙げられる。
【0034】
実施形態では、複数の第1の研磨体は、第1の表面積SA1を提供することができ、複数の第2の研磨体は、第2の研磨表面積SA2を提供する。実施形態において、研磨物品は、研磨物品の改善された性能及び/又は製造を提供するSA1/SA2の特定の比を含むことができる。実施形態において、SA1/SA2は、少なくとも0.1、又は少なくとも0.2、又は少なくとも0.3、又は少なくとも0.4、又は少なくとも0.5とすることができる。実施形態において、SA1/SA2は、10以下、または9以下、または8以下、または7以下、または6以下、または5以下とすることができる。SA1/SA2は、例えば、少なくとも0.1及び10以下、少なくとも0.3及び7以下、又は少なくとも0.5及び8以下を含むがこれらに限定されない、上述の最小値と最大値のいずれかの間にあることができることが理解されるであろう。
【0035】
多くの異なる態様および実施形態が可能である。それらの態様および実施形態のいくつかが本明細書に記載されている。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様および実施形態が例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙する実施形態のうちのいずれか1つ以上に従ってもよい。
【0036】
実施形態
実施形態1.
基板に結合された第1の研磨体を含む研磨物品であって、該第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも10vol%、30vol%以下の研磨粒子の第1の含有量;第1の研磨体の総体積に対して少なくとも50vol%、70vol%以下の多孔性の第1の含有量;第1の研磨体の総体積に対して少なくとも5vol%、20vol%以下の結合材の第1の含有量(結合材がガラス質材料を含む)を含み;及び基板に結合した第2の研磨体を含み、第2の研磨体が:金属を含む結合材;および、第1の研磨体の研磨粒子の第1の含有量とは異なる第2の研磨体中の研磨粒子の第2の含有量;第1の研磨体の気孔率の第1の含有量とは異なる第2の研磨体中の気孔率の第2の含有量;または第1の研磨体の結合材の第1の含有量とは異なる第2の研磨体中の結合材の第2の含有量のうちの少なくとも1つを含んでいる、研磨物品。
【0037】
実施形態2.
基板に結合された第1の研磨体を含む研磨物品であって、第1の研磨体は、砥粒と、ガラス質材料を含む結合材とを含む研磨粒子を含み、基板に結合された第2の研磨体を含み、第2の研磨体は、砥粒と、少なくとも一つの非ガラス相材料を含む結合材とを含む研磨粒子を含み、第1の研磨体と第2の研磨体との摩耗率の差が少なくとも0.08ccである、研磨物品。
【0038】
実施形態3.
第1表面を含む基板と;第1表面に取り付けられた複数の研磨体を含む研磨物品であって、複数の研磨体が、第1の研磨体;及び第2の研磨体を含み、第1の研磨体及び第2の研磨体は、異なる少なくとも1つの研磨特性を有し、研磨特性は、結合組成、結合量、気孔率内容、孔径分布、平均孔径、平均研磨粒子径、研磨粒子組成、又はそれらの任意の組み合わせの群から選択され、複数の研磨体は、第1の研磨体と第2の研磨体との交互配置を含む、研磨物品。
【0039】
実施形態4.
第1の表面を含む基板;第1の表面に取り付けられた複数の研磨体を含む研磨物品であって、複数の研磨体は、第1の研磨体;及び第2の研磨体を含み、第1の研磨体及び第2の研磨体は、異なる少なくとも1つの研磨特性を有し、研磨特性は、結合組成、結合量、気孔率含有量、孔径分布、平均孔径、平均研磨粒子径、研磨粒子組成、又はそれらの任意の組み合わせの群から選択され、第1の研磨体及び第2の研磨体は、第1の研磨体と第2の研磨体間の摩耗率の差が少なくとも0.08cc;および最大荷重時の平均圧縮応力が少なくとも50MPaである、研磨物品。
【0040】
実施形態5.
第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも12vol%、28vol%以下の研磨粒子の第1の含有量と、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも52vol%、68vol%以下の多孔性の第1の含有量と、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも6vol%、18vol%以下の結合材料の第1の含有量とを含み、結合材料がガラス質材料を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0041】
実施形態6.
第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも10vol%、又は第1の研磨体の総体積に対して少なくとも12vol%又は少なくとも14vol%又は少なくとも16vol%又は少なくとも18vol%又は少なくとも20vol%の研磨粒子の第1の含有量を含む、先のいずれかの実施形態に記載の研磨物品。
【0042】
実施形態7.
第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して30vol%以下、又は28vol%以下、又は26vol%以下、又は24vol%以下、又は22vol%以下の研磨粒子の第1の含有量を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0043】
実施形態8.
第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して、少なくとも50vol%又は少なくとも52vol%又は少なくとも54vol%又は少なくとも56vol%又は少なくとも58vol%の多孔性の第1の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0044】
実施形態9.
第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して、70vol%以上68vol%以下、又は66vol%以上64vol%以下、又は62vol%以下の多孔性の第1の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0045】
実施形態10.
第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して少なくとも5vol%又は少なくとも6vol%又は少なくとも8vol%又は第1の研磨体の総体積に対して少なくとも10vol%の結合材料の第1の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0046】
実施形態11.
第1の研磨体は、第1の研磨体の総体積に対して20vol%以下または18vol%以下または16vol%以下または14vol%以下の結合材料の第1の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0047】
実施形態12.
第1の研磨体は、少なくとも0.5vol%または少なくとも1vol%または少なくとも2vol%または少なくとも4vol%または少なくとも6vol%のフィラーの第1の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0048】
実施形態13.
第1の研磨体は、20vol%以下または18vol%以下または16vol%以下または14vol%以下または12vol%以下のフィラーの第1の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0049】
実施形態14.
第1の研磨体は、微粒子、繊維、無機材料、有機材料、またはそれらの組み合わせを含むフィラーを含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0050】
実施形態15.
第1の研磨体は、耐摩耗性粒子を含むフィラーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0051】
実施形態16.
第1の研磨体は、タングステン、鉄、チタン、ダイヤモンド、炭化物、窒化物、ホウ化物、酸化物、又はそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される充填剤を含む、先のいずれかの実施形態に記載の研磨物品。
【0052】
実施形態17.
第1の研磨体は、アルミナ球体を含む充填材を含む、前記実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0053】
実施形態18.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも0.5vol%、8vol%以下の研磨粒子の第2の含有量と、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも45vol%、80vol%以下の多孔性の第2の含有量と、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも20vol%、45vol%以下の結合材の第2の含有量とを含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0054】
実施形態19.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも0.5vol%又は第2の研磨体の総体積に対して少なくとも1vol%の研磨粒子の第2の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0055】
実施形態20.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して8vol%以下、又は7vol%以下、又は6vol%以下、又は5vol%以下、又は4vol%以下、又は3vol%以下の研磨粒子の第2の含有量を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0056】
実施形態21.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも45vol%、又は少なくとも50%又は少なくとも55vol%又は少なくとも60vol%又は少なくとも63vol%又は少なくとも66vol%、及び第2の研磨体の総体積に対して第2の多孔性の含有量を含む、先の実施形態のいずれかの研磨用品。
【0057】
実施形態22.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して80vol%以下、又は78vol%以下、又は75vol%以下、及び72vol%以下、又は70vol%以下の第2の多孔性の含有量を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0058】
実施形態23.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して少なくとも20vol%又は少なくとも22vol%又は少なくとも25vol%又は少なくとも28vol%の結合材料の第2の含有量を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0059】
実施形態24.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して45vol%以下、又は40vol%以下、又は38vol%以下、又は36vol%以下、又は32vol%以下の結合材料の第2の含有量を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0060】
実施形態25.
第2の研磨体は、第2の研磨体の総体積に対して10vol%以下、又は第2の研磨体の総体積に対して8vol%以下、又は第2の研磨体の総体積に対して6vol%以下、又は第2の研磨体の総体積に対して4vol%以下、又は2vol%以下の第2の充填剤含有量を含む、先の実施形態のいずれかの研磨用品。
【0061】
実施形態26.
第2の研磨体はフィラーを含まない、先行する実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0062】
実施形態27.
第2の研磨体は、微粒子、繊維、無機材料、有機材料、またはそれらの組み合わせを含む充填材を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0063】
実施形態28.
第2の研磨体は、耐摩耗性粒子を含む充填材を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0064】
実施形態29.
第2の研磨体は、タングステン、鉄、チタン、ダイヤモンド、炭化物、窒化物、ホウ化物、酸化物、又はそれらの任意の組み合わせを含む群から選択されるフィラーを含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0065】
実施形態30.
第2の第1の研磨体は、アルミナ球体を含むフィラーを含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0066】
実施形態31.
研磨物品は、第1の研磨体と第2の研磨体との間の摩耗率の差が少なくとも0.08ccであり、1.0cc以下であり、最大荷重における平均圧縮応力が少なくとも50MPaであり、500MPa以下である、先行実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0067】
実施形態32.
第1の研磨体の結合材料は、ガラス質結合材料、金属結合材料、または樹脂結合材料を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0068】
実施形態33.
第1の研磨体の結合材料は、ガラス質結合材料を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0069】
実施形態34.
第1の研磨体の結合材料は、金属結合材料を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0070】
実施形態35.
第1の研磨体の結合材料は、樹脂結合材料を含む、前記実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0071】
実施形態36.
前記第1の研磨体の結合材は、ガラス質結合材を含む、前記実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0072】
実施形態37.
第1の研磨体は、少なくとも0.05cc又は少なくとも0.06cc又は少なくとも0.07cc又は少なくとも0.08cc又は少なくとも0.09cc又は少なくとも0.10ccの摩耗率指数を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0073】
実施形態38.
第1の研磨体は、1.0cc以下、0.90cc以下、0.80cc以下、0.60cc以下、0.50cc以下、0.40cc以下、0.30cc以下、0.20cc以下の摩耗率指数を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0074】
実施形態39.
第2の研磨体の結合材料は、ガラス質結合材料、金属結合材料、または樹脂結合材料を含む、前記実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0075】
実施形態40.
第2の研磨体の結合材料は、ガラス質結合材料を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0076】
実施形態41.
第2の研磨体の結合材料は、非ガラス質結合材料を含む、前記実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0077】
実施形態42.
第2の研磨体の結合材料は、金属結合材料を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0078】
実施形態43.
前記第2の研磨体の結合材料は、樹脂結合材料を含む、前記実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0079】
実施形態44.
第2の研磨体の結合材料は、金属結合材料を含む、前記実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0080】
実施形態45.
第2の研磨体は、少なくとも0.25cc又は少なくとも0.26cc又は少なくとも0.27cc又は少なくとも0.28cc又は少なくとも0.29cc又は少なくとも0.30ccの摩耗率指数を含む、先の実施形態のいずれかの研磨用品。
【0081】
実施形態46.
第2の研磨体は、1.0cc以下または0.90cc以下または0.80cc以下または0.60cc以下または0.50cc以下の摩耗率指数を含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0082】
実施形態47.
第1の研磨体と第2の研磨体との間の摩耗率の差は、低い方の摩耗率の200%よりも大きくない、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0083】
実施形態48.
第1の研磨体と第2の研磨体との間の摩耗率の差は、少なくとも5%または少なくとも10%または少なくとも15%である、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0084】
実施形態49.
第1の研磨体と第2の研磨体との間の摩耗率の差は、少なくとも0.08ccまたは少なくとも0.10ccまたは少なくとも0.15ccまたは少なくとも0.18ccまたは少なくとも0.20ccである、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0085】
実施形態50.
第1の研磨体と第2の研磨体との間の摩耗率の差は、1.0ccより大きくないか、0.90ccより大きくないか、0.80ccより大きくないか、0.60ccより大きくないか、0.50ccより大きくないか、0.40ccより大きくない、いずれかの先の実施形態の研磨物品。
【0086】
実施形態51.
第1の研磨体は、最大荷重における平均圧縮応力が、少なくとも50MPaまたは少なくとも60MPaまたは少なくとも70MPaまたは少なくとも80MPaまたは少なくとも90MPaまたは少なくとも100MPaまたは少なくとも110MPaまたは少なくとも120MPaまたは少なくとも130MPaまたは少なくとも140MPaまたは少なくとも150MPaを含む、先の実施形態のいずれかの研磨物品。
【0087】
実施形態52.
第1の研磨体は、最大荷重における平均圧縮応力が450MPa以下、400MPa以下、380MPa以下、350MPa以下、320MPa以下、300MPa以下、280MPa以下、250MPa以下、220MPa以下、及び200MPa以下を含む、先のいずれかの実施形態に記載の研磨物品。
【0088】
実施形態53.
基板の主要な平面表面に取り付けられた複数の研磨体をさらに含み、複数の研磨体は、複数の第1の研磨体及び複数の第2の研磨体を含み、第1の研磨体及び第2の研磨体は、互いに対して放射状に交互に配置されている、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0089】
実施形態54.
基板の主要な平面表面に取り付けられた複数の研磨体をさらに備え、複数の研磨体は、複数の第1の研磨体及び複数の第2の研磨体を含み、複数の第1の研磨体は、第1の研磨表面積SA1を提供し、複数の第2の研磨体は、第2の研磨表面積SA2を提供し、第2の研磨表面積に対する第1の研磨表面積、SA1/SA2が、少なくとも0.1、または少なくとも0.2、または少なくとも0.3、または少なくとも0.4、または少なくとも0.5である。
【0090】
実施形態55.
基板の主要な平面表面に取り付けられた複数の研磨体をさらに備え、複数の研磨体は、複数の第1の研磨体及び複数の第2の研磨体を含み、前記実施形態のいずれかの研磨物品であって、前記複数の研磨体は、複数の第1の研磨体及び複数の第2の研磨体を含む、研磨物品。複数の第1の研磨体は、第1の研磨表面積SA1を提供し、複数の第2の研磨体は、第2の研磨表面積SA2を提供し、第1の研磨表面積から第2の研磨表面積までのSA1/SA2は、10以下、または9以下、または8以下、または7以下、または6以下、または5以下である、方法である。
【0091】
実施形態56.
複数の研磨体は、第1の研磨体及び第2の研磨体のランダムな配置を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0092】
実施形態57.
複数の研磨体は、第1の研磨体及び第2の研磨体の非ランダムな配置を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0093】
実施形態58.
複数の研磨体は、第1の研磨体及び第2の研磨体の交互配置を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0094】
実施形態59.
第1の研磨体の研磨粒子は、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、ダイヤモンドを含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0095】
実施形態60.
第1の研磨体の研磨粒子は、超研磨粒子を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0096】
実施形態61.
第1の研磨体の研磨粒子は、ダイヤモンドを含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0097】
実施形態62.
第2の研磨体の研磨粒子が、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、ダイヤモンドを含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0098】
実施形態63.
第2の研磨体の研磨粒子は、超研磨粒子を含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0099】
実施形態64.
第2の研磨体の研磨粒子は、ダイヤモンドを含む、先の実施形態のいずれかに記載の研磨物品。
【0100】
例
以下の材料と工程を経て、タイプ2A2TSのホイール形状の研磨材を作製した。
【0101】
粉末金属合金と非ヨウ素化塩(Shaw's, Inc., Worcester, Mass.から入手)を金属合金:塩の重量比65:35で最初に混合することにより、複数の金属結合型研磨体を形成した。塩は、約74~約210ミクロン(すなわち、200 U.S. Meshより粗く、70 U.S. Meshより細かい)の範囲の粒度分布を有していた。
【0102】
粉末金属合金は、約40~45wt%の銅粉(Sintertech International Marketing Corp, Ghent, N.Y.から入手したDendritic FSグレード、粒度-325メッシュ、)、約4~10重量%のリン/銅粉(New Jersey Zinc Company, Palmerton, Pa.から入手したグレード1501、粒子サイズ-325メッシュ、)、および約47~53重量%の錫粉(Alcan Metal Powders, Inc, Elizabeth, N.Jから入手したグレードMD115、粒子サイズ-100/+325メッシュ、最大0.5%、)のブレンドを含むものだった。
【0103】
Warrant ABC SuperAbrasivesミクロンサイズのダイヤモンドとして入手可能で、約3~約6ミクロンの粒度分布を有する約1~4wt%のダイヤモンド研磨剤を、金属合金/塩混合物に添加した。この混合物は、均一になるまで混合された。
【0104】
次に、この混合物を等しい部分に分け、各部分をグラファイト型に入れ、各本体が理論密度の95%を超える目標密度になるまで、約400~410℃で約8~13分間、約20~25MPaでホットプレスした。冷却後、塩分を除去するために、各本体を沸騰水中に約45分間浸漬した。その後、脱イオン水(DI)で洗浄した。その後、重量減少およびエネルギー分散型X線(EDX)測定により、実質的にすべての塩がセグメントから除去されたことが確認された。各研磨体の気孔率は約64~69vol%であった。
【0105】
各金属結合研磨体は、各研磨体の総体積に対して、超砥粒(すなわち、ダイヤモンド砥粒)の第1の含有量が1~3vol%、気孔率の第1の含有量が66~70vol%、結合材の第1の含有量が28~32vol%であった。
【0106】
各研磨体を必要な寸法と公差に研削した。研磨体をアルミニウム基板の主要面にエポテック353NDTアンバーボンディングコンパウンドで貼り付けた。
【0107】
以下の表1に提供されるように、ダイヤモンド砥粒、ホウケイ酸ガラスフリット、アルミナガラス球状フィラー粒子、及び結合剤の混合物を最初に作成することによって、複数のガラス質化結合砥粒体を形成した。すべての成分の合計重量パーセントは100%であることが理解されよう。ガラスフリットの組成は、以下の表2に提供される。
【0108】
【0109】
【0110】
このフリットは,BaO, CaO, CuO, HfO2, Li2O, La2O3, MgO, NiO, SrO, TiO2, YsO3, ZnOおよびZrO2についてそれぞれ1wt%未満の含有量であった。フリット中の成分の合計は100%であった。
【0111】
次に、この混合物を、約2500~2700psiの圧力に相当する25トンでプレスして、1つまたは複数の研磨グリーン体を形成する。次に、本体は、標準的な雰囲気において、約680~720℃の間の最大焼成温度で約200~220分間焼成される。ガラス質化結合研磨体の各々は、各研磨体の総体積に対して、18~22vol%の超砥粒(すなわち、ダイヤモンド砥粒)の第1の含有量、少なくとも54~58vol%の多孔性の第1の含有量、10~14vol%の結合材料の第1の含有量、6~12vol%の充填剤の第1の含有量を有していた。
【0112】
ガラス質化結合研磨体は、金属結合研磨体とほぼ同じ寸法を有し、アラルダイト2014及び2014/A硬化剤を用いて基板に付着させた。ガラス質化結合研磨体及び金属結合研磨体は、
図1に提供されるように、互いに対して半径方向に交互に配置された。
【0113】
上記の方法に従って、実施例の研磨物品と比較例の研磨物品を作製した。実施例の研磨物品は、約0.2~0.3ccの摩耗率の差を有していた。比較例は、0.45ccを超える摩耗率の差を有していた。比較例の使用可能な寿命は、実施例の使用可能な寿命より著しく小さかった。
【0114】
利点、他の利点、及び問題に対する解決策を、特定の実施形態に関して上述してきた。しかしながら、利点、利点、問題に対する解決策、及び任意の利点、利点、又は解決策を生じさせるか又はより顕著にする可能性がある任意の特徴(複数可)は、任意の又は全ての請求項の重要、必須、又は必須の特徴として解釈されるべきではない。本明細書において、1つ以上の成分を含む材料への言及は、材料が特定された1つ以上の成分から本質的になる少なくとも1つの実施形態を含むと解釈することができる。本質的に成る」という用語は、特定されたこれらの材料を含み、材料の特性を著しく変化させない少数含有量(例えば、不純物含有量)以外の他の全ての材料を除外した組成物を含むと解釈されるであろう。さらに、又は代替的に、特定の非限定的な実施形態において、本明細書で特定される組成物のいずれかは、明示的に開示されていない材料を本質的に含まない可能性がある。本明細書の実施形態は、材料内の特定の成分の含有量の範囲を含み、所定の材料内の成分の含有量は合計100%であることが理解されよう。
【0115】
本明細書に記載された実施形態の明細書及び図解は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。本明細書及び図解は、本明細書に記載された構造又は方法を使用する装置及びシステムの要素及び特徴の全ての網羅的及び包括的な説明として機能することを意図していない。別々の実施形態はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよく、逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴はまた、別々にまたは任意のサブコンビネーションで提供されてもよい。さらに、範囲内に記載された値への言及は、その範囲内の各値およびすべての値を含む。他の多くの実施形態は、本明細書を読んだ後に初めて当業者に明らかになる場合がある。他の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、または別の変更を行うことができるように、本開示から使用され、導出されてもよい。したがって、本開示は、制限的ではなく例示的なものとみなされる。