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特許7611379多循環貨物仕分けシステムおよびその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-25
(45)【発行日】2025-01-09
(54)【発明の名称】多循環貨物仕分けシステムおよびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20241226BHJP
【FI】
B65G1/137 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023526151
(86)(22)【出願日】2021-11-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(86)【国際出願番号】 CN2021131985
(87)【国際公開番号】W WO2022174643
(87)【国際公開日】2022-08-25
【審査請求日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202110194578.5
(32)【優先日】2021-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518238469
【氏名又は名称】浙江立▲ビアオ▼机器人有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG LIBIAO ROBOTS CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朱建強
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0282066(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0031644(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0129371(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物輸送プラットホーム(1)と、貨物輸送装置と、仕分けプラットホーム(2)と、自動搬送台車(22)と、測位手段と、貨物搬送装置と、サーバーとを備え、
前記貨物輸送プラットホーム(1)に、貨物輸送入口(11)、貨物輸送出口(10)および貨物降ろし口(13)が設けられており、
前記貨物輸送装置は、複数の貨物箱(12)を前記貨物輸送入口(11)から前記貨物降ろし口(13)に順次輸送し、貨物を降ろしたあと、前記貨物箱(12)を前記貨物輸送出口(10)から搬出するように構成され、前記貨物箱(12)内に同種の貨物が1つ以上収容され、異なる前記貨物箱(12)が同じまたは異なる貨物を収容することができ、各貨物箱(12)にそれぞれ被識別手段が取り付けられており、
前記仕分けプラットホーム(2)に、仕分け入口(21)、仕分け出口(20)および循環移動部分(23)が設けられており、前記循環移動部分(23)に貨物積み口(24)が設けられており、
前記自動搬送台車(22)は、複数配置され、前記仕分け入口(21)から進入し、前記循環移動部分(23)を通過するとき、前記貨物輸送装置により送られる貨物の位置に基づいて順序が決められ、前記貨物積み口(24)で貨物を積んだあと、前記仕分け出口(20)から出るように構成され、
前記仕分けプラットホーム(2)は、2列に分けられ、前記自動搬送台車(22)がこの2列でしか走行できなく、前記仕分け入口(21)がその2列のうちの一列に設けられており、前記仕分け出口(20)がその2列のうちの他列に設けられており、
前記測位手段は、前記自動搬送台車(22)の走行時の測位を行うように構成され、
前記貨物搬送装置に、前記貨物箱(12)の被識別手段を読み取る識別手段が設置され、前記識別手段が前記貨物降ろし口(13)の近くに固定され、作業員またはロボット(3)により前記貨物箱(12)内の貨物を取り出してそれを前記貨物積み口(24)に位置する前記自動搬送台車(22)に積むことができ、
前記サーバーは、前記自動搬送台車(22)に無線接続され、前記識別手段、前記貨物輸送装置および前記ロボットのそれぞれに有線接続または無線接続され、
前記自動搬送台車(22)は、前記循環移動部分(23)を複数回循環して走行することができ、
前記循環は、時計回りまたは反時計回りの一方向の循環である、
ことを特徴とする多循環貨物仕分けシステム。
【請求項2】
前記自動搬送台車(22)は、前記貨物積み口(24)を複数回通って貨物を積むことができる
ことを特徴とする請求項に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項3】
前記被識別手段は、バーコード、二次元コード、グラフィックマーク、カラーマーク、サイズによるマークまたはRFIDタグであり、対応して、前記識別手段は、カメラまたはRFIDリーダーである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項4】
前記貨物搬送装置は、前記サーバーと電気的に接続される、表示手段(31)およびサウンドプレーヤの少なくとも一方をさらに備え、前記作業員が前記表示手段および前記サウンドプレーヤの少なくとも一方による案内に従って貨物を積む
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項5】
前記貨物輸送装置がローラコンベヤであり、前記貨物箱(12)が前記ローラコンベヤに載せられて搬送され、前記ローラコンベヤが前記サーバーと電気的に接続される
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項6】
前記ローラコンベヤがU字形をなしたものである
ことを特徴とする請求項に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項7】
前記貨物輸送装置が自動搬送台車であり、前記自動搬送台車が前記サーバーと無線接続され、前記貨物輸送プラットホーム(1)に前記自動搬送台車(22)の走行時の測位を行うための測位手段が取り付けられる
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項8】
前記貨物輸送入口(11)および前記貨物輸送出口(10)が倉庫に連通しており、前記貨物輸送装置が前記倉庫まで延伸して配置され、前記サーバーが、コードリーダーで前記貨物の二次元コードをスキャンすることにより貨物の情報を取得し、前記識別手段で前記貨物箱(12)の前記被識別手段を識別することにより前記貨物箱(12)の情報を取得し、
前記仕分け入口(21)および前記仕分け出口(20)が梱包場所に連通している
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項9】
前記測位手段として、前記プラットホームに貼り付ける複数のバーコード、二次元コード、グラフィックマーク、カラーマーク、サイズによるマークまたはRFIDタグを採用し、前記自動搬送台車にカメラが取り付けられる
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の多循環貨物仕分けシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の多循環貨物仕分けシステムの制御方法であって、
貨物が積まれた複数の貨物箱(12)を貨物輸送入口(11)から輸送し、貨物降ろし口(13)で貨物を降ろし、前記貨物箱(12)を貨物輸送出口(10)から搬出する、ステップS1と、
複数の自動搬送台車(22)が、仕分け入口(21)から進入し、循環移動部分(23)を通過するとき、貨物輸送装置により送られる貨物の位置に基づいて順序が決められ、貨物積み口(24)で貨物を積んだあと、仕分け出口(20)から出る、ステップS2と、
作業員またはロボット(3)により前記貨物降ろし口(13)を通る前記貨物箱(12)内の貨物を、前記貨物積み口(24)を通る前記自動搬送台車(22)に移動する、ステップS3と、
同一の前記自動搬送台車(22)における貨物について、前記貨物の購買者がこの貨物のみを購入した場合、前記自動搬送台車(22)が前記循環移動部分(23)をさらに循環して走行することなく、直接に前記仕分け出口(20)から出るようにし、仕分けを終える、ステップS4と、
同一の前記自動搬送台車(22)における貨物について、前記貨物の購買者が他の貨物も購入した場合、前記自動搬送台車(22)が前記貨物積み口(24)で次の貨物積みを待ち、または、前記循環移動部分(23)を走行して貨物積みを待ち、前記他の貨物が前記貨物降ろし口(13)まで輸送されたとき、前記自動搬送台車(22)が前記貨物積み口(24)まで走行してさらに貨物を積むことを繰り返し、その後、前記自動搬送台車(22)が仕分け出口(20)から出て、仕分けを終える、ステップS5と、を含む
ことを特徴とする、多循環貨物仕分けシステムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、貨物仕分けシステムに関する。
【0002】
関係出願の相互参照
本出願は、2021年02月21日に中国国家知識財産権局に提出された、出願番号が202110194578.5であり、名称が「多循環貨物仕分けシステムおよびその制御方法」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その内容のすべては本出願に参照として取り込まれる。
【背景技術】
【0003】
自動搬送台車すなわちロボットによる貨物の仕分けが広く応用されている。実際の応用では、例えば、電子商取引の販売者がオンラインで多くの商品を販売し、購入者がオンラインショッピングで異なる商品を選択して注文し、販売者が注文を受けたあと、倉庫からこれらの商品のそれぞれを取り出してまとめて梱包して購入者に発送する。完全に作業員により貨物をまとめて用意する場合、コストが大幅に上昇し、完全に機器による仕分け、または作業員による仕分けと機器による仕分けとの組み合わせによる仕分け方式であれば、さまざまなニーズを満たすことができる。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、多循環貨物仕分けシステムおよびその制御方法を提供する。
【0005】
いくつかの実施形態において、多循環貨物仕分けシステムは、貨物輸送プラットホームと、貨物輸送装置と、仕分けプラットホームと、自動搬送台車と、測位手段と、貨物搬送装置と、サーバーとを備え、貨物輸送プラットホームに、貨物輸送入口、貨物輸送出口および貨物降ろし口が設けられており、貨物輸送装置は、複数の貨物箱を貨物輸送入口から貨物降ろし口に順次輸送し、貨物を降ろしたあと、貨物箱を貨物輸送出口から搬出するように構成され、貨物箱内に同種の貨物が1つ以上収容され、異なる貨物箱が同じまたは異なる貨物を収容することができ、各貨物箱にそれぞれ被識別手段が取り付けられており、仕分けプラットホームに、仕分け入口、仕分け出口および循環移動部分が設けられており、循環移動部分に貨物積み口が設けられており、自動搬送台車は、複数配置され、仕分け入口から進入し、循環移動部分を通過するとき、貨物輸送装置により送られる貨物の位置に基づいて順序が決められ、貨物積み口で貨物を積んだあと、仕分け出口から出るように構成され、自動搬送台車は、複数配置され、仕分け入口から進入し、循環移動部分を経由し、貨物積み口で貨物を積んだあと、仕分け出口から出るように構成され、測位手段は、自動搬送台車の走行時の測位を行うように構成され、貨物搬送装置に、貨物箱の被識別手段を読み取る識別手段が設置され、識別手段が貨物降ろし口の近くに固定され、作業員またはロボットにより貨物箱内の貨物を取り出してそれを貨物積み口に位置する自動搬送台車に積むことができ、サーバーは、自動搬送台車に無線接続され、識別手段、貨物輸送装置およびロボットのそれぞれに有線接続または無線接続される。
【0006】
任意で、前記自動搬送台車は、循環移動部分を複数回循環して走行することができる。
【0007】
任意で、前記循環は、時計回りまたは反時計回りの一方向の循環である。
【0008】
任意で、前記自動搬送台車は、貨物積み口を複数回通って貨物を積むことができる。
【0009】
任意で、前記被識別手段は、バーコード、二次元コード、グラフィックマーク、カラーマーク、サイズによるマークまたはRFIDタグであり、対応して、前記識別手段は、カメラまたはRFIDリーダーである。
【0010】
任意で、前記貨物搬送装置は、サーバーと電気的に接続される表示手段およびサウンドプレーヤの少なくとも一方をさらに備え、作業員が表示手段およびサウンドプレーヤの少なくとも一方による案内に従って貨物を積む。
【0011】
任意で、前記貨物輸送装置がローラコンベヤであり、前記貨物箱がローラコンベヤに載せられて搬送され、ローラコンベヤが前記サーバーと電気的に接続される。
【0012】
任意で、前記ローラコンベヤがU字形をなしたものである。
【0013】
任意で、前記貨物輸送装置が自動搬送台車であり、自動搬送台車がサーバーと無線接続され、前記貨物輸送プラットホームに自動搬送台車の走行時の測位を行うための測位手段が取り付けられる。
【0014】
任意で、前記貨物輸送入口および貨物輸送出口が倉庫に連通しており、前記貨物輸送装置が倉庫まで延伸して配置され、前記サーバーが、コードリーダーで前記貨物の二次元コードをスキャンすることにより貨物の情報を取得し、識別手段で貨物箱の前記被識別手段を識別することにより貨物箱の情報を取得し、前記仕分け入口および仕分け出口が梱包場所に連通している。
【0015】
任意で、前記測位手段として、プラットホームに貼り付ける複数のバーコード、二次元コード、グラフィックマーク、カラーマーク、サイズによるマークまたはRFIDタグを採用し、前記自動搬送台車にカメラが取り付けられる。
【0016】
多循環貨物仕分けシステムの制御方法は、下記のステップを含む。
【0017】
ステップS1.貨物が積まれた複数の貨物箱を貨物輸送入口から輸送し、貨物降ろし口で貨物を降ろし、貨物箱を貨物輸送出口から搬出する。
【0018】
ステップS2.複数の自動搬送台車が、仕分け入口から進入し、循環移動部分を通過するとき、貨物輸送装置により送られる貨物の位置に基づいて順序が決められ、貨物積み口で貨物を積んだあと、仕分け出口から出る。
【0019】
ステップS3.作業員またはロボットにより貨物降ろし口を通る貨物箱内の貨物を、貨物積み口を通る自動搬送台車に移動する。
【0020】
ステップS4.同一の自動搬送台車における貨物について、前記貨物の購買者がこの貨物のみを購入した場合、自動搬送台車が循環移動部分をさらに循環して走行することなく、直接に仕分け出口から出るようにし、仕分けを終える。
【0021】
ステップS5.同一の自動搬送台車における貨物について、前記貨物の購買者が他の貨物も購入した場合、自動搬送台車が貨物積み口で次の貨物積みを待ち、または、循環移動部分を走行して貨物積みを待ち、前記他の貨物が貨物降ろし口まで輸送されたとき、自動搬送台車が貨物積み口まで走行してさらに貨物を積むことを繰り返し、その後、自動搬送台車が仕分け出口から出て、仕分けを終える。
【0022】
本出願は、少なくとも下記の利点を有する。
【0023】
貨物輸送プラットホームおよび貨物輸送装置がローラコンベヤを採用して貨物を搬送することができ、ローラコンベヤが、自動搬送台車に対してコストが低く積載量が大きい。自動搬送台車を使用する場合、自動搬送台車を一列に並んで配置することができ、この場合、多少のコストアップを伴うが、積載量もとても大きい。
【0024】
貨物搬送装置について、作業員またはロボットを選択することができる。作業員を選択する場合、作業員の動作が単一の繰り返し動作であり、間違いが発生しにくく、したがって、効率がとても高く、コストが比較的に低く、同一の貨物箱内の複数の貨物を搬送するとき、作業員の効率がロボットよりも顕著に高い。
【0025】
自動搬送台車の走行は、とてもすばしこいである。1つの貨物のみが積まれた自動搬送台車に対して、循環移動部分を通過したあと直接出るようにし、道路に邪魔がなく、複数の貨物が積まれた自動搬送台車に対して、循環移動部分から進入して順番を待ち、待つことが移動しながら待つことであることができ、したがって、とても自由であり、待ち時間を比較的短く設定することができ、貨物積みの効率がとても高い。
【0026】
本出願は、構造が合理的で、コストが低く、仕分けのスペースが小さく、貨物をまとめて用意することに寄与し、仕分けの効率が高いという有益な効果を少なくとも有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本出願に係る発明の全体構造を示す模式図である。
図2】本出願の実施例のその1による、貨物を積む順序を示す図面である。
図3】本出願の実施例のその2による、貨物を積む順序を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら本出願をさらに説明する。
【0029】
図1に示すように、多循環貨物仕分けシステムは、貨物輸送プラットホーム1と、貨物輸送装置と、仕分けプラットホーム2と、自動搬送台車22と、測位手段と、貨物搬送装置と、サーバーとを備える。
【0030】
貨物輸送プラットホーム1に、貨物輸送入口11、貨物輸送出口10および貨物降ろし口13が設けられている。
【0031】
貨物輸送装置は、複数の貨物箱12を貨物輸送入口11から貨物降ろし口13に順次輸送し、貨物を降ろしたあと、貨物箱12を貨物輸送出口10から搬出するように構成され、貨物箱12内に同種の貨物が1つ以上収容され、異なる貨物箱12が同じまたは異なる貨物を収容することができ、各貨物箱12にそれぞれ被識別手段が取り付けられている。
【0032】
仕分けプラットホーム2に、仕分け入口21、仕分け出口20および循環移動部分23が設けられており、循環移動部分23に貨物積み口24が設けられている。
【0033】
自動搬送台車22は、複数配置され、仕分け入口21から進入し、循環移動部分23を通過するとき、貨物輸送装置により送られる貨物の位置に基づいて順序が決められ、貨物積み口24で貨物を積んだあと、仕分け出口20から出る。
【0034】
測位手段は、自動搬送台車22の走行時の測位を行うように構成される。
【0035】
貨物搬送装置に、貨物箱12の被識別手段を読み取る識別手段が設置され、識別手段が貨物降ろし口13の近くに固定され、作業員またはロボット3により貨物箱12内の貨物を取り出してそれを貨物積み口24に位置する自動搬送台車22に積むことができる。
【0036】
サーバーは、自動搬送台車22に無線接続され、識別手段、貨物輸送装置およびロボットのそれぞれに有線接続または無線接続される。
【0037】
本出願に係る貨物輸送プラットホーム1と仕分けプラットホーム2は、平行に設置されてもよく、規定の角度をなして設置されてもよく、一列に並んで設置されてもよく、自由に取り付けることができ、スペース効率がとても高く、作業員による搬送にもロボット3による搬送にも適する。
【0038】
なお、貨物の貨物箱12への積むことは、貨物輸送入口11から進入する前にすでに済んだ。通常、事前に仕事の手配ができるように、サーバーが、二次元コードリーダーにより貨物の二次元コードをスキャンすることにより貨物の情報を取得し、識別手段により貨物箱12の被識別手段を識別することにより貨物箱12の情報を取得する。
【0039】
貨物輸送プラットホーム1および貨物輸送装置が、主に倉庫から貨物をピックアップして降ろすことを行うためのものであり、貨物箱12の順序が基本的に一定であり、仕分けプラットホーム2および自動搬送台車22が、主に貨物の仕分け、貨物積みおよび最終の貨物降ろしを行うためのものであり、自動搬送台車22の順序が貨物の位置によって設定されるものであり、この2本の路線が互いに干渉することなく、したがって、特に仕分けのスペースが比較的小さい場合、仕分けの効果の向上が顕著である。
【0040】
任意で、貨物を複数回積む必要がある自動搬送台車22は、循環移動部分23を複数回循環して走行することができる。
【0041】
なお、循環走行は、短い経路の循環であってもよく、長い経路の循環であってもよく、サーバーのソフトにより演算して、自由に調整することができる。自動搬送台車22が、しばらく貨物を積まなくても、他の自動搬送台車22の進行に邪魔しないように、もう一回循環して走行するようにしてもよい。循環が、主に時計回りまたは反時計回りのような一方向の循環である。
【0042】
本出願に係る仕分けプラットホーム2は、2列に分けられ、自動搬送台車22がこの2列でしか走行できない。
【0043】
仕分け入口21がその2列のうちの一列に設けられており、仕分け出口20がその2列のうちの他列に設けられており、この場合、プラットホームの必要スペースが最も小さく、スペース利用率が最も高い。
【0044】
同一の購買者が複数の異なる貨物を購入した場合、自動搬送台車22が貨物積み口24を複数回通って貨物を積むことができる。
【0045】
任意で、貨物箱の被識別手段は、バーコード、二次元コード、グラフィックマーク、カラーマーク、サイズによるマークまたはRFIDタグである。対応して、識別手段は、カメラまたはRFIDリーダーである。
【0046】
任意で、貨物搬送装置は、サーバーと電気的に接続される、表示手段31およびサウンドプレーヤの少なくとも一方をさらに備え、作業員が表示手段およびサウンドプレーヤの少なくとも一方による案内に従って貨物を積む。同一の自動搬送台車22に複数の同様な貨物が積まれる場合、作業員による作業の効率がロボット3による積みの効率よりも高い。
【0047】
貨物箱12内に2名の購買者の貨物が積まれた場合、表示手段31およびサウンドプレーヤの少なくとも一方により積むべき貨物の件数を知らせ、残りの貨物を次の自動搬送台車22に積む。
【0048】
好ましくは、貨物輸送装置がローラコンベヤであり、貨物箱12がローラコンベヤに載せられて搬送され、ローラコンベヤがサーバーと電気的に接続される。ローラコンベヤは、従来品を採用することができ、コストが比較的低く、積載量が比較的大きい。
【0049】
好ましくは、ローラコンベヤがU字形をなしたものであり、該U字形が搬送の経路の形状を指すものであり、U字形のローラコンベヤであれば必要スペースを抑えることができる。
【0050】
他の一実施例において、貨物輸送装置が自動搬送台車であり、自動搬送台車がサーバーと無線接続され、貨物輸送プラットホーム1に自動搬送台車22の走行時の測位を行うための測位手段が取り付けられる。
【0051】
貨物輸送装置として自動搬送台車を採用する場合、貨物を積むときに比較的すばしこいである。
【0052】
任意で、貨物輸送入口11および貨物輸送出口10が倉庫に連通しており、貨物輸送装置が倉庫まで延伸して配置される。サーバーが、コードリーダーで貨物の二次元コードをスキャンすることにより貨物の情報を取得し、識別手段で貨物箱12の被識別手段を識別することにより貨物箱12の情報を取得する。
【0053】
仕分け入口21および仕分け出口20が梱包場所に連通しており、自動搬送台車22が循環走行して仕分けを行うことができる。
【0054】
該案によれば、貨物のピッキング、仕分けおよび梱包を含む完全なシステムを構築することができる。
【0055】
自動搬送台車22の走行時の測位を行う測位手段が従来技術を利用できる。測位手段として、プラットホームに貼り付ける複数のバーコード、二次元コード、グラフィックマーク、カラーマーク、サイズによるマークまたはRFIDタグを採用することができる。対応して、自動搬送台車22にカメラが取り付けられる。
【0056】
多循環貨物仕分けシステムの制御方法は、下記のステップを含む。
【0057】
ステップS1.貨物が積まれた複数の貨物箱12を貨物輸送入口11から輸送し、貨物降ろし口13で貨物を降ろし、貨物箱12を貨物輸送出口10から搬出する。
【0058】
ステップS2.複数の自動搬送台車が、仕分け入口から進入し、循環移動部分を通過するとき、貨物輸送装置により送られる貨物の位置に基づいて自動搬送台車の順序が決められ、貨物積み口で貨物を積んだあと、仕分け出口から出る。
【0059】
ステップS3.作業員またはロボット3により貨物降ろし口13を通る貨物箱12内の貨物を、貨物積み口24を通る自動搬送台車22に移動する。
【0060】
ステップS4.同一の自動搬送台車22における貨物について、該貨物の購買者がこの貨物のみを購入した場合、自動搬送台車22が循環移動部分23をさらに循環して走行することなく、直接に仕分け出口20から出るようにし、仕分けを終える。
【0061】
ステップS5.同一の自動搬送台車22における貨物について、該貨物の購買者が他の貨物も購入した場合、自動搬送台車22が貨物積み口24で次の貨物積みを待ち、または、循環移動部分23を走行して貨物積みを待ち、他の貨物が貨物降ろし口13まで輸送されたとき、自動搬送台車22が貨物積み口24まで走行してさらに貨物を積むことを繰り返し、その後、自動搬送台車22が仕分け出口20から出て、仕分けを終える。
【0062】
ステップS4およびステップS5は、それぞれ順序を決める具体的方法であり、以下、順序を決める具体的な実施例を説明する。
【0063】
貨物箱内に1つの貨物しか収容されていなくかつ該貨物の購買者がこの貨物のみ購入した場合、任意の一台の自動搬送台車を手配することができ、一般的に、貨物積み口に止まっている自動搬送台車を手配して貨物を積む。
【0064】
同一の購買者が2つの異なる貨物を購入した場合、図2に示すように、例えば、1つの貨物が番号1の貨物箱にあり、他の1つの貨物が番号3の貨物箱にあり、このとき、番号1の自動搬送台車が貨物を積んだあと、即時に循環移動部分を走行して番号2の自動搬送台車のすぐ後ろに割り込み、番号2の貨物箱内の貨物を番号2の自動搬送台車に積んだあと、番号3の貨物箱内の貨物を番号1の自動搬送台車に積むように手配する。
【0065】
同一の貨物箱に収容される2つの貨物がそれぞれ異なる購買者に属する場合、図3に示すように、例えば、番号1の貨物箱に同様な貨物が2つ収容され、このとき、番号1の貨物箱内の1つの貨物を番号1の自動搬送台車に積んだあと、番号2の自動搬送台車が前もって番号1の自動搬送台車のすぐ後ろに来ており、前の積みが完了した直後に他の1つの貨物を番号2の自動搬送台車に積みむように手配する。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本出願は、多循環貨物仕分けシステムおよびその制御方法を提供する。該システムは、貨物輸送プラットホームと、貨物輸送装置と、仕分けプラットホームと、自動搬送台車と、測位手段と、貨物搬送装置とを備える。貨物輸送装置は、複数の貨物箱を貨物輸送入口から貨物降ろし口に輸送し、貨物を降ろしたあと、貨物箱を貨物輸送出口から搬出するように構成され、各貨物箱にそれぞれ被識別手段が取り付けられている。仕分けプラットホームに、仕分け入口、仕分け出口および循環移動部分が設けられており、循環移動部分に貨物積み口が設けられている。自動搬送台車は、複数配置され、仕分け入口から進入し、循環移動部分を通過するとき、貨物輸送装置により送られる貨物の位置に基づいて順序が決められ、貨物積み口で貨物を積んだあと、仕分け出口から出る。測位手段は、自動搬送台車の測位を行うように構成される。貨物搬送装置に、貨物箱の被識別手段を読み取る識別手段が設置され、識別手段が貨物降ろし口の近くに固定され、作業員またはロボットにより貨物箱内の貨物を取り出してそれを貨物積み口に位置する自動搬送台車に積むことができる。本出願に係る発明は、仕分けの必要スペースが小さく、貨物をまとめて用意することに寄与し、仕分けの効率が高いという有益な効果を有する。
【0067】
なお、本出願に係る多循環貨物仕分けシステムおよびその制御方法は、実施可能なものであり、さまざまな産業に適用することができる。例えば、本出願に係る多循環貨物仕分けシステムおよびその制御方法は、ロボットにより貨物を仕分ける分野に適用することができる。
図1
図2
図3